第64回大会

『第1試合っ・・・選手入場っ!』
新たな地下リングで活躍するタレントを発掘しようと組まれたこの試合。
リングアナのコールにリングに登場したのは、バラエティやグラビアなどで活躍している夏河純だった。
緊張した表情だったが、観客席からの歓声には笑顔で応えるなど、プロ根性も見えていた。
黄色いワンピース水着姿でリングインする純は、観客席に一礼していく。
その純の対戦相手としてリングに登場したのは、事務所分裂騒動などで大変だった瀬戸早紀だった。
白いワンピース水着で、胸元は胸の谷間が見える様なデザインの水着でリングに上がると、観客席に笑顔で一礼してからコーナーに寄りかかっていく早紀。
早くも観客達から大歓声が起きていく地下プロレス会場。
『第64回大会・・・第1試合を行います・・・・』
リングアナのコールに会場が更に大きな歓声に包まれていく。
『青コーナー・・・・身長160pっ・・・上から85、59、85っ・・・夏河〜純〜っ!』
コールを受けて一礼していく純。この日の為に、同じ事務所の熊多曜子などとプロレスの特訓を積んできたと言う情報もあるほど、真面目にこの地下プロレスにも取り組もうとしている様だった。
『赤コーナー・・・・身長161pっ・・・上から83、58、87っ・・・瀬戸〜早紀〜っ!』
事務所騒動の事もあって、この地下プロレス参戦は気合いを入れてきた様で、早紀も純同様に同じ事務所のタレントとプロレス特訓を積んできていたらしい。特に雛型明子に鍛えられたと言う話も聞こえていた。
コーナーで身体を動かして、ウォーミングアップをしている純と早紀。
そしてレフリーがリング中央でボディチェックをしていくと、純と早紀は視線を合わすとやる気を表にも出していた。
『ファイトっ!・・・・カァーン!』
レフリーがゴングを要請すると、ここで試合が始まっていく。
ゴングと同時にコーナーから飛び出すと、純と早紀は距離を測りながら睨み合っていく。
まずは純が片手を出して力比べを挑もうとすると、早紀もプロレスらしくと片手を出して組み合う。
更にもう一方の手も組み合うと、手四つの状態で押し合う純と早紀。
早くもリング中央で力を入れ合っていくと、表情を変えながら相手を倒そうとしていく2人。
すると、早紀が力を抜いてモンキーフリップで純を投げつけると、素早く立ち上がって起きあがる純の胸にドロップキックを叩き込む。
バシィィィィ・・・
倒れる純も、急いで立ち上がるが更に早紀のドロップキックが打ち込まれていくと、堪らず転がりながらリング下にエスケープしていった。
早紀は深追いせずにリング上から純の動きを見つめていると、水着などを少し気にしながら息を整えた。
純もダメージはあまりないように見えるが、プロレス技を受けて少し焦っているようにも表情からは伺える。
純は早紀の動きに注意しながらも、牽制しながらリングに戻っていく。
早紀もロープ越しには攻撃せずに、またもリング内で睨み合う展開になっていった。
今度は距離が近くなると、いきなり純のエルボースマッシュが早紀の頬を襲う。
バキッ・・・
「イタッ・・・」
堪らず顔を押さえる早紀。
その瞬間、純が至近距離からラリアットを喉元に叩き込んだ。
バシィィィィ・・・・
だが早紀は倒れずにフラつくと、続けて純が下から突き上げるようなエルボースマッシュを叩き込む。
バシィィ・・・
「ふぐっ・・・」
堪らずロープに寄りかかるように倒れ込む早紀。
グイッ・・・
「立ちなさいよ!」
その早紀の髪を掴んで起こしていく純。
ロープに寄りかかっている早紀に、純が水平チョップを喉元に叩き込む。
バシッ・・・
「ああんっ・・・」
堪らず咳き込みながら苦悶の表情を浮かべる早紀。
だが、意地になって純に張り手を返していく早紀。
「このぉぉぉぉぉ・・・」
気勢をあげて張り手を入れると、純も張り手を返していくが、早紀が一気に気合いを入れてボディスラムで純をマットに叩き付ける。
更に倒した所へ、喉元にエルボードロップを叩き込むと、早くもフォールの体制になっていく。
『ワン・・・ツー・・・』
カウントが進められて、初めてのフォールに驚く純が、まだ余裕で肩を浮かせていく。
すると、マットに座らせた状態からスリーパーで締め上げていく早紀。
純も締め付けられて苦悶の表情を浮かべてロープに足を伸ばしていく。
『ブレークっ・・・』
純の足がロープに掛かると、レフリーが早紀に技を解くように指示した。
技を解くと、今度は早紀が距離を置いて純を見つめると、立ち上がる純にボディアタックからフォールしていった。
『ワンっ・・・ツー・・・・』
またもカウント2で返していく純。だが試合の流れを持って行かれて、内心は焦っている様子の純。
髪を掴んで純を起こしていく早紀。
だが、純も起こされるが下からボディへパンチを放つと、動きが止まった早紀にキチンシンクを叩き込んでダウンさせていった。
お腹を押さえて座り込む早紀。その早紀にの背中にストンピングを数発叩き込んでから、純がロープに走っていった。
早紀がお腹を押さえて立ち上がろうとすると、勢いのあるドロップキックをお腹に叩き込む純。
ボシュ・・・
「ぐふっ・・・」
またもお腹を押さえて倒れ込む早紀。
すると、純は片手を挙げて観客にアピールすると、早紀を起こしていった。
フラつく早紀にヘッドロックを仕掛けると、続けてブルドッキングヘッドロックで痛めつけていく純。
更にもう一回とばかりに起こしてヘッドロックを仕掛けると、早紀も苦悶の表情から厳しい表情に顔が変わると、バックドロップで反撃していった。
バシィィィィ・・・・
「んああぁぁぁぁ・・・・ああ・・・・」
後頭部を押さえ込んで苦しむ純。まさかの反撃に受け身も取れなかったからと、ダメージが大きいように見えた。
だが早紀もフラついていると、立ち上がってからロープに寄りかかって呼吸を整えてから、顔面狙いのステップキックで攻め込む。
バシッ・・・バシッ・・・
顔面を狙われて嫌がるように藻掻く純。
今度は早紀が観客に向かってアピールすると、純を起こしてから練習したのか、ハイキックを放っていった。
バシィィィ・・・・
側頭部を捉えた早紀のハイキック。だが純はダウンせずにフラつくが、踏ん張って耐えて早紀を挑発する。
すると、早紀がもう一発ハイキックを狙っていくと、これに純が蹴り足をキャッチしてのドラゴンスクリューで反撃した。
倒されて足を捻られて悲鳴をあげる早紀。
更にその痛めつけた足を掴むと、純は全体重を掛けた体落としを早紀の足に仕掛けた。
バシィィィ・・・・
「うわああぁぁぁぁ・・・・・」
早紀の悲鳴がリングに響き渡る。
更に足を押さえると、跨ぐようにして純がヒップドロップで痛めつけていった。
「ぎゃあああぁぁぁぁぁ・・・・・」
またもリングに響き渡る早紀の悲鳴。
純が立ち上がって距離を置くと、早紀は苦悶の表情で足を押さえて痛がっている。
余裕も見える純。
ゆっくりと早紀の髪の毛を鷲掴みにすると、何を仕掛けようかと考えていた。
その瞬間、早紀が純のバックを奪うと、足が痛いのも我慢して逆さ押さえ込みを仕掛けた。
「えっ・・・」
「うりゃ!」
早紀が気勢をあげた瞬間、純の両肩がマットに着いていた・・・・。
『ワン・・・・ツー・・・・スリーィィィィィ・・・・・』
純が驚いた表情を浮かべている間に、レフリーの手は3回マットを叩いていた・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に早紀がフォールを解くと、足を気にしながらも立ち上がっていく。
純も呆然していたが、自分の負けを悟ると立ち上がって早紀を見つめていた。
『勝者、逆さ押さえ込みで瀬戸早紀の勝利です!』
レフリーに手を挙げられて観客から拍手を受ける早紀。
そして、純も早紀に握手を求めると、お互いが初めての地下プロレスのリングでの健闘をたたえ合うのであった・・・。



第2試合

『第2試合っ・・・選手入場っ!』
コールが始まると、特製の白いスクール水着姿でリングインしていくのは、地下プロレス出場最年少記録と思われる入栄紗綾だった。スクール水着の胸元からは、11歳と思えない見事なバストの谷間が少し覗いていた・・・。
売り出す為と、何と11歳と言う年齢でこの残酷な地下プロレスのリングに上げられていく紗綾。
緊張した表情で、今にも泣き出しそうにも見える幼い表情。紗綾は黒服などに指示させながらリングインしていった。
11歳と言っても身長は145p、上から73、56、79だったが、バストはFカップと言う迫力。
その紗綾の水着姿に、観客席からは歓声と共に、多くの視線が集まっていた・・・。
紗綾の待つリングに、素早く駆け上がってリングインするのは、今夜同じくデビュー戦の南城華子だった。
六条華としてデビューしていたが、ヌード写真が流失など事務所関係問題で引退状態に。そこから改名して再デビューとなった華子。今夜は、その芸能界へ売り込むためとばかりに地下プロレスのリングに上がっていった。更に、ただのプロレスファイトよりはとヒールファイトと考えていて、その為に紗綾の対戦相手に選ばれたのだった。
身長が172p、上から92、63、95と言うボディを黒いワンピース水着に包んでリングの上で身体を動かしていく華子。
早くも体格差から、紗綾のドミネーションマッチは決まったも同然だった・・・。
『第2試合っ・・・青コーナー〜っ・・・身長145pっ、上から73、56、79〜のFカップ11歳〜っ・・・入栄〜紗綾〜っ!』
緊張した表情で一礼していく紗綾。
『赤コーナー〜っ・・・身長172pっ、上から92、63、95〜南城〜華子〜っ!』
不気味な笑みを浮かべると、一礼してからリングアナにマイクを要求していく華子。
「今夜は決意して地下プロレスに挑戦に来たのに、お子さま相手っ?・・・だったら残酷ファイトで痛めつけてあげるわよ!」
絶叫すると、華子はマイクをマットに叩き付けてコーナーに歩き出した・・・。
華子のアピールに紗綾の緊張感が更に大きくなる。
『カァーン!』
ゴングと同時に、華子がリング中央に歩き出すと、コーナーから飛び出す紗綾に手招きしていく。
「お嬢ちゃん、練習してきた技でも出してみたら・・・私は手も足も出さないわよ・・・ふふっ・・・」
華子の挑発に、紗綾は警戒しながらも距離を詰めると、いきなり気勢と共にドロップキックを叩き込んだ。
「りゃあっ!」
しかし打点が低い為のと、力の差がありダメージは与えられない。
「何よこれっ・・・やる気あるの?」
紗綾に挑発していく華子。流石は東大出身で相手を挑発してから痛めつけようと言うのか・・・。
「ば、馬鹿にしないでよ・・・りゃあ!」
更にドロップキックを放っていく紗綾。だが華子はフラつきもせずに、仁王立ちで笑みを浮かべて観客席に両手を広げてアピールしていた。
立ち上がってから更にエルボースマッシュを華子の胸に叩き込むが、紗綾の攻めが効いていないとばかりに、華子が笑みを浮かべてアピールしていく。
紗綾も焦り出すと、ボディアタックまで繰り出すが、華子にキャッチされてゆっくりとマットに降ろされていった。
「はぁ・・・はぁ・・・・」
呼吸を荒くしている紗綾。緊張と連続した技に息を乱していた。
同時に、紗綾は練習してきた技が効かないからと、焦りもあった。
その紗綾の焦りに対して、華子は笑みを浮かべて近づくと、いきなり張り手を叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「どうなのよ、もうお終いなの?」
その華子の言葉に、紗綾も張り手を返していく。
バシィィ・・・
「まだ負けないわよ!」
その言葉に、華子が片手を挙げてアピールすると、紗綾の頬にパンチを叩き込んだ。
バキッ・・・
「痛いっ・・・」
堪らず顔を押さえてフラつく紗綾。同時にレフリーが顔面への素手でのパンチが反則と注意していく。
ロープを掴んで痛そうな仕草の紗綾だが、レフリーが続行を促していくと、華子が喧嘩キックから髪を鷲掴みにしてから、一気にリング下に落としていく。
華子もリング下に降りると、紗綾の髪を鷲掴みにしてから、一気に鉄柵に振って叩き付けていった。
ガッシャーン!
「いやああぁぁぁ・・・・」
鉄柵に叩き付けられて、悲鳴をあげてグッタリしていく紗綾。
更にグッタリしている紗綾を捕まえてボディリフトで持ち上げていく華子。軽量な紗綾相手だから豪快な投げ技も決まるというもので、ゆっくりと観客にアピールするように持ち上げていた。
「やっ・・・やめて・・・・お願いっ・・・」
高々と持ち上げられて、その恐怖から許してとばかりに哀願する紗綾。
すると、華子は観客席に向かって紗綾を投げ込んだ。
「んああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
悲鳴をあげる紗綾。だが観客達が上手くキャッチしてダメージはあまり受けなかったが、紗綾の身体に無数の手が伸びていた。
「や、やめて・・・やめて・・・お願いっ・・・いやあぁぁぁぁ・・・」
小学生と言う年齢でFカップ。その紗綾の身体に興味を持った観客達が容赦なく手を伸ばしていく。
スクール水着の上から胸まで揉まれている紗綾。あまりの残酷さに黒服達が紗綾を観客席から救出すると、リングに戻していった。
だが、華子はロープ際で戻る紗綾を捕まえると、ブレンバスターで紗綾をマットに叩き付ける。
軽い紗綾は、マットに叩き付けられる身体を浮かす程の衝撃に、放されてからもグッタリと大の字状態でダウンしている。
すると、華子は両手を開いてアピールすると、勢いをつけてストンピングを紗綾の胸に叩き込んだ。
バシッ・・・バシッ・・・
「ああんっ・・・痛いっ・・・・いやあっ・・・」
胸を押さえて悲鳴をあげる紗綾。
更に、無理矢理に起こしてからアピールして、紗綾の胸を突き出すようにして、ロープに押しつけていく華子。
「いくよぉぉぉぉ・・・・小学生だろうがリングに上がれば関係ないんだよ!」
華子は叫ぶと、一気に水着に包まれた紗綾の胸をロープに擦り付けていった。
ギュギュ・・・ギュぅぅぅ・・・・
「んあぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・」
スクール水着の上からとは言え、摩擦熱から胸を責められて絶叫する紗綾。小学生の女の子には残酷な責めだった。
紗綾が悲鳴をあげると、華子は更に笑みを浮かべてロープに擦り付けていく。
「ぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・許してぇぇぇぇぇ・・・・いやああぁぁぁぁぁ・・・・」
頭を激しく振りながら悲鳴をあげていく紗綾。
続けてロープに腕を絡ませてから、紗綾の胸にバストクローで痛めつけていく華子。
スクール水着の上から握られて、Fカップの胸に激痛が走る・・・。
「ひっ・・・ひいぃぃ・・や、やめてぇぇぇぇぇ・・・・」
紗綾が泣き出して、懸命に許して下さいとばかりに哀願する。
だが華子は紗綾の泣き声に更に痛めつけていった。
「ほらほらっ、まだなんだよ!」
続けてバストクローから、バストへのパンチ攻撃。
泣き喚く紗綾の姿に、観客席も同情の声まで出だしていた・・・。
ロープから紗綾を解放すると、今度は倒してからキャメルクラッチで痛めつける華子。
容赦なく鼻に指を入れてから、豚鼻キャメルクラッチで痛めつけると、紗綾は泣きながら悲鳴をあげていた。
「ふがぁ・・・があぁぁぁ・・・あああぁっ・・・・・」
「ほらほらっ・・・豚みたいな恥ずかしい顔を見てもらえよ!」
華子も容赦ない責めを徹底して紗綾にしていく。ある意味で決意が感じられる程のヒールファイト。
しばらく痛めつけていくと、華子が放して紗綾をグッタリとさせると、両手を開いてアピールしてから、華子が助走をつけてサッカーボールキックを脇腹に叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「ひいぃぃぃぃぃ・・・・」
またも紗綾の悲鳴が響き渡るリング上。仰向けになって藻掻き苦しんでいた。
更に胸を踏み付けていく華子。会場内は異様な雰囲気に包まれていたが、華子に対するブーイングが増していく。
「や、やめて・・・やめてください・・・ああっ・・・い、痛いっ・・・」
胸を踏み付けられて両脚をバタバタさせながら悲鳴をあげる紗綾。
しばらく痛めつけてから、華子は仕上げとばかりに紗綾を起こしていった。
グッタリしている紗綾に、ボディスラムを数発連続で叩き込むと、ロープに走ってから勢いをつけてギロチンドロップを喉元に叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「グボォォォォォォ・・・・おおおおっ・・・」
喉元を押さえて転がりながら藻掻き苦しむ紗綾。
「そろそろ終わらせてあげるわ・・・覚悟しなっ!」
華子は終わりとばかりに喉元を切ると言うポーズをとると、一気に紗綾のバックを取ると、グラウンド状態からのチョークスリーパーで締め上げた。
グイッ・・・
「んぐぐっ・・・んんっ・・・」
喉元に食い込む華子の腕に、必死になって掴もうとする紗綾。
その耳元では、華子が意地悪く囁く・・・。
「ふふふっ・・・もう少し私が力を入れると、貴方は窒息して死んじゃうのよ・・・ふふふっ・・・」
あまりの苦しさに焦り出す紗綾。このままリング上で殺されてしまうのではと不安になると、更に藻掻いていった・・・。
華子は足までフックすると、胴締めスリーパー状態になって回転を加えると、紗綾が上を向く形になっていくと、観客からも紗綾の泣き顔が見えた。
ジョワアァァァ・・・・
遂に失神してしまう紗綾。同時に恐怖のあまりに失禁までしてしまい、特製の白いスクール水着の股間から激しく異臭を放つ液体を溢れさせていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
紗綾の失神失禁KO劇に、急いでゴングが打ち鳴らされていく。
そのゴングを聞いて、華子は技を解いてからグッタリと失神している紗綾に、オシッコポーズを取らせるように抱え上げていく。
「これだからお子さまと闘うって聞いて、嫌な予感がしたんだよね・・・」
スクール水着の股間部分から、液体を垂れ流す紗綾をアピールするように、四方の観客席へ向けていく華子。
観客席からは大歓声とブーイングが入り交じる結果となるが、一つだけ言えるのは華子はヒールとして観客には受けていたと言う事だった・・・。



第3試合

『第3試合・・・選手入場っ!』
リングアナのコールに同時にリングに上がっていくのは、お互いが今夜地下プロレスデビューとなる仲村霞と、菊池美香だった。
霞は黒いビキニ、美香はピンク色のビキニでの登場で、早くも観客席から大歓声が送られていた。
更には、霞の88pのバスト、ウエストは53pと言うビキニに強調されたバストに注目が集まりだしていた・・・。
『青コーナー〜身長153p、上から88、53、82〜・・・仲村〜霞〜っ!』
コールを受けると、一礼していく霞。だが観客達の視線は、頭を下げた時に強調される胸の谷間に集中していた。
『赤コーナー〜身長150p、上から78、56、80〜・・・菊池〜美香〜っ!』
コールを受けて、観客席に向かって一礼する美香。そしてアピールの為かスピンキックを披露して拍手を受けていた。
美香の動きに内心焦りの気持ちもある霞。プロレス技は売れる為と練習はしてきたが、飛び技と打撃技は得意ではなかったみたいだった。
レフリーによる説明が終わると、コーナーに戻されていく霞と美香。
『カァーン!』
ゴングと同時に美香がコーナーから飛び出すと、ジャンピングニーパッドを狙っていく。
だが冷静に霞も避けるが、美香の勢いに驚いていた。
間合いが開くと、美香が素早いサイドキックを狙う。
必死にガードするが、ガードした腕が痛い霞。
だが今度はエルボースマッシュから組み付こうとする霞。
美香もエルボーを受けてフラつくと、組み付こうとしてくる霞に、手四つの状態になって力比べの体制に持っていった。
小柄同士だけに、力比べも上手く釣り合いが取れていて、2人とも必死になって相手の手を押していくが、なかなか一方を押し切れないでいた。
すると、そのまま美香が倒れ込むようにしてモンキーフリップで霞を投げつけると、立ち上がってからストンピングで自慢の88pのバストに蹴りを入れていった。
堪らず霞がリング下に転がるように逃げていくと、美香はリング上から挑発する。
霞も美香の動きを見ていると、美香が走り込んで場外の霞にプランチャーを狙う。
だが霞も必死に避けると、美香が鉄柵に激突して自爆していった。
ガッチャーン!
思い切りの良い攻撃だったが、自爆してダメージを負ってしまう美香。
霞も美香の大技に驚くが、動きが鈍くなった所を髪を掴むと、ヘッドロックで締め上げる。
霞の視界に鉄柱が入るが、そのままヘッドロックで締め上げてから、放してから後頭部にエルボーを叩き込む霞。
美香がフラつくと、そのまま放してからリングに戻っていく霞。
リングに戻ると、ビキニを気にしながら直したりして美香の動きを見ていた。
美香もビキニを直したりすると、霞の動きを見ながらリングに戻っていった。
レフリーがお互い続行の指示をすると、霞も美香のスピードのある攻めを警戒して、美香も自爆をしてはと見つめる展開になっていく。
すると、美香が距離を置いてから素早く踏み込んでローキックを叩き込む。
バシィィィ・・・
「痛いっ・・・」
堪らず霞が悲鳴をあげる。
嫌がる霞に、美香はローキックを更に叩き込んでいく。
バシィィィ・・・
「いやあっ・・・・」
可愛らしい声での悲鳴をあげる霞。観客席も盛り上がっていく。
打撃に対しては対処できていない霞。更にミドルキックを受けていくと、堪らず座り込んだ。
決して美香も打撃が上手い訳ではないが、霞は蹴りに対してガードが出来てないからと、美香の蹴りが面白いように決まっていった。
座り込む霞の背中にも蹴りが入ると、霞は呼吸が止まる感覚に苦しんだ。
「んんんんんっ・・・・・」
必死に堪えようとする霞。
美香も打撃で少しでもダメージを与えようと、前から霞のバストへ蹴りを入れた。
バシッ・・・
「ああっ・・・んっ・・・」
胸を押さえ込んで倒れ込む霞。大きな胸がひしゃげる程の衝撃だった。
アクションをこなすだけに、美香の打撃も馬鹿にできない破壊力を持っていた。
霞は堪らずリング下に逃れようとするが、美香が髪を掴んで起こしていく。
今度は顔面へ掌打を放っていくと、霞の頬に容赦なく決まっていった。
バキッ・・・バシッ・・・
これには霞も、踏ん張ると張り手を返していく。
いきなりの反撃に美香も驚くと、霞は至近距離からのラリアットで反撃した。
バシィィィ・・・
喉元に細腕だが叩き付けられてフラつく美香に、霞が飛び込んでのフェイスクラッシャーを炸裂させていく。
バシィィィ・・・
「イタァァァァァ・・・・」
顔面をマットに叩き付けられて、悲鳴をあげていく美香。
悲鳴をあげながらも霞を見上げる美香。
すると、お腹へパンチを叩き込むと、霞がお腹を押さえ込んで苦しむ。
下からタックルの様に組み付いていく美香。
しかし霞が向かってくるからとフロントスリーパーの様にキャッチしながら倒れ込んだ。
美香が上になる体制だが、首を極められて苦しいのは美香の方だった。
霞も下から首を極めていくと、少しでもダメージを与えようと必死に締めていく。
レフリーも美香に対してギブアップの確認をしていくが、美香は少しずつロープの方向へ逃れようとしていた。
すると、汗で滑って技の極めが甘くなると、美香が首を引き抜いてから霞の両肩を押すと、フォールの体制になる。
『ワン・・・・ツー・・・・』
霞が必死に返すと、カウント2でレフリーの手が止まる。
今度はそのまま、美香が霞を俯せにしていくと、キャメルクラッチを極めていった。
グイッ・・・
容赦なく霞の顎を引いていく美香。
「あうっ・・・」
霞の表情が苦悶に歪む。
美香が揺さぶると、霞のビキニに包まれた88pのバストの谷間に、観客席から歓声が飛ぶ。
レフリーがギブアップの確認をするが、霞も必死に激痛に耐えてギブアップは口にしない。
激しい試合に、霞の胸の谷間に汗が流れ落ちるが、更に美香は攻めていた。
なかなかなギブアップしない霞に、美香が技を解いていくとグッタリとしていく霞。
その霞の背中にストンピングを叩き込む美香。
蹴られる度に、霞のバストがマットに押しつけられて変形していく。
「いくぞぉぉぉぉぉ・・・・」
ここで美香がアピールすると、霞に対してパイルドライバーを狙っていく。
頭を両脚で挟むと、ゆっくりと逆さ状態に持っていこうとする美香。
これには霞が嫌がるように両脚をバタバタさせていくと、美香はバランスを崩して倒れ込んだ。
もつれ合う霞と美香。
すると、今度は霞が美香の足を掴むと、一気に片逆エビ固めで攻め立てた。
グイッ・・・
「イタアァァァ・・・イタタタ・・・」
今度は美香が悲鳴をあげていた。霞も必死に極めていくと、美香の後頭部に座るのではと思うほどエグく攻め込んでいた。
一方的にも見えた試合だったが、霞の反撃も激しかった。
霞が技を解くと、足を痛がる美香。
その美香の足に、非情なヒップドロップで攻めると、またも美香が悲鳴をあげた。
「ぎゃああああぁぁぁぁ・・・・・」
スピードや蹴りに苦しめられた霞は、美香の足殺しをすることでダメージを与えようと考えたのだった。
足を押さえて丸まって苦しむ美香。
その美香を起こすと、腰を落として霞が高速ブレンバスターで投げつけていく。
小柄同士の対戦だけに、意外な大技が飛び出すこの試合。
バシィィィ・・・・
美香が大の字になって苦悶の表情を浮かべると、霞がゆっくりと立ち上がってから、胸へエルボードロップを落とした。
グッ・・・
「ぎゃあっ!」
肘爆弾に美香が絶叫すると、続けてフォールの体制になっていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
しかし美香がブリッジで返すが、胸を押さえて痛がっている。
グイッ・・・
美香の髪を掴んで起こしていく霞。
だが美香も霞のお腹へパンチで反撃を試みると、霞がお腹を押さえて苦しんで放していった。
更に霞の88pの見事なバストを殴りつけていく美香。
グニュ・・
「痛いっ・・・」
堪らず胸を押さえて悲鳴をあげる霞。
「いくよぉぉぉぉぉ・・・」
美香は一気に勝負をつけようと、観客に向かって片手を挙げてアピールすると、一気にDDTの体制になっていく。
これには霞も驚いて前に押していくと、美香の身体をロープまで押し込んだ。
『ブレークっ・・・』
ロープを掴む霞を確認すると、レフリーは美香に放すように指示する。
レフリーに言われて、仕方なく放していく美香。
すると、胸を殴られたからと怒った霞が至近距離からラリアットを叩き込む。
バシィィィ・・・
「んあっ・・・・」
堪らずリング下に落ちていく美香。
リング下で仰向けになって苦しむ美香に、霞はエプロンサイドに出てから観客にアピールすると、容赦ないフットスタンプをお腹に叩き込んだ。
グシュ・・・
「ぐふっ・・・うううっ・・・・」
これにはお腹を両手で押さえて苦悶の表情で苦しむ美香。
反吐を吐き出さなかったが、口からは涎を垂れ流していた。
グロッキー状態になった美香をリングに戻していく霞は、リングに戻ると観客席にアピールしていく。
「いくよぉぉぉぉぉぉぉ・・・」
アピールしてから、一気に起こしてからコブラツイストで締め上げていった・・・。
お腹へのダメージから、美香は悲鳴をあげていく。
「イタァァァァァ・・・・んああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
レフリーもギブアップの確認をするが、美香は必死にギブアップを拒むと、大汗を垂れ流しながらも耐えていた。
霞もギブアップ狙いで締め上げていくが、なかなかギブアップしない美香に焦りだしている。
だが、美香は逃れられないと悟ると、ここでギブアップした・・・。
「ぎっ・・ギブっ・・・ギブアップっ!」
美香の口からギブアップの言葉が発せられると、レフリーがゴングを要請していった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に、霞が技を解いていくと、美香がその場にグッタリと倒れ込んでいく。
ピンク色のビキニが汗に変色する程で、特にビキニショーツはヒップの割れ目が分かる程に汗が染み込んでいた・・・。
レフリーによって手を挙げられていく霞。
だが霞は目の前で倒れ込む美香に近づくと、肩を貸すようにして起こしてから、美香の手を掴んで挙げると、観客席に向かってお互いの健闘を讃えるのであった・・・。
この霞の姿に、観客席からは大きな拍手が送られていった・・・。



第4試合

『第4試合っ・・・選手入場っ・・・』
リングアナのコールに、リングに登場したのは堀越紀子。最近バラエティなどでも活躍の場が出てきたが、継続的に使ってくれたらと思い地下リングに立つことになった。
白い特製競泳水着でリングに立つ紀子。コーナーに寄りかかるその視線は鋭かった。
その対戦相手としてリングに登場したのは、何と伝説のヒールのダンプ松元だった。
黒いリンコスで、サングラス姿で竹刀を振り回しながらリングに上がっていくと、早くも紀子に竹刀を向けて威嚇していくダンプ。
40歳を越えてもまだまだ現役のダンプ。いきなりリングアナからマイクを奪うと、アピールしていった。
「何が地下プロレスだぁぁぁぁ・・・。リングに上がったらアイドルもレスラーもないから、覚悟しろよ!・・・この女のファンにとって、地獄の試合にしてやるからなっ!」
女子プロレスラーの中でも、特にプロ意識の強いダンプ。このアピールからもその覚悟が見えるが、生贄とも言える紀子はコーナーで怯えているようにも見えた。
『それでは、青コーナー〜・・・身長165p、上から87、58、89〜・・・堀越〜紀子〜っ!』
コールを受ける、コーナーから数歩歩み出て観客席に向かって一礼していく紀子。
『赤コーナー〜・・・身長163p〜・・・体重127s〜っ!・・・ダンプ〜松元〜っ!』
コールを受けると黙ったままコーナーに寄りかかって紀子に視線を送るダンプ。同時にブーイングの嵐がリングを包む。
『カァーン!』
そしてゴングが鳴らされると、ダンプが余裕の表情でコーナーに寄りかかっていた。
紀子はコーナーから出るが、余裕のダンプに警戒しながら距離を詰めていく。
近づく紀子に、ダンプは手招きして挑発すると、紀子は踏み込んでドロップキックを叩き込む。
バシッ・・・
ダンプの胸に決まるドロップキック。
しかし紀子は跳ね返される形で倒れ込むと、続けて立ち上がってからドロップキックを放っていった。
バシッ・・・
だがまたも跳ね返される紀子。
更に立ち上がってからエルボースマッシュを顔面に数発叩き込む紀子だが、ダンプはガードもせずに技を受けると、いきなり紀子にラリアットを叩き込む。
バシィィィ・・・
「あうっ・・・」
一発のラリアットだったが、強烈な技の前に紀子が大の字になってダウンした。
天井を見上げる紀子。いきなりの一発にまるで理解していないような表情で天井を見ていた・・・。
グイッ・・・
ダウン状態の紀子の髪を鷲掴みにして起こしていくと、ダンプはボディスラムからボディプレスで圧殺すると、早くもフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・ス・・・』
だがカウントギリギリで紀子の肩を浮かせては、観客席に向かって舌を出して挑発していた。
ダンプがゆっくりと立ち上がると、紀子を起こしてからロープに振っていく。
フラフラしながらもロープに飛ばされて、跳ね返っていく紀子。
ダンプはラリアットを狙っていたが、ここは紀子が避けてから、ロープに走ってジャンピングニーパッドで反撃していった。
バキィィィ・・・
ダンプの顎を捉えた紀子のジャンピングニーパッド。
これにはダンプも倒れ込むと、紀子が絶叫してストンピングで攻め込んだ。
「うりゃあっ!・・・おらっ・・・おらっ・・・」
ダンプも技を受けていたが、ゆっくりと立ち上がっていく。
攻めていた紀子も立ち上がってくるダンプに恐怖心を覚えると、サッカーボールキックからストンピング、喧嘩キックと顔面を狙って蹴り続けた。
口の中を切りながらも、ダンプが立ち上がると不気味な笑みを浮かべて紀子を挑発する。
すると、紀子は気勢をあげてからダンプに組み付くと、バラエティ番組でも披露したブレンバスターの体制になっていく。
観客席は一気に盛り上がっていくが、ダンプは笑みを浮かべる始末だった。
紀子は懸命にブレンバスターを狙うが、あまりの体重差に上がるはずもなく、逆に紀子がブレンバスターでマットに叩き付けられていった。
バシィィィ・・・
一瞬呼吸も出来ない程の衝撃に、紀子はダウンしたままだった。
「いくぞぉぉぉぉぉ・・・・」
ダンプが叫ぶと、倒れている紀子を起こしてからトップロープとセカンドロープを使って、観客席側に向けてロープに絡ませていった。
「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
紀子が絶叫した。
ダンプが背後から競泳水着の中に手を入れると、紀子の大きな胸を揉み出した。
観客席からもダンプの反則攻撃が見えていたが、大ブーイングが送られるも歓声まで出る始末。
「おらぁぁぁぁ・・・・アイドルって言っても普通の女なんだよ!」
ブーイングを送る観客に向かって叫ぶダンプ。
胸を揉まれて嫌がる紀子だが、ロープに固定されて逃げることが出来ないでいる。
これにはレフリーがダンプを止めていくと、紀子をロープから放していった。
『ファイトっ!』
続行の指示が出されると、紀子はゆっくりとダンプとの距離を詰めていく。
巨漢のダンプを前に、自分の攻めが通用しないと思い次第に精神的に追いつめられていく紀子。
かつての大池栄子などとのデスマッチは、バラエティでの対決の経験、体格も似ていたから攻撃も通用したが、今夜の相手は現役女子プロレスラー、それもヒール。
すると、紀子の隙を突いてダンプのラリアットが炸裂していく。
バシィィィ・・・
「ふぐうっ・・・」
堪らずリング下に転がるように逃げていく紀子。
その紀子を追うようにダンプがリング下に降りていくと、立ち上がる紀子の脳天に一斗缶を掴んで、叩き付けていった。
バシッ・・・
「んああぁぁぁ・・・・」
悲鳴をあげて座り込む紀子。一斗缶が頭の形に潰れていた。
だがダンプの攻めは終わらない。
「立てこらぁ!」
紀子の髪を掴んで起こしてから、またも一斗缶を脳天に叩き付けていった。
バシッ・・・
「ううっ・・・うっ・・・」
またも倒れ込む紀子。リングサイドの観客からはブーイングと共に、もっとやれと言う声まで上がっている。
フラフラしている紀子だが、目の前のダンプのお腹にパンチで反撃を試みる。
だがダンプは笑みを浮かべると、無理矢理にリングに戻していった。
リング上で倒れ込む紀子。
すると、コーナーからダンプが何かを手にしていった・・・。鈍い輝きを放つ物体は、五寸釘だった。
倒れている紀子を俯せにすると、背中に座るようにして片手で髪を掴んで上を向かせていくダンプ。
「いくぞぉぉぉ・・・」
手にした五寸釘を観客にアピールすると、紀子の額に突き刺すダンプ。
グサグサッ・・・
「ぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
紀子が絶叫すると、額が傷つけられて顔面を血に染めていった。
「おらおらっ・・おらぁぁぁぁ・・・」
「んああぁぁぁぁぁぁ・・・・いやああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
更にダンプの凶器攻撃が紀子の額を襲う。
悲鳴をあげる紀子の顔面は、もう額から流れ出る血で真っ赤になっていく。
白い競泳水着にも血が流れ落ちていく。
この凶器攻撃に、レフリーがダンプを止めていくが、ダンプはレフリーを押して構わず凶器で紀子を痛めつけていく。
レフリーも反則のカウントを数えていくと、ダンプは五寸釘を投げて放すと、何も持っていないとばかりにアピールしていた。
ここでダンプが立ち上がると、紀子から離れていく。
紀子は額を気にしながら立ち上がると、レフリーに反則だとアピールするが、レフリーは続行を促した。
フラフラしている紀子。
ダンプは容赦なく走り込んでボディアタックで倒していくと、傷ついた紀子の額を踏み付けていく。
グイッ・・・グリグリッ・・・
「うぎゃあああぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
傷口を踏み付けられて、両手両脚を激しく動かしては絶叫していく紀子。
ダンプも観客席にアピールするように踏み付けてから、髪を掴んで起こしてはボディスラムでマットに紀子を叩き付けた。
バシィィィィィ・・・・
倒れている紀子に、ダンプはロープ際に連れてからトップロープを両手で握って観客にアピールする。
「いくぞぉぉぉぉぉぉ・・・・」
アピールすると、紀子を跨いでから反動をつけてヒップドロップをお腹に叩き込む。
ボシュ・・・
「んんっ・・・・ホゲェェェェェェ・・・・・」
一瞬間を置くようにしてから、紀子の口から激しく胃液などが噴き上がる。
127sの体重に勢いが足された衝撃が、紀子のお腹を襲い内臓を圧迫したのだから、相当なダメージが想像される。
失神こそしないが、紀子の目は虚ろになっていた。
ダンプはゆっくりと紀子の両肩を手で押さえると、フォールのアピールをする。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・・・・』
だが、紀子が虚ろな目をしているのに、ここで意地になって肩を浮かせた。
その瞬間、観客席からは大歓声が送られていった・・・。
『いいぞぉぉぉぉ・・・堀越っ!』
『アイドルの意地を見せてやれっ!』
だが紀子の頑張りもダンプの前ではここまでだった。
ダンプもフォールを返されたからと、立ち上がると飛び上がってヒップドロップをお腹に叩き込むと、紀子を容赦なく失神に追い込んでいく。意識を失い口から胃液などを垂れ流す紀子。
その紀子の顔面を踏み付けながら、ダンプはフォールを要求すると、レフリーもスリーカウントを入れた。
『カンカンカンカン・・・』
あまりに凄まじいダンプの攻め。紀子も意地を見せるも無惨な大流血失神KOと言う結果に終わってしまった・・・。
レフリーはダンプの手を挙げていくが、会場内からはあまり拍手も起きていなかった。
「暴れ足りないんだっ・・・このやろ〜っ!」
ダンプは叫びながらリングを後にする。
紀子はリングドクターが応急処置をリング上でしてから、担架に乗せられて医務室に直行となっていくのであった。
担架で運ばれる血塗れの紀子に対して、観客からは歓声と共に拍手が送られていった・・・・。



第5試合

『第5試合っ・・・』
リングアナがコールすると、リングに上がるのはバラエティなどで活躍している多丸麻紀だった。モデル出身とあって、特製の白い競泳水着姿の麻紀は、そのスタイルの良さが際だっていて、観客達の視線を集めていた・・・。
緊張しながらも、トップロープを掴んで身体を動かしてはゴングを待っている様子の麻紀。
その対戦相手としてリングに上がってきたのは、バラエティではマラソンからレスリングまで挑戦したりとチャレンジ精神旺盛の濱口順子だった。
壕プロの中で地下プロレスの話が出て、それを聞いてプロレスにもチャレンジしてみようかと、順子は今夜の出場を決めて、プロレス特訓もしてきたと言う話だった。
赤いワンピース水着姿の順子は、反対コーナーに立つ麻紀を見て一礼するが、早くも視線は鋭かった。
『青コーナー〜っ・・・T172B84W59H87〜・・・多丸〜麻紀〜っ!』
リングアナが早くもコールを始めていくと、麻紀は黙ったまま一礼すると、水着をチェックするなど試合を始める準備をしていく。
『赤コーナー〜っ・・・T166B85W62H80〜・・・濱口〜順子〜っ!』
コールを受けて一礼すると、早くも飛び跳ねたりして気合いを入れていく順子。
レフリーがリング中央でチェックすると、ここでコーナーに戻されてゴングが要請されていった。
『カァーン!』
ゴングと同時に、お互いがコーナーから飛び出すと、距離を置いて睨み合っていた。
麻紀は片手を出して力比べを挑発していくが、順子はそれに応じず、いきなりタックルを仕掛けていく。
だが麻紀もタックルを切ると、またも距離を置いていった。
順子はまたもタックルを仕掛けていくが、まだスピード感がなく、麻紀も上手くタイミングを計って切っていく。
今度は逆に麻紀が走り込むと、一気にネックブリーカードロップを仕掛けた。
バシィィーン!
「あうっ・・・」
順子が後頭部をマットに叩き付けられて悲鳴をあげる。
麻紀は続けて立ち上がると、髪を掴んで起こしてから水平チョップから、ボディスラムの体制になっていく。
だが簡単にあげられないと麻紀の表情にも焦りが出るが、踏ん張って順子の身体を投げつけていった。
バシィィィ・・・
倒れた順子にストンピングを叩き込む麻紀。
蹴られてはとばかりに、順子もロープを掴んでレフリーにアピールすると、麻紀をレフリーが制止していく。
『ロープ!』
レフリーに止められて麻紀が距離を置いていくと、順子が鋭い視線を麻紀に送りながら立ち上がっていく。
続行になると、順子はレスリングの様な構えから、一気にタックルを狙っていった。
麻紀がまたタックルを切りに行くが、順子が組み付いてから一気に水車投げで麻紀をマットに叩き付けた。
バシィィィ・・・
「ぐっ・・・」
これには麻紀の表情が苦痛に歪む。
続けて順子がサイドポジションを奪っていくと、グラウンド状態で首を極めていく順子。
麻紀も逃れようと身体を動かすが、順子は両脚を大きく開いて麻紀の動きを止めていく。
次第に汗が浮かび出す麻紀と順子。
順子は技を解くと、立ち上がって素早くストンピングを叩き込んでから、フォールの体制になっていく。
『ワン・・・・ツー・・・』
麻紀も初めてのフォールなのでどう返したらと戸惑うが、カウント2で肩を浮かせた。
続けて順子はマットに座らせた状態にして、麻紀の首に腕を巻き付けてスリーパーで締め上げる。
グイグイ・・・
「ギブっ?・・・ギブアップする?」
順子が激しく言葉を投げかける。
「ノォォォォ・・・・誰がこんな技でギブするのよ!」
苦痛に顔を歪める麻紀は、ギブアップの問いに耐えていく。
少しずつ麻紀のスタミナを奪っていこうと揺さぶりかける順子。
苦しむ麻紀も少しずつだが、ロープに逃れようと身体を動かしていくと、ロープに足が届いた。
『ロープっ!・・・ロープっ!』
レフリーがブレークを指示すると、順子が技を解いてから離れていく。
麻紀もゆっくりと立ち上がると、水着を気にしながら構えていく。
順子が先に大振りの張り手を出していくと、麻紀も張り手で返していく。
バシッ・・・バシッ・・・
「イタッ・・・」
「何するのよ!」
お互いが引かないと、順子はいきなりタックルで倒していく。
今度は倒した麻紀の上になっていくと、体重を乗せてダメージを与えようとしていく順子。
麻紀も乗られているだけでも呼吸が苦しくなって、スタミナが奪われていく・・・。
これには麻紀がブリッジで抵抗するが、順子も上手くバランスを取って上をキープしていくと、一気に馬乗り状態になっていった。
ここで総合格闘技ルールだと顔面へパンチだが、プロレスルールでは素手での顔面パンチは反則なので、順子は張り手で顔面を叩いた。
バシッ・・・バシッ・・・
「イタッ・・・痛いっ・・・何するのよ!」
麻紀も頬を叩かれては怒ったように叫んでいく。
「何って、倒さないと駄目でしょう!」
順子もエキサイトして叫び声をあげていくと、会場内も盛り上がっていった。
更に順子は、体制を入れ替えてからグラウンド状態からバックを取ると、一気にボディシザースで締め上げる。
グイッ・・・
「ぐふっ・・・ぐううっ・・・く、苦しい・・・・」
ボディシザースで締め上げられると、麻紀の表情が苦痛に歪む。
順子もギブアップ狙いで締め上げるが、麻紀は苦悶の表情を浮かべるも、ギブアップの言葉は口にしない。
すると、麻紀が意地になってボディシザースを極めていた順子の脚に、エルボーで抵抗していく。
ゴキッ・・
「ぐっ・・・」
今度は順子の表情が苦悶に歪む。
だが脚のロックが外れないと、麻紀の表情も苦しそうだった。
麻紀も必死になってエルボーを叩き込むと、遂に順子がボディシザースを解いていく。
脚を庇うように転がってリング下にエスケープしていく順子。麻紀も立ち上がるが、ロープを掴んで呼吸を整えていく。
順子はリング下で麻紀を見つめると、ゆっくりとリングに戻っていく。
麻紀もロープ際でダメージを与えようと考えて近づくと、ロープ際で逆にエルボーを受けて倒れ込む。
バキッ・・・
「ぐっ・・・」
その麻紀にロープを素早く潜ると、順子がストンピングで攻めていく。
スレンダーな麻紀の身体に、力強いストンピングが襲っていくと、悲鳴をあげて苦しんだ。
「イタッ・・・くうっ・・・」
「ほらほらっ・・・もっと痛めつけてあげるわよ!」
順子も徹底的にダメージを与えないといけないと、激しく蹴りこんでいく。
グイッ・・・
「ううっ・・・」
髪を掴んで順子が麻紀を起こすと、ボディスラムからフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・・』
カウントギリギリで返す麻紀。意地になっているが、呼吸も乱れて苦しそうだった。
逆に順子はスリーカウントとばかりにレフリーに抗議していく。
「カウント入ったでしょ!・・何してるのよ、レフリーっ!」
順子がレフリーに詰め寄ると、麻紀はフラつきながらも立ち上がっていく。
ロープを掴んで呼吸を整えていく麻紀。
一方、レフリーに詰め寄っていた順子だが、麻紀が立ち上がったからと距離を詰めていった。
麻紀もバラエティで順子がレスリングをしたと言う情報から、タックルを警戒している。
一方、順子は試合のペースを握っていると言う安心感があるのか、タックルでテイクダウンを奪ってから関節でもと考えているのか、タックルのように構えでタイミングを計っている。
すると、順子がタックルを狙っていくと、麻紀は両手で突き放すようにして切っていく。
順子もタックルが切られて焦るが、切られた後に何もしてこない麻紀に、またもタックルを狙っていく。
だが、これには麻紀が首を抱え込むようにキャッチすると、勢い良く倒れ込んだ。
倒れた後に、麻紀が体制を入れ替えようとするが、順子の動きが鈍くなる。
そう、偶然にもタックルから倒れ込んだ時、DDTのように順子が自爆してしまったのだった。
「くっ・・・ううっ・・・・」
試合を握っていた自信もあり、順子は悔しがるが、身体が言うことを聞かなかった・・・。
麻紀も戸惑うが、観客席からの歓声を聞くと、片手を挙げてアピールしていく。
「いくよぉぉぉぉぉ・・・・」
麻紀はアピールすると、順子を俯せにして一気にキャメルクラッチで揺さぶりかけた。
グイグイっ・・・・
「んんんんっ・・・ううっ・・・」
顎に引かれて、上半身も反らされて苦しむ順子。
更に麻紀が両腕を脚にフックさせるようにして、更にダメージを与えていく。
キャメルクラッチから逃れられない順子は、ここで無念のギブアップをしていくのだった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
レフリーが順子のギブアップを認めて試合を止めていくと、技を解かれた順子は苦悶の表情でグッタリして、麻紀もその場に座り込むようにして周りを見つめていた。
試合には勝利したが、麻紀はこれからの地下リングでは課題が多くのも事実で、逆に試合には負けた順子は、体格からも今後のヘビー級戦線でも面白い存在になるのではと、観客席からは声が漏れていた・・・。



第6試合

『第6試合っ・・・選手入場っ!』
コールを受けてリングに上がるのは、先日のバラエティでレスリング対決をしたばかりの羽柴真由美と、蒼井空だった。
真由美はスポーツビキニ、空は補強されたビキニを着てのリングインだったが、バラエティと違い地下プロレスのリングでは、組技だけではないので、今夜デビュー戦の空は不利と言うのは否めない。
逆に真由美は、あの一戦で素人に苦戦としてネットなどで弱い説も出たが、今夜はこの対決に意欲を燃やしていた・・・。
逆に空は、この地下プロレスの異様な雰囲気に恐怖感すら感じていたが、目の前の真由美とプロレス対決と聞いて緊張はしていたが、どんな試合になるか想像もしていないでいた。
『青コーナー〜身長155p、上から90、58、83〜・・・Gカップファイター・・・蒼井〜空〜っ!』
AV嬢の空は、脱げても構わないようなビキニ姿だったが、大歓声に笑顔でガッツポーズまでしている空。
『赤コーナー〜身長152p、上から82、58、82〜・・・羽柴〜真由美〜っ!』
逆に今夜は徹底的に空を痛めつけて、自らの強さをアピールしようと考えていた真由美。ゆっくりと一礼してから、コーナーで身体を動かしていた。
『カァーン!』
ゴングと同時にコーナーから飛び出して空に飛び蹴りを入れていく真由美。
咄嗟に避けるが、真由美の素早さに驚く空。
「何がタレントよ。AV嬢って肩書きで番組に出れば良かったのよ!」
真由美は更に叫ぶと、タックルの様に組み付いていく。
これには空もガッチリと受け止めるようにして潰していくと、俯せ状態で潰れた真由美の上から押さえていく。
「何よ、貴方だって素人の私にポイント取られて動揺してたくせに・・・その言い方やめて!」
上から空が叫ぶ。
その2人の取っ組み合いに、観客席からはプロレスをやれとブーイングが飛び出した。
『ブレークっ・・・』
これにはレフリーが2人を止めると、立たせてから距離を置かせていく。
またも続行されると、今度は空がタックルの様な構えで距離を詰めていくと、真由美は打撃の構えをして牽制する。
バシッ・・・
タックルを仕掛けようとした空の顔面に、真由美のパンチが叩き込まれた。
これには空が苦悶の表情を浮かべると、続けてミドルキックが炸裂する。
バシィィィ・・・
「ぐうっ・・・」
一瞬、空の動きが止まると、真由美が顔面にパンチを叩き込む。
だがこれにはレフリーが反則だからと注意すると、真由美はレフリーにも抗議していった。
「何よ、これくらいで止めないでよね!」
その真由美の言葉に、観客席から大ブーイングが起きていく。
『羽柴っ、プロとして恥を知れ、恥を!』
『素人には強い羽柴っ・・・羽柴っ・・・』
ブーイングの嵐に、空は殴られた頬を押さえながら距離を取っていく。
距離を置いていく空に、真由美の素早いジャンピングニーパッドが炸裂すると、空が堪らずダウンしていく。
倒れた空に馬乗りになっていく真由美は、拳を固めて観客にアピールすると、またも空の顔面を殴りつけていった。
バキッ・・・バキッ・・・
「痛いっ・・・いやっ!」
堪らず悲鳴をあげて痛がる空。
「どうなのよ、返してみなさいよ!」
真由美も意地悪く上から押さえつけてスタミナを奪おうとしていく。
必死にブリッジで返そうとする空。
真由美がバランスを崩すが、意地悪くお腹にパンチを入れたりして崩していくと、馬乗りの体制をキープしていった。
またも上から顔面へパンチを落としていく真由美。
バキッ・・・
「ひいっ・・・」
空が悲鳴をあげて痛がると、レフリーがここで止めて真由美を立たせていく。
『羽柴っ・・・顔面パンチは反則だっ!』
レフリーが少し怒って真由美に注意すると、真由美は構わないと言う表情でコーナーに戻っていく。
空は立ち上がると、レフリーに続行の意志確認を受けてから、コーナーに戻っていく。その空に対しては、観客席からは大歓声が、真由美に対してはブーイングが送られていく。
『ファイトっ!』
レフリーの掛け声に、今度は空が飛び出してタックルを決めていく。
これには真由美が倒されて、空が上を取っていくと、冷静に上から肘を喉元に押しつけていった。
練習してきたのか、真由美の喉元にギロチンチョークが決まっていくと、真由美は両脚を開いて返そうとしていく。
その表情から、上手く体重の乗ったギロチンチョークが効いている様で、真由美の表情が苦悶に歪む。
レフリーもギブアップの確認をするが、真由美がギブアップする訳もなく、逆に空の髪の毛を掴んで引っ張っていった。
「きゃああぁぁぁぁ・・・」
空が悲鳴をあげて技を解くと、真由美が立ち上がって蹴り出していく。
だがレフリーが割ってはいると、真由美に反則だとまたも注意していくと、真由美は不機嫌そうな表情で抗議する。
空は困ったような表情を浮かべると、レフリーは真由美に対してあまり酷い反則に対しては、反則負けにすると警告した。
またも試合が再開されると、今度は真由美も打撃の構えから距離を詰めていく。
空もタックルに行きたいが、真由美の構えに飛び込めないでいた。
すると、真由美がローキックで空の脚へダメージを与えていくと、空の表情が苦悶に歪む。
更にインローなどで空の脚を痛めつけていく真由美。
バシッ・・・バシィィィ・・・
打撃に対しての練習を積んでこなかったのか、空は蹴り続けられると、白い脚が内出血からどす黒くなっていく。
タックルを仕掛けるが、蹴りのダメージからスピードが殺されて、逆に顔面に掌打を受けてフラつく空。
真由美もパンチを止めて、反則にならない掌打で痛めつけていく。
これには空が抱きついていくが、真由美が膝蹴りを入れて放していった。
ボシュ・・・
「ぐふっ・・・ううっ・・・」
口から涎を垂らして身体をくの字にして苦しむ空。
続けてハイキックで空をダウンさせていく真由美。
バシィィィ・・・
必死に四つん這い状態から立ち上がろうとする空。
すると、サッカーボールキックで自慢のGカップバストを蹴り上げる真由美。
グニュウゥゥゥ・・・・
「ぎゃああぁぁぁぁ・・・・」
堪らず空が絶叫しながら、胸を押さえて藻掻き苦しむ。
「大きな胸してるから、さぞかし痛いでしょうね・・・」
更にヒップにも蹴りを入れて痛めつけていく真由美。
空は堪らずリング下に転がるように逃れていくと、真由美もリング下に降りていった。
「や、やめてよ・・・」
空は脚などへのダメージから逃げようとするが、真由美が背後から飛び蹴りを入れて倒すと、容赦ないキャメルクラッチが炸裂していく。
グイッ・・・
空の上半身が反らされていくと、空は激痛から藻掻き出す。
すると、真由美が不気味な笑みを浮かべると、囁く・・・。
「ふふふっ・・・ここはバラエティではなく・・・地下プロレスのリングなの・・・分かるかしら・・・」
そう言うと、一気にビキニブラジャーを剥ぎ取っていった。
空の90pのGカップバストが露わになると、大歓声が起き出すが、真由美に対するブーイングも起きていく。
更に首に剥ぎ取ったビキニを巻き付けて、そのままキャメルクラッチのように反らしていく真由美。
「んぐぐっ・・・ううっ・・・・」
空は必死にビキニを掴もうとするが、首に食い込んで口から涎を垂れ流しながら、藻掻いていた。
失神寸前の空を放していく真由美。
空を放すと、真由美は余裕の表情でリングに戻っていくと、ガッツポーズをして観客にアピールしていくが、観客からはブーイングが起きていった。
『プロ格闘家って肩書きで、ビキニ剥ぎなんて恥ずかしいぞ!』
『アイドルにも負けるんじゃないか!・・・大池栄子とかと闘ってみろよ!』
リング上の真由美は怒り出すが、リング下では空が咳き込みながらも、AV嬢と言ってもビキニを剥ぎ取られた事に怒り出すと、リングにゆっくりと戻っていく・・・。
すると、いきなり真由美に組み付いていく空。
「よくも水着を剥いでくれたわね!」
そう叫ぶと、真由美のスポーツビキニを剥ぎ取りにかかる空。
「何するのよ、おらっ!」
怒った真由美は、その空の頬にエルボーを叩き込むと、続けて顔面を殴りだしていった。
バキッ・・・バキッ・・・
空がフラつくが、、必死にタックルを仕掛けるが、真由美に潰されては殴られていく。
この状態に、レフリーは真由美の反則をとってゴングを要請した。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打されると、真由美は自分が勝ったと思いガッツポーズを取るが、レフリーはフラついて立ち上がる空の手を挙げていった。
『ただ今の試合、反則勝ちで蒼井空の勝利とします!』
そのコールに、真由美がレフリーに詰めるが、再三の反則に対しての裁定と言う事で、真由美の言葉にレフリーは耳を貸さなかった。
この2人の因縁は続くのか・・・。



第7試合

『第7試合っ・・・』
次にリングに上がっていくのは、あのグラビアツートップ時代もあった乙羽と戸向美奈子の2人だった。
グラビアで活躍していた2人だけに、黒いビキニ姿での登場だったが、かつて第25回大会で直接対決をした時は、勝負とは言え非情な攻めで乙羽が勝利していた。
美奈子としても、地下プロレス開幕で股間からの流血、それから乙羽と共々残酷な試合で痛めつけられたりしていたが、乙羽と比べると飯嶋直子とのマッチメークなど、残酷さでは自分が上であり、この試合は何としても勝ちたいと内心は思っていた。
『青コーナー〜・・・T156B90W58H85〜・・・戸向〜美奈子〜っ!』
コールを受けると一礼していく美奈子。ビキニの様子を気にしながらも、コーナーに寄りかかると乙羽を見つめていた。
『赤コーナー〜・・・T157B89W59H85〜・・・乙〜羽〜っ!』
そしてコールを受けて笑顔で一礼していく乙羽。反対コーナーからの美奈子の視線に、少し戸惑った表情を見せるも、コーナーに戻ってから寄りかかると、試合の事に集中しようとしていた。
レフリーがリング中央でボディチェックをしている時、乙羽が言葉を掛けた。
「美奈子ちゃん、久しぶり・・・。今夜は精一杯闘いましょうね・・・」
その言葉に、美奈子が返す。
「何言ってるのよ。私はこの試合が組まれるのを待ってたんだから・・・。今夜はどちらが強いか、お客さんにアピールさせてもらうわ、覚悟してよね!」
その美奈子の言葉に、乙羽はこの背中に恐怖すら感じていた。
『カァーン!』
そんな事は構わず、レフリーが試合を開始させていくと、まずはコーナーからお互いが出ると、距離を置いて睨み合う展開から始まっていく試合。
そしてリング中央で手四つで組み合うと、力比べのような展開のリング上。
かつてのグラビアツートップの2人が、シングル戦で激突しているリング上に、観客達は興奮していた。
お互いが引かない展開に、早くも額からは汗が流れ出していた。
すると、美奈子が蹴りを出してから、手が離れると水平チョップをバストに叩き込む。
バシッ・・・バシッ・・・
「イタッ・・・痛いっ・・・」
堪らず胸を押さえて痛がる乙羽。
すると、ロープに走り込んでから何か狙っていく美奈子。
だが乙羽が避けるようにして距離を置いていくと、またも睨み合っていく展開になっていく。
乙羽はビキニを気にしながらも美奈子を睨み付けていくと、美奈子も笑みを浮かべて挑発した。
すると、乙羽が前蹴りを出していくと、美奈子はお腹に受けて苦しむが、構わず至近距離からのラリアットを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「えっ・・・ああんっ・・・」
堪らずダウンする乙羽。
その乙羽にボディプレスから早くもフォールの体制になっていく美奈子。
レフリーがカウントを数えようとすると、乙羽の肩を浮かせて美奈子が立ち上がると、観客に向かってアピールしていった。
乙羽は転がるようにリング下に降りると、リング上でアピールする美奈子を見つめながら呼吸を整えていた。
ビキニを気にしながらも乙羽がエプロンサイドに上がると、美奈子は距離を詰めて挑発する。
乙羽も警戒しながらもリングに戻ると、またも睨み合いの展開になっていった。
今度は乙羽がタックルを狙うが、美奈子も上手く距離を置いて逃れると、喧嘩キックからフラついた乙羽をロープに振っていく。
返ってきたところへ、美奈子のラリアットが炸裂。
バシィィィ・・・
「痛いぃぃぃ・・・・」
堪らず倒れ込む乙羽。
美奈子はゆっくりストンピングを胸に叩き込むと、痛がる乙羽の胸をグリグリと踏み付けながら両手を広げて観客にアピールしていった。
『いいぞ〜っ、もっとやれ〜っ!』
『戸向っ・・・乙羽をもっと痛めつけろ!』
美奈子を応援する観客から声援が飛ぶ。
89pのバストを踏みしめられて、乙羽は痛さに喘いでいた・・・。
両脚をバタバタさせて痛いと言うことをアピールする乙羽。美奈子は構わず踏み付けてアピールする展開になっていく。
だがレフリーが美奈子に注意すると、美奈子は不満そうな表情を浮かべながらも乙羽から離れていった。
乙羽が胸を気にしながら立ち上がっていくと、美奈子も乙羽の動きを見つめていくリング上。
この展開から、乙羽が一気に踏み込んでドロップキックを放っていく。
バシィィィィ・・・
美奈子が堪らず倒れると、起きあがるところを顔面にドロップキックを叩き込む乙羽。
バシィィィィ・・・
「ぐっ・・・」
これには美奈子も顔面を押さえて痛がると、乙羽が観客にアピールしてから髪を掴んで起こしていく。
『乙羽ちゃん頑張れ〜っ!』
観客席からも声援が飛ぶ中、乙羽は背後からスリーパーで締め上げていく。
グイッ・・・
乙羽のスリーパーに美奈子は近くのロープに手を伸ばしていく。
乙羽もスタミナを奪っていきたい所だが、美奈子がロープに逃れるとレフリーの指示で放していくのであった。
喉元を気にする美奈子に、乙羽は更に喧嘩キックを叩き込むとリング下に落としていく。珍しいラフファイトに会場が盛り上がるが、美奈子はリング下に蹴り落とされた事に腹を立てた。
リング下で呼吸を整えながら、リングサイドから何か使える物はないかと視線を周りに向けていく美奈子。
リング上では乙羽がトップロープを掴みながら美奈子の動きを見ている。
美奈子がタイミングを計ってリングに戻ると、乙羽は走り込んで低空ドロップキックで美奈子をリング下に落としていった。
またもリング下に落ちた美奈子は、鋭い視線で乙羽を睨み付けていく。
リング上では歓声に応えるように笑顔を浮かべる乙羽。
美奈子もゆっくりとリングサイドを歩き出すと、エプロンサイドに上がっていく。
乙羽はまたもロープ越しに何か仕掛けようと近づくと、美奈子も張り手を叩き込む。
バシィィィ・・・
この張り手に、乙羽も無言で張り手を返すと、頬を張られた怒りから美奈子が拳を固めると、乙羽の顔面にグーパンチを叩き込んだ。
バキッ・・・
「痛いっ・・・」
堪らず顔面を押さえてフラつく乙羽。
美奈子は拳を突き上げてアピールすると、リングインしてから喧嘩キックから倒していく。
更に馬乗りになってから嫌がる乙羽の顔面を殴りつけていく美奈子。
『いいぞぉ〜、美奈子ちゃ〜ん!』
『反則、反則、レフリーどこ見てるんだよ!』
観客席も盛り上がる中、乙羽は顔面へのパンチ攻撃に悲鳴をあげているが、レフリーも急いで素手による顔面パンチを注意していく。
試合の流れが美奈子に流れてしまったのか、顔面パンチの衝撃に乙羽の動きが鈍くなる。
グイッ・・・
「立ちなさいよ・・・ほらっ!」
乙羽を無理矢理に起こしていく美奈子。
顔面を押さえようとする乙羽に、ノーガードのバストへ膝蹴りを叩き込むと、乙羽が絶叫する。
グニュ・・・
「ぎゃああああぁぁぁぁ・・・・」
ビキニに包まれた乳房への膝蹴りは、相当なダメージを受けたらしく、乙羽はフラフラしながら倒れ込んだ。
一気に美奈子が倒れた乙羽の腕を掴むと、腕拉ぎ逆十字固めを極めていく。
グイッ・・・
「ぎゃああああぁぁぁぁぁ・・・・痛いぃぃぃぃぃぃ・・・」
両脚をバタバタさせて藻掻き苦しむ乙羽。
「どう、ギブする?・・・肘が折れちゃうよ!」
美奈子も必死に技を極めていくが、関節を逆に極めると言う格闘技的な腕拉ぎでないため、乙羽も粘っていた。
額から汗を流しながらも、必死にロープに逃れようとする乙羽。
「ノォォォォ・・・・ああああっ・・・・ノォォォォォォォォ・・・・」
泣きそうな表情を浮かべるも、少しずつ耐えながらロープに近づいていく乙羽。
すると、美奈子は一気に技を解いてから、苦しむ乙羽の腕にストンピングを叩き込んでから、ロープに走ってから顔面へ蹴りを入れていった。
バシィィィ・・・
「ぎゃああぁぁぁぁ・・・・」
堪らず顔面を両手で押さえて絶叫する乙羽。
転がるようにリング下に逃れようとすると、美奈子もリング下に降りていく。
「逃がさないわよ・・・覚悟しなさいよ・・・」
美奈子が囁くと、観客席に片手を挙げてアピールしてから、苦しむ乙羽の髪を掴んで起こしていった。
だが乙羽も美奈子のお腹へパンチを入れて反撃するが、美奈子がフラつくも顔面を掻きむしって更に痛めつけていく。
ガリッ・・・
「うぎゃあああぁぁぁぁ・・・・ひ、ひどい・・・」
乙羽が顔面を押さえてフラフラしていると、背後からドロップキックで鉄柵に叩き付けていく美奈子。
ガッシャーン・・・
音を立てて乙羽が観客席に倒れ込むと、グッタリする乙羽の汗ばむ肌などに無数の手が伸びていった・・・。
『お、乙羽ちゃんの身体、柔らかいなっ・・・』
『どうせなら、ヒップもバストも揉んだりしてやろうぜっ!』
美奈子はリングサイドから観客の楽しんでいるシーンを見つめていたが、乙羽は必死に藻掻くように触られることを拒んでいた。
「いやっ・・・やめてください・・・試合中なんです・・・いやぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
触ってくる観客を押しのけて、乙羽が鉄柵から逃れていくが、観客から逃れるためにスタミナをまたも消耗して、ダメージを受けてしまっていた。
フラフラしている乙羽に、美奈子は笑みを浮かべて髪を掴むとリングも戻そうとしていく。
「地下プロレスって言っても、貴方にはキチンと勝ちたいからリングに戻るわよ!」
美奈子が叫ぶと、リングに乙羽を戻していった。
乙羽も立ち上がろうとすると、美奈子は容赦なくラリアットで倒していく。
転がるように倒れ込む乙羽に、美奈子が走り込んでのバスト直撃のエルボードロップを落としていく。
グニュ・・・
「ぎゃああぁぁぁ・・・・・」
リングに響き渡る乙羽の悲鳴。
「乙羽ちゃん・・・そろそろ限界かしら?」
美奈子はゆっくりとカヴァーしていくと、レフリーにカウントを要求する。
『ワン・・・・ツー・・・・ス・・・・』
「くはっ・・・」
カウントギリギリで肩を浮かせていく乙羽。負けたくないと言うのが観客にも見て分かった。
「ま・・・負けないわ・・・」
乙羽は天井を見つめながら呟く。
すると、美奈子は髪を掴んで起こしてから、ボディスラムを狙っていく。
だが、乙羽が上手く丸め込むとスモールパッケージホールドでフォールを狙っていった。
『ワン・・・・ツー・・・』
急いで美奈子がフォールから逃れるが、いきなりの乙羽の反撃に驚きの表情を浮かべた。
マットに座って驚く美奈子に、乙羽は立ち上がると気合いを入れていく。
「い・・・いくわよっ!」
そう叫ぶと、容赦なく美奈子の顔面へ蹴りを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「ぶふっ・・・・」
これには美奈子が大の字に倒れると、乙羽はチャンスと思い観客にアピールしてから、一気に足4の字固めを極めていく。
グイッ・・・
「どう・・・美奈子ちゃん!・・・・これは痛いわよ!」
「ぎゃああぁぁぁぁ・・・・い、痛くないわよ・・・ああっ・・・・」
両脚に走る激痛に美奈子が悲鳴をあげるが、必死に強がっても見せていた。
ロープに手を伸ばす美奈子。
しかし乙羽も攻め続けられていたからダメージがあるので、これで決めたいと思っていた。
反転されないようにとしている乙羽だが、美奈子が少しずつロープに近づく。
『ロープっ・・・ブレークっ・・・ブレークっ・・』
レフリーが美奈子の手がロープを掴んだからと乙羽に放すように指示すると、乙羽は技を解いてからゆっくりと立ち上がる。
美奈子も脚を気にしながら立ち上がると、レフリーが続行を指示した。
距離を置いていくが、乙羽が走り込んでエルボースマッシュを仕掛けると、美奈子の頬に当たってダウンしていく。
バキッ・・・
「ぐっ・・・」
更に乙羽は全体重を掛けてのストンピングを叩き込むと、美奈子に覆い被さるようにフォールした。
『ワン・・・・ツー・・・・』
だが美奈子は肩を浮かせて返すと、乙羽はマットに座らせた状態でスリーパーで締め上げていく。
グイッ・・・
「くっ・・・」
苦しそうに手を伸ばしていく美奈子。
「ギブっ・・・ギブアップ?」
乙羽も激しい口調でギブアップを迫るが、美奈子も耐えていた。
「だ、誰が・・・ギブなんて・・・」
耐える美奈子は、ゆっくりとロープに逃れていく。
レフリーは美奈子の手がロープに届いたからと放すように指示すると、乙羽が技を解いていく。
お互いが立ち上がると、いきなり美奈子が水平チョップを乙羽の喉元に叩き込む。
バシィィィィ・・・・バシッ・・・
「ぐふっ・・・ううっ・・・」
いきなりの美奈子の攻めにフラついていく乙羽。
乙羽も張り手を返すが、美奈子は至近距離からラリアットを叩き込むと、飛び上がって乙羽の胸にエルボードロップを落とした。
グニュ・・・
「ぎゃああぁぁぁぁぁ・・・・・」
鋭い肘爆弾に乙羽が絶叫しながら転がっていく。胸を押さえているが、相当のダメージを受けたようだった。
「そろそろ決めるよ!」
美奈子が叫ぶと、乙羽の髪を掴んで起こしていく。
ゆっくりと首に腕を巻き付けると、DDTで脳天から叩き付けていく美奈子。
バシィィィ・・・・
「きゃああぁぁぁ・・・」
思わず悲鳴をあげる乙羽だが、休む間もなく美奈子は攻めていく。
今度はゆっくりとツームストンパイルドライバーの体制にもっていくと、そのまま乙羽を脳天からマットに叩き付ける。
「ふぐうっ・・・」
変な声をあげてグッタリとしていく乙羽。
そのグッタリとする乙羽を仰向けにすると、ゆっくりとフォールしていく美奈子。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・・』
カウントギリギリで返していく乙羽。誰もが試合が決まったと思っていただけに、観客席からは拍手が送られていく。
すると、美奈子は乙羽のバストへストンピングを叩き込んでからフォールする。
『ワン・・・・ツー・・・・ス・・・・』
だがまたも返していく乙羽。
「しぶといわね・・・」
美奈子も乙羽の粘りに驚いていたが、乙羽も呼吸を荒くしながらも、反撃を考えていた。
だが仰向け状態からダメージが大きく立ち上がれないと、美奈子が跨いでから、観客席にアピールする。
「これで終わりにするわよ〜っ!」
そう叫ぶと、飛び上がって全体重を乗せたヒップドロップをバストに叩き込んだ。
『ワン・・・・ツー・・・・スリィィィィィー・・・・』
これには乙羽も返せずに、レフリーのスリーカウントにリングに沈んでいった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に、美奈子の勝利が決まっていく。
勝った美奈子は腕を挙げられていくが、観客席からは負けた乙羽に対しても惜しみない拍手が送られるのであった。
乙羽は呼吸を荒くして仰向けに倒れて立ち上がれないと、美奈子も乙羽の様子を気にするが、しばらくすると乙羽も立ち上がってお互いの健闘を讃えて握手していくのであった・・・・。



第8試合

『第8試合っ・・・選手入場っ!』
コールが始まると、花道を歩いてリングを目指すのは、何と覆面レスラーだった。
水色一色のインプルなデザインのマスクに、水色の胸の谷間が強調されたワンピース水着の覆面レスラー。
地下プロレスでは珍しい女性覆面レスラーだった。
黙ったままリングインするが、胸が大きくグラビア系に見えたが、この試合がデビュー戦と言う事で足元が震えているようにも見えた。
その覆面レスラーの対戦相手としてリングに上がっていくのは、久しぶりの地下リング登場の見瀬真美子だった。
170pと言う長身に、大きなバストの持ち主。年齢に関係なく体型は維持されていて、その身体を競泳用水着で包んでいた。さすがは健康系美女と言う感じに見えるが、対戦相手の覆面姿に怒りだしていた。
「覆面したのが私の相手?久しぶりの地下プロレスだけど、変わったのね・・・」
真美子が呟く。
真美子の視線に覆面レスラーは戸惑っている感じであったが、ここでコールが始められていった。
『青コーナー〜・・・身長163p、上から87、56、82〜・・・ミス〜マリン〜っ!』
コールを受けると、観客席に向かって一礼していくミスマリン。
ミスマリンと聞いて、観客席からはグラビア系のあのアイドルではないかと噂が立ち始めるが、構わず真美子のコールが続く。
『赤コーナー〜・・・身長170p、上〜90、59、88〜・・・見瀬〜真美子〜っ!』
コールを受けて腕を挙げてアピールしていく真美子。
『カァーン!』
ゴングと同時に、ミスマリンと真美子が距離を置いて睨み合う展開になっていくと、いきなりミスマリンがドロップキックを放っていく。
バシッ・・・
これには真美子がフラつくが、倒れないとミスマリンが続けてドロップキックを放っていく。
バシィィィ・・・
今度は勢いが乗っていたのか、真美子がダウンしていくと、ミスマリンはストンピングから腕を狙っていくが、これには真美子がロープに逃れた。
レフリーが2人を離していくと、ミスマリンは飛び込もうと構えている。
一方、真美子はミスマリンの動きを確認するように、ゆっくりと立ち上がっていく。
すると、ミスマリンが飛び込んでタックルを仕掛けると、真美子がフロントスリーパーでキャッチしていくが、そのまま押し込んでロープまでいく2人。
レフリーは真美子とミスマリンを離していくとが、早くも緊張からかミスマリンの呼吸が乱れだしていた。
今度はミスマリンがエルボースマッシュを仕掛けていくと、真美子は呆れた様な表情を浮かべると、逆に鋭いエルボースマッシュを顔面に叩き込む。
バキィィィ・・・
「ひいぃぃぃ・・・」
堪らず悲鳴をあげるミスマリン。
更に距離を置いてからローキックを蹴りこむ真美子。
バシィィィィ・・・
「ああんっ・・」
ミスマリンがまたも悲鳴をあげていく。
真美子の強烈なローキックには、悲鳴は当然だった。
バシィィィ・・・
「ああっ・・・」
更にローキックが叩き込まれていくと、ミスマリンが逃げ出した。
打撃に対して対応策を考えていなかったのか、練習不足なのだろうか・・・。
真美子は更に追い込んでローキックを連発していくと、ミスマリンの白い脚が内出血で変色していく。
ローキックに意識を集中していると、ノーガードのミスマリンの側頭部にハイキックが叩き込まれた。
コーナーにグッタリとダウンしていくミスマリン。
真美子がゆっくり近づくと、マスクを掴んで起こしてから、観客席に向かってアピールしていった。
「いくよぉぉぉぉぉ・・・・」
アピールすると、コーナーに押し込んでからボディへ膝蹴りを叩き込むと、ミスマリンは両手で蹴られた部分を押さえて倒れ込んでいく・・・。
「うぐぐっ・・・ううっ・・・・」
苦しむミスマリンを起こしていくと、コーナーに寄りかからせてから、喉元に水平チョップを叩き込む真美子。
バシィィィ・・・
「ぶふうっ・・・」
強烈なチョップに、ミスマリンは口から涎の飛沫を飛ばしてグッタリとしていく。
グッタリするミスマリンに対して、真美子が呆れ顔で叫ぶ。
「この覆面被った娘、だらしないんでお仕置きするよ〜っ!」
観客席に向かってアピールすると、いきなり掌打を顔面に叩き込んでいく真美子。
バシッ・・・バシッ・・・
「ぐうっ・・ふぐうっ・・・」
顔面に容赦なく叩き込まれる掌打。真美子も格闘技ブームに打撃の練習を積んでいたのか、重い掌打がミスマリンの顔面を襲っていく。
マスクの中で苦痛の表情を浮かべているはずだが、目と口などでしか判断できないが、必死にガードしようとするが、フック気味に大振りの掌打に遂にコーナーに崩れ落ちるミスマリン。
崩れ落ちるミスマリンに、更に真美子がバストへ蹴りを入れると、ミスマリンは堪らず胸を押さえて倒れ込む。
「ふん、このマスクが邪魔なのね・・・」
グッタリするミスマリンを起こしていくと、真美子はマスクの紐を解きだした。
『おおっ・・・ミスマリンの正体は誰だぁ!』
『いけぇ〜覆面を剥いでやれ〜っ!』
観客席が盛り上がり出す。
真美子も観客の反応に、ゆっくりと剥ぎ取り出そうとするが、ミスマリンも抵抗していた。
背後からマスク剥ぎに出る真美子。だがミスマリンもカンガルーキックが偶然にも出て、真美子の股間を直撃した・・・。
ゴキッ・・・
「ぎっ・・・」
変な声をあげて股間を押さえ出す真美子。
逆にミスマリンはマスクを直しながらフラフラしていた。
すると、股間を気にしながらも真美子がミスマリンに近づくと、怒りだした。
「アンタ、誰か知らないけどマスク剥ぎの前に、痛い思いをしてもらうわよ・・・」
その言葉にミスマリンが驚くが、まずは前蹴りがミスマリンのお腹を抉った。
ボシュ・・・
「ぐぶっ・・・」
ダウンしそうになるミスマリンに、下から蹴り上げるようなハイキックを顔面に叩き込む真美子。
バシィィィ・・・・
これにはミスマリンがマットに崩れ落ちた。
俯せになるミスマリンに、真美子が背中に馬乗りになると、マスクに手を掛けていった。
「いくぞぉぉぉぉ・・・」
真美子が大声でアピールすると、ゆっくりとマスクを剥ぎ取ろうとする。
だがミスマリンも必死になってマスクを掴むと、レフリーに反則のアピールをしていく。
「レ、レフリーぃぃ・・・反則、反則っ!」
だが、真美子は力ずくでマスクを剥ぎ取ると、ミスマリンが素顔を隠そうと両手で押さえるようにしていく。
真美子は剥ぎ取ったマスクを観客席に投げ込むと、髪を掴んで起こしていく。
「正体を見せてあげるわよ・・・ふふふっ・・・」
嫌がるミスマリンの素顔を公開と言うことで、顔を隠す手を掴んでいくと、正体はグラビアアイドルの大窪麻梨子だった。
抵抗する麻梨子だが、マスクを取られたからとリング下に逃れていく。
真美子もリング上から両手を叩いてアピールすると、麻梨子も呼吸を整えてから開き直るようにリングに戻っていく。
だが、真美子はリングインしたと同時にミドルキックから、顔面への掌打を叩き込んだ。
麻梨子も必死に張り手を返すが、鼻血が噴き出して流血戦になっていく。
まるでサンドバック状態の麻梨子。
顔面、バスト、ヒップなどへパンチ、蹴りが容赦なく叩き込まれていくと、堪らずダウンしていく。
そのダウンしていく麻梨子の顔面を踏み付けていく真美子。
ここであまりの一方的な試合展開に、レフリーがゴングを要請するのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが鳴らされると、黒服などが真美子を止めていく。
また、グッタリする麻梨子がフラフラしながらも立ち上がると、涙目になりながらマイクを握った。
「マ、マスクを着けてリングに上がるって聞いたけど、こんな事されるとは思ってなかった・・・でもこのままじゃ終わらないわよ!・・・今度はプロレスの練習してからリングに上がってあげるわよ!」
そう叫ぶと、マイクをマットに叩き付けるのであった。
真美子もそのアピールに笑みを浮かべるが、マイクを拾うと言い返す。
「リングに上がったら、無理矢理も練習不足も関係ないわ・・・甘いわね・・・」
そう言うと、マイクを投げてからリングを降りていくのであった。
麻梨子もリングを降りていくが、試合の裁定はノーコンテスト扱いとなっていった。
それにしても、真美子のパワフルな試合展開は、久しぶりのリングでも発揮されたのは事実だった・・・。



第9試合

『第9試合・・・・選手入場っ!』
リングアナのコールでリングインしていくのは、局山えりと村神恵梨だった。
反対コーナーに立つ2人のえりと恵梨。2人とも白いTシャツを着けていたが、下はビキニショーツが見えているので、ビキニプロレスになるのではと観客は期待していた。Tシャツの上からも、見事なバストの膨らみには注目が集まる。
『青コーナー〜・・・T168B92W58H85〜・・・局山〜えり〜っ!』
コールを受けると、観客席に一礼していくえり。
コーナーでTシャツを脱いでいくと、黒いビキニに黒いリングシューズと言う格好になっていく。
『赤コーナー〜・・・T169B87W59H85〜・・・村神〜恵梨〜っ!』
一方、恵梨もコールを受けると一礼してからTシャツを脱ぐと、えりと同じく黒いビキニに黒いリングシューズ姿となっていく。
コーナーで飛び跳ねたりして身体を動かしていく恵梨。
一方、えりはビキニを気にしながらも、屈伸などをしてゴングを待っていた。
『カァーン!』
そしてゴングが鳴ると、まずはコーナーから出てから、睨み合う展開のリング上。
まずは恵梨が片手を出して組み合うように誘うと、えりも片手を出していく。
お互いの手が触れると、一気に片手を組み合う両者。
2人の表情が歪むと、同時にもう一方の手も組み合うと、力比べの体制になっていく。
しかし恵梨が蹴りを出すと、えりが苦悶の表情を浮かべて力を抜いた瞬間、いきなりロープに振っていった。
「いっけぇぇぇぇぇ・・・」
恵梨がアピールしながらロープに振ると、早くも打点の高いジャンピングニーパッドを叩き込んだ。
バキィィィ・・・
「ああんっ・・・」
堪らず顎を押さえるようにしてリング下に転がりながら逃げるえり。
すると、近くのコーナーに登ると、リング下のえりにボディアタックを仕掛ける体制の恵梨。
『おおっ・・・今夜の恵梨ちゃん積極的じゃん!』
『いいぞぉ、村神っ!』
観客席からも歓声が送られるが、恵梨はトップロープからダイブせずにリングに戻る。
逆に、えりはゆっくりとリングに戻ると、恵梨との距離を置いていく。
今度はえりが軽いローキックから攻め込むと、恵梨もローキックを返していく。
だが、えりが滑り込むようにカニ挟みから恵梨を俯せに倒すと、バックを奪って脚を固めていくえり。
恵梨も脚をデスロックに固められると、苦悶の表情を浮かべながらもロープを見つめる。
その恵梨に、えりは脚を極めていくと、ギブアップを迫る。
「ギブっ・・・ギブアップ?」
えりの可愛らしい掛け声でのギブアップの問いに、観客席からは拍手が出ていく。
「ノォォォ・・・こんな技で誰がギブなんかするのよ・・・」
恵梨もゆっくりだが、ロープに手を伸ばして逃れようとする。
その恵梨の脚を解放すると、えりが立ち上がって背中にエルボーを落としていく。
バシッ・・・
「痛った〜・・・・」
堪らず背中を気にしながら仰向けになる恵梨。
更にえりがストンピングで顔面、胸などを蹴りこんでいくと、恵梨は悲鳴をあげて苦しんでいる。
早くもえりがフォールの体制になると、ビキニに包まれたお互いの大きなバストが押し合って、ビキニから溢れ出そうになる。
『ワン・・・』
カウントが入ると恵梨が返すと、えりは髪を掴んで起こしていく。
すると、恵梨が張り手を叩き込んだ。
バシィィィ・・・
張り手を受けると、えりも負けずに張り手を返していく。
バシィィィ・・・
えりも引かないからと、お互いが張り手合戦になっていくと、いきなり恵梨がボディブローを叩き込む。
ボシュ・・・
「ぐふっ・・・」
いきなりのお腹へのパンチに、えりが身体をくの字にして苦しむ。
「いくよぉぉぉぉ・・・」
そのえりに対して、恵梨が下を向いているからと首に腕を巻き付けると、DDTで脳天からマットに叩き付けた。
バシィィィ・・・
グッタリとしていくえり。
そのえりを見て、恵梨はゆっくりとフォールしていくと、レフリーの手がマットを叩く。
『ワン・・・・ツー・・・・』
しかしえりも肩を浮かすが、DDTは効いている様子だった。
続けて恵梨がマットに座らせる体制から、スリーパーで締め上げると、えりは両手を振りだして逃れようとしていく。
「あああっ・・・ああああああっ・・・」
えりが悲鳴をあげると、恵梨も締めながらギブアップを迫る。
「ギブしなさいよ・・・ほらっ・・・」
恵梨が締め上げるが、額から汗を流しながらもえりが耐えていく。
「ノォォォォ・・・ギブしない・・・ノォォォォ・・・・」
耐えていくえり。しかし確実にスタミナは奪われていく・・・。
すると、恵梨が技を解いてから背中に蹴りを入れると、髪を掴んで起こしていく。
起こされたえりは、反撃とばかりに水平チョップを恵梨の喉元に叩き込んでいくと、恵梨が咳き込みながらフラついていく。
反撃しようと、更にえりが至近距離からドロップキックを叩き込むと、恵梨は堪らず倒れ込む。
その恵梨にボディプレスからフォールしていくえり。
だが恵梨も意地になってカウントが入る前に返すと、続けてえりの腕拉ぎ逆十字固めが炸裂した。
グイッ・・・
「ああああああああっ・・・・」
これには恵梨が悲鳴をあげて両脚をバタバタさせて苦しむ。
えりもギブアップ狙いで極めていくと、恵梨はゆっくりとロープに逃れようとしていく。
するとえりが素早く技を解いてから、立ち上がってから恵梨の自慢のバストへエルボードロップを叩き込むと、フォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・ス・・・』
恵梨はフォールを返すが、胸への鋭いエルボーはダメージが大きいのか、苦悶の表情を浮かべて胸を押さえている。
それを見て、えりがロープに走る。
恵梨も立ち上がろうとすると、えりが勢いのあるドロップキックを顔面に叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「ぐわあっ・・・」
堪らずダウンする恵梨。
続けて両脚を抱え込むと、ロープから離してから逆エビ固めを仕掛けるえり。
グイッ・・・
「んあああぁぁぁぁぁ・・・・くっ・・・」
恵梨の悲鳴がリングに響き渡る。
レフリーも恵梨の苦悶の表情に、ギブアップか問いかけるが、恵梨は必死に耐えていく。
逆に、えりはガッチリと技を極めると、揺さぶって追い込んでいった。
恵梨が泣きそうな表情を浮かべてロープに手を伸ばすが、えりがこれで試合を決める勢いで攻め立てた。
「痛いぃぃぃ・・・・痛いぃぃぃぃぃぃぃ・・・・ああああああっ・・・・」
時折大きな悲鳴をあげる恵梨。少しずつロープに近づいている様に見えるが、同時にビキニから胸が出始めていた・・・。
ロープにやっと手が掛かり恵梨が安心する。
『ロープ・・・ロープっ・・・』
レフリーもえりに技を解くように指示すると、立ち上がろうとした恵梨の乳首がビキニから出ていた。
観客席から歓声が起きると、恵梨は急いでビキニに戻していく。
その恵梨に、えりが走り込んでラリアットを狙うが、咄嗟に恵梨が脇固めに切り返した。
グイッ・・・
「イタあぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・痛いぃぃぃぃぃ・・・」
技を極められてえりの悲鳴が響き渡る。
今度は恵梨が試合を決めようと必死になるが、慣れない技に極めが甘かった。
えりは痛いのは痛いが、ギブアップにまでは至らず、結局ロープに脚が触れて、ロープに助けられていく。
レフリーが一旦お互いを離していくと、2人は鋭い視線で距離を詰めていく。
距離が詰まると、恵梨がローキックからミドルキックでダメージを与えていくと、えりも負けずに喧嘩キックのように返していく。
そのえりの抵抗に、恵梨が首相撲に持ち込んでいくと、素早く膝蹴りを叩き込む。
ボシュ・・・
「グエッ・・・」
お腹に膝が決まると、えりの表情が苦悶に歪む。
続けてハイキックがえりの側頭部を襲うと、堪らずダウンしていく。
そのダウンしたえりを俯せにしてから、一気にキャメルクラッチで攻め込む恵梨。
グイッ・・・
両腕を膝でフックして、完全に技を極めていく恵梨。
えりは真上を見つめる体制で、地獄の苦しみを味わっていた・・・。
両脚をバタバタさせて藻掻くえり。恵梨もギブアップ狙いで揺さぶりかけると、えりの両脚は更に激しく動いていく。
耐えるえりに、恵梨は打撃勝負で倒そうと考え出すと、技を解いていった。
グッタリとえりがしていくと、恵梨は距離を置いて構えていた。
えりがフラフラしながら立ち上がると、容赦なく恵梨のミドルキックが炸裂した。
バシィィィ・・・
「痛いっ・・・」
堪らず悲鳴をあげるえり。
下を向くと、恵梨は蹴り上げるようなハイキックで顔面を蹴ると、えりは悲鳴をあげてロープにもたれ込んだ。
バシィィィィ・・・
「いやあぁぁぁぁ・・・」
ロープを掴んでいくえりに、恵梨が距離を詰めて脇腹などへパンチを打ち込んでいくと、打撃の得意でないえりはサンドバック状態になっていた。
ボシュ・・・バシッ・・・ボシュ・・・
「ぐふっ・・ううっ・・れ、レフリー・・・ロープ・・・ロープっ・・・」
必死にレフリーにロープのアピールをするえり。
レフリーも恵梨を止めていくが、恵梨はヒップに蹴りを入れたりしてガッツポーズをして観客にアピールすると、観客席からはブーイングと歓声が送られていた。
レフリーが離すと、今度はえりもパンチを放っていくが、逆に恵梨のカウンターパンチに倒れ込む。
四つん這い状態になりながらも立ち上がろうとしていくえり。
そのえりに、ロープに走って勢いをつけると、顔面にストンピングを叩き込む恵梨。
バシィィィ・・・
「きゃああぁぁぁぁぁ・・・・」
悲鳴をあげてリング上を転がりながら絶叫するえり。
グイッ・・・
そのえりを立たせていく恵梨は、フラつくところを顔面にエルボースマッシュを叩き込む。
ロープに寄りかかる形のえり。
続けて恵梨のエルボーが頬を襲うと、口の中を切って血が垂れ出すえり。
口の中の違和感に、えりも意地になってフラフラになりながらもエルボースマッシュを返していくと、恵梨もフラついていく。
恵梨が走り込んでエルボースマッシュを狙うと、ここでえりがショルダースルーの様に恵梨をリングの外へ投げていった。
「いやぁぁぁぁ・・・」
思わず悲鳴をあげてリング下に落ちていく恵梨。
えりも狙ったわけではないが、危険な体制から落ちた恵梨はダメージを負っていた。
エプロンサイドに一旦落ちてから、リング下に落ちた恵梨だが、腰などを押さえて痛がっていると、リング上ではえりが呼吸を整えていた。
しばらくしてから恵梨がリングに戻っていくが、ダメージから動きが悪くなっている、えりがチャンスと見て顎を下から叩き上げるエルボーから、ヘアーホイップでリングに戻すと、首4の字固めで痛めつけていく。
恵梨も首を締め上げられて苦しいが、必死に耐えていた。レフリーもギブアップの確認をするが、恵梨は拒否していく。
えりも左右に揺さぶって痛めつけていくが、技を解いてからストンピングを叩き込む。
痛がる恵梨を、今度は立ち上がらせてからボディスラムで叩き付けてから、フォールしていくえり。
『ワン・・・・ツー・・・・』
しかし恵梨がブリッジで返すと、お腹を叩いて潰していく。
えりもこの試合は勝ちたいからと、ここでリング下に恵梨を落としていくと、髪を鷲掴みにしてから観客にアピールすると、一気に鉄柵に振って叩き付けた。
ガッシャーン・・・
「イタッ・・・痛いっ・・・・」
ダメージのある腰をまたも打ち付けられて苦しむ恵梨。
更に起こしてから恵梨にラリアットを叩き込むえり。
フラついて鉄柵り寄りかかるようにダウンすると、背後から観客が汗の浮かび上がる恵梨の背中などを触りだしていた。
「嫌アッ・・・やめて・・・触らないでよ!」
観客に触られて嫌がる恵梨。急いで黒服が観客を離していくと、同時にえりが低空ドロップキックで恵梨を痛めつけていった。
グッタリしている恵梨を起こしてから、エプロンサイドに顔面を叩き付けると、リングに戻していく。
リング内での展開になろうとしていた時、いきなり恵梨がグッタリしていたはずが、えりに逆さ押さえ込みを仕掛けていく。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・・・』
カウントギリギリでえりが返すが、いきなりの逆襲に驚いていた。
逆に悔しそうな表情を浮かべて、マットを叩いていく恵梨。
お互いが立ち上がると、今度は恵梨がローキックを出すが、えりもタックル気味に組み付いて押していく。
すると、ロープに寄りかかる形の恵梨の胸へ、えりの強烈な水平チョップが炸裂していった。
バシィィィィィ・・・・
「ぐふっ・・・」
ビキニに包まれたバストへ炸裂するたびに、恵梨の表情が苦悶に歪む。
恵梨も胸を痛めつけられて、お返しとばかりにえりの胸にパンチを返す。
グニュ・・・
「ぐうっ・・・」
えりも自慢の胸を殴りつけられて、その痛さに動きが止まっていく。
今度は恵梨がお腹へパンチを入れると、えりが身体をくの字にして座り込む。
そのえりの髪を鷲掴みにすると、恵梨が非情にも顔面へ膝蹴りを叩き込んだ。
ゴキッ・・・
「あああああぁぁっ・・・・」
えりの悲鳴がリングに響き渡る。鈍い音もしたので、相当のダメージが想像できた。
恵梨も一瞬、苦しむえりの姿に躊躇するが、観客からの歓声に押されて起こしていく。
続けて掌打で顔面を叩き付けていく恵梨。
バキッ・・・バシッ・・・
「ああんっ・・・んあっ・・・んんっ・・・」
掌打の連打にえりが口から血飛沫をあげながらフラつくと、垂れた血が胸の谷間に流れ込む。
必死に恵梨に抱きつこうとするえりだが、恵梨は力ずくで押していくと、前蹴りで距離を置いた。
更にローキックが炸裂すると、えりは堪らずダウンしていく。
そのダウンしたえりに、ゆっくりとフォールしていく恵梨。
『ワン・・・・ツー・・・・』
しかしえりもブリッジ状態になって返すと、恵梨は続けてボディシザースで締め付ける。
グリッ・・・
「ううっ・・・ああああああああああっ・・・・」
恵梨の太股の筋肉が浮かび上がると、えりのウエストを容赦なく締め付ける恵梨の太股。
えりが堪らず絶叫すると、観客席からはギブアップコールまで起きていくが、えりは必死に耐えていた。
レフリーもギブアップの確認をするが、えりは必死にギブアップは拒んでいく。
しばらく締め続けると、恵梨が技を解いていくと、立ち上がってストンピングで攻めていった。
バシッ・・・バシッ・・・
「あんっ・・・ああっ・・・痛いっ・・・」
藻掻くようにロープに逃げていくえり。試合の流れが完全に恵梨のペースになっていると、えりは一旦リング下に逃れていく。
恵梨はリング下のえりを見て、試合を決めたいからとリング下に降りていく。
すると、えりが必死にお腹などへパンチを叩き込むが、恵梨も膝蹴りで抵抗を無くしてから、フラつくえりを鉄柵に押し込むと、近くの長机をリングサイドに持ち込んでいく。
その上にえりをボディスラムの様に抱え上げてから叩き付けると、苦悶の表情のえりに対して、恵梨が机の上に乗ると、フラフラしながらもパイルドライバーを仕掛けていった・・・。
嫌がるえりだが、逆さ吊り状態になってパイルドライバーの体制になると、恵梨が一気に脳天から机に叩き付けた。
バキィィィィィ・・・・
「きゃああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
えりの可愛らしい大きな悲鳴の中、長机が真っ二つになるとえりがグッタリと倒れ込む。
恵梨はゆっくりと立ち上がると、えりの髪の毛を掴んで起こしてから、エプロンサイドに顔面を叩き付けてからリングに戻していく。
もうグロッキー状態のえり。リング上で起こそうとすると、ブラジャーのホックが外れてえりがトップレスになってしまうが、恵梨も試合に集中していて構わず起こしていった。
自慢のバストが揺れる中、えりもビキニを拾いたいが恵梨に捕まってビキニを掴めない。
「決めるよ〜っ!」
ここで恵梨がアピールすると、一気に卍固めを仕掛けていった。
密着する巨乳タレント同士の身体。汗が肌に浮かび上がってスポットライトが光らせていく。
グイッ・・・
「んあああぁぁぁぁぁ・・・・・」
「ギブする?・・・ギブっ・・・・ギブアップ?」
えりが悲鳴をあげると、恵梨はギブアップを迫っていく。
胸を揺らしながらもえりは耐えていく。
「ま、負けられない・・・・ギ、ギブアップなんて・・・しない・・・」
必死に耐えるえり。
耐えるからと、恵梨は技をといていくと、グッタリとまたダウンしていくえり。
グイッ・・・
更に何か仕掛けようと立たせていく恵梨に、えりはロープに押し込もうといきなり抱きついて押し込む。
いきなりえりが押して来るからと、恵梨は驚くがロープまで押されていくが、偶然にもビキニが外れ掛かる。
ビキニが外れそうになるからと、恵梨がビキニに意識すると、えりは水平チョップを喉元に叩き込んで反撃していく。
バシィィィ・・・
「ぐふっ・・・・・」
恵梨がいきなりの反撃にフラつくと、えりは取れかかったビキニを剥ぎ取っていく。
両者トップレス状態になると、観客席は興奮した観客の歓声に包まれていくが、リング上の恵梨とえりは恥ずかしい中も、ショーツとリングシューズ姿で闘うことになっていった・・・。
えりはヘッドロックの体制になっていくと、続けてブルドッキングヘッドロックで恵梨を痛めつけた。
首にダメージを負ったのか、恵梨は両脚をバタバタさせて俯せ状態で苦しむ。
えりも必死になっているのか、苦しむ恵梨の脚を固めると、STFを仕掛けていく。
これには恵梨がロープに逃れようとして完全に極まらないが、えりは続けて立ち上がると、ストンピングで蹴りこんでいく。
胸を揺らしながらのえりの姿に、観客席から歓声が送られていく中、えりが後頭部にギロチンドロップを叩き込んでから、仰向けにしてからゆっくりとフォールしていく。
汗が浮かぶ巨乳が、ゆっくりと恵梨の大きな胸に押しつけられると、何ともエロティックフォールシーンとなって観客の目には映っていた・・・。
『ワン・・・・ツー・・・・』
しかし恵梨も簡単には負けられないとばかりに返すと、えりは悔しそうな表情を浮かべて恵梨を起こしていく。
フラつく恵梨に、エルボースマッシュを顔面に叩き込んでいくと、続けてDDTを狙って首に腕を巻き付けていった。
だが恵梨がロープまで押し込むと、膝蹴りで抵抗していく。
えりの柔らかいお腹を膝が抉ると、えりの表情が苦悶に歪む。
だが、えりも負けずと膝蹴りを返すと、恵梨の表情も苦悶に歪んでいった。
お互い疲れが見えるが、試合に勝ちたいと言う執念なのか、試合を捨てずに相手を攻め合う2人。
ロープ際で張り手を出し合うと、2人とも勢いが止まらず叩き合っていく。
えりは口の中を切っていたので、血飛沫が口から飛ぶ中、恵梨も口の中を切ったのか、血飛沫が飛び始めていた。
すると、えりが膝蹴りから恵梨のバランスを崩すと、反対コーナーに振っていった。
同時に自らが走り込むと、振り向いた恵梨にラリアットを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「ぐふうっ・・・」
堪らず口から血飛沫を飛ばしながらコーナーに崩れ落ちる恵梨。
すると、えりもスタミナが切れる前に大技で決めようとして、恵梨を起こすとトップロープまで登らせて座らせていく。
コーナー上に座らせると、えりは可愛らしい掛け声で観客にアピールしていった。
「いくよぉぉぉぉぉ・・・・」
珍しいえりの気勢に観客が盛り上がると、えりはセカンドロープに登って雪崩式ブレンバスターを狙っていく。
だが、これには恵梨も驚いて必死に蹴りこむと、えりも落ちてはいけないと投げようとするが堪らず転落すると、後頭部を打って意識を朦朧としていた。
逆に、恵梨はトップロープに登ると、そのえりに対して飛び上がってのフライングボディプレスで押し潰すと、一気にフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・スリィィィィィ・・・・』
レフリーがカウントを入れると、完全な状態のスリーカウントが決まっていった。
この瞬間、恵梨の勝利が決まっていくのであった・・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打されていく中、恵梨はトップレス状態でレフリーに手を挙げられて笑顔で観客に一礼するのであった。
一方、負けたえりは虚ろな目で天井を見つめていると、恵梨が歩み寄って手を伸ばすと、起こしてからお互いの健闘をたたえ合うのであった・・・。
トップレス状態にも関わらず、健闘をたたえ合って抱き合う2人に対して、観客席から大きな把手が起きていった。



第10試合

『第10試合・・・』
リングアナのコールにリングに登場したのは、グラビアアイドルとして人気の仲根霞だった。
地下プロレスに登場して、グラビアなどでの活躍はあるが、トーク番組などでなかなか姿が出てこない・・・。
それに、地下リングでの成績も体格などの割りに良くないと言う事で、今回は試練が用意された・・・。
『青コーナー〜・・・T164B87W58H84〜・・・仲根〜・・・霞〜・・・!』
早くもコールを受ける霞。胸元の開いた谷間を強調するようなピンク色のワンピース水着姿で、対戦相手が出てこないからと心配そうだったが、会場内の照明が落とされていく・・・。
観客達も誰が出るのか楽しみにしている中、スポットライトに照らし出された巨体・・・。そう、アフリカンコングだった。
「ウッガァァァァァァ・・・・・」
ガッツポーズで雄叫びをあげるコング。
コングの登場に驚くと同時に、怯え出す霞。
「いやっ・・・あんな大きな人と闘ったら殺されちゃう・・・・。」
コーナーで怯える霞だが、黒服が逃げないように見張り出す・・・。
『ふふふっ・・・ここで逃げ出したらグラビアどころか、ヘアヌードもあるかもな・・・』
その言葉に耐える霞。
そしてリング上にコングが登場すると、コーナーにゆっくりと歩き出していた。
『赤コーナー〜・・・身長175p、体重100s〜っ・・・アフリカン〜コング〜っ!』
コールを受けると観客席に向かって威嚇するようにアピールするコング。
あまりの体格差に観客席からも霞に対しての同情の声も聞こえるが、かつてのバラエティ番組でもタレントを痛めつけた実績のあるコング。特に地下リングでは容赦ない攻撃が予想されていた。
『カァーン!』
早くもゴングが打ち鳴らされると、いきなりコングが走り出して反対コーナーの霞にボディアタックを狙っていく。
「いやあっ!」
だが霞も避けると、コングは勢い良くコーナーに激突、自爆するのであった。
自爆と言っても、その衝撃でリングが揺れるほどであるが、霞もその威力に驚いていた。
『霞ちゃ〜ん、いいよ〜!』
『霞ちゃ〜ん、頑張れ〜っ・・・可愛さは圧勝だぞ〜!』
歓声がリングを包む中、霞もコングの動きを見つめていく。
コングも自爆した事に頭に来たのか、レフリーに文句を言い出すが、その隙に果敢にも霞が背後からドロップキックを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
「ガァァァァァ・・・・」
レフリーに気を取られていたコングは、転がるようにリング下に落ちていくと、霞はどうやって試合を終わらせようかと考え出している。
しばらく観客を威嚇していくコングだが、ゆっくりとリングに戻ると、霞との距離を取っていく。
両手を大きく開くと、霞をゆっくりとコーナーに追い込んでいくコング。
霞も怯えるようにコーナーに追い込まれると、逃げられないからと震え出す。
その霞にコングが走り込んでコーナーとの圧殺プレスで押し潰すと、早くも霞がコーナーにグッタリとダウンしていく。
更に、セカンドロープに後頭部を押しつけた状態から、霞の顔面を踏み付けていくコング。
グリッ・・グリグリ・・・
「あああああっ・・・」
霞の悲鳴がリングに響く。
逃れたくとも、コングの圧倒的な力の前に痛めつけられていく霞。
グイッ・・・
「ウガァァァァァ・・・・・」
コングが叫ぶと、踏み付けの刑を止めて霞をリング中央に連れて行くと、いきなりラリアットを喉元に叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
「ぶはっ・・・」
堪らず大の字ダウンでグッタリしていく霞。
その霞にゆっくりとフォールしていくコング。これで試合が終わるかと観客達も残念がっている中、レフリーのカウントが進む。
『ワン・・・・ツー・・・・ス・・・・』
だがコングが霞を起こして試合を終わらせないと、続けて下を向かせてから高々と上げるパワーボムでマットに叩き付ける。
バシィィィィ・・・・
豪快な破壊系の技に霞は大の字になっていると、今度はコングがバストを踏み付けてアピールしていった。
しばらく踏み付けて痛めつけていくと、髪を鷲掴みにして起こしていくと、ネックハンキングツリーで一気に持ち上げていくコング。
「んぐぐっ・・・んんっ・・・んぅぅぅぅぅ・・・・」
堪らず両手でコングの手を掴んで抵抗する霞だが、地獄の苦しみに喘いでいた。
『霞ちゃ〜ん、頑張れっ!』
観客席からは霞に対しての応援がおきていくが、霞は早く試合が終わって欲しいと思っていた・・・。
コングが放すと、霞がマットに倒れ込む。
「コホッ・・・こほこほっ・・・けっほっ・・・」
ネックハンキングを受けて咳き込む霞。
その霞に、コングが強烈なストンピングを叩き込んでいく。
バシッ・・・バシッ・・・
「いやあっ・・・痛いっ・・・やめてぇぇぇぇ・・・・」
コングの強烈な蹴りに霞が絶叫する。
悲鳴をあげている霞を捕まえるコングは、一気にヘアーホイップで投げつけると、必殺技の一つのキャメルクラッチを極めていく。
グイッ・・・
「んんんんっ・・・ううっ・・・」
ギブアップできないように口を押さえる形で痛めつけていくコング。
霞もギブアップで楽になりたいが、ギブアップもできずに両脚をバタバタさせて苦しむだけだった。
コングが揺さぶると、水着の胸元から胸が溢れ出しそうだったが、コングの揺さぶりに遂に乳首まで飛び出した。
『おおっ〜・・・霞ちゃんのオッパイ可愛いっ!』
『コング〜っ、霞ちゃんを素っ裸にしてくれ〜っ!』
観客の声を背に、コングが更に技を極めていくと、霞は上半身が真っ二つになるのではと言う角度まで、エグイ角度のキャメルクラッチに苦しんでいた。
しばらく痛めつけてから、コングが技を解くと霞は泣きそうな表情でグッタリしていた。
「ウガァァァァ・・・・」
観客にアピールするように、コングがトップロープに登っていく。
仰向けで倒れている霞。
コングはトップロープからのボディプレスを狙っているのは明らかで、観客席からも驚きの声が上がっていた。
『か、霞ちゃん・・・死んじゃうぞ!』
『うおぉぉぉぉ・・・これは残酷だよ!』
驚きの声が上がる中、一気にコングがボディプレスを放った。
「い、いやぁぁぁぁぁ・・・」
しかし悲鳴をあげながらも霞が転がるように逃れると、コングが自爆していく。
バシィィィィィィィ・・・・・
「ぐわあぁぁぁぁぁぁ・・・・」
コングが自爆して藻掻き苦しむと、霞もフラフラしながら立ち上がると、ロープの反動を利用して決死のストンピングでの反撃を試みていく。
バシッ・・・バシッ・・・
「うりゃ・・・おりゃあ!」
可愛らしい掛け声と共に、コングの背中を蹴りこむ霞。
飛び出した胸を水着に戻すと、更に蹴りこんでいくが、あまりダメージを与えられていなかった。
コングは立ち上がると、両手を振り回すように霞にパンチを入れると、コーナーに押し込んでいく。
更にボディアタックで圧殺すると、グッタリとコーナーに寄りかかる霞に対して、喉元に水平チョップを叩き込んでいった。
バシィィーン・・・
「ぐはあっ・・・・」
口から涎の飛沫を飛ばしながら苦悶の表情を浮かべる霞。
「ウガァァァァァ・・・・」
コングが奇声を発すると、一気に霞をネックハンキングツリーで吊し上げていく。
だがコーナーポストに乗せていくだけで、コングは片手で押さえてアピールしていくと、霞は咳き込んでいた。
「こほっ・・・こほっ・・こほっ・・・」
その咳き込む霞に、今度はお腹へパンチを入れていくコング。
ボシュ・・グシュ・・・
「ぐふっ・・・いやあっ・・・あああっ・・・痛いぃぃぃ・・・」
お腹へのパンチ攻撃に悲鳴をあげる霞。
更に、コングはそこからデッドリードライブで霞をマットに投げ捨てていく。
バシィィィーン・・・・
「いやあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・あんっ・・・」
絶叫しながら投げつけられていく霞。マットに叩き付けられると、衝撃でヒクヒクとしていた。
コングが不気味な笑みを浮かべながら霞に近づくと、飛び上がってボディプレスで圧殺すると、ゆっくりとフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
しかしコングも簡単に終わらせないつもりか、霞の肩を浮かせていく。
「簡単ニハ、オワラナイヨ!」
レフリーにニヤリとしながら囁くコング。
グッタリしている霞の顔面を踏み付けてアピールしていくコング。
「ううっ・・・や・・・やめて・・・」
霞も涙目で哀願するも、コングの耳には歓声に掻き消されて届かない霞の声。
更にジャイアントスイングで霞を振り回していくコング。
「きゃあああああああぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
振り回されて絶叫していく霞。胸元が開いた水着の為、大きな乳房が遠心力に負けて飛び出していたが、霞は両手を伸ばした状態で振り回されていくのであった。
放されると、グッタリとしている霞。コングが数発ストンピングを叩き込んでリング下に落としていくと、リング下ではリングドクターと黒服が霞に近づいて介抱する。
後頭部にアイスパックを当てたり、腰などにスプレーで冷やしたりしてダメージ回復を計るが、リング上に戻ればコングの餌食と言うのは確実の展開。
しばらくすると、霞がゆっくりとリングに戻ろうとすると、コングが簡単に上がれないように威嚇していく。
その度に霞が怯えるようにリング下に降りていくが、逆にコングがリング下に降りてくると、霞が逃げる展開になっていった。
グイッ・・・
「いやあっ・・・放してっ!」
しかしコングに髪を鷲掴みにされていく霞。悲鳴をあげるもコングが悲鳴に興奮していく。
「ウガァァァァ・・・・」
叫びながらコングは霞をヘアーホイップの様に観客席に霞を投げ捨てると、観客達はグッタリする霞の身体を触りだした。
『うわっ、柔らかいオッパイだな〜っ・・・』
『汗ばむ霞ちゃんも可愛い〜・・・』
嫌がる霞だが、ダメージから観客にも抵抗が出来ないでいるが、その光景をコングがニヤニヤしながらリングサイドで見つめていると、観客達は更に触ったりしていく。
しばらくすると、コングが観客席から霞を連れ出してから、エプロンサイドに顔面を数発叩き付けると、リングに戻していった。
俯せ状態でグッタリとする霞に、サードロープに喉を押しつける形にして、後頭部を踏み付けて痛めつけていくコング。
グリッ・・・
「ぐえぇぇぇぇぇぇぇ・・・・」
観客席に向かって、泣きそうな表情で苦悶の表情で藻掻く霞。
更にコングはトップロープを掴んで全体重を霞の後頭部に掛けようとすると、霞が両手両脚を激しく動かして藻掻き苦しんでいく。
これにはレフリーが危険と見てコングを離すが、霞は咳き込みながら苦しんでいた。
立ち上がれない霞にレフリーが立つように指示していくが、ダメージから立ち上がれないと、残酷な指示だがコングに続行が告げられていく。
レフリーの指示に、コングは霞をロープから離そうとすると、霞は必死にロープを掴んで抵抗しようとする。
だがコングの怒りを買う結果になり、無理矢理力ずくで引き離すと、コングが飛び上がるようにしてヒップドロップをお腹に炸裂させた。
ボシュ・・・
「んぐっ・・・ホゲェェェェェェェェェ・・・・」
一瞬間を置くようにしてから、霞の口から激しく胃液などの吐瀉物が噴き出していった。
意識を朦朧とさせる霞。もう泣き出していた・・・。
「ううっ・・・や、やめて・・・ください・・・・ぎ、ギブアップ・・・します・・・」
泣きながら哀願する霞だが、コングは更にストンピングをお腹に叩き込むと、霞は身体をくの字して倒れ込んで泣いていた。
その霞のお腹に爪先蹴りを叩き込むコング。
グシュ・・・
「オエッ・・・・」
またも胃液と涎の混じり合う液体を口から垂れ流す霞。
その霞に、コングが余裕の表情でパワーボムの体制になると、高々と持ち上げてから一気にマットに叩き付けた。
バシィィィィィ・・・・
技が炸裂すると、会場内が静まりかえる。
フォールの体制に押さえつけられている霞。コングもパワーボムからフォールの体制になっている。
完全に失神状態の霞。胸が水着から飛び出す程の衝撃に、完全KOとなってしまった。
会場内からは大歓声が一瞬間を置いて起きていくと、レフリーが急いでフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
しかし、失神KO状態になっても、コングはフォールで試合を決めずに放していくと、その失神状態の霞に対して、トップロープに登ってアピールしていった。
これには観客席からも残酷だと言う声まで出ていたが、コングはガッツポーズでアピールする。
『もういいだろう・・・霞ちゃんが死んじゃうよ・・・』
『止めてやれ〜っ・・・もう勝負はついてるだろ!』
だが次の瞬間、コングの大きな身体が宙を舞うと、完全に失神KO状態の霞を押し潰していった。
霞の身体がバウンドする程の衝撃。失神している霞は、目から涙を流して、口からは涎などを垂れ流していた。
『ワン・・・・ツー・・・・スリーィィィィィ・・・・』
レフリーは急いでカウントを数えると、当たり前だがピクリともしない霞が返せる訳もなく、試合は決まっていった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音と共に、リングドクターなどがリング上で失神している霞に応急処置をしていく。
一方、コングはガッツポーズで観客にアピールすると、悠々とリングを後にするのであった。
しばらくして霞が意識を取り戻すが、担架に乗せられてリングを後にするのであった。


第11試合

『特別金網オクタゴンマッチ・・・選手入場っ!』
リングとは別に特別に用意された金網に囲まれた試合場。
アメリカで始まったオクタゴンと呼ばれる八角形の金網に囲まれた試合場で、相手をKOかギブアップさせるまで続けられる残酷な試合。
そのオクタゴンに姿を現したのは、グラビアで売れている守下千里と、矢吹春菜だった。
堂々と星条旗柄のビキニ姿の千里。対して豹柄の春菜。
通常は素手での試合形式だが、グラビア系と言う事で、薄手のオープンフィンガーグローブの着用が義務づけられていた。
『青コーナー〜・・・T166B88W57H88〜・・・守下〜千里〜っ!』
コールを受けて、観客席に向かって一礼していく千里。ボクシングマッチなどを経て、今回は経験を積むために金網オクタゴン出場を決めたのだった。
『赤コーナー〜・・・T163B86W58H87〜・・・矢吹〜春菜〜っ!』
コールを受けると、観客席に一礼してから千里を睨み付けていく春菜。
2人ともリングシューズはなく、ビキニに肘と膝に白いサポーターを着けての試合。早くもレフリーのチェックに視線を激突していた。
『カァーン!』
そしてゴングが打ち鳴らされると、いきなり距離を詰めていく千里と春菜。
春菜が軽くジャブで牽制すると、千里がローキックを炸裂させていく。
ローキックを受けて飛び膝蹴りを出していく春菜だが、千里もガードして離れていくと、早くも観客席から大歓声が起きていった。
今度は春菜が大振りのパンチを繰り出すと、千里がカウンターのパンチを顔面に叩き込んだ。
バキッ・・・
この一撃に春菜がフラつくと、千里はタックルで組み付いて金網に押しつけていくと、膝蹴りで攻め込んでいく。
膝蹴りが決まると、春菜の表情が苦悶に歪む。
だが脇腹に小刻みなパンチを入れてから、投げようと踏ん張る春菜。
千里も投げられてはと踏ん張ると、足元の春菜の爪先を踏み込んだ。
グリッ・・・
「痛いっ・・・」
思わず悲鳴をあげる春菜。力が抜けた瞬間、千里が膝蹴りをお腹に叩き込む。
ボシュ・・
「ぐふっ・・・」
身体をくの字にする春菜。
その春菜の顔面に一気にパンチを叩き込んでいく千里。
ガードを固めるが、春菜のガードの下からアッパーが決まると、春菜の膝がガクガクしていく。
だが春菜も前蹴りから距離を取ろうとすると、千里も距離を置いて構えていく。
春菜もダメージを回復したいからと、牽制程度で前に出ない。
千里はローキックで下から崩そうと考えて、距離を置きながらもローキックで痛めつけていく。
バシィィィ・・・
ローキックを打ち込まれると、春菜は脚への痛みに表情を歪ませていく。
今度は春菜も前に出てパンチで攻めるが、カウンターパンチにフラつくと、千里が一気に顔面狙いのパンチのラッシュで追い込んでいく。
春菜も打ち返すが、金網に押しつけられて殴られていくと、早くも鼻血が流れ出す春菜。
意地になってエルボーを返すと、千里は膝蹴りを叩き込んでいく。
ボシュ・・・
ダウンしそうになる春菜。抱きつくようにして耐えていくが、ダメージは大きそうに見える。
千里は抱きつくような形から、春菜の背中を金網に押しつけていくと、柔肌に金網が食い込んで春菜は焦り出す。
その瞬間、春菜がアッパー気味のパンチを放つと、千里の顎を捉えていった・・・。
ゴキッ・・・
「ぐふっ・・・」
堪らずガードを固めていく千里。
すると、春菜が反撃とばかりに大振りのパンチで殴り出すと、千里はダメージを回復するまではガードを固めようと、逃げていく。
ガードの上からハイキックを叩き込む春菜。
攻め込むが、鼻血を流しているだけあって、呼吸が苦しくスタミナ面での心配も出てきていた。
千里もローキックから前蹴りで春菜の突進を止めようと必死になるが、春菜は前に出ていく。
すると、今度はジャブからのパンチでの攻めで止めようとする千里。
千里のパンチが炸裂すると、鼻血が更に激しくなっていく春菜。
バシッ・・・バシッ・・・
春菜も殴り返すと、ここで激しい殴り合いになっていく。
千里も鼻血を流し出すが、お互いが引かずに殴り合っていくと、足元には血が垂れだしていく。
星条旗柄と、豹柄のビキニにも血が流れ出すが、お互いが意地になっての殴り合いになっていた。
千里も殴られていくと苦しそうで、春菜も手は出すが苦しそうだった。
すると、千里の放ったアッパーが春菜の顎を捉えると、ガクンと春菜が倒れ込んだ。
その春菜のダウンに千里が一気に踵でお腹を蹴りこむと、春菜はお腹をガードしようと必死になる。
春菜は立ち上がろうとすると、サッカーボールキックを叩き込む千里。
堪らず四つん這い状態になる春菜だが、更に顔面へも蹴りが炸裂すると、グッタリと亀状態になっていく。
千里はこの状態に、上から顔面、お腹、ヒップなど蹴りまくると、ここでレフリーが危険と判断して試合を止めていった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打される中、千里はガッツポーズで金網に登り出すが、試合を止められた春菜は立ち上がるが、レフリーに試合を止めた事について抗議している様子だった。
すると、千里が春菜に近づくと、何か言い出す・・・。
「ちょっと、今の状態じゃあ負けでしょ?・・・だったらまた私と試合でもする?」
その挑発とも言える言葉に、春菜は鼻血を流しながら言い返す。
「いいわよ、貴方とまたリングで試合をするわよ・・・」
すると、お互いが掴み合って言い合い出すと、レフリーが急いで止めていくのであった。
今後このカードはまた組まれる可能性が大きくなるが、殴り合いでは千里が有利だった様に観客からは見えていた・・・。



第12試合

『ロリ系アイドル・・・ハードコアデスマッチ!』
コールが始まると、リング上は何と地下プロレス初のハードコアデスマッチの用意がされていた。
4面あるロープのうち、2面には蛍光灯が取り付けられていて、残りの2面には有刺鉄線が巻かれていた。
そのリングに姿を現したのは、あの不思議系のアイドルの小倉夕子と、ロリ系の櫻木睦子の2人だった。
白いスポーツビキニに身を包んでのリングインだったが、この2人の試合が予定されていた。
しかし、夕子も睦子もハードコアデスマッチはやりたくないと言い出したため、急遽変則的なハードコアデスマッチが組まれていった。
その2人はアイドル同士のハードコアデスマッチを拒否した為に、特別に用意された対戦相手は、あのデスマッチクイーンとも言えるシャーク土家だった。
「おらぁ〜・・・今夜の生贄はお前達かっ!」
早くもリングサイドに姿を現した土家が叫ぶと、夕子と睦子は怯えていた。
「だっ、だって・・・デスマッチしなくてもいいって言ったのに・・・」
「こ、殺されちゃうかも・・・」
怯える2人の表情を楽しむようにリングインする土家。
『青コーナー〜・・・T156B76W58H80〜・・・櫻木〜睦子っ!・・・・・・T162B80W56H83〜・・・小倉〜夕子っ!』
コールを受けると、恐怖に震えながらも一礼していく夕子と睦子。
『赤コーナー〜っ・・・・シャ〜ク〜・・・土家〜っ!』
逆に堂々とガッツポーズで観客にアピールする土家。当然ながらデスマッチは慣れたもので、表のリングでも女子プロレスとは思えないほどのハードなデスマッチも沢山経験していた。
『カァーン!』
ゴングと同時に、睦子と夕子は土家との距離を置きながら様子を見る。
周りに目を移すと、もう鈍い輝きを放つ有刺鉄線。それといつもは部屋などを照らしてくれる蛍光灯。
当然だが割れたら刺さって痛いし、血も出ると理解して、夕子と睦子は恐怖心を持っていた。
土家としては、アイドルと言っても2人相手だから、早くどちらかをフラフラにさせてから、1人ずつ血祭りにあげようと考えていた。
夕子と睦子も距離を置いていくが、このままでは試合は終わらない。しかし勝ち目はない・・・。
2人は視線を合わせると、練習はしていたドロップキックを同時に放っていった。
バシィィィ・・・
しかし土家は動じない。不気味な笑みを浮かべると、仁王立ちで挑発していく。
「くっ、・・・・このおっ・・・」
2人は余裕の土家に、2人掛かりでエルボーなどで攻め込むが、土家はダメージを受けることなく余裕の表情を浮かべていく。
夕子と睦子が攻め疲れてくると、土家が遂に動いた・・・。
「お子さまに付き合ってられねぇ〜から、コッチからもいくぞ〜っ!」
土家が叫ぶと、いきなり夕子にヘッドバッドを叩き込むと、夕子が悲鳴をあげていく。
ゴキッ・・・
「痛いぃぃぃぃぃぃ・・・・」
倒れ込む夕子。その夕子を見て驚く睦子に、土家はラリアットで大の字に倒していくと、喉元にエルボードロップを叩き込む。
「いやあぁぁぁぁぁぁ・・・・」
睦子が喉元を両手で押さえると、リング上を転がるようにして悲鳴をあげていく。
早くも一方的な試合になってきたリング上だが、土家はゆっくりと睦子を起こしていくと、観客席に向かってアピールしていく。
「いくぞぉぉぉぉぉぉ・・・」
そのアピールに歓声が起きると、まずは有刺鉄線の巻かれた方向へ睦子を振っていった。
グサッ・・・
「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
背中から有刺鉄線に叩き付けられて、睦子は絶叫していく。
白いスポーツビキニなどに血が浮かび上がると、それを見た夕子も驚いていた。
「い、痛いっ・・・や、やめて・・・・」
睦子が抵抗していくが、土家との力の差に痛めつけられていく。
今度は睦子の両腕をロープに絡ませると、ノーガード状態の睦子の喉元にチョップを叩き込む土家。
バシィィィィ・・・
「ひいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ・・・・」
悲鳴をあげる睦子。腕などは有刺鉄線の棘で傷つけられて、喉元はチョップの圧力で痛めつけられて、二重の地獄を味わっていた。
すると、夕子が土家の背後からジャンピングニーパッドを叩き込むと、逆にヘッドバッドで倒されていく。
「オマエはこのガキの次だから大人しく待ってろ!」
土家が叫ぶと、コーナーに用意してあった手錠を夕子の手首に着けると、コーナーに固定して動けなくしていく。
「ゆ、夕子ちゃん・・・・」
涙目で夕子を見つめる睦子。
「ち、睦子ちゃん・・・・」
また夕子もコーナーに固定されて、助けることもできずに涙ぐむ。
「オマエら、よ〜く見てろよ!」
観客席に土家がアピールすると、近くの蛍光灯を手にしていく。
「や、やめて・・・」
近づく土家に怯える睦子。だが、土家はニヤリとすると、蛍光灯を高々とあげていく・・・。
バァーン!
「きゃああああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
蛍光灯が睦子の脳天に叩き付けられると、同時に睦子の絶叫する悲鳴がリングに響き渡る。
粉々に砕けた蛍光灯。しかし半分が残っていると、土家はスポーツビキニの上からバストへ突き刺していく。
グサッ・・・
「やめてぇぇぇぇぇぇ・・・」
睦子が悲鳴をあげるが、土家は構わず蛍光灯で痛めつけていくと、睦子の白いスポーツビキニに赤いシミが浮かび上がっていく。
更に土家は睦子をロープから放すと、ゆっくりと有刺鉄線の近くにいくと、胸を狙って有刺鉄線に押しつけていった。
グサッ・・・
「ぎゃあああああぁぁぁぁ・・・・・む、胸が、胸がぁぁぁぁぁぁ・・・」
睦子が絶叫すると、スポーツビキニのブラが有刺鉄線の棘で切り裂かれると、同時に睦子の小振りの乳房も傷つけられていった・・・。
土家が放すと、睦子は胸を押さえて泣き出していた。
「ひ、酷い・・・こんな試合させられるなんて・・・・ううっ・・・」
すると、土家はコーナーから鎌を持ってくると、泣き出す睦子の髪を鷲掴みにすると、脳天に鎌を押しつけていった。
グサッ・・・
「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
またも睦子の悲鳴がリングに響き渡る。
同時に睦子の顔面が血に染まっていくと、観客席からも歓声が起きていった。
脳天が鎌の刃で傷つけられて、激しく出血しての流血戦となるが、顔面は真っ赤になり、スポーツビキニも赤く染まりだしていた。
土家も久しぶりのハードコアデスマッチで興奮したのか、更に睦子の脳天を傷つけていくと、あまりの出血にリングドクターから指示が出てゴングが鳴らされていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ここで危険だからと半失神状態に追い込まれた睦子がリングから出されるが、大流血で担架に乗せられたその姿に、観客席からも驚きの声が上がっていた・・・。
次に待っていたのは、コーナーの夕子だった。
「や、やだ・・・あんな事されるの・・・」
震え上がる夕子だが、土家は容赦しなかった。
「今度はオマエの番だぁぁぁぁ・・・・」
コーナーから解放すると、そのまま有刺鉄線のある面に押し込んでいく土家。
「やだ・・やだ・・・やだぁぁぁぁぁぁ・・・・あああああああああ・・・・・」
嫌がる夕子。しかし有刺鉄線に押しつけられると、絶叫していく。
ボシュ・・・
「おらっ・・・おらおらっ・・・」
更にお腹へパンチを叩き込む土家。柔らかいお腹を殴りつけられて、その圧力の吐き気に苦しむ夕子。
「ううっ・・・オエッ・・・」
しかし吐き出さないからと、土家安心してパンチを連打していくと、遂に夕子が我慢出来ずに胃液を吐きだしてしまった・・・。
「ウエッ・・・オエェェェェ・・・・」
胃液を吐き出す夕子に、土家が呆れ顔で言い放つ。
「これだから素人のお子さまは困るんだよ・・・覚悟しろよ〜!」
髪を鷲掴みにしてロープから放すと、今度は土家が蛍光灯を掴んでいく。
それの蛍光灯を、夕子のお腹に叩き付けると、激しく割れていく蛍光灯。
バァーン!
「いやあああぁぁぁぁぁ・・・・」
悲鳴をあげる夕子。叩き付けただけでは傷はつかなかったが、割れた蛍光灯を土家は夕子のバストへ押しつけていった。
グサッ・・・・
「やあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
夕子の悲鳴が響き渡ると、夕子の白いスポーツブラが赤く染まりだす。そう、水着の上から乳房を傷つけていったのであった。
更に割れた蛍光灯の上に、ボディスラムで叩き付けていく土家。
グサッ・・・
「ぎゃあああああぁぁぁぁ・・・・」
今度は背中が割れた破片で傷つけられると、夕子は絶叫していく。
あまりの残酷シーンの連続に、次第に観客席からも夕子に対する同情の声まで聞こえだしていた・・・。
土家が放すと、夕子は泣きながらリングを逃げ回るが、有刺鉄線や蛍光灯に囲まれたリングから逃れることは出来なかった・・・。
「逃げるなんて生意気なんだよ、覚悟しろよ!」
そして土家に捕まる夕子。
すると、有刺鉄線の面に背中から押しつけられると、またも絶叫していった。
グサッ・・・
「いやああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・痛いぃぃぃ・・・痛い痛い痛いっ・・・・」
背中から血が流れ出していくと、土家はお腹へパンチを入れて痛めつけると、グッタリと前に倒れ込む夕子の後頭部を踏み付けてアピールしていく。
「よ〜し、仕上げにいくぞ〜っ!」
土家のアピールに続き、俯せ状態の夕子の腰に座り出す土家。
すると、片手で夕子の髪を鷲掴みにすると、キャメルクラッチのように上半身を反らせていった。
「ぎぃ・・・ギブ・・・ギブアップ・・・・」
夕子は早くもギブアップを口にするが、レフリーがギブアップを認めない。
「レ、レフリー・・・ギブアップ・・・・ぎ、ギブ・・・・」
懸命にギブアップを口にする夕子。しかしレフリーはギブアップを認めないと、土家の手には鎌が握られていた。
「ぎぃ・・・ギブ・・・アップ・・・・ぎゃあああああああぁぁぁ・・・・」
そう、今度は脳天に鎌を押しつけて切り刻んでいく土家。
悲鳴をあげる夕子の顔面が鮮血に染まっていく。
大量に流れ出す血に、観客席からは驚きの声が出ていく。また夕子は目に血が入って視界も奪われて、もう激痛に泣き叫ぶしかできなかった。
あまりの展開に、本部席から試合を止めるように指示が出ると、レフリーが試合を止めていくのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に土家が技を解くと、ゆっくりと立ち上がって失神寸前の夕子の後頭部を踏み付けると、ガッツポーズで観客にアピールしてからリングを後にしていった。
夕子はそのまま泣き続けていたが、リングドクターが応急処置を施してから担架に乗せられてリングを後にするのであった。



第13試合

『ヌルヌル系タイトルマッチ・・・選手入場!』
ハードコアデスマッチの後片づけが始まると、隣に用意されたヌルヌル系のリングでタイトルマッチが行われようとしていた。
早くも初代チャンピオンの仲谷佳織が白いビキニで立っていると、挑戦者を待つようにリングサイドで花道を見つめていた。
その佳織の対戦相手として登場してきたのは、あの猪上和香だった。
黒いビキニ姿だったが、グラビアなどで見る以上に肉付きがよく、悪く言うと太っている事は明白だった。
その和香の身体を見て佳織にも焦りの色が見えた・・・。
泥レス・ローションレスリングなどでは滑るリングだが、地下プロレスのヌルヌル系では、リング中央の方は滑るが、周りは滑り止めがあり飛び技も使えると言う特殊リングだった。また低い位置にロープも用意されていたので、一体どんな試合が展開されていくのか、観客席からも歓声が上がりだしていた・・・。
『青コーナー〜・・・T165B90W61H90〜・・・猪上〜和香〜っ!』
コールを受けると一礼してから、足元に流し込まれるローションの感触に戸惑いながらも、対戦相手の佳織を睨み付けていた。
『赤コーナー〜・・・T164B86W57H88〜・・・仲谷〜佳織〜っ!』
コールを受けて一礼していく佳織。通常のプロレスルールでの地下リングでの試合から遠ざかっていたが、このヌルヌル形式ではチャンピオンにまで登り詰めていて、当然今回は防衛したいと思っている。
『カァーン!』
早くもゴングが鳴らされると、いきなり佳織がタックルでテイクダウンを狙っていく。
だが和香も身体の重さを利用して潰していくと、佳織はローションリングに押し潰される形になっていった。
早くも白いビキニはローションだらけになって、少し透けているようにも見えていたが、佳織は身体を浮かせると、和香を倒していく。
和香もローションまみれになるが、素早く滑り止めの部分を使って立ち上がっていくが、逆に佳織にタックルを受けて倒されていった。
和香に対して横四方固めの体制になっていくと、押さえ込んで様子を見ていく佳織。
佳織が押さえ込むと、和香も抵抗せずに様子を見ていると、佳織が膝を浮かせると、和香の柔らかい肉付きの良い脇腹へ膝蹴りを叩き込んでいく。
ボシュ・・・
「ぐっ・・・」
これには和香の表情が苦悶に歪む。
佳織は更に膝蹴りを狙うと、和香はブリッジなどで抵抗してバランスを崩させると、抱きつくような形でもつれていった。
抱きつかれて、佳織は放そうと肘を和香の顔面へ押しつけるが、ローションで滑っていく。
だが滑っても和香は顔面を擦られた形で痛い様子で、両脚をバタバタさせて苦しんでいた。
痛がっていたが、和香も身体を動かしていくと、滑る形で佳織の上になっていく和香。
佳織も上に和香が乗って来るも、冷静に動きを見ていくと、和香が動いていって一気にマウントポジションを奪っていった。
馬乗りになられると、和香の重さに佳織は呼吸が苦しくなっていく。
和香も脚を開いて倒されないようにすると、何もせずに乗っていた。
乗られているだけでも佳織からスタミナを奪っていく展開。佳織も必死に返そうとしていくが、和香も上手くバランスを取って体制をキープしていた。
少し腰を浮かせてヒップドロップ気味に攻め込む和香。
「グボッ・・・」
お腹をヒップで潰されて苦悶の表情の佳織。
苦しむ佳織を見て和香がヒップドロップを狙うが、その一瞬を逃さずに佳織がブリッジで抵抗すると、和香を倒していった。
素早く立ち上がる佳織は、立ち上がろうとした和香の顔面にドロップキックを叩き込む。
滑り止めを利用しての上手い攻撃に拍手が起きていくと、更に立ち上がる和香の顔面にドロップキックが放たれていく。
バシィィィ・・・・
「痛いぃぃぃぃぃ・・・・」
堪らず和香が顔面を押さえて悲鳴をあげる。
その和香の髪を鷲掴みにして起こしていく佳織。そしてバックを奪ってスリーパーを狙うと、和香は前に倒れるようにして逃れていくと、佳織は更にストンピングで蹴りこむと、和香の首に脚を絡ませての首4の字固めを極めていく。
ローションで滑るリング上で、佳織が上手く関節技を極めていく。
和香も苦悶の表情で逃れようと必死だが、佳織の脚が容赦なく締め付けていた。
逃れようと必死になる和香。佳織も身体を左右に揺さぶるなどして痛めつけていくと、上半身を浮かせるてギブアップを迫っていく。
だが和香がローションで滑りやすいからと抜け出すと、俯せになる佳織のバックを奪ってキャメルクラッチを仕掛けていく。
これには佳織も素早く反応すると、技を極めさせずに逃れていく。
お互いが立ち上がると、いきなり和香がミドルキックを放っていった。
滑りやすいリングでの打撃勝負だが、K-1の関係から打撃の練習を積んできた様子で、形は綺麗だったがバランスを崩しかけていた。
佳織も蹴りを受けて、衝撃でローションが舞い散る蹴りの威力にフラつくと、お返しとばかりにローキックを返した。
バシィィィ・・・
ローキックを受けて嫌がる和香。
だがローキックを返すと、佳織も苦悶の表情を浮かべていた・・・。
和香は一気にタックルの様に抱きついてから、倒そうとしていく。
佳織も投げられまいと踏ん張るが、ローションで滑ってマットに投げつけられると、和香がボディプレス気味に飛び乗っていく。
バシィィィ・・・・
「重いぃぃぃぃ・・・」
堪らず佳織が悲鳴をあげる。
その悲鳴に、和香が頭に来たのか立ち上がると、ギロチンドロップを喉元に叩き込んだ。
バシィィィ・・・・
和香の太い太股が容赦なく喉元を抉ると、佳織は喉元を押さえ込んで藻掻き苦しんでいった。
更に立ち上がると、佳織のビキニに包まれたバストを踏み付けると、喉元を狙ってニードロップを落とす和香。
グニュ・・・
「んあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
堪らず喉元を押さえて絶叫していく佳織。ニードロップによるダメージは大きく見えた。
和香は佳織を俯せにしていくと、キャメルクラッチを狙っていく。
顎に手を掛けて反らしていくと、佳織は背骨などへの痛みから藻掻くが、和香は構わず痛めつけていた。
観客席からも体格差があるこの2人を見て、和香に対してデブなどと言う野次まで飛びだしていたが、和香も太っていると言う野次には頭に来ている様子で、対戦相手の佳織に怒りを当てていた・・・。
「うるさいわねぇ・・・何がデブよ・・・」
和香が不機嫌そうな表情を浮かべると、佳織の鼻に指を入れての豚鼻キャメルクラッチで攻め込む。
「んんんっ・・・ふっ・・ふがあぁぁぁ・・・ががかっ・・・・」
佳織も鼻の穴への攻めに藻掻き苦しむと、必死に和香の手を放そうとしていく。
「仲谷さんも綺麗な胸してるわよね・・・・」
和香は佳織に囁くと、手が滑った振りをしてビキニを剥ぎ取っていった。
「いやあっ・・・・」
佳織が悲鳴をあげると、和香は意地悪く叫ぶ。
「何よ、ヘアーヌードしてるくせに、そんな悲鳴なんてあげないでよね!」
同時に、観客席からは白いブラが剥ぎ取られて、佳織の乳房が露わになったからと歓声がおきていく。
更に剥ぎ取ったブラを首に巻き付けて痛めつけていく和香。
だがこれにはレフリーが反則だからと注意すると、和香はビキニを観客席に投げ込んでいった。
観客席に投げ込まれた佳織のブラ。これには多くの観客が殺到していくのであった。
トップレスにされて佳織も和香のブラを狙おうとしているが、まだ和香が試合の流れをとっていた。
レフリーが一旦離すと、呼吸を整える佳織と和香。
佳織が少しずつ距離を詰めていくと、和香が大振りの掌打を放つ。
これには佳織も避けていくが、ローキックを受けて苦しんでいた。
動きが止まった所を、更に首相撲を狙っていく和香。
しかし佳織も倒して膝蹴りを受けないようにするが、和香が下から組み付いていく。
トップレス状態の佳織の胸と、ビキニに包まれた和香のワカパイが押しつけられる展開に観客も興奮していく。
佳織も攻めているが、和香が時折出してくる打撃には驚いていた。
横四方から一気に縦四方固めの体制になっていく佳織。
和香も両脚を開いて返そうとするが、佳織は和香の身体にパンチを打ち込んでいった。
和香の腕などへもパンチが決まると、和香も嫌がるように動き出す。
一気に勝負を決めようと、佳織が立ち上がるとヒップドロップを狙っていく。
だが和香が避けると自爆してヒップを打ってダメージを受ける佳織。
今度は和香がヒップドロップを狙うと、佳織が下から股間へグーパンチを叩き込んだ。
ゴキッ・・・
「ぎゃああぁぁぁぁぁ・・・」
これには和香が股間を押さえて悲鳴をあげると、フラついているところへ佳織がフェイスクラッシャーを仕掛けていく。
バシィィィィ・・・・
顔面を叩き付けられて、和香は藻掻くように苦しんでいる。
その苦しむ和香を見て、佳織が勝負を仕掛けようとコーナーポストに登ると、仰向けになった和香にボディプレスを狙っていった。
しかし、その瞬間に和香が膝を立てると、佳織のお腹に命中して自爆させていった。
グシュ・・・
「ぐわあぁぁぁぁ・・・・あぁぁぁぁぁぁ・・・」
お腹を押さえて藻掻き苦しむ佳織。自らの体重などから大きなダメージを受けてしまった。
すると、和香はゆっくりと立ち上がると、観客席に向かって拳をあげていくと、苦しむ佳織を起こしていった。
苦悶の表情の佳織を見つめると、一気に身体を回転させて加速をつけた裏拳を顔面に叩き付けた和香。
バキッ・・・
裏拳の一撃に佳織はローションリングに崩れ落ちていった。
その佳織のお腹へセントーンを叩き込む和香。
「げほっ・・ぐほ・・・・ケホッ・・・・」
お腹への圧力に咳き込む佳織。もうグロッキー状態と言う感じに見えると、和香は飛び上がるように佳織の喉元へヒップドロップを叩き込んだ。
「股間へのお返しよ・・・・」
和香は呟くと、半失神状態になった佳織の喉元に座り込むと、両脚で佳織の頭を挟んでいった。
佳織はもう上を向いているだけで、何も抵抗が出来ない状態になっていると、和香の重さだけでもスタミナが奪われてダメージを負っていく。
そして、和香は近くにあるローションを両手で掬うと、それを佳織の顔面に掛けていった・・・。
ビシャ・・
「んぐぐっ・・・ごふっ・・ごふっ・・・」
ローションを顔面に掛けられて、呼吸が苦しくなって咳き込む佳織。
続けて和香がローションを掛けていくと、佳織は呼吸が出来ずに両脚をバタバタと激しく動かすように苦しんでいた。
佳織も必死に抵抗していくが、ローションが口の中などへ入り込んで咳き込み出す。
更に和香がローションを顔面に掛けていくと、佳織が堪らず和香の身体を叩いてギブアップの意思表示をすると、レフリーが認めて試合を止めていくのであった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、ここで猪上和香の勝利が決まったのであった。
『ただ今の試合、ギブアップにより猪上和香の勝利となりました!』
アナウンスが流れると、和香はゆっくりと立ち上がってから、レフリーにヌルヌル系チャンピオンベルトを腰に巻いてもらうのだが・・・佳織のウエストに合わせてあった為に、和香のウエストに合わずに急いで調整されていくのであった。
その光景に観客席からは失笑がおきると、和香は怒った表情をしてから、目の前で起きあがろうとする佳織に蹴りを入れたりするのであった・・・。
「何するのよ・・・」
佳織が立ち上がると和香に詰め寄る。
「負けたんだから大人しくしなさいよ・・・」
和香としてもストレス発散の為だろうか、珍しく感情を出していくと、レフリーなどが止めていくが、佳織自身はベルトを奪われて悔しいと言う気持ちが一杯だった。
また、和香は女祭りで惨敗した大池栄子に対しての復讐も考えていて、このベルト獲りはその第一歩と言う言う事なのだろうか・・・。

第14試合

『14試合っ・・・特別アイドルプロレス試合・・・選手入場っ・・・』
コールが始まると、リングインしていくのは先日表の女子格闘技大会にも出た深矢愛だった。
今夜が始めての地下プロレスのリングだったが、落ち着いた表情でリングに上がっていく愛。
白い競泳水着に脚は素足で、手にはオープンフィンガーグローブを着けていた。
プロレスと言うより格闘技戦の格好だったが、この愛の対戦相手として選ばれたのが、地下プロレスでは現在グラビアアイドルベルトを保持する市河由衣だった。
愛の待つリングに上がっていく由衣。早くも視線を合わせていくが、こちらも堂々としたリングインだった。
黄色いビキニに、白いリングシューズの由衣。だが今夜は愛が打撃が得意と言う事で、まして格闘技戦を経験しているからと、内心は不安でもあった。
『青コーナー〜・・・身長157p〜上から87、60、88〜・・・深矢〜愛〜っ!』
コールを受けると、観客席に一礼していく愛。
『赤コーナー〜・・・身長158p〜上から83、55、80〜・・・市河〜由衣〜っ!』
コールを受けて一礼してから、ビキニを気にしながらコーナーに寄りかかる由衣。
観客席からも早くも由衣に対する声援が送られていく・・・。
『市河〜っ・・・地下リングじゃあオマエの方が上だぞっ!』
『深矢〜っ・・・有名なアイドル痛めつけろ〜!』
色々な声援を聞きながらも、由衣は打撃対策に不安を感じていた。逆に愛は関節技より殴り倒すと考えていて、ゴングと同時に仕掛けようと考えていた。
『カァーン!』
そしてゴングが打ち鳴らされると、いきなりコーナーから愛が飛び出すと、反対コーナーの由衣に走り込んで顔面へパンチを叩き込んでいく。
バシッ・・バキッ・・
いきなり接近戦から殴りつけられて、由衣が驚くように抱きついていく。
だが殴られたダメージはあるのか、少し戸惑っている様にも見える由衣の表情。
すると、愛が抱きついてくる由衣を引き離すと、ローキックを叩き込んでいった。
バシィィィィ・・・
音を立てて炸裂するローキック。由衣の表情も苦悶に歪む。
由衣もローキックを返すが、愛はカウンターのパンチを顔面に叩き込んでいった。
バキィィィ・・・
「痛いっ・・・」
堪らず悲鳴をあげてダウンする由衣。
愛も倒れた由衣を見て攻めるのを止めると、観客席から声が飛ぶ。
『蹴っちゃえ蹴っちゃえ!』
『顔面っ顔面っ!』
愛はその声に顔面を狙おうとするが、由衣も転がるようにリング下に逃れていった。
愛はトップロープを掴んで由衣の動きを見ていると、由衣はゆっくりとリング下を回り出すと、反対側からリングに戻っていった。
由衣も打撃対策からか、ガードを上げて構えていく。プロレススタイルではないが、殴られるよりと思ったのだろう。
愛も構える由衣に警戒しながら距離を詰めると、由衣からローキックが放たれた。
バシッ・・・
軽いローキックにローキックを返す愛。
すると、由衣がドロップキックを放っていくと、初めて受けるドロップキックに倒れる愛。
チャンスとばかりにストンピングを叩き込む由衣。
バシッ・・バシッ・・
蹴りこまれてロープに逃げる愛。だが由衣は両脚を抱え込むと、逆エビ固めを極めていく。
グイッ・・・
「あああああああっ・・・・」
堪らず愛が悲鳴をあげて藻掻き苦しむ。
背中がCの字になっていくと、更に愛の悲鳴が響き渡る。
レフリーも愛にギブアップの確認をするが、愛は拒んでいく。
「ノォォォォ・・・・絶対にギブしない・・・ノォォォォォォ・・・・」
必死にロープに手を伸ばしていく愛。少しずつロープに近づくと、ロープに手が掛かってレフリーが由衣を止めていった。
『ブレークっ・・・』
技を解かれると、腰を気にしながら立ち上がる愛。
由衣もチャンスを逃したとばかりに、またスタンド勝負になると打撃に警戒しなくてはと思っていた。
『ファイトっ!』
レフリーの掛け声に、愛は構えて由衣に迫る。
由衣も打撃戦は付き合いたくないからと、構えるが何とか組み付こうと考えていた。
愛が踏み込んでからジャブを放つと、続けてローキックを放っていく。
ローキックを受けて苦しむ由衣だが、タックルを仕掛けていくが、ここで愛がカウンターの膝蹴りを放っていく。
ボシュ・・・
「うげっ・・・」
カウンターの膝蹴りに動きの止まる由衣。
その光景に観客席からまたも声が飛ぶ。
『深矢っ、市河をコーナーに追い込んでやれっ!』
その声に、愛が由衣をコーナーに押し込むと、寄りかからせてからお腹にパンチを入れた。
ボシュ・・・
「んぐっ・・・」
お腹を殴られて苦悶の表情を浮かべる由衣。
必死にパンチで抵抗する由衣。素手で殴られても怯まずに、逆に愛は顔面などへもパンチを散らしていく。
バシッ・・バシッ・・・
顔を殴られて堪らずガードを固める由衣。コーナーに追い込まれて、サンドバック状態にされそうになっていた。
愛は狙いをつけてお腹へパンチを入れていくと、由衣はガードを固めたまま下を向いていく。
更にお腹へのパンチを入れていく愛は、身体をくの字にする由衣。
『由衣ちゃ〜ん、地下リングの先輩らしく意地を見せろ〜っ!』
観客席からの声に、由衣も反撃したいが愛の圧力に負けていた・・・。
必死に前蹴りで愛を離していきたい由衣。
だが愛も蹴られても前に踏み込んで顔面にパンチを入れていくと、由衣がガードするが痛がっている。
『胸殴れっ、胸っ!』
観客席からの声を聞くと、愛が由衣の胸を殴りつけていく。
ビキニに包まれた柔らかい由衣の乳房が殴りつけられていくと、由衣は苦しさに動きが止まっていく。
すると、愛は距離を取ってから由衣の顔面狙いのハイキックを狙っていくが、これは由衣もガードしていった。
由衣も必死にタックルで組み付きにいくが、打撃でのダメージからスピードが落ちていて、逆に愛にタックルを潰されてしまう。
俯せ状態に潰された由衣。
上からは愛が押さえ込むと、膝を上げていった・・・。
容赦なく由衣の脳天に膝蹴りを叩き込む愛。
ゴキッ・・・
脳天を蹴られると、ダメージから藻掻いていく由衣。
動きの鈍る由衣のバックを奪っていく愛。引き続き俯せ状態の由衣。
愛もどう攻めて良いか迷っていると、また観客席から声が飛ぶ。
『殴れっ・・・顔、顔殴っちゃえ!』
その声に、由衣の側頭部を殴りつけていく愛。
数発殴ると、由衣は顔面のガードを固めていくが、愛は脇腹にもパンチを入れて痛めつけていく。
更に立ち上がると、亀状態の由衣の頭部にサッカーボールキックを叩き込む愛。
痛くてもガードを固めて亀の状態で耐えようとする由衣。
愛は更にお腹を蹴り上げると、無理矢理に仰向けにしていった・・・。
逃れようとする由衣。
だが愛が馬乗りになっていくと、容赦なく顔面へパンチを落としていった。
バシッ・・・バシッ・・・
顔を殴られて藻掻き苦しむ由衣。
ここでレフリーが一旦試合を止めると、愛をコーナーに戻してから、由衣に試合続行の意志を確認していく。
「ま・・まだやれます・・・」
フラつきながらも由衣が続行をアピールすると、観客席からは拍手が起きていく。
試合が再開されると、愛は距離を取ってハイキックを狙っていく。
だが宙を斬るとまたもハイキックを狙っていく。
すると、由衣がハイキックをキャッチしてドラゴンスクリューで切り返した。
グイッ・・・
「痛いっ・・・」
堪らず悲鳴をあげる愛。
続けて由衣がアキレス腱固めを仕掛けると、愛が狂ったように片足でヒールキックで逃れようとしていった。
関節技に必死に逃れようとする愛。
由衣も蹴られてもギブアップ狙いで耐えるが、愛のヒールキックで技を解いてしまった・・。
技が解かれると、愛が立ち上がるも脚へのダメージからフラついていた。
由衣も攻めたいが、打撃などからのダメージからスタミナ回復を狙ってロープに寄りかかっていた。
距離を詰めていく愛。
すると、由衣が先手とばかりにストレートを打ち込むと、愛の顎にパンチが決まった。
バキッ・・
由衣のパンチが決まるが、逆に愛が歯を食いしばって殴り返すと、逆に由衣は尻餅をついてダウンする。
更に愛が馬乗りを狙うと、由衣も逃れようとしていくが、俯せ状態になっていく。
殴られることを恐れて顔面ガードを固めていくと、愛は脇腹にパンチを入れていった。
バシッ・・バシッ・・
「んぐうっ・・・んんっ・・・」
痩せている由衣だけに、この重いパンチは苦しく、時折呻き声みたいな声をあげている。
更に愛が脇腹を狙っていくと、由衣が堪らず脇腹をガードすると、ここで観客席から歓声が上がっていく。
『愛ちゃ〜ん、ここで由衣ちゃんの顔面殴ってみようか!』
その声に、愛は容赦なく顔面にパンチを叩き込む。
バシッ・・・バシッ・・・
顔面を殴られて、今度は必死に顔面をガードしていく由衣。
だがガードの上からも顔面狙いのパンチを入れていくと、次第に由衣の抵抗が無くなっていく・・・。
すると、ここでレフリーが愛を止めると、由衣を立たせてから続行の意志の確認をしていく。
由衣はフラつきながらも続行を訴えると、スタンディング状態から続行が告げられた。
『ファイト!』
レフリーが続行を告げると、いきなり愛が飛び込んでの膝蹴りを叩き込むと、由衣は堪らずコーナーまで退いていく。
更に顔面へパンチの連打を叩き込むと、由衣の鼻から鼻血が噴き出していった。
ガードを上げる由衣だが、愛は狙ったようにミドルキックをお腹に叩き込むと、由衣が座り込むようにダウンしていく。
その由衣の顔面に更にトドメとも言える蹴りを入れると、由衣はグッタリとコーナーに崩れ落ちていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ここでレフリーが試合を止めると、愛の劇的な勝利が決まっていった・・・。
リングドクターなどが由衣の様子をチェックするが、由衣は打撃技でKOされた事にショックを受けている様子で、空手の得意の根元晴美にも連勝していただけに、この敗戦は自らに衝撃が走った結果だった。
一方、初めての地下リングでの勝利にコーナーに登ってガッツポーズで観客の歓声に応えていく愛。
そしてコーナーから降りると、呆然とする由衣に近づいて正座してから一礼していくのであった。
しばらくすると、由衣は立ち上がってからマイクを要求していった。
「今夜は負けました・・・。私の打撃技術が弱い事が解ったので、今度は打撃ルールの試合もやってみたいと思います・・・」
一言アピールすると、由衣はフラつきながらもリングを後にするのであった・・・。



第15試合

『選手、入場っ!』
リングアナのコールに、俯きながらリングインするのは原文奈だった。
白い競泳水着に、白いリングシューズ。肘と膝には白いサポーターが着けられていた。過酷な地下プロレスと言えども、文奈は悲壮感漂う表情に観客達も注目していた・・・。対戦相手を待つ文奈。
文奈が俯くには理由があった・・・。試合前の控え室・・・。
『今夜の試合は、前にも言った通りだが、30分間の試合でギブアップと言わなければ・・・ドラマの件は任せてもらおう・・・』
ある芸能関係者からの言葉に、文奈が戸惑う・・・。
「さ、30分・・・でいいんですね・・・」
文奈も対戦相手も教えられていないからと、不安な面もあったが、所属事務所からも文奈には圧力があり、半殺しにされても耐えてレギュラーを獲れと言う指示が出ていた・・・。
その文奈の目の前に現れたのは、、あの伝説の悪役女子プロレスラーのダンプ松元だった。
竹刀を振り回しながら、今夜2試合目と言う事で既にヒートアップしている様子で、文奈もダンプを見て怯えだしていた・・・。
「こ、殺されちゃう・・・」
怯える文奈。しかし事務所からも指示があり、まして地下リングでは殺気を帯びた観客席に囲まれて逃げ出すことなど出来るはずもない・・・。
『第15試合っ・・・特別ドミネーション30分間アイアンマンデスマッチを行います!』
試合形式からドミネーションと言う言葉がアナウンスされると、観客席が騒ぎ出す。
『青コーナー〜・・・166p、上から84.58.84〜・・・原〜文奈〜っ!』
コールを受けると、一礼するが足元が震えている様に見える文奈。
『赤コーナー〜・・・163p、体重127s〜っ・・・ダンプ〜松元〜っ!』
コールを受けると、早くもコーナーに登ってアピールするダンプ。
そして早くも試合のルール説明が観客席に向かって始められていった・・・。
『この試合形式は、フォール・ギブアップ・KOなどでも30分間は試合が続けられると言う特別ルールです。命の危険があるとリングドクターが認めた場合のみ、試合は止められる事になります。』
ルール説明が終わると、早くもレフリーがコーナーにダンプと文奈を分けると、ゴングが要請されていった。
『カァーン!』
ゴングが鳴ると、いきなりダンプが叫びだす。
「ブッ殺すぞぉぉぉぉ・・・」
その言葉に文奈が一瞬躊躇すると、ダンプは走り込んで強烈なラリアットを文奈の喉元に叩き込んだ。
バシィィィィィ・・・・
「ふぎぃぃ・・・・」
まるでダンプの腕を中心に、文奈の身体が一回転するのではと言う勢いでマットに叩き付けられると、ダンプが早くもフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・スリィィィィィ・・・・』
早くも文奈がフォール負けをするが、レフリーがダンプを離すと続行が告げられていく。まずは10秒が経過していた・・・。
フラフラしながら立たされていく文奈。
すると、今度はダンプが近づくと、髪の毛を鷲掴みにしていく。
「や、やめてぇぇぇぇ・・・痛いぃぃぃぃ・・・」
堪らず悲鳴をあげる文奈。
悲鳴をあげる文奈に構わず、髪の毛を掴んだまま投げていくダンプ。
すると、文奈は転がるように距離を置いていくと、ダンプが走り込むからと、怯えるようにリング下に逃げていった。
「来いっ、コラァァァァァ・・・・」
リング上から威嚇していくダンプ。
だが文奈は水着などを気にしながらもリングサイドでダンプを見つめるが、周りの観客からはブーイングが起きていく。
『文奈ちゃ〜ん、リング上で悲鳴をあげてよ〜!』
『ダンプ〜っ・・・今夜2人目の生贄もシッカリよろしく!』
文奈がリングに戻らないと、リングサイドの黒服が文奈の両腕を掴むと、無理矢理にリングに戻していった。
「や、やめて・・・放して・・・・」
嫌がる文奈だが、エプロンサイドに上げられると、ダンプに腕を掴まれてリングに戻されていく。
「逃げるな、このヤロ〜っ!」
怒ったダンプは、まずはボディスラムからストンピングで蹴りこむと、コーナーに押し込んでいく。
追い込まれた形の文奈。目の前のダンプに果敢にもパンチで反撃を試みるも、ダンプの巨体に効くはずもなく、逆にヘッドバッドを叩き込まれてダウンしていく。
更に膝をついた状態からお腹へパンチを入れていく文奈。
バシッ・・・バシッ・・・
「おりゃ・・・うりゃ・・・」
必死に殴りつけていく文奈。
「何してんだよ、効かないんだよ・・・おらぁぁぁぁぁ・・・」
すると、ダンプは文奈の髪を掴んで顔面からマットに叩き付ける荒技のフェイスクラッシャーで痛めつけていく。
バシィィィィ・・・
「きゃああああああぁぁぁぁぁ・・・・」
絶叫しながらリング上を転がっていく文奈。顔面を両手で押さえていたが、相当ダメージを負ったように見えた。
グイッ・・・
「休むな、コラァァァァ・・・・」
更にダンプは髪を掴んで起こすと、ラリアットを喉元に叩き込んで倒していった。
大の字状態で天井を見つめる文奈。あまりの衝撃に意識を朦朧とさせている様子だが、観客席からはダンプに対して歓声が送られていく。
『いいぞぉぉぉ・・・もっと痛めつけろ〜っ!』
その声に片手を挙げて応えるダンプ。
倒れている文奈にボディプレスからフォールすると、レフリーがカウントを入れていった・・・。
『ワン・・・・ツー・・・・スリィィィィ〜!』
余裕のスリーカウント。文奈はもうフォールさせるだけでもダメージを受けていたが、ダンプは立ち上がる前に体重を乗せてから立ち上がると、文奈が咳き込む。
ダンプが立ち上がると、倒れたままの文奈に対してレフリーが意思確認をすると、文奈はフラフラになりながらもコーナーに戻されていく。
リングドクターが一応文奈の様子を見てから、文奈が苦しそうなのでインターバルがおかれた。
『ここで、原文奈のスタミナ回復の為に、3分間の休憩を行います・・・また試合は現在7分間が経過しております・・・』
酸素を与えられたり、後頭部にアイスパックを押しつけてもらったりと、文奈のダメージ回復の為に数人の黒服が当たっていく。
文奈の表情からは悲壮感が漂っていたが、反対コーナーではインターバルに苛つくダンプの姿。
そして時間が経つと、またも地獄の時間が始まっていった。
『カァーン!』
ゴングが鳴らされると、コーナーからゆっくりと出ていく文奈。
逆にダンプは前に出ると、威嚇するように両手を広げていった。
文奈も喧嘩キックで抵抗するが、簡単に髪を鷲掴みにされてリングを振り回されていく。
「きゃああぁぁぁぁぁ・・・」
またもリング上に響き渡る文奈の悲鳴。
「いくぞぉぉぉぉぉぉぉ・・・・」
ダンプが叫ぶと、髪を掴んだまま文奈の顔面をトップロープに押しつけて、そのままロープに擦り付けていった。
ギュ・・ギュギュ・・・
「あああああああっ・・・・熱いっ・・・か、顔が焼けちゃうぅぅぅぅ・・・やめてぇぇぇぇぇぇ・・・」
絶叫していく文奈。ロープのゴムとの摩擦で地獄の苦しみを味わっていた。
悲鳴を上げようが、ダンプは構わず痛めつけていくと、必死に抵抗するも悲鳴をあげるだけの文奈の姿があった。
そしてコーナーに連れて行くと、寄りかからせてから喉元に水平チョップを叩き込んで、グッタリしたところをコーナーとのサンドウィッチプレスで押し潰すダンプ。
「ぐうっ・・えっ・・・」
堪らずコーナーに崩れ落ちていく文奈。
「オマエに極悪の場外戦を体験させてやるよ、降りろこらぁぁぁぁ・・・・・」
サッカーボールキックから文奈を落としていくと、リングアナからコールがされていく。
『試合時間、15分経過・・・15分経過っ!』
リング下でグッタリする文奈に、顔面を狙ってストンピングを叩き込むダンプ。
更に立たせてから鉄柵に背中から叩き付けると、近くの長机をリングサイドに用意すると、文奈の身体を乗せていった。
「いくぞぉぉぉぉぉ・・・」
ダンプがアピールすると、長机の上にダンプが乗っていく。
ダンプの体重に机も軋み出すが、その机の上で容赦ないパイルドライバーが文奈を襲う。
バキィィィィィ・・・
「いやあぁぁぁぁぁ・・・・・・」
文奈の悲鳴と共に、長机は音を立てて真っ二つになっていくと、文奈はグッタリと割れた机と一緒に倒れていた。
ダンプは容赦なく半失神状態なった文奈を起こすと、片手で髪を掴んで、片手を挙げてアピールする。
「オマエらぁぁぁぁ・・・コイツの痛めつけられる残酷なシーンが見たいかぁぁぁぁ・・・」
そのダンプのアピールに観客席が盛り上がると、ダンプはエプロンサイドに顔面を叩き付けてから、ボディスラムで場外に叩き付けると、お腹に全体重を乗せて痛めつけていった・・・。
グイッ・・・
「グェェェェェ・・・・お、重い・・・や、やめて・・・ああっ・・・」
口から涎を垂れ流しながら苦しむ文奈。
ダンプはゆっくりと反動をつけて圧力を掛けていくと、文奈は両手両脚をバタバタさせて藻掻き苦しんでいた。
しばらくすると、もうフラフラの文奈の髪を掴んでリングサイドを歩き回ると、観客席に向かって押し込んでいった。
観客席に押し込まれると、汗まみれの文奈の身体に無数の手が伸びだしていった・・・。
「やめてぇぇぇ・・・・触らないで!」
嫌がる文奈。しかし観客達は容赦なく文奈の汗ばむ肌などを触りだしていた。
ダンプも嫌がる文奈の姿を見て、観客の反応を見ながら手を出さないと、観客達も調子に乗って胸を揉み出したり、お尻などまで触りだしていた。
これにはダンプが怒ったのか、文奈の髪を掴んで観客席から引きずり出すと、近くに置いてあった竹刀でお腹に一撃を喰らわせると、お腹を押さえて苦しむ文奈をリングに上げていった。
お腹を押さえている文奈に、ダンプがストンピングを叩き込んでから、お腹へのヒップドロップで押し潰していった。
ボシュ・・・
「グボッ・・・・」
堪らずダンプの圧殺刑に口から反吐を噴き上げる文奈。
その光景に観客席から歓声があがっていく。
「決めるぞぉぉぉぉぉぉ・・・」
ダンプが叫ぶ。
すると、またも飛び上がっての強烈なヒップドロップをお腹に叩き込むと、文奈は胃液を吐きだした。
「ほげぇぇぇぇぇ・・・」
ピクピクして痙攣するように苦しむ文奈。
レフリーも文奈の様子をチェックするが、ダンプは蹴飛ばしながらリング下に落としていった。
俯せ状態で動けない文奈をダンプが起こしていくと、鉄柵に叩き付けてから、顔面を踏み付けていく。
「あああっ・・・・」
文奈が呻き声をあげるが、ダンプは観客の声に鉄柵から立たせると、ラリアットを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
堅い床に敷かれたマットの上に豪快に叩き付けられていく文奈。
ゆっくりと文奈の顔面を踏み付けていくダンプ。
『試合時間、ラスト3分っ!』
何時の間にか残り時間が3分と告げられると、ダンプは近くからチェーンを握りしめて文奈の首に巻き付けていった。
そのチェーンをトップロープまで伸ばすと、ダンプはリング上からチェーンを引っ張っていく。
「死刑執行だぁぁぁぁ・・・よ〜く見ておけっ!」
ダンプが叫ぶと、文奈はチェーンを両手で掴んでいく。
レフリーもギブアップの確認をしていくが、文奈は苦悶の表情で耐えていく。
『文奈っ・・ギブ?・・・ギブアップ?』
レフリーが問いかけるが、文奈はギブアップは拒んでいる。
ダンプもチェーンを引いていくと、文奈の表情が苦悶に歪む。しかし口からは・・・。
「のっ・・ノォォォォ・・・ああ・・・」
耐える文奈。しかしダンプのあまりの残酷な責めの前に、チェーンを掴んでいた手がダラリと下がるのであった・・・。
ダンプが放すと、文奈は白目を剥いて失神してしまった。
その瞬間、ゴングが鳴らされるのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音にダンプがガッツポーズをするが、失神している文奈を気にしながらもリングを去るのであった。
一方、文奈は失神していたが、リングドクターなどに蘇生処置を受けると、担架に運ばれて控え室に戻るのであった。
試合結果についてはダンプの勝利となったが、文奈はギブアップの言葉を発しなかったからと、ドラマのレギュラーが決まるのであった・・・。


第16試合

『選手、入場っ!』
リングに向かっていくのは、あの新体操で鍛えたボディで地下リングに殴り込みをかけた山先真実だった。その真実と一緒にリングに向かうのは、週刊誌で賞をとった小坂由佳だった。
長身美女2人が、グラビア系と言うだけあってスポーツビキニにリングシューズと言う姿でリングインすると、観客席に向かって一礼していくのであった。白いスポーツビキニを気にしながらも、真実と由佳が対戦相手を待っていた。
その2人の対戦相手としてリングに向かったのは、今夜が地下プロレスデビュー戦の星野あきと、既に地下リングデビューをしていた河村ゆきえだった。
白いビキニ姿のゆきえとあき。激しいプロレスが展開される地下リングで、ビキニだと剥ぎ取られるリスクもあったが、あき達はビキニを選んでいた。
『青コーナー〜・・・身長168、上から88、58、84〜・・・小坂〜由佳〜っ!・・・身長169、上から84、59、87〜・・・山先〜真実〜っ!』
コールを受けると笑顔で観客席に一礼していく真実と由佳。CMなどでも共演していて、連携などが注目されていた。
『赤コーナー〜・・・身長165、上から88、56、87〜・・・星野〜あき〜っ!・・・身長158、上から90、60、87〜・・・河村〜ゆきえ〜!』
コールを受けて一礼していくあきとゆきえ。今夜はあきと由佳が初めての地下プロレスの試合と言うことで、観客達も注目していた。
早くもボディチェックからお互いが視線を合わせていく。
この4人の中ではゆきえが小柄だったので、真実が由佳に狙いはゆきえとばかりに囁いた。
ゆきえの方は、あきと一緒に今夜がデビューの由佳を狙っていこうと話し合う。2人とも真実の太股は鍛えられていて、締め上げられたら危険と感じていたからだった。
『カァーン!』
まずは青コーナーからは真実が、赤コーナーからはゆきえがリングインした。
お互いが距離を置いていくが、まずはゆきえと真実は手を伸ばして組み合うと、力比べの体制になっていく。
だが小柄なゆきえが不利なのは確実で、次第に表情が苦悶に歪む。
早くも力比べで追い込む真実。そのままロープまで押し出すと、いきなり喉元に水平チョップを叩き込む。
バシィィィ・・・
チョップを受けてフラつくゆきえ。だがロープを掴んでいるからレフリーが真実を離していった。
離れると、今度はゆきえが飛び込んでドロップキックを放っていく。
バシィィィ・・・
真実が倒れると、続けてドロップキックを打ち込むゆきえ。
2発放ってから、ゆきえは髪を掴んで起こしていくと、果敢にもボディスラムで投げていった。
「フォール!」
早くもフォールしていくゆきえ。声を出してアピールすると、レフリーがカウントを始める。
だが真実も肩を浮かせると、ゆきえがスリーパーで座らせたまま絞めていった。
グイッ・・・
苦悶の表情を浮かべる真実。少しずつロープに逃れようと身体を動かしていく。
真実の足がロープに掛かると、レフリーが放すように指示すると、ゆきえは技を解いてから立ち上がると、ストンピングで攻め込んだ。
真実が痛がりながらロープに逃げると、立ち上がってから構えていく。
立たれると身長差からゆきえも構えるが、真実も距離を置いて見つめていた。
すると、ゆきえも真実も各のコーナーに戻ると、タッチしていく。
リングにはあきと由佳の2人になると、今夜がデビューしたばかりの2人だけに、緊張した表情を浮かべている。
しかし長い脚から繰り出すハイキックで牽制していく由佳。
あきも驚くように距離を置くが、蹴りに驚いて距離を詰められないでいた。
だが思い切ってタックルを狙うと、由佳も抱きつくようにして組み合う。
あきが倒そうとするが、由佳も踏ん張っていくと、縺れ合うようにロープ際に近づいた。
由佳をロープに押し込んでいくあき。
「舐めるなぁぁぁぁぁ・・・」
いきなり絶叫して張り手を叩き込むあき。
バシィィィィ・・・
「イッタ〜ぃ・・・何するのよ!」
張り手に涙ぐみながらも張り返す由佳。
バシィィィ・・・・
「くうっ・・・・」
由佳の張り手に痛がるあき。
観客席も盛り上がっていくと、お互いが頬を狙って張り手を叩き込んでいくと、白い頬が赤く変色していった・・・。
堪らずあきが組み付いていくが、由佳もチョップから膝蹴り、ボディスラムとあきを追い込んでいく。
苦悶の表情を浮かべて倒れているあきに、由佳は足を掴んでアキレス腱固めを仕掛けていった。
グイッ・・・
「痛いぃぃぃ・・・・痛いぃぃぃぃぃ・・・・」
堪らず悲鳴をあげていくあき。
「ギブっ?ギブアップ?」
由佳もギブアップを促すが、技が完全に極まっていないのもあって、あきはギブアップを口にしなかった。
すると技を解いてから、脚を掴んでから内股にストンピングを叩き込んでから、髪を掴んで起こしてロープに振っていった。
「いくよぉぉぉぉぉ・・・・」
大人しいイメージの由佳だったが、大きな声でアピールすると、ロープかに戻ってきたあきにフライングラリアットを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
これにはあきが喉元を押さえて藻掻き苦しむと、由佳は続けて髪を掴んで起こしてから、首投げから首4の字と攻め込む。
しかしコーナーからゆきえが飛び込むと、由佳の顔面にストンピングを叩き込んで技を解かせていった。
「レフリーっ、何よあれっ!」
反対コーナーからは真実がゆきえのカットにレフリーに抗議するが、リング内ではあきが由佳を起こしていった。
起こすと頬にエルボースマッシュを入れてから、フラついた所へチョークスリーパーを狙っていく。
グイッ・・・
「んんんっ・・・んんっ・・・」
あきもこれで試合を決めようとする気迫のチョークスリーパーに、由佳が急いでロープに逃れようとする。
あきも締め付けるが、由佳がロープに逃げるとレフリーが放すように指示していく。
あきは悔しいのか、由佳の腰に蹴りを入れてから離れると、由佳は喉元を押さえて咳き込んでいた。
その由佳にあきが飛び込んで張り手を狙うと、由佳も嫌がって手を出すと、偶然にも顎に変形の掌打となって命中した。
ゴキッ・・・
「ふぐうっ・・・」
この一撃にあきの動きが止まると、コーナーから真実がタッチを求めていた。
「由佳ちゃんタッチ!」
真実の声に由佳がタッチしていくと、動きの止まったあきに勢いのあるドロップキックを叩き込む真実。
バシィィィ・・・
倒れたあきに、容赦なく飛び上がってギロチンドロップを叩き込むと、両手をあきの胸に押しつけてフォールする真実。
『ワン・・・・ツー・・・・』
しかし、コーナーからゆきえが飛び出すと、真実の顔面にサッカーボールキックを叩き込んでフォールを妨害した。
「イッタ〜・・・何するのよ、顔を蹴るなんて・・・」
フォールをカットされた真実が怒り出す。
その怒りに構わず、ゆきえはコーナーであきにタッチを求めていった。
すると、真実もコーナーに戻ると由佳に囁く。
「ねえ・・あの娘がさっきからカットしてるからさぁ、最後はあの娘を痛めつけて勝たない?」
その言葉に、由佳は身長差などからプロレスマッチを考えていたが、大技なども出そうと頷く。
「いいわよ、だったらまずは星野さんから倒さないと・・・」
あきがタッチすると、ゆきえがコーナーから飛び出していく。
すると、真実に対して強烈なドロップキックを叩き込むと、続けて立ち上がる真実の顔面にヒップアタックを叩き込んだ。
これには真実もダウンすると、ゆきえはアピールしてからボディプレスからフォールしていく。
だが真実が返すと、悔しがってマットを叩いてからロープに走ると、何かを狙っていた。
ゆきえが向かってくると、真実が狙ったようにトラースキックを長い脚から繰り出すと、ゆきえの顔面に炸裂した。
バシィィィ・・・
これにはゆきえが倒れ込むと、真実が顔面を押さえているゆきえにストンピングを入れてから、起こしてバックから抱え込んでアトミックドロップを叩き込む。
ゴキッ・・・
「いやああぁぁぁぁぁ・・・・」
ゆきえの悲鳴がリングに響き渡ると、続けてサーフボードストレッチが炸裂する。
「ああああっ・・・・ああっ・・・」
ゆきえが苦悶の表情を浮かべて苦しむ。
真実もギブアップ狙いで攻め込むと、コーナーからあきが飛び出す。
しかし由佳が反対コーナーから飛び出すと、あきにドロップキックを叩き込むと、続けてストンピングで場外に叩き落としていった。
レフリーが注意するが、由佳もリング下であきと張り手を叩き合う。
リング上では真実の強烈なサーフボードストレッチにゆきえが悲鳴をあげていた。
「痛いぃぃぃ・・・あああっ・・・あああああっ・・・」
ゆきえの悲鳴にあきがリングに戻ると、背後からは由佳が降ろそうとする。
すると、偶然にもあきのビキニショーツが脱げると、あきの悲鳴が響き渡る。
「きゃあああああああぁぁ・・・・」
ビキニを戻そうとするあきは、そのままリング下に降りてしまうと、由佳がリング上に上がっていった。
すると、ノーガードのゆきえの顔面に喧嘩キックを叩き込むと、真実が技を解いていく。
グッタリとするゆきえ。
そのゆきえを起こすと、真実と由佳のツープラトンブレンバスターが炸裂した。
バシィィィィィーン!
バウンドする程の衝撃に、ゆきえは苦悶の表情を浮かべて藻掻いていた。
「いくわよぉぉぉぉぉぉ・・・」
真実が観客に向かってアピールすると、由佳も笑顔でアピールすると、2人はゆきえの両脚を掴むと、一気に股裂き攻撃を仕掛けた。
「いやあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
股間を両手で押さえ込んで絶叫するゆきえ。
すると、真実の背後からあきがビキニを戻してからラリアットで反撃していく。
バシィィィ・・
「イッタっ・・・」
真実がフラつくと、続けて由佳にもラリアットを叩き込むあき。
由佳はフラつくが倒れ込まないと、あきがDDTを狙って首に腕を巻き付けていく。
だが汗で滑って尻餅の体制で倒れ込むあきに、由佳が咄嗟にシャイニングウィザードを叩き込んだ。
バキィィィ・・・
この一撃にあきは両手で顔面を押さえると、転がるようにリング下に落ちていく。偶然の一撃だったが、由佳の長身から繰り出された一撃は強烈だった。
リング上では、真実がフラつくゆきえに掌打を軽く叩き込むと、ゆきえは嫌がるようにステップバックする。
だが、距離が上手く開いた所でハイキックがゆきえの側頭部に決まると、ゆきえの身体がリングに崩れ落ちていく。
俯せ状態でグッタリしているゆきえ。
だが震えながらも立ち上がっていくゆきえに、真実はローキックからハイキックでまたもダウンを奪っていった。
「決めるよぉぉぉぉぉ・・・」
そしてフィニッシュホールドを出すとばかりにアピールする真実が、由佳と2人掛かりのパワーボムを狙っていった。
抱え込むと、一気に高々と持ち上げていく真実。
同時に由佳もゆきえの肩を掴んで持ち上げて真実をアシストすると、一気に後頭部からマットに叩き付けられていくゆきえ。
バシィィィーン!
初めての大技に、ゆきえは失神状態のように押さえ込まれると、レフリーがカウントを数えていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
「りゃあぁぁぁぁ・・・」
しかしリング下からあきが乱入すると、真実にパンチを入れてカットしていく。
レフリーがあきに注意すると、由佳があきに蹴りを入れてから、縺れ合うようにリング下に落ちていった。
リング上では試合の権利のあるゆきえと真実。
だがゆきえは失神寸前と言う感じで、ピクリとも動かない。
そのゆきえに、真実はゆっくりと絡みつくように、胴締めスリーパーを仕掛けた。
容赦ない締め地獄に、ゆきえは抵抗もできずに締め続けられていく。
真実の鍛え上げられた太股での締めが特に強烈で、ゆきえは口から涎のような物まで垂れ流し始めた。
『河村っ、ギブっ?・・・ギブアップ?』
レフリーもゆきえの手を握ったりして問いかけるが、ゆきえは反応していないと、ここでレフリーがゴングを要請した。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に真実が技を解くと、リング下の由佳を招き入れてレフリーに手を挙げられていくのであった。
逆に完全に失神して横たわるゆきえに、あきが心配そうに様子をみていた。
ここにまた、長身のパワフルなタレントがデビュー戦を終えたのであった・・・・。




第17試合

『第17試合、特別レースクイーン系マッチを行います!』
リングアナのコールに、リングインしていくのはレースクイーンとして2004は活躍していた左藤志津香と、福長ちえだった。
胸は程良い巨乳の志津香は白い競泳水着姿。競泳水着からでも、胸の大きさとヒップのラインなどから、早くも地下プロレスの観客達の視線を集めていた。
一方のちえは、グラビア界にも殴り込みを掛けているからと、胸の谷間を強調したピンク色のワンピース水着姿だった。
『青コーナー〜・・・身長160p、上から86、58、85。・・・左藤〜志津香〜っ!』
コールを受けると、一礼していく志津香。流石にこの異様な地下プロレスの雰囲気に緊張は隠せない様子。
『赤コーナー〜・・・身長160p、上から90、55、83。・・・福長〜ちな〜っ!』
コールを受けて一礼していくちなだが、Gカップのバストが水着から飛び出しそうに見えると、観客からは歓声が起きていた。
ちなも2004はレースクイーンとして参加していたと言う情報があるが、このバストの迫力にはグラビア系で勝負した方がと言う声も上がる。
『カァーン!』
そしてゴングが鳴らされると、まずは距離を置いて睨み合う展開から始まっていく。
しばらくすると、志津香がドロップキックを放つと、ちなの自慢のバストに当たって倒していった。
だがちなも立ち上がる。
その立ち上がるちなに、またも胸を狙ったドロップキックを放つ志津香。
バシィィィ・・・
「痛いっ・・」
胸を押さえて苦しむちな。
グイッ・・・
そのちなを起こしていくと、ヘッドロックで締めていく志津香。
だがちなも志津香をロープに振っていくと、返ってきた志津香にボディアタックならぬ、バストアタック(胸を突き出すようにして相手に叩き付けていく)を仕掛けていった。
「あうっ・・・・」
これにはダウンしていく志津香。
起きあがろうとする志津香に、ちながストンピングを叩き込むと、続けてヘッドロックで締めつけていく。
すると、志津香がロープに振るようにしていくと、返ってきたちなにショルダーアタックを仕掛けた。
バシィ・・・
「ぐはっ・・・」
堪らずちながダウンすると、志津香は髪を掴んで起こしてから、ボディスラムを狙っていく。
力んで踏ん張ると、ゆっくりとちなの身体を持ち上げてマットに叩き付けた。
バシィィィ・・・
早くもフォールしていくが、ちなもカウントが数えられる前に返していく。
志津香が立ち上がってから、同じく立ち上がるちなにドロップキックを叩き込むと、倒れた所へエルボードロップを叩き込んだ。
グニュ・・・
志津香の肘がちなの自慢のバストを抉ると、ちなが絶叫する。
「痛いぃぃぃぃぃ・・・・」
胸を押さえて痛がるちな。
グイッ・・・
そのちなを起こしていくと、志津香は絡みつくようにコブラツイストを仕掛けていく。
「ぐわああぁぁぁぁ・・・」
堪らずちなは悲鳴をあげていく。
志津香もギブアップ狙いで締め上げるが、ちなは額から汗を流しながらも耐えていく。
レフリーがギブアップの確認をすると、必死に耐えていくちな。
「ノォォォォォ・・・ノー・・・・ノォォォォォォ・・・・」
ちなが藻掻こうとすると、志津香がバランスを崩して技が解けると、ちなはロープに手を伸ばしていった。
距離を置くと、志津香が一気に決めようとしてか、飛び込んでいく。
だがちながショルダースルーで投げ返すと、今度は志津香の悲鳴がリングに響き渡った。
「ああああああっ・・・・」
背中を打ち付けて苦しむ志津香。
ちなも攻め続けられていたから、ロープに寄りかかって呼吸を整えると、反動を利用して志津香のバストへストンピングを叩き込んだ。
バシッ・・・
「ぎゃあっ!」
胸を蹴られて苦しむ志津香。
苦しむ志津香に、ちなは更にストンピングで攻め込んでいくと、嫌がるようにロープに転がりながら逃げていく志津香。
俯せ状態でロープを掴む志津香に、背中に対してストンピングを蹴りこむちな。
「ロープっ・・・レフリーぃぃぃ・・・ロープでしょ!」
蹴られながら、表情を歪ませながらも志津香がロープのアピールをしていくと、レフリーはちなを離していく。
志津香が立ち上がると、ちなはタックルを狙っていく。
しかし志津香もタックルを受けずに避けると、バックを取っていった。
この状態に観客席が盛り上がっていく。
『おおっ・・・もしかしてジャーマンか!』
だが、ちなも慌ててロープに逃れていくと、ここでまたレフリーが離していった。
悔しがる志津香だが、体制は取れても投げられたかは疑問だった・・・。
またも距離を置いていく両者。
今度は志津香が走り込んでボディアタックを仕掛けるが、ちなが体制を落として自爆させていく。
「いくぞぉぉぉぉぉ・・・」
自爆した志津香の髪を鷲掴みにして起こすと、観客に向かってアピールしていくちな。
胸などを打ち付けて痛がる志津香に、身体を浮かせて勢いをつけてからフェイスクラッシャーを仕掛けていった。
バシィィィィ・・・
「きゃああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
顔面を叩き付けられて絶叫していく志津香。
続けてちながキャメルクラッチを仕掛けていくと、志津香の身体が反らされていく。
グイッ・・・
「ああああっ・・・・ああっ・・」
両脚をバタバタさせて藻掻いていく志津香。
ちなも容赦なく揺さぶり掛けると、狂ったように志津香が藻掻いていった。
しばらく痛めつけてから、ちなが放すと志津香は苦悶の表情を浮かべて苦しんでいる。
続けてちなは立ち上がると、志津香の腰にストンピングを叩き込むと、後頭部にギロチンドロップを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「んああぁぁぁぁ・・・・」
両脚をバタバタさせて転がりながら悲鳴をあげる志津香。
俯せ状態になっていると、志津香の片足を抱え上げると、膝をマットに叩き付けていくちな。
バシッ・・
「ぎゃああぁぁぁぁ・・・・あ、膝がぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげる志津香。
続けて痛めつけた膝にストンピングを叩き込んでいくちな。
「やめてぇぇぇぇ・・・・痛いぃぃぃ・・・いやあぁぁぁぁ・・・」
可愛らしい悲鳴をあげて藻掻き苦しむ志津香。
「ほらほらっ・・もっと痛い思いをさせてあげるわよ!」
ちなもアピールしながら蹴りこんでいくと、一気に足4の字固めを仕掛けていく。
グイッ・・・
「ぎゃあああぁぁぁぁぁ・・・・」
足殺しからの足4の字。まさに足殺しのフルコース状態になっていくと、志津香は狂ったようにマットを叩いて悲鳴をあげる。
『左藤っ・・・ギブッ・・・ギブアップ?』
レフリーも志津香の苦しみようにギブアップの確認をしていく。
少しずつロープに逃れようとする志津香。
グイッ・・・
『ロープっ・・・ロープっ・・・』
耐えてロープに逃れた志津香。
レフリーが放すようにちなに指示すると、ちなは立ち上がると髪を掴んで起こしていった。
今度はロープに押し込んでから、喉元に水平チョップを叩き込むと、苦悶の表情の志津香にキチンシンクでダウンを奪うちな。
「こふっ・・」
咳き込みながら、お腹を押さえて苦しむ志津香。
だが、志津香も目の前に近づくちなのお腹へ、反撃のパンチ攻撃を入れていく。
「このおっ!」
気勢をあげてパンチを打ち込む志津香。
いきなりの反撃に驚くちな。またお腹を殴られて苦しむと、志津香が立ち上がってからスリーパーを仕掛けていった。
チョーク気味に極まろうとする志津香のスリーパー。
だがちなも必死に逃れようと藻掻いていくと、後頭部が志津香の顔面に当たって、痛さから志津香が技を解いてしまった。
顔面を押さえる志津香。ちなもフラつくと、顔面を押さえる志津香の顔面を狙ってラリアットを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
堪らずグッタリと倒れ込む志津香。
その志津香にゆっくりとフォールしていくちな。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・』
だがカウントギリギリで返していく志津香。
だが呼吸も荒げて苦しそうな志津香。ちなは立ち上がると、自慢のGカップのバストを利用したボディプレスを立った状態から仕掛けていく。
バシッ・・・
「ぐふうっ・・・」
脚をバタバタさせて苦しむ志津香。
続けて、ちなはトップロープに上がると、観客席にアピールしていった。
「いくぞぉぉぉぉぉ・・・」
アピールすると、ダウンしている志津香にトップロープからのGカップ爆撃とも言えるボディプレスを狙うが、ここで志津香が避けると自爆して絶叫するちな。
「んああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
Gカップのバストをマットに叩き付けて、激しく藻掻き苦しむちな。
志津香も呼吸を乱していたが、フラフラしながらも立ち上がっていくと、観客に向かってアピールしていく。
「お返しっ・・・いくわよぉぉぉぉぉ・・・」
素早くキャメルクラッチを仕掛けていく志津香。
グイッ・・・
「うわあぁぁぁぁぁぁ・・・」
ちなが悲鳴をあげていく。志津香も容赦なく仕掛けていくと、ちなの顔が真上のように見えるキャメルクラッチとなっていく。
水着から胸が飛び出しそうになるちな。その光景に観客席が盛り上がっていく。
しばらく揺さぶると、志津香がちなを起こしていく。
だがちなも蹴りを出して抵抗すると、志津香が張り手を数発叩き込んで動きを止めた。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
張り手の痛さに動きが止まり、呆然とするちな。
その隙を突いて志津香が背中を合わせるように組み付くと、腕を組んで逆さ押さえ込みを仕掛ける志津香。
いきなりの逆さ押さえ込みに、ちなは自慢の胸の圧力に苦しむ中、返すこともできずにスリーカウントを取られるのであった。
『カンカンカンカン・・・』
意外な結末のこの試合。
スリーカウントが決まって志津香が笑顔で立ち上がると、ちなはスリーカウントを入れられた悔しさから呆然とマットに座っていた。
『ただ今の試合、逆さ押さえ込みで左藤志津香の勝利となりました!』
リングアナのコールが終わると、志津香はガッツポーズをして観客席に笑顔を振りまくが、ちなを気遣って手を伸ばすと、共にデビュー戦だったからと健闘を讃えるように手を挙げて観客に拍手を求めていくのであった。
その志津香にちなも一礼すると、志津香の手を挙げてからリングを去るのであった・・・。



第18試合

『第18試合っ・・・選手入場!』
リングアナのコールでリングインするのは、猛娘の高端愛と、猛娘を卒業した美少女アイドル石河梨華だった。
揃いの白い競泳水着でリングインすると、コーナーで2人で柔軟などで身体を動かしていた。
注目される対戦相手に観客達が注目すると、走り込むようにリングインしていくのは、あの黄色いタクシーの大池栄子と根元晴美だった。
胸元の開いた黒いワンピースで、リングインするとガッツポーズをして観客にアピールしていく栄子と晴美。
だが観客席からはブーイングが起きていった・・・。
『青コーナー〜・・・・身長153、上から78、55、80・・・高端〜愛〜ッ!・・・身長155、上から83、59、84・・・石河〜梨華〜ッ!』
リングアナのコールに一礼していく愛と梨華。同時に観客席からは大歓声が送られていった。
その歓声を聞きながら、栄子と晴美は何か話し込んでいるが、リングアナのコールは続けられていく。
『赤コーナー〜・・・・身長166、上から91、59、87・・・・大池〜栄子〜ッ!・・・身長164、上から103、60、88・・・根元〜晴美〜ッ!』
コールをさせてコーナーに登ると、ガッツポーズをしてアピールしていく栄子と晴美。
各のコーナーでは先発を決めるために話し合いが始まると、先発は愛と晴美からとなっていった。
『カァーン!』
ゴングと同時に、愛がコーナーから飛び出すと、勢いのあるドロップキックを叩き込んでいった。
バシィィィ・・・
しかし晴美はフラつくが倒れないと、愛は続けてドロップキックを叩き込んだ。
数発叩き込むと、晴美が倒れていく。
倒れた晴美に、小柄な愛は飛び上がってニードロップを胸に叩き込むと、早くもフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
ゆっくりと愛を返していく晴美。
返されると、スリーパーで締め上げていく愛。
愛の技を確認するように晴美は受けていくと、時折苦悶の表情は浮かべるも、ゆっくりとロープに逃げていく。
『ロープっ・・・』
レフリーが愛に放させると、愛はロープに走ってからジャンピングニーパッドで攻め込むと、今度は晴美が顔面を押さえ込んで倒れ込んだ。
晴美が倒れたからと愛が笑顔を浮かべてアピールすると、観客席からは大歓声が送られていく。
フラつきながらも立ち上がる晴美。愛もロープに走ると、フライングラリアットを叩き込む。
バシィィィ・・・
フラつきながらもダウンしない晴美。
逆に立ち上がる愛に至近距離からのラリアットを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
「あうっ・・・・」
愛が豪快に倒されると、晴美はゆっくりとフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
だが愛が肩を浮かせて返す。
愛が返すと観客席から大歓声がおきていくと、晴美は怒った表情でスリーパーで締め上げた。
グイッ・・・
「うううっ・・・ぐうっ・・・」
ロープに逃れようと手を伸ばす愛。
晴美の太い腕が喉元を押し潰していく。愛の細い首に巻き付けられる晴美の腕。
すると、反対コーナーから梨華が飛び出すと、背後から晴美にドロップキックを叩き込むと、続けてストンピングで技を解かせていく。
レフリーも注意するが、反対コーナーからは栄子が怒っていた。
「おいおい、レフリーぃぃぃ・・・ちゃんと見てろよ!」
技が解かれたからと、愛は転がるようにして距離を置くと、立ち上がって構えていく。
その愛に走り込んで攻めようとする晴美。
すると、愛は低空ドロップキックで抵抗すると、膝を痛めた晴美が姿勢を崩したからと、一気に延髄蹴りを叩き込んでいった。
バシィィィ・・・・
軽量の愛の繰り出した延髄蹴りとは言え、晴美はダメージを受けてフラついてダウンしていく。
晴美自身が一瞬後頭部へ叩き込まれた衝撃に驚くが、身体に力が入らなくなり俯せになっていた。
「いくよぉぉぉぉぉぉ・・・」
可愛らしくアピールする愛は、一気にキャメルクラッチを極めていく。
グイッ・・・
「ぐうっ・・・」
流石の晴美も苦悶の表情を浮かべると、愛もグイグイと揺さぶってダメージを与えていく。
その愛の攻めに、栄子がコーナーから飛び出して愛の顔面に喧嘩キックを叩き込むと愛は堪らず技を解いてしまった・・・。
バキィィィ・・・
「痛いぃぃぃぃ・・・」
悲鳴をあげる愛。
「生意気なんだよ、チビっ!」
栄子が叫びながら晴美を自軍のコーナーに戻そうとすると、観客席から大ブーイングがおきていく。
『ブーっっ・・・ぶーっ・・・・』
だが構わずフラフラしている晴美とタッチすると、栄子が腕を振りながらリングインした。
一方、愛はコーナーの梨華を見てから、栄子との距離を詰めていく。
栄子が余裕の表情で片手を出して力比べを誘うと、愛も片手を伸ばしていった。
『愛ちゃ〜ん、そんなオバQの誘いなんか断れ〜っ!』
その言葉に栄子が反応すると、愛は踏み込んで栄子のお腹に喧嘩キックを叩き込むと、お腹を痛がる栄子にDDTを仕掛けていった。
バシィィィィ・・・
愛の攻めに大歓声がリングを包む。
四つん這い状態になる栄子に、愛が全身にストンピングを叩き込むと、コーナーに走って梨華にタッチした。
梨華はコーナーから飛び出すと、起きあがろうとする栄子の顔面にドロップキックを叩き込むと、スリーパーで栄子の身体に絡みつく梨華。
意外な攻めに観客席が盛り上がっていくと、栄子は苦しさから藻掻き始めていた。
『ギブアップしろよ〜、大池っ!』
観客席からの罵声に栄子は腹を立てるが、今は梨華の技を外そうと考えていた。
しばらくすると、晴美がコーナーから飛び出すと、スリーパーを掛けている梨華に蹴りを入れて解かしていく。
「イタ〜い・・・・」
痛がる梨華。栄子は立ち上がると、梨華の髪を掴んで起こしていった。
「ふざけるなぁ〜!」
栄子が叫ぶと、梨華の顔面に張り手を叩き込む。
バシィィィィ・・・
ここから栄子の怒濤の攻撃が始まるかと思い、観客席からも溜息が漏れる・・・。
だが、梨華が張り手を受けてフラつくが、負けずに張り手を返した。
バシィィィ・・・・
「負けてたまるかぁぁぁぁ・・・」
梨華が気勢をあげると、観客席も盛り上がっていく。
しかし張り返されて意地になる栄子。続けて張り手を叩き込むと、フラつく梨華にスリーパーのお返しをしていく。
スタンディング状態でスリーパーを締めていくと、身長差から梨華の表情が苦痛に歪む。
必死に藻掻いていく梨華。両手を振りながらロープに逃れると、栄子はスリーパーを解くが髪を鷲掴みにしていくと、そのままリング下に落としていった。
梨華がリング下に転落すると、栄子もゆっくりとリング下に降りていく。
「いくぞぉぉぉぉ・・・」
栄子がアピールすると、梨華を起こしてから鉄柵に振って叩き付けた。
ガッシャーン!
「きゃああぁぁぁ・・」
梨華が悲鳴をあげて鉄柵に崩れ落ちる。
更に栄子が顔面を踏み付けていくと、梨華が悲鳴をあげた。
「いやあぁぁぁ・・・あああっ・・・」
その梨華の悲鳴に、観客席からは栄子に対してブーイングが送られていった。
グイッ・・・
「ほらほらっ・・・オマエがやられるとお客さんが喜ぶだろ・・・」
栄子は梨華を起こしていくと、鉄柱攻撃を狙って近づけていく。
だが、栄子が鉄柱に叩き付けようとすると、梨華が踏ん張って逆に栄子を鉄柱に叩き付けていった。
ゴキッ・・
「ぐわあっ・・・」
栄子が悲鳴をあげる。同時に、梨華も蹴りを入れてから離れていくと、リングに戻っていった。
栄子もフラつきながらリングに戻ると、コーナーでは晴美がニヤリと笑みを浮かべてタッチを求めていた。
梨華もコーナーに戻ると、愛にタッチしていく。
すると、愛は走り込んで晴美にボディアタックを仕掛けると、続けてロープに走ってジャンピングニーパッドを仕掛けていった。
バキッ・・・
晴美の顔面を愛の膝が捉えると、晴美はダウンしていく。ゆっくりと立ち上がると、愛は更にドロップキックで倒していくと、晴美は口の中を切って血を垂らしていた。
愛が髪を掴んで起こしていくと、逆に晴美がお腹にパンチを叩き込む。
ボシュ・・
「ぐううぅぅぅ・・・」
呻き声をあげて座り込む愛。いきなりの反撃に、お腹に力も入れていなかったからと、ダメージを受けた。
愛が立ち上がると、ローキックで蹴りこむ晴美。
バシィィィ・・・
嫌がるように距離を取る愛だが、更にローキックは続いた。
バシィィィ・・・
次第に愛の脚が内出血を起こしていくと、脚を引きずりながら苦悶の表情を浮かべる愛。
更に重いハイキックが愛の側頭部を襲うと、力なくダウンしていく愛。
「これでも喰らいなっ・・・おらっ!」
ボシュ・・・
「グボッ・・・」
四つん這い状態になっていた所へ、晴美がお腹を蹴り上げると、愛はビクンと反応してから、口から反吐を吐き出した。
コーナーでは梨華が心配そうに見つめる。
更に脚を掴んであげていくと、愛の膝をマットに叩き付けていく晴美。
バシィィィィ・・・
「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁ・・・」
膝を押さえて絶叫する愛。
「まずはおチビちゃんを痛めつけてやろうかなっ・・・ふふふっ・・・」
苦しむ愛を捕まえると、晴美はニヤリとしてから、ゆっくりとツームストンパイルドライバーの体制になっていく。
逆さ吊り状態の愛。
ゴキッ・・・
「ふぎぃ・・・・」
そして脳天から愛が叩き付けられると、変な声をあげて大の字になっていった。
晴美はゆっくりと近づくと、飛び上がってからギロチンドロップを叩き込んでいく。
バシィィィ・・・
「あうっ・・・」
身体をビクンとさせるように反応させて苦しむ愛。
グイッ・・・
「あああっ・・・」
口から涎を垂らす愛を起こしていく晴美。
「これでしばらく大人しくしてろ!」
晴美が叫ぶと、愛を抱え上げて豪快なアバランシュホールドでマットに叩き付けていった。
愛は半失神状態にされてヒクヒクとしていると、容赦なく梨華の待つコーナーに振っていってタッチするように求めていく晴美。
「アンタのパートナーはグロッキーだから、早くタッチしてやんなよ!」
晴美の言葉に、梨華は自らのダメージも回復する間もなくタッチする事になっていく。
「あ、愛ちゃん・・タッチ・・・」
グッタリする愛の手を触ると、タッチが認められてリングインする梨華。
「・・・り・・梨華・・さ・・・ん・・・」
愛も申し訳なさそうにグッタリとコーナーで横たわると、梨華は走り込んで晴美にエルボースマッシュを叩き込む。
バシッ・・
しかし、晴美はラリアットで反撃した。
「効かないんだよ!」
晴美は倒れ込む梨華に叫ぶと、梨華は負けずに低空タックルを仕掛けると、晴美からテイクダウンを奪っていく。
マウントポジション気味に身体を動かしていくと、晴美の顔面にパンチを叩き込んでいく梨華。
だが、晴美が素手のグーパンチは反則とばかりにアピールすると、観客席からはブーイングが晴美と栄子に送られていくが、レフリーは晴美のアピールに梨華の腕を掴むと、パンチは反則と注意していく。
晴美は立ち上がると、レフリーが放した梨華に対して距離を置く。
今度は梨華に喧嘩キックを叩き込む晴美が、その勢いで梨華の髪を鷲掴みにすると、栄子の待つコーナーに振っていった。
バシィィィ・・・
「あうっ・・・」
コーナーに寄りかかる体制になる梨華。背後からは栄子が捕まえていく。
晴美が近づくと、梨華も必死に蹴りを出して抵抗していくが、お腹へのパンチを数発受けると動きが止まっていった。
「タッチっ!」
栄子が晴美にタッチを求めると、晴美は栄子にタッチする。
栄子がリングインすると、梨華は蹴りなどで抵抗すると、栄子の動きが止まる。
だが背後から晴美が押さえつけると、無防備な梨華のお腹に栄子の爪先蹴りが炸裂した。
ボシュ・・・
「ぐぶっ・・・」
苦悶の表情で苦しむ梨華。
更に栄子はローキックを叩き込んでいくと、梨華が悲鳴をあげる。
バシィィィ・・・
「痛いぃぃぃ・・・」
何発も蹴り続けられると、梨華の脚が内出血を起こしていく。
「可愛いわよねぇ・・・石河さん!」
更にコーナー串刺しの膝蹴りを叩き込むと、梨華はコーナーに崩れていく。
その間に、晴美はコーナーポストのカバーを外していくと、中の金具を剥きだしにしていた。
栄子はグッタリしている梨華の両脚を抱え込むと、一気に逆エビ固めで痛めつけていった。
グイグイ・・・
「いやあぁぁぁぁぁぁ・・・いっ、痛いぃぃぃぃぃぃ・・・・んああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
マットを激しく叩きながら悲鳴をあげる梨華。
栄子も容赦なくヒップが梨華の後頭部に触れるくらいまで極めていた。
『石河っ、ギブっ?・・・ギブアップ?』
レフリーも梨華にギブアップの確認をするが、梨華は必死に耐えていく。
「ノー・・・ノォォォォォォォ・・・・・」
しばらく痛めつけていくと、栄子は技を解いてからグッタリする梨華を立たせると、バックを取ってからバックドロップで投げつけていく。
バシィィィーン・・・
「ぎゃう・・・」
変な声をあげてグッタリしていく梨華。
「そろそろショータイムね・・・美少女アイドルの流血戦の始まりだよ!」
栄子が叫ぶと、梨華を起こしてからコーナーに連れて行くと、フラフラの梨華の額を金具に叩き付けていく。
ゴキッ・・・
「いやあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
またも梨華の悲鳴がリング上に響き渡ると、梨華の額が割れて流血していく。
梨華の端正な顔に赤い筋が流れ落ちていくと、梨華は流血した事に動揺していた。
更に栄子が叩き付けていくと、早くも額を真っ赤に染めていく梨華。
白い競泳水着にも血が流れていくと、赤く染まり出す梨華の水着。
梨華の髪を掴んで、栄子が拳を傷口に叩き付けて殴りつけていく。
バキッ・・
「ぎゃああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
またも梨華の悲鳴が響き渡り、更に傷口が広がったのか流血が酷くなっていく。
すると、反対コーナーでグッタリしていた愛が立ち上がると、背後から栄子にエルボースマッシュから、パンチの連打で梨華を助け出そうとして踏ん張っていく。
「何だよ、このおチビちゃんは・・・」
愛が乱入する事により梨華を放していく栄子。
すると、晴美が愛の背後から迫ると、羽交い締めにして動きを止めていく。
「捕まえた!」
晴美が羽交い締めにすると、栄子が強烈なヒザ蹴りを愛のお腹に叩き込む。
グシュ・・・・
「グホッ・・・・」
これには愛は口から胃液を吐き散らしてダウンしていくと、俯せ状態の愛に栄子がキャメルクラッチを仕掛けていく。
上半身を反らせていくと、晴美がノーガードキックでグッタリとさせてから、リング下からパイプ椅子を2脚リング上に入れていった。
梨華と愛が俯せになってグロッキー状態になっていると、栄子は梨華に、晴美は愛の首にパイプ椅子を掛けてから、背中を踏み付けながらパイプ椅子で絞首刑にするようにして、変形キャメルクラッチとも見える残酷な責めで痛めつけていく栄子と晴美。
これには流血している梨華も、グッタリしている愛も狂ったように藻掻いていく。
パイプ椅子を掴んでも、引っ張られて上半身が反らされていくと地獄の苦しみに両脚をバタバタさせていくのであった。
あまりの栄子と晴美の反則に、観客席からは物が投げ込まれていく。
この状態に本部席からレフリーに指示が送られると、ゴングが要請されていった・・。
『カンカンカンカン・・・カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打されると、栄子と晴美はパイプ椅子を放すが、ゴングに対して叫んでいた。
「まだ試合は終わってないだろ・・・何でゴングなんだよ!」
栄子がレフリーに詰め寄ると、ノーコンテスト判定と言う事が告げられていく。
「私達の圧勝だろ?・・・反則?五秒以内はプロレスルールだから認められてるんだよ・・・おいっ!」
晴美もレフリーに詰め寄ると、レフリーは裁定を変えないからと言い張る。
すると、栄子と晴美は失神寸前とも言える梨華と愛に対して、徹底してストンピングで痛めつけていくのであった。
黒服達もリング上になだれ込むと、栄子と晴美を止めていくが、なかなか収まりがつかない栄子と晴美。
しばらく揉めていくが、栄子と晴美はガッツポーズをしてからリングを後にした・・・。
また、梨華と愛は担架に乗せられてリングを降りていくのであった・・・。



第19試合

『選手、入場っ!』
リングアナがコールすると、静かに胸元の開いた白いワンピース水着姿でリングに上がるのは、あの藤原紀華だった。
前の試合が仲根霞を痛めつけての一方的な試合結果。今回はヘビー級タイトルを狙うためにも、実力者とカードを組んでくれと申し出たと言われているだけに、紀華は静かなる闘志を胸に秘めて、コーナーに寄りかかり対戦相手を待っていた。
そして対戦相手としてリングに登場したのは、バレーの太山加奈だった・・・。
187p、82sと言う堂々とした体格の持ち主。黒い競泳水着姿でゆっくりとリングインすると、紀華を睨み付けてからコーナーに歩いていった。
T171B88W60H89の紀華だが、流石に加奈を前にすると小さく見える。
『青コーナー〜・・・藤原〜紀華〜っ!』
コールを受けて一礼していく紀華。対戦相手の加奈を見つめるが、体格差をどうカバーするかが問題だった。
『赤コーナー〜・・・太山〜加奈〜っ!』
コールを受けて堂々と頭を下げると、コーナーで柔軟体操のように身体を動かしていく加奈。
2人のコールが終わると、レフリーはゴングを早くも要請していった・・・。
『カァーン!』
ゴングが鳴らされると、紀華は加奈との間合いを計りながらリングを円を描くように回り出す。
逆に、加奈は紀華の動きを注意深く見ていると、リング中央で構える。
いきなり紀華が踏み込んでドロップキックを叩き込むと、加奈がフラついた所へ連続してドロップキックを叩き込んでいく紀華。
更にロープに走ると、立ち上がる加奈にラリアットを叩き込むが、加奈は仁王立ちで倒れないと、紀華が続けて喧嘩キックを叩き込んで倒していった。
立ち上がる加奈に、紀華は素早くバックを奪ってスリーパーを仕掛けると、加奈が嫌がるようにロープに逃げていく。
『ロープっ・・・』
レフリーが紀華に放すように指示すると、紀華が放してから距離を取っていく。
加奈も喉元を押さえながら紀華との距離を取ると、一気に走り込んでボディアタックを仕掛けた。
バシィィィ・・・
『ワン・・・・ツー・・・・』
加奈の巨体に押し潰された紀華だが、レフリーがカウントを入れると返していく。
返す紀華だが、加奈もそのまま覆い被さると、その重さだけでスタミナを奪われていくと、ロープに逃れようと脚を伸ばす。
逃がしたくない加奈だが、グラウンドテクニックは上手くないので、紀華にロープに逃げられてしまった・・・。
レフリーが放すと、紀華が水着の胸元を気にしながら立ち上がる。
加奈も競泳水着の股間などを気にしながら立ち上がると、続けられていく。
今度は紀華がローキックで蹴り始めると、加奈は嫌がるように距離を置いていく。
更に紀華がローキックで蹴りこむと、加奈はリーチの長さを利用して大振りの張り手で牽制する。
加奈の張り手をガードする紀華だが、ガードした腕には手の形が浮かび上がる程の威力で、ガードしてもダメージを負うからと紀華も内心は驚いていた。
更にミドルキックが加奈の脇腹を襲うと、加奈は嫌がるようにロープに逃れていく。
ロープに逃げた加奈に対して、紀華は一気にお腹などへパンチを叩き込んで追い込むと、接近戦ならと加奈も体制を入れ替えて紀華をロープに押しつけていく。
いきなり加奈が反撃の体制になったのでガードを固める紀華。
バシィィィィ・・・
「ぐふうぅぅ・・・・・」
すると、加奈の強烈な張り手の様なチョップが紀華の喉元を襲う。一瞬間を置いて紀華の口から涎の飛沫が飛び散った。
更にロープに振ると、返ってきた紀華の胸元を狙ったドロップキックが炸裂する。
バシィィィ・・・・
「ぎゃあああぁ・・・・」
紀華が悲鳴をあげてリング下に転がり落ちていく。巨体の加奈のドロップキックは、単純な技であっても破壊力は大きかった。
加奈はリング上で呼吸を整えていると、リング下では紀華が喉元を気にしながらリングサイドを歩いていた。
紀華がリングに戻ろうとエプロンサイドに上がると、加奈は牽制するように前に出ていく。
紀華が嫌がるようにリング下に降りると、加奈もリング下に降りていく。
すると、紀華は入れ替わるようにリングに戻ると、加奈は怒った表情を浮かべながらリングに戻る。
睨み合う展開のリング上。
先に動いたのは加奈で、紀華に向かって突進していく。
紀華はタックル気味に組み合うと、加奈の突進力を利用して水車落としで投げつける。
バシィィィ・・・
「ぐわっ・・・」
マットに叩き付けられて苦しむ加奈。投げ技に慣れていないので、受け身も上手く取れていない様子だが、紀華は一気に仰向けの加奈に対して、サイドポジションを奪って何か狙う。
だが加奈も嫌がってロープに脚を伸ばすと、簡単にロープブレークとなってしまう・・・。
お互いが立ち上がると、加奈が前に出て張り手を叩き込む。
バシィィィィ・・・
いきなりの張り手にダウンする紀華。
「立ちなさいよ!」
しかし加奈が髪を掴んで起こしていくと、喉元に水平チョップを叩き込む。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
数発チョップが決まると、紀華は苦悶の表情を浮かべてロープに寄りかかっていく。
更に狙った様に、加奈は胸元が開いている紀華の胸元を狙ってチョップを入れていくと、紀華の水着に包まれた胸に衝撃が走った。
グニュ・・・
「ああんっ・・・・・」
紀華が悲鳴をあげると、加奈は胸を狙ってチョップを叩き込む。
バシッ・・・
「あうっ・・・」
紀華の苦しむ様子に、観客達も大歓声が起きていく。
更にヘッドロックで締め上げていく加奈。
逃れたくても、あまりの怪力の前に逃げられない紀華。
グググッ・・・ググッ・・・
バックドロップで切り返す事もできず、ロープに振ることも巨体の加奈相手ではできず、紀華は藻掻いている・・・。
しばらく締め続けると、加奈は放してからフラつく紀華を豪快にボディスラムで叩き付けた。
バシィィィーン!
「イッタ〜・・・・」
紀華が悲鳴をあげると、加奈は飛び上がってギロチンドロップを叩き込む。
バシィィィ・・・・
「ぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
喉元を両手で押さえて藻掻き苦しむ紀華。
その紀華の両脚を抱え込むと、加奈は一気にボストンクラブで攻め立てた。
グイッ・・・グイグイ・・・
「痛いぃぃぃぃぃぃぃぃ・・・・・イタああアアアぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
身体がCの字になると、紀華が絶叫していく。
加奈は紀華からギブアップ狙いとばかりに攻め立てると、紀華は泣きそうな表情でロープに必死に手を伸ばしていた。
レフリーも紀華にギブアップの確認をするが、紀華は必死に耐えていた。
「ノォォォォーーーギブしないぃぃ・・・・しないぃぃぃぃぃぃぃぃ・・・」
額から汗を流しながら、ロープに逃げようとする紀華。
加奈もギブアップを奪おうと必死だが、紀華が耐えるので技を解いていく。
技が解かれると、紀華はマットにグッタリと俯せ状態になって苦しんでいると、加奈は立ち上がってから観客席にアピールしていった。
「いくよぉぉぉぉぉぉぉ・・・・」
加奈がアピールすると、紀華の髪の毛を鷲掴みにして起こしていくと、無理矢理にコーナーに押し込んでいった。
フラフラしている紀華に、加奈は数歩下がるようにしてから飛び上がると、バレーの動きを取り入れてか、紀華の頭部をアタックのように叩いた。
バシィィィィ・・・
強烈な一撃に、紀華が意識を失い掛けてダウンしていく。
更にかなは起こしていくと、両腕をトップロープに掛けて寄りかからせると、大振りの張り手を頬に叩き込んだ。
バシィィィィ・・・・
「ぶはあぁぁ・・・・」
苦悶の表情を浮かべる紀華。目には涙が浮かんでいた。
更に加奈は張り手を続けて打ち込むと、紀華は口の中を切って血飛沫を飛ばしていた。
白いワンピース水着にも赤い点が垂れ始める。
「決めるよぉぉぉぉぉぉ・・・・」
すると、加奈が絶叫してアピールすると、コーナーから紀華を離してリング中央に行くと、一気にベアハッグで締め上げた。
タレントとしては大きな紀華も、187pの加奈の前では余裕でベアハッグを極められてしまった。
加奈の両腕などの筋肉が盛り上がると、同時に紀華の背骨などが軋み激痛が走る。
「痛いぃぃぃぃぃぃ・・・・ぐわあぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
紀華の悲鳴がリング上に響き渡る。
加奈もギブアップ狙いで締め上げると、紀華はただ悲鳴をあげるだけだった。
すると、悲鳴をあげていた紀華が苦し紛れに加奈の頭部にチョップを叩き込みだした。
バシッ・・バシッ・・・
「ぎゃっ・・イタッ・・・」
流石に頭を叩かれては痛がる加奈。早くギブアップをさせたいところだが、加奈にダメージを与えられたからと、紀華は冷静になっていく。
すると、紀華の格闘本能からか、加奈の耳に手刀を叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「んあっ・・・」
これには加奈が悲鳴をあげる。同時に、ベアハッグで締め上げる力が緩んでいった。
更に紀華が両方の加奈の耳に対して、モンゴリアンチョップのように同時にチョップを叩き込むと、堪らず加奈が技を解きながら倒れ込んだ。
耳が痛いとばかりに押さえると、レフリーに反則だとアピールする。
「レ、レフリー・・・耳は反則でしょ・・・レフリーぃぃぃぃ・・」
レフリーにアピールするが、紀華がフラつきながらも立ち上がると言い放つ。
「甘い事を言わないでよね・・・ここは地下リングなのよ!」
そう叫ぶと、立ち上がろうとする加奈の側頭部にハイキックを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
これには加奈がダウンすると、本能からか立ち上がろうとしていく。
すると、顔面を狙った紀華のサッカーボールキックが続けて叩き込まれていた。
バシッ・・・バシッ・・・バシッ・・・
四つん這い状態で顔面を蹴られて、加奈はグッタリとマットに崩れ落ちていく・・・。
顔面への容赦ない蹴りに対して、もう両手で顔面を押さえる事しかできない加奈。
紀華も口の中を切った事に怒ったのか、徹底して蹴りこんでいく。
加奈は嫌がるように立ち上がろうとするが、ここで顎を紀華の膝蹴りが捉えた。
ゴキィィィィ・・・
「ふぎぃぃ・・・・」
変な悲鳴をあげて崩れ落ちる加奈。
いくら巨体でも、顎への強烈なヒザ蹴りには失神寸前状態でダウンするのであった。
俯せになる加奈に対して、ノーガード状態にも関わらず紀華が顔面狙いで蹴りを入れていくと、ここで危険だからとレフリーが試合を止めていくのであった・・・。
『ストップ・・・ストップ!』
レフリーが紀華を止めていくが、紀華はエキサイトして蹴り続けると、ゴングが鳴り響いていった・・・。
『カンカンカンカン・・・カンカンカンカン・・・』
黒服達も紀華を止めていくと、ここで紀華のレフリーストップ勝ちが決まった。
黒服達に止められてから冷静になっていく紀華。
一方、加奈は失神状態になっていると、リングドクターが応急処置をしていくのであった。
『勝者、藤原紀華っ!』
勝利者のコールがされると、紀華は加奈を少し心配そうに覗き込んでから、リングを後にしていくのであった。
タイトルは無いにしろ、確実に実力と実績をあげていく紀華。ヘビー級タイトルに挑戦するのもそう遠くないかも知れない・・・。



第20試合

『ジュニアヘビー級タイトルマッチ・・・選手入場っ!』
リングアナのコールが響き渡る会場に、姿を現したのは現ジュニアヘビー級王者の河村亜紀だった。
白い胸元の開いたワンピース水着に、白いリングシューズ姿でリングに上がる亜紀。
久しぶりのリングと言うことで、マットの感触を確かめるようにリングインすると、コーナーに寄りかかるように挑戦者を待つのであった。
なかなか現れない挑戦者。亜紀も対戦相手を知らされていないので、どのアイドルが出てくるかと気になりだしていた。
だが、そんな雰囲気の中を、リングに近づく大きな影があった・・・。
『おいおい・・・ジュニアヘビー級のタイトル戦だろ?』
『こんな試合、有りかよ?』
観客席からそんな声が起き始めると、亜紀が挑戦者の方向を向くと、思わず絶句した・・・。
「・・・うっ・・・うそでしょ・・・」
過酷な試合を数多く体験してきた亜紀も言葉を失い掛けた・・・。
そう、挑戦者としてリングに近づいてきたのは、あの女相撲の無差別級王者でもある築比寺理絵だった。
159pに、155sの巨体。対してT157B86W58H83に体重も50s前後の亜紀。体重差は3倍以上と言う、まさにハンディ戦のようだった。
『青コーナー〜・・・築比寺理絵〜っ・・・!』
コールを受けると、ゆっくりと特製の水着に身を包んだ理絵が腕を挙げていく。
『赤コーナー〜・・・河村〜亜紀〜っ!』
一方、コールを受けて一礼するが、レフリーに抗議する亜紀。
『会場の皆様にご説明します・・・。地下プロレスにおけるジュニアヘビー級への挑戦資格は、身長が159pまでと規定されています。体重規定がないので、今回のマッチメークは有効とさせていただきます・・・』
その説明に納得していく観客達。
すると、早くもゴングが鳴らされていくリング上。
『カァーン!』
ゴングが鳴らされると、理絵がコーナーから歩き出していく。
亜紀もコーナーから勢い良く飛び出すと、果敢にもドロップキックで先制攻撃を仕掛けていった。
バシィィィィ・・・
しかし理絵は余裕の表情を浮かべていると、亜紀は続けて立ち上がってから喧嘩キックから、ドロップキックを叩き込んでいった。
しかし理絵は余裕の表情で不気味な笑みを浮かべると、亜紀は立ち上がると悔しがる。
「くっそぉぉぉぉぉ・・・・」
悔しがる亜紀に歓声が送られていくと、気勢と共にエルボースマッシュの連続で攻め立てる亜紀。
バシッ・・バシッ・・・バシッ・・・
「このっ・・・この・・この・・・」
流石に顔面にエルボーが決まると痛がる理絵だが、肉塊に阻まれて有効打がなかなかでない亜紀。
すると、理絵が呟く・・・。
「効かないわよ・・・そんな肘打ちなんてね・・・」
理絵の言葉に、亜紀は焦るがエルボーを打ち続けると、理絵が両手で押し込むように亜紀を押していく。
余裕でロープ際まで亜紀を押していくと、理絵は片手で喉を掴むと、逃げられない亜紀の胸にチョップを叩き込んだ。
グニュ・・・
「ぐわあっ・・・」
堪らず悲鳴をあげる亜紀。
フラつく亜紀に、理絵はボディアタックで体当たりすると、亜紀は堪らず転がるようにリング下に転落していく。
リング上で理絵がガッツポーズでアピールするが、観客席からはブーイングが送られていた。
しばらくして、亜紀が水着を気にしながらもリングに戻ると、理絵は距離を置いて両手を広げて威嚇していく。
その理絵に対して、亜紀はフットワークを使い出した。
シュ・・・シュ・・・
素手の拳であったが、亜紀はボクシングのようにジャブを打ち込む。
数発が理絵の顔面を捉えるが、理絵は気にもしない様子で、余裕の様子。不気味な笑みすら浮かべていた。
逆にボディアタックでまたも転がしていくと、飛び上がってボディプレスを狙っていく理絵。
だが亜紀も転がって逃れると、理絵が自爆して俯せ状態になっていた。
「このうっ・・・このっ・・・」
すると、亜紀は立ち上がると理絵の頭を狙って蹴りを入れていった。
流石の理絵も、蹴られては苦しいのか両手で頭を庇うと、観客席が盛り上がっていく。
『河村〜っ・・・その豚を蹴り殺せっ!』
『遠慮するなよ、河村っ!』
大歓声に押されながら、水着に包まれた胸を揺らしながら亜紀は蹴りこんでいく。
更にはキャメルクラッチを仕掛けていく亜紀。
だがこれには理絵も体重差からロープに逃れると、レフリーも嫌々亜紀に離れるように指示した。
亜紀は後頭部などを殴ってから離れると、理絵もフラつきながらも立ち上がっていく。
立ち上がり様にドロップキックを放つ亜紀。
バシッ・・・
これには理絵がバランスを崩すようにダウンすると、亜紀は素早く脚を狙ってキャッチしていく。
理絵も立ち上がろうとするが、亜紀がアキレス腱固めを狙っていった。
グイッ・・・
「ぐわあぁぁぁぁぁぁ・・・・ぐうっ・・・」
理絵が呻き声の様な悲鳴をあげると、レフリーもギブアップの確認をしていく。
亜紀もこれでギブアップを取ろうと必死になるが、理絵は大汗を流しながらも耐えてロープに逃げてしまった・・・。
『ブレークっ・・・』
レフリーがまたも嫌々に放すように指示すると、亜紀は立ち上がってからストンピングで攻め込んでいく。
四つん這いで苦しむ理絵だが、観客席からは亜紀に対して大声援が飛んでいた・・・。
更に四つん這いだからと、亜紀は容赦ないサッカーボールキックを顔面に叩き込むと、理絵はグッタリとマットに倒れ込んだ。
流石に顔面への強烈な蹴りにはダメージが大きいのか、両手で顔面を押さえたままグッタリする理絵。
その理絵に亜紀は全体重を利用してのストンピングで攻め込んでいく。
バシッ・・・バシッ・・・バシッ・・・
レフリーも理絵の反撃する姿勢がないからと、試合を止めるか迷うと、いきなり理絵が立ち上がる。
驚いた亜紀がパンチを叩き込むと、理絵はフラつきながらもコーナーに逃げると、亜紀は追い込むようにドロップキックを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
コーナーに倒れ込むようにダウンする理絵。
更に亜紀が飛び上がってフットスタンプをお腹に叩き込むと、理絵は苦悶の表情を浮かべてリング下に逃げていく。
155sの肉塊がリング下に落ちると、観客席から大歓声がおきていく。
だが、リング下でペットボトルの水を口に含む理絵は、ゆっくりとリングに戻ると、亜紀を鋭い視線で睨み付けていた。
亜紀も距離を置いて睨み付けると、いきなり理絵が突進していく。
亜紀が驚くが、容赦なくベアハッグの体制になっていくと、理絵はそのままコーナーに押し込んでいった。
「あうっ・・・」
苦悶の表情でコーナーに寄りかかる亜紀。
すると、嫌がるように亜紀は近づく理絵に蹴りを出していく。
バシッ・・
しかし理絵は前に出ると、トップロープを両手で掴んでから、亜紀を逃がさない体制にしてからコーナーに押しつけた。
ドシッ・・・
「んあぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
亜紀が悲鳴をあげる中、理絵は全体重を掛けて亜紀をコーナーと自分の身体の間で押し潰していった。
理絵が更に髪を掴んでリングを連れまわすと、勢い良く顔面をマットに叩き付けるフェイスバスターで亜紀を痛めつけてた。
バッシーン・・・
「ぎゃあああぁぁぁぁぁ・・・・」
絶叫しながら藻掻き苦しむ亜紀。
その亜紀にニードロップを狙う理絵だが、これは亜紀が避けて自爆させていった。
バシッ・・・
「ぐわあぁぁぁぁぁ・・・」
ニードロップを自爆した理絵が膝を押さえて苦しむと、亜紀は立ち上がってチョークスリーパーを仕掛けていく。
亜紀の腕が理絵の喉元に食い込むと、理絵も苦悶の表情を浮かべる。
しかし体重差から理絵は立ち上がると、フラフラしながらコーナーに亜紀を叩き付けた。
バシィィィィィ・・・・
「ぐはっ・・・あああっ・・・・」
背中から叩き付けられて、技を解いてしまう亜紀。
すると、理絵がコーナーに崩れた亜紀の顔面を踏み付けると、グリグリと体重を掛けて痛めつけていった。
「ああああっ・・・痛いぃぃぃぃ・・・・んあぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげる亜紀。だがレフリーが亜紀がロープを掴んでいるからと理絵を止めていった。
『ロープっ・・・ロープっ・・・』
レフリーに止められて理絵が離れると、亜紀は顔を気にしながら立ち上がると、ロープを掴んで呼吸を整えていく。
しかし理絵が突進してラリアット気味に太い腕を顔面に叩き付けると、亜紀は悲鳴をあげて倒れ込んだ。
更に髪を掴んで振り回すと、いきなりヘッドバッドを叩き込む理絵。
ゴッキーン!
「ぐわあっ・・・・」
悲鳴をあげる亜紀。ヘッドバッドの衝撃に意識を朦朧とさせると、理絵が放してダウンしていく。
大の字に倒れる亜紀に、理絵は遂に155sの体重を利用したボディプレスを放っていった。
バシィィィィィ・・・・
亜紀の身体が容赦なく肉塊に押し潰されると、ジタバタと抵抗するがあまりの重さに藻掻き苦しむしかなかった・・・。
理絵が立ち上がると、亜紀は泣きそうな表情で倒れているが、理絵が更にボディプレスで圧殺していく。
遂に始まる理絵の圧殺ドミネーション・・・。
亜紀は横を向くようにグッタリとしていると、理絵が亜紀を跨いでいく。
そして、亜紀を仰向けにすると、お腹にヒップドロップを落としていった。
グシュ・・・
「グボッ・・・」
ヒップドロップの体制に力んでいた亜紀だが、あまりの圧力に涎を垂れ流していた・・・。
「ふふふっ・・・よく耐えたわね・・・」
理絵が不気味な笑みを浮かべると、更に立ち上がってから亜紀のお腹にヒップドロップを叩き込んだ。
「んぐっ・・・ホゲェェェェェェェ・・・・」
今度は一瞬間を置くと、亜紀の口から反吐を噴き上がる。
グイッ・・・
その亜紀の髪を鷲掴みにして立たせると、コーナーに押し込んでいく理絵。
今度はヒッププッシュで亜紀を押し潰していくと、亜紀は絶叫していくのであった・・・。
グシュ・・・バシィィィィ・・・
「ぎゃああああぁ・・・んああぁぁぁぁぁ・・・・」
ヒッププッシュの圧力に押し潰された亜紀は、グッタリとコーナーに座り込んでいく。
理絵がコーナーから離れると、亜紀はゆっくりとリング下に転がるようにエスケープしていった・・・。
「けほっ・・こほっ・・・」
咳き込む亜紀は、近くにいた黒服にペットボトルを差し出されると、それを口にしてスタミナ回復を狙う。
リングサイドに立つ亜紀には、観客席から大声援が飛んでいると、亜紀もジュニアヘビー級タイトル保持者として抵抗していこうと考えているが、圧倒的な理絵の肉塊・・・。
だが、理絵の隙を突いて場外から素早くトップロープに登ると、気が付いた理絵に勢いのあるミサイルキックを顔面に叩き付けた。
バシィィ・・・
「ぶふっ・・・・」
これには155sとは言え、理絵は大の字になってダウンすると、亜紀が素早くフォールする。
『ワン、ツー・・・』
レフリーも亜紀を勝たせようと高速カウントをするが、理絵がビクンと身体を動かすと、亜紀が跳ね飛ばされていく。
亜紀が転がるようにして距離を取ると、理絵はレフリーにカウントが速いと抗議した。
「レフリーぃぃぃ・・・カウント早いんじゃないの・・・ねぇ・・・」
その理絵のアピールに、レフリーは抗議を受け付けずに試合続行を指示する。
すると、背後から亜紀が飛びかかった。
「貴方の相手は私じゃないの!」
勢いのあるジャンピングニーパッドを叩き込む亜紀。
背中に膝が炸裂すると、理絵が苦悶の表情を浮かべる。
だが、振り返ると亜紀にボディアタックを叩き込むと、体重差のある亜紀は豪快に吹き飛ばされていった。
立ち上がろうとする亜紀に、理絵は近づくとサッカーボールキックを叩き込む。
バシッ・・・
「ああんっ・・・」
悲鳴をあげる亜紀。
だが苦しみながらもタックルのを仕掛けていく亜紀。
片足タックルが上手く決まったが、理絵は腰が重く動かない。アイドル相手だったらテイクダウン確実だったタックルも、この肉塊には通用しなかった・・・。
「きゃあああぁぁぁぁ・・・」
亜紀の悲鳴が響き渡ると、理絵は逆さまに持ち上げていく。
そして後頭部から変形のパワーボム気味に亜紀を叩き付ける理絵。
バシィィィィィ・・・・
「あうっ・・・・」
理絵が放すと、変な声をあげてグッタリとしていく亜紀。
すると、理絵は片手を高々と挙げると、観客にアピールしてから亜紀を抱え上げる。
まるで子供におしっこをさせるようなポーズで、M字開脚のように持ち上げていく理絵。
そのまま理絵は観客席に亜紀のM字開脚をアピールするように四方に見せてから、今度は高々と上げていくと、一気にアトミックドロップで尾てい骨を膝に叩き付けた。
ゴキッ・・・
「うぎゃああああああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
亜紀の激しい悲鳴がリング上に響き渡る。
亜紀が絶叫しても理絵は放さず、更にもう一発アトミックドロップを叩き込んだ。
ゴキィィィ・・・
「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・」
そして理絵が放すと、亜紀はグッタリとリングに崩れ落ちていった・・・。
グイッ・・・
「あうっ・・・」
グッタリしている亜紀の髪を鷲掴みにすると、理絵はコーナーに押し込んでいく。
「いくよぉぉぉぉぉ・・・」
いきなり理絵が叫ぶと、亜紀の両腕をトップロープに絡ませるようにして、いきなり掌底(テッポウ)を叩き込んでいく。
バシッ・・・バシィィィ・・・
「ぶふっ・・・ぐはあっ・・・」
まずは2発が顔面に叩き込まれると、亜紀は口の中を切っていた。
すると、今度は張り手を頬に叩き込んでいく理絵。
バシィィィ・・・バシィィィィ・・・
「ぶはあっ・・・ぐふうっ・・・」
今度は張り手を叩き込まれると、口から血飛沫を飛ばす亜紀。
グッタリとして下を向くと、口から血が垂れて胸の谷間などに流れ込んでいた・・・。
グイッ・・・
「ギブアップしなさいよ・・・」
理絵は亜紀の髪を掴んで上を向かせると、ギブアップを迫る。
「だ、誰が・・・ギブアップなんか・・・」
涙目になりながらも、亜紀はギブアップを拒むと、理絵が激怒していく。
「ふんっ・・・だったら鏡で見られない顔にしてあげるわよ・・・ぐふふっ・・」
理絵が不気味な笑みを浮かべると、顔を狙って張り手を叩き込んでいった。
バシッ・・・バシッ・・・バシッ・・・バシッ・・・
「あうっ・・・ぐはあっ・・・ああんっ・・・・んぐうっ・・・」
あまりの激しい張り手攻撃に、亜紀は鼻血なども噴き出して、流血状態になっていく。
また、頬などを続けて叩かれているから、腫れだしてもいた・・・。
『あ、亜紀ちゃん死んじゃうよ・・・・・もう止めてやれよ・・・』
『可哀相だっ・・・レフリー止めてやれ〜っ!』
観客席からも試合を止めろと言う声が飛んでいく。
レフリーも戸惑うが、リングサイドからは理絵にベルトを渡してはとレフリーストップが止められていた・・・。
理絵も張り手を止めると、またも亜紀にギブアップを迫る。
しかし、亜紀の口からは・・・
「だ、誰が・・・貴方みたいな・・・醜い・・・やつに・・・・ギブなんか・・・」
その言葉に、理絵が激怒して叫ぶ。
「だったらKOって言う手もあるのよ・・・病院に送ってあげるわよ!・・・覚悟しなっ!」
理絵は叫ぶと、亜紀をコーナーから放すと、投げでマットに叩き付ける。
まるで糸の切れた操り人形のように倒れ込む亜紀。
その亜紀のお腹にヒップドロップを叩き込む理絵。
ボシュ・・・
「ぐえっ・・・」
変な声をあげて失神する亜紀。
だが、理絵は失神している亜紀のお腹の上に座りながら、顔面に張り手を叩き込むのであった。
あまりに危険な状態に、レフリーが試合を止めるのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされるが、理絵は亜紀の顔面に張り手を叩き込んでいく。
レフリーが止めていくが、エキサイトする理絵に弾き飛ばされていくと、リングサイドから黒服がリングに上がって止めていくと、ここでやっと試合が終わるのであった・・・。
理絵は亜紀から離されていくと、コーナーに押しつけられていた。
亜紀はリングドクターが応急処置をするが、顔の腫れなどは気になる所だった・・・。
『ただ今の試合、レフリーストップにより築比寺理絵の勝利とします!』
そのコールに、観客席からは大ブーイングが起きていく。
『ふざけるなぁよ!そんな豚がジュニアのベルト?』
『体重差が有りすぎだろ?・・・身長だけでの規定なんておかしいぞ〜っ!』
騒然とする地下プロレス会場。
亜紀は意識を取り戻すが、担架に乗せられたままリングを後にしていく。
また、理絵はブーイングの中を片手でベルトを持って去っていくのであった・・・。



第21試合

『ここで、特別試合を行います・・・』
リングアナのコールが始まると、リングに姿を現したのは元女子プロレスラーの納見佳代だった。
黒い競泳水着、手にはオープンフィンガーグローブと言う姿で、険しい表情でリングインしていく佳代。
女優として表では活躍しようと努力していたが、地下プロレスからの連絡があると参戦していて、今夜はタレントとの格闘技戦が組まれたのであった。
その対戦相手としてリングに上がったのは、久しぶりの地下リング参戦。また引退も近い鈴本史華だった。
白い競泳水着に、手には初めてのオープンフィンガーグローブ。今まで11戦地下リングで試合を経験していたが、格闘技戦は初めてだった・・・・。
緊張感漂うリング上。史華はリングの感触を確かめるようにコーナーに歩くと、反対コーナーでは佳代が鋭い視線で史華を睨み付けていた。
佳代に対しては、試合前に総合格闘技戦の練習として、特に打撃などを練習する為と、久しぶりの史華が用意されたのだった。
逆に、史華はプロレススタイルの試合のみ経験していたから、今夜は佳代の練習台と言う感じであったが、控え室では簡単にギブアップなどしたら、リング上で全裸処刑、レイプ処刑もあり得ると脅されていて、悲壮感漂うリングインでもあった・・・。
『青コーナー〜・・・・元カリスマレースクイーン〜・・・鈴本〜史華〜っ!』
コールを受けると、T162B82W56H83の身体を水着に包み、一礼していく史華。
『赤コーナー〜・・・・元ビジュアル系女子プロレスラー〜・・・納見佳代〜・・・っ!』
T164B80W66H90の身体を軽く動かしながら、観客席に一礼していく佳代。
『なお、この試合はどちらかの選手が試合続行不可能まで続けられる、残酷格闘技戦ルールとなります・・・』
そのコールが流されると、観客席からは歓声がおきていった。
『納見〜っ・・・元プロとして負けたら恥ずかしいぞ!』
『打撃ができるのかよ、殴り合いは弱いだろ!』
観客席からの声が聞こえて、佳代も苛つき出す。しかし打撃の練習は積んできていたので、ゴングが鳴ったら証明しようと考えていた。
一方、史華は用意されたマウスピースを口の中に入れると、嘔吐感を我慢しながらもゴングを待った・・・。
『カァーン!』
そしてゴングが鳴らされると、佳代と史華は構えてリング中央に出ていく。
いきなり佳代のローキックが出されると、反射的に史華が避けていく。同時に観客席からは史華に対して声援がおきる。
宙を斬った佳代のローキック。観客席笑い声まで出る始末だった。
すると、史華が胴タックルのように抱きつくと、そのままロープまで佳代の身体を押し出していく。
佳代も冷静に史華の動きを見ていると、ロープに押しつけられたまま時間が過ぎていく。
史華もここからどう攻めようかと迷う所だが、佳代が小刻みに膝蹴りを入れていくと、嫌がるように藻掻いている。
倒しにかかるが、佳代が踏ん張ってから逆にフロントスリーパーで締め上げていく。
グイッ・・・
首を極められて苦しい史華。佳代は得意顔になって締め上げていくと、観客席の反応を見ている。
技から逃れようと藻掻く史華。佳代のボディへパンチを叩き込むが、佳代は技を解かない。
更にDDT気味に脳天からマットに叩き付けられていく史華。
バシッ・・・
「ああんっ・・・」
これには史華は俯せになってダウンすると、佳代が立ち上がってヒップにストンピングを叩き込んでいく。
史華も立ち上がろうとすると、佳代が狙いを定めてハイキックを顔面に叩き込むと、史華は崩れ落ちるように倒れていった・・・。
顔面を押さえてダウンする史華。
「立ちなさいよ・・リングに上がったら容赦しないわよ・・・」
佳代の言葉に、史華はフラフラしながらも立ち上がる。
すると、佳代がまたもハイキックを叩き込むと、史華は力無くダウンしていった。
俯せになってグッタリする史華に、佳代はアピールしてから脇腹にニードロップを叩き込む。
ボシュ・・・
「ぐぶうっ・・・ぐぐっ・・・ううううっ・・・・」
佳代のニードロップに、史華はマウスピースを吐き出しながら藻掻き苦しむ。
すると、レフリーが急いで試合を止めると、マウスピースを口の中に入れてから、史華と佳代を離していくのであった。
脇腹を気にしながら構える史華。
すると、佳代が余裕の表情から、狙いを定めてジャブを史華の顔面に叩き込む。
バシッ・・バシッ・・・
音を立てて決まっていく佳代のジャブ。
殴られる度に、史華はフラフラしながらも倒れないようにと踏ん張るが、佳代が顔面狙いのパンチで痛めつけていく。
史華も意地になって殴り返すが、佳代のカウンターパンチにマットに崩れ落ちていった・・・。
ダウンする史華に、一気に馬乗り状態になっていく佳代。
拳を上げる佳代に対してブーイングも起きるが、やはり美女の痛めつけられる姿に興奮する観客もいるのも事実で、怒号と歓声の入り交じるリング上では、遂に佳代のパンチが叩き込まれていく。
身体をビクンビクンと反応させて苦しむ史華。
佳代のパンチが数発叩き込まれると、鼻血が溢れ出していく・・・。
これにはレフリーが佳代を止めると、グッタリする史華に続行の意思確認をしていく。
「や・・・やれます・・・・まだ私・・・やります・・・」
起こされるが、鼻血が流れて白い競泳水着を赤く染めていく史華。
一方、佳代は片手を振り回してアピールすると、史華を挑発していった。
『ファイトっ!』
レフリーが続行を指示すると、フラつく史華に佳代がジャンピングニーパッドを叩き込んでいくと、ダウンする史華に馬乗りになってまたも殴りつけていった。
嫌がるように史華が俯せになっていくと、佳代は狙ったように側頭部にパンチを叩き込む。
ポタポタと史華はマットに血を垂らしていくが、試合は続けられていく。
グイッ・・・
「決めるよ〜っ!」
いきなり佳代が叫ぶと、フラフラしている史華を起こしていくと、一気にブレンバスターの体制に持ち込む。
そしてゆっくりと持ち上げていくと、そのまま垂直に落としていくノーザンライトボムで史華をマットに叩き付けていく佳代。
脳天から叩き付けられて失神寸前に追い込まれた史華。
鼻から激しく出血して、更に虚ろな目で天井を見上げる史華に、観客席からも可哀相だと言う声が飛び出していた。
だがリング上では、佳代が史華の髪を鷲掴みにすると、無理矢理に起こしていった。
史華は抵抗も出来ずに起こされると、佳代は容赦なく裏拳を叩き込んで倒していく。
力無くダウンしていく史華。
ここでレフリーが佳代を止めると、史華に続行の意思確認をしていく。
史華はレフリーストップになってもおかしくない状態だったが、本人が立ち上がっていくからと、レフリーは続行を指示する。
試合が続行となると、フラフラの史華を佳代がコーナーまで押し込むと、膝蹴りを真正面からお腹に叩き込むと、身体をくの字にして苦悶の表情を浮かべる史華。
ダウンするのも許さず、佳代が両腕をトップロープに絡ませると、一気に顔面を殴りつけていく。
バシッ・・バキッ・・バシッ・・・
「ぐぶうっ・・・ごふっ・・・がはっ・・・」
マウスピースを吐き出して、更に殴りつけられては血飛沫を飛ばしていく史華。
史華がガードしようともしないからと、ここでレフリーが試合を止めていった・・・。
『カンカンカンカン・・』
ここで佳代の勝利が決まるが、コーナーで殴られ続けた史華は無惨にもコーナーでグッタリとして、リングドクターに応急処置を受けるのであった。
佳代の練習相手として用意された史華だったが、主催者側も驚くほどの試合結果だった・・・。




第22試合

『地下プロレス・・・ヘビー級タイトルマッチ・・・』
リングアナのコールが流れていくと、リングに挑戦者としてリング上がるのは、女優としても売れてきている長谷河京子だった。
落ち着いた表情で、白い競泳水着姿でリングインしていく京子。
T166B80W55H82の身体を包む白い水着に、観客達は視線を集めていた・・・。
最近地下リングではあまり良い成績を残していない京子は、今夜はベルトを奪いたいと言うのは当然だが、良い試合をしてアピールしたいと考えていた。
その京子の挑戦を受ける米蔵涼子は、ゆっくりとリングに上がると、T168B84W58H85の身体を京子と同じく、白い競泳水着に包んでリングインするのであった。
堂々とベルトを腰に巻いて登場した涼子は、コーナーに登ると観客席に向かってガッツポーズでアピールすると、反対コーナーの京子を睨み付けた。
京子も涼子を睨み付けるが、迫力では涼子の方が上で、京子は自ら視線を反らしていく。
すると、コーナーから涼子が歩み出ると、京子に迫った。
「今夜の相手は貴方なの、長谷河さん?・・・楽しい試合になりそうね・・・」
言葉は少なくとも、絶対に負けないと言う意思表示とも言える涼子の言葉。
「そうですね・・・私も簡単には負けないですから・・・」
対して京子も挑発的に言い返すと、涼子が睨み付けていく。
だがレフリーが2人を離していくと、コールが始まっていった・・・。
『青コーナー〜・・・挑戦者〜・・・長谷河〜京子〜っ!』
コールを受けると、一礼して身体を動かしていく京子。
『赤コーナー〜・・・王者・・・米蔵〜涼子〜っ!』
そして涼子はコールされると、一礼すると観客席にアピールしてからコーナーに寄りかかっていった。
『カァーン!』
早くもゴングが鳴らされると、涼子と京子がコーナーから飛び出していった。
お互いが手を出さずに、距離を置いて睨み合うリング上。
リング中央を中心にして、回るように距離を置いていく涼子と京子。
お互いのリングシューズがマットを踏み込む音だけのリング上に緊張感が走る。
身体的には涼子の方が有利に見えるが、京子も鋭い視線で見つめていく。
すると、動きが止まると京子が片手を出して力比べを挑んでいく。
京子の挑発に、涼子も片手を出していくと、ガッチリと握りあう。
お互いの表情が歪む程に力を入れていくと、どちらも互角に押していく。
すると、京子が蹴りを出していくと、涼子の表情が苦悶に歪む。
「それぇ!」
いきなり京子が涼子をロープに振ると、自らもロープに走って勢いをつけると、両脚を綺麗に揃えたドロップキックで涼子を倒していった。
バシィィィ・・・
「ぐふっ・・・」
胸元を抉るドロップキックに、思わず苦しむ涼子。
だが素早く立ち上がると、京子は続けてドロップキックで倒していった。
ペースを握られてはと涼子は素早くリング下に逃れていくと、京子はリング上から挑発するように両手を叩いていった。
涼子は京子の挑発的態度に、内心は苛ついてはいたが、平静を装ってリング下で呼吸を整えると、ゆっくりとリングに戻っていく。
涼子がリングインしようとすると、京子も邪魔しようと前に出るが、レフリーが割って入っていく。
レフリーが制止していると、涼子が素早くリングインして距離を置いていくと、京子との距離を詰めようとする。
前に出る涼子に、京子が冷静にローキックを出していく。
バシィィィ・・・
ローキックが炸裂すると、嫌がる様にガードを固めていく涼子。
ガードを固めて動きが止まると、京子は踏み込んでミドルキックを叩き込む。
バシィィィ・・・
脇腹に蹴りが決まると、涼子は苦悶の表情を浮かべてロープに逃げていく。
その涼子に、京子は一気に大振りの掌打を出しながら組み付いていくと、いきなり涼子がタックルを仕掛けていった。
京子も踏ん張ろうとするが、ロープに押されていくとロープを掴んでレフリーにアピールしていった。
レフリーが離れるように指示するが、涼子はお腹に膝蹴りを叩き込んでから離れていくと、京子はお腹を押さえて苦しんだ。
ボシュ・・・
「ぐふっ・・・んんんっ・・・」
苦悶の表情を浮かべる京子はレフリーに反則のアピールをするが、涼子は走り込んでエルボースマッシュを打ち込んだ。
バキッ・・・
京子の頬を抉る涼子の肘。
フラつく京子だが、涼子を睨み付けるとお返しとばかりにエルボースマッシュを叩き込んでいく。
バキィィィ・・・
京子の細い腕から、ムエタイの肘打ちみたいなエルボースマッシュが炸裂すると、流石の涼子もフラつく。
しかし、涼子が喧嘩キックを叩き込むと、京子は堪らずお腹を押さえて苦しむ。
「いくぞぉぉぉぉ・・・・」
いきなり涼子が叫ぶと、片膝をついて苦しむ京子に対して、低空ドロップキックを顔面に叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「いやあぁぁぁぁぁ・・・・」
大きな悲鳴をあげて、顔面を押さえて藻掻くようにリング下に転がり落ちていく京子。
流石に顔面へのドロップキックは強烈だったのか、両脚をバタバタさせて苦しんでいた。
涼子もりんぐしたに降りていくと、苦しんでいる京子を捕まえてから、鉄柱に振って叩き付けていった。
ゴキッ・・・
「ああんっ・・・」
堪らず倒れ込む京子。肩口から当たったが、ダメージが心配されていた。
「今度は顔から行ってみようか・・・長谷河さん?」
意地悪く、涼子は髪を鷲掴みにして鉄柱攻撃をアピールする。
すると、京子が苦し紛れにカンガルーキックを放つと、偶然にも涼子の股間に当たった・・・。
バシッ・・
「ふぐうっ・・・・」
変な悲鳴をあげて座り込む涼子。油断していたのか、股間への一撃は相当のダメージの様子。
京子も立ち上がると、立ち上がろうとする涼子の顔面に蹴りを入れてから、髪を鷲掴みにしてからエプロンサイドに叩き付けていった。
バシッ・・バシッ・・・バシッ・・・
続けて顔面を叩き付けられて、涼子が苦しむ。しかし次第に視線が鋭くなっていく事に、京子が気づいていない・・・。
そしてリングに涼子を上げていくと、京子もリングに上がっていく。
髪を掴んで起こすと、細身の京子がボディスラムで投げつけると、フォールの体制になっていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
カウント2で涼子が返すが、続けて京子は座らせた体制からスリーパーで締め上げていく。
グイッ・・・
レフリーも涼子にギブアップの確認を取るが、涼子は鋭い視線でレフリーに反論する。
「こんな技でギブする訳ないでしょ!」
その言葉に京子も締め上げていくが、涼子は苦悶の表情を浮かべるもギブアップは口にしない。
ゆっくりとロープに逃れていくと、ここでレフリーが京子に技を解くように指示する。
『ブレークっ・・・』
仕方なく京子が技を解くと、涼子はゆっくりと立ち上がって京子を睨み付けた。
何かを仕掛けようと近づく京子。
だが、涼子が踏み込んでカウンター気味にパンチを頬に叩き込んだ。
バキィィィ・・・
「んぐうっ・・・」
鈍い音が響くリング音。涼子の拳が京子の頬を襲うと、同時に口の中を切って鉄の味を感じる京子。
反則だが、プロレスルールだからレフリーも注意するだけで済む。しかし京子は動揺とダメージを与えられた。
白い競泳水着に、口の中から垂れていく血が飛び散っていく。
京子も嫌がるように殴り返すが、涼子は殴りつけられても堂々として、逆に殴り返した。
更に首相撲の体制から、京子のボディへ膝蹴りを叩き込むと、ボディスラムから飛び上がってからのエルボードロップを胸に落としていった。
苦悶の表情の京子。涼子は余裕をもってフォールするが、京子も意地になってカウントが入る前に返していく。
グイッ・・・
その京子を起こしていく涼子。
すると、京子がフラフラしていたがいきなりバックを奪うと、逆さ押さえ込み固めを仕掛けた。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・』
カウントギリギリで涼子が返すが、いきなりの京子の反撃に驚きの表情を浮かべている。
観客席からは京子に対して声援が飛び出していると、涼子は立ち上がると京子が立ち上がるのを待つ。
京子が立ち上がると、涼子は狙いを定めてラリアットを叩き込む。
バシィィィ・・・
更に倒れた京子の顔面を狙ってストンピングを叩き込むと、馬乗りになってから額にグーパンチを叩き込む。
ゴキッ・・
「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
堪らず京子が絶叫すると、レフリーが注意していくのと同時に、観客席から涼子に対してブーイングが送られていく。
『ブーぅぅぅぅぅぅ・・・・・ブゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・』
顔面を押さえて倒れている京子。
その横ではブーイングの声に苛つき出す涼子。
京子が立ち上がると、レフリーは試合続行の指示を出す。
すると、涼子はボクシングスタイルのようにジャブで牽制するが、レフリーは素手での顔面へのパンチは反則と注意していく。
だが涼子は京子の顔面を殴りつけていくと、血飛沫をあげてフラフラしていく京子。
口の中を切っているから、殴られると口から血飛沫をあげては、マットに血を垂らす京子。
すると、殴りつけてくる涼子の腕をキャッチして、いきなり一本背負いで投げる京子。
バシィィィ・・・
投げられて驚く涼子に、京子はサイドポジションを奪っていく。
「これは反則じゃないわよね・・・」
京子は口から血を垂らしながら涼子に呟く。
すると、サイドポジションから膝蹴りを脇腹に叩き込んでいく京子。
バキッ・・バシッ・・
スレンダーな涼子だけに、脇腹に膝が決まると、相当のダメージなのか表情も歪んでいく。
京子の膝が炸裂すると、同時に観客席が盛り上がっていた。
だが涼子も藻掻いてブリッジから返すと、転がるように逃れていく。
京子は逃げる涼子に対して、追いかけてストンピングを叩き込んでいくと、涼子は堪らずリング下にエスケープしていった。
リング上の京子も、口の中が切れているからと気にしている様子で、また殴られたからと腫れてないかと心配そうでもあった。
リング下の涼子は、呼吸を整えるとリングに戻ると、京子との距離を気にしていた。
またも睨み合う展開のリング上。
距離が詰まると、京子がローキックを放っていく。
バシィィ・・
涼子の脚にローキックが炸裂すると、涼子はガードを固めて距離を置こうとする。
更に京子が前に出て前蹴りを出してから、反則にならない掌打を叩き込んでいくと、涼子の頬に炸裂していく。
涼子も叩かれて怒ったのか、表情を険しくしながら張り手を返すと、京子の頬に炸裂した瞬間、血飛沫がリングに舞っていく。
京子も必死に掌打を叩き込むと、涼子も口の中を切って血飛沫をあげていく。
激しい打ち合いになると、観客席からも歓声が飛んでいく・・・。
堪らず涼子が抱きつこうとすると、京子も組まれないようにと押し返す。
距離ができると、ミドルキックで攻め込む京子。
脇腹を蹴られて苦しむ涼子だが、フラつきながらも距離を詰めていく・・・。
すると・・・。
プシュウゥゥゥゥ・・・・・
「きゃあぁぁぁぁぁぁ・・・」
京子が悲鳴をあげると、お腹へパンチを入れていく涼子。そう、口の中に血を溜めて、京子の顔面に目潰しとして吹きかけたのだった。
お腹を殴られてフラつく京子。
「いくぞぉぉぉぉぉぉ・・・」
涼子が叫ぶと、いきなり抱え上げると、大技デスバレーボムを京子に炸裂させた。
あまりの衝撃に京子がグッタリとすると、涼子は立ち上がってアピールする。
髪を掴んで起こしていくと、今度はバックドロップで京子をマットに叩き付けていった。
バシィィィ・・・
大技の連発に京子は大の字状態になっていると、涼子はトップロープに登っていった。
そして飛び上がると、倒れている京子にボディプレスからフォールしていく涼子。
凄まじい衝撃に京子の身体がビクンと反応するが、レフリーはカウントを入れていく・・・。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・・』
しかしカウントギリギリで京子が肩を上げて返すと、涼子は信じられないと言う表情を浮かべて周りを見ていく。
グイッ・・・
グッタリする京子を起こしていく涼子。
虚ろな目をしている京子に、涼子は数発張り手を叩き込む。
そしてゆっくりとブレンバスターの体制になると、片手を挙げてアピールしていった。
アピールしてから、持ち上げて投げの体制になると、垂直落下式のブレンバスターを炸裂させた。
ヒクヒクとしている京子に、涼子はフォールしていく・・・。
しかし京子の脚がロープに伸びると、フォールは止まる。
「しぶといわね・・・・」
涼子が呼吸を荒げながら叫ぶと、京子の髪を掴んで起こしていく。
フラフラしている京子を起こすと、水平チョップで倒していく涼子。
更に倒れた京子の顔面を徹底的にストンピングで蹴りこむ涼子。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・・バシッ・・・
顔面を蹴られる度に、ビクンビクンと痛がる京子。
激しいストンピングの連発に、鼻血も流している京子は、端正な顔を血に染めていた。
レフリーも京子の顔面が崩壊してはと涼子を止めると、京子に続行の意思確認をしていく。
レフリーの問いかけに、京子は続行の意志を伝えると、それを見ていた涼子が叫ぶ。
「立て〜っ・・・」
涼子の叫びに、京子はフラフラしながら立ち上がろうとすると、涼子が狙ったようにハイキックを顔面に叩き込む。
バシィィィ・・・
「あうっ・・・」
顔面を蹴られて、京子は倒れながらもロープを掴むと、フラフラになりながらも立ち上がろうとする。
「根性あるじゃないの・・・」
立ち上がろうとする京子に、涼子は笑みを浮かべながら囁く。
すると、ゆっくりと狙いを定めてから顔面にハイキックを叩き込む涼子。
バシィィィ・・・
ロープ際に崩れ落ちる京子。蹴られた瞬間、口などから血飛沫を上げながらの豪快なダウンだった・・・。
俯せ状態でダウンしている京子。
「決めるぞぉぉぉぉぉぉ・・・・」
そして涼子がフィニッシュ宣言をすると、珍しい技でサーフボードストレッチで痛めつけていく。
京子の血塗れの顔が、苦悶に歪む・・・。
「ああっ・・・・あああああっ・・・・」
京子の悲鳴がリングに響く。
レフリーもギブアップと思い、ギブアップの確認をしていくが、京子は首を縦に振らない。
「ノー・・・ノォォォォォ・・・・・」
涼子が決めると宣言したにも関わらず、京子はギブアップを拒む。
「やせ我慢もどこまで通用するかしらね・・・」
ギブアップしない京子に、涼子は技を解くとキャメルクラッチで攻め込む。
京子の顔が真上を向くくらいにエグイ角度のキャメルクラッチが炸裂すると、京子は両脚をバタバタさせていく。
涙目になる京子だが、レフリーのギブアップの確認にはギブアップを拒んでいた・・・。
攻める涼子も疲れたのか、仕方なく技を解いていく。
グッタリとマットに俯せ状態になる京子。
その京子の腕を掴むと、グッタリしているからと、片腕を伸ばしてサードロープに乗せていく涼子。
その京子の腕を跨いでいく涼子は、観客席に向かってアピールすると、飛び上がってヒップドロップを京子の腕に落としていった。
バシィィィ・・・
「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
京子が絶叫しながら腕を押さえて転がるように藻掻いていく。
腕殺しに対して、観客席も涼子の残酷な責めに言葉を失う・・・。
「ほらっ・・・ギブしないんならさせてやるよ・・・」
更に京子の腕にストンピングを入れると、一気に腕拉ぎ逆十字固めを極めていく涼子。
腕を集中攻撃されて、京子は藻掻き苦しんでいく。
「折るぞぉぉぉぉぉ・・・・」
涼子が叫ぶと、ここで耐えていた京子も遂にギブアップを口にした・・・。
「ギ、ギブアップぅぅぅぅ・・・・ギブぅぅぅぅぅ・・・」
泣きながらギブアップを口にする京子。流石に腕を壊されては表の女優業にも支障が出るのは明らかで、悔しい気持ちでも仕方なくギブアップを口にしていた。しかしここで無理に耐えると、腕を壊された可能性もあるから、ギブアップはある意味で正解だったかもしれない・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、涼子は技を解いてから立ち上がってガッツポーズをして観客席にアピールする。
一方、京子は腕を押さえて倒れていると、涼子が京子の顔面を踏み付けながら、観客席にチャンピオンベルトをアピールするのであった・・・。




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