第５９回大会（グラビアアイドルトーナメント）
※グラビアアイドルトーナメントオフィシャルルール
①ルールはプロレスのルールに準ずる。決着はスリーカウント、ギブアップ、ドクターストップ、レフリーストップ、ＫＯとする。
②リングコスチュームについては各人の判断による。
③顔面へのパンチは禁止。しかし手にオープンフィンガーグローブ等着用時は認められる。
④場外戦においては、カウントを行わない。鉄柱・椅子・その他もプロレスの範疇内で認められる。
⑤その他、レフリー等の判断による。
第１試合
『グラビアアイドルトーナメント・・・第１試合選手入場っ！』
会場内が真っ暗になる中、リングアナの大きなコールと共にスポットライトに照らし出されてリングに向かうのは、今夜が地下プロレスデビュー戦にもなる杏早百合と山木彩乃だった。
早百合は白いビキニにリングシューズ、それと手には何とオープンフィンガーグローブ。対して彩乃は黒いビキニにリングシューズと言う姿に観客席が盛り上がっていた。
緊張しながらリングインする彩乃。対して早百合は堂々とリングインすると、片手を挙げてアピールする余裕であった。
『第１試合、青コーナー～身長１５７㎝、B８０W５４H８１～山木～彩乃～っ！』
コールを受けて観客に一礼する彩乃。サイズは普通だが、意外な巨乳に観客たちが歓声を送る。
『赤コーナー～身長１６４㎝、B８５W５９H８８～杏～早百合～っ！』
コールを受けると、観客に一礼してから身体を動かしていく早百合。
レフリーのボディチェックを受けると、コーナーに戻る両者。
しかしゴング前から彩乃が走り込んで早百合の背中にドロップキックを放っていく。
バシィィィ・・・・
「ああんっ・・・・」
堪らずコーナーに倒れ込む早百合。同時にゴングが鳴らされた。
『カァーン！』
必死に練習してきたのか、彩乃は早百合の髪を掴んで起こしていくと、エルボースマッシュを頬に入れてから、ロープに振っていった。
ロープから戻る早百合にジャンピングニーアタックを仕掛けると、早百合の顎に決まって悲鳴をあげて倒れる早百合。
「いくぞぉぉぉぉ・・・・」
早くもアピールすると、早百合にストンピングを仕掛けてから、一気に逆エビ固めで追い込んでいく彩乃。
可愛らしい顔を歪めて叫んでいた。
「いっ・・痛いぃぃぃぃ・・・・くうっ・・・・くっ・・・・」
逆エビ固めで苦悶の表情を浮かべる早百合。
早くも試合を終わらせようとしてか、彩乃は必死に極めていく。
「ギブッ・・・ギブアップするぅぅぅ・・・・・」
「ノォォォ・・・・・誰がギブアップするかぁぁぁ・・・・ノォォォォォォォ・・・・・」
苦悶の表情で必死に耐える早百合。
彩乃も必死に極めているが、初めてのデビュー戦もあって極めが甘かった。
早百合が何とかロープに逃れると、レフリーが彩乃に放すように指示する。
『ブレークっ・・・・』
レフリーの指示で放すと、彩乃が距離を置いて早百合を睨むと、早百合もビキニを気にしながら立ち上がった。
果敢に飛び出してドロップキックを放つ彩乃。
その彩乃の技の前に倒れ込む早百合に、片足を畳み込んで彩乃がフォールいく。
バンッ・・・バンッ・・・
『ワン・・・・ツー・・・・』
レフリーがカウントすると、早百合が焦った様子で肩を浮かせるが、そのまま彩乃が起こすと背後からスリーパーで締め付けた。
グイッ・・・
リングに座った状態で喉元を締め付けられて苦悶の表情でロープに手を伸ばす早百合。
レフリーも早百合の手を掴んだりしてギブアップの確認をするが、彩乃も必死に締め上げていた。
額から汗を流しながらも技を極めていく彩乃。
何とかロープに足を伸ばした早百合は、少し焦りだしたのか、レフリーが離すと転がるようにしてリング下にエスケープしていった。
リング下の早百合に対して、彩乃は観客にアピールするかのように両手を叩いていくと、早百合はビキニを気にしながらリング下を歩いていた。
早百合がリングに戻ろうとすると、彩乃がロープ越しに捕まえに行く。
しかし早百合もトップロープとセカンドロープの間からパンチを叩き込むと、続けて髪を鷲掴みにしてコーナーに連れて行ってから、彩乃の額をコーナーポストに叩き付けていった。
「きゃああぁぁぁぁ・・・・」
彩乃が悲鳴をあげてフラフラしていくと、早百合は一気にトップロープに登って彩乃を見つめた。
すると、彩乃がフラつきながらトップロープ上の早百合を見つめた瞬間、一気にボディアタックで押しつぶしていく早百合。
バシィィィィ・・・・
一気に形勢逆転の早百合。そして衝撃に倒れてフォールさせてしまう彩乃。
だが、レフリーがカウントを入れる途中から早百合が彩乃の肩を浮かせると、早百合が笑みを浮かべてから立ち上がっていった。
彩乃が立ち上がると、いきなり身体を回転させての裏拳を叩き込む早百合。
バキィィィ・・・
「ふぎっ・・・・」
変な悲鳴をあげて顔面を押さえ込む彩乃。
すると、今度は距離を詰めてから彩乃の柔らかいお腹へパンチを叩き込む早百合。
ボシュ・・・バシッ・・・
これには苦悶の表情でコーナーに逃げようとする彩乃。
コーナーに追いつめた形になると、早百合は至近距離からドロップキックを叩き込んで、彩乃をコーナーに串刺し状態にしてから倒していった。
コーナーに苦悶の表情を浮かべて座り込むようにダウンする彩乃。
すると、ノーガード状態の顔面へ蹴りを入れてから距離を置いていく早百合。
これにはグッタリと倒れ込む彩乃だが、レフリーも心配そうにチェックしていく。
顔面を押さえながら立ち上がる彩乃だが、少し涙目にも見えていた。
向かい合う２人だが、彩乃が組み付こうとタックルの様に飛びつこうとすると、逆に早百合のカウンターの膝蹴りが彩乃の胸に炸裂した。
バシッ・・・
「ぐはあっ・・・・」
堪らず動きが止まる彩乃。
すると、その彩乃を抱え上げて一気にボディスラムで投げつけてから、飛び上がってのエルボードロップを喉元に炸裂させていく早百合。
その鋭い早百合の肘爆弾の洗礼に、彩乃は両足をバタバタさせてリング下に転がり落ちていった。
リング下で喉元を押さえ込んでいる彩乃。もう半泣き状態だった。
グイッ・・・
しかし髪の毛を掴んで起こしていく早百合。自称ビキニファイターと言うだけあり、容赦なく彩乃を追いつめていくようであった。
彩乃も必死に涙を流しながらも反撃を試みるが、早百合が膝蹴りをお腹へ叩き込むと、またも彩乃は座り込んでいった。
「うううっ・・・・く、苦しいぃぃぃ・・・」
口から涎を垂れ流しながら、目からは涙まで流している彩乃。
「プロレスならこういうのも有りなんでしょ？」
すると、早百合が近くのパイプ椅子を持ち出すと、プロレスだからと座り込む彩乃の背中にパイプ椅子を叩き付けていった。
ガッシャーン・・・
「きゃああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
悲鳴と共に泣き叫ぶ彩乃。
「泣いちゃだめでしょ・・・プロレスなんだから・・・」
更にパイプ椅子を掴むと、彩乃のお腹へ押しつけていく早百合。
まるでプロレスのヒールになった気になっているのか、容赦なく痛めつけていった。
「あああっ・・・・お、お腹がぁぁぁ・・・・苦しいぃぃぃ・・・・・」
更に泣き叫ぶ彩乃。
観客達も早百合に対して歓声を送ると、更にパイプ椅子を投げてからストンピングで彩乃を蹴りこんでいく。
バシッ・・・バシッ・・・
「いやああぁっ・・・・やだぁぁぁぁぁ・・・・・もういやぁぁぁぁぁぁ・・・」
蹴りこまれて泣き叫ぶ彩乃。
だが、彩乃も必死になって寝ている状態から蹴りを出していくと、偶然にも蹴りを出そうとした早百合の股間を捉えるのであった。
ゴキッ・・・
「ふぐっ・・・・・」
いきなり股間を蹴りこまれて、恥骨からの衝撃に股間を両手で押さえてフラフラする早百合。
「よくもやったなぁぁ・・・・私だってぇぇぇぇ・・・・」
すると、彩乃は泣きながらも立ち上がると、ラリアットで無理矢理に早百合をダウンさせると、馬乗り状態なって顔を殴り出すのであった。
股間へのダメージから反撃が出来ない早百合。顔を殴られて怒り出すが、反撃が出来ずにやられるだけだった。
しかし、下から早百合が意地になって彩乃のビキニを鷲掴みにすると、そのままバストクローのように握りしめていった。
グイッ・・・
「きゃあぁぁぁぁぁ・・・・オッパイを掴むなんてズルイわよ！」
早百合の手首を掴んで叫ぶ彩乃だが、構わず握りしめていく早百合。
更に早百合がブリッジのようにして彩乃を倒していくと、一気にリング上に彩乃を戻していった。
「よくもやったわね・・・だったらキッチリと決めてあげるわよ・・・覚悟しなさいっ！」
俯せ状態でなる彩乃の背中に座り込むと、一気に顎に両手を掛けていく早百合。
グイッ・・・そして一気にキャメルクラッチを仕掛けると、彩乃の身体が弓なりになっていった。
「んぐぐっ・・・・んんっ・・・・」
両足をバタバタさせて藻掻き苦しむ彩乃。
その彩乃を追い込むように早百合が揺さぶりかけると、彩乃は口を押さえられているから悲鳴はあがらないが、大量の涙を流して泣き出していた。
『ギブっ・・・ギブアップ？・・・・山木っ、ギブするか？』
アイドルなどの意地とプライドが交錯する地下プロレスのリングで、これだけ泣き出すアイドルも珍しいと、レフリーもギブアップの確認をしながらも彩乃の泣き顔を楽しんでいるかのようにも見えた。
だが、あまりの彩乃の泣きっぷりにレフリーが早百合を止めると、ここでレフリーストップと言う事で試合が止められていくのであった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、早百合は技を解いて、彩乃はグッタリとマットに俯せ状態で倒れて泣いていった。
彩乃に構わず立ち上がると、レフリーに腕を挙げられて勝利のアピールをする早百合。
一方、彩乃は早百合を泣きながら見つめてから、黙ってリングを後にするのであった。
『第１試合、レフリーストップにより杏早百合の勝利となりました！』
こうして、グラビアアイドルたちのトーナメントが始まっていったのであった・・・。
第２試合
『第２試合、選手入場・・・』
リングアナのコールと共にリングインしてきたのは、あの癒し系と言われる吉岡美穂子だった。
Ｔ１６９Ｂ８５Ｗ５８Ｈ８７の身体を白いスポーツビキニに身を包んでの入場に、早くも歓声が送られていた。
その美穂子と激突するのは、今夜が地下プロレスデビューの左藤寛子だった。
T１６０B８５W５５H８５と見事な身体を、今夜は白いビキニに身を包んでの登場であった。
落ち着いた様子で自分のコーナーに歩き出す寛子。
美穂子も黙ったまま寛子に視線を送っていると、早くもリングアナがコールを始めていった。
『青コーナー～身長160㎝、B８５W５５H８５～左藤～寛子～っ！』
初の地下リング登場にも堂々と観客に向かって手を振りながら笑顔を振りまく寛子。
『赤コーナー～身長１６９㎝、B８５W５８H８７～、吉岡～美穂子～っ！』
一方、地下プロレスではキャリアのある美穂子は堂々と観客にアピールすると、ゴングを待つようにコーナーに寄りかかっていった。
そしてレフリーがゴングの要請をすると、ゴングが打ち鳴らされていった。
『カァーン！』
ゴングと共にコーナーから飛び出る寛子と美穂子。
まずは距離をを置いて睨み合うと、先に手を出したのは寛子の方だった。
大きく踏み込むと、美穂子のバストに水平チョップを叩き込む寛子。
バシィィィ・・・・
一瞬美穂子の表情が歪むが、素早く寛子のバストに水平チョップを叩き込む美穂子。
バシィィィ・・・・
ビキニに包まれたバストが変形するのと同時に、寛子の表情も歪んでいった。
今度は寛子が美穂子の手を掴むと、一気にロープに振っていった。
そしてロープから返ってきた所を、打点の高いドロップキックを叩き込む寛子。
バシィィ・・・・
堪らず倒れ込む美穂子。しかし素早く立ち上がると、張り手を叩き込んで反撃していった。
バシッ・・・
美穂子の張り手に、寛子も張り手を返すが美穂子が無理矢理にロープに振ると、返ってきた寛子のお腹へミドルキックを叩き込む美穂子。
打撃が得意な方ではないが、その蹴りに寛子はお腹を押さえてダウンしていく。
グイッ・・・
その寛子の髪を掴んで起こすと、ヘッドロックで締めつけて痛めつける美穂子。
その美穂子の攻めの前に、定番のバックドロップを狙おうとする寛子だが、これはロープに連れて行かれて投げることが出来なかった。
寛子がロープを掴むと、レフリーが離していくが美穂子が飛び込んで蹴りを入れると、続けて張り手を叩き込んでいった。
美穂子の張り手に対して、寛子も張り手で対抗していくと、驚く美穂子に至近距離からのラリアットを叩き込んでいく。
バシィィィィ・・・・
ラリアットを受けてロープに寄りかかる美穂子。
更にキチンシンクで攻め込む寛子。その技の威力に美穂子の表情が苦悶に歪んでいた。
「いくわよぉぉぉ・・・・・」
寛子がここで観客にアピールすると、一気にロープに振ってから勢いのあるドロップキックを叩き込むと、続けて倒れた美穂子にフォールしていった。
バンッ・・バンッ・・・
レフリーのカウントが進むが、美穂子も肩を上げていくのであった。
肩を上げられたからと、寛子は続けて横四方固めの体勢に動いていくと、何か関節技を狙おうとしていた。
だが、美穂子も身体を動かしてロープに足を伸ばすのであった。
『ブレークっ・・・』
レフリーの指示で寛子が放すと、美穂子は転がるようにして距離を置いてから立ち上がっていった。
今度は寛子がタックルのように抱きつこうとすると、美穂子が受け止めるようにしてフロントスリーパーに捉えていく。
腕が巻き付けられて苦悶の表情の寛子。しかし美穂子がまだ関節が上手くないから完全に極まっている訳ではなかった。
リング中央で美穂子が締め続けると、寛子も逃げようと藻掻いていく。
「ギブッ・・・ギブアップ？」
美穂子が険しい表情でギブを迫ると、寛子も耐えていた。
「ノォォォ・・・・ノー・・・・・」
必死にノーと叫ぶ寛子だが、背中などから大量の汗が噴き出していた・・・。
ギブアップを拒む寛子に、美穂子は一気に勝負を賭けたのかDDTを仕掛けていくと、寛子は脳天からマットに叩き付けられるようにして大の字になったダウンしてしまった。
初めてのプロレスの大技に、意識を朦朧としている様子の寛子。
「決めるわよ・・・・いくよぉぉぉぉ・・・・・」
ここで美穂子が観客にアピールしていくと、一気に大の字状態の寛子の両足を持つと、足４の字固めを極めていった。
グイッ・・・
「きゃあぁぁぁぁぁぁ・・・・・痛いぃぃぃぃ・・・・・イタッ・・・・・」
両足に走る激痛に、寛子が悲鳴をあげていく。
「ギブッ・・・ギブアップする？・・・ほらほらっ・・・もっと痛くしてあげようか？」
更に極めていく美穂子。
寛子も汗を流しながらも手を伸ばすと、少しずつロープに向かって動いていた。
寛子の手がロープに触れる前に、美穂子が技を解いてから一気に立ち上がると、痛がる寛子の膝にストンピングを叩き込んでいく。更にヒップドロップで押しつぶすと、徹底した足殺しをしていくのだった。
膝を押さえて藻掻き苦しむ寛子。
グイッ・・・
「立ちなさいよ・・・」
倒れている寛子の髪を鷲掴みにして起こしていく美穂子。
すると、フラつく寛子の胸に膝蹴りを入れると、一気に髪を掴んでからマットに顔面を叩き付ける荒技・フェイスクラッシャーを仕掛けていった。
バシィィィ・・・・・
「ぎゃああああぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
絶叫してリングを転げながら苦しむ寛子。両足をバタバタさせて苦しんでいた。
苦しむ寛子の姿に満足した様子の美穂子。
そして寛子を捕まえると、そのまま必殺パイルドライバーを狙おうとしていく。
下を向かされていく寛子。しかしパイルドライバーは危険と見て下半身の重心を落として耐えようとしていた。
この寛子の抵抗に美穂子も技を仕掛けようと必死になるが、腹筋を鍛えていると言う寛子が一気にリバースのブレンバスターで返していった。
美穂子も苦しそうに倒れるが、攻められていた寛子も苦しそうに倒れていた。
レフリーもダブルＫＯかとチェックしていくが、美穂子がフラつきながら立ち上がっていく。
「いくぞぉぉぉぉ・・・・・」
突然観客席に向かって叫ぶ美穂子が、寛子の髪を掴んで起こしていくと、ボディスラムで投げつけてから、トップロープに登って観客席にもう一度アピールしていった。
大の字状態の寛子。
その寛子に対して、美穂子は容赦なくボディプレスを仕掛けていくと、寛子の身体を圧殺していった。
軽量な美穂子でも、トップロープからの爆撃は強烈のようで、寛子は虚ろな目をして倒れていた。
その様子に美穂子がもう一発とばかりにトップロープに登ると、一気にボディプレスで試合を終わらせようとした。
だが、また押しつぶされるのを恐れた寛子が膝を立てると、その膝が美穂子のお腹へ炸裂していくのだった。
グシュ・・・・
「ぐぶうっ・・・んああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・」
これには両手でお腹を押さえて転がって藻掻き苦しむ美穂子。
勝てると思っていて油断したのか、この一撃は強烈だった。
口から涎のようなものを垂れ流しながら藻掻き苦しむ美穂子。
逆転した寛子も、ダメージが大きく倒れたままだと、レフリーが２人に対して続行をアピールした。
先に動いたのは寛子で、倒れている美穂子に覆い被さると、そのままフォールしていった。
『ワン・・・・ツー・・・・ス・・・・』
苦しい美穂子。しかし意地になって肩を浮かせていくと、今度は寛子がフラつきながらも立ち上がると、必死になって飛び上がるとギロチンドロップを叩き込むのであった。
バシィィィィ・・・・
これには美穂子が藻掻き苦しんでいくと、またもフォールを狙っていく寛子。
しかしこれもカウント２．７で肩を浮かされると、悔しそうな表情を浮かべてから、寛子は距離を置くようにして立ち上がっていく。
美穂子も警戒しながら立ち上がると、その美穂子の首筋に渾身のラリアットを叩き込む寛子。
バシィィ・・・・
「ぶはっ・・・・」
口から涎の飛沫と、寛子の腕の衝撃で身体から汗が飛び散る美穂子。
同時に衝撃で倒れていくと、意識を朦朧としている様子にも見えたが、寛子は一気にフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・・・』
またもギリギリで肩を浮かせた美穂子。
その美穂子に対して、続けてスリーパーで締め上げていく寛子。
グイッ・・・グイッ・・・
苦悶の表情の美穂子。その美穂子にギブアップの確認をするレフリー。
「ノォォォォ・・・・ノー・・・・・ギブなんかしないわ・・・・ノォォォォォォ・・・・・」
寛子に締められながらもギブアップは拒む美穂子。
耐える美穂子を放すと、寛子は距離を置いて狙いをつけてから、立ち上がろうとする美穂子の胸を狙って蹴りを放っていった。
バシッ・・・
形は良くないが、重い蹴りがバストに炸裂すると美穂子は呼吸も苦しくなって膝をついていく。
更に寛子が勝負を賭けようと顔面狙いの蹴りを出すと、今度は美穂子も意地になって蹴り足をキャッチしていった。
片足で立つ形の寛子がフラつくと、美穂子が倒そうとする。
その瞬間、寛子が一気に飛び上がるように軸足で美穂子に変形の延髄蹴りを叩き込んでいった。
偶然とは言え、ここで延髄蹴りを叩き出した寛子に驚きの視線が集まるが、それを受けた美穂子は半失神状態で俯せで倒れていた。
「いくよぉぉぉぉ・・・・・」
いきなり叫び声をあげた寛子。
そして、ついに試合を決めるべく半失神状態の美穂子を起こすと、一気にバックドロップでマットに後頭部に叩き付けていった。
バシィィィ・・・
完全に失神した様子の美穂子。四肢を脱力させて倒れているが、寛子は構わず立ち上がってからロープに走ると、飛び上がってのギロチンドロップを叩き込んでいった。
もう勝負は見えている中、寛子はフォールの体勢になると、レフリーも一応はカウントを入れていくのであった。
『カンカンカンカン・・・』
ここで寛子の勝利が決まり、レフリーは手を挙げていくのであった。
一方、負けた美穂子は失神しているので、リングドクターのチェックを受けてから、担架に乗せられて退場するのであった。
運ばれていく美穂子の姿に、冷静さを取り戻してきた寛子は自分がやった事に対して、すこし驚いているようにも見えたが、会場内には寛子の勝利のコールが流れていた・・・。
第３試合
『第３試合・・・選手入場っ！』
リングアナのコールと共にリングインしてきたのは、グラビア界では巨乳アイドルを数多く輩出している黄色いタクシー軍団。
その中からただ１人の参戦となった根元晴美であった。
堂々と黒いビキニ姿でリングインすると、腕を振って観客にアピールしていく晴美。
その晴美の登場に、観客たちが気にしていたのは対戦相手だった。
観客の視線が注目する中をリングに向かって歩いてくるのは、何と今夜がデビュー戦の立華彩野だった。
まだ１５歳と言うのに、今夜あの根元晴美と対戦をさせられるなんて、観客たちもドミネーションマッチになると言う期待と、彩野に対する同情が交錯していた・・・。
だが、彩野もこの世界で生き残るためと必死になって地下プロレスに登場していたのか、落ち着きを見せていた・・・。
『青コーナー～身長１５８㎝・・・上からB８３W５９H８５～立華～彩野～っ！』
コールを受けると観客席に向かって一礼していく彩野。白いビキニが似合っていた。
『赤コーナー～身長１６４㎝・・・上からB１０３W６０H８８～根元～晴美～っ！』
そのコールに晴美はコーナーに登ると、観客席側を向いて両手でアピールすると、親指を下に向けていった。
晴美がコーナーから降りると、レフリーが合図をしてゴングが鳴らされていった。
『カァーン！』
ゴングの音と同時に、リング中央で睨み合う展開の晴美と彩野。
しかしデビュー戦でもある彩野は、どうやって攻めて良いのか戸惑っている様にも見えた。
その彩野の姿に、晴美が余裕の笑みを浮かべると、一瞬真顔になってからの至近距離からのラリアットを叩き込んでいった。
バシィィィ・・・
容赦なく晴美の腕が喉に叩き込まれて、倒れてから両手で喉元を押さえて藻掻き苦しむ彩野。
更にストンピングで蹴りこんでいくと、痛がる彩野をリング下に落としていった。
早くも苦しい展開の彩野。
すると、晴美もリング下に降りていくと、彩野の髪を鷲掴みにしていった。
「この野郎っ！」
しかし彩野も叫び声をあげると、晴美のお腹へパンチを叩き込んで反撃を試みるが、逆に晴美のヘッドバッドに悲鳴をあげるのであった。
更にボディリフトで持ち上げていく晴美。この意外な晴美のパワーに彩野は怯え、観客席からは歓声がおきていた。
「おらっ・・・覚悟しなっ！」
「きゃああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
彩野の悲鳴が響く中、彩野の身体は容赦なく観客席に投げ込まれると、テーブルなどに激突してから床に落ちていくのであった。
早くもグッタリした状態の彩野。
グイッ・・・
「休む暇なんて無いんだよ・・・おらっ・・・」
その彩野を無理矢理に起こすと、そのままリング上に戻していく晴美。
苦しそうな彩野に対して、容赦なく胸などを踏み付けてから蹴りこむ晴美。これには彩野はただ悲鳴をあげて苦しむだけだった。
グイッ・・・
「あうっ・・・・」
構わず彩野を起こしていく晴美。
そして立ち上がったところを、容赦のないボディスラムで背中からマットに叩き付けていった。
倒れている彩野を横目に、晴美が観客にガッツポーズでアピールしていくと、突然叫びだした。
「トーナメントを勝ち残るためにも、ここで人間サンドバックで練習させてもらうわ！」
そのアピールに観客席から歓声とブーイングが飛び交うが、晴美はブーイングも人気のうちとばかりに彩野の髪を掴んで起こしていくと、ゆっくりとコーナーに連れて行く。
コーナーに寄りかからせると、一気に脇腹にボディブローを叩きこまれていく彩野。
ボシュ・・・
「ぐぶうっ・・・・うううっ・・・・」
これには膝をガクガクさせてお腹を押さえる彩野。
ボスッ・・・
「ごふっ・・・・んんんっ・・・・」
今度は晴美の拳が、彩野の柔らかいお腹を抉っていくと、内臓を圧迫された感覚に口から涎を垂らす彩野。
続けて首相撲の体勢に持っていってから、晴美の強烈なヒザ蹴りが彩野を襲う。
グシュ・・バシッ・・・ボシュ・・・
「んあっ・・・・ぐふうっ・・・・ぐぶっ・・・」
堪らず座り込むようにダウンしていく彩野。
グイッ・・・
「誰がダウンしていいって言った？」
しかし晴美が髪を掴んで起こしていくと、セカンドロープとサードロープの間からリング下に落としていった。
グッタリとリング下に倒れている彩野。
「決めるぞぉぉぉぉ・・・・」
エプロンサイドで片手を挙げてアピールする晴美。しかし観客席からはブーイングまで飛んでいた。
ブーイングに構わず晴美がエプロンサイドからのフットスタンプを狙うと、彩野がこれを受けたら危険とばかりに、急いで転がって避けていった。
俯せ状態で激しく呼吸している彩野。何とか強烈な技は逃げることが出来たが、これには晴美が怒り出した。
「なに避けてんだよ・・・」
その言葉に続いて、俯せの彩野の脇腹に蹴りを入れると、丸まるようにして苦しむ彩野を起こしてから、リングサイドを観客にアピールするように連れ廻していった。
すると、彩野が抵抗しようと暴れ出すと、偶然にも鉄柱が近くだったので、晴美が鉄柱に激突してダメージを受けていた。
鉄柱を抱え込むようにして晴美がフラつくと、彩野は距離を置くように逃げていった。
しかし試合が終わるわけもないので、近くのパイプ椅子を掴むと、体格で負けているからとパイプ椅子を晴美の背中に叩き込むと、続けて髪を掴んで晴美の額を鉄柱に叩き付けていった。
「いくよぉぉぉぉぉ・・・・・」
彩野は絶叫してから、更に叩き付けていくとエルボースマッシュを背後から叩き込んで攻めていく。
だが試合が始まってからのダメージで、彩野の技では晴美にダメージをあまり与えることは出来ず、逆に晴美の怒りが爆発する事になってしまった・・・。
「ふん、その位で勝てると思ってるの・・・その身体に教え込んであげるわよ・・・」
逆に彩野にエルボーを叩き込むと、続けて髪と腕を掴むと、鉄柵に叩き込んでいく晴美。
ガッシャーン・・・・
「ひいぃぃぃぃ・・・・・」
鉄柵に叩き付けられてダウンする彩野。更に晴美が走り込んで顔面に顔面ウォッシュで痛めつけてから、髪を掴んで起こしていった。
「鉄柱って言うのは、これ位叩き付けなきゃダメなんだよ！」
怯える彩野を捕まえたまま、晴美が観客にアピールすると、続けて鉄柱に連れて行った・・・。
ゴンッ・・・
「んああぁぁぁぁぁ・・・・・」
鈍い音と共に、彩野の悲鳴が響き渡るリングサイド。
晴美が容赦なく、今夜がデビューの彩野の額を鉄柱に叩き付けていくと、彩野はただ藻掻き苦しむだけであった。
ゴンッ・・・ゴキッ・・・
数回叩き付けられると、晴美は鉄柱に叩き付けるのを止めてから、観客に見せびらかすようにリングサイドを連れ廻すと、彩野を見た観客からは驚きの声が上がっていた・・・。そう額を割られて流血していたのだった。
フラフラの彩野をリングに上げると、グッタリするのも構わず全身にストンピングを叩き込む晴美。
更に髪を掴んで起こしてから、ブレンバスターの体勢に持っていった。
「いくぞぉぉぉぉぉぉ・・・・・」
観客にアピールしてから、彩野の身体を軽々と持ち上げていくと、垂直状態にしてから一気にマットに叩き付ける晴美。
バシィィィィ・・・・
マットに叩き付けられるとバウンドするようにしてグッタリする彩野。
その彩野の両肩に手を押しつけてフォールの体勢になると、レフリーがカウントしていく。
バンッ・・・・バンッ・・・・
『ワン・・・・ツー・・・・』
しかしカウントが２で彩野の肩を浮かせて試合を決めない晴美。
更に、パイルドライバーまで決めていくが、フォールはしないので試合が終わらず、失神寸前で彩野は苦しめられていくのだった。
足元でフラフラとしている彩野は、そのままコーナーに押し込まれていくと、トップロープに両腕を絡ませるようにして立たされると、晴美が片手で髪を鷲掴みにして、片手を弓を引きようにして構えると、一気に彩野の額の傷口にナックルパンチを叩き込んでいった。
バキッ・・・バシッ・・・バキッ・・・・
「ぎゃああああぁぁぁ・・・・んああぁぁぁぁぁぁ・・・・・痛いぃぃぃぃ・・・・・」
殴られるたびに悲痛な叫び声をあげる彩野。
額からは大量の血が溢れていくと、白いビキニも赤く染めていくのであった。
あまりの残酷な展開と反則にレフリーが晴美を止めていくと、晴美は反対コーナーに走っていって登ると、観客にガッツポーズを決めてアピールしていた。
その間にも彩野をコーナーから放していくと、彩野は目に血が入って視界を奪われているのと、流血で動揺していてフラフラしていた。
晴美が近づくと、彩野はフラフラになりながらも、反撃しようとパンチを出していくが、晴美に当たるどころか逆に顔面パンチを受けてダウンしていった。
大の字状態で倒れている彩野。レフリーも彩野の流血を気にしていたが、晴美が構わず髪を掴んで起こしていくと、胸に膝蹴りを叩き込んでから下を向かせると、豪快なパワーボムを叩き込んでいった。
バシィィィィィ・・・・
「ひぐうっ・・・・・」
変な悲鳴をあげて失神してしまった彩野。
ここでレフリーが危険と見なして試合を止めていくと、晴美の勝利が決定していった。
大流血状態で大の字になる彩野。その彩野の顔面を踏み付けてアピールしていく晴美。
『ただ今の試合、根元晴美のレフリーストップ勝ちとします！』
コールが終わると、リングにはリングドクターなどが入って彩野の様子を見るのであった。
一方、勝利した晴美は悠々とリングを後にしていった・・・。
第４試合
大流血で担架で運ばれていく立華彩野。すると次の試合の為に選手が姿を現していた。
『第４試合・・・青コーナー～身長１６４㎝～B８７W５６H８６～っ・・・仲根～霞～っ！』
早くもコールが始まると、まずは霞が赤いビキニ姿でコーナーに寄りかかっていた。
そして反対コーナーには、あの磯山紗耶香の姿があった。
『赤コーナー～身長１５５㎝～B９１W６０H８７～っ・・・磯山～紗耶香～っ！』
黒いビキニ姿の紗耶香。そしてコールを受けてから、試合の時間を待つ２人。
すると、紗耶香は手にオープンフィンガーグローブを着けると、コーナーを殴りだしていた。
その紗耶香の様子に驚く様子の霞。打撃の練習などしていない霞は、この紗耶香の打撃に対して内心は怯えていた。
しかし、紗耶香は相手が霞と知って、この場でオープンフィンガーグローブを着けたのであって、打撃の練習などはしてはいなかった。だが霞を驚かせるには十分な効果が出ていた。
『カァーン・・・』
そしてゴングが鳴り響くと、いきなりコーナーの霞目掛けて紗耶香が飛び込んでいく。
驚いた表情の霞。その霞の顔を狙って紗耶香の大振りのパンチが放たれると、いきなりの顔面への衝撃に霞がダウンしていった。
グイッ・・・
「立てよぉぉぉ・・・・」
髪を掴んで起こしていく紗耶香が、今度はヘッドロックで締め上げてから、続けてブルドッキングヘッドロックで痛めつけていった。
これには霞が首を押さえて転がるようにリング下に逃げていくと、紗耶香は観客にアピールしてからリング下に降りていった。
リング下では霞が立ち上がると、近づく紗耶香に負けじとドロップキックを叩き込むと、倒れた紗耶香にストンピングを叩き込んでいた。
今度は紗耶香が痛がると、続けて胸にニードロップを落としてからリングに戻る霞。リング上に戻ると、殴られた頬を少し気にしている様子だった。
距離を置いて睨み合う展開のリング上。
また紗耶香の大振りな左右のフックが霞に襲いかかると、霞は両手を前に出すようにしてガードすると、距離を置こうと前蹴りみたいにして抵抗していった。
この霞の前蹴りに紗耶香がタックルを仕掛けて合わせると、そのまま倒してグラウンドの展開かと思われると、霞が足を伸ばしてロープに逃げていく。
『ブレークっ・・・・』
レフリーがブレークを命ずると、そこから両者は離されてから距離を置いていく。
早くも背中などから汗が流れる両者。
今度は霞がタックルのように抱きつこうとするが、紗耶香がジャブ気味のパンチで牽制して距離を取ると、霞もロープに押し込んで紗耶香を捕まえていった。
だがレフリーがロープとブレークを命ずると、ただ２人はスタミナを消耗していくだけだった。
距離を置くと、いきなり霞が近づいてから張り手を叩き込む。
バシィィィ・・・
「ぶふっ・・・・」
気合いの入った張り手で、紗耶香の口からは涎の飛沫が飛び散る程だった。
その張り手に紗耶香はグローブを着けているからとパンチを狙うと、霞が上手くタックルで組み付いてから倒していった。
倒されて焦り出す紗耶香。その紗耶香の腕を狙っていく霞は、上手く横四方のように体勢を変えていくと、逃げようとする紗耶香を逃がさないとばかりに両足を広げたりして動かずに極めようとしていたが、腕を極められない霞。まだこの辺が経験不足と言う所だった・・・。
仕方なくフォールしていくと、レフリーのカウントが入っていく。
「うっ・・・」
しかし紗耶香もフォールは許さずにブリッジのようにして返すと、お返しとばかりに霞の腰の辺りに両足を絡めると、ボディシザースを狙っていった。
これには苦悶の表情を浮かべる霞。必死に紗耶香の足を叩いていくと、紗耶香も効いているとばかりに締め付けていく。
更に体勢を変えてリングに座る形の霞のバックからのボディシザースで痛めつけていく紗耶香。
苦しむ霞の様子にレフリーがチェックすると、堪えながら首を横に振る霞。
『仲根っ・・・ギブっ・・・ギブアップ？』
「ノォォォーっ・・・ノォォォォォォォ・・・・・・」
額に汗を浮かばせながらギブアップを拒む霞。
グイッ・・・
「ギブアップする？」
更に紗耶香が霞の髪を鷲掴みにしてギブアップを迫る。
「ノォォォォォ・・・・・・ギブアップなんてしないわ・・・ああっ・・・ノォォォォォォ・・・・・ノォォォォォ・・・・」
確実に霞の身体にダメージを与える紗耶香のボディシザース。
しばらくしてからボディシザースから放すと、霞はグッタリと息を荒げて倒れ込む。
紗耶香をこれをチャンスとばかりに、今度は両足を掴んでから、一気に足４の字固めで仕留めようと極めていった。
グイッ・・・
「きゃあああああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
足４の字地獄に霞の悲鳴がリング上に響き渡る。
霞の表情が苦痛に歪むと、観客たちからは紗耶香に声援が飛んでいた。
悲鳴をあげる霞にガッチリと足４の字を極めていく紗耶香は、更にダメージを与えようと揺さぶりをかけたり、試合に勝とうと必死だった。
激痛にも必死に耐える霞に、紗耶香は技を解くとロープに走ってから勢いをつけてバストへエルボードロップを落とすと、そのままフォールしていく。だが霞も身体を動かして肩を浮かせると、紗耶香はマットに座らせた状態でスリーパーで締め上げていく。
ググッ・・・
「ううっ・・・うっ・・・・ノー・・・ノォォォォ・・・・」
レフリーがチェックすると、汗を流しながら霞がギブアップは拒む。
次第に流れる汗がビキニに包まれた胸の谷間に流れ込んで光っていた・・・。
しばらく締め上げると、霞はグッタリと大の字状態で倒れ込むと、紗耶香は試合を決めようとしてか、コーナーポストに登ると観客に腕を挙げてアピールしていった。
紗耶香のアピールに歓声がおきる中、霞はトップロープから襲いかかる紗耶香を見た。
強烈なボディプレスで試合を決めようとした紗耶香だったが、歓声で気が付いた霞は転がるように避けて自爆した。
バシィィィ・・・・
「んあぁぁぁぁぁぁ・・・・ああっ・・・・」
これには胸を強打して苦しそうな紗耶香。一方、避けた霞も苦しそうにしていた。
胸を押さえて俯せ状態になる紗耶香。その紗耶香に意地になってキャメルクラッチを仕掛けていく霞。
スタミナが切れかかっているように見えるが、ここが勝負とばかりに霞が仕掛けた。
グイッ・・・
紗耶香の上半身が反らされると、同時に激痛にが走り苦悶の表情を浮かべる紗耶香。
両腕をシッカリと足に掛けて、技の効きを完全にしていく霞。
レフリーも紗耶香にギブアップの確認をするが、まだスタミナの残る紗耶香がそれを拒んだ。
しばらく霞が攻め続けるが、紗耶香がギブアップしないからと技を解くと、立ち上がってから紗耶香にストンピングを叩き付けていった。
蹴られて痛がる紗耶香。しかし立ち上がると、エルボースマッシュで反撃を試みていく。
突然のエルボーの反撃にフラつく霞も、負けじとエルボースマッシュを顔面に叩き込んで反撃すると、今度は紗耶香が反則だがグーパンチで霞の頬を殴っていく。
バキッ・・
これには霞が頬を押さえてロープまで下がると、口から血が滲み出ていた。
殴られた事で怒った霞は、逆に走り込んでから紗耶香の頬にパンチを返す霞。意外なラフファイトが展開されるリング上に、観客たちの視線も集中した。
紗耶香もパンチで反撃すると、霞と素手の拳で殴り合った。
グラビアタレント同士、負けたくない思いが意外な形で出る事になったが、お互いが口の中などを切って血を垂らしながら懸命に闘っていた。
すると、大振りの紗耶香のパンチを掴んでいく霞が、そのまま脇固めを極めていく。
グイッ・・・
「ぎゃああああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・」
油断していた紗耶香が、突然の切り返しに絶叫していた。
レフリーもギブアップの確認をしていくが、ただ悲鳴をあげてギブアップの言葉は発しない紗耶香。
これには霞が技を解くと、フラつきながらも立ち上がってから、何かを狙っていた。
紗耶香もフラつきながら立ち上がろうとすると、その紗耶香の自慢の胸にミドルキックを叩き込む霞。
続けて下を向いた紗耶香の顔面にもハイキックを叩き込むと、霞は両手を挙げて観客にアピールしてから、ロープに走って勢い付けると、フラつく紗耶香の顎を砕くかのようなジャンピングニーパッドを叩き込んだ。
バキィィィ・・・・
口から血飛沫をあげて大の字に倒れる紗耶香。
霞もフォールしていくが、紗耶香がまだまだとばかりにカウント２で返すと、会場内からは拍手がおきていく。
その拍手の中、霞は紗耶香を起こしていくと、膝蹴りをお腹に叩き込んで下を向かせると、一気にDDTで勝負を賭けた。
バシィィィィ・・・・
この霞の攻めに、紗耶香はグッタリと倒れていると、霞は絡みつくように胴締めスリーパーで仕留めに入った。
グググッ・・・
レフリーが紗耶香の様子を見ると、紗耶香は必死に逃れようと藻掻くが、霞の細い腕がガッチリと頸動脈を捉えていて、紗耶香が意識を失うのに時間は掛からなかった・・・・。
『カンカンカンカン・・・』
紗耶香が失神した為に、レフリーが急いで試合を止めていくと、ここで霞の勝利が決まった。
技を解いてから立ち上がる霞。一方、失神した紗耶香はリングドクターに診られながら担架に乗せられていった。
『ただ今の試合、仲根霞のレフリーストップ勝利とします！』
勝ち名乗りの中、霞はフラつきながらも手を挙げられてから、リングを後にした。可愛らしい霞にしては、意地を見せた試合でもあった・・・。
第５試合
『第５試合選手入場～っ！』
リングアナのコールと共にリングに登場したのは、あのアクション出身の山木梓と最近ではバラエティなどの進出もしている三津矢葉子だった。
『青コーナー～っ・・・身長１６５㎝～上から８７～５９～８８っ・・・三津矢葉子～っ！』
コールを受けて堂々とした態度でコーナーに寄りかかる葉子。黒いビキニにムッチリしたボディが目立って見えていた。
『赤コーナー～っ・・・身長１５７㎝～上から８２～５５～８３っ・・・山木～梓～っ！』
明らかに体格的に不利な梓。しかしコーナーでリンコスでもある白いビキニを気にしながら観客席に一礼した。
観客達の視線がリングに集まると、そこでゴングが鳴らされた。
『カァーン！』
ゴングの音と同時に飛び出したのは梓で、反対コーナーの葉子に向かって気勢をあげてフライングニールキック！
バシィィィ・・・・
いきなりの大技に葉子が苦悶の表情で倒れ込むと、梓は続けて距離を置いてから、立ち上がろうとする葉子のバストへ低空ドロップキックを叩き込んでいった。
これには葉子がリング下に転がるようにしてエスケープしていくと、梓は観客にアピールしていく。
葉子がリング下から戻ると、ロープ越しに首投げからリングに戻していくと、背後からスリーパーで締め上げていく梓。
座った状態の葉子に対して、レフリーがギブアップの確認をするが、これは葉子も拒否していった。
力ずくでロープに逃げていく葉子。ロープに手が掛かるとレフリーが放させていく。
『ブレークっ・・・』
またも距離を置く両者だが、梓が果敢にジャンピングニーパッドで攻めていくと、肩口を蹴りこまれてロープまで下がる葉子。
更にスピンキックとアクション出身と言うだけあって、スピード感のある攻めを見せていく梓。
しかし、一瞬動きが止まった所を葉子が至近距離からのラリアットを叩き込む。
バシィィィ・・・・
「ふぎっ・・・・」
変な悲鳴をあげて大の字に倒れ込む梓。突然の反撃に苦悶の表情を浮かべると、葉子が髪を掴んで起こしていく。
起こされてから必死にお腹へパンチを入れて反撃する梓。
その梓に、葉子もお返しとばかりにキチンシンクをお腹に叩き込むと、苦悶の表情で座り込む梓。
その梓の様子に葉子が余裕を見せて放してから、リング中央でガッツポーズで観客にアピールしていくと、梓はフラつきながらも立ち上がると、ロープに走ってからフライングラリアットを狙っていった。
その梓の技を避けて自爆させると、リングに倒れ込んだ所へ強烈なストンピングを叩き込んでから、コーナーに押し込んでいく葉子。
バシィィィィ・・・・
「んああぁぁぁ・・・」
その押し込んだ梓の喉元に水平チョップを叩き込むと、梓の顔が苦痛に歪んだ。
更にチョップが叩き込まれていくと、梓の喉元などの肌の色が、内出血してか変色していくのであった。
フラつく梓を反対コーナーに振ってから、葉子も走り出してから串刺しラリアットで追い込んでいくと、もう梓はグロッキー状態でコーナーにダウンしていた。
レフリーも梓をチェックするが、観客席からは続行コールと葉子に対する声援が飛んでいた。
グイッ・・・
歓声に押されるように、葉子が梓の髪を掴んで起こすと、そのままリング中央に連れ出していく。
「いくぞぉぉぉぉぉ・・・・」
いきなり絶叫する葉子。
すると、梓にブレンバスターを仕掛けていった。軽量の梓の身体が軽々と持ち上げられると、垂直落下式のブレンバスターとなって梓を痛めつけた。
バシィィィィ・・・・
強烈な大技の前に、梓が半失神状態でリングに倒れていると、葉子が続けてロープに走ってから強烈なギロチンドロップを叩き込んだ。
葉子の太い太股が喉元に炸裂すると、梓の身体が一瞬痙攣するようにピクリとしていく。
そして、葉子は観客に向かってポーズを取ると、そのまま梓の身体を跨ぐようにしてから、一気に飛び上がってお腹へヒップドロップを叩き込んで、更に俯せにしてからキャメルクラッチを仕掛けていった。
細いウエストに叩き込まれた葉子のヒップの圧力で、梓は口から胃液の様な物をを吐き出していたが、キャメルクラッチに移行されて葉子の指の間などから胃液が垂れ流れていた。
口を押さえられて、細い身体を反り返されていく梓。
レフリーもギブアップの確認を取るが、梓は藻掻いてはいるがギブアップの意思表示がなかった。
しかし、これは葉子がキャメルクラッチを完全に極めようとして、自らの足に梓の腕を掛けていたので、梓としてはギブアップしてくともレフリーが気が付かなかったのだった。
涙目の梓。葉子も構わず揺さぶり掛けると、観客席からは葉子コールが沸き起こっていった。
ジョワ～っ・・・・
遂に梓の白いビキニショーツから、異臭を放つ液体が垂れ流れていった・・・。
あまりの激痛に梓が失禁してしまった。
この様子にレフリーも葉子の肩を叩くと、レフリーストップと言う事で試合を止めていくのであった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打されると、葉子が技を解いて立ち上がる。
ここで葉子の勝利が確定すると、倒した梓に構わず、そしてコールも受けずにリングを後にするのであった。
第６試合
『ここで特別試合を行います・・・選手入場っ！』
リングアナのコールに導かれてリングに登場したのは、あの格闘技にも出場経験のある桜場敦子だった。
その反対側からは、引退の決まったプロレスラーの納見佳代が登場してきた。
黒いスポーツビキニに手にはオープンフィンガーグローブ姿の桜場敦子。
一方、白い競泳水着にオープンフィンガーグローブ姿の納見佳代。お互いが足はリングシューズはなく、足首にサポーターが着けられていた。
『特別格闘技戦ルール・・・１０分３R戦を行います・・・』
この説明に、客席に対してはプロと素人の試合と言う事で、タレントでもある桜場の安全性を考慮してのルールと言われていた。
明らかに佳代は敦子が相手と言う事で不満がある様子であったが、敦子としては格闘技戦の経験と、打撃を練習して少し自信があるようだった。
『青コーナー～っ・・・タレント代表～っ・・・桜場～っ・・・敦子～っ・・・！』
コールを受けて一礼してからゴングを待つ敦子。
『赤コーナー～っ・・・プロレス代表～っ・・・納見～っ・・・佳代～っ・・・！』
そしてコールを受けた佳代は、ゆっくりとガッツポーズを取ると、コーナーでマウスピースを口にした。
慣れないマウスピースに違和感を覚える佳代。
逆にマウスピースを口にしてから、グローブの着け具合を確認するかのように、コーナーポストを殴り出す敦子。
その２人をレフリーが呼び出すと、第１Rのゴングが鳴ることになっていった。
『カァーン！』
ゴングと同時にコーナーに串刺しにするかの様に、佳代が飛び出してドロップキックを放っていくと、敦子がガードするがコーナーに飛ばされてダウンした。
一気に勝負を賭けようとしてか、佳代がコーナーに飛び込むと、逆に敦子が低空タックルで組み付くと、そのまま押していく。
押されて倒そうとする佳代。しかし敦子も倒れずに反対コーナーに押し込んでいった。
コーナーに押しつけていくと、時折佳代の脇腹にパンチを叩き込む敦子。
殴られると同時に佳代の表情が苦悶に歪む。
その展開から、一気に敦子が離れて距離を置いて構えると、軽くジャブで距離を置いていく。
敦子のジャブに佳代も顔を前に出してタックルを仕掛けようとするが、顔にパンチが当たっていた。
佳代もパンチで応戦すると、お互いが顔を狙って殴りだしていた。
すると、敦子が突然に裏拳を叩き込むと、完全に佳代の鼻を捉えてダウンさせていった。
バシィィィ・・・・
打撃に慣れない佳代が座り込む形でダウンすると、敦子が一気に組み付いてから顔面にヒザ蹴りを狙って叩き込んだ。
バキッ・・・バシッ・・・
反則ではあるが、髪を鷲掴みにして佳代の顔面を膝蹴りを叩き込む敦子。
佳代も苦し紛れに敦子の膝をキャッチしようとするが、構わず叩き込む敦子。
早くも佳代の鼻からは鼻血が流れ出していた。
更に倒れ込んだ佳代に対して、強烈なストンピングで追い込んでいく敦子。この状態に観客たちも興奮して騒ぎ出していた。
俯せ状態で耐えようとする佳代。しかし敦子が横四方のようにサイドから組み付くと、ノーガード状態の佳代の脇腹に膝蹴りを叩き込んでいく。
バシッ・・・バシッ・・・
膝が脇腹を抉るたびに、佳代の表情が苦悶に歪む。
ただ蹴られて動きの止まった佳代。レフリーも試合を止めるかどうか考えている。
そしてリング上では、敦子が一気に離れると、佳代の脇腹に一気に蹴りを入れると、佳代が大の字ダウン状態になると、口からは胃液にまみれたマウスピースが顔を出していた。
「うりゃあああぁぁぁ・・・・」
掛け声をあげて敦子が飛び上がると、佳代のお腹を狙ってフットスタンプを叩き込んでいく。
グシュ・・・・
「グボッ・・・・」
敦子の両足が水着に包まれた佳代のお腹へ炸裂すると、佳代は口からマウスピースを吐き出すと、同時に胃液も垂れ流していった。
マウスピースを吐き出したからと、レフリーが一旦試合を止めていくと、敦子は興奮した様子でコーナーに戻されていった。
一方、倒れている佳代をレフリーが起こすと、肩で息をするように苦しい状態と言うのは誰の目にも明らかであった。
吐き出されたマウスピースをミネラルウォーターで洗うと、佳代の口の中にレフリーが押し込んでいく。
『ファイトっ！』
続行が指示されると、フラつく佳代に対して、今度は敦子がジャンピングニーパッドを叩き込んでコーナーに追い込むと、一気に顔面からお腹と、強烈なパンチを叩き込む敦子。
これに対して、鼻血で呼吸が苦しくスタミナ面が心配な佳代は、ただ敦子の打撃に対してガードを固めてゴングを待っていた。
この様子に場内からは敦子コールが始まると、時間が来たからとゴングが鳴らされていった・・・。
『カン！』
ゴングの音に救われた様子の佳代。一方余裕で腕を振り回してコーナーに戻っていく敦子。
椅子が用意されて座ると、佳代は白い水着を早くも血に染め出していた。
呼吸も苦しそうな佳代だが、１Rでは敦子の裏拳からペースを奪われた様子で、その後からは呼吸が苦しくなってのスタミナ面と、打撃が不得意なのが応えていた。
格闘技戦の経験があるとは言え、素人の敦子に追い込まれているのは事実の佳代。身体的に苦しいのと同時に、精神的にも追い込まれていた。
『セコンドアウトっ・・・』
苦しそうな佳代ただが、容赦なく次のラウンドが始まろうとしていた。
立ち上がってコーナーに寄りかかる佳代と敦子。
『カァーン！』
ゴングが鳴ると今度は敦子が飛び込んで殴りかかろうとすると、逆に佳代が大振りのパンチで応戦して牽制した。
今度はお互いの顔面を殴り出す展開だが、素人でもある敦子も意地で殴り込むと、いきなり前蹴りで佳代の股間を蹴り上げた。
ゴキッ・・・
「あうっ・・・・・」
変な悲鳴をあげて股間を押さえてダウンしていく佳代。
更に股間を押さえて四つん這いになる佳代に対して、構わず顔面に蹴りを叩き込む敦子。
完全にグロッキー状態になる佳代に対して、レフリーが急いで試合を止めていく。
『アクシデントにより、納見佳代選手の回復を待つ為に２分間のインターバルが与えられます。』
敦子はコーナーに戻される中、佳代が股間を押さえ込んで苦しんでいた。
時間が経つと、レフリーは股間を押さえる佳代を起こしていった。
『ファイトっ！』
無情にも続行の合図がされると、佳代はフラつきながらも構えていく。
構えたからと、敦子も飛び込んでから顔面へパンチを叩き込むと、続けて脇腹にミドルキックを叩き込んでから、タックルから倒していく。
鼻血が大量に噴き出している佳代は、倒されてからどうしてよいか戸惑っているようにも見えたが、敦子にマウントポジションを取られてしまう。
マウントを取ったからと、敦子は観客席にグローブを突き上げアピールすると、ガード出来ない佳代の顔面に思いっきり顔面パンチを叩き込むと、殴られるたびに佳代の身体が暴れていた。
プロとアマとは言え、この状態で殴られれば同じである。次第に佳代の顔が腫れ上がったりしてくると、敦子が腕を喉元に押しつけてのギロチンチョークを仕掛けていく。
苦しさから逃れようとする佳代だが、ここで無念のタップをしていった。
『カンカンカンカン・・・』
佳代のタップを確認したレフリーは、ここでゴングを要請して試合を止めていった。
『ただ今の試合、２R桜場敦子のギロチンチョークでの勝利とします！』
佳代から離れて勝ち名乗りを受ける敦子。
しかし、興奮した観客からはブーイングが起きていった・・・。
『地下プロレスを舐めるなよ・・・プロのクセに素人にギブアップなんか認めるなっ・・・』
その罵声に佳代はフラつきながら立ち上がると、反対コーナーの敦子がニヤリとしていった。
『そうだっ・・そうだっ・・・もっとやれ～っ・・・桜場っ、納見は身体鍛えてるんだからもっと痛めつけろ！』
更に観客のブーイングなどがおきていくと、ここでリングアナが叫んだ。
『それでは・・・お客様のご要望にお応えして完全決着ルールと言う事で続行します！』
そのコールに佳代が驚くが、コーナーからは敦子が飛び出して顔面を殴りだした。
バキッ・・・バシッ・・・
血飛沫をあげてフラフラになる佳代。足元がフラフラしてダウン寸前だが、敦子は倒さずに組み付くと、コーナーに押し込んでからボディへ膝蹴りを叩き込んでいった。
時折パンチを出して反撃をしようとする佳代。
しかし片方の瞼が腫れていて距離感が取れないのか、敦子にクリーンヒットしなかった。
「ほらっ・・・」
更に敦子の強烈な膝蹴りが叩き込まれると、佳代がお腹を押さえたままコーナーにダウンしていった。
その様子に観客席にアピールするようにガッツポーズを取る敦子。
グイッ・・・
「なっ・・・何するのよ・・・」
怯えた表情の佳代。
「ふんっ・・・しっかりとお仕置きをしてあげるわよ・・・覚悟しなさいよ・・・ふふっ・・・」
そう、抵抗の出来ない佳代の水着を剥ぎ取ろうとする敦子。
「何するのよ・・・水着に手を掛けるのって反則でしょ・・・・」
必死に抗議する佳代に、敦子は構わず顔面にヒザ蹴りを叩き込むと、失神状態に追い込んでから水着を脱がすのであった。
グッタリと倒れ込む佳代。そして血に染まった白い競泳水着が剥ぎ取られると、ここでゴングが鳴らされていくのであった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音と同時に敦子に対して大歓声を送られていく。
その歓声の中を敦子は腕を振りながら引き揚げていくと、佳代は失神状態のまま担架に乗せられていった。
こうして特別試合は幕を閉じていった・・・。
第７試合
『第７試合、選手入場っ！』
そのコールにリングに登場していくのは、新人の岩左真悠子と同じく今夜が初参戦の和樹沙也であった。
真悠子は雑誌で売れっ子となりつつあり、沙也も雑誌から出てきたが、真悠子に比べると売れてはいないのも事実だった。
しかし壕プロからの参戦と言う事で、観客たちも注目していた。
『青コーナー～っ・・・身長１５５㎝、上から８０、５８、８６、岩左～真悠子～っ！』
コールを受けると白いビキニ姿で一礼していく真悠子。
『赤コーナー～っ・・・身長１６０㎝、上から８４、６０、８６、和樹～沙也～っ！』
真悠子と同じく白いビキニ姿と沙也。真悠子に比べて肉感のボリュームのあるグラビア系だった。
お互いがコーナーに寄りかかってゴングを待っていると、レフリーがゴングの要請をしていった。
『カァーン！』
ゴングと同時に軽い足取りでリング中央に出ていく２人。
距離を置いていくと、まずは相手の様子を伺っている様子だった。
まず手を伸ばして力比べを挑もうとしたのは真悠子で、それに沙也も応じて手を伸ばしていく。
グッ・・
片手を組み合って力を入れていくと、真悠子と沙也の表情が力んでいく。
すると、沙也が蹴りわ出してから真悠子をロープに振ると、ロープから戻った所を胸元に水平チョップを叩き込んでいく。
バシィィィ・・・
チョップ攻撃にフラついていく真悠子。
更に首に腕を回してから沙也が首投げでマットに倒していくと、続けて首４の字固めで痛めつけていった。
ググッ・・・グッ・・・
首に絡まる沙也の足を掴んで苦しむ真悠子。沙也も下半身を浮かして真悠子を苦しめた。
苦しむ真悠子に時折顔に手の平で叩いて挑発する沙也。
しばらく苦しめると、一気に放してから立ち上がってから、立ち上がる真悠子にドロップキックを放つと、真悠子は転がるようにリング下に落ちていった。
リング上では、観客にアピールするように沙也が動き回る中、真悠子はフラつきながらもリングに戻っていく。
エプロンサイドに立つ真悠子に、ロープに越しに捕まえにいく沙也。
しかし真悠子も沙也のお腹へパンチを叩き込んでから、一気に飛び上がって顔面へのジャンピングニーを叩き込むと、そのままリングインしてロープに走ると、立ち上がろうとする沙也の顔面にドロップキックを叩き込んだ。
顔を狙われて痛がる沙也。
更に腕をキャッチして腕拉ぎを狙う真悠子だが、沙也が焦ったようにロープに足を伸ばして逃げていった。
『ブレークっ・・・』
レフリーに放される２人。しかし新人同士の試合でプロレス的な試合展開に、観客たちも注目していた。
距離を置いていくと、今度は真悠子のドロップキックが炸裂しようとしたが、沙也が叩き落とすようにしてから馬乗り状態になろうとしていく。
これには私から真悠子が胴締めで対抗すると、身体を動かしてから沙也がアキレス腱固めを狙うが、真悠子もヒールキックで逃げていく。
お互いの身体が離れると、同時に立ち上がってから向かい合う真悠子と沙也。
距離があるが沙也が走り出してのラリアットを狙っていくと、真悠子が避けてからバックを取ってジャーマンスープレックスの体勢になるが、これは投げられずに体勢を取るだけになった。
その状態から沙也がエルボーを叩き込むと、真悠子が側頭部を打たれてフラフラしながら離れていくと、沙也がロープに走ってから顔面へエルボースマッシュを叩き込んだ。
バシィィ・・・
「イタッ・・・・」
顔にエルボーを受けて転がるようにリング下に逃げていく真悠子。
今度は沙也もリング下に降りていくと、倒れている真悠子にストンピングを叩き込んでから、髪を掴んで起こしてから鉄柵に振ろうとした。
だが、真悠子も負けずに反対に沙也の身体を鉄柵に振っていくのであった。
「負けるかぁぁぁぁ・・・・」
「いやああぁぁぁぁ・・・・・」
ガッシャーン・・・・・
鉄柵に叩き付けられて苦悶の表情で倒れ込む沙也。
息を荒げて真悠子がリング上に戻ると、沙也もしばらくしてから戻っていった。
距離を置くと、真悠子が走り込んでからドロップキックを放つと、悲鳴をあげて倒れ込む沙也。
これを見てトップロープに登っていく真悠子。
しかし真悠子がトップロープに登ったのを見てから沙也が起きあがると、トップロープ上の真悠子を捕まえると、一気にデッドリードライブでマットに叩き付けていった。
バシィィィィィ・・・・・・
「んあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・」
背中から叩き付けられて、その衝撃に悲鳴をあげて大の字状態で苦しむ真悠子。
更に飛び上がって真悠子の胸にエルボードロップを叩き込む沙也。
鋭いヒジ爆弾が胸を抉ると、両足をバタバタさせて悲鳴をあげていく真悠子。
「フォールっ！」
苦しむ真悠子に覆い被さると、そのままフォールしていく。フォールされると意地になって肩を浮かせていく真悠子。
沙也が攻めようとすると、真悠子も負けじと足を絡ませていく。
だが動きが止まったからとレフリーが両者を分けると、攻めていた沙也も攻められていた真悠子も呼吸が苦しそうだった。
距離を置いていくと、いきなり仕掛けたのは真悠子で、喧嘩キックから組み付いていく。
沙也もエルボーで反撃するが、プロレス技などもあまり知らない様子だった。
体格で勝る沙也が無理矢理に真悠子をロープに振っていく。
すると、ロープから戻ってきた真悠子が技を考えて戸惑った沙也の身体に絡みつく。
ググッ・・・グイッ・・・
「きゃあああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
沙也の悲鳴が響き渡る。そう真悠子がコブラツイストを仕掛けたのだった。
「ふんっ・・・ふんっ・・・・ギブっ・・・ギブアップ？」
必死に締め上げる真悠子。突然の反撃に沙也の表情が苦悶に歪む。
しばらく締め上げると、真悠子と沙也の身体からは大量の汗が浮かび上がって、ライトの光にオイルレスリングかと思える光景になっていた。
攻める真悠子も疲れてきたのか、沙也を放すと張り手で攻める。
コブラツイストが外れればとばかりに、沙也も張り手で返して張り手合戦になっていくと、いきなり真悠子のローキックが決まっていく。
膝を蹴られてフラつくと、一気に真悠子の延髄蹴りが後頭部に叩き込まれて、沙也が俯せ状態でダウンしていった。
その状態に一気にキャメルクラッチを仕掛けていく真悠子。
上半身を反らされて、顎に掛けられた手が容赦なく沙也を痛めつけていく。
これには沙也は反撃する事も逃れることも出来ず、口から涎を垂れ流して藻掻いていた。
真悠子もこれでギブアップを奪おうと必死になっていると、レフリーが沙也に確認をしていく。
「ぎ・・・ギブアップ・・・・・」
堪らずギブアップを発する沙也。ここで真悠子の勝利が確定するのであった。
『カンカンカンカン・・』
ゴングの音に、興奮した真悠子は技を解かないが、レフリーが抱きつくように離させると、リングには沙也が喉元を押さえて苦しそうに倒れて、真悠子は手を挙げられて勝ち名乗りを受けるのであった。
第８試合
『第８試合、選手入場っ！』
コールを受けてリングに姿を現したのは、最近ヒール性を発揮している戸向美奈子と、巨乳グラビアアイドルの滝澤乃南だった。
黒いビキニ姿にリングシューズを履いて堂々とする美奈子。ある意味貫禄さえ漂っていた。
一方、今夜が地下プロレスデビューで、グラビア関係と聞いてリングに上がった乃南は、この地下プロレスの異様な雰囲気に怯えだしていた。
プロレスラー役でグラビアと聞いて、少し形の練習などはしてきたと言う乃南。しかし完全なプロレスとしてリングに上がるとは想像していなかったようだった。白いビキニから胸が飛び出しそうな勢いの乃南。
対戦相手が美奈子聞いて、同じグラビア系と思い少しホッとした様子だったが、これから始まる残酷な宴を知る由もなかった。
『青コーナーっ・・・身長１５５㎝、上から９５、５９、８３～っ・・・滝澤～乃南～っ！』
コールを受けて恥ずかしそうに一礼していく乃南。グラビアの撮影と違い、多くの観客の前で緊張していた。
『赤コーナーっ・・・身長１５６㎝、上から９０、５８、８５～っ・・・戸向～美奈子～っ！』
逆に余裕の表情で、葉子との再戦の為に弾みをつける意味でも、美奈子は目の前の獲物である乃南を睨み付けていた。
『カァーン！』
早くもゴングが鳴らされると、コーナーで戸惑う乃南に美奈子が飛びかかっていった。
「ほらほらっ・・・遠慮しないでいいのよ！」
普段のグラビアでは絶対に見せることのない表情で乃南に飛びかかると、いきなり喉元に水平チョップを叩き込んでいった。
バシィィィィ・・・・・・・
「ブフゥッ・・・・・」
コーナーに寄りかかるようにして、口から涎の飛沫を飛び散らしながら苦しむ乃南。
更に美奈子が膝蹴りをお腹に叩き込むと、苦悶の表情を浮かべて座り込む乃南。
「ぐうううっ・・・い、痛いぃぃぃ・・・」
「痛いって・・・まだまだ始まったばかりなんだよ・・・」
苦しむ乃南の髪を掴むと、豪快にマットに叩き付けて俯せ状態にしていく美奈子。
顔面を叩き付けられて両足をバタバタさせながら悲鳴をあげていく乃南だが、背後から美奈子が何かを狙っているのは気が付いていなかった。
バシィィィ・・・・
「ぎゃああああぁぁぁぁ・・・・」
突然響き渡る乃南の悲鳴。そう、美奈子が腰にヒップドロップを叩き込んだのだった。
グイッ・・・
「あふっ・・・・」
更に美奈子の強烈なキャメルクラッチが炸裂すると、乃南の上半身が反らされていって胸がビキニから飛び出そうとしていた。
『おおっ・・・乃南ちゃんのオッパイが飛び出そう・・・・いいぞぉぉぉ・・・戸向っ！』
早くも観客たちの視線が乃南のバストに集中する。
「いくよぉぉぉぉ・・・・・・」
美奈子が叫ぶと、一気にキャメルクラッチからビキニ剥ぎに移行してから、トップレス状態にしていった。
グラビアで水着姿は慣れている乃南も、これだけの観客の前でトップレスにされて、次の瞬間大きな悲鳴をあげていった。
「いやああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
必死に両手で胸を隠そうとする乃南を起こしていく美奈子。
起こされても胸は必死に隠していると、ノーガード状態のお腹へ膝蹴りを叩き込む美奈子。
ボシュ・・・
「ぐぶっ・・・」
フラついてロープに寄りかかると乃南に、美奈子は髪と腕を掴むと、無理矢理に胸をロープに押しつけていった。
ロープに押しつけられて変形していく乃南の胸。９５㎝と言うサイズの胸が歪んでいく場面に歓声も送られていく。
ギュ・・・ギュギュ・・・ギュ・・・
「いやああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・おっ・・・オッパイが焼けちゃう・・・・オッパイはやめてぇぇぇぇぇ・・・・」
乃南が泣き声のような悲鳴をあげるが、構わずロープにバストを擦り付けていく美奈子。
次第に乃南の白い乳房には、ロープのゴムとの摩擦熱で痕が浮かび上がっていく。
流石にレフリーが注意していくと、解放された乃南はビキニブラジャーを探すが、美奈子に髪を掴まれるとコーナーに連れて行かれた。
バシィィィ・・・・
「いやあああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
コーナーポストに顔面を叩き付けられて絶叫する乃南。
しかし乃南も反撃しようと、突然美奈子に殴りかかっていった。
「痛いじゃないの、だったらお返しよ！」
この反撃に観客も歓声をあげるが、美奈子は数発殴られてフラつくと、レフリーに反則のアピールをしていった。
「レフリー、顔への素手でパンチって反則でしょ？」
その美奈子のアピールにレフリーが乃南を止めていった。
『反則だっ・・・顔へはパンチは反則っ・・・』
そのレフリーの言葉に、乃南は折角掴みかけたペースを止められたからとレフリーに抗議した。
「な、何でよ。何で私の時だけ反則なんて言うの・・・ねぇ・・・」
レフリーに詰め寄る乃南。トップレスと言う事を忘れて胸を揺らしながら抗議していた。
グイッ・・・・
「きゃっ・・・・」
「相手は私でしょ・・・滝澤さん・・・」
レフリーに抗議する乃南の髪を背後から掴むと、そのままヘッドロックを仕掛けてから、リング内を連れまわしていく美奈子。
抵抗する乃南に強引にブルドッキングヘッドロックを叩き込むと、俯せ状態で苦しむ乃南の背中にストンピングを叩き込んでから、ヒップを突き上げるような格好にしていく。
乃南は苦しさからマットに巨乳を押しつけたまま俯せ状態からヒップを突き上げていると、美奈子がアピールしてからロープに走った。
「おらあぁぁぁぁぁ・・・・」
いきなり気勢をあげる美奈子。
そして勢いをつけると、ビキニショーツだけに守られた乃南の股間へ爪先蹴りを叩き込んだ。
グシュ・・・
「うぎゃああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・」
股間を押さえたまま絶叫する乃南。リング上を股間を押さえて転がりながら苦しむシーンは残酷そのものであった。
更に胸にストンピングを叩き込むと、またも股間へ爪先蹴りを叩き込む美奈子。
股間を蹴り続けられて、乃南はもう痛さから立ち上がれずに、もう股間を押さえたまま倒れていた。
「も・・・もう・・・・やめて・・・・」
泣き顔の乃南。しかし美奈子は全身をストンピングで蹴り続けると、ヒップの割れ目を踏み付けてアピールしていく。
必死に四つん這いで逃げようとする乃南だが、リング上から逃げられるわけもなかった。
「おらあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
観客にアピールするように叫んでから、乃南の股間へ強烈な爪先蹴りを叩き込む美奈子。
グシュ・・・・
「ふぎゃあああああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・」
またもリング上に乃南の悲鳴が響き渡る。
グッタリと倒れ込む乃南。股間を押さえて泣いているようにも見えた。
グイッ・・・
その乃南を無理矢理にロープに連れて行くと、そのまま両腕をロープに固定すると、もう泣き出しているのに構わず、自慢の胸を殴りつけていく美奈子。
乃南のグラビアでの活躍を見て、嫉妬心もあるのだろうか美奈子のばすとぱバストパンチは凄まじい勢いだった。
殴られるたびにひしゃげて変形する乃南のバスト。乃南が泣き声をあげる度に歓声もあがっていく。
次第に乃南の白い乳房がどす黒く変色していく。殴られて内出血を起こしたり痣になっていくのであった。
レフリーも反則だが注意もせずに乃南の泣き顔を楽しんでいる様子だが、しばらくしてレフリーが反則を注意すると、美奈子が乃南から離れていって睨み付けていた。
「レ、レフリー・・・もうギブアップです・・・試合を止めてください・・・」
ロープに解放された乃南は涙目でレフリーに試合を止めてくれるように哀願する。
しかし、レフリーからは冷たい一言が飛び出した。
『ファイトっ！』
その一言に乃南は絶望感に包まれた。レフリーだけではない。リングの周りには興奮した観客たちが大歓声をあげているのだから。
逃げ場のない乃南に、美奈子が迫る。
抵抗するが、経験からも美奈子の方が上回っていて、そのまま髪を掴んで顔面をマットに叩き付ける荒技・フェイスクラッシャーを受けて悲鳴をあげる乃南。
その乃南に一気にキャメルクラッチで仕留めにかかる美奈子。
傷つけられた巨乳をプルプル揺らしながら苦しむ乃南。
両足をバタバタ動かして苦しむ乃南に、レフリーは仕方ないとばかりにレフリーストップで試合を止めていった。
『カンカンカンカン・・・・』
この結果に美奈子が怒りだした。
「何でよ、こんなので試合を止めないでよ・・・もっと痛めつけさせてよ・・・」
美奈子がレフリーに怒っている中、乃南は俯せ状態で泣き出していた。
「わ、私のオッパイ・・・・」
その乃南に更に蹴りを入れてから、美奈子はガッツポーズで自らの存在をアピールするように引き揚げるのであった。
一方、乃南は黒服からタオルを受け取って、胸を隠すように引き揚げていった。
第９試合
『選手入場っ！』
リングアナに呼ばれるようにリングインしていく２つの影。
その組み合わせに観客たちも盛り上がっていく。その２人は猪上和香と大野真弓だった。
金融系CMでライバルでもある和香と真弓。グラビアにも進出する真弓としては、ボディサイズで負けているからと気合いを入れてのリングインだった。
『第９試合・・・青コーナー～身長１６５㎝、上から９０、６１、９０～猪上～っ・・・和香～っ！』
コールを受けて一礼していく和香。グラビア系だけあって白いビキニ姿にリングシューズと言う格好だった。
『赤コーナー～っ・・・・身長１５８、上から８２、５６、８５～・・・大野～真弓～っ！』
コールを受けて一礼する真弓。しかし視線の先には和香の姿を捉えていた。
和香の白ビキニに対抗するように黒ビキニの真弓。しかし胸の大きさなど負けているのは一目瞭然であった。
レフリーに呼ばれるようにしてリング中央゛チェックを受ける２人。
そしてコーナーに別れるとゴングが鳴らされていった。
『カァーン！』
ゴングと同時に飛び出したのは真弓で、体格で負けているならとドロップキックを仕掛けていった。
これには和香が苦悶の表情でコーナーに飛ばされると、寄りかかるようにして驚いていた。
更に真弓が飛び込んでエルボーを和香自慢の胸に叩き込むと、髪を掴んで首投げで投げつけていった。
意外に動きのよい真弓。
更に両足を絡めるように首４の字を狙うが和香がロープに逃げた。
レフリーに離される、またも構えて向かい合う和香と真弓。
素早くタックルを狙っていく真弓だが、和香も上手く体格差から潰していく。
四つん這い状態で考えている真弓に、今度は和香が仰向けに倒してからフォールするが、真弓が肩を浮かせていった。
真弓が返すと素早く起こしてから、ロープに振って和香がジャンピングニーパッドを叩き込むと、悲鳴とともに倒れ込む真弓。
真弓が怯んだからとストンピングで攻め続けると、一気に両足を抱え込んで逆エビ固めを極めていった。
グイッ・・・
「ううっ・・・・うっ・・・・くっ・・・・」
必死にロープに手を伸ばす真弓。和香もギブアップ狙いか胸を揺らしながら抱え込む足を揺さぶった。
時折ビキニを気にする仕草を見せながらも、真弓がロープに逃げていく。
まだ和香もプロレス技が慣れないせいか、逃げられてしまって悔しそうな表情を浮かべるが、レフリーが放させていく。
『ブレーク・・・』
和香は距離を置いていくと、真弓はフラつきながら和香を睨み付けていた。
和香はタックルを警戒してか距離を置こうとすると、真弓がまたもタックルの仕草から距離を詰めていく。
そして踏み込んだ瞬間にタックル潰しを考えた和香に対して、真弓は慣れていない筈のローキックを叩き込むと、フラつく和香に対して大振りの張り手を頬に叩き込んでいくと、和香が痛さと驚きから逃げるようにロープに逃れた。
更に張り手が叩き込まれると、和香も負けじと張り返していく。
バシッ・・バシッ・・
口の中を切ったのか、和香の自慢の唇に血が滲んでいく。
真弓もここで勝利して先に駒を進めたいが、和香も体格で上回るし弱くはない相手。
張り手から真弓が拳を握りしめると、その拳をロープに押された形の和香のお腹に叩き込んだ。
「ぐふっ・・・」
柔らかいお腹を殴られて苦悶の表情の和香。
更に数発パンチが叩き込まれると、和香は堪らずお腹を押さえたまま座り込んでしまった。
その和香の背後に立つ真弓。そのままヒジを観客にアピールすると、片手で和香の髪を握りしめて上を向かせてから、額にエルボースタンプを叩き込んでいった。
バキッ・・・
鈍い音が響き渡ると、和香は泣きそうな表情で痛がっていた。
更にスリーパーど締め上げていく真弓。和香は苦悶の表情でロープに足を伸ばすと、何とかロープブレークで逃れた。
首を気にしながら立ち上がる和香に対して、真弓がドロップキックを放とうとすると、これには和香が避けて自爆させていった。
倒れた真弓に、和香がお返しとばかりにストンピングで反撃していく。
攻め続けていたから真弓は息も上がっている様子で、このストンピングでダメージを負っていた。
髪を掴んで真弓を起こすと、首を抱え込んでからDDTを炸裂させてから、大の字にさせてから両足を掴んでから一気に足４の字固めを極めていく和香。
グイッ・・・
「んあああぁぁぁ・・・・痛いぃぃぃぃ・・・・・」
真弓の悲鳴がリングに響き渡ると、和香も完全に技を極めていく。
ロープからは離れているから、真弓は必死に耐えているが身体からは大量の汗を流していた。
しばらくしてから和香は技を解いてから、攻めていた真弓の膝にストンピングを叩き込むと、またも足４の字固めで責めていった。
ググッ・・・
「ぎゃああああぁぁぁぁ・・・・・」
絶叫する真弓。和香が足を徹底して狙っていくと、ダメージが蓄積して更に追い込まれていく真弓。
レフリーもギブアップの確認をするが、真弓は必死になってギブアップは拒んでいく。
耐える真弓を放していく和香。なかなかギブアップしないからと、今度は起こしてから顔に張り手を叩き込むと、またもDDTを狙って首を抱え込んでいった。
だが、次の瞬間に悲鳴をあげたのは和香だった。
「んああぁぁ・・・・・」
そう、苦し紛れに真弓が和香の股間へグーパンチを叩き込んだのだった。
会場からはブーイングも送られるが、真弓は構わず反撃していく。
苦しむ和香に至近距離から助走のないラリアットを腕の力だけで叩き込むと、フラついた所をエルボーで攻めてから、胸にパンチを数発叩き込んでいく。
グシュ・・グニュ・・・
「いやっ・・・・お、オッパイはやめてよ・・・・・」
自慢の胸を殴りつけられて和香が嫌がると、真弓は更に顔面へパンチを叩き込んだ。
バキッ・・・
「ぶふっ・・・・」
口の中を切って血を滲ませていく和香。反則のアピールをレフリーにすると、レフリーも真弓に注意するが真弓も必死だった。
足を狙われてダメージがあるからと、ここは反則ファイトなどでかく乱して勝利を奪い取ろうと考えていたのだった。
しかし和香も負けずに顔を殴り返すと、真弓も意地になって殴り返す展開になっていった。
バキッ・・・バシッ・・・ガッ・・・・
お互いが意地になって顔を殴りつけると、反則なのにレフリーも注意しなかった。
次第にロープに詰まっていく真弓。体格差から殴り合いは不利だったが、意地でも勝ちたいと言うのが観客にも伝わってきていた。
殴り合いで劣勢になる真弓は、またもタックルを狙って抱きつこうとすると、和香の放った膝蹴りが偶然にもボディを抉ってダウンしてしまった。
鳩尾辺りに決まったのか、真弓がお腹を押さえこんでダウンして悶絶する。
偶然の展開だが、和香は一瞬躊躇うが藻掻く真弓のお腹へサッカーボールキックを叩き込むと、仰向けになってお腹を押さえ込む真弓を跨いでいく。
真弓は苦しんでいているが、和香が片手を挙げてアピールすると、そのままお腹へヒップドロップを叩き込んでから、真弓の両肩に手を乗せてフォールの体制になっていく。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・・・』
しかしカウントがギリギリの所で真弓の肩が浮くが、呼吸は乱れまくり苦悶の表情を浮かべていた。
フォールを返されても、和香はまた腰を浮かせてから、真弓のお腹へヒップドロップを叩き込んでいく。
ボシュ・・
「ぐぶうっ・・・・・」
変な悲鳴をあげて、口から涎を垂れ流していく真弓。
今度こそと和香がフォールすると、流石に真弓も返せずにスリーカウントを決められていった。
『カンカンカンカン・・・・』
ゴングが乱打されるリング上。
ここで勝負が決まり、和香が立ち上がるとレフリーに手を挙げられて勝利のコールを受けていた。
一方、負けた真弓はお腹を押さえたまま倒れていると、黒服などによって退場させられていくのであった。
第１０試合
『選手入場っ！』
早くも次の試合の準備がされていくと、リング上には山木早織と若月千夏の姿があった。
『第１０試合っ・・・青コーナー～っ・・身長１６５㎝、上から９８、６０、８６、山木～早織～っ！』
コールを受けると恥ずかしそうに黒いビキニ姿で一礼する早織。地下プロレスデビュー戦と言う事もあり仕方ないことでもあった。
『赤コーナー～っ・・身長１６０㎝、上から８２、５８、８４、若月～千夏～っ！』
対照的に、白いビキニでガッツポーズで挑発するように早織に近づく千夏。
「胸だけタレントさん・・・負けないわよ・・・」
挑発的に言い放つ千夏。RQの経験がある２人だけに、千夏としては負けられないと言う気持ちが強いのだろうか。
「む、胸だけって・・・それは若月さんよりは胸は大きいですけどね・・・」
千夏の挑発に言い返す早織。
早くも一発即発状態のリング上で、リングアナもゴングの要請をしていく。
『カァーン！』
早くもゴングが鳴らされると、リング中央で睨み合う千夏と早織。
バシィィィィ・・・・
いきなり千夏が張り手を叩き込むと、早織は一瞬フラついたように見えたが張り手を返した。
バシィィィ・・・・
早織の張り手に千夏はお腹へパンチを叩き込むと、続けて自慢の９８㎝の胸にもパンチを叩き込んだ。
殴りつけられて変形していく早織のバスト。同時に激痛に苦悶の表情を浮かべていた。
苦し紛れに早織も殴り返すと、ここでレフリーが止めて距離を置かせていく。
距離を置いて睨み合うと、早織も構えても飛び込まず、千夏も挑発的にフェイントは見せるが組み合わなかった。
観客席からも声援が飛び出すと、千夏が低空タックルを仕掛けていく。
しかし早織がタックルを潰していくと、俯せ状態の千夏のサイドポジションを取っていく。
タックルを失敗したからと、千夏が一気にロープに手を伸ばして逃げると、またもレフリーが離させていく。
距離が離れると、早織が先に動いてラリアットを狙うと、千夏の首に激しく叩き込んでいく。
バシィィィィ・・・・
倒れずにフラついてロープまで逃げて寄りかかる千夏。続けて早織が蹴りを出して攻めると、首投げでマットに落としてからスリーパーで締め上げていく。
苦悶の表情を浮かべる千夏は、締めてくる早織の腕を掴もうとして足をバタバタさせていた。
バシィィィ・・・・
「おらあぁぁぁぁ・・・・」
更にスリーパーを放してから、マットに座る形の千夏の背中に蹴りを叩き込む早織。
呼吸が一瞬出来なくなって苦悶の表情の千夏に、早織はロープに走ってから低空のドロップキックを叩き込んでいった。
ビキニに包まれたバストが揺れながらのドロップキックは凄まじい迫力だったが、千夏は悲鳴をあげてリング下に転がるように逃げていく。
リング上では早織が千夏を睨み付けると、千夏が怒り出していた。
「おいっ・・・調子に乗るんじゃね～よ・・・」
リング下で強気の千夏。更には場外からパイプ椅子まで持ち出す始末だった。
エプロンサイドに椅子を持って上がろうとする千夏。
だがロープ越しに早織がエルボーを仕掛けると、フラついて場外に叩き落とされてしまった。
これにはリング下で苦しむ千夏。
今度は早織もリング下に降りていくと、苦しむ千夏を起こしてから鉄柵に振って叩き付けていった。
ガッシャーン！
千夏が苦しそうに倒れていると、早織が続けて場外でのパイルドライバーを狙っていった。
これには焦った様に千夏が抵抗するが、デビュー戦だとは思えない豪快なパイルドライバーが炸裂していった。
脳天から場外のマットに叩き付けられて、グッタリとする千夏。更には首を押さえて痛がっていた。
その千夏の様子に、早織はもう一発パイルドライバーを叩き込むと、今度は首を押さえたまま動けない千夏。
前の試合で首にダメージを受けたのが、このパイルドライバーで再発した様子にも見えた。
早織が千夏をリングに入れると、グッタリと倒れたままの千夏。
しかし早織は容赦せずにストンピングで蹴りこむと、仰向けで苦しむ千夏にトドメを刺そうとトップロープに登ると、一気にボディプレスで押しつぶしていった。
バシィィィィ・・・・
一瞬、千夏の身体がピクリとするように衝撃に、千夏はグロッキー状態に追い込まれてしまった。
この状態に大歓声が早織を包み込む。
すると、早織は自らの胸を押さえて巨乳をアピールすると、その胸が千夏の顔面に当たるようにと、飛び上がってフライングボディプレスを叩き込んだ。
『ワン・・・・ツー・・・・スリー・・・・』
レフリーがカウントを入れると、あっさりとスリーカウントが決まって早織の勝利となっていった。
９８㎝の爆乳プレスに動くことの出来なかった千夏。しかし前の試合のダメージが出てきていたのは確実だったようだ。
勝ち名乗りを受ける早織に、負けた千夏が膝をつきながらアピールした。
「勝ったからって調子に乗るんじゃね～よ、胸だけ女っ！」
負けても強気の千夏。
「負けたくせに何言ってるのよ・・・」
対して早織も千夏に言い返す。
フラフラしながらも立ち上がる千夏は、そのままレフリーに手を挙げられている早織に殴りかかろうとすると、リングサイドから黒服などが止めにはいるのであった。
この２人の再戦はあるのであろうか・・・。
早織は千夏を相手にせず、そのままリングを去るが、黒服に押さえられている千夏はリングを去る早織に怒鳴り散らしていた・・・。
第１１試合
『選手、入場っ！』
リングアナに呼ばれてリングインするのは、グラビア系で人気のある熊多曜子と、小倉夕子だった。
観客たちも、この組み合わせに試合は簡単に終わると思い、夕子に対する声援が飛んでいたが、勝利を願ってと言う訳でもなく、何分持つかと言う興味からの声援と言うのは言うまでもない・・・。
『１１試合っ・・・青コーナー～身長１６２㎝、上から８０、５６、８３、小倉～夕子～っ！』
コールを受けてピンク色の可愛らしいビキニ姿で一礼する夕子。
『赤コーナー～身長１６４㎝、上から９２、５８、８８、熊多～曜子～っ！』
一方、黒いビキニ姿で堂々とコールを受けてから観客席に向かって頭を下げていく曜子。
各のコーナーに行くと、そこでゴングが鳴らされた。
『カァーン！』
ゴングと同時に曜子が反対コーナーに飛び込んでいくと、夕子が驚いて立ちすくんだ。
構わず曜子が強烈なドロップキックを叩き込むと、夕子は悲鳴と共にコーナーにダウンしていく。
続けて夕子の髪を掴んで曜子が起こすと、一気にボディスラムでマットに背中から叩き付けていく。
「きゃああああぁぁぁぁ・・・・」
夕子の悲痛な叫びに、観客達が興奮して叫んでいく。
グイッ・・・
「あうっ・・・・」
しかし曜子の攻めは止まらず、夕子の髪を掴んで起こしてから、ボディへ膝蹴りを入れて動きを止めると、ロープに押しつけてから喉元に水平チョップを数発叩き込んでいった。
バシィィィ・・・・バシィィィ・・・
「ぶっ・・・・がふっ・・・・」
トップロープに腕を絡ませて苦しむ夕子。
懸命に夕子も張り手で反撃をするが、曜子が頬にエルボースマッシュを叩き込んで黙らせると、反対側のロープに振ってからラリアットで倒していった。
バシィィィ・・・
「いやあっ・・・・」
倒れ込んで首を押さえて苦しんでいる夕子。
グイッ・・・
またも起こしていくと、豪快にボディスラムで投げつけてから、倒れ込んだ夕子に逆エビ固めで痛めつけていく曜子。
細い身体の夕子は、まるで背骨が折れるのではと言うくらい曲げられて悲鳴をあげていた。
「痛いぃぃぃぃぃ・・・・痛いぃぃぃぃぃ・・・・イヤあぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
マットを激しく叩いて悲鳴をあげる夕子。
曜子も揺さぶって試合を決めようとしていると、レフリーがギブアップの確認をしていく。
しかしレフリーのギブアップの確認に拒む夕子。
「ノォォォォォォ・・・・・・ノー・・・・ギブアップしないっ・・・・ノォォォォォォォォ・・・・・・・」
涙目でロープに手を伸ばそうとしながら耐える夕子。
「我慢しないでギブしなさいよ・・・・折れちゃうよ・・・・」
曜子もも夕子の耐える姿に驚くが、試合を終わらせようと必死に揺さぶっていく。
しばらく痛めつけていくと、曜子も汗を流しながら夕子を放していく。
放されるとグッタリとマットに俯せ状態で倒れている夕子。呼吸も荒くなって苦しそうだった。
髪を掴んでまた起こされる夕子。すると突然組み付いてバックドロップで反撃しようとするが、曜子に逆にヘッドロックで締め上げられると、額にパンチを受けて悲鳴をあげるのであった。
更に曜子がコーナーポストに夕子の脳天を叩き付けて痛めつけると、倒れている夕子の横でガッツポーズを取るのであった。
コーナーに座り込む夕子。
その夕子の背中に蹴りを入れて痛めつけると、髪を掴んで起こそうとする曜子。
逆に曜子のお腹へ果敢にパンチを入れて抵抗する夕子。
曜子も一瞬痛そうな表情をするが、その夕子を起こしてからボディスラムで投げつけてから、飛び上がってエルボードロップを胸に炸裂させていった。
バキッ・・・
ビキニに包まれた小振りなバストへ曜子のヒジ爆弾が炸裂すると、激しく両足をバタバタさせて転がるようにリング下に逃げていく夕子。
リング上では曜子が夕子の様子を見つめる中、夕子は苦しさからリング下で休んでいた。
しばらくしてから、歓声に押されるようにして夕子がリングに戻ろうとすると、ロープ越しに曜子に捕まっていく。
逃げようと抵抗するが、曜子が一気にブレンバスターでリング内に戻していった。
バシィィィィィ・・・・・
「ひいぃぃぃぃぃぃ・・・・・」
夕子の悲痛な叫び声がリング内に響き渡っていく。
大の字状態の夕子に、曜子はゆっくりと覆い被さるようにフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・・・』
カウントギリギリで夕子が身体を動かして耐えると、曜子は試合を決めたと思ってレフリーに抗議していく。
「ちょっとぉぉぉ・・・今のスリーカウント入ったでしょ？」
レフリーに詰め寄る曜子。
すると、フラフラの夕子が背後から迫ると、いきなり逆さ押さえ込みを仕掛けていった。
完全に油断していた曜子の両肩がマットにつくと、レフリーがカウントを素早く入れていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
しかし曜子も両足をバタバタさせてスリーカウントを逃れるが、表情からは焦りの色が見えていた。
必死の反撃が上手くいかずマットに座り込む夕子。
今度は曜子が慣れないながらも座る夕子の胸に蹴りを入れると、更には顔面へ蹴りを叩き込んでいった。
顔を押さえて倒れ込む夕子。しかし休む間もなく髪を鷲掴みにして起こしていくと、ローキックを続けて叩き込んで痛めつけていった。
ダウンこそしないが、泣きそうな表情でフラフラしていく夕子。白い太股などが内出血で変色していくのが見えて取れた。
まるで打撃の練習をしているかのような曜子。
更にミドルキックで脇腹を痛めつけていくと、調子に乗って顔面狙いのハイキックを放っていく曜子。
だがこれは顔への蹴りを嫌がる夕子が、偶然か狙ったのかキャッチするとドラゴンスクリューで返していった。
グイッ・・・
「おらっ・・・えっ・・・イタアァァァァァ・・・・・」
膝を捻られて悲鳴をあげて倒れ込む曜子。仕掛けた夕子も四つん這い状態で立つことが出来なかった。
フラつきながら立ち上がる夕子。一方曜子は起きあがろうと片膝をついて起きようとすると、夕子も勝負を賭けようとパイルドライバーを狙っていった。
曜子の頭部を両足で挟むと、持ち上げてパイルドライバーの体制にしようとするが、夕子もダメージから持ち上げることが出来なかった。
今度は曜子がそのまま押し出すようにして、夕子をロープで押していくと縺れ合っていく。
この様子にレフリーが離していくと、夕子はスタミナ切れかフラフラ状態だった。
一方、曜子のスタミナは十分とは言えないまでも、夕子より上回っている様子だったが、膝にダメージを負っている様にも見えた。
『ファイト！』
レフリーの合図と共に、曜子はゆっくり夕子に近づくと、今度は掌打の様な張り手で押していく。
これには泣きそうな表情を浮かべてガードするが、何発も頬に叩き込まれてロープに詰まる夕子。
時折張り手を返すが、逆に曜子に何発も受けて手が出なくなっていく。
『熊多～っ・・・そろそろ決めろよっ！』
『ロリンコ姫を仕留めてやれ～っ！』
観客席からは、曜子に試合を決めろと催促のような声援が飛ぶと、曜子も片手を挙げて歓声に応えていく。
フラフラの夕子の髪を鷲掴みにしてから、一気に下を向かせていく曜子。
お返しとばかりに、そのままパイルドライバーの体制に持っていく。
逆さ吊り状態で怯える夕子。曜子も簡単に技を決めずに逆さ吊り状態で固定していくと、曜子が飛び上がるようにジャンピングパイルドライバーで夕子の脳天をマットに叩き付けていった。
バシッ・・・
「ああ・・・んっ・・・」
小声の悲鳴をあげて失神状態になる夕子。レフリーも夕子が失神か確認する中、曜子は立ち上がってから飛び上がると、グッタリと俯せ状態の夕子の後頭部にギロチンドロップを叩き込んでいった。
後頭部にギロチンドロップが叩き込まれると、夕子の身体がビクンと波打つ。
更に仰向けにしてから、夕子の喉元に強烈なギロチンドロップを叩き込む曜子。
それからゆっくりと両手を肩に押しつけて曜子が叫んだ。大きな
「レフリーぃぃぃ・・・カウントっ！」
その曜子の言葉にレフリーがスリーカウントを叩くと、ここで曜子の勝利が決まっていった。
勝利した曜子は、笑みを浮かべてレフリーに腕を挙げられていくが、夕子は失神状態のままなので、リングドクターがチェックしてから担架が呼ばれるのであった。
第１２試合
『特別試合っ・・・選手入場っ！』
リングアナの特別試合のコールに、リング上に姿を現していくのは仲島礼香だった。
小柄ながらバストで世の男性を賑わせていたが、惜しまれながらも芸能界は引退していたが、またも地下プロレスに呼ばれたらしい。久しぶりの地下プロレスのリングに、白いビキニ姿で不安そうな表情を浮かべていた。
だが対戦相手の姿がない。その状態に観客達も気にし始める中、遂に対戦相手が姿を現していった。
観客席から騒がしくなる中、姿を現したのは何と、あの女子バレーの選手で人気のある太山加奈だった。
１８７㎝、８２㎏と言う体格からバレーで活躍していたが、今回は勝負根性を付ける意味などから地下プロレスに出される事となったのだった。
黒い競泳水着姿の加奈。初めての地下プロレスの世界に戸惑いを見せていたが、近くの黒服に何か聞いていた。
（た、対戦相手の人っ・・・本気で闘っいいんですか？）
対戦相手の礼香を気にしてか、加奈が黒服に問いかけると良いと言われて更に戸惑う加奈。
リングで相対すると、１８７㎝の加奈と１５４㎝の礼香。
身長差３３㎝の対戦カードに驚きの声が上がっていた。
当の礼香もこれには怯えていた。久しぶりの地下プロレスのリングで、明らかに生け贄の役回りと言う事が解ったのか、リングサイドの黒服などに抗議すると、ルール変更が認められていった。
『３分３ラウンド制格闘技戦っ・・・・青コーナー～っ・・・元グラビアアイドル～っ・・・仲島～礼香～っ！』
コールを受けて、初めてのオープンフィンガーグローブに戸惑う礼香。
『赤コーナー～っ・・・現役バレーボール選手～っ・・・太山～加奈～っ！』
コールを受けて一礼していく加奈。目つきが真剣になっていくのが分かった。
加奈も手に初めて着けるオープンフィンガーグローブに驚いていたが、近くのコーナーを殴りだして感覚を学んでいた。
そしてマウスピースを口の中に入れると、ゴングが鳴らされていった。
『カァーン！』
ゴングと共に、礼香が前に出るが身長差から戸惑っている様子だった。
一方、加奈も初めての地下プロレスのリングとあって戸惑っていたが、身長差のある礼香に少しずつ間合いを詰めていった。
慣れない打撃技のフックパンチで前に出ようとする礼香。
しかしバレーで鍛えている加奈にとっては止まっているようなパンチ。
逆に前蹴りを突きだしていくと、容赦なく礼香の胸に炸裂すると、礼香は咳き込んで倒れていった。
立ち上がるまで待っている加奈。
礼香も警戒しながら立ち上がると、果敢にもローキックを出して前に出る。
するとカウンターのパンチを顔面に受けてダウンすると、観客席からは一気に倒せとばかりに歓声がおきていく。
その歓声に押されるように、ダウンする礼香のお腹へ蹴りを入れてから、馬乗り状態から顔面パンチを叩き込んでいく加奈。
８２㎏の加奈の圧力に逃げることも出来ず、ガードしたくても片手でガード出来ない状態にされ、片手で殴られていく礼香。
バシッ・・・バシッ・・・
殴られるたびに、両足をバタバタさせて藻掻き苦しむ礼香。
次第に鼻から出血して、更には口の中も切ったようだった。
この展開にレフリーが一旦試合を止めていくと、加奈と礼香を立たせてから試合を再開させていった。
構えるがフラフラ状態礼香。
一方、加奈はまだ攻めて良いのか戸惑いながらも、フラフラの礼香にローキックのような重たい蹴りを叩き込むと、そのままコーナーに押し込むようにしてから、一気に身長差から残酷感のある串刺しの膝蹴りを叩き込んでいった。
１発目で意識を朦朧とさせた礼香は、２発目は顔面にヒザ蹴りを受けて崩れるように倒れ込むと、加奈の足元で俯せになってダウン状態になっていった。
グイッ・・・
「可哀相だけど・・・試合は試合だから・・・・」
加奈が呟くと、グッタリしている礼香の髪を掴んで起こすと、一気に抱え上げるようにしてカナディアンバックブリーカーで礼香を仕留めに入った。
容赦なく極められていく礼香。小柄な身体が揺さぶられていく。
「ギブっ・・・ギブアッ～プっ・・・ギブぅぅぅぅぅぅ・・・・・」
これには礼香がギブアップと泣きながら言い出すと、ここでレフリーがギブアップを認めて試合を止めていった。
『ただ今の試合、１R２分４９秒、太山加奈のギブアップ勝利とします！』
このコールに観客たちが狂ったように歓声をあげていくと、加奈はゆっくりと礼香をリングに降ろすと、観客に一礼だけしてリングを去るのであった。
まさに加奈の大きさをアピールするかの様な試合。可哀相だったのは、久しぶりに地下リングに上げられて生け贄にされていった礼香であったのは言うまでもない・・・。
第１３試合
『第１３試合っ・・・選手入場っ！』
リングアナがコールすると、リングに登場したのはグラビア系では売れっ子でもある守下千里と、売り出し中のグラビア系の霜村真理が姿を現した。
共に黒いビキニを着ていたが、真理の方は驚異の９６㎝のバストを揺らしていた。真理のバストの前では、千里の８８㎝のバストも可愛く見える。
早くも千里は真理を睨み付けていると、真理も今夜が地下プロレスデビューとは思えないほど、千里に近づいて睨み返していった。早くもグラビア系同士の激しい争いの予感がしているリング上。
『青コーナー～っ・・・身長１６１㎝、上から９６、５９、８４、霜村～真理～っ！』
コールを受けて一礼していく真理。下を向いた時に現れる大きな胸の谷間に歓声が送られていた。
『赤コーナー～っ・・・身長１６６㎝、上から８８、５７、８８、守下～千里～っ！』
一方、地下プロレスでは格闘技戦まで経験している千里は、ゆっくりと一礼をすると、そのままコーナーに戻っていった。
『カァーン！』
早くもゴングが鳴らされると、いきなり真理が走り込んで千里にドロップキックの奇襲から試合は始まっていった。
これには倒れ込む千里。逆に大きな胸を揺らしながらストンピングで攻め込む真理。
これには千里が転がるようにしてリング下に降りていった。
リング上では真理がガッツポーズでアピールするが、リング下で冷静に真理の動きを見つめる千里。
素早くリングに戻る千里は、距離を詰めて真理と向かい合っていく。
手が届く距離になると、いきなり千里の張り手が真理の頬を襲う。
バシッ・・・バシッ・・・
頬を叩かれて痛がる真理。しかし張り手を返していく。
バシッ・・・
お互いが意地を張り合うように張り手を叩き込んでいくと、千里がいきなりミドルキックで真理の脇腹を抉った。
「ぐふっ・・・ううっ・・・・」
初めて味わうミドルキック。肉付きの良い真理のお腹周りの肉が痛々しいが、真理は堪らず座り込んでしまった。
グイッ・・・
その真理の髪を掴んでおこしていくと、ヘッドロックで締め上げてからブルドッキングヘッドロックで攻め立てる千里。
素早く俯せ状態の真理に、両足を掴んでからインディアンデスロックを極めて追い込んでいく。
「ああっ・・痛いぃぃぃぃぃぃ・・・・・痛いぃぃぃぃぃぃぃ・・・・」
ロープを目指すように真理が手を伸ばして悲鳴をあげる。
その真理の悲鳴に千里がグイグイと極めていくと、更に激痛が真理の身体を襲う。
もう少しでロープに手が届くかと思った瞬間、千里は意地悪く顎に手を掛けて、更に両膝を腰に押し当てて弓矢固めで痛めつけていく。
「んんっ・・・・んぐぐぐっ・・・・んんっ・・・・」
悲鳴が上げられず、身体を震わすように苦しんでいる真理。
「どうっ・・・ギブアップする？」
追い込むように千里が揺さぶりかけるが、真理は必死に耐えていた。
真理が耐えるからと、千里が技を解いてから立ち上がっていく。
自慢の巨乳を揺らしながら四つん這い状態の真理。その真理にストンピングで攻め込むと、髪を掴んで起こしてから、一気にボディスラムでマットに叩き付けていった。
技を受けた真理も苦しそうだったが、千里も息を荒げてフラついてロープに寄りかかっていた。
フラフラになりながら立ち上がる真理。
千里は容赦なく至近距離からのラリアットを首筋に叩き込むと、真理が口から涎の飛沫を上げながらもロープまで振られていく。
しかしダウンせずにロープで勢いをつけると、逆に千里にラリアットを返していった。
バシィィィ・・・・
「ぶはあっ・・・・」
完全に油断した千里は、真理の思わぬ反撃にダウンしていくと、フラつきながらも倒れた千里の顔面などへストンピングを叩き込む真理。
流石に顔面を蹴られては悲鳴をあげる千里。一気に真理がボディプレスで押しつぶすと、そのままフォールしていった。
『ワンっ・・・・ツー・・・・』
しかしまだ肩を浮かせて驚く表情を浮かべる千里。
そのマットに座った状態の千里に、背後からスリーパーで締め上げていく真理。その真理の胸の感触を背中に受けながらも千里は苦悶の表情を浮かべていく・・・。
レフリーも千里の様子をチェックすると、千里は意地でも耐えようと必死だった。
締め上げる真理も汗を流して辛そうな様子だが、耐える千里に技を解いていった。
「コホッ・・・コホッ・・・」
少しチョーク気味だったのか、千里が苦悶の表情で咳き込んでいたが、真理は髪を掴んで起こしていった。
フラつく千里に、一気に水平チョップで攻め立ててから、首相撲の体制からニーリフトで千里を大の字にダウンさせていく真理。
すると、観客席に向かって自慢のバストを自らの手で揺らしてアピールすると、助走をつけて倒れている千里にフライングボディプレスを叩き込んでいった。
丁度、バストが千里の顔面を押しつぶすようにしていくと、千里は身体を痙攣させるようにして苦しんでいった。
この様子に歓声が送られていくと、真理も苦しそうだったが頑張ろうとして千里に勝負とばかりに、一気にパイルドライバーを仕掛けていった。
ゆっくりと逆さ吊り状態にしていくと、千里もビキニから乳房が飛び出しそうになっていく。
バシッ・・・
「ああんっ・・・・」
脳天からマットに叩き付けられて倒れ込む千里。
そのダウン状態の千里を見て、真理が呟いた。
「やっぱりプロレスだから、こういうのもやらないとね・・・・」
そう言うと、真理が近くのトップロープに登ると、倒れている千里にトップロープからボディプレスを狙っていった。
しかし、千里も伊達に地下プロレスの経験があるわけではなかった。
飛び出した真理に対して、下から両足を揃えて蹴り上げていった。
グシュ・・・
「グボッ・・・・ウエェェェェェェェ・・・・・・」
これで勝ったと思い、反撃など考えずにボディプレスを仕掛けた真理だったが、下から千里にお腹を蹴り上げられると、力を入れていないのと鍛えていないからと、口から大量の胃液を吐きだしてマットの上を藻掻き苦しんでいた。
「汚いわねぇぇ・・・・そろそろ決めてあげるわよ・・・覚悟しなさいよ！」
逆に、千里は藻掻き苦しむ真理の腕を掴むと、一気に試合を決めようと腕に両足を絡ませるように三角締めを極めていった。
グイッ・・・
「あああっ・・・・」
身体に走る苦しさに、真理は勝ったと思っていた事もあって悲鳴をあげて苦しんでいく。
両足をバタバタさせて苦しむ真理。
千里も容赦なく極めていくと、会場からは落とせコールまでリングに送られていた。
ロープまで逃げられずに真理はただ失神を待つだけになると、ここで真理の口からギブアップの声が漏れた・・・。
「ギ・・・ギブアップ・・・」
その言葉に、千里は意地悪く言い返す。
「何ですって・・・大きな声で言ってよ、聞こえないわよ！」
「ギブっ・・・ギブアップぅぅぅぅぅぅぅ・・・・・ギブアップぅぅぅぅぅぅぅ・・・・」
その泣き叫ぶようなギブアップ宣言に、レフリーもゴングを要請していった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが鳴らされると、千里が技を解いていった。
技が解かれるとグッタリとマットに崩れ落ちる真理。
『ただ今の試合、守下千里が三角締めで勝利しました！』
リングアナがコールすると、千里は真理に構わずリングを後にするのであった・・・。
第１４試合
『第１４試合、グラビアトーナメント第１回戦最終バトルっ！選手入場っ！』
そのリングアナの叫び声にリングに上がるのは、あの原宿系女子プロレスでプロレスを、そしてグラビアでは大きな胸を武器に売り上がってきた市河由衣の姿があった。
白いビキニに白いリングシューズ姿で、早くもコーナーで身体を動かして試合に備えている様子だった。
対して、今夜由衣の対戦相手となるのは、小柄ながら爆乳とも言えるバストを武器にグラビア界に殴り込んできた花居美里だった。
由衣と同じく白いビキニに白いリングシューズ姿。そのリンコスに由衣は一瞬視線を鋭くしていた。
しかし今夜がデビュー戦でもある美里は、緊張している様子も見せずにコーナーに寄りかかっていった。
『青コーナー～っ・・・身長１４７㎝、上から９３、５８、８５、花居～美里～っ！』
コールを受けると片手を挙げてアピールする美里。
『赤コーナー～っ・・・身長１５８㎝、上から８３、５５、８０、市河～由衣～っ！』
コールを受けると、美里を挑発するように近づいてガッツポーズで威嚇していく由衣。
同じリンコスで腹を立てているのか、鋭い視線で睨み付けていた。
その由衣に対して、美里も胸を押しのけるようにしていくと、由衣も怒って取っ組み合いが始まりそうになると、レフリーが止めていくが止まらない２人。
その様子にレフリーがゴングを要請していった。
『カァーン！』
ゴングが鳴る前から始まっている試合。由衣が掴みかかろうとすると、美里が由衣の顔面へパンチを叩き込んだ。
バキッ・・・
「ぐっ・・・」
その一撃に顔を押さえて退いていく由衣。
すると、美里がボクシングのように構えて距離を詰めると、一気に由衣の顔へパンチを入れていった。
バシッ・・・バシッ・・・バキッ・・・
「ほらほらっ・・・負けないわよ！」
美里が顔面へのパンチを叩き込んでいくが、由衣はレフリーに反則のアピールをしていく。
「は、反則でしょ・・・レフリーぃぃぃ・・・ちょっと止めてよ！」
由衣のアピールにレフリーが美里を制止すると、美里が由衣にパンチを入れるのをやめていった。
だが、その美里に至近距離からラリアットを叩き込むと、フラつく美里の背後を取ると、由衣が一気にチョークスリーパーで締め上げていく。
いきなりのチョークスリーパーに美里が藻掻き苦しむが、逃げることも出来ずに藻掻くだけだった。
膝を折るように座り込んでいく美里。
更に揺さぶりかけて倒していく由衣。
由衣は両足で胴締めのも仕掛けていき、アナコンダスリーパーで締め上げていった。
次第に反応のなくなる美里。
その美里の様子に、試合が始まって間もないがレフリーがゴングを要請していった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが鳴らされても由衣は締め続けると、レフリーが危険だからと無理矢理に由衣を離させていく。
由衣が立ち上がると、足元には失神状態の美里が横たわっていた・・・。
由衣は周りを見渡すと、リングアナにマイクを手渡してもらい、観客に向かってアピールしていく。
「今夜は・・・、新人相手にムキになって・・・、失神ＫＯで簡単に試合を終わらせてしまってすいません。次の試合はもっとお客さんが楽しめるように頑張りたいと思います・・・・」
そう言い残すと、、由衣は素早くリングを後にしていくのであった。
一方、美里は意識を取り戻すと、由衣が居ないリング上で簡単に仕留められた事を悔やんでいた・・・。
第１５試合
『本日のメインイベントを行います！』
リングアナのコールにリング上に姿を現したのは、久しぶりに地下プロレスのリングに上がる鈴本あみだった。
現ジュニアヘビー級王者でもあるあみ。今夜はタイトルマッチが組まれていたのだった。
白い競泳用水着でコーナーに寄りかかるあみ。対戦相手は知らされていないようだったが、その相手もリングに姿を現した。
その対戦相手・・・挑戦者はあの河村ひかるだった。
ボクシング経験者と言う事だけあって、今夜もパンチが使えるようにとオープンフィンガーグローブを着けての登場だった。
『第１５試合っ・・・ジュニアヘビー級タイトルマッチを行います・・・青コーナー～っ・・・挑戦者、河村ひかる～っ！』
コールを受けると、黒いスポーツビキニ姿でパンチを放って身体を動かしていくひかる。
『赤コーナー～っ・・・チャンピオン～っ・・・鈴本～あみ～っ！』
コールを受けて観客席に一礼していくあみ。しかしひかるのパンチには警戒しているようだった。
『カァーン！』
早くもゴングが鳴らされると、まずは距離を置いて睨み合い展開のリング上。
ひかるは完全にボクシングのようにアップライトで構えると、間合いを計っていた。
一方、あみはプロレススタイルで片手を出して力比べを誘っている様子だったが、ひかるは応じようとしていなかった。
しばらく睨み合うが、あみは仕方ないと顔面ガードを固めて、そのままタックル狙いで飛び込んでいった。
これにはひかるも抱き合うようにして組み付くが、上手くロープに押されるようにして逃げていく。
『ブレークっ・・・』
レフリーの指示で離れる２人。
しかし、あみがエルボースマッシュで攻め込むと、逆にひかるもあみのお腹へボディブローを叩き込んでいく。
ボシュ・・・
お腹にパンチを受けて動きが止まるあみ。更にひかるが左右のボディブローで攻め込んでから、動きの止まったあみの顔面へもパンチを叩き込んでいった。
顔へのパンチは倒すと言うより、ジャブ程度と言う感じだったがあみにとっては恐怖だった。
顔を殴られる恐怖に顔面を両手で覆うあみに、ひかるがボディへパンチを打ち込んでいく。
ガードが下がると、またもひかるが目を狙ってジャブを放っていく。
ジャブを受けて嫌がるようにローキックで対抗しようとするあみ。しかしあまり威力はなかった。
だがガードを固めてタックルを仕掛けると、今度はひかるを倒していく。
ひかるのパンチが怖いからと、ひかるの腕を狙って関節技を仕掛けようとするあみ。
関節を狙われていると感じて、ひかるがブリッジなどで抵抗すると、あみが上手く脇固めを仕掛けていく。
これには苦悶の表情で苦しむひかる。
ロープに逃げるとレフリーが離れさせると、またも距離を置いていく２人。
距離が離れると、またあみは組み付こうと考えてガードを固めていく。
そのあみに対して、ひかるはジャブで牽制しながら、時折蹴りなどでフェイントをかけてから、一気に左右のジャブから距離を詰めていく。
嫌がるあみが、膝蹴りで距離を置こうとするが、ひかるが一気にフックで頬を打ち抜くと、フラつくあみのボディへ容赦ないパンチの連打を叩き込んでいく。
身体をくの字にして苦しむあみ。ガードが下がったからと、ひかるの顔面へのパンチが炸裂していった。
バキッ・・・バシッ・・・
「ぶふっ・・・・グハッ・・・・・」
プロレスルールだからマウスピースもなく、顔を殴られて口の中を切るあみ。
殴られるたびに、口から血を垂らしたり飛沫を飛ばしていた。
殴られても倒れずに抱きつくように組み付くあみ。
そのあみに、ひかるは距離を置こうと膝蹴りを出すと、首相撲の体制に持ち込んで膝蹴りを狙っていく。
しかしあみも膝蹴りを受けてから抱え込むように倒していくと、馬乗り状態に持ち込もうとした。
馬乗りになると危険とばかりに、ひかるもブリッジなどから逃げようとすると、俯せ状態のように体制を入れ替えていく。
しかしあみが首に腕を回し込んで、一気にチョークスリーパーを狙っていった。
ググッ・・・
スリーパーで締め上げられていくひかる。レフリーもギブアップを確認していくが、ひかるはギブアップは拒んでいた。
まだ完全に極められていないので、ひかるも失神する事はなかった。
打撃を受けていたダメージから、力が入らないあみ。
そのあみの様子を察してか、ひかるは頭を前後させるように振っていくと、ひかるの後頭部があみの鼻を直撃して、痛みから技を解いてしまうあみ。
顔面を押さえて転がるようにリング上で痛がるあみ。
構わずひかるは立ち上がると、あみが立ち上がるのを待っていた。
あみが立ち上がるが、鼻からは大量の鼻血が溢れ出していた。これで呼吸まで苦しくなって、あみはスタミナを消耗して追い込まれていく・・・。
『ファイトっ！』
レフリーが続行を促すと、ひかるは余裕を持ってあみの周りでステップを刻むと、時折顔面へ素早いジャブを放っていった。
「あうっ・・・・」
殴られるたびにあみの悲鳴が漏れていく。
何発もパンチを受けていくと、あみの片方の瞼が腫れ上がって、視界を奪われた様子だった。
しかしあみも必死にガードしようとして、更には反撃のチャンスを狙っているようにも見えた。
「ほらほらっ・・・チャンピオンがだらしないんじゃないの？」
弄ぶようにジャブで痛めつけていくひかる。プロレスと言うよりは格闘技戦のようだった。
ひかるに踏み込んでタックルを狙うあみ。しかしダメージから動きが鈍く、逆にひかるのカウンターの顔面への膝蹴りを受けて大の字状態になってしまった。
あみが倒れていると、横で腕を振ってアピールしていくひかる。
フラフラになりながらも立ち上がろうとするあみ。そのあみの顔面にパンチを入れてまたもダウンさせていくひかる。
余裕の表情でコーナーに寄りかかって、見下すようにあみに視線を送るひかる。
一方、あみは俯せ状態で倒れているが、立ち上がろうとして小刻みに身体を動かして立ち上がろうとしていた。
這うようにしてロープを掴むと、あみは膝をガクガクとさせながらも立ち上がっていく。
そのあみに対して、レフリーが続行可能か問いかけると、ファイティングポーズを取るあみ。
『ファイト！』
レフリーの掛け声と共に、ひかるがコーナーから飛び出してジャブからボディへとパンチを繰り出すと、あみも苦し紛れにパンチで反撃しようとすると、そのパンチが偶然にもひかるの鼻を直撃していく。
「ぎゃ！」
変な悲鳴をあげて距離を置いていくひかる。自らの鼻へ手を添えると、その指の間から血が流れ出していた。
更にドロップキックで攻め込もうとするあみ。
しかしひかるが避けて自爆させると、倒れたあみの顔面へストンピングを叩き込んでいった。
またもジタバタするように藻掻き苦しむあみ。
そのあみの髪の毛を鷲掴みにして起こしていくと、そのまま近くのロープに両腕を絡ませて磔状態にしていくひかる。
「鼻血の代償は高いわよ・・・・」
ひかるがニヤリとしていくと、ロープに固定されているあみが怯えだしていた。
バキッ・・・バシッ・・・
「ぶふうっ・・・・ぐふうっ・・・・」
フック気味にパンチを受けると、あみは口から血飛沫をマットに飛ばしていく。
更には膝蹴りをボディに叩き込むと、今度は口から胃液を撒き散らしていった。
これにはレフリーがあみをロープから解放すると、グッタリとマットに崩れ落ちていった。
俯せ状態でダウン状態のあみ。そのあみの頬を踏み付けてガッツポーズするひかる。
その光景に、観客席からは一斉にブーイングとあみに対する声援が飛んでいく。
あみに対する応援に、ひかるが怒りだしていく。
「何よ・・・勝てばいいんだから・・・何よ、この声援は・・・」
トップロープを掴んで観客席に叫ぶひかる。
そのひかるに対して、観客から野次が飛ぶ。
『プロレスしろよ・・・取っ組み合いだろ・・・・お前はは格闘技戦かよ・・・ボケッ！』
『引っ込めっ・・・・河村ッ！・・・お前なんかお呼びじゃないんだよ！』
自らに飛ばされる罵声に対して、ひかるは一気に仕留めようと考えていく。
グイッ・・・
「あうっ・・・・」
またもひかるにロープに磔にされていくあみ。
無防備なあみのお腹に対して、ひかるは頭を胸元に押しつけるようにして、腹へのパンチを叩き込んでいった。
「うげっ・・・グボッ・・・ぐふぅっ・・・・・」
殴られるたびに、血に染まるあみの表情が苦悶に歪む。
更に距離を置いてから踏み込むようにして顔面へもパンチが叩き込まれていくと、もうあみは試合続行不能状態になっていた。
レフリーがひかるを止めてあみをロープから解放すると、レフリーに抱きつくようにしていくあみ。
『鈴本っ、続行可能か？』
続行可能か問いかけるレフリー。あみは黙ったまま構えるようにして意思表示をしていく。
『ファイト！』
続行のコールが告げられると、ひかるが今度はタックルのように組み付いて倒していくと、一気にキャメルクラッチの体制に持ち込んでいった。
簡単にあみの上半身が反らされていく。顎に掛けられたひかるの手には力が入る。
「んぐっ・・・ぶぶぶっ・・・・ぶぶっ・・・・」
口から血の泡の様な物を噴き出していくあみ。
『ギブっ・・・ギブアップか？』
レフリーも心配してギブアップの確認を急ぐ。しかしあみがギブアップの意思表示をしないと、観客席からは鈴本コールがおきていく。
『鈴本っ・・・・鈴本っ・・・・鈴本っ・・・・』
あみに対する応援にひかるは腹を立てて、技を解いてから仰向けにすると、一気にあみに対してマウントポジションを取ると、一気に顔面へパンチを叩き込んでいった。
完全にノーガード状態で顔面を叩き潰されていくあみ。身体を小刻みにヒクヒクと痙攣させていた。
この状態にレフリーが試合を止めていくと、ここでひかるの勝利が決まっていった。
『カンカンカンカン・・・』
レフリーが止めるが、ひかるはレフリーを押しのけてあみの顔を殴りつけていくと、もう失神状態のあみはグッタリしているだけであった。
危険な状態に黒服もリング上に上がっていくと、やっとひかるの暴走を止めていくのであった。
『ただ今の試合、河村ひかるのレフリーストップ勝利とします！』
このコールに観客から一斉にブーイングが送られていくと、ひかるは不機嫌そうにベルトを受け取ってリングを後にした。
一方、顔を腫らして失神状態のあみは、リングドクターに応急処置を受けると、医療設備の整った医務室に急いで運ばれていくのであった。