第1試合

遂に55回を迎えた地下プロレス大会。初期の大会では地下プロレスらしい展開が多かったが、最近では格闘技の流れまで出てきている地下プロレスで、遂に全試合が金網のリングの大会が始まろうとしていた。
これは、何でも有りで流行したアルティメット大会のように、地下プロレスでも金網でリングを囲んで、シングル戦で誰からも邪魔をされず、更には対戦相手から逃げられないようにと、ある意味残酷なルールでもあった。
当然、全試合がクリーンな格闘技的な試合と言えば、予定されている試合の中にはデスマッチルールもあるのも事実だった。
そして、その金網の中での試合での第1試合が始まろうとしていた・・・。
金網に囲まれたリングの中では、一応はロープは張られてはいたが、ルール的にスリーカウントはないルールだと言われている・・・。
そのいつもと違う雰囲気の中、観客席からは早くも歓声が起きていた・・・。
その歓声の中、最初の1人が姿を現していった・・・。
そう、最初に姿を現したのは、あの持多真樹だった。
小柄な身体でありながら、プロレスルールではあの大池栄子からも勝利した経験のある真樹。
しかし、今夜は格闘技戦の試合。初めての格闘技戦に緊張している様子だったが、白い競泳水着に手には黒いオープンフィンガーグローブを着けていたが、打撃の練習などしているはずもなく、突然のオファーだったらしい・・・。
しかし、緊張する中でも必死になってコーナーで立って対戦相手を待つ真樹。
T152B76W58H82の身体が、金網の中ではまるで生け贄にも見えていた中、真樹の対戦相手が姿を現した・・・。
控え室からまるでモデルのようにしてリングに向かうのは・・・。
『な、何だよ・・・大きい・・・・』
そう、観客席が騒ぎ出すのも無理はない、リングに向かう女性の身長の大きさがあまりに長身だったからだ・・・。
「地下格闘技・・・楽しいのかしら・・・」
そう、そう呟きながらリングに向かうのは、世界的なスーパーモデルの富長愛だった。
身長が178p、上から75・59・85と言うスレンダーな体型。
黒い競泳水着のような水着に、手にはオープンフィンガーグローブを着けていたが、これが地下リングのデビュー戦だったが、愛は落ち着きを見せていて、逆に自信をもった表情でリングに上がっていった。
152pの真樹を見て、178pの愛が見下すように睨み付けていった。
26pの身長差、これは格闘技では大きな差でもあった。
当然、真樹には身長差からの緊張が走るが、そんな事は構わずリングアナとレフリーがリングインすると、コールが始まっていった。
『それでは・・・第55回大会オープニングマッチ・・・第1試合格闘技マッチ!完全KOルールっ・・・青コーナー〜、152p〜、持多〜真樹〜っ!・・・赤コーナー〜、178p〜富長〜愛〜っ!』
コールが終わると、26pの身長差の2人がリング中央でレフリーのボディチェックを受けると、早くも見上げる真樹と、見下すように睨み付けている愛の睨み合いが始まっていた。
「秒殺で決めてあげるわ・・・」
早くも挑発的な愛。
モデルでありながらも、普段の生活に不満を抱いているのか、ストレス解消の為にこの世界に飛び込んだ様子だった・・・。
「わ・・・私だって・・・・」
身長差の圧力に押しつぶされそうな真樹だが、一応は言い返していったが、観客達はすでに何分で真樹が倒されるかを期待していた。
そして各のコーナーに戻ってから、口の中にマウスピースを入れてから睨み合うと、ここでゴングが鳴らされていった・・・。
『カァーン!!』
ゴングと同時に飛び出す真樹と愛。
リング中央で向かい合うと同時に、愛のパンチが飛び出すと、真樹は必死にガードしようとしていた。
ガードの上からでも十分ダメージを与えている愛のパンチ。
堪らず真樹が組み付こうとして抱きつくと、逆に愛が首を抱え込んで、膝を引いていった・・・。
ゴキィィィィ・・・・・・
すると、愛の鋭いヒザ蹴りが真樹の顎を捉えると、鈍い音と共に真樹の口からマウスピースが飛び出していった。
更に、真樹はその衝撃にダウンしようとするが、愛が素早く愛の脇に両手を刺して、倒れないようにしてコーナーに押し込んでいくと、一気にヒザ蹴りの連発で真樹のボディを突き刺した。
グシュ・・・ボシュ・・・
「ああっ・・・・んあっ・・・ああんっ・・・」
蹴られる度に真樹の口からは、悲痛な叫びがリングに響く。
しかし、蹴りまくる愛は圧倒的な展開に酔っているのか、不気味な笑みを浮かべてヒザ蹴りを叩き込んでいた。
更に、真樹の両腕をトップロープに乗せるようにして、一気に顔面へ左右の強烈なフックを叩き込むと、真樹の鼻から流れ出る鼻血が血飛沫をあげていた・・・。
更に崩れ落ちていく真樹の身体を、下から強烈なアッパーパンチを叩き込んで倒していった。
コーナーに座るような形でダウンする真樹。
もう口と鼻からは血が溢れ出ていて、身体をピクピクと痙攣させていた。
ここで試合が止められて当然だったが、まだ試合が始まって間もないと言う事で続行されていくが、真樹はもう失神状態だった。
しかし、試合が止められないからと、愛が真樹を起こしてからバックをとって、一気にチョークスリーパーで締め上げた。
鼻と口から血を垂れ流し、失神状態なのに痛めつけられていく真樹。
両手がダラリと下がっている状態に、レフリーが試合時間もなにも試合を止めていった。
『カンカンカンカン・・・・』
あまりにも強烈な愛の地下リングデビュー。まさに真樹は生け贄だったようだ・・・。
『ただ今の試合、富長愛のKO勝利です!』
そのコールに、レフリーから手を挙げられる愛。
試合が終わった途端、満面の笑みで観客に両手を開いてアピールする愛。
果たして、打撃だけで勝利したが、寝技などはどうなのか、観客達も気にする選手の登場であった・・・。



第2試合

強烈な試合が終わると、続けて次の試合が始まろうとしていた・・・。
金網に囲まれたリングに向かって歩いてくるのは、あの美少女アイドルの左藤めぐみだった。
白いスポーツビキニに、手にはオープンフィンガーグローブと、地下プロレス3戦目にして格闘技戦に挑戦する様子だった。
緊張した表情で金網リングに入るめぐみ。
さすがに金網の中での試合となると、売り出し中のアイドルとしては緊張するのも当然だった。
そのめぐみと対戦するのは、以前試合をした事もある、肩瀬那奈だった。
当然、格闘技センスのある那奈だったが、以前のプロレスルールでは地下プロレス2戦目のめぐみに負けた経験から、この試合は絶対に負けられないとリベンジする気持ちを持って金網の中に入っていった・・・。
早くも反対コーナーのめぐみを睨み付けていく那奈。
黒いすほスポーツビキニ姿で、コーナーに寄りかかる那奈は、手に着けたオープンフィンガーグローブの装着具合を確認していくと、早くもめぐみとの対戦の時を今や遅しと待っている感じであった。
その緊張する金網リングに、レフリーとリングアナが姿を現すと、早くもコールを始めていった。
『第2試合・・・格闘技マッチ〜っ・・青コーナー、左藤〜めぐみ〜っ!・・・赤コーナー、肩瀬〜那奈〜っ!』
コールを受けると観客席に向かって頭をさげていくめぐみと那奈。
そして、その2人に対して金網での残酷な格闘技戦を期待する観客たちからは、大きな歓声が送られていった。
T163B82W57H83のめぐみに対して、T172B86W59H87と言う那奈。
プロレスルールと違い、完全決着のルールではめぐみはどうなるのか・・・。
プロレスと違い、リング下に逃げることも金網によって邪魔され、逃げ場のない闘いが始まろうとしていた。
『格闘技マッチは、完全決着ルールでギブアップ、またはKOのみの決着となります!』
そのアナウンスに緊張が走ると、めぐみと那奈が各のコーナーで構えていった。
「今夜は潰してやるから・・・格闘技ルールでね・・・」
那奈がニヤリとして呟いた。
「・・・・」
対して、那奈の言葉に黙るめぐみ。
そしてゴングが鳴らされていった・・・。
『カァーン・・・』
ゴングと同時に那奈が反対コーナーのめぐみに向かって走り出すと、めぐみは驚いてその場でガードを固めた。
すると、鋭い那奈のパンチがめぐみの顔面を襲うと、咄嗟にめぐみもタックルのように組み付いていった。
必死になって那奈の身体に抱きつくめぐみ。
しかし那奈がそのままめぐみをコーナーに押しつけていくと、何かを狙っていた。
膝を引いてコーナーへの串刺しのニーを叩き込もうとする那奈。
その那奈に対して、めぐみも片足を上げてガードしようとしていた。
だが、那奈がバランスの崩れためぐみの身体を倒していくと、寝技に持ち込もうとしていた。
必死になって逃れようと動き回るめぐみ。
しかし逃げられないようにと那奈がしっかりとめぐみの身体を支配していた。
まだ攻撃を受けてないめぐみだが、逃げようとして力を入れているだけで、めぐみの身体からは汗が流れ出ていた。
すると、那奈が一気にめぐみから離れるように立ち上がると、距離を置いてから手招きしていった。
「何よ・・・・」
那奈の誘いにめぐみが立ち上がると、また構えていたが少し息が上がっているようにも見えた。
そのめぐみに対して、今度は那奈が鋭いローキックを叩き込んでいった。
バシィィィィ・・・・
「イタッ・・・・」
堪らず逃げるめぐみ。だが那奈が距離を詰めてローキックで攻め立てた。
バシィィィ・・・・
「イタタッ・・・・痛いっ・・・・」
堪らず悲鳴をあげるめぐみ。
すると、那奈が踏み込んでめぐみの顔面にストレートパンチを叩き込んでいった。
バキィィィィ・・・・・
音を立てて決まる那奈のパンチ。
このパンチにめぐみがフラつくようにしてロープに寄りかかると、大歓声がおきていった。
だが、めぐみも必死になって殴り返すと、那奈と殴り合いになっていった。
しかしさすがに身長差と経験から、一方的に殴られていくめぐみ。
早くも鼻から血を流し始めると、それを見た観客たちが興奮していった。
『もっと殴れぇぇぇ・・・』
『容赦するなよぉぉぉ・・・・左藤を滅茶苦茶にしてやれぇぇぇぇ・・・・・』
残酷に満ちた歓声に包まれたリングで、めぐみも必死になって闘っていた・・・。
殴りつけてくる那奈に、必死になってタックルのように組み付こうとするめぐみ。
バキィィィ・・・
下を向いためぐみの顔面へ、容赦ない那奈のヒザ蹴りが炸裂すると、めぐみの身体がマットに崩れ落ちていった。
更に上から踵で背中を蹴りこむ那奈。
グッタリと俯せになって苦しむめぐみに、容赦ないストンピングが叩き込まれていくと、蹴りこまれる度にビクンビクンと身体を波打たすめぐみの姿に、観客席からは大歓声がおきていた。
『いいぞぉぉぉ・・・・もっともっとぉぉぉ・・・・』
その歓声に押されるようにして、那奈がめぐみの背中に座り込むと、殴る体制になっていった。
逃げようとするが、那奈に上手く押さえつけられて逃げられないめぐみ。
ボシュ・・・
「ああっ・・・・」
すると、那奈のパンチがめぐみの顔面を襲うと、めぐみは悲鳴をあげていった・・・。
更に顔面狙いのパンチが襲うと、めぐみは顔面を押さえて動かなくなっていった。
バシッ・・・バシッ・・・バシッ・・・
殴られるたびに、ピクリと身体を動かすめぐみだが、そのカワイイ顔が血に染まっていった。
顔面ガードをしようとするが、時折そのガードを崩すようにめぐみの脇腹に音を立てて叩き付けられていく那奈のパンチ。
堪らず脇腹をガードすると、那奈がすかさず顔面へパンチを入れて、一気に顎に手を掛けると、キャメルクラッチを極めていった。
グググッ・・・・
「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・」
悲鳴をあげるめぐみ。もう顔面は血と涙でグチャグチャな状態だった。
レフリーがめぐみにギブアップの確認をすると、めぐみがギブアップの意思表示のタップをしていった。
だが、那奈が構わず喉元に腕を入れ込むと、チョークスリーパーで締め上げて失神させていった・・・。
ブクブクブクッ・・・・
完全に失神状態にされていくめぐみは、口から赤い泡ブクを吐き出していると、レフリーが急いで試合を止めていった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打されると、那奈がめぐみから技を解いて立ち上がって、レフリーに手を挙げられていくのであった。
プロレスでは負けて、格闘技戦では圧勝だった那奈。
負けためぐみは、意識を失ったままグッタリと俯せになって倒れていると、黒服たちが蘇生処置をしていった。
『ただ今の試合、肩瀬那奈のKO勝利とします!』
そのコールに、リング上の那奈に対して、大きな歓声が送られていくのであった。
あまりに強烈な試合結果。めぐみはそのまま担架に運ばれていくと、医務室で応急処置を受けて、グラビアなどの仕事になるべく影響が残らないようにと処置されていった。



第3試合

ガシャーン・・・
金網リングの入り口が閉められていく音が響き渡ると、金網リングに入れられていったのは、あの横山加奈子だった。
鈍い輝きを放つ金網。その金網に囲まれて緊張している様子だが、その加奈子の反対コーナーに立っているのも、緊張している様子の小倉夕子だった。
「か、金網デスマッチ・・・こんなのイヤ・・・・」
夕子が白いワンピース水着で呟くと、反対コーナーでも加奈子が白いワンピース水着で怯えていた。
「金網デスマッチ・・・って言うの・・・こんなの・・・・」
緊張した様子の2人に対して、金網を囲む観客席からは大歓声がおきていた。
『いいぞぉぉぉ・・・・』
『真剣にやれよ、真剣にぃぃぃ・・・・』
そのリングに、レフリーとリングアナが登場すると、早くもコールが始まっていった。
『第3試合・・・特別金網デスマッチを行います!』
その金網デスマッチと言うコールに加奈子と夕子が驚いていった。
しかし、地下プロレスでは意外なマッチメークが突然飛び出すが、ベビーフェイス同士の金網デスマッチ。
まさかのマッチメークに観客たちもリング上に注目していた・・・。
『青コーナー・・・身長161p〜バスト74、ウエスト60、ヒップ84〜、横山〜加奈子〜っ!』
コールを受けた加奈子は、緊張からコーナーから歩き出る事が出来ずに、その場で戸惑いの色を見せていた。
『赤コーナー・・・身長162p〜バスト80、ウエスト56、ヒップ83〜、小倉〜夕子〜っ!』
同じくコーナーで戸惑う夕子。
その2人に喝を入れる為か、更に過酷なルール説明が始まっていった・・・。
『なお、この試合は完全決着ルールで、KOもしくはドクターストップのみの決着となります!・・・安全管理の為にマウスピースとオープンフィンガーグローブが着用されて、凶器は自由に使ってもらいます。また試合が膠着した場合、金網に電流と特別製の爆破薬を付けての、電流爆破デスマッチに変更となります!』
その説明に、加奈子と夕子が怯えだした・・・。
「そ・・・そんな事・・・言われても・・・」
「だって・・・加奈子ちゃんに恨みもないし・・・」
怯える2人に対して、リングアナが言い放っていく・・・。
『芸能界は潰し合い!・・・目の前のアイドルを潰せデスマッチ!・・・開始っ!』
そのコールに、同時にゴングも鳴らされていった。
『カァーン!!』
考えながらもリング中央に歩き出す夕子と加奈子。
しかし、リング中央で見つめ合っていくだけの展開に、観客席からはブーイングがおきていた。
『早く殴れっ・・・蹴れっ・・・殺っちまえ!』
そのコールに、レフリーが2人に闘うようにと指示していった。
『ファイト!』
しかしお互いに手を出さないと、黒服達が金網に細工をしていった・・・。
そう、爆破デスマッチになるようにと、特製の爆薬を付けていったのであった・・・。
そして金網に電流も流されていくと、早くも金網電流爆破デスマッチになっていった。
ブゥゥゥゥゥン・・・・・
不気味な音を立てている金網。
しかし、これは夕子と加奈子を怯えさせるために電圧を上げていただけで、すぐに落とされていった。
すると、恐怖心から夕子が加奈子の頬に張り手を叩き込むと、加奈子がフラつきながらも張り手を返していった。
バシッ・・・
手にはグローブを着けていたが、格闘技戦などの経験もない2人は、プロレス風に張り手を入れていくが、まだお互いが遠慮をしている感じであった。
すると、その2人の見ていないうちにとレフリーなどが一面だけロープを外していくと、電流の流れる金網面に直接触れるようにと細工をしていった・・・。
だが、加奈子と夕子は手ぬるい張り手を繰り返していくだけで、本気で闘っていく様子がなかった。
すると・・・
『ここで、両選手が本気になっていないので、敗者には全裸磔処刑が待つ、敗者全裸デスマッチに変更となります!』
そのコールに更に驚く夕子と加奈子。
15歳の加奈子としては、人前で素っ裸にされて晒し者にされるなど、到底耐えられるものではなかった・・・。
だが、それは夕子も同じであって、人前で素っ裸なんて冗談ではなかった・・・。
すると、夕子が突然気勢をあげて加奈子に蹴りを入れていった。
バシッ・・・
「ぐふっ・・・ううっ・・・」
突然のお腹への喧嘩キックに苦しみながら座り込む加奈子。
続けて、夕子が髪を掴んでいくと、加奈子も負けずにお腹へパンチを叩き込んで反撃していった。
「ぐっ・・・何よ、負けないわよ!」
お腹を殴られた夕子だが、また叫び声をあげてヒザ蹴りを顔面へ入れていった。
いつものロリロリと言われている夕子の、違う一面が見えてきた瞬間でもあった・・・。
ヒザ蹴りを受けて仰向けに倒れ込む加奈子。
すると、加奈子のお腹を狙って夕子がストンピングを叩き込んでいった。
ボシュ・・グシュ・・・
「ぐぶっ・・・ぐふうっ・・・ううっ・・・」
涙ぐみながら必死に逃げようと転がる加奈子。
「恨みはないけど、全裸なんてイヤだから・・・・」
夕子も必死になって加奈子のお腹を蹴り続けると、続けて髪を掴んで起こしていった。
しかし、、お腹を蹴られて苦しい加奈子も全裸と言う言葉には、痛さも我慢して反撃しようとした。
バキッ・・・
「ぐぎゃ!」
いきなり夕子の股間をアッパー気味に殴りつける加奈子。
もう何がなんでも勝とうという気持ちの表れであろうか、加奈子も必死だった。
股間を押さえて座り込む夕子。涙ぐんでいるシーンはロリンコ姫に相応しい姿だった・・・。
加奈子が立ち上がると、フラつきながらも夕子の髪を掴んで遂に金網に叩き付けようとしていた・・。
「う、恨みはないけど・・私だって裸はイヤっ・・・・」
すると、加奈子がロープの外された一面に対して、夕子を思いっきり振っていった。
「いやあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
金網に飛ばされると、迫り来る金網に対して恐怖心を抱く夕子が悲鳴をあげていったが、無惨にも金網に激突するのであった。
バババァァァァン・・・・・・・
「ぐぎゃああぁぁぁぁぁぁ・・・・・あっ・・・あっ・・・・」
遂に夕子が被爆第1号となり、背中から叩き付けられる形で爆破されると、悲鳴と共にリングに倒れ込んでいった。
俯せ状態で倒れ込む夕子。背中の白い水着が一部焦げるほどの威力に、叩き付けていった加奈子も驚きの表情を浮かべていた。
その驚く加奈子に対して、観客席からは多くの歓声が送られていったが、更には残酷な期待をする声も飛んでいた。
『おらっ・・・休んでる暇はないんだよ!・・・もっと痛めつけろ!』
『小倉を失神まで追い込んじゃえぇぇぇ・・・・もっと金網に叩き付けろぉぉぉ・・・・』
その歓声を聞いて、加奈子は戸惑っているが夕子の状態からすると、ここはチャンスであるのは変わりなかった。
「ううっ・・・せ、背中がっ・・・・」
手を伸ばして立ち上がろうとする夕子。
その夕子の髪を掴んで起こしていく加奈子。加奈子としては練習してきたプロレス技で勝とうと考えていたが、その加奈子に対して夕子も反撃に出ようとしていた・・・。
いきなり髪を掴む加奈子の顔面を掻きむしっていく夕子。
「きゃああぁぁぁ・・・・何するのよぉぉぉぉぉ・・・・・」
突然の夕子のラフファイトに戸惑う加奈子。しかし顔面掻きむしりには悲鳴をあげていた。
「甘いのよ、そんな事いってるんだったら芸能界は生き残れないわ!」
更にお返しとばかりに、夕子が加奈子に胴タックルのように組み付いていった。
そして、そのまま金網の方向へ押していくと、金網が迫ることに加奈子が悲鳴をあげた。
「いや、放してよっ・・・やめてぇぇぇ・・・・いやあぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
しかし、夕子も必死に押しつけていくと、遂に加奈子の背中が金網に触れていった・・・。
バババァァァァァン・・・・バァーン・・・・
「きゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・」
加奈子の絶叫する悲鳴が会場内に響き渡ると、夕子も驚くが加奈子はグッタリと俯せになって倒れ込んでいった。
涙目になって倒れている加奈子。
初めて味わう電流爆破の威力に苦しんでいる加奈子・・・。
グイッ・・・
「あうっ・・・・」
加奈子と違い、芸能界の厳しさを知っているのか夕子は構わず髪を掴んで起こそうとしていた。
苦悶の表情を浮かべる加奈子。
「早くギブしなさいよぉぉぉぉ・・・・ギブすればいいのぉぉぉぉ・・・・」
更に髪の毛を鷲掴みにして、左右に振っては加奈子にギブアップを迫っていく夕子。
「あああっ・・・・ああんっ・・・・い、痛いぃぃ・・・・痛いぃぃぃ・・・・・」
必死に髪の毛を掴む夕子の手を掴んで悲鳴をあげる加奈子。
その悲鳴をあげる加奈子を金網に叩き付けようと、夕子が少しずつ加奈子の顔を近づけるが、当然だが背中でもあの衝撃、加奈子も必死にその衝撃を受けないようにと抵抗を見せていた。
「ほらほらっ・・・もう諦めて金網に突っ込みなさいよ・・・」
夕子もグラビアでは見せないような表情で加奈子を追いつめていった。
もう少しで金網に加奈子の顔面が触れようとした時、突然夕子の悲鳴が響き渡った。
「きゃああぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
そう、加奈子も必死になって夕子の股間へアッパーパンチを叩き込んだのだった。
「金網に行くのは先輩の方でしょ!」
すると、加奈子が怯んだ夕子の身体を一気に押し込むと、金網に向かって振っていった・・・。
バババァァァァァァァン・・・・・・
「うぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
そう、金網に仕込まれた爆薬が爆発して、同時に電流が流されると夕子の身体が白煙に包まれていった。
そして、一瞬間を置くようにして夕子がグッタリと俯せになって倒れ込むと、加奈子が勝負に出ていった。
「これで勝負を決めるわ・・・」
そう、グッタリする夕子に対して、追い込むかのようにツームストンパイルドライバーを仕掛けていく加奈子。
グシュ・・・
「んんんっ・・・うっ・・・」
変な悲鳴をあげて大の字状態でピクピクする夕子の身体。
もう勝負はあったかと思われたが、加奈子は夢中になって飛び上がってからダブルニードロップを夕子のお腹に叩き込むと、お腹を押さえて藻掻く夕子に一気に組み付くと、チョークスリーパーを仕掛けていった。
藻掻く夕子。しかし加奈子も全裸が賭けられているだけあって、必要以上に揺さぶり締め上げると、ここで夕子の抵抗がなくなっていった・・・。
そう、失神してしまったのだった・・・。
だが、加奈子は締め続けると、夕子は目を見開いたまま口からは涎を垂れ流しながら締められていた・・・。
その光景に、急いでレフリーが加奈子を止めていくと、ここでゴングが要請されていくのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
夢中になっている加奈子が締め上げるが、レフリーによって止められていく。
「えっ・・・勝ったんだ・・・私・・・」
驚いた表情で立ち上がると、レフリーによって腕をあげられてコールを受けていく加奈子。
『ただ今の試合、失神KOで横山加奈子の勝ちとします!』
勝利した加奈子。しかし負けた夕子は失神したままであったが、金網リングに黒服数名が入ってくると、ルールの通り水着剥ぎの刑が待っていた・・・。
グッタリと失神している夕子がリングに座るような格好にされると、黒服たちが左右から水着の肩の部分を掴んでいった。
『それでは、ルールに従いただ今から小倉夕子の水着剥ぎが行われます!』
そのコールに、観客席からは大きな拍手と歓声がおきていった。
『脱がせ〜、脱がせ〜、脱がせ〜・・・』
脱がせコールに押されるように、黒服の手に力が入っていく・・・。
すると、夕子も意識を取り戻してきて、今から水着剥ぎの刑が行われることを理解したようだった・・・。
「イヤあぁぁぁぁぁぁ・・・・助けてぇぇぇぇ・・・水着剥ぎなんてイヤあぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
必死に叫んでいく夕子。しかし助ける者など居るわけもなく、逆に今か今かと夕子の全裸を期待する観客たちの視線が集中していた・・・。
その光景を見て加奈子が驚いていた・・・。
「ひ、酷い・・・デスマッチだけでも酷いのに・・・水着剥ぎなんて・・・酷すぎるよぉぉぉ・・・・」
その加奈子の言葉を聞いたレフリーがニヤリとして言い放った。
『だったらオマエが全裸になって晒し者になるか?』
そのレフリーの言葉に黙り込む加奈子。
すると、黒服たちが一気に夕子の水着を剥ぎ取っていった・・・。
「きゃああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・見ないでぇぇぇぇぇぇ・・・・・・」
無惨にも肩紐から剥ぎ取られて、無理矢理にお腹の辺りまでワンピース水着を剥ぎ取られていく夕子。
小振りな乳房が露わになると、観客たちが興奮していった。
更に、黒服2人が両腕を押さえて立たせていくと、他の黒服たちが水着を下まで降ろしていき、完全に全裸にしていった。
リングシューズのみの姿になった夕子。
水着のラインは綺麗に処置されたアンダーヘアーまでが観客たちに晒されていった・・・。
だが、この夕子の全裸処刑を見て加奈子は涙を流しているのであった・・・。
「こ・・・これが・・・地下プロレス・・・・・」
こうして、究極のベビーフェイス同士の試合が終わりを告げていった・・・。



第4試合

ベビーフェイス同士のデスマッチが終わった金網リングから、電流の装置と爆薬が取り除かれていくと、次の試合が始まろうとしていた・・・。
すると、その観客達が期待する金網リングに入っていったのは、あの生死の境から蘇ったアイドル、吉井玲だった。
悲壮な決意の元、玲が白いスポーツビキニを身に纏ってリングインしていくと、早くも大歓声が沸き起こっていった。
(か、金網デスマッチ・・・でも頑張らないと芸能界に・・・)
玲もここで自らの存在感をアピールしようと、この金網デスマッチは必死な賭けでもあった。
白いスポーツビキニに、白いリングシューズ姿。まるで玲の決意を現したような死に装束のようにも見えていた。
T155B83W57H82の身体と言われているが、入院前に比べると少し痩せたように見える玲。
ここは水着になると誤魔化しが利かないから、玲の身体が観客達に晒されている瞬間でもあった。
闘病生活から数ヶ月、トレーニングを極秘に始めて、ここアイドル地下プロレスでアピールしようとしていたが、今夜の玲は対戦相手が悪かった・・・。
今夜の大会は、金網デスマッチが多く組まれているが、そのデスマッチをアピールするとでも言えるような相手であった。
「ふん、死に損ないが相手なの・・・今夜は・・・」
そう、あの大池栄子であった。前回の試合ではモデル出身のスレンダー美人の長谷河京子を強烈なヒップドロップからフェイスシッティングで失神KOをしたばかりで、今夜は玲をターゲットにしていた・・・。
グラビアアイドルは私よとばかりに、胸の谷間を強調したようなスポーツビキニに身を包んで、栄子がリングインしてきた。
T166B91W59H87の身体に白いスポーツビキニ。まるで玲に対してアピールするかのようであった。
その栄子の姿に、玲は少し驚きの表情を浮かべたが、もう後戻りは出来なかった。
『第4試合を行います・・・完全失神KO&オンリーKOデスマッチ・・・青コーナー〜、吉井〜玲〜っ!』
早くもコールを受けていくと、玲が悲壮な決意の元にコーナーで観客席に向かって手を挙げてアピールしていった。
『赤コーナー〜、大池〜栄子〜っ!』
逆に、玲を見つめながら余裕の表情でコールを受けて観客にアピールする栄子。
すると、リング中央でレフリーにボディチェックを受ける間も、栄子と玲が睨み合っていた。
「よく逃げないでリングに入ってきたわね・・・・病院に逆戻りにしてあげるわね・・・ふふっ・・・」
その栄子の挑発的な言葉に、玲も言い返した。
「私だって・・・伊達に大きな病気から復活した訳じゃないのよ・・・」
意外な言葉に栄子がムッとすると、玲と早くもやる気満々な状態になっていった。
「ゴングが楽しみねぇ・・・ギブアップ・・ギブアップってヒーヒー言わしてあげるわ・・・覚悟しなさいよ・・・」
ニヤリと不気味な笑みを浮かべる栄子。
「絶対・・・絶対ギブアップなんかしないわ・・・」
逆に言い返す玲。
「そう、だったら試合で証明してみてよね・・・吉井さん・・・」
そうして各のコーナーに戻っていく栄子と玲。
あとはゴングを待つのみとなっていった・・・。
『カァーン!!』
そしてゴングが打ち鳴らされると、コーナーから玲が奇襲とも言えるダッシュしてからのドロップキックで栄子に襲いかかった。
バシッ・・・
一瞬フラつく栄子に対して、素早く立ち上がってからエルボースマッシュの連打で試合のペースを握ろうとする玲。
栄子がロープに詰まるようにして、胸にエルボーを受けていくと時折苦痛の表情を浮かべていた・・・。
「いくわよぉぉぉぉぉ・・・・・」
調子に乗って玲がロープに振っていくと、返ってくる栄子のバストにドロップキックを叩き込むと、今度は栄子が大の字になって倒れ込んだ。
前回の試合では長谷河京子を血祭りにした栄子だったが、今回は試合開始からペースを握られて攻められていた。
グイッ・・・・
「立ちなさいよ・・・」
玲が栄子の髪を掴んで起こしていくと、身体を小刻みに震わせながらもボディスラムで背中から叩き付けていった。
バシィィィィ・・・・
栄子より体格で劣る玲にとって、ボディスラムで投げると言う事は自らのスタミナも消耗するものであったが、短期決戦を考えていたのであろうか・・・。
更に倒した栄子にニードロップを叩き込むと、腕拉ぎ逆十字固めで一気に勝負を賭けていく玲。
グイッ・・・
「どう・・・ギブアップ?・・・ギブするのぉぉ・・・・どうするのよぉぉぉ・・・・」
栄子の腕を伸ばしていく玲だが、ただ力任せに伸ばしているだけで、関節を極めている状態ではなかった。
「誰がギブするのよ・・・こんな技で・・・」
腕を極められているはずの栄子が、ニヤリと笑みを浮かべて言い返す。
内心、その栄子の言葉に焦る玲。
すると、玲が技を解いてから立ち上がると、起きあがろうとする栄子にストンピングを叩き込むが、少しずつ蹴りこむ力が弱まっているように見えていた・・・。
そう、早くも玲のスタミナが切れかかっていたのだった。
「ふふふっ・・・もうスタミナ切れ?・・・お話にならないわね・・・・」
蹴られながらもニヤニヤと不気味な笑みを浮かべる栄子。
「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・」
呼吸も苦しそうな玲だが、根性で攻め続けようと必死に蹴りこんでいた・・・。
しかし、蹴りこむ力が弱っていき、栄子の反撃を許してしまうのだった。
バシィィィィ・・・・・
「弱いのに無理しやがって・・・・」
玲の蹴り足をキャッチして倒していく栄子。
「きゃああぁぁ・・・・」
思わず悲鳴をあげて倒れる玲。
「オマエの根性を見てやるよ・・・金網の中って事だし、逃げ場はないよ!」
今度は倒れる玲にストンピングを叩き込む栄子。
バシッ・・ビシッ・・・ドカッ・・・
「うぐっ・・・ううっ・・・・くっ・・・・」
蹴られながらも必死に食いつこうと栄子を睨み付けていく玲。しかし確実に栄子の蹴りが玲の身体にダメージを与えていった。
グイッ・・・
「あうっ・・・」
そして栄子に髪を鷲掴みにされて起こされていく玲。
すると、栄子が片腕を挙げてアピールしていった。
「いくぞぉぉぉぉぉ・・・・」
すると、一気に玲の身体に組み付いて、垂直落下式のブレンバスターを決めていった。
バシィィィ・・・・
「あぐうっ・・・・・」
この強烈な一撃に玲がピクピクするようにして大の字になると、栄子が立ち上がってからアピールして、ロープに走って助走をつけると、一気にギロチンドロップを玲の喉元に叩き込んでいった。
グシュ・・・
「ぐふうっ・・・ううんっ・・・んんっ・・・・」
喉元を押さえて藻掻き苦しむ玲。
すると、起きあがれない玲を見つめたまま、栄子がコーナーポストのカバーを外して、中にある金具を剥き出しにしていった。
グイッ・・・
「立ちなっ・・・おらっ!」
すると、フラフラ状態の玲を起こして、そのままコーナーに連れて行く栄子。
鈍い輝きを放つコーナーの金具。その金具を見せつけるように玲に栄子が顔面を近づけると、一気に金具に額を叩き付けていった。
バキッ・・・
「ぎゃああぁぁぁぁぁ・・・・・」
玲の悲鳴がリングに響くと、同時に玲の額が割れて血が流れ出していった。
必死に左右のトップロープを掴んで抵抗する玲だが、栄子の力の前には為す術無しで、額を更に金具に叩き付けられて、次第に白いスポーツビキニを赤く染めていった。
「綺麗ね・・・その赤い化粧は・・・ふふっ・・・」
不気味な笑みを浮かべる栄子が、そのままヘアーホイップでマットに投げつけると、悲鳴をあげてマットに座り込む玲の背中に蹴りを叩き込んでいった。
バシィィィ・・・・
「ふぐっ・・・・・・」
背中に衝撃を受けて呼吸を一瞬止める玲。
更に栄子のサッカーボールキックが頭部を襲うと、玲は大の字になってダウンしてしまった。
もう一方的になってきた試合展開。最近は更に凶悪化してきたファイトスタイルの栄子は、倒れている玲に馬乗りになって拳を握りしめていった。
バキッ・・・
すると、玲の傷つけられた額に、握りしめた拳を叩き付けていく栄子。
殴られるたびに玲の身体がビクンビクンと反応していくが、構わず栄子が殴りつけていくと玲の傷口が酷くなって、大流血になっていった。
栄子の拳を避けようとするが、もう殴られるだけの状態の玲。
その玲に、栄子がギブアップを迫っていった・・・。
「ほらほらっ・・・ギブアップすれば楽になれるんだよ・・・ギブしろよ・・・おらっ!」
しかし、この状態になっても玲はギブアップをしなかった・・。
「ギ・・ギブアップなんて・・・しないわ・・・・」
その玲の言葉に栄子が怒り出すと、傷口を狙って殴りだしていった。
バキッ・・・バキッ・・・
更に酷くなる玲の傷口。
しかしギブアップしない玲の姿に、観客達も同情し始めていた。
次第に、栄子に対するブーイングがおきていくと、栄子が更に腹を立てて、前回の試合での事を思い出していた。
すると、立ち上がって玲の身体を跨ぐと、そのままお腹へ強烈なヒップドロップを叩き込んでいった。
グシュ・・・・
「グボオオォォォォ・・・・・」
栄子のヒップが玲のお腹を押しつぶすと、一瞬間を置いてから玲の口から反吐が噴き上がると、身体をピクピクさせる玲の顔面を踏み付けて栄子がギブアップを迫っていった。
グイッ・・
「どうなのよ、ギブすれば楽になれるんだよ・・・頭悪いんじゃないの?」
栄子が迫るが、またも玲の口からはギブアップを否定する言葉が出ていった・・・。
「ギ・・・ギブアップは・・・しない・・・わ・・・・」
この玲の言葉に、栄子が怒るとまたも、玲の顔面を跨いでからアピールしていった。
「だったらこれで決めてやるよ・・・覚悟しなっ・・・・」
そう、前回の試合で長谷河京子を失神KOに追い込んだ、あの顔面ヒップドロップを狙っていったのだった。
バキィィィィ・・・・・
そして、栄子のヒップが玲の顔面に叩き付けられると、玲はギブアップこそしなかったが、身体を痙攣させるようにして失神に追い込まれてしまった・・・。
更に水着に血が染み込む事も構わず、栄子が股間を押しつけるように屈辱的な引導を玲に渡していくと、ここで危険と見なされてレフリーが試合を止めていった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、ここで栄子の勝利が決まっていった。
試合が終わり玲は倒れていたが、栄子が立ち上がってからも玲の顔面を踏み付けていった。
グイッ・・・
「ふん、弱いくせに私に挑戦するなんて、100年早いんだよ!」
そういうと、コールを受ける前から金網リングから降りて退散していく栄子。
完全にヒールになっていく栄子だが、パワーもありプロレスセンスもある栄子を止めるのは、一体・・・。
一方、失神状態で担架に乗せられて、医務室に運ばれていく玲。
その様子を、控え室の影から見つめる一人のタレントがいた・・・。
「調子に乗って・・・今度こそ・・・」
そう、その一言を呟くのは前回ボロボロにされた長谷河京子だった。
実は、この次の試合で黄色いタクシー側と試合が組まれているので、この玲の状態を見ても、次の試合に意地でも勝とうと考えながら控え室に戻る京子だった。



第5試合

「綺麗な顔してるからって・・・調子に乗らないでよね・・・」
早くも金網のリングで睨み合うのは、黄色いタクシー所属の矢幡悦子と長谷河京子だった。
悦子が金網リングに入った途端、京子に対して挑発的に言い放っていった。
それもそのはず、グラビア展開をしていたが、それと言って売り出していない自分の立場に苛立っていた事もあり、その思いを京子に叩き付けようと考えていた。それと、地下リングで一度負けていると言う事も・・・。
一方の京子は、悦子に対して恨みはなかったが、この試合でアピールして栄子へのリベンジに続かせようと考えていた。
「モデルから女優・・・いい流れよね・・・何人と寝たのかしら・・・」
いつもでは想像も出来ない言葉で悦子が京子を挑発する。
しかし、京子は黙ったままコーナーに立っていた・・・。
白いワンピース水着姿の京子。一方悦子は黒いワンピース水着で、胸元は開いていて谷間を強調しているかのようだった。
早くも殺気立ったリング内。そのリング内にリングアナのコールが始まっていった・・・。
『第5試合・・・完全失神KO&ギブアップマッチ・・・青コーナー〜、矢幡〜悦子〜っ!』
そのコールに観客にアピールするように手を挙げていく悦子。
『赤コーナー〜、長谷河〜京子〜っ!』
そして笑顔も浮かべず、対戦相手の悦子を睨み付けている京子。
前回の大池栄子戦の敗北から、今回は絶対に負けられない試合でもあった。
グラビア系だけあって、T163B89W59H87の身体はプロレスラーみたいでもある悦子。
逆に、T166B80W55H82の身体の京子は、まるで格闘家の身体みたいでもあった。
すると、京子が手にオープンフィンガーグローブを着けていくと、悦子が文句を言い出した。
「何よそれっ・・・手に何か仕込んでるんじゃないの?」
そのアピールにレフリーが京子のグローブを調べるが、特に異常がないと言うことで認められていった。
そしてゴングが鳴らされていく金網リング内・・・。
『カァーン!!』
ゴングと同時に悦子が突進すると、細い京子の身体に組み付こうとすると、京子が避けてからミドルキックを脇腹に叩き込んで牽制していった。
京子のミドルに驚く悦子だが、続けて突進していくと、タックルのように組み付こうとすると、そこへ京子が見切っていたのかカウンターのヒザ蹴りを顔面狙いで出していった。
バキィィィ・・・・
両手で悦子の頭部を押さえるようにして、狙いを定めた膝を顔面に当てていくと、完全に決まって悦子の動きが鈍くなっていった。
組み付くように座り込む悦子。すると、悦子の額から血が流れ出していた・・・。
そう、京子のカウンターのヒザ蹴りが悦子の額をカットしたのだった。
流血に驚く悦子だが、勝負を捨てたわけではなく組み付こうとするが、京子はその傷口に非情にもパンチを叩き込んでいった。
バシッ・・バシッ・・・
距離を置くように殴っていく京子。
たまらず組み付いて倒そうとする悦子。だが、京子が距離を取ると、悦子が膝をマットについた状態になると、悦子のバストへ蹴りを入れていく京子。
その一撃には胸を押さえて倒れ込む悦子だが、京子は攻めることを止めず、更に倒れ込んだ悦子のお腹へ爪先蹴りを叩き込んでいった。
グシュ・・・
「グボッ・・・・」
京子のリングシューズの爪先が悦子の腹筋を抉ると、一瞬間を置いてから悦子の口から胃液が溢れ出していった。
いつもの京子ならば躊躇するかも知れないが、栄子との試合で京子も変わっていたのだった・・・。
「悪いけど・・・容赦しないわ・・・」
京子が倒れて咳き込む悦子に呟くと、更にお腹へ蹴りを数発叩き込むと、グロッキー状態の悦子に馬乗りになってから一気に傷口目掛けて拳を叩き付けていった。
バシッ・・・バシッ・・バシッ・・バシッ・・・
一気に畳みかけていく京子だが、悦子もギブアップもせずに耐えるが、次第に傷口から流れ出る血の量が多くなると、レフリーやリングドクター気にし始めていた。
すると、ここで悦子の流血が多くなってきて反撃もないからと、試合が止められていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの乱打に驚く観客達。
しかし京子はゴングの音も構わずに悦子の顔面を殴り続けると、レフリーが羽交い締めのようにして京子を止めていった。
すると、血塗れ状態の悦子がフラフラしながら立ち上がると、レフリーに止められる京子に向かって言い放った。
「こんな流血で試合が止められるなんて・・・ふざけないでよね!」
口では言い返すが、試合中はペースを握られていた悦子の叫びは、観客からもブーイングが送られる始末で、結局は勝ち名乗りを受ける前に京子はレフリーによって金網リングから降ろされていった・・・。
『ただ今の試合、レフリーストップにより長谷河京子の勝利とします!』
短時間の試合だったが、今回は京子の完勝であった・・・。
だが、京子の勢いは止まらなかった。
リング下でマイクを握ると、観客席に向かってアピールしていった。
「今度こそ、大池栄子を倒してやるから・・・・大池ぇぇぇ・・・、覚悟しなぁぁぁぁぁ・・・・」
珍しく感情を表して絶叫していく京子。
すると、先程試合を終えたばかりの栄子が控え室から出てきた。
「何だよ、この前の試合で弱いって事がわからないの?・・・何時でもいいからかかってきな!」
栄子も京子の叫びに挑発すると、京子も言い返した。
「だったら・・・次の大会でデスマッチで勝負よ・・・今度こそ、私に足りなかった物がわかったから、貴方を倒してあげるわ・・・」
そう言い放つと、栄子を睨み付けていく京子。
すると、栄子も挑発的なポーズをしてから引き揚げていった。
果たして、次回大会ではどうなるのか・・・。



第6試合

「どれくらい根性があるか、私が見定めなくちゃね・・・。」
そう控え室で言うのは、猛娘のリーダーの飯口圭織だった。
そして、圭織の話を聞いているのは後の試合に出る予定の、安田圭だった。
その圭織の今夜の対戦相手は、圭織と同じく地下リングデビューになる藤元美貴だった。
今までソロで売っていた美貴だったが、落選したはずの猛娘に加入すると聞いて、リーダーの圭織としてはその根性などを試そうと考えているようだった。
相手は誰にしろ、圭織は地下プロレスに出る為の準備はしていたようで、黒色の競泳水着が妙に似合っていた。
一方、同じく今夜地下プロレスデビューする美貴も、控え室で緊張しながら水着に着替えていた。
白い競泳水着に着替えると、即席とも言えるプロレストレーニングだけの美貴は、一応は控え室でドロップキックの練習をしていた。
「プロレスなんて・・・なんでしなきゃいけないのよぉぉ・・・・」
困った表情を浮かべる美貴。
しかし、今夜そのリングでの相手が圭織と言う事も、金網デスマッチでデビューと言う事も知らなかった・・・。
時間になると、圭織と美貴は控え室から出て金網リングに向かって歩き出していった・・・。
ガチャ・・・
不気味な雰囲気な薄暗い地下プロレス会場。ドアを開けた瞬間に美貴の目に飛び込んだのは、金網に囲まれたリングだった。
「えっ・・・か、金網・・・金網デスマッチ・・・・そ、そんなぁ・・・・」
早くも金網リングに怯え出す美貴。
しかし黒服が無理矢理に美貴の身体をリングに向かわせていった。
美貴がリングに入ると、薄暗いリング上にスポットライトが当てられていった。
すると、反対コーナーに立っていたのは、リーダーの飯口圭織だった・・・。
「い、飯口さん・・・・・・」
今、目の前に対戦相手としてコーナーに立つ圭織の姿に、美貴は驚きの表情を浮かべていた。
だが、圭織の口から出た言葉は・・・。
「今夜はお互い地下プロレスデビューね・・・。貴方も、猛娘としてデビュー出来るか私が試してあげるわ・・・」
その言葉に美貴が驚くが、早くもリングアナがコールを始めていった。
『第6試合・・・青コーナー〜、藤元〜美貴〜っ!』
そのコールに、156pの身体を白い水着に包んだ美貴は、歓声に怯えながらも一礼していった。
『赤コーナー〜、飯口〜圭織〜っ!』
逆に堂々とガッツポーズをして観客にアピールしていく圭織。166pと言う身体は猛娘で一番の長身で、どんなファイトをするのか観客達も期待していた。
『なお、試合は完全決着ルールとします。失神KO・ギブアップ・ドクターストップなどは有効で、スリーカウント決着はありません!』
ルールに関するコールに、美貴が驚いて叫んでいた。
「そ、そんな・・・プロレスなんだからスリーカウントとかじゃ・・・」
しかし、その美貴に圭織が厳しい言葉を言い放った。
「甘い事を言ってるんじゃないわよ!・・・言われたルールで試合すればいいの・・・私に勝てばいいんでしょ!」
その圭織の言葉に黙り込む美貴。
その静かになったリングに、遂に運命のゴングが鳴り響いていった・・・。
『カァーン!!』
緊張している美貴だが、圭織は容赦なく先制攻撃のラリアットを叩き込むと、続けてフラつく美貴にストンピングで蹴りまくると、髪を掴んでロープに振っていった。
「きゃああぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
早くも大きな悲鳴をあげてロープに走っていく美貴だが、必死にロープを掴んで堪えていった。
「ふん、生意気な真似しちゃって・・・・」
ロープから戻らない美貴に対して圭織が睨み付けていくと、美貴が距離を取るように構えていった。
しかし、圭織の堂々とした振る舞いに驚いているうちに、またも髪を掴まれていった。
グイッ・・・
「いやっ・・・やめて・・・」
嫌がる美貴。しかし圭織がリング内を連れまわしていくと、美貴も必死になって圭織の腰にパンチを入れていった。
一瞬怯んだ圭織に対して、美貴が組み付いてロープに振ると、返ってきた圭織に逆にショルダータックルで倒されてしまった。
苦悶の表情を浮かべる美貴をまたも起こしていく圭織。
すると、豪快にボディスラムで背中から美貴を叩き付けると、続けてギロチンドロップを喉元に叩き込んでいった。
バシィィィ・・・
「ぶふうっ・・・・・」
堪らず口から涎の飛沫をあげていく美貴。
両足をジタバタして藻掻き苦しむと、圭織が更に痛めつけようとヘッドシザースで締め上げていった。
グググッ・・・
「うぐぐっ・・・ううんっ・・・ぐ・・ぐる・・じいよ・・・」
首を絞められて藻掻き苦しむ美貴。なかなか圭織からペースを奪えず、少しずつスタミナも奪われていき焦りだしていた。
すると、意外な反撃に出る美貴。
ガブッ・・・
「イタあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・何するのよぉぉぉ・・・このぉ!」
そう、悲鳴をあげたのは圭織の方で、美貴が苦し紛れに圭織の足を噛み付いたのだった。
すると、苦しさから解放された美貴が立ち上がると、苦悶の表情から一転して笑顔になると、ロープに走って助走をつけると、立ち上がる圭織の顔面に打点の高いドロップキックを叩き込んでいった。
バシィィィ・・・・
フラつく圭織。更に美貴がロープに走ると、体格の差をカバーしようと勢いのあるエルボースマッシュで攻め込むと、続けて首投げからマットに座らせてから、スリーパーで締め上げていった。
グイグイッ・・・・
「んっ・・・うんっ・・・ふんっ・・・・」
必死に圭織を締め上げる美貴。額からは汗が流れ落ちていた。
しかし、藻掻きもしないで耐えている圭織。
「ギブするならギブアップって言ってくださいよねっ・・・」
美貴が叫びながら締めていくが、圭織が呟いた。
「何でこんな技でギブしなくちゃいけないのよ・・・効いていないのに・・・・」
その圭織の言葉に驚く美貴。次の瞬間、圭織の手が美貴の顔面を掻きむしっていった。
「きゃああぁぁぁぁぁ・・・・・」
顔面掻きむしりに悲鳴をあげて技を解いてしまう美貴。
すると、顔面を押さえて倒れる美貴の脇腹に、サッカーボールキックを叩き込む圭織。
更に、ジタバタして藻掻き苦しむ美貴の髪を掴むと、無理矢理起こしていった。
「立ちなさいよ・・・誰が試合が終わりだなんて言ったのよ・・・ほらっ!」
すると、圭織の強烈なキチンシンクが美貴の胃袋を抉りつけていった。
グシュ・・・
「んぐっ・・・・んぐぐっ・・・うっ・・うっぷっ・・・」
圭織の的確なキチンシンクで、胃袋から込み上げる反吐を飲み込もうとするが、美貴の口から激しく反吐がマットに吐き散らかされていった。
ベチャベチャ・・・
「何よ、試合前に物を食べてきたの?・・・何よ、汚いわねぇぇ・・・・」
呆れ顔で美貴を嘲笑う圭織。
一方、人前で反吐を吐かされてしまい、苦しさと恥ずかしさから動きが鈍る美貴。
更に髪を掴まれて起こされると、圭織が美貴の顔面をロープに押しつけていった。
「いやっ・・・やめて・・・痛いっ・・・」
思わず声をあげる美貴。
だが、そんな言葉も構わず圭織がロープに擦り付けていった・・・。
ギュギュ・・・ギュ・・・
「きゃあああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
美貴の悲鳴が金網リングに響き渡ると、圭織が更にロープに擦り付けていった。
圭織が髪を放すと、美貴が顔面を押さえながら転がって悲鳴をあげていった。
その美貴に飛び上がっての強烈なギロチンドロップを叩き込む圭織。
バシィィィィ・・・
「ぐふうっ・・・・・」
喉元に圭織の太股が叩き込まれると、美貴の身体がバウンドするように見えていた。
「そろそろ決めてあげるわね・・・そりゃ!」
更にグッタリしている美貴にサソリ固めを極めていく圭織。
グググッ・・・
「きゃあああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・痛いぃぃぃぃ・・・・・いやあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
絶叫してマットを叩いて藻掻く美貴。
しかし圭織はグイグイと美貴の腰を破壊する勢いで締め上げた。
あまりの激痛に、遂に美貴がギブアップを口にしていった・・・。
「ギ・・・ギィ・・・・ギブ・・・ギブアップぅぅぅぅ・・・・許してぇぇぇぇ・・・・いやああぁぁぁぁ・ぁ・・・・・・」
マットを激しく叩いてギブアップを宣言する美貴。
しかし、レフリーは黙ったままで圭織も技を解こうとしなかった。
「誰がギブアップだって?・・・まだまだ私が満足してないのよ・・・ほらっ!」
更に締め上げる圭織。美貴はあまりの激痛に泣き出していたが、レフリーも圭織も試合を止めようとしなかった。
「いやあぁぁぁぁ・・・・もうダメェェェェェ・・・・許してぇぇぇぇぇ・・・・」
更に締め上げられてマットを激しく叩いて泣き叫ぶ美貴。
しかし、圭織が呟いた・・・。
「泣けるうちは意識があるって事ね・・・完全に仕留めてあげるわ・・・藤元っ・・・」
すると、サソリ固めを解いてから圭織がニヤリとしていった。
その圭織の足元でグッタリと俯せになって倒れている美貴。あまりの激痛に半失神状態に追い込まれていた・・・。
そして俯せの美貴の腰に座り込む圭織。
意識を朦朧とさせている美貴だが、圭織は容赦なくキャメルクラッチで攻め込むと、美貴は天井を見上げる形にまで上半身を反らされていた・・・。
口を押さえられて、激痛に苦しむも悲鳴もあげられない美貴。口からは涎を、目からは涙を流して地獄の苦しみを味わっていた。
しばらく藻掻き苦しんでいた美貴だが、動きがなくなっていくと失神していたのだった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ここでレフリーによってゴングの要請がされると、圭織は失神した美貴を解放していった・・・。
更に、失神した美貴を仰向けにしていくと、圭織が白い水着に包まれた美貴の胸の膨らみを、足でグリグリと踏み付けていった・・・。
「ふん、こんな事で猛娘のメンバーになれるなんて思うなよ・・・藤元っ・・・」
圭織はそう言い放つと、勝ち名乗りも受けずにリングを去っていった・・・。
一方、無惨に失神して倒れている美貴は、黒服にしばらくしてから担架に乗せられて運ばれていくのであった・・・。
意外な展開だったこの試合、果たして同じメンバー同士でもまた試合は組まれるのだろうか・・・。



第7試合

「グラビアで売るために・・・プロレスだなんて・・・私に出来るのかしら・・・」
控え室で不安そうな表情を浮かべているのは、あのCMで人気が出てきてグラビア展開をし始めている大野真弓だった。
CMで売れ出し、グラビア展開の為と地下プロレスに出される事になった真弓。
しかし、今夜この真弓がデビューする地下プロレスのリングは、金網に囲まれた金網デスマッチ大会だった・・・。
ピンク色のビキニに身を包み、リングシューズは白色にしてリングを目指して歩き出す真弓。
黒服に指示はされていたが、次第に不安に襲われて時折身震いしていた・・・。
(プロレスだなんて・・・見せ物になればいいだけだと思うけど・・・)
たしかに、真弓が想像する地下プロレスは、芸能関係者の見せ物ショー的な物を想像しているようであったが、扉が開けられた瞬間に真弓の想像は吹き飛んでしまった・・・。
「なっ・・・何よ・・・これ・・・」
そう、真弓の目に映ったのは金網に囲まれたリング、そして周りにはテーブルを囲むようにしてニヤニヤしながらリング上を歓声をあげて見つめる観客たち・・・。
初めて見る狂喜の世界に真弓は怯えだした・・・。
「あ・・・あの・・・私・・・」
しかし、真弓の言葉も関係なく、黒服は金網リングに誘導すると、無理矢理に近い形でリングに上げていった。
早くも不安げな表情を浮かべる真弓に対して、残酷な期待をする歓声が送られていくと、レフリーとリングアナが金網リングに姿を現していった。
『それでは・・・第7試合を行います!』
しかし、まだ対戦相手が姿を現していないと真弓が周りを見ていると、薄暗いリングサイドに大きな影が動いていた・・・。
『青コーナー〜、今夜が地下リングデビュー〜、大野〜真弓〜っ!』
そのコールに、歓声に笑顔で応えようとする真弓ではあったが、顔が引きつっていた・・・。
『赤コーナー〜、元祖借金大魔王〜っ・・・・保田〜忠夫〜っ!』
そう、コールに合わせて一気に金網リングに入ってきたのは、あの保田だった。
サラ金のCMに対して、借金で苦労した相手をと言う事なのだろうか・・・。
「えっ・・・わ、私・・・男の人と・・・それも・・・・」
足元を震わせながら、保田を見つめる真弓。
「ふふふっ・・・俺様の相手がオマエとはなぁ・・・ふふっ・・・何かの当てつけのつもりかよ、まったく・・・」
そんな中、無情にも金網リングにゴングの音が響き渡っていった・・・。
『カァーン!!』
訳も解らずゴングが鳴り響くと、真弓はビキニ姿でコーナーで立ちすくんでいた。
逆に、保田はこの真弓をどう痛めつけるかを考えていた。
巨漢の保田に対して、T158B82W57H85の身体の真弓。
あまりにも結果の見えているこのカード。当然だが観客達は真弓がドミネート処刑されることを期待していた。
「・・・・・・・・・」
無言で考え込む真弓。
一応はプロレスの基礎は学んできた様子だったが、相手が相手だけに何も出来ずに見つめて震えるだけであった。
「来ないなら・・・俺様から行ってやるぜぇぇぇ・・・・」
すると、保田が一気に距離を詰めると、真弓の髪の毛を鷲掴みにしていった。
グイッ・・・
「きゃあぁぁぁぁぁぁ・・・・放してよぉぉぉ・・・いやぁぁぁぁぁぁ・・・・」
恐怖と髪の毛を掴まれた痛みから悲鳴をあげていく真弓。
すると、保田が一気にヘアーホイップのようにして投げていくと、真弓の身体がマットに叩き付けられていった。
バシィィィ・・・・
「んああぁぁぁぁぁ・・・・ああっ・・・ああっ・・・・・」
背中から叩き付けられて苦しむ真弓。苦しみながら天井を見上げる真弓の顔に、抜け落ちた自らの髪の毛が舞い落ちていた。
「おらぁぁぁぁ・・・・・」
更に保田がロープに走って勢いを付けると、一気に真弓の柔らかいお腹へストンピングを叩き込んでいった。
グシュ・・
保田の足が叩き付けられていくと、一瞬真弓の表情が険しくなってから、口から反吐が噴き上がっていった。
「グボオォォォォォォ・・・・・・」
口から反吐を吐き出して、ピクピク身体を痙攣させていく真弓。
パシッ・・パシッ・・・
「おらおらっ・・・寝るのは早いんだよ、おいっ!」
保田は真弓の意識をしっかりさせる為、髪を掴んでから頬に張り手を入れていった。
「ううっ・・・・うううっ・・・・」
意識をしっかりと覚醒させられていく真弓。
グイッ・・・
すると、保田が真弓を起こしていくと、トップロープとセカンドロープに両腕を絡ませて真弓を固定していった。
「何が初めての何とかなんてCMで言ってやがって・・・だったら初めての地下プロレスの怖さ、その身体に教え込んでやるぜ・・・・」
保田が真弓を脅していくと、手にはプロレスの凶器としては残酷な五寸釘が握られていた。
「ううっ・・・や、やめて・・・何を・・何をするの・・・」
保田の手に握られた五寸釘に恐怖する真弓。
口から涎を垂れ流しながらも、必死に逃げようと藻掻いていたが、ロープから腕が外れなかった・・・。
すると、抵抗する真弓にに楽しむように五寸釘を見せつけていく保田。
「へへへっ・・・これが何だかわかるか・・・」
その保田の脅しに対して、真弓が逃げようと必死に藻掻いていく。
「や・・・やめて・・・酷いことはやめて・・・お願い・・・・」
必死に哀願する真弓だったが、保田の手に握られた五寸釘が乳房に近づけられていった・・・。
その光景に、観客達も残酷なシーンを期待していた・・・。
そう、見づらい金網リングだったが、各コーナーにカメラが設置されていて、四方の観客席に向けてリング上の成り行きが更に見やすくなっていた・・・。
『うおっ・・デビュー戦からオッパイ攻撃かぁぁぁ・・・保田ぁぁぁぁ・・・』
『程々にしておけよぉぉぉぉ・・・最初から残酷なんじゃないのぉぉぉ・・・・』
観客席からも保田に対して色々と声が飛んでいたが、保田はレスラーらしくニヤニヤしながら観客にアピールすると、遂に五寸釘の先端をビキニに包まれた真弓の乳房に突き刺していった・・・。
グサッ・・・
「きゃあああああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
真弓の激しい悲鳴が金網リングに響き渡ると、同時に白いビキニブラジャーに赤い染みが浮かび上がっていった。
そう、金属製の五寸釘が容赦なく突き刺さったから、傷口から血が滲み出たのだった・・・。
「俺様と闘うなんて、オマエのCMが気にくわないから容赦しないぜぇ・・・おらぁぁぁぁ・・・」
更に五寸釘を突き刺していく保田。その度に真弓の口から激しく悲鳴が発せられた・・・。
血に染まっていく真弓の白いビキニ。
ロープで両腕を固定されて逃げることも出来ず、ただ泣き叫ぶだけの真弓・・・。
更に保田がエキサイトすると、血に染まったビキニブラジャーを剥ぎ取ると、その剥ぎ取ったビキニブラジャーを真弓の首に巻き付けると、締め上げていった・・・。
「ぐうっ・・・グゥエェェェェェェ・・・・・・・」
変な声をあげて目を虚ろにする真弓。次第に目の焦点も合わなくなっていった・・・。
完全に危険な状態の真弓だったが、興奮している保田が気が付くはずもなかった・・・。
カメラからの映像などから、あまりに危険と判断されて黒服たちがリングに入っていくと、興奮状態の保田を止めていった・・・。
まさに生命まで危険な状態に追い込まれた真弓。口からは舌まで出している状態だった。
『カンカンカンカン・・・・』
短い時間だったが、ここでゴングが乱打されて試合が止められていった。
『ただ今の試合、大野真弓選手の生命が危険に晒されたため、試合を終了しました!』
そのアナウンスに保田が興奮して金網を揺すったりして観客にアピールするが、黒服たちが止めている隙に、別の黒服たちが担架に乗せて急いで医務室に真弓を運んでいくのであった・・・。
あまりに衝撃的だったこの試合。
やはり、借金ネタになると保田は豹変するのであろうか・・・。



特別エキビションマッチ

『ここで、次回大会でデビューする高木千佳子の紹介です!』
いきなり金網リングにリングアナが入ってコールすると、観客席の間の花道から白い競泳水着、そして白いリングシューズ姿のスラリとした美形な女性がリングに向かっていった・・・。
金網リングに入るのは、あのおはようテレビのお天気コーナーの人気者、高木千佳子であった。
当然だが、公の場では水着姿なんて出したこともなかったが、人気が出てきたと言う事で、かつての先輩キャスターの吉口恵も地下プロレスに出たこともあると言うことで、千佳子にも当然の如く声が掛かっていった。
緊張した表情でリングに立つ千佳子。
165pの身長、そして端正な顔立ちに白い水着姿。観客席からは歓声が飛んでいた。
謎の男も注目しているだけあって、この特別な紹介まで行われた千佳子。
緊張しながらも、可愛らしくファイティングポーズをとると、観客席に向かってアピールしていった。
だが、その光景を面白くないとばかりに不機嫌そうに見つめる者がいた・・・。
『それでは、高木千佳子から挨拶があります!』
その紹介コールに、緊張した表情の千佳子がマイクを握っていった。
「次回大会でデビューする高木千佳子です。まだプロレス技はあまり知りませんが、一生懸命頑張りますので応援お願いします!」
その千佳子の挨拶に、会場内が異常な盛り上がりを見せていった。
「チカの、チカプロレスはどっチカ!」
笑いを取ろうとしたのか、千佳子が変なギャグほを飛ばすと、観客席は大爆笑になっていったが、ここでリングサイドから誰かがリングに近づいていった。
「ちょっと、冗談じゃないわよ・・・」
そう、金網越しに千佳子に文句を言い出したのは、あの癒し系と言われる吉岡美穂子だった。
しかし、美穂子の存在に気が付いていない千佳子が、そのまま観客席に一礼していくと更に美穂子が叫んだ。
「ちょっと、無視するなんて生意気じゃないの・・・」
更には金網リングに入っていくと、千佳子も美穂子の存在に驚いていた。
グイッ・・・
千佳子の水着の肩紐を掴んで詰め寄る美穂子。
「ちょっと・・・水着が脱げちゃうからやめてください・・・・」
一応は先輩と言う事で、美穂子に遠慮しながら水着に掛けられた手を掴む千佳子。
バシッ・・・
「何なのよ・・・チカプロレス?・・・地下プロレスを舐めてるんじゃないの・・・」
いつものグラビアで見せている笑顔とは違い、凄い目つきで千佳子を睨みながら頬に張り手を入れていく美穂子。
「イタッ・・・やめてください・・・関係ないじゃないですか・・・・」
突然の張り手の痛さに驚きながらも、千佳子も距離を置こうとしていた。
たしかに、千佳子の言うとおり関係ない美穂子だったが、脱水着宣言から新たに芸能界で生き残る為に、ここでアピールしなくてはと言う計算もあった・・・。
「ちょっと綺麗だからって・・・私とここで勝負する?」
突然、美穂子が着ていたTシャツを脱ぎ捨てると、下からは黒いワンピース水着が姿を現した。
「そ、そんな事・・・言っても・・・まだ私はプロレスの技の練習中だし・・・」
美穂子の挑発に慌てる様子の千佳子。
しかし、美穂子の挑発で周りの観客が騒ぎ出した。
『チカちゃ〜ん、そんな挑発に負けるなぁぁぁぁぁ・・・・』
『ここで勝負してやれぇぇぇぇ・・・・』
千佳子を応援する声が響く中、逆に美穂子の乱入に喜ぶ観客もいた。
『吉岡ぁぁぁぁぁ・・・・、そんなお天気女はブチのめして地下プロレスの怖さを教え込んでやれぇぇぇぇぇ・・・』
『レフリーぃぃぃ、ゴングだ、ゴングぅぅぅぅ・・・・試合を始めろぉぉぉぉぉ・・・・』
騒ぎ出す観客たち・・・。そして、この事態に謎の男がゴーサインを出していった・・・。
『それでは、ここで特別エキビションマッチを行います!』
リングアナの非情なコールが響き渡ると、千佳子が落ち着かない様子で周りを見ていた。
『特別試合、スリーカウント・ギブアップで勝負の20分1本勝負です!』
そのコールに続いて、ゴングが早くも鳴らされていった。
『カァーン!!』
そのゴングの音に続いて、美穂子がコーナーから飛び出すと、千佳子に詰め寄った。
グイッ・・・
「20分間、覚悟しなさいよ・・・・地獄を見せてあげるわ・・・・」
千佳子の髪を掴んで呟く美穂子。
しかし、千佳子の目つきが変わると、美穂子の髪を掴んで言い返した。
グイッ・・・
「私だって・・・簡単にはやられはしないわ・・・・」
その千佳子の言葉に、美穂子が頭に来たのかヒザ蹴りをお腹へ入れていくと、油断していた千佳子の表情が苦悶に歪んでいった。
ドシュ・・
「ぐぶうっ・・・・ううっ・・・うっ・・・」
お腹を押さえる千佳子。
グイグイ・・・
「ほらほらっ・・・地下プロレスって言うのが少しは解ったかしら?」
その無抵抗な千佳子の髪を掴んで、美穂子が金網に囲まれたリング内を引きづり回していった。
すると、千佳子も意地になってお腹の痛みも我慢して、美穂子に向かっていった。
「冗談じゃないわよ、私だって!」
そう言うと、千佳子の張り手攻撃が美穂子の頬に襲いかかった。
バシッ・・バシッ・・・
しかし、美穂子も負けてはいなかった・・・。
バシッ・・・バシッ・・・
ロープ近くで激しく張り手の応酬を繰り広げる千佳子と美穂子。
プロレスと違いキャットファイト的な展開なら、千佳子も対抗出来ている感じだった。
しかし、美穂子が張り手を受けるとプロレス的にと、喧嘩キックを千佳子のお腹へ叩き込んでいった。
ドシュ・・・
「ぐふっ・・・・ううっ・・・苦しいぃぃ・・・・」
思わずお腹を押さえて座り込む千佳子。だが、美穂子が続けて髪の毛を掴んで振り回すと、そのまま顔面をマットに叩き付けるフェイスクラッシャーで痛めつけていった。
俯せ状態で顔面を押さえて、両足をジタバタして藻掻き苦しむ千佳子。
白い水着姿で悲鳴をあげる千佳子の姿に、観客席は盛り上がっていった。
更に美穂子が倒れている千佳子の背中にストンピングを叩き込むと、その度に千佳子の口から悲鳴があがっていた。
『チカちゃ〜ん、頑張れぇぇぇぇ・・・・』
観客席から千佳子へ声援が送られると、それを聞いた美穂子が不気味な笑みを浮かべた。
「上等よ、だったらもっと虐めてお客さんを喜ばしてあげないとね・・・」
美穂子が一気に苦しむ千佳子の腰付近に座り込むと、キャメルクラッチで締め上げていった。
グイグイっ・・・・
「んぐぐっ・・・んんっ・・・・」
口を塞がれるようにして苦しめられている千佳子。
その上半身が反らされて、まるで天井を見るような形にされて痛めつけられていた。
全身に激痛が走って藻掻き苦しむ千佳子だが、美穂子がガッチリと固定して逃げられないようにしていた。
両足をバタバタして苦しむ千佳子。あまりの苦しさにギブアップを発しようとするが、口を押さえられてギブアップも言えなかった。
「ほらほらっ・・・苦しいって言えばいいでしょ・・・」
意地悪く揺さぶり掛ける美穂子。ギブアップが言えない千佳子は、目から涙を流しだしていた。
「あらあらっ・・・泣いてミホっ!」
揺さぶりながら千佳子を追い込む美穂子。その美穂子の攻めに対してブーイングが起きていた。
そのブーイングの中で、美穂子が千佳子を解放すると、グッタリと俯せ状態になってマットに倒れ込む千佳子。
口からは涎を垂れ流して、目からは涙を流していた。
バキィィィ・・・
「きゃああぁぁぁぁぁ・・・・」
その千佳子の背中にストンピングを叩き込む美穂子。蹴られる度に千佳子が大きな悲鳴をあげていた。
蹴りこまれる度に、ビクンビクンと身体を動かして苦しむ千佳子。
ドカッ・・・
「ぐふっ・・・・」
脇腹を蹴られて、お腹を押さえるようにして仰向けになっていく千佳子。
その苦しさに、思わずギブアップを口にしていった・・・。
「ギ・・・・ギブ・・・アップ・・・・」
しかし美穂子はそんな事には構わずお腹へストンピングを叩き込むと、お腹を踏み付けて苦しめていった。
グイグイッ・・・
「ううっ・・・苦しい・・・やめて・・・もう・・ギブアップします・・・ギブ・・・ギブアップぅぅぅぅぅ・・・・・」
今度は両手両足をジタバタさせてギブアップ宣言する千佳子。
しかし、レフリーがギブアップを取らずに試合は続けられていった。
「ほらほらっ・・・地下プロレスの怖さを教えてあげるわよ・・・ほらっ!」
サディスティックな笑みを浮かべて、美穂子の残酷な責めが続けられていった。
そして・・・。
『カンカンカンカン・・・』
エキビションマッチと言うことで、20分が過ぎるとゴングが打ち鳴らされていった。
レフリーもゴングの音に美穂子を止めていくと、不機嫌そうな美穂子も千佳子への責めを止めていった。
「うっ・・・ううっ・・・・・」
お腹を押さえて泣いている千佳子。
「ふん、地下プロレスに挑戦なんて、10年早いんだよ・・・」
美穂子は泣いている千佳子に馬乗りになると、何と白い水着の肩紐を掴んで、水着を剥ぎ取ろうとしていった。
その光景に、観客席からは大歓声とブーイングがおきていった。
「やっ・・やめて・・・・水着剥ぎはやめてよ・・・いやあぁぁぁぁ・・・・」
必死になって水着を押さえて抵抗する千佳子。
「ほらほらっ・・・現役お天気お姉さんのストリップもいいわねぇぇ・・・・ハハハッ・・・」
完全にヒールに成りきっている美穂子。
だが、黒服たちが謎の男に合図されると、金網リングの中の美穂子を止めていった。
「ふん、今度リングで会ったら容赦しないからね・・・」
黒服に止められた美穂子が、倒れている千佳子に一言言い放つと、金網リングを後にしていった。
一方、黒服に起こされていく千佳子は、フラフラしながらも観客席に一礼すると、拍手の中を控え室に戻っていった。
果たして、千佳子の地下プロレスデビューはあるのであろうか・・・。



第8試合

「今夜は血の雨を降らせるよ・・・・」
控え室で不気味な言葉を発する一人の影。
その影が、控え室から飛び出して金網リングに向かっていった。
そう、その影とはあの江住マキコだった。
地下プロレス初登場のマキコ。当然、この緊急参戦の裏には芸能界の確執があったのだった・・・。
黒い水着のマキコ。
一方、白いワンピース水着でリングに向かっていたのは、あのマキコとドラマで一緒だった高端由美子だった。
由美子も地下プロレスは初参戦だったが、マキコとの因縁に決着を付けようと、必死な覚悟でリングインするのであった。
マキコと対照的に、白いワンピース水着の由美子。小柄な身体に似合わないようなバストの膨らみが目立っていた。
遂に金網リングに相対するマキコと由美子。
「よくも逃げ出さずにリングに来れたわね・・・・高端っ・・・」
早くも挑発的な言葉を発するマキコ。
「口だけは威勢がいいのね・・・オバサン!」
対する由美子も挑発していった。
金網リングの入り口が閉められると、金網リングの中はマキコと由美子、そしてレフリーだけとなっていった。
『第8試合、特別フリーウエポン金網デスマッチを行います!』
そのコールに大歓声に包まれる金網リング。
『青コーナー〜高端〜由美子〜っ!』
コールされて観客席に向かって頭を下げると、マキコを睨み付けていく由美子。
『赤コーナー〜江住〜マキコ〜っ!』
一方、観客席など気にもせずに由美子を睨み付けていくマキコ。
173pのマキコと152pの由美子。
体格差だけではマキコが圧倒的だったが、年齢差では由美子の方がスタミナなどで有利かも知れない、まさに試合展開が読めないカードであった。
リング内には、四隅のコーナーにチェーンやパイプ椅子、その他の凶器に使えるような物が置かれていた。
「覚悟しなよ、小娘・・・・ドラマと違って、今夜は何でも有りだって言うからね・・・」
マキコが不気味な笑みを浮かべて由美子に言い放つ。
「さ〜て、私だってルール無用って言うなら、暴れさせてもらうから・・・」
ドラマの撮影中も、色々と確執があったこの2人。ついには特別試合的に地下プロレスで相対するまでに発展していたが、ルール無用の地下プロレス。果たして女優の2人にプロレスなど出来るのであろうか・・・。
「女優の端くれならプロレスラーを演じてみな・・・高端っ!」
挑発的にマキコが叫ぶ。
「その言葉、そのまま返すわよ・・・オバサン・・・」
由美子も睨みながらマキコに返すと、レフリーがゴングの要請をしていった。
『カァーン!』
ゴングが鳴り響くと、いきなりコーナーから飛び出した由美子が打点の高いドロップキックをマキコの胸に叩き込んでいった。
身長差からすると、由美子のドロップキックは綺麗だったが、このデスマッチルールでは綺麗かどうかではなく、相手を倒すかが問題であった。
身長差のあるマキコがフラつくと、由美子が起きあがってもう一発ドロップキックを放っていった。
バシィィィィ・・・・
「おらぁぁぁぁぁぁ・・・・」
叫んでいく由美子。
「・・・・・・・・・・」
今度は倒れるマキコだが、悲鳴も何もあげずに立ち上がっていった。
そのマキコに対して、由美子が素早くフライングクロスチョップを叩き込んでからロープに振ると、またも練習してきたドロップキックを叩き込んで倒していった。
髪を掴んで起こしていくと、更にヘッドロックから額にパンチを叩き込んでいく由美子。
「ほらほらっ・・・オバサンは黙って負ければいいのよ・・・・ほらっ!」
完全に由美子のペースになってきたが、マキコが黙ったまま由美子の攻めを受けていた。
バキィィィ・・・・
身長差を感じさせないファイトに観客席も驚いている様子だが、続けてブルドッキングヘッドロックでマキコの顔面をマットに叩き付ける由美子。
流石に顔面を打ち付けられて痛がるマキコだが、この一撃がマキコの怒りに火を付けてしまったようだった・・・。
「痛いじゃないの・・・オマエ、手加減してるの分かってるの?」
顔面を押さえながら立ち上がるマキコが言い放つ。
「無理してるくせに・・・ここじゃあ演技しなくいいのに・・・」
まだ強気な由美子。
すると、由美子が気勢をあげてマキコのお腹へ喧嘩キックを叩き込んでいった・・・。
しかし、由美子の蹴り足をすくい上げるマキコ。更に由美子のバランスを崩して倒していくと、倒れた由美子のお腹へエルボードロップを叩き込んでいった。
グシュ・・・
「ぐぶっ・・・ううううっ・・・・・」
お腹を押さえて藻掻き苦しむ由美子。マキコの肘が鋭く抉ったのだから仕方ないだろう・・・。
「ほらほらっ・・・なに痛がってるんだよ・・・おらっ!」
その由美子の髪を掴んで起こすと、苦し紛れに由美子も反撃に出ようとした。
しかし、マキコが体格差から一気に由美子を抱え上げると、容赦なく由美子の尾てい骨を自らの膝に叩き付けるアトミックドロップを仕掛けていった。
ゴキィィィ・・・・
「うぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
思いっきり尾てい骨を叩き付けられて、由美子が凄まじい悲鳴をあげていった。
マキコが放すと、股間を押さえて俯せになって苦しむ由美子。
強がっていても、体験した事もないこの衝撃には素直に苦しんでいた・・・。
「あらあらっ・・・試合中なのに何をしてるのかしら・・・」
苦しむ由美子の脇腹を爪先でグイグイとこねくり回すマキコ。
「ううっ・・・まっ・・まだ負けた訳じゃない・・・わ・・・・」
苦しみながらも、まだ負けを認めずに言い返す由美子。
しかし観客から見ても由美子の不利は明らかだった・・・。
グイッ・・・
「ううっ・・・」
その由美子の髪を掴んで起こすと、マキコがニヤリとしていった。
「そう、そこまで言うならいいわよ・・・覚悟しなよ、チビ女っ!」
そう言うと、マキコの鋭い膝蹴りが由美子の顔面を襲った。
バキッ・・・
「ぎゃあぁぁぁぁぁ・・・・・」
またも悲鳴をあげている由美子。膝を折るようにしてダウンしようとするが、マキコがそれを油許さなかった。
「あらあら・・・誰が休んで良いって言ったんだよ、高端っ!」
容赦なく起こしていくマキコ。
だが、由美子も意地になって反撃を試みていった・・・。
「何よ・・・この年増ババアっ!」
気勢をあげてマキコの身体にパンチを入れていく由美子。しかしダメージから有効なパンチは送り込めていなかった。
「何だって・・・」
すると、マキコが片手で髪を掴みながら、片手で顔面を殴りつけていった。
バキッ・・・バキッ・・・
音を立てて炸裂するマキコのパンチ。次第に由美子の鼻から激しく出血して白い水着を赤く染めていった。
由美子の出血に観客席から歓声が起きると、マキコが気を良くしたのか由美子をコーナーに連れて行った。
「何するのよ、このオバン!」
鼻から血を垂れ流す由美子が強きになって言い返す。しかし内心は鼻血が垂れていくことに動揺しているようだった。
その由美子を更に痛めつけようと、コーナーに置いてある公認凶器であるチェーンを手にするマキコ。
そのチェーンを由美子の首に巻き付けると、今度はリング内を引き吊り回していった・・・。
グググッ・・・・
「うぐぐっ・・・・ぐうっ・・・・」
首が絞められて苦悶の表情を浮かべる由美子。必死にチェーンを掴んで苦しさから逃れようとしていた。
更にマキコの投げが炸裂すると、マットに倒れると激しく咳き込んで苦しんでいる由美子。。
「これでも強がってられるかなぁ・・・高端ぃぃぃ・・・」
マキコがニヤリと不気味な笑みを浮かべると、チェーンを放してから由美子の両足を掴んでいった。
すると、一気に足殺しとばかりに足4の字固めを極めていくマキコ。
グイッ・・・
「うっ・・・・くうっ・・・・・」
マキコの笑みが見えるからと、由美子は両足に走る激痛を我慢して耐えていたが、早くも額からは脂汗が流れ出していた。
「どうなんだよ、高端っ・・・・痛いなら素直に痛いって言えよ!」
締め上げるマキコが言い放つ。
耐える由美子。しかし目には涙が浮かんでいた。
「ほらほらっ・・・足が折れるかもしれないよ!」
更に極めていくマキコ。
すると、耐えていた由美子の口から絶叫するような悲鳴が響いていった。
「ぎゃああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・足があぁぁぁぁ・・・痛いぃぃぃぃ・・・・いやあぁぁぁぁぁぁ・・・・」
狂ったように悲鳴をあげてマットを両手で叩く由美子。
その由美子の悲鳴を楽しむようにしてマキコが放すと、足を押さえて痛がる由美子の姿があった。
更にその由美子の膝を狙って残酷なストンピングを叩き込んで、由美子の動きを止めるマキコ。
その光景に観客席からは歓声がおきるが、その歓声にマキコが応えるように、由美子を起こしてから無理矢理にコーナーに逆さ吊りにしていった。
すると、マキコがニヤリと不気味な笑みを浮かべてから、逆さ吊りで動けない由美子のお腹へ爪先蹴りを叩き込んでいった。
グシュ・・・
「グエェェェェェェ・・・・・」
マキコの爪先が由美子の腹筋を抉ると、由美子の口から激しく胃液のようなものが吐き出されていった。
苦しむ由美子の姿を見てマキコが笑みを浮かべると、続けて無防備にコーナーに逆さにされて、水着の布地だけに覆われた由美子の股間にマキコがチェーンを打ち付けていった・・・。
ビシィィィィ・・・・
「ひぎいぃぃぃぃぃぃぃ・・・・・」
さすがに女の弱点であり、敏感な部分を責められて由美子が絶叫して苦しんでいた。
「結局強がっても悲鳴をあげやがって・・・もっと痛めつけてやるよ、高端っ!」
更にマキコの残酷な責めが由美子の股間を襲う。
激しい打撃の衝撃に、由美子の白い水着の股間の部分には、うっすらと赤いシミが浮かび上がってきた・・・。
そう、股間から血が染み出ていたのだった。
あまりの残酷な責めに由美子が意識を失いかけるが、マキコは更に何かを手に取って近づいていった・・・。
そう、手にパイプ椅子を持っていくと、無防備な由美子の股間へ角が当たるように叩き付けていった。
バキィィィ・・・
「んぎっ!」
恥骨より脳天に突き抜けるような衝撃に、由美子は無惨にも白目を剥いて失神してしまった。
白い水着の股間部分が赤く染まり、更には黄色い液体が溢れ出していた。
『カンカンカンカン・・・』
由美子の失神KOに急いでゴングが鳴らされていくと、マキコはニヤリとしてレフリーに腕を挙げられていった。
「ふん、当たり前の結果なんだよ、クソガキがっ・・・・」
両腕をダラリとマットに垂らして、完全に失神している由美子に向かって言い放ってから、マキコはリングを後にしていった。
その後、由美子は黒服たちによって医務室に運ばれていくのであった。
同じドラマに出ていた者同士のはずが、衝撃の結末で試合に幕が降りたのであった。



第9試合

「金網の中なら逃げられないわね・・・」
控え室でニヤリとしながら呟くのは、あの黄色いタクシー軍団の根元晴美だった。
そして隣には、試合を終えた大池栄子の姿もあった・・・。
そう、今夜の晴美の対戦相手の事で話していたのだった。
「菊河・・・少し売れてきたからって・・・あの細い身体に教え込んであげなよ、根元っ!」
大池の激が飛ぶと、晴美が答えた。
「当然ですよ、前にバラエティで先輩たちが口を滑らせてましたけど、今のうちに潰さないと・・・」
そう、今夜の晴美の対戦相手は、CMなどで売り出してきている菊河怜だった・・・。
売り出す為の地下プロレス参戦のはずだった怜は、今では売れっ子タレントの仲間入りを果たしたが、逆に地下プロレスに出るための練習が疎かになり、かつては極悪頭脳プレーで活躍した怜も、金網リングでのデスマッチではキツイ試合になるのは確実だった・・・。
その怜は控え室で早くも白い競泳水着に着替えると、対戦相手の晴美との試合のシュミレーションをしていた。
「胸だけ女が相手なら、動き回ってかく乱して仕留めてあげるわ・・・」
早くも試合を頭の中で組み立てていく怜。
逆に、大池に見守られるようにして晴美が黒いワンピース水着と、黒いリングシューズに身を包むとリングに向かっていった・・・。
不気味な輝きを放つ金網に囲まれて、所々に赤いシミなどのあるリング。
そのリングへ今、怜と晴美が入っていった・・・。
早くも睨み合う怜と晴美だが、レフリーがリングインしていくと、コールが始められていった。
『第9試合・・・青コーナー〜菊河〜怜〜っ!・・・赤コーナー〜根元〜晴美〜っ!』
素早くコールがされると、ルールについてもコールが始まった。
『完全決着デスマッチルール。相手を試合続行不可能の状態まで追い込むデスマッチルールです!』
そのコールに緊張した表情を浮かべる怜。
さすがに体格差のある晴美を目の前にして、少し焦っている様子でもあった。
『カァーン!!』
早くもゴングが鳴らされると、フットワークでかく乱しようとする怜がコーナーから飛び出した。
構えたまま晴美の近くを回り出す怜。
逆に晴美はジャブのようにパンチを出して牽制すると、怜を攻めようとしていた。
だが、怜のIQプロレスで試合のペースを握れない晴美。
すると、距離が縮まると怜のローキックが晴美の足を襲った。
バシッ・・・
しかし晴美は表情を変えずに受けると、怜を睨み付けていた。
その晴美に対して怜が動き回るとジャブ気味にパンチを入れたり、ローキックでダメージを入れようとしていた。
すると、晴美も体格差からラリアットを叩き込んだりと抵抗すると、怜が一気にラリアットの腕をキャッチしての脇固めを極めていった。
グイッ・・・・
「ぐわっ・・・・」
思わず苦悶の表情を浮かべる晴美。
怜も上手く関節技を極めたからとダメージを大きくしようと締め上げた。
その攻め込む怜に対して、苦し紛れに晴美が髪を掴んで引っ張ると、怜の悲鳴が響いていった・・・。
グイッ・・・
「イタタタッ・・・・何するのよ、このデブっ!」
髪を引っ張られて悲鳴をあげて、仕方なく技を解くと、またも立ち上がって構えて距離を置いていった。
すると、晴美も言い返していった。
「何がデブよ。アンタこそガリガリで肉感もない女のくせに・・・」
その晴美の言葉に怜が頭に来たのか、言い返していった。
「何ですって・・・巨乳だか知らないけど、ただのデブの延長じゃないの?」
すると、素早く走り出して晴美のバストへドロップキックを叩き込んでいった。
バシィィィィ・・・
怜のドロップキックで倒された晴美が立ち上がろうとすると、怜が続けてサッカーボールキックで脇腹を蹴りこんでいった。
堪らず晴美がお腹を押さえて苦しむと、仰向け状態にしてストンピングで蹴りこんでいった。
自慢の胸を攻められると、両足をバタバタさせて苦しむ晴美。
いくら晴美でも女性の弱点でもある胸を攻められると苦しいようであった。
「ほらほらっ、デカ胸女っ・・・これでも喰らいなっ!」
更に倒れる晴美のお腹へストンピングを叩き込むと、怜が容赦なく蹴りこんでいった。
だが、晴美が立ち上がっていくと怜に構わずタックルのように抱きつこうとしていった。
怜が驚いてパンチ・キックで止めようとするが、体重差から晴美の突進を止められずに組み付かれてしまった。
グイッ・・・
「捕まえたわよ・・・覚悟しなっ・・・」
晴美がニヤリとしていった。
「なっ・・・何よ、覚悟するのは貴方の方よ!」
怜も離れようと膝蹴りを出していくが、逆に晴美の怪力に抱え上げられてしまった。
そして・・・。
バシィィィ・・・・
力任せに晴美にマットに叩き付けられて苦しむ怜。
いきなりの投げ技にダメージを受けて苦しむと、続けて晴美がヘッドシザースで怜の首を締め上げていった。
晴美の太股が容赦なく締め付けていくと、怜が両足をバタバタさせて苦しんでいた。
「ふふふっ・・・これなんて似合いそうね・・・」
更に怜の鼻の穴に指を入れて豚鼻のようにして痛めつけていく晴美。
「ふがっ・・くっ・・・」
鼻を責められて悔しがる怜。しかし晴美の技から逃れる事が出来なかった。
グイッ・・・
怜も必死に爪を立てて晴美に抵抗すると、仕方なく晴美が技を解いて立ち上がると、怜も首などを気にしながら立ち上がって構えていった。
晴美の攻めの前に、力の差を理解したのか怜の構えも積極的ではなくなっていった・・。
すると、今度は晴美が積極的な前に出ていくと、ジャブのように拳を出していくと、怜はガードしようとしていった。
晴美のパンチが当たると、怜の身体に確実にダメージを与えていった・・・。
元空手の経験もある晴美は、最近のファイトスタイルを打撃も取り組もうと考えていたが、怜をその実験台にしようと考えていたようだった。
今度は晴美がローキックを出していくと、怜は何とか避けていった。
しかし、晴美が続けてローキックを出していくと、避けていったがロープまで追いつめられてしまった。
直線的に後退していた為、約7メートル四方のリングでは追いつめられてしまうのだった。
背中にロープの感触を感じた怜が驚いた瞬間、晴美の強烈なローキックが叩き込まれていった。
バキィィィィ・・・・
まるで骨と骨が激突するように感覚に、怜の表情が苦悶に歪む。
しかし晴美のローキックは構わず叩き込まれていくと、怜の白い足の蹴られた部分が赤く紫色に変色していった。
何とか試合の流れを変えようとして怜が組み付いていくと、今度は膝蹴りが脇腹に叩き込まれていった。
グッ・・・
「グボッ・・・・・」
組み付こうとした怜だったが、膝蹴りのダメージから寄りかかるように晴美の身体に組み付く怜。
「ふん、ガリガリだから効きそうだね・・・」
すると、組み付いた怜に首相撲の体制から膝蹴りを叩き込んでいく晴美。
ボシュ・・・ボシュ・・・
「うぐっ・・・うっ・・・」
ガードしようとしても、両腕ガードをしてもダメージを与えられて怜がダウンしそうになると、晴美が構わず抱え込むと、一気にブレンバスターで怜をマットに叩き付けていった。
バシィィィィ・・・・
「きゃあああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
今度は怜の悲鳴が金網のリングに響き渡っていった。
怜の身体を軽々と投げつけていく晴美の力。その力の差に怜が焦りだしていた・・・。
冷静に向き合えば怜にも十分勝機はあったが、焦りだした怜では晴美の餌食になるのは見えていた・・・。
晴美は倒れた怜を攻めずに立ち上がると、馬鹿にしたように手招きをしていった。
すると、怜が冷静さを失って立ち上がると、一気に殴りかかるように殴りかかると、偶然にも晴美の顔面にパンチが当たっていった。
バキッ・・・
「っ・・・・」
晴美の目つきが変わっていった・・・。そう、怜のパンチで鼻血が流れ出したからだった。
すると、晴美が一気にボディスラムの体制で抱え上げると、走り込んでのアバランシュホールドで怜の身体をマットに叩き付けていくのであった。
バシィィィ・・・・
怜の全身に物凄い衝撃が走ると、怜は天井を見上げたまま倒れていた。
その怜の視界に、今度は晴美の太股が落ちてくるのが見えた。そう、晴美がギロチンドロップを叩き込んできたのだった。
「ぐふうっ・・・うううっ・・・・」
喉元にギロチンドロップを叩き込まれて、両手で喉元を押さえて藻掻き苦しむ怜。
グイッ・・・
更に髪を掴んで苦しむ間も与えないようにして晴美が怜を起こしていくと、今度は首投げからチョークスリーパーで締め上げていった。
怜の手が宙を彷徨っていた・・・。まるで誰かに助けを求めるかのように・・・。
次第に意識を失いそうになる怜。だが晴美がまだ試合は終わらせないとばかりに怜を締める腕の力を抜いていった。
グッタリとリングに倒れ込む怜。その怜の全身をストンピングで蹴りこむ晴美。観客席からも怜の負けは確実視されていた。
「立つんだよ・・・菊河っ・・・」
髪を掴んで怜を起こしていく晴美。
すると、怜が意外な行動に出ていった。
「冗談じゃ・・・ないわよ!」
起こされ際に晴美のお腹へパンチを入れて反撃していった。
だが、脂肪に覆われている晴美のお腹へ非力なパンチは効かず、逆に髪を両手で掴まれて顔面をフェイスバスターでマットに叩き付けられて絶叫する怜。
その怜の背中に座り込むと、晴美が一気にキャメルクラッチで攻めていった。
グググッ・・・
怜の背骨が悲鳴をあげる。まるで怜は天井を見るかのような角度まで上半身を反らされていた。
必死になって顎に掛けられた晴美の手を掴もうとする怜だが、全身への強烈なダメージに意識を失いかけていた。
「ふふふっ・・・そろそろトドメといこうか・・・菊河ッ!」
すると、晴美が技を解いてから怜を仰向けにしていくと、近くのコーナーポストに登っていった。
意識を朦朧とした怜は天井を見上げていたが、晴美がトップロープから狙っていることを知らなかった。
観客席もこの光景に騒がしくなる中、晴美の身体が宙を飛んでいった・・・。
グシュ・・・・
「グボオオオォォォォォォォォォ・・・・・・」
晴美の揃えられた両膝が、怜のお腹へ叩き付けられていった。ダイビングニードロップ・・・。
次の瞬間、怜の口からは血が混じり込んだように反吐が噴き上がっていった。
ピクピク・・ピクピク・・・
まるで痙攣しているかのような怜の身体。時折ビクビクとしていた。
この瞬間、晴美の勝利が決まったと言う事でゴングが要請されていくのであった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングと共に晴美がコーナーポストに登ると、観客席に向かって勝利をアピールしていった。
一方、失神させられて倒れ込む怜は、意識のないまま黒服たちによって担架に乗せられてリングを去っていくのであった。
黄色いタクシー軍団の怜潰しの第1弾でもあるこの試合は、晴美の圧勝で幕を閉じていった。


第10試合

『それでは、第10試合選手入場・・・』
そのコールと共に金網リングに入ってきたのは、あの優花と左藤珠緒だった。
黒い競泳水着の優花、対照的に白い競泳水着の珠緒。
最初から睨み合っている展開に観客席からも歓声が上がっていたが、これには理由があった。
そう、この試合は珠緒が勝てば番組司会の続行。優花が勝てば珠緒の代わりに司会に抜擢されると言うもので、金網に囲まれたリングで完全決着で決めると言うものだった。
各のコーナーで黙って相手を睨み付けている両者。
『第10試合・・・青コーナー〜左藤〜珠緒〜っ!』
そのコールに優花を睨み付けながら観客席に向かって拳を挙げてアピールする珠緒。
『赤コーナー〜優花〜っ!』
一方、優花はコールを受けると一気に反対コーナーの珠緒の目の前に行って黙って睨み付けていった。
T156B83W57H84の珠緒に対して、T157B87W59H85の優花。
体格差は殆どないように見えたが、優花の方が水着の胸の膨らみが大きく見えていた。
「何よ・・・」
珠緒が目の前にいる優花に言葉を掛ける。
「ふん、早く司会なんて辞めてまた脱ぎでもすればいいんじゃないですか・・・左藤先輩っ・・・」
優花の挑発的な言葉に顔を赤らめて怒る珠緒。
「何よ、アンタだって水着で汚い胸の谷間見せて、そして売り出してきたクセに!」
その珠緒の言葉に今度は優花が怒っていった。
「何ですって・・・」
その口喧嘩の様相に、リングアナが急いでルールの説明をしていった。
『この試合は、現在左藤珠緒が司会をしているテレビ番組の司会のレギュラー権を賭けての試合となります!』
その説明に観客席から拍手が起きていった。
睨み合う優花と珠緒だが、レフリーが優花を赤コーナーに押し戻していくと、ここでゴングが打ち鳴らされていった。
『カァーン!』
ゴングと同時に珠緒が奇襲攻撃とも言えるラリアットでコーナーに優花を押し込むと、続けてストンピングで倒れた優花を蹴りこんでいった。
まずはペースを掴もうとする珠緒。しかし優花も負けじと立ち上がると、珠緒の頬に張り手を出していった。
しかし、珠緒が素早くローリングソバットを優花のお腹に叩き込むと、優花の表情が苦悶に歪んでいった。
流石はアクション出身とも言えるアイドルの珠緒。年齢は重ねても技のキレは見事だった。
続けて優花の髪を掴んでリング中央に連れて行く珠緒。
すると、リング中央で観客に向かって技を出すと言うアピールをすると、一気に大技コブラツイストで優花の身体に絡みついていった。
「くっ・・・効かないんだよ・・・こんな技っ・・・」
優花が全身に伝わる激痛に顔をしかめながらも、珠緒に強がって言い返していた。
「ほらっ・・・早くギブアップすれば楽になるのよ!」
珠緒が焦っているかのように攻め込むと、優花も激痛に耐えていた。
「ぐっ・・・誰がこんな技で・・・ノォー・・・」
レフリーも優花の顔を確認するが、優花はレフリーに力強くノーの意思表示をしていった。
すると、珠緒が素早く技を解いてからロープに走って勢いを付けると、優花に向かって打点の高いドロップキックを叩き込んでいった。
バシッ・・・
優花の顔面を抉る珠緒のドロップキック。
堪らず優花が倒れると、今度は足を捕まえていく珠緒。試合が始まってから珠緒のペースで試合が進んでいった。
グイッ・・・
「くっ・・・・」
優花の表情が苦悶に歪む。
そう、珠緒が一気にアキレス腱固めを極めていったのであった。
珠緒が勝負を決めるべく極めていく珠緒だが、優花も極めが甘いのか耐えていた。
だが、優花も残りの足でヒールキックで抵抗すると、堪らず珠緒が放していった。
素早く立ち上がって構える珠緒。
一方、足を気にしながら立ち上がる優花。
すると、足を気にする優花に対して低空ドロップキックを放っていく珠緒。
しかし優花も避けると、自爆した珠緒の髪を掴んで観客にアピールしていった。
「アイドルも歳を取ったらお終い・・・だから司会は私がもらったぁぁぁぁ・・・」
叫び声をあげると、優花が珠緒の胸にエルボースマッシュを叩き込んで、怯む珠緒にボディスラムを放っていった。
バシィィィ・・・・
背中から叩き付けられて呼吸が止まる思いの珠緒。
その仰向け状態の珠緒の胸に続けて優花のエルボードロップが叩き付けられていった。
優花の肘爆弾に胸を抉られて、藻掻き苦しむ珠緒。
グイッ・・・
「寝てるんじゃね〜よ、おいっ!」
更に優花が髪を掴んで起こしていくと、珠緒も負けずに優花のお腹へパンチを入れると、続けて足を掴んで優花を倒していった。
一気に逆エビ固めを狙いたい珠緒だが、優花が片方の足で蹴りを放つと、堪らず放してしまった。
優花が起きあがっていくと、珠緒も距離を置いて構えていった。
すると、優花が突進していくが、珠緒が冷静に倒れ込んでのカニ挟みで優花を倒すと、続けてインディアンデスロックで足を固めていった。
グイッ・・・
足を極められて痛がる優花。
更に珠緒が足を攻めてから、体制を入れ替えてのキャメルクラッチを極めていった。
優花の上半身が反らされていくと、観客席からは優花の水着に包まれた胸の膨らみが目立っていた。
足をバタバタさせて痛がる優花。
更に、観客達が優花の苦悶の表情に集中していると感じた珠緒は、優花を辱めるために鼻フックまでして豚鼻キャメルクラッチで優花を攻めていった。
「フガッ・・フガッ・・・」
鼻を責められて苦しむ優花。
その優花にレフリーがギブアップの確認をするが、優花の答えは当然だがノーであった。
攻められている優花の肌には汗が浮かび上がっていたが、攻めている珠緒の水着も汗で湿っていた・・・。
耐える優花に対して珠緒が技を解くと、今度は起こしてからロープ近くでヘッドロックで締め上げていった。
そのヘッドロックに対して、優花が当然の如くバックドロップで切り返そうとしていった。
「甘いのよ!」
優花がこれで反撃をと思うが、次の瞬間・・・。
グイッ・・・
そう、珠緒がバックドロップの反撃を予想してのロープ際のヘッドロックだったため、投げられそうになった瞬間にトップロープを両足で挟んで優花を潰すと、ボディプレスみたいにして優花を倒していった。
グシュ・・・
軽量とは言え、まさかの珠緒の反撃で身体を押しつぶされて、藻掻き苦しむ優花。
だが、珠緒の動きも少し鈍くなっているように見えてきた・・・。
そう、攻め疲れてきた様子だった。
「立ちなさいよ・・・」
苦しむ優花を起こしていく珠緒。
しかし珠緒の言葉に疲れを感じた優花は、逆に不気味な笑みを浮かべた。
「何よ、息が上がってるんじゃないの・・・」
起こされながら呟く優花。
その言葉に珠緒の表情に焦りの色が浮かんでいった・・・。
だが、構わず珠緒がロープに走ってから勢いを付けてのローリングソバットを放つが、これは優花が予想したのか避けると、逆に優花が着地した瞬間の珠緒にラリアットを叩き込んでいった。
バシィィィィ・・・・
「ぐふぃぃぃぃ・・・・・」
強烈なラリアットを喰らって、珠緒が口から涎の飛沫を飛ばしながら倒れていった。
続けて勢いを付けて優花が珠緒のお腹目掛けてストンピングを叩き込むと、口から涎を垂れ流して苦しむ珠緒。
グシュ・・・
「ぐふうっ・・・・」
更に珠緒のお腹へヒップドロップで攻める優花。続けてのお腹攻めに珠緒は苦悶の表情で咳き込んだりしていた。
そのヒップドロップでヒップを珠緒のお腹に落としたまま、優花が押さえ込んでいった。
すると、珠緒が優花を返そうと力を入れるが、優花は殴りつける訳でもなく押さえ込んでいった。
お腹へのダメージで珠緒の抵抗も少ないが、優花は珠緒の腕を押さえつけていった。
金網デスマッチでフォール決着がないからレフリーもギブアップの確認となるが、この体制だと何も出来なかった。
だが、優花が狙っていたのは珠緒のスタミナだった。
お腹に座られて、腕を押さえられているだけでも、少しずつ珠緒のスタミナは削られていった・・・。
全身汗だくに追い込まれていく珠緒。
「もういいかもね・・・」
珠緒のスタミナが切れてきたと思い、優花が押さえ込むのを止めて立ち上がると、珠緒を馬鹿にしたように手招きしていった。
「ハァ・・・ハァ・・・・」
立ち上がる珠緒。しかし息が荒くなっていて、誰の目から見てもスタミナ切れは明らかになっていた。
優花は攻められていたが、まだスタミナ切れを起こしていないから余裕の表情を浮かべていくと、ここで反撃・・・それも完全に珠緒をKOにしてやろうと考えていた・・・。
一方、珠緒もスタミナ切れを自覚してきたので、大技で勝負を決めようと考えていった。
距離を詰めていく両者。
すると、勝負を決めようとした珠緒が、自らアクションシーンの時にも使っていたスピンキックを繰り出していった。
シュ・・・
しかし、折角の珠緒の反撃のはずが距離感を誤ったのか優花の顔面をかすっただけだった。
その珠緒の蹴り足がマットに着地した瞬間、優花が強烈なエルボースマッシュを頬に叩き付けていった。
バキィィィ・・・・
口の中を切って血を垂れ流しながら倒れ込む珠緒。
グッタリして起きられないと、その隙に優花が近くのコーナーポストのカバーを外して、中の金具を剥き出しにしていった。
鈍い光を放つ金具。
グリッ・・・
「ううっ・・・ううっ・・・・」
倒れた珠緒の顔面を踏み付けていく優花。その優花に踏み付けられて呻き声をあげている珠緒。
「立つんだよ・・・」
髪を掴んで起こすと、優花が珠緒の額を剥き出しにした金具に叩き付けていった。
「あ゛あぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
珠緒の絶叫する悲鳴が響き渡ると、珠緒の額が割れて血が流れ出していった。
コーナーに寄りかかるようにしてグッタリする珠緒。
その珠緒の腰にストンピングを叩き込んで座らせていく優花。
その座らせた珠緒の首筋をクロー攻撃で握りしめていく優花。その攻めに珠緒の悲鳴が響き渡っていった。
「きゃあああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・痛いぃぃぃぃぃ・・・痛いぃぃぃぃ・・・・」
続けて珠緒を起こしていくと、傷口をトップロープに押しつけて、珠緒の傷口をロープに擦り付けていく優花
「ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ・・・」
珠緒の凄まじい悲鳴が響き渡るリング。ワイヤーを覆うゴムとの抵抗で、珠緒は激痛に襲われて泣き叫んでいた。
「カワイイ泣き声してるじゃないの・・・司会の座はもらったわよ・・・ふふふっ・・・」
優花がニヤリとすると、そのままリング内を泣き出した珠緒を連れまわしていった。
すると、珠緒も意地になって反撃を試みていった。
油断した優花の背後から組み付くと、首に腕を巻き付けてスリーパーで反撃していった。
「私だって・・・簡単には負けられないわ・・・司会の座は渡さないわ・・・」
泣いていた珠緒の表情が厳しくなると、優花へのスリーパーにも力が入っていった・・・。
だが、優花も冷静に苦しい中を反撃していった・・。
バキッ・・・
「ぐひっ・・・・」
そう、珠緒の力が抜けてダウンしていったのは、優花が背後の珠緒の股間へ、強烈なカンガルーキックを叩き込んだのだった。
珠緒が変な悲鳴をあげて股間を押さえて倒れると、呻き声をあげて苦しんでいた。
「ふん、意外としぶといわねぇ・・・」
呆れ顔の優花は目の前で苦しむ珠緒を立たせると、そのままトップロープとセカンドロープに両腕を絡ませて、珠緒を磔状態にしていった。
すると、優花が反対のロープに走って勢いをつけると、逃げられない珠緒のお腹へ喧嘩キックを叩き込んでいった。
グシュ・・・
「ぐぶうっ・・・・ううっ・・・オエッ・・・・」
お腹を思いっきり蹴られて珠緒が苦しんでいた。更に、グッタリ下を向くと口から涎を垂れ流していた。
「ほらほらっ・・ギブって素直に言えば楽になれるんだよ・・・ほらっ・・・」
優花が髪を鷲掴みにして珠緒にギブアップを迫ると、珠緒は首を縦には振らずにギブアップを拒んでいった。
「だっ・・・誰が・・・ギブ・・・するもんで・・す・・・か・・・・」
耐える珠緒。その姿に一部観客からは声援が送られていった。
その声援を聞いて優花がムッとすると、今度は両足までロープに絡ませるようにすると、股を開いた状態にして固定していった。
完全に無防備状態で晒されている珠緒。額から流れている血が白い水着を赤く染めていた。
「いいわよ・・・だったらいつまで根性が持つか試してやるよ・・・左藤っ!」
すると、水着の薄い布地だけに守られた珠緒の股間へ、強烈な爪先蹴りで蹴り上げた。
グシュ・・
「ひぎいぃぃぃぃぃぃぃぃ・・・・・・・」
完全に珠緒の秘部へ決まったのか、珠緒が凄まじい悲鳴をあげて泣き叫んでいた。
身体をビクンビクンさせて苦しむ珠緒。それもそのはず、女性の大事な部分を蹴り上げられたのだから、無理もなかった。
「ふふふっ・・・そろそろギブアップする?・・・それとも・・・大事な所を壊されたいかしら・・・」
その優花の言葉に、内心は恐怖でギブアップしたい珠緒だったが、司会の座が賭けられた試合だからと耐えていた。
バシィィィ・・・
「ひぎゃあああぁぁぁぁ・・・・・・・・」
その珠緒の股間へ、今度は蹴り上げるような前蹴りが炸裂すると、珠緒は半失神状態でグッタリしていた。
「あらあらっ・・・大事な所から出血してるじゃないの・・・」
そう、優花の言葉通りに珠緒の股間の部分に赤いシミが浮かび上がってきていた。
意識を朦朧とさせている珠緒の意識を戻そうと、優花は張り手を数発入れていく。
その優花の張り手で意識を完全に取り戻していく珠緒。だが、ロープに固定されて無防備な姿を晒しているのは変わらなかった。
「もう諦めてギブアップしろよ・・・ねぇ・・・」
優花が珠緒にギブアップを迫るが、珠緒は黙って優花を睨んでいた。
「何よその目は・・・まだお仕置きが必要なのかしら・・・」
すると、優花がコーナーポストに置いてあったメリケンサックを手にすると、それを握りしめて珠緒の身体に狙いをつけていった。
バキッ・・・
「あ゛あ゛あ゛あ゛゛あっっっ・・・・」
またも珠緒の額の傷口に凶器のメリケンサックが叩き込まれると、珠緒の悲鳴と共に流血が酷くなっていった。
バキッ・・・ゴキッ・・・
「うぎゃあぁぁぁぁ・・・・・あああああっ・・・・・・」
更に優花の残酷な攻めが続くと、珠緒の顔面は赤いペンキを掛けられたみたいに真っ赤になって、目と口の中の歯が白く浮かび上がるような状態だった。
流石に珠緒がギブアップしなくても、リングサイドでは珠緒の流血の状態に、生命が危険状態になるのではと騒ぎ出していた。
リングドクターもドクターストップの用意を始める中、優花がコーナーからタッチロープを持ってきて珠緒の首に巻き付けると、構わず絞めていった・・・。
グググッ・・・・
「うぐぐっ・・・・ぐうっ・・・んんっ・・・・」
優花の残酷な反則の前に、珠緒は気を失っていくのであった・・・。更には、股間からは黄色い液体を垂れ流して磔状態で晒し者にされる珠緒・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ここでゴングが打ち鳴らされると、優花の勝利が決定していった。
ギブアップする前に失神してしまったが、試合続行不可能と判断されての処置であった。
「何だよ・・・だらしないわねぇ・・・まぁ、これでアンタのレギュラーは無くなったわねぇ・・・」
失神している珠緒の顔に唾を吐きかけると、レフリーによって腕を挙げられていく優花。
『ただ今の試合、失神KOで優花の勝利となりました。また、特別ルールで左藤珠緒のレギュラー番組の司会としての権利が無くなり、優花が次期司会となる事が決まりました!』
そのコールに優花が笑みを浮かべていたが、その横ではロープの磔状態から解放されて、黒服たちによって医務室に運ばれていく珠緒の姿があった・・・・。



第11試合

「私も・・・もっと売れるために頑張らなくっちゃ・・・・」
控え室の中、白いビキニ姿で鏡の前で呟くのは最近グラビア展開で売れてきている長沢奈央であった。
166pの身長に、上から86・58・86と言う見事なボディに、戦隊物アクションで身体を動かしたりするのも得意で、更には少林寺拳法の経験もあると言う奈央。
売り出す為にと地下プロレスの誘いにリングに上がる決意をしてきたが、今までのアクションと違い真剣勝負の地下リング。
だが、奈央はまだ地下プロレスの怖さを知るわけもないが、プロレスと聞いて観客に対して魅せる試合が出来るようにと、プロレスの練習を積んできた様子だった。
一方、この奈央の地下プロレスデビュー戦の相手に選ばれたのは、以前原宿系女子プロレスと言うドラマでプロレスの経験もある市河由衣であった。
由衣もグラビアから一気にトップアイドルに登り詰めたアイドルで、今夜も当然ながら地下プロレスからの誘いを断ることもなかった。
だが、今夜の地下プロレスは全試合金網デスマッチであったが、このカードはプロレスルールが適用される事となった。
T158B83W55H80の身体を黄色いビキニを着けてリングに向かう由衣。
まだ今夜の対戦相手を知らされていなかったが、相手がデビュー戦だと言う事は聞いていた。
一方、奈央は控え室に時間を告げに来た黒服に不安そうに聞いていた。
「す・・すいません・・・。このプロレスって手加減するとか、ショーなんですか?」
その奈央の言葉に笑みを浮かべて答える黒服。
「ふふふっ・・・相手の身体の事などは考えるな。相手を倒さなければオマエが倒されて、時には全裸で晒し者にされるぞ・・・」
その全裸と言う言葉に、奈央は怯えた表情を浮かべるが地下リングに上がる決意を固めていった。
そして奈央がリングに向かうと、そこには金網に囲まれたリングがあった。
リングの上には、早くも由衣が奈央を睨み付けていた。
「えっ・・・私の今夜の相手ってあの・・・市河由衣ちゃん・・・・」
奈央が驚きながらもリングインすると、コーナーに立つ由衣の元に歩み寄った。
「今夜はよろしくお願いします・・・」
奈央が挨拶をしようと由衣に握手を求めると、いきなり由衣が手を払って言い返した。
「何言ってるのよ・・・これから試合をしようって言うのに、いきなり握手だなんて・・・」
由衣も苛ついているのか、奈央を睨み付けていく。
奈央は仕方なくコーナーに戻ると、ここでリングアナよりコールが始まっていった。
『第11試合〜特別金網プロレスマッチ〜っ、青コーナー〜今夜がデビュー戦〜長沢〜奈央〜っ!』
そのコールに奈央が観客席に頭を下げると、歓声が早くもおきていた。
『赤コーナー〜、グラビア系アイドル〜っ、市河〜由衣〜っ!』
そして由衣がコールされると、慣れている事もあって観客に余裕でアピールしていくと、反対コーナーの奈央を睨み付けていった。
金網デスマッチだったが、レフリーによってボディチェックがされていくと、コーナーに戻った所でゴングが鳴らされていった。
『カァーン!!』
ゴングが鳴らされると、まずは奈央がコーナーから飛び出すが、由衣はコーナーで奈央の出方を伺っていた。
距離を置く由衣と奈央。
すると、由衣も奈央に近づいていくと、手を伸ばしていった・・・。
その由衣の手を見てプロレス的にと奈央が手を伸ばすと、いきなり由衣の身体が動いてきた。
「おらあぁぁぁぁ・・・・」
いきなり叫び声をあげると、奈央のお腹へ喧嘩キックを叩き込む由衣。
「ううっ・・・・」
いきなりお腹を蹴られて苦しむ奈央。
その怯む奈央をロープに振っていきなり大技のヒップアタックを奈央の顔面に叩き込む由衣。
バシッ・・・
「ああんっ・・・・」
堪らず倒れて顔面を押さえる奈央。その奈央にストンピングを叩き込んで、髪を掴んで起こしていく由衣。
すると、奈央もお腹へパンチを入れてから、由衣をロープに振ろうとするが、逆に由衣がロープに振っていった。
ロープに振られて焦る奈央だが、ロープに腕を絡ませて由衣の方へ戻らなかった・・・。
由衣も悔しがるが、奈央もロープから離れて距離を置いていった。
立ち上がりから緊張の走るリング内。
すると、今度は奈央がロープに走ると、打点の高いローリングソバットが由衣を襲う。
しかし由衣が両腕でガードすると、奈央が着地と同時にスピンキックを顔面に叩き込むと、由衣が堪らず座り込んでいった。
更に、奈央が由衣の髪を掴んでから顔面からマットに叩き付ける荒技のフェイスクラッシャーを叩き込むと、由衣の悲鳴がリングに響き渡っていった。
「きゃあああぁぁぁぁ・・・・・・」
両手で顔面を押さえてリングを転げ回る由衣。
その由衣を見て奈央がロープに走ると、続けて由衣の脇腹に低空ドロップキックを叩き込んでいった。
グシュ・・・
「グボッ・・・・」
今度は内臓を押し込まれた感覚に襲われて、由衣が咳き込みながら必死に嘔吐感と闘っていた。
グイッ・・・・
だが、奈央は由衣を休ませることなく立ち上がらせると、フラフラして立つ由衣目掛けてロープに走ってから、勢いのあるフライングニールキックを83pのビキニに包まれた由衣の胸に叩き込んでいった。
グニュ・・・
「いやああぁぁぁ・・・・・」
悲鳴をあげて倒れ込む由衣。早くも由衣はフラフラになって追い込まれていた。
デビュー戦の奈央であったが、少林寺拳法とアクションをこなしていた下地があり、体格でも上回っているだけあって由衣にとっては可哀相なマッチメークとも言えた。
だが、由衣も原宿系女子プロレス出演の意地からか、何とか立ち上がっていった。
由衣が奈央の姿を探すが、次の瞬間に由衣は背中に凄まじい衝撃を受けて倒れていった。
そう、奈央が背後から背中へドロップキックを叩き込んでいったのだった。
俯せ状態で倒れた由衣。
その由衣の背中に座ると、奈央がこれで試合を決めようとしてか、強烈なキャメルクラッチを仕掛けていった。
「うぐぐっ・・・ううっ・・・」
由衣が呻き声をあげて苦しむが、奈央が容赦なく由衣の上半身を反らせていった。
両足をバタバタして苦しむ由衣だが、レフリーのギブアップの問いかけに対してはギブアップを認めなかった。
由衣の粘りに奈央が技を解くと、俯せで倒れたままの由衣をそのままに、観客席に向かってアピールしていった。
そして、由衣の両足を自らの足にフックすると、そのまま腕を掴んでのロメロスペシャルで由衣の身体を吊り上げていくのであった。
高々と吊し上げられていく由衣の身体。
同時に由衣の全身には激痛が走っていくのであった。
「きゃあああぁぁぁぁ・・・・・いやあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・痛いぃぃぃぃ・・・・痛いぃぃぃぃぃ・・・・」
技を完全に極められて悲鳴をあげていく由衣。
ビキニ姿で悶える姿に観客たちが興奮していくが、奈央は下から支えながらギブアップを促していった。
「ギブっ・・・ギブアップ?」
奈央のギブアップの問いかけに、由衣は気丈にも首を縦には振らなかった。
「ノゥー・・・こ・・・こんな技で・・・ギブアップしないぃぃぃ・・・・」
奈央の問いかけにギブアップを拒む由衣。
しかし、その由衣に対して更に揺さぶったりして攻め立てる奈央。
「イヤあぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・」
プルプルとビキニに包まれた胸を揺らしながら悲鳴をあげていく由衣。
悲鳴はあげるがギブアップを拒む由衣。
仕方なく奈央が技を解くと、由衣はグッタリとしてリングに倒れ込んでいった。
グイッ・・・
その由衣の髪を掴んで起こしていく奈央。
すると、由衣が意外な行動に出た・・・。
「なっ・・何よぉぉぉぉ・・・・・・」
「なっ・・何するのよぉぉぉぉ・・・・」
そう、由衣が起こされざまに奈央のビキニブラジャーを鷲掴みにして剥ぎ取ろうとした。
観客の見ている前で、ビキニを剥ぎ取られそうになり焦り出す奈央は、由衣がビキニを引っ張ると、必死になってビキニを掴んで抵抗していった。
「おらっ・・・おらっ・・・さっきまでの威勢はどうしたんだよ・・・おらっ!」
由衣は何度も地下プロレスのリングで全裸にされた経験から、表の世界に写真や記事として出回る事もなく、まして売れる為ならと考えていたが、奈央にとっては人前でトップレスにされると言うのは考えられない事だった。
「やめてよぉぉぉ・・・ちょっとぉぉぉ・・・プロレスなんでしょ・・・・」
由衣のビキニ剥ぎから必死に逃れようとする奈央。
レフリーも由衣の行為に何も注意も与えないが、逆に観客たちは由衣に歓声を送り出していた。
「ほらっ・・・覚悟しなぁぁぁぁ・・・・」
「イヤあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
遂に奈央のビキニブラジャーが剥ぎ取られると、奈央が必死に両腕で自らの豊満な乳房を隠していった。
奈央が座ったまま顔を赤くして胸を隠している隣で、由衣は剥ぎ取ったビキニを高々と上げて観客にアピールしていった。
座り込んで必死に両腕で胸を隠す奈央。
だが、由衣が背中に容赦なくストンピングを叩き込んで痛めつけていくと、奈央も必死に胸を隠しながら悲鳴をあげていた。
「ほらほらっ・・・このままギブアップするの?」
由衣が意地悪くもビキニを手にしながら蹴りこむと、奈央も必死に逃れようと胸を押さえてマットを転がっていった。
すると、奈央も蹴られてばかりでは負けると、必死になって立ち上がろうとした。
しかし胸を隠していると立ち上がれない。でも胸は出したくない・・・。奈央は焦りだしていた。
だが、片手で両方の胸を隠すと、片手は構えて立ち上がる奈央。バランス感覚が良いのか、上手く立ち上がって構えていった。
その奈央に由衣がドロップキックを放つが、奈央がステップバックして避けて自爆させていった。
悔しがって立ち上がる由衣が、今度はロープに走って勢いをつけて、一気に必殺ヒップアタックを狙っていくと、今度は奈央が反撃に出た。
ゴキィィィ・・・・
「きゃああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
そう、ヒップアタックを仕掛けた由衣のヒップに、奈央が決死の掌底を打ち込んだのだった。
これには由衣が悲鳴をあげて倒れ込むと、その由衣の手から剥ぎ取られたビキニを奪い返す奈央。
「返してよ・・・私の水着っ・・・・」
由衣からビキニを奪い返すと、素早く胸に着けていく奈央。
「何よ・・・」
由衣も構えて立ち上がるが、もう奈央は水着を着て構えていた。
「酷いことしてくれるじゃないの・・・覚悟してよね・・・許さない・・・」
ビキニを剥ぎ取られた事に怒る奈央が少しずつ近づいていくと、由衣もその気迫に押されていた・・・。
だが、地下リング初登場の奈央に対して負けてたまるかとばかりに、由衣が素早いタックルを仕掛けていった。
バキィィィィ・・・
しかし、奈央がカウンターの膝蹴りを由衣の顔面に叩き込むと、由衣の動きが止まっていった・・・。
顔面へのダメージは大きそうだったが、由衣がダウンせずに必死に奈央の太股に掴みかかっった。
だが、奈央は由衣の髪を掴んで起こしていくと、体格差を利用してブレンバスターを狙っていった。
由衣のビキニショーツに手を掛けると、一気に垂直状態に由衣の身体を持ち上げていく奈央。
持ち上げられて焦りの表情を浮かべる由衣だが、その次の瞬間に由衣は背中からマットに叩き付けられていった。
バシィィィ・・・・
「きゃあああぁぁぁぁ・・・・・・・・」
由衣の悲鳴がリングに響いていくが、奈央は構わず起こしていくと、一気に抱え上げてボディスラムの投げる寸前のような状態にしていった。
意外な力の持ち主の奈央。
だが、そのまま由衣の身体をマットに叩き付けずに、奈央が走り出すと一気に飛び上がって由衣の身体を豪快にマットに叩き付ける、アバランシュホールドを決めていった。
グシュ・・・・
背中から思いっきり叩き付けられて、由衣は呼吸も苦しくなり泣きそうな表情で天井を見上げていた。
しかし、その由衣に休ませる間もなく四つん這い状態にしていく奈央。
そして苦しむ由衣に構わず、パイルドライバーの体制に持っていった・・・。
ゴキッ・・・・
「ひぐうっ・・・・」
容赦なく無表情で由衣の脳天をマットに叩き付けていく奈央。必殺パイルドライバーが炸裂していった・・・。
体格はヘビー級になる奈央が、ジュニアヘビー級の由衣を容赦なく攻め立てていく。
更に、パイルドライバーで脳天から叩き付けるが、由衣の身体を放そうとしない奈央。
観客席からも驚きの声が上がる中、奈央は更にパイルドライバーを続けて由衣に放っていった。
グシュ・・・
またも炸裂していく強烈な脳天くい打ちパイルドライバー。
この一撃に、由衣は意識を朦朧とさせて一発目は受け身を取ろうとしていたが、今度はダラリと両腕を垂らしていた。
だがまだ放さない奈央。水着を脱がされた事で相当怒っているのであろうか・・・。
その奈央が、非情にも3発目のパイルドライバーを炸裂させていった・・・。
これには由衣は失神状態で倒れていくと、奈央が観客席に向かってアピールしていった。
「決めるぞぉぉぉぉぉ・・・・・」
まるでプロレスラーみたいに絶叫すると、近くのコーナーに昇っていく奈央。
『おっ・・おい・・・もう勝負は見えてるんじゃないの・・・』
『市河が可哀相だなぁぁ・・・・いくら水着を剥いだからって・・・』
観客席からも由衣への同情の声が上がる中、奈央の身体が宙に舞っていった・・・。
何と、アクション出身だからと練習してきたのか、華麗なムーンサルトプレスで由衣の身体を押しつぶしていった。
バシィィィィィ・・・・・
奈央の身体に押しつぶされると、由衣の身体が一瞬バウンドしていった・・・。
「レフリーぃぃ・・・カウントぉぉぉ・・・・・」
そのまま奈央がフォールの体制になると、奈央の技に驚くレフリーにカウントを要求していった。
『ワ・・・ワン・・・ツー・・・・・・・スリーィィィ・・・・・・・』
余裕でレフリーの手がマットを3回叩くと、ここで奈央の勝利が決定していった。
ピクピク身体を小刻みに痙攣させていく由衣。
その由衣を見て、奈央は更に辱めようとしてか、失神状態の由衣のビキニブラジャーを剥ぎ取ると、得意気にガッツポーズを決めていくのであった・・・。
『ただ今の試合、ムーンサルトプレスからのスリーカウントで、長沢奈央の勝利となりました!』
そのコールに観客達も驚きの中、リング上の奈央に向かって拍手をしていくが、奈央は歓声の中で我に返ると、剥ぎ取ったビキニを由衣の胸の上に乗せると、そのまま金網リングを去っていくのであった・・・。
由衣は担架に乗せられて引き揚げると、ここで衝撃のデビュー戦が終わりを告げていった・・・。
試合後、奈央は控え室でシャワーを浴びながら考えていた。
いくら地下プロレスのリングで、自分がビキニを剥ぎ取られたからと恨みも無かった由衣に対して、非情な攻めで失神KOまで追い込んでしまった自分に対して・・・。
「私・・・酷い事をしちゃった・・・・市河さん・・・大丈夫かしら・・・」
試合後に我に返る奈央だが、すでに大型新人のデビューに観客達の期待も膨らんでいくのであった・・・。



第12試合

盛り上がりを見せている地下プロレスの金網大会。
そして、次に金網リングに向かっていくのはグラビアで売り出してきた熊多曜子だった。
黒いビキニ姿で、まるで水着グラビアの格好で92pの自慢のバストを揺らしながらリングインしていった・・・。
金網デスマッチなど似合いそうにない曜子だが、今回は巻頭グラビアなどを条件に出されていったのだった。
金網に囲まれたリングで戸惑う曜子。
その曜子の対戦相手は誰かと観客達も曜子も気にしている中、花道をリングに向かう影があった・・・。
そう、久しぶりの地下リング登場となる藤原紀華であった。
黙ったままリングインする紀華。
リングインすると、曜子を一瞬睨み付けてから自分のコーナーに歩いていく紀華。
リングコスチュームは曜子と違い、白い競泳水着に手にはオープンフィンガーグローブを着けていた。
紀華のリンコスと視線に驚く曜子。
 T164B92W58H88の見事な身体つきの曜子。
しかし、年齢こと離れているが紀華もT171B88W60H89と言う見事な身体でのリングインだった。
だが、紀華も若手タレントが次々と出てくる中、ドラマでも何度も自らの出番が少なくなった事に焦りだしていたのは事実で、今夜の久しぶりの地下リング登場の理由としては、その苛立ちを押さえる為にも、ストレス発散の為にもと言う事だった。
『第12試合・・・藤原紀華復帰試合〜っ・・・青コーナー〜若手グラビアアイドル〜っ・・・熊多〜曜子〜ッ!』
曜子は早くもコールに笑みを浮かべて観客たちの歓声に応えていった。
しかし、反対コーナーでは紀華が曜子を睨んでいた・・・。
『赤コーナー〜藤原〜紀華〜ッ!』
そのコールに黙ってコーナーで一礼していく紀華。
今夜のこのマッチメークは、久しぶりの紀華の為と組まれたものだったが、巨乳グラビアアイドルの曜子を当てられた事に関しては、紀華としては内心は良く思っていなかった。
その紀華の思いが、これからリング上で現実に起こるとは、誰にも想像も出来なかった・・・。
『カァーン!!』
ゴングが鳴らされると、いきなり間合いを詰めていく紀華。
プロレススタイルで曜子が立っていると、いきなり白い曜子の脚へローキックが叩き込まれていった。
バシィィィ・・・
「ひっ・・・・」
堪らず悲鳴をあげる曜子。
突然の打撃に驚いていたが、紀華が間合いを計ってローキックで攻めていった。
バシッ・・・バシッ・・・
「イタッ・・・痛いっ・・・・いやっ・・・・」
蹴りまくられて嫌がってリング内を逃げる曜子。
その曜子に対して確実に蹴りこんでいく紀華。早くも曜子の白い脚の一部が紫色に変色していった。
次第に背中を見せて逃げる曜子のヒップへも蹴りが決まると、曜子の表情が苦悶の色に変わっていった。
すると、紀華が一気に間合いを詰めて曜子をコーナーに追い込んでいくと、顔面へパンチを叩き込んでいった。
バキッ・・・
「うぐっ・・・」
堪らず顔面をガードしようとする曜子。
すると、紀華がガードの開いたお腹へパンチを叩き込んでいった。
バシッ・・バシッ・・・
「ごふっ・・・ぐふっ・・・ううっ・・・」
くびれたウエストが狙われて、内臓へ確実にダメージが与えられて地獄の苦しみを味わっていく曜子。
だが顔を殴られるよりはと曜子は耐えた。
すると、紀華が首相撲の体制に持ち込んで、鋭い膝蹴りを叩き込んでいった。
ボシュ・・・
「ぐはあぁぁぁ・・・・・」
堪らず口から涎を垂らす曜子が衝撃に倒れそうになると、紀華が抱きつくようにして倒れないように曜子の身体を支えた。
その時、紀華が曜子の耳元で囁いた・・・。
「悪いけど・・・今夜はたっぷり苦しい思いをさせてあげるわ・・・」
その紀華の言葉に怯える曜子。
すると、今度はフック気味にコーナーに押し込んでからの顔面へのパンチの連打が炸裂していった。
更に、顔面を狙ってのパンチの連打に曜子は為す術もなく殴られ続けると、コーナーに堪らずダウンしそうになった・・・。
だが、レフリーに止められてはと紀華が抱きつくと、そのままフロントスープレックスで曜子をマットに叩き付けると、続けて流れるような動きで腕を掴んでいった。
グッ・・・
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
顔面パンチの連発で意識を朦朧を朦朧とさせていた曜子の意識を覚醒させる為、紀華が関節を極めると言うより、激痛を与える目的で腕拉ぎ逆十字固めを極めていった。
堪らず悲鳴をあげていく曜子。
すると、一気に紀華が技を解いて立ち上がると、痛がる曜子を見て構えていた。
技を解かれても立ち上がれず、四つん這い状態で腕を痛がる曜子。
「立つのよ・・・」
立ち上がれない曜子に立てとばかりに強要する紀華。
グイッ・・・
すると、紀華が曜子の髪を掴んで起こしていくと、曜子がフラフラしながらも立ち上がった・・・。
曜子も反撃しようとフラフラしながらも、紀華に対して不慣れながらもローキックを出すが、逆に紀華のカウンターパンチを顔面に受けてダウンしていった。
顔を押さえて倒れていく曜子。だが、近くのロープを掴んで立ち上がろうとする曜子。
すると、紀華が立ち上がろうとする曜子のバストを下から蹴り上げていった。
グニュ・・・
「ああんっ・・・・」
胸を蹴られて動きの止まる曜子だが、紀華がコーナーに追い込んでから、膝蹴りをお腹へ叩き込むと、曜子が口から涎を垂れ流しながら下を向いていった。
更に、曜子の両腕をトップロープに乗せていくと、無防備なお腹へパンチを叩き込んでいく紀華。
ドスッ・・ボスッ・・・
「んぐうっ・・・・ふぐうっ・・・・ああっ・・・・」
お腹を殴られて苦悶の表情の曜子。足元を震わせて倒れそうになると、紀華が抱きつくようにしてコーナーに押しつけていった。
「ううっ・・・もっ・・もうダメです・・・ギ・・ギブ・・・・」
堪らず紀華にギブアップを宣言する曜子。
だが、紀華からは非情な言葉が・・・。
「何よ・・・まだまだ、貴方には悪いけど、もう少し私の為に頑張って頂戴ねっ・・・」
その言葉に驚く曜子だが、紀華によってコーナーから離されると、ロープに腕を絡められていく曜子。
まるで人間サンドバック状態だった・・・。
トップロープとセカンドロープに腕を絡まされて、倒れることも出来ずにガードも出来ない曜子。
その曜子のお腹を徹底してミドルキックで蹴っていく紀華。
「グボオォォォォ・・・・」
堪らず口から胃液を吐きだしてグッタリしていく曜子。
「リングに立ったら・・・甘い事は言えないのよ・・・」
更に紀華が顔面へパンチを入れていくと、今度は口の中を切ったのか曜子が血飛沫をあげて苦しんでいた。
レフリーも試合を止めようかと迷っていたが、紀華が殴るのを止めると、ロープから曜子を放して倒すと、一気にプロレス技である拷問技・キャメルクラッチで曜子の身体を反らせていった。
顎に掛けられた紀華の手を必死に外そうとする曜子。
だが、紀華が揺さぶるようにして極めていくと、曜子の上半身が反らされていって顔が天井を見ている格好になっていた。
あまりの激痛に曜子は悲鳴はあげられないが、両足をバタバタさせて泣いていた・・・。
更に、紀華が髪を鷲掴みにして曜子の顎から手を放すと、一気に曜子の悲鳴が響いていった。
「きゃああぁぁぁぁ・・・・・もうダメぇぇぇぇ・・・・」
泣きながら痛がる曜子。
『熊多っ・・・ギブっ・・・ギブアップ?』
レフリーがギブアップの確認をしていくと、ここで曜子がギブアップを宣言していった。
「ギィ・・ギブゥ・・・ギブアップぅぅぅぅぅ・・・・」
その曜子のギブアップの言葉に、紀華も復帰戦はこれくらいで良いだろうと力を抜いていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
曜子のギブアップで試合が決まると、ゴングが乱打されていった・・・。
紀華が技を解いて立ち上がると、足元には涙を流して倒れている曜子の姿があった。
すると、紀華が観客席に向かって叫んでいった。
「久しぶりの地下ふプロレスのリング・・・今夜はこの娘に可哀相な事したけど・・・これからも頑張りますのでよろしくお願いします!」
その紀華の叫びに歓声がおきていくと、紀華が倒れている曜子を起こして手を挙げて讃えていった・・・。
その紀華の行為に涙する曜子。
しかし、そのリング上へ誰かが乱入してきていた。
そう、次の試合に出る筈の山口誉子だった。
「何よ、そんな演技してもダメよ・・・試合が終わったならサッサと消えて頂戴よ・・・藤原さん・・・」
その挑発的な言葉に紀華も反応していった。
「何よ・・・貴方の出番はまだでしょ・・・・」
紀華も試合を終えたばかりと言うのに、誉子に対して睨み付けていった。
「ふん・・・そんな弱っちいヤツと試合したって・・・何の自慢にもならないだろう・・・」
そう言うと、曜子に近づいていった。
すると、曜子もフラフラしながらも誉子を睨み付けていくと、ここで誉子の喧嘩キックが曜子のお腹へ炸裂していった。
「ぐふっ・・・」
堪らず膝をつく曜子。お腹を押さえていると、素早く誉子がその曜子の背後を取って、手に持つ有刺鉄線竹刀を横にして、曜子の脳天を擦り付けていった。
ザクッ・・・
「ぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・」
曜子の凄まじい悲鳴がリング上に響き渡ると、曜子の顔面が流血に染まっていった。
「やめなさいよ・・・」
その誉子に対して紀華が止めていくと、急いで次の試合もあるからと黒服たちが乱入して、誉子を止めていった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打される中、誉子は黒服たちによってコーナーに押し込められていって、その隙に紀華と曜子はリング下に降ろされていった。
だが、曜子を気遣いつつも紀華は誉子を睨み付けながら控え室に向かうのであった・・・。
果たして、この2人の直接対決はあるのか・・・。



第13試合

藤原紀華との因縁を作り出した誉子が待つリング上。
そのリングにリングアナからのコールが始められていった・・・。
『第13試合、特別ハンディキャップ金網デスマッチを行います・・・』
そのアナウンスに観客たちも注目していった。
リング上には黒いワンピース水着の山口誉子。さすがは巨乳タレントだけあって、胸の谷間は強調する水着であった。
だが、問題はその対戦相手であった。
その注目の中、アナウンスが続いていった・・・。
『青コーナー〜芸能界最強ヒール〜、山口〜誉子〜っ!』
そのコールにレフリーしか居ないリング内でガッツポーズをしていく誉子。
『赤コーナー〜藤元〜美貴〜っ・・・・松浦〜亜矢〜っ!』
そのコールに、まさかと観客たちが注目する中、花道を黒服たちに押さえつけられながらも、ビキニ姿の美貴と亜矢がリングに上げられていった。
ピンク色のビキニの2人。ただ、美貴は今夜は2試合目だったが、亜矢1人では簡単に処刑されてはつまらないと、美貴もグラビアなどで一緒に写ったりしている美貴も無理矢理にリングに上げる事になっていった。
この光景に大歓声がおきると、亜矢も美貴も怯えだしていた。
金網リングに入ると、早くも誉子が構えていた。
たしかに、凶器のない試合では亜矢は誉子と試合をした事があったが、結果は当然失神させられる始末で、今回はルール無用のデスマッチ。誰の目から見ても亜矢と美貴の役割は解りきっていた。
「あ、亜矢ちゃん・・・どうしよう・・・こんな試合、したくないよ・・・」
「で、でも・・・試合に出ないと・・・芸能界で生きていけないって・・・・」
亜矢と美貴が怯え出す中、レフリーがゴングの要請をしていった。
『カァーン!』
早くもゴングが鳴らされると、誉子が叫んでいった。
「どっちでもいいから、まずは誰からいくのよ・・・」
その言葉に、美貴と亜矢が顔を合わせると、2試合目の美貴を気遣って亜矢が先発を買って出た。
「わ、私から行くわ・・・・」
気丈にも亜矢が飛び出していくと、いきなり必殺技の桃色レッグラリアートを出していった。
コーナーから出たばかりの誉子の胸に炸裂する亜矢のレッグラリアート。
いきなりの大技に誉子がフラつくと、続けて立ち上がった亜矢がエルボースマッシュを叩き込んでから、何とローリングソバットまで出していった。
意外な技で攻め立てる亜矢。意外と豊満なバストがビキニで揺れていた。
だが、誉子もそうは甘くはなかった。
バシィィィ・・
「効かないんだよぉぉぉ・・・・クソガキぃぃぃぃ・・・」
向かってくる亜矢のお腹へ喧嘩キックを叩き込む誉子。
その一撃にお腹を押さえて座り込む亜矢だが、迫る誉子の脚へ低空タックルのように抱きついていった。
すると、上から誉子が捕まえていって、まるでパワーボムのようにして亜矢の身体を抱え上げていった。
「きゃあああぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
堪らず悲鳴をあげる亜矢。だが、何と両足で誉子の首を挟むと、勢いをつけて変形フランケンシュタイナーで反撃していった。
この反撃に倒れ込んで驚く誉子。
だが、技を仕掛けた亜矢もダメージを受けてフラフラしながら立ち上がっていた。
その亜矢の姿にコーナーの美貴がタッチを求めると、亜矢がここでタッチしていった。
タッチをしてリングインするが、誉子のプレッシャーに早くも押されて飛び込めない美貴。
だが、気合いを込めてのドロップキックを放つと、誉子の身体に綺麗に決まっていくが、誉子が倒れるまでには至らなかった。
逆にニヤリとして挑発する誉子。
「くそおぉぉぉぉぉ・・・・」
その誉子の表情に悔しがって立ち上がると、またもドロップキックを叩き込む美貴。
だが、またも倒れない誉子。
「何よ、蚊でも刺したのかしら・・・・今度はコッチがいくよ・・・おらっ!」
「きゃあああぁぁぁぁ・・・・」
そして誉子がお返しとばかりに、美貴を起こしてからロープに振っていくと、返ってきた美貴の首筋に強烈なラリアットを叩き込んでいった。
バシィィィ・・・・
「ふぎぃぃぃぃ・・・・」
変な悲鳴をあげて倒れ込む美貴。首を押さえて苦しんでいた。
その美貴の姿に亜矢がコーナーから飛び出すと、誉子に蹴りを入れて美貴を助けようとしていった。
だが、誉子も今度は黙っておらず、カウンターで亜矢の股間へグーパンチを叩き込んでいった。
バキィィィ・・
「んぎゃあぁぁぁ・・・・」
堪らず股間を押さえ込んで倒れていく亜矢。
「邪魔なんだよ、おらっ!」
更に脇腹に蹴りを入れて転がしていくと、動けない亜矢に構わず美貴を起こしていった。
すると、遂に伝家の宝刀の有刺鉄線竹刀を持ち出す誉子。その竹刀を高々と上げてアピールしていくと、美貴を起こしていった。
「は、反則っ・・・そんなのズルイわよ・・・やめて・・・やめてぇぇぇぇ・・・」
有刺鉄線の鈍い輝きを見て狂ったようにレフリーに抗議する美貴。
だが、レフリーは試合を止めようとも、誉子を注意することもなかった。
有刺鉄線竹刀を振り回す誉子に対して、美貴は手を前にして逃げていた。
「や・・やめて・・・そんなので叩かれたら・・・」
完全に怯えだしている美貴。
「だったら・・・おらっ!」
「きゃああぁぁぁぁ・・・・」
すると、誉子が美貴の腕を掴んでロープに振ると、返ってきた美貴の生腹に向かって竹刀をフルスイングしていった。
「いやああぁぁぁぁ・・・・・」
ロープに振られて悲鳴をあげた美貴が、更に絶叫していった。
そう、有刺鉄線の棘が美貴のお腹の柔肌を切り裂いていくと、美貴はお腹を押さえて転がり悲鳴をあげていった。
遂に美少女アイドルが有刺鉄線竹刀の餌食になっていくと、観客たちが異様な盛り上がりを見せていた。
コーナーでは亜矢が美貴のやられっぷりを見て、レフリーに抗議していったが聞き入れられるわけもなかった。
更に誉子が美貴の髪を掴んで起こしていくと、亜矢のいるコーナーに連れて行った。
すると、亜矢が懸命に手を伸ばしてタッチを求めていった。
「タッ・・タッチ・・・美貴ちゃんタッチ・・・タッチよ・・・」
「あ・・亜矢ちゃん・・・・ああっ・・・」
美貴も必死になって手を伸ばすが、誉子がタッチが出来るか出来ないかの距離で楽しむ中、亜矢もタッチロープを掴んで必死だが、美貴も汗だくになりながらタッチを求めていた。
「甘いんだよ・・・」
「いやああぁぁぁ・・・・」
しかし誉子が力を入れると、簡単にリング中央に飛ばされていく美貴。
更に、誉子が勢いをつけてラリアットを喉元に叩き込むと、美貴は豪快に倒されていって、リングに大の字になって倒れ込んだ。
虚ろな目で天井を見上げて倒れている美貴。
「休んでる暇はないんだよ!」
だが、誉子は続けて美貴の喉元にギロチンドロップを叩き込むと、美貴の身体が衝撃でピクピクしていった。
「うううっ・・・・く、苦しい・・・」
美貴が苦しんでいるが、誉子のヒップドロップが美貴のお腹に襲いかかっていった。
グシュ・・・
「グボッ・・・ぐぐぐっ・・・・」
誉子のヒップが美貴のお腹に叩き付けられると、美貴の口から勢いよく胃液のようなものが噴き出していった。
お腹へのダメージから、美貴の抵抗が弱くなっていくと、誉子が次の責めを考えていった。
グイッ・・・
無理矢理に美貴を起こすと、近くのトップロープとセカンドロープに美貴の両腕を絡ませて、磔状態にしていった。
当然、亜矢からも美貴の表情が見えるようにと誉子は考えていた・・・。
グイッ・・・
自らの手を保護する為の黒い皮手を着けていくと、誉子が有刺鉄線竹刀を水平にして両手で持っていった。
「ううっ・・・やっ・・・いやっ・・・・やめて・・・・・お願い・・・・」
目の前の竹刀に恐怖する美貴。
「ほらほらっ・・・棘で何処を傷つけてあげようかしら・・・藤元さん・・・」
美貴の恐怖心を煽るように誉子が竹刀を見せつけると、次第に美貴のビキニブラジャーに包まれた乳房を狙いだしていった。
グサッ・・・
「ぎゃああああああぁぁぁぁ・・・・・・・」
美貴の絶叫する悲鳴・・・。そう、誉子の手の竹刀が遂にビキニに押しつけられたのだった。
ピンク色のビキニブラジャーに赤いシミが浮かび上がってくると、美貴の悲鳴は更に激しくなっていった。
首を縦に横に激しく振りながら泣き叫ぶ美貴。
「レ、レフリー〜、これって反則でしょ・・・早く止めてあげてぇぇぇぇ・・・」
コーナーからはレフリーに激しく抗議する亜矢。
しかしレフリーが亜矢の抗議に構わず誉子の行為を見守っていた・・・。
「外野は黙ってな・・・次はオマエだからなっ・・・」
誉子は叫ぶ亜矢を睨み付けると、まるで見せつけるように美貴のビキニブラジャーを掴んでいった。
「いやっ・・・・やめて・・・・お願い・・・・・」
ビキニを剥ぎ取られると言う事を感じた美貴が、誉子にビキニを脱がさないでとばかりに哀願していく。
しかし、勢い良く誉子が剥ぎ取ると、有刺鉄線竹刀によって傷つけられた美貴の乳房が露わになっていった。
小振りだが形の良い美貴の乳房。しかし傷口から血が流れ出すと、白い乳房が赤く染まっていった。
逃げることも出来ずに怯えて叫ぶ美貴。
「やめてぇぇぇ・・・・こんなのプロレスじゃあないわよ・・・・ねぇ・・・レフリーぃぃぃ・・・」
レフリーに抗議する美貴だが、レフリーは黙っていた。
「普通のプロレスじゃあないのよ・・・完全に見世物の地下プロレスなの・・・ほらっ!」
更に美貴の両方の乳房に竹刀を横にして押しつけていく誉子。
「うわああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
狂ったように絶叫していく美貴。またも容赦ない誉子の竹刀責めで乳房が傷つけられていった。
「ふん、今夜は2試合してるって聞いてるから、オマエはそろそろトドメを刺してあげるから・・・ふふふっ・・・」
更に誉子が美貴の髪を掴んでいくと、片手で竹刀を脳天に擦り付けていった。
「ああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・」
またも狂ったように泣き叫ぶ美貴。竹刀によって傷つけられて顔面を流血で赤く染めていった。
「み、美貴ちゃん・・・・レフリーぃぃ・・・・あれ、あれは反則でしょ・・・・」
必死にレフリーに抗議する亜矢。だが、レフリーは黙ったままだった。
「顔は傷つけないから安心しな・・・髪の中が傷ついてもグラビアとかも大丈夫だろう・・・」
更に誉子が脳天に竹刀を擦り付けていくと、美貴の流血が更に酷くなっていくのであった。
流石に流血状態が酷くなってきたのと、2試合目だからとレフリーが誉子を止めていくと、誉子も美貴への攻めを止めていった。
「ふん、今度はオマエの番だよ・・・松浦っ!」
すると、コーナーで叫んでいた亜矢に向かって手招きしていく誉子。
目の前で美貴が血ダルマにされた事に戸惑う表情を浮かべる亜矢だが、思い切ってリングインすると、一気に誉子へ必殺技の桃色レッグラリアートを叩き込んでいった。
「喰らえぇぇぇぇ・・・・」
カワイイ叫び声と共に飛び込んでいく亜矢。
バシッ・・・
亜矢の一撃が誉子に決まるが、誉子は倒れずにロープに振られると、逆に起きあがろうとする亜矢の顔面を蹴り上げた。
バキィィィ・・・・
「痛いぃぃぃぃぃ・・・・」
堪らず顔面を押さえてリングを転げ回る亜矢。
だが、必死に立ち上がると誉子に向かって構えていった。
「ふん、オマエもボロボロにしてやるから、覚悟しなっ・・・」
必死に構える亜矢に竹刀をコーナーに置いて、両手を広げて威嚇しながら追い込んでいく誉子。
「し、竹刀がなければ・・・・」
誉子の手に凶器がないからと、飛び込んでスライディングタックルを仕掛ける亜矢。
そして足を絡ませて倒そうとするが、誉子は倒れずに余裕の表情を浮かべていた。
すると、亜矢が転がるように距離を置いて立ち上がると、勢いのあるドロップキックを叩き込んでいった。
バシッ・・・
「ぐわっ・・・・」
これには誉子がフラついていくと、更に亜矢の桃色レッグラリアートが炸裂していった。
バキィィィ・・・・
この一撃には誉子が倒れ込むと、続けてフットスタンプを誉子のお腹へ叩き込む亜矢。
いくら軽量級の亜矢とはいえ、勢いよく両足を叩き込まれては誉子も苦しんでいた。
「いくよぉぉぉぉぉ・・・・・」
苦しむ誉子の髪を掴むと、一気に首4の字固めで勝負に出た亜矢。
グググッ・・・・
亜矢の足が誉子の喉元に食い込むと、流石の誉子の顔色も赤く紅潮していった。
だが、意地になって誉子が亜矢の足を噛み付くと、亜矢が悲鳴をあげていった。その一瞬力を抜いた亜矢の足を力づくで外していくと、咳き込みながらも誉子が立ち上がっていった。
亜矢もどうやって攻めるか考えていると、誉子が少しずつ距離を詰めてきていた。
すると、亜矢がタックルのように組み付いていくと、逆に誉子が押さえつけると、そのまま投げるようにして亜矢の身体をリングに転がしていった。
倒されると素早く立ち上がる亜矢。
すると、今度はかく乱する為か、亜矢がジャブのようにしてボクシングスタイルで誉子に向かっていくと、誉子もパンチで応戦していった。
体格差から亜矢が押されるが、一瞬の隙を見てタックルを仕掛ける亜矢。
だが、誉子も上手くカウンターの膝蹴りを亜矢の胸に叩き込むと、ここで亜矢の動きが止まっていった。
カウンターの膝蹴りを衝撃に亜矢がフラつきながら抱きつくと、ダウンこそしないが抱きつかれた誉子は亜矢のダメージを理解していった。
亜矢もダメージが大きい事を悟られないように必死だが、誉子はそんな亜矢の心境を見通していた・・・。
「ふふふっ・・・頑張ってるわね・・・」
不気味な笑みを浮かべる誉子は、そのまま亜矢の身体を抱え上げると、変形パワーボムのようにしてマットに叩き付けていった。
「あああっ・・・んっ・・・・」
後頭部から叩き付けられて、亜矢が意識を朦朧とさせて倒れ込んでいくと、誉子が遂に必殺の有刺鉄線竹刀を持ち出していった。
まずは亜矢を俯せにしていくと、キャメルクラッチの体制になっていった。
だが、誉子が亜矢の髪を片手で掴んで、片手では竹刀を身体の下に通すと、何とキャメルクラッチの体制のまま、竹刀をビキニに包まれた亜矢の乳房に押しつけて、身体を反らしていった。
「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
亜矢の悲鳴が響き渡っていった。そう、容赦なく亜矢の乳房に棘が刺さっていったのだから・・・。
「ほらほらっ・・・大事なオッパイが壊れちゃうかもよ・・・ふふふっ・・・」
更に揺さぶるようにして誉子が攻め込んでいくと、亜矢のビキニが赤く染まりだしていった。
しばらく残酷な攻めが続くと、誉子が竹刀を放していった。
グッタリとして胸を押さえて痛がっている亜矢。
グイッ・・・
しかし休ませる暇も与えずに誉子が起こしていくと、今度はロープに振っていった。
そして返ってきた亜矢のお腹へパンチを叩き込むと、グッタリと力なく亜矢が倒れ込んでいった。
口からは涎を垂れ流していたが、更に誉子はお返しとばかりに亜矢のお腹へフットスタンプを叩き込んでいった。
「ガハッ・・・・・うううっ・・・・」
口から胃液を垂れ流して苦しむ亜矢。
「今度はアイドルのストリップもいいかもね・・・」
更にビキニを剥ぎ取っていく誉子。嫌がる亜矢だが、傷つけられた白い乳房が露わになっていった。
ビキニショーツだけにされていく亜矢。抵抗も虚しくロープ近くに連れて行かれると、無理矢理に胸をトップロープに押しつけられていった。
ギュギュ・・・ギュ・・・
「いやああぁぁぁぁ・・・・熱いィィィ・・・オッパイが焼けちゃうぅぅぅぅぅ・・・・・・」
そう、誉子が力任せに亜矢ま乳房をロープに押しつけて擦り付けていったのだった。
ゴムとの摩擦で物凄い激痛を感じて、亜矢が狂ったように泣き叫んでいくが、誉子は構わず擦り付けていった。
亜矢の傷つけられた乳房に、更にロープとの摩擦によって浮かび上がった痕が出来ていた。
更に亜矢の叫び声を聞いて興奮した誉子が、トップロープに亜矢の傷つけられた乳房を押しつけると、豪快に擦り付けていった。
「んあああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・うわああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
またも亜矢の絶叫する泣き声が響き渡ると、今度はロープに振ってキチンシンクで亜矢をリングに転がしていった。
「あああっ・・・・あうっ・・・・」
口を押さえる亜矢。しかし指の間から吐瀉物が溢れ出していた。
亜矢がリングの外を見つめると、虚ろな目で誰かに助けを求めるように手を伸ばした。
だが、誉子が四つん這い状態になった亜矢の、ビキニショーツに守られた敏感な部分を爪先でこねくり回すと、亜矢はロープを掴んで悲鳴をあげた。
「いやああぁぁぁ・・・・・許してくださいぃぃぃ・・・」
グイッ・・・
しかし誉子に髪を鷲掴みにされて起こされていく亜矢。
「ふふふっ・・・カワイイアイドルちゃんを泣かすのも楽しいわね・・・・」
まるで亜矢の泣き顔を観客にアピールするように、誉子は見せつけていった。
すると、亜矢が恐怖のあまりに暴れ出していった・・・。
亜矢が暴れていくと、偶然にも亜矢の何気ない足の動きが、カンガルーキックのようになって誉子の股間に直撃していった。
ゴキッ・・・
「ふぐうっ・・・・うううっ・・・・」
これには誉子が股間を押さえて座り込むと、亜矢は驚きながらもロープに走っていった。
小振りな胸を揺らしながら勢いをつけると、座り込む誉子の顔面を蹴り上げていった。
「さっきからよくも・・・私だって・・・」
必死になってトップレス姿で反撃していく亜矢。
倒れ込む誉子にストンピングで攻め込んでから、髪を掴んで起こしていった。
しかし、誉子が痛いのを我慢して亜矢を抱え込んでいった。
「頭来たっ・・・覚悟しろよ、この野郎っ!」
すると、亜矢を抱え込んで一気にアトミックドロップで尾てい骨を膝頭に叩き付けると、今度は亜矢の絶叫する悲鳴が響き渡っていった。
股間を押さえて苦しむ亜矢。だが、休む間も与えずに誉子が起こしていくと、顔面をマットに叩き付ける荒技フェイスバスターで亜矢の顔面を叩き付けていった。
バシィィィ・・・・
「きゃあああぁぁぁぁぁ・・・・・」
亜矢の悲鳴が響き渡る中、誉子が続けて亜矢の顔面をマットに叩き付けていった。
アイドルの商売道具とも言える顔を集中的に攻めだしていく残酷な誉子。
次第に亜矢が意識を朦朧とさせて俯せ状態で倒れていると、誉子が観客にアピールしてからヒップドロップを腰に叩き込んでから、キャメルクラッチで痛めつけていった。
グググッ・・・・
亜矢の小柄な身体が容赦なく反らされて攻められていた。
時折足をバタバタさせて藻掻く亜矢。誉子が口を押さえているからと亜矢は悲鳴もあげられなかった。
悲鳴はあげられないが、目から涙を流している亜矢。
誉子が放すと亜矢はグッタリとして泣き出していた。
すると、誉子が竹刀を持ち出して亜矢の股間へ押しつけていった。
グッ・・・
「ほらほらっ・・・今度はココがいいかしら・・・」
ビキニショーツに守られてはいるが、胸を傷つけられていたから恐怖心から震え出す亜矢。
「や・・・やめて・・・ください・・・」
必死に哀願する亜矢。
「何がやめてくださいだっ・・・さっきのアソコへの蹴りは痛かったから、お返ししてやるよ・・・」
だが、誉子が許さずに亜矢をコーナーに逆さ吊りにしていくと、両足を広げていった。
観客たちも注目する中、誉子が一気に無防備な亜矢の股間に対して強烈なエルボーを落としていった・・・。
ゴキッ・・・
「んぎゃあぁぁぁぁぁ・・・・・・・」
誉子の肘が勢いよく叩き込まれると、亜矢の恥骨と肘骨の当たった音か、何か鈍い音が響いていった。
今の一撃に亜矢は失神状態に追い込まれると、股間からは黄色い異臭を放つ液体を流していった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ここでレフリーがこれ以上は危険と判断して、急いでゴングが要請されていった。
だが、誉子はまだ暴れたり無いのか失神状態の亜矢を蹴りまくると、レフリーと黒服たちによって誉子は金網リングから降ろされていくのであった。
『ただ今の試合、山口誉子の失神KO勝ちとします!』
勝利のアナウンスの中、誉子はリングを降りていった。
一方、亜矢と美貴は黒服たちによって医務室に運ばれていくのであった・・・。
だが、この光景を見て大笑いしているヤツがいた・・・。
そう、ショニンだった・・・。
売り出す為に胸の谷間を出したり、色々な事にチャレンジしていたショニンだったが、普段はそんな面は出さなかったが、相手が松浦と藤元だと事情は違っていた。
自分が頑張っても売れないのに、あっさり写真集からCDまで出していく亜矢と美貴に対して嫉妬していたのだった。
実は、今回のマッチメークも裏でショニンが糸を引いていたのは言うまでもなかった。
「ふふふっ・・・次の大会あたりでシングルで闘ってあげるか・・・そして・・・」
ショニンは独り呟くと、控え室に戻って鍛え上げた自らの肉体でポージングしていくのであった・・・。
果たして、次回大会でショニンの登場はあるのであろうか・・・。



第14試合

強烈なドミネーションマッチが幕を閉じると、遂に金網大会のメインイベントとなっていった。
会場内が真っ暗になって一筋のスポットライトがリングを照らすと、そこにはあの素行不良などと言われ謹慎中と言われる、あの河村亜紀が立っていた。
だが、様子が変だと思ったら黒服に両腕を押さえつけられていた。
白いビキニ姿で、不安げに周りをキョロキョロとしている亜紀。
試合前に、芸能界に復帰したければ地下プロレスで名をあげろと言われ、以前は定期的に参戦していたが、自宅謹慎中になってからは出場する機会がなかったのだった。
亜紀としては、またアイドル同士のプロレスだと思い、決死の覚悟の金網デスマッチを受けていたが、まだ相手を知らされていなかった。
157pの身長に、86pのバスト、くびれた58pのウエスト。そして肉付きが良い83pのヒップ。
流石はグラビアアイドルナンバーワンとも言われていた亜紀であった。
亜紀も観客たちも気にしている対戦相手。一体誰かと思われていたら、花道を歩いてくる影があった。
顔面にペインティングしている姿。そう、あの女子プロレスラーのシャーク土家だった。
この土家の登場に観客席が一斉に騒ぎ出していった。そう、亜紀のこれからのドミネーションマッチを期待して・・・。
亜紀も土家の登場を見て、狂ったように叫んでいった。
「な、何で私がプロレスラー・・・本物のプロレスラーとプロレスで対決しなきゃダメなのよ・・・イヤ・・・こ、殺されちゃう・・・」
コーナーで早くも怯え出す亜紀。
その亜紀を横目に土家がリングインすると、トレードマークでもある有刺鉄線竹刀を振り回していった。
白いビキニに白いリングシューズ姿の亜紀を見て、土家が叫んでいった。
「何だぁぁ・・・その格好は。いくら素人だからってプロレスを舐めてるんじゃね〜よ!」
早くも怒り出す土家。
一方、その土家の怒りに怯えている亜紀。しかし逃げ出すにも金網に囲まれて逃げる事は出来なかった。
そして、怯える亜紀の様子をリングサイドでは野多社長が腕組みをしながら見つめていた。
(ふふふっ・・・勝手な事ばかりしやがるからな・・・まぁ、版権があるから稼がしてはもらうがなっ・・・)
その社長の見ている中、リングアナによってコールが始まっていった。
『第14試合〜・・・金網デスマッチ完全決着ルール〜っ・・・青コーナー〜河村〜亜紀〜っ!』
そのコールにコーナーで怯えて震えている亜紀。
「こ、殺されちゃう・・・・」
一方、反対コーナーでは余裕の表情で亜紀を睨み付けている土家。
『赤コーナー〜、シャーク〜土家〜っ!』
そのコールに腕を挙げてアピールする土家。
そして・・・。
『カァーン!!』
早くもゴングが鳴らされると、亜紀はコーナーから動けずにいた。
逆に、土家は威嚇するように反対コーナーから歩き出すと、リング中央でニヤニヤしながら手招きしていった。
もうどうする事も出来ない亜紀。リングの周りを囲む観客たちからは、早くも亜紀の痛めつけられるシーンを待つ声がしていた。
「覚悟しろよ・・・」
土家が少しずつ亜紀との距離を詰めていく。
「・・・・・・・・」
黙ったまま土家の動きを見ている亜紀。
次の瞬間、土家が亜紀を捕まえにコーナーに突進すると、亜紀が悲鳴をあげて逃げていった。
「きゃあああぁぁぁぁ・・・・・」
ギリギリで逃げていく亜紀。
捕まえられない土家が怒り出すと、更に土家の怒りを大きくするように、観客からはブーイングが送られていった。
「くっそおぉぉぉぉぉ・・・・」
亜紀に逃げられてコーナーポストを殴り出す土家。
すると、突然にコーナーのロープを固定する金具を外していくと、リングの4面あるロープの面のうち、2面を金網だけにしてしまった。
ロープが外され、亜紀が金網の迫力に怯える一方、上手くいけば金網が脱出して逃げれるかもと希望も浮かんでくるのであった。
そして土家がまたも亜紀に迫っていくと、今度は亜紀が気勢をあげて突進していった。
「いやあぁぁぁぁぁ・・・・・」
悲鳴みたいな声をあげて、土家に喧嘩キックを叩き込む亜紀。ビキニに包まれた胸を揺らしながら必死になっていた。
だが、土家にはダメージを与えられなかったが、続けて膝蹴りから首に腕を回してDDTを仕掛けると、土家を脳天からマットに叩き付けて倒していった。
すると、一気に攻めるのを止めて、亜紀が金網に向かっていった。
ガシャーン・・・・ガシャーン・・・・
必死になって金網を登って逃げ出そうとする亜紀。
「なにを生意気なっ・・・覚悟しろよ!」
だが、土家が起きあがると金網を登る亜紀の足を掴んでいった。
「いやっ・・・放して、お願いっ・・・こんな試合イヤアァァァァ・・・」
必死に足を動かして土家から逃れようとする亜紀。だが、万力のように土家が掴んで逃がさなかった。
バシィィィィ・・・
遂にリングに戻されていく亜紀。その表情が恐怖に怯えていた。
すると、土家が髪を掴んでからリング内を連れまわすと、まずはロープに振っていった。
「きゃああああぁぁぁぁぁ・・・・・」
亜紀の悲鳴が響き渡るが、土家は何もせずに亜紀をロープに振るだけであった。
何度もロープに振っていくと、次第に亜紀が目を回してたのか、フラフラと倒れ込んでいった。
グイッ・・・
「あああっ・・・・」
倒れる亜紀の髪を掴んで起こしていく土家。
すると、ビキニに包まれたバストにパンチを入れると、続けてコーナーに振っていく土家。
悲鳴をあげてコーナーに叩き付けられる亜紀。
グッタリとコーナーに寄りかかる亜紀に、続けて土家が突進すると、柔らかいお腹へ喧嘩キックを叩き込んでいった。
グシュ・・・
「グボッ・・・・うううっ・・・・」
お腹を押さえ込んでコーナーに崩れ落ちていく亜紀。
口からは涎を垂れ流していた。
更に、崩れ落ちた亜紀の肩口などにストンピングを叩き込むと、またも起こしていく土家。
今度はロープに無理矢理に振ると、ラリアットの代わりにお腹へパンチを入れていく土家。
パシッ・・・
「グハッ・・・・あああっ・・・・」
お腹を押さえて転がるように倒れる亜紀。口からはまたも涎を流していた。
「ほらほらっ・・・・休んでる暇はないんだよ・・・」
更に倒れた亜紀を俯せにしていくと、強烈なキャメルクラッチで締め上げる土家。
「うぐぐっ・・・・ううっ・・・・」
顎を極められて、悲鳴も満足にあげられない亜紀。手足をジタバタして苦しんでいた。
容赦なく上半身が反らされていくと、亜紀の顔が真上を見つめるような格好になっていた。
揺さぶりかける土家。その揺さぶりに亜紀の乳房がビキニブラジャーの下から飛び出しそうになっていた。
乳首こそ露わになっていないが、白い乳房の半分が露わになると、観客席からは歓声があがっていった。
観客席からの歓声に、土家がニヤリとしていくと、亜紀のビキニを鷲掴みにしていった。
ビキニを剥ぎ取られると思い、必死に抵抗しようとする亜紀。
だが、土家に敵うはずもなかった・・・。
ブルンっ・・・・
土家が一気に亜紀のビキニブラジャーを剥ぎ取ると、片手で髪の毛を掴んで揺さぶっていった。
「いやああぁぁぁぁ・・・・やめてぇぇぇぇぇ・・・・」
自由になった両腕で必死に胸を隠そうとする亜紀。
土家は片手で髪を掴んで、片手で剥ぎ取ったビキニを振り回してアピールしていった。
そして土家が放してから立ち上がると、剥ぎ取ったビキニを亜紀に投げつけていった。
すると、亜紀が急いで投げつけられたビキニを掴むと、胸に当てて着けていった・・・。
亜紀がビキニを着けると、今度は土家が金網の面に対して亜紀を振っていくと、亜紀が悲鳴をあげて金網に叩き付けられていった。
ガッシャーン・・・
「きゃああぁぁぁぁ・・・・あんっ・・・・」
金網に叩き付けられて倒れ込む亜紀を、更に起こしてから背中を金網に押しつけると、亜紀の自慢の胸に水平チョップを叩き込む土家。
その度に、亜紀が絶叫して悲鳴をあげていった。
土家の手刀が叩き込まれるたびに、亜紀のビキニに包まれた乳房が変形して痛めつけられていった。
続けてお腹へパンチを叩き込む土家。
そのパンチのダメージで、亜紀がお腹を押さえて座り込んでいくと、無理矢理に立たせてから金網に押しつけて、お腹へパンチを叩き込む土家。
「ウゲッ・・・・グボッ・・・ううっ・・・ぐへぇぇぇぇ・・・・・」
金網に押しつけられて、倒れる事も許されずに藻掻き苦しむ亜紀。
悲鳴と共に口からは胃液まで垂れ流していた。
すると、土家が髪を掴んで亜紀を逃がさないようにしてから、近くに置いてあった有刺鉄線竹刀を持ち出していった。
「いくぞぉぉぉぉぉ・・・・・」
自らのトレードマークでもある竹刀を持ち上げてアピールすると、亜紀を金網に押しつけてから、ビキニに包まれたバストに水平状態にした竹刀を押しつけていく土家。
グイッ・・・
「んああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・やめてえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ・・・・・・・・」
亜紀の凄まじい悲鳴が響き渡っていく中、土家が容赦なくビキニに竹刀を押しつけていくと、白いビキニブラジャーが赤く染まりだしていった。
一旦土家が亜紀を放すと、胸を押さえて倒れ込む亜紀。
だが、その亜紀の全身にストンピングを叩き込んで痛めつけると、亜紀はグッタリとして呻き声をあげていた。
その亜紀を見て、土家が何かを口に入れていった・・・・。
ボワアアァァァァァァ・・・・・・・
「うわあああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
突然土家が口から火炎攻撃をして亜紀の近くに炎を吐き出すと、亜紀がその熱さから絶叫してリングを転げ回った。
「あ、熱い・・・・うううっ・・・・ひ、酷い・・・・こんな事・・・・」
フラフラしながら立ち上がる亜紀だが、火炎攻撃に対してのショックは大きいようだった。
「オマエの動きが鈍くなったから喝を入れてやったんだよ!」
だが、対する土家は構わず近づくと、今度は亜紀の髪を鷲掴みにして金網に近づくと、構わず金網に顔面を叩き付けていった。
ガッシャーン・・・ガッシャーン・・・
「いやああぁぁぁ・・・・・・・・うわああぁぁぁぁぁ・・・・・」
顔面を金網に叩き付けられて、必死に金網を両手で掴んで衝撃を和らげようとする亜紀。
しかし土家の怪力の前には無駄な抵抗だった・・・。
顔面を金網に何度も叩き付けられて意識を朦朧とさせる亜紀。その亜紀に金網に顔や胸などから押しつけると、土家が背中のビキニブラジャーのホックを外すと、無理矢理に剥ぎ取っていった。
金網に押しつけられて逃げられない亜紀。
すると、剥ぎ取ったビキニブラジャーを亜紀の首に巻き付けて痛めつけていく土家。
グイッ・・・
「ううっ・・・うぐぐ・・・ぐるじい・・・・・うぐうっ・・・・」
胸が露わになっている事も構わず、亜紀が首に巻かれたビキニに手を回すが、土家に痛めつけられて苦しむだけだった。
そのまま土家がロープのある面に亜紀を連れて行くと、今度はトップロープとセカンドロープに亜紀の両腕を絡ませて、動きを完全に止めていった。
ロープに磔状態になって、観客からは亜紀の見事なEカップバストが揺れて見えていた。
有刺鉄線によって少し傷ついてはいたが、見事な美巨乳。
竹刀は近くにあったが、土家はこれ以上乳房を竹刀で攻める事はせず、別の凶器を用意していった。
そう、今度は錐を用意していたのだった・・・。
鈍い輝きを放つ錐。その錐を手にして土家が亜紀に近づいた。
「いっ・・いや・・・・やめて・・・・お願い・・・・・」
土家が手にする錐に恐怖心をおぼえ、必死に逃げようとする亜紀。
しかし、土家が亜紀の片方の乳房の先端の乳首を摘んでいった。
「ああっ・・・・・・・や、やめて・・・・」
乳首を摘まれて声をあげる亜紀。
しかし無言のまま土家が錐の先端を近づけると、亜紀のピンク色の乳首に刺していった・・・。
「ぎゃああああああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・」
凄まじい亜紀の悲鳴が響く中、土家は亜紀の悲鳴に興奮するように刺していった。
容赦なく錐が亜紀の乳首を貫通していくと、銀色の錐が赤く染まっていた。
差し込まれた付け根からは、血が流れ出して亜紀の胸からお腹へと垂れていった。
更に、錐を抜き取るともう一方の乳首にも刺していく土家。
その度に亜紀の凄まじい悲鳴が響き渡っていった。
すると、土家は乳首に錐を刺したまま、その錐を手前に引いていった。
「んああぁぁぁぁぁぁ・・・・・ダメえぇぇぇぇぇぇぇ・・・・・やめてぇぇぇぇぇぇぇ・・・・・」
一段と亜紀の悲鳴が大きくなると、次第に錐の差し込まれた乳首が変形していった。
激痛と共に自慢の胸が変形していくと、亜紀は大声で泣き出していった。
「やめてください・・・・お願いぃぃぃぃ・・・・やめてぇぇぇぇぇぇぇぇ・・・・」
激しく首を振って泣き叫ぶ亜紀。
すると、土家が錐を抜き取ると、逃げることの出来ない亜紀の両胸を殴りつけていった。
グニュ・・・グシュ・・・
「いやああぁぁ・・・・・んあああぁぁぁ・・・・・・」
殴られるたびに、亜紀は悲鳴をあげていた。また、自慢の胸も上下左右に変形して揺れて、まるでボクシングのパンチングボールのようだった。
あまりの衝撃に亜紀がグッタリと下を向いていくと、土家がまた口に何かを入れていった。
ボワアァァァァァァァァァ・・・・
「うぎゃああああぁぁぁぁぁ・・・・・・」
またも土家が火炎攻撃をしていくと、その熱さから亜紀が絶叫していった。
その亜紀をロープから解放すると、土家が倒して四つん這い状態にしていった。
四つん這いになると必死に逃げようとしていく亜紀。
「ああっ・・・も、もう・・・い、イヤッ・・・・・・・」
胸をプルプルと揺らしながら、亜紀が逃げようとするが当然の事だが逃げられるはずもなかった。
グイッ・・・
「はうっ・・・・」
すると、逃げる亜紀のビキニショーツに包まれた股間へ爪先を押しつける土家。
遂に逃げ場を失って亜紀が金網を掴みながら泣き出していると、その表情を見て観客たちが歓声をあげていた。
グイグイ・・・
「ああっ・・・・いやああぁぁぁ・・・・やめてえぇぇぇぇぇ・・・・・・」
金網を掴んで絶叫する亜紀。
だが、亜紀の悲鳴を楽しむかのように土家が痛めつけていくと、亜紀はただ痛めつけられるだけとなってしまった。
股間責めを止めて、土家が立ち上がると亜紀は金網を掴んだまま泣いていたが、土家がニヤリとした。
すると、四つん這い状態のままの無防備な亜紀のお腹を、下から思いっきり蹴り上げる土家。
バシィィィィ・・・・
「グホッ・・・・オエえぇぇぇぇぇぇぇぇ・・・・・・」
お腹を蹴り上げられて、亜紀が仰向け状態に倒れ込むが、同時に口から激しく反吐を噴き出していった。
仰向け状態でピクピクと小刻みに痙攣状態になる亜紀。
グイッ・・・
しかし土家はそんな亜紀に構わず両足を掴んでいくと、股裂き状態にしてから股間にまたも爪先で蹴りこんでいった。
「ひぃぃぃぃぃ・・・・・」
堪らず土家の足へ手を伸ばす亜紀。しかし土家の勢いが止まるはずもなかった。
「おらおらおらっ・・・どうなんだよ・・・オラッ!」
更に激しく股間へ刺激を加える土家。
「ああっ・・・・いっ・・いやっ・・・・やめて・・・・」
敏感な部分に刺激を加えられて、亜紀が悶え始めていくが、これも油断させる為の土家の作戦だった。
ゴキッ・・・
「ふぎぃぃぃ・・・・」
そう、油断した亜紀の股間へ膝を落としていったのだった。
恥骨を破壊したかと思われる程の一撃だったが、土家が気を失わせないようにと手加減していたのだった。
しかし亜紀にしてみれば脳天まで突き抜けるような衝撃にヒクヒクしていると、脱力する亜紀の身体を起こしてから、一気に顎に両手を掛けると、高々と持ち上げるネックハンキングツリーで亜紀を吊し上げていった。
傷つけられた胸から血を流しながら、無惨にも吊し上げられていく亜紀の身体。
この絞首刑に大歓声がおきるが、技を受けている亜紀は必死に苦しさから逃れようとして、土家の手首などを掴んで抵抗していた。だが、土家が揺さぶりかけていくと、亜紀の抵抗がなくなっていった・・・。
亜紀は殺されると思い、必死に残された力で土家の手にギブアップの意味のタップをしていくが、レフリーも誰も気が付いてはいなかった。すると、亜紀は意識を失って失神していくのであった・・・。
完全に失神して亜紀。更に白いビキニショーツからは黄色い異臭を放つ液体が溢れ出ていた・・・。
マットに垂れ流れる液体を見て、レフリーはゴングを要請していった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
土家はゴングの音にも構わず揺さぶると、亜紀の股間から太股、そしてマットへと異臭を放つ液体が垂れ流れていった。
これ以上は危険と判断され、急いで土家がレフリーに止められていくと、土家は舌打ちしながら亜紀をマットに落としていった。
更に、勝利した土家は失神している亜紀を捕まえると、そのままコーナーに逆さ吊りにしていくと、亜紀は無惨にも両手をダラリと垂らしたまま失神した姿を晒していった・・・。
『河村亜紀が失神の為に、勝者っシャーク土家っ!』
当たり前の結果だったが、ここでレフリーによって土家が勝ち名乗りを受けると、レフリーから離れてコーナーに逆さ吊りにしている亜紀のビキニショーツを両手で鷲掴みにすると、一気に破り捨てていった。
無惨にも試合が終わっているのに全裸処刑にされる亜紀。
ビキニショーツが剥ぎ取られると、両足を開かれているからアンダーヘアーなどが観客からも丸見えになってしまった。
その光景を見て、リングサイドでは野多社長が土家に向かって拍手を送っていた・・・。
だが、土家は何も反応もせずに、リングを後にしていった。
一方、亜紀は黒服たちによって担架に乗せられて医務室に運ばれていくのであった。
こうして、金網戦の大会は終わっていくのであった・・・・。





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