第62回大会

第1試合

『第62回大会・・・第1試合っワンナイトトーナメント一回戦第1試合っ・・・・』
リングアナがコールしていくが、今夜は新人、または推薦されたタレントのみ8人が競い合う、総合格闘技ルールのトーナメントが行われる事になっていた。
その第1試合に出ることになったのは、優勝候補の1人と予想される長谷河京子と、今夜が地下リングデビューの山口優だった。お互いが白いスポーツビキニに、手にはオープンフィンガーグローブ、そして口にマウスピースを入れてコールを待った。
『青コーナー〜っ・・・ T169B83W58H83〜っ・・・山口〜優〜っ!』
コールを受けると、観客席に一礼していく優。その表情から緊張が伝わるが、反対コーナーの京子を倒して、地下デビューに弾みをつけたいと考えていた。
『赤コーナー〜っ・・・T166B80W55H82〜っ・・・長谷河〜京子〜っ!』
そして京子はコールを受けると、観客席に一礼してから緊張した表情で、身体を軽く動かしてウォーミングアップをしていくのであった。
レフリーからルールの確認がされると、各のコーナーに別れていく京子と優。
そしてレフリーが指示してからゴングが鳴らされていった。
『カァーン!』
ゴングと同時に飛び出していく優。
優に対して、京子は構えて距離を置こうとすると、いきなり優がハイキックを出していく。
しかしスウェーして京子が避けると、逆にタックルを狙うが優もジャブを出して牽制すると、お互いが距離を置いていく展開になっていく。
早くも緊張感漂うリング上。今度は京子がローキックを軽く出していくと、優も素早くローキックを返していく。
長い脚から繰り出されるローキックは、京子の膝にダメージを与えると、続けてインを狙うローキックが決まっていく。
蹴られると表情が一瞬苦悶に歪む京子。優のローキックが効いている様子だった。
京子も左右のジャブから膝蹴りので距離を詰めようとすると、優が前蹴りで距離を置いていく。
距離を取られると京子が打撃を嫌がってか、ガードを固めてローキックから距離を詰めようとしていくが、優も自分の距離を打撃で取ろうとしていく。
京子が前に出なくなると、優はローキックで崩しに入っていった。
素早いローキックが京子の脚にダメージを与えていくと、京子もタックルを狙って前に出ていく。
距離が詰まったからとタックルを仕掛けた京子に、優の膝蹴りが襲う。
突き上げるように京子のボディを蹴り上げたが、苦しい京子はそのままタックルの体制からテイクダウンを奪っていく。
優が下で、京子が上になっていく体制になるが、優もガードポジションを取ることが出来ないと、京子がサイドポジションを奪って関節を狙っていく。
ブリッジみたいな体制で逃げようとする優に、京子はサイドポジションから膝蹴りを叩き込む。
脇腹に膝が叩き込まれて、優の表情が苦悶に歪む。
今度は京子が優の顔面にハンマーパンチを叩き込むと、優の意識が顔面に集中したからと、一気に腕を引き抜いて腕拉ぎ逆十字固めを狙っていく京子。
しかし優も腕を抜いて転がると、そのまま立ち上がって距離を置いていった。
京子も立ち上がると、距離を置いていく。
優は立てば打撃で勝負とばかりに、京子との距離を詰めていくと、ローキックで攻め込む。
バシィィィ・・・・
音を立てて京子の細い脚を襲う優のローキック。
更に京子がローキックを警戒すると、優は強烈なミドルキックを脇腹に叩き込んでいく。
バシッ・・・
重いミドルキックに、京子の脇腹の白い肌が、内出血で変色していく。
動きがが一瞬止まる京子に、優は一気に間合いを詰めてパンチで勝負していく。
女優の命でもある顔を容赦なく殴り込んでいく優。
京子も殴られて一瞬怯むが、優の顔面を狙って殴り返す。
顔面狙いのパンチ合戦になっていくが、京子も距離を取ろうと膝蹴りを出すと、優は前に出て倒していく。
今度は優からグラウンド戦に持ち込むが、京子は下から両足を優の身体に絡ませると、ガードポジションを取っていく。
優は正座の様な体制になるが、ガードポジションの体制を取られても、長い手で京子の顔面を狙って殴ろうとする。
しかし京子の顔面を捉えられないと、逆に京子が下からパンチを出していく。
パンチを出されると、優も腹を狙ったパンチで小刻みに攻めていくと、流石にお腹を殴られては京子も苦しそうだった。
その状態が続くと、京子が一気にブリッジから身体を反転させようと狙うと、優も戸惑うと隙を突かれて離れてしまう。
京子が素早く立ち上がると、立ち上がり様に優がハイキックを出していくが、京子が避けるとタックルの様に組み付いていく。
今度は倒れずに、抱きついた様にして京子が脇腹などに小刻みなパンチを叩き込んでいく。
優も小刻みなパンチを京子に返していくと、時折膝蹴りまで出していた。
この状態が続く中、近くロープを優が一瞬見ると、そのまま京子をロープに押し込んでいく。
押し込まれて体制が崩れると、優が至近距離から京子の顔面にパンチを叩き込んでいく。
京子も殴り返すが、優がプレッシャーを与える様に殴りつけていく。
ロープを背中に、顔面を殴られて鼻血を流していく京子。
更にパンチが決まると、京子は血飛沫を上げて耐えるが、何か狙っている様にも見えた。
優はこのまま勝負を決めようと、流血した京子の顔面を狙ってパンチを叩き込んでいくと、スポーツビキニを赤く染まらしていく京子からKO勝利を奪おうと殴り込んでいく。
すると、京子は一気に前に出るとタックルの様に組み付いて倒し込んでいく。
いきなりタックルを受けて優が倒されると、倒れた衝撃で動きが止まる。
京子は抱きついた状態で上になるように体制をキープしていくと、優も抱きついたままどうして良いか戸惑っていた。
戸惑う優に、京子は両手で優の頭を抱え込むと、そのまま一気に首固めを仕掛けていった。
首を抱え込まれる形で極められていく優は、経験がないから苦しさに藻掻いていく。
上手く技が決まったからと、京子が優を攻めていくと、ここで優が堪らずギブアップした。
『ストップ・・・・ストップ・・・・』
レフリーが京子を止めると、ここで試合が終わりを告げた。
勝利した京子は腕を挙げられるが、鼻から流れ落ちる血が水着を赤く染めたり、脚や脇腹が変色して痛々しい状態での勝利だった。
一方、負けた優はデビュー戦にしては格闘技戦で、京子を流血までさせる善戦だったと、観客席からは拍手が送られていた。



第2試合

『第2試合、トーナメント1回戦第2試合・・・』
コールが始まると、リング上には2人の姿があった。
『青コーナー〜っ・・・T178B83W63H88〜っ・・・石河〜亜沙美〜っ!』
まずコールを受けたのは、その身体自体が凶器とも言える亜沙美だった。白いスポーツビキニに、手にオープンフィンガーグローブを着けていた。
『赤コーナー〜っ・・・T164B78W58H85〜っ・・・香理奈っ!』
そして反対コーナーでコールを受けたのが、今夜デビュー戦と言う香理奈だった。亜沙美と同じく白いスポーツビキニ、オープンフィンガーグローブと言う姿だった。
身長差からも、今夜がデビュー戦と言う事からも、香理奈は緊張した表情を浮かべていたが、コーナーに膝蹴りを入れる様な動きを見せて、身体を動かしていた。
コールが終わると、口にマウスピースを入れてコーナーに別れると、ゴングが鳴らされた。
『カァーン!』
ゴングと同時に前に出ていく香理奈が、いきなりローキックを叩き込んでいく。
亜沙美が驚くが、すぐにパンチで反撃していくと、香理奈もショートアッパーなどで牽制して距離を置くと、ミドルキックで攻め返す。
ゴングから早くも打撃戦になるが、亜沙美も前蹴りで距離を置いてから構えていく。
距離を置く亜沙美に対して、香理奈が積極的にローキックからタックルを狙うが、両手を前に出して亜沙美は組み付かせない。
タックルが上手くいかないからと、香理奈が踏み込んでフックを狙うと、亜沙美の顔面に命中する。
バシッ・・・
一瞬、亜沙美がフラっとしてバランスを崩すが、逆に視線が険しくなるとジャブを返していく。
顔を殴られて香理奈も嫌がるが、またも殴り返すとお互いが踏ん張って殴り合っていく。
数発殴り合うと、亜沙美が首相撲状態に持ち込んでいく。
これには香理奈がガードを固めようとするが、そのガードの上から膝蹴りを叩き込む亜沙美。
ガードの上からでも十分に効いている様子で、香理奈が一瞬苦悶の表情を浮かべていた。
更に膝蹴りを叩き込むと、香理奈が膝をついていくが、亜沙美の脚に抱きつくようにしていく。
そのまま香理奈が倒しに掛かるが、亜沙美は上から頭部を殴りつけていくが、香理奈も意地になって倒していく。
上から一気にマウントポジションを奪いたい香理奈が覆い被さるが、亜沙美も上手くガードポジションの体制を取っていく。
脚が長いから、香理奈は有効な打撃を顔面に届かせる事が出来ないと、ハンマーパンチ気味にお腹を狙いだした。
音を立てて叩き込まれる香理奈の鉄槌。これには亜沙美も苦悶の表情を時折浮かべるが、前を向く香理奈の顔面へパンチを飛ばしていく。
香理奈は顔面パンチを嫌がって、攻めるのを止めてガードを固めていくと、亜沙美もガードポジションを取る形になって、動きが止まっていく。
レフリーも攻めるように指示していくが、お互いが手を出さないと試合が進まない。
見かねてレフリーが試合を止めると、ここでスタンディング状態から再開と言う事で指示が飛ぶ。
レフリーの指示に香理奈は驚きの表情を浮かべるが、亜沙美は寝技よりスタンド勝負の方がと思い、立ち上がる。
距離をお互いが取ると、レフリーが続行の指示をしていく。
『ファイトっ!』
再開されると、今度は香理奈がローキックを出していく。
足を浮かせてブロックする亜沙美は、逆に踏み込んでパンチで攻めていく。
亜沙美のパンチが頬を捉えると、香理奈はフラっとしてからダウンしないようにと抱きつくようにタックルを仕掛ける。
組み付かれると亜沙美も肘を使って突き放そうとするが、香理奈も懸命に組み付いていく。
ロープ際で押し合う両者。亜沙美が膝蹴りまで出すが、当たって苦しい香理奈も無理をしながら倒しにかかる。
しかし体格差から亜沙美も倒れないと、逆に首相撲の体制に持ち込まれて、膝蹴りを突き上げられていく。
堪らず膝をつく香理奈に、亜沙美は上から頭を押さえ込む形で、膝蹴りを頭部に叩き込んでいく。
脳天をを蹴られて嫌がる香理奈。頭に手を伸ばしてガードするが、亜沙美の膝が襲いかかる。
すると、香理奈はまたも下から脚を狙って組み付くと、亜沙美がパンチで抵抗するも倒していく。今度は倒すのに成功するが、亜沙美がまたもガードポジションを奪っていった。
香理奈もブレイクがかかるといけないと、時折パンチをお腹へ叩き込むと、次の手を考えていく。
総合ルールと聞いて練習はしていたが、この展開だけはどうして良いか迷っている様子だった。
逆に、亜沙美もここから三角絞めなどへ移行したい所だったが、なかなか経験もなく戸惑っている様子。
またも動きが止まってきたからと、レフリーが試合を止めて立たせていく。
立ち上がる亜沙美と香理奈だが、既に肌には大量の汗が浮かんでいた。
『ファイトっ!』
続行の指示がまたも出ると、距離を置いて睨み合う2人。
今度は亜沙美が前に出ると、小刻みのジャブで牽制してから、素早いミドルキックを叩き込む。
ガードしようとする香理奈だが、伸びてくる亜沙美のミドルを脇腹に受けて動きが止まる。
更に亜沙美は踏み込んでフックで殴りつけると、一瞬フラついた香理奈の顔面を狙って殴りつけていく。
顔を殴られて、香理奈も負けずに殴り返していくと、亜沙美の頬を拳が襲う。
殴られてエキサイトしていく亜沙美。お返しとばかりに殴り返していくと、香理奈は口の中を切って血を垂らしていた。
時折顔を見せるマウスピースも、既に血にまみれていた・・・。
ロープ際で殴り合っていく亜沙美と香理奈。
香理奈が1発殴ると、亜沙美のパンチは3発は決まっていた。
次第に香理奈はガードを固めてチャンスを待とうとするが、逆に亜沙美が勝負を賭けていく。
ロープに押しつけてガードの上かにパンチを叩き込む。
更にお腹へもパンチ・膝蹴りを入れたりで攻め込んでいくと、香理奈の反撃が無くなってガードするだけになっていく。
普通の女子格闘技だったら、この時点でレフリーが試合を止める所だが、敢えて香理奈がサンドバック状態になっても続けさせていく。
フラフラしている香理奈に、亜沙美の強烈なヒザ蹴りがボディを抉る・・・。
ボシュ・・・
「ふぐうっ・・・」
この一撃に目を見開いて口からマウスピースを吐き出す香理奈。マットに落ちていくマウスピースには、涎が糸を引いていた・・・。
しかしレフリーは試合を止めないからと、亜沙美は更に顔面を殴りつけていくと、香理奈はガードも下がって顔面をサンドバック状態にされていく。
この様子に観客席がエキサイトしていく。
香理奈がマットに崩れ落ちていくと、更に亜沙美が馬乗りになって殴り込んでいくと、香理奈は完全KO状態で殴られていった。
『ストップっ・・・オーケーストップっ!』
ここでレフリーが亜沙美を止めて、試合が終わりを告げていった。
意識を飛ばしていた香理奈は、顔面を少し腫らせて、更に血まで流して倒れていた。
逆に、ムキになって殴り込んだ亜沙美はゴングの音に我に返ると、ゆっくりと立ち上がってレフリーに手を挙げられていくのであった。
デビュー戦がプロレスルール。第2戦目が総合格闘技マッチだったが、亜沙美は確実に実力を伸ばしつつあった・・・。



第3試合

『第3試合、トーナメント1回戦第3試合・・・』
コールが始まると、コーナーでは2人のタレントが立っていた。
『青コーナー〜っ・・・T168B80W58H88〜戸西〜真奈美〜っ!』
最初にコールを受けたのは、今夜が地下リングデビューになる真奈美だった。女優として活躍していたが、遂に地下リングから招かれる事になったが、線が細く格闘向きではないと思われたが、このトーナメントに出されてしまったのだった。
テレビではまだ見せたこともない、スポーツビキニ姿。ちょっと恥ずかしそうにしていたが、白いスポーツビキニが似合っていないが、観客からは視線を集めていた。手にはオープンフィンガーグローブ。口にマウスピースを入れられると、違和感に戸惑っている様子だった。
『赤コーナー〜っ・・・T165B83W58H85〜須野内〜美帆子〜っ!』
そして対戦相手は、地下リングでもヘビー級にも挑戦経験のある美帆子で、特別枠での出場となっていた。
黄色いスポーツビキニに、手にはオープンフィンガーグローブ、そして口にマウスピースを入れて開始を待っていた。
格闘技マッチは慣れていないが、美帆子は格闘技番組に出ている関係からも、総合試合には興味を抱いていた様子で、今夜は真奈美相手に気合いを入れていた。
コールが終わると、早くもゴングが鳴らされていく。
『カァーン!』
ゴングが鳴らされると、コーナーから飛び出す美帆子と真奈美。
美帆子は余裕があるように見えるが、逆に真奈美は初めての地下リング、それも格闘技戦と言う事で緊張している様子だった。
まるでボクシングの様に構えながら距離を置いていく真奈美。
逆に、美帆子はゆっくりと距離を詰めていこうとしていた。
まずは牽制のローキックを出していく美帆子。
しかし真奈美も驚いたように避けていくと、美帆子の蹴り足が宙を舞う。
またも構えて距離を置いていく真奈美と美帆子。
少しずつ距離が詰まっていくと、今度は真奈美から軽いジャブの様なパンチが繰り出されていく。
パンチに対して、美帆子は前蹴りで距離を置くと、一気に踏み込んで左右のジャブで顔面を殴り込んでいく。
この美帆子の攻めに真奈美は嫌がるようにガードを固めると、後ろに退いていくが、美帆子も前に出て距離を詰めてから、今度はボディへパンチを入れたり、膝蹴りを叩き込む。
この一撃に、真奈美は苦悶の表情を浮かべて身体をくの字にしてフラフラしていくと、美帆子は顔面にパンチを入れてから、距離を取って何かを狙っていく。
真奈美もギブアップもKOにもなっていないから、フラフラしながらも構えていくが、お腹が痛そうだった・・・。
すると、美帆子は素早くタックルで倒していくと、サイドポジションを奪っていく。
倒されて、どうして良いか解らずに戸惑う真奈美。
押さえられているだけで真奈美はスタミナを消耗していく中、美帆子はゆっくりと馬乗りになろうと狙っていた。
真奈美も嫌がって抵抗していくが、その隙を突いて一気に馬乗りになっていく美帆子。
馬乗り体制に真奈美は驚くのと同時に、上から顔を殴られると思い恐怖心が心を包んでいく。
必死に顔面を守ろうとする真奈美に、美帆子は上から狙って一発ずつ脇腹に叩き込む。
音を立ててオープンフィンガーグローブに包まれた美帆子の拳が叩き込まれていくと、真奈美は表情を苦悶に歪ませていく。
数発脇腹に叩き込まれていくと、真奈美は堪らずガードを脇腹に変えていくと、美帆子は一気に軽い顔面パンチを叩き込んでいく。初めて受ける馬乗りからの顔面パンチ。これには真奈美は狂ったように藻掻きながら逃げようとしていく。
すると、美帆子は上手く力を抜いて真奈美が俯せになるのを待ってから、一気に背後から殴りつけていった。
真奈美が必死に顔面をガードしようとしていくと、美帆子のパンチが背後から脇腹に叩き込まれていく。
バックマウント状態から殴られていく真奈美は、顔と胸など何処へパンチが飛んでくるか解らず、またどうやって逃れたら良いかも解らずに、恐怖心に包まれながら下を向いている。
脇腹に音を立ててパンチが決まると、真奈美は両足をバタバタさせて藻掻いていく。
しかし美帆子は逃さずに、続けて顔面にもパンチを叩き込むと、髪を掴んで上を向かせると、もう片方の腕を一気に喉元へ滑り込ませてチョークスリーパーを仕掛けていく。
完全に極まっていくチョークスリーパー。真奈美の表情が一瞬苦悶に歪むが、美帆子は技を解いていきなり立ち上がっていった。
観客もレフリーも驚くが、真奈美は咳き込みながら立ち上がっていく。
その真奈美の顔面を狙ったパンチを繰り出していく美帆子。離れた間合いから、一気に踏み込んで殴っては離れると言う、ヒットアンドウェイと言う戦法にしていく。
真奈美も殴り返そうとするが、この美帆子の動きについていけずに、次第に鼻血を流し始めていた。
更に、美帆子のローキックが膝を襲っていくと、内と外から蹴りこまれて動きが止まっていく真奈美。
その真奈美を首相撲の体制に持ち込んでから、一気にボディへ膝蹴りを叩き込んでいく美帆子。
堪らず
真奈美が座り込むようにダウンしていくと、続けて顔面へも膝蹴りを叩き込んで倒してから、一気にマウントポジションから顔面への強烈なパンチの連打で畳み掛けていく。
もう抵抗も出来ずに、ただ顔面を殴られていく真奈美。両足はピクンピクンと殴られる度に反応はしていた。
後頭部を固定されての顔面へのパンチは非常に危険だったが、観客は盛り上がりを見せていく。
しかしレフリーは真奈美が危険だからと、ここで試合を止めていくのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に美帆子が殴りつけるのを止めると、レフリーが美帆子の腕を挙げて観客にアピールしていった。
対して、真奈美は半失神状態で倒れていると、リングドクターが急いでリングインして様子を診ていた。



第4試合

トーナメント第1回戦の最後の試合、リングには2人の姿があった。
まずコーナーで身体を動かしているのは、グラビアでその98pの胸を武器に活躍している海江多純子だった。
地下プロレスに参戦でいきなり格闘技トーナメント出場と言う事で、観客からは胸の大きさと共に注目されていた。
反対コーナーでは、この試合で2試合目と言う女優の矢多亜希子が緊張した様子で立っていた。
『第4試合、トーナメント第1回戦最終試合・・・』
リングアナのコールが始まり出すと、観客席も賑わいだしていく。
『青コーナー〜・・・T168B98W56H84〜・・・海江多〜純子〜っ!』
コールを受けると、純子はオープンフィンガーグローブを着けた手で、コーナーポストを殴りつけてアピールしていく。
総合ルールと言うのに、スポーツビキニではなく、グラビア系だけあって黒いビキニ姿に観客も驚いていたが、反対コーナーの亜希子は胸だけのクセにと内心は怒っていた。
『赤コーナー〜・・・T164B83W58H83〜・・・矢多〜亜希子〜っ!』
コールを受けると、観客席に一礼していく亜希子。手には初めて着けるオープンフィンガーグローブ、リンコスは白いスポーツビキニを着ていた。普段は水着姿など雑誌などでも見せない亜希子の水着姿。純子の巨乳ではなく、亜希子の水着姿も十分観客の視線を集めていた。
今回の試合をするのに対して、亜希子は慣れない打撃なども練習した様子だったが、対する純子もスポーツ系は得意と言うことと、体格が一回り純子の方が上に見えるのも心配だった・・・。
『カァーン!』
ゴングと同時にコーナーから飛び出したのは純子の方だった。
構えた亜希子に対して、走り込んでジャンピングニーパッドを放っていく。
これには亜希子も避けて自爆させると、距離を置いて構えていった。
飛び跳ねたからとビキニを少し気にする純子は、構える亜希子との距離を詰めていく。
亜希子は距離わ置こうと、軽くジャブで牽制していくが、純子に対して牽制の意味にもなっていなかった。
続けてローキックを出すが、慣れない打撃の為に純子は蹴りを受けると、一気に自慢の巨乳を揺らしながらタックルを仕掛けていく。
蹴りを放ってバランスが悪い所へタイミングの良いタックル。完全に決まって組み付くと、倒さずに抱え込むように前に出る純子。
一気にコーナーに背中を叩き付けるように投げ放つと、亜希子がトップロープを掴んで体制を整えようとする。
しかし純子が前に出て顔面へ強烈な左右のパンチを叩き込んでいく。
亜希子も顔を殴られて痛いからと、お返しにと殴り返すが、純子の凄まじいラッシュにコーナーで殴り続けられていく。
更に、純子が膝蹴りをお腹に叩き込むと、亜希子の表情が苦悶に歪む。身体がくの字になったからと、純子が下からアッパーで顎を突き上げていく。
アッパーを顎に受けて、亜希子は口からマウスピースを吐き出してしまうと、続けて顔面にパンチが叩き込まれていく。
口の中が切れて早くも血飛沫が亜希子の口から飛び出していくと、レフリーが試合を止めていく。
『ストップ・・・ストップ・・・』
試合が止められると、純子は腕を挙げて観客にアピールしていくが、亜希子は口の中が切れたからと、少し戸惑いだしていた。
レフリーは吐き出されたマウスピースを拾い上げると、リングサイドからミネラルウォーターを受け取って洗うと、それを亜希子の口の中に入れていく。
早くも亜希子のスポーツブラには血が垂れていた。フラつきながらも、立ち上がっていく亜希子。
一方、純子は余裕の表情で立ち上がる。
『ファイトっ!』
レフリーが続行の合図をすると、亜希子は果敢にも前に出ていく。
同じく純子も前に出ると、今度は亜希子がタックルを仕掛けていく。
上手く純子からテイクダウンを奪っていく亜希子。倒してからサイドポジションを奪おうと体制を入れ替えていく。
逆に純子は身体を動かして逃れようとするが、亜希子も上手く押さえ込んでいた。
意地になって腕を取ろうとする亜希子だが、純子も負けずに下から腕を狙っていく。
しかし亜希子が体制を入れ替えて、一気にマウントポジションを奪っていくと、会場内が盛り上がっていく。
亜希子が顔面にパンチを落としていくが、純子も下から抱きつくようにパンチから逃れていくと、亜希子も必死になって純子を離そうとしていく。
力では純子の方が上か、抱きついたまま亜希子の身体をを揺さぶっていく。
油断したのか、亜希子が倒されて逆に純子がマウントポジションを奪っていくと、またも会場が盛り上がっていく。
バシッ・・・バシッ・・・
上から顔面に容赦なく叩き込まれていく純子の拳。
殴られると身体をビクンと反応させていく亜希子。美人女優の亜希子の殴られていくシーンに、残酷なシーンを待ち望む観客から歓声がおきていく。
鼻血まで噴き出して、亜希子の顔面が赤く染まっていく。必死に顔を殴られないようにと、ガードしていくも純子は脇腹にもパンチを叩き込むと、肋骨に直接響くような打撃に亜希子は苦しんだ。
藻掻く亜希子が俯せになっていくと、純子もそれを狙った様に腰を浮かしていく。
亜希子が自然に顔面をガードして、亀の体制になっていく。
バスッ・・・ドスッ・・・
その亜希子のボディへ、容赦なく重い純子のパンチが叩き込まれていく。
数発パンチを叩き込むと、純子が髪を鷲掴みにして亜希子の顔を上げていく。すると鼻血と口から垂れていく血で赤く染まる顔面だが、既に泣き出している亜希子。
観客達も驚く中、純子は立ち上がると容赦なく亜希子の全身を蹴り出していく。
もう亜希子が丸まって蹴り続けられて泣き出しているが、レフリーが試合を止めないからと純子は調子に乗って蹴り続けていく。
あまりに一方的になってきたからと、レフリーもやっと試合を止めていった・・・。
『カンカンカンカン・・・・』
ゴングが乱打されると、純子はレフリーに止められて立ち上がると、自らの勝利に驚きの表情を見せるが、ガッツポーズで観客にアピールしていった。
逆に、流血KO状態に追い込まれた亜希子は、黒服達に殴られた顔などをアイスパックで冷やされるなどして応急処置がされていく中、泣きながらもリングを後にしていくのであった。
これで、準決勝戦第1試合が石河亜沙美と長谷河京子。2試合目が須野内美帆子と海江多純子と言う組み合わせが決定したのだった・・・。



第5試合

『第5試合・・・選手入場っ・・・・!』
リングアナが叫ぶようにコールすると、リングに上がっていく二つの影。
照明が落とされていて、入場してくる2人の足元だけ明るくなっていたが、よく観客からは2人が誰なのか判別も出来ずに、誰なんだと言う声まで飛んでいる会場内。
そして一気に会場内が明るく照明が照らされると、リングの上に立っていたのは守下千里と村神恵梨だった。
しかし、2人の手にはボクシング用のグローブが着けられていて、ビキニにグローブ姿と言う、地下リング初のボクシングマッチだった。
早くもリングアナによるコールが始まっていった・・・。
『青コーナー〜・・・T166B88W57H88っ・・・守下〜千里〜っ!』
コールを受けるとガッツポーズで観客にアピールしていく千里。
『赤コーナー〜・・・T169B87W59H85っ・・・村神〜恵梨〜っ!』
そしてコールを受けて一礼していく恵梨。下を向いた時に強調される胸の谷間に観客達の視線も集まっていた。
今夜の試合の為に、2人は数日間だけだったがボクシングの練習を積んだと言う情報が観客達の手元に流れていた。
『1ラウンド3分、無制限ラウンドでスリーノックアウト制で行われます!・・・』
ルール説明が終わると、恵梨と千里はリング中央でレフリーによる注意事項の確認などがされていくと、白いビキニをお互いに着ている千里と恵梨は睨み合っていた。
特に千里は凄い視線を送っていたが、恵梨はあまり気にしない感じでコーナーに歩いていった。
『ラウンド1・・・・カァーン!』
そして地下リング初のボクシングマッチのゴングが鳴らされると、まずはコーナーから出てグローブを合わせていく千里と恵梨。
距離を置いていくと、まずは構えたまま相手の出方を見る両者。
恵梨が軽くジャブで牽制しながら距離を詰めようとすると、千里もジャブで牽制する。
すると、千里が一気に踏み込んでフックを狙うと、顔を狙われて恐怖に思ったのか恵梨がストレートパンチを出すと、偶然にも千里の顔面を捉えていく。
バシィィィ・・・
恵梨のグローブが顎を捉えると、千里は衝撃に堪らずダウンしていく。
『ダウンっ・・・1・・・2・・・3・・・4・・・5・・・6・・・7・・・8・・・』
カウントが続けられると、千里は驚いた表情で立ち上がると、レフリーがグローブを上げさせて続行の意思確認をすると、続行されていく。
『ファイトっ!』
ダメージこそ少なかったが、偶然とは言え最初にダウンをしたと言う事で、千里は焦りだしていた。
逆に、偶然とは言えダウンを奪ったと言う事からも、恵梨は内心余裕が生まれていた。
今度はガードを固めて距離を詰めると、千里はジャブで攻めだしていた。
千里のジャブをガードしていく恵梨。逆に殴り返したりするが、千里もガードを固めていて有効打は出なかった。
すると、恵梨は顔を狙わずにお腹へパンチを叩き込んでいった。
ボシュ・・・
お腹を殴られて千里の表情が険しくなっていく。
すると、千里もボディへ打ち返していくと、恵梨も苦しそうな表情になっていく。
恵梨も意地になって殴り返すと、千里も殴り返して打ち合いになっていった。
その場で相手の命でもある顔面にグローブを叩き込んでいく2人。
恵梨も千里も殴られるのも構わず、相手の顔を殴りつけていく。
これには会場内も盛り上がっていくが、ここで最初のラウンドの3分間が過ぎていった・・・。
『カァーン!』
ゴングが鳴らされると、レフリーは殴り合う2人を分けていくと、興奮状態の恵梨と千里はコーナーに戻っていった。
コーナーに戻ると、用意された椅子に座って休憩していくが、早くもマウスピースを吐き出すと血が滲み出ていた。
マウスピースが口に入れられ、立ち上がると次のラウンドが迫っていく・・・。
『ラウンド2・・・・カァーン!』
ゴングと同時に、今度は千里が前に出ていく。
ジャブで牽制しながら、ガードする恵梨のボディへパンチを打ち込む戦法になっていった。
千里の攻めに苦しむ恵梨は、距離を置こうとパンチを出していくが、千里も殴り返してはボディを狙っていく。
お腹を狙われてはと、恵梨は抱きつくようにクリンチしていくと、千里は突き放そうとする。
しかしレフリーが2人を止めると、距離を置かしていくのだった。
今度は千里が踏み込んでストレートを放つと、恵梨はガードするがダメージを受けていた。
逆に、ボディを返してから、一気に顔を狙ったジャブの連打で素早く前に出ていく恵梨。
顔面をガードする千里は、殴り込んでくる恵梨のビキニに包まれた胸に注目すると、ガードしながらチャンスを待つ。
恵梨がパンチを放つのを止めた瞬間、千里はバスト目掛けてパンチを叩き込んだ。
グニュ・・・
恵梨の豊満なバストにグローブが叩き込まれると、恵梨の表情が苦悶に歪む。
更にバストを狙った乳パンチに恵梨が苦しむと、千里は調子に乗って殴り込んでいく。
必死にガードしながら逃れようとする恵梨だが、千里は足を使って殴り込んでいく。
だが恵梨も必死にパンチを返すと、胸を狙ってくる千里にカウンターのストレートパンチを叩き込む。
バシィィィ・・・・
胸を狙うことに集中していた千里は、顔面を殴られて胸へのパンチも止まっていく。
すると、恵梨がお返しとばかりに胸にパンチを叩き込んでいった。
だがガードしていく千里。すると、ガラ空きのボディへパンチを素早く叩き込む恵梨。
堪らずガードを下げる千里だが、その瞬間に恵梨はアッパーを顎に叩き込むが、千里は口からマウスピースを吐き出すがフラフラしながらも立っていた。
口から血を垂らしながらも、目は死んではいない千里。
恵梨も一気に勝負を仕掛けようと、踏み込んでフックからアッパーとコンビネーションを狙っていくと、千里が苦し紛れにクリンチしていく。
クリンチされると、恵梨は脇腹など小刻みなパンチを刻んでいく。
千里も返していくと、レフリーが分けていった・・・・。
また距離が置かれると、千里も真剣な表情でパンチを放つ。
同じく、恵梨もガードを固めながらもパンチを放つと、なかなか試合は進まなかった・・・。
『カァーン!』
ここでゴングが鳴らされると、2ラウンドが終了していく。
コーナーに戻る恵梨と千里だが、2人とも初めての殴り合いに、スタミナの消耗も激しく見えていたが、千里の方が殴られる事が多かったのか、呼吸も苦しそうだったが、口からも血を流しているのが見えた。
『ラウンド3〜っ・・・カァーン!』
そしてゴングが鳴らされると、3ラウンドに突入していくリング上。
またも距離を置いてからの展開だが、恵梨が踏み込んでパンチを放つと、千里がガードを固めるが、一気に恵梨の左右のフックが炸裂していく。
フラつく千里だが、踏ん張って恵梨のバストへパンチを叩き込むと、続けてボディへグローブを叩き込む。
苦しい恵梨も胸を殴られて怒ったのか、ボディへのパンチは効いていたが踏ん張ると、千里の顔面にストレートパンチを打ち込んでいく。
恵梨のグローブが避けようとした千里の鼻っ柱を捉えると、グローブが離れた瞬間に鼻血が溢れた。
激痛に千里が顔面を守ろうとガードを固めると、恵梨はチャンスと思い距離を詰めてボディへパンチを何発も叩き込んでいく。
千里も距離を離したいからとパンチを放つが、恵梨は上手くガードして打ち返していった。
少しずつロープに近づく千里。恵梨もコーナーなどに追い込んで勝負を仕掛けようとしていた。
殴られ続けて、千里は次第にコーナーに追い込まれて逃げれなくなると、コーナーを背にしてガードを固めていく。
ラウンドが終わらないかと期待する千里だが、まだ時間は十分にあるので恵梨も勝負を賭けていく。
ガードを崩そうと、恵梨は千里の脇腹を狙ってパンチを放つと、苦しくても顔を殴られたくない千里はガードを上げたまま耐える。
千里が耐えるからと、恵梨は時折顔面狙いのジャブを放つが、狙いはボディだった。
遂に千里のパンチが出なくなってくると、恵梨が一気にボディへ集中攻撃を開始した。
ボシュ・・ボシュ・・・
「ぐぶっ・・・うぐうっ・・・」
次第に口からマウスピースを吐き出しそうになる千里。表情は苦悶に歪んでいた。
千里の苦しむ表情を見て、恵梨がガードの上から殴り始めていく。
堪らずガードが下がっていくと、コーナーに追い込まれた状態で顔面を殴られ続ける千里。
マウスピースが口から吐き出されると、赤い糸を引いてマットに落ちていく。
更にノーガード状態の千里に、恵梨は狙いを定めたアッパーカットを叩き込んだ。
バシィィィィィィ・・・・
「ぶふぅぅぅぅぅぅぅ・・・・・・」
口から血飛沫をあげてコーナーに崩れ落ちていく千里の身体。寄りかかる様にしてダウンしていった。
レフリーは恵梨を離してからカウントを数え始めた。
『1・・・・2・・・・3・・・・4・・・・5・・・・』
鼻と口から血を流しながら、千里は視点も定まらない様子だが、試合を続けようと立ち上がろうと必死にだった。
『8・・・・9・・・・』
更にカウントが続くと、ギリギリで千里は立ち上がっていく。
レフリーは千里のグローブを掴んで意思確認をするが、千里はフラフラしていて危ない状態だった。
普通の女子ボクシングであれば、この状態で試合は止められる筈だが、地下リングでは関係なかった。
『ファイトっ!』
レフリーの続行が告げられると、もうガードも下がってただ立っているだけの千里。
その千里に、容赦なくパンチを放っていく恵梨。
ノーガードのお腹へ、強烈なボディを放つと千里はお腹を押さえて倒れ込んでいった。
レフリーが確認すると、口から胃液の様な吐瀉物を撒き散らした千里の姿が。
これにはレフリーは急いでゴングを要請するのであった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングと同時にリングドクターが千里をチェックしていくが、同時に恵梨はレフリーに腕上げられていくのであった。
『3ラウンド・・・村神恵梨のKO勝利となりました!』
そのコールに恵梨も驚いた表情を浮かべながらも、笑みを浮かべて勝利を喜んでいた。
喜んでいる恵梨も、試合が終わったからと千里の様子を気にするが、千里は担架に乗せられて医務室に運ばれていくのであった・・・。



第6試合

『第6試合、グラビアアイドルトーナメント準決勝戦っ!』
リングアナがコールを始めていくと、リング上には根元晴美と山木早織の姿があった。
遂に準決勝まで進んだトーナメント。この試合の勝者は決勝戦で市河由衣と闘うことが決まっていて、それは今夜決まる事になっていた。
お互いが黒ビキニにリングシューズ。T164B103W60H88の晴美に対して、T165B98W60H86の早織も体格では負けてはいなかった。
『青コーナー〜・・・山木〜早織〜っ!』
リングアナのコールに、観客席に一礼してから晴美を見つめる早織。
『赤コーナー〜・・・根元〜晴美〜っ!』
対してコールを受けると、堂々と片手を挙げて早織に詰め寄る晴美。早くも鋭い視線で威圧していた。
ボディチェックを受けて、レフリーの指示にコーナーに戻っていく2人。そしてゴングが鳴らされていった。
『カァーン!』
ゴングの音と同時に、早織がコーナーから飛び出して晴美にジャンピングニーパッドを狙っていくと、晴美も避けてミドルキックを放っていく。いきなり大技が出始めていくこの試合。だが有効打にはなっていなかった。
間合いが詰まると、早織がエルボースマッシュで攻め込むと、晴美はボディにパンチを返していく。
一瞬苦悶の表情を浮かべるものの、早織はタックルの様に抱え込んでからコーナーに押し込んでいくと、晴美のお腹へ膝蹴りを叩き込んで動きを止めていった。
膝を叩き込まれて咳き込む晴美。更に、早織の張り手が頬に襲いかかる。
バシッ・・・バシッ・・・
早織の攻めに、晴美は喧嘩キックを出して間合いを取ろうとすると、早織も蹴られてダメージを受けないように間合いを取っていく。
リング中央で晴美の動きを見つめる早織。逆に晴美はゆっくりとコーナーから歩き出すと、ビキニを直したりして間合いを詰めていく。
少しずつ間合いを詰めていく早織。間合いが詰まると、晴美の首筋に素早くラリアットを叩き込んでいく。
巨乳同士の対決だけに、胸を揺らしながらの迫力あるラリアットに観客席が盛り上がっていくと、早織は続けてヘッドロックで絞めていく。
晴美も堪らずロープに振っていくと、戻ってきた時に早織が飛び上がってジャンピングニーパッドを叩き込む。
バキィィィ・・・
顎に容赦なく叩き込まれていく早織の膝。その威力に堪らずダウンしていく晴美は、両手で顎を押さえて苦しんでいた。
更に早織がストンピングで追い込んでいくと、晴美は堪らず転がるようにリング下に逃げていく。
リング下で呼吸を整えていく晴美。一方、リング上では早織が晴美の動きを見つめていた。
晴美がリングに戻ろうとすると、ロープ際で挑発する早織。
その早織をレフリーが離していくと、晴美が急いでリングインしていく。
リングインと同時に、レフリーに押さえられた早織に飛びかかっていく晴美。
しかし早織も冷静にタックルの様に抱きつくと、そのまま倒れ込んでいく。上から晴美にパンチを叩き込むと、晴美も下から殴り返して揉み合いになると、早織がサイドポジションを奪って脇腹に膝蹴りを叩き込んでいく。
早織の膝が叩き込まれると、晴美の表情が苦悶に歪んでいった。
その一瞬の隙を突いて、早織が腕を奪って腕拉ぎ逆十字固めを極めた。
グイッ・・・
「ぐわああぁぁ・・・い、痛いっ・・・・」
堪らず両足をバタバタして藻掻いていく晴美。ロープに逃れようと足を伸ばしていった。
早織もこの技でギブアップを狙おうと、必死に技を極めていく。
しかし晴美がロープに逃れると、レフリーはブレークを命じていく。
『ブレークッ・・・・』
レフリーの指示に技を解く早織。
早織が立ち上がると、晴美も立ち上がろうとした瞬間、早織のお腹へパンチを叩き込んだ。
「うぐうっ・・・・」
早織がお腹を押さえると、晴美は一気に立ち上がってから膝蹴りを叩き込んでから、バックを奪ってからスリーパーを仕掛けた。
だが早織も焦ってロープに逃れると、ここでレフリーが離すように指示していく。
咳き込みながらも距離を置いていく早織。逆に組み合うより、打撃技でKOを狙いたい晴美。
距離が離れたからと、晴美は構えていく。
逆に早織はプロレススタイルの様に立っていくと、晴美が一気に間合いを詰めると反則である顔面へパンチを放っていく。
バキッ・・・
顔を殴られて痛がる早織。更に晴美のミドルキックを受けて座り込んでいくと、レフリーが晴美を止めていく。
早織も脇腹を押さえ込んで立ち上がるが、ダメージを受けた様子だった。
またも試合が再開されると、晴美はローキックを放ってからまたも顔面へパンチを放っていく。
すると、今度は早織がパンチを避けながらタックルで倒していく。
今度は上からエルボーを叩き込む早織。容赦なく顔面へエルボーが決まっていくと、晴美も嫌がるように暴れていく。
一気に馬乗り状態になる早織は、ブリッジなどで逃れようとする晴美の両肩を押さえてフォールしていく。
『ワン・・・・』
しかしレフリーがカウントを入れると、晴美も焦って肩を上げていく。
更に早織は馬乗り状態からフォールを狙っていく展開が続くと、流石に晴美もスタミナを消耗していった。
今度は素早く早織が立ち上がると、倒れたままの晴美に爆乳ボディプレスで圧殺すると、フォールを狙う。
しかし晴美もカウントが数えられる前に返すと、転がりながらロープに逃れた。
早織が距離を置いて睨み付けていくと、晴美も警戒しながら立ち上がっていく。
向かい合うと、晴美は打撃の構えで牽制していくと、早織も打撃が得意でないのに構えていく。
バシィィィ・・・
すると、素早いローキックを叩き込んでいく晴美。
蹴りを入れられて痛そうな表情を浮かべる早織は、負けずに蹴り返していく。フォームこそ悪いが威力はありそうだった。
バシィィィィ・・・・
蹴られて晴美もフラつくが、素早く踏み込んでボディへパンチを叩き込む。
お腹を殴られて動きが止まる早織。更に首相撲の体制に持ち込む晴美は、下を向かせてから膝蹴りを叩き込んでいった。
堪らず早織は抱きつくように組み付くと、苦し紛れにロープ際に押し込んでいく。
ロープに逃さないとばかりに、晴美はエルボーを背中に落としていくが、早織が何とかロープまで押し込んだ。
『ブレーク・・・』
レフリーが離れるように指示すると、いきなり早織がタックルを仕掛けて倒していく。
驚く晴美は勢いに倒されると、続けて腕を狙われていく。
だが腕を引いてからブリッジの体制になって、更に転がって逃れていく。
これには早織も立ち上がると、喧嘩キックを叩き込んで攻めていくが、晴美もパンチなどで抵抗していく。
更に、晴美からタックルを仕掛けて倒していくと、そのままリング下に落としていくのだった。
縺れてリング下に落ちると、早織を起こしてから鉄柵に振っていく晴美。
ガッシャーン!
鉄柵に叩き付けられて倒れ込む早織。
その早織の髪を鷲掴みにして起こしていく晴美だが、早織がお腹へパンチで反撃していくと、フラついて動きが止まっていく。
チャンスとばかりに早織がエルボースマッシュで攻めてから、お返しとばかりに鉄柵に晴美を振って叩き付けていく。
ガッシャーン!
今度は苦しそうに倒れ込んだのは晴美だった。
その晴美のバストへ蹴りを入れる早織。続けて髪を掴んで起こしてから、鉄柵に叩き付けていく早織。
その倒れ込んだ晴美を起こしてから、いきなり観客席にアピールする早織。
「いくよおおぉぉぉぉ・・・・」
いきなりのアピールに観客席が盛り上がると、一気に早織がダブルアームスープレックスの体制に持ち込むと、両脚を踏ん張って投げの体制から、必殺の前に落としていく爆乳バスターを場外で決めていった。
これには顔面をマットに痛打して晴美がグッタリとすると、早織は勢いをつけてヒップにニードロップを落としていく。
バシィィ・・・
「んあぁぁぁぁ・・・」
晴美が悲鳴をあげると、そのまま髪を掴んでヘッドロックで締め上げる早織。
場外だからと鉄柱攻撃を狙おうと考えているのか、早織が近くの鉄柱を見て近づいていく。
だが、晴美も踏ん張ると、逆に早織を鉄柱に叩き付けていった。
バシィィィ・・・
肩から鉄柱に当たった早織は苦悶の表情を浮かべると、晴美もフラフラしながらもストンピングで背中を蹴りこんでいく。
続けてヘッドロックから鉄柱に叩き付けようとする晴美。
しかし早織がこれを踏ん張ると、逆に晴美を鉄柱に叩き付けていった。
ゴキッ・・・
「ぎゃあああぁぁぁぁ・・・・」
晴美の悲鳴が響き渡ると、額が割れて流血戦になっていく。勢いよく当たったから額が割れて、早くも晴美の顔面が真っ赤になっていく。
早織はその流血に驚くが、構わず額の傷口にパンチを叩き込んでいく。
フラつく晴美は、額からの流血にダメージを大きくしていくが、目の前に早織に怒って殴り返すと、髪を鷲掴みにしていく。
晴美の気迫に押されて動きが止まった早織だが、膝蹴りで抵抗していく。
苦しい晴美だが、早織の髪を掴んでお返しとばかりに鉄柱に額を叩き付けていくと、早織は絶叫していく。
ゴキッ・・・
「いやああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
鉄柱に抱きつくように座り込んでいく早織。鉄柱攻撃の衝撃に悲鳴をあげていた。
「よくも流血なんてやりやがったな・・・お返しだよ!」
更に座った状態からも、早織の額を鉄柱に何度も叩き付ける晴美。
そして早織の額からも流血して、お互いが顔面を真っ赤にしながら闘う展開になっていく。
必死に鉄柱を両手で押さえ出す早織。すると、晴美は髪を掴んで起こしてから、近くの長机にボディスラムの様に投げていく。
机の上に仰向けに寝かされていく早織。その早織のお腹へパンチを入れてから、晴美は机の上に乗っていく。
「いくぞぉぉぉぉぉぉぉ・・・・・」
手を挙げてアピールする晴美。
一気に早織をパイルドライバーの体制に持っていくと、脳天から机に叩き付けていく。
バキィィィィィ・・・・
凄い音と共に、机が真っ二つになっていくが、その中でグッタリとする早織の姿があった。
更に早織の髪を掴んでリングに戻していくと、晴美はグッタリする早織を見て、トドメを刺そうとトップロープに登っていく。
そして早織のお腹を狙ってニードロップを落としていく晴美だが、早織も喰らったら危険とばかりに転がって避けると、晴美は自爆して悲鳴をあげた。
晴美が膝を押さえて苦しむ間に、早織もフラフラしながら立ち上がっていく。
立ち上がると、苦しむ晴美にステップキックで攻め込んでから、一気にスリーパーで締め上げていく早織。
腕が喉元に食い込んで藻掻き苦しむ晴美。ロープに逃れようと必死になるが、早織も流血戦でスタミナが心配で一気に勝負を仕掛けていた。
晴美も必死に逃げようとするが、次第に額から流れ出た血で滑って技をが解けていくと、早織は悔しそうだった。
四つん這いになってロープに逃れる晴美。逆に、早織は立ち上がってから何かを狙っていく。
晴美がロープを掴んで立ち上がると、早織は狙ったようにラリアットを仕掛けていく。
バシィィィ・・・・
血飛沫が舞い散る程の衝撃に倒れ込む晴美。
早織はゆっくりとフォールしていくが、ロープ際なのでロープに逃げられていく。
悔しそうな早織だが、フラフラしながら距離を置こうとしていた。
晴美も苦しかったが、早織がフラフラしながら距離を置く姿に、背中を見せた瞬間に勢いよく立ち上がっていく。
そして、早織のバックを奪うと、いきなりチョークスリーパーを仕掛けていく。
「んぐぐっ・・・んんっ・・・・」
いきなり喉元を押し潰されて、早織は焦るように両手を振って逃げようとする。
だが、晴美も左右に振るように揺さぶると、早織の抵抗が減っていく・・・。
失神寸前の所で技を解くと、晴美はまたもトップロープに登ると、腕を挙げてアピールしてから、仰向けに倒れる早織のお腹へフットスタンプを叩き込んでいった。
ボシュ・・・
「ぐぶっ・・・ウエェェェェェェェ・・・・」
一瞬間を置くように、早織の口から胃液の様な物が噴き上がる。
トップロープから重量級の晴美のフットスタンプは、早織の内臓へ直接ダメージを与える衝撃だった。
お腹を押さえ込んで動けない早織に、晴美は俯せにしてからキャメルクラッチを仕掛けていく。
容赦なくエグい角度まで早織の上半身を反らしていく晴美。
口から涎と胃液の混じり合った液体を垂れ流しながら、苦しさから早織は藻掻いていく。
レフリーも早織にギブアップの確認をするが、早織もギブアップ状態だがトーナメント決勝へ行きたいからと、必死に耐えていた。
耐えていくが、身体は正直だった。次第に力も入らなくなっていくと、晴美の揺さぶりに身体を揺さぶられて痛めつけられていった。
この光景に、観客席も盛り上がっていたがレフリーは危険と見なして、早織のタレント生命を考えてレフリーストップとして試合を止めていくのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に、晴美が技を解いていくと、グッタリとしていく早織。
同時に、晴美も勝利したから安心したのか、そのままグッタリと倒れ込んでいった。
この結果に晴美が決勝戦に進むこととなったが、流血戦からトップロープからの自爆で膝を痛めたりと、決勝戦は市河由衣とキツイ闘いになるのが予想された・・・。



第7試合

トーナメントの決勝戦の組み合わせが決まり、観客席も盛り上がる地下プロレスの会場。
その会場内に、金網デスマッチの準備がされていった。
『第7試合・・・美少女金網お仕置きデスマッチっ・・・』
美少女金網お仕置きデスマッチと言う言葉に、観客席が一斉に盛り上がっていく。
その盛り上がる中を、黒服に両腕を掴まれてリングに入れられていくのは、あの猛娘の中で美少女として一目置かれている高端愛だった。
黄色いビキニにリングシューズ、膝と肘にはサポーターを着けてのリングインだった。
今まで猛娘のメンバーが地下プロレスに出たと言う話は聞いていたが、まさか自分がと思う愛。
プロレスの練習は、バラエティと言う事で少しは経験していたが、金網リングの中に入れられて不安で一杯だった。
その愛の目の前に出てきたのは、まさに死刑宣告と同じ意味の様な相手だった。
「ウガアァァァァァァァ・・・・・」
愛を脅すようにリングインするのは、あのアフリカンコングだった。175p、100sの巨体。
そのコングの威嚇に愛は怯え出す。
「いやあぁぁぁぁ・・・・こ、殺されちゃう・・・・」
堪らずレフリーの後ろ側に逃れようとする愛。
しかしレフリーがコングを制止するも、金網に囲まれていて逃げることは出来なかった。
『それでは、青コーナー〜っ・・・T153B78W55H80〜18歳っ・・・高端〜愛〜っ!』
コールが始まると、早くも愛に対して残酷な期待をする観客達から、歓声が送られていく。
『愛ちゃ〜ん、期待してるよぉぉぉぉ・・・』
『地下プロレスは痛いからね、思いっきり泣いてくれぇぇぇぇぇぇ・・・・』
その歓声に震え出す愛。その小さな身体が小刻みに震えていた・・・。
『カァーン!』
そしてゴングが鳴らされていくと、コングが一気に愛に迫っていく。
恐怖のあまり、悲鳴をあげてコーナーから逃げていく愛。しかし腕を早くも掴まれていった。
「いやっ、いやっ・・・放してっ、お願いっ!」
逃れようと暴れ出す愛。だが相手がコングでは逃げることは出来なかった。
コングが片手で髪の毛を鷲掴みにしていくと、そのまま豪快にヘアーホイップで愛を投げつけていく。
バシィィィィ・・・・
「痛いぃぃぃぃぃぃ・・・・・」
マットに叩き付けられて、両手で髪の毛を押さえて両脚をバタバタさせて藻掻いていく愛。
藻掻く愛を起こしていくコングは、そのままボディスラムでマットに叩き付けると、悲鳴をあげる愛に続けてボディスラムを炸裂させていく。
倒れた愛にストンピングを叩き込んでから、起こして一気にボディリフトで持ち上げていくコング。
軽量な愛を余裕で持ち上げていると、そのままリング内を歩き回って観客にアピールしていく。
高々とリフトアップされているから、愛は投げつけられると言う恐怖に表情を歪ませていく。
「ウガァァァァァァ・・・・・」
コングが叫び声をあげると、愛を金網に投げつけていった。
ガッシャーン!
「んああああぁぁぁぁぁ・・・・あん・・・」
背中から金網に叩き付けられて、マットに落ちる時にトップロープとセカンドロープに脚が引っかかると、逆さ吊り状態のような格好になる愛。
逆さ吊りの愛を見て、コングは観客らアピールすると、ロープから放していく。
グッタリする愛。その愛の両足首を掴んで、逆さ吊りにコングがすると、そのままコーナーに逆さ吊り状態にしていった。
「グフフッ・・・・」
コングが腕を振り回すと、観客にアピールするようにオーバーな動きをしていく。
そして、一気に踏み込みながら逆さ吊り状態の愛のお腹にパンチを入れていくコング。
コングの拳が愛の柔らかいお腹にメリ込むと、同時に愛の表情が変わっていく・・・。
グニュ・・・
「んぐっ・・・ゴホッ・・・グホッ・・・・」
激しく咳き込む愛。もう涙目になっている様子だったが、コングは更に殴り込んでいく。
グニュ・・・
「んんっ・・・オエッ・・・・ごほっ・・・ごほっ・・・」
今度は嘔吐感から涎を少し垂れ流すと、激しく咳き込んでいく愛。
その愛をロープから解放するコング。
グッタリとマットに倒れ込む愛を起こしていくと、今度はヘッドロックで締め上げると、続けて膝を出してココナッツクラッシュで痛めつけていく。
バシィィィ・・・・
「ぎゃああああぁぁぁ・・・・・」
顔面を両手で押さえて、転がるようにして痛がる愛。
その痛がる愛を起こしていくと、至近距離からラリアットを叩き込むコング。
ラリアットを受けて、大の字状態で倒れ込む愛。
愛が倒れたからと、コングは反対側のロープに走り込んで勢いをつけると、飛び上がってボディプレスで愛の小さな身体を押し潰していった。
愛は100sと言う倍以上の体重に押し潰されて、呼吸が止まるような衝撃に意識を朦朧とさせていた。
天井を朦朧としながら見上げていると、コングは髪を掴んで起こしていった。
今度はコーナーに寄りかからせていくと、容赦ないヒッププッシュで押し潰していくコング。
一発喰らっただけで、愛はコーナーにダウンしていく。
「も・・・もう・・・や・・やめて・・・・くだ・・さ・・い・・・」
目の前のコングに哀願する愛。
しかしコングは愛をコーナーに寄りかからせてから、一気に頬に張り手を打ち込んでいった。
バシッ・・・バシッ・・・
「ぶふっ・・・・はうっ・・・・」
早くも口の中を切ったのか、愛は口から血飛沫をあげていく。
構わず張り手で痛めつけていくコング。
張り手が炸裂する度に、愛の口から飛び出す血飛沫で、足元が少しずつ赤く染まっていく。
顔を涙と血でグチャグチャにしていく愛。
すると、リングサイドから支持が出て、レフリーによってコングに伝えられていく・・・。
「オーケー・・・」
コングはレフリーに頷くと、コーナーの愛をリング中央に連れて行った。
「ウガアァァァァァァ・・・・」
またも雄叫びの様な声を発するコング。
すると、右手で愛の喉元を掴むと、ワンハンド式のネックハンキングツリーを炸裂させていく。
泣き出していた愛は、苦しさに両手で必死にコングの手首を掴んで苦しさから逃れようとしていた。
「ううっ・・・うぐぐっ・・・・うぐっ・・・」
血の混じり込んだ涎を垂れ流していく愛。
コングの手にも力が入ると、愛の身体が小刻みに震えていく。
すると、愛の黄色いビキニショーツから激しく液体が溢れ出す。その溢れ出した液体は、太股を伝ってマットに水たまりを作っていった・・・。そう、愛は苦しさと恐怖から失禁したのだった。
すると、コングが一気にチョークスラムでマットに叩き付けると、ガッツポーズで観客席にアピールしていく。
『脱がせっ・・・脱がせっ・・・』
そこへ観客席から脱がせコールが始まると、コングは応えるように手を挙げていくと、失神寸前の愛のビキニに手を掛けた。
「や・・・やめ・・・て・・・み、水着は・・・・」
愛がビキニに手を回すと、コングがビキニから手を放した。
すると、一気にヒップドロップをお腹に叩き込むと、愛を失神に追い込んでいった。
内臓破裂でもするのではと心配する程の豪快なヒップドロップに、愛は口から激しく胃液のような物を噴き上げてヒクヒクと身体を痙攣させていた。
意識を失った所で、コングはゆっくりと愛のビキニを剥ぎ取っていくのであった・・・。
リングシューズと肘と膝のサポーター以外は何も身につけていない状態の愛。
その愛の両足首をコングが掴むと、逆さ吊り状態に持ち上げていった所で、ゴングが打ち鳴らされていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に、レフリーがコングに指示すると、愛はマットに落とされていく。
全裸で横たわる愛。小振りだがシッカリと張りのあるバストなどに、観客達の視線が集まる。
レフリーはコングの勝利が決まったが、失神している愛の様子を見ている。
同時に、リングドクターが愛の応急処置をしていくと、タオルが掛けられて担架で運ばれていくのであった。
こうして、愛の地下プロレスデビュー戦が終わりを告げていった。
唯一の救いは、愛は失神状態で全裸にされたから、観客達に見られていたと言う記憶がなかったと言う事だった・・・。



第8試合

『第8試合・・・選手入場っ!』
コールが始まると、リングに姿を現したのはグラビアで売れっ子の熊多曜子だった。
T164B92W58H88の身体を、黒いビキニに身を包んでの登場していった。
その曜子と今夜リング上で闘うのは、グラビアなどで売れ出し中の新人の山先真実だった。
T169B84W59H87と曜子にも負けていない身体。更に新体操の経験から身体を動かすのは得意であり、その実力は未知数だけに、曜子の表情が少し焦って見えていた。その真実は白いビキニで登場だったが、特に鍛え上げられた下半身に観客は注目していた。
『青コーナー、今夜が地下リングデビュー〜・・・山先〜真実〜っ!』
コールを受けると、観客席に向かって一礼していく真実。
『赤コーナー、売れっ子グラビアアイドル〜っ・・・熊多〜曜子〜っ!』
コールを受けて一礼してから、コーナーで飛び跳ねたりしてウォーミングアップしていく曜子。
レフリーがリング中央で2人を呼んでルールの確認をすると、各のコーナーに戻らせていく。
流石に緊張している様子の真実。対して余裕も感じられる曜子。
『カァーン!』
ゴングと同時に、コーナーから飛び出して構えていく曜子と真実。
まずは様子を見ようと、お互いが手を出さない展開になっていくが、真実が誘うように手を伸ばしていく。
その真実の誘いに、曜子も手を伸ばして組み合うと、まずはプロレス的な力比べの体制になっていった。
両手をガッチリと組み合って、お互いが引かない展開に観客席が盛り上がっていくと、真実が少しずつ押され出していた。
少しずつ真実の身体が弓なりになっていくと、何とブリッジの体制になって組み付いていた。
押している曜子も驚いていたが、真実はアピールの為にワザとブリッジの体制に持ち込んだ様に見えた。
一気に手を放して立ち上がる曜子。同じく真実も転がるようにして立ち上がった。
その立ち上がった真実の胸元に、曜子が強烈な水平チョップを叩き込むと、音を立てて炸裂していく。
チョップが叩き込まれると、真実はフラつくようにして苦悶の表情を浮かべていた。
数発叩き込むと、曜子がアピールしてからロープへ真実を振ると、フライングラリアットで攻めていく。
喉元に腕を叩き込まれると、喉元を押さえて倒れ込む真実。
その真実の胸などへストンピングを叩き込んでから、髪を掴んで起こしていく曜子。
真実にガッチリとヘッドロックを極めていくと、走り込んでブルドッキングヘッドロックで首を攻めていく。
首にダメージを受けたのか、真実が転がるようにリング下に逃れようとするが、曜子は髪を掴んで起こしていく。
すると、真実がエルボースマッシュで反撃していくと、曜子も喧嘩キックで動きを止めてから、一気に大技DDTを炸裂させた。
大の字になって倒れている真実に、曜子はフォールしていくと、真実はカウントが入る前に肩を浮かせて返した。
曜子は仕方なく、立ち上がると距離を置いていく。
真実も曜子の動きに注意しながら立ち上がると、またも睨み合っていく展開になっていった。
今度は真実からタックルを狙う様子が見られるが、曜子も腰を落として構えると、真実はタックルではなく、ローキックで牽制してから動きが止まった曜子に、フロントスリーパーで締め上げて反撃していった。
これには曜子は堪らず、真実をロープ際まで押し込むとレフリーにロープのアピールをしていく。
レフリーがブレークの指示を出すが、真実は膝蹴りを入れてから技を解いていった。
離れ際の膝蹴りに、曜子は少し怒っていたが、表情に出さないように距離を置いていく。
真実も距離を置いていくと、今度は素早くダッシュしてからドロップキックを放っていく。
バシィィィ・・・・
これには曜子が倒れ込むが、素早く立ち上がっていく。
バシィィィィ・・・・
しかし真実も素早く立ち上がると、曜子のバストへドロップキックを炸裂させて、またも倒していく。
今度は胸を押さえて倒れている曜子。
グイッ・・・
その曜子の髪を掴んで起こしていくと、真実が片手を挙げて観客にアピールしていく。
「いくよぉぉぉぉ・・・・」
アピールすると同時にロープに振っていくと、勢いよくかえってくる曜子に、ジャンピングニーパッドを放つ真実。
バキッ・・・
「あぐうっ・・・・」
勢い良く顎に膝が炸裂すると、曜子は顎を押さえ込んで倒れて苦しんでいた。
その曜子にストンピングを叩き込んでから、今度は真実が俯せにしてから、一気にキャメルクラッチを極めていった。
グイッ・・・
曜子の上半身が反らされていくと、曜子は両脚をバタバタさせて苦しんでいた。
レフリーもギブアップの確認をするが、曜子は苦しんでいても、ギブアップはしなかった。
しばらく痛めつけてから、真実が技を解いていくと、曜子はグッタリとして腰などに手を回していた。
その曜子を起こしていく真実。
だが、曜子もグラビア系の意地なのか、苦しみながらも真実に反撃していく。
バシッ・・・バシッ・・・
「ぐっ・・・」
いきなり曜子がお腹にパンチを入れていくと、真実が苦悶の表情を浮かべて動きを止めていった。
更に至近距離からのラリアットを叩き込むと、真実はフラフラしていく。
そのフラつく真実に、グーパンチを顔面に叩き込む曜子。
バキッ・・・
「イタッ・・・」
殴られて痛がる真実。
更に曜子が殴りつけていくと、真実が怒って殴ってきた手をキャッチすると、殴ってきた力を利用して一本背負いで曜子を投げつけていった。
大の字に倒れる曜子。思いも寄らない反撃に曜子が動揺していると、真実は一気にエルボードロップを胸元に落としてから、フォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
カウント2で曜子は返すが、その表情は苦しそうだった。
フォールを返されて、仕方なく真実が立ち上がっていく。
曜子もフラフラしながらも立ち上がると、先手を打たないととばかりに蹴りを出してから、張り手で攻めだしていく。
バシッ・・・バシッ・・・
真実も頬を叩かれると、怒って張り手を返していく。
バシッ・・・バシッ・・・
お互いが黙って相手の頬を張っていくと、曜子がいきなりヘッドロックを仕掛けていった。
ヘッドロックを極められて苦しい真実。
すると、真実は身体を密着させてから、一気に曜子の身体を投げてバックドロップで反撃していく。
バシィィィ・・・・
「んあああぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
後頭部から叩き付けられて、曜子が悲鳴をあげて倒れていった。
更に真実はバックドロップが上手くいったからと、曜子を起こしていく。
フラフラしている曜子に、真実が一気にバックドロップで投げつけていくと、またも後頭部から叩き付けられて、曜子はグッタリとして倒れていた。
バックドロップ2連発に曜子は半失神状態に追い込まれていたが、今夜デビューの真実の強さに驚くと同時に、負けたくないと思い、自然に手を伸ばして立ち上がろうとしていた。
その曜子が立ち上がるのを待っている様子の真実。
フラフラしながらも立ち上がる曜子。
その曜子に、ローキックから顔面狙いのハイキックを叩き込む真実。慣れない打撃だが、鍛え上げられた脚からの蹴りは破壊力は十分だった。
バシィィィィ・・・・・
顔面を蹴り上げられて、倒れそうになるがロープに寄りかかるようにした立っている曜子。
更に追い込もうと、真実が顔面狙いのハイキックを叩き込むと、曜子の顔面を容赦なく蹴っていった。
バシィィィィ・・・・・
顔面へのハイキックに、曜子はフラフラしながらもダウンはしなかったが、真実は手応えからもダウンすると思っていただけに、曜子が立っている事に驚いていた。
またも顔面狙いのハイキックを出していく真実。
しかし、曜子も朦朧とする意識の中、真実の蹴り足をキャッチすると、ドラゴンスクリューで反撃していった。
更に、倒した真実が俯せ状態になると、裏アキレス腱固めを極めていく。
「んあああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
これには真実が絶叫してロープに逃れていくと、ロープに手が掛かってレフリーが離していった。
技が解かれて立ち上がる真実。脚に少しダメージを負った様子だった。
一方、曜子はロープを掴んでゆっくりと立ち上がると、フラついてロープに寄りかかっていく。
その曜子にヘアーホイップから、マットに座らせる体制からスリーパーを仕掛けていく真実。
腕で締められて、曜子は藻掻くように逃げようとしていくと、真実が倒しながら胴締めスリーパーに移行していった。
「んぐぐっ・・・んんっ・・・」
両手を小刻みに動かして苦しむ曜子。
くびれたウエストなどに容赦なく真実の太股が締め付けていく。普通のアイドルなら曜子も耐えるだろうが、真実の鍛えられた脚に締め上げられて、呼吸まで苦しくなっていた。
真実も必死に締め上げていくと、曜子の動きが少しずつ止まっていった・・・。
レフリーも曜子の手を握りしめたりして確認するが、失神したように見えて試合が止められていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打されると、レフリーが真実を止めて曜子を解放させた。
技を解かれてグッタリとリングに横たわる曜子。その曜子を見ながら、勝利した真実は驚いた様子で立ち上がっていった。
レフリーが真実の手を挙げて勝利のアピールをさせると、足元では曜子がリングドクターによって蘇生させられていた。
新人の真実に敗れたからと、曜子は悔しそうだった。
一方、真実はデビュー戦で曜子に勝利して、今後の対戦カードが注目されそうなデビュー戦を終えていった。



第9試合

ワンナイトトーナメントの準決勝の1試合が始まろうとしていた。
リング上には山口優に勝利した長谷河京子と、香理奈に勝利した石河亜沙美の姿があった。
『第9試合っ・・・青コーナー〜T166B80W55H82〜っ・・・長谷河〜京子〜っ!』
山口優の試合で、打撃技にダメージを負っていただけに、数試合の間で休みを取ったとは言え、京子は少し疲れた表情を浮かべていた。脇腹など蹴りで内出血していたからと、白い競泳水着姿だった。
『赤コーナー〜T178B83W63H88〜っ・・・石河〜亜沙美〜っ!』
京子と違い、香理奈との試合でスタミナ以外はダメージを負わなかった亜沙美は、コーナーで観客席に一礼していくと、着ている白いスポーツビキニを気にしてゴングを待っていた。
レフリーは京子と亜沙美をリング中央に呼ぶと、オープンフィンガーグローブなどチェックすると、コーナーに戻してからゴングを要請していった。
『カァーン!』
ゴングが鳴らされると、まずは牽制しながら距離を置いていく2人。
経験で上の京子に対して、亜沙美もガードを固めて距離を置くと、京子も身長差のある亜沙美に対して、少し恐怖心を抱きながら距離を置いていた。
しばらく睨み合いの展開になっていく中、亜沙美が少しずつ距離を詰めていく。
距離が詰まると、京子が前蹴りで距離を置こうとするが、亜沙美もお腹を蹴られても前に出ていくと、京子は蹴りが出せなくなってジャブを放っていく。
逆にエルボーを放っていく亜沙美は、一気に間合いを詰めて首相撲に持ち込むと、膝蹴りで攻め込もうとする。
亜沙美の狙う膝蹴りを受ける京子。苦悶の表情を浮かべるが、2発目の膝をキャッチすると、縺れるように倒れ込んだ。
倒れ込むと、京子が素早くサイドポジションを狙っていくと、亜沙美も下になりながらもガードしようと身体を動かしていく。
グラウンド状態で京子が膝蹴りを狙うと、1発放ってから立ち上がっていく。
京子が立ち上がったからと、亜沙美は寝たままで脚を京子の方向へ向けていくと、京子は脚を狙って蹴りを入れていく。
バシィィィィィ・・・・
蹴りが決まる度に、亜沙美の脚に蹴りの痕が残っていく。
京子も少しでも亜沙美にダメージを与えようと必死になって蹴っていた。
蹴りの合間を突いて、亜沙美が立ち上がると、京子は一気にミドルキックからハイキックと打撃で勝負に出ていく。
しかし亜沙美が蹴られながらも前に出ると、ロープ際まで押し込んで喉元に腕を押しつけて、ギロチンチョークを仕掛けていく。
喉元を押し込まれて、京子が膝蹴りなどで逃れようと抵抗すると、亜沙美は技を解いてから顔面へジャブを放つと、続けてローキックを叩き込む。
堪らず京子がガードを固めると、亜沙美がボディへ一発パンチを入れてから、くの字になった京子のガードした腕へパンチを入れていく。
ロープを背にして苦しい京子。ガードしながらも時折ジャブの様にパンチを返すが、亜沙美に押されていた。
更に首相撲の体制に持ち込もうとする亜沙美。
しかし、京子がショートアッパーを叩き込むと、運良く顎を捉えていった。
バシッ・・・
京子のショートアッパーに亜沙美がフラついていく。攻めるのを止めて、フラフラしながら距離を置こうとすると、京子がチャンスとばかりに顔面狙いのパンチを出して押していく。
必死にガードしながらロープ際に逃げていく亜沙美。京子は距離が開いた途端に飛び膝蹴りまで出していった。
飛び膝蹴りをブロックされる京子だが、亜沙美の腕にダメージは残していた。
更に激しい小刻みなパンチで攻め込む京子。
京子の猛攻に亜沙美がガードしていくが、流石に顔面にパンチが決まると痛そうな表情を浮かべている。
殴られて亜沙美もエキサイトして殴り返すと、ロープ際で殴り合いになっていく。
亜沙美のパンチも当たっているので、お互いが口の中を切ったり血が流れ出していた。
更に亜沙美が殴り込むと、第1試合でのダメージから、鼻血を大量を垂れ流していく京子。
呼吸が苦しくなっていくと、焦るようにローキックで蹴りを出していく。
その京子のダメージを見て、亜沙美は一気に距離を置いていくと、京子は詰めてローキックからミドルキックと蹴りで攻め込んでいった。
ガードしていく亜沙美だが、ダメージを受けても前に出てくる京子の呼吸が荒くなっているのに注目していた。
距離を置いてローキックで攻めていく亜沙美。
蹴られて嫌がる京子は、パンチを放って牽制していくが、亜沙美は構わず蹴りを出していく。
その蹴りに合わせてタックルを仕掛けていく京子だが、スタミナが切れかかっているのか、抱きつく形でテイクダウンを奪えないと、逆に亜沙美に膝蹴りを受けてダウンしていく。
俯せの体制になって倒れると、亜沙美が一気にバックマウントを奪っていく。その瞬間に観客席が盛り上がっていく。
京子は亀の体制になろうとガードを固めていくと、ガードの上から亜沙美が殴りつけていく。
殴られて嫌がる京子は、逃れようと動くが、亜沙美に潰されて俯せ状態のままだった。
すると、亜沙美が京子の髪を片手で掴むと、顔を上げさせていく。
鼻と口から血を流す京子の表情が観客席からも見えるが、その顔面へ亜沙美がパンチを叩き込む。
嫌がる京子。更にパンチが決まっていくと、京子の抵抗がなくなっていく。
構わず殴りつけていくと、亜沙美は一気に立ち上がっていいくと、京子もフラフラしながらも立ち上がって構えていった。
その京子へ、小刻みなパンチを顔面に叩き込むと、京子は堪らず座り込んでいった。
白い競泳水着も赤く染まっていたが、その京子を仰向けにしていく亜沙美。
すると、京子の両脚を抱え込むと、一気に身長差を利用してのジャイアントスイングを仕掛けていった。
いきなりのプロレス技に観客席が盛り上がっていくと、亜沙美は9回転は回していった。
回されていく京子もまさかジャイアントスイングを仕掛けてくるとは思っていない様子で、両手をダラリと伸ばして回されていた。
亜沙美が技を解くと、グッタリと倒れ込んでいく京子。
亜沙美も目を回したのかフラついていたが、京子の両脚をまたも抱え込むと、今度は逆エビ固めを極めていった。
流血状態で苦悶の表情を浮かべていく京子。身体がCの字になって、激痛に必死に耐えていた。
更に亜沙美が腰を落としていくと、京子の爪先が後頭部につくようなエグイ角度の逆エビになっていくと、ここで京子がギブアップした。
『カンカンカンカン・・・』
亜沙美は技を解くと、レフリーに腕を挙げられて観客席に勝利をアピールしていく。
負けた京子はグッタリとしていたが、リングドクターが応急手当などして止血などしていた。意外な技だったが負けた事にショックを受けていた様子だった。
こうして、ワンナイトトーナメントの決勝進出の1人が決まっていった。




第10試合

『第10試合っ・・・青コーナー〜っ・・・T165B83W58H85〜須野内〜美帆子〜っ!』
早くもリング上では、ワンナイトトーナメント決勝のカードを決めるための試合の2人が姿を現していた。
『赤コーナー〜っ・・・T168B98W56H84〜・・・海江多〜純子〜っ!』
決勝で石河亜沙美と闘うのはどちらかと、リング上に観客達が集中していくが、美帆子は黄色いスポーツビキニ、純子は巨乳をアピールする為に、黒いビキニと言うリングコスチュームだった。
『カァーン!』
ここでゴングが鳴らされていくと、まずは構えた状態からの睨み合いだった。
体格的には純子が上回っていたが、美帆子は経験では上だった。
距離を置いて睨み合っていくが、いきなり美帆子が動いた。
シュ・・・
いきなり踏み込んで顔面狙いのハイキックを放つ美帆子。
反射的に純子が避けるが、バランスを崩した所へ美帆子が間合いを詰めていく。
間合いが詰まると小刻みなジャブから、膝蹴りを叩き込む美帆子。
お腹に膝を受けて苦しい純子だったが、意地になって殴り返していく。
美帆子も数発殴り返すと、前蹴りから一気に間合いを離していく。
まずは様子を見ている感じの両者だが、純子も負けていなかった。
意地になって慣れないハイキックをお返しとばかりに出していくと、逆に美帆子が避けてタックルでテイクダウンを奪っていく。
倒されて焦る純子。
逆に美帆子が素早くサイドポジションを奪っていくと、何かを狙っていた。
純子も焦るように、時折マウスピースを口から出しそうになりながら、ブリッジのようにして逃げようとする。
サイドポジションから腰を浮かした美帆子は、純子の脇腹を狙って膝を入れていくと、純子が嫌がるように横を向いていく。
背中を見せた時に、美帆子は一気に馬乗り状態を狙っていくと、側頭部などにパンチを叩き込む。
バシッ・・・バシッ・・・
殴られて嫌がる純子だが、力任せに暴れていくと、上手く立ち上がって逃げることに成功した。
意外な力に驚いた美帆子も立ち上がると、動きを止めようとローキックで牽制していく。
ローキックに対して、脚を蹴られても耐える純子。
逆にビキニに包まれた胸を揺らしながら殴りつけていく純子。98pのバストを揺らしながら殴りつけていく様は迫力があった。
美帆子もガードするが、ボディなどへパンチを返していく。
純子は更に殴りつけていくが、リングコスチュームがビキニにした為に、胸が揺れて邪魔な感じにも見えた。
前に出てくる純子に対して、美帆子は間合いを計りながらローキックで脚を攻めていく。
美帆子に対してもダメージを与えてはいたが、純子の脚はローキックによってダメージが重なり、内出血していた。
同時に、純子の前に出ていく勢いもなくなっていった・・・。
苦悶の表情を浮かべる純子。次第に脚が前に出なくなった事に焦りだしていた。
苦し紛れにパンチを出していく純子。
しかし動きが鈍っている為に、美帆子のサンドバック状態となって、ローキックからミドルキックと蹴りを受けていった。
バシッ・・・バシィィィィ・・・・
「ぐっ・・・」
蹴られても必死にダウンしないように耐える純子。
ガードする腕が下がっていくと、美帆子が胸を狙って蹴りを出していく。
グニュュュュ・・・・
98pのバストに蹴りが決まると、これには純子が苦痛に顔を歪めてフラついていく。
同時に、ビキニに包まれた胸が蹴りの圧力で歪んでいた。
堪らず純子がタックルを狙おうと抱きつこうとすると、フロントスリーパーの状態からグラウンド状態に持っていく美帆子。
そこから脳天に膝蹴りを入れていく美帆子。
バシッ・・・
脳天に膝蹴りを受けて焦る純子。必死に膝蹴りを防ごうとするも、逆に美帆子にバックマウントを奪われていく。
背後から顔面へパンチを叩き込む美帆子。
バシッ・・・バシッ・・・
音を立てて炸裂していく美帆子の顔面パンチ。
下を向きながら、側頭部を殴られながらも耐えていく純子。美帆子のパンチに、手を振り回したりして抵抗するが、意味がなく殴られ続けていた。
その振り回した腕を掴まれていく純子。バックを奪ってスリーパーを仕掛けていく美帆子だが、純子が暴れて逃れると、一気に立ち上がっていく。
美帆子も立ち上がると、ミドルキックで一気に蹴りこんでいく。
バシィィィ・・・・
「んぐっ・・・」
脇腹に鋭い蹴りが決まると、純子の表情が苦悶に歪む。
しかし倒れ込まないからと美帆子も蹴りを出していくと、純子は耐えていくが苦しそうだった。
ローキックのダメージからフラついていて、更に前に出ていかないからと、サンドバック状態になっていく純子。
打たれ強い感じの純子だが、どう対応して良いか解らない様子で、ダウンしていくのは時間の問題だった。
だが、純子がいきなり前に出て美帆子に抱きついていくと、ベアハッグで締め上げていく。
いきなりの反撃に美帆子も驚くが、98pの爆乳を押しつけて抱え上げていると、冷静に美帆子がチョップのように純子の首筋に叩き込んでいく。
バランスを崩して倒れ込む純子に、馬乗り状態に様になって美帆子が顔面を徹底的に殴りつけて勝負を賭けていくと、純子はガードも出来ずに顔面を殴られていった。
身体をビクンビクンと殴られる度に反応させていく純子。
鼻から激しく出血していくが、レフリーも試合を止めないので美帆子も殴りつけていく。
純子も殴られるのを嫌がって手を出していくが、美帆子のパンチの前にダメージを増やしていた。
動きが止まってくると、美帆子の腕が喉元を押し潰していく。
ギロチンチョークの前に、純子は堪らずタップしていく・・・。
『カンカンカンカン・・・』
レフリーがゴングを要請すると、ここで美帆子の勝利が決まって、決勝戦の対戦カードも決まるのであった。
比較的ダメージを受けずに決勝に駒を進めた美帆子だが、相手は長身でパワーもある石河亜沙美。美帆子としても緊張しながら身体を休めるのであった・・・。



第11試合

『第11試合っ・・・特別お仕置きマッチ・・・・生贄の入場です!』
会場内が真っ暗になると、いきなり花道にスポットライトが当てられていく。
真っ暗の中に浮かび上がったのは、あの猛娘から脱退、そしてソロとして活動している阿部なつみだった。
T152B80W60H80の身体を、白いビキニに白いリングシューズに身を包んでいたが、アナウンスから生贄扱いに怯えている様子だった。
最近では作詞したとされる作品が、実は他人からの盗作と言う事実か暴かれて、活動自粛と言う処置が取られていたが、その事で大損した関係者などから、この地下プロレスのリング上で制裁をとこのカードが組まれていった。
ゆっくりとリングに向かっていくなつみ。小さな身体ながらも、小振りだが形が良さそうなバストに観客の視線も集まっていたが、対戦相手がまだ居ないので、観客達も期待して良いのか迷っている感じだった・・・。
だが、なつみがリングインすると、同時に会場内のライトが点けられていくと、反対コーナーには何と、あのシャーク土家が立っていた。
その瞬間、なつみは全身を震わせていたが、観客達は大歓声をあげていた。
『青コーナー〜・・・阿部なつみ〜っ!』
コールを受けても一礼どころか、怯えた様子で土家を見つめるなつみ。
『赤コーナー〜・・・シャーク〜っ、土家〜っ!』
逆に、今夜は盗作の事実からも、阿部なつみを処刑して欲しいと関係者から依頼された土家は、ファイトマネーからも素人相手に残酷な試合をと意気込んでいた。
『今夜の試合は、凶器・反則等は生命の危険に関わるもの以外は、構わず続行と言う特別ルールです・・・』
ルール説明に、黙っているなつみはコーナーで震えているが、盗作の代償が大きいことに改めて気づくのであった。
すると、土家がリングアナからマイクを奪うと、観客となつみにアピールしていった。
「おいっ・・・今夜はオマエが血だるまでリングに降りることになるから覚悟しろよ・・・チビっ!」
その言葉になつみが黙ったまま見つめると、土家が観客に向かって叫ぶ。
「いいかっ・・・アイドルがリング上で血塗れでKOするシーンを見せてやるからなっ・・・よ〜く見とけっ!」
その土家のアピールに大歓声がおきていく中、ゴングが鳴らされていった。
『カァーン!』
ゴングと同時に土家がコーナーから飛び出していく。
同時に、なつみはコーナーから飛び出すと、土家から逃れようとリングを走り出す。
堪らずリング下に逃げていくと、黒服達が捕まえてリングに戻していくが、土家はニヤリとすると捕まえていった。
「いやああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
激しく悲鳴をあげて抵抗するなつみ。しかしプロレスラーの土家から逃れられるはずもなく、いきなりロープに振られていった。
「ああんっ・・・」
ロープに当たると、跳ね返るように倒れ込むなつみ。
素早く立ち上がっていくが、土家の蹴りが顔面を襲う。
バシィィ・・・
「痛いぃぃぃぃ・・・・」
顔面を押さえてリングを転がるなつみ。
「おらおらっ・・・まだ始まったばかりなんだよ、オマエの地獄の時間は・・・」
更に土家が起こしてから、ボディスラムでマットに叩き付けると、ストンピングで蹴りこんでいった。
バシッ・・バシッ・・・
土家の強烈なストンピング攻撃に、身体を丸めて痛がるなつみ。
そのなつみの髪を掴んで起こしていく土家。なつみも嫌がるように殴りつけていくが、逆にフェイスバスターを受けて絶叫していくなつみ。
顔面を押さえて痛がると、俯せ状態のなつみの後頭部を踏み付けていく土家。
「痛いぃぃぃぃぃぃ・・・・・」
両足をバタバタさせて藻掻いていくなつみ。
グイッ・・・
そのなつみを起こしていくと、今度は喉元に水平チョップを叩き込んでから、髪を掴んで強引にロープに顔面を擦り付けていく土家。
ギュギュ・・・ギュ・・・
「ああっ・・・熱いぃぃぃ・・・顔が焼けちゃううぅぅぅぅぅ・・・・・」
ロープのゴムとの摩擦で、なつみが激痛に絶叫する。
土家が放すと、なつみは顔面を押さえて転がりながら悲鳴をあげていく。
そのなつみにストンピングを叩き込んでいく土家。なつみは痛さから逃れようと、そのまま転がりながらリング下に逃れていった。
そのなつみを追いかけてリング下に降りていく土家。
必死に逃げようとするなつみを捕まえると、強引に鉄柵に叩き付けていった。
ガッシャーン!
音を立てて鉄柵に叩き付けられたなつみは、グッタリするように寄りかかった状態で座り込んでいく。
そのなつみに蹴りを数発叩き込んでから、土家がアピールしていく。
「よ〜し、サービスタイムだぜぇぇぇぇぇ・・・・」
叫ぶ土家は、そのままなつみをボディリフトで高々と持ち上げていくと、リングサイドをゆっくりと歩いていく。
持ち上げられたなつみは、その高さから恐怖で泣きそうな表情で怯えていた・・・。
「や・・・やめて・・・ゆる・・して・・・・」
なつみの言葉も構わず、土家は一気になつみの身体を観客席に投げ込んでいった。
ガッシャーン・・・ドサッ・・・
テーブルのある観客席に投げ込むと、なつみは一瞬呼吸が止まる感覚に襲われてグッタリすると、観客達が容赦なくなつみの身体を触りだしていた。
『おおっ・・・アイドルの身体を直に触れるなんて・・・』
『胸も結構いいじゃん・・・この弾力がいいねぇ〜・・・』
容赦ない観客達の手が胸などにも伸びていく。必死で抵抗するなつみだが、大勢の観客に玩具にされていた。
しばらく胸を揉まれたりしていたなつみだが、土家が捕まえに来ると、観客達は一斉になつみから離れていく。
グッタリするなつみをリング上に上げていく土家。
「お仕置きだべ〜っ!」
いきなり土家が有刺鉄線竹刀を受け取ると、振り回しながらアピールしていく。
俯せ状態で倒れているなつみの背中に、土家は竹刀を振り下ろしていく。
バシッ・・・
「んあああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
容赦なく有刺鉄線の棘が背中を傷つけると、激痛から絶叫して藻掻き苦しむなつみ。
更に土家が竹刀を振り下ろしていくと、なつみの背中が傷つけられて血が滲み出でていた。
グイッ・・・
「あうっ・・・」
更になつみを起こしていくと、無理矢理に両腕をロープに絡ませて動きを止めていくと、またも竹刀を振り回して観客にアピールしていく土家。
観客席からは、なつみの傷つけられた背中が見えていたが、土家が狙いだしたのは、ビキニに包まれたなつみの乳房だった。
ビキニの上から、竹刀を水平にしてから押しつけていく土家。
グニュ・・・
「ぎゃああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・痛いぃぃぃぃぃ・・・・・やめてぇぇぇぇぇぇぇぇ・・・・・」
ロープに固定されて逃れられないなつみは、狂ったように暴れ出す。しかし土家の竹刀攻撃の前に、乳房を傷つけられて悲鳴をあげるだけだった。
次第に白いビキニブラジャーに赤い斑点が浮かび上がっていく。
有刺鉄線の棘が乳房を傷つけ、傷口から血が滲み出ていたからだった・・・・。
「うるせぇ〜っ!」
悲鳴をあげるなつみに、土家が竹刀を離してからお腹へ数回叩き付けていく。
グサッ・・・
「ひいぃぃぃぃぃぃぃぃ・・・・・・・・」
ビキニの為に、観客にも露わになっていた生腹が容赦なく傷つけられていく。
「そろそろストリップショー〜を始めるぞぉぉぉぉぉぉぉ・・・・」
いきなり土家が片手を挙げてアピールすると、観客席が盛り上がっていく。
その盛り上がる中、土家がなつみのビキニブラジャーを鷲掴みにしていくと、なつみは激しく身体を動かして抵抗しようとしていた。
「いやっ・・・やめて・・・・水着を脱がすのは・・・・」
嫌がるなつみだが、土家は慈悲の心などあるわけもなく、一気にビキニを剥ぎ取っていった。
ビキニが剥ぎ取られた瞬間、観客席から歓声が起きていく。
同時に、なつみは悲鳴をあげていた・・・。
剥ぎ取ったビキニを高々と上げてアピールしていく土家。トップレス状態にされたなつみは、傷つけられた乳房が露わになって磔にされていったが、有刺鉄線竹刀を受けていただけに、小振りだが形の良い乳房は傷ついていた。
更に土家はリングサイドから何かを受け取ると、なつみの近くでアピールしていく。
その手に持たれた物は、何と錐だった。
その錐をなつみの乳首に近づけていくと、不気味な笑みを浮かべてなつみを脅していく。
「やっ・・・やめてよ・・・・・」
思わずなつみの口から出た言葉に、土家が怒りだした。
「やめてよだぁ〜・・・自分の置かれた立場って言うのが理解してないんだな・・・おらっ・・・」
いきなりお腹に蹴りを入れてから、苦しむなつみの髪の毛を掴んでいくと、錐を高々と上げてアピールしていく土家。
その錐を、なつみの乳首に軽く当てていくと、なつみは恐怖のあまり絶叫していく。
「いやああああぁぁぁぁ・・・・やめてぇぇぇぇぇぇ・・・・お願いぃぃぃぃ・・・・やめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ・・・・」
狂ったように叫んでいくが、土家の手に力が入ると、次の瞬間、容赦なくなつみの乳首に錐が吸い込まれていった。
「んああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・」
小さな身体ながら、大きな悲鳴で絶叫していくなつみ。容赦なく差し込まれた錐の先端が、赤い血を纏いながら貫通していく。
激痛から暴れるなつみだが、その動きが逆に乳首にダメージを与えていった。
更に、土家は錐を引っ張り出すと、乳首が引っ張られて変形していく。同時に、なつみには激しい激痛が襲っていた。
「やめてぇぇぇぇぇぇ・・・・む、胸がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
絶叫していくなつみ。
錐の根元からは血が流れ出していたが、土家が更に引っ張っていくと、なつみの悲鳴が激しくなっていく。
ブチッ・・・
鈍い音と同時になつみの乳首が真っ二つに裂けていった。
「ぎゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・」
真っ二つに裂けた乳首から血が流れ出していく。なつみは激しい激痛に泣き出していた。
土家がニヤリとすると、なつみの身体をロープから放すと、胸を押さえて泣き出しているなつみ。
座った状態で泣いていると、そのなつみの背中に竹刀を振り下ろしていく土家。
グサッ・・・
「んあぁぁぁぁぁぁ・・・・」
今度は背中をを傷つけられて絶叫していくなつみ。俯せ状態で藻掻いていると、土家が背中を竹刀でバシバシと叩いていく。
背中から流血して、四つん這いで必死にロープまで逃れようとするなつみ。
ロープに手が届いて安心したなつみだが、土家は一気に髪を鷲掴みにすると、竹刀を脳天に擦り付けていく。
「いやああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
なつみの絶叫する悲鳴が響き渡るリング上。
悲鳴と同時に、なつみの顔面に血が流れ出していく。トップレス状態で、胸だけでなく顔面も血塗れになっていくと、観客席からも歓声が起きていく。
もう失神寸前の様ななつみを、リングの四方の観客席に向けてファンサービスをしていく土家。
「決めるぞぉぉぉぉぉぉ・・・・」
もうフラフラしているなつみを痛めつけるのに飽きたのか、土家はリング下になつみを落としていくと、チェーンを片手に首に巻いていく。
必死にチェーンを掴むなつみだが、土家はリング上に上がると、トップロープに掛けてチェーンを引いていく。
絞首刑状態にされて、なつみは大流血状態で必死にチェーンを掴んで抵抗するが、首を絞められて意識を朦朧とさせていた。
しばらくすると、なつみのビキニショーツから黄色い異臭を放つ液体が溢れ出していく。
同時に、チェーンを掴んでいた手がダラリと垂れ下がると、ここで危険と判断されて試合が止められていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打されると、土家はチェーンを放してから、ガッツポーズをしてからリングを後にしていく。
一方、失禁KO負けのなつみは、大流血状態で担架に乗せられて医務室に運ばれていくのであった。
盗作問題での処刑マッチだったが、なつみだけに責任は惨いのではと言う意見も地下プロレス内にもあり、今後の盗作疑惑など処刑マッチはどうなるのかと言われていた。
だが、なつみはまた処刑マッチの様な試合が組まれていくのは確実だった・・・。



第12試合

『ここで、第12試合は特別格闘技戦を行います〜』
このリングアナのアナウンスに、会場内が真っ暗となっていく。花道にスポットライトが当てられていくと、そこへ立っていたのが納見佳代だった。
プロレスを引退後、芸能活動などに挑戦すると言う事だったが、最近の活躍はなく、地下プロレスに出る事になっていた。
白いスポーツビキニに、白いリングシューズ姿の佳代がリングに向かって歩き出していく。
その佳代の対戦相手が分からなかったが、リングに近づいていくと、ここで会場内が明るくなっていく。同時に姿を現した対戦相手。
「えっ・・・・」
リング上を見て驚く佳代。
そう、リングに立っていたのは元横綱のBAKEMONOだった。
2メートル3センチ、220キロと言う超巨漢ぶりで、トランクス姿でリングに立っていた。
対して、T164B80W66H90で体重も50数キロと言う佳代。
今回、このBAKEMONOが地下リング参戦となった時に、アイドル相手だと殺人ショーになるかもと言う考えから、女子プロレス経験者などを対戦させようと決まって、佳代が選ばれたのだった。
BAKEMONOは不気味な笑みを浮かべると、目の前の佳代を睨み付けて威圧していた。
同時に、観客席からはブーイングが送られていく・・・。
『デブ〜っ・・・女相手じゃないと勝てないのかぁぁぁぁぁ・・・・』
『恥を知れ、恥を!』
そのブーイングに苛々してコーナーを叩いているBAKEMONO。
逆に、佳代は体重差などからやられ役と悟って、コーナーで冷静にBAKEMONOの身体を見つめていた。
そんな中、リングアナがルール説明を始めていった。
『この試合は、体重差を考えてBAKEMONO選手はフットスタンプ、ニードロップ等は禁止。3分3R判定なしの試合とします。』
ルール説明が終わると、コールが始まっていく・・・。
『青コーナー〜・・・元女子プロレスラー〜納見佳代〜っ!』
『赤コーナー〜・・・元大相撲横綱〜BAKEMONO〜っ!』
コールが終わると、早くもブーイングの中をゴングが鳴らされていった。
『カァーン!』
ゴングと同時に、コーナーから飛び出していく佳代。
反対コーナーのBAKEMONOにジャンピングニーパッドを叩き込んでいく佳代。
この先制攻撃に会場内から歓声が起きていく。
続けてドロップキックを叩き込んでいくが、BAKEMONOはフラつく事もなく立っていた。
続けてドロップキックを連続で叩き込んでいくが、BAKEMONOは倒れない。更には手も出さずに佳代の攻撃を受けていた。
佳代も焦るように距離を置いていくと、BAKEMONOに対してどうやって攻めようかと考えていた。
その佳代との距離を詰めていくBAKEMONO。
近づくだけで確実にプレッシャーを与えていたが、佳代も焦るように殴りだしていく。
BAKEMONOの脂肪に覆われたお腹に拳を叩き付けるが、ダメージを与えることは出来なかった。
「フフフッ・・・キカナイヨ・・・」
余裕の笑みを浮かべるBAKEMONO。
その言葉に佳代が距離を置いていく。逆にパンチを出した手首にダメージを負ったようだった。
睨み合いが続いていくと、時間だけが流れていく・・・。
『カァーン!』
ここで1ラウンド終了のゴングが鳴らされると、BAKEMONOは余裕の表情でコーナーに寄りかかる。
逆に、佳代はあまりの体重差などに落胆していたが、1分足らずの時間で次のラウンドが始まるのであった・・・。
『カァーン!』
そして2ラウンドが開始されると、今度はBAKEMONOが前に出てプレッシャーを与えていく。
佳代は逃げ回って引き分けに持ち込もうと、フットワークを使って逃げる体制になっていくが、BAKEMONOも少しずつ距離を詰めていた。
次第にコーナーを背にしていく佳代。
BAKEMONOも逃げようとする佳代に、大振りの張り手で牽制していくと、佳代も避けるのに必死で逃げられないでいた。
そして、一気に距離を詰めてボディアタックのように佳代の身体をコーナーに押し潰していくBAKEMONO。
220sの圧殺刑に、佳代は一瞬呼吸も出来ずに苦しんだ。
リングが揺れるような衝撃に、佳代はコーナーに寄りかかって咳き込んでいく。
堪らず逃げようとする佳代に、左手で喉輪の様にして掴んでいくBAKEMONO。
その大きな手を両手で掴んでいく佳代だが、BAKEMONOが右手を振りかざしていく・・・。
バシィィィィィィィィィ・・・・
次の瞬間、右手による強烈な張り手が佳代の側頭部を襲う。
「ぶはっ・・・」
一瞬意識を失いかける佳代。
更に掴んだまま、今度は佳代のお腹へパンチを叩き込んでいくBAKEMONO。
グシュ・・・・
「グボッ・・・・」
口から胃液のような吐瀉物を吐き散らしていく佳代。
更に恐怖感を煽るように、軽めの張り手を数発叩き込むと、佳代の鼻から激しく鼻血が噴き出していった。
必死でガードしようとするが、あまりの圧力にガードしている腕が内出血して変色していく。
そしてBAKEMONOが佳代を放すと、グッタリとしてコーナーに寄りかかるようにダウンしていくが、お腹に圧力を掛けるように足で押し潰していくBAKEMONO。
「ぐえぇぇぇぇぇぇぇ・・・・・」
堪らず苦悶の表情を浮かべて、舌まで出して苦しんでいく佳代。
更に倒れ込む佳代に、BAKEMONOはトップロープを両手で掴むと、お腹に乗っていく。
女子プロレスの時に腹筋を鍛えていたと言っても、このBAKEMONOの体重が乗ってきたら堪ったものではなかった。
「オエッ・・・グエッ・・・・・」
激しく藻掻き苦しんでいく佳代。口をパクパクさせて苦しんでいると、会場内からは大ブーイングが起きていく。
『恥を知れ、恥を!』
『横綱の名が聞いて呆れるぜっ・・・豚っ!』
その多くのブーイングに対して、BAKEMONOが叫ぶ。
「ウルサイヨ!・・・ダッタラ、コノオンナノナイゾウをブッツブスカラナ!」
トップロープを握るBAKEMONOが身体を揺らしていくと、佳代はお腹を潰されて地獄の苦しみを味わっていた・・・。
『カァーン!』
しかし3分が過ぎてゴングが鳴らされていくと、レフリーがBAKEMONOを離していく。
倒れて涙目になっている佳代は、リングサイドからリングインしてきた黒服2人に両腕を抱えられると、コーナーに戻されていく。
口の中にペットボトルを入れられて、口を漱いでいく佳代。
「も・・・もう・・・試合を止めてください・・・こ、殺されちゃう・・・・」
黒服に哀願していく佳代。
しかし、黒服は構わず佳代の鼻血など止血していくと、最終ラウンドのゴングを待っていた。
『カァーン!』
ゴングと同時に前に出ていくBAKEMONO。
逆に、コーナーにダメージの為に寄りかかったままの佳代。
すると、一気にボディアタックの様にしてコーナーで圧殺していくBAKEMONO。
コーナーに押し潰されていく佳代は、グッタリと座り込むようにダウンする。リング全体が揺れる程の衝撃で、佳代は意識を朦朧としていると、更に上から張り手で叩いていくBAKEMONO。
グッタリと倒れ込む佳代に、両足首を掴んでリング中央に連れて行くと、仰向けに倒れている佳代にボディプレスで押し潰していった。
身体をピクピクと痙攣させていく佳代。BAKEMONOはゆっくりと立ち上がると、更に失神寸前の佳代の身体に、ボディプレスで押し潰していった。
今度は潰したまま乗っていくBAKEMONO。
この状態に、観客席からもブーイングが更に大きくなって起きていく。
『納見が殺されちゃうから、試合を止めてやれよ!』
あまりのブーイングと、危険な状態と判断された為にここでゴングが要請されていった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に、レフリーなどがBAKEMONOを止めていく。
しかしBAKEMONOが身体を浮かせていくと、容赦なく押し潰していくと、黒服達が必死に止めていく。
ここでBAKEMONOが立ち上がって離れてから、試合は終わりを告げるのであった。
佳代は担架で運ばれていくが、BAKEMONOはブーイングの中をゆっくりと控え室に戻るのであった・・・。



第13試合

『第13試合・・・選手入場っ!』
リングアナがコールすると、リングに現れたのは長身のスレンダー系美女の池畑忍だった。
ピンク色のビキニを着て、緊張した様子だったが視線は鋭く、流石は米蔵涼子などと同じ事務所の所属だけあった。
その忍の立つリングに対戦相手として現れたのは、忍と同じく今夜がデビュー戦の保田美沙子だった。
グラビアなどで活躍していたが、地下プロレスデビューに備えて同じ事務所の熊多曜子などと練習をしていた様子で、初めての地下リングに戸惑い気味も、反対コーナーの忍を見つめていた。
忍と同じくビキニだったが、色は白いビキニだった。
『青コーナー〜T161B82W60H85〜保田〜美沙子〜っ!』
コールが始まると、戸惑いながらも観客席に向かって一礼する美沙子。
『赤コーナー〜T173B85W56H86〜池畑〜忍〜っ!』
忍もリング上でコールを受けると言う自体初めてなので、少し戸惑いながら美沙子と同じく一礼していく。
そしてレフリーがボディチェックなどしていくと、お互いがこれから闘うと言う事で、視線を合わせていく忍と美沙子。
レフリーが指示すると、各のコーナーに戻っていくと、ゴングが要請されて鳴り響いていった・・・。
『カァーン!』
ゴングが鳴らされると、お互いが出方を見るように距離を置いていく美沙子と忍。
プロレス的に美沙子が手を伸ばして力比べを挑もうとすると、忍も手を伸ばして片手を組んでいく。
しかし、次の瞬間に忍が残りの一方の手で、美沙子の頬に張り手を叩き込んでいく。
バシィィィィ・・・・
「痛いっ・・・」
張り手を受けて悲鳴をあげる美沙子。
怯んだ美沙子に、忍が一気にロープに振ってから、長身を利用したネックブリーカードロップを仕掛けていった。
バシィィィ・・
後頭部をマットに叩き付けられて、両手で押さえて痛がる美沙子。
いきなりの大技の洗礼に戸惑う美沙子だが、フラつきながらも立ち上がっていく。
その立ち上がった美沙子に、忍がエルボースマッシュから、ボディスラムでマットに叩き付けていく。
早くもフォールしていく忍。しかし美沙子もカウント2で返していった。
返す美沙子をマットに座らせる形で、スリーパーで絞めていく忍。
美沙子も苦しみながらも、近くのロープに逃れようと必死だった。
しばらく締め続けると、一気に放してから立ち上がった忍は、美沙子の背中にストンピングを叩き込んでから、距離を置いていった。
苦悶の表情を浮かべる美沙子は、忍の位置を確認すると、ゆっくりと立ち上がっていく。
またも距離を詰めていく両者。
今度は美沙子がダッシュしてのタックルを狙っていくと、忍もバックステップで避けようとする。
しかし美沙子がロープ際まで、抱きついたような格好で押していくと、ロープを背にする忍の喉元などへ水平チョップを叩き込んでいった。
バシィィィィィィィ・・・・
大きな音がリングに響き渡ると、忍の表情が苦悶に歪む。
更に美沙子の水平チョップが叩き込まれていくと、忍もお返しとばかりにチョップを返していく。
一瞬怯む美沙子だったが、ロープに一旦押し込んでから忍をロープに振っていった。
ロープから戻ってくる忍に、打点の高いドロップキックを叩き込む美沙子。
忍が倒れ込むと、起きあがる瞬間を狙って顔面にドロップキックを叩き込んでいった。
これには忍が顔面を押さえて藻掻き苦しむと、美沙子は倒れている所を顔面にストンピングを叩き込んでいった。
バシッ・・・バシッ・・・
緊張も解れてきたのか、美沙子は倒れる忍の片足を上げると、内股に身体を落としてダメージを与えていった。
痛がる忍に、更に片足を上げてストンピングを入れて、足を狙い出す美沙子。
一気にアキレス腱固めを仕掛ける美沙子だが、忍も長い脚でヒールキックで反撃すると、堪らず美沙子が放して距離を置いていった。
お互いが立ち上がると、美沙子が走り込んでドロップキックを叩き込む。
フラつく忍に対して、続けてドロップキックを叩き込む美沙子。堪らずロープまで下がる忍だが美沙子も連続攻撃に少し息が上がっている様だった。
その美沙子の様子に、忍は黙って攻められていくが、美沙子がゆっくりと起こしていくと、逆に目の前の美沙子のお腹にパンチを入れて反撃していく忍。
身体をくの字にして苦しむ美沙子に、忍は蹴りを入れてから首投げから、素早く首4の字固めを極めていった。
両足をバタバタさせて藻掻き苦しむ美沙子。忍は身体を反転させたりして、更に痛めつけていった。
しばらくすると、忍が技を解いてから、一気に美沙子を起こしてからヘッドロックで締め上げてから、ブルドッキングヘッドロックで攻めていった。
首にダメージを受けて苦しむ美沙子。俯せ状態になっていると、忍は腕を背後から掴むと、サーフボードストレッチで締め上げていった。
グググッ・・・
「あああっ・・・・痛いっ・・・・ああっ・・・」
苦悶の表情を浮かべている美沙子。
レフリーもギブアップの確認を取るが、美沙子は首を左右に振って耐えていた。
忍もこれでギブアップを取ろうと揺さぶったりするが、美沙子は額から汗を流しながら耐えている。
「ノォォォォ・・・・・ノォォォォォォ・・・・・」
必死に耐える美沙子。
忍も、耐える美沙子から技を解くと、一気にキャメルクラッチで攻めていく。
両足をバタバタさせて苦しむ美沙子。
レフリーが美沙子の手を掴んだりして、ギブアップか確認する。
汗だくになりながも耐える美沙子。忍も耐えられては仕方ないと、技を解いてから立ち上がって、ストンピングを数発入れてから、美沙子を起こしていく。
起こした美沙子にニーリフトを叩き込んでから、動きを止めた所をロープに走り込んでからネックブリーカードロップを仕掛けていく。
後頭部を叩き付けられて意識を朦朧とさせていく美沙子をフォールすると、忍が余裕の表情でレフリーにアピールする。
『ワン・・・・ツー・・・・ス・・・・』
しかし美沙子も意地になって肩を浮かせると、忍は驚いた表情を浮かべて立ち上がっていく。
美沙子も立ち上がっていくが、フラフラしながら忍に向かっていく。
「いくよぉぉぉぉぉぉ・・・・」
フラフラしている美沙子に対して、片手を挙げてアピールする忍は、一気にロープに走り込んでから、ジャンピングニーパッドを美沙子の顎に当てていった。
バキッ・・・
倒れ込むと、両手で顔面を押さえて苦しむ美沙子。
その美沙子に一気に逆エビ固めを極めると、堪らず美沙子がギブアップしていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングと同時に、忍が技を解いていくと、美沙子はグッタリと倒れていたが、忍はレフリーに手を挙げられて観客に勝利をアピールしていった。



第14試合

『第14試合・・・グラビアアイドルトーナメント決勝戦・・・・選手入場っ!』
コールを受けてリングに姿を表したのは、あの山木早織と死闘を繰り広げた根元晴美と、市河由衣だった。
流血戦のダメージがあるからと、額などに応急処置した痕が痛々しかったが、決勝戦と言う事で気合いを入れている様子だった。
対して、由衣も体格的には劣るものの、今夜は晴美よりスタミナ面などでは確実に有利で、このチャンスを活かそうと気合いを入れていた。
『青コーナー〜・・・T164B103W60H88〜根元〜晴美〜っ!』
黒いビキニを着て、身体を軽く動かしながらゴングを待つ晴美。
『赤コーナー〜・・・T158B83W55H80〜市河〜由衣〜っ!』
晴美の黒と対照的に、白いビキニ姿の由衣。トップロープを掴んでジャンプしたりして、ウォーミングアップしている様子だった。
『カァーン!』
ゴングが鳴らされると、勢い良く由衣がコーナーを飛び出すと、晴美にヒップアタックの奇襲から試合が始まっていった。
軽量級の由衣のヒップアタックに、フラついていく晴美。
続けて由衣のドロップキックが炸裂すると、ここで倒れていった。
倒れた晴美を起こしてから、ロープに振っていく由衣。
ロープから返ってくる晴美に、気勢をあげてフライングラリアットを叩き込んでいった。
『ワン・・・・』
早くもフォールしていくが、晴美もブリッジのようにして返すと、転がるようにロープに逃げていった。
由衣も警戒して距離を置きながら、晴美の出方を見ていくと、晴美も警戒していた。
今度は由衣が低空ドロップキックを放つと、避けた晴美がストンピングで攻め込んでいく。
晴美のストンピングの前に、由衣も転がるようにロープに逃げると、レフリーにロープのアピールをしていく。
レフリーが2人を離すと、由衣が軽いステップからボクシングの様にジャブで牽制していく。
由衣のジャブの牽制に、晴美は怒った様にミドルキックなどを出すが、逆に蹴り足を狙ってのタックルで倒されていった。
マウントポジションを奪いたい由衣だが、晴美も体格で勝るからとガードポジションを取っていく。
仕方なく、由衣が晴美のお腹にチョップを叩き込むと、晴美も下からパンチを出していった。
膠着状態になっていくと、晴美はスタミナの消耗が気になるところだったが、由衣もスタミナ消耗を狙ってか、晴美に力を入れさせている様だった。
『ブレークっ・・・』
試合が止まっているからと、レフリーが2人を離していく。
立ち上がる由衣と晴美だが、晴美は少し疲れた様子だった。
またも向かい合うと、今度は晴美が前に出てボディを狙ったパンチを叩き込んでいく。
ボシュ・・
「うぐっ・・・ううっ・・・」
流石に晴美の重いパンチを受けて、由衣が身体をくの字にして苦しんでいる。
その由衣に、ハイキックで勝負を賭ける晴美。
しかし由衣が避けていくと、由衣もお返しとばかりにハイキックを出していく。
由衣のハイキックをガードする晴美。
ガードされた由衣だが、続けて張り手で攻め込んでいく。
だが、晴美も意地になって張り手を返していくと、由衣の動きが止まっていくが、晴美が首相撲から膝蹴りを狙っていく。
その膝をガードする由衣は、踏ん張って倒していくと、サイドポジションを奪っていく由衣。
腕を狙いたいが、晴美もブリッジのようにして逃げようとする。
だが、由衣が素早く腕拉ぎ逆十字固めを極めていくと、晴美は悲鳴をあげながらロープに足を伸ばした。              
『ブレークっ・・・』
レフリーがロープブレークを銘ずると、由衣は仕方なく技を解いていく。
一方、腕を攻められた晴美は、苦しそうに立ち上がっていく。
苦しそうな晴美は、レフリーが離れさせた瞬間、いきなり由衣に突進すると蹴りを入れて、苦し紛れにビキニに手を掛けていった。
「何するのよっ!」
由衣が叫ぶが、晴美の手に力が入る。
「ほらぁぁぁ・・・ファンサービスだよ!」
すると、由衣の白いビキニブラジャーが剥ぎ取られて、形の良い由衣の美乳が露わになっていく。
思わず胸を隠そうとする由衣だが、晴美が髪を掴むと近くのトップロープに顔面を擦り付けて痛めつけていった。
「いやあああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
ロープとの摩擦熱から絶叫していく由衣。
更に、セカンドロープとトップロープを利用して、晴美が観客席側に向けて由衣を磔にしていく。
背後から、由衣の鼻などに指を入れて痛めつけていく晴美。
嫌がる由衣だが、これはプロレス形式の試合なので、レフリーが晴美を止めて由衣を解放していった。
ビキニを着けようとする由衣。晴美が襲いかかろうとするが、レフリーが止めていく。
『ファイト!』
レフリーの指示が飛ぶと、晴美の反則ファイトに怒った由衣は、またジャブの様にパンチを繰り出していく。
由衣のパンチに対して、前蹴りなどで距離を置いていく晴美。
その晴美に、一気にタックルの様に抱きついていく由衣。
お互いが脇腹などにパンチを小刻みに入れていくが、これも由衣がスタミナ消耗を狙っての作戦に見えた。
レフリーが膠着状態だからと2人を離していくと、いきなり由衣が絶叫していった。
「いくわよぉぉぉぉぉぉぉ・・・・」
一瞬油断した晴美に、髪を鷲掴みにして思いっきり顔面をマットに叩き付けるフェイスバスターを仕掛けていく由衣。
更に、痛がる晴美に馬乗りになると、片手で髪を掴むと、もう片方の拳で晴美の額を殴りつけていく由衣。
絆創膏などを剥ぎ取ると、血が滲み出てきていた。
嫌がる晴美だが、由衣が激しく傷口を殴りだしていくと、レフリーが反則だからと止めていく。
「何するんだよ・・・」
傷口を気にしながら晴美が呟く。
「お返しだよ!」
由衣も負けずに言い返す。
レフリーが距離を置かせてから、試合再開を指示していくと、晴美も流血したからと距離を置いていく。
逆に、由衣が少しずつ距離を詰めていくと、大振りの張り手などで牽制していく。
逆にタックルを狙っていく晴美に、フロントスリーパーで締め上げていく由衣。
そのままグラウンド状態になっても、由衣は晴美の身体に両足を絡みつけながら、首は極めていた。
晴美は由衣に首を極められながらも、そのまま四つん這い状態にもっていくと、ロープまで逃げていく・・・。
『ブレークっ・・・』
レフリーの指示に技を解いていく由衣。
一方、晴美も呼吸を乱しながらも立ち上がっていく。
試合再開になると、由衣が先手を打ってジャンピングニーパッドを狙うと、ガードしていく晴美。
だが、ガードされても組み付いていく由衣。晴美も離そうとするが、由衣の膝蹴りで座り込んでしまう晴美。
座り込んだ晴美の髪を掴むと、由衣が傷口にパンチを叩き込んでいく。
次第に真っ赤になっていく晴美の顔面。由衣は構わず殴りつけていくと、レフリーが反則だからと注意していく。
レフリーに止められて、殴るのを止めていく由衣。
一方、額から流れていく血が、胸の谷間にまで流れていく晴美。
出血が激しくなってきたからと、晴美は焦りだしていたが、続行の指示が出ると前に出ていった。
前に出てくる晴美に、由衣はローキックを合わせていくが、晴美もパンチを出していく。
そのパンチを避けると、タックルの様に抱きついてから、持ち上げていく由衣。
体重差があるが、由衣も必死になっていた・・・。
そのままマットに落としてから、またも馬乗りになってから傷口を狙ってパンチを叩き込む由衣。
流石に傷口を狙われて嫌がる晴美だが、レフリーに反則をアピールしていく。
『ストップ・・・ストップ〜っ!』
レフリーが由衣を止めていくと、晴美もフラフラしながら立ち上がっていく。
『ファイトっ!』
レフリーの続行の声に、由衣が素早くバックを奪うと、バックドロップを決めていく。
晴美が後頭部を打ち付けて仰向けになっていると、由衣はロープに走ってからお腹を狙ったフットスタンプを叩き込む。
ボシュ・・・
「ぐえっ・・・・」
堪らずお腹を押さえてくの字になって苦しむ晴美。
更に由衣が顔面を狙ったサッカーボールキックを叩き込んでから、仰向け状態の晴美にストンピングを叩き込んでいく。
段々と抵抗のなくなる晴美に対して、レフリーは危険と判断して試合を止めていくのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
突然のゴングの音に驚く由衣と晴美。
由衣は勝利したと笑みを浮かべるが、晴美はレフリーに抗議していた。
「わ、私は・・・負けてないよ・・・ふざけないで・・・」
事務所の騒ぎなどからも、ここはアピールしたい晴美は、必死にレフリーに試合続行のアピールをしていく。
しかし傷口の様子などからも、リングドクターも2試合続けての流血戦は危険と言うことで、説得されると晴美も試合を止められた事に対して、諦めの表情を浮かべていた。
ここで、新設されたグラビアアイドルタイトルベルトが由衣の腰に巻かれていくと、晴美は由衣に言い放つ。
「こんな試合で勝ったと思うなよ・・・」
その言葉に、由衣は黙って睨み付けていくが、レフリーなどが割って入って止めていく。
こうして、数大会に渡ったトーナメントは幕を閉じるのであった・・・。



第15試合

『第15試合っ・・・ワンナイトトーナメント決勝戦っ!』
リングアナのコールに、リング上には早くも石河亜沙美と須野内美帆子の2人が立っていた。
一夜に数試合を消化するだけあって、2人とも足など蹴られた痕など、痛々しさが目立っていたが、視線は鋭く光っていた。
『青コーナー〜・・・T178B83W63H88〜っ・・・石河〜亜沙美〜っ!』
コールを受けると、白い競泳水着姿の亜沙美が一礼していく。競泳水着で長身が更に強調されているように見えた。
『赤コーナー〜・・・T165B83W58H85〜須野内〜美帆子〜っ!』
コールを受ける美帆子は、亜沙美と同じく白い競泳水着で、コーナーでゴングを待つ。
オープンフィンガーグローブなどレフリーが調べると、口の中にマウスピースが入れられて、ゴングとなっていった。
『カァーン!』
ゴングと同時に、美帆子が走り込んでジャンピングニーパッドを叩き込む。
いきなりの奇襲に亜沙美がガードするが、続けて美帆子がボディへパンチを叩き込んでいった。
亜沙美の表情が苦悶に歪むが、逆に身長差から首相撲の状態に捉えてから、膝蹴りを狙っていく。
しかし、美帆子が揺さぶって早くもグラウンド状態になっていくと、亜沙美も嫌がってブリッジなどから逃げようとする。
藻掻く亜沙美に、上手くサイドポジションを奪っていく美帆子。
時折美帆子の小刻みなパンチが脇腹に叩き込まれると、亜沙美が身体をビクンと反応させて苦しんでいく。
試合に動きが無くなったからと、レフリーが一旦止めてから、2人を立たせていく。
今度は亜沙美からローキックを狙っていくと、美帆子の合わせてパンチを放っていく。
ガードを固めて蹴りを出していく亜沙美。
その亜沙美に、一気に間合いを詰めて顔面へのパンチを叩き込む美帆子。
オープンフィンガーグローブに包まれた拳が、亜沙美の顔面にヒットすると、一瞬フラつく亜沙美。
その瞬間、タックルを仕掛けていく美帆子。
組み付かれてロープまで押されていく亜沙美だが、抱きつくようにして密着して攻撃を防ごうとしていた。
美帆子が小刻みに脇腹にパンチを入れていくと、嫌がるように突き放そうとする亜沙美。
距離が開いた瞬間、美帆子のパンチが顔面を襲う。
バシッ・・・バキッ・・・
パンチが続けてヒットすると、亜沙美の鼻から鼻血が噴き出していく。
嫌がる様にローキックなどで距離を置こうとする亜沙美。
しかし美帆子も前に出てローキックからミドルキックと、攻め立てていく。
亜沙美の白い競泳水着に、鼻血が垂れて赤く染まっていく・・・。
美帆子のローキックが決まると、亜沙美の表情が苦悶に歪む。
動きの鈍くなっていく亜沙美に、美帆子は距離を置いては踏み込んでのパンチで攻めていく。
ガードしていても、美帆子の拳に苦しむ亜沙美。
更に脚を攻めようとローキックを続けて入れていくと、亜沙美の脚が内出血で変色して、同時に表情も歪んでいた。
美帆子は一気に打撃ではなく、寝技で勝負を賭けようとタックルを狙って距離を置いていく。
美帆子が一気にタックルを狙っていく。
タックルに来た瞬間、亜沙美が偶然にも膝でガードしようとすると、膝が美帆子の顔面に当たって衝撃で倒れ込んでいく。
偶然だったが亜沙美がダウンする美帆子にストンピングで攻め込むと、顔面も容赦なく蹴りこんでいく。
カウンターの膝に意識を朦朧としてるのか、美帆子は顔面を両手で覆いながら俯せになっていくが、亜沙美が脇腹なども蹴り上げると、馬乗り状態になってからバックマウント状態から顔面狙いのパンチを連打していく。
美帆子も返したいが、膝のダメージから逃れられないと、亜沙美は一気にキャメルクラッチで仕留めに掛かった。
グイッ・・・
美帆子の上半身が反らされていくと、苦しむ美帆子が亜沙美の手を必死に掴もうとしていた。
しかし激痛から堪らずギブアップしていく美帆子・・・。
『カンカンカンカン・・・』
レフリーがギブアップの確認をすると、ここで試合が止められていった。
亜沙美が技を解いて立ち上がると、美帆子はグッタリと俯せ状態で倒れていた。
ワンナイトトーナメントも終わりを告げるが、まだデビューして間もない大型新人の石河亜沙美の優勝で終わった結果に、観客達もその結果にただ驚いていた。


第16試合

リング上に資材が持ち込まれていくと、ここで新設されるヌルヌル系初代王者を決定するローションレスリングが始まろうとしていた。泥レス・オイルレスリングなどの試合結果から、仲谷佳織が暫定王者としてランキングされたが、正式にチャンピオンを決めようとこの試合となっていった。
ヌルヌル系というだけあって、対戦相手を募るのに苦労したようだったが、無理矢理に近い形で決められたようだった。
リング上に、ロープ近くは滑り止めのある特別のローションレスリング用リング。
そのリングに、まずは仲谷佳織が姿を現した。T164B86W57H88のボディを黒いビキニを着けてのリングインだった。
対して、戸惑いながらもリングに入っていくのは、人気AV女優の夏目奈々だった。
T163B90W58H85のボディを白いビキニを着けてのリングインだったが、いきなりのオファーに練習もしていなかった様子だった。
『青コーナー〜夏目〜奈々〜っ!・・・・・・・・赤コーナー〜仲谷〜佳織〜っ!』
コールを受けると、観客席に向かって一礼する佳織と奈々。そして、リング内にローションが注がれていく・・・。
『カァーン!』
ゴングと同時に、戸惑う奈々に対して張り手を叩き込む佳織。
これには奈々も怒って張り手を返していくと、佳織が素早くタックルで倒していった。
倒されて驚く奈々に、佳織が冷静にサイドポジションを取って押さえ込んでいく。
嫌がるように奈々が藻掻いていくが、佳織は上手くマウントポジションを奪っていくと、抱きつくように密着していく。
密着すると、奈々が藻掻くがギロチンチョークを仕掛けていく佳織。
しかし奈々も藻掻くとローションで滑って技が解けていく。
技が解けると、佳織が素早く首4の字固めを仕掛けていく。ローションで滑る中での関節技だが、佳織の巧さが表れていた。
奈々が藻掻くように両足をバタバタしていくと、観客席から歓声が起きていく。
佳織も首を極めたまま、左右に振ったりして奈々を追い込むと、必至に逃れようとする奈々。
「きゃあ!」
いきなり佳織が悲鳴をあげた。
そう、奈々が佳織の脚に噛み付いたのだった。反則だったが、苦しさから逃れようと必死な奈々。
脚を気にする佳織だが、技が解かれた奈々はタックルの様に抱きついていくと、今度は奈々が馬乗り状態に近い形になっていく。
馬乗り状態みたいになると、顔などを狙って張り手を叩き込んでいく奈々。
佳織も下から返すが、張り手の勢いは奈々の方が上に見えていた。
すると、奈々が佳織のビキニブラジャーを掴んでいった・・・。
この様子に、観客席が盛り上がっていく。
盛り上がる中、奈々が観客席に向かって笑みを浮かべると、一気にビキニを剥ぎ取っていった。
胸を露わにされた佳織は、驚いた様子だが目の前の奈々のビキニもお返しとばかりに剥ぎ取っていく。
両者がトップレス状態になると、佳織が下からバストクローで反撃していった。
バストを鷲掴みにされて嫌がる奈々。同時にブリッジ状態になって奈々を倒していくと、佳織は立ち上がってからストンピングを叩き込んでから、飛び上がってニードロップをお腹に決めていった。
「ぐふっ・・・」
初めてお腹に受ける鋭いニードロップに、奈々はお腹を押さえ込んで藻掻いていると、佳織は一気に抱きつくようにして、チョークスリーパーを仕掛けていった。
喉を私潰されて苦しい奈々。
佳織も締め続けていくと、奈々は堪らずギブアップしていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが鳴らされると、佳織が技を解いていく。
同時に、咳き込みながら奈々がローションの中で座り込むが、佳織に向かって叫んでいた。
「練習もしなかったから負けたけど、次にやったら素っ裸でKOしてあげるわよ!」
そのアピールに、佳織も言い返す。
「負けたくせに何言ってるのよ!」
その言葉に奈々が詰め寄ると、黒服達が止めていくのであった。
奈々がリングから降りると、ここで佳織に対してベルトが渡されていくのであった・・・。


第17試合

『特別試合選手入場〜っ!』
コールを受けてリングに表れたのは、グラビアアイドルとして売れてきている河村ゆきえだった。
デビュー戦から2試合目になるが、戸惑いながらもリングインしていくと、観客から歓声が起きていた。
そのゆきえの対戦相手としてリングに現れたのは、久しぶりの登場の沖菜恵だった。
ファンの間ではルックスが似ているなど言われていたが、今夜はシングル戦の相手だった。
『青コーナー〜河村〜ゆきえ〜っ!』
158、上から90、60、87の身体を白いビキニを着てのゆきえ。
『赤コーナー〜沖菜〜恵〜っ!』
T156B84W59H85の身体を、ゆきえの白ビキニ対抗してか、黒いビキニの恵。
レフリーがボディチェックなどしていると、恵が笑みを浮かべてゆきえに呟く。
「今夜は痛い思いをしてもらうわよ・・・似ているなんて言われてるけど、私は痛い思いして成り上がったんだから・・・」
その言葉にゆきえが驚くが、コーナーに分けられてゴングが鳴らされていった・・・・・。
『カァーン!』
ゴングと同時に恵が飛び出した。
コーナーに戸惑うゆきえに串刺しドロップキックを決めていく恵。
堪らずダウンしていくゆきえに、髪を掴んで起こしていく恵は、ヘアーホイップで投げつけていく。
悲鳴をあげて倒れ込むゆきえ。立ち上がろうとすると、自慢の90センチのバストへ蹴りが叩き込まれて、胸を押さえて苦しむゆきえ。
座り込む形のゆきえの背中に、強烈な蹴りが叩き込まれると、ゆきえは呼吸が一瞬止まる感覚に苦しみながらも、倒れずに耐えていた。意地になるゆきえ。
しかし恵が顔面へ蹴りを入れると、流石に顔面を押さえて倒れ込むゆきえ。
一方的に試合が始まっていくが、恵は髪を掴んで起こしていった。
起こされて恵にエルボースマッシュで抵抗していくゆきえ。
しかし恵のキチンシンクにお腹を押さえ込んでいくと、続けてDDTで脳天からマットに叩き付けられていった。
仰向けのゆきえに、恵は走り込んでから胸にエルボードロップを落とすと、余裕でフォールしていく。
だがゆきえも返していくと、恵は髪を掴んで起こしてから、踏ん張ってからボディスラムで投げつけてから、セントーンでお腹を押し潰していった。
「ごふっ・・・ごふっ・・・」
ゆきえがお腹を押さえて苦しんでいると、恵は顔面狙いのストンピングを叩き込んでいく。
堪らずゆきえがリング下に逃げていくが、恵もリング下に降りていくと、髪を掴んでゆきえを鉄柱に叩き付けていった。
「きゃああああぁぁぁぁ・・・・」
悲鳴をあげていくゆきえ。更に鉄柵にも振られていくと、またも悲鳴をあげて倒れ込むゆきえ。
鉄柵に寄りかかるように座っていると、恵が近くからパイプ椅子を持ってきて、ゆきえの脳天に叩き付けていった。
ガッシャーン!
音を立てて叩き付けられていくパイプ椅子。ゆきえは朦朧とした表情で倒れ込むと、恵が先にリングに戻っていった。
ゆきえもフラフラしながらもリングに戻っていくが、エプロンサイドに上がると、恵がロープ越しに髪を掴んでから、コーナーに連れて行ってコーナーポストに顔面を叩き付けていった。
ゆきえがまたもリング下に降りる形になるが、恵はリング上で両手を叩いて観客にアピールしていく。
恵の厳しい攻めに対して、観客席からはブーイングに近い反応が起きるが、恵は構わずビキニを直したりしてゆきえがリングに戻るのを待っていた。
ゆきえが戻ると、今度はリング内で睨み合う2人。
果敢にもゆきえがタックルを仕掛けるが、恵がカウンターの膝蹴りを顔面に叩き込むと、堪らず倒れ込むゆきえ。
そのゆきえに、髪を掴んで起こしてから、バックドロップをを仕掛けていく恵。
更に、もう一回起こしてからバックドロップで投げていった。
大技の連発に立ち上がれないゆきえ。
そのゆきえを俯せにしていくと、恵は余裕でゆきえの両手を掴むと、キャメルクラッチのようにして、ゆきえの両手を左右に締め上げていく変形技を仕掛けていった。
ゆきえの上半身が反らされていくと、自らの腕で締め上げられて両足をバタバタさせて藻掻き苦しむゆきえ。
恵が揺さぶっていくと、堪らずゆきえがギブアップしていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが鳴らされると、恵が技を解いていく。
グッタリとしていくゆきえに、恵は背中を踏み付けると、マイクを要求していった・・・。
「私だって、地下プロレスでは痛い思いを沢山したんだから、アンタ達新人にも試練を与えてあげるわよ!」
最近活躍もなかった恵も、新人相手に厳しい攻めで教育しようとしたのであろうか・・・。
その恵の言葉に何も言い返せずに、ゆきえはフラフラしながらもリングを後にしていった・・・。



第18試合

『ジュニアヘビー級タイトルマッチ・・・選手入場っ!』
リングアナのコールに、堂々とリングインしていくのはチャンピオンの河村ひかるだった。
久しぶりの地下リング登場だったが、黒いワンピース水着にオープンフィンガーグローブを着けてコーナーに寄りかかっていた。
対して、地下プロレスで定期的に参戦して、タレントとしても復活していた河村亜紀が挑戦者としてリングに姿を現していた。
ひかるに対して、亜紀は白いビキニ姿でのリングインだった。
『青コーナー〜っ・・・T157B86W58H83〜挑戦者〜河村〜亜紀〜っ!』
コールを受けると、観客席に一礼していく亜紀。ひかるを見つめる視線は鋭かった。
『赤コーナー〜っ・・・T150B83W54H77〜チャンピオン〜河村〜ひかる〜っ!』
コールを受けると、観客席に一礼してから、亜紀を睨み付けていくひかる。
『カァーン!』
早くもゴングが鳴らされると、いきなりひかるがコーナーから飛び出すと、亜紀にパンチを放っていく。
しかし前蹴りで間合いを取る亜紀が、回り込んで距離を置いていった。
いきなりの奇襲攻撃を防がれて、ひかるは内心苛ついていた。
亜紀もひかるのボクシングテクニックは警戒して、距離を置いていたが、ひかるも地下リングでの試合から遠ざかっていたから、パンチの切れも以前程ではなかった・・・。
亜紀も踏み込んではジャブの様にして牽制するが、ひかるも距離があるからと構えるだけだった。
なかなか組み付かない両者だが、亜紀が少しずつ距離を詰めていく。
詰めてくる亜紀に対して、ひかるが軽くジャブを出していく。
しかし亜紀がガードしていくと、ひかるはストレートを打ち込んでいくが、亜紀もパンチで攻めてくるのを考えていたのか、ストレートと同時に、ひかるの腕をキャッチして一本背負いで投げていった。
宙を舞うひかるの身体。ひかる自身もまさか柔道技が出るとは考えていなかったが、亜紀はパンチに対して対策を考えていたようだった。
投げると素早く腕を取って、腕拉ぎ逆十字固めで極めていく亜紀。
ひかるも腕を極められて苦しい状態になるが、耐えながらもロープの方向へ足を伸ばしていった。
だが亜紀も逃げられないようにと、足を数回バタバタさせてひかるを追い込むと、更に伸ばしていった。
ひかるも苦しいが、何とかロープに足が掛かると、レフリーが亜紀に技を解くように指示していく。
レフリーの指示に技を解いて距離を置いていく亜紀。
ひかるも腕を気にしながらも立ち上がると、亜紀との距離を置いていった。
今度はひかるが前に出ると、亜紀にタックルを仕掛けていく。
これには亜紀がフロントスリーパーのようにキャッチすると、倒されながらも首を極めていた。
ひかるは首を極められていても、そのまま脇腹にパンチを叩き込んでは亜紀にダメージを与えようとする。
亜紀も脇腹を殴られていくと、流石に肋骨に響くようなパンチに苦悶の表情を浮かべていた。
この状態から動きが少なくなってくると、レフリーが亜紀とひかるを離していく。
立ち上がって距離を置いていく亜紀とひかる。
今度は、距離が詰まると亜紀がローキックでひかるを攻めていく。
ローキックを受けると、大振りのフックを繰り出していくひかる。
顔面狙いのパンチはガードする亜紀だったが、ひかるがローキックを受けてからボディへパンチを出すと、それは受けてしまって苦悶の表情を浮かべていた。
ひかるがボディ狙いのパンチを出すが、亜紀もローキックで脚殺しを考えていた。
足を続けて蹴られてはと、ひかるも足を使って亜紀の周りでステップを刻んでいく。
亜紀も時折素手だったがパンチを叩き込んでいくと、当たらなくてもひかるを警戒させていた。
パンチに気を取られると、ローキックでひかるは蹴られてダメージを蓄積していく。
だがひかるも意地でパンチを出していくが、亜紀のタックルで抱きつかれていくと、亜紀がそのままフロントスープレックス気味に投げつけていく。
倒されたひかるが立ち上がろうとすると、亜紀が素早く横四方の体制で押さえ込んでいった。
ひかるも焦るようにブリッジなどから逃れようとするが、ただスタミナを消耗するだけになっていた。
亜紀が一気に腕を狙っていくが、ひかるも強引に逃れて転がって立ち上がって距離を置いていく。
亜紀も立ち上がると、またも睨み合いの展開になっていくが、亜紀の意外な動きにひかるも焦っていた。
だが立てばローキックで攻め込む亜紀。
得意でなかった打撃も、ローキックなど練習をしてきたのであろうか、ひかるにとっては続けて受けると恐い技でもあった。
だが、ひかるも意地になって踏み込んで顔面狙いのストレートを繰り出すと、ガードしようとした亜紀のガードの間から顔面を打ち抜いた。
バシィィィ・・・
堪らずフラフラしながらロープに逃れていく亜紀。良いタイミングのパンチにダメージを受けていると、ひかるが一気に顔面から胸、お腹とパンチを出していく。
ロープを背にして亜紀が必死にガードしていくが、ひかるの勢いにサンドバック状態になって耐えている。
距離を置きたい亜紀は、詰めてくるひかるに対して膝蹴りなどで対抗しようとすると、ひかるも膝蹴りは危ないと思ってか距離を置いていった。
流石に殴られてはダメージを受けた様子の亜紀。
ひかるも上手く距離を置いていくが、ローキックのダメージから大きく距離を取っていた。
距離があるからと、亜紀がロープに走ってからエルボーを放っていく。
これにはひかるが避けるが、亜紀が組み付く。
組み付かれてヘッドロックの体制に持ち込むひかる。
ヘッドロックの体制になるが、亜紀が一気にバックドロップで投げていく。
後頭部からマットに叩き付けられて大の字状態のひかる。すると、亜紀が立ち上がってからひかるの右腕にヒップドロップを叩き込む。
バシッ・・・
「ぎゃあああぁぁぁぁ・・・・」
腕を全体重で潰されてひかるが悲鳴をあげる。更にストンピングで腕殺しをしていく亜紀。
堪らずロープに逃げるひかるだが、露骨な腕殺しに驚いていた。
レフリーが亜紀を止めている間に、ひかるが立ち上がっていく。しかし右腕を気にしていて、ボクシングスタイルの構えは出来ないひかる。
戸惑うひかるに、またも亜紀がタックルの様に抱きついてから倒していくと、左腕に座り込んでいく。
痛さからひかるが藻掻くと、ヒップを浮かせてからヒップドロップを決めていくと、立ち上がってストンピングで蹴りこんでいく亜紀。
堪らずひかるが転がりながらリング下に逃げていくが、亜紀の攻めに驚いていた・・・。
亜紀もリング上からひかるの動きを見ていると、ひかるは腕を気にしながらもリングに戻っていく。
戻るひかるに蹴りを入れる亜紀。
ひかるもパンチを出していくが、腕を攻められていたから苦しそうだった。
またも亜紀が組み付いてから投げていくと、その狙った腕に腕拉ぎ逆十字固めを極めていく。
「ぐっ・・・くうっ・・・」
悔しそうに耐えていくひかる。しかし腕へのダメージは大きかった。
亜紀もギブアップを狙っていくが、ひかるが耐えているからと技を解いていく。
技が解かれると、ひかるがフラつきながらも立ち上がっていくが、亜紀が素早く組み付くと、一気にバックドロップで投げていく。
前回の防衛戦ではパンチで相手を圧倒していたひかるも、パンチを封じられて何も出来ないことを悔やむが、後頭部からマットに叩き付けられて動けないでいた・・・。
亜紀は立ち上がると、肘を曲げて観客にエルボーのアピールをすると、その場で飛び上がるとひかるの喉元にエルボードロップを叩き落としてからフォールした。
『ワン・・・・ツー・・・・スリー・・・』
ひかるも返したかったが、ダメージから返せずフォールを許してしまう・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ここで亜紀の勝利が決定すると、レフリーに手を挙げられていく亜紀。
負けたひかるは、悔しそうな表情を浮かべるが、無言のままリングを去るのであった。やはりプロレスルールだから、ボクシングテクニックだけでは勝てるものではなかったであろう・・・。
こうして、亜紀が初めてベルトを腰に巻くことになっていった。これで来年は少しは活躍をするのではと言う観客の見方もあったが、果たして・・・。



第19試合

『ヘビー級タイトルマッチを行います・・・』
そのコールにリングに挑戦者として姿を出したのは、無冠の帝王として地下リングでも活躍する藤原紀華だった。
白い競泳水着に白いリングシューズ姿の紀華。落ち着いた様子でコーナーに寄りかかると、コールを待っていた。
一方、紀華の待つリングに堂々と姿を現したのは、現ヘビー級王者の米蔵涼子だった。
紀華と対照的に、黒い競泳水着に黒いリングシューズ姿の涼子。ゆっくりとコーナーに歩いていくと、早くもリングアナがコールを始めていった。
『青コーナー〜チャレンジャー〜っ・・・T171B88W60H89〜っ・・・・藤原〜紀華〜っ!』
コールを受けると、観客席に一礼していく紀華。コーナーでゆっくりと身体を動かしていた。
『赤コーナー〜チャンピオン〜っ・・・T168B84W58H85〜っ・・・米蔵〜涼子〜っ!』
コールを受けて観客席に一礼すると、紀華を睨み付けてからコーナーに寄りかかっていく涼子。
レフリーがリング中央でボディチェックなどするが、紀華と涼子は黙ったまま睨み合っていた。
レフリーによる指示が終わると、コーナーに戻った時点でゴングが鳴らされていく・・・・。
『カァーン!』
遂にゴングが鳴らされていくと、ゆっくりと距離を詰めていく紀華と涼子。
タッグ戦での組み合わせはあったが、シングル戦では初めての闘いだった・・・。
まずは涼子から手を伸ばして力比べに誘い込むが、紀華は手を伸ばしていかない。
紀華が手を出さないが涼子が誘っていくと、紀華が手を伸ばして片手同士で組み合うと、ゆっくりと力比べの状態になっていく。
流石にお互い引かない状態だが、次第に紀華が押していく・・・。
ロープまで涼子が押されていくと、背中を押しつけられる涼子に対して、紀華が手を離してから喉元に水平チョップを叩き込む。
バシィィィィ・・・・
「ぶっ・・・」
口から涎の飛沫を飛ばす程の衝撃に、涼子がフラついていくが、ロープ際から前に出てエルボースマッシュを紀華に叩き込む。
紀華もフラついてもロープに涼子を振っていくと、ドロップキックで倒していく。
倒れた涼子が立ち上がると、紀華がまたもドロップキックを叩き込む。
涼子は堪らず転がりながらリング下に逃げると、紀華はリング上で涼子の動きを見つめていた。
涼子がリングに戻ると、紀華は距離を置いていく。
少しずつ距離を詰めていくと、今度は紀華がローキックから攻めていく。
バシッ・・・
蹴りを受けて一瞬苦悶の表情を浮かべる涼子。しかし張り手を返すと、怯んだ紀華に首相撲状態に持ち込んでロープ際まで押していった。
ロープに押しつけたまま、膝蹴りを叩き込む涼子。
これには紀華が苦悶の表情を浮かべていくが、続けて喉元に水平チョップを叩き込む涼子。
そしてロープに振ると、お返しとばかりにドロップキックを叩き込む。
倒れた紀華が素早く立ち上がるが、涼子も立ち上がってからドロップキックを叩き込む。
そして髪を掴んで起こしていく涼子が、ボディスラムでマットに叩き付けてからフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
ゆっくりと肩を浮かせていく紀華。
更に涼子が立ち上がると、紀華を起こしてからヘッドロックで締めていく。バックドロップを警戒して、サイドヘッドロックの体制に持ち込むと、紀華も勢いをつけてロープに振っていく。
ロープから戻る涼子がショルダータックルを決めるが、紀華が倒れない。
すると、涼子が自らロープに走ってからショルダータックルを決めていく。しかしまたも紀華が耐えると、いきなりDDTを仕掛けていった。
これには紀華が脳天を押さえて苦しむと、涼子が立ち上がってからストンピングで攻め込んでいった。
更に無理矢理に立たせてから、バックドロップを狙う涼子。
だが紀華が焦ったようにロープに逃れてレフリーにアピールしていった。
またも距離が置かれていくと、今度は涼子が組み付くのを狙っていく。タックルを狙おうとするが、格闘系で慣れている紀華もタックル封じを考えていた。
フェイントで身体を揺さぶる涼子。紀華もタックルに合わせて潰そうと考えているが、涼子がなかなかタックルを仕掛けてこないと、牽制の意味を込めてジャブを放っていく。
オープンフィンガーグローブを着けていないから顔面への素手パンチは禁止なので、涼子は冷静に対処してタックルを仕掛けようとするが、紀華がパンチを出してバランスが崩れたからと、膝蹴りで防いでいく。
カウンターの膝を受ける前に止まっていく涼子は、バックステップから距離を置いていく。
その涼子に、素早く紀華がドロップキックを放つと、倒れる涼子にストンピングで攻め込んでいくが、涼子も転がってロープに逃げていく。
ロープだからとレフリーも紀華を止めていくと、涼子がゆっくりと立ち上がっていく。
立ち上がった涼子が、距離を置きながらも踏み込んでチョップを叩き込むと、紀華も負けじとチョップを叩き込む。
すると、蹴りからエルボーで攻め込む涼子が、ロープに振ってからラリアットで勝負を賭けていく。
喉元にラリアットを受けて倒れ込む紀華。
その倒れた紀華の胸にエルボードロップからフォールしていく涼子。
だが紀華も返していくと、涼子がマットに座らせた状態から紀華にスリーパーを仕掛けていく。
スリーパーで絞められても、紀華が冷静にロープに逃げようと考えるが、涼子も逃がさないように揺さぶったりして痛めつけていく。
だが紀華がロープに逃げると、涼子が放してからもストンピングで攻め込むと、髪を掴んで起こしていく。
しかし紀華もお腹にパンチを入れて反撃すると、エルボーを放って攻め込むと、フロントスリーパーで一気に締め上げていく。
これには涼子も苦しいからと、首を極められながらも押しつけてロープまで逃げていく。
レフリーが放させると、紀華がローキックを放つ。
しかし涼子もローキックから掌打と放つと、紀華も掌打で返していく。
涼子も引かずに掌打で顔面を狙っていくと、紀華とお互いが顔面狙いの打ち合いになっていく。
紀華も涼子も口の中を切ったのか、血を滲ませながらも掌打を放っていく。
すると、紀華が首相撲の体制を取ろうとするが、涼子も膝を返していく。
更に紀華がタックルから倒しにかかると、涼子がカウンターの膝蹴りを叩き込む。
涼子の膝が顔面に決まると、紀華が膝をついてダウンしていくが、涼子は一気にストンピングから顔面へのサッカーボールキックで攻め込んでいく。
堪らずガードしようとする紀華だが、涼子の蹴りの連発にダメージを受けていくと、髪を掴まれて起こされていく。
サッカーボールキックのダメージからフラつく紀華に、涼子が一気にバックドロップで投げつけていく。
後頭部を打ち付けて苦しい紀華。しかし立ち上がっていく。
だが、涼子も立ち上がるとバックを奪うと、投げっぱなしジャーマンを仕掛けていった。
これには紀華が受け身も取れずにグッタリすると、涼子が両足をキャッチすると、一気にサソリ固めを極めていく。
逆エビを狙おうと考えていたようだが、更に強烈な技を仕掛けていく涼子。
ロープも遠いからと、紀華は必死にロープに手を伸ばしていく。
すると、涼子は腰を落として締め上げていくと、紀華は絶叫していく・・・。
「んあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・痛いぃぃぃぃぃぃぃぃぃ・・・・・」
ロープに逃れようとする紀華だが、遂に前に進めなくなってただ悲鳴をあげて耐えだしていた。
涼子もギブアップを狙っていくが、紀華がギブアップしないと、しばらくして技を解いていく。
技を解いてから、俯せで倒れる紀華の後頭部にストンピングを落としてから、髪を掴んで起こしていく涼子。
腰を気にしている様子の紀華に、涼子はバックドロップで投げてダメージを与えていく。
倒れた紀華の胸にニードロップを叩き込むと、苦悶の表情の紀華に素早くサソリ固めを極めていく涼子。
ガッチリと極まると、涼子は片手を挙げて観客にアピールしながら極めていく。
紀華が耐えるが、もう泣きそうな表情を浮かべてロープに手を伸ばす。
更に涼子がグイグイと締め上げていくと、ここで紀華の手がマットを叩いた・・・。
紀華のギブアップに、レフリーがゴングを要請していくと、涼子は技を解いていくのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・・』
意外な結果になったが、紀華も技が解かれると腰を気にしている様子で、このフィニッシュホールドにダメージからギブアップした様子だった。
涼子も勝利したが、この結果に驚きの表情を浮かべるが、レフリーがベルトを持ってくると、自らの勝利に笑みを浮かべていた。
対して、負けた紀華は悔しそうな表情を浮かべるが、勝利した涼子に握手を求めると、涼子も握手をして試合を終えるのであった。
こうして、2004年の地下プロレスのリングも終わりを告げるのであった・・・。

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