第1試合

「ソロで復帰とはなぁ・・・まぁ、覚悟はあるのかな?」
そう言われていたのは、あのBBジャンプと言う名前のユニットであの幽鬼と共に活躍していたショニンだった。
「は・・はい・・・1人でも頑張ります!」
必死さが伝わるような表情でショニンがプロデューサーに言い返す。
「そうか・・・だったらまずは地下プロレスだな・・・・」
「ち・・地下プロレス?」
地下プロレスと言う聞き慣れない言葉に驚くショニン。だが言葉は続いていった。
「そう、地下プロレス。・・・君みたいにタレントとして売り出す為にみんな必死にリング上で闘うんだ。まぁ、少しはトレーナーを付けて練習はしてもらうよ・・・死なない程度にね・・・」
「し・・死なない程度なんて・・・そんなぁ・・・」
だが、ショニンも必死だった。しばらく考えると地下プロレス参戦を決意して都内某所でプロレスのトレーニングを始めて地下プロレス参戦に備えていったのであった。

ガチャ・・・
「ふふふっ・・・似合うじゃないか・・・リングコスチュームも・・・」
そう、遂に地下プロレスデビュー戦の日、控え室では黒服の1人がショニンのリンコスを見て呟いた。
最近ショニンはグラビアでも胸元を見せたりしていたが、今夜の水着は胸元の開いた白いワンピース水着に、白いリングシューズであった。
「私・・・頑張ります・・・」
物凄い緊張の中、ショニンも必死に身体を動かして試合の時間を待った。
「時間だ・・・」
その言葉に緊張して控え室を出てリングに向かうショニン。
そしてショニンを待っていたのは、歓声に包まれた地下プロレスの会場で、その観客たちの真ん中にあるリングであった。
『それでは、選手入場!』
ショニンはリングインしていったが、対戦相手もリングに向かってきていた。
「だ・・誰なの・・・相手は・・・」
不安そうに見つめるショニン。
「えっ・・・」
そう、ショニンが驚くのも無理はない。リングに姿を現したのはあの幽鬼であった。
「へへへっ・・・驚いたか・・・」
ニヤニヤしながらコーナーに向かう幽鬼。
「何で・・・貴方が・・・」
ショニンも驚くが、当然の事ながら2人は元はユニットを組んでいた間柄だった。
「お前は復帰・・・俺は惨めに芸能界から追い払われて・・・」
その幽鬼の言葉にショニンが言い返す。
「当たり前でしょ・・・仕事はサボるし夜遊びなんかするから・・・」
そのショニンの言葉に怒り出す幽鬼。
「ふん・・・まぁ今夜はリング上でお前を徹底的に痛めつけて憂さ晴らしをさせてもらうぜっ!」
「私だって負けないわよ・・・幽鬼・・・」
しかしショニンも体格的には男女の力の差はあるものの、ショニンは自信を持っているようであった。
『それでは・・・本日の第1試合・・・特別シングルマッチ・・・』
そのコールに幽鬼とショニンは各コーナーに向かうと、リングアナからコールが続けられていった。
『青コーナー・・・芸能界を追放された悪童〜っ!・・・幽鬼〜っ!』
そのコールに腕を挙げて観客にアピールする幽鬼。
『赤コーナー・・・遂に直接対決!・・・独り立ちでも頑張る〜ショニン〜っ!』
そしてショニンもリング中央に歩み出して四方の観客にお辞儀をしていった。
「けっ・・・真面目ぶりやがって・・・」
その光景を見て幽鬼が唾を吐き捨てた。
『この試合は、ショニンのデビュー戦でありミックスマッチの為、顔面を殴る行為は禁止とします。また、ドクターストップもあり得るルールとします!』
そのリングアナのコールに続き、ゴングが鳴らされていった・・・。
『カァーン!』
そのゴングの音と共にショニンと幽鬼がリング中央で睨み合っていった。
「覚悟しろよ・・・お前だけ芸能界に残るなんてなぁ・・・」
「それは自分のせいでしょ・・・夜遊びばっかしてるから・・・」
かつてユニットを組んでいたとは言え、険悪状態のこの2人に地下プロレスは打ってつけだったようだ。
バンッ・・・
次の瞬間、お互いが一歩踏み出す感じでマットが響くと、ショニンと幽鬼が組み合って押し合った。
無言で押し合う2人。しかしどちらも譲らず、以外な事にショニンも幽鬼に負けていなかった。
だが、幽鬼が素早くヒザ蹴りをショニンのボディへ叩き込んだ。
グシュ・・・
「ぐふっ・・・・ううっ・・・・」
一瞬怯むショニン。しかし幽鬼が更にヒザを出すと素早くキャッチして幽鬼を倒していった。
そして倒れた幽鬼の足を掴んで一気にアキレス腱固めを極めていくと、幽鬼が悲鳴をあげた。
「ぐわああぁぁぁぁ・・・・畜生っ!」
必死で逃げようとする幽鬼。しかしショニンが極めていくと、レフリーが早くも幽鬼にギブアップの確認をしていった。
『ギブ?・・・幽鬼っ・・・ギブアップ?』
その問いかけに幽鬼が不機嫌そうに言い返す。
「誰がギブなんかするかよ・・・ふざけるな!」
だが確実に幽鬼の足へダメージを与えているショニンの関節技。
しかし幽鬼もヒールキックを叩き込んでいくと、ショニンは大きなダメージになる前に幽鬼から離れた。
「ハァ・・ハァ・・・」
意外なショニンの動きに焦る幽鬼。
「どうしたのよ・・・顔色が悪いわよ・・・」
逆に余裕が出てきたようなショニン。
だが、幽鬼が一気に打撃で勝負しようとローキックを繰り出すと、ショニンはバックステップで避けていった。
更にミドルキックがショニンの脇腹に決まると、ショニンの表情が一瞬歪むが、次のミドルキックをキャッチすると、幽鬼の軸足に足払いをして倒していった。
「なにぃぃぃ・・・」
幽鬼が焦る瞬間・・・。
バキィィィ・・・・
そう、ショニンが体重を掛けて掴んだ太股の内側に体落としを仕掛けていった。
「ぐわああぁぁぁぁ・・・・・」
これには痛がる幽鬼。しかしショニンは続けて痛めつけた幽鬼の足を掴んで一気に足4の字固めを極めていった。
グイッ・・・
「うわあぁぁぁぁぁ・・・・・イタっ・・・イタっ・・・・」
「どうなの・・・ギブすれば許すわよ!」
次第にショニンに追い込まれる幽鬼。意外な展開に観客もリング上の展開を見守った。
「誰がギブなんてするかよ・・・お前になんか・・・」
激痛に耐える幽鬼が必死にロープに手を伸ばすと、ここでレフリーがショニンにブレークを命じていった。
そのレフリーの指示に素直に技を解くショニン。
そしてまた距離を置いて睨み合うが、幽鬼は足にダメージを受けているようであった。
すると、いきなりショニンが走り込むと、一気に幽鬼の胸板にドロップキックを叩き込んでいった。
バシィィィィ・・・
「ぐふうっ・・・・」
堪らず倒れて大の字になっていく幽鬼。
バシッ・・バシッ・・・
更にショニンは倒れた幽鬼にストンピングを叩き込むと、足を掴んで片逆エビ固めで苦しめていった。
グイッ・・・
「どう・・・今度はギブするの?」
ショニンが揺さぶりながら幽鬼に言い放つ。
「だ・・・誰がぁぁ・・・ギブなんかするかぁぁ・・・・おらっ!」
しかし今度は幽鬼が手を伸ばすと、ショニンの水着の背中の部分を掴んで引っ張っていった。
「何するのよ・・・放しなさいよ・・・・」
水着に手を掛けられて動揺するショニン。だが幽鬼は続けた。
「あっ・・・何を焦ってるんだよ・・・汚い胸の谷間なんてグラビアで出してるクセによ・・・・おらっ!」
更に引っ張っていくと、ヒップの上の部分まで見えるようになってきた。
「きゃっ・・・・」
思わず幽鬼を放してしまうショニン。
「へへへっ・・・地下プロレスを理解してないようだなぁ・・・ハハハッ・・・・」
逆にニヤニヤして立ち上がっていく幽鬼だが、水着を気にするショニンのヒップに蹴りを入れていくと、続けて蹴りで追い込んで反撃していった。
バシッ・・・バシッ・・・
更に幽鬼が組み付くと、ボディスラムでショニンをマットに投げつけようとしていった。
しかし・・・。
「きゃ・・・何するのよ・・・反則でしょ・・・・」
いきなり持ち上げられたショニンが悲鳴をあげた。
「へへへっ・・・地下プロレスなんだよ・・・」
そう、幽鬼がショニンの股間に回した手で、水着の上からショニンの女として敏感な部分を弄りだしていたのであった。
そう言うと、コーナーに歩き出して逆さ吊り状態のよに投げ捨てていった。
バシィィィィ・・・
「きゃあああぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
思わず背中から叩き付けられて悲鳴をあげるショニン。
グリグリ・・・グリグリ・・・
「おらおらっ・・・どうだぁぁぁ・・・・ショニン?」
更に逆さ吊り状態のショニンの顔面を踏み付けていく幽鬼。
「あああっ・・・痛いっ・・・やめてぇぇ・・・」
女の命とも言える顔を踏み付けられて悲鳴をあげて痛がるショニン。
「やめてやろうか・・・ほらっ!」
「グボッ・・・ウエェェェェ・・・・」
だが、顔面を踏み付けるのを止めた瞬間、幽鬼のヒザがお腹へ炸裂すると、ショニンは逆さ吊り状態のまま口から胃液のような物をマットに吐き散らしていった。
だが、この展開に観客がブーイングを送り出すと、レフリーが急いで幽鬼を離してからショニンをコーナーから解放していった。
「ケホッ・・ケホッ・・・」
口の中に広がる酸っぱい感覚にむせるショニン。堪らずコーナーにあったペットボトルの水でうがいをすると、反対コーナーで待つ幽鬼を睨み付けた。
「アンタ・・・こんな事をしてるから・・・いけないのよ・・・」
ポツリと呟くショニン。
「何だとぉぉぉ・・・・このブス女っ!」
しかし幽鬼がコーナーのショニンに近づくと、言い返していった。
バシィィィィ・・・・・
しかしショニンの張り手が幽鬼の顔面に炸裂していった。これには幽鬼は口から涎の飛沫を飛ばしていた。
だが・・・。
バキィィィィ・・・・・
「何するんだよ・・・ボケェェェェ・・・・」
「ぐふぅぅぅぅぅぅ・・・・・」
そう、幽鬼が顔面への張り手に腹を立てて、ショニンの顔面へストレートパンチを叩き込んでいった。
この一撃にショニンの鼻から大量の鼻血が溢れ出していった。
「うううっ・・・顔面へのパンチは反則でしょ・・・汚いわよ・・・」
思わず顔を押さえて苦しむショニン。
「関係ないんだよ・・・」
更に喧嘩キックをショニンのお腹へ叩き込むと、下を向いたショニンの髪を鷲掴みにして顔面をマットに叩き付ける荒技、フェイスクラッシャーを叩き込んでいった。
バキィィィィィ・・・・・・
「ひいぃぃぃぃぃぃぃ・・・・・・・・」
これには俯せ状態で顔面を押さえて両足をジタバタして藻掻き苦しむショニン。
「今度はこうだぜっ・・・」
更にショニンの背中に座り込むと、キャメルクラッチで痛めつけていく幽鬼。逆に涙目になって苦しむショニン。
だが・・・。
『レフリー・・・幽鬼の反則だろ?・・・反則負けだぞっ!』
『幽鬼っ!汚いんだよ・・・・正々堂々と闘ってみろよ・・・ボケッ!』
観客席から幽鬼を非難する声が飛び出すと、幽鬼が怒ってショニンの顔面を掻きむしっていった。
ガリガリガリッ・・・
「うわあああぁぁぁ・・・・・いやあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
更にショニンの悲鳴が響き渡ると、ショニンの顔面は鼻から流れ出した血が赤く染まっていった。
しかし、ここでショニンの流血の様子にリングドクターがレフリーに合図した。
『幽鬼・・・いったん試合は中断だ・・・』
レフリーに止められて離されていく幽鬼。
そして倒れているショニンの様子を診るためにリングドクターの西川彩子がリングインすると、ショニンの鼻血を診ていた。
「くっ・・・年増のババァが邪魔なんだよ・・・」
彩子に毒づく幽鬼。
「黙りなさいよ・・・」
だが彩子が言い返すと、幽鬼がいきなり彩子の背中にストンピングを叩き込むと、彩子を倒していった。
「ぐふっ・・・な、何するのよ・・・・」
いきなり彩子が怒り出すと、幽鬼が言い返していった。
「何って・・・リングに上がれば関係ないんだよ・・・お前も闘ってみろよ!」
そして幽鬼が手招きして彩子を挑発するが、彩子は構わずショニンの顔に付いた血を拭いていった。
すると、ショニンがフラフラしながらも立ち上がると、レフリーが彩子と話し合って試合続行が決まっていった。
彩子がリングから降りると、レフリーが続行の指示をしていった。
しかし、レフリーの合図と共にショニンの顔面へまたもパンチを打ち込む幽鬼。
バキッ・・バシッ・・
「いやっ・・・やだっ・・痛いっ・・・」
堪らず顔面をガードしようとするショニンだが、幽鬼のパンチが確実に顔面を抉りまくると、またもショニンの顔面は血に染まっていった。
『カンカンカンカン・・・』
しかしレフリーがあまりの幽鬼の反則に合図して、試合が止められていった。
だが幽鬼はショニンを倒して更に顔面へパンチを落としていった。まるで恨みを晴らすかのように・・・。
ピクピクしていくショニンを助けるべく、黒服たちが幽鬼の暴走を止めていくと、意識を朦朧とさせているショニンはコーナーに連れて行かれた。
『ただ今の試合、幽鬼の暴走行為によりショニンの反則勝ちとします!』
そのコールに幽鬼が怒り出すが、観客たちも幽鬼に対して物を投げたりと大変な事態になってしまって、急いでショニンと幽鬼を各の控え室に戻らせて試合が終わっていった。
たしかにルールに助けられたショニンだが、打撃に対しての無防備なショニンの問題も浮かび上がっていた試合でもあった。
「パ・・パンチが見えなかった・・・さすがは男の子ね・・・私も・・・練習しなくちゃ・・・」
控え室ではベッドに寝かされたショニンが天井を見つめたまま涙ぐんでいた。
果たして、幽鬼とのリマッチはあるのか?



第2試合


「また地下プロレスで試合・・・」
そう、前回の大会の48回大会でまさかの大池栄子にリングで勝利した持多真樹だった。
そして栄子に勝利した事で、今度は左藤江梨子に狙われて、ついには地下リングで対決する事となっていった。
ただでさえ真樹は152pと言う身長で、栄子でさえ160p台だったが、江梨子は更に大きく173pと言う長身だった。真樹との身長差は21p。これは地下リング参戦2戦目にして過酷な試練でもあった。
そして遂にリングで真樹と江梨子が対決する日が近づいていた・・・。
「栄子っ・・・今度は私が徹底的にアイツをブチのめしてやるよ・・・チビ女をねっ・・・」
その江梨子の言葉に、栄子が笑みを浮かべていた。
逆に、真樹も都内でプロレスの練習をしていたが、江梨子のような大きな相手を想定した練習は出来ずにいて、不安感は無くならなかった・・・。
そして、当日・・・。
「今から楽しみだね・・・栄子も後で恵美にヤキ入れるんでしょ!」
その江梨子の言葉に栄子も答える。
「そうね・・・生意気だからちょっと痛い思いをさせてやろうと思うからね・・・」
そう言って黄色いタクシー側の控え室は楽勝と言う感があった。
そして江梨子が黒いワンピース水着に着替えて、更には胸元を開かせて、自慢の88pのバストで谷間を作り出していた。
逆に、真樹は控え室で白い競泳水着に着替えると、黙り込んだまま時間を待った。
ガチャ・・・
『時間だっ・・・』
そして黒服が試合時間を告げると、江梨子と真樹はリングに向かっていった。
今回は予め真樹も江梨子も対戦相手を告げられているから、同時にリングインしても驚きの表情はなかった。
だが、真樹は改めて江梨子との体格差に驚いているようであった。
早くも前回の大会から始まった因縁劇に、観客たちも歓声をあげていった。
コーナーでリングアナのコールを待つ間、江梨子は早くも威嚇するようにして真樹を睨み付けていった。
だが、江梨子の視線に気が付く真樹だったが、視線を合わそうとせずに時間を待った。
『第2試合・・・特別ルール試合を行います!』
そのコールに真樹が驚いていった。
「と・・特別ルール試合って?・・・」
真樹が心配する中、更にコールが続いていく。
『青コーナー、身長152p〜っ!・・・持多〜真樹〜っ!』
いきなりのコールに観客席にお辞儀をしていく真樹。
「けっ・・・優等生ぶってるんじゃね〜よ、貧乳チビっ!」
だが江梨子が反対コーナーから野次ると、真樹は睨み返した。
さすがに貧乳と言う言葉に頭にきたのであろうか。
『赤コーナー、身長173p〜っ!・・・左藤〜江梨子〜っ!』
そして自らに対してのコールに、江梨子が一気にリング中央に歩き出すと腕を突き上げて観客にアピールしていった。
『この試合の特別ルールは、通常のプロレスルールの他に、持多選手に対してはカウントはなく、KOのみで決着する方式になります!』
これは体格差を考慮したルールのように思われるが、実は江梨子が裏から手を回し、真樹をじっくりと痛めつけるようにギブアップやスリーカウントを取らせないようにするためだった。
「そ・・・そんな・・・聞いてないわよ・・・・そんなルール・・・ギブアップもダメなんて?」
真樹が驚くと、江梨子が言い出した。
「今更・・・今夜は覚悟しなさいよ・・・栄子が恥をかかされた分はお返しするわね・・・キッチリと・・・」
そう言うと、お互いがコーナーに戻った時点でゴングが鳴らされていった。
『カァーン・・・・』
そのゴングの音と共に、真樹と江梨子がコーナーから出ていった。
しかし明らかに真樹の表情は硬く、緊張しているのは明らかだった。
長身の江梨子が格闘技戦の様に構えると、少しずつ真樹との距離を詰めていった。
逆に、真樹も構えていくが、距離を詰められて焦りだしていった。
シュ・・・・
遂に江梨子が長い脚からハイキックを繰り出すと、真樹が必死に避けていった。
避けた拍子にバランスを崩す真樹を見て、江梨子が笑っていった。
「はははっ・・・ミドルのつもりがハイキックだって!」
その言葉に真樹が腹を立てながらも、体制を立て直して構えていった。
だが、そんな真樹に一気に江梨子が距離を詰めていくと、髪を掴んでリング内を振り回していった。
「おらおらっ・・・どうなんだよ・・・チビ!」
「きゃああああぁぁぁぁ・・・・・痛いぃぃぃ・・・・髪が抜けちゃうぅぅぅ・・・あああっ・・・・」
江梨子の髪の毛を掴んで振り回すと言う攻撃に、真樹はただ大きな悲鳴をあげていった。
「おらああぁぁぁ・・・」
バシィィィィ・・・・
「んあぁぁぁ・・・・・あうっ・・・」
そう、勢いをつけて真樹を背中からコーナーに叩き付けていく江梨子。真樹はグッタリとコーナーに寄りかかると、江梨子が余裕と言うパフォーマンスで観客を煽り立てた。
「くっ・・・わ、私だって・・・・うりゃああぁぁ・・・・」
いきなり真樹が叫ぶと、コーナーから走り出して江梨子に勢いのあるドロップキックを放っていった。
バシィィィィ・・・・
「んあぁぁぁぁぁ・・・・あんっ・・」
しかし、真樹の揃えられた綺麗なフォームからのドロップキックが江梨子のお腹を抉るが、逆に跳ね返されてリングに転げていく真樹。
「蚊でも刺したのかしら・・・・あらあら・・・そんな所に寝てちゃ危ないですよ・・・先輩!」
江梨子がニヤニヤしながら真樹に言い放つと、更にサッカーボールキックで真樹の小さな身体を蹴りこんで、リング下に落としていった。
リング下に転落して苦しむ真樹。やはり身長差は大きいようであった。
そして暫く真樹が息を整えていくと、リングに戻っていった。
リングに入る時に江梨子は襲ってこなかったが、距離を置いた真樹に今度はローキックを叩き込んできた。
バシィィィ・・・・
「イタアァァァァ・・・・・」
思わずバランスを崩しながら悲鳴をあげる真樹。
バシィィィィ・・・・
「いやっ・・・痛いっ・・・・」
続けて入れられる江梨子の強烈なローキックに苦しみながらもガードしようとする真樹。しかし江梨子が一気に組み付いていくと、サイドスープレックスで真樹をマットに叩き付けていった。
バシィィィィ・・・・
「いやあぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・」
思いっきりマットに叩き付けられて、一瞬呼吸が出来ずに苦悶の表情を浮かべていく真樹。だが江梨子が続けて髪を掴んで起こしていった。
「以外とカワイイ顔してるじゃないの・・・」
そう言ってニヤリとすると、江梨子が真樹の顔面をヒザに叩き付ける、ココナッツクラッシュを出していった。
バキィィィィ・・・・
「ぎゃああぁぁぁぁぁ・・・・・・」
早くも涙目の真樹。しかし江梨子は放さずに走り込んでのフェイスクラッシャーで真樹の顔面をマットに叩き付けていった。
バシィィィィ・・・・
「ふぎぃぃぃぃぃ・・・・か、顔がぁぁ・・・顔がぁぁぁ・・・・」
これには顔面を押さえて両足をバタバタさせて藻掻き苦しむ真樹。
その真樹の背中を踏み付けて観客にガッツポーズを決めていく江梨子。
「ほらっ・・・立ちなさいよ・・・」
そして真樹を起こしていく江梨子。続けてロープに勢いよく振っていくと、今度は何かを狙っていた・・・。
しかし・・・。
バキィィィ・・・・
「何よぉぉぉ・・チビって馬鹿にして、大きいからって調子に乗らないでよ!」
すると、真樹が逆に江梨子のヒザ目掛けて低空ドロップキックを叩き込んでいった。
「んああぁぁ・・・・痛いぃぃ・・・ちっ・・・」
これにはヒザを付いて苦しむ江梨子。真樹を勢いよくロープに振った事が仇となってしまった結果だった。
これには真樹がロープに走り込むと、今度は立ち上がろうとする江梨子の顔面へドロップキックを叩き込んでいった。
バシィィィィ・・・・
「ぐふっ・・・・」
堪らず顔面を押さえて倒れる江梨子だが、真樹もそんな江梨子に必死にストンピングを叩き込んでいった。
バシッ・・バキッ・・・
「おらっ・・おらっ・・・」
必死な真樹。倒せば身長差も関係ないが、起きあがられると身長差で不利な感は否めなかった。
これには江梨子がリング下にエスケープすると、真樹は深追いせずにリング上で江梨子の動きを見守った。
すると、江梨子がリング下からパイプ椅子をリング内に投げ込むと、素早くリングインしていった。
「何よコレ・・・反則しか出来ないの、黄色いタクシーの人たちって?」
真樹が構えながら言い放つ。
「何だって・・・私たちに意見するつもりなの、古い時代のアイドルさんは?」
そう言うと、いきなりパイプ椅子を握りだすと、江梨子が真樹のお腹目掛けて叩き付けていった。
グシュ・・・
「グボッ・・・・ぐうっ・・・・」
江梨子の手に握られたパイプ椅子の角が容赦なく真樹の柔らかいお腹を抉ると、堪らず真樹がヒザを付いて苦しんでいった。
「苦しいのかしら・・・だったら・・・・おらっ!」
更に真樹の背中にパイプ椅子を叩き付けると、真樹は俯せ状態で苦しんでいた。
『左藤っ・・・反則だ・・・それを放せ!』
しかしプロレスルールも生きているので、レフリーがパイプ椅子を取り上げようとしていた。
「何よ・・・いいじゃないの・・・」
文句を言いながらも江梨子がパイプ椅子を放していくと、レフリーがリング下に戻していった。
だが、その隙に江梨子は倒れている真樹の脇腹に爪先蹴りを叩き込むと、真樹は大きな悲鳴と共に反吐を吐き出していった。
グシュ・・・
「ゴベエェェェ・・・・ぐふっ・・・ゴヘッ・・ごふっ・・・」
蹴られた部分を抑えながら咳き込む真樹。口からは胃液のような物が見えていた。
しかしレフリーがリング内の光景を見て、合図をして真樹の吐き散らした反吐を黒服に片付けさせるが、江梨子は構わず真樹の両足首を掴んでリング中央に連れて行くと、顔面を踏み付けていった。
グイグイッ・・・
「どうよ・・・これがアンタの実力!・・・偶然に栄子に勝ったからって調子に乗らないでよね・・・」
その江梨子の言葉に、苦しみながら真樹も返した。
「ちょ・・調子になんか・・・乗って・・・ない・・・わ・・・・」
その真樹の言葉に、江梨子が怒ったのか、両足を抱え込むと、一気に逆エビ固めで真樹の背骨を痛めつけていった。
グイッ・・・・
「うぎゃあああぁぁぁぁぁ・・・・・」
激しくマットを叩いて悲鳴をあげる真樹。江梨子も身長差から思いっきり反らしていくと、真樹の背中がCの字のようになっていった。
「ギブッ・・・ギブアップ!」
これには真樹がギブアップを口にするが、レフリーは試合を止めなかった。
『ギブ?・・・持多、この試合でお前はギブアップは出来ないルールなんだよ!』
レフリーのその言葉に泣き叫んでいく真樹。
「そ・・・そんなぁぁぁ・・・酷い・・・やめてぇぇぇ・・・・いやああぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
激しくマットを叩く真樹に、江梨子が背骨を折ってはいけないと放すと、真樹はグッタリとしてしまった。
グイッ・・・
「ほら、試合はまだまだなの・・・」
更に真樹の髪を掴んで起こしていくと、コーナーに押しつけて顔面へ掌打を打ち込む江梨子。
バキッ・・・バシィィィ・・・・
「ぶふうっ・・・・ぐふっ・・・・ううんっ・・・」
堪らず座り込んでいく真樹。しかし江梨子が顔面へ蹴りを入れると、グッタリとコーナーに崩れ落ちていった。
その真樹の姿に江梨子が余裕の表情で観客にアピールすると、コーナーのカバーを外して中にある金具を剥き出しにしていった。
「ふふふっ・・・先輩っ・・・少し痛い目に会わせてあげますよ・・・ふふふっ・・・」
江梨子が不気味に微笑むと、真樹の髪を掴んで起こしていった。
そして・・・。
バキィィィィ・・・・
「うぎゃあああぁぁぁぁ・・・・・」
そう、真樹が悲鳴をあげたのは、江梨子がコーナーの剥き出しの金具に真樹の顔面を叩き付けていったのだった。
バキッ・・バキッ・・・
更に真樹の額が金具に叩き付けられていくと、真樹の額が割れて流血していった。
「んああぁぁ・・・・あ・・頭が割れそう・・・熱い・・・・」
額に手を回し苦しむ真樹。既に真樹の顔面には幾筋もの赤い筋が流れていた。
「ほらほらっ・・・このチビ女の失神していく所でも楽しんでよね!」
その江梨子の言葉に続いて、パンチが真樹の顔面を抉ると、真樹はチビと言う言葉に腹を立てたのかフラフラしながらもいきなり反撃に出た。
バキッ・・・
「何よ・・・だったら私だって反則でも何でもしてやるわよ!」
いきなり江梨子の股間にヒザ蹴りを叩き込む真樹。
「んぎゃああぁぁぁぁぁぁ・・・・・ううっ・・・な、何するんだ・・・よ・・・」
これには股間を押さえて座り込む江梨子。
ガブッ・・・
「これはお返しよぉぉぉぉ・・・」
更に座り込んだ江梨子の額に噛み付いていく真樹。
「うわあぁぁぁぁぁ・・・・くうっ・・・」
これには江梨子も痛がるが、逆に真樹のお腹を殴りつけて反撃に出た。
グニュ・・・
「ぐふっ・・・うううっ・・・ま、負けないわ・・・・」
しかし一瞬怯んだ真樹だったが、逆にヒザ蹴りを江梨子の顔面に叩き込んで同時にマットに倒れ込んでいった。
『ワン・・・ツー・・・』
同時に倒れた時に、偶然にも真樹がフォールの形になっていると、レフリーがカウントを入れていった。
「くっ・・・うらあぁぁぁぁ・・・・」
しかし江梨子が絶叫しながら真樹を跳ね返すと、真樹も立ち上がって距離を置いていった。
「ど・・・どうしよう・・・・」
思わず呟く真樹。初めての経験の額が割れての流血戦。当然だが芸能界でも体験出来ない事であった。
だが、そんな真樹へ江梨子が立ち上がると、拳を固めて迫っていった。
「覚悟はいいかしら・・・」
その言葉に流血で視界が狭くなった真樹が構えるが、構わずコーナーに押し込んでいく江梨子。
逃げようとするが、そのまま江梨子にコーナーに押しつけられていく真樹。
バキッ・・バキッ・・・
すると、江梨子が黙ったまま真樹の顔面を殴りだしていった。
これには苦悶の表情を浮かべる真樹だが、必死にタックルのようにして江梨子の身体に組み付いていった。
そして、逆に江梨子の爪先を蹴りだす真樹。
バキッ・・・
「ぎゃああぁぁぁ・・・・何すんだよ!」
爪先を踏みつぶされて悲鳴をあげる江梨子だが、すぐに真樹の髪を掴んで傷口を殴りだしていった。
バキッ・・バキッ・・
「うぎゃあああぁぁぁ・・・・痛いぃぃぃ・・・やめてぇぇぇぇ・・・・」
これには堪らず絶叫して苦しむ真樹。額の傷口が更に広がったのか、流血が酷くなっていった。
もう白い競泳水着が自らの血で赤く染まっている真樹。
ガブッ・・・
「やめてじゃないんだよ・・・喰らえっ・・・」
「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁ・・・・・やだぁぁぁぁぁ・・・・ああああ・・・・」
更に真樹の額を噛み付いていく江梨子。口の周りに血を垂らしながら真樹を虐めていった。
しかしまた真樹が以外な行動に出た。
バキィィィィ・・・・
「ふぎゃあああぁぁぁ・・・・・」
そう、いきなり江梨子の噛み付く顔面にヘッドバッドを苦し紛れに叩き込んでいったのだった。
これには絶叫しながら藻掻き苦しむ江梨子。
その隙に真樹は距離を置いて額の傷口を気にするように手を当てていた。
「ブチ殺してやるよ・・・」
今度は江梨子が鼻から大量の出血状態になって立ち上がると、鼻への痛みに怒っているのか、真樹に凄い表情で睨み付けていた。
だが、以外な反撃などで善戦していた真樹だったが、流血でスタミナ切れと共に、目には自らの血が入って視界を奪われてフラフラしていた。
バキッ・・・
「ぶふうっ・・・・」
その真樹のお腹へ強烈なボディブローが炸裂すると、真樹は一瞬身体を浮かび上がらす感じで倒れていった。
口から涎のような物を垂らしていく真樹。
「許さないんだよ・・・・おらっ!」
更に真樹のお腹へ爪先蹴りを入れていくと、真樹はピクピクしながらお腹を押さえていた。
だが江梨子の攻めは止まらず、無理矢理に逆さ吊り状態にすると、抱えてから一気にパイルドライバーで真樹を脳天からマットに叩き付けていった。
ゴキッ・・・
「ふぐうっ・・・んんっ・・・」
この一撃に意識を遠のかせていく真樹。
だが、江梨子は真樹の身体を解放せずに続けて2発目のパイルドライバーを出そうしていった。
「苦しい?・・・いいわ・・・こういうのって・・・」
バキッ・・・・
「んあっ・・・・」
2発目のパイルドライバーに、遂に真樹は失神してしまうと、江梨子が放すとグッタリとして仰向けになって動かなくなっていった。
「ふふふっ・・・所詮は敵じゃないんだよ、お前なんかね・・・」
そして江梨子は立ち上がってから失神KO状態の真樹の顔面へ唾を吐きかけると、観客にアピールしていった。
その光景に急いでレフリーがゴングの要請をしていった。
『カンカンカンカン・・・・』
ゴングの音に続いて、リングアナのアナウンスが入っていった。
『ただ今の試合、持多真樹選手の失神KOの為に、左藤江梨子選手の勝利とします!』
そのコールに観客席は静まりかえっていった・・・。
そして江梨子は真樹の顔面をもう一度踏み付けていくと、ガッツポーズをとってからリングを去っていった。
一方、、完全に失神KOに追い込まれた真樹は担架に乗せられて運ばれていくのであった。
前回は栄子に勝利したが、地下プロレス第2戦目にして江梨子から容赦ない大流血戦にされた真樹だったが、黄色いタクシー軍団へまた闘いを挑むのであろうか?




第3試合


第2試合が終わると、江梨子は控え室に戻っていった。
ガチャ・・・
「終わったわよ・・・・楽勝よ!」
江梨子は次の試合に出る大池栄子に笑顔で試合の終わった事を言うと、栄子は廊下に出ていった。
そして、担架で運ばれていく持多真樹の姿を見てから江梨子に言い返した。
「お疲れ江梨子・・・次は恵美をああしてやるわ・・・」
そして黒服が栄子が試合の時間を告げに来ていた・・・。
一方、同じ事務所でありながら違う控え室で準備している恵美。
「上等よ・・・今夜こそ・・・」
恵美は白いスポーツビキニに着替えているが、ミネラルウォーターを口にしながら時間を待った。
そして時間になると、お互いに違う控え室からリングに向かっていった・・・。
そして黒服が迎えに来ると、栄子と恵美はリングに向かって歩き出していった。
栄子も恵美と同じく白いスポーツビキニを来ていたが、体格ではやはり栄子が上回っていた・・・。
「よく逃げないでリングに上がれたわねぇ・・・」
早くも馬鹿にした視線で恵美を見つめる栄子。
「さあね・・・アンタこそ調子に乗らないでよ・・・汚い胸してさぁ・・・」
早くも恵美も言い返すと、栄子の表情が変わっていった。
「何ですって?」
「本当の事を言ったまでよ・・・何が生涯水着宣言ですって?崩れた胸してさぁ・・・」
恵美の挑発が続くと、栄子の表情が変わっていくのと同時に、恵美に近づいていった・・・。
しかしレフリーが栄子を恵美から離していくと、恵美は舌を出して挑発していった。
「後で覚えてなさいよ・・・・」
栄子がコーナーに歩きながら恵美に言い放っていった。
「はいはい・・・」
その栄子に馬鹿にしたように言い返す恵美。
リングアナがリングに上がると、その早くも険悪な状態の2人をコールしていった・・・。
『それでは、第3試合を行います!・・・フリーウエポンデスマッチ・・・青コーナー・・・恵美〜っ!』
そのコールに恵美がニヤリとしながらブラを直していた。
『赤コーナー・・・大池〜栄子〜っ!』
そのコールに栄子はコーナーから一歩も出ずにガッツポーズで観客にアピールすると、周りの凶器に使えそうな物を探していた。
『大池〜っ・・・恵美なんて返り討ちにしてやれ〜っ!』
『恵美〜っ!時代の変化を身体で大池に教えてやれよ〜っ!』
早くも観客たちもエキサイトしていくと、2人はゴングを待った。
『カァーン・・・』
いきなり鳴り響くゴングの音。その音と共に栄子と恵美はコーナーから動かずに睨み合った。
そして不気味に黙ったままリング中央にお互いが歩み出すと、睨み合ったままリング中央に立った状態になっていった。
栄子が挑発するように恵美の顔を覗き込む。
だが、逆に恵美も顔を近づけると、突然栄子にキスをしていった。
チュ・・・
「なっ・・何すんだよ!」
いきなりの恵美のキスに動揺したのか、栄子が叫ぶと恵美が仕掛けた。
バキッ・・・
「甘いんだよ!」
そう、栄子の顔面にヘッドバッドを叩き込むと、怯む栄子のお腹へパンチを叩き込むと、一気にDDTで栄子の脳天をマットに叩き付けていった。
グシュ・・・
「ぐはっ・・・ああっ・・・」
いきなりの恵美の攻めに栄子が意識を朦朧とさせて倒れると、まずはリング下に逃げていった。
その様子に観客席が沸き上がるが、恵美は冷静にリング上から栄子を睨み付けていった。
「くっ・・・偶然のくせに・・・」
栄子が悔しそうにエプロンサイドを両手で叩いていくと、恵美は挑発するように栄子に笑いかけていった。
「ハハハッ・・・自分の実力に気づかないオッパイお化けさん!」
更に恵美が挑発していくと、栄子は顔を赤くするほど怒りまくっていった。
そして栄子がリングに戻ると、逆に恵美がリング下に降りて挑発していった。
「胸が重くて動けないんじゃないの?」
その恵美の挑発に更に怒り出す栄子。
「アンタ・・・ブチ殺さなきゃ気が済まないわ・・・・」
今度はリング上から恵美に言い放つ栄子。
「さあね?・・・どっちがよ?」
更に挑発する恵美は、一気にリングインしていった。
そして睨み合うと、一気にリング中央でガッチリと組み合って押し合う展開の栄子と恵美。
だが、恵美がロープまで一気に押されていくと、栄子が恵美のお腹へお返しとばかりにヒザ蹴りを叩き込んだ。
グシュ・・・
「ぐふうっ・・・くっ・・・」
しかしどこか余裕気味の恵美。そう、栄子のパターンを考えて腹筋に力を入れていたようであった。
「ほらほらっ・・・さっきまでの威勢は何処へ行ったのかしら?・・・恵美?」
更に髪を掴んでリング中央に恵美を連れて行く栄子。恵美はグッタリしたフリをしていた。
ゴキッ・・・
「ほらほらっ・・・・うっ・・・」
恵美を攻めていた筈の栄子だったが、いきなり下を向いて苦しんでいた筈の恵美が股間へのアッパーパンチを叩き込むと、油断していたのか栄子は股間を押さえて座り込んでしまった。
「ふふふっ・・・だから甘いのよ、アンタは・・・」
その苦しむ栄子の姿を見て恵美がニヤニヤしながら栄子の顔面へヒザ蹴りを叩き込むと、栄子を倒していった。
しかし栄子にも意地があった・・・。
バキッ・・・
「うぐうっ・・・・うううっ・・・・」
今度は油断した恵美の股間へ栄子のパンチが炸裂すると、恵美も栄子と同じく股間からの衝撃に座り込むと、まさにダブルノックアウトとまではいかないが、座って両者が股間を押さえる展開になっていた。
この展開に観客たちも驚くが、レフリーがダウンカウントを取り始めて2人を煽りだしていった。
『ダウンっ・・・ワン・・・ツー・・・スリー・・・・』
レフリーがカウントを始めると、栄子も恵美も意地になってきた・・・。
『・・・・・セブン・・・エイト・・・・』
その瞬間、意地になった栄子が立ち上がると、恵美も苦悶の表情だったが立ち上がっていった。
しかし、今度は栄子のストレートパンチが恵美の顔面を抉っていった。
バキィィィ・・・・
「ぐふっ・・・くっ・・・」
しかしフラつきながらも恵美が耐えると、お返しとばかりに栄子のバストを殴りつけていった。
グニュ・・・
「んぐっ・・・・ちっ・・・何すんのよ!」
これには栄子が怒ると、恵美のバストを殴り返していった。
グニュウゥゥゥ・・・・
「ぐふっっ・・・・くっ・・・・」
お互いグラビア系だけあって、自慢のバストを狙い出すと殴り始めていった。
しばらくバスト狙いの殴り合いが始まると、白いスポーツビキニの下にある白い乳房は内出血をおこしていた。
だがお互いが意地になっているので、痛みを忘れて相手の女の武器でもある乳房を殴りつけるのに集中していた。
しかし恵美が栄子の髪を鷲掴みにすると、絶叫しながらロープに顔面を擦り付けていった。
ギュ・・ギュ・・・
「ぎゃああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
いきなり恵美が栄子の目をロープに擦り付けていくと、ワイヤーを覆うゴムとの摩擦で栄子は激痛を味わっていた。
「お前の時代が終わったって事を教えてやるよ!」
更に栄子の顔面をロープに擦り付けると、恵美はバックを取ってバックドロップで栄子をマットに叩き付けていった。
バシィィィィィ・・・・・
更に素早く倒れた栄子に首4の字固めで締め上げていく恵美。
グググッ・・・
「うぐぐっ・・・くっ・・・」
両足をジタバタしながら苦しむ栄子だが、レフリーがギブアップの確認をしていった。
「くっ・・・ノー・・・だ・・・誰がギブなんかするか・・・」
必死に恵美の締め上げを耐えていく栄子。しかし恵美の太股の締め付けはきつかった。
しかし・・・ガブッ・・・
「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁ・・・・・何すんだよ!」
そう、恵美の足に栄子が苦し紛れで噛み付くと、恵美が技を解いて悲鳴をあげた。
「お前なんかに私が倒せると思ってるの?」
今度は自信ありげに立ち上がると、立ち上がろうとした恵美の顔面に喧嘩キックを叩き込む栄子。
バキィィィ・・・
「ぐふうっ・・・」
栄子の喧嘩キックに大の字状態になって倒れ込む恵美。
その恵美に飛び上がってボディプレスを叩き込もうとする栄子。
グシュ・・・
「ぐへぇ・・・・オエッ・・・」
しかし恵美がまたも返し技でヒザを立てると、栄子の胃袋を直撃していった。
またも栄子がお腹を押さえてリング上で藻掻き苦しむと、恵美もフラつきながら立ち上がった。
すると、ロープに走り込んで勢いを付けると、恵美がお返しとばかりに栄子の顔面へ喧嘩キックを叩き込むと、倒れ込む栄子にストンピングで追い込んでいった。
これには栄子がリング下に逃げるように転がり落ちていくと、今度は恵美も追いかけていった。
「そろそろトドメを刺してやろうかしらねぇ・・・大池先輩っ!」
リング下に倒れ込む栄子に、恵美はリングサイドから長机を持ち出すと、その上に栄子を寝かせていった。
そしてリングに上がると、コーナーポストに登って長机の上の栄子目掛けてフットスタンプを叩き込んでいった・・・。
しかし・・・栄子が間一髪で避けて机から落ちると、恵美は机にフットスタンプを叩き込んで、自爆していった。
バキィィィィィ・・・・・
大きな音と共に長机が真っ二つに折れていくと、恵美は衝撃からダメージを受けたのかフラついていた。
一方、逃げた栄子もダメージを受けてフラフラしながら立ち上がると、近くにあったパイプ椅子を掴んでいった。
それに気づかずに恵美が近づくと、そのパイプ椅子の角でお腹へ一撃を加えていった・・・。
グシュ・・
「ぐふっ・・・うううう・・・・」
この一撃に恵美がお腹への衝撃に座り込んで苦しむと、更に栄子が自らのダメージもあるのでプロレス技より反則技を選んでいった。
「ふふふっ・・・今度はアンタを泣かせてやるよ・・・」
栄子が不気味に呟くと、恵美の背後から顔面掻きむしりのサミング攻撃で恵美を追い込んでいった。
グイッ・・・
「ぎゃあああぁぁぁぁ・・・・・・目がぁぁぁ・・・畜生っ!」
目つぶしをされて悲鳴をあげる恵美。
サミングに悲鳴をあげる恵美だが、手当たり次第に周りの物を掴もうとすると、偶然にも口を漱ぐ(すすぐ)ための水の入ったビール瓶を手にした。
ゴキッ・・・
「ぎゃあ!」
そう、それを栄子のまさに弁慶の泣き所に叩き付けると、栄子は悲鳴をあげて倒れ込んだ。
恵美もフラフラしながら凶器になるような物を探すと、今度はパイプ椅子を掴んでいった。
そして座り込む栄子の脳天にパイプ椅子を叩き付けると、座る面が抜ける程の衝撃を栄子に与えていった。
バキィィィィィ・・・・・・
「うわああぁぁぁぁぁぁ・・・・・あんっ・・・・・」
堪らずリング下にグッタリ倒れ込む栄子。
その栄子の様子に、恵美が馬乗りになっていくと、試合の決着が着くのかと観客席が騒ぎ出した。
しかし、格闘技戦などの経験では栄子の方が上手で、下になっても恵美相手では落ち着いていた。最も、パイプ椅子のダメージも大きかったのでダメージ回復に努めているようでもあった。
「そろそろトドメだね・・・大池っ・・その顔を少しはかわいくしてやるからね・・・」
恵美が拳を固めていくと、栄子の顔面へ振り下ろしていった。
バキッ・・バキッ・・・
容赦なく恵美の拳が栄子の顔面に襲いかかる。次第に栄子の顔面は腫れてくるが、逆に栄子が仕掛けた・・・。
グイッ・・・
「えっ・・・」
「甘いんだよ・・・・下からの返しもあるんだよ・・・馬鹿っ!」
そう、恵美の殴りつけてくる腕を栄子が掴んで捻ると、恵美を倒していった。
そして栄子が恵美の上になると、今度は恵美の顔面へ栄子がパンチを振り下ろしていった・・・。
バキッ・・・バキッ・・・
「ぐふっ・・・んぐっ・・・」
格闘技戦の経験の少ない恵美は、このマウントパンチに為す術もなく殴られていくと、次第に鼻などから出血していった。
その隙に、持多真樹との試合を終えていた左藤江梨子がリングサイドに近づいて、栄子の近くに金属製のチェーンを置いていった・・・。
そして、栄子がそのチェーンに目を付けると、それを恵美の首に巻き付けて締めていった。
グググッ・・・・
「うぐぐっ・・・ぐうっ・・・ううっ・・・・」
これには両足をジタバタさせて藻掻き苦しむ恵美。呼吸も出来なくなってきて苦しんでいた。
更に栄子は恵美のジタバタする動きを利用するようにして、恵美を俯せ状態にすると、首にチェーンを巻き付けたままキャメルクラッチのように上半身を反らしていった・・・。
グググッ・・・・
これには危険な状態と判断したのか、レフリーも恵美の様子をチェックしていった。
『恵美っ・・ギブ?・・・ギブアップ?』
そのレフリーの問いかけに恵美が呟いた・・・。
「だ・・・だれが・・・コイツにギブ・・・なんて・・・するか・・・・」
その言葉を聞いてレフリーは驚くが、栄子は怒りだした。
「上等だよ・・・だったら地下プロレス初の死者にでもなる?」
更に締め上げる栄子。これにはギブアップはしないが、恵美の藻掻く動きが激しくなった。
しかし、この展開にレフリーが感情的になっている栄子に危険と判断して、レフリーストップを要請していった。
『カンカンカンカン・・・・』
ここでゴングが打ち鳴らされると、レフリーが栄子を止めていった。
「何でだよ・・・コイツにトドメ刺させろよぉぉぉ・・・」
栄子は納得しないのか、レフリーに抗議するが試合に勝ったという事で黙っていった。
逆にグッタリと口から涎を垂らして倒れている恵美。
その恵美を見て、江梨子が乱入していった。
「栄子っ・・・ヤキ入れる?」
突然の江梨子の乱入に驚く恵美。
「なっ・・・何よ・・・関係・・・ないくせに・・・」
俯せ状態で江梨子を見上げて言い放つ恵美。
バキッ・・・
「何ですって・・・・お仕置きが必要ねっ!」
すると、江梨子が踵で恵美の後頭部を思いっきり踏み付けると、恵美は顔面を床に叩き付けられて鼻から大量の出血をしていった。
更に栄子と2人で蹴りまくると、恵美はもう何も出来ずに苦しむだけであった。
さすがにこの展開に観客たちもブーイング状態だった。
『おいっ・・・試合が終わったんだからやめろよ!』
『酷いぞぉぉ・・・・恵美が可哀相だぁぁぁ・・・やめさせろぉぉぉぉぉ・・・・』
しかしそんな観客からの声も構わず、時折抵抗を見せる恵美の髪を掴んで2人掛かりの鉄柱攻撃で額を割っていく栄子と江梨子。
バキィィィ・・・・・
「ぐわああぁぁぁぁぁ・・・・・・・」
悲鳴をあげていく恵美。ついには額まで割れて白いスポーツビキニを赤く染め始めていた。
「どう?・・・これで少しは大人しくなるかしら・・・」
その流血状態の恵美に栄子が問いかける。
「だ・・誰が・・・お前らなんかに・・・」
しかし恵美も意地になって言い返すと、栄子が更に江梨子に合図すると、リング上に恵美を入れていった。
「江梨子、打撃が得意になったって言ったわね・・・」
「そうね、総合の試合もしたいからってね・・・」
すると、栄子が恵美をキャメルクラッチの体制で固めていった。
グググッ・・・
「うぐぐっ・・・ううっ・・・」
これには顔を歪ます恵美。
バシィィィィ・・・・
「おらああぁぁ・・・・・」
突然、江梨子が叫びながらノーガードキックを恵美のバストに叩き込むと、恵美の94pのバストが変形していった。
「!!!」
これには恵美もグッタリとしていくが、またも栄子が髪を掴んで上を向かせていった。
「どう・・・これで私たちに逆らわないかしら・・・テレビでも生意気な事を言ったしね・・・」
栄子が降伏しろと言う感じで言い放つが、恵美の口からとんでもない一言が飛び出した。
「だ・・・誰が・・・お前らなんかに・・・時代遅れの乳デカ女・・・」
その恵美の一言を聞いた途端、栄子が江梨子に言い放つ。
「江梨子・・・今度は顔面に入れてあげな!」
「いいわ・・・恵美・・・覚悟しな!」
そう言うと、江梨子の強烈な蹴りが恵美の顔面を捉えると、次の瞬間に恵美は意識を朦朧とさせてマットに沈んでいった。
「ふふふっ・・・今度はアンタの汚いストリップでもリング上でさせようか・・・恵美・・・」
もう立ち上がる事も出来ない恵美を放すと、栄子は立ち上がって水着剥ぎ宣言をしていった。
だが・・・。
「やめなさいよ・・・」
突然リングにジャージ姿で駆け上がってきたのは、同じく黄色いタクシーの河村亜紀だった。
「何よ、コイツの仲間って訳?・・・亜紀?」
栄子が挑発するように睨み付けていく。しかし亜紀も返していった。
「2人かかりでリンチなんて・・・ちょっと酷くない?」
腕組みしながら栄子に言い返す亜紀。
「何よ、だったら私たちと勝負するって言うの?・・・それとも私にまた虐められたい訳?」
そう、江梨子がニヤリとするのは、以前に黄色いタクシー軍団同士の試合で亜紀を血祭りにあげた経験があったからだった。
「何ですって・・・今度は私が勝つわ・・・」
すると亜紀が江梨子と睨み合うと、この状態ではと思った黒服たちがリングに上がりだした。
『カンカンカンカン・・・・カンカンカンカン・・・・』
ゴングの音の中、黒服たちは栄子と江梨子、そして亜紀と恵美を離していくと、取りあえずは場の収拾をしていった。
不機嫌そうに控え室に戻っていく栄子と江梨子。
そして医務室に運ばれる恵美と共に亜紀も同行すると、亜紀は都内某所のある場所に電話を入れるのであった・・・。
果たして、この黄色いタクシー軍団の内部抗争はどうなるものか?



第4試合


ガチャーン・・・
そして地下リングに金網が準備されていった。
観客たちも金網デスマッチを期待して、誰が出てくるか楽しみにしていた。
その頃、控え室では・・・。
「イヤです・・・もう地下プロレスなんて・・・痛いのはイヤだし・・・」
そう、黒服に言い放っていたのはロリロリキャラで売り出している小倉夕子であった。
「ふふふっ・・・グラビアでお前みたいなのが売れてるのは、地下プロレスで泣き顔が受けているからだろ?」
その言葉に夕子が控え室から出ようとすると、黒服たちが行く手を阻むと、無理矢理にピンク色のワンピース水着に着替えるように脅していった。
「そ・・そんな・・・イヤって言ったら・・・」
「ふふふっ・・・その時は集団レイプデスマッチでもさせて、ロリコンファックで盛り上がるか?・・・小倉?」
その黒服の言葉に夕子は身震いしながら、無理矢理に水着に着替えていった。
そして金網に囲まれたリングに向かわされる夕子・・・。
「えっ・・・か、金網デスマッチ・・・私が・・・」
早くもスポットライトに鈍い光で輝く金網に、夕子は足を遅めるが、黒服が両腕をガッチリと掴んで連れて行った。
ガチャーン・・・
「い・・いや・・・金網・・・リングで試合なんて・・・私・・・怖い・・・・」
黒服に哀願するような目つきで言い放つ夕子。しかし黒服たちは黙ったまま金網リングに入れていった。
しかし、夕子の相手が金網リングに居ないので、夕子は不安を募らせていった・・・。
「だ・・・誰と・・・」
その怯えた表情の夕子に観客席からは残酷な期待を込めた歓声が浴びせられていった。
『ロリンコ姫〜、今夜はたっぷり泣いて楽しませてねぇぇ・・・』
『頑張れよぉぉぉ・・・・すぐに失神とかするなよ・・・そんな事したら犯すぞ!』
そんな声に震え出す夕子。
『ハハハッ・・・そんな事したら淫行で逮捕かぁ?』
変な意味で盛り上がりを見せる地下プロレスの会場。
次第に観客たちも夕子の対戦相手を待ちわびていったが、その雰囲気を読んでか対戦相手が姿を現していった・・・。
「えっ・・・やだ・・・こ、殺されちゃう・・・・」
そう、夕子が怯えるのも無理はなかった。夕子の対戦相手として姿を現したのは、あの北王光司だった。
「へへへっ・・・今夜はお前が俺様の相手か?」
そう言いながら金網リングに入っていくと、リング上には夕子と北王と、そしてレフリーだけとなっていった。
そして、早くもアナウンスが会場内に流れていった。
『それでは、お待ちせしました・・・第4試合を行います!』
そのコールに早くも興奮していく観客たちだが、更に続いていった・・・。
『青コーナー・・・人気ロリロリクイーン・・・小倉〜っ・・夕子〜っ!』
そのコールに夕子は泣きそうな表情で立ちすくんでいた。
『赤コーナー・・・今夜もアイドルを地獄に落とすのか〜・・・北王〜光司〜っ!』
そして北王はニヤリとしてガッツポーズをすると、残酷な期待をする観客たちから声援を送られていった・・・。
『なお、この試合は特別金網デスマッチルールで、小倉夕子は金網から逃げれば勝ちで、北王光司は金網リング内で小倉夕子を仕留めれば勝ちとします!・・・また、勝敗はギブアップ、失神KO、レフリーストップ、ドクターストップのみとさせてもらいます!また、ギブアップした場合は水着を剥ぎ取られて試合続行となります!』
そのルール説明に興奮していく北王や観客達・・・。
ただ、リングサイドのリングドクターの西川彩子だけは黙ってリング上を見つめていた・・・。
そして・・・
『カァーン!』
ゴングが鳴り響くのと同時に大歓声に包まれていく金網リング。しかし同時に夕子にとって地獄の時間の始まりでもあった。
「やっ・・やだ・・・だったら逃げれば終わるのね・・・」
夕子が呟くと、いきなり近くの金網に登りだしていった。
ガチャーン・・・ガチャーン・・・
音を立てて必死に金網を登ろうとする夕子。それこそ必死の様子であった。
「ちっ・・・生意気な真似しやがって・・・」
しかし北王が走り込んで夕子に迫ると、夕子も必死に滑りながらも登っていった。
グイッ・・・
「あっ・・・・」
そして遂に夕子の足首に北王の手が届くと、夕子は必死に金網を掴んで足をジタバタさせていった。
「いやあぁぁぁぁぁぁ・・・・放してぇぇぇ・・・・・お願いぃぃぃぃ・・・・・・」
涙目で絶叫していく夕子。しかし北王はガッチリと握って放さなかった。
「誰が放すかよ・・・・お楽しみはこれからだぜっ・・・・ふふふっ・・・」
すると、北王の腕の筋肉が浮かび上がると、夕子を落とそうと引いていった。
グイッ・・・・
「いやああぁぁぁぁぁ・・・・・助けてぇぇぇ・・・・お願いぃぃぃ・・・・やめてぇぇぇぇぇぇ・・・・・」
必死に叫んで助けを求める夕子。しかしここは地下プロレスの会場。誰も夕子を助ける者などいるはずもなく、逆に残酷な展開を期待して見つめていた。
バシィィィ・・・・
「イッタアァァァァ・・・・・・・」
そして無理矢理に北王にリングに落とされてしまった夕子。その転落した衝撃でダメージを受けたのか、フラつきながら逃げようとしていた。
グイッ・・・・
「やめてぇぇぇぇぇぇ・・・・・」
そう、夕子が絶叫するのは、北王に髪を鷲掴みにされて起こされていったのだった。
「ふふふっ・・・時間はゆっくり使わないとなぁ・・・」
グググッ・・・・
「いやあぁぁぁぁぁぁ・・・・髪の毛が抜けちゃうよぉぉぉぉ・・・・」
そう、髪を掴んだまま持ち上げようとしていく北王。次第に夕子は爪先立ちの体制にされていった。
「あううううっ・・・・痛いよぉぉぉ・・・・ああああっ・・・・・」
女の命とも言われる髪だけで立たされている夕子。しかし、ここから北王の地獄の責めが始まっていった。
グシュ・・・
「グボオォォォォ・・・・・・・オエッ・・・・」
そう、爪先立ち状態で腹筋に力が入らない状態で北王が夕子のお腹へパンチを入れていったのであった。
夕子の柔らかいお腹へ北王の拳がめり込むと、次の瞬間に夕子の表情が変わると、口から胃袋の中身を逆流させて反吐を撒き散らしていった。
ベチャベチャベチャ・・・・・
早くも反吐の臭いが漂うリング上。
「おらああぁぁぁぁ・・・・」
北王が叫びながら夕子を投げ連れると、力が抜けた状態の夕子がグッタリとコーナー近くに倒れ込んでいった・・・。
「うううっ・・・き、気持ち悪いよぉぉ・・・・ううっ・・ウエッ・・・・」
お腹を押さえて苦しみながら倒れている夕子。早くも観客の期待通りの展開になっていった・・・。
グイッ・・・
「おらっ・・・胸の発育はどうかなぁ?」
「ああっ・・やめて・・・む、胸を踏まないで・・・お、お願いぃ・・・・」
そう、今度は北王が夕子を仰向け状態にしていくと、水着に包まれた夕子のバストを踏み付けていった。
グイグイッ・・・グリッ・・・
「やめてぇぇぇ・・・・苦しいぃぃぃ・・・・あああっ・・・」
無惨にも水着の中では夕子の80pの乳房がひしゃげていた。
「おっ・・以外と胸も育ってやがるんだ・・・」
更にニヤリとしながら夕子の乳房を容赦なく踏み付けていく北王。
「やめてぇぇぇ・・・苦しいから・・・お願いぃぃぃ・・・・」
涙目で哀願していく夕子。しかし北王がやめるはずもなかった。
グイッ・・・
「立てよ・・・・もっとお客さんに泣き顔を見せてやるんだからなっ・・・・」
「あうっ・・・・」
そして北王が踏み付けをやめると、髪を掴んで夕子を起こしていくと、今度は近くのロープに連れて行った。
グググッ・・・・
「ううんっ・・・・いやああぁぁぁ・・・・・放して・・・ああんっ・・・・」
今度はトップロープに夕子の顔を押しつけていく北王。
嫌がる夕子だが、北王の怪力の前には無力であった。無惨にも目の部分が当たるように押しつけられていく夕子。
「プロレスって言うんだから、当然反則もあるぜぇぇぇ・・・おらあぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
ギュギュ・・・ギュギュ・・・
「うぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・目がぁぁ・・・目が焼けちゃうぅぅぅぅぅ・・・・・」
ロープへの顔面擦り付け攻撃に泣き叫んでいく夕子。
更に擦り詰める北王。夕子も抵抗を見せるが逃げることも出来ず、ただ泣き叫ぶだけであった。
そして北王が放すと、夕子は両手を顔に押し当ててリング内をフラフラと泣き叫ぶだけであった。
その夕子を見て、北王はダッシュをかけて喧嘩キックを夕子のヒップに叩き込むと、夕子は悲鳴をあげて倒れ込んでいった。
バシィィィ・・・
「ひいぃぃぃぃぃぃぃぃ・・・・・・・ああんっ・・・・」
倒れ込んで苦しむ夕子。
その夕子の姿を見て、北王がリングの一面のロープを外しだしていった・・・。
そして、一面だけは金網が直接当たるように感じになると、北王が夕子に向かって歩き出した・・・。
グイッ・・・
「ほらっ・・・来るんだよ・・・ロリロリ姫っ!」
北王が髪を掴んで起こしていくと、夕子は抵抗を見せるが力の差から連れて行かれてしまった。
ガチャーン・・・・ガチャーン・・・
「いやああぁぁぁぁぁぁ・・・・・痛いぃぃぃぃ・・・・・ぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
今度は髪を掴んだまま夕子の顔面を金網に叩き付けていく北王。その度に夕子の口からは絶叫する悲鳴が響いていった。
すると、夕子の悲鳴に興奮していったのか北王が黙ったまま夕子の顔面を金網に擦り付けていった。
「うぎゃああぁぁぁぁ・・・・・やめてぇぇぇぇぇ・・・・・イヤアァァァァァ・・・・・・・」
無惨にもアイドルの命とも言える顔を金網に擦り付けられて泣き叫んでいく夕子。グラビアにも多数出ている夕子だけに、これは残酷な仕打ちでもあった。
そして、グッタリする夕子をベアハッグのように抱え上げる北王。
グググッ・・・・
「うぐぐっ・・・ううんっ・・・・ぐ・・ぐる・・・じい・・・・ああっ・・・・」
夕子がジタバタしながら苦しむが、北王は更に揺さぶりかけていった。
しかし、北王が突然に夕子にマンハッタンドロップで股間にヒザを叩き付けていった。
バキィィィ・・・・・
「ひぎゃあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・」
その瞬間、夕子の絶叫する悲鳴がリング上に響き渡った。
北王が放すと股間を押さえてリングに倒れ込む夕子。もう顔面は涙と涎でグチャグチャだった。
その夕子の両足首を掴むと、北王は容赦なく逆エビ固めを極めていった。
グイッ・・・・
「うぎゃああああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・痛いぃぃ・・・痛い痛い痛いっ・・・・」
思いっきり背骨を反らされ、もう自らの爪先が後頭部に付くかと思われる責めに、夕子は泣き叫んでいった。
『ギブ?・・・ギブアップ?』
その泣き叫ぶ夕子にレフリーがギブアップか問いかけるが、当然オールヌードはイヤとばかりに夕子は耐えていた。
更に夕子の泣き声を聞きながら北王がニヤリとしながら揺さぶると、夕子はマットを激しく叩きだしていった。
「ギ・・・ギブ・・・ギブアップ!・・・せ、背骨が折れちゃう・・・た、助けてぇぇぇぇぇぇ・・・!」
遂に夕子の口からギブアップが発せられると、観客席からは一斉に水着剥ぎコールが巻き起こっていった。
『脱がせ・・脱がせ・・脱がせ・・』
その残酷な掛け声の中、北王に放されて泣きながらリングに倒れている夕子。
「や・・・やだよぉぉ・・・全裸なんて・・・」
しかし、非情にもアナウンスが流れていった。
『小倉夕子選手、ギブアップの為に水着は脱いで試合続行となります!』
そのアナウンスを聞いた北王が今度は夕子に迫っていった。
「おらっ・・・脱ぐんだよ・・・おい!」
「いやっ・・・放して・・・お願い・・・」
しかし、北王に強引に水着を剥ぎ取られていく夕子。そして夕子はリングシューズだけを身体に付けている状態になっていった。
これには黙ったまま胸と股間を押さえている夕子。恥ずかしさから顔は真っ赤になっていた。
しかし、髪を掴まれたまま投げ飛ばされていくと、夕子は無惨にも全裸開脚状態で倒れ込んだ。
『夕子ちゃんのアソコが丸見えだぁぁ・・・・』
『北王っ、もっと痛めつけてやれ!』
観客席から全裸の夕子に対する残酷な期待からか、北王に歓声が飛んでいた。
「ぐふふっ・・・客も喜んでるみたいだしな・・・」
すると、強引に夕子の髪と腕を掴むと、露わになっている乳房をトップロープに押しつけていった。
グニュ・・
「いやっ・・痛いっ・・・やめて・・・」
涙目で哀願する夕子だが、構わず北王がロープに夕子の乳房を擦り付けていった。
ギュギュ・・・ギュギュ・・・・
「うぎゃああああぁぁぁ・・・・・・・やめてぇぇぇぇぇ・・・・・オッパイがぁぁぁ・・・・」
そう、北王の怪力の前にひしゃげて擦られていく夕子の80pの小振りなバスト。巨乳ではないが美乳とも言える代物だったが、無惨にもロープを覆うゴムとの摩擦で地獄の苦しみを味わっていた。
何度もバストへのロープ擦り付けが続けられると、次第に夕子の白い乳房にはロープに擦り付けられた痕が浮かび上がっていった。
そして北王が放すと、グッタリと倒れ込んで泣き出していたが、北王が許すはずもなく、今度は両足首を掴んで逆さ吊りの刑にしていった。
「や・・・やめて・・・もう・・・やめて・・・ください・・・・・」
しかし夕子の声を聞きながら北王がニヤニヤしていくと、まさにTの字のように夕子の逆開脚状態のように観客たちに股間を丸見えにしていった。
「ご開帳だぜ!」
「いやあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
その悲鳴をあげる夕子をそのままロープまで連れて行くと、今度は逆さ吊り状態のままロープを跨がせていった。
「な・・・なにするの・・・おねがい・・・」
しかし、北王は吊り上げると夕子の股間がロープに当たる状態にしてから、一気にロープへの擦り付けの刑をやったのだった。
ギュゥゥゥゥゥ・・・・・・・
「ぎゃああぁぁぁぁ・・・・・・焼けちゃうからやめてぇぇぇ・・・・・火傷するぅぅぅぅ・・・・」
当然だが、ゴムとの摩擦で女として大事な部分を責められて泣き叫ぶ夕子だが、北王は構わず擦り付けていった。
「何処が焼けるってぇ・?・・・言ってみろよ・・・オラッ!」
その北王の言葉に夕子は黙ってから悲鳴をあげていった。
更に股間へロープを押しつけて夕子を痛めつける北王の姿に、さすがの地下プロレスの観客も言葉を失っていった。
『あ・・あそこまで痛めつける事はないだろう・・・』
『小倉って娘、可哀相に・・・・』
更に、北王がコーナーに逆さ吊りにしてから、夕子の露わになっている秘部に拳を叩き込んでいった。
バシッ・・・グニュ・・・
「ひぎゃああああぁぁぁ・・・・・・やめてぇぇぇぇぇぇ・・・・・」
悲鳴をあげる夕子は、女としての大事な部分を壊されるかもと言うあまりの恐怖に、ついには股間から黄色い液体を流し始めていた。
その時・・・。
『カンカンカンカン・・・・』
いきなりゴングが打ち鳴らされると、試合終了が告げられていった。
『ただ今の試合、ドクターストップにより北王光司選手の勝ちとします!』
しかし北王が納得いかないのか、リング上で騒ぎ出していた。
「何でなんだよ・・・・俺様はまだ暴れ足りないんだよ・・・・おい!」
レフリーに詰め寄る北王。しかしレフリーも困惑していた。
その中を急いで金網リングの入り口からリングドクターの西川彩子がコーナーで逆さ吊りにされている夕子を降ろしに行った。
そして殴られていた秘部などをチェックしていると、その彩子の髪を北王が掴んでいった。
「きゃ!」
「お前が試合を止めたのか?」
すると、彩子が言い返した。
「当たり前でしょ!・・・あれ以上やっても意味はないし、この娘の将来に影響が出たらどうするのよ!」
その彩子の言葉に、北王がキレたのか突然彩子の白衣を鷲掴みにすると、剥ぎ取っていった。
ビリッ・・ビリッ・・・
「きゃああぁぁ・・・・・やめなさいよ・・・・」
しかし北王の怪力の前に彩子はブラウスまで剥ぎ取られ、白衣の中のスカートも脱がされて黒いブラとパンティだけの姿にされていった。
「お前がこのガキの代わりに試合をしろよ・・・水着と変わらないなだからなぁ・・・下着だって・・・・」
しかし、その状況に黒服たちが大勢リングに入り込んで、北王などを止めていった。
彩子も黒服とリングを去るが、夕子は担架に乗せられての退場であった。
しかし、相変わらずの暴れっぷりの北王。
この次のターゲットは誰になるのか・・・・?



第5試合(ジュニアヘビー級タイトルマッチ)

「今夜こそ・・・私だってベルトを巻いてやるわ・・・」
そう控え室で呟くのは、あの沖菜恵だった。
恵は地下プロレスのリングで女優などへの復帰の道を開いたが、今度はどうせならジュニアヘビー級ベルトをと思っていた。
そして今夜、ベルトを保持している乙羽との一戦が組まれる事となり、ここは絶対と燃えていた。
早くも白いワンピース水着(胸元は開いているので、少し胸の谷間が見えている)を着て、肘と膝には白いサポーター。そして白いリングシューズを履いていた。
一方、今夜は沖菜恵の挑戦を受ける乙羽は、タレントとして先輩の恵の挑戦に緊張しているようであった。
しかし、いつものホンワカな感じで控え室で水着に着替えてストレッチなどをして身体を動かしていた。
赤い胸の谷間を強調するようなワンピース水着に、赤いリングシューズ姿の乙羽。
「今夜も防衛しなきゃ・・・プロレスの勉強もしてきたし・・・」
お互いがお互いの想いを胸に、時間が来るとリングに向かっていった・・・。
早くも歓声に包まれている地下リング。
そのリングへ、緊張した乙羽と恵がリングインしていった。
各のコーナーに歩いていくと、一瞬視線を合わせていった。
そして、リングアナがコールを始めていった。
『それでは今夜のメインイベント・・・地下プロレス認定ジュニアヘビー級タイトルマッチ。・・・青コーナー・・・挑戦者〜沖菜〜恵〜っ!』
そのコールに冷たい視線で乙羽を見つめながら腕をあげていく恵。
『赤コーナー・・・チャンピオン〜っ・・・乙〜羽〜っ!』
逆に、コールを受けて観客に一礼していく乙羽。下を向いた時に見える89pの胸の谷間に歓声が上がっていった。
その歓声に恥ずかしそうに笑みを浮かべる乙羽。
「何よ・・・胸を使って媚びちゃって・・・最低の女ねっ・・・」
早くもその乙羽を挑発するように恵が呟いた。
しかし、レフリーがリング中央でルールの説明を始めていった・・・。
『・・・反則は5秒以内はOK・・・スリーカウント、ギブアップ、レフリーストップ・・・・』
その説明の中、恵が鋭い視線で乙羽を睨み付けていくと、乙羽も珍しく視線を合わせていった。
「いい根性してるじゃないの・・・胸見せて媚びてるくせに・・・」
目の前で恵に言われ、乙羽の顔色も変わっていった。
「媚びてなんていませんよ・・・」
その乙羽の言葉に恵が怒ったのか、いきなり張り手を入れていった。
バシィィィ・・・・
バシィィィ・・・・
「くっ・・・」
しかし乙羽もすぐに恵の頬に張り返すと、その乙羽の態度に恵は怒ったが、観客は歓声をあげていった。
「覚悟しなさいよ・・・」
恵が一言呟く。
「試合が始まればわかりますよ・・・先輩・・・」
乙羽もチャンピオンらしく堂々と言い返すと、レフリーが2人を両コーナーに別れさせていった。
コーナーに戻っても睨み合っている恵と乙羽。
しかしレフリーが試合開始を告げていった。
『ファイッ!』
カァーン!!
そのゴングの音と同時にコーナーから歩き出す両者。距離を置いて睨み合うと構えながらの展開になっていった。
その展開から、いきなり恵が挑発するように手を伸ばしていった。
その恵の手に力比べに応じるように手を組んでいくと、いきなり恵が両手で掴んで乙羽の手を噛み付いていった。
ガブッ・・・
「イタタタタっ・・・・痛いぃぃぃ・・・・レフリー反則っ!」
悲鳴をあげながらレフリーに反則のアピールをする乙羽。レフリーも恵に注意していった。
『反則だっ・・・ワン・・・ツー・・・スリー・・・』
しかし恵はカウント5ギリギリで放すと、またも噛み付いて乙羽を痛めつけていった。
その恵に乙羽も怒ってヒザ蹴りを入れていくと、一気に恵が距離を離していった。
「痛いっ・・・何よ・・・もうっ!」
頬を膨らませて恵に怒る乙羽。
逆に黙ったまま距離を置く恵。まるで乙羽を苛つかせるかのようであった。
そして、いきなり恵が距離を詰めると、乙羽の顔面へパンチを入れていった。
バキッ・・・
「痛いっ・・・は、反則でしょ・・・顔を殴るのは・・・・」
恵のパンチに対してレフリーにアピールするように苦しむ乙羽。
「甘い事を言ってるんじゃないわよ!」
更にローキックで攻め込む恵。
バシッ・・バシッ・・
しかし、乙羽も走り出すようにロープに逃げると、逆にラリアットを恵の喉元に叩き込んでいった。
バキィィィ・・・・
「ぐふうっ・・・・ううっ・・・」
いきなりの反撃に恵は喉元を押さえてリングに転がっていった。
バシッ・・バシッ・・
「イタかったんだからねぇ・・・このっ・・このっ・・・」
今度は倒れた恵の顔面へストンピングを叩き込む乙羽。顔面パンチに対するお返しとばかりに蹴りこんでいるようだった。
すると、今度は恵の顔面を踏み付けてグリグリとしていく乙羽。
ベビーフェイスの乙羽にしてはラフファイトだった。
「イタタタタタッ・・・・何するのよ・・・アンタこそエゲツない事してるんじゃないわよ!」
恵も女優の命とも言える顔を踏み付けられて、両足をジタバタして苦しみながら逃げようとしていた。
すると、乙羽が踏み付けるのをやめて離れていくと、恵が顔面を押さえながら立ち上がっていった。
そして今度は顔の痛みを我慢して恵が片手を伸ばして力比べを誘っていった・・・。
「ほらっ・・・チャンピオンなら力もあるんでしょうね・・・」
恵が挑発するように誘い込んでいく。
しかし、乙羽も力には自信がないのか、なかなか手を伸ばしていかなかった。
「ほらほらっ・・・そんなんでチャンピオンがよ〜くも務まるわねぇ・・・ええっ?」
更に挑発する恵。その挑発に乙羽が手を伸ばしていくと、片手同士でガッチリと組むと、更に両手で組み合う恵と乙羽。
グググッ・・・
しかし、力では恵の方が上のようで、次第に乙羽の方が押されていって、苦悶の表情で乙羽が耐えていく展開になっていった。
「ほらっ・・・どうなのよ・・・おらっ!」
「ううっ・・・・きゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
今度は絶叫して手に走る激痛に苦しむ乙羽。
しかし、以外な展開だが乙羽が苦悶の表情のまま座り込むようにして姿勢を落とすと、モンキーフリップで恵を投げ飛ばしていった。
バシィィィィ・・・・・
更に乙羽が立ち上がると、倒れた恵に走り込んでいった。
だが、恵も立ち上がろうとすると、乙羽の低空ドロップキックが恵の顔面を捉えていった。
バキィィィ・・・・
「ぐふうっ・・・・」
堪らずリング下に転がり落ちていく恵。乙羽の以外な反撃に驚いているようだった。
リング下で顔を気にしながら呼吸を整えていく恵。
一方リング上では、乙羽が恵の動きを見つめていたが、手が痺れているのか時折振るような動作を見せていた。
プロレスルールとは言え、場外カウントのない地下プロレスのリングなので、お互いが体力を回復させているようにも見えるが、恵がリング下を歩き出していった。
リングに戻ろうとすると、乙羽が一歩前に出ると、恵はリングに上がらずに距離を置くように逃げていく。
その展開が続くと、観客席からはブーイングが飛び出していった。
仕方なく恵がエプロンサイドに一気に上がると、ロープ越しに乙羽が髪を掴んでいった。
しかし、恵も張り手を入れると乙羽は口から涎の飛沫を飛ばしてフラつくと、逆に恵が乙羽の髪を鷲掴みにしていった。
グイッ・・・
そしてロープ越しに髪を掴んでコーナーに連れて行くと、乙羽の顔面をコーナーに叩き付けていった。
バシィィィ・・・・・
「イッたぁぁぁぁぁ・・・・・・ああ・・・・」
フラつく乙羽の姿に、恵が一気に場外側からトップロープに登っていくと、乙羽に向かってフライングボディアタックを放っていった。
バシィィィ・・・・
「きゃああぁぁぁぁ・・・・・」
悲鳴と共に恵に覆い被されて倒れ込む乙羽。
『ワン・・・ツー・・・・』
ここで乙羽の両肩がマットに着くと、レフリーがカウントを入れていった。
しかし乙羽も急いでカウントに反応して肩を上げていくと、カウントは2で返していった。
更に、恵が乙羽を座らせた状態でスリーパーで揺さぶりかけていくと、乙羽は苦しみながらロープに手を伸ばしていった。
恵もスリーパーで揺さぶって乙羽のスタミナを奪おうとしているようだったが、乙羽が少しずつロープに逃げていくと、遂に手がロープにかかっていった。
『ブレーク・・・沖菜っ・・・ブレーク・・・』
レフリーが乙羽の手がロープを掴むと放すように指示すると、恵が放して立ち上がっていった。
「コホッ・・コホッ・・・ケホッ・・・」
逆に咳き込みながら立ち上がる乙羽。
「ふん・・・これでも喰らいなさい!」
更に恵が踏み込んでハイキックを乙羽のバストに決めると、乙羽の89pの自慢のバストが歪んでいった。
「ぐふっ・・・」
更に恵が打撃を練習してきたのか、ハイキックからミドルキックと乙羽をサンドバックにしていくと、乙羽は苦しさに悶えていった。
しかし、乙羽が一瞬の隙を突いて恵の蹴り足をキャッチすると、そのままドラゴンスクリューで切り返していった。
バシィィィ・・・・・
「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
今度は恵が悲鳴をあげて苦しんでいくと、乙羽も蹴りのダメージから追い打ちせずにコーナーで恵を見つめるだけであった。
もう全身から汗が流れ出している乙羽と恵。
恵も足を気にしながらも立ち上がると、今度は打撃のスタイルで構えて距離を詰めていった。
逆に、打撃が得意ではない乙羽は打撃のスタイルに恐怖を覚えたのか、手を前に出してガードする構えを見せていった。
バシッ・・バシッ・・・
その乙羽の顔面を狙って恵がハイキックから掌打と出していくと、乙羽は必死にガードしていくだけであった。
だが、恵が打撃に気を取らせておいてから、一気にタックルを仕掛けていくと、これには乙羽も反応するが恵が抱え込むと、今度は持ち上げていった。
そして、ヒザを前に出すと一気に乙羽の股間をヒザに叩き付けるマンハッタンドロップを放つと、乙羽が絶叫して悲鳴をあげていった。
バキィィィィ・・・・
「ひぎゃあああぁぁぁぁぁ・・・・・・・」
恵が放すと乙羽が股間を押さえたままリングに倒れ込むと、恵は観客にアピールしてから乙羽の股間へ爪先蹴りを入れていった。
グニュ・・・
更に続けられる恵の股間責めに、乙羽はただ悲鳴をあげていくだけであった。
「ふふふっ・・・痛いでしょうね・・・アソコは・・・ねっ・・・」
恵がニヤリとすると、その乙羽の髪を掴んで無理矢理に大技・パイルドライバーを狙っていった。
しかし、乙羽が涙目になりながらも下を向かされた途端、恵の股間目掛けて後頭部を叩き付けると、今度は恵が股間を押さえて倒れ込んでいった。
バキィィィ・・・・
「ぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・」
意外な反撃を見せた乙羽。しかしまた倒れ込んでしまった。
恵も股間を押さえて倒れ込んでいるので、レフリーは両者に続行を促すが、2人とも動けなかった。
だが、ベルトの賭けられたこの試合、2人は股間を押さえながらフラフラしながらも立ち上がっていった。
すると、乙羽が恵に近づくと、いきなり顔面掻きむしりのサミング攻撃に出ていった。
グリグリッ・・・
「いたあぁぁぁぁ・・・・何するのよぉぉぉ・・・レフリー反則っ!」
恵が必死にレフリーに反則のアピールをすると、乙羽が一旦放してからまた掻きむしっていった。
すると、恵も負けずに乙羽の股間へパンチを叩き込むと、一気に怯む乙羽にDDTを仕掛けていった。
バキィィィィ・・・・
「ぐふうっ!」
たまらず大の字になって倒れ込む乙羽。
「ふん・・・カワイイ声してるくせに、こんな立派なものを持ってるんだからねぇ・・・乙羽ちゃん?」
その乙羽の89pのバストを踏み付けて、踵でグリグリとしていく恵。
「いやああぁぁ・・・・やめてよおぉぉ・・・オッパイはやめてぇぇぇ・・・・」
恵のバスト踏み付けに、乙羽が必死に足首を掴んで叫んでいた。
そして不気味にニヤリとしていく恵。乙羽のバスト踏みをやめてロープに走り出すと、そのまま飛び上がってボディプレスを仕掛ける恵だが、これは乙羽が必死になって避けて自爆していった。
だが、反撃したい乙羽だが息を荒げてフラフラして立ち上がっていった。
逆に、恵が立ち上がると一気に走り込んで、ラリアットを乙羽の喉元に炸裂させていった。
バシィィィ・・・
「ぶふうっ・・・・・」
これには堪らず大の字になって倒れていく乙羽。
「ほらほらっ・・・今度はこれよ・・・うりゃあぁぁぁぁ・・・・」
すると、倒れている乙羽に必殺・足4の字固めを炸裂させていく恵。
グググッ・・・
「ぎゃああああぁぁぁぁ・・・・・痛いぃぃぃぃ・・・・ひいぃぃぃぃぃ・・・・」
これには激しくマットを叩いて悲鳴をあげていく乙羽。
「ほらっ・・・ギブアップって言えばいいのよ!」
しかし恵は容赦なく極めていくと、恵の足がガッチリと乙羽の足に食い込んでいった。
「うわああぁぁぁぁぁ・・・・・きゃああああぁぁぁぁ・・・・・」
必死に耐える乙羽。しかし額からは大量の汗が流れ出していて、まさにギブアップ寸前まで追い込まれていた。
だが耐える乙羽に恵が技を解くと、今度は起こしてから一気に卍固めを極めていった。
グググッ・・・
「いやあぁぁぁ・・・・・痛いぃぃぃ・・・・んあぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
恵の身体がガッチリと密着していくと、乙羽は全身への激痛に悲鳴をあげていた。
『乙羽、ギブ?ギブアップ?』
この乙羽の様子にレフリーがギブアップの確認をするが、乙羽は汗だくになりながらもギブアップは拒んでいった。
「ノ・・・ノゥー・・・ギブアップはしないわ・・・ああっ・・・」
以外と粘る乙羽。しかし恵がこれでもかと極めていくと、更にリング上には乙羽の絶叫する悲鳴が響いていった。
だが、耐えていた乙羽だが、先程の足4の字のダメージから崩れるように倒れ込むと、恵も仕方なく卍固めを解いていった。
グイッ・・・
「立つのよ・・・ほらほらっ・・・チャンピオンなんでしょ・・・しっかりしなさいよねぇ・・・」
すると、恵が乙羽の髪を掴んでコーナーに連れて行くと、フラフラの乙羽の顔面へ掌打を入れていった。
バシィィィ・・・・
「ぶふうぅぅぅぅ・・・・ぐふっ・・・・」
これには堪らず口から涎の飛沫を飛ばしていく乙羽。
「ふふふっ・・・覚悟してよね・・・」
更に恵の拳が乙羽の柔らかいお腹へ炸裂していくと、身体をくの字にしてダウン寸前の乙羽。
その乙羽の首に素早く腕を巻き付けると、恵がDDTを炸裂させていった。
バシィィィ・・・・
「ひいいぃぃぃぃぃ・・・・んあっ・・・」
これには乙羽が息を荒げて大の字になると、恵がすかさずフォールの体制をとっていった。
『ワン・・・ツー・・・・スリ・・・・』
誰もがスリーカウントが入ったと思った瞬間、乙羽の肩が浮いていった・・・。
「ちっ・・・・しぶといわねぇ・・・・」
以外にも粘る乙羽。これには恵は顔をしかめていった。
だが、乙羽はフォールは返したが立つことも出来ずにダウンしたままであった。
「だったらねぇ・・・ギブアップさせてあげるわ・・・」
その乙羽を仰向けにしていく恵。更に、一気に逆片エビ固めを極めていった・・・。
グググッ・・・・
「ぎゃああああああぁぁぁぁぁ・・・・・・」
またもリングに響き渡る乙羽の絶叫とも言える悲鳴。必死にロープに手を伸ばしていくが、乙羽の水着の胸の谷間からは自慢の巨乳が飛び出そうとしていた。
「ふふふっ・・・ファンサービスでもしたら?」
意地悪く恵が呟くと、更にストレッチマフラーに移行していった。これには乙羽の水着に覆われた股間がパックリと開かれている状態になっていった。
「うぎゃああああぁぁぁぁ・・・・・く、苦しいぃぃぃ・・・痛いぃぃぃ・・・痛いぃぃぃ・・・・・」
遂に水着から89pの乳房が飛び出してしまう乙羽。しかし激痛の前には関係ないように手を伸ばして泣き叫んでいた。
恵が必死にギブアップ狙いで締め上げるが、泣いてはいるが乙羽がギブアップをしないので、恵が放していった。
俯せ状態で涙を流す乙羽。飛び出した胸を水着に戻しているが、ここで恵が以外な行動に出た。
バシッ・・バシッ・・・
「何セコセコと胸なんか隠してるのよ!」
そう言うと、乙羽の背中にストンピングを入れていった。その度に乙羽の乳房はマットに押しつぶされてひしゃげていった。
ズルッ・・・ズルリ・・・・ポロッ・・・
「なっ・・何するのよぉぉぉ・・・やめてぇぇぇぇぇ・・・」
「こんなの着てないでさぁ・・・ヘアなら引退ならトップレスならいいでしょ?」
そう言うと、恵が一気に乙羽の水着の肩紐を掴んで脱がしていった。
意外な恵の水着剥ぎ攻撃に、乙羽は89pのバストを露わにしていった。また、水着はお腹の部分まで脱がされていった。
『乙羽ちゃんのオッパイカワイイ!』
『沖菜最高〜っ!下まで脱がしてよぉぉぉぉ・・・・』
観客たちも乙羽のトップレス状態に興奮しているようだったが、恵は勝ちを狙っているようだった。
更に恵が乙羽を起こしていくと、コーナーに追い込んでから露わになった乳房にパンチを打ち込んでいった。
グニュ・・・グニュゥゥゥ・・・・
「うわああぁぁぁ・・・・いやああぁぁぁ・・・・・やめてぇぇぇぇ・・・・」
これには涙目で悲鳴をあげる乙羽。しかし恵の拳が容赦なく乳房を抉っていった。
その度にひしゃげては変形していく乙羽のバスト。次第に白い乳房が所々痣みたいに内出血していった。
「ふん、垂れパイのクセにさぁ・・・汚い胸よねぇぇ・・・・」
更に恵のミドルキックが乙羽のバストを襲うと、乙羽は胸を押さえて座り込んでしまった。
その乙羽に容赦なく顔面に蹴りを入れていく恵。その一撃にグッタリとマットに崩れ落ちていく乙羽・・・。
俯せ状態で倒れている乙羽に、恵はアピールするように背中を踏み付けて観客を煽っていった・・・。
「それじゃあ・・・決めるぞぉぉぉ・・・・!!」
恵が絶叫すると、いきなり乙羽の足をフックすると、一気に乙羽の腕を掴んでいった。
「えっ・・・・いっ・・いやっ・・・」
地下プロレスのリングでは初めての技が出ていくが、乙羽は逃げようにも逃げれないで恵に技を掛けられていった。
ググッ・・・
「うぐっ・・・ぎゃあああぁぁぁぁ・・・・・」
そう、恵が乙羽の両腕を掴んで顔の前で交差させると、キャメルクラッチのように上半身を反らしていくブラッディーEXを炸裂させていった。
「ふふふっ・・・どうかしら・・・私の新しい必殺技の威力は?」
恵は更に締め上げると、乙羽は両足をジタバタして藻掻き苦しんでいった。
『乙羽、ギブ?・・・ギブアップ?』
レフリーが苦しむ乙羽にギブアップの確認をするが、乙羽は涙を流しながらも耐えていた。
何とか耐えきろうとしているのか、乙羽は全身を汗まみれにしながら耐えるが、ここで観客席から乙羽へ声が飛んでいった。
『乙羽ちゃんのオッパイかわいいねぇ・・・プルプル揺れていい眺めだぁぁ・・・』
『沖菜〜っ、そのまま全裸処刑にしてやれよ!』
観客席から飛ぶ残酷な期待をする観客たちの声に、乙羽は耐えてはいたが全裸にされるのではと恐怖していった。
だが、同時に全身に走る激痛。更には自らの腕で顔面を極められているような感覚に、次第に目からは涙、口からは涎を垂れ流していく乙羽。
「ほらほらっ・・・ベルトは私が頂くわよ・・・おらっ!」
そして恵もグイグイと極めていくと、遂に乙羽の口から・・・。
「ギ・・・ギブアップ・・・・」
遂に乙羽がギブアップすると、ここでレフリーがゴングの要請をしていった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打されると、恵は技を解いて立ち上がっていった。一方、乙羽はグッタリとマットに倒れたままであった。
ここで新チャンピオンになった恵だったが、謎の男が久しぶりにリングに上がると、汗だくの恵にジュニアヘビー級ベルトを腰に巻いていった。
『ふふふっ・・・新チャンピオンおめでとう!・・・第2代王者として防衛出来るように頑張ってくれ!』
そう謎の男に言われると、恵はガッチリと握手をして勝利を喜んでいた。
そこへ、参謀格の男がリングに上がってリングアナに何かを渡していった。
『また、今回は沖菜恵選手には、勝利者特別賞として写真集出版の権利が与えられます!』
そのリングアナの言葉に、恵は笑みを浮かべていった。
一方、防衛に失敗した乙羽は胸を隠すように腕で押さえながら立ち上がると、恵に近づいていった。
「み・・水着を剥ぎ取るなんて・・・汚いじゃないですか・・・」
涙目で呟く乙羽。
「何言ってるのよ・・・試合は終わって私は勝ったんだから・・・もう関係ないでしょ・・・」
その恵の言葉に、乙羽は黙ってリングを降りていった。
遂にジュニアヘビー級チャンピオンから転落した乙羽。逆に新しくチャンピオンになった恵。
次の挑戦者は誰か・・・。
こうして第49回大会は終わりを告げていくのであった・・・。





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