第1試合

『第63回大会っ・・・女祭り第1試合っ!』
リングアナのコールに、今大会が女祭りと銘打たれていることに驚く観客達。
その第1試合のリングに上がったのは、あの大池栄子と猪上和香の2人だった。
年末の格闘技の放送に他局ではあったが、過去の因縁もあり今夜の対決になっていった。
黙ったままお互いが視線も合わすこともなく、コーナーに寄りかかっていく栄子と和香。
2人とも、巨乳を売りにしているだけあって、補強された白いビキニに手にはオープンフィンガーグローブを着けていた。
『青コーナー〜T165B90W61H90〜っ!・・・猪上〜和香〜っ!』
コールを受けて一礼する和香だが、相手が栄子と言うことで緊張感が感じられていた。
『赤コーナー〜T166B91W59H87〜っ!・・・大池〜栄子〜っ!』
コールを受けて一礼していく栄子だが、早くもコーナーに蹴りなどを放って威嚇していた。
レフリーがルール説明をしていく・・・。
地下プロレス格闘技ルールで、何でも有りと言うのが基本だが、女祭りと言われる大会だけあって、残酷シーンも予想された・・・。
『カァーン!』
ゴングと同時に飛び出すと、リング中央でいきなり和香が殴りつけていった。
格闘技戦の経験からすると、和香は不利と言う見方がほとんどであったが、いきなり殴り込んでいく姿は驚きだった。
逆に、栄子も殴られるとガードしてから、逆に殴り返していく。
栄子のパンチの前に、上手く膝を出してガードしてから、首相撲に持ち込もうとする和香。
だが栄子も前に出ていくと、和香が背中から倒れていく。栄子はマウントを奪おうと上から襲いかかるが、和香が両足をフックしてガードポジションのようになっていく。
すると、栄子は離れようとすると、和香も両足のフックを放していった。
栄子が立ち上がると、和香を手招きして立ち技に誘い込む。
和香も立ち上がると、構えて栄子との距離を詰めていった。
今度は和香がボディへパンチを放つと、続けて珍しいミドルキックを放っていく。
これには栄子もガードするが、和香が続けて間合いを詰めてロープまで押し込んでいった・・・。
ロープを背中を押しつけられていく栄子。
和香がボディへ小刻みにパンチを叩き込むと、栄子もお腹に返していく。
和香が一気に膝蹴りを叩き込むと、効いたようで栄子が一瞬動きを止めていく。すると和香が顔面へパンチのラッシュを打ち込んでいくと、栄子の鼻から激しく鼻血が噴き出していく。
鼻血が噴き出るが、栄子が意地になって和香にタックルの様に抱きついてから、そのままコーナーに押し込んでいく。
今度は和香がコーナーに押しつけられる形になっていくと、栄子は肩から押しつけていく。
和香も冷静に上から殴られないようにと押さえ込むが、栄子が膝蹴りを叩き込む。
ガード出来ずにお腹に膝を受けると、和香の身体がくの字になっていく。
その瞬間、栄子がお返しとばかりに和香の顔面にパンチを叩き込んでいった。
バシッ・・・バキッ・・・
和香も返していくが、栄子のパンチが上回る。
口へパンチが叩き込まれると、和香の自慢の厚い唇が切れて血が滲み出ていく。
和香も返すが、栄子のパンチが唇を狙っているかのように叩き込まれていく。
ガードしていく和香だが、お腹にパンチが入るとガードが下がる・・・。
その瞬間、栄子は逃さずに唇にパンチを叩き込むと、切れて血が流れ出していく。
更に顔面を殴り込むと、鼻血も流れ出して顔を血に染めていく和香。
次第にパンチの数が減っていく和香に、栄子は自慢の和香パイにもパンチを叩き込む。
苦しさから抱きついていく和香。
だが栄子が投げるように倒していくと、一気に馬乗り状態になっていく。
和香が藻掻くが、構わず顔面へパンチを落としていくと、ここで危険と判断されて試合が止められていった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが鳴らされると、栄子はゆっくりと立ち上がっていった。
一方、負けた和香は悔しそうにしているが、栄子はその表情を見てからマウスピースを出してから言い放つ。
「弱いから負けたんだよ、格闘技戦で私に挑戦するなんて10年早いんだよ、乳でか女っ!」
その言葉に、和香も怒ったのか試合は終わったのに栄子と取っ組み合いをしていくと、観客達も盛り上がっていった。
「試合でやってみろってんだよ、おらっ!」
「何よ、実況で騒ぐしかできないくせに!」
今までの因縁からか、地下リングでの再戦が組まれたら盛り上がりそうなカードと言うのは確実な感じな一戦だった・・・。



第2試合

『第2試合っ・・・・』
リングアナが叫ぶと、リングに登場したのはAV女優の夏目奈々だった。前回の大会では、仲谷佳織にヌルヌル系で負けて、経験不足で負けたからと、今回は喧嘩マッチと言う事でこのリングに上がってきていた。
一方、その奈々を迎え撃つのはあの毒舌アイドルの若月千夏だった。奈々のAVに対して毒舌で盛り上げる事を期待されてのマッチメークだった。
「ちょっと〜っ・・・今夜はAV嬢とキャットファイト?」
いきなり千夏が叫び出すと、観客席が盛り上がっていく。奈々がその言葉に笑みを浮かべるが、視線は鋭かった。
白いスポーツビキニに手にはオープンフィンガーグローブと言う姿の奈々。
対して、黒い競泳水着にオープンフィンガーグローブの千夏。
『青コーナー〜っ・・・T163B90W58H85〜っ・・・夏目〜奈々っ!』
コールを受けると観客席に一礼してから、コーナーに寄りかかる奈々。
『赤コーナー〜っ・・・T160B82W58H84〜っ・・・若月〜千夏っ!』
観客席に一礼もせずに、奈々を睨み付けながらコーナーに寄りかかっていく千夏。
そしてマウスピースが口の中に入れられると、ゴングが要請されていった。
『カァーン!』
ゴングと同時に、奈々が飛びかかっていく。
驚く千夏も前蹴りを出して距離を置こうとするが、勢いにコーナーに追いつめられていく。
千夏も膝を出したりするが、奈々も勢いよくパンチを叩き込んでいった。
千夏も殴り返すと、コーナーで殴り合いが始まっていく。もうテクニックもなく意地の激突と言う感じのリング上。
早くもお互いの鼻から出血が見られるが、お互いの顔面を殴り合う凄惨な展開は変わらなかった。
奈々の白いスポーツブラにも血飛沫が飛んで、赤く染まっていた。
「AV嬢に負けてたまるかぁ〜っ!」
千夏が叫ぶと、突き放すようにしてから蹴りを出していく。
蹴りに対して奈々も組み付こうとしていくが、千夏が一気に距離を離してから、鼻血など気にしていた。
「アイドルだから何なのよぉぉぉぉ・・・」
奈々も叫ぶと、一気に踏み込んで大振りの張り手で攻め込む。
オープンフィンガーグローブ着用でも、奈々は張り手の方が良いのか、数発張り手を入れていくと、千夏もパンチで返していく。
堪らず千夏も打撃よりはと、タックルの様に抱きつこうとすると、奈々がエルボースマッシュを叩き込む。
カウンターのエルボーに、千夏の口からマウスピースが飛び出していく。
マットに転がり落ちる千夏のマウスピース。レフリーも止めずに試合を続けさせるが、奈々が膝蹴りで千夏の動きを止めていく。
ボディへの膝にダメージを受けるも、千夏も意地になって組み付いていく。
組み付いてくる千夏を抱え込む奈々。左右に身体を振り出すと、ノーガードの千夏のお腹へパンチを叩き込んでいく。
堪らず千夏が逃げるように距離を置くと、奈々も追いかけるようにパンチを振り回していく。
千夏も必死に蹴りを出して逃げていくと、奈々も攻めるのを止めてガードを固めて離れていった。
すると、千夏は距離を少しずつ詰めていくと、いきなりタックルを狙っていく。
奈々も反応するが、千夏が狙っていたのはスポーツブラで、奈々のブラを思いっきり掴んで下げていった・・・。
90センチの見事なバストが露わになると、奈々が怒り出す。
「何するのよ!」
その奈々の言葉に、千夏が言い返す。
「ふ〜ん、AV嬢なんだから裸がお似合いなんだよ!」
その千夏の言葉に怒る奈々。
トップレス状態の奈々は、そのまま千夏の髪を掴むと、下を向かせてから膝蹴りで蹴り上げていく。
顔面に膝蹴りを受けて、千夏が座り込むようにダウンするが、意地になってビキニショーツまで狙いだしていた。
だが、奈々が座った形の千夏の顔面にも膝蹴りを叩き込むと、千夏が堪らず倒れ込んでいった・・・。
更に馬乗り状態から徹底的に顔面にパンチを落としていくと、マットに後頭部をつけられた千夏は、失神状態となっていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
レフリーが危険と判断してゴングを要請していくと、ここで試合が終わりを告げていく。
完全に失神状態の千夏。奈々は立ち上がると、千夏の胸を踏み付けてからリングを後にするのであった。
意外な喧嘩ファイトに、花道を引き揚げていく奈々に対して、観客席から拍手が送られていった・・・。



第3試合

『第3試合っ・・・』
次にリングに現れたのは、最近はCMくらいの活動となっている吹石和恵だった。
空手の実力も相当なもので、総合ルールの試合と言うのに、アピールの為か黒いビキニでのリングインだった。
見事な胸の谷間などに観客達も視線が集まるが、その対戦相手が姿を現すと、意外なカードに観客達も驚いていた。
対戦相手は、格闘技の放送などにゲスト登場もしている長谷河京子だった。
白い競泳水着姿の京子。スタイルの良さが競泳水着によって引き立てられている感じだったが、観客はこの京子の登場だけで盛り上がっていた。
対戦相手の和恵は、そんな雰囲気に自分の存在感を出さないとと焦っている様にも見えた・・・。
『青コーナー〜っ・・・T166B80W55H82〜っ・・・長谷河〜京子〜っ!』
コールを受けると観客席に一礼していく京子。手にオープンフィンガーグローブ、口の中にマウスピースを入れていくと、コーナーでゴングを待っていた。
『赤コーナー〜っ・・・T168B86W61H88〜っ・・・吹石〜和恵〜っ!』
京子と同じく、観客席に一礼していく和恵。頭を下げると観客席からは、見事な胸の谷間に視線が集まっていた・・・。
対戦相手の京子自身も、体格で勝る和恵に対して驚異を感じていたが、地下リングでの経験から勝負出来るとも感じていた・・・。
『カァーン!』
ゴングが鳴らされると、まずは冷静に構えたまま距離を置いていく京子と和恵。
軽く京子がジャブ気味にパンチを放つが、和恵も冷静に避けると距離を置いていく。
和恵も軽くジャブを放つが、京子がガードしていくと、またも距離を置く展開となっていった。
京子は和恵が空手の有段者と聞いていたので、接近してから組技で勝負しようと考えるが、タックルを仕掛けたくても和恵の打撃を警戒して近づけないでいた。
軽くローキックからジャブと放っていく京子。
すると、和恵もローキックを放っていく。
バシィィィ・・・
強烈なローキックが京子の脚を襲う。
音を立てて決まっていく和恵のローキック。京子も威力に驚くが、数発叩き込まれていくと、白い脚が変色していった。
ローキックを返す京子も、和恵のローキックとの差に驚異を感じつつあった。
ビキニで包まれたバストを揺らしながら打ち込む和恵。
一方、白い競泳水着から蹴りを放つ京子。
打撃戦になりそうになると、京子はジャブを数発放ってから、一気にタックルを狙っていく。
しかし和恵も後退してから避けてパンチを打ち込んでいく。
京子もミドルキックを返すが、蹴り足をキャッチして殴り返す和恵。
またも距離を置いていく2人だが、京子から蹴りからタックルと仕掛けていく。
タックルに対して、カウンターの蹴りを狙うが倒されていく和恵。
サイドポジションを狙っていく京子。
だが、和恵もブリッジなどから逃れようとしていくと、抱きつくような形で密着していく。
京子もハンマーパンチを叩き込んで攻めていくが、和恵にダメージは大きくは与えられない。
攻めてくる京子に対して、和恵もブリッジからスイープを成功させると、一気に立ち上がって顔面へハイキックを狙っていく。
だが紙一重で京子が避けていくと、またもタックルから倒していく。
和恵も倒されても冷静に京子の動きを見ていく。京子はサイドポジション狙いから、小刻みなパンチを打ち込んでいく。
一気にサイドポジションを奪っていく京子。
和恵も寝技は得意ではないようで、京子の動きに注意していく。
嫌がるようにブリッジのようにして動いていくが、京子が膝をボディへ叩き込んでいく。
膝蹴りには和恵の表情が苦悶に歪むが、抱きつくようにして逃れようとしていた。
体重差からか、和恵は抱きつくと揺さぶってマウントポジションを狙っていくと、京子が下になっていく。
京子も焦るようにガードポジションを取っていくが、和恵がパンチを叩き込んでいく。
音を立てて京子の身体に叩き込まれていく和恵のパンチ。
パンチが決まると、京子の表情が苦悶に歪んでいく。
更にパンチを叩き込もうとする和恵に、いきなり三角絞めを仕掛けていく京子。
これに驚いた和恵は、力ずくで腕を引くと、一気に立ち上がっていく。
京子はグラウンド状態で、足を和恵に向けていくが、和恵は立ち上がってこいとばかりに手招きしていく。
和恵の手招きに立ち上がっていく京子。
向かい合うと、いきなり京子の鋭いハイキックが和恵を襲うが、和恵がガードしていく。
女優だけあって、格闘家に成りきっているのか、見事なハイキックだったが、空手有段者の和恵に決まらなかった。
続けてローキックからハイキックと狙う京子。先手を打ちたい所だったが、和恵もガードしながら冷静に攻めを見ていた。
和恵が手を出さないからと、京子は更に左右のパンチ、キックと攻め込んでいく・・・。
だが、一瞬の隙を突いて和恵の右ハイキックが京子の側頭部を襲った。
バキィィィィ・・・・
一瞬、京子は何が起こったか分からない感覚に襲われながらダウンすると、和恵は間髪入れずにダウンした京子に馬乗りになると、顔面へパンチを叩き込んでいった。
ガードも出来ずに、ただ顔面を殴られていく京子。
身体がビクンビクンと反応をするも、半失神状態で抵抗できないでいた。
この様子にレフリーが急いで試合を止めていくと、ここで和恵の勝利が決まった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが鳴らされると、レフリーは和恵の腕を挙げていく。
一方京子は、目を見開いた感じで天井を見つめていると、リングドクターがチェックしていた。
久しぶりの地下プロレスのリングで、和恵は力を見せつける結果となっていった・・・。



第4試合

『第4試合っ・・・選手入場っ!』
リングアナのコールに誘われて登場したのは、久しぶりの地下リングになる鈴本あみ。
地下プロレスのリングで不遇なカードの連続でも、頑張って復活を遂げたアーティストだった。久しぶりのリングイン、それも格闘技ルールだったが笑みを浮かべる余裕が見られた。
対して、あみがコーナーで待っているリングに姿を現したのは、何と超人気アーティストとも言える濱崎あゆみだった。
かつて地下リングに参戦もしていたが、多忙で参戦していなかったが、今回は特別参戦となっていた。
『青コーナー〜っ・・・・T158B80W58H82〜っ・・・鈴本〜あみ〜っ!』
白いスポーツビキニにオープンフィンガーグローブで、口にマウスピースを入れられていくあみ。
『赤コーナー〜っ・・・T156B80W53H82〜っ・・・濱崎〜あゆみ〜っ!』
一方、あみと同じく白いスポーツビキニに、オープンフィンガーグローブ姿のあゆみ。緊張した表情で口にマウスピースを入れていた。
今回、アイドルとしてでなくアーティストのあゆみの女祭り参戦については、パクリ論争があっただけにケジメの意味でも参戦させられていて、あゆみの練習不足は当然の事だったがあった。
まさか噂の地下プロレスに参戦、かつては参戦経験もあったが、今の人気でまさかと本人も思っていた。
『カァーン!』
ゴングが鳴らされると、まずは距離を置いていくあゆみとあみ。
片手を伸ばして距離を置くあゆみに対して、牽制の意味からかあみのローキックが放たれる。
避けるが蹴りに対して驚いた様子のあゆみ。
更に前蹴りなども出していくあみ。
その蹴りに合わせて、あゆみもフック気味に顔面を狙ったパンチを放つ。
バシッ・・・
あゆみのパンチがヒットすると、あみも意地になって殴り返す。
バシッ・・・
あみのパンチがあゆみの顔面を捉えると、同時に観客席から歓声が起きていく。
売れっ子歌姫の顔面が殴られる事に、観客も興奮しているのか、その声に押されるようにあみのパンチが放たれる。
更に顔面を殴られるあゆみは、痛がるように蹴りを出して逃げていく。
あみも追わずに構えて距離を置いていくと、あゆみも呼吸を整えていく展開になっていく。
そのあゆみに、あみはジャンピングニーパッドを仕掛けていくと、あゆみは弾かれるようにロープに追いつめられていく。
ロープを背にしたあゆみに対して、あみが一気に顔面パンチで攻め込むと、あゆみもパンチを返して打ち合いになっていく。
ボクシングの経験もあるあゆみが有利に思えたが、地下リング経験のあるあみも負けてはいなかった。
お互い決定打がないものの、相手の顔を潰す勢いで殴りつけていく。
早くもあゆみの鼻から血が流れ出す。
堪らずタックルの様に組み付いていくあゆみ。しかしあみもフロントスリーパーの様にキャッチしていくと、そのままDDT気味にあゆみの脳天からマットに叩き付ける。
俯せになって苦しむあゆみだが、あみは立ち上がると顔面を蹴り上げていった。
これにはマウスピースを吐き出して仰向けになっていくあゆみ。
そのあゆみの顔面にストンピングを狙うが、あゆみも必死に蹴り足に組み付いていく。
組み付いてくるあゆみに、上からパンチを振り下ろしていくあみ。
必死にあみを倒しに掛かるあゆみだが、あみがバランスを崩して倒れていった。
馬乗りを狙うあゆみだが、あみも両足をバタバタさせて牽制すると、転がってから立ち上がる。
お互いが構えるが、ダメージはあゆみの方が大きかった。
今度はあみからローキックで攻め込むと、嫌がるあゆみ。
パンチを放つも、鼻血で呼吸も苦しくスタミナ面で苦しいあゆみ。あみも距離を置いて鼻を狙ってパンチを放っていった。
あゆみがガードを固めると、あみはガードの開いたお腹へ前蹴りを狙っていく。
ボシュ・・・
「ぐぶっ・・・」
お腹を蹴られて、あゆみの表情が苦悶に歪む。身体がくの字になると、ガードしていない鼻を狙ってパンチが放たれていく。
売れっ子歌姫の痛めつけられるシーンに、観客達が興奮していく。
次第に白いスポーツビキニのブラに血飛沫から赤く染まっていく。
殴られるのを嫌がるように抱きついていくあゆみ。すると、あみが抱え込んでから膝蹴りを叩き込んでいく。
「んぐうっ・・・んんんっ・・・」
堪らず座り込むあゆみだが、あみが上から殴りつけていくと、四つん這い状態になっていく。
その背中にヒップドロップで押し潰してから、バックマウントの状態から拳を振り上げていくあみ。
逃げようと藻掻くあゆみだが、左右から脇腹にあみのパンチが入ると、あゆみは苦悶の表情を浮かべて藻掻いていく。
バシッ・・バシッ・・・
「あうっ・・・痛いっ・・・くっ・・・」
あゆみが苦しむと、あみは顔面狙いのパンチを叩き込んでいく。
マットに顔面をつけてガードしようと藻掻くが、あみが片手で髪を鷲掴みにすると、上を向かせていく。
鼻から激しく出血しているあゆみ。
もう半泣きに近いように見えたが、あみのハンマーパンチが顔面に叩き込まれていく。
バキッ・・・バシッ・・・
「ギィ・・・ギブ・・・・ギブアップ・・・・」
マットにも血が垂れていく中、あゆみが堪らずギブアップしていく。
だが、あみは殴り続けていった。
「聞こえないんだよ、ほらっ!」
あみも更に殴りつけていく。
「ギィ・・・ギブぅぅぅぅ・・・・」
試合が止められないからと、あゆみが必死にギブアップを口にする。
更にあみが狂ったように殴りつけていくが、急いでレフリーが止めていくのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
レフリーがあみを離していくと、あゆみはグッタリと俯せ状態で倒れて苦しんでいた。
その倒れているあゆみの後頭部を踏み付けていくあみ。
「ここじゃあ私の方が上なのよ・・・・」
あみがあゆみに言い放つが、その態度に会場からはブーイングが起きるのであった。
ガッツポーズでリングを去るあみ。しかし観客席からはブーイングが送られていくのであった・・・。
対してあゆみは、リングドクターに処置を受けてから引き揚げるのであった・・・。



第5試合

『第5試合っ・・・』
リングアナがコールすると、リングに現れたのはスケート界のアイドルの安東美姫だった。
160pに47s。将来は日本のフィギュアスケート界のトップとなる逸材だったが、最近は闘争本能が足りないと指摘されていて、今回はプロレスマッチではなく格闘技戦にエントリーされたのだった。
白い競泳水着に、手には初めて着けるオープンフィンガーグローブ。緊張しながらコーナーに寄りかかっていた。
その対戦相手としてリングに登場したのは、バレー界の人気者の太山加奈だった。
187pに82sの身体を黒い競泳水着に包んで登場してきたが、キューティー鈴本に負けた事により。今回の試合は絶対に負けないとばかりに、早くも美姫に鋭い視線を送っていた。
あまりの体格差に、美姫は内心は怯えていたが、闘争本能を鍛える為と言われているので、逃げることも出来ずにゴングを待っていた・・・。
『青コーナー〜っ・・・安東〜美姫〜っ!』
コールを受けると、観客席に一礼していく美姫。身体を動かしていたが、緊張しているのは観客にも分かる程だった。
『赤コーナー〜っ・・・太山〜加奈〜っ!』
一方、堂々と観客席に向かって手を挙げると、一礼していく加奈。
そしてマウスピースが口の中に入れられると、ここでゴングが鳴っていく・・・。
『カァーン!』
ゴングと同時に美姫が飛び出すと、反対コーナーの加奈にローリングソバットを叩き込んでいく。
いきなりの奇襲に驚く加奈だが、美姫の蹴りを受けても倒れずに構えていた。
美姫は更にローキックからドロップキックと、プロレスの様に攻めていく。
加奈がフラつくが、倒れずに起きあがる美姫にジャブを放つ。
顔面狙いのパンチに急いでガードしながら下がっていく美姫。
ここで距離を置くと、お互いの動きを見ていく。
美姫が素早くリング内を回ると、時折ソバットの様に牽制してから、ドロップキックなど放っていく。
ドロップキックは嫌がる様に加奈が逃げるが、美姫の蹴りは決まっていた。
しかし、加奈も少しずつ美姫をコーナーに追いつめていくと、美姫も逃げようとするが加奈の大振りのパンチにコーナーに追いつめられていった。
体格差から近づかれて顔をガードしていく美姫。
すると、加奈が強烈なボディブローを放っていく。
ボスッ・・ドスッ・・・
「うぐっ・・・ううっ・・・」
必死に顔面をガードするが、お腹を殴られて苦悶の表情を浮かべる美姫。
逃れようと前蹴りを出すが、加奈は構わず片手で美姫の肩口を掴むと、片手でお腹へまたもパンチを叩き込んでいった。
バシッ・・・バシッ・・・
「グボウッ・・・・ぐふっ・・・・」
これには口からマウスピースが顔を出していくが、美姫は力の差に驚くのと同時に、顔だけは守らないといけないとばかりに、ガードを固めている。だがボディの連打にガードも下がり出す美姫。
堪らず逃れようにとコーナーから飛び出そうとすると、加奈のフックが顔面を捉える。
バシィィィ・・・・
しかしフラつきながらもコーナーから逃れていく美姫。
その美姫に加奈が追いかけていくと、一気に抱え込んでからアバランシュホールドでマットに叩き付けていく。
更に、サイドポジションを奪っていく加奈。
体重差からも、美姫は上から押さえ込まれているだけでもスタミナを消耗していく。
美姫も藻掻くように逃れようとするが、ゆっくりと加奈がマウントポジションを狙っていく・・・。
嫌がる美姫だが、加奈が一気にマウントポジションを奪っていった。
82sの圧力に、逃れることも出来ずに両脚をバタバタさせていく美姫。
しばらくすると、加奈が立ち上がって美姫に手招きしていく。
加奈の手招きに美姫がゆっくりと立ち上がっていくと、加奈は慣れないローキックを出していく。
これには美姫が避けると、逆に大振りのパンチを繰り出していく。
加奈がガードすると、続けて左右のボディを放っていく。当たるも加奈に少しダメージを与えるだけだった。
逆に、加奈が顔面へパンチを叩き込んでいくと、美姫はパンチを出さずにガードしていく。
ガードの上からもダメージが増えていくと、続けて加奈の膝蹴りが胸に炸裂していった。
これには抱きつくように美姫がダウンしていく。
だが、加奈は倒れる事を許さずに、そのままコーナーまで押していく。
コーナーに押し込まれた美姫に、加奈の顔面パンチが炸裂していく。
軽くパンチが入っていくが、美姫は前蹴りで距離を置こうと必死になっていた。
加奈がまた距離を置くと、踏み込んで胸にパンチを叩き込む。
これには美姫が胸を押さえて座り込むと、髪を掴んで起こしてから、思いっきりココナッツクラッシュの様に顔面を膝に叩き付けていく加奈。
これには美姫が仰向けに倒れると、バレーの跳躍力を利用して飛び上がると、強烈なギロチンドロップを叩き込んだ。
半失神状態に追い込まれていく美姫。身体がバウンドする程の衝撃に、逃げようと俯せ状態になっていく。
だが、加奈は容赦なく飛び上がると、後頭部にもギロチンドロップを叩き込んでいく。
バシィィィィ・・・・
マウスピースを吐き出して、俯せ状態の美姫。
加奈はその美姫の背中に座ると、バックマウントから容赦ない側頭部や、脇腹へのパンチを叩き込んでいくのであった。
バシッ・・・ボシュ・・・
音を立てて決まっていく加奈のパンチ。
美姫ももう反撃も出来ず、ただ顔を守ろうと両手で庇うだけだった。
加奈がサイドポジションになっていくと、強烈なヒザ蹴りを美姫の脇腹に入れていく。
グシャ・・・
「ぐぶうっ・・・・」
口から涎を垂れ流す美姫。膝蹴りの威力にグッタリしていく。
力が抜けた美姫の身体を仰向けにしていく加奈は、そのままマウントポジションを奪うと、一気に顔面を殴りだしていく。
ガードも出来ずに殴り続けられる美姫。
この様子に、レフリーも危険と判断して試合を止めていくのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、加奈はレフリーに止められて立ち上がるのであった。
一方、美姫はグッタリしたまま、黒服などに担架に乗せられて退場していく・・・・。
こうして、アスリート対決は終わりを告げるのであった。



第6試合

『第6試合っ・・・』
コールが始まると、リングに登場したのは因縁の絡みでもある、飯嶋直子と戸向美奈子だった。
白いスポーツビキニの美奈子。一方、黒い競泳水着の直子。
因縁があるだけに、この喧嘩ルールとも言える総合格闘技戦は燃えている様子だった。
『青コーナー〜っ・・・T156B90W58H85〜っ・・・戸向美奈子〜っ!』
コールを受けると観客席に一礼はするが、直子に鋭い視線を送る美奈子。
『赤コーナー〜っ・・・T168B86W60H85〜っ・・・飯嶋直子〜っ!』
一方、余裕の表情で観客席に一礼すると、飛び跳ねたりして身体を動かす直子。
レフリーがオープンフィンガーグローブの装着状態などチェックすると、マウスピースを口に入れていく直子と美奈子。
慣れないマウスピースに吐き気を感じているのか、美奈子は変な表情を浮かべるが、レフリーがゴングを要請していった。
『カァーン!』
ゴングが鳴らされると、まずはコーナーから飛び出していく直子と美奈子。
距離を測りながらも、美奈子がタックルの様なフェイントを見せるが、直子も冷静に構えている。
しばらくすると、美奈子が踏み込んでジャブからフックとパンチを見せるも、直子がカウンター狙いのパンチを出していく。
軽くパンチが当たると、美奈子がバックステップで距離を置く。
今度は直子が前に出ると、喧嘩キックからパンチの連打でロープ際に押し込んでいく。
美奈子はガードするも殴り返すが、確実に頬にパンチを入れられて苦悶の表情を早くも浮かべる。
膝蹴りで距離を置きたいが、喧嘩慣れしている直子は顔面狙いのパンチを出すと、フラっとする美奈子を首相撲に捉えていく。
膝蹴りを嫌がるように美奈子が倒しにいくと、直子も膝蹴りを狙っていたのでバランスを崩すと、グラウンド状態になっていった。
美奈子が上を狙うと、直子も下から殴り返す。
しかし美奈子がサイドポジションを奪っていくと、直子は逃れようとポジションを変えようとしていく。
だが、美奈子がサイドポジションから膝蹴りをボディへ叩き込むと、一気に馬乗り状態になっていく。
上を奪われて直子も顔面を両腕でガードすると、美奈子はガードの上から殴り込んでいった。
バシッ・・・バシッ・・・
決定打はないものの、美奈子が攻めている事で試合の流れは握っている美奈子。
美奈子が上になって座っているだけでも、直子は呼吸が苦しくスタミナは確実に奪っていた。
すると、直子が下から美奈子のバストへパンチを入れると、嫌がる美奈子は殴りだしていく。
パンチを打つ事に集中する美奈子に、隙を突いてブリッジで返していく直子。
素早く立ち上がると、立ち上がる美奈子の顔面にハイキックを狙っていく。
しかし美奈子も避けると、タックルの様に組み付きにいくが、直子も避けて距離を置いていった。
軽く直子がジャブを放つと、美奈子もローキックで牽制する。
美奈子のローキックに直子が喧嘩キックを放つと、美奈子もバランスを崩させてから一気に殴り込んでいく。
フラつきながら下がる直子。美奈子のラッシュに驚く中、顔面にパンチを受けていた。
一気にロープまで押されていく直子。
美奈子のパンチは止まらず、顔面狙いのパンチが叩き込まれていく。
直子もガードするが、確実にダメージを与えていた。
離れようと蹴りを出していく直子。蹴られるも殴りつけていく美奈子。
次第に殴り疲れていく美奈子だが、直子も距離を置こうとリングを回り出すと、追いかけていった。
追いかける美奈子。踏み込んでパンチを打ち込んでいくが、動きが鈍くなっていく。
すると、直子がカウンターパンチを顔面に炸裂させていった。
バシィィィ・・・
顔面にパンチを受けて動きが止まる美奈子。
その美奈子の顔面にフック気味にパンチを叩き込む直子。しかし美奈子も踏ん張って殴り返していく。
直子と美奈子の鼻から鼻血が流れ出していく。鼻血が出ても構わずお互い引かずに殴り合うと、直子の呼吸が苦しそうだった。
直子の様子に美奈子は一気に勝負を賭けようとしていく。だが喧嘩慣れしている直子も負けてはいない。
前に出る美奈子に対して、思いっきり喧嘩キックをお腹に入れていった。
ドシュ・・・
「ぐぶっ・・・」
これには美奈子の動きが止まると、直子が鼻を狙って殴りだしていく。
鼻を殴られて嫌がる様に逃げ出す美奈子。
下がる美奈子に対して、直子は顔面を殴りだして前に出ていくと、美奈子の鼻から激しく血が流れ落ちていた。
白いスポーツビキニが赤く染まっていく。また鼻に走る激痛に美奈子はガードを固めようとするが、直子は首相撲の体制から膝蹴りを叩き込むと、左右に揺さぶってから投げていく。
マットに倒されていく美奈子。足を直子の方向へ向けて抵抗していくが、直子は美奈子の足へローキックの様に蹴りを入れていく。
音を立てて決まっていく直子の蹴り。次第に美奈子の太股などが内出血で変色していった。
立ち上がろうとするが、直子も許さずに顔面に蹴りを狙っていく。
その蹴り足を狙っていく美奈子。蹴られながらも上手く飛びつくと、逆に直子を倒していく。
倒すが、逆に下から蹴り上げられてフラつくと、その隙に直子が立ち上がって殴られていく。
殴られて嫌がるように蹴りを出していく美奈子。
攻めている直子のスタミナ切れか、肩が上下するような呼吸をしながら攻めるのを止めると、距離を置いて呼吸を整えていた。
美奈子も鼻血の量に驚いている様子で、呼吸も苦しそうだった。だが視線はまだ鋭く直子を捉えている。
ロープに寄りかかるように美奈子を睨み付けている直子。
逆に、少しずつ距離を詰めていく美奈子。だが、グラウンド状態の時の太股への蹴りで、美奈子の動きは鈍くなっていた。
距離が詰まると、タックルを仕掛けていく美奈子。
だが勢いがないからと、直子がフロントスリーパーの様にキャッチしていった。
下を向く美奈子の鼻から、マットに鼻血が垂れ落ちていく・・・。
美奈子もロープに直子を押しつけていこうと力を入れていく。直子は絞めていくが、美奈子も必死に倒しにかかる。
身長差からネックロックの様に吊り上げようとすると、美奈子も苦しくなって藻掻きだしていく。
美奈子も負けたくないからと、苦しくてもギブアップはしないが、直子のフロントネックロック状態はギブアップしてもおかしくない状態だった。
美奈子は逃れようと直子の脇腹などへパンチを小刻みに入れて抵抗していく。
だが、直子が技をいきなり解くと、一気にアッパーの様に殴り込む直子。
バシィィィ・・・
顎にパンチがヒットすると、美奈子は口から血飛沫と一緒にマウスピースを飛ばしてダウンすると、直子が一気にマウントポジションを奪っていく。
この様子に観客席から大歓声が起きていく。
だが、美奈子も必死に下から直子の身体に抱きつくと、顔面へのパンチから逃れようと必死に掴んでいる。
しかし直子も肘を顔面に押しつけて倒そうとしていく。
美奈子も必死に抱きついていくが、直子が肘で押し込むと、マットに押しつけられていく。
上から一気に顔面パンチで殴りだしていく直子。
流血している顔面を更に殴りつけられて、美奈子は藻掻いていく。
レフリーも美奈子の状態が危険と判断して直子を止めていくと、美奈子は涙目だったが試合続行を訴えていた。
美奈子の訴えに、レフリーがリングドクターに相談すると、一旦試合が止められて直子はコーナーに、美奈子はリングドクターに傷口などのチェックを受ける事になっていく。
リングドクターは危険と判断するも、美奈子本人が続行したいと言い出すと、渋々試合続行を許可していくリングドクター。
『ファイト!』
レフリーの続行の指示に、コーナーから直子が出ていくと、フラフラしている美奈子に近づいていく。
美奈子も前蹴りを出していくが、またも直子のパンチの前にフラついていく。
殴られる度に血飛沫を飛ばす美奈子。
簡単にロープ際まで追い込まれると、直子にサンドバック状態にされていく。
次第にパンチの抵抗もなく、ガードも下がるとここでレフリーが試合を止めていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打されると、美奈子はリングに倒れ込んでいく。
直子も疲労感からリングに座り込むと、粘った美奈子を睨み付けると、呼吸を整えて立ち上がっていく。
美奈子はリングドクターに処置を受けると、担架でリングを後にしていくが、直子もダメージが残る結果となっていった。



第7試合

『第7試合っ・・・』
コールを受けてリングに登場したのは、グラビアアイドルトーナメント決勝戦で闘った市河由衣と、根元晴美だった。
由衣は白いスポーツビキニ、晴美は黒いスポーツビキニ姿だったが、お互いがグラビア系と言う事で、胸の谷間を強調したようなデザインのスポーツビキニを着ている。
晴美としては、決勝戦の夜に続けての試合、それにジュニアヘビー級に属する由衣に負けたと言う事で、今回は喧嘩ファイトで由衣を倒そうと狙っていた。
一方、グラビアアイドルトーナメントで優勝した由衣だが、格闘技戦ルールでの対決となると、打撃技が得意でないので不安があるようだったが、晴美との試合を組まれて覚悟を決めていた。
『青コーナー〜T158B83W55H80・・・市河〜由衣〜っ!』
コールを受けると、オープンフィンガーグローブを気にしながらも一礼していく由衣。
『赤コーナー〜T164B103W60H88・・・根元〜晴美〜っ!』
コールを受けて余裕の表情で一礼していく晴美。
観客席から見て、体格差からも晴美が圧倒していて、由衣のドミネーションマッチになるかと期待されていた。
『カァーン!』
マウスピースが口に入れられると、ゴングが鳴らされていく。
ゴングを聞いてコーナーから出ていく由衣と晴美。
晴美が構えていると、由衣は動き回っていく。
小刻みにジャブの牽制をしていく由衣だが、晴美は構わず打撃を狙っている。
更に由衣が踏み込んでローキックを狙うが、晴美が避けてから逆にフックを放っていく。
晴美のパンチにガードして逃れる由衣。
すると、膝を狙った低空ドロップキックを放つ由衣。
これには晴美が痛がるが、倒れた由衣にストンピングを狙っていく。
転がるようにして逃れていく由衣だが、立ち上がる時にジャブを受けてフラついていった。
立ち上がった所を、晴美は一気に前に出てパンチで押していく。
由衣も返すが、殴り合いだと晴美に勝てずに押されていく。ロープ際に押されていくと、必死に膝蹴りなどで抵抗していく。
しかし晴美も負けずにお腹へのパンチを入れていくと、由衣の表情が苦悶に歪んでいった・・・。
更にボディへパンチが叩き込まれていくと、身体をくの字にして苦しんでいく由衣。
堪らずタックルの様に抱きついていく由衣だが、晴美は容赦なく投げてマットに倒していく。
倒した由衣に馬乗りになろうとする晴美だが、由衣が両脚をバタバタさせて抵抗すると、晴美が距離を置いていった。
寝ている状態の由衣。立っている晴美。
由衣は冷静に晴美の方向へ足を向けるが、晴美はローキックで由衣の太股などを蹴っていく。
立ち上がろうと由衣も肘をマットに押しつけていくが、晴美も簡単に立たせないとばかりに、太股に蹴りを入れていく。
バシィィィ・・・
晴美の蹴りが音を立てて決まっていくと、次第に由衣の白い脚が変色していく。
内出血していく様子が観客にも見えるが、由衣は立ち上がるチャンスを狙っている。
晴美がまた蹴り出すと、由衣が一気に立ち上がると蹴り足に組み付いていく。
倒しに行くが、上から頭を殴られていく由衣。
晴美も一気に由衣の脳天にパンチを叩き込んでいくと、由衣も苦悶の表情を浮かべながらも倒そうと必死になっていく。
殴るのに夢中な晴美がバランスを崩すと、由衣が一気にアキレス腱固めを狙っていく。
これにはヒールキックで抵抗していく晴美。
たまらず由衣が技を解いて立ち上がると、晴美も立ち上がっていく。
その晴美に蹴りを入れていく由衣。更にタックルで倒しに行くと、晴美が下になる体制で倒れ込む。
由衣が馬乗り状態を狙っていくと、晴美がブリッジから返していく。
だが由衣も倒れずに上から顔面へパンチを落としていくと、晴美はガードせずに下から殴り返していく。
今度は由衣が腕を狙っていくが、晴美も腕を取られないように殴るのを止めると、転がるように逃れていくが、由衣もスリーパーを狙っていく。
晴美も首は危険と思い転がって逃れていくと、由衣と同時に立ち上がっていく。
立ち上がると同時にミドルキックを放つ晴美。
その蹴りをガードして踏み込んでパンチを放つ由衣。
顔面を殴られるも、晴美も殴り返していくと由衣の顔面を捉えた。
バキィィィ・・・
一瞬由衣の身体がフラつくと、晴美が一気に殴りかかる。
バシッ・・・バシッ・・・
必死に顔面をガードする由衣。そのガードの上から容赦なく晴美のパンチが襲いかかる。
パンチを返せない由衣は、ロープ際でサンドバック状態になっていく。
ガードが下がると、晴美のパンチが顔面に炸裂していく。パンチを受けて、由衣がフラフラしていく。
更に晴美のパンチが襲いかかると、由衣が堪らず抱きついていくが、晴美も身体を左右に振って揺さぶりをかけていく。
藻掻くように晴美から離れる由衣だが、離れ際に殴り返して距離を取っていった。
構えているが苦しそうな由衣。
対して、晴美はダメージも大きくはない様子だが、攻めていたので呼吸が乱れていた。
今度は由衣がタックルを狙っていくが、晴美も合わせてカウンターのパンチで牽制する。
入り込めない由衣も、ジャブやローキックで牽制していくが、晴美にとって牽制の意味がなかった・・・。
逆に顔面にパンチを受けだして、鼻から血を流していく由衣。
鼻血を流しながらも、由衣も必死に殴り返すが、大きなダメージを与える事は出来ない。
次第に晴美の鼻を狙ったパンチに、白いスポーツビキニを赤く染め出していく由衣。
由衣も意地になってタックルをまたも狙うと、殴るのに集中していた晴美からテイクダウンを奪っていく。
由衣が上から小刻みにパンチを打ち込むが、晴美も両脚で由衣の身体を挟んでガードポジションを取ると、下から殴り返していく。
殴られると、由衣も晴美のお腹にパンチを叩き込んでから、上からダメージを与えようと必死になるが、晴美に対して有効なダメージは与えられないでいた。
晴美が両腕を広げると、いきなり両脚で挟んだ由衣を揺さぶる。
そして倒していくと、逆に馬乗り状態を狙っていく。これには由衣も藻掻いて逃れていくが、立ち上がる瞬間に蹴りを入れられてフラついていった。
その由衣のお腹へ蹴りを入れてから、徹底したお腹へのパンチで由衣を止めていく晴美。
由衣の手が止まりだすと、晴美が押し出すように倒していく。
ダウンした由衣に、晴美は屈辱的に痛めつけるようにと、由衣にまんぐり返しのような状態にしていく。
動けない由衣に、上からビキニショーツを掴んで大股開き状態にさせて、観客にアピールしていく晴美。
上からノーガード状態の由衣の顔を殴りつけると、またも大股開き状態で由衣を見世物にしていく晴美。
由衣も反撃出来ずに殴られたりするだけだったが、晴美は余裕で顔面へ拳を落としていく。
バキッ・・・バキッ・・・
音を立てて決まっていく晴美の顔面へのパウンド。
由衣の顔が血に染まっていくが、容赦ないパンチに腫れだしていた・・・。
だが、由衣も必死に殴りにくる晴美の腕をキャッチすると、何と下から三角絞めを極めていった・・・。
「ぐっ・・・」
これには晴美が腕を引き抜いて逃れようとするが、由衣も必死に極めていく。
泣きそうな表情になりながらも、晴美に技を極めていく由衣。
晴美も大股開きでガッチリと踏ん張ると、そのまま由衣の身体を持ち上げて叩き付けようと狙っていく。
だが、由衣も極めていくと、ここで晴美が無念のタップをしていくのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが鳴らされると、観客席からは由衣に対して意外だと言う視線と共に、大きな拍手が送られていくのであった。
一方、負けた晴美は呆然としてマットに座り込むと、リングドクターに応急処置を受ける由衣を見つめながら、試合自体のペースを掴みながらも負けた事に対して、ショックを受けているようだった。
「こんな試合で私に勝ったと思うなよ・・・」
捨て台詞を吐いてリングを後にする晴美。
一方、勝利した由衣だったが顔も腫れたり足なども変色したりと、試合に勝ったが晴美の言葉に一言も返せないでいた・・・。



第8試合

『第8試合っ・・・』
コールを受けてリングインするのは、あのOプロの局山えりだった。
最近目立った活動はないが、相変わらずのグラビア系のボディは健在で、女祭りに急遽出場が決まったが、打撃の練習なども十分ではないがリングに上がる事になった。
白いスポーツビキニのえり。しかしグラビア系の為か、ビキニに近いようで、見事な胸の谷間や、胸の形が観客からも分かるようなデザインだった。
そのえりの対戦相手としてリングに出てきたのが、久しぶりのリングインの嘉門陽子だった。
一時期、芸能界からも消された存在になっていたが、最近は広告などに出たりとしている陽子。
えりと対照的に黒いスポーツビキニを着ての登場だった。
この一戦でインパクトを残して、また有名になろうと気合いを入れている様でもあった。
『青コーナー〜・・T168B92W58H85〜っ・・・局山〜えりっ!』
コールを受けて一礼していくえり。慣れない格闘技戦に緊張していた。
『赤コーナー〜・・T160B88W58H86〜っ・・・嘉門〜陽子っ!』
一方、堂々として片手を挙げて観客にアピールしていく陽子。
格闘技戦だと喧嘩ファイトが出来るからと、ヤンキー時代に培った喧嘩が出来ると鋭い視線でえりを睨み付けていた。
お互いがマウスピースを入れていくと、ここでゴングが要請されて試合が始まっていった・・・。
『カァーン!』
ゴングと同時に陽子がコーナーから勢いよく飛び出していく。
向かってくる陽子に驚くえりだが、いきなり陽子が殴りかかっていく。
えりはガードしながら前蹴りを出していくが、勢いに倒されてしまった。
倒れるえりに、早くもマウントポジションを奪っていく陽子。
ブリッジで返そうとするえりだが、顔面に陽子のパンチが落とされると苦しんでいた・・・。
バシッ・・・バシッ・・・
「ぐっ・・・うぐっ・・・」
早くも試合が決まるのかと思われた瞬間、レフリーが試合を止めていった・・・。
陽子が怒った表情を浮かべるが、レフリーがオープンフィンガーグローブが外れたと言う事で、陽子を止めて立たせていく。
倒れているえりも起こしていくが、えりは顔を殴られた事にショックを受けているようだった。
「喧嘩にこんなの関係ないでしょ!」
レフリーに詰め寄る陽子。
レフリーも簡単に試合が終わってはいけないからと、理由を付けて試合を止めていたから反論はしなかった・・・。
陽子のオープンフィンガーグローブのチェックが終わると、またも試合が再開されていった。
また立った状態から始まると、今度は陽子が冷静に構えて狙っていく。
えりも殴られないようにと、必死に構えていた。
今度は陽子が喧嘩キックから殴りつけていくと、えりはコーナーに押されていく。
だがエルボーなどで反撃していくが、陽子はお腹へ膝蹴りを叩き込んだ。
ボシュ・・・
お腹に膝を受けて身体をくの字にして苦しむえり。
更にアッパーの様に顔面にパンチを叩き込む陽子。
バシッ・・・バキッ・・・
音を立てて決まっていくパンチに、えりはフラついていく。
だが、殴られたからと返そうと、えりも殴り返していく。
えりの反撃にパンチを受けていく陽子。殴られるが蹴り返すと、えりのパンチが止まっていく。
ガードが下がった所へ、陽子が楽しむように顔面へパンチを叩き込むと、えりの口からマウスピースが飛び出していった・・・。
えりも殴り合いでは不利と思い、経験から組み付けばと思い組み付きに前に出る。
しかし陽子も甘くはなかった。組み付かれると危険とばかりに、前に出るえりの顔面へパンチを入れていく。
更に、陽子はパンチの振りをしてえりのビキニに手を掛けると、一気に剥ぎ取っていった。
ビリッ・・・
「いやあっ・・・!」
堪らず悲鳴をあげるえり。92pの見事な美乳が露わになると、観客席も盛り上がっていく。
トップレス状態になったえりが驚いてガードも下がると、顔面へストレートパンチを叩き込む陽子。
バキィィィ・・・・
音を立てて決まるパンチに、えりが尻餅をつくようにダウンしていく。
更に顔面に蹴りを入れてから、陽子が馬乗り体制から一気に顔面狙いのパンチの連打を叩き込む。
バキッ・・バシッ・・・バシッ・・・
次第に鼻血などから、えりの顔が血に染まっていく。
えりも必死に下から抱きついて打撃から逃れようとしていくが、陽子は突き放すとまたも殴りつけていく。
殴られるとえりも抱きつこうとするが、片手を顎に押しつけられて、ガード出来ない状態で殴りつけられていくと、身体をビクンビクンとしていくえり。
陽子は何の躊躇いもなく殴りつけていくと、レフリーが危険と判断して試合を止めていった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが鳴らされるが、陽子は殴るのを止めずに殴りつけていく。
これにはえりが半失神状態になっていく・・・。
レフリーなどに止められていく陽子は、立ち上がるとマイクを握って観客席にアピールしていく。
「喧嘩上等っ!・・・何時でもやってやるわよ!」
一言叫ぶと、マイクをマットに叩き付けてリングを後にするのであった。
一方、負けたえりはフラフラしながらも立ち上がると、胸を隠しながら観客席に一礼してリングを去っていった。
格闘技戦不慣れなえりだったが、あまりの一方的な試合に観客達も驚いた一戦だった・・・。



第9試合

『第9試合っ・・・』
リングアナのコールでリングに登場したのは、あの持多真樹だった。
年齢を感じさせない可愛らしさを持つ真樹。緊張した様子でのリングイン。格闘技戦だからと顔など殴られると言う不安で一杯と言う感じに見えるその表情。
一方、その真樹と今夜リングで対決するのは、地下リング初のボクシングマッチも経験したグラビア系の守下千里だった。
観客を意識して腕を振り回しながらリングインすると、星条旗カラーのビキニで観客にアピールしていく。
一方、真樹は白いワンピース水着にオープンフィンガーグローブ姿・・・。
『青コーナー〜T152B76W58H82〜っ・・・持多〜真樹〜っ!』
コールを受ける真樹に、観客席から歓声が送られていく。この歓声は、真樹が格闘技戦で痛めつけられるであろうと期待してのものだった・・・。
『赤コーナー〜T166B88W57H88〜っ・・・守下〜千里〜っ!』
一方、余裕の表情で真樹を睨み付けると、コーナーを数発殴る仕草をしていく千里。
リングサイドの黒服にマウスピースを入れる前に何か聞いていた・・・。
『カァーン!』
慣れないマウスピースに、真樹は嘔吐感すら覚えながらゴングの音にコーナーから出ていく。
千里も口に入れると、コーナーを飛び出していった。
距離を置いていくと、いきなり真樹がドロップキックを放っていく。
当たるが倒れない千里。逆に起きあがる真樹に蹴りを入れていく。
避けるが焦りが見える真樹。早くも緊張感が漂うリング上。
真樹が何か狙うが、千里の構えに飛び込めないでいると、千里が軽くジャブで牽制していく。
シュ・・・シュ・・・
ジャブの牽制に真樹は距離を置いていく。
打撃に警戒しながらも、真樹もタックルなどで組み付いて倒したいと考えているが、千里もカウンター狙いを考えていた。
真樹も慣れない打撃技だったが、前蹴りで牽制してから飛び込もうとする。
しかし身長差からフェイントも効かずにカウンターのパンチを顔面に受けていく。
バシィィ・・・
フラつく真樹。その真樹に組み付いていく千里。
しかし真樹も組み付いていくと、縺れるように倒れ込んでいった。
倒れると真樹がサイドポジションを奪っていく。
千里も上になる真樹の動きを探るようにポジションを変えようとしていくが、真樹もポジションをキープする為に必死になっていた。
両脚を大きく開いていく真樹。だが上から殴りつける事は出来ない。
すると、千里がブリッジから転がるように逃れていく。
千里に逃げられた真樹は立ち上がると、起きあがる千里の顔面にパンチを入れていく。
一瞬千里の表情が苦悶に歪むが、ガードを固めてからボディへのパンチを返していく。
お腹にパンチを受けて苦しむ真樹。だが立ち上がった千里に果敢に殴りかかっていく真樹。
真樹が殴りにくると、千里もチャンスとばかりに殴りつけていく。
その殴りつけてくる千里に、真樹は一気に片足タックルを仕掛けると、テイクダウンを奪う真樹。
マウントポジションを奪おうとするが、千里もガードポジションを取っていく。
この体制に、真樹はどうして良いか戸惑うと、千里が下から殴りつけていく。
顔を殴られてガードを固めていくが、体制は変わらないから真樹も殴りつけようとパンチを出す。
だが千里は殴りつけてくる真樹の腕をキャッチしていく。すると真樹も焦って腕を引いていくと、マウントポジションが崩れていくと、一気に立ち上がっていく。
千里も立ち上がると、お互いが距離を取る展開になっていった。
真樹も構えるが、千里はその真樹にローキックを入れていく。
バシィィ・・
蹴られて表情が歪む真樹。
構わず千里がローキックを打ち込むと、次第に真樹の脚が変色していく。
真樹の動きが鈍くなるが、千里はインローなども打ち込んで、容赦なく真樹の動きを止めていった。
バシィィィ・・・
「痛いっ・・・・」
強烈なローキックに、真樹が悲鳴をあげてダウンしていく。その座り込むようにダウンした真樹に、千里は攻めずに手招きして立つように要求していく。
真樹も立ち上がる時に蹴られると警戒しながら立ち上がるが、膝がガクガクと震えていた・・・。
真樹が立ち上がると、千里は両手を挙げて拍手するように観客にアピールする。
千里のアピールに観客席から真樹へ歓声が送られていくが、その歓声の中で千里はミドルキックを打ち込むと、ガードの下がる真樹の顔面へパンチを叩き込むと、一気にロープまで押しつけていく。
嫌がる真樹だが、首相撲の体制に持ち込まれると、膝蹴りを胸などに受けて苦しんでいく。
ダウンしようとする真樹だが、千里が倒れる事を許さずに押し込むと、今度はお腹へパンチを叩き込んでいった。
「ぐふっ・・うぐっ・・・んんっ・・・」
お腹へのパンチの連発に、真樹の表情が泣き顔に近くなっていく。同時にマウスピースが口からこぼれ落ちると、涎が糸を引いてマットに落ちていった。
お腹を押さえてフラフラする真樹。千里は余裕の表情でヒップに蹴りを入れたりすると、ハイキックでダウンを奪っていく。
倒れた真樹に、一気に千里がチョークスリーパーを仕掛けていくと、真樹は逃れようと藻掻きだした。
更に千里が逃げられないようにと、アナコンダスリーパーに移行していくと、完全に真樹の身体をロックしていく千里。
真樹が堪らずタップしてギブアップするが、レフリーが気が付かないから絞め続けられていく。
あまりの苦しさに真樹が泣き出すが、千里はレフリーが止めないからと絞め続けていく。すると、真樹の身体が動かなくなった・・・。
その異変に気が付いたレフリーが試合を止めていく。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に千里が技を解くと、真樹は完全に失神してしまった・・・。虚ろな目、そして口からは涎を垂れ流し、股間には黄色い染みが浮き出て失禁までしている様に見える真樹。
『勝者・・・守下千里っ!』
コールを受けて腕を挙げてから、リングを後にする千里。
一方、真樹はリングドクターに応急処置を受けると、担架に乗せられて医務室に運ばれていくのであった・・・。



第10試合

『第10試合・・・』
コールと共にリングインするのは、お天気お姉さんで有名な高木千佳子。
プロレスルールでの地下リング経験はあるが、今夜は残酷な展開も予想される格闘技ルールでの女祭り出場だった。
白い特製の競泳水着の千佳子。緊張しながらリングインすると、大歓声の観客席に向かって一礼していく。
対して、千佳子の対戦相手としてリングに登場したのは、同じくお天気お姉さんの山口玲奈。
本格的にキックボクシングを習っていると言う一面もある玲奈。黒い競泳水着姿で登場すると、観客席に腕を挙げてアピールしてから一礼してコーナーに歩いていく。
『青コーナー〜っ・・・T165B82W58H83っ・・・高木千佳子っ!』
対戦相手が玲奈と言うことで、緊張した笑顔で観客に一礼する千佳子。
『赤コーナー〜っ・・・T166B80W58H80・・・山口玲奈っ!』
対して、緊張する千佳子の表情を見て、余裕で腕を挙げてアピールしていく玲奈。
コーナーに寄りかかる千佳子と玲奈。
ここで、リングアナからルールについて説明が行われていく。
『この試合は、女祭り特別ラウンド制試合で、3分無制限ラウンドで行われます・・・』
ルール説明が行われると、コーナーでマウスピースを口に入れていく千佳子と玲奈。
玲奈は、セコンド役の黒服に呟いていく。
「今夜の試合って、総合だけど本気で殴ったりしていいの?」
その言葉に、黒服が囁く。
「ふふっ・・・思いっきり殴っても蹴ってもオーケーさ・・・」
その言葉に、玲奈はリングに上がれば同業者でも関係ないとばかりに、身体を動かしていった・・・。
『第1ラウンドっ・・・ファイト!』
そしてゴングが鳴らされていく。
まずは千佳子と玲奈が距離を置いていく。
慣れないオープンフィンガーグローブに戸惑う千佳子。
一方、キックボクシングのグローブより小さいからと、色々と仕掛けようと考える玲奈。
いきなり踏み込んで裏拳を放っていく玲奈。
しかし千佳子も紙一重で避けると、逆に慣れないパンチを出していく。
だが玲奈は避けると、逆にローキックで攻め込んでいく。
バシィィィ・・・
音を立てて決まっていくローキック。千佳子の表情が苦痛に歪むと、観客席が盛り上がっていった。
だが組み付かないと勝てないとばかりに、千佳子がタックルを仕掛けていく。
千佳子が組み付くと、玲奈も首に腕を巻き付けて、フロントスリーパーのような形で倒れ込んだ。
玲奈は下になるが首を極めようとしている。だが甘いから千佳子も苦しくなかった。
逆に、上から押していく形の千佳子。しかしボディへパンチを入れるという技術がないので、押しているだけだった。
玲奈も冷静に首に腕を回しているが、千佳子が殴ってこないからこの体制を維持していく。
千佳子も両脚を広げてバランスを取りながらも、どう攻めて良いか考えていた。
観客席からも動きがないからと野次が飛び始めるが、時間だけが過ぎていった・・・。
『カァーン!』
ここで第1ラウンドが終わると、レフリーが2人を離していく。
コーナーに戻る千佳子と玲奈だが、玲奈は比較的余裕の表情で、準備運動程度と言う感じだった。
逆に、千佳子は玲奈の打撃に緊張したのか、早くも額から汗が流れ落ちていた。
『第2ラウンドっ・・・ファイト!』
そして第2ラウンドが始まると、千佳子と玲奈がコーナーから出ていくが、千佳子がいきなり飛び込んでタックルを仕掛けていく。
これには玲奈はロープ際まで押されていくと、背中にロープが押しつけられる展開になっていく。
千佳子はロープに押しつけた玲奈に、膝蹴りを入れて攻め込む。
玲奈も膝を振りながら叩き込むと、左右に振ったりして逃れようとする。
すると、千佳子が足を掛けて投げていくと、グラウンド状態になっていく。
倒してから素早くマウントポジションを狙っていく千佳子。だが玲奈も藻掻いて抵抗していく。
上手くマウントポジションを奪っていく千佳子。だが玲奈も両腕が自由に動くからと下から殴りつけていくと、千佳子も上から大振りのパンチを叩き込んでいく。
この千佳子の攻めに観客が盛り上がっていく。
殴られて嫌がる玲奈は、千佳子の身体に抱きつくようにして殴られるのを防いでいく。
千佳子も抱きつかれてどうして良いか迷うが、身体を使って押し潰していく。
抱きつく玲奈は、小刻みなパンチを千佳子の脇腹に叩き込む。
すると、千佳子も痛がりながらも殴り返していく展開になっていった。
この状態が続くと、このラウンドも大きな動きもなく終わりを告げた・・・。
『カァーン!』
ゴングの音にコーナーに戻っていく千佳子と玲奈。
椅子が用意されて座るが、玲奈は体力に余裕が感じられたが、千佳子は組み付いたりで体力を使った様子で、少し呼吸が乱れているように見えた。
白い競泳水着にうっすらと汗が浮かびだしているが、玲奈も黒い競泳水着の一部が汗で湿りだしていた。
『第3ラウンドっ・・・ファイト!』
ゴングと同時に千佳子が走り込むと、玲奈にジャンピングニーパッドを放っていく。
しかし玲奈がガードすると、腕にダメージを受けるもローキックを打ち込んでいく。
バシィィィ・・・
一瞬バランスを崩す千佳子。だが大振りのパンチを返していく。
パンチをガードすると、またもローキックを叩き込む玲奈。
バシィィィ・・・バシッ・・・
続けて決まっていくローキックに、千佳子の動きが鈍くなっていく。
白い脚の一部が変色していくが、千佳子は必死に組み付こうとタイミングを狙っていた。
だが玲奈も前蹴りなどで牽制して前に出させないと、千佳子も焦りだす。
千佳子が焦ると、玲奈はハイキックなどで攻め込むと、ガードされても続けてミドルキックを叩き込んでいった。
バシィィィ・・・
形の良いミドルキックを受けて、千佳子の表情が苦悶に歪む。同時に脇腹を気にしてガードが下がると、玲奈が間合いを詰めていった。
顔面に容赦なくジャブからフックと、パンチを連打していく。
千佳子はガードも出来ずにロープ際まで押されていくが、膝蹴りなどで距離を開けようとしていく。
だがストレートなども打ち込まれて、千佳子の口からマウスピースが吐き出された・・・。
殴られるのを嫌がって、千佳子が抱きつこうと前に出ると、玲奈は首相撲に捉えて膝蹴りをボディに叩き込む。
ボシュ・・・
「うげっ・・・」
膝蹴りを受けて口から胃液の様な液体を垂らしていく千佳子。身体がくの字になると、玲奈は首相撲の体制から左右に千佳子の身体を揺さぶり掛けていく。
ボシュ・・・
「ふぐうっ・・・ううっ・・・」
更に膝蹴りが叩き込まれると、千佳子は一瞬目を見開いて口から涎を垂らしていく。
完全に動きの鈍くなった千佳子に、玲奈は距離を置いてから顔面狙いのハイキックを叩き込む。
バシィィィ・・・
完全にノーガード状態の千佳子の側頭部にハイキックが叩き込まれると、千佳子は堪らずダウンしていく。
俯せ状態に倒れ込むと、バックマウントを奪って千佳子の顔面にパンチを叩き込んでいく玲奈。
バシッ・・・バシッ・・・バシッ・・・
顔を守ろうとガードする千佳子。玲奈もガードを開けようと脇腹にもパンチを入れていく。
更に髪を掴んで上を向かせると、千佳子は口から涎を垂れ流して嫌がった。
「いっ・・イヤッ・・・」
しかしここでゴングが鳴ると、3ラウンドが終了していった・・・。
『カァーン!』
ゴングに救われた形の千佳子。フラフラになりながらコーナーに戻ると、口を水で漱いでいった。
明らかに疲労の色が見えているが、地下リングでは試合が止められる事はなかった・・・。
一方、玲奈はスタミナが切れてきた千佳子を仕留めようと、次のラウンドから痛めつけようと考えていた。
(お天気キャスター同士なら、富士テレビにウチだって負けないわ・・・)
『第4ラウンドっ・・・ファイト!』
そして始まっていく試合・・・。
千佳子がゆっくりとコーナーから出ると、玲奈が飛び出して顔面狙いのパンチを叩き込む。
更に軽く鼻を狙ってパンチを叩き込んでいく玲奈。鼻血を出させて動揺させようと狙っていた。
だが千佳子も鼻血は出ないが、痛さから後ろに下がっていく。
すると、ボディが開いたからとパンチを打ち込む玲奈。
ボシュ・・・ボシュ・・・
「んぐっ・・・」
お腹を殴られて、ガードを下げて動きの止まる千佳子。
すると、玲奈は顔面へパンチを続けて打ち込んだ。
バシッ・・・バシッ・・・バシィィィィ・・・・
堪らずロープダウンの様になる千佳子。遂に鼻から血が垂れ流れだした。
鼻血が出て呼吸まで苦しくなる千佳子。口で呼吸していくと、フックを受けてマウスピースを吐き出してしまう・・・。
殴られるのを嫌がるように、抱きつくように前に出ていく千佳子。
しかし玲奈も前蹴りで止めると、続けて脚の内側にローキックを打ち込むと、フラついた千佳子との距離を詰めると、一気にボディへパンチを叩き込んでいった。
下を向いて口から血の混じった涎を垂れ流す千佳子。
必死に組み付いて倒しに行くが、ダメージから倒せずに下を向いていく。
すると、下からボディへパンチを入れてから、膝蹴りでダウンさせていく玲奈。
お腹を押さえてくの字になって倒れ込む千佳子。レフリーも様子を見るが試合は止められずに続けられていく。
涙目の千佳子に、玲奈はヒップに蹴りを入れて痛めつけていく。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
お腹を押さえたまま、ただ蹴り続けられていく千佳子。
「イタッ・・・痛いぃぃぃ・・・・」
悲鳴をあげて痛がる千佳子。
そして、フラフラしながらも立ち上がっていくが、リング内を玲奈から逃れようと必死になる千佳子。
白い競泳水着も血飛沫で赤く染まりだしている・・・。
逃げる千佳子に、玲奈は痛めつけるようにローキックで痛めつけていく。
4ラウンドも残り時間が少なくなると、いきなり玲奈が踏み込んで飛び膝蹴りを叩き込むと、千佳子は顔面に決められて大の字にダウンしていく。
その千佳子に馬乗りになると、玲奈は容赦なくギロチンチョークを極めていく。
グググッ・・・
抵抗も出来ずに失神寸前に追い込まれていく千佳子。
だが・・・。
『カァーン!』
ゴングに救われた形の千佳子。しかし立ち上がることも出来ずに、レフリーに起こされてコーナーに戻されていった。
一方、玲奈も攻め疲れが見えるが、冷静にペットボトルの水を口にしていた・・・。
コーナーに用意された椅子にグッタリと座り込む千佳子。呼吸も荒く、下を向いた時に口から血を垂らしていた・・・。
セコンドの黒服に止血をされていくが、傷口が痛むようで表情を歪ませたりしていた。
そして・・・。
『第5ラウンド・・・ファイト!』
試合が再開されると、千佳子はフラフラしながらもコーナーから出ていく。逆に、玲奈は構えながら距離を詰めていった。
千佳子も顔面への打撃は受けたくないと、ガードしていく。
玲奈も組み付かれるのは嫌だからと、距離を上手く取って軽くローキックを出していく。
バシィィ・・・
蹴られてフラつく千佳子。
だが千佳子も必死に組み付いていく。胴タックルの様に組み付いていくが、玲奈は肘打ちで返す。
ゴキッ・・・
だが千佳子も倒れずに組み付いていくと、藻掻く玲奈と縺れながら倒れ込んだ。
千佳子が上になる形になるが、玲奈も冷静に動きを見ている。
組み付く千佳子も上から肘を顔面に押しつけていくが、玲奈がブリッジの様にして返そうとしていく。
だが千佳子も必死にマウントポジションを奪いたいからと、組み付いていった・・・。
しかし玲奈が返すと、立ち上がる玲奈に向かって下から組み付いていく千佳子。
しかし強引に突き放す玲奈。
仰向けにダウンした状態になると、玲奈は一気にマウントポジションを奪っていった。
顔面へパンチを落とさずに、玲奈はヒップドロップの様に腰を浮かせてお腹を押し潰す。
千佳子は腹部を押し潰される感覚に、堪らず口から胃液を垂れ流していく。
更に千佳子を寝たまま横を向かせると、無防備なお腹へ膝蹴りを叩き込んでいく玲奈。
グシュ・・・
「グボウッ・・・ぐううっ・・・」
口から血の混じる胃液を吐きだしていく千佳子。
更に膝蹴りが決まっていくと、お腹を押さえたままグッタリしていく千佳子。
レフリーも試合を止めようと考える中、玲奈は立ち上がると千佳子の顔面へサッカーボールキックを叩き込んでいった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
意識を失いかけている千佳子の状態に、レフリーが急いで試合を止めていった。
表の女子格闘技だったら絶対に止められる試合だが、地下リングでは残酷な展開は当然にも思われていた・・・。だが身体的には危険な試合でもある・・・。
レフリーに止められた玲奈は、攻めるのを止めてガッツポーズで観客席にアピールすると、リングドクターに応急処置を受ける千佳子を気にしながらもリングを後にしていった・・・。



第11試合

『第11試合っ・・・・』
コールを受けてリングに登場するのは、久しぶりの地下リング登場の三津矢葉子と、太谷充保だった。
ムッチリ系のボディを白いスポーツビキニに包んだ葉子。一方、充保は白い競泳水着を着ての登場で、早くも視線を合わせていく。
『青コーナー〜っ・・・T165B87W59H88〜・・・三津矢〜葉子〜っ!』
コールを受ける一礼していく葉子。しかし充保に対して鋭い視線を送っている。
『赤コーナー〜っ・・・T158B80W56H81・・・太谷〜充保〜っ!』
一方、落ち着いた様子で観客席に向かって一礼すると、コーナーに戻って寄りかかる充保。
そして口にマウスピースを入れられると、レフリーが指示をしてからゴングが要請されていった・・・。
『カァーン!』
ゴングと同時にコーナーを飛び出す充保と葉子。
距離を置くと、葉子が軽くジャブの様なパンチを放っていく。
そのパンチに合わせて、充保のローキックが葉子の足を襲う。
バシィィ・・・
蹴られると、葉子も前に出てパンチを出していく。
その葉子のパンチをガードすると、前蹴りなどで距離を置いていく充保。
葉子も蹴りを嫌がるように下がると、充保は距離を取りながらローキックで攻め込む。
蹴られて嫌がる葉子は、体格差で勝るからと、一気に飛び込んでタックルの様に抱きつきにいく。
葉子が組み付いてくると、充保がフロントスリーパーの様にキャッチしていくが、そのまま倒されていく。
下から首を極めていく充保。
逆に葉子は上から押しつけていくが、首が絞められると苦しそうな表情を浮かべていく。
しかし上から押し潰すようにしていくと、圧力から充保の極めが弱くなる・・・。
その隙を突いて、葉子が身体を動かして立ち上がっていった。
立ち上がる葉子に、充保も立ち上がるとタックルを狙っていく。
だが葉子が突き放すように両手を出していくと、間合いを取る状態になっていくリング上。
充保もフェイントをかけながら、飛び込もうとタイミングを計っていく。時折繰り出すジャブが葉子にとっては嫌な動きだった。
打撃に慣れていない葉子は、充保が何時飛び込んでくるかと構えるが、上に意識が集中していると、充保はローキックで足を攻めていった。
バシィィィ・・・
ローキックを受けると驚く葉子。お返しにと大振りのパンチを出していくが、充保は冷静に避けていく。
避けるとローキックで攻め込む充保。
足にダメージが貯まって苦しくなっていく葉子。
しかし少しずつ充保との間合いを詰めていくと、タックルを狙いだしていた。
充保は小刻みなジャブから、ミドルキックと打撃勝負を展開していくが、タイミングを計ってタックルの様に組み付いていく葉子。
体格差からコーナーまで押し込んでいくと、充保もコーナーに押し込まれて焦る表情を浮かべていた。
密着状態だからと打撃も受けないとばかりに、葉子は肩から充保のお腹などへ当て身でダメージを与えようとしていく。
鍛えている充保の腹筋も、圧力に呼吸を乱し出す。
充保も蹴りは出せないからと、上からハンマーパンチを葉子の背中に落としていく。
背中を叩かれて葉子は更に押し込んでいくと、力ずくで充保をマットに投げつけていくと、充保を倒してサイドポジションを奪っていく。
充保も冷静に葉子の動きを見るが、葉子もここからどう攻めようかと迷っていた。
横四方固めの体制になっていく葉子。
そこから、充保の脇腹にパンチを小刻みに叩き込むと、腕を狙っていく。
葉子の攻めにブリッジの体制などで逃れようとする充保。
だが葉子も上手く体制をキープしていくと、上体を浮かせて膝を浮かせていく。
脇腹に膝蹴りを入れようとする葉子。
だが充保もガードすると、下から関節技を狙っていく。
充保の動きに、無理矢理に膝蹴りを叩き込んでいく葉子。
お腹に決まると、一瞬充保の動きが止まっていく。鍛えていてもお腹への膝蹴りは強烈だった・・・。
充保にダメージを与えたと感じた葉子が、更に膝蹴りを狙っていく。
引いた膝に、充保が組み付いていくと、バランスを崩した葉子を倒していく。
体制を崩すと、今度は充保がサイドポジションを奪ってから、小刻みなハンマーパンチを顔面に落としていく。
顔をハンマーパンチで叩かれて、嫌がる葉子。
ブリッジなどで藻掻いていくが、充保は体制をキープしてから、動きが止まると葉子の顔面へパンチを入れていく。
バシッ・・・バシッ・・・
藻掻く葉子に、充保がマウントポジションを奪っていく。
馬乗りになられて焦る葉子。顔面をガードしようとすると、充保がガードの開いた脇腹にパンチを入れていく。
更に、顔面にパンチを散らしながらも、胸などへもパンチを叩き込む。
すると、充保は殴るのを止めて立ち上がると、打撃勝負とばかりに手招きして葉子を立たせようとする。
その充保の誘いに、葉子は立ち上がるが内心は頭に来ているようだった・・・。
構える充保と葉子。
体格では勝るからと、葉子が大振りのパンチで攻め込むと、充保もガードしながらカウンターパンチなどで攻めていく。
お互いの顔にパンチが決まっていくと、流れ出る汗が飛沫をあげる迫力のリング上。
葉子も自分のパンチが当たるからと、充保を殴り込んでいく。
次第に充保の鼻から血が流れ出す。
だが充保の闘争本能は衰えずに、逆に殴り返していく。
葉子も鼻血を流し出すと、お互いの白い水着に血飛沫が飛んでいた。
2人とも興奮状態になっていくと、足を止めて殴り合っていく。
容赦なく決まっていくパンチに、充保も葉子も口からマウスピースを飛ばしていた。
口の中も切って殴られると血飛沫が飛ぶ凄惨な展開。観客席も大興奮で2人を応援していく。
バシィィィィ・・・
葉子のラリアット気味のパンチが当たると、充保の動きが止まっていく。
その充保に、いきなりヘッドロックで締め上げていく葉子。
グイグイ締め上げてギブアップを狙おうとするが、充保も身体を密着させると、格闘技戦では珍しいバックドロップで葉子を投げつけていく・・・。
バシィィィィ・・・・
反撃を考えていなかった葉子は、後頭部から叩き付けられて意識を飛ばしかけるが、充保は容赦なく馬乗り状態になっていくと、顔面へパンチを落としていく。
殴られて藻掻き苦しむ葉子。逃れようと身体を動かすが、充保は容赦なく顔面へパンチを落としていく。
必死に逃れようとして体制を変えていくが、充保の腕が喉元に伸びていった・・・。
グイッ・・・
チョークスリーパーが極まると、葉子は充保の腕を掴んでいく。
レフリーも葉子の様子を見ていくが、ギブアップの意思表示がないので続行されていく。
充保は更に両脚で葉子の身体をロックしていくと、締め上げていった・・・。
口から血の泡ブクを噴き出していく葉子。逃れようと力を入れる身体から、動きが消えていく・・・。
充保は更に締め上げると、レフリーが葉子の異変に気が付いて試合を止めていった。
『カンカンカンカン・・・』
葉子が失神したからと、ここで試合が止められて充保の勝利が決まった。
試合が終わったからと技を解く充保。立ち上がると、足元でグッタリと横たわる葉子を気遣っている様子だが、リング上で勝者と敗者の明暗がハッキリと表れていた・・・。



第12試合

『第12試合っ・・・』
コールされると、リングに上がるのは左藤めぐみだった。久しぶりの地下プロレスのリング。
最近では携帯のCM、映画主演と人気も出てきていたが、やはり売れるキッカケとなった地下プロレスに出る事に、それも格闘技戦では負け続きだったが、今回は決死の喧嘩マッチと言う事でリングに上がってきていた。
白いビキニにオープンフィンガーグローブ。胸が大きいと言う訳でないので、ビキニは似合わない感じもしたが、アピールの為にビキニを着てきた・・・。
その対戦相手として選ばれたのが、意外な組み合わせになるが、猛娘の美少女こと石河梨華だった。
梨華の登場に会場が盛り上がっていく。めぐみと同じく白いビキニにオープンフィンガーグローブ。
美少女同士の喧嘩マッチと期待が高まるこのカード。早くもリングアナのコールが始まっていく。
『青コーナー〜・・・T163B82W57H83〜・・・左藤〜めぐみ〜っ!』
コールを受けると、観客席に一礼してコーナーに寄りかかるめぐみ。
『赤コーナー〜・・・T155B83W59H84〜・・・石河〜梨華〜っ!』
初の格闘技戦に少々緊張気味の梨華。しかし今夜は美少女相手とあって、勝てるかもと言う気持ちもある様子だった。
『カァーン!』
ゴングが鳴らされると、いきなりめぐみが前に出てジャブで牽制していく。
格闘技戦に備えて打撃も練習してきたのか、めぐみが構えながら小刻みにパンチを出していく。
梨華もガードを固めると、軽くローキックを出していくが、めぐみは構わず距離を詰めていった。
バシッ・・・
早くも梨華の顔面にパンチが炸裂すると、梨華がフラつきながら距離を取っていく。
逆に、めぐみは梨華を追っていくと、ローキックを叩き込む。
バシィィィ・・・
脚を蹴られて苦悶の表情を浮かべる梨華。
必死になって、めぐみにパンチを返そうとしていくが、避けられて逆に殴られていった・・・。
バシィィ・・・バシッ・・・
パンチの打ち方など綺麗ではないが、めぐみは自らのパンチが当たるからと調子に乗っていく。
すると、梨華も小刻みに殴り返していくが、めぐみの頬に当たり出す。
殴られるとフラつくめぐみ。
だが殴り合いなら負けないとばかりに、殴り込んでいく。
バシッ・・・バキッ・・・
殴り合いが続くと、いきなりめぐみが飛び膝蹴りを狙っていく。
これには梨華が偶然にもガードするが、ガードした腕を痛めた様子だった。
続けて膝蹴りを叩き込んでいくめぐみ。
動きが止まる梨華に、ロープに押し込んだ状態からお腹へパンチを叩き込んでいく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
苦悶の表情の梨華に、観客席から歓声が起きていく。
だが梨華も意地になって殴り返す。
バシィィ・・・
いきなりの反撃にフラつくめぐみ。
梨華はロープの反動を利用すると、タックルの様にめぐみに抱きついていく。
めぐみも潰そうとするが、梨華に倒されてしまった。
馬乗り状態を狙っていく梨華。
しかし下からめぐみも殴り返すと、上手く切り返して梨華を下にしていく。
バキッ・・・バキッ・・・
いきなり顔面にハンマーパンチを叩き込んでいくめぐみ。
顔を殴られてバタバタと藻掻いていく梨華。
更にめぐみは両腕を脚でフックしてガード出来ないようにすると、ノーガードの梨華の顔面へ拳を叩き込んでいった。
レフリーも顔面へのパンチの連打に、ギブアップするか梨華に確認する。
しかし梨華は涙目になりながらも藻掻いて逃れようとしていた。
めぐみも梨華が鼻血を流し出すと、顔面へのパンチを戸惑いだしていた。
すると、レフリーが一旦試合を止めると、めぐみと梨華を立たせてから、マウスピースなどチェックしていった。
梨華にレフリーが続行の確認をすると、梨華は頷く。
めぐみも当然続行の意志は固く、梨華をKOしようとまで考えていた・・・。
レフリーが合図すると、構えたまま前に出ていくめぐみ。
梨華も構えながら前に出ると、ローキックを放っていく。
だがめぐみが踏み込むと、蹴られながらも大振りのフックを梨華の頬に叩き込むと、続けてショートアッパーとパンチを連打していく。
両手を前に出して下を向いて距離を置きたい梨華。
だが、ノーガード状態の顔面を下からアッパーで殴り上げるめぐみ。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
2発アッパーが入ると、梨華はマウスピースを吐き出して座り込む。
だがめぐみの両脚を抱えていく梨華。その梨華に上からパンチを叩き込んでいくめぐみ。
四つん這いになっていく梨華に、めぐみは攻めるのを止めると距離を置いていく。
梨華もめぐみの方を見ると、めぐみが踏み込んで顔面へサッカーボールキックを叩き込む。
バキィィィ・・・
堪らず大の字状態になる梨華。
一瞬躊躇うが、めぐみが梨華のお腹へ飛び上がってストンピングを叩き込むと、続けてお腹を蹴り続けた。
バシッ・・・バシッ・・・
「グボッ・・・ぐぶうっ・・・ぐほうっ・・・」
お腹を容赦なく蹴り続けられて、梨華の口から吐瀉物が溢れ出ていた。
口から吐瀉物を噴き上げる梨華の姿に、めぐみも冷静になると蹴るのを止めていく。
レフリーも梨華の様子を気にするが、試合を止めようとはしなかった・・・。
すると、めぐみが梨華を俯せにしてから、一気にキャメルクラッチで勝負を賭けた。
グイッ・・・グイィィィィ・・・・
上半身を反らされて、梨華は口から涎の様な液体を垂れ流しながら痛めつけられていく。
めぐみもギブアップ狙いで反らせていくと、梨華は藻掻くが動きが鈍くなっていった。
ここでレフリーも試合を止めていくと、めぐみの勝利が決まっていった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、めぐみが技を解いていく。
グッタリと半失神状態で横たわる梨華。
勝利しためぐみも、いくら試合だからと言っても梨華をここまで痛めつけたからと、内心は気にしながらコーナーに戻っていくと、レフリーに腕をあげられていった・・・。



第13試合

『第13試合っ・・・』
リングアナがコールすると、リングに登場したのはあの末広涼子だった。
最近は活動もないので地下リングで稼ごうとしているのか、ベビーフェイス転向後はやられ役が多い涼子。
今夜の相手はと気にしている様子だが、反対コーナーに姿を現したのは、ルックスが似ていると噂の美咲悠だった。
涼子も悠の登場に内心は驚いている様子。身長差がやはり気になるところで、プロレスルールではなく、格闘技戦と言うのも気になるところだった。
『青コーナー〜っ・・・T175B83W59H87〜・・・美咲〜悠〜っ!』
コールを受けて一礼していく悠。黒いスポーツビキニだが、長い脚に注目が集まる。
『赤コーナー〜っ・・・T160B80W58H86〜・・・末広〜涼子〜っ!』
白い競泳水着で一礼していく涼子。格闘技戦と言うことで、練習をしてきた様子も見えるが、体格差は大きい。
お互いの手にはオープンフィンガーグローブ、口にはマウスピースが入れられていく。
準備が整うと、コーナーに戻る悠と涼子。
早くもゴングが鳴らされていくリング上。
『カァーン!』
ゴングが鳴らされると、涼子は構えて前に出ていく。
一方、今夜がデビュー戦でもある悠も構えて前に出ていくと、涼子との距離を置いていく。
身長差から涼子も飛び込めないでいると、悠も初めてのリングでの格闘と言う事で、涼子に対して手を出さないでいた。
涼子としてはタックルからテイクダウンを奪いたいと考えているが、悠も構えているからカウンターパンチを警戒している様子だった。
逆に悠も、総合ルールだったらタックルで倒しにくると予想していて、涼子がタックルで出てきたらどう対処するか考えていた。
だが涼子は一気にタックルを狙っていくが、悠は両手を突き出す形で逃げていく。
組み付けないからと、打撃を警戒してガードを固めて距離を置く涼子。
悠も構えるが、涼子は続けてタックルを仕掛けていくが、悠もカウンターパンチを狙っていく。
頭にパンチを受けるが、涼子は組み付いていくと倒そうとしていく。
悠も踏ん張っていくが、涼子が倒してテイクダウンを奪っていくと、素早くサイドポジションを奪おうとする。
だが悠も長い脚を立てるなどして、ブリッジの体制から涼子から逃れようとしていく。
涼子もポジションを奪うより、腕を狙って仕掛けていく。
すると、悠が腕を引き抜くようにして転がると、一気に立ち上がって逃れようとする。
その悠に対して涼子も立ち上がると、ローキックからタックルを狙っていく。
タックルを仕掛けてくる涼子にパンチを出していく悠。
顔面にパンチが決まると、涼子がタックルを諦めて離れていく。
離れる涼子に、踏み込んで顔面狙いのハイキックを放つ悠。
だが涼子が避けるとタックルを仕掛けていく。
涼子のタックルにフロントスリーパーで返す悠。
涼子も押していくが、悠が体格差から潰していく。
潰された涼子が下を向いていると、悠は首を極めながら膝蹴りを頭部に叩き込む。
バキッ・・バキッ・・
脳天に膝蹴りを入れられて、涼子は嫌がるように手を出していく。
バランスが崩れると、悠が一気に押し潰していくと、涼子は俯せ状態にされていく。
俯せ状態の涼子のサイドを取ると、一気にボディへ膝蹴りを叩き込んでいく悠。
涼子が苦しさから逃れようと藻掻くが、逃がさずに膝蹴りを叩き込んでいった。
動きが鈍っていく涼子。
だが悠は仕留めずに立ち上がると、倒れている涼子を手招きして挑発していった。
警戒しながらも立ち上がる涼子。しかしボディへの膝蹴りのダメージで苦しそうだった。
フラつく涼子に、悠が容赦なく顔面狙いのパンチで攻め立てる。
バシッ・・・バシッバシッ・・
「ぶっ・・・がふっ・・・」
ガードしようとするが、悠の長いリーチを活かしたパンチがヒットすると、涼子はフラついていく。
少しずつ涼子をロープ際に追い込んでいく悠。
涼子も意地になって殴り返すが、リーチの差からも殴られ続けていた・・・。
「スエヒロ似って言われるのって、腹が立つのよ!」
更に悠が殴りつけていくと、涼子は口からマウスピースを吐き出していった・・・。
口の中を切ったのか、涼子が殴られると血飛沫をあげていた。
バシィィィィ・・・・
強烈なフックが決まると、涼子がロープに寄りかかっていく。ロープダウンにも近いが、悠が殴りつけていく。
バシッ・・・バシッ・・・
涼子も必死に殴り返していくと、接近しての殴り合いになっていく。
体格差も大きいが、涼子も鼻血など流しながらも意地になって殴りつけていくと、悠も鼻血を流し出した。
鉄の味の感覚に怒る悠は、いきなり首相撲の体制に持ち込んでいく。
涼子を下に向かせると、膝蹴りを狙っていく悠。
この膝蹴りに涼子がガードするが、ガードした腕にダメージが増えていく。
涼子も組み付いていこうとすると、悠も突き放そうとする。
膝蹴りを受けたからと、涼子も腕にダメージがあるからと、下から突き上げるような膝蹴りを叩き込む。
バキィィィィ・・・
「ぎゃうっ!」
いきなり変な悲鳴をあげる悠。
そう、涼子の突き上げるような膝蹴りが悠の股間に決まると、衝撃に悠は股間を押さえて倒れ込んでしまった。
その倒れ込む悠に、涼子は残された力を全て出し切るようなストンピングから、顔面へのサッカーボールキックで攻め立てると、股間へのダメージからガードも出来ない悠は涙目になってマットを叩いてギブアップしていった。
『カンカンカンカン・・・』
レフリーがギブアップを確認すると、急いでゴングを要請して涼子を止めていく。
しかし涼子もエキサイトして、倒れている悠に蹴りを入れたりしていくと、黒服なども出てきて涼子を止めていった・・。
体格差から悠の勝利が期待されていたが、まさかの逆転劇で涼子が勝利となって試合は終わりを告げたのであった。



第14試合

『第14試合っ!』
リングアナが叫ぶようにコールすると、リング上に姿を現したのは、元キャットファイター、現役女子格闘家、グラビアアイドルなど色々な顔を持つ羽柴真由美だった。
153pと言う小柄な体格ながらも、今までの表のリングで殴られたり蹴られたり、痛い思いをしながらも実力を伸ばしてきていた格闘家でもある真由美。白いスポーツビキニでの登場だったが、グラビア系を意識してか胸の谷間が見えるように工夫されたスポーツビキニだった。
その真由美の対戦相手として、今夜リングに登場したのは・・・。
「ちょっと・・・これって・・・」
真由美が驚きの声を上げるのも無理はない。そう、リングに上がってきたのは新相撲(女子相撲)無差別級王者の築比寺理絵だった。159pの身長に、驚異の155sと言う肉塊の理絵。特製の水着に身を包むが、早くもブーイングがおきていた。
真由美と体重差だけでも3倍以上もあり、格闘技戦の経験がない理絵だが、体重差だけでも十分だった。
『羽柴〜っ・・・その豚を屠殺場送りにしてやれっ!』
早くも真由美に対する声援が送られていくが、真由美としても体重差からどう攻めて良いか迷っていた。
『青コーナー〜・・・T152B82W58H82〜・・・羽柴〜真由美〜っ!』
コールを受けて、真由美が観客席に一礼していく。
『赤コーナー〜・・・身長159p〜っ・・・体重155s〜っ・・・築比寺〜理絵〜っ!』
コールを受けると、黙ったままガッツポーズで観客席にアピールしていく理絵。
だが理絵に対しては、観客席からブーイングが送られていくのであった。
手にはオープンフィンガーグローブ、口にはマウスピースが入れられると、リングアナから特別ルールが説明されていく。
『なお、この試合は特別ルールで1ラウンド目が5分、2ラウンド目から3分の特別ルールとなります。』
ルールが説明されると、真由美が強きに理絵に近づくと、睨み付けていく。
真由美に睨み返す理絵は、小声で呟く・・・。
「ちょっと・・・カワイイからって調子に乗らないでよね・・・。リングに上がればカワイイ子に復讐できるって聞いたから来たの・・・簡単には終わらせないわ・・・」
その挑発的な言葉に、真由美も言い返す。
「ふん、醜いのは身体だけじゃないんだ・・・。私だって簡単には終わらないわよ・・・」
早くも熱くなっていくリング上。
そしてコーナーに2人は戻ると、ここでレフリーが試合開始を告げていく・・・。
『第1ラウンドっ・・・カァーン!』
ゴングが鳴らされていくと、いきなり真由美がコーナーから飛び出すと、反対コーナーの理絵にジャンピングニーパッドで奇襲攻撃をしていく。体重差からスピード勝負と真由美は考えての攻めだった。
理絵の顔面を真由美の膝が捉えると、理絵がフラついてコーナーに寄りかかっていく。
これには観客席から大歓声が巻き起こると、真由美が続けて顔面狙いのパンチを打ち込んでいった。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
音を立てて決まっていく真由美のパンチ。
初めて顔に受けるパンチに、理絵が嫌がるようにガードしていく。
歓声の中で、真由美は顔面狙いのパンチで攻めていくが、理絵も嫌がるように両手で突き放していくと、軽々と真由美が転がりながら放されていった。
急いで立ち上がっていく真由美。理絵も顔へのパンチを警戒してか、ガードを上げて前に出ていく。
間合いを取ろうと真由美が前蹴りで牽制していくが、理絵の肉厚に蹴りはダメージを与える事も出来ずに、逆に真由美にプレッシャーとして襲いかかっていった。
必死に前蹴りを出していく真由美。更にローキックも入れて下半身を攻めようとしていた。
バシッ・・・バシッ・・・
流石に蹴られては嫌がる理絵。
しかし、女子相撲では禁止されている張り手を叩き込む理絵。
バシィィィ・・・
「ぐふっ・・・」
ラリアット気味にも見えた張り手攻撃に、真由美はフラつきながらガードを固めていく。
更に突っ張りを叩き込むと、真由美の顔面に命中してダウンを奪っていく理絵。
倒れた真由美が転がるように逃げようとすると、理絵も追いかけて踏みつぶそうとしていくが、真由美が立ち上がって逃げていく。
距離を置くと、真由美が果敢にも前に出てパンチで攻め込む。
バシッ・・・
顔面にパンチが決まると、理絵が嫌がるが張り手で返していく。
バシィィィィ・・・
至近距離からの張り手に、真由美がまたもダウンしていくと、理絵が手招きして挑発していく。
これには真由美もボディプレスの圧殺刑を覚悟していただけに、冷静に呼吸を整えてから立ち上がっていった。
立ち上がる真由美は、今度は前に出ないで理絵の周りで構えていく。
理絵も真由美の出方を見ていると、いきなり前に出て突っ張りを出していった。
バシィィィ・・・・
いきなり顎に突っ張りを叩き込まれて、真由美がダウンしていく。すると、遂に理絵が両手を広げてボディプレスで飛び上がった。
グシュ・・・
155sの圧殺処刑で、真由美の小さな身体が押し潰されていく。
そのまま理絵の肉塊が押し潰していくと、脚が小刻みに震えている真由美。
逃れたくても、体重差から返すこともできずに、この圧殺刑にダメージを増やしていた。
理絵も更にダメージを与えようと、身体を揺さぶっていく。
真由美は顔面を覆われる形になっていて、呼吸が苦しくなっていた。
『カァーン!』
しかしここで5分が過ぎてゴングが鳴らされると、レフリーが理絵を立たせていった。
潰されていた真由美は、理絵が離れてからゆっくりと立ち上がるが、押し潰されていたダメージは大きそうだった。
コーナーで用意された椅子に座る真由美。
呼吸が乱れているが、まだ視線は鋭く理絵を睨み付けている。
逆に理絵は大汗を流しているが、セコンド役の黒服に何か話しかけている余裕だった。
『第2ラウンド・・・カァーン!』
ゴングと同時にコーナーから飛び出す真由美は、またもジャンピングニーパッドを狙っていく。
バシィィィ・・・
しかし理絵もガードすると、一気に大振りの張り手を狙っていく。
だが真由美も避けてローキックで反撃するが、理絵は痛がるが突進していくと、真由美の小さな身体を抱き込むようにして、ベアハッグで捕まえていった。
グイィィィ・・・
「あうっ・・・ああっ・・・・」
肉塊に抱きつかれて、真由美は苦しさに表情を歪ませていく。
更に理絵が抱きついたままコーナーに押し込んでいくと、逃げられない真由美のお腹へパンチを叩き込んだ。
バシッ・・・
「グボッ・・・うううっ・・・」
お腹を押し潰された真由美は、口からマウスピースを吐き出していく。
更にトップロープを掴んだ理絵は、コーナーと自らの巨体に真由美を押し潰していった。
「くっ・・・」
真由美も必死に膝蹴りで抵抗していくが、理絵の肉厚に威力も半減していた。
「効かないわよ・・・そんな蹴りはね・・・」
理絵が不気味な笑みを浮かべて呟く。その言葉に真由美は恐怖心をおぼえた。
バシィィィ・・・・
「あうっっっ・・・」
更にコーナーとのボディプレス処刑に悲鳴をあげていく真由美。
コーナーにグッタリしていると、理絵が真由美のスポーツビキニを掴んで持ち上げようとする。
ズルッ・・
だがブラが剥ぎ取られていく感じになり、真由美はトップレス状態にされていった。
「いやっ・・・」
思わず胸を隠そうとする真由美。
更に喉輪状態にしてから投げつけると、トップレス状態の真由美にボディプレスで押し潰していく理絵。
バシィィィィ・・・・
「ぐふうぅぅぅぅぅ・・・・・」
押し潰されて抵抗もできない真由美に、理絵は立ち上がると跨いでいった・・・。
「おらぁぁぁぁぁ・・・・」
雄叫びをあげるように、真由美のお腹へヒップドロップを叩き込む理絵。
155sの巨体からのヒップドロップが真由美のお腹を押し潰すと、一瞬間を置いてから口から激しく反吐が噴き上がった。
「オエェェェェェェェ・・・・・・」
半失神状態になる真由美だが、ここで3分が終わりゴングが鳴らされてた。
『カァーン!』
ゴングの音に、理絵は立ち上がってコーナーに戻っていく。
一方、グッタリしている真由美は、レフリーによってコーナーに連れ戻されていった。
理絵は呼吸が乱れていたが、まだ余裕が感じられていた。
一方、真由美はレフリーによって拾われたビキニを着けるが、ダメージは大きく苦しそうだった。
『ラウンド3〜っ・・・カァーン!』
そして3ラウンドが始まるが、真由美は立ち上がるもコーナーに寄りかかって苦しそうな表情ほ浮かべている。
一方、理絵は真由美に向かって突進していくと、いきなりコーナーに対して真由美に圧殺処刑をしていく。
バシィィィィ・・・・
「ぐわああぁぁ・・・・・あん・・・・」
コーナーに押し潰されてグッタリしていく真由美。
すると、理絵が真由美の両腕をトップロープに絡ませると、女子相撲ではない掌底(テッポウ)で真由美の顔面を攻めていった。
バシィィィ・・・・バキッ・・・・バシィィィ・・・・
「ああっ・・・・ぐあっ・・・・ああんっ・・・・」
抵抗も出来ずにサンドバック状態の真由美。マウスピースも吐き出されて、口の中などを切ったのか、口から白いビキニに血を垂らし始めていた・・・。
鼻血も噴き出していくと、理絵もグッタリする真由美に興奮しているのか、激しく掌底を叩き込んでいく。
「ギ・・・ギブアップ・・・・」
あまりの激しさに、真由美はギブアップを口にする。
だがレフリーは観客席からの大歓声にギブアップの言葉を確認しなかった・・・。
フラフラな状態の真由美を理絵がギブアップに気が付いて、このまま試合を止められたらと思い、コーナーから放していく。
倒れそうになる真由美に、またもビキニを剥ぎ取っていく理絵。
「や・・・やめて・・・・何するのよ・・・」
真由美も抵抗するが、俯せに倒れ込む真由美のビキニショーツまで剥ぎ取っていく理絵。
完全に全裸状態にしていくと、理絵が真由美を仰向けにしてから、お腹へまたもヒップドロップを叩き込んでいった。
バシィィィィ・・・・
「ぐぶうぅぅぅぅ・・・・・・」
この強烈な一撃に、真由美は完全に失神してしまった・・・・。
『カンカンカンカン・・・』
この瞬間、レフリーが試合を止めてゴングが打ち鳴らされていく。
急いでリングドクターがリングに入って真由美を診ていく。
一方、理絵は両手に高々と剥ぎ取った真由美のビキニのブラとショーツを観客にアピールすると、失神している真由美に近づいていく。
「醜いなんて言うから・・・お仕置きしてあげたわよ・・・ふふふっ・・・」
不気味な笑みを浮かべる理絵。
真由美も意識を取り戻すと、目の前の理絵に言い返す。
「な・・・何よ・・・豚っ・・・・」
強気な真由美。
すると、その言葉に理絵が暴れようとするが、黒服が何人も止めてリングを降ろしていくのであった。
真由美は、スピードと顔面への打撃で勝負すればと内心は考えていたが、あの想像以上の肉塊にその作戦も上手くいかなかったのだろう・・・。



第15試合

『第15試合・・・』
リングアナがコールすると、リングに現れたのは村神恵梨だった。
白いスポーツビキニを着てリングに現れた恵梨。コーナーに寄りかかると、ビキニを気にしながらも落ち着いた様子だった。
一方、恵梨の対戦相手としてリングに現れたのは、あの長身美女の石河亜沙美。
特製の白い競泳水着姿でリングに上がる亜沙美。恵梨を見てからコーナーに歩いていった。
『青コーナー〜・・・T169B87W59H85〜っ・・・村神〜恵梨〜っ!』
コールを受けると、一礼してからコーナーに寄りかかってオープンフィンガーグローブを気にしながらも、対戦相手の亜沙美を見つめる恵梨。
『赤コーナー〜・・・T178B83W63H88〜っ・・・石河〜亜沙美〜っ!』
亜沙美もコールを受けてから、一礼するとコーナーに戻っていく。地下プロレスデビューから全勝している亜沙美。今夜の試合も勝利を飾りたいと内心は思っていた。
マウスピースが口に入れられていくと、レフリーがゴングを要請して試合開始となる。
『カァーン!』
ゴングが鳴らされると、まずは様子を見るように距離を置いていく恵梨と亜沙美。
まずは恵梨が踏み込んで軽くジャブで牽制していく。
しかし亜沙美も前蹴りで牽制すると、お互いがクリーンヒットもなく間合いが離れる。
今度は亜沙美が長いリーチを活かしてジャブを放つと、恵梨がローキックを合わせていく。
バシッ・・・
蹴られると、亜沙美もローキックからミドルキックと打ち込んでいくが、ミドルキックに対して恵梨がタックルでテイクダウンを奪っていく。
マウントポジションを狙いたい恵梨。
下からは亜沙美も冷静にガードポジションの体制を取ると、恵梨の出方を見ていた。
亜沙美も恵梨も手を出さない展開になっていくと、ここでレフリーが試合を止めて2人を離してから立たせていく。
恵梨も亜沙美も立ち上がると、ここで試合が始まっていく。
タックルの構えでフェイントを仕掛けていく恵梨。
タックルを警戒して、亜沙美も腰を落として打撃の構えをしていく。
だが、恵梨が踏み込んで顔面にストレートパンチを叩き込むと、亜沙美がフラつく。
更にボディへパンチを2発打ち込むと、組み付きにいく恵梨。
お腹が痛い亜沙美だが、組み付かれると肘を顔面に押しつけるようにして、完全に組み付かれないようにしていく。
膝蹴りを出そうとする亜沙美だが、恵梨がバランスを崩させて倒していくと、またもマウントポジションを奪おうとする。
しかし亜沙美がガードポジションから、下からリーチを活かしてパンチを打ち込む。
バシッ・・・
顔を殴られて嫌がる恵梨だが、上からパンチを入れていく。
バシッ・・バシッ・・
数発顔面にパンチが入ると、亜沙美は嫌がって藻掻いていく。
藻掻いて上手く恵梨を倒していくと、亜沙美が上を奪おうとサイドに回り込む。
亜沙美の動きに、恵梨も組み付いていくが、亜沙美も腰を浮かせて膝蹴りを狙っていた。
膝蹴りをグラウンド状態で叩き込まれてはと、恵梨がガードしようとする。
縺れ合うように組み合う恵梨。亜沙美も膝蹴りの体制だったので、バランスを崩していた。
恵梨も組み合ったまま、亜沙美のボディへパンチを小刻みに入れていく。
亜沙美も殴られて殴り返すが、決定的なダメージをお互いが与えられずに時間が過ぎていった・・。
『ブレークっ・・・』
この状態にレフリーが試合を止めると、2人を立たせて距離を置かせて向かい合わしていく。
『ファイトっ!』
レフリーが続行を告げると、恵梨と亜沙美が構えたまま向かい合う。
いきなり恵梨がジャブで牽制していくと、亜沙美はバックステップからローキック、ジャブと返していく。
リーチの長い亜沙美に、恵梨も遠慮気味にパンチを放つが、亜沙美も殴り合いは得意でないからと、積極的に打撃勝負にはでない。
すると、ローキックが決まり始めていった。
バシィィ・・・
音を立てて恵梨の脚を襲う亜沙美のローキック。
恵梨もローキックに対して距離を置こうとするが、亜沙美が踏み込んでローキックを叩き込む。
数発受けていくと、恵梨が亜沙美のローキックに合わせてタックルを仕掛けると、バランスを崩した亜沙美からテイクダウンを奪っていく。
亜沙美が倒された事に動揺すると、一気にサイドポジションを奪っていく恵梨。
横四方の体制に持ち込むと、亜沙美の出方を見ている恵梨。
亜沙美も嫌がるようにブリッジなどから逃れようとすると、恵梨がボディへ膝蹴りを叩き込んだ。
ボシュ・・・
「ぐふっ・・・」
恵梨の鋭い膝蹴りに、亜沙美は堪らず口からマウスピースを出してしまう程だった。
更に恵梨が膝蹴りを入れると、亜沙美は苦悶の表情で横向きになって苦しむ。
お腹が横を向いたからと、恵梨はお腹へ強烈な膝蹴りを入れていくと、グッタリと俯せ状態になってい亜沙美。
その亜沙美からバックマウントを奪って、恵梨が一気に側頭部などへパンチを叩き込む。
バシッ・・・バシッ・・・バシッ・・・
亜沙美も必死にガードするが、ガードも出来ずに殴られていく。
レフリーも亜沙美の反撃もなく、一方的展開に試合を止めようかと気にし始める。
すると、恵梨がガードの開いている喉元に腕を滑り込ませると、一気にチョークスリーパーを仕掛けていく。
亜沙美も逃れようと藻掻くと、完全にバックを奪われて胴絞めスリーパーに移行されて、完全に締め上げられていった。
藻掻く亜沙美だが、恵梨も渾身の力を入れて締め上げていくと、亜沙美が堪らずタップした・・・。
『カンカンカンカン・・・』
堪らず亜沙美がタップすると、ここで試合が止められていった。
地下リングで初めての敗北した亜沙美。一方、亜沙美から勝利した恵梨は驚いた表情で立ち上がると、観客席に向かって一礼していく。
亜沙美も喉を絞められたからと咳き込んでいるが、その亜沙美に恵梨が近づくと、手を差し出して起こしていくと、一礼してからリングを去るのであった・・・。



第16試合

『第16試合っ・・・』
リングアナのコールを受けると、リングに登場したのはプロレスルールでは対戦した事のある、熊多曜子と乙羽だった。
グラビア系と言う事で、お互いが露出度の高い白いスポーツビキニを着ていたが、胸の谷間などは強調されているデザインのものが選ばれている。
『青コーナー〜っ・・・T157B89W59H85〜っ・・・乙羽っ!』
早くもコールを受けると、一礼していく乙羽。初めての総合格闘技ルールでの試合に、緊張している様子だった。
『赤コーナー〜っ・・・T164B92W58H88〜っ・・・熊多〜曜子〜っ!』
コールを受けて観客席に一礼する曜子だが、最近の試合は満足している試合が少ない様子で、今夜の乙羽との格闘技戦に勝利して、観客などに存在をアピールしようと考えている様だった。
手に着けるオープンフィンガーグローブの感触に違和感を感じつつも、乙羽と曜子はリング中央でルール説明を受けていた・・・。
『・・・目・・耳・・噛み付き、凶器は禁止・・・あとは何処を殴っても蹴っても・・・・KO・ギブアップなどで決着・・・』
レフリーの説明を聞いている間にも、曜子と乙羽は睨み合っていた。
おっとりしている乙羽だが、曜子の視線に自らも視線を返していた。
「うっぷ・・・」
マウスピースを口に入れると、気持ち悪そうな表情を浮かべる乙羽。
曜子も違和感を感じるが、コーナーで気合いを入れて乙羽を見つめる。
そしてレフリーがゴングを要請していった・・・。
『カァーン!』
ゴングと同時に、コーナーから乙羽が飛び出していく。
曜子はお互い慣れない打撃で勝負すれば、体格差から自分に勝機がと思っていたが、打撃に慣れていない乙羽は一気に間合いを詰めてタックルで組み付いていった。
そのまま曜子をコーナーに押し込んでいく乙羽。
いきなり意外な展開に観客席も歓声をあげていくと、曜子も膝蹴りを狙おうとチャンスを伺っていく。
だが乙羽も膝が来たら、バランスを崩してグラウンド状態に持ち込もうと考えていた。
試合の流れが止まると、ここでレフリーが早くも止めていく。
『ブレークッ・・・』
レフリーの指示でお互いが離れていく乙羽と曜子。
ビキニを直しながらも距離を置いていくと、ここで続行が告げられていく。
『ファイトっ!』
レフリーの指示で始まると、今度は曜子がタックルを警戒して腰を落としていく。
乙羽も曜子が構えているからと、タックルにはいかずにフェイントで牽制すると、時折軽くジャブ程度のパンチも出していく。
打撃に慣れていない乙羽のジャブに、曜子もローキックなど出していく。
バシッ・・・
蹴られて痛がる乙羽。
更に曜子がローキックからミドルキックと攻め込むと、乙羽はガードしていくが、脚を引き込む際に踏み込んでパンチを放っていく。
バシィィ・・・
偶然なのか、曜子の顔面を捉えていく乙羽の拳。
バランスを崩した所へのパンチに、曜子が尻餅を着くようにダウンしていった。
曜子が尻餅状態になると観客席が興奮していく。
乙羽も同時に脚にローキックの様に蹴りを叩き込むと、曜子も立ち上がりたいが蹴りこんでくる乙羽を警戒していた。
更に乙羽が脚を狙って蹴りを入れていく。
バシィィ・・・
嫌がる曜子。蹴りの上手くない乙羽の蹴りでも、続けてではダメージを受けてしまっていた。
更に乙羽が飛び上がってフットスタンプの様に攻め込むと、曜子も焦った様に避けるが、横を向いた瞬間に乙羽に馬乗りにされてしまった。
一気に顔面狙いのパンチを叩き込まれていく曜子。
乙羽も普段の雰囲気と違い、勝負を仕掛けようと必死に殴りつけていく。
バシッ・・・バシッ・・・バシッ・・・
曜子も殴られて抵抗するが、乙羽の勢いが曜子にガードもさせないでいた。
抱きついて殴られないようにしようとする曜子。
だが乙羽も肘で突き放して、更に殴りつけていく。
バシッ・・バシッ・・
下から殴り返すも、確実にダメージを蓄積していく曜子。
一方、殴り続けてスタミナの問題も心配だが、乙羽が攻め続けていく。
曜子が抱きついていくと、乙羽もバランスを崩して抱きつく感じになっていく。
曜子も逃れようと必死に両脚を絡めていくと、膠着状態になっていった。
お互いの乱れた呼吸の音まで聞こえる距離で、乙羽と曜子は動きを見る。
だがレフリーが試合を止めると、お互いを立たせていった。
立ち上がる乙羽と曜子。
特に曜子は呼吸が乱れているのが観客席からも見えるほどで、ダメージが心配されていた。
『ファイト!』
レフリーが指示すると、またも構えて距離を詰めていく曜子と乙羽。
曜子は積極的に前に出ずに、乙羽の動きを警戒していく。
乙羽は軽くジャブなど放って牽制すると、間合いを上手く計っていた。
タックルへのフェイントを仕掛けると、曜子がバックステップから軽くジャブを出す。
乙羽のタックルを警戒している証拠だったが、乙羽はタックルに行くと見せかけて、大振りのフックを叩き込む。
バシッ・・
側頭部を殴られてフラつく曜子。返そうと殴り返すと、逆にタックルで抱きつかれて倒されていった。
テイクダウンを奪われて、勝てると思っていた乙羽に押されて焦り出す曜子。
藻掻く曜子から、サイドポジションを奪っていく乙羽。意外に良い動きに観客の視線も集まりだす。
動きが止まると、乙羽の膝蹴りがボディへ炸裂していく。
ボシュ・・ボシュ・・・
「ぐふっ・・くっ・・・」
ボディへ膝が炸裂すると、曜子は苦悶の表情を浮かべて藻掻いていく。
乙羽も必死に蹴りこむと、一気に馬乗り状態になっていった。
曜子も顔面ガードを固めると、乙羽はエルボーを叩き込む。
曜子も苦しいからと藻掻き出すと、乙羽が抱きつく体制で組み付いていく。
組み付かれると、曜子が更に藻掻いていく・・・。
バキッ・・・
「イタッ・・・」
いきなり乙羽が声をあげる。そう、藻掻いていた曜子がヘッドバッドの形で、乙羽の鼻に顔面が当たったのだった。
動きの止まった乙羽に、ブリッジから返していく曜子。
乙羽も顔面を押さえながら立ち上がるが、鼻血が溢れ出していた。
曜子も立ち上がると動きの鈍る乙羽に、軽くローキックから攻めていく。
ローキックを嫌がる乙羽に、軽くジャブを放っていくと、鼻に当たって血飛沫をあげる乙羽。
白いビキニにも赤い血飛沫が飛び出すと、観客席が流血戦に盛り上がりだした。
乙羽も必死にローキックで攻め返すと、曜子は蹴られて嫌がっていく。
一気に間合いを詰めてタックルから抱きついていく乙羽は、一気にロープ際まで曜子の身体を押し込んでいくと、倒そうとしていった。
だが曜子も倒されまいと踏ん張ると、ボディに小刻みのパンチを打ち込む展開になっていった。
鼻血のダメージから、呼吸が苦しくなっている乙羽。
抱きついて力を入れていると、スタミナが消耗していって苦しくなっていた。
曜子も乙羽のスタミナ切れを期待してか、積極的に攻めずに抱きついていく。
動きが無くなる展開に、レフリーが試合を止めていくと、お互いが離れていく・・・。
鼻血を気にする乙羽。曜子は返り血とも言える乙羽の血が肌に付着しながらも、身体を動かすとチャンスを待っていた。
『ファイトっ!』
レフリーの続行の指示に、またも距離を置いていく乙羽と曜子。
乙羽が前に出てジャブを放つと、曜子は前蹴りで抵抗していく。
数発出していくと、曜子の前蹴りが乙羽お腹を抉った。
グシュ・・・
「ぐえっ・・・」
乙羽の口からマウスピースが落ちていくと、一気に曜子が組み付いていった。
首相撲体制に持ち込むと、膝蹴りをボディに叩き込んでいく。
ボシュ・・・ボシュ・・・
「あうっ・・・あふっ・・・」
苦悶の表情を浮かべていく乙羽。更に曜子が蹴りこもうとすると、乙羽も意地になってボディへパンチを叩き込む。
ボシュ・・・
「ぐっ・・・」
乙羽のボディに曜子の動きが止まる。
更にボディへパンチが叩き込まれると、曜子もマウスピースを吐き出してしまった。
接近戦になると、曜子も乙羽の自慢のバストへパンチを叩き込んでいった。
グニュ・・・
「ああんっ・・・・」
急所の一つの胸を殴られて嫌がる乙羽。
更に顔面へパンチが叩き込まれると、逆に乙羽もカウンター気味に胸へパンチを叩き込んだ。
グニュ・・・
「イタッ・・・ああっ・・・」
胸へのパンチに悲鳴をあげてしまう曜子。だが殴る手は止まらない。
バシッ・・バシッ・・・
乙羽の顔面へのパンチに、曜子が嫌がっている様子だが、殴り返すのも忘れない。
バシッ・・・
乙羽の鼻血が激しくなっていくが、曜子もまた鼻血を流し出していた。
乙羽が必死にタックルを仕掛けていくと、曜子がフロントスリーパーでキャッチして潰していった。
下を向いて潰される乙羽。その乙羽の脳天に膝蹴りを叩き込む曜子。
乙羽が嫌がるように手でガードしようとするが、曜子の勢いが止まらない。
ゴキッ・・・バキッ・・・
脳天を数発蹴られて、乙羽の力が抜けた様になると、曜子が一気に立ち上がっていく。
四つん這い状態の乙羽に、曜子は凄い表情を浮かべてストンピングで蹴りこんでいった。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
亀状態になっていく乙羽。
その乙羽のサイドにゆっくりと回る曜子は、狙いを定めて乙羽の柔らかい脇腹にトゥーキックを叩き込む。
グシュ・・・
「うぐっ・・・ウエェェェェェ・・・・」
一瞬間を置いて乙羽の口から胃液の様な吐瀉物がマットに撒き散らされた。
グッタリする乙羽。更に曜子がバックマウントを奪うと、片手で後頭部を押さえつけて、片手で側頭部を殴り込んでいく。
バシッ・・・バキッ・・・
殴られて嫌がる乙羽。パンチを返すことも、体制を返すことも出来ずに藻掻き苦しんでいる。
更に曜子が殴りつけていくと、乙羽が藻掻いていくが、曜子が上手くマウントポジションの体制にしていった。
乙羽も下から殴り返そうとするが、曜子の拳が容赦なく乙羽の顔面に叩き込まれていく。
バキッ・・バシッ・・・
藻掻く乙羽。曜子は戦意を無くそうと鼻を狙って拳を叩き付けていく・・。
次第に乙羽の抵抗がなくなると、曜子のパンチが顔面を襲っていった。
ここで、あまりに一方的になった試合展開に、レフリーが試合を止めていく・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが鳴らされると、曜子はレフリーに止められるがまだ殴りかかろうとする程だった。
負けた乙羽は、半失神状態で仰向けになってダウンしたままだったが、リングドクターが様子をチェックしていく。
勝利した曜子は、まさかの乙羽との接戦に苛ついている様子だが、更に練習などをしてグラビア系タイトルなどへも挑戦したいと心に誓うのであった・・・。



第17試合

『第17試合っ・・・』
コールされてリングに登場するのは、初の格闘技戦となる山口誉子。
ヒールとして数々のアイドルを地下プロレスのリングに沈めてきた誉子だが、今夜は凶器も反則もできない格闘技戦ルールでの参戦。白いスポーツビキニでリングに登場すると、観客席からも驚きの声が上がっていた。誉子の93pの巨乳が、スポーツビキニで揺れていた・・・。
その誉子と今夜リングで対決するのは、須野内美帆子だった。
今までこの組み合わせでは対決はなかったが、格闘技戦の経験は美帆子の方が上で、今まで左藤江梨子も金網リングで倒した経験を持っていた。
『青コーナー〜っ・・・T168B93W58H82〜・・・山口〜誉子〜っ!』
コールを受けるが、美帆子に視線を送りながら睨み付けていく誉子。
『赤コーナー〜っ・・・T165B83W58H85〜・・・須野内〜美帆子〜っ!』
黄色いスポーツビキニ姿で、コールを受けると観客席に一礼していく美帆子。
体格では誉子が上回るが、経験では美帆子。
そしてマウスピースが口に入れられると、レフリーは2人をコーナーに戻してからゴングを要求していく。
『カァーン!』
早くもゴングが打ち鳴らされると、いきなり誉子がコーナーから飛び出して美帆子に組み付こうとタックルを狙う。
だが美帆子も素早くタックルから逃れると、距離を置いていく。
逃げられても誉子が素早く体制を入れ替えて、またも美帆子にタックルを仕掛けていく。
だが美帆子は逃げるだけで、軽くローキックで牽制していった。
組み付けないからと、誉子が焦るように構えていく。
構えていく誉子に、美帆子も構えるとローキックで牽制していった。
バシッ・・・
ローキックを打ち込まれて嫌がる誉子。
だが大振りのパンチを出しながら前に出るが、美帆子は間一髪で避けると、ボディへパンチを打ち込んでいく。
バシッ・・・
プロレスルールと違い、経験の差からも殴られて苦悶の表情を浮かべる誉子。
だが殴り返すと、力はあるので美帆子にダメージを与えていった。
バキッ・・・
頬を殴られてフラつく美帆子だが、膝蹴りで牽制して距離を置いていった。
早くも緊張感に包まれていくリング上。
誉子と美帆子は距離を取って構えていくが、明らかに誉子の表情に焦りの色が見えている。
今度は美帆子が距離を詰めると、ローキックで脚から攻めだしていく。
バシッ・・・バシッ・・・
「ぐっ・・・」
苦悶の表情を浮かべる誉子。だが2発ローキックを受けた所で、一気に抱きつくようにタックルを仕掛けていった。
グイッ・・・
無理矢理とも言えるタックルで、美帆子をコーナーに押し込んでいく誉子。
背中にコーナーポストが押しつけられて、逃げ場を失う美帆子。
冷静に誉子の出方を伺うが、誉子も凶器反則のないルールなのでどう攻めて良いか迷っていた。
肩でコーナーに押しつけていく誉子。
美帆子も身体を押しつけられて、呼吸が苦しく感じていたが、大きなダメージは受けていなかった。
上からフロントネックロックを仕掛けていく美帆子。
だが完全に極まる前に、誉子も持ち上げるようにしてコーナーに押しつけていく。
背骨がコーナーポストに当たって一瞬力が抜けてしまう美帆子。
その瞬間、誉子が反転してマットに思いっきり美帆子の身体を叩き付けていった。
バシィィィィ・・・・
叩き付けられて動きの止まる美帆子。更に誉子がマウントポジションを奪おうとしていくと、美帆子も反応して逃れようとしていく。
だが誉子が上からパンチを落としていくと、美帆子の顔面に決まりだす。
バキッ・・・バシッ・・・
顔面を殴られると、身体をビクンと反応させていく美帆子。
更に顔面狙いのパンチを落としていく誉子に、美帆子は堪らず抱きついてパンチが逃れていく。
だが誉子も肘で顔面を圧迫して押しつけようとしていくと、美帆子も必死に抱きついていった。
誉子も顔面を押し込もうと意識を集中していると、美帆子が一気に身体を揺らして反転していく。
今度は誉子が下になる展開になると、美帆子は一気に腕を狙っていった。
だが誉子も力ずくで腕を引くと、焦るように立ち上がる。
立ち上がる誉子に低空タックルで仕掛ける美帆子。
今度は誉子が仰向けに倒されるが、蹴りを出して抵抗すると、美帆子も距離を置いてから脚へ蹴りを入れていく。
誉子も立ち上がろうとせずに、脚を美帆子の方向へ向けて様子を見ていたが、どう対抗して良いのか迷いだしていた。
次第に誉子の脚が赤く変色していく。
バシッ・・・バシッ・・・
更に美帆子は脚を狙って蹴りを入れていくと、誉子の脚は次第に内出血からドス黒く痣まで出来てきていた。
誉子も脚の痛さに戦意を喪失しつつある状態だったが、美帆子は一気に飛び上がるようにして誉子にストンピングを叩き込む。
バシッ・・・
お腹にストンピングが決まると、誉子はお腹を押さえるようにして身体をくの字にして悶絶していく。
レフリーも試合を止めようかと迷うが、美帆子は構わず馬乗りになっていくと、顔面へ容赦ないパンチを連打していった。
バキッ・・・バシッ・・・
デスマッチなどではアイドルを何人もリングに沈めてきた誉子だったが、今回は顔面を殴られて藻掻くしかできない状態になっていた・・・。
次第に誉子の鼻から血が溢れ出すが、美帆子はKO狙いで殴りつけていく。
藻掻いて痛がる誉子だが、殴り返そうとするが殴られてダメージを増やしていく・・。
あまりに一方的な展開になってきて、ここでレフリーが美帆子を止めて試合は終わりを告げていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
試合が終わると、美帆子は立ち上がってガッツポーズで観客の歓声に応えていく。
一方、誉子は呆然としてリングに座る体制になるが、一方的とも言える敗戦にショックを受けている様子だった。



第18試合

『第18試合っ・・・』
リングアナのコールに登場したのは、グラビアなどで売り出してきている和樹沙也だった。
緊張しながらも、黒いビキニ姿でリングに登場すると、観客席に一礼していく沙也。
補強されているとは言え、ビキニで格闘技戦と言う事で観客席も驚いていたが、その対戦相手を見て更に驚きの声を上げた・・・。
左藤江梨子。長身のグラビア系アイドル。グラビア系と言う事で、対抗して黒いビキニでの登場だった。
今回の試合は、事務所の騒動で大変だったと言う事で、憂さ晴らしの意味もあるらしい・・・。
ただ、沙也も事務所が揉めていたのも事実で、本当は江梨子の対戦相手に阿美留優が参戦予定だったが、急遽沙也が指名されたらしい・・・。
『青コーナー〜・・・T160B84W60H86〜・・・和樹〜沙也〜っ!』
緊張しながらも、観客席に笑顔で一礼していく沙也。慣れないオープンフィンガーグローブと、マウスピースに表情を曇らせていた。
『赤コーナー〜・・・T173B88W58H88〜・・・左藤〜江梨子〜っ!』
余裕の表情で一礼すると、身体を動かしていく江梨子。
『カァーン!』
早くもゴングが鳴らされると、いきなり沙也が走り込んで江梨子に殴りかかっていく。
だが、江梨子も冷静にパンチをガードすると、エルボースマッシュで反撃していった。
バキッ・・・
側頭部にエルボーが炸裂すると、早くも沙也がフラついていく。
フラつく沙也に、江梨子が距離を置いてローキックで脚を攻めていった。
バシッ・・・バシッ・・・
「あうっ・・・・」
思わず悲鳴を漏らす沙也。久しぶりの地下プロレスで、格闘技戦と言う事もあって苦しんでいる。
次第にローキックに脚に内出血が起きて苦しくなる沙也。
だが諦めずに江梨子に対抗してローキックを返していく。
しかし江梨子にガードされると、逆にフックを顔面に打ち込まれてダウンしていく沙也。
顔を押さえながらも立ち上がっていく沙也に、観客席から歓声が送られていく・・・。
すると、江梨子が距離を取って手招きして挑発していく。
江梨子の挑発に沙也は焦りだすが、観客の前でバカにされてはと怒りだしていた・・・。
立ち上がると、沙也が果敢にもタックルを仕掛けていく。
だが、江梨子が冷静に潰していくと、立ち上がっては距離を置いていった。
潰されてダメージを増やす沙也。だが立ち上がると今度は殴りかかる。
ガードしながら蹴り返す江梨子。
バシッ・・・
「あぐっ・・・」
身体をくの字にしてフラつく沙也。
「単純なのよ、アンタの攻撃って!」
いきなり江梨子が叫ぶと、一気に沙也の顔面を殴りつけていく。
バシッ・・バシッ・・
必死にガードしようとする沙也。
次第にロープ際に追い込まれていくと、江梨子がお腹へ膝蹴りを叩き込んだ。
グシュ・・・
「ぐふうっ・・・」
堪らずマウスピースを吐き出してしまう沙也。涎が糸を引きながらマットに垂れていく・・・。
更に江梨子がボディへ連続でパンチを叩き込んでいくと、沙也は苦悶の表情を浮かべて苦しんでいた・・・。
江梨子が調子に乗って殴りつけていくと、沙也も意地になって殴り返すと、江梨子の頬を拳が捉えた。
バキッ・・・
この一発で江梨子がフラつくと、沙也がタックルで倒していった。
ダメージと言うより、いきなりの顔へのパンチに動揺した江梨子だが、タックルで倒されてから冷静になっていく。
逆にタックルが成功したからと、沙也はマウントポジションを狙っていった。
上手くマウントポジションを奪っていく沙也。
江梨子も顔面を両腕でガードしていくが、そのガードの上から沙也がパンチを落としていく。
数発は顔面を捉えるが、大きなダメージとしては与えられない沙也。
追い込まれている筈の江梨子だが、表情に笑みを浮かべていた・・・。
すると・・・
「きゃああぁぁぁぁ・・・」
いきなり沙也が悲鳴をあげた。
そう、下から江梨子が沙也のビキニを剥ぎ取ったのだった。
トップレス状態になった沙也が両手で胸を隠すと、江梨子がブリッジのようにして沙也を落としていく。
必死になって胸を隠す沙也に、立ち上がった江梨子はヒップに蹴りを入れていく。
バシッ・・・
「ほらほらっ・・・胸を見られたくらいで試合を止めないでよね・・・」
意地悪くヒップを軽く蹴ってから言い放つ江梨子。
すると、沙也も片手で胸を隠すと、立ち上がっていった。
立ち上がるとビキニを探すが、目の前の江梨子がローキックで蹴ってきていた。
バシッ・・・バシッ・・・
「イタッ・・・イヤッ・・・」
蹴られて嫌がるように逃げる沙也。
すると、江梨子は剥ぎ取ったビキニブラジャーを掴むと、観客席に投げ込んでいった。
「ほらっ、ファンサービスっ!」
江梨子の投げたビキニに観客が殺到すると、リング上では沙也が戸惑いの表情を浮かべていた・・・。
「ひっ・・・酷いっ・・・」
沙也が言い放つ。
「ふんっ・・・ここは地下プロレスのリングなのよ、裸だろうが何だろうが勝てばいいのよ・・・分かる?」
江梨子の言葉に黙り込む沙也。
すると、江梨子が胸を隠す沙也の脇腹にミドルキックを叩き込む。
バシィィィ・・・
「ぐふっ・・・」
堪らず座り込む沙也。
更に江梨子は髪を鷲掴みにすると、容赦なく額にパンチを叩き込んだ。
バシッ・・・バシッ・・・バシッ・・・
「ああっ・・・あうっ・・・痛いっ・・・・」
容赦ない江梨子のパンチの嵐に、沙也は胸を隠していた手を上げるが、江梨子が囁く・・・。
「ふふっ・・・グラビアアイドルのトップレス姿・・・いいわね・・・」
その言葉に、沙也はリング上に対する観客の鋭い視線を気にしていく・・・。
「・・・・・・・・・・・」
「そう、グラビアでは水着でも中身が見たいんだって・・・お客さんは・・・」
いきなり江梨子が沙也を捕まえると、格闘技戦だったがボディスラムで投げつけていった。
バッシーン・・・
「ああんっ・・・」
背中からマットに叩き付けられて悲鳴をあげる沙也。
更に江梨子が飛び上がってギロチンドロップを叩き込むと、続けてヘッドシザースで締め上げていく。
締め上げられて藻掻き苦しむ沙也。
江梨子は左右に身体を振りながら沙也にダメージを与えていくと、一気に放してから立ち上がった。
「コホッ・・ケホッ・・・」
喉元を押さえながら立ち上がる沙也。喉元を絞められていたから苦しそうだった。
だが、江梨子は立ち上がった沙也のバストへ蹴りを入れると、フラつく所へミドルキックからダウンを奪っていく。
胸を押さえながら膝を落とす沙也。
更に江梨子は沙也の髪を掴んでからコーナーに押し込んでいくと、片手を挙げてアピールしていった。
「そろそろいくよ〜っ!」
そう叫ぶと、江梨子が沙也の顔面を徹底的に殴りつけていった。
バキッ・・・バシッ・・・バシッ・・・
殴られて苦しむ沙也。だが殴り返そうと必死になっていた。
沙也も殴り返すが、江梨子にダメージを与えるまでに至らなかった。逆に殴られ続けて鼻血を流していた。
フラつく沙也の顎にアッパーが決まると、沙也がダウンしていく。
その沙也のお腹へニードロップを叩き込んでから、パワーボムも体制にもっていく江梨子。
口の中に胃液が逆流したのか、沙也は口の中に苦い感覚を覚える・・・。
そう思っていた瞬間、いきなり逆さ状態に持ち上げられると、パワーボムでマットに後頭部から叩き付けられた。
バシィィィィィ・・・・
「ああああああっ・・・・」
悲鳴をあげて半失神状態になる沙也。
「決めるぞぉぉぉぉぉぉぉ・・・」
すると、江梨子が観客席にアピールしていく。
グッタリと倒れている沙也に馬乗りになると、江梨子が一気に顔面パンチを落としていく。
ガードも出来ない沙也は、次第に意識を失いかけていた・・・・。
この状態にレフリーが危険と判断して、急いで江梨子を止めるのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に江梨子が殴るのを止めるが、失神状態の沙也は鼻血などで顔面を赤く染めていた・・・。
試合に勝った江梨子は立ち上がると、失神状態の沙也の顔面を踏み付けて観客にアピールしていく。
「これで終わり?・・・準備運動程度の試合で女祭りとはね・・・」
余裕の江梨子。その江梨子の元に黒服が走っていく・・・。
耳元で何かを囁かれて頷く江梨子。
すると、花道から誰かが黒服に連れられてリングに上げられていった・・・。
「何するのよ・・・放せよ!」
そう、黒服に無理矢理に連れてこられたのは万引き疑惑で活動停止処分中の阿美留優だった。
無理矢理に着せられた白いスポーツビキニに、身長156p、上から83、57、82の身体を包んでのリングインだった。
「ふ〜ん、この娘を痛めつければいいんだ・・・」
江梨子が不気味な笑みを浮かべると、優が言い返す。
「何よ、巨乳だからって調子に乗らないでよ!」
その優のアピールに観客席が盛り上がっていく。
「そういう事を言うんだ・・・いいわよ、早くゴングを鳴らしてよ!」
江梨子も怒った様子で、黒服にゴングを要求していくと、ここでゴングが鳴らされていった。
『カァーン!』
コールも何もなく、いきなり始まる優と江梨子の試合。
と言っても、優はプロレスの練習も何もしていないので、ただの喧嘩ファイトという感じだった。
いきなり江梨子に近づくと、喧嘩キックを叩き込む優。
一瞬江梨子がフラつくが、逆にエルボースマッシュを叩き込んでいった。
バキッ・・・
「んああぁっ・・・・」
思わず側頭部を押さえて痛がる優。
すると、江梨子が早くもハイキックでダウンを奪っていった。
顔を押さえて倒れて苦しむ優。
「ほらほらっ・・・休んでいる暇なんて無いのよ・・・おらっ!」
更にお腹を狙ってストンピングを叩き込む江梨子。
「ぐふっ・・・ぐうううっ・・・」
お腹を押さえ込んで苦しむ優。その優の姿に、観客席からは痛めつけろと言うコールが送られていく・・・。
グイッ・・・
髪を鷲掴みにされて起こされていく優。
その優も、目の前の江梨子に対して殴りつけていく。
だが江梨子は構わずヘッドロックで締め上げると、そのままロープに顔面を押しつけて擦り付けていく。
ギュギュ・・・ギュゥゥゥゥ・・・・
「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁ・・・・熱いぃぃぃぃぃ・・・・・イタァァァァァ・・・・・」
優が絶叫すると、観客席が盛り上がっていく。
コーナーまで行くと、コーナーポストに顔面を叩き付けていく江梨子。
バシィィィ・・・
「ああんっ・・・」
堪らずダウンしていく優。
その優にサッカーボールキックから、ストンピングと蹴りこんで痛めつけていく江梨子。
「やっ・・やめろ・・・やめろよ〜っ!」
蹴られながらも、優が江梨子に言い放つ。
「何言ってるのよ、リングに上がったら相手を倒すまでなのよ!」
更に蹴りこんでいく江梨子。
すると、優が下から抵抗して蹴りを出していく。
その蹴りに江梨子もストンピングや、踏みつぶしを狙っていくが、ここで偶然にも下からカウンター状態の踵蹴りが江梨子の股間を捉えたのだった・・・。
ゴキッ・・・
「んがっ・・・・くうぅぅぅぅ・・・」
いきなり股間を両手で押さえてフラついていく江梨子。
偶然だったが、優も驚きの表情を浮かべる。同時に観客席からは大ブーイングだった・・・。
すると、優立ち上がると江梨子の背後に回り込んで、更に股間を前蹴りの様にして蹴り上げた。
バキッ・・・
「うぎぁ!」
変な悲鳴をあげて倒れ込む江梨子。
「ほらほらっ・・・お返しだよ!」
更に優は江梨子のお腹に爪先蹴りで痛めつけていくと、動けなくなる江梨子の股間を徹底的に蹴りこんでいった。
バキッ・・・バシッ・・・
「ぐうっ・・・」
やられっぱなしの江梨子。
逆に優は調子に乗って江梨子のビキニを剥ぎ取っていく。
「何するんだよ、やめろ!」
江梨子が叫ぶが、優は構わず剥ぎ取ったビキニで江梨子の首を締め上げていく。
グググッ・・・
「うぐぐっ・・・」
キャメルクラッチの様な体制で、優に首を締め上げられていく江梨子。苦悶の表情を浮かべて藻掻いていく。
優も観客にアピールするようにビキニで締め上げていくと、江梨子は口から涎を垂れだしていた・・・。
この状態に、正式な試合ではないのでレフリーが止めていくと、優は怒った様子でレフリーに蹴りを入れていく。
「何止めてるんだよ、この女が悪いんだろ!」
その優のアピールに観客席から大ブーイングが起きていく。
すると、失神寸前だった江梨子が起きあがると、胸を隠しながらも言い返す。
「アンタ、まぐれで勝ったからって調子に乗らないでよね・・・。今度デスマッチで勝負よ!」
その言葉に、優も言い返す。
「ふん、デスマッチでも何でも、また痛めつけてやるからねっ・・・」
そう言うと、ブーイングの嵐の中でリングを去るのであった・・・・。
江梨子も観客席に一礼してからリングを去るが、この優の正式地下プロレスデビュー戦はどうなるのであろうか・・・。



第19試合

『第19試合っ・・・・特別変則マッチっ!・・・タレントとレスラーのガチバトルっ!』
いきなりコールが始まると、リングの上に登場したのはアフリカンコングだった。
175pに100sの巨体で、早くも観客席を威嚇する様に暴れていた。
『この試合は、アフリカンコングを相手に、数名のアイドルが挑戦して、格闘技戦なのでコングからギブ・KOを奪えばアイドル側の勝ちで、逆にアイドル側はギブアップ・KO等で全員負けたら負けと言う変則ルールです!』
リングアナのコールが終わると、リングには数名のアイドルが顔を出していった・・・。
怯えた表情でリングに上がっていくのは、盛宏子に矢幡悦子、原文奈、山木彩乃、滝澤乃南と言うグラビア系のアイドルが集められていった・・・。
全員が白いビキニを着けさせられていたが、一応は格闘技用にビキニも補強がされていて、簡単に脱げない工夫もされていた。
この試合は、リングに青コーナー側、赤コーナー側で半分のエリアがあり、アイドル側の青コーナー側のエリアではアイドルが全員リングインが認められていて、反対エリアには1人しか入れない特別格闘技ルールが採用されていた。
『青コーナー〜っ・・・T157B80W54H81〜山木〜彩乃〜っ!』
コールを受けて、足元を震わせながらも一礼していく彩乃。
『T163B89W59H87〜・・・矢幡〜悦子〜っ!』
緊張していても、冷静を保とうと必死な悦子。果敢にもコングに向かって腕を挙げて挑発のポーズを取っていった。
この悦子の行動に観客席から拍手が起きると、コングは怒ったポーズを取っていく。
『T165B89W58H87〜・・・盛〜宏子〜っ!』
最近活躍もなく半ば引退状態の宏子は、ここでアピールをしたいと言うのもあり、決死の覚悟が表情にも伺えた。
観客席に深々と一礼していくと、悦子と何か話していた・・・。
『T155B95W59H83〜・・・滝澤〜乃南〜っ!』
乃南はコールを受けると、緊張した表情で一礼するが、相変わらずバストには視線が集まっていた。
『T166B84W58H84〜・・・原〜文奈〜っ!』
コールを受けて一礼していく文奈。
コールが終わると、アイドル側は作戦会議を始めていく・・・。
「・・・こっちの半分で闘えば、全員で闘えるって訳でしょ・・・」
「うんっ・・・1人ずつじゃあ負けるのは確実だし・・・」
「ビキニって事は、地下プロレスだから全裸にされるかも知れないから、勝てるように頑張ろう・・・」
色々な意見が出されていくと、ここでゴングが鳴らされていった。
『カァーン!』
ゴングと同時に、青コーナーエリアにアイドル全員が構えていく。
一方、赤コーナーエリアではコングが両手を広げて威嚇していた。
だがエリア内なら5人で居られるからと、アイドル達も威嚇されても冷静に出方を見ていた。
コングも威嚇だけだったが、アイドル連合もこのままではと思い、まずは悦子が相手エリアに飛び込んでいった。
悦子が出てくると、コングも構えて向かい合うと、悦子がいきなりローキックを叩き込む。
バシッ・・・
「おらあぁぁぁ・・・」
気合いを入れていく悦子。膝裏を確実にヒットするローキックにコングも嫌がる。
続けてローキックが炸裂すると、コングも大振りのパンチで反撃していく。
だが悦子が必死に避けると、前蹴りなどで牽制して会場を盛り上げていった。
コングが怒ってタックルの様に組み付こうと前に出ると、悦子は自軍のエリアに逃れると、ここで宏子、文奈、彩乃、乃南が全員でコングに蹴りやパンチを入れていく。
必死にダメージを与えようとする5人のアイドル達。
だが、コングが暴れ出すとエリア内に逃げ出してしまった。
「きゃああぁぁぁぁぁ・・・・」
「うわあぁぁぁぁぁ・・・・」
悲鳴をあげて逃げていくアイドル達だが、コングは構わず追いかけていくと、まずは乃南が捕まった。
「た、助けてぇぇぇぇぇ・・・」
乃南が絶叫するが、コングは自分のコーナーに連れ出すと、コーナーに押し込んでから喉元に水平チョップを叩き込む。
バシィィィ・・・
「ぶふぅ・・・・」
口から涎の飛沫を飛ばしながらグッタリする乃南。アイドル同士のプロレスと違い、コングのパワーに驚いていた。
「の、乃南ちゃん・・・・」
反対コーナーからはアイドル達が乃南を助けることも出来ずに悔しがる。
コングは更に蹴りを入れて座らせていくと、上からパンチで痛めつけていく。
痛がる乃南は、必死に逃げようとしていたが、コングが高々とリフトアップしていった。
相手側に見せつけるようにリングを動き回るコング。
更にコーナーポストに登ると、一気にマットに落としていくコング。
バシィィィーン!
「んあああああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
リングに響く渡る乃南の悲鳴。胸などをマットに強打して、乃南は苦痛に藻掻き苦しんでいた。
早くも1人を片づけようとしてか、コングが観客席に片手を挙げてアピールすると、苦しむ乃南にパワーボムの体制になっていく。
高々と乃南を上げると、一気に後頭部や背中などを痛打する強烈なパワーボムの餌食にしていくコング。
あまりの勢いに、乃南のバストがビキニから露出する程だった・・・。
乃南は失神状態になるが、コングは更に起こしてからロープに磔状態にすると、ビキニを剥ぎ取って観客席に投げ込むと、露わになる95pの巨乳に対して拳を叩き付けていった・・・。
意識を失っている乃南は、ただその自慢の巨乳を殴りつけられては、白い乳房を内出血で変色させていくのであった・・・。
『ストップっ・・・オーケーストップ!』
ここでレフリーがコングを止めると、乃南の退場がコールされた。
『ここで、失神KOで滝澤乃南を退場とします!』
黒服によって担架で運ばれていく乃南。
だがリング上では試合は続けられていく・・・。
乃南の失神KOにアイドル達も驚くが、また自軍エリア内で集まってはコングの動きを見ていた。
そのコングは、威嚇しながらもアイドル側に走り込むと、またもリング上に悲鳴が響き渡った。
「きゃあああぁぁ・・・・」
彩乃と文奈が逃げまどう中、逆に宏子と悦子はダブルドロップキックを放っていく。
バシィィィ・・・
「うがぁ!」
これにはコングがダウンすると、一気にストンピングで攻め込んでいく宏子と悦子。
彩乃と文奈も急いでストンピングを加えていくと、コングは4人掛かりの攻撃に苦しんでいた。
しばらくすると、宏子が悦子に合図を送ると、コングを起こしていく。
そしてツープラトンのDDTを仕掛けていった。
バシィィィ・・・
コングが大の字状態になると、トップロープに登った彩乃がニードロップをお腹に叩き込んでいく。
バシッ・・・
「ぐふっ・・・」
軽量の彩乃のニードロップにコングの表情が苦悶に歪む。
更に腕を狙う文奈。だがコングが暴れ出して極められないでいた。
アイドル達の善戦に、コングは一旦自分のコーナーに暴れるようにして逃れていった・・・。
すると、宏子と悦子は構えていたが、彩乃と文奈が安心した表情を浮かべていると、いきなりコングが反転すると、走り込んで宏子と悦子にダブルラリアットで倒していく。
バシィィィィ・・・・
倒れた宏子と悦子にストンピングを叩き込むと、エルボーで抵抗していく文奈にパンチ、彩乃には喉元を掴んでクロー攻撃で苦しめていくコング。
彩乃を狙って連れて行こうとすると、文奈がハイキックをコングに叩き込んでいく。
バシッ・・・
だがコングが構わず連れて行こうとすると、悦子もローキック、宏子はドロップキックで放させていく。
彩乃を諦めると、今度は宏子に蹴りを入れてから髪を掴んでいくコング。
「放せっ・・・放せぇぇぇぇ・・・」
嫌がる宏子。
悦子などが喧嘩キックで抵抗して放させようとするが、コングも抵抗の強い宏子から倒そうと考えてか、ヘアーホイップで自らのコーナーに投げつけていく。
反対エリアになると全員で抵抗できないからと、悦子達は宏子に逃げるように叫んでいく。
だがコングが飛び込んではストンピングで宏子の胸を踏み付けていくと、ギロチンドロップを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「ぎゃああぁぁぁぁぁ・・・・」
宏子が両手で喉元を押さえて悲鳴をあげていく。
更に起こしてから、コーナーポストに顔面を叩き付けていくと、フラついている宏子にスリーパーで締め上げていくコング。
藻掻き苦しむ宏子に、更にスイングスリーパーで振り回していくコング。
技を解くと、宏子はグッタリと倒れ込んでいった。
その倒れ込んだ宏子に、コングは観客席にアピールしてからストンピングを叩き込むと、一気にキャメルクラッチの体制に持っていった。
「ああああああっ・・・・」
藻掻いて逃げようとする宏子。
しかしコングの怪力の前に、顎に手を回されて技を掛けられていった・・・。
上半身が反らされていくと、宏子の全身に激痛が走っていく。
両脚をバタバタさせて藻掻き苦しむ宏子。コングも揺さぶっていくと、宏子の抵抗が少なくなっていく・・・。
そしてコングが技を解くと、宏子がグッタリとしていた。
仰向け状態になって虚ろな表情を浮かべている宏子。
すると、コングが飛び上がってお腹にヒップドロップを叩き込んでいった。
ボシュ・・・
「んぐっ・・・グエェェェェェェ・・・・」
一瞬間を置くようにして、宏子の口から反吐が溢れ出していく。
100sの体重と勢いが宏子の内臓にダメージを与えたのか、宏子はお腹を押さえて動けなくなっていた。
宏子の横でコングが不気味な笑みを浮かべると、動けない宏子のビキニを剥ぎ取りだした。
トップレス状態にすると、剥ぎ取ったビキニを首に巻いて起こしていくコング。
宏子もビキニを掴んで苦痛から逃れようと必死だが、胸を揺らしながら立たされていく。
立たされると、今度はブレンバスターでマットに叩き付けられてから、大の字状態になるとボディプレスで押し潰されていく宏子。
もう抵抗できない状態だが、コングはボディプレスで更に押し潰していった。
その光景に悔しがる悦子と文奈、そして彩乃。
その視線を気にしながらも、コングは宏子をロープに磔状態にすると、胸へパンチを叩き込んでから、動けない状態にしてから反対コーナーに走り込んでいった。
いきなりのコングの飛び込みに、悦子達は驚くが果敢にも悦子がドロップキックを叩き込む。
だが悦子のドロップキックにも構わず、コングは彩乃の髪を捕まえて自軍エリアに連れ込んだ。
「やっ・・いやあぁぁぁぁ・・・・」
髪を掴まれて悲鳴をあげていく彩乃。
いきなりネックハンキングツリーで高々と上げられていくと、苦悶の表情で苦しむ彩乃。
だが簡単に終わらせるつもりはないのか、早くも技を解いて落としていくと、髪を掴んで起こしてからボディスラムを連続で仕掛けると、ボディプレスで押し潰していった。
早くもグッタリとしていく彩乃。彩乃も逃げたいと必死だが、ボディスラムの威力に身体が言うことを聞かなかった。
「たっ・・・助けて・・・・」
彩乃の目に涙が溢れ出す。
だがコングはそんな事は構わず、彩乃の髪を掴んでヘアーホイップで叩き付けると、跨いでからアピールしていく。
その体制にこのあとの攻撃を理解した彩乃は、狂ったように悲鳴をあげていた。
「いっ、いやああぁぁぁぁぁ・・・・やだぁぁぁぁ・・・・」
泣き叫ぶ彩乃に、コングは笑みを浮かべながらヒップドロップをお腹に叩き込む。
ボシュ・・・
「ぐふうぅぅぅぅぅぅ・・・・」
小柄な彩乃の身体が押し潰されると、一瞬間を置いて口から胃液が噴き出した。
動けない彩乃に、コングはコーナーに戻るとコーナーポストカバーを外してから、金具を剥き出しにしていった。
そして彩乃を捕まえると、そのままコーナーに連れて行ってから、額を容赦なく金具に叩き付けていくコング。
バキッ・・・ゴキッ・・・
「ぎゃあああぁぁぁぁ・・・・・やめてぇぇぇぇぇぇぇ・・・・痛いぃぃぃぃぃぃ・・・・」
彩乃の悲痛の声が響くリング上。
遂に金具に傷つけられた彩乃の額が割れると、流血戦となっていった。
流血戦にダメージを受けている彩乃の抵抗がなくなっていくと、ビキニを剥ぎ取っていくコング。
サイズ的には小振りのはずが、綺麗な巨乳の彩乃のバスト。
更に露わになったバストをロープに擦り付けていくと、白い乳房にロープに擦られた痕が浮かび上がっていった。
ロープに擦られていくと、激痛から彩乃の泣き声が更に大きくなっていく。
「いやああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
何度もロープに擦り付けられて、乳房に幾筋の擦られた痕が浮かび上がっていく彩乃の乳房。
そして、コングは彩乃をエプロンサイドに出していくと、観客席に向けてロープに磔状態にしていった。
泣き叫ぶ彩乃。トップレスで流血している彩乃に、観客席からも歓声が起きていた。
その彩乃の傷口に、エルボースタンプを何度も叩き付けては、流血を更に酷くしていくコング。
反対コーナーでは悦子と文奈が叫んでいたが、手は出せないから何も状況は変わらない。
背後から観客席に見せつけるように、コングは彩乃の乳房を揉み出していく。
これには彩乃が嫌がって抵抗を見せるが、ロープに固定されているから逃れる事もできず、ただコングの乳揉み攻撃に悲鳴をあげていた。
しばらく乳房を揉みまくられると、続けてロープから解放されるとネックハンキングツリーで高々と吊り上げられる彩乃。
コングの怪力で、顎を固定されるように持ち上げられると、必死にコングの両手首を掴んで少しでも苦痛から逃れようとする彩乃。
すると、コングは小刻みに揺さぶり出すと、彩乃の表情が虚ろになっていく・・・。
ジョワ〜っ・・・・
しばらくすると、彩乃のビキニショーツから異臭を放つ液体が溢れ出す。
太股を伝いマットに流れ落ちていく彩乃の異臭を放つ液体。あまりの責めに彩乃は失禁してしまったのだった・・・。
同時に、コングの手首を掴んでいた彩乃の手がダラリと垂れ下がると、ここでゴングが要請された・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングと同時にコングが放つと、四肢を脱力させてグッタリとしている彩乃。
『失神KOで、山木彩乃退場っ!』
コールされると、黒服が流血状態で失神KOの彩乃を担架に乗せて退場させていった。
今度はコングがロープに固定していた宏子を捕まえると、ボディリフトで持ち上げていく。
反対コーナーの悦子と文奈にアピールする様に歩いていくと、何とそのまま場外の観客席に投げ込んでいった。
ガッシャーン!
観客席に投げ込まれて、意識を失いかける宏子。
トップレス状態で投げ込まれた宏子に、観客席から無数の手が伸びては胸など揉み出していた。
その観客席の宏子を助けようと文奈が怒って観客に蹴りなどを入れていく。
すると、リング上では悦子がコングにローキックから攻めだしていた。
バシッ・・・
ローキックを受けて痛がるコング。
だが逆にラリアットを振り回すと、悦子が腕をキャッチすると、そのまま脇固めに極めていった。
「うがぁぁぁぁぁ・・・・」
コングが激しく両脚をバタバタさせて痛がっていくと、悦子もギブアップ狙いで極めていく。
すると、観客席から逃れた宏子と文奈もリングに入ると、ギブアップ狙いでコングにストンピングを叩き込んでいった。
だがコングも意地になってロープに手を伸ばしていくと、少しずつ技を極める悦子共々ロープに近づいていく。
そして手がロープに伸びると、コングは脇に抱えるようにしてロープをアピールした。
「格闘技戦なんだからロープなんてないでしょ!」
悦子がレフリーにアピールするが、レフリーがロープを認めて放させていく。
『ブレークっ!』
その指示に悦子が怒り出すが、黒服がリングに入って技を解かせていく。
技が解かれると、コングは腕を気にしながら距離を置いていった。
同時に、悦子と宏子、文奈は自軍エリアからコングの動きを見ていた。
しばらくすると、コングが走り出すといきなり文奈に狙いを定めると、髪を鷲掴みにして投げつけていく。
「きゃあああぁぁぁぁ・・・・・」
悲鳴をあげてマットに転がっていく文奈。
更にコングはストンピングを叩き込むと、エルボーで抵抗する宏子を抱え上げてから、文奈に向かって投げつけていった。
お腹に宏子を投げつけられてグッタリしていく文奈。投げられた宏子もグッタリとすると、悦子は果敢にもジャンピングニーパッドを仕掛けていった。
バキッ・・・
コングの顎を見事に捉えた悦子のジャンピングニー。
しかし、コングは口の中を切った様だったが、不気味な笑みを浮かべると悦子を捕まえていった。
嫌がる悦子に、そのまま豪快なフェイスバスターで顔面からマットに叩き付けていくコング。
「いやああぁぁぁぁぁ・・・」
顔面を押さえて悲鳴をあげていく悦子。やはり捕まると巨漢のコングに敵うはずがなかった。
更に腰にヒップドロップを受けて、一気にキャメルクラッチを極められていく悦子。
上半身が反らされていって、真上を見上げるような形になっていくと、悦子はあまりの激痛に半泣き状態になっていた。
しばらく痛めつけていくと、技を解いてから立たせてから、コーナーに追い込んでいくコング。
邪魔が入らないようにと、自軍のコーナーに連れて行くと、口を切られた恨みからか、コングは大きな手で張り手を何度も悦子に叩き込んだ。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
張り手を受けて、悦子は意識を失いそうになりながらコーナーにダウンしていく。
だがダウンも許さずに、髪を鷲掴みにして起こしてから、コーナーに寄りかからせては張り手を叩き込むコング。
バシッ・・・バシッ・・・
強気だった悦子だったが、頬を叩かれて泣き出すと同時に、口の中を切って血飛沫も飛びしだしていた。
コングは泣き出した悦子の髪を鷲掴みにして、観客席に泣き顔をアピールしてから、今度はロープに顔面を擦り付けていった。
ギュ・・ギュギュ・・・
「いやあぁぁぁぁ・・・熱いぃぃぃぃぃぃ・・・・ぎゃあああぁぁぁぁぁ・・・・」
悦子の悲鳴がリング上に響き渡る。
反対コーナーでは悦子のドミネーションシーンに、宏子と文奈も怯えだしていた・・・。
だが宏子は反則にも構わず、反対コーナーの悦子を助けに飛び出していった。
バシィィ・・・
喧嘩キックからハイキックとコングに襲いかかる宏子。トップレス姿だから胸を揺らしながら必死に向かっていた。
すると、グッタリする悦子に構わずコングは宏子にラリアットを叩き込むと、ダウンしてグッタリする宏子のバストを掴みだした。
グイッ・・・
「んああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
堪らず悲鳴をあげていく宏子。
その宏子を起こしていくと、コングは何とバストハンキングツリーで宏子を吊り上げていく。
バストだけで全体重を支えさせられて、宏子は地獄の苦しみを味わっていた。
胸が変形して激痛を走らせていく・・・。
レフリーも急いでギブアップの確認をすると、宏子はギブアップを口にした・・・。
「い、痛いぃぃぃ・・痛いぃぃぃぃぃ・・・ギ、ギブアップ・・・ギブぅぅぅぅぅ・・・・・」
あまりの痛さにギブアップした宏子。
『盛宏子っ、ギブアップにより退場です!』
胸を押さえながらリングを降りていく宏子。
宏子がリングを去ると、コングが悦子の髪を鷲掴みにしていくと、ヘアーホイップで投げつけていく。
「きゃあああああぁ・・・・・・」
悦子の悲鳴がリングに響き渡る。同時に、悦子の髪の毛が宙に舞っていた・・・。
何度もヘアーホイップでマットに叩き付けられていくと、座った状態にしてからスリーパーで締め上げていくコング。
更にそのまま締め付けながら立ち上がらせると、片手で絞めて片手でビキニを剥ぎ取っていった。
悦子の見事なバストが露わになると、技を解いてからストンピングで蹴りまくっていくコング。
あまりに力の差はあるが、悦子も悲鳴をあげながらもカニ挟みを狙ったりするが、逆にコングの怒りを買うことになっていった・・・。
その光景に文奈もコーナーから飛び出すと、コングの背中にドロップキックを叩き込んでいく。
バシッ・・
しかしコングは倒れずに、逆に文奈にラリアットで攻めていく。
コングのラリアットに大の字になっていく文奈。首への衝撃に意識を朦朧とさせているのか、立ち上がれないでいた。
コングが文奈に蹴りを入れると、悦子がフラフラしながらもフライングラリアットを狙って仕掛けた。
だが逆に跳ね返されていく悦子。
すると、悦子が立ち上がった所に、コングが首相撲から下を向かせてから顔面にヒザ蹴りを叩き込んだ。
バキィィィ・・・
「んぐっ・・・・」
悦子は膝蹴りを顔面に受けると、そのまま崩れ落ちるようにマットに倒れ込んでいった・・・。
あまりの衝撃に意識を失い失神状態でダウンしている悦子。両腕をダラリとしたまま、大の字のようになっていた・・・。
観客席にコングは片手を挙げてアピールすると、失神状態の悦子のビキニショーツを剥ぎ取っていくと、全裸にした悦子のバストを踏み付けてショーツを振り回しながらアピールしていった・・・。
『矢幡悦子、失神KOで退場っ!』
そして悦子の退場がコールされた。
これでリング上に残ったのは、フラつきながら立ち上がった文奈と、圧倒的な強さのコングの2人となっていった・・・。
コングは文奈に、剥ぎ取った悦子のビキニショーツを振り回しながら威嚇していくと、文奈が怯えてコーナーに下がりだした・・・。
「や・・・やめて・・・・」
足元を震わせながらコーナーに追い込まれていく文奈。
すると、コングが走り込んでコーナーに圧殺ボディアタックで押し潰す。
グシャ・・・
「ぐわあぁぁぁ・・・・」
文奈が悲鳴をあげると、グッタリとしていくがコングが押さえ込んでダウンできないようにすると、片手で喉輪のように押さえると、片手で文奈のお腹を殴りだしていった。
ボシュ・・・バシッ・・・ボシュ・・・
「ぐふっ・・・ぐうっ・・・ああんっ・・・・」
お腹を殴られる度に、苦しさに喘ぎ声を出す文奈。
文奈の苦しむ表情に、コングは更に興奮したように殴りつけていくと、文奈の口から涎が垂れだしていた・・・。
「ううううっ・・・・ううっ・・・」
グッタリとする文奈。
すると、片手で髪を鷲掴みにしてコングが観客席にアピールしていくと、勢いのある膝蹴りをお腹に叩き込んだ。
グシュ・・・
「グボッ・・・ぐえぇぇぇぇぇぇ・・・・」
これには内臓を圧迫された文奈は、堪えきれずに口から反吐を噴き出してマットに撒き散らしていった。
お腹を押さえて涙目になる文奈。だがコングはダウンする事も許さずに、髪を掴んでコーナーに押し込んでいく。
更にネックハンキングツリーで文奈の身体を吊り上げていくと、藻掻く文奈を痛めつけていた。
必死になってコングの手首を掴んで苦しさから逃れようとする文奈。
だがコングは技を解かないと、次第に文奈の手が震えだしてきた・・・。
すると、コングは簡単に失神させまいと技を解くと、文奈の身体が力なくマットに落とされていった。
ダウン状態の文奈。その文奈を立たせていくコング。
「ううっ・・・うっ・・・」
お腹を押さえながらフラフラしている文奈。
下を向いているからと、コングが首筋にエルボーを叩き込むと、膝を落としていく文奈。
その光景に、観客席から声が飛ぶ。
『原文奈も脱がせろっ!』
『そうだ、そうだっ!・・・全裸処刑っ!』
水着剥ぎコールに文奈も焦り出す。
「いやっ・・・ぜ、全裸なんて・・・いやぁぁぁぁ・・・・」
悲鳴をあげる文奈は、脱がされることへの恐怖からコングにパンチを入れて抵抗していく。
文奈の抵抗に驚くコングだが、簡単にヘッドバッドでダウンを奪うと、観客席の全裸コールに腕を挙げてアピールすると、一気にビキニを剥ぎ取っていった。
「い、いやあぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・やめてぇぇぇぇぇぇ・・・・・・」
堪らず絶叫していく文奈。ビキニブラジャーが剥ぎ取られて、トップレス状態で必死に胸を隠そうとしていた。
だが、コングは容赦なくビキニショーツにも狙いを定めると、嫌がる文奈のショーツまで剥ぎ取って全裸にしていった。
ビキニを剥ぎ取られて抵抗もしなくなる文奈。
観客達の視線が容赦なく文奈の胸、股間などへ集中する・・・。
『もっと痛めつけろ〜っ!』
『大事な所が見えないよ〜っ!』
色々な歓声が送られるリング上。コングは一気に文奈を持ち上げると、アルゼンチンバックブリーカーで揺さぶりかけた。
グイッ・・・グイッ・・・グイッ・・・
無惨にも全裸で揺さぶられて、激痛と恥ずかしさから泣き出す文奈。
コングもファンサービスとばかりに、リング内を揺さぶりながら歩き出すと、四方の観客席から文奈の全裸が楽しめるようにとサービスしていく。
しばらく痛めつけると、技を解いてマットに落としていくコング。
そしてグッタリする文奈に、コングは逆エビ固めで局部を露わにしながら辱めていくと、ここでゴングが打ち鳴らされた・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に技を解くと、泣きながら身体を震わせている文奈に蹴りを入れてから、ガッツポーズでリングを後にしていくコング・・・。
格闘技色の強い女祭り。しかし異色の変則マッチも終わりを告げたのだった・・・。


第20試合

『第20試合っ、選手入場・・・』
コールを受けてリングに上がるのは、グラビアで売れている仲根霞だった。
手にオープンフィンガーグローブを着けて、白いスポーツビキニ姿で緊張しながらリングインする霞。
その対戦相手としてリングインするのは、あの藤原紀華だった。
堂々として観客席に向かってアピールしながらリングインすると、霞に視線を送ってからロープを潜る紀華。
白い特製競泳水着に、手にはオープンフィンガーグローブを着けての登場だった・・・。
『青コーナー〜っ・・・T164B87W58H84〜・・・仲根〜霞〜っ!』
緊張しながらも、観客席に一礼していく霞。総合格闘技戦初出場の霞。打撃技術にも問題が残る霞だが、人気の面からメイン級の試合に出された訳だが、マッチメークも可哀相な組み合わせだった・・・。
『赤コーナー〜っ・・・T171B88W60H89〜・・・藤原〜紀華〜っ!』
逆に余裕の表情の紀華。今夜の相手の霞を見て、秒殺試合も狙っている様子で、早くもコーナーにパンチなどを打ち込んでいた。
早くもレフリーの指示でマウスピースが口に入れられると、ゴングが要請されていった・・・。
『カァーン!』
ゴングが鳴らされると、早くも紀華がコーナーから飛び出した。
霞も顔を殴られるのを嫌がって、ガードを上げて前に出る。
バシッ・・・
「うっ・・・」
いきなり紀華の素早いローキックが霞の脚を襲う。
霞の突進が止まると、顔面狙いでパンチを数発打ち込むが、必死に霞がガードするから大きなダメージを与えられないと、紀華がミドルキックで脇腹を蹴っていく。
バシィィィ・・・
紀華の鋭いミドルキックに表情を歪ませる霞。だがガードは下げないと、紀華が冷静に距離を置いていった。
今度はゆっくりと前に出て、霞にプレッシャーを与えていく紀華。
霞も必死になって前蹴りを出すが、逆にパンチをカウンターで受けてフラついていく霞。
今度は紀華がローキックを放っていくと、霞は痛さから逃れようと下がり出す。そしてコーナーに追い込まれていった。
だがガードを固めてパンチを出さない霞は、ローキックの連打に脚に内出血で起こしていく。
更にミドルキック、前蹴りで脇腹、お腹を蹴りこんでガードを下げさせようとする紀華。
すると、堪らず痛さからガードが下がり出す霞。もう蹴りの痛さから少し涙目にも見えているその表情。
ガードが下がると、一気に紀華が顔面へパンチを連打していくと、霞はサンドバック状態で殴り続けられていく。
鼻血も噴き出すと、もう一方的に試合にレフリーも止めようかと迷い出す。
その瞬間・・・。
バキィィィィ・・・・・
紀華が狙いを定めて右のハイキックを側頭部に叩き込むと、ガクリと霞がマットに沈んでいった・・・。
完全なKO劇だが、紀華はダウンした霞にトップロープを掴んでサッカーボールキックなどで顔面を容赦なく蹴りこむと、ここでレフリーが試合を止めていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に攻めるのを止める紀華。
一方、霞は顔面への蹴りなどで失神状態になっていて、グッタリとコーナーにダウンしていた。
あまりにも強烈な印象を残したこの試合。紀華はガッツポーズで観客の歓声に応えると、リングドクターなどに応急処置を受ける霞を気にしながらもリングを後にしていった。
紀華としては、これからも勝ち続けてベルトを奪おうと密かに思うのであった・・・。



第21試合

『第21試合っ・・・』
遂にセミファイナルになると、リングに登場したのは現ヘビー級王者の米蔵涼子だった。
堂々とリングインするが、格闘技戦ルールと言うことで焦りもあるのも事実であったが、前の試合で藤原紀華が秒殺勝利と黒服から内緒で教えられて、自分もこの試合はインパクトのある試合をと考えていた。
白い特製競泳水着で身体を動かして対戦相手を待つ涼子。
すると、リングに登場したのは本格的に女優業復帰となった沖菜恵がリングインしてきた。
小柄な恵だが、地下リングでのキャリアは長かったが、格闘技戦で体格差など考えると噛ませ犬とも言えるマッチメークだった。
涼子と同じく白い競泳水着で登場したが、涼子も恵の登場にどうやって試合を組み立てるか考えている感じで、余裕すら感じられていた。
恵としては、女優として表舞台で復帰したからと、このマッチメークにも諦めずに大物食いを考えていた。
だが体格差は大きく、恵は格闘技戦だからと殴る蹴るで勝負しては絶対に勝てないからと、練習したタックルで組み付いて倒してから、関節狙いなどを考えていた・・・。
一方、涼子は恵に対して打撃で流血KOでもして、観客にインパクトを与えようと考えていた・・・。
『青コーナー〜・・・T156B84W59H85〜・・・沖菜〜恵〜っ!』
コールを受けて一礼していく恵。口にマウスピースを入れると、少し違和感を覚えたのか苦しそうな表情を浮かべていた。
『赤コーナー〜・・・T168B84W58H85〜・・・米蔵〜涼子〜っ!』
一方、堂々と観客席に一礼してから、口にマウスピースを入れると身体を動かしていく涼子。
お互いが視線を合わせると、レフリーがゴングの要請をしていく・・・。
『カァーン!』
ゴングと同時に恵がコーナーから飛び出した。
勢い良く涼子へタックルを仕掛けていく恵。
すると、涼子もフロントスリーパーのようにキャッチしていく。
だが恵の勢いがあってロープまで押し出されていくと、冷静に動きを見ていた。
恵は倒せなかったからと、そのまま抱きついていくと、小刻みに脇腹にパンチを入れて様子を見ていく。
そのパンチを受けると、涼子も殴り返していくが、お互いがダメージを与えるまでにはいかない。
試合の動きが止まると、ここでレフリーが離させていった・・・。
『ブレークっ・・・』
距離を置いていく涼子と恵。
『ファイト!』
そして続行が告げられると、またも恵がタックルを狙っていく。
だが、今度は涼子もカウンターの蹴りを入れていくと、恵の身体に蹴りが決まるが苦悶の表情を浮かべながらも、恵は抱きついていった。
だが涼子が突き放すようにして恵を離すと、離れ際に顔面へパンチを叩き込む。
バキッ・・・
殴られてフラつく恵。
お返しに殴り返すが、涼子にダメージを与えられずに、逆にローキックを受けては痛がっていた。
更にガードを固めて距離を詰めてタックルを狙おうとする恵。
だが涼子は自分の距離で闘おうと離れると、ローキックやミドルキックを放っていく。
蹴りの前に恵がタックルで飛び込めないから焦るが、チャンスを待とうとジャブなどで牽制をしてその時を待った。
涼子もカウンターで顔面にヒザでも入れてダウン、それから顔面狙いで殴り倒す作戦を考えるが、恵も胴タックルで来るか低空のタックルで来るのか、その辺を迷っていた・・・。
すると、恵が距離を詰めてから一気にタックルを仕掛けた。
これに涼子が反応できないと、倒れないがそのままロープ際まで押し込まれていく涼子。
倒せないからと、恵も倒そうと膝蹴りなど入れてから、左右に振っていく。
だが涼子も踏ん張ると、首相撲の体制に持ち込もうとしてから、膝蹴りを狙っていく。
バキッ・・・
涼子の膝蹴りにフラつく恵だが、バランスを崩した瞬間に倒していった。
グラウンド状態になると、恵が上手くサイドポジションを奪っていく。
涼子も恵の出方を見ているが、下半身を浮かして恵は膝蹴りを叩き込む。
バシッ・・・
涼子のボディに膝が叩き込まれると、涼子が苦悶の表情を浮かべていた。
更に恵が膝蹴りを叩き込むと、涼子が嫌がるように藻掻いていく。
堪らず抱きつくようにガードしていく涼子。恵も上から体重を乗せてスタミナを奪おうとしていた。
涼子もブリッジの体制などで返そうとするが、恵も懸命に押さえ込んでいた。
早くも白い競泳水着に汗が浮かび上がり出すリング上。
ここで恵がマウントポジションを奪いに行くと、涼子は藻掻いて立ち上がっていく。
立ち上がられて恵も距離を置いていくと、涼子が一気に走り込んで喧嘩キックから、パンチで攻め立てていく。
バシッ・・バシッ・・・
ロープ際に追い込まれてガードしていく恵。間合いを取ろうと膝蹴りで抵抗するが、涼子の激しいパンチの連打にダメージを増やしていった・・・。
だが身長差から逆転狙いで下からアッパーで反撃を試みる恵。
バシッ・・・
いきなりのアッパーに、涼子は顎を打ち抜かれてフラついていく・・・。まさかの攻撃だったのか、油断なのか涼子はロープを掴んでダウンしないようにしていく。
この瞬間、観客席が盛り上がっていくと、同時に恵が大振りのパンチで涼子に襲いかかる。
バシッ・・・バキッ・・・
必死にガードして逃れようとする涼子。恵もここが勝負とばかりに殴ったり蹴ったりしていく。
堪らず涼子が抱きつくようにダメージ回復を狙っていくが、恵も抱きつきながらも揺さぶりかける。
小柄な恵に揺さぶられて、涼子はプライドを傷つけられて頭に血を昇らせていくが、アッパーのダメージからまだ効果的な反撃に移れないで、自らも苛つきだしていた・・・。
涼子が堪らず突き放すようにして恵との距離を置くと、恵もローキックで反撃してからタックルを狙っていく。
だが涼子も懸命にタックルを切っていくと、今度はパンチを返していった。
涼子に反撃されて距離を置いていく恵。恵も脚へのダメージで少しずつではあったが、タックルの飛び込むスピードが落ちだしていた・・・。
何度もタックルを仕掛けていく恵に、涼子もタイミングを計りだしていた・・・。
バキッ・・・
「んぐっ・・・」
恵がタックルを仕掛けると、鈍い音がリングに響く。
タックルを仕掛けた恵の顔面にカウンターの膝蹴りが炸裂したのだった。
堪らず恵が涼子の脚へ抱きつくようにダウンすると、涼子は片手で髪を掴んで顔面を殴り出す。
バキッ・・バシッ・・・
意識を朦朧とさせているが、必死になって倒しにかかる恵。
粘る恵に涼子が顔面にヒザ蹴りを叩き込むと、恵が堪らず仰向けにダウンしていった。
そのチャンスに、涼子は飛び上がってお腹へ踵でストンピングを叩き込んでいく。
グシュ・・・
「ぐぶぅ・・・」
涼子の踵が押しつけられると、恵は堪らず口からマウスピースを吐き出す。
グシュ・・
「グボッ・・・んうぅぅぅぅぅ・・・・」
更に踵で蹴られていくと、恵は内臓を圧迫されて反吐を吐き出しそうになるのを、懸命に耐えていた。
堪らず身体をくの字にする恵。だが涼子が容赦なくサッカーボールキックでお腹を蹴りこむと、もう恵はお腹を押さえたまま涙ぐんでいた。
動きが止まったからと、涼子は一気にマウントポジションを奪うと、両脚で恵の腕を固定すると、ガード出来ないようにしてから顔面へ拳を叩き込んでいった。
バキッ・・・バシッ・・・
ノーガード状態の顔面に拳が叩き込まれ、恵は一発ずつ殴られる度に身体を震わせていた。
数発拳が叩き込まれると、恵は鼻血などから顔面を血に染めていく。
レフリーも試合を止めるか迷っている様子だが、観客席の歓声に黙って見ている。
恵もノーガード状態で殴られるからと、痛さから泣き出していく・・・。
その恵に、涼子は構わず顔面を破壊する勢いで殴りつけていくと、ここでレフリーが止めていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に涼子が殴りつけるのを止めると、ゆっくりと立ち上がっていった。
足元には、半失神状態の恵。顔を涙と血でグチャグチャにしていたが、涼子は構わずガッツポーズをしてからリングを後にした。
恵に対しては、リングドクターなどが顔など腫れが残らないようにと、急いで応急処置が施されるのであった・・・。



第22試合

『女祭りメインイベントっ・・・第22試合っ・・・女の中の女っ、出てこいやぁぁぁぁぁ・・・・』
地下プロレス女祭り実行委員長として、鷹田延彦がマイクアピールすると、いきなり花道に火花と共に登場したのは、あの水野祐子だった。白いスポーツビキニ姿で、落ち着いた様子でリングに歩き出す祐子。
その祐子の視線の先には、巨大な肉の塊・・・そう、対戦相手は女祭りだったが、メインのみはミックスマッチとなってBAKEMONOとの対戦が組まれていた。
さすがに緊張している様子の祐子。2メートル3p、220sのまさに肉の塊のBAKEMONOは余裕とばかりに不気味な笑みを浮かべてコーナーに寄りかかっていた。
T160B85W59H80の祐子は、女性代表としてBAKEMONOと対戦カードが組まれたのだった。
BAKEMONOが地下リングデビュー戦では、元女子プロレスラーの納見佳代を圧殺処刑で下していて、タレントではBAKEMONOとの試合は危険と思われたが、水野祐子と言う名前が挙がり組まれていった・・・。
『青コーナー〜っ・・・T160B85W59H80〜・・・水野祐子〜っ!』
早くもコールを受けて一礼していく祐子。片手を挙げて観客にアピールすると、観客席からは祐子に対するコールが送られていた。
『赤コーナー〜っ・・・BAKEMONOっ!』
コールを受けるBAKEMONO。だが観客席からは一斉にブーイングが起きていく。
白いスポーツビキニを着ている祐子だが、鍛え上げられた腹筋などに視線が集まり出すが、意外にも胸の膨らみも大きく見えていた。
『なお、この試合は特別ルールで、ラウンド制で行われます!・・・1ラウンド5分、3ラウンドから無制限となります!』
ルール説明が行われると、早くもレフリーがボディチェックをしてゴングを要請していった・・・。
『カァーン!』
1ラウンドのゴングが鳴らされると、いきなり祐子が走り込んで飛び蹴りで奇襲攻撃を仕掛けていった。
蹴り足が肉塊の弾力で跳ね返されると、祐子が距離を置いて構えていった。
祐子の果敢な奇襲攻撃は、BAKEMONOにダメージを与えることはなかったが、観客席を盛り上げるには十分だった。
ゆっくりとした動きで祐子にプレッシャーを与えていくBAKEMONO。
祐子も距離を置いて、時折ローキックで脚から攻めだしていた。
バシッ・・・バシッ・・・
ローキックを受けても動じず、逆に前に出てプレッシャーを与えていくBAKEMONO。
だが祐子も動き回ると、ローキックで脚から攻めていく。
蹴り続けられて嫌がるBAKEMONOだが、ダメージは少ない。
前蹴りまで出す祐子だが、BAKEMONOは余裕の表情だった。
逆に大振りの張り手を狙うBAKEMONO。
だが祐子が避けると、逆にミドルキックを放っては距離を置いていった。
あまりに体格差のある試合。BAKEMONOが放つ張り手一発でも試合が終わる勢いだが、祐子も果敢にローキック、ミドルキックで攻めていた。
蹴り続けていく祐子だが、自らの脚にもダメージを負っている様子だが、諦めることなく動き回る。
時折BAKEMONOも手を出すが、祐子も動き回って大きなダメージは受けないでいた。
大きな試合の進展もないまま、ここでゴングが鳴らされていった・・・。
『カァーン!』
第1ラウンドが終了して、BAKEMONOは黙ったままコーナーに戻っていくと、祐子も脚を気にしながらもコーナーに戻っていく。
セコンドから水を口に入れてもらい、祐子は口の中を漱いでいた。
そして1分間が経つと、ここで試合が続行された・・・。
『第2ラウンドっ・・・カァーン!』
始まると様子を見る様に祐子が間合いを計っていく。
同時に、BAKEMONOも様子を見ていると、いきなり大振りの張り手を狙っていく。
祐子はその張り手を避けると、いきなりBAKEMONOの腕に飛びつくようにして、飛びつき腕拉ぎ逆十字固めを仕掛けていった。
グイッ・・・
体格差があるから、関節技でギブアップ狙いの祐子。
全体重をかけてBAKEMONOの腕を極めていく祐子。BAKEMONOも腕を極められて苦悶の表情を浮かべると、逃れようと必死だった。
祐子もこれで試合を終わらせようと必死になって極めていく。観客席からは祐子に対して大きな歓声が送られていくが、BAKEMONOは技を解かせようと、そのままコーナーに歩いていくと、祐子をコーナーに叩き付けていった。
バシィィィ・・・
「ぐっ・・・・」
苦しい祐子。だが技を解いてはと必死に極めていた。
だが、BAKEMONOは何度も技を極めている祐子をコーナーに叩き付けると、技を無理矢理に解かせていった。
コーナーに倒れ込む祐子。
すると、トップロープを掴んでBAKEMONOがストンピングを叩き込んでいく。
堪らず祐子がコーナーから逃れるが、数発蹴りを受けて苦しんでいた。
立ち上がると、BAKEMONOが一気に間合いを詰めていく。
祐子も仕方なくタックルの様に抱きつこうとすると、肉塊に跳ね返されてから、大振りの張り手を受けていた。
バシィィィィ・・・・
ガードしたが、ガードの上からもダメージを十分与えられる程の衝撃。
祐子も一瞬意識を飛ばしそうになったが、前蹴りから距離を置いていく。
更にBAKEMONOが前に出ると、祐子は必死に距離を置こうと逃げまどう。
追いかけるBAKEMONO。しかし追いかける事も長続きしないと、またも距離を置いていく祐子。
BAKEMONOが更に追いかけようとすると、遂にコーナーに追い込むことに成功する。
祐子も巨体に阻まれてコーナーから逃れられないからと、表情が曇る。
「せいっ・・・」
必死に前蹴りなど打撃で抵抗していく祐子。
だが、この位置からだとBAKEMONOのお腹に当たって、ダメージも与えられないでいると、BAKEMONOが口を開いた。
「キカナイヨ・・・ソンナヨワイケリナンテ・・・グフフッ・・・」
その言葉に祐子に焦りの色が見える。
「オラァ!」
BAKEMONOが気合いを入れてテッポウの様に掌打を祐子の身体に叩き込む。
バシィィィ・・・
「あうっ・・・・」
ガードするがコーナーとBAKEMONOに圧迫され、呼吸を苦しくする祐子。
ガードを下げない祐子に、お腹に掌打を叩き込むBAKEMONO。
グシュ・・・
「ぐぶっ・・・ううううっ・・・・」
内臓を圧迫されて、鍛えられている腹筋と言ってもBAKEMONOの力の前に、祐子は堪らず口から胃液を吐きだしていた。
更にBAKEMONOが脇腹に張り手を叩き込むと、祐子はコーナーに力なく崩れ落ちていく・・・。
すると、BAKEMONOは片手で祐子の足首を掴むと、リング中央に連れて行った・・・。
祐子も逃れようとするが、放した瞬間にボディプレスで押し潰していくBAKEMONO。
「うぎゃああぁぁ・・・・」
堪らず悲鳴をあげて苦しむ祐子。
220sの圧殺処刑に、観客席からは大ブーイングがBAKEMONOに送られていく。
「リングニアガッタラ、オンナモナンデモカンケイナイヨ!」
BAKEMONOが観客席に叫ぶと、グッタリしている祐子の横に立ち上がると、またもボディプレスで押し潰した。
祐子の顔は肉塊から出ていて、BAKEMONOもギブアップ狙いをしている様だった。
押し潰したまま、乗りかかって祐子からギブアップ狙いをしていくBAKEMONO。
『水野っ・・・ギブっ?・・・ギブアップ?』
レフリーもあまりに残酷だからと、急いでギブアップの確認をしていく。
「ノ・・・ノォォォォォォ・・・・・」
必死に耐えていく祐子。
「フフフッ・・・ダッタラカラダヲオシツブシテヤルヨ!」
更にBAKEMONOが身体を揺さぶりだすと、祐子は圧力に悲鳴をあげる。
「ああああっ・・・・ぐわあっ・・・・ああっ・・・・」
しかし、ここで5分と言う時間が過ぎていった・・・。
『カァーン!』
ゴングの音に、急いで黒服とレフリーがBAKEMONOを祐子から離していく。
祐子はボディプレスの圧殺処刑のダメージで、自ら立ち上がれずにダウンしていると、黒服が両肩を掴んでコーナーに戻していった。
用意された椅子にコーナーで座る祐子だが、吐き出していた胃液などが白いスポーツビキニのブラに付着させながらも、口に水を入れると漱いでは第3ラウンドを待っていた・・・。
だが呼吸も荒げていて、善戦はしていたが3ラウンドで公開処刑でもされるのではと、観客席では心配する観客まで出ていた。
『第3ラウンドっ・・・カァーン!』
ここでゴングが鳴ると、今度は時間無制限となって試合が始まった。
BAKEMONOもスタミナ切れではないかと思われたが、祐子はゴングが鳴ってもフラつきながら立ち上がる程、ダメージを負っていた。
少しずつ距離が詰まる両者。
すると、祐子が手を出す前にBAKEMONOが前に出ると、一気に両手で顎をキャッチしていく。
「あうっ・・・」
いきなり祐子をネックハンキングツリーで吊し上げていくBAKEMONO。
軽々と吊し上げられて、祐子も苦しさから苦悶の表情を浮かべて、BAKEMONOの両手首を掴んでいた。
「コウカイショケイネ・・・!」
BAKEMONOも余裕の表情を浮かべると、高々と祐子の身体を吊し上げた。
「ああっ・・・んあっ・・・・んんんっ・・・・」
BAKEMONOの手首を掴んで抵抗する祐子だが、口から涎を垂れ流して、更には身体を震わせていた・・・。
レフリーも危険だからと試合を止めようか迷う状態だが、BAKEMONOが試合を止められてはと祐子を放していく。
バシィィィ・・・
グッタリとグロッキー状態でダウンしていく祐子。
すると、BAKEMONOが片手を挙げて観客にアピールしていく。
同時に、観客席からはブーイングがBAKEMONOに送られていくと、BAKEMONOが祐子を軽く蹴って仰向けにしていった。
喉元を両手で押さえて苦しんでいる祐子。
BAKEMONOはゆっくりと祐子に跨いでいくと、不気味な笑みを浮かべて呟く。
「グフフフッ・・・。シアゲハ、オナカヲオシツブシテシアゲテアゲルヨ!」
その言葉に、レフリーが危険とばかりに止めようとすると、油断していたBAKEMONOに対して、祐子が反撃した。
グニュ・・・
「何よっ、これでも喰らえっ・・・豚っ!」
そう、跨いでいたBAKEMONOの股間を蹴り上げたのだった。
「ングググググ・・・・んぐ・・・・」
股間を両手で押さえて倒れ込むBAKEMONO。
油断していただけに、まさかの祐子の一撃は相当のダメージを与えた様子だった。観客席からは大歓声がおきると、祐子はフラつきながらも立ち上がると、俯せ状態で股間を押さえるBAKEMONOに、顔面を徹底してサッカーボールキックなどで蹴りこんだり、膝蹴りを顔面に叩き込んで攻め込んだ。
更に、股間までも蹴り上げると、BAKEMONOが堪らずタップしていく・・・。
『カンカンカンカン・・・』
まさかの逆転勝利をあげた祐子。
大歓声に包まれるリングで、祐子はフラつきながらもコーナーに飛び上がると、ガッツポーズで歓声に応えていた。
『勝者っ・・・水野祐子っ!』
勝利者コールを受けると、祐子は身体のダメージから、観客席に一礼すると黒服に肩を借りてリングを後にしていった。
逆に、BAKEMONOは股間を押さえながら立ち上がると、反則とばかりにリングサイドの実行委員長の鷹田延彦に抗議していく。
「コンナノ、ハンソクダヨ、ムコウダネッ・・・」
その言葉に、鷹田が怒ってリングサイドに駆け寄る。
『おいっ、オマエこそ体重も落とさずに女と試合してるんだから、その方が反則だろっ!恥を知れ、恥を!』
その言葉に、BAKEMONOは何も応えずにリングを降りていった。
同時に、観客席からはBAKEMONOににブーイングが送られていき、こうして女祭りは終わりを告げた・・・。

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