65回大会
第1試合
『第65回大会・・・第1試合選手入場っ!』
リングアナがコールすると、早速リングに登場する2人の影。
まずは今夜地下リング初登場の小末彩夏だった。
白いビキニ姿にリングシューズ。緊張した表情でリングに上がっていく彩夏。受け身などのプロレス特訓は受けたと言うが、一体どんな試合をするのか観客席からは注目が集まる。
一方、彩夏の対戦相手としてリングに上がるのは、格闘技などにも興味を持ち、更にはアクションシーンを多くこなしてきた木下歩美だった。
ピンク色のビキニに、リングシューズ姿の歩美。地下プロレスの誘いに対して、格闘技などに興味があるからと、今夜のデビュー戦を楽しみにしていた様子だった・・・。
『青コーナー〜っ・・・身長159p、上から80、58、85〜・・・小末〜彩夏〜っ!』
コールを受けて一礼する彩夏。しかし緊張しているのが観客にもよく解る程だった。
『赤コーナー〜っ・・・身長160p、上から81、58、83〜・・・木下〜歩美〜っ!』
一方コールを受けると片手を挙げて観客席にアピールしていく歩美。今夜がデビュー戦だったが、落ちいている様子に見える。
レフリーは2人のボディチェックをしていくと、早くも歩美は鋭い視線で睨み付けた。
睨まれて彩夏は視線を反らすと、歩美は拍手して観客席にアピールしていく。
『カァーン!』
早くもゴングが鳴らされると、2人がコーナーから飛び出していく。
威嚇する様にして、歩美が蹴りなどを出していくが、当てるつもりはないようで、彩夏を威嚇するだけだった。
彩夏も蹴りが飛んでくると飛び込めず、どうして良いか戸惑っている。
すると、歩美が片手を出して力比べを誘いだした。
彩夏は歩美の誘いに戸惑うが、片手を伸ばして組もうとした瞬間・・・。
バシィィィ・・・
「痛いっ・・・」
そう、いきなり手に意識を集中した彩夏に、歩美はミドルキックを叩き込んでいく。
堪らず距離を置こうとする彩夏に、追いかけるように歩美がローキックを叩き込んでいった。
バシィィ・・・バシィィィ・・・
「痛いっ・・・いやあっ・・・ああんっ・・・」
白い脚を蹴られて悲鳴をあげて逃げまどう彩夏。
「逃げてばかりじゃお客さんが楽しめないわよ!」
歩美は叫ぶと、彩夏を捕まえてロープまで押し込む。
すると、いきなり張り手を叩き込んだ。
バシィィィ・・・
張り手を受けて動きが止まる彩夏。
しかし目の前の歩美に張り手を返すと、歩美も張り手を出して張り手合戦を始めていく。
バシッ・・バシッ・・・・・・バシッ・・・バシッ・・・
お互い言葉は発することなく、相手の頬に張り手を叩き込んでいく。
歩美は鋭い視線で張り手を叩き込む。一方、彩夏は涙目の様だったが、次第に張り手の数が少なくなる・・・。
すると、歩美が首相撲の体制にキャッチしてから、ボディへ強烈なヒザ蹴りを叩き込む。
ボシュ・・・
「ぐぶうっ・・・コホッ・・コホッ・・・」
ダウンすると、身体をくの字にして苦しむ彩夏。
その彩夏を見つめながら呆れた表情を浮かべる歩美。
「立ちなさいよ・・・ほらっ!」
歩美が容赦なく苦しむ彩夏のヒップに蹴りを入れると、彩夏は四つん這い状態でロープに逃げていく。
更に歩美が追い打ちを掛けようとすると、レフリーが止めて彩夏を立たせていった。
『ファイト!』
レフリーの掛け声と共に、彩夏も前に出ていく。
しかし歩美のローキックがまたも脚を襲っていくと、彩夏は止まってしまう。
動きが止まると、歩美が胸を狙ってミドルキックを叩き込むと、彩夏は苦悶の表情を浮かべてフラフラしていく。
バシィィィィ・・・
更に蹴りが決まると、彩夏がフラつきながらロープに寄りかかっていく。
歩美は一気に打撃で勝負を仕掛けようとすると、彩夏もロープの反動を利用すると、エルボースマッシュを仕掛けた。
バキッ・・・
突然反撃してきた彩夏のエルボーを受けてフラつく歩美。
その瞬間、彩夏が絡みつくようにコブラツイストを仕掛けると、歩美が嫌がるようにロープに逃げた。
更にロープ際でスリーパーを仕掛けると、歩美の喉元に腕が食い込んでいった。
彩夏も意地になって技を仕掛けていくが、歩美は左右に身体を振ると、無理矢理に振り解いていく。
またも歩美が鋭いハイキックを叩き込むと、頬に蹴りが決まってフラつく彩夏。
ダウンしない彩夏に、歩美がローキックからハイキックと打撃技で痛めつけていく。
バシィィ・・・
「あうっ・・・・」
彩夏はダウンはしないが、フラフラしながらロープに寄りかかる。
ロープに寄りかかる彩夏に、歩美はダウンを奪おうと前蹴りをお腹に叩き込むと、身体をくの字にして苦しむ彩夏。
ボシュ・・・
「ぐぶうっ・・・うううっ・・・うっ・・・」
両手でお腹を押さえて苦悶の表情を浮かべる彩夏。
格闘技好きな歩美は、この試合はKO勝利をしたいと考えているのか、打撃で攻め立てていた・・・。
更に下から掌打を顔面に叩き込むと、彩夏は藻掻くように抱きついていく。
クリンチする彩夏に、歩美も抱きつくようにしていた。
『小末っ、少しは反撃してみろよ!』
『殴り返せよっ・・・少しは根性見せろよ!』
次第に観客席から彩夏に対して野次が飛び出すと、彩夏も焦りだしていた・・・。
焦る彩夏が投げを仕掛けると、歩美を上手く投げて倒していく。
グラウンド状態になると、上手くサイドポジションを奪うが、彩夏はここからどうして良いか解らない。
すると、歩美はブリッジから返すと、逆にサイドポジションを奪っていく。
焦る彩夏の身体に、容赦なく膝蹴りを叩き込む歩美。
ボシュ・・・
「痛いぃぃぃぃぃ・・・・」
絶叫する彩夏。
「痛いって言ったって、試合なのよこれは!総合格闘技じゃあ当たり前でしょ、膝を使うのは!」
プロレスマッチだったが、歩美は興奮しているのか、格闘技のテクニックで攻め立てる。
レフリーがここで歩美を止めると、一旦両者を立たせてから続行を促していく・・・。
『ファイトっ!』
試合が続行されると、もう彩夏は腰が引けて歩美の打撃に怯えていた。
バシッ・・・
しかし歩美はローキックを叩き込むと、彩夏が悲鳴をあげる。
「いやあっ・・・」
更にローキックが炸裂していくと、彩夏の白い脚が内出血をおこして変色していく。
動きが鈍る彩夏に、歩美は半分呆れ顔を浮かべていた。
ロープを掴む彩夏に、顔面を狙ってハイキックを叩き込む歩美。
バシィィィ・・・・
「ぶふっ・・・」
変な悲鳴をあげてダウンする彩夏。
ダウンした彩夏のヒップに蹴りを入れる歩美。
バシィィィ・・・
「痛いぃぃぃ・・・やめてぇぇぇぇ・・・」
蹴られて怯えるように嫌がる彩夏。
更に歩美が蹴ろうとすると、レフリーが歩美を止めて離していく。
歩美が距離を置かれると、彩夏がフラフラしながらも立ち上がっていくと、レフリーは続行の指示をしていった。
『ファイト!』
試合が続行されると、彩夏はまた逃げるように構える。
すると、歩美が踏み込んでローリングソバットを叩き込むと、ガード出来なかった彩夏のお腹にクリーンヒットすると、一発でダウンしていく。
お腹を押さえ込んで苦悶の表情を浮かべる彩夏。
レフリーが立ち上がるように指示すると、彩夏はお腹を押さえて立ち上がっていく。
立ち上がった所を、歩美は狙ったようにハイキックを叩き込むと、彩夏は転がるようにダウンしていった。
「うううっ・・・うっ・・・」
呻き声を出しながらも、彩夏がロープを掴んで立ち上がる。
彩夏の頑張りに観客席からも声援が起きるが、歩美はまたも打撃を狙う。
バシッ・・・バシッ・・・
「イタっ・・・痛いっ!」
ローキックが決まると、彩夏が悲鳴をあげていく。歩美も悲鳴をあげる彩夏を痛めつけるようにローキックを叩き込む。
すると、彩夏も意地になってタックルの様に組み付いていく。
彩夏のタックルに歩美は踏ん張ると、上からエルボーを叩き込むと、膝蹴りからダウンを奪っていった。
俯せ状態で苦しむ彩夏に、歩美は顔面にサッカーボールキックを叩き込むと、彩夏はグッタリしていく。
デビュー戦からサンドバック状態にされて、顔面への容赦ないサッカーボールキックに意識を朦朧とさせる彩夏。
あまりに一方的な試合展開に、レフリーはここで試合を止めるのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打されると、歩美は不機嫌そうにリングを後にしていく。
一方、惨敗した彩夏は口の中を切ったのか、口から血を垂らしながら黒服に肩を借りてリングを後にした。
第2試合
『第2試合っ・・・選手入場っ!』
リングアナのコールでリングに登場するのは、山木梓。
グラビアなどで活躍しているアイドルだったが、今夜は遂にジュニアヘビー級タイトルに挑戦と聞いて、本人も気合いを入れてのリングインだった。
だが・・・梓はまだ現チャンピオンの事を聞かされていないため、圧殺ドミネーションの餌食にされるなど考えてもいなかった。
観客達は梓が白いスポーツビキニ姿でコーナーに寄りかかっている姿に、ある意味で同情すらする者もいる程だった・・・。
『今夜の挑戦者〜っ・・・青コーナー〜・・・T157B82W55H83〜・・・山木〜梓〜っ!』
自分がコールされたからと、梓は腕を挙げて観客にアピールする。
すると、対戦相手のジュニアヘビー級チャンピオンがリングインしていった・・・。
「えっ・・・今夜の私の試合って・・・ジュニアヘビー級のタイトル戦でしょ?」
思わず梓はコーナーで黒服に問いかける。
そう、目の前に築比寺理絵の姿に驚きを隠せない様子だった・・・。
『赤コーナー〜・・・159p〜155s〜・・・・築比寺〜理絵〜っ!』
コールを受けてガッツポーズで観客にアピールする理絵。リングコスチュームは特製のレオタードだが、観客席からは笑いも起きていた。
『カァーン!』
戸惑う梓に構わず、ゴングが打ち鳴らされていく・・・。
コーナーから飛び出す梓。仕方なく動き回って攻めていこうと考えている。
対して、理絵はゆっくりとコーナーから歩き出すと、リング中央で立っていく。
その理絵に、まずは梓が果敢にもローリングソバットを叩き込むが、お腹にヒットするも肉厚に阻まれてダメージを与えることはなかった。
普通のアイドル相手なら十分の威力だったが、梓も対アイドル用にトレーニングした技だっただけに、焦りだす。
「畜生〜っ!」
いきなり気勢をあげてローキックからハイキックと、戦隊物で鍛えたアクションからのキック攻撃を出していくが、理絵はノーガードで蹴りを受けては、不気味な笑みを浮かべていく。
梓も自分の蹴りなどが効かないことに、焦りの表情を浮かべている・・・。
試合が始まって間もないが、早くも梓は敗北を予感する・・・。
だが梓は必死にパンチからキックと叩き込むと、ドロップキックを叩き込む。
しかし理絵は倒れずに笑みを浮かべると、梓は少しずつコーナーに追い込まれていった・・・。
「なっ・・・何よ・・・近づかないで・・・」
理絵が近づくと、怯えた表情を浮かべる梓。
「ぐふふっ・・・可愛い女の子を痛めつけるのがクセになるわね・・・覚悟しなさい・・・」
理絵は笑みを浮かべると、少しずつ梓をコーナーに追い込んでいく。
すると、理絵が大振りの張り手を遂に繰り出していくと、梓も上手く避けていく。
逆に顔面に掌打を叩き込む梓。
バシィィィ・・・
理絵の顔面を捉えるも、理絵は微動だにせずに立っている。
逆に梓が驚くと、一瞬間を置いて理絵の強烈な張り手が顔面に襲いかかった。
バシィィィィ・・・・
「ぐはあっ・・・・・」
一発でダウンしていく梓。
更に理絵が近づくと、梓は焦るように立ち上がって構えていく。
梓も必死にローキックからハイキックと蹴りこむが、理絵は蹴られながらも前に出てコーナーに追い込んでいった。
無意識にコーナーに追いつめられていく梓。
背中にコーナーが触れると、梓の表情に緊張が走る・・・。
その瞬間、理絵がテッポウ(掌底)を梓に叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「ああんっ・・・・」
胸を押し潰されて悲鳴をあげる梓。
更に理絵が顔面にテッポウを叩き込むと、梓は堪らずコーナーに崩れ落ちていった。
『ブレークッ・・・』
ここでレフリーが梓から理絵を離していくと、梓を起こしていく。
フラつく梓は、レフリーの問いかけにファイティングポーズで続行をアピールする。
梓の頑張りに会場内から歓声がおきると、試合は続けられた・・・。
気勢をあげてドロップキックを打ち込む梓。
「このぉぉぉぉ・・・・」
しかし余裕で跳ね返されると、笑みを浮かべる理絵にエルボースマッシュと、真正面から体重差に構わず向かっていく。
すると、理絵が髪の毛を鷲掴みにしていくと、梓は悲鳴をあげていく。
「放せよ・・・やめろ・・・いやっ・・・」
その嫌がる梓にヘッドバッドを叩き込む理絵。
ゴキッ・・・
「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
絶叫していく梓。理絵が放すと、リング上を額を押さえて転がりながら苦しんでいた。
その苦しむ梓に、理絵は飛び上がるようにしてフライングボディプレスで押し潰す。
ボシュ・・・
155sの重爆撃に梓は身体をヒクヒクとさせていた・・・。
更に理絵は立ち上がると、梓のお腹の辺りで跨ぐと、片手を挙げてアピールする。
アイドルだけあって、梓はウエスト周りは細いだけあって、ここから繰り出されると考えられるヒップドロップは強烈で、内臓にダメージを与えるのではと心配されるが、理絵は構わずヒップドロップを叩き込む。
ボシュ・・・
「グボッ・・・・ホゲェェェェェ・・・」
155sの強烈なヒップドロップに、梓は一瞬表情を険しくしてから、口から反吐を噴き上げていく。
自ら吐き出した反吐で顔面を汚している梓。
すると、コーナーにペットボトルが置かれていたのに気が付いた理絵は、その水で顔面に掛けて汚れを落としていった。
逃げたいが力が入らずに涙目になる梓。
「ぐふふふっ・・・覚悟しなさいよ・・・」
理絵が笑みを浮かべると、梓のお腹に片足を乗せて体重を掛けていく・・・。
「ぐうっ・・・ぐうぅぅぅぅ・・・ぐうっ・・・く、苦しいぃぃぃぃぃ・・・・」
両手両脚をバタバタさせて悲鳴をあげて苦しむ梓。
理絵の足が少し梓のお腹に吸い込まれる形になるが、梓は地獄の苦しみを味わって藻掻いている。
レフリーも試合を止めるべきか迷うが、リングサイドからは試合を止めるなと言う合図が送られていた・・・。
理絵は踏み付けを止めると、梓の髪を掴んで起こしていった・・・。
すると、梓も意地になって顔面にパンチを叩き込むと、上手く理絵の顎を捉えた。
バキッ・・・
「ぐわあっ・・・」
梓の反撃に理絵が顔面を押さえて痛がると、梓はフラフラしながらも蹴りを出していく。
しかし理絵はタックルの様に突進していくと、またも梓を倒していく。
「顔を殴るなんてね・・・お仕置きねっ・・・」
理絵が怒っていると、倒れている梓をまたも跨いでいく。
「可愛いアイドルには容赦しないよ!」
理絵がアピールすると、一気にヒップドロップを叩き込んだ。
ボシュ・・・
「グボオッ・・・」
またも梓はお腹にヒップドロップが炸裂すると、一瞬間を置いてから口から胃液を噴き上げていく。
理絵は更にヒップドロップを狙うと、梓は逃げようとするが逃げられないでいた・・・。
「や・・やめて・・・あ、アズ・・・こ、殺されちゃう・・・・」
梓は涙目でレフリーに哀願するが、レフリーは試合を止めようとしなかった・・・。
「ふふふっ・・・殺しはしないから安心しなよ・・・アイドルちゃん・・・」
理絵は不気味な笑みを浮かべてから、梓を起こしてからロープに腕を絡めていく。
そして磔状態の梓に、頬を狙って強烈な張り手を叩き込んでいった・・・。
バシィィィ・・・・バシィィィ・・・・
「ぐはぁ・・・・ぎゃううぅぅぅぅぅ・・・・」
張り手を受けて変な悲鳴をあげる梓。早くも鼻血など噴き出していた・・・。
白いスポーツビキニにも血飛沫が散りだしているが、理絵は顔面狙いで張り手を叩き込む。
バシッ・・・バシッ・・・
「ぐふっ・・・がはっ・・・」
あまりの強烈な責めに、レフリーは理絵を止めていくと、ロープに磔にされている梓を放していく。
だが梓はフラフラしていて、ロープを掴んで立っている状態だったが、レフリーは続行を指示した。
今度は理絵がぶちかましで吹き飛ばすと、梓は大の字になってダウンしていく。
「そろそろ決めてあげるわよ・・・」
不気味な笑みを浮かべる理絵は、ゆっくりと梓を跨ぐと、ヒップドロップをお腹に叩き込んだ。
ボシュ・・・
「ぐふうっ・・・」
強烈な圧力に、梓が失神寸前にされていく・・・。
更に理絵は立ち上がると、トドメとばかりにヒップドロップを叩き込んで、そのままフォールをアピールする。
『ワン・・・ツー・・・スリーィィィィ・・・・』
余裕のスリーカウント。梓は2発の強烈なヒップドロップに失神させられて、そのまま担架に乗せられて運ばれていった・・・。
一方、理絵は立ち上がってガッツポーズをするが、観客席からはブーイングが送られていくのであった。
こうして、理絵はベルトを守ったが、ヒールがベルトを保持する事になった・・・。
第3試合
『ここで、特別試合を行います・・・』
リングアナのコールと共に、リングに登場したのは雑誌で賞を受賞した古林ユリだった。
自慢の94pHカップのバストを強調するように、ピンク色のビキニでのリングイン。
その対戦相手としてリングに登場したのは、更に同じ賞を受賞した経験もある岩左真悠子だった。
白いスポーツビキニ姿で、表情は険しいものが感じられる。
今回、このカードが組まれたのには理由があり、古林ユリのベット写真などが雑誌に暴かれたから、真悠子としては賞の名前を落としたと制裁したいと、この試合が組まれたのであった。
ユリは今夜が地下プロレスデビュー戦。対して真悠子は経験もある訳で、勝敗自体は決まったも同然のこのカード。
『青コーナー・・・身長150p、上から94、59、84〜・・・古林〜ユリ〜っ!』
コールされて一礼していくユリ。反対コーナーの真悠子の視線を気にしながらも、コーナーに寄りかかっていく。
『赤コーナー・・・身長155p、上から83、58、86〜・・・岩左〜真悠子〜っ!』
コールを受けて一礼してから、反対コーナーのユリに近づく真悠子。
ユリもゴング前だけに緊張が走ると、真悠子が口を開いた・・・。
「雑誌見たわよ・・・何よ、あんな写真公表されて・・・恥ずかしくないの?」
その真悠子の言葉に、ユリは黙ったまま立ちつくす。
「・・・・・・・」
さして真悠子がコーナーに戻る時に、一言言い放つ・・・。
「今夜は覚悟しなさいよ・・・」
その言葉に、ユリがコーナーに戻る真悠子の背後からエルボースマッシュを放っていった。
「うるさいわね〜っ!」
奇襲攻撃を受けてフラつく真悠子。
ここでレフリーがゴングを要求していくと、ゴングが打ち鳴らされた。
『カァーン!』
更に髪を鷲掴みにしてユリが振り回すが、逆に真悠子がタックルの様に組み付くと、そのままコーナーに押し込んでいく。
コーナーに押し込まれてユリは藻掻くと、肩を強く押し当てて真悠子が攻め立てた。
グッ・・・
「うぐっ・・・くっ・・・」
ユリもここからどうして良いか迷っていると、上から真悠子の背中にパンチを入れていく。
バシッ・・バシッ・・・
「効かないんだよ、そんなパンチ!」
真悠子が叫ぶと、スープレックス気味に投げていく。
「イタッ・・・」
堪らず声をあげるユリ。倒されて立ち上がろうとするが、真悠子が無理矢理倒してサイドポジションを奪っていった。
「胸が大きいからって調子に乗らない方がいいわよ・・・ふふっ・・」
真悠子がユリに囁く。
「何よ、胸の事ばっかり言わないで!」
ブリッジ気味に返そうとするが、真悠子が上手く馬乗りになっていく。
バキッ・・
「おらぁぁぁぁ・・・」
馬乗りになると、いきなり顔面に拳を叩き込む真悠子。
「痛いっ・・・」
顔面を殴られて痛がるユリ。
しかし、下から苦し紛れに真悠子のスポーツビキニを掴んでいく。
「何すんだよ、水着剥ぎなんて上等じゃん!」
真悠子が叫ぶと、逆にユリのビキニに手を掛けると、剥ぎ取ろうとする。
だがレフリーが割ってはいると、お互い水着を放して立ち上がるように指示していった。
ユリも真悠子も怒りながらも立ち上がると、レフリーが続行を促す。
今度はユリが大振りの張り手を叩き込んでいくと、喧嘩キックをお腹に入れていく真悠子。
ボシュ・・
「うぐうっ・・」
流石にお腹に蹴りを受けて動きが止まるユリ。
「ほらほらっ、さっきまでの元気はどうしたのかしら?」
真悠子は髪を鷲掴みにして振り回すと、ユリのバストに膝蹴りを叩き込む。
グニュ・・・
「ぎゃあああぁぁぁぁぁ・・・」
絶叫して藻掻き苦しむユリ。自慢のバストに膝を入れられて苦しんでいる。
ゆっくりと馬乗りになろうとする真悠子。
しかし・・・
バキッ・・
「ぎゃあ!」
今度は真悠子が悲鳴をあげた。
そう、苦し紛れにユリが股間を蹴り上げた。
真悠子は涙目になって股間を押さえたままリング下に転がるように逃げると、ユリも胸を気にしながらもリング下に降りていく。
すると、ユリは辺りを見渡すと、近くにあるパイプ椅子を手にしていく。
ガッシャーン!
ユリが真悠子にパイプ椅子を叩き付けると、真悠子は堪らずグッタリしていく。
グイッ・・・
俯せになる真悠子の首にパイプ椅子を引っかけると、背中に足を乗せてキャメルクラッチのように、パイプ椅子を引いて痛めつけていくユリ。
パイプ椅子を掴んで苦悶の表情が苦しむ真悠子。
「ぐっ・・グエェェェ・・・・」
両脚をバタバタさせて苦しむ真悠子。
場外だからレフリーも黙っているが、真悠子の苦しむ様子にユリからパイプ椅子を取り上げた。
「何するのよ、関係ないでしょう!」
ユリがレフリーに抗議していると、真悠子は咳き込みながら距離を取ると、近くにあったパイプ椅子を投げつけていく。
ガッシャーン!
真悠子の投げたパイプ椅子がユリに当たると、苦悶の表情を浮かべるユリ。
更に真悠子が組み付いて取っ組み合いになっていくと、もう試合にならないからとレフリーが割って入っていった・・・。
もみ合いになる真悠子とユリ。レフリーも止めていくが、ここでいきなり花道から一つの影が飛び出した。
観客席も騒ぎ出すが、真悠子はユリに取っ組み合って意識していないと、その影が2人に近づく・・・。
バキッ・・・
「ぐわっ・・・」
いきなり真悠子がフラつく。そう、その影は河村ひかるだった。
ユリが所属する事務所に移籍したからと、自らのアピールの為かユリに加勢したのだった。
「何するのよ、ねぇ・・・」
真悠子が離れてから叫ぶ。
「何って、つまらない試合しかできない娘に、教育よ・・・」
ひかるはTシャツにジーンズ姿だったが、構わず真悠子の顔面を素手で殴りつけていく。
バキッ・・バキッ・・・
堪らず真悠子が鉄柵にダウンしていくと、ひかるはユリに合図すると、2人掛かりでストンピングで痛めつけていく。
ノーガードで顔面を蹴られて痛がる真悠子。
観客席からは激しいブーイングの嵐が起きていくと、更には紙コップなどがひかるとユリに投げ込まれていく。
鉄柵際に崩れ落ちて、顔面をガードしようとする真悠子。
「ひ、卑怯じゃないの・・・何のつもりよ!」
真悠子が叫ぶ。
「関係ないわよ、売れる為だったらこれ位はねっ・・・地下プロレスで話題を作れば、表でも売れるでしょ!」
ひかるは爪先で数発お腹を蹴りこむと、馬乗りになって真悠子の顔面を殴りつけていった・・・。
この暴挙に対して、黒服達がひかるを押さえていくが、ユリも調子に乗って真悠子にストンピングを入れていく。
『カンカンカンカン・・・カンカンカンカン・・・』
ここでゴングが乱打されていくが、収まりがつかないリング周辺。
すると、レフリーと黒服が真悠子からユリとひかるを離していくが、真悠子は鼻血などを流しながらもアピールした。
「上等じゃないの・・・だったらタッグでもシングルでも、金網でも何でもデスマッチで勝負よ!」
真悠子のアピールに観客席が盛り上がっていく。
「いいわよ、だったら今度は堂々と潰してあげるから覚悟してよね・・・」
まるで、最近の力士との破局報道などのストレスを爆発させたようなひかる。
そのひかるは、ユリに合図を送ると2人で引き揚げていくのであった・・・。だが観客席からは大きなブーイングが送られていた・・・。
第4試合
『レジェンドグラビアクイーンマッチ・・・選手入場!』
リングアナのコールでリングインするのは、キャンペーンガールなどそのスタイルの良さから水着姿を披露して、最近ではヌードまで披露している杉元彩だった。黒いビキニに黒いリングシューズを履いてリングインすると、早くも観客席に一礼してアピールしていた。
30半ばと言う年齢を感じさせないプロポーションに歓声が飛ぶが、彩自身も地下プロレスの噂は聞いていたらしく、本人も格闘技など観戦するのも好きだからと、声が掛かったら参戦出来るようにトレーニングは積んでいたらしい・・・。
その彩の対戦相手としてリングインするのは、巨乳グラビアアイドルとして有名だった加藤礼子。結婚して芸能界からは身を引いていたが、今回は特別に呼び出されての地下プロレスデビューとなった・・・。
プロレスのリングに上がり、緊張した様子の礼子。白いワンピース水着に白いリングシューズだが、巨乳を強調するように胸元は開いていて、胸の谷間が強調されていた。30半ばを過ぎていたが、観客達はかつてのグラビアクイーンに拍手を送っていく。
『青コーナー〜・・・身長161p、上から86、60、84〜加藤〜礼子〜っ!』
コールを受けると一礼して観客にアピールする礼子。
『赤コーナー〜・・・身長168p、上から83、57、82〜杉元〜彩〜っ!』
コールを受けると、彩はコーナーに登って観客にアピールすると、早くも観客達の視線を集めだしていた。
『カァーン!』
早くもゴングが要求されると、礼子は緊張した表情でリング中央に歩き出す。
対して彩は軽い足取りで前に出ると、笑みを浮かべて手を差し出していく。
握手を求めたと思い、礼子も手を差し伸べて応じるが、いきなり彩は手を掴むと、ひねり上げる。
グイッ・・・
「痛いぃぃぃぃ・・・・」
思わず悲鳴をあげる礼子。
「プロレスなんだから、クリーンなファイトだけとは限らないわよ・・・」
彩が礼子に呟くと、自らの肩に腕を押しつけるようにアームブリーカーでまずは腕から攻めていく。
彩が放すと礼子が苦悶の表情で距離を置いていくと、彩は観客席に向かって拍手を要求する。
すると、礼子が走り込んでいきなりドロップキックを狙っていく。
バシッ・・・
しかし打点が低く、彩のお腹に炸裂すると、彩が苦悶の表情を浮かべて転がっていく。
その彩に対して、礼子は立ち上がるとストンピングで全身を蹴りこんでいった。
バシッ・・バシッ・・・
すると、彩は転がるようにしてロープに逃げると、レフリーにロープのアピールをしていく。
「レフリー、ロープ・・・ロープでしょ!」
彩のアピールにレフリーが礼子を離していくと、礼子は水着を気にしながら彩を見つめる。
彩も警戒しながら立ち上がると、力比べを誘うように片手を伸ばしていく。
彩の誘いに、礼子も手を伸ばしていくと、ガッチリと組み合う。
グググッ・・・
お互いが黙ったまま力を入れていくと、残りの手も組み合って力比べの体制になっていった。
力む礼子と彩。
次第に彩が力比べでは有利になって、そのままロープに押していく。
礼子をロープに押しつけると、一気に手を放してから水平チョップを喉元に叩き込む彩。
バッシーン!
「ぐわっ・・・」
礼子が喉元を押さえて苦しむ。
更に彩は水平チョップを喉元に叩き込むと、堪らず礼子が逃げ出していく。
すると、彩はローキックの様に礼子の脚に蹴りを入れるが、レフリーが彩を止めて礼子に続行の意思確認をしていった。
レフリーの問いかけに礼子は続行の意志表示をすると、今度は彩に突進してタックルの様に組み付くと、ロープに押し込んだ。
彩も礼子の動きを冷静に見ている感じだったが、礼子もロープに押し込んでからどうしてよいか迷っている。
その礼子の姿に観客席からは失笑まで起きていた。
逆に彩が膝蹴りを礼子のバストに叩き込むと、礼子が悲鳴をあげて苦しんでいく。
「んあぁぁぁぁぁ・・・・ああっ・・・」
その苦しむ礼子の髪を鷲掴みにして、彩がリング内を連れ廻すと、いきなりボディスラムでマットに叩き付けた。
バッシーン!
「いやあっ・・・痛いぃぃぃぃ・・・」
堪らず悲鳴をあげる礼子。
すると、彩がフォールしていった・・・。
『ワン・・・・ツー・・・・』
礼子も必死に返すと、彩がマットに座らせる体制からスリーパーで締め上げた。
グイグイっ・・・
「くうっ・・・うっ・・・」
必死にロープに逃れようと手を伸ばす礼子。
彩もこれでギブアップを奪おうと考えていない様子で、しばらくして放していく。
「コホッ・・コホッ・・・」
喉元を押さえて咳き込む礼子。
その礼子の背中に蹴りを入れると、無理矢理に俯せの体制にすると、両手首を掴んでから、一気に背中を踏み付けてから、サーフボードストレッチを仕掛ける彩。
「あああっ・・・・」
礼子の表情が苦悶に歪む。
彩が更に極めていくと、礼子の大きなバストが前に押し出されるようにして、観客席からは拍手が起きていく。
胸元が開いているからと、礼子のバストが飛び出しそうになるが、乳首などは飛び出さないでいた・・・。
「ほらほらっ、ギブしなさいよ!」
揺さぶりながら彩がギブアップを迫るが、礼子は悲鳴はあげるが耐えていた。
額から汗を流しながら耐える礼子。対して汗だくになりながらも攻める彩。
かつてのグラビアで売れていた2人の試合に、観客席も盛り上がる。
技を解く彩は、今度は俯せ状態の礼子の背中にストンピングを叩き込む。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
「ああっ・・・あんっ・・痛いっ・・あうっ・・・」
礼子が立ち上がろうとするが、ストンピングが潰されると、自慢のバストもマットに押しつけられて変形していた。
グイッ・・・
そして起こしていく彩は、ヘッドロックで締め上げる。
すると、礼子も彩を押し出すようにロープに振るが、返ってきた彩が逆にジャンピングニーパッドで反撃していく。
バキッ・・
「ああんっ・・」
顎に膝を受けてダウンする礼子。
すると、彩がロープに走って勢いをつけると、礼子のバストを狙ってエルボードロップを落としていく。
グニュ・・・
「んあぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
彩の肘がバストへ食い込むと、礼子は狂ったように絶叫していく。
更にギロチンドロップを叩き込んでから、フォールしていく彩。
だが礼子は近くのロープに脚を伸ばして逃れていく。
すると、彩は礼子をリング中央に連れて行くと、ボディスラムで倒してから、俯せにしてから、アピールして一気にキャメルクラッチを仕掛けていった・・・。
グイッ・・・
「あうっ・・・」
礼子の上半身が容赦なく反らされていく。
彩はしぶとい礼子からギブアップを奪おうと、まるでCの字になるように反らし返す。
年齢からも礼子は激痛が全身を襲うと、堪らずタップしてギブアップしていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
レフリーがゴングを要請すると、彩が技を解いてから立ち上がると、レフリーに腕を挙げられていく。
負けた礼子はフラフラしながら立ち上がると、観客席に向かって一礼していくが、リングアナにマイクを要求していった。
「今夜初めてリングに上がりましたが・・・準備不足でスタミナ、技術とも駄目でした。今度はしっかり練習してからリングに上がりたいと思います・・・」
そう言うと、また一礼していく。
その礼子に対して、彩はゆっくりと歩み寄ると、握手をしてから手を挙げて讃えるのであった・・・。
第5試合
『グラビア系っ、新人マッチ!』
リングアナのコールでリングインするのは、緊張した表情を浮かべながらも登場した後藤有希子と、原多麻衣の2人だった。
熊多曜子の妹分と言う触れ込みのゆきこ。
グラビアで売り込むと言う事で、2人とも白いビキニに白いリングシューズと言うリングコスチューム。大きな胸がビキニに包まれていて、早くも観客達の視線を集めていた。
『青コーナー〜・・・身長160p〜・・・上から85、59、86〜原多〜麻衣〜っ!』
コールを受けると一礼していく麻衣。ビキニを気にしながらも、コーナーに寄りかかってゴングを待つ。
『赤コーナー〜・・・身長160p〜・・・上から94、56、83〜後藤〜有希子〜!』
コールを受けて一礼していく有希子。トップロープを掴むと、飛び跳ねたりしてゴングを待っているが、その度に胸が大きく揺れて観客席からは歓声が起きていく。
『カァーン!』
ゴングと同時に、麻衣と有希子がコーナーから飛び出していく。
リング中央で睨み合うと、まずは有希子が力比べを誘うように片手を伸ばしていく。
有希子の誘いに、麻衣も片手を伸ばしていくとガッチリと片手を組み合う。
お互いの表情が力んでいくと、もう片方の手も出して力比べをしていくが、お互い力は互角の様で、必死に相手を倒そうとしていた。
早くも額からは汗を流し始める麻衣と有希子。
なかなか押していかないと、動きがないからとレフリーが2人を離していった。
『ブレークっ!』
珍しいレフリーのカット。麻衣と有希子も驚くが、一旦距離を置いて睨み合っていく。
すると、今度は有希子が踏み込んで逆水平チョップを喉元に叩き込む。
バシィィィ・・・
「ぐふっ・・・」
喉元に強烈なチョップを受けてフラつく麻衣。
しかし・・・
「お返しよっ!」
麻衣が叫ぶと、水平チョップを有希子の喉元に返した。
バシィィィ・・・
「くっ・・・」
有希子も苦しそうだが、またもやり返す。
バシィィ・・・
有希子が反撃すると、麻衣も引かずにチョップを叩き込むと、お互いが喉元にチョップを叩き込む展開になるが、観客は盛り上がっていく。
観客席が盛り上がると、麻衣も有希子も自ら興奮してか、一歩も引かずに叩き合うと、2人の喉元は赤く変色していた。
「このぉ〜っ!」
いきなり有希子が絶叫すると、自らロープに走っていく。
大きなバストを揺らしながらロープの反動を使って戻ると、麻衣にエルボースマッシュを叩き込む。
バキッ・・・
頬にエルボーを叩き込まれて、麻衣はフラフラしていく。
しかしロープに走ると、負けずに有希子にエルボースマッシュを叩き込む麻衣。
バキッ・・・
苦悶の表情を浮かべると、有希子は黙ったまま距離を置いていった。
麻衣も有希子の出方を伺いながら距離を置いていく。
すると、麻衣がドロップキックを仕掛けるが、有希子が上手く避けて自爆させると、髪を掴んで起こしていった。
「いくよぉぉぉぉぉ・・・」
絶叫しながら麻衣をロープに振っていく有希子。
ロープから戻る麻衣に、ドロップキックを放っていった。
バシィィィ・・・
「ぐわあっ・・」
打点が低くお腹にドロップキックが命中すると、麻衣はお腹を押さえて転がりながら悲鳴をあげる。
続けて有希子はストンピングで攻めていくと、麻衣が堪らずリング下に転がるように逃れていった。
リング下に降りて呼吸を整える麻衣。
一方、有希子もビキニを気にしながらも、リング下の麻衣の動きを睨み付けている。
しばらくすると、麻衣がエプロンサイドに上がると、有希子がロープ越しに攻めようと威嚇していく。
だがレフリーが有希子を離していくと、麻衣がリングに戻っていった。
『ファイトっ!』
レフリーの掛け声に、麻衣と有希子は睨み合いながら距離を置く。
少しずつ距離が詰まると、いきなり麻衣がラリアットを放っていった。
バシッ・・・
フラつく有希子に、続けて麻衣がスリーパーで締め上げた。
グイッ・・・
「んああぁぁぁぁぁ・・・・」
有希子は焦るように両手を振っていくと、ロープに逃げるのであった・・・。
『ブレークっ!』
レフリーの指示で放す麻衣。
放してから、すぐに麻衣がボディスラムを仕掛けると、有希子は背中からマットに叩き付けられた。
バッシーン!
「んあっ・・・」
呻き声をあげて苦しむ有希子。
その有希子に逆エビ固めを仕掛けていく麻衣。
グイッ・・
ステップオーバーすると、有希子の身体がエビ反り状態になっていく。同時に有希子の全身に激痛が走ると、悲鳴をあげて痛がっていく。
バン・・バン・・
「痛いぃぃぃぃぃぃ・・・・いやああぁぁぁぁぁぁ・・・・くうっ・・・」
ロープに逃げようと必死に手を伸ばしていく有希子。
「ギブっ?ギブアップ?」
麻衣は揺さぶりながら有希子にギブアップを促す。
必死に手を伸ばしていく有希子。94pの大きなバストがビキニから飛び出しそうになるが、そんな事を気にもせずに有希子は手を伸ばす。
耐える有希子に、麻衣は技を解いていく。
グッタリして腰を痛がる有希子。麻衣は続けてストンピングを腰に叩き込むと、今度はキャメルクラッチで攻め立てた。
グイッ・・・
「んあっ・・・」
顎に手を掛けられて、有希子の身体が反らされていく。
麻衣は有希子の腕を脚でフックすると、更に強烈に攻め立てた。
両脚をバタバタさせて藻掻き苦しむ有希子に、麻衣はギブアップ狙いで揺さぶり掛けていく。
口から涎の泡の様な物まで垂れ流す有希子だが、ギブアップは口にせず、タップもしないからレフリーも試合は止めないと、観客席からは大歓声が起きていく。
汗が光りオイルを塗ったように肌が光っている麻衣と有希子。
耐えるからと麻衣は技を解く。マットにグッタリとしていく有希子。
グッタリする有希子に、エプロンサイドを叩いて激を飛ばす影が・・・。
「有希子っ・・・シッカリ!」
そう、姉貴分の熊多曜子がTシャツにジャージ姿で叫んでいた。
曜子の登場に麻衣も驚くが、試合は有希子とシングルだからと構わず髪を掴んで起こしていく。
「パンチっ!」
いきなり曜子が叫ぶと、フラフラしながら起こされようとしていた有希子がパンチを放った。
ボシュ・・
「くっ・・・」
有希子が放ったパンチがお腹を捉えると、麻衣が苦悶の表情を浮かべる。
「このっ!」
更に有希子が首に腕を巻き付けると、大技のDDTを仕掛けた。
バシッ・・・
いきなりの反撃に藻掻き苦しむ麻衣。
曜子が両手を挙げて拍手すると、観客席からも歓声が起きていく。
麻衣が立ち上がると、有希子は水平チョップで攻める。
しかし麻衣も踏ん張ってチョップを返す。
チョップ合戦になっていくが、先輩の曜子の前だからと負けられないとばかりに、有希子がグーパンチを麻衣の顔面に放った。
バキッ・・
「んあっ・・・ううっ・・」
頬を殴られて怯む麻衣。顔を気にしながらロープ際に逃げると、一気にボディへパンチを叩き込んでいく有希子。
ボシュ・・ボシュ・・・
「うっ・・・くっ・・・ううっ・・・」
苦しそうにする麻衣。
その麻衣を起こしてから、ロープに押しつけていく有希子。
すると、曜子が麻衣を背後から羽交い締めにしていくと、有希子がロープに走っていった。
「喰らえっ!」
有希子が叫ぶと、ドロップキックを麻衣のバストに炸裂させた。
バシィィィ・・・
「んああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
悲鳴をあげて苦しむ麻衣。
更に曜子がロープ越しに起こして羽交い締めにしていくと、有希子がロープに走る。
またもドロップキックを狙っていく有希子。
だが、今度は麻衣も身体を動かすと、曜子から逃れて避けていく。
バシィィィ・・・・
「ぐわあっ・・・」
そう、麻衣が逃げたから曜子にドロップキックが命中して、曜子はリング下に転がり落ちていった。
有希子が同士討ちになった事に動揺していると、麻衣は立ち上がると有希子の自慢のバストにグーパンチを叩き込んだ。
グニュ・・・
「痛いぃぃぃぃ・・・む、胸はやめて・・・」
堪らず胸を押さえて痛がる有希子。
更にパンチで追い込んでいく麻衣。更にはキチンシンクを叩き込むと、有希子はお腹を押さえて座り込んでしまった・・・。
麻衣は曜子に乱入されるといけないからと、ここでアピールしていく。
「決めるわよ〜っ!」
すると、有希子を起こしてから、一気に卍固めを仕掛けていった。
グイッ・・
デビュー戦ながら見事な卍固めを極めていく麻衣。
有希子は全身に激痛が走り、絶叫していく・・・。
「イタぁぁぁぁぁ・・・・ああああああああっ・・・・」
有希子が悲鳴をあげても、麻衣はギブアップ狙いで締め上げる。
必死で耐える有希子だったが、遂にギブアップを口にするのであった・・・。
「ぎ・・ギブ・・・・ギブアップ!」
有希子のギブアップに、レフリーがゴングを要請していった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが鳴らされると、麻衣が技を解いていく。技を解かれて有希子がグッタリとマットに崩れ落ちると、リング下から曜子が有希子に駆け寄る。
『ただ今の試合、原多麻衣が卍固めにより後藤有希子より勝利致しました!』
コールを受けて観客席に向かって一礼していく麻衣。
すると、有希子も立ち上がると握手を求めていく。
有希子の求めに麻衣も握手して頭を下げると、曜子も麻衣の肩を叩いて勝利を祝福していく。
「デビュー戦勝利おめでとう。いつか私ともリングで闘いましょうね・・・」
その曜子の言葉に、麻衣は一礼してリングを去っていった・・・。
第6試合
『特別格闘技戦・・・』
リングアナのコールでリングインするのは、女子プロレスラーからタレントへ転向した納見佳代と、タレントから格闘技の試合も経験した水野祐子だった。
前回の大会では、鈴本史華を強烈な試合結果に葬った佳代。タレントを痛めつけた事に対して、観客からもタレント側からは水野祐子しかいないと結論付けられて、今夜のカードが実現した。
『青コーナー〜・・・ T164B80W66H90〜・・・納見〜佳代〜っ!』
コールを受けると余裕すら感じられる表情で一礼していく佳代。白いスポーツビキニに素足と言う姿。
『赤コーナー〜・・・T160B85W59H80〜・・・水野〜祐子〜っ!』
一方、一礼してから飛び跳ねていくのが祐子。佳代と同じく白いスポーツビキニに素足と言う姿。
手にはオープンフィンガーグローブ、口の中にマウスピースが入れられていくと、黙ったままリング中央で睨み合っていく。同時にレフリーがボディチェックをしていくと、2人をコーナーに戻してからゴングを要請した。
『カァーン!』
ゴングと同時に、いきなり佳代が走り込んでドロップキックを叩き込む。
バシィィィ・・・
奇襲とも言えるドロップキックだったが、祐子も両腕でガードするも、コーナーに押し戻された。
立ち上がる佳代にローキックを合わせる祐子。
早くも緊張感がリング上を支配していく・・・。
佳代が立ち上がると、打撃系の構えで祐子に向き合う。
祐子はタックルを狙っているのか、低い構えで牽制していく。
しばらく睨み合うと、佳代が軽くジャブを放っていくと、祐子が踏み込んでローキックを放った。
バシィィィ・・・
佳代の脚を襲う祐子のローキック。
一瞬表情を曇らせる佳代だが、お返しとばかりにパンチを返すが、祐子がスウェーで避けていった・・・。
逆にローキックで佳代を蹴りこむ祐子。
バシィィィ・・・
蹴られて佳代が下がると、祐子はジャブを放ちながら間合いを詰めていく。
佳代が間合いが詰まるのを嫌がるように、膝蹴りなどで抵抗すると、祐子も距離を置くように構えていった。
距離が出来て呼吸を整える佳代と祐子。
佳代がフックのモーションを仕掛けると、祐子がタックルを合わそうとする。
その瞬間、佳代膝が飛び出して祐子のタックルは止まった・・・。
だが、顔面のガードが開いている祐子の顔面に、佳代のパンチが数発炸裂した。
バシッ・・バシッ・・
油断していたのか、祐子がフラつくが距離をとって構えていく。
続けて佳代がローキックから攻め込むと、祐子もパンチを放ってからタックルを狙う。
しかし佳代も腰が重いのか、抱きつくようにしてから膝蹴りで攻め込むと、祐子の表情が歪む。
祐子も倒そうと左右に振っていくが、佳代も踏ん張ると、逆にスープレックス気味に投げていく。
佳代がサイドポジションを奪うと、祐子は下から動きを見つめる。
動きが止まると、佳代の膝蹴りが祐子の脇腹を襲う。
ボシュ・・
「んぐっ・・」
思わず祐子の表情に苦悶の色が浮かぶ。
佳代としてもマウントポジションからボコボコに殴りたいと言う気持ちが強いが、祐子も下から関節を狙っているのは確かで、簡単には奪えない。
すると、祐子が体制を入れ替えるのと同時に、佳代の左腕を狙って腕拉ぎ逆十字を仕掛けた。
これには佳代が立ち上がろうとするが、祐子は下から極めにかかる。
驚く佳代だが、無理に腕を引き抜こうとせずに、逆に祐子の身体をマットに押しつけると、右腕で殴りかかる。
祐子も顔面にパンチを落とされても、関節技でギブアップを狙おうとするが、佳代も耐えながら殴りつけると、祐子の技が解けてしまう・・・。
佳代が一気に立ち上がって距離を置くと、祐子も立ち上がっていく。
今度は打撃勝負を考える佳代。
祐子も打撃が上手くない佳代相手だったら、自分も慣れて無くとも勝てると考えて、踏み込んでは大振りのフックを仕掛けていく。
バシッ・・・
祐子の大振りのフックが炸裂すると、佳代のガードが固まる。
その一発に祐子は前に出て小刻みなジャブから、アッパーと狙っていった。
ボシュ・・ボシュ・・
ガードを固める佳代。その顔面を狙った祐子のパンチが襲いかかる。
続けてボディへ祐子のパンチが決まると、佳代の口からマウスピースが顔を出す。
チャンスと思った祐子が踏み込んで顔面にストレートを打ち込むと、佳代の鼻に命中して激しく鼻血が噴き出した。
鼻から激しく出血して流血戦になると、佳代も動揺していた。タレントに負けるかも・・・。
その佳代に一気に祐子が攻め込む。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
顔面に激しいパンチの連打が炸裂すると、マットには佳代の血が飛び散っていく。
すると、佳代の表情が険しくなると、いきなり祐子の髪を鷲掴みにした。
髪を掴まれて驚く祐子だが、佳代が頭を振ると、祐子の顔面にヘッドバッドを叩き込んだ。
バキッ・・
「ぎゃっ!」
堪らず悲鳴をあげる祐子。
格闘技戦では反則の、頭突きと髪を掴む行為。しかし地下リングでは反則ではない・・・。
力が抜ける祐子に、更にヘッドバッドが炸裂すると、祐子も佳代と同じく鼻血が噴き出す。
だが、佳代と違うのは初めての流血戦に動揺が大きいのは祐子の方で、構えようとするがガードも甘くなっていく。
佳代が殴りつけるからと、その場でお互いが顔面を殴り合う展開に、観客席が盛り上がる。
フラつくがお互いがダウンせずに、意地になって殴り合う。
倒れないようにと、祐子も踏ん張っていく・・・。
だが、ここで佳代が踏ん張っている祐子の股間へ、前蹴りで蹴り上げた・・・。
ゴキッ・・・
「ふぐうっ・・・」
股間を蹴り上げられて、恥骨から脳天に衝撃が走ってか、祐子がその場に座り込む。
レフリーも祐子の様子を気にするが試合は止めない。
同時に、佳代が座り込んだ祐子の顔面を蹴りこむと、続けてグッタリした後も踵で踏み降ろしていく。
ゴキッ・・バキッ・・
俯せ状態で無抵抗になる祐子を徹底的に蹴りこむ佳代。
この状態に、急いでレフリーが佳代を止めるのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
佳代の勝利が決まると、観客席からは祐子の敗北にタレント側から勝てる見込みがあったのにと、落胆の声が聞こえていた。
そんな観客席の声に構わず、佳代はコーナーに登ると勝利をアピールした。
一方、負けた祐子は意識を朦朧とさせながら担架に乗せられると、そのまま医務室に運ばれるのであった・・・。
第7試合
『第7試合っ・・・選手入場っ!』
リングアナがコールすると、そこへビキニ姿の乙羽がリングインしていく。白いビキニに、白いリングシューズ。膝と膝にはサポーターが着けられている。
『今夜の試合は・・・皆様御存知の通り、乙羽が結婚しましたので、結婚記念マッチとして試合が組まれました・・・』
その説明に乙羽も緊張した表情で耳を傾ける。
『なお、対戦相手は乙羽のこれまでの地下プロレスでの活躍からみて、かつてのグラビアツートップの戸向美奈子と因縁のある、飯嶋直子と致しました・・・』
そのコールに観客席は盛り上がるが、乙羽の表情は暗くなる。
そう、グラビアツートップと言われた美奈子は悲惨な試合を多く経験していたが、乙羽はそれがなかった為に、今回は結婚記念として残酷とも言える試合が組まれたのであった・・・。
そしてリングには対戦相手の直子が登場すると、黒い胸元の開いたワンピース水着姿の直子がガッツポーズでリングインする。
『青コーナー〜・・・T168B86W60H85〜・・・飯嶋〜直子〜っ!』
直子がコールされると、観客席からは拍手は少なく、乙羽の対戦相手に選ばれた直子に対して、残酷な試合ではないかと考える観客も多かった・・・。
『赤コーナー〜・・・T157B89W59H85〜・・・乙〜羽〜っ!』
逆に乙羽がコールされると、観客席からは大きな拍手と歓声が送られていく。
『カァーン!』
ゴングが鳴らされると、直子も乙羽もリング中央に歩み出ていく。
そして睨み合う展開になるが、観客からは乙羽が痛めつけられるのは当然と思われているから、悲壮感すら感じられた。
乙羽は結婚記念マッチと言うことで組まれたから、目の前の直子の視線は当然怖いが、必死に睨み返す。
直子の視線に睨み返すと言う乙羽は、それだけでも凄い事だが、直子も手を出さない。
その状態が続くと、直子が張り手を叩き込む。
バシィィィ・・・
いきなり張られたからと乙羽も驚くが、すぐに張り手を返した。
バシィィィ・・・
乙羽の張り手に観客席が盛り上がる。
『いいよぉぉぉぉ・・・負けるなぁ・・・・』
その声に直子の表情が変わる・・・。
更に乙羽が水平チョップからロープに振ろうとするが、直子が踏ん張ってロープに振ることができない。
すると、乙羽がロープに走ってドロップキックを放っていった。
バシィィィ・・・
ドロップキックが炸裂するが、直子が踏ん張ってダウンしないと、乙羽は驚きながらも立ち上がる。
今度は走り込んでエルボースマッシュを叩き込むと、直子は不気味な笑みを浮かべながらエルボーを受けていく。
流石に無防備で受けているとダメージを受けるからか、いきなり張り手を返す直子。
バシッ・・バシッ・・
数発張り手を受けると、乙羽がコーナーに追い込まれた。
蹴りが来るか何が来るかと乙羽がガードを固めると、直子は髪を鷲掴みにしていく。
「痛いっ・・・」
乙羽が悲鳴をあげる。
「痛いじゃないんだよ・・・何が結婚記念マッチだよ・・・舐めるなよ!」
そう叫ぶと、直子がセカンドロープに登って乙羽の頭部を殴りつけていく。
だがレフリーがロープと言う事で離させると、乙羽もビキニを気にしながら距離を置く。
直子もどう痛めつけようと考えながら距離を置くと、少しずつ距離を詰めていく。
乙羽も距離が詰まると恐怖感があると、自分の距離とばかりに離れようとするが、直子のストリートファイトなどで培った独特のオーラに呑み込まれていく・・・・。
恐怖心からか、慣れないローキックで距離を置こうとする乙羽。
しかし直子の脚に決まっても、直子は構わず前に出ていく。
すると、髪を鷲掴みにされる乙羽。
グイッ・・
「イタぁぁぁ・・・いやあっ!」
乙羽の悲鳴に観客席が盛り上がる。
「痛いじゃないんだよ、おらぁ!」
すると、直子は髪を掴んだままリングを連れ廻すと、リング下に落としていく。
リング下に転がり落ちた乙羽は、髪の痛さと共にビキニを気にしている様子だった。
新婚だけあって、人前での水着姿披露と、もし脱げたらと言う事も頭にあるのだろう。
直子は手を叩いてアピールすると、リング下の乙羽の動きを見つめる。
乙羽も呼吸を整えてリングに戻ろうとすると、ロープ際で直子に捕まってしまった。
そのままコーナーに連れて行かれると、コーナーポストに顔面を叩き付けられてリング下に落とされてしまう。
早くも直子のペースの試合展開。
フラつきながら額などを気にする乙羽。
リング上では直子がガッツポーズでアピールすると、隙を突いて乙羽がリングインする。
今度は構えながらも低空ドロップキックを狙うと、直子は避けてから顔面に喧嘩キックを叩き込む。
バキッ・・・
「ぎゃあ!」
堪らず悲鳴をあげて転がり込む乙羽。
更に追い込むようにストンピングから、サッカーボールキックで蹴りこむ直子。
またも乙羽が悲鳴をあげてリング下に逃げていく。
『乙羽ちゃ〜ん、リングで闘わないと!』
『頑張れ〜っ!』
観客席からも声が飛ぶが、直子の攻めにどうしたら良いか戸惑う乙羽。
リングサイドを歩きながら考えていると、今度は直子がリング下に降りてきた。
「何時までも逃げてるんじゃないわよ・・・おらっ!」
「あうっ・・・」
逃げる乙羽の髪を鷲掴みにすると、直子が観客席に向かって乙羽を振っていくと、悲鳴をあげながら乙羽が観客席に飛び込んだ。
ガッシャーン!
「いやあぁぁぁ・・・」
鉄柵を越えて転がるように観客席に飛び込む乙羽。
汗だくの乙羽が足元に転がっているからと、観客からも背中などに手が伸びる。
しかし直子が観客席に飛び込むと、鉄柵を越えさせてから、エプロンサイドに顔面を叩き付けた。
バンッ・・バンッ・・・
「あうっ・・・ああっ・・・」
顔面を叩き付けられてフラフラする乙羽。
だが必死に直子にパンチで抵抗するも、直子の膝蹴りに座り込んでしまう。
グイッ・・・
「ほらほらっ・・・リング上に行くんだよ・・おらっ!」
蹴りこみながらも、乙羽をリングに戻していく直子。フラフラの乙羽は転がるようにリングに戻されていく。
「ううっ・・・」
起こされていく乙羽。
「ほら、アンタも何か仕掛けて来なさいよ・・・どうしたのよ・・・」
フラフラする乙羽の前に、ノーガード状態で仁王立ちになって挑発する直子。
「・・・・・・」
その直子の姿に、乙羽はどうして良いか迷っていた・・・。
「どうしたのよ・・・何にも出来ないの?」
手を出さない乙羽に、直子が少しずつ近づいていく。直子が前に出てくると、乙羽の表情に恐怖心が現れていった・・・。
「いっ、いやっ・・・近づかないで・・・」
嫌がるように張り手を叩き込む乙羽。次第にコーナーに追い込まれていくと、直子は何もせずに追い込んでいくだけだった。
バシィィ・・・
「ふふふっ・・・可愛い顔が怖がるのって最高っ・・・ふふっ・・学生時代を思い出すわね・・・」
ノーガードで張り手を頬に受けたりして、口の中を切った直子がニヤリと不気味な笑みを浮かべる。
コーナーに背中を押しつけながらも、乙羽は抵抗していくが、明らかに恐怖心から落ち着きが無かった・・・。
「静かにしな・・・」
ボシュ・・
「ぐふうっ・・・ごふっ・・ごふ・・」
いきなり直子がお腹にパンチを叩き込むと、乙羽は涙目になって咳き込む。
ボシュ・・ボシュ・・・
「ぐうっ・・ああっ・・・」
更に直子のパンチがお腹に炸裂していくと、乙羽は口から涎を垂れ流していた。
抵抗が無くなってきたからと、直子が乙羽の髪を鷲掴みにすると、近くのトップロープに顔面を押しつけた。
「いくよぉぉぉぉぉ・・・・」
観客席に向かってアピールする直子。
ギュギュ・・・ギュ・・・
「ぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・や、焼けちゃうぅぅぅぅ・・・」
そう、直子がロープに顔面を押しつけて擦り付けると、摩擦熱から乙羽は絶叫した。
これには観客席からも残酷だと言う声が飛び出していたが、直子は構わず痛めつけていく。
更に抱きつくようにして直子が持ち上げると、膝を出してマンハッタンドロップで乙羽の股間を痛めつけた。
ゴキッ・・・
「いやああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
股間を強烈に責められて、絶叫する乙羽。
直子が放すと、股間を両手で押さえてダウンしていくが、直子はニヤリとすると、お腹へ爪先で蹴りを入れるのであった。
「おらぁぁぁぁぁぁ・・・」
「グボウッ・・・うえっ・・・」
堪らず涎のような物を吐き出す乙羽。身体をくの字にして倒れ込んでいた。
その乙羽のお腹に両足を乗せてから、トップロープを掴んで反動をつけて痛めつけていく直子。
「うぐぐぐぐっ・・・うううっ・・・」
逃げたくとも、直子のお腹責めに藻掻き苦しむ乙羽。
しばらく痛めつけていくと、直子が両足を浮かせていく。ロープの反動で飛び上がると、容赦ないお腹へのフットスタンプを叩き込んだ。
ボシュ・・・
「うぐうっ・・・ホゲェェェェェ・・・・」
これには一瞬間を置いてから、乙羽の可愛らしい口から激しく反吐が噴き上がる。
自らの顔面も吐瀉物で汚してしまった乙羽は、苦しさからも泣き出す・・・。
「あらあらっ・・・汚いわねぇ・・・」
直子は呆れた顔をして、黒服からペットボトルを受け取ると、吐瀉物で汚れた乙羽の顔面などに水を掛けて洗い流していく。
水で変色した白いビキニ姿の乙羽。
直子が髪を掴んで起こすと、今度は観客席側に向かせた状態で、トップロープとセカンドロープに磔にしていく。
「いっ・・いやっ・・・」
怯えた様子の乙羽。
その乙羽に背後から迫ると、直子がビキニに手を伸ばしていく。
「脱がすぞ〜っ!」
直子がアピールすると、観客席からは可哀相だと言う声が飛ぶ。
「や、やめて・・・み、水着を剥ぎ取るのは・・・」
乙羽も必死に哀願する。
『飯嶋〜っ・・・新婚の乙羽に水着剥ぎは残酷だぁぁぁ〜・・・やめろ〜っ!』
『乙羽ちゃんが可哀相だ〜っ!』
しかし、直子はブーイングに近い声も声援とばかりに、ニヤリとして手に力を入れると、一気に乙羽の白いビキニブラジャーを剥ぎ取った。
「いやああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
泣き叫ぶように悲鳴をあげる乙羽。
直子がビキニブラジャーを剥ぎ取ると、89pと言うバストが露わになる。
「大きいねぇ・・・さすがはグラビアで売れていただけあるねぇ〜・・・」
直子がニヤニヤしながら、ロープから乙羽を放すと、今度は露わになったバストをトップロープに押しつけた。
「やっ・・やめて・・・やめて・・・」
ロープに押しつけられて、これからどういう責めが待っているか解った乙羽が叫ぶ。
だが、直子は髪と腕を掴んでロープにバストを擦り付けていった。
ギュ・・ギュギュ・・・
「ぎゃああああぁぁ・・・む、胸がっ・・・胸が焼けちゃうぅぅぅぅ・・・・いやああぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
ロープのゴムとの摩擦熱で、激しい痛みに絶叫する乙羽。
観客席からも残酷すぎるとブーイングが飛んでいるが、直子は更に押しつける。
次第に太いロープとの擦れた痕が浮かび上がる乙羽の乳房。
直子が放すと、乙羽は胸を両手で隠すようにして逃げようとする。
グイッ・・
「まだ終わりじゃないのよ・・・覚悟しなさい!」
直子がニヤリとすると、振り向かせてから顔面にパンチを叩き込む。
バキッ・・
「ぐふっ・・」
フラつく乙羽に、続けてお腹からバストにもパンチを叩き込む直子。
堪らずダウンする乙羽にストンピングで追い込むと、乙羽は必死にロープに逃れようと四つん這いの状態で逃げていく。
その大きな胸を揺らしながら逃れる乙羽だが、直子は助走をつけてから、股間を蹴り上げた。
バシィィィ・・・
「ひぎいぃぃぃぃぃぃ・・・」
絶叫したグッタリとしていく乙羽。
グッタリする乙羽に、バックマウントの状態からキャメルクラッチで痛めつける直子。
腕を脚でフックすると、片手で髪を掴んで、片手で鼻の穴に指を入れてアピールする直子。
胸を揺らしながら両足をバタバタさせて、必死に直子の手を掴んでいく乙羽。
「ふががっ・・・ふがっ・・・」
乙羽は鼻の穴に指を入れられて、変な悲鳴をあげていた。
しばらく痛めつけていくと、直子は立ち上がる。
乙羽はグッタリと俯せ状態になっていると、脇腹にサッカーボールキックを叩き込む直子。
バシィィィ・・・
「痛いぃぃぃぃ・・・」
悲鳴をあげると、乙羽は転がるようにリング下に落ちていった。
直子もリング下に降りると、今度は乙羽を鉄柵に寄りかからせる様に座らせると、ノーガードの自慢のバストへ蹴りを入れていった。
バシッ・・・バシッ・・・
「痛いぃぃぃ・・・いやあぁぁぁぁ・・・もう嫌ぁぁぁぁぁ・・・」
胸を徹底的に責められて、乙羽が激しく泣き叫ぶ。
蹴られる度に、巨乳が上下左右に揺れていく。次第に内出血だろうか、乙羽の乳房が所々どす黒く変色していった。
観客席から大ブーイングがおきるが、直子は笑みを浮かべながらリングサイドを見回ると、金属製のチェーンが目に入る。
「ふふふっ・・・そろそろ仕上げにいこうかしら・・・」
そういうと、そのチェーンを手に乙羽に迫る。
そしてチェーンを乙羽の首に巻き付けていった。
「や、やめて・・・いやあっ・・・」
乙羽が泣きながら悲鳴をあげる。
だが直子は鉄柵から乙羽を解放すると、鉄柱に近づけて叩き付ける。
ゴキッ・・
「ぎゃう・・」
変な悲鳴をあげて座り込む乙羽。グッタリすると、鉄柱を背にして座った形になっていく。泣き顔は観客から見える体制。
その乙羽の首に巻き付けられたチェーンを、直子はリング上の鉄柱に掛けると、リング上からチェーンを引き始める。
グイッ・・・
「うぐっ・・・あうっ・・・」
乙羽の首にチェーンが食い込むと、両手でチェーンを掴んで藻掻き出す。
・・・・・
同時刻、会場の裏手では戸向美奈子が特別室でモニターを通じて観戦しようとしていた・・・。
その光景を見た美奈子は絶句する・・・。かつてのグラビアツートップ。それも新婚の乙羽がトップレスでチェーン絞首刑に晒されていることに・・・。それも相手は因縁の飯嶋直子。
・・・・・
しかし乙羽は首に巻き付けられたチェーンから逃れようとして立ち上がるが、直子は更にチェーンを引いていく・・・。
「んんんっ・・・んぐぐっ・・・ううっ・・・」
口から涎を垂れながして耐える乙羽。
『レフリー、何してんだよ!反則だよ、反則!』
観客席から叫び声がするが、直子は近づくレフリーの股間に前蹴りで蹴り上げて黙らせていく。
「アイドルの絞首刑っ・・・そろそろ仕上げだよ!」
直子が叫ぶと、乙羽はチェーンを握りながら泣いていた・・・。
乙羽はあまりの恐怖と、首を締め上げられて失神寸前だった・・・。
そして・・・
チェーンを握っていた乙羽の手が力なく落ちると、失神してしまった・・・。
同時に、乙羽の白いビキニショーツから大量の液体が溢れ出すのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、直子はチェーンを放すのであった。
リング下では失神・失禁状態で俯せになる乙羽の姿が。
『ただ今の試合、反則により乙羽の勝利とします!』
いきなり乙羽の勝利が告げられると、直子が怒り出す。
「何でよ、何で反則?・・・ふん、だったらもっと面白くしてあげるわよ・・・」
すると、リング下に直子は降りると、失神している乙羽のビキニショーツを剥ぎ取っていく。
失禁した為に変色しているショーツを高々と挙げる直子。
しかし観客席からはブーイングが送られるだけだった。
後頭部を踏み付けてアピールする直子。
モニター越しの暴挙に怒り出す美奈子だが、黒服などに止められていく。
しかしあまりの残酷な責めに対して、ついには黒服などが直子を止めていくのであった・・・。
直子が離れると、黒服は乙羽にタオルを掛けるのと、リングドクターの応急処置をしていった。
意識を戻す乙羽。あまりの残酷な責めの試合に、担架に乗せられた後も言葉を発せず、ただ泣きじゃくるのであった・・・。
第8試合
『第8試合っ・・・選手入場っ!』
リングアナのコールが流れると、リングに登場したのは前大会でジュニアベルトを失った河村亜紀だった。
白いスポーツビキニに白いリングシューズ姿の亜紀。リングインするとコーナーに寄りかかり対戦相手を待つ。その待つ時間にも視線は鋭く、今後の地下リングでも芸能界でも頑張ろうという意気込みが感じられた。
その亜紀の対戦相手として現れたのが、仲根霞だった。ピンク色のワンピース水着姿だが、自慢の巨乳が生み出す谷間を強調するような水着を選んでいた。グラビアでは大活躍の霞。亜紀との対戦と言う事で少し緊張した様子だった。
『新旧グラビアクイーン対決〜っ・・・青コーナー〜・・・身長157p、上から86、58、83〜河村〜亜紀〜っ!』
コールを受けると、観客席に向かって一礼していく亜紀。
『赤コーナー〜・・・身長164p、上から87、58、84〜・・・仲根〜霞〜っ!』
コールを受けて笑顔で一礼していく霞。最近の地下リングでの成績は良くないだけに、今夜は先輩河村亜紀に勝ちたい所だ。
レフリーがコーナーに離していくと、ゴングを要請する。
『カァーン!』
ゴングと同時に、霞が走り込んでエルボースマッシュを叩き込んだ。
バキッ・・・
奇襲に近い一撃に、亜紀がコーナーに崩れ落ちると、トップロープを掴んでストンピングを叩き込んでいく霞。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
「このっ・・このこのっ・・・このっ・・・」
必死に蹴りこんでいく霞。積極的に攻め込んで、何とか勝利を勝ち取ろうと言う気合いの現れか。
しかし蹴られながらも、亜紀も凄い形相で霞を睨み付けていた・・・。
『ブレークっ・・・』
コーナーで亜紀がロープを掴んでいるからと、レフリーが霞を離していく。
霞は興奮している様子だが、亜紀は冷静に立ち上がると霞との距離を置いていた。
レフリーが続行を促すと、霞がステップキックから水平チョップと積極的に攻め込む。
バシッ・・
喉元にチョップが炸裂すると、亜紀が一瞬フラつく。
すると、霞が張り手を一発叩き込んでから、DDTを狙った。
だが亜紀がロープ際に押し込むように霞に組み付くと、霞の背中がロープに触れたからレフリーが離れさせていく。
『ブレークっ・・・』
離れた瞬間、亜紀の身体が回転した・・・。
バシィィィ・・・
「うぐっ・・・」
いきなり亜紀が裏拳を霞の側頭部にヒットさせると、霞はロープ際にダウンする。
その霞の髪を鷲掴みにして起こしていくと、亜紀がフェイスバスターで痛めつけた。
バシィィィ・・・
「いやあぁぁぁぁぁ・・・・」
絶叫していく霞。顔面を両手で押さえて藻掻き苦しんでいた。
更にバックマウントを奪った亜紀は、キャメルクラッチで攻め込んだ。
グイグイ・・
「んんんっ・・・んぐうっ・・・」
上半身を反らされていき、霞は苦しさから両足をバタバタさせて藻掻く。
「ほらほらっ、ギブするの?」
亜紀は揺さぶり掛けると、観客にアピールするように鼻に指を入れて痛めつけた。
「ふががっ・・ふがっ・・」
必死に逃れようと藻掻く霞。鼻の穴へ指を入れられ、恥ずかしさと痛さから藻掻いている。
しかしレフリーが亜紀に反則とばかりに注意すると、亜紀はレフリーに文句を言いながら放すと、立ち上がってからヒップにストンピングを叩き込んだ。
霞もフラつきながらも立ち上がると、亜紀と向かい合う。
バシィィィ・・・
「ぐわっ・・・」
するといきなり霞がドロップキックを叩き込む。亜紀は倒れると、霞が狙ったように起きあがる亜紀の顔面へドロップキックを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「うぐっ・・・」
更に亜紀が立ち上がると、霞は3連発のドロップキックを叩き込んだ。
流石に亜紀も胸などに決められてダウンしていると、霞はフォールしていった。
『ワン・・・ツー・・・・』
しかし亜紀もまだスタミナもあり、カウント2で返す。
カウント2で返した亜紀をマットに座らせた格好で、霞は豊満なバストを背中に押しつけながらスリーパーで締め上げた。
グイッ・・・
亜紀が苦悶の表情を浮かべると、レフリーもギブアップの確認をしていく。
だが、亜紀は黙ってロープに逃れようとする。
その亜紀にギブアップ狙いで霞が締めていくと、亜紀が叫ぶ。
「ノォォォォ・・・・ノー・・・・」
額から汗を流しながら耐えていく亜紀。霞の背中なども汗が流れ出していた。
しばらく締め続けると、霞は技を解いてから立ち上がっていく。
その霞に対して観客席からは拍手が起きていくと、霞は亜紀を起こしてからボディスラムでマットに叩き付けた。
霞の投げ技に大歓声が起きると、ダウン状態の亜紀のバストにニードロップを叩き込む霞。
グニュ・・・
「ぎゃあぁぁぁぁぁ・・・・」
これには亜紀がバストを押さえて絶叫する。霞の体重の乗ったニードロップは、亜紀に大きなダメージを与えた。
堪らずリング下に転がり落ちる亜紀。胸へのダメージが大きいのか、苦しそうにリング下に倒れている。
霞もリング下に降りると、苦しむ亜紀を起こしていった。
すると、エプロンサイドに亜紀の顔面を叩き付けてから、フラついた所を鉄柵に振って叩き付けていく。
ガッシャーン!
グッタリとして鉄柵に寄りかかるようにダウンする亜紀。
その亜紀のバストへ蹴りを入れると、髪を掴んで起こしていく。
そしてリング上に戻していく霞。
すると、亜紀も張り手を叩き込んで反撃すると、霞も負けずに張り手を返した。
バシッ・・・バシィィィ・・・
すると、亜紀がお腹へパンチを叩き込むと、霞が咳き込む。
「コホッ・・コホッ・・」
その咳き込む霞に、亜紀が頬にもフックを叩き込むと、容赦なくダウンさせていった。
顔を殴られて動揺する霞だが、立ち上がって亜紀にグーパンチで抵抗する。
バキッ・・
これには亜紀も殴り返す。
バキッ・・・
フラつく霞だが、踏ん張るとまたも殴り返す。
バキッ・・・
顔面狙いの殴り合いに、観客席は大興奮になっていく。
『いいよぉ〜・・・霞ちゃん負けるなぁぁぁぁ・・・』
『河村っ、キャリアの差で負けるなよ!』
様々な声が交錯するリング上だが、レフリーが顔面へのパンチ合戦に試合を止めていく。
顔面パンチは反則と注意するが、亜紀も霞も口の中を切っているのか、エキサイトしてレフリーに文句を言い出していた。
亜紀がレフリーを突き飛ばしていると、霞がいきなり逆さ押さえ込みを仕掛けた。
いきなりフォールを狙われて亜紀が両足をバタバタさせて藻掻く。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・・』
カウントギリギリで亜紀がバランスを崩させて逃れるが、明らかに焦りの色が見えていた。
対して霞はギリギリだったからと、悔しがってマットを叩いた。
仕方なく髪を掴んで起こしていく霞。
だが、亜紀が霞の手を払うと、いきなり裏拳を叩き込んだ。
バキッ・・・
これには霞がグッタリとダウンしていく。
「立ちなさいよ!」
亜紀が霞を起こしていくと、ロープに振っていく。
ボシュ・・・
「グエッ・・・・」
ロープから戻った霞に、容赦ないキチンシンクを叩き込む亜紀。
霞は涙目になって、お腹を押さえると倒れ込んで藻掻き苦しむ。
その霞を起こしていく亜紀。
だが霞も腹にパンチを入れて反撃を試みると、亜紀がフラつく。
その隙にヘッドロックで固めていくが、逆に亜紀のバックドロップに返される霞。
バシィィ・・・
後頭部を打ち付けてグロッキー状態の霞。
堪らずリング下に転がるように逃げていくが、亜紀もリング下に追いかける。
霞がグッタリしているが、ストンピングから起こして鉄柵に振って叩き付ける亜紀。
ガッシャーン!
「きゃああぁぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげてダウンする霞。
霞が鉄柵に寄りかかってダウンしているからと、亜紀は近くのタッチロープを手にすると、ビキニショーツに隠し入れて、霞を起こしてリングに戻していく。
俯せ状態で苦しむ霞に、亜紀はキャメルクラッチの体制に持ち込むが、いきなり隠していたタッチロープを霞の首に巻き付けると、上半身を反らしていく。
「んぐぐっ・・・んんっ・・・」
亜紀の反則に、霞はロープを掴んで藻掻き苦しむ。
レフリーもリング上だからと、亜紀に反則の注意をしていく。
『河村っ、反則だ・・・ロープを放せ!』
レフリーが止めていくが、亜紀はレフリーの制止を振り解いて首を絞めていく。
流石に亜紀に対して会場からブーイングが送られていくと、レフリーが無理矢理に亜紀からロープを奪い取った。
「こほっ・・こほっ・・・」
首を押さえて咳き込む霞。俯せ状態で苦しんでいる。
立ち上がろうとする霞に、亜紀が延髄蹴りを叩き込む。
バシィィィ・・・
力無くマットに崩れ落ちる霞。
亜紀が余裕の表情でフォールしていくと、レフリーがカウントを数えていく・・・。
『ワン・・・・ツー・・・・スリィ・・・・・』
しかしカウントギリギリで霞が肩を浮かせると、亜紀は驚きの表情を浮かべる。
同時に、会場内からは霞に対して大歓声が送られていった・・・。
霞が苦悶の表情で立ち上がろうとすると、亜紀は余裕の表情でお腹にパンチを叩き込んだ。
ボシュ・・・
「ぐふうっ・・・」
亜紀の拳が霞のお腹にめり込むと、霞は身体をくの字にして苦しんだ。
更にハイキックを側頭部に叩き込む亜紀。
バシィィィ・・・
これには霞が倒れ込んだ・・・。
グニュ・・・
「あふっ・・・」
ダウンしている霞のバストを踏み付ける亜紀。
「レフリー、フォール!」
レフリーにカウントを要求する亜紀。踏み付けてフォールと言う事に、レフリーも躊躇するがカウントを始める。
『ワン・・・・ツー・・・・』
しかし霞が返していく。
霞の頑張りに観客が盛り上がっていくと、亜紀は髪を掴んで起こしていく。
フラフラしている霞。
だが必死になって水平チョップから反撃を試みる霞。
バシッ・・・バシッ・・・
亜紀の喉元などにチョップが炸裂するが、亜紀は拳を握りしめると、霞の顔面へグーパンチを叩き込む。
バキッ・・・
これには堪らず膝をつく霞。
しかし必死に立ち上がろうとする霞に、亜紀は回転をかけて裏拳を顔面に叩きつけた。
バキッ・・
虚ろな目をして大の字にダウンする霞。裏拳が容赦なく顔面を捉えたからと、霞は鼻から大量に出血し始めた。
グイッ・・・
「そろそろ決めるわよ、仲根っ!」
亜紀が霞を起こしていくと、ピンク色の水着に血を垂らしながら霞が立ち上がる。
フラフラしている霞だが、鼻血を大量に流し始めて怒ったのか、いきなり亜紀の顔面にグーパンチを叩き込む。
バキッ・・・
顔面パンチにフラつく亜紀。だが亜紀はダウンはせずに、逆にDDTで霞を脳天からマットに叩き付けた。
「ああんっ・・・」
俯せになって倒れている霞。
すると、亜紀が近くのトップロープに登っていくと、霞の様子を見つめる。
「立て、仲根っ!」
トップロープ上から叫ぶ亜紀。
亜紀の叫びに、霞がフラフラしながら立ち上がる。しかし亜紀がトップロープに立っている事には気が付いていない。
何処に亜紀がいるのか不安になると、その瞬間・・・
バキィィィィ・・・・
亜紀が容赦のない延髄ニードロップを叩き込んだ。
あまりに強烈な一撃に、霞は失神寸前状態でリングに沈むのであった・・・。
『ワン・・・・ツー・・・・スリー・・・・』
余裕のスリーカウントが決まると、ここで亜紀の勝利が決まった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、亜紀がレフリーに手を挙げられていく。
その亜紀の足元には、顔面を鼻血で染めた霞の姿が・・・。
亜紀は霞の粘りは認めていたものの、あまりの不甲斐なさに怒ったのか顔面を踏み付けてからリングを去るのであった。
一方、霞は負けが続いているからと、地下プロレス界でもやられ役が定着した感があるが、次のカードをどうするかと、早くもカードが検討されていくのであった・・・。
第9試合
『選手、入場っ!』
リングアナがコールすると、リングに登場したのは久しぶりの地下リングに登場のキャリー西野。
純白のリンコスに身を包み、ガッツポーズのキャリー。
キャリーの登場に観客席が騒ぎ出す。そう、今夜のキャリーの対戦相手・・・アイドルは?
そう、以前この地下プロレスのリング上で、強烈な攻めの前に敗北した吉岡美穂子が選ばれた・・・。
『青コーナー〜・・・キャリー〜西野〜っ!』
コールを受けてガッツポーズでアピールしていくキャリー。
『赤コーナー〜・・・T169B85W58H87〜・・・吉岡〜美穂子〜っ!』
コールを受けて一礼していく美穂子。しかしキャリーとの対戦に緊張している。ピンク色のワンピースをリンコスに選んでいる美穂子。
しかし・・・ゴング前からキャリーが襲いかかった。
「きゃああぁぁぁぁぁぁ・・・」
いきなり美穂子の髪を鷲掴みにしてリングを連れ廻すキャリー。
「おらおらっ、別にオマエは試合じゃねぇ〜んじゃ、ボケェェェェ・・・」
そういうと、悲鳴をあげる美穂子にヘアーホイップから顔面に容赦ない蹴りを入れるキャリー。
バシィィ・・・
「うああぁぁぁぁ・・・・」
顔面を両手で押さえて絶叫していく美穂子。
更に髪を掴んで無理矢理に起こしていくと、高速ブレンバスターでマットに叩き付けてから、馬乗りになっていく。
嫌がる美穂子。
モミッ・・・
「やめてぇぇぇぇ・・・いやあぁぁぁぁ・・・」
美穂子が悲鳴をあげる。そう、キャリーが美穂子のバストを揉み始めたのであった。
しかしキャリーは感触を楽しむように胸を揉みまくる。
しばらく乳揉み攻撃が続いたが、キャリーが揉むのを止めると、立ち上がって美穂子に手招きしていく。
美穂子は水着を気にしながら立ち上がると、キャリーとの距離を置きながらも睨み付けていった。
余裕の表情でローキックを放っていくキャリー。
フラつく美穂子に、キャリーの容赦ない顔面狙いのハイキックが炸裂した。
バシィィィ・・・
完全にノーガードで炸裂した蹴りに、美穂子はグッタリとダウンした。
「久しぶりのリングじゃあ〜!容赦しないでぇ〜っ!」
キャリーが観客にアピールすると、ダウンする美穂子に、必殺のキャメルクラッチを極めていく。
上半身が反らされて、美穂子は背骨が折れるのではと言う程の激痛に、両足をバタバタさせて藻掻き苦しむが、レフリーもギブアップか確認はするが、判断に迷っている様子だった。
美穂子が天井を見るくらいの角度になるが、キャリーはギブアップの声を出せないようにして、顎を完全に極めていた。
涙ぐむ美穂子。
あまりに残酷な責めだったが、レフリーもルール通りにギブアップの意思表示がないと言う事で、キャリーの残酷な責めを認めている。
ギブアップの声は出さないが、泣き出した美穂子。
キャリーも虐めるように、グイグイと揺さぶり美穂子を痛めつけていく。
ここでレフリーもあまりに可哀相だからと、ゴングを要請していった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
まさにキャリーの秒殺に、観客席は大歓声に包まれていく。
キャリーが立ち上がると、美穂子はグッタリと倒れている。もう号泣に近い泣きっぷりだった・・・。
試合は終わったが、キャリーは泣き叫ぶ美穂子に強烈なストンピングを叩き込むと、更には水着まで剥ぎ取ろうとするが、ここは黒服に止められていた・・・。
「暴れ足りないんじゃ〜っ・・・ボケ〜っ!」
観客席にガッツポーズでアピールするキャリー。
すると、美穂子が控え室に運ばれていくと、交代とばかりにリングに登場したのはグラビアやバラエティでも人気の泰めぐみだった。
キャリーともバラエティで共演したりするが、そこでも因縁がある様な関係で、このリング上での完全決着と言う事で組まれていた・・・。
『続きまして、身長158p、上から85、58、85、泰〜めぐみ〜っ!』
黒いビキニに、黒いリングシューズ姿のめぐみは、コールされるといきなり走り込んでドロップキックを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
堪らずキャリーが倒れると、ゴングが鳴らされていく。
『カァーン!』
続けてめぐみがキャリーを起こすと、胸板に膝蹴りを叩き込むニーリフトで攻めていく。
ボシュ・・
「ぐっ・・・」
キャリーが堪らず苦悶の表情を浮かべると、続けてDDTで脳天からマットに叩き付けていくめぐみ。
これにはキャリーは両手で頭部を押さえて、リング下に転がるように逃げていく。
めぐみは近くのコーナーに登ると、観客席に向かってガッツポーズをしてアピールする。今夜が地下プロレスデビューのめぐみだが、表のバラエティ番組ではプロレスの試合をした経験もあり、今夜は自信を持ってのリングインのようだった。
めぐみに対して観客席から歓声が送られていく。
キャリーは場外からめぐみに文句を言い出すと、めぐみも何か叫ぶと、ボディアタックを仕掛ける素振りをしていくが、高さがあるから止めていく・・・。
しばらく睨み合うと、キャリーがリングに戻っていく。そのキャリーに対して、コーナーから降りてから蹴りを入れていくめぐみ。
バシッ・・・バシッ・・・
蹴られて嫌がるキャリー。
逃げまどうキャリーに、めぐみが調子に乗ってローキック気味に蹴ったり、お腹などへパンチを入れていった。
バシッ・・ボシュ・・
美穂子を秒殺したキャリーが、今夜デビューしたばかりのめぐみに圧倒される姿に、観客席からは一部ブーイングも飛び出していた。
キャリーもブーイングの声に反応するように、めぐみをロープまで押し込むが、逆にめぐみのフロントスリーパーに捕まってしまう。
グイッ・・・
「どう、ギブアップする?」
めぐみがキャリーに叫ぶ。
「誰がギブするか、ボケェ!」
首を極められながらも、キャリーが言い返す。
すると、めぐみは全体重を掛けるようにして、必殺DDTでキャリーを攻めた。
バシィィィ・・・
これにはキャリーが苦悶の表情を浮かべると、大の字になって倒れ込む。
めぐみも立ち上がると、ビキニを気にしながらもフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・・・』
脳天から衝撃に、キャリーは肩を浮かすのが遅れて、ギリギリで返すが焦った表情を浮かべて周りを見渡した。
マットに座る状態のキャリーの背中に、めぐみのストンピングを叩き込まれていく。
バシッ・・バシッ・・
蹴られる度に苦悶の表情を浮かべるキャリー。
「いくわよ〜っ!」
更には、座った状態のキャリーの顔面に低空ドロップキックを叩き込むめぐみ。
バシィィィ・・・
「ぐわあっ・・・ぐうっ・・」
これにはキャリーが顔面を両手で押さえると、転がるようにリング下に逃げていく。
リング上では、めぐみが観客にアピールするが、額からは汗が流れていて、背中にも大量の汗が浮かび上がっていて、少し呼吸が苦しそうにも見えていた・・・。
キャリーはゆっくりとリングに戻ると、めぐみとの距離を置いて睨み合う。
めぐみも距離を置いては睨み付けるが、流石に殺気立つリング上で、キャリーとの睨み合いは精神的にプレッシャーを掛けられていた。
キャリーがノーガード状態で前に出ると、めぐみが気合いを入れてローキックを叩き込む。
バシッ・・・バシッ・・・
数発ローキックが炸裂するが、キャリーは表情を変えずに前に出る。
めぐみもキャリーが前に出るからと、恐怖心からガードを固めると、観客席からはキャリーへの声援が送られていく。
『キャリーぃぃぃぃ・・・そろそろ泰めぐみのドミヨロシク〜っ!』
『そろそろ虐めろ〜っ・・・ビキニ剥ぎ取れ〜っ!』
観客席の声に、めぐみも焦り出す。
すると、キャリーが大振りの張り手を叩き込む。
バシィィィ・・・
「痛いっ・・・」
「当たり前や、ぼけっ!・・・覚悟しろよ!」
更に髪を鷲掴みにすると、めぐみをヘアーホイップでマットに叩き付けるキャリー。
バシィィィィ・・・・
「いやあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
堪らず悲鳴をあげて絶叫するめぐみ。
更に立ち上がろうとするめぐみに、キャリーがサッカーボールキックから、起こしてボディスラムで叩き付けた。
バシィィ・・・
「ああんっ・・・」
背中から叩き付けられて、苦悶の表情でダウンしているめぐみ。
すると、キャリーはロープに走ると、助走をつけてギロチンドロップを叩き込んだ。
バキィィィ・・・
「うぎゃああぁぁぁぁ・・・!」
変な悲鳴をあげて藻掻き苦しむめぐみ。
喉元を押さえて苦しむめぐみに、キャリーは両足首を掴んで股裂き状態にしていく。
「ふふふっ・・・グラビアで売れてるらしいけどなぁ・・・覚悟せえやっ!」
キャリーがアピールすると、一気に電気アンマ状態でめぐみの股間に刺激を与えていった・・・。
グググッ・・・
「あああっ・・・や、やめて・・・反則、レフリーぃぃぃ・・・」
めぐみがレフリーに反則のアピールをするが、レフリーの反応がない・・・。
そう、レフリーがいつの間にかジェントルメン濱田に交代していたのだった・・・。
「何が反則じゃ、ボケェェェェ・・・」
更にキャリーが電気アンマから、股間へのニードロップと股間責めで痛めつけていく。
ゴキッ・・
「んあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
股間へのニードロップに、めぐみが両手で股間を押さえて藻掻き苦しむ。
「ふふふっ・・・苦しむ姿も良いもんじゃのう〜・・・泰っ!」
そのめぐみの顔面を踏み付けながら言い放つキャリー。
観客席からはキャリーに対する歓声が送られていく。キャリーもその声に、久しぶりのリングと言う事もあり、ガッツポーズで歓声に応えていた。
更に髪を掴んで起こしていくキャリー。
めぐみもフラフラしながらも起きていくが、いきなりキャリーの股間を殴りつけた。
グニュ・・・
「ふぐうっ・・・」
いきなり股間を殴られて、キャリーは股間を両手で押さえて座り込む。
「調子に乗らないでよね!」
怒った様子のめぐみが叫ぶ。
更にストンピングで痛めつけていくが、いきなり背後から濱田が羽交い締めにしていく。
「何するのよ、放しなさいよ!」
キャリーに蹴りが入れられないからと、めぐみが叫ぶ。
「反則や、オマエ急所を殴ったやろ?」
濱田は羽交い締め状態でめぐみに言い放つ。
その間に、キャリーが起きあがって来ると、羽交い締め状態のめぐみのお腹にパンチを叩き込む。
ボシュ・・・
「グエッ・・・」
いきなりの腹パンチに、めぐみが苦悶の表情を浮かべて口をパクパクする。
更に数発お腹を殴りつけるキャリー。
「グラビアアイドルのサンドバックじゃあ〜っ・・・感触ええでぇ〜っ!」
拳を突き上げて叫ぶキャリー。
そのキャリーの態度に歓声が起きるが、一部の観客からはブーイングも起きていた。
フラフラのめぐみを濱田が放すと、キャリーはロープに押しつけてから、磔状態にしていく。
両腕を絡まされて、めぐみが嫌がるように藻掻くが、キャリーはニヤニヤして近づいていった・・・。
「セクハラ上等の、バストクローじゃあぁぁぁぁぁ・・・」
いきなりめぐみのビキニに包まれたバストを揉み始めるキャリー。
「やめてぇぇぇ・・いやあぁぁぁぁぁ・・・」
バストを激しく揉まれて悲鳴をあげるめぐみ。
「色々生意気言って、自分の置かれた立場が解らないのかなぁ、泰さん?」
キャリーがニヤニヤとしながら揉みまくると、めぐみも意地になって言い返す。
「何よ、チリチリっ!」
めぐみが何気なく口にした言葉・・・。この言葉がキャリーを更に暴走させるのであった・・・。
「何がチリチリじゃあ〜っ!」
キャリーは叫ぶと、めぐみの顔面に自らの頭髪を押しつけていく。
「ぷっ・・ぷぷっ・・やめて、やめてぇぇぇぇ・・・気持ち悪いっ!」
めぐみも必死に叫ぶ。
レフリーの濱田までグルになっているからと、観客席からはブーイングが始まる・・・。
すると、キャリーはめぐみをロープから放すと、フラつところをローキックで蹴り始めた。
バシッ・・・バシィィィ・・・
蹴られる度に、嫌がるように逃げるめぐみ。
キャリーの妥協のないローキックに、めぐみは白い脚を内出血で変色させていった・・・。
堪らずタックルで組み付こうとするが、逆にカウンターのキチンシンクでダウンしていくめぐみ。
俯せでロープに逃げようと手を伸ばすめぐみに、キャリーが首をカッ切ると言うポーズでアピールすると、必殺技キャメルクラッチを仕掛けていく。
腰に座り込むと、顎に両手を掛けて一気に引いてめぐみの上半身を反らしていく。
めぐみは嫌がるが、キャメルクラッチを極められて激痛に藻掻き苦しむ。
両足をバタバタさせるめぐみ。
「おらおらっ、ギブせんかいっ!」
レフリーのはずの濱田がめぐみに言い放つ。
だがキャリーも顎を押さえているから、めぐみもギブアップの言葉も、悲鳴すら発する事が出来ず、涙目になって藻掻くしかできない。
上半身が残酷な程の角度に反らされていく。
「背骨折れるでぇ・・・泰っ!」
キャリーも顔を近づけてめぐみに言い放つ。
めぐみはあまりの激痛に、ギブアップしようと必死になるが、濱田もキャリーもそれを認めようとはしない。
両手で×マークを作ってギブアップを伝えようとするが、濱田がニヤニヤと笑いながら言い放つ。
「ギブ?・・・ギブアップする?・・・えっ・・・ノー・・・ノォォォォ〜ね。根性あるのぉ〜っ!」
しばらく痛めつけていくと、キャリーがいきなり技を解いていく。
技を解かれてグッタリしていくめぐみ。もう泣き出していた・・・。
俯せ状態で泣いているめぐみに、キャリーは立ち上がると後頭部にストンピングを入れて痛めつけていく。
バシッ・・バシッ・・
「あうっ・・・ああんっ・・・」
キャメルクラッチのダメージに、めぐみはただ蹴られては悲鳴をあげるだけだった。
すると、濱田がキャリーに合図を送る・・・。
「じゃあ、そろそろ新必殺技出すでぇぇ・・・・」
キャリーが片手を挙げてアピールすると、フラフラのめぐみの髪を鷲掴みにして起こしていく。
抵抗もできないめぐみのバックを取ると、いきなり子供にオシッコをさせるように抱え上げていくキャリー。
「オマエ、本当に重いのぉ・・・体重幾らあるんや?」
キャリーが笑いながら言い放つ。
泣き顔のめぐみを、キャリーは四方の観客席に向けていくと、一気に高々と持ち上げた。
「必殺、プッシークラッシャー〜っ!」
キャリーが叫ぶと、同時にめぐみの身体をアトミックドロップの様に降ろしていく・・・。
また、キャリーはL字に曲げた自らの膝を、めぐみの股間に当たるように狙って突き上げる・・・。
ゴキッ・・・
「フギィィィィィィ・・・・」
股間を直撃した瞬間、めぐみは股間から脳天に激しい衝撃を受けた・・・。
次の瞬間、めぐみは無意識のうちに股間から激しく液体を放つ・・・。
「うわわっ・・・汚いのぉぉぉ・・・泰っ!・・・お前アイドルやろ?」
濱田が大笑いしていくと、めぐみはキャリーに放されてグッタリと倒れ込んだ。
そのめぐみの顔面を踏み付けるキャリー。濱田を高笑いしていて、リング上は無法地帯と化していた。
『カンカンカンカン・・・』
ここでいきなりのゴングの音。
キャリーも濱田も驚くが、あまりの2人の行動に、特別にゴングが要請されたのだった。
『ただ今の試合、泰めぐみの反則勝ちとなりました・・・』
リングアナのコールに、キャリーと濱田が怒り出す。
また、股間を強打されためぐみはグッタリとして、股間を押さえて苦しんでいる。
怒る2人は、倒れ込んでいるめぐみに容赦ないストンピングを叩き込むと、ガッツポーズで花道を後にするのであった・・・。
一方、2人掛かりで蹴りこまれためぐみは、黒服に起こされていくと、リングアナにマイクを要求する。
「いい気になるなよ、チリチリっ!・・・このままじゃ終わらないからなっ!」
そう叫ぶと、マイクをリングに叩き付けて降りていくめぐみ。試合のダメージが大きいようだが、股間を気にしながらも戻っていった。アイドルとして、人前で失禁と言うのは屈辱であったが、まだ全裸処刑がなかったのが救いだった・・・。
果たして、今後のキャリーと濱田は、地下プロレスのリングでどんな闘いを見せるのか・・・。
第10試合
『第10試合・・・地下プロレス特別ボクシングマッチ!』
リングアナのコールに導かれて、リングインする2つの影・・・。そう、バラエティなどで犬猿の仲とも言われている真鍋かおりと、守下千里の2人だった。
星条旗柄のビキニに白いリングシューズの千里。対して白いビキニに白いリングシューズのかおり。
共にグラビアなどで活躍しているだけに、胸の谷間などに観客達が視線を集めている。
『青コーナー〜・・・T165B84W55H80〜・・・真鍋〜かおり〜っ!』
早くもコールされると、かおりはグローブを着けた両腕を挙げて観客にアピールしていく。
『赤コーナー〜・・・T166B88W57H88〜・・・守下〜千里〜っ!』
千里もかおりに負けないとばかりに、観客に向かってアピールすると、観客から大きな歓声がおきていく。
2人が各のコーナーに戻ると、リングアナからルールの説明がされていった。
『この試合は、各ラウンドスリーノックダウン制で、1度目のダウンでブラ、2度目でショーツ、つまりリングシューズのみで闘い、3度目のダウンで負けが決まります・・・。ラウンド終了時には、ダウンの回数に関係なく着ることができます!3分3ラウンド、判定により延長ありと言うルールです!』
千里もかおりも、普通のボクシングで争うより、より過酷なルールと言う事で覚悟を決めている様子で、早くも睨み合っている。
レフリーがボディチェックをすると、ここでコーナーよりリング中央に呼び出され、2人はルールの説明などを受ける。
その間も、目の前の相手を睨み付けていく2人。
『コーナーに戻って・・・』
レフリーがコーナーに戻すと、ここでゴングが要請された・・・。
『カァーン!』
ゴングと同時に、かおりと千里はリング中央に出ると、ガードを固めて睨み合う。
まずは千里が余裕を持って軽くジャブを放っていくが、かおりも打ち合わずに千里の出方を見ていた。
今度はかおりがリードジャブからボディと狙っていくが、千里も軽い足取りで逃げていく。
逃げながらジャブを放つと、かおりのガードしている腕に当たるが、かおりもボディを狙ってパンチを放つ。
ボシュ・・・
まずはかおりのボディが炸裂するが、千里もガードが下がるかおりの顔面にジャブを打ち込むと、お互いが距離を置いていく。
まだお互いが緊張している様子で、相手の様子を見ている感じに見える。
背中などに汗が浮かび上がってくると、レフリーが一旦試合を止めて2人に注意をしていく。
『消極的に、イエローカード!』
2人に対してイエローカードが示されると、千里とかおりは不機嫌そうな表情を浮かべる。
すると、今度は千里が積極的に前に出ると、姿勢を低くしてボディへストレートを放つ。
かおりはお腹を狙われて嫌がるようにジャブで距離を置こうとする。
更に千里が上半身を沈めてボディを狙うと、かおりもカウンター狙いのパンチを放つ。
その瞬間、偶然にもノーガードの千里の顔面にかおりのグローブがメリ込んだ・・・。
ボシュ・・・
これには千里が堪らず膝を着くと、レフリーがダウンを宣言する。
『ダウンっ・・・』
レフリーがかおりを止めると、千里は抗議する。
マウスピースが口に入っているから、しっかりと言葉になっていないが、ダウンではないと主張する千里。
だがレフリーはカウントを数えていた・・・。
『1・・・2・・・3・・・4・・・5・・・6・・・7・・・』
仕方なく千里がファイティングポーズを取ると、レフリーは千里のブラを脱がせていく。
ブラを取られると、千里の形の良い乳房が露わになり、観客席から溜息が漏れる。
『ファイトっ!』
レフリーが続行を指示すると、千里はバストを揺らしながら前に出ると、トップレスにされた事に怒って、激しくパンチを打ち込んでいく。
これにはかおりもガードしながらカウンター狙いをするが、千里が前に出るから次第にガードを固める結果になっていく。
しかしここで第1ラウンド終了のゴングが鳴った・・・。
『カァーン!』
レフリーに止められると、千里はコーナーに戻ってビキニブラジャーを着けてもらうと、ペットボトルの水を口にする。
対して、かおりはコーナーで椅子に座ると、マウスピースを吐き出してからペットボトルの水を口にすると、第2ラウンドの戦略を頭で浮かべていた・・・。
レフリーが呼び込んで第2ラウンドが始まった・・・。
『カァーン!』
ゴングと同時に千里が走り込むと、激しいジャブから顔面を狙ってのストレートで攻め込んだ。
バシッ・・バシッ・・・
かおりも打ち返すが、次第にコーナーに追い込まれていく。
顔を殴られて、かおりはボディへのお返しのパンチを小刻みに叩き込む。
クリンチ状態になると、ここでレフリーが離していった。
今度は千里が小刻みのジャブで様子を見ていく。
かおりはガードを固めるが、ボディを狙ってパンチを放つと、少しずつ千里にダメージを与えていた。
だが、千里がかおりのバストへパンチを打ち込む・・。
グニュ・・・
「んぐっ・・」
胸への衝撃に、かおりの動きが一瞬止まる。
バシッ・・バシッ・・・
そのかおりの顔面に千里の激しいジャブの連打が炸裂する。
かおりも殴り返すが、千里が前に出てボディまで打ち込むと、かおりの表情が苦悶に歪む。
その瞬間、千里が大振りのフックを側頭部に叩き込むと、堪らずかおりがダウンした・・・。
『ダウンっ!』
レフリーが千里を離していくと、かおりはダメージは少ないのにどうしてと言う、戸惑いの表情で膝をつく。
レフリーはカウントを数えるが、かおりが立ち上がるとカウントを止めてから、ビキニを脱がせていった。
レフリーにビキニを脱がされると、かおりはトップレス状態になって恥ずかしがるように、両手で胸を隠そうとするが、トップレス姿が表沙汰になるはずもないと、ガードを固めて構えた。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に試合が続行されると、今度はかおりがガードを固めつつ距離を詰めていく。
そのかおりのバストを狙って、千里は小刻みにパンチを放つ。
バシッ・・
バストにパンチが炸裂すると、かおりは嫌がるようにショートレンジのフックで抵抗を見せていく。
千里も必死に顔面狙いのジャブからストレートと打ち込むと、かおりもフラつきながらもアッパーを放った。
バシィィィ・・・
完全に千里の顎を打ち抜いたかおりのアッパー。
だが、千里がダウン寸前だが耐えると、ガードを固める。
動きが止まったからと、かおりは距離を詰めると激しくボディへパンチを打ち込んだ。
ボシュ・・ボシュ・・・
千里は顔面を殴られてはと、ガードを上げているが無数のかおりのボディへのパンチにダメージを増やしていく。
だが、かおりがボディへのパンチに集中していると、いきなり千里の顔面へのストレートが炸裂すると、一瞬にして攻守が逆転した・・・。
フラつくかおり。ダウンしたら全裸だからと必死にガードを固めるが、千里も顔面狙いで大振りのパンチを叩き込む。
バシッ・・バシッ・・
ガードの上から容赦なくかおりを襲う千里のパンチ。
『カァーン!』
だがここでゴングが鳴らされると、第2ラウンドも終了した。
コーナーに戻る千里とかおり。
かおりはビキニを着けると、マウスピースを吐き出して水を口にする。
対して千里も、マウスピースを吐き出すと水を口にするが、マウスピースには血が絡んでいる・・・。
インターバルが終了すると、マウスピースを口に入れて立ち上がる2人。
『カァーン!』
最終ラウンドの第3ラウンドが始まると、いきなり積極的に前にでる千里。
リードジャブからボディと、的確にパンチを叩き込む千里は、かおりよりボクシングマッチ経験者だけあって、観客席から歓声が上がる程前に出た。
かおりも千里の攻撃にロープを背にするが、スウェー気味に避けてからストレートを打ち込んだ。
バシィィィ・・
顔面にパンチが炸裂すると、千里の動きが鈍くなる。表情は苦悶に歪む。
更にジャブを叩き込むと、千里の頬などが腫れだしていた・・・。
だが、千里も意地になって大振りフックで抵抗すると、かおりはガードを固めて距離を置いていく。
前に出る千里に対して、冷静にかおりがストレートを打ち込んで刻んでいく。
ストレートを打ち込まれ、フラつく千里。
一気に勝負に出るかおりは、ボディを徹底的に殴りつけていく。
ボシュ・・ボシュ・・
お腹を殴り続けられ、千里が苦悶の表情で耐えていく。
次第にかおりも強烈なボディを打ち込むと、遂に耐えられなくなり千里がダウンしてしまった。
膝をついてお腹を両手で押さえる千里。
『ダウン・・・』
コールがされると、レフリーはゆっくりとダウンカウントを数えていた。
『1・・・2・・・3・・・4・・・5・・・6・・・7・・・8・・・9・・・』
これで終わりかと思われたが、千里もフラつきながらも立ち上がる。
だがレフリーによってブラジャーを脱がされると、トップレス姿でファイティングポーズをとっていた。
試合が続けられると、ボディのダメージから動きの鈍る千里に、かおりは積極的にパンチを放つ。
トップレスだからと、特に揺れるバストを狙ってパンチを放つと、ヒットする度に痛がる千里。
千里もダメージが大きいのか、手数が少なくなっていく。
かおりは一気にたたみ掛けようとラッシュしていくと、ロープに詰まってガードを固める千里。
サンドバック状態で、千里のダウンは確実と思われたが、いきなりショートアッパーを打ち込む千里。
バシィィィ・・・
「ぐっ・・・」
殴ることに夢中で、顎を完全に打ち抜かれたかおりの膝がガクガクとしている。ダウンしない様に踏ん張ろうとするが、ガードは下がり動きの止まったかおり。
フラつく千里も、かおりの動きが止まったからと顔面にパンチを叩き込むと、鼻に当たって激しく出血するかおり。
必死に殴り返すかおりだが、アッパーのダメージから有効打は打ち込めない。
次第に大量の鼻血が、かおりのブラなどを赤く染め出していく。
千里もダメージを回復しようと、小刻みにパンチは出すものの、打ち合う姿勢を見せない・・・。
だが、ゴングは迫っていた・・・。
『カァーン!』
ここで3ラウンド終了のゴングが鳴らされるが、勝負は判定となった。
ダウンを奪った数はかおりが有利。しかし3ラウンドのかおの大量の鼻血を、地下リングのジャッジはどう取るか・・・。
千里もかおりも自分が勝ったと言う表情を浮かべるが、かおりはリングドクターなどから鼻血の止血処置をしてもらっていた。
・・・・
・・・・・
・・・・・・
『判定の結果を発表します・・・判定っ、ドロー!・・・従って延長戦に突入します!』
延長戦突入と言うアナウンスに、かおりは鼻血の止血を黒服に任せていた・・・。
また、千里もお腹へのダメージが苦しかったが、鼻血を出させたからスタミナで打ち勝つと自分自身に気合いを入れていた・・・。
『延長ラウンド・・・ファイト!』
レフリーが試合を始めさせると、ゆっくりとコーナーから出る両者。
距離を置いて軽くジャブを出す千里。
ガードを固めるが、合わせてジャブを返すかおり。
バシッ・・バシッ・・
更にワンツーで千里の顔面にパンチを当てていくかおり。
これには千里がガードを固めると、かおりが更にボディからアッパーと打ち込む。
ボディを受けて動きの止まる千里。アッパーはガードするも、表情は苦しそうだ。
必死に打ち返す千里。
かおりもガードするが、軽くジャブが鼻をかすめる・・・。
千里はステップを踏んでジャブを狙っていくと、かおりは追いかけるように殴りつけた。
バシッ・・・バシッ・・・
パンチを受けてもリング内を回るように逃げる千里。時折パンチを打ち込んでいく。
すると、かおりの鼻から大量の鼻血が溢れ出ると、呼吸も苦しくなってかおりの動きが鈍くなっていった。
千里は距離を置いて、踏み込んでから顔面を殴る展開になっていくと、かおりは胸の谷間など鼻血を流しながらもガードして、時折返していく。
千里も余裕をもって殴りつけるが、かおりも視線は鋭い。
踏み込んだ千里に、かおりがカウンターをボディに叩き込むと、今度は千里の動きも止まる。
ボコッ・・・
「うぐっ・・」
ボディが効いているのか、千里が苦悶の表情を浮かべる。
かおりも一気にラッシュを仕掛けるが、千里も殴られても殴り返す展開になる。
バシッ・・バシッ・・
血飛沫が飛び散る凄惨な試合展開。
すると、かおりが抱きつくようにクリンチしていく。
クリンチするかおりに、千里が突き飛ばすようにしていくが、レフリーが止めていく。
『ファイト!』
レフリーの掛け声と共に試合が続行されると、また向かい合う両者。
フラつくかおりに、千里が踏み込んでパンチを放つ。
すると、かおりがカウンター気味に側頭部にフックを叩き込むと、突然千里がダウンしていく。
『ダウンっ!』
レフリーがかおりを止めると、千里がダウンした事に信じられないと言う表情を浮かべて、立ち上がっていく。
カウントも進まなかったが、ダウンとしてビキニを脱がされていく千里。
『このラウンドは、決着が着くまで行われます・・・』
ここでアナウンスが流れて、3分1ラウンドではなく、完全決着が告げられるリング上。
千里の表情からも、相当の怒りが感じられるが、レフリーが続行を告げると走り込む。
バシィィィ・・・
かおりも油断していたのか、ストレートが直撃するとダウンしていくかおり。
『ダウン・・・』
レフリーが興奮する千里を止めると、カウントを始めていく・・・。
かおりもいきなりのパンチにダウンするが、必死に立ち上がろうとしていた。
『1・・・2・・・3・・・4・・・5・・・6・・・7・・・8・・・』
カウントが数えられる中、かおりも立ち上がる。
そしてルールだからとレフリーにビキニを脱がされると、千里と共にトップレスになる。
ビキニが脱がされると、白い見事な乳房が露わになるが、鼻血が白い乳房を赤く染めていく。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に、お互いが顔を狙って殴りつけていく展開。
千里も鼻血が噴き出すと、お互いの流血展開で殴り合う。
バシッ・・・バシッ・・・
お互いが足を止めて殴り合うと、足元には血飛沫が舞っていく・・・。
ボシュ・・・
かおりのボディが炸裂すると、千里が苦悶の表情を浮かべていく。
だが意地になって殴り返す千里。
バシィィィ・・・
大振りのフックが炸裂すると、かおりは口からマウスピースを吐き出してしまう・・・。
フラつくが必死に踏ん張るかおり。
一気に勝負を賭けようと、千里が前に出て殴り続けると、かおりは堪らずクリンチしていく。
抱きついてきたかおりの呼吸が乱れているからと、千里もスタミナでは自分が勝っている・・・だったら勝てると考える。
『ブレークっ・・・』
レフリーはかおりと千里を離していくと、試合続行を告げていく。
『ファイトっ!』
レフリーが掛け声を放った瞬間、千里が前に出て殴りつけていく。
バシィィ・・・バシッ・・・
「うぐっ・・んんっ・・・」
マウスピースを吐き出しているかおりは、苦しそうな声をあげていく。
頬を殴られると、口の中まで切っていくかおり。
更に瞼まで腫れだして、視界を奪われていくかおりは、嫌がるようにジャブで突き放そうとする。
だが千里は殴られても前に出ると、ボディを殴り始めた。
ボシュ・・ボシュ・・・
堪らずロープ際に追い込まれていくかおり。
お腹を殴り続けられても、顔面のガードは下げずに耐えていく。
だが口からは胃液の様なものを垂れ流していくかおり。
もう勝ちを確信した千里は、距離を置いていく・・・。
ガードを固めるかおりに、大振りのモーションからのストレートを叩き込む千里。
バシィィィ・・・
しかしかおりもガードするも、ガードした腕にダメージが走る。
更に反撃してこないからと、かおりにストレートを叩き込んでいく千里。
だが、フラフラしているかおりがいきなりストレートをスウェーで避けると、千里の脇腹にボディを叩き込んだ。
ボシュ・・・
「ウゲッ・・・」
これには一発でマウスピースを吐き出す千里。
堪らずクリンチしていくのは千里の方で、かおりもフラフラだったが抱きつく展開になっていく。
『ブレークっ・・・』
レフリーがクリンチしている両者を離すと、試合続行を告げた。
『ファイトっ!』
お互いがフラフラしている状態だが、血塗れのかおりが軽くジャブを放つと、千里もフックを返す。
ガードを固めるかおりに、千里のストレートが放たれると、かおりがショートアッパーを放った・・・。
バシィィィ・・・
「ぶふぅぅぅぅぅ・・・・・・」
かおりのショートアッパーが、偶然なのか千里の顎を打ち抜いた・・・。
次の瞬間、千里の身体がマットに崩れ落ちていった・・・。
グシャ・・・
顔を上に上げてから、崩れるように顔面からダウンした千里。
『ダウン・・・』
レフリーがダウンを確認してカウントを数えるが、千里が顔面からダウンしたダメージからもピクピクしていると、ここでレフリーは試合を止めていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に、かおりもグッタリと座り込む。
リングサイドからは急いでリングドクターがリングインして千里を診ていく。
『ただ今の試合、延長ラウンドで真鍋かおりのKO勝利となりました!』
優勢に試合を進めた千里だったが、まさかの逆転負けとも言える展開。
リングドクターに応急処置を受けるが、必死に立ち上がろうとする千里。自分が負けた事を理解していない様子に、かおりも立ち上がるとロープに寄りかかりながら鼻血などを気にしていた。
かおりも応急処置を受けると、千里より先にリングを後にするのであった。
千里はこの後、リングを後にしてから負けたと言う事から、かおりに対してリベンジしたいと考えるのであった・・・。
第11試合
『第11試合、選手入場っ・・・』
白いマットには、壮絶なボクシングマッチで飛び散った血の痕が生々しいが、そのリングに登場したのは、Oプロから売り出し中の女優、仲山恵だった。タレントとして売れる為には、この裏での壮絶な地下プロレス。そのリングで自ら身体を張って売り出さないとと言う説明に、プロレス特訓を積んでのリングインだった。
緊張した表情を浮かべながらも、身長167p、上から87、60、86の身体を白いスポーツビキニに包んで観客に一礼していく恵。
その恵の対戦相手としてリングインするのは、グラビアなどで売り出している鈴本茜だった。バラエティ番組などにも出ている茜だったが、恵と同じく地下プロレスのリングは初めてで、プロレス特訓を受けたが緊張している様子。身長166p、上から88、58、82の身体を白い競泳水着に包んでの登場の茜。豊満なバストの膨らみに観客の視線が集まっている。
『青コーナー〜・・・身長167p、上から87、60、86・・・仲山〜恵〜っ!』
コールを受けると一礼していく恵。
『赤コーナー〜・・・身長166p、上から88、58、82・・・鈴本〜茜〜っ!』
コールを受けて一礼していく茜。水着を気にしながらもコーナーに寄りかかっていった。
共に地下プロレスで言うヘビー級に属する体格。この新人同士のデビュー戦に観客達の視線はリングに集まった・・・。
『カァーン!』
ゴングと同時に、茜と恵はコーナーから飛び出すと、一定の距離を置いて睨み合っていく。
しばらくすると、ガッチリと手四つ状態で組み合う2人。
力比べの体制になると、お互いが力みながら踏ん張っていくが、なかなか一方が押し勝つと状態にはならなかった。
意地になっていく2人は、背中などに早くも汗を浮かばせていた。
膠着する状態に、観客席からも野次が飛び始めた・・・。
『何やってるんだよ、早く取っ組み合えよ!』
その野次に焦り出す2人は、お互いが手を放して距離を置く。
すると、恵が気勢をあげてドロップキックを放っていった。
バシィィィ・・・
「このぉぉぉぉ・・・」
「ああんっ・・・」
ドロップキックをバストを叩き込まれて、茜が悲鳴をあげて転がっていく。
更に恵がストンピングを叩き込んでいくと、茜が近くのロープを掴んでレフリーにアピールした。
「ロープっ・・ロープっ!」
茜のアピールにレフリーが恵を止めると、恵は距離を置いていくが何かを狙っている様子。
茜も水着を気にしながら立ち上がると、恵が走り込んでラリアットを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「あうっ・・・」
堪らずロープに寄りかかる茜。
更に恵が水平チョップを喉元に叩き込むと、咳き込む茜。
「こふっ・・こふっ・・」
苦しんでいる茜の腕を掴む恵。
「いくよぉぉぉぉ・・・」
観客席に向かってアピールすると、一気にロープに振っていく。
ロープから戻った茜に勢い良く助走をつけると、ネックブリーカードロップを仕掛けていく恵。
バシィィ・・・
これには後頭部を打ち付けられて痛がる茜。
恵はゆっくりと覆い被さってフォールするが、茜が返す。
返す茜をマットに座らせて、恵がスリーパーで締め上げていく。
ググッ・・・グッ・・・
必死にロープに手を伸ばしていく茜。
恵もギブアップ狙いで締め上げるが、茜も必死になって耐えていた。
しばらくして恵が技を解くと、茜は転がるようにしてロープに逃れていく。
ロープを掴む茜に、恵はストンピングを叩き込んでいった。
バシッ・・バシッ・・
「ロープっ・・・レフリーぃぃぃぃ・・・」
茜がレフリーにアピールすると、ストンピングを仕掛けている恵を止めていくレフリー。
『ロープっ・・・ロープっ・・・』
レフリーが止めると、恵が不機嫌そうな表情を浮かべて突き放す。
「何がロープよ、関係ないでょ!」
エキサイトする恵。
茜が堪らずリング下に転がり落ちると、恵もリング下に降りていく。
グイッ・・・
髪を掴んで起こしていく恵。
「これでも喰らえっ!」
恵はフラフラしている茜を鉄柵に振ろうとハンマースルーを仕掛けるが、いきなり茜が返した。
「負けないわよ!」
すると、鉄柵に振られた恵が叩き付けられて、鉄柵に寄りかかるようにダウンした。
ガッシャーン!
鉄柵に叩き付けられて、苦悶の表情を浮かべる恵。
更に茜が髪を掴んで起こしてから、近くの鉄柱に肩口から叩き付けていく。
ゴキッ・・
「きゃあぁぁぁぁ・・・」
恵が絶叫すると、肩を押さえてフラつきながら痛がっている。
その痛がる恵をリングに戻していくと、ストンピングで痛めつけていく茜。
バシッ・・バシッ・・・
蹴り続けられると、恵もロープを掴んでレフリーにアピールすると、茜は距離を置いて恵を睨み付けていく。
グラビアでは見せない鋭い視線・・・。
恵も茜を警戒しながら立ち上がると、ここでレフリーが続行をアピールする。
『ファイトっ!』
レフリーの掛け声に恵と茜が距離を詰めていく。
すると、茜が走り込んでラリアットを仕掛けると、恵の喉元に炸裂した。
バシィィィ・・・
「ぐふうっ・・・」
口から涎の飛沫を飛ばしていく恵だが、威力が不十分だったのか、倒れはしなかった。
続けて茜がローキック気味の蹴りを入れてから、背後からスリーパーを仕掛けていく。
グイッ・・
顎を絞められて苦しむ恵。
茜の腕を掴んで逃れようとするが、茜も絞めているから逃れられない。
レフリーもギブアップの確認をしていくが、恵は必死に耐えていく。
ロープに逃れたくても逃げられないからと、恵は藻掻きだす。
すると、頭を振っていると、茜もデビュー戦だから密着が甘く、恵の後頭部が顔面に炸裂した。
ゴキッ・・・
「痛いぃぃぃぃ・・・」
堪らず悲鳴をあげて技を解いてしまう茜。
恵も急いでロープに逃げて呼吸を整えると、茜が顔面を両手で押さえていた。
すると、指の間から血が見えている。
そう、恵の後頭部が当たって大量の鼻血を流していたのだ・・・。
茜も鼻血に驚いていると、恵は構わず近づくと張り手を叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「試合中よっ!」
「あうっ・・」
張り手を受けると、茜は血飛沫をあげるようにして、白い競泳水着を赤く染めていく。
更に首投げからマットに叩き付けると、茜は鼻血に動揺しているのか、四つん這いの状態からマットに滴り落ちる血に驚いていた。
その驚く茜に、恵はステップキックを顔面に叩き込むと、更に茜の鼻血が激しくなっていく・・・。
グッタリとマットに倒れ込む茜。
恵は一気に背中に座り込むと、キャメルクラッチを仕掛けていく。
グイッ・・・
「あああああっ・・・・」
技を仕掛けられて悲鳴をあげる茜。嫌がるように腕を動かしていくが、恵に技を極められていく。
更に恵が茜の両腕を脚にフックして、茜を追い込んでいく・・・。
すると、茜がキャメルクラッチの激痛と、鼻血の精神的動揺にギブアップしてしまった・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、恵が技を解いて立ち上がる。
茜はグッタリしていくと、恵が心配してか立たせていくと、茜は涙目になっていた。
レフリーが恵の腕を挙げていくが、恵は涙目の茜の腕も挙げていくのであった。
第12試合
『第12試合・・・選手入場っ!』
リングアナが叫ぶと、花道から姿を現したのは現役アスリート、ビーチバレー選手でありモデルでもある麻尾美和だった。
緊張している様子だが、流石は一流アスリートだけあって、黒いスポーツビキニ姿で堂々とリングインすると、観客席に向かって一礼していく。
その美和の対戦相手として選ばれたのが、ドラマでバレーの経験があると言う理由から、上都彩だった。
白い競泳水着姿の彩は、流石は数試合地下プロレスの経験があるだけに、堂々とリングインして観客席に向かって笑顔で手を振っていた。
「みんなぁ〜、元気ハツラツぅ?」
元気に振る舞う彩だが、対戦相手の美和に緊張感は隠せない・・・。
『青コーナー〜・・・身長171、上から83、62、86〜・・・麻尾〜美和〜っ!』
コールを受けて一礼していく美和。
『赤コーナー〜・・・身長162、上から82、58、84〜・・・上都〜彩〜っ!』
一方、彩もコールを受けると一礼していくが、水着を気にしている様子。
レフリーによるルール説明などが終わると、ゴングが鳴り響いた・・・。
『カァーン!』
ゴングと同時に、彩が元気に飛び出してドロップキックを仕掛けていく。
バシィィィ・・・
これには美和が倒れると、彩は素早く立ち上がって起きあがる美和にドロップキックを叩き込む。
バシィィィ・・・
続けて起こしていくと、気勢をあげてロープに振っていった。
「いっけ〜っ!」
ロープに美和を振ると、片手を挙げてアピールしてからジャンピングニーパッドを叩き込む彩。
バシッ・・・
「イタッ・・・」
これには転がるようにリング下に落ちていく美和。
彩の膝がバストに当たったのか、胸を押さえて咳き込んでいた。
しばらくすると、美和がリングに戻ろうとすると、彩も構えて威嚇していく。
その状態にレフリーが彩をロープから離していくと、美和がリングに戻っていった。
『ファイトっ!』
レフリーが続行を指示すると、今度は片手を伸ばしていく彩。
プロレススタイルらしく、力比べを誘う。
美和も片手を伸ばして組むが、これは彩にとっては無謀だった・・・。
グイッ・・・
「痛いっ・・・イタタタッ・・・」
アイドルとアスリート。力では美和が上回っていた。
「彩ちゃん、ギブする?」
美和が余裕をもってギブアップを促すと、彩は意地になって首を横に振ると、少しずつロープに逃げていく。
片手を必死にロープに伸ばしていくが、美和も簡単にはロープに逃がさないとばかりに、ギリギリになると引っ張っていった。
「あああああああっ・・・・」
組まれた手に力が入ると、彩が悲鳴をあげていく。
だが彩も悲鳴をあげながらも、蹴りを入れて逃げようとすると、美和も手を放して距離を置いていく。
すると、彩がロープに走ってからエルボースマッシュを狙うが、美和のカウンターキックがお腹を襲った。
ドシュ・・
「ぐふうっ・・・」
堪らずお腹を押さえてダウンする彩。
グイッ・・・
その彩の髪の毛を掴んで起こしていく美和。
起こすと、一気にボディスラムでマットに叩き付けると、早くもフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
カウントが進むと、彩が返していく。
彩が返すと、観客席からは大きな拍手が起きていく。
美和は続けて彩を俯せの体勢にすると、腕を掴んでサーフボードストレッチを極めていく。
グイッ・・・
「痛いぃぃぃぃぃ・・・・いやあぁぁぁぁ・・・・」
彩が絶叫していくが、美和はグイグイと背中を足で押して痛めつけていく。
レフリーも彩にギブアップの確認をするが、彩は耐えていく。
「ノォォォォォォ・・・・ノォォォォォォォ・・・・」
彩が額から汗を流しながら耐える姿に、またも観客席から拍手と声援がおきていく。
しばらく攻め続けた美和が放すと、彩が呼吸を乱しながらグッタリする。
「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」
苦しそうな彩に対して、美和はスタミナも十分と言う感じで余裕が感じられたが、精神的には初めての地下リングと言う事で、どういう攻めをして良いかと戸惑っていた。
バシッ・・バシッ・・・
彩が這うようにロープに手を伸ばすと、美和は腰などへストンピングを叩き込む。
何とか彩がロープに逃げると、レフリーが美和を離していく。
彩が呼吸を整えながら立ち上がるが、苦しそうな表情を浮かべていた。
近づく美和に水平チョップで抵抗する彩。
すると、美和も強烈な水平チョップを返していく。
バシィィィィーン!
美和の水平チョップが喉元に炸裂すると、彩は堪らず膝をついてダウンする。
更に近づく美和に、彩は必死にお腹にグーパンチを叩き込んでいくと、美和は無理矢理起こしていった。
すると、一瞬の隙をついて彩がバックを奪って逆さ押さえ込みを狙う。
『ワン・・・・ツー・・・・』
突然の逆転技に美和は両足をバタバタさせて返していくと、焦った表情を浮かべる。
一方、彩はカウント2で返された事に、悔しそうにマットを叩いていく。
立ち上がる美和と彩。
今度は彩が必死になってタックルを仕掛けて倒しにいくが、美和も潰していく。
俯せ状態になる彩。上から抱え込む美和。
ここで美和が、総合格闘技の様に膝を浮かせていくと、無防備の彩の脳天に膝蹴りを狙おうとする。
すると観客席から声が飛ぶ。
『膝は可哀相だよ、膝は!』
その声に美和が膝を下ろしていくと、一気に立ち上がっていく。
彩もフラつきながらも立ち上がると、美和が一気にスリーパーを仕掛けた。
「ああああああっ・・・」
すると彩が喚きながらロープに逃げると、レフリーが急いで美和を離していく。
『麻尾っ、早く試合を決めてやれよ!』
『上都っ・・・アイドルの意地見せろよ!』
観客席も盛り上がるが、彩は苦しそうだった。
その苦しい彩に、美和は容赦なく組み付いてボディスラムで叩き付けると、逆エビ固めで痛めつけていく。
グイ・・グイグイッ・・・
「痛いぃぃぃぃ・・・いやあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
絶叫していく彩。必死にロープに手を伸ばすが、美和のガッチリと極めた逆エビ固めの前には逃げることが出来なかった。
レフリーもギブアップを確認するが、彩は必死に耐えていく。
美和もギブアップすると思い、必死に反らせていくが、彩の意外な根性に驚きを隠せない。
『ギブアップ?・・・上都っ、ギブ?』
「ノォォォォォ・・・・ギブしないっ!・・・ノォォォォォォ・・・・」
レフリーの問いかけにも激しくギブアップを拒む彩。
なかなかギブアップを口にしない彩に、美和は技を解いていく。
グッタリとマットに俯せになる彩に、美和は容赦なくキャメルクラッチを仕掛けていった。
グイッ・・・
顎を極められて、悲鳴もあげられずに両足をバタバタさせて苦しむ彩。
レフリーもギブアップの確認をするが、彩はまたも耐えていく。
だが目は涙目になっている・・・。
美和は仕方なく技を解いていくが、これで決着を着けようと、仰向けにしてから足4の字固めを極めた。
グイッ・・
「あああああああああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
あまりの激痛に彩が絶叫する。
「ギブアップ?・・・ギブする?」
美和もギブアップを促すが、彩は悲鳴をあげるだけだった。
だが、ダメージからマットを激しく叩き出した。
「痛いぃぃぃ・・・痛いぃぃぃぃぃぃぃぃぃ・・・・」
泣きながら悲鳴をあげている彩。レフリーも泣き出した彩に戸惑う・・・。技を仕掛ける美和も・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ここで売れっ子の彩が、足を壊したら大変だからとレフリーが試合を止めた・・・。
ゴングの音に美和が技を解くと、彩は膝を抱えるように丸くなって泣いていた。
レフリーが美和の腕を挙げていくと、美和は黒服からタオルを借りて彩に手渡すのだった・・・。
この後、彩はリングドクターにチェックを受けてから、担架で運ばれていくのであった・・・。
第13試合
『第13試合っ・・・選手入場っ!』
リングアナのコールでリングインするのは、雑誌でグランプリにも選ばれた高辺あいと、梨奈の2人だった。今夜が地下プロレスデビューの2人は、緊張した表情を浮かべながらも、自らのコーナーに進むと軽く会話をしてお互いが落ち着かせようしている様子。
その2人の対戦相手としてリングインしていくのが、こちらも今夜が地下プロレスデビューの愛河ゆず季と濱田翔子だった。
あいと梨奈は白いビキニに白いリングシューズ。ゆず季と翔子は黒いビキニに黒いリングシューズ姿。
『青コーナー〜・・・身長160p〜・・・上から84、58、79〜梨奈〜っ!』
コールを受けて一礼していく梨奈。
『身長165p〜・・・上から85、61、88〜・・・高辺〜あい〜っ!』
同じく一礼していくあい。プロレス特訓を積んできていると言う情報はあるが、17歳タッグがどういう試合を見せるか、観客達も注目していた。
『赤コーナー〜・・・身長157p〜・・・上から80、54、83〜・・・濱田〜翔子〜っ!』
グラビアなどで活躍している翔子も、さすがにリングは初めてで戸惑いながらも一礼していく。
『身長157p〜・・・上から100、60、89〜・・・愛河〜ゆず季〜っ!』
一礼していくゆず季。観客席からは、その100p三桁バストに視線が集まる。
レフリーがルール説明などをした後、各のコーナーに戻っていく両チーム。
『カァーン!』
早くもゴングが鳴らされると、まずはあいとゆず季から先発で試合が始まる。
テコンドーを特技にもあげているゆず季は、あいより余裕を持って距離を置いていく。
対して、あいは緊張した表情ながらも、少しずつ組み合うチャンスを伺う。
「てやっ!」
いきなりゆず季の踵落としが繰り出されるが、これは距離もあって不発。更にはあいの身長から脳天には届くものではなかったが、牽制の意味では効果はあったようだ。
コーナーの梨奈も驚いているが、あいは蹴られてはと距離を更に置いていく。
すると、今度はあいから走り込んでネックブリーカードロップを狙っていくと、上手く決まってゆず季を後頭部からマットに叩き付ける。
バシィィィ・・・
更に寝技を狙うあいだが、ゆず季が返して転がるようにして立ち上がった。
その立ち上がったゆず季の自慢の100pバストにドロップキックを放つあい。
グニュ・・・
「あうっ・・・」
バストを蹴られてフラつくゆず季。
更にあいがドロップキックを連発すると、堪らず倒れ込んだ。
倒れたゆず季にスリーパーで組み付くあい。
グイッ・・・
早くも汗が浮かび上がる両者。あいも必死に締め上げていく。
ゆず季は苦悶の表情を浮かべながらも、ロープに逃げようと耐える。
しばらくして、あいが技を解いてからストンピングを叩き込むと、ゆず季もお腹にパンチを叩き込んで抵抗する。
あいも苦しいからと、更に張り手を叩き込むと、ゆず季も立ち上がってからミドルキックを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
強烈なミドルキックにあいの動きが止まると、更に前蹴りをお腹に叩き込んでダウンを奪うゆず季。
勢いある前蹴りがお腹に決まって、お腹を両手で押さえ込むように座り込むあい。表情は苦痛に一杯だった。
早くもゆず季がコーナーに戻って翔子とタッチ。
苦しみながら立ち上がるあいに、翔子がドロップキックを放っていく。
バシッ・・・
軽量な翔子のドロップキックだが、十分にあいを倒していく。
グイッ・・
そのあいの髪の毛を掴んで起こしていく翔子。
基本的なヘッドロックで締め上げると、あいがいきなり身体を密着させていくと、一気にバックドロップで切り返した。
バシィィィ・・・
後頭部からマットに叩き付けられて、翔子は天井を見上げる体勢。
コーナーではゆず季が心配そうに声を飛ばすが、あいもお腹のダメージが残るからと、急いでコーナーの梨奈にタッチしていく。
元気良く梨奈が飛び出すと、起きあがろうとする翔子にステップキックを叩き込んでから、起こしてロープに振っていく。
「いくよ〜っ!」
観客席にアピールする梨奈は、自らも勢いをつけるとボディアタックを仕掛けた。
バシィィィ・・・
上手く技が決まると、梨奈は早くもフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
しかし翔子が肩を浮かせていくと、梨奈は立ち上がってから距離を置く。
翔子がフラつきながらも立ち上がると、梨奈は勢い良く走り込んでラリアットを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
しかし当たりが浅く、翔子がフラついているが、逆に背後からドロップキックを放った。
バシィィィ・・・
これには梨奈がフラつきながらリング下に転落していく。
すると、コーナーからはゆず季が翔子にタッチを求めていた。
「タッチっ・・・タッチ!」
ゆず季の声に、翔子はタッグ戦だからとタッチしていくと、ゆず季は梨奈のリングインを待つ。
リング下では梨奈がゆず季を見上げると、ビキニを気にしながらリングに戻っていく。
ゆず季もロープ際では攻めずに、リングに戻った梨奈と距離を置く。
体格的にはゆず季が一番恵まれている今回のリング上。
梨奈もゆず季と距離を置いて睨み合うと、走り込んでエルボースマッシュを仕掛けた。
バキッ・・・
ゆず季の頬に肘が炸裂すると、続けてボディスラムを狙っていく梨奈。
だが体重差から持ち上げられないと、逆にゆず季がボディスラムで叩き付けた。
バッシーン!
「いや〜!」
悲鳴をあげる梨奈に、顔面狙いで100pのバストを利用してバストプレスで押し潰すゆず季。
グニュ・・・・
「あうっ・・・」
両足をバタバタさせて藻掻き苦しむ梨奈。
ゆず季はそのままバストを押しつけていくと、梨奈は呼吸も苦しくなり藻掻いていく。
しばらくすると、ゆず季が立ち上がっていく。
梨奈は呼吸を荒げてダウンしていると、ゆず季がゆっくりと跨いでいく。
片手を挙げてアピールすると、そのままお腹にヒップドロップを叩き込んだ。
ボシュ・・・
「ぐふうっ・・・」
ゆず季のヒップドロップ爆弾に、梨奈は激しく藻掻き苦しむ。
口をパクパクして苦しんでいると、ゆず季が髪を掴んで起こしてヘッドロックで締め上げる。
梨奈もバックドロップで返したいが、ダメージとゆず季の体重で投げる事ができない。
苦しむ梨奈に、ゆず季はブルドッキングヘッドロックで痛めつけると、梨奈は絶叫していく。
俯せになる梨奈に、キャメルクラッチで痛めつけていくゆず季。
グイッ・・グイグイッ・・・
顎を極められて、必死にゆず季の手を放させようとする梨奈。
足をバタバタして苦しむ梨奈だが、ギブアップせずに耐えていく。
しばらく攻めていたゆず季だったが、技を解いてから立ち上がって距離を置いていくと、梨奈の立ち上がるのを待った。
苦悶の表情で立ち上がる梨奈。
だが、姿勢が低いところを狙って、ゆず季が必殺の踵落としを仕掛けた。
シュ・・・
しかし梨奈の脳天には当たらず、肩に踵が炸裂すると、悲鳴をあげて梨奈が座り込んだ。
痛そうに肩を押さえていると、今度はバストに蹴りを入れていくゆず季。
グニュ・・
「痛いっ・・・」
堪らず声をあげる梨奈。
更に顔面にも非情な蹴りを入れていくと、梨奈が大の字になってダウンする。
ゆず季はガッツポーズで観客にアピールすると、ゆっくりとコーナーの翔子とタッチしていく。
「タッチっ・・・」
タッチした翔子は、倒れている梨奈にフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・・』
しかし梨奈はデビュー戦は勝ちたいとばかりに、必死になって返していく。
苦しい梨奈に、翔子は足4の字固めを極めると、反対コーナーのあいにアピールしながら梨奈を痛めつけていった。
グイッ・・・
「痛いぃぃぃぃ・・・いやあぁぁぁぁぁぁ・・・・」
梨奈が足4の字の激痛に絶叫していく。
反対コーナーでは、あいが梨奈の苦しむシーンに心配そうに見つめている。
レフリーも梨奈の苦悶の表情にギブアップか問いかけるが、梨奈は必死に耐えていく。
しばらくすると、翔子は技を解いて立ち上がってから、梨奈のバストへストンピングを叩き込んだ。
グニュ・・
「痛いっ・・・」
女性の急所の一つでもある胸を蹴りこまれ、梨奈が痛がる。
堪らずロープに逃げると、レフリーが割って入り翔子を離した。
梨奈が呼吸を荒くしながらも立ち上がると、レフリーが試合続行を促す・・・。
『ファイト!』
その掛け声に、翔子が距離を詰めていくが、いきなり梨奈が低空タックルを仕掛けた。
タックルと言うより抱きつくと言っても過言でないが、形は悪くともテイクダウンを奪った梨奈。
翔子も驚いた表情を浮かべるが、梨奈はゆっくりとサイドポジションを奪っていく。
しかしスタミナが切れかかっているのか、ここから動きがない梨奈。
翔子もどうして良いか解らないから戸惑うが、体重を掛けられているからスタミナを少しずつ失う。
しばらくすると、動きがないからレフリーが止めていくと、お互いを立たせていく。
続行になると、翔子がエルボースマッシュを仕掛けると、梨奈も負けじとエルボーを返す。
梨奈の肘に翔子がフラつくと、梨奈はチャンスとばかりに首に腕を巻き付けてDDTを仕掛けた。
バシィィィ・・・
「あうっ・・・」
脳天からマットに叩き付けられて、翔子は朦朧とした意識でダウンする。その隙に、梨奈はコーナーに走り込んであいとタッチするのであった。
立ち上がる翔子に、あいの勢いあるドロップキック炸裂する。
倒れ込むが翔子も立ち上がる。しかしあいがドロップキックを顔面に叩き込んで倒していく。
勢いよく決まって、翔子が顔面を両手で押さえて悲鳴をあげていると、あいはロープに走って勢いをつけて、スライディング式のドロップキックを叩き込んだ。
ボシュ・・・
「いやあぁぁ・・・」
脇腹に炸裂すると、翔子は悲鳴をあげて転がりながらリング下に落ちてしまった。
リング下で苦しそうな表情を浮かべる翔子。ビキニを気にしながらリングに戻るが、あいにエルボースマッシュを叩き込まれてフラフラになっていく。
そのフラつく翔子に、一気にボディスラムで叩き付けてフォールしていくあい。
『ワン・・・・ツー・・・・』
しかしコーナーからゆず季がカットに入ると、レフリーのカウントも止まった。
あいは蹴られたからとコーナーに戻るゆず季を指さして怒ると、グッタリとする翔子にパイルドライバーを仕掛けていく。
ゆず季もあいにアピールするが、あいがゆっくりと脳天から叩き付けると、翔子は大の字になってからピクピクと身体を痙攣させた。
グイッ・・・
その翔子を起こしてから、あいはコーナーに振っていく。
バシッ・・・
力なくコーナーに激突して崩れ落ちる翔子。だがそのコーナーはゆず季の待つコーナーだから、タッチしてゆず季が登場していく。翔子は苦しそうな表情を浮かべてコーナーに倒れていた・・・。
ゆず季の登場に、あいも距離を置いて構えていると、いきなりゆず季が走り込んでボディアタックで倒していく。
100pバストを使ったボディアタックは強烈で、あいは倒れると急いで立ち上がる。
更にゆず季が姿勢が低くなっている所を狙って踵落としを狙うが、あいは避けてタックルから倒していく。
一気に腕拉ぎ逆十字固めを極めていくあい。
関節を極められて痛がるゆず季は、焦るようにロープに足を伸ばして逃げた。
『ブレークっ・・・』
レフリーが技を解かせると、あいは続けてスリーパーを仕掛けるが、ゆず季が暴れてロープに逃げる。
ロープに逃げるが、あいはコーナーまで無理矢理に押し込むと、梨奈にタッチしていく。
タッチすると、あいがフロントスリーパーで捕まえて、梨奈がトップロープに上がってからゆず季の背中にチョップを落とす。
バシッ・・・
チョップを受けて膝を落とすゆず季。
だが目の前の梨奈のお腹にパンチを入れると、梨奈も苦悶の表情を浮かべながらも顔面にヒザ蹴りを叩き込む。
バキッ・・・
これにはゆず季の動きが止まると、ロープに走ってから後頭部にドロップキックを叩き込む梨奈。
グッタリと俯せにダウンするゆず季。ロープに手を伸ばすが、梨奈が両足首を掴んでロープから離すと、キャメルクラッチを極めていく。
グイッ・・・
「あうっ・・・」
上半身を反らされていくと、水着に包まれた100pのバストが強調されるゆず季。
梨奈もギブアップ狙いで揺さぶると、コーナーからあいが入って強烈なキックをバストに叩き込んだ。
胸を蹴られて呼吸も苦しいゆず季。更にあいが顔面へノーガードキックを叩き込むと、ゆず季はグッタリとしていく。
梨奈が技を解くと、ゆず季を仰向けにしてフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
しかしゆず季が返すと、梨奈はマットに座らせた状態からスリーパーで絞め上げると、スタミナを奪っていく。
ゆず季も苦しい状態が続くと、反対コーナーから翔子がカットに入ってきた。
スリーパーを仕掛けている梨奈の後頭部に蹴りを入れる翔子。
堪らず梨奈が放すと、ゆず季もフラフラしながらも立ち上がっていく。梨奈は後頭部を蹴られたからあいにタッチしていくと、あいがゆず季にローキックを叩き込む。
すると、ゆず季もハイキックを狙っていくが、あいが上手くガードした。
だが、ゆず季のミドルキックはガードが出来ずに苦悶の表情を浮かべると、続けてハイキックが炸裂する。
バシィィィ・・・
フラつくがダウンはしないあい。更にゆず季がお腹にパンチを叩き込んでから、姿勢を低くさせてから踵落としを狙う。
だがあいが脚を上げた時に組み付いていくと、バランスを崩させて倒していく。
俯せ状態になると、あいがチョークスリーパーを狙って腕を絡ませていくと、ゆず季も必死に逃げようと藻掻く。
あいは更に両脚をゆず季の身体に絡ませると、胴締めスリーパーに移行していった。
ゆず季の表情が苦悶に歪む。
翔子がまたもカットに入るが、これには梨奈も翔子を止めてお互いが縺れ合ってリング下に落ちていく。
リング上ではあいがスリーパーで締め上げていくと、ここでゆず季が堪らずギブアップしていった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に技を解いていくあい。
しかし収まりきれないゆず季は、立ち上がるとエキサイトしているからと、立ち上がるあいの脳天に踵落としを炸裂させた。
ゴキッ・・
これには失神寸前状態になってマットに崩れ落ちるあい。
同時に会場内からはブーイングがおきるが、更にストンピングで痛めつけていくゆず季。
リング下から梨奈が急いで戻るが、翔子もゆず季に加勢して喧嘩みたいになっていくと、黒服なども入って止めていくのであった。
新人4人によるデビュー戦。意外な展開で終わりを見せたのだった・・・。
第14試合
『第14試合っ・・・選手入場っ!』
リングアナがコールすると、リングインするのはデビュー2戦目の元RQの左藤志津香。
グラビアアイドル並みの巨乳をアピールする為か、白いビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、コーナーで飛び跳ねたりしてウォーミングアップしていく志津香。
早くも可愛らしい声に、大きなバストと言う志津香に歓声が送られていく。
「頑張りま〜す!」
笑顔でリングサイドの観客に手を振り、笑顔を振りまく志津香。
しかし、その志津香の表情が数分後には変わっていく・・・。そう、対戦相手を見て驚きの表情を浮かべた・・・。
反対コーナーに姿を現したのは、元バレー選手でありモデルに転身と言う川村めぐみだった。
赤いビキニ姿のめぐみがゆっくりとリングインすると、その193pと言う長身に志津香も観客も驚く。
『青コーナー〜・・・T160B86W58H85〜・・・左藤〜志津香〜っ!』
コールを受けて一礼していく志津香。しかしめぐみの身長に驚きを隠せない・・・。
『赤コーナー〜・・・T193B89W68H91〜・・・川村〜めぐみ〜っ!』
コールを受けて一礼するめぐみ。プロレス特訓はあまり受けていないようで、高い身体能力を使った試合をしろと指示を受けていた・・・。
『カァーン!』
早くもゴングが打ち鳴らされると、お互い距離を置いていく。
しばらくすると、志津香から踏み込んで水平チョップを叩き込んでいく。
バシィィィ・・・
力強くチョップがビキニに包まれたバストに炸裂すると、めぐみの表情が苦痛に歪む。
身長差から、喉元が狙えないからと志津香が続けてショルダータックルから倒そうとするが、めぐみはフラつくが倒れない。
逆に志津香をロープに振っていくめぐみ。
勢い良くロープから戻ってくる志津香に、カウンターキックを顔面に炸裂させていく。
バキッ・・・
「ふぎゅう・・・」
変な悲鳴をあげて倒れ込む志津香。身長差から、簡単に顔面に足が届いていくので、志津香にとってはきつい展開になっていた。
グイッ・・・
更に髪を掴んで起こしてから、豪快にボディスラムで叩き付けていくめぐみ。
バッシーン・・・
「ああんっ・・・」
背中から叩き付けられて、悲鳴をあげていく志津香。
堪らずリング下に逃げていく志津香だったが、めぐみもリング下に降りていく。
必死にお腹にパンチを叩き込んで抵抗する志津香だが、めぐみは左右の張り手から組み付くと、場外でもボディスラムで投げつけていく。
バッシィィィ・・・
「うぐうっ・・・」
またも苦悶の表情を浮かべて藻掻き苦しむ志津香。
グイッ・・
「リング上で決着をつけないとね・・・」
めぐみが無理矢理に志津香をリングに戻していくと、続けてリングに戻っていく。
志津香も立ち上がろうとすると、めぐみはコーナーに押し込んでいくと、喉元に水平チョップを叩き込んで動きを止めていった。
フラつく志津香の両腕をトップロープに掛けていくと、めぐみは拳を握りしめていく。
ボシュ・・
「ぐぶうっ・・・うっぷ・・・」
いきなり鳩尾にめぐみの拳が叩き込まれると、目を見開くようにして志津香が苦しむ。
更に左右のパンチがボディに炸裂していくと、志津香の口から涎が垂れ落ちていった・・・。
「ううっ・・・く、苦しい・・・うっうっ・・ぷっ・・・」
アスリートの鍛えられた腕力から繰り出されたパンチ。志津香はサンドバック状態で苦しむ。
めぐみもリング上では相手に情けを掛けずに、逆に自分が上になっていく為に利用しろと言われていて、モデルとして活躍するにもここでアピールしないといけないと感じていた。
ここでレフリーがコーナーから解放していくが、パンチ攻撃のダメージからフラつく志津香。
レフリーの続行の合図はあるが、志津香もガードをあげて構えていく。
すると、めぐみは距離を置いて睨み付けると、一気に左右のローキックを叩き込んだ。
バシッ・・バシッ・・
形こそ良くないが、破壊力のあるめぐみのローキックにダウンしていく志津香。
苦悶の表情を浮かべながらも、志津香が必死に立ち上がっていく。
すると、めぐみは首相撲の体勢にキャッチして、下から顔面を蹴り上げる膝蹴りを叩き込む。
バキッ・・
鈍い音と共に、志津香の身体が力なくマットに崩れ落ちていく。
その志津香の髪を掴んで起こしていくめぐみ。
涙目になっている志津香に、更に顔面狙いの膝蹴りを叩き込むと、志津香も両腕でガードするが、腕が内出血する程の衝撃にフラフラしていく。
その志津香のボディに更にパンチを叩き込んでいくめぐみ。
ボシュ・・グシュ・・
「はうっ・・・ぐふうっ・・・」
身体をくの字にさせて必死に耐えようとする志津香。
逆に、打撃は練習してきていないはずが、本能のままか志津香も殴り返した。
バシッ・・
これにはめぐみもガードするが、更にパンチを返していく。
顔面は反則だからと、お互いが首から下を狙っていく。
だが次第にロープに押し込まれていく志津香は、髪を掴まれていく。
志津香も顔面への膝蹴りを警戒しているのか蹴られる事を構える。
だが、めぐみはボディに膝蹴りを入れると、力の抜けた志津香の顔面に膝蹴りを叩き込んだ。
バキッ・・・
この一撃で、志津香の身体がマットに崩れ落ちた・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ここでレフリーが危険と感じて試合を止めていった。
急いでリングドクターが志津香の応急処置にいくが、意識を朦朧とさせている志津香。
一方、勝利しためぐみは拳を突き上げて観客にアピールすると、KO状態の志津香の様子を気にして近づく・・・。
地下リングで2試合目の志津香は、今夜規格外の大きさの相手に倒されてしまった・・・。
一方、今夜がデビュー戦のめぐみは、次回は格闘技戦で参戦してみたいと考えていた・・・。
第15試合
『第15試合っ・・・選手入場っ!』
リングアナのコールでリングインするのは、セレブ婚から離婚・・・そして不倫が原因ではと色々と騒がせた沖菜恵だった。
堂々とピンク色のビキニに白いリングシューズと言う姿でリングインすると、観客席に一礼していく。
流石に地下プロレスサイドから、今夜は不倫離婚精算デスマッチと聞かされて、覚悟は決めてきている様子の恵。
だが、その数分後には恵は対戦相手を見て絶望感に包まれるのであった・・・。
リングに姿を現したのは、あの極悪女子レスラーのシャーク土家。
いつもの派手なペイントを顔面に施して、観客席にアピールしながらのリングインだった。
『特別試合っ・・・不倫離婚精算デスマッチを行います・・・』
リングアナのコールに、恵は黙ったままコーナーに寄りかかる。
『青コーナー〜・・・身長156p、上から84、59、85・・・沖菜〜恵〜っ!』
コールを受けると、軽く観客席に向かって一礼する恵。目の前の土家との対戦にプレッシャーを感じている様子。
『赤コーナー〜・・・シャーク〜・・・土家〜っ!』
コールを受けると、まさに威嚇するように宙に向けて火炎を吐き出す土家。
これには観客も恵も驚きを隠せない・・・。
『この試合は、凶器や反則攻撃についてはレフリーは止める事はありません・・・完全決着ルールです!』
もうルール自体が恵を痛めつける為にあるようなもの・・・。この説明に観客席が興奮している様子。
その中には、元IT企業社長の姿も・・・。結婚と同時に、芸能界・・・地下プロレスから引退を願っていたのに・・・派手好きな恵に愛想を尽かしたらしく、今夜はお仕置きマッチを一目見ようと来ていたようだ。
恵自身も何か考えている様子だが、体格差は圧倒的だった・・・。
『カァーン!』
ゴングと同時に、恵が奇襲攻撃に近い勢いで飛び込んでドロップキックを放っていく。
しかし跳ね返されると、転がるようにリング下に逃げていった。
「逃げるな〜っ、チビっ!」
土家がリング上から恵を挑発する。
だが恵はリング下で様子を見ていると、土家が何度もリングに上がれと手招きしていく。
だが恵が上がらないからと、土家がリング下に降りていくと、恵は急いで走って逃げていった。
観客席も盛り上がるが、土家は怒るように追いかけていく。
土家が恵に追いつきそうになると、いきなり恵がリングサイドからパイプ椅子を握りしめると、土家に叩き付けた。
ガッシャーン!
「何ぃぃぃ・・・」
土家も驚くが、脳天に叩き付けられて一瞬フラつく土家。
続けてお腹にもパイプ椅子の角を叩き付けると、急いでリング上に逃げていく恵。
土家はお腹など触りながらリング下で見上げていると、観客席からは恵に対して歓声が送られていく。
恵もリング上から土家の動きを見ているが、土家はゆっくりとリングに戻っていった・・・。
しかし、ロープ際で走り込んでの喧嘩キックを叩き込むと、続けてドロップキックを叩き込む恵。
土家がバランスを崩してまたもリング下に降りると、観客席は更に興奮に包まれた。
『メグミちゃ〜ん・・・いいよぉぉぉぉ・・・』
『化け物に負けるなよ〜っ!』
観客席からの声にも構わず、恵は土家の動きを注意深く見つめる。
序盤からアイドルの恵にペースを握られている土家だが、これも試合を盛り上げるため土家の作戦だった・・・。
ゆっくりリングに戻る土家だが、またも恵がステップキックなどから攻めていく。
今度はロープをしっかりと握りしめてリングに戻っていく土家。
ロープを越えると恵も距離を置いていくと、ロープに走って勢いをつけてエルボースマッシュを叩き込んだ。
ボシュ・・・
恵の肘が炸裂するが、土家はダウンせずに(当たり前か・・)逆にラリアットを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
「ふぐうっ・・」
変な悲鳴をあげて大の字にダウンする恵。
いきなりの反撃に、大の字になってはヒクヒクとしながら喉元を両手で押さえて藻掻く。
「オネンネはまだまだ早いんだよ・・・オラッ!」
更に土家がストンピングで蹴りこんでいくと、恵は苦しみながらもリング下に逃げていった・・・。
土家がリング下に降りると、恵は必死に走って逃げていく。
土家も追いかけようとするが、逆に観客席にガッツポーズなどアピールしながら恵を追いかける。
恵は反対側からリングに戻ると、ビキニを気にしながらも土家の動きを見つめる。
「逃げるなぁ、こらぁぁぁぁ・・・」
土家が叫びながらリングに戻ると、恵が距離を詰めていく。
バキッ・・・
走り込んでジャンピングニーパッドを叩き込む恵。
これには土家がフラつくと、続けてローキックを膝裏に叩き込む恵。
すると、土家が恵の手首を捕まえる。
「放しなさいよ・・・」
恵が嫌がるように藻掻く。
すると、土家はロープに振る体勢になっていくと、恵もロープに走らされると構えた。
だが・・・。
グシュ・・
「グボッ・・・ぐううぅぅぅ・・・」
しかし恵をロープに振るフリをして、土家はお腹に膝蹴りを叩き込む。
内臓を圧迫されて恵は口をパクパクして座り込むと、口からは胃液の様なものが垂れ落ちていた。
「これから美少女アイドルちゃんの公開リンチ、いくぞぉぉぉぉ・・・」
土家が拳を突き上げて叫ぶと、リングサイドなどから大きな歓声がおきていく。
『いいぞぉぉぉぉシャークぅぅぅぅ・・・・沖菜を滅茶苦茶にしてやれぇぇぇぇ・・・』
『期待してるぞぉぉぉぉ・・・』
恵も必死にパンチで抵抗を見せるが、土家に効くはずもなく逆に額にパンチを受けると、絶叫して転がっていく。
「痛いぃぃぃぃぃぃ・・・・」
その恵の髪を掴んで、起こしていくとボディスラム2連発からダメージを与えて動きを止めていく土家。
動きを止めてから、リング下に連れ出していく土家。
「くっ・・・や、やめてよ・・・」
恵も抵抗するが、土家は構わず子供にオシッコでもさせるように抱え上げる。
ビキニショーツが食い込みそうになるが、恵は恥ずかしさからも顔を赤らめていた。
「いくぞぉぉぉぉ・・・・不倫上等っ、ここが原因なら壊してやるぅぅぅぅ・・・・」
土家が恵をリングサイドにる鉄柵の上に持っていくと、広げられた股間を鉄柵の一番の上の所へ叩き付けた。
ゴキッ・・・
「うぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
これには恵が絶叫していく。
「ふふふっ、これで少しは反省するかな・・・この淫乱アイドルちゃんも・・・」
土家は更に恵を鉄柵に跨がせた体勢から、押しつけていくと言う残酷な責めをしていく。
これには恵は大声で叫んでいた・・・。
「いやあぁぁぁ・・・やめてぇぇぇぇ・・・痛いぃぃぃぃ・・・・イヤぁぁぁぁぁ・・・・」
容赦ない股間責めに、恵は悲鳴をあげていく。
しばらくすると、土家はリングに恵を上げていくと、コーナーに追い込んでいく。
バシィィィ・・・・
「ぶふぅっ・・・」
その恵の喉元に、強烈な水平チョップを叩き込む土家。
チョップの衝撃で、恵は口から涎の飛沫を観客席まで飛ばしていた。
グッタリとコーナーで座り込む恵。
グイッ・・・
「立てぇぇぇぇぇ・・・」
土家が叫ぶと、髪を掴んで恵を起こしてから、顔面をトップロープに押しつけて擦り付けていった。
ギュ・・ギュギュ・・・
「ぎゃあああああぁぁぁぁ・・・・熱いぃぃぃぃ・・・やめてぇぇぇぇぇ・・・」
ワイヤーを覆うゴムが、恵の顔に摩擦熱で激痛を与えると、恵は狂ったように叫んでいく。
更に土家がロープに押しつけてから、フラフラしている恵をトップロープとセカンドロープを使って磔にしていく。
両腕を絡まれて動けない恵。
「や、やめて・・・レ、レフリー・・・」
レフリーにロープから放してくれるように哀願するが、レフリーも恵を放置する。
その間に、土家が手に何かを持って近づく。
手には鈍い輝きを放つ五寸釘・・・。恵は五寸釘の存在に気が付くと、今までの数々の残酷な試合を経験していた恵だが、五寸釘の洗礼には恐怖した。
「レ、レフリー・・・は、反則、凶器・・・凶器よ!」
レフリーに凶器だとアピールする恵。
しかし土家はレフリーのチェックには上手く隠すと、近づいて一気にピンク色のビキニに包まれたバストに突き刺した。
グサッ・・・
「ぎゃああああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
恵の悲鳴が響き渡るリング上。レフリーも見るが、上手く隠していく土家。
更に五寸釘をビキニに突き刺す土家。
グサッ・・・
「いやああぁぁぁ・・・・。む、胸が、胸が壊れる・・・」
五寸釘が突き刺さると、激痛が恵を襲う。
少しずつピンク色のビキニに、赤い斑点のようなシミが浮かび上がっていく。
「ふふふっ、綺麗な身体してっから浮気なんてするんだよ・・・。しばらく火遊びできないように可愛がってやるから、覚悟しろ!」
土家が叫ぶと一気に五寸釘を続けて突き刺していく。
グサッ・・グサグサッ・・・
「やめてぇぇぇぇ・・・・いやあぁぁぁぁぁ・・・・あああああああっ・・・」
恵が激しく頭を振って絶叫していく。あまりの激痛に涙目になっていた。
「ふふふっ・・・・こんな邪魔な物は取ってやるよ・・・ほらっ!」
更に土家が力ずくでビキニを剥ぎ取ると、恵の形の良い乳房が露わになる。観客席からは大歓声がおきるが、次の瞬間には傷口から血が滲み出していった・・・。
するとレフリーが土家を止めて、恵をロープから解放していった。
ロープから逃れられても、胸を傷つけられて怯えた様子の恵。
両手で胸を押さえるが、土家は髪を掴んでロープに近づけると、傷ついた恵のバストをロープに押しつけた。
グニュ・・・
「いやっ・・・やめて・・・何するのよ!」
抵抗する恵だが、土家の力の前には意味はなかった・・・。
「覚悟しなっ・・・今夜はオマエの可愛らしいオッパイを破壊してやるから・・・ふふふっ・・・おらぁぁぁぁぁ・・・」
土家が叫ぶと、一気にロープに押しつけた恵を、左右に擦り付けていく。
ギュギュ・・・ギュ・・
「うぎゃああああぁぁぁぁぁっ・・・!」
摩擦熱から激痛に絶叫して泣き叫ぶ恵。
「ほらほらっ・・・いい泣きっ面じゃないの・・・」
更に土家は笑みを浮かべながらロープ責めをしていくと、恵の白い形の良い乳房に摩擦の痕が浮かび上がっていった。
土家の力で押しつけていくから、柔らかい乳房が傷つけられて、擦られた痕から血も滲み出ていく・・・。
更に泣き叫ぶ恵の乳房がロープに押しつけられていくと、ひしゃげて形を変えていく乳房・・・。
続けて髪を掴んで投げつけると、恵は絶叫しながらリング下に逃げていく。
土家が余裕の表情でガッツポーズをとっていると、恵はリング下で自らの乳房を気にしていた。
しばらくすると、恵がリングに戻るが土家も距離を置いて睨み付けていく。
トップレス状態の恵が距離を置くと、土家はいきなり走り込んで間合いを詰めてから、ラリアットで大の字にしていった。
バシィィィ・・・・
「げふうっ・・・・」
変な声をあげて大の字状態にダウンする恵。
更に土家のギロチンドロップが炸裂すると、恵は全身をヒクヒクしながら無抵抗状態になっていった・・・。
「ここからが本番だぁぁ・・・・」
土家が叫ぶ。
すると、恵をコーナーに逆さ吊りにしていくと、グッタリとしているからとお腹に爪先蹴りを叩き込む。
グシュ・・・
「んんっ・・グボッ・・・・」
堪らず口から胃液のようなものを吐き散らす恵。
『土家〜っ・・・いいぞ〜っ!もっと恵ちゃんを痛めつけろ!』
興奮した観客が叫ぶと、土家はニヤリと笑みを浮かべて、更にお腹を殴りつけていく。
ボシュ・・・ボシュ・・
「グエッ・・・オエッ・・・・ぐふうっ・・・」
サンドバック状態になっていく恵。レフリーもコーナーから解放せず、その苦しむ様子を見守る。
しばらくすると、土家はリングサイドから有刺鉄線竹刀を持ち出すと、恵に見せていく。
「や・・・やめて・・・」
コーナーから逆さ吊りになっている恵の目に、有刺鉄線の鈍い輝きが入ると、身体を震わせるように怯え出す。
その恵の、ビキニショーツのみに守られた股間へ竹刀が押しつけられていく・・・。
グサッ・・
「ぎゃあああああぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
ショーツを貫通して股間を傷つける有刺鉄線竹刀。恵は狂ったように泣き叫ぶが、土家は竹刀を離して高々と挙げてアピールしていく。
だが竹刀は使わず、土家はコーナーから恵を解放していった。
コーナーから解放され、グッタリとしていく恵。フラフラしながらもロープを掴んで立ち上がろうとすると、土家が髪を掴んでヘッドバッドを叩き込む。
ゴキッ・・・
「んああぁぁぁぁ・・・・」
両手で額を抑えながら喚く恵。
更に土家はコーナーに連れて行くと、剥き出しにになったコーナーポストの金具に額を打ち付けた。
バキッ・・・
「いやあぁぁぁぁぁぁ・・・」
恵の悲鳴がリング上に響き渡ると、恵の額が割れて、その端正な顔を赤く染めた。
必死に抵抗していく恵だったが、土家は構わず金具に額を叩き付けた。
ゴキッ・・・
「んああぁぁぁぁ・・・・」
額からの流血が酷くなっていくと、トップレスの恵は白い肌の上半身を赤く染めていった・・・。
「決めるぞ、こらぁぁぁぁぁ・・・」
土家が観客席にアピールすると、恵に強烈なパワーボムでマットに叩き付けた。
バシィィィィィ・・・
後頭部を打ち付けて、失神寸前状態になる恵。
大の字状態でダウンしていると、レフリーも恵の頬を叩いてチェックしていくが、恵の反応は無かった・・・。
レフリーも試合を止めようとすると、土家が制止する。
「邪魔なんだよ、おらっ!」
レフリーを押し倒すと、土家は恵を俯せの体勢にしていく。
そしてヒップを突き出すように浮かせていくと、失神状態の恵のビキニショーツを剥ぎ取る。
全裸状態の恵。
観客からも土家がどんな責めをするのかと視線が集まる中、土家は有刺鉄線竹刀を持ち出した。
『ま、まさか・・・アソコに入れるとか?』
『残酷だなぁ、土家は・・・』
観客席が騒ぎ出すが、土家はゆっくりと竹刀を握りしめて恵の股間に近づけていく。
しかし、棘のついた有刺鉄線側ではなく、柄の方を押しつけていくと、恵の秘裂に挿入されていった・・・。
グニュ・・・クニュ・・・
「・・・うっ・・・ううっ・・・」
恵が股間に竹刀が挿入されたからと、意識を戻す。
「おらおらおらっ・・・これで火遊びはできないんじゃないか、沖菜っ!」
土家が叫ぶと、グリグリと竹刀を押し込んでいった。
「いやあぁぁぁぁ・・・や、やめてぇぇぇぇ・・・・」
恵が絶叫する。
「ふふふっ・・・」
土家は恵の悲鳴に笑みを浮かべて、竹刀を抜いていく・・・。
更に土家は痛めつけようと、恵を抱え上げると、トップロープを跨がせるようにしていく。ロープが容赦なく恵の秘裂に押しつけられると、自らの体重の圧力も加わって苦しい恵。
土家はその状態から、ロープに秘裂を擦り付けていくように恵の身体を動かしていくと、ロープとの摩擦で激痛に襲われて絶叫する恵。
「いやああぁぁぁぁぁぁ・・・・や、焼けるぅぅぅ・・・やめてぇぇぇぇ・・・・お願いぃぃぃぃ・・・・」
恵が絶叫するが、土家は嬉しそうに痛めつけていった。
「何処が焼けるのか言ってみろよ、沖菜っ!」
更に意地悪く土家が問いかける。
「ううっ・・・ひ、酷い・・・」
涙ぐむ恵。
すると、土家はロープから恵を離すと、マンハッタンドロップを仕掛けた。
だが、土家は膝を恵の大事な部分を壊す勢いで叩き付けていく。
ゴキィィィィ・・・
「ふぎぃぃぃぃぃぃぃぃ・・・・・」
恥骨から脳天に走る衝撃に、恵は変な悲鳴をあげて失神状態になっていく。
同時に、股間から大量の異臭を放つ液体を放出していく恵。
土家が放すと、恵はマットに倒れ込んで身体をピクピクと痙攣させていた・・・。
失神状態の恵に、土家は子供にオシッコをさせるように抱え上げると、四方の観客席に向かって恵の大事な部分などを見せつけていった・・・。
「ご開帳だよ・・・ふふふっ・・・」
土家が笑みを浮かべていると、ここでゴングが鳴らされていった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、土家はそのまま恵をマットに放り落とすと、ガッツポーズでリングを後にしていく。
残された恵は、リングドクターが応急処置をしてから担架に乗せられてリングを後にするのであった。
お仕置きマッチとは言え、あまりに残酷な責めに観客達も驚いていたが、こうして恵の地獄の時間は終わりを告げていった。
第16試合
『第16試合っ・・選手入場っ!』
リングアナのコールでリングインするのは、久しぶりの地下プロレス参戦の内山理奈だった・・・。
赤い胸元の開いたワンピース水着に、白いリングシューズ姿の理奈は、ゆっくりとリングに立つと感触などを確かめるようにしている。
その対戦相手としてリングに上がるのは、グラビアなどにも最近は復帰したりもした大池栄子。
理奈とドラマの記者会見で女の闘いなどと言われ、今夜このカードが組まれていったが、理奈との体格差は観客から見ても明らかで、理奈のドミネーションマッチになるのではと囁かれ始めていた。
流石はグラビアで売っていた栄子だけあり、黒い胸の谷間を強調したスポーツビキニ姿だった。
『青コーナー〜・・・T157B79W56H79・・・内山〜理奈〜っ!』
コールを受けて一礼していく理奈。反対コーナーでは栄子が睨み付けている。
『赤コーナー〜・・・T166B91W59H87・・・大池〜栄子〜っ!』
コールを受けると、片手を突き上げて反対コーナーの理奈に詰め寄る栄子。
理奈も睨む栄子に視線を合わせていくと、観客席が早くも盛り上がる。
『いいぞぉぉぉ・・・内山っ、そんな化け物に負けるなよ!』
『大池っ、試合で勝っても女優としてと女としてお前の負けだぁぁぁ・・・』
早くも観客席は理奈を応援していると、栄子はマイクを握りしめていく。
「うるさいわね・・・ここは地下プロレスなんでしょ?・・・女優って言うより相手を倒した方が偉いんだよ!」
観客席に向かって叫ぶと、続けて理奈に向けてアピールする。
「記者会見?・・・関係ないわよ、今夜はタップリと地獄を見せてあげるから、覚悟しなっ!」
その栄子のアピールに、理奈も言い返す。
「いいわよ、私だって今夜の為には練習してきたんだから・・・貴方も演技の勉強でもしたら?」
その言葉に観客席から拍手が起きていく。
『カァーン!』
そしてゴングが鳴らされると、栄子と理奈が距離を置きながら睨み合う。
栄子が距離を詰めると、理奈は飛び上がってドロップキックを放っていく。
バシィィィ・・・
まずは理奈のドロップキックから試合が始まると、続けて理奈がロープに振っていくと、逆に栄子がショルダータックルで理奈を倒していく。
起きあがる理奈に至近距離からラリアットを狙うが、理奈が上手く避けてから組み付いてバックドロップで投げつけた。
バシィィィ・・・
まさかのバックドロップに栄子が驚きの表情を浮かべると、理奈はストンピングで攻め込む。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
これには栄子が転がるようにロープに逃げると、レフリーが理奈を止めていく。
理奈が距離を置いていくと、栄子は睨み付けながら立ち上がっていくと、レフリーが続行の指示をしていった。
『ファイトっ!』
今度は栄子が至近距離からラリアットを放つ。
しかし理奈が腕をキャッチして脇固めに極めていくと、またも観客席からは理奈への歓声が送られていく。
『大池っギブアップ?』
レフリーが早くもギブアップの確認をするが、栄子は痛さに耐えながら言い返す。
「ノォォォォォ・・・・」
理奈もギブアップ狙いで必死に極めていくと、栄子の足がロープに掛かった・・・。
『ブレークっ・・・』
レフリーの指示で理奈が放すと、栄子は腕などを気にしながら立ち上がる。
立ち上がると、栄子がいきなりタックルを仕掛けていくと、これには理奈が倒されていく。
「あうっ・・」
思わず声が漏れるが、栄子は素早くマウントポジションを奪っていくと、拳を固めて観客にアピールする。
だが観客席からはブーイングが送られていく。
「ブーイング上等っ・・・これも声援よ!」
叫ぶ栄子。
すると、理奈の顔面にパンチを打ち込む。
バキッ・・・
「痛いっ・・」
藻掻き苦しむ理奈。急いでレフリーが栄子を止めて反則だからと注意して離していった。
レフリーが理奈の様子をチェックすると、大きなダメージは与えられていなかったからと、直ぐに続行となる。
距離を置く両者だが、今度は栄子がボクシングのように構えていく。
理奈も構えるが、栄子がローキックを放っていくと、嫌がるように大振りの張り手で抵抗する理奈。
張り手を出した瞬間、栄子が抱きつくようにボディタックルから持ち上げると、コーナーまで押し込んでいく。
コーナーに背中を押しつけられて、一瞬呼吸が苦しくなる理奈。
栄子は体勢を低くすると、理奈のお腹に肩から体重を押しつけてダメージを与えていく。
グイッ・・
「うぐっ・・・くっ・・・」
必死に腹筋に力を入れる理奈だが、ダメージをスタミナを消耗していった。
しばらくすると、栄子は水平チョップを理奈の喉元に叩き込む。
バシィィィ・・・
「ぶふっ・・・」
苦悶の表情を浮かべる理奈。
更にお腹にパンチを放つと、続けてボディスラムでマットに叩き付けていった。
苦しむ理奈に、ストンピングでリング下に蹴落としていく栄子。
リング下に落ちた理奈は、ゆっくりと立ち上がると呼吸を整えようと栄子を睨み付けながらも、スタミナ回復を狙っていく。
栄子も呼吸を整えようと、トップロープを掴んで理奈を睨み付ける。
しばらくすると、理奈がリングに戻ろうとするが、栄子がロープ際で威嚇して上がらせない。
なかなか上がれないと、レフリーが栄子を止めて理奈をリングに戻していった。
またも睨み合う展開になると、理奈が果敢にドロップキックを放つ。
バシィィ・・・
栄子のバストに炸裂すると、栄子がフラフラしていく。
続けて狙うが、ここで栄子が至近距離からラリアットを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
これには理奈が大の字にダウンすると、続けてマットに座らせた状態から、背後から髪を掴む栄子。
理奈の顔を上に向けると、額にエルボースタンプを叩き込む栄子。
ゴキッ・・
「ぎゃああぁぁぁ・・・・」
堪らず悲鳴をあげる理奈。
「苦しいのはこれからよ、内山さん?」
栄子は続けてエルボースタンプを叩き込んでから、素早く首4の字固めに極めていく。
これには両脚をバタバタさせて藻掻き苦しむ理奈。
栄子も理奈の髪を掴んで引っ張って痛めつけていくと、レフリーが栄子の動きには注意する。
「うるせぇ〜な、これくらいプロレスじゃあ有りだろ?」
栄子がレフリーに文句を言うと、レフリーも栄子に注意していく。
『反則だ・・・ワン・・・ツー・・・』
カウントを始めるレフリーに、栄子は技を解いて立ち上がると、不機嫌そうに文句を言い放つ。
「うるさいんだよ、お前は!」
栄子に詰め寄られ、レフリーも言い返すリング上。その隙に理奈も立ち上がっていくと、栄子に向かっていった。
「貴方の相手は私でしょ!」
すると、振り向く栄子の頬に張り手を叩き込む理奈。
同時に観客席から理奈コールが起きていく。
『理奈っ・・・理奈っ・・・理奈っ・・・』
理奈コールを聞きながらも、栄子は頬を触ってから大振りの張り手を返していく。
バシィィィ・・・
これには理奈もフラつくが、ダウンはせずに踏ん張っていくと、歯を食いしばって張り返す。
バシィィィィ・・・
栄子の表情が一瞬苦痛に歪む。しかし負けずに張り返す。
バシィィィ・・・
理奈もフラフラしていくが、至近距離からラリアットを叩き込んで抵抗する。
ラリアットを受けた栄子だが、フラつくも倒れずにロープに走り込むと、反動を使って強烈なラリアットを理奈の首筋に叩き込んだ。
バシッ・・・
「はうっ・・・」
これには理奈が大の字にダウンしていくと、栄子はゆっくりと近づいて顔面を踏み付けていった。
グリッ・・
栄子が得意気になって踏み付けていくと、理奈は両脚をバタバタさせて痛がっていく。
「リングの上じゃあ、お前なんて相手にならないんだよ、内山っ!」
栄子が言い放つ。
すると、観客席からは大きなブーイングが送られていった。
『ブゥゥゥゥゥ・・・・・ブゥゥゥゥゥ・・・・』
『女優としては内山の方が上だぞ、女としても!』
観客席からの声に栄子が怒ると、そのまま顔面にストンピングを叩き込んだ。
「んああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
これには理奈が絶叫するように藻掻き苦しみながら、リング下に落ちていった。
栄子もリング下に降りていくと苦しむ理奈の髪を鷲掴みにして起こしてから、鉄柵に振っていく。
ガッシャーン!
「いやあっ・・・」
鉄柵に叩き付けられてグッタリしていく理奈。
更にリング上に戻そうと連れ出すと、エプロンサイドに顔面を叩き付けてから、理奈をリングに戻していく栄子。
グイッ・・・
髪を掴んで起こしていく栄子。
「いくぞぉぉぉぉぉ・・・」
いきなりアピールすると、一気にブレンバスターでマットに叩き付けていった。
バッシーン!
「痛いぃぃぃぃぃぃぃ・・・」
背中から叩き付けられて、理奈が絶叫していく。
更に跨いでからヒップドロップを叩き込む栄子。
ボシュ・・・
「グボウッ・・・・ぐふっ・・」
お腹にヒップが落ちてきて、理奈は内臓を圧迫させて口の中に逆流する胃液などを必死に呑み込んでいた。
涙目になる理奈に、栄子はそのまま座ったままフォールしていく。
「レフリー、フォール!」
栄子のアピールにレフリーは一瞬ムッとしながらも、マットを叩いていく。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・・』
カウントが入ったと思った瞬間、理奈は苦悶の表情を浮かべながらもブリッジで返していった。
これには観客席が盛り上がっていく。
栄子はまさかと言う表情を浮かべると、理奈の髪を掴んで起こしていく。
ロープまで押し込むと、拳を握りしめて殴りつけていく栄子。
バキッ・・・バキッ・・・ボシュ・・・
「あうっ・・・ふぐっ・・・ぐはっ・・・」
顔を殴られてフラついて、下を向くとお腹を殴られて口から涎を垂れ流す理奈。
一方的になる展開に、栄子も痛めつけると言う感じに攻めていく。
だが、レフリーも顔面への素手でのパンチは反則だからと栄子を止めていくと、栄子はレフリーに詰め寄っていく。
すると、理奈がフラつきながらも立ち上がると、レフリーに気を取られている栄子に横入り式エビ固め、女子プロレスでは多用されているスクールボーイで丸め込む。
これには突然の反撃に栄子が驚いていると、レフリーが素早くカウントを入れた。
『ワン・・ツー・・スリーィィィィィ・・・・カンカンカンカン・・・』
露骨だが、レフリーのカウントは速かったがスリーカウントが入って理奈の勝利となっていく。
これには栄子が怒ってレフリーに蹴りを入れると、続けてグッタリしている理奈に馬乗りになってから、上から重たいパンチを顔面に落としていった。
藻掻く理奈だが、栄子の攻めに藻掻き苦しむだけだった。
レフリーも栄子を止めていくと、黒服なども飛び込んで栄子を理奈から離していく。
理奈にプロレスの試合で負けたことが悔しいのか、叫んでいく栄子。
「こんなんで勝ったと思うなよ、だったら総合ルールで勝負だっ!」
その栄子のアピールに、理奈は立ち上がると言い返す。
「今夜は私が勝ったんだからね・・・・総合って言うなら、喧嘩と同じなら体重落としてからにしてよね、大池さん!」
そのアピールに観客席が盛り上がるが、栄子は仕方なく控え室に消えていくのであった。
理奈もフラついているが、観客席に一礼してからリングを後にしていった・・・。
第17試合
『選手入場っ・・・』
リングアナのコールにリングインするのは、グラビアからバラエティと売れっ子アイドルの熊多曜子。
グラビア系だけに、黒いビキニに黒いリングシューズと言う、昔のプロレスのストロングスタイルのビキニ版と言う格好だった。
その曜子の対戦相手としてリングインしたのは、金融系のCMから売れ出し、今ではグラビアで売り出している大野真弓。
リング上の曜子を睨み付けてから、銀色のビキニに白いリングシューズ姿でコーナーに寄りかかると、堂々と曜子を睨み付けていた。
『金融系・・・実験バトル・・・青コーナー〜・・・T158B82W56H85・・・大野〜真弓〜っ!』
コールを受けて一礼していく真弓。グラビアで売り出しているだけあって、ビキニ姿も堂々としていた。地下リングも久しぶりだったが、グラビアで売れ出したからと地下プロレス参戦を考えてトレーニングしていたらしく、その表情からは自信も見えている。
『赤コーナー〜・・・T164B92W58H88・・・熊多〜曜子〜ッ!』
そして曜子はコールを受けると、片手を挙げてアピールしてから一礼すると、コーナーに戻ってビキニを気にしていた。
体格では明らかに曜子が有利で、地下プロレスの階級からも、曜子はヘビー級、真弓はジュニアヘビー級の体型だったが、真弓も曜子を倒せば人気に弾みがつくと思い、今夜は気合いを入れていた。
レフリーのボディチェックが行われると、真弓がマイクを要求した。
「久しぶりの地下プロレス参戦ですが、私も今夜は勝ちたいと思います!」
そのアピールに歓声が起きると、曜子も言い返す。
「最近グラビアもやってるみたいだけど、私に勝てると思ってるの?」
曜子も睨み付けるように言い返すと、マイクをリングアナに投げ渡す。
真弓も睨み付けると、ここでレフリーがゴングを要請した。
『カァーン!』
ゴングと同時に、2人は距離を置いて睨み合う。
すると、真弓から水平チョップを叩き込むと、曜子も受けてから水平チョップを返していく。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
一瞬苦悶の表情を浮かべるも、真弓も曜子もチョップを返してチョップ合戦を繰り広げると、早くも会場内が盛り上がる。
すると、真弓が曜子の自慢のバストへグーパンチを叩き込むと、曜子が悲鳴をあげた。
グニュ・・
「痛いっ・・・」
堪らずバストを押さえ込む曜子。
その隙に、真弓がローキック気味に蹴りをむ入れてから、至近距離からのラリアットを叩き込む真弓。
バシッ・・・
しかし曜子もフラつくもダウンしないと、逆にラリアットを叩き込んでいく。
バシィィィ・・・
「ぐふうっ・・・ううっ・・」
曜子のラリアットに、真弓が堪らず膝を落とした。
だが目の前の曜子のお腹にグーパンチで抵抗する真弓。
お腹を殴られて苦しむも、髪を掴んで起こしてからボディスラムでマットに叩き付けて、曜子が早くもフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
カウントが数えられるが、真弓が肩を浮かせて返す。
曜子が関節技を狙うが、真弓も脚をロープに伸ばしてレフリーにアピールする。
『ロープっ・・・』
レフリーの指示に曜子が離れていくと、ビキニを気にしながら真弓を見つめる。
真弓もビキニを気にするが、今度は距離を置いて曜子の動きを見ていた。
逆に曜子は少しずつ距離を詰めていくと、軽くローキックを出していく。
真弓も脚を浮かせてガードするが、やはり痛いと言う表情を浮かべている。
更に曜子がローキックを出していくと、真弓がローキックに合わせてタックルを仕掛けた。
これには曜子は驚いたが、次の瞬間に真弓は上手くタックルを決めて、曜子をグラウンドに持ち込む。
素早くサイドポジションを奪う真弓に、ブリッジから逃れようとする曜子。
しかしタックルを仕掛けられた時、後頭部をマットに打ち付けてダメージを受けて、真弓を返せない。
真弓は素早く動くと、曜子にヘッドシザースで首を締め上げると、左右に身体を動かして痛めつけていった。
グイッ・・
「ギブっ?・・・熊多ギブするの?」
真弓が技を仕掛けながら叫ぶ。
「ううっ・・ノォォォ・・・・ノォォォ・・・」
曜子もまだ声が出せるからと、苦しさに耐えていく。
必死に逃れようとする曜子。真弓も必死に締め上げてギブアップを狙っていくが、曜子の脚がロープに伸びた。
『ブレークっ・・・ロープっ・・・大野っ!』
曜子がロープに逃れたからと、レフリーが真弓に放すように指示する。
真弓が放すと、曜子は首を押さえているが、立ち上がった真弓がストンピングを顔面などに叩き込んだ。
バシッ・・バシッ・・
これには曜子がロープを掴んでアピールすると、レフリーが真弓を離していく。
曜子が立ち上がるが、少し呼吸を乱している様子。真弓も攻め続けて呼吸を乱しているが、構わずヘッドロックで締め上げていく。
グイグイっ・・
真弓が必死にヘッドロックで締め上げていくと、曜子の表情が苦悶に歪む。
だが、曜子も意地を見せて身体を密着させていくと、真弓の身体を投げてバックドロップを仕掛けた。
バシィィィ・・・
これには真弓が大の字状態になっていくと、曜子が立ち上がってから片手を挙げてアピールする。
「いくよ〜っ!」
肘を曲げてアピールしてから、飛び上がって真弓の胸にエルボードロップを落としていった。
グニュ・・
「んああぁぁぁぁぁ・・・・」
曜子の肘爆弾に絶叫して藻掻き苦しむ真弓。
「お返しよ・・・ほらほらっ!」
更にヘッドシザースで真弓を締め付ける曜子。
これには真弓は両脚をバタバタさせて藻掻くが、曜子は両脚に力を入れて締め上げていく。
すると、苦し紛れに真弓が噛み付いた。
ガブッ・・
「いやあっ・・・何するのよ!」
噛み付かれて堪らず放す曜子。レフリーに抗議していく。
真弓もフラつくが、曜子がレフリーに詰め寄る隙に呼吸を整えていた。
「勝つためなのよ!」
いきなり真弓が曜子の腰に背後からドロップキックを放つと、レフリーと一緒に倒れ込む曜子。
更にレフリーから離れて立ち上がる曜子に、低い体勢だからと顔面へドロップキックを叩き込む真弓。
バシィィィ・・・
「あああああああっ・・・」
これには絶叫してリング下に転がるようにして逃げる曜子。
リング上では、真弓がトップロープを掴んで曜子を睨み付けていくと、観客席からは意外な真弓の善戦に歓声が送られていた。
曜子が真弓への歓声に苛つきながらリングに上がると、ロープ際でエルボースマッシュを叩き込まれていく。
バキッ・・・
真弓の肘が曜子の頬を襲うと、曜子は堪らずロープを掴む。
更にエルボースマッシュを叩き込んでいく真弓。
曜子がフラつくが、負けじとエルボースマッシュを返すと、真弓の頬を襲って一発で真弓がロープに寄りかかった。
更に踏み込んでガラ空きの脇腹にミドルキックを叩き込む曜子。
これには真弓が苦悶の表情で座り込む。
レフリーが曜子を離していくと、曜子は両手を挙げて拍手するアピールをする。
『いいぞぉぉぉぉ・・・熊多っ!』
『大野なんてKOしてやれっ!』
観客席からは曜子に対する声援が飛んでいくと、真弓は一気に低空タックルを仕掛けた。
アピールしていたから倒せると思っていた真弓だが、曜子が上から覆い被るように潰した。
タックルを潰され、マットに俯せ状態で押しつけられていく真弓。
曜子も冷静にサイドポジションを奪っていくと、膝を浮かせていく。
ドシュ・・
「んぐっっっ・・・」
曜子が真弓の脇腹に膝蹴りを叩き込むと、真弓は苦悶の表情を浮かべる。
更に曜子が膝蹴りを叩き込んでいくと、真弓は堪らず口から涎を垂れ流していく・・。
マットに糸を引くように唾液が垂れ下がると、曜子は立ち上がって髪を掴んで起こしていくと、ボディスラムで投げていく。
バッシーン!
「ああんっ・・」
堪らず悲鳴をあげる真弓。
更に曜子が攻めようと近づくと、真弓が下から脚を絡ませようとする。
だが、曜子がストンピングで蹴りこむと、抵抗しようとする真弓に飛び上がってヒップドロップを叩き込んだ。
ボシュ・・・
「ぐえっ!」
お腹に曜子のヒップドロップが炸裂すると、真弓は口から胃液の様なものを吐き出す。
「決めるよ〜!」
逆に曜子は観客に対してアピールすると、立ち上がって真弓の両脚を抱え込むと、ステップオーパーして逆エビ固めを極めた。
グイッ・・・
真弓の身体がエビ反りになっていくと、激痛から激しく悲鳴をあげていく。
「痛いぃぃぃぃ・・・イタァァァァァ・・・・・」
曜子のヒップが後頭部に触れる程のエグイ角度の逆エビ固め。
曜子も簡単にギブアップさせられると極めていくが、真弓の口からギブアップが出てこない。
『大野っ、ギブアップ?』
レフリーが問いかけるが、真弓は必死に耐えていく。
「ノォォォォ・・・ギブしないわ・・・ノォォォォォォ・・・」
額から大量の汗を流しながらも、真弓は必死に耐えていた。
なかなかギブアップしない真弓に、曜子は技を解いていくと、続けてキャメルクラッチを仕掛けていく。
グイッ・・・
「あうっ・・・」
顎に手を掛けられて、上半身を反らされて真弓は両脚をバタバタして藻掻き苦しむ。
「今度はギブアップする?」
曜子が真弓に激しい口調で言い放つ。
今度は真弓は黙ったまま、逃れようと藻掻くが曜子がそれを許さない。
すると、曜子は腕を喉元に回してスリーパーの様に締め付けながら、真弓の上半身を反らしていった。
これには真弓は狂ったように藻掻くと、目には涙を浮かべて耐えていく。だがもうギブアップも時間の問題に見えるリング上。
『落とせっ・・落とせっ・・・落とせっ・・・』
ここで観客席からは何故か落とせコールが起きると、曜子は更に揺さぶるように締め上げる。
曜子の腕を掴む真弓の手が、ここで曜子の腕を叩いてタップした・・・そう、ギブアップした・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされて、レフリーは曜子に技を解かせて立たせていく。
一方、真弓はその場にグッタリと泣き崩れる。
『ただ今の試合、熊多曜子の勝利となりました!』
リングアナにコールされると、観客席から大きな拍手が送られていく。
その拍手の中、曜子はコーナーからタオルを手に取ると、泣き崩れている真弓にタオルを手渡す。
真弓も驚くが、顔をタオルで覆うと曜子と観客に一礼してリングを去っていった・・・。
また、曜子は真弓がリングから降りてから、ゆっくりとリングを降りるのであった・・・。
第18試合
『芸能事務所対抗特別タッグマッチ・・・選手入場っ!』
リングアナのコールに、リングインしていくのは壕プロから和樹沙也と、新人の寺多有希の2人。
ピンク色のビキニの沙也と、スクール水着の有希。共にリングシューズは白いリングシューズだった。
有希は今夜が地下プロレスデビューだったが、タレントとして売り出すためには登竜門的な過酷なリング上での残酷ショー。これは避けられないとばかりに、有希は地下リングに送り込まれたのだった。
その2人の対戦するのは、黄色いタクシー軍団から根元晴美、左藤江梨子と言うパワーファイター。
黒いビキニに黒いリングシューズで、威嚇するようにリングインしてガッツポーズで観客に早くもアピールする晴美と江梨子。
『青コーナー〜・・・壕プロ代表〜・・・身長152p、上から78、58、85〜寺多〜有希〜!』
緊張した表情で一礼していく有希。反対コーナーからは、早くも晴美と江梨子が怒りだしていた。
『身長160p、上から84、60、86〜和樹〜沙也〜!』
そして沙也がコールを受けると、元気良く腕を突き上げてアピールして、有希に近づいて話しかける沙也。
『赤コーナー〜・・・黄色いタクシー軍団・・・身長173p、上から88、58、88〜・・・左藤〜江梨子〜っ!』
コールを受けて一礼していく江梨子。
『身長164p、上から103、60、88〜・・・根元〜晴美〜っ!』
晴美はコールを受けると、片手を挙げてアピールしてから、コーナーに対して蹴りなどを放っては威嚇する。
早くも壕プロコーナーでは、沙也が有希と話し込んでいた・・・。
一方、黄色いタクシー側では余裕とも言える表情で、晴美がコーナーに寄りかかるとゴングを待つ。
晴美の姿に、沙也がコーナーで先発するとアピールすると、ここでレフリーがゴングを要請した。
『カァーン!』
ゴングが鳴ると、まずは睨み合っていく両者。
少しずつ距離が詰まると、まずは沙也が蹴りを出してからロープに振った。
晴美が勢い良くロープから戻ってくると、沙也はジャンピングニーパッドで攻め立てる。
バキッ・・・
顎に当たると晴美は倒れ込んで苦しむと、続けてストンピングで蹴りこむ沙也。
タッグパートナーが新人、それも小柄な有希だからと最初から飛ばしていく沙也だが、晴美もロープを掴んでレフリーにアピールしていく。レフリーが沙也を止めていくと、晴美がゆっくりと立ち上がって続行となっていく。
すると、ガードを固めて距離を詰めていく晴美。まるで格闘技戦のような雰囲気に、沙也がプロレス的にロープに走るが、飛び込めずに距離を置く。
バシィィィ・・・
「あんっ・・」
すると、晴美が強烈なローキックを沙也に叩き込むと、沙也が悲鳴をあげる。
更にローキックが炸裂していくと、沙也が倒れそうになるが、必死にタックルを仕掛けて抱きつく。
だがロープ際まで押し出す形になると、逆に晴美の膝蹴りをお腹に受けて膝を落としていった。
「くっ・・・」
だが沙也は膝をついた状態から、晴美のお腹にパンチを叩き込む。
しかし腰の入っていないパンチが効くはずもなく、晴美が髪を掴んで起こしてから、コーナーに押し込んでいった。
すると、背後から江梨子が沙也を押さえると、晴美が勢いのある串刺しドロップキックを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「んああぁぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげてコーナーに崩れ落ちそうになる沙也。だが江梨子が倒れないように掴むと、続けて晴美がミドルキックをお腹に叩き込んだ。
ボシュ・・・
「グエッ・・・」
涎を垂らして苦しむ沙也。だが江梨子にパンチを叩き込むと、至近距離からラリアットを晴美に叩き込んだ。
バシィィィ・・・
しかし晴美が倒れずに、逆にラリアットで強引に倒すと、キャメルクラッチで痛めつけていった。
上半身を反らされて、その苦しさに両脚をバタバタさせて藻掻く沙也。
反対コーナーでは有希が飛び込んで良いのか迷っていた。
すると、江梨子が反対コーナーから有希に叫ぶ。
「ほらほらっ、パートナーの事務所の先輩が痛いってよ・・・どうするの?」
そしてコーナーから沙也に近づくと、ノーガードキックをビキニに包まれたバストに叩き込んだ。
バシィィィ・・・
鈍い音を立てて炸裂したキックに、沙也が苦しむ。しかし晴美はガッチリと固めていて、悲鳴もあげさせない。
更に髪を掴んでいく晴美。江梨子は顔面に狙いを定めて構える。
バシィィィ・・・
今度は顔面に叩き込まれた江梨子の蹴り。これには沙也はグッタリと俯せ状態で倒れ込んだ。
顔面への強烈な衝撃に、意識を朦朧としているのか、早くも沙也がヒクヒクしていると、レフリーも沙也の腕を掴んでチェックする。
会場内からは激しいブーイングがリング上の江梨子と晴美に送られていくが、江梨子も晴美も両手を挙げてアピールしていく。
そして、晴美がゆっくりとパイルドライバーの体勢になると、逆さまになる沙也に対して、江梨子がコーナーに登って足を掴むと、ツープラトンパイルドライバーを炸裂させた。
重量級の2人からの容赦のない2人掛かりのパイルドライバーに、沙也は失神寸前に追い込まれていた。
フラフラしながら必死に立ち上がる沙也。
すると、江梨子が狙いを定めて延髄にハイキックを叩き込むと、力なく倒れ込む沙也。
「タッチ・・・」
そして江梨子が試合の権利を得ようとタッチすると、沙也を起こしてから反対コーナーに連れて行った。
「ほらっ・・・タッチしなっ!」
有希に言い放つ江梨子。沙也は放されると、コーナー近くでグッタリとダウンする。
有希も恐る恐るタッチしていくと、いきなり江梨子が髪を掴んでリング内に入れていく。沙也は黒服がエプロンサイドに寝かせていった。
「イッツ、ショータイム!」
江梨子が笑顔で両手を広げてアピールして、仁王立ちになって有希を挑発する。
有希も緊張しているが、ノーガードの江梨子に必死になってドロップキックを叩き込んだ。
バシィィ・・・
小柄ながら形の良いフォームのドロップキック。しかし江梨子は倒れずに笑みを浮かべる。
有希は悔しがると、続けてドロップキックを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
更に立ち上がってエルボースマッシュで攻め込む有希。
だが、江梨子が水平チョップを喉元に叩き込むと動きが止まった。
バシィィィ・・・
「ふぎっ・・」
動きの止まる有希に、江梨子は余裕のボディスラムでマットに叩き付けると、早くもフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
しかし江梨子がカウント2で有希の肩を浮かせると、またも起こしていく。
晴美のいるコーナーを背に、有希が緊張感から焦りだすと、江梨子が少しずつ距離を詰めてローキックを叩き込む。
バシィィ・・
「いやあぁぁぁ・・・」
有希の悲鳴が響き渡るリング上。フラつくが必死に立ち続ける有希。
更に江梨子が前に出ると、恐怖心からか有希が後退する・・しかし・・。
「捕まえた!」
「やっ、いやあぁぁぁぁ・・・」
晴美がコーナーで背後から動きを止めると、江梨子が張り手を叩き込む。
バシィィ・・・バシィィ・・・
この張り手に涙目になる有希。
更に江梨子がヒッププッシュでコーナーに押し込むと、有希が堪らずダウンしていく。
ここで晴美にタッチすると、晴美は距離を置いてから顔面にステップキックを叩き込んだ。
バシッ・・・バシッ・・・
「やめてぇぇぇ・・・痛いぃぃぃぃ・・・」
有希が悲鳴をあげると、会場からブーイングが更に響き渡っていく。
有希がなかなか立たないからと、晴美は手招きしていくと、立ち上がる有希にローキックを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「ぎゃあっ!」
重いローキックにまたも倒れ込む有希。
近づく晴美に、有希も飛び込むようにタックルで倒しにかかるが、ガッチリと受け止められた。
そしてDDTで脳天からマットに叩き付けられると、有希は大の字状態でヒクヒクしていく。
その頃、壕プロのコーナーでは沙也が立ち上がっていたが、有希の痛めつけられる姿にタッチを求めていた。
「有希ちゃん、タッチ・・・タッチよ!」
その沙也の声に、有希も何とかコーナーまで逃れようと考える。
グイッ・・・
その有希を立たせてから、晴美がゆっくりとブレンバスターでマットに叩き付けた。
バッシーン!
これには有希が絶叫するが、必死にコーナーに逃れようと四つん這い状態で逃げていく有希。
沙也もコーナーから手を差し出すが、有希の手が触れようとした瞬間、晴美が有希の脚を引っ張った。
「いやあぁぁぁぁ・・・」
「残念でした・・・」
晴美が意地悪く言い放つと、そのままリング中央に引いていく。
「いやあぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
コーナーの沙也に向かって悲鳴をあげる有希。
悲鳴をあげる有希に、容赦なく晴美がボディスラムからニードロップと、痛めつけていく。
観客達も興奮する中、お腹にニードロップを落とされて藻掻き苦しむ有希。
晴美はガッツポーズで観客席にアピールすると、観客席からはブーイングが送られていく。
だが、コーナーから江梨子が叫ぶ。
「晴美っ、そのチビちゃん相手に打撃の練習しない?」
その言葉に、晴美がニヤリとすると有希の髪を掴んで起こしていった。
嫌がるように抵抗していく有希だが、江梨子の待つコーナーに連れて行かれると懸命に抵抗しているが、力の差は大きい・・。
江梨子が背後から捕まえると、無防備の有希のお腹に晴美のミドルキック・・・。
ボシュ・・・
「グエッ・・・」
堪らずダウンしそうになる有希。だか江梨子が倒れることを許さない。
更に晴美の拳が有希のお腹に叩き込まれていくと、有希が絶叫していく・・・。
ボシュ・・ボシュ・・
「ぎゃあぁぁぁぁぁ・・・・ぐ、ぐふうっ・・・うげえぇぇぇ・・・」
口から涎、胃液の様なものまで吐き散らす有希。
更に、口から飛び出した吐瀉物が晴美の水着に付くと、晴美が怒りだした。
「汚いわね・・・」
そういうと、激しい張り手を有希の頬に叩き込むと、口の中を切ったのか有希は口の周りを赤く染めていく。
片手で有希の髪を鷲掴みにして、江梨子とタッチしていく晴美。
江梨子がリングインすると、フラつく有希をコーナーに押し込むと、膝蹴りを顔面に叩き込んだ。
バキッ・・・
これにはコーナーに崩れ落ちる有希。
俯せ状態でグッタリしていると、江梨子が後頭部を踏み付けてアピールしていく。
スクール水着姿の有希のドミネーションファイトとも言える試合に、観客席からは江梨子と晴美に対して声援を送る者まで出ていた・・・。
グイッ・・・
「あううっ・・・ううっ・・・」
そして髪を掴んで起こしていく江梨子。呻き声をあげる有希。173pの江梨子が、152pの有希を痛めつけるリング上。
「ふふふっ、もっと痛めつけてあげるわよ・・・覚悟しなっ!」
江梨子が叫ぶと、向かい合う体勢からマンハッタンドロップで股間を膝で痛めつけていく江梨子。
ゴキッ・・
「うぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
江梨子に放されると、股間を両手で押さえて絶叫して藻掻き苦しむ有希。
更に俯せになって股間を押さえる有希に、ロープに走ってからお腹を蹴り上げる江梨子。
グシュ・・・
「うげぇぇぇぇぇぇ・・・」
今度はお腹を両手で押さえて藻掻く有希。
あまりに残酷な展開になってくると、有希を助けようとコーナーから沙也が飛び出す。
しかし、晴美もコーナーから飛び出すとトラースキックで止めると、続けてDDTで脳天から叩き付けて動きを止めていく。
有希が動けないからと、江梨子はフラフラしている沙也の顔面にハイキックを叩き込んでダウンさせると、続けて晴美と2人でストンピングを全身に叩き込んでいった。
必死になって立ち上がる沙也。
すると、晴美にタックルを仕掛けてテイクダウンを奪っていった。
素早くサイドポジションを奪おうとするが、江梨子がヒップに蹴りを入れてから、脚を引っ張って晴美から離す。
「何するのよ!」
沙也が叫ぶが、立ち上がろうとする沙也のバストにハイキックを叩き込むと、動きの止まった所へ顔面への膝蹴りで倒していく江梨子。
身長差を上手く使った打撃技に、沙也はグッタリとダウンしていく。
更に、俯せ状態から必死に立ち上がろうとする沙也の股間を、背後から蹴り上げる晴美。
バシィィィィ・・・
「ひぎぃぃぃぃぃ・・・」
股間への強烈な衝撃に、沙也が目を見開いて絶叫する。
有希も必死に江梨子に抵抗しようと飛び込むと、江梨子がキャッチしてパワースラムでマットに叩き付けた。
バッシーン!
「んあぁぁぁぁぁ・・・」
失神寸前の様に大の字になる有希。
「江梨子っ、そろそろ決めない?」
「いいわよ、インパクトのある事をやろうか?」
江梨子と晴美が話し込むと、今度はグッタリしている有希を江梨子が、沙也に晴美がヘッドロックを極めて、コーナーに連れて行く。
抵抗もしない沙也と有希。
「いくよぉぉぉぉぉ・・・」
江梨子が叫ぶと、一気に走り込んでリング中央で有希と沙也の顔面を叩き付けた。
ゴッキーン!
「あうっ・・・」
「はうっ・・・」
力なくリング中央に崩れ落ちていく沙也と有希。
髪を鷲掴みにされる沙也と有希は、力なく膝をついて抵抗できずにいる。
「可愛い胸でも見せてもらおうか・・・和樹っ!」
晴美が叫ぶと、いきなりビキニのブラジャーを剥ぎ取っていく。
ビキニが剥ぎ取られて、形の良いバストが露わにされていく沙也。
「いやあぁぁぁぁ・・・」
観客達に晒されるトップレス姿・・・。沙也は恥ずかしさから悲鳴をあげた。
同時に、江梨子もニヤリとしてから、有希のスクール水着の肩口を掴むと、一気にお腹辺りまで下げて脱がしていく。
ズルッ・・・
「きゃああぁぁぁぁ・・・」
地下プロレスデビュー戦から、トップレス処刑にされて悲鳴をあげる有希。
ここで沙也も意地になって晴美のビキニを剥ぎ取ろうと向かっていくが、逆にカウンターのボディフックに脇腹を押さえてダウンするのであった・・・。
「ふん、生意気よね・・・」
晴美が呟くと、苦しむ沙也にツームストンパイルドライバーの体勢に持ち上げると、一気に脳天から叩き付けて大人しくさせていく。
身体をヒクヒクとさせていく沙也に、江梨子は有希を抱え上げてお腹に落としていく。
グシュ・・
「ぶえっ・・・」
「きゃあっ!」
口から涎を垂れ流している沙也。
その沙也に覆い被さるように有希が倒れていると、江梨子が上からフォールしていく。
「レフリー、フォール!」
江梨子のアピールに、レフリーは仕方なくカウントしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・スリィィィィィィ・・・・』
余裕とも言えるスリーカウント。ここで江梨子と晴美の勝利が決まった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、レフリーが江梨子と晴美の腕を挙げると、2人の勝利を観客にアピールした。
だが、観客席から沙也と有希のトップレスに喜ぶ声もあるが、江梨子と晴美に対するブーイングも凄まじく、江梨子と晴美は早々に引き揚げるのであった。
一方、沙也と有希もフラフラしながら立ち上がると、胸を隠しながらも観客席に一礼してリングを降りるのであった。
第19試合
『選手っ・・・入場っ!』
リングアナがコールすると、リング上に上がるのは人気モデルの相澤紗世だった。
白い競泳水着に、白いリングシューズ姿の紗世が緊張気味にリングインしていくと、早くも観客の歓声を集めていた。
今夜がデビュー戦の紗世。CMなどでも人気があるため、今夜は実力者が対戦相手として選ばれていた・・・。
その対戦相手とは、格闘技番組にも出ている須野内美帆子。
あまりに実力差があると思われるこの一戦。紗世に対する期待の大きさからなのか、美帆子が組まれたが・・突然のオファーで紗世は練習はあまり積んでいないので、今夜の試合はどうなるのか関係者は心配顔を浮かべている。
元レースクイーンにキャンギャルなどの経験もある美帆子は、黄色い競泳水着に、脚にはレガースを着けて格闘技スタイルでのリングイン。
『青コーナー・・・身長165p、上から83、59、86〜・・・相澤〜紗世〜っ!』
コールを受けて一礼していく紗世。流石に水着姿でリング上。まして試合が組まれているから緊張感を隠せないでいる様子。
『赤コーナー・・・身長165p、上から83、58、85〜・・・須野内〜美帆子〜っ!』
コールを受けて腕を挙げてアピールしていく美帆子。この辺りはキャリアを感じさせていた。
レフリーがボディチェックをすると、コーナーに進む両者。
『カァーン!』
早くもゴングが打ち鳴らされると、まずは距離を置いていく美帆子と紗世。
美帆子はいきなり打撃スタイルで構えて距離を詰めていくと、紗世は緊張気味に距離を置いてリング内を動いていた。
シュ・・・
いきなり美帆子のローキックが飛び出すが、紗世がギリギリで避けて宙を斬った。
更に左右の掌打を叩き込む美帆子。しかし紗世もガードすると、逆に張り手を叩き込んだ。
バッシーン!
音を立てて炸裂した紗世の張り手。
しかし、美帆子が距離が詰まったからとボディに拳を叩き込むと、紗世の表情が苦悶に歪む。
更にローキック、インローと脚を狙い出す美帆子。
バッシィィィ・・・
「あんっ・・・」
堪らず悲鳴をあげる紗世。
更に左右のボディへのパンチで動きが止まる紗世に、美帆子が組み付いて膝蹴りの体勢に持ち込む。
だがレフリーが一旦止めると、紗世と美帆子に距離を置かせていく。
再び続行になると、今度は紗世もガードを固めるようにして、軽くローキックを放つ。
だが美帆子も冷静に避けてから、軽くジャブを放っていく。
届かないジャブだが、顔面へ飛んでくる拳に焦る紗世。
ガードが上がった所を、美帆子が素早くタックルで組み付いてグラウンド状態に持ち込む。
倒されてダメージを受ける紗世。
美帆子が素早くサイドポジションを奪っていくと、早くも膝を浮かせて膝蹴りの体勢に持ち込む。
観客席も美帆子の膝蹴りを期待する中、紗世が必死に藻掻き出す。
だが、美帆子は紗世が藻掻いてお腹が横を向いた瞬間、膝蹴りをお腹に叩き込む。
ボシュ・・
「ふぐうっ・・・」
堪らず声と同時に涎を垂れ流す紗世。
表情が苦痛に歪んでいるが、美帆子は続けて膝蹴りを叩き込むと、紗世はお腹を押さえたまま藻掻き苦しむ。
美帆子は立ち上がると、紗世にサッカーボールキックをヒップに叩き込んでから、俯せ状態になったところを一気にチョークスリーパーで締め上げる。
グイッ・・・
首を絞められて、紗世は狂ったように藻掻き苦しむが、レフリーも一方的な試合になってきたからと試合を止めていった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に美帆子が技を解くと、紗世は涙目で咳き込んでいた・・・。
美帆子の秒殺とも言えるこの試合。たしかにデビュー戦の紗世には荷が重すぎた一戦だった・・・。
第20試合
『第20試合っ・・・グラビアアイドルタイトルマッチっ!』
リングアナが叫ぶと、リングに登場したのは地下リング2戦目の仲村霞だった。
小柄ながら大きなバストに、可愛らしいアニメ声で人気が上がりだしていたが、今夜はいきなりタイトル戦に登場とあって、観客席からも拍手が送られていく。
その霞と闘うのは、原宿系女子プロレスから売れ出した市河由衣。今回が初めての防衛戦となる試合だが、新人の霞がチャレンジャーと聞いて、今夜は勝つのは当たり前・・・どう観客に自分をアピール出来るのかを考えていた・・・。
白いビキニの霞に、赤いビキニの由衣。リングアナが早くもコールを始めていく。
『青コーナー〜・・・身長153p、上から88、53、82〜・・仲村〜霞〜っ!』
コールを受けて一礼していく霞。早くもそのバストに視線が集まる。
『赤コーナー〜・・・身長158p、上から83、55、80〜・・市河〜由衣〜っ!』
そして由衣がコールを受けると観客席から大きな歓声がおきていく。同時に由衣が笑顔で手を振りながらアピールすると、一礼してからコーナーに進んでいった。余裕の感じられる由衣。
対して、まだ2戦目だから緊張感が隠せない霞。コーナーに寄りかかるが、観客席や対戦相手の由衣などへ視線が定まらないでいる。
『カァーン!』
早くもゴングが打ち鳴らされると、霞は動揺している様子だが、由衣は余裕でコーナーから飛び出していく。
まずは距離を置いていく両者だが、霞は由衣の存在にプレッシャーを感じていた・・・。
いきなり由衣がタックルの構えで仕掛けると、霞がバックする。
その緊張感に観客席が盛り上がっていくと、続けて由衣が慣れない打撃技のハイキックを牽制の意味で放つと、霞は焦るようにガードした。
続けて由衣がローキックを放つと、霞が一気に抱きつくように組み付いていく。
由衣も組み付かれてロープに押しつけられていくと、ここでレフリーが離れるように指示した。
『ブレークッ!』
レフリーの声に霞も放していくと、由衣が張り手を叩き込む。
バシィィィ・・・
いきなり張り手を受けて、霞も歯を食いしばって張り手を返した。
バシィィィ・・・
すると、由衣が喧嘩キックからヘッドロックで締め上げる。
だが霞もロープに振っていくと、戻ってきた由衣にドロップキックを放った。
バシッ・・・
これには由衣も倒れ込むと、霞が立ち上がってストンピングで攻め込んでいく。
霞の動きに由衣もロープを掴むと、レフリーにロープをアピールした。
レフリーに離されて距離を置くと、今度は由衣が走り込んで喧嘩キックを叩き込む。
ドシュ・・
「ぐふうっ・・・」
堪らず座り込む霞に、由衣が髪を鷲掴みにして立たせると、額にパンチを叩き込んだ。
バキッ・・・
「あうっ・・・」
突然のラフファイトに観客席が盛り上がると、由衣はロープに走って勢いをつけていく。
フラつく霞に打点の高いヒップアタックを叩き込む由衣。
流石はドラマでも使った必殺技だが、更にロープに霞を振ると、返ってきた霞にヒップアタックを叩き込む由衣。
大技2連発に倒れ込む霞。
その倒れ込む霞に、由衣が飛び上がってエルボーを狙うが霞も避けて自爆させていく。
肘をマットに打ち付けて痛がる由衣。その由衣に霞が立ち上がるとロープに振っていった。
ロープから戻る由衣にエルボースマッシュを勢いをつけて叩き込む霞。
流石にエルボースマッシュを受けてフラフラする由衣に、霞は続けてDDTを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
脳天から叩き付けられた由衣に、霞がゆっくりとフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
しかし由衣が返すと、霞は座らせる体勢からスリーパーで絞めていった。
グイっ・・・
「ノォォォォ・・・ノォォォォォ・・・」
由衣が苦しそうな声でロープに手を伸ばすが、なかなか手が届かない。
霞も由衣の背中に自慢のバストを押しつけて絞めていく。
由衣が藻掻くようにしてロープに逃げる・・・。
『ブレーク・・・』
レフリーの声に霞が技を解くと、由衣も喉元を気にしながら距離を置く。
すると、霞がドロップキックを放つが、由衣も避けてから髪を掴んで起こすと、ボディスラムで叩き付けていく。
バッシーン!
苦しむ霞に、一気に由衣が腕拉ぎ逆十字固めを極めた。
だがロープが近く、霞の脚がロープに掛かるとレフリーが技を解かせていく。
『ブレークっ・・』
技が解かれると、腕を気にしながら立ち上がる霞。
一方、由衣は立ち上がるとタックルでテイクダウンを奪っていった。
下からガードポジションを取ろうとする霞に、由衣は身体を押しつけてボディへパンチを叩き込む。
まるで総合格闘技戦の練習の様に、由衣のパンチがボディに音を立てて叩き込まれると、霞の表情が苦悶に歪んだ。
更にサイドポジションを奪う由衣は、膝蹴りをボディに叩き込んで霞の動きを止めていく。
しかし由衣は立ち上がると、距離を置いてから霞に手招きして呼び寄せる・・・。
この由衣の余裕の振る舞いに観客席から歓声が送られていく中、霞がフラつきながらも立ち上がった。
立ち上がる霞に、由衣がローキックを叩き込んで痛めつけると、続けて至近距離からのラリアットを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
ラリアットに倒れ込む霞だが、由衣は飛び上がってバスト目掛けてエルボードロップを叩き込むと、霞の柔らかい乳房に肘が突き刺さり、絶叫して藻掻く霞。
由衣は続けて髪を掴んで起こしてから、打撃の練習とばかりにハイキックを狙っていく・・・。
だが、霞も組み付いて倒していく。しかし倒してからどうしようと戸惑う霞。
下から由衣が三角絞めを狙うが、霞も腕を抜いて立ち上がった。
由衣も立ち上がると、休む間もなくタックルを仕掛けて組み付く。
霞がダウンしないように踏ん張ると、そのままロープ際まで押してから、膝蹴りを狙う由衣。
霞も嫌がるようにガードすると、レフリーがロープだからと離した。
離れると、今度は霞からエルボースマッシュを仕掛けると、由衣がカウンターキックで蹴り倒す。
ドシュ・・・
「ああんっ・・・」
堪らずお腹を押さえて座り込む霞に、由衣が距離を詰めていく。
観客席にアピールするように両手を開くと、霞の背中に蹴りを入れる由衣。
バシッ・・・
「痛いっ・・・」
蹴られて悲鳴をあげる霞。その悲鳴に観客席が盛り上がっていた。
『市河っ、もっと痛めつけてやれ〜っ!』
『霞ちゃんの悲鳴最高っ!もっと痛めつけてやれ〜っ!』
会場内からは由衣に対して歓声が送られていくと、ロープに走り込んで顔面にドロップキックを叩き込む由衣。
バキッ・・
「ぎゃあああああぁぁぁぁ・・・・」
座り込んでいた状態からの顔面へのドロップキックに、霞は両手で顔面を覆うと、悲鳴をあげながらマットを転がった。
その霞の脚を掴む由衣は、ゆっくりと関節を極めながら足4の字固めを極めた。
グイッ・・・
「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・痛いぃぃぃぃぃぃ・・・・んああぁぁぁぁぁ・・・・」
ビキニに包んだバストを揺らしながら、霞がマットを叩きながら悲鳴をあげる。
由衣も脚に力を入れて、グイグイと揺さぶりながら痛めつけていく。
レフリーもギブアップの確認をするが、霞は耐えていた。
『ギブっ?ギブアップ?』
「ノォォォ・・・ノォォォォォォォォ・・・・」
可愛らしい表情が苦痛に歪む。
藻掻き苦しむ霞。ロープに逃れようと手を伸ばすも、ロープに手が届かない。
しばらく痛めつけると、由衣が技を解いて立ち上がると、脚を押さえて痛がる霞に対して、膝を狙ったストンピングを叩き込む。
悲鳴をあげながらも立ち上がる霞は、堪らず距離を置くようにしてから、タックルを仕掛ける霞。
だが脚にダメージがある事もあり、スピードもなく由衣にカウンターの膝蹴りを叩き込まれて俯せにダウンする。
ゴキッ・・・
顔面にカウンターの膝が決まり、霞がグッタリと崩れ落ちる。
グイッ・・・
「あうっ・・・ああっ・・・」
髪を掴まれて起こされる霞。膝蹴りの衝撃にフラフラしている。
その霞に、容赦なく由衣は身体を絡みつけるコブラツイストを極めていく。
グイッ・・グイグイ・・
「痛いぃぃぃぃ・・・・」
またもリング上に霞の悲鳴が響き渡る。
由衣も揺さぶるように極めていくと、霞は激しく頭を振って悲鳴をあげている。
もうギブアップ寸前の霞だが、由衣が技を解くとグッタリとダウンしていく。
霞も必死に立ち上がると、由衣に蹴りを入れて抵抗していくが、由衣は髪を鷲掴みにしてコーナーに押し込んでいく。
コーナーに押し込まれ、霞が寄りかかると由衣の水平チョップが喉元を襲う。
バシィィィ・・・
「あうっ・・・」
苦悶の表情を浮かべる霞に、由衣は狙ったようにグラビア系だけに、霞のバストに掌打を叩き込んだ。
グニュ・・
「いやあっ・・・」
霞の柔らかいバストに掌打が叩き込まれると、痛さから霞が悲鳴をあげる。
続けて由衣の掌打がバストに炸裂すると、霞も必死に由衣に張り手を返して抵抗する。
更にヘッドロックを仕掛けた霞に、由衣は冷静にバックドロップを狙う。
しかし、由衣が投げにいくと霞が身体を反転させてボディプレス気味にフォールした。
『ワン・・・ツー・・・』
レフリーのカウントが入るが、由衣は返したが驚いている様子。
マットに座った状態の由衣に、霞が素早くスリーパーで締め上げていくと、由衣の表情が苦悶に歪んだ。
自慢のバストを押しつけて懸命に締め上げていく霞。
少しずつロープに逃げていく由衣だが、ロープに足が掛かるとレフリーが放すように指示した。
『ロープっ・・・』
仕方なく霞が技を解くと、立ち上がってからストンピングを由衣の背中に叩き込む。
由衣は素早くロープを掴んで立ち上がると、霞のボディにパンチを叩き込むと、膝蹴りを叩き込んで膝をつかせていく。
霞がお腹を気にすると、由衣はロープに走って助走をつけてから大技のシャイニングウィザードを霞の顔面に炸裂させた。
バキィィィィ・・・
「ぎゃああぁぁぁ・・・」
堪らず大の字になって倒れる霞。
「決めるよぉぉぉぉ・・・」
由衣は観客席にアピールすると、近くのコーナーに登っていく。
そして、飛び上がるようにしてボディプレスで霞の身体を押し潰した。
『ワン・・・・ツー・・・・スリィィィィ・・・・』
強烈なボディプレスに、霞は返すことも出来ずにフォールを決められてしまった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
そしてゴングの音が鳴り響くと、由衣の勝利が決まった。
由衣が立ち上がると、レフリーに手を挙げられていく。
一方、霞は顔を気にしながら涙目になっていると、観客席からは霞に対しての拍手が送られていた。
デビューから二戦目でのベルト挑戦。結果的には当然の結果だったが、霞にとっては良い経験になった試合に思われた。
一方、由衣はグラビア系だけに、ビキニ姿でのファイトに満足してリングを後にした。
第21試合
『ここでお知らせします。ジュニアヘビー級タイトルマッチを行いますが、通常のルールでは残酷ではと言う意見がありまして、今夜タッグ戦が組まれていた4人をシングルで当てていき、勝利したらベルトが移動と言う特別ルールにしたいと思います。』
そのコールに、リングに上がるのは新旧猛娘タッグ戦の予定だった阿部なつみ、今夜がデビュー戦の矢口真理、そして高端愛、石河梨華の4人だった。
この4人はまだ対戦相手が誰かも知らされていないから、対戦の順番を決めようと話し合っていた。
順番が決まった所で、チャンピオンである築比寺理絵がリングに姿を現す・・・。
「えっ・・・ちょっと・・・・」
「だって・・・ジュニアヘビーって・・・」
「こ、殺されちゃうかも・・・」
「・・・・・・・」
4人は理絵の登場に驚きを隠せないが、地下プロレスだけあり逃げることは出来ず、もう試合をするしか道はない。
『それでは、青コーナー〜1人の挑戦者・・・身長152p、上から80、60、80〜・・・阿部〜なつみ〜っ!』
猛娘出身同士のプロレスの予定で、黒いビキニに黒いリングシューズ姿のなつみ。コールを受けても表情は暗い。
『赤コーナー〜・・・身長159p、体重155s〜・・・築比寺〜理絵〜っ!』
コールを受けると一礼するが、既に今夜は山木梓を圧殺処刑していて、2戦目で額からは既に汗を流している理絵。
山木戦と同じく、リンコスは特製レオタードを着ている。
『カァーン!』
ゴングと同時に、なつみは走り回るようにしてリング内を逃げ回ると、理絵は中央で仁王立ちになってなつみを見つめる。
体重差が3倍以上の理絵を目の前にして、なつみは背後から膝裏をドロップキックで攻めていく。
バシィィ・・
流石に微動だにしない理絵。
なつみは更にロープに走ると、勢いのあるジャンピングニーパッドを叩き込む。
バシッ・・
しかし理絵は余裕の表情を浮かべて手招きしていくと、なつみは悔しがるように喧嘩キックなどで攻め立てた。
バシッ・・バシッ・・
「このおっ・・・くそおっ・・・」
なつみが叫びながら蹴り続けるが、いきなり理絵がなつみの髪を鷲掴みにした。
ゴキッ・・
「きゃああぁぁぁぁぁぁ・・・」
いきなりヘッドバッドを叩き込んでいく理絵。なつみは絶叫するように悲鳴をあげた。
更にロープに振ってボディアタックで倒していく理絵。
あまりの体格差になつみはグッタリするように天井を見上げていると、理絵が飛び上がってボディプレスを仕掛ける・・・。
「いやあぁぁぁぁぁ・・・」
しかし絶叫しながらも転がるように逃げるなつみ。
自爆した理絵が悔しがると、なつみは立ち上がって背中にストンピングからニードロップと叩き込む。
更に、抱きつくようにしてバックを奪ってチョークスリーパーを仕掛けていくなつみ。
喉に腕を入れようとなつみが頑張るが、脂肪などが邪魔して上手く仕掛けられないでいた。
だがチョークスリーパーが極まると、理絵も咳き込みながらロープに逃げた。
『ロープっ・・・阿部っ、ブレークっ!』
レフリーがなつみに技を解くように指示すると、なつみは仕方なく技を解いてから、ロープを掴む理絵の後頭部などへストンピングを叩き込む。
理絵が立ち上がると、怒ってなつみにショルダータックルを叩き込むと、倒れたなつみにストンピングで蹴りこむ。
ボシュ・・ドシュ・・
理絵の反撃に藻掻き苦しむなつみ。必死にロープに逃げると、レフリーにロープのアピールをしていく。
レフリーが理絵を止めると、なつみは転がるようにリング下に逃げて呼吸を整えてスタミナ回復を狙っていった・・。
理絵はトップロープを掴んでなつみを睨み付けていく。
しばらくすると、なつみがリングに戻ると、今度はボクシングの様に構えていく。
理絵はノーガードで立っていると、なつみはドロップキックから、ジャンピングニーパッドと飛び技系で攻め立てる。
しかし理絵はあまりダメージを受けていない様子で、不気味な笑みすら浮かべている。
すると、距離を詰めて左右のパンチで殴りつけるなつみ。
意外な闘い方だが、なつみは必死に殴りつけていく。
だが、理絵は大振りの張り手を叩き付けて反撃すると、なつみの身体は一撃で吹き飛ばされた。
豪快にダウンしていくなつみ。
理絵は髪を掴んで起こすと、顔面に張り手を叩き込む。
バシィィィ・・・
「はうっ・・・」
堪らずダウンしていくなつみ。
凄まじい衝撃を顔面に受けて、意識を朦朧とさせているのか、なつみは大の字状態で動けない。
すると、理絵が片手を挙げてアピールすると、なつみを跨いでいく・・・。
『なっち〜・・・』
『なっち〜逃げろっ!』
観客席からなつみに対して歓声が飛ぶ中、理絵が飛び上がるようにお腹にヒップドロップを叩き込んだ。
ボシュ・・・
「うぐっ・・・オエェェェ・・・」
一瞬間を置くようにしてから、なつみは口から反吐を噴き上げた。
理絵はフォールせずに、反吐を吐いたなつみを起こしていくと、ボディスラムでマットに叩き付けると、顔面を踏み付けて痛めつけていく。
足をバタバタさせて痛がるなつみ。
グイッ・・
そして髪を掴んで起こすと、コーナーに押し込んでいく理絵。
理絵はヒッププッシュの体制になっていくと、なつみを圧殺しようとヒップを動かす。
だが、なつみも必死になってコーナーから逃れると、フラフラしながらもパンチで反撃していく。
バシッ・・バシッ・・
数発殴りつけるが、理絵は効かないとばかりにヘッドバッドを叩き込む。
バキッ・・・
「いやあぁぁぁぁぁ・・・」
額と額が激突すると、なつみは両手で額を押さえて悲鳴をあげた。
更に起こしてからコーナーに押し込むと、今度はヒッププッシュで圧殺していく。
理絵のヒッププッシュに、リングが揺れる。
なつみがグッタリとダウンしていくと、理絵はトップロープを掴んでなつみのお腹に足を乗せて潰していく。
「ぐえぇぇぇぇ・・・」
なつみの表情が苦悶に歪む。あまりの圧力になつみは声をあげるのが精一杯だが、理絵は構わず押し潰していくと、しばらくしてから髪を掴んで起こすと、またもコーナーに押し込んでいく。
なつみも逃げることが出来ないと、理絵がゆっくりとヒッププッシュの体制になっていった・・・。
観客席もなつみに対する圧殺劇に残酷だと言う声が飛んでいくが、理絵は腰を振ると、一気にヒッププッシュでなつみを押し潰した。
バシィィィィ・・・
「ぎゃああぁぁぁ・・・」
悲鳴がリングに響くと、グッタリとコーナーに崩れ落ちていくなつみ・・・。
更に理絵は、無理矢理に起こしてロープに絡めるようにして磔にしていくと、大振りの張り手を叩き込んだ。
バッシーン!・・・バッシーン!
「ぶふっ・・・ぐふぁ・・・・」
激しい張り手の連発に、なつみは涎の飛沫を飛ばしながら悲鳴をあげる。
更に狂ったように理絵が張り手を叩き込んでいくと、なつみはグッタリとしていく。口の中を既に切っていて、口からは血を垂れ流していた。
半失神状態でグッタリするなつみ。だが理絵の張り手は止まらない・・・。
バッシィィ・・・バッシィィィ・・・
サンドバック状態にされていくなつみだが、レフリーも試合を止めようと動く。
『レフリーぃぃ・・・なっちが殺されるっ!』
『試合を止めろ・・・可哀相だよ!』
観客席からも声が飛ぶと、レフリーが止めようと近づくが、それより先に動く影があった。
「このデブっ、それ以上やったらなっちが死んじゃうだろ!」
そう、次の試合に出る予定の矢口真理がパイプ椅子を持って理絵に殴りかかった。
『カァーン!』
ここでなつみはレフリーストップと言う事で黒服に降ろされると、真理の試合が乱入によって始まった。
バッシーン!・・・ガッシャーン!
「ほらぁぁぁ・・・喰らえっ!」
威勢の良い真理。パイプ椅子を激しく頭部に叩き付けていくと、流石の理絵もフラついていく。
身長145p、上から75、60、80の身体をピンク色のビキニと、白いリングシューズに包む真理。理絵の体格差は圧倒的だが、更にパイプ椅子を振り回していく真理。
すると、理絵がパイプ椅子を掴むと、真理と一緒にロープに振っていった。
「いやあぁぁぁ・・・・」
悲鳴をあげて倒れ込む真理。
立ち上がると、そこには理絵が走り込んでボディアタックを叩き込んでいく。
バッシーン!
「うわあぁぁぁぁ・・・」
大声で悲鳴をあげる真理。
「凶器なんて使いやがって・・・お仕置きしてやる・・」
理絵の表情が怒りを露わにすると、髪を掴んで真理にヘッドバッドを叩き込む。
身長差と体重差、破壊力のあるヘッドバッドに真理が絶叫する。
ゴキッ・・・
「いやあぁぁぁぁぁぁ・・・・」
額を押さえて絶叫する真理。更に理絵のストンピングがお腹などに炸裂していく。
バシッ・・・バシッ・・バシッ・・・
「グボッ・・・ウエッ・・・」
嘔吐感に涙目になる真理。必死に逆流する反吐を飲み込んでいた。
更にギロチンドロップまで仕掛けていく理絵だが、これには真理も転がるように逃げて自爆させていく。
必死に立ち上がる真理が、リングに座る状態の理絵に、額にパンチを叩き込んでいく真理。
バキッ・・バキッ・・
しかし理絵は黙ったまま立ち上がると、至近距離から真理の顔面にラリアットを叩き込む。
バシィィィ・・・
「ひやあぁぁぁ・・・・」
変な悲鳴をあげてダウンする真理。
更に立たせると、ベアハッグの体制から締め付けて痛めつけていく理絵。
グググッ・・・ググッ・・・
「あああっ・・・うわあっ・・・んあああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
巨漢の理絵に締め付けられて、真理が悲鳴をあげていく。
理絵は揺さぶって痛めつけていくと、真理は更に悲鳴をあげて苦しまされていく。
『矢口っ、ギブ?ギブするか?』
レフリーが真理にギブアップを確認するが、真理は必死に耐えていく。
「ふふふっ・・・ギブしないと後悔するよ・・・」
理絵が笑みを浮かべると、そのままコーナーに走り込んでコーナーと自らの身体で真理を押し潰した。
グシャア!
これには真理は半失神状態になってコーナーに崩れ落ちる。
だが、理絵は真理をコーナーに寄りかからせると、ヒッププッシュで押し潰す。
グシャ・・・
「あうっ・・・」
堪らずコーナーに座り込む真理。もう意識は朦朧としている様子。
すると、理絵はヒッププッシュを当てる場所を変えて、真理の顔面を押し潰すようにコーナーに圧力をかけた。
グシャアァァァ・・!
完全に真理の顔面が理絵のヒップの肉塊に押し潰される。
理絵がコーナーから離れると、真理はグッタリと俯せ状態でダウンする。
身体が小刻みに震えている真理。理絵が髪を掴んで顔を上げると、大量の鼻血で顔面を真っ赤に染めている真理。
理絵は立ち上がると、真理の横っ腹を蹴り上げて仰向けにしていくと、ヒップドロップをお腹に叩き込む。
ボシュ・・・
「ホゲエェェェェ・・・」
これには真理は口から大量の反吐を吐きあげると、身体をピクピクと痙攣させるように失神してしまった・・・。
「レフリーっ・・・カウント!」
失神した真理の顔面を踏み付けながら、理絵がカウントを要求していく。
レフリーは驚きの表情でカウントを叩くと、ここで真理の退場が決まる。
『カァーン!』
真理が退場となると、いきなり次のゴングが鳴らされていく。
そしてリング上には梨華が立たされていた。
身長が155p、上から83、59、84とアイドルとしては整っている体型だが、今夜のリング上では生贄に等しい・・・。
黒いビキニに黒いリングシューズの梨華。足元を小刻みに震わせているが、理絵は容赦しない・・・。
「来ないならこっちから行くよ!」
いきなり叫ぶと、至近距離からボディアタックで梨華を倒していく理絵。
「きゃああぁぁぁぁぁ・・・」
梨華の悲鳴に観客席が盛り上がっていく。
転がるようにして距離を置いてから、梨華は立ち上がってからローキックを叩き込む。
バシッ・・・バシッ・・・
梨華の反撃に盛り上がっていくが、理絵は大振りの張り手を出していく。
この張り手に、梨華が何と飛びつき腕拉ぎ逆十字固めを狙った。
上手く身体ごと飛びついて腕を極めていくが、あまりに大きな相手の為に、変形パワーボムのようにマットに叩き付けられてしまう梨華。
バッシーン!
「んあっ・・・」
これには大の字になって天井を見上げている梨華。
その梨華の喉元に、理絵が走り込んでエルボードロップを落としていく。
ドスッ・・
「いやああぁぁぁぁぁぁ・・・」
喉元を両手で押さえて藻掻き苦しむ梨華。
更にボディプレスで押し潰すと、そのままフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
余裕のスリーカウントに思われたが、何と理絵が梨華の身体を浮かせていく。
「ふふふっ・・・簡単には終わらせないよ!」
理絵が不気味に呟くと、そのまま梨華の腕を掴んで、サーフボードストレッチを仕掛けた。
まさかの理絵の技に観客席も驚くが、凄まじい体重差の理絵が背中を押していくと、梨華は涙目で耐えていた。
『石河っ、ギブ?・・・ギブアップ?』
レフリーが問いかけると、梨華は頭を横に振ってギブアップを拒む。
「ノォォォォ・・・・ノォォォォォォ・・・・」
耐える梨華だが、既に泣き出していた。
リング上で泣かされるタレントも珍しいが、梨華は恐怖と痛さに泣き出していた。
「強がりが言えないようにしてあげようか!」
理絵が叫ぶと、技を解いてから俯せになる梨華に、キャメルクラッチを仕掛けた。
技の痛さと理絵の体重で、梨華は動かせる手足を激しく動かして藻掻く。
『ギブっ?・・・ギブアップ?』
レフリーが梨華に確認するが、理絵は口を押さえるようにして、ギブアップと言う言葉を口に出来ないようにする。更にタップも出来ない状態の梨華。
泣きながら地獄の苦しみに耐える梨華だが、しばらくして理絵が技を解いていった・・・。
「ううっ・・・うっ・・・ぎ、ギブアップです・・・も、もう許して・・・」
泣き顔でレフリーにギブアップと口する梨華。
グイッ・・・
「おらあぁぁぁぁぁぁ・・・・」
しかし理絵が両足首を掴んでリング中央に引いていくと、梨華は悲鳴をあげていく。
「いやああぁぁぁぁぁぁ・・・・・ゆ、許してぇぇぇぇ・・・お願いぃぃぃぃ・・・・いやああぁぁぁぁ・・・」
リング中央に行くと、理絵が梨華を捕まえてボディスラムで叩き付ける。
そして、跨いで一気にヒップドロップをお腹に叩き込むと、梨華もまた口から反吐を噴き上げた。
ドシュ・・・
「ううっ・・ぐべえっ・・・」
美少女として通っている梨華の反吐吐きシーンに、観客席から歓声と罵声が送られていく。
「ううっ・・や・・やめて・・・」
反吐で顔面などを汚しながら、梨華が泣きながら哀願する。
すると、理絵がペットボトルを手に梨華の顔面に水を掛けると、反吐を洗い流していく。
更に理絵が梨華のお腹に座り込むと、ノーガード状態の梨華の顔面に張り手を叩き込む。
バシッ・・・バシッ・・・バシッ・・・
「痛いっ・・・いやあっ・・・ぎゃああぁぁぁぁ・・・・」
梨華が狂ったように悲鳴をあげて泣き叫ぶ。その巨体に座られて、呼吸も苦しい中で顔への打撃に痛がっている梨華。
理絵も梨華の泣き叫ぶ表情を楽しむように、遠慮なく顔面に手を叩き付けていった。
鼻血を噴き出し、口からは血を垂れ流す梨華。
『レフリー、試合を止めてやれよ、梨華ちゃん可哀相だよ!』
『豚っ、醜いのは身体だけにしてくれっ!』
梨華がドミられる残酷な展開に、観客席からは理絵に対するブーイングが送られていく。
激しい張り手攻撃に、梨華は意識を失いかけていくと、ここでレフリーは試合を止めていった。
『ストップ・・・ストップ!』
レフリーが理絵の腕を掴むと、ここでゴングが要請されていく。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、理絵がゆっくりと立ち上がる。足元にはビキニ姿で失神寸前の梨華が倒れている。
理絵はコーナーに歩き出すが、梨華の顔面を踏みしめてからコーナーに歩いていった。
その梨華は黒服などが急いで担架に乗せていくと、最後の挑戦者の高端愛がリングに上がった。
『最後の挑戦者・・・身長153p、上から78、55、80〜・・・高端〜愛〜っ!』
コールを受けて、黄色いビキニに黄色いリングシューズ姿の愛が一礼すると、いきなりゴング前から愛が飛び出す。
理絵が余裕の表情を浮かべると、無防備の理絵にフライングクロスチョップを顔面に叩き込む愛。
バシィィ・・・
流石に顔面に技を受けて嫌がる理絵。ここでゴングが鳴らされていく。
『カァーン!』
ゴングが鳴るが、愛は続けてドロップキックから、ロープに走ってから低空ドロップキックを膝に叩き込む。
バシィィ・・・
これには理絵がフラつく。流石に膝への攻撃は痛かったのか、ロープまで逃げていくと、愛が果敢にローキックで攻め込んでいった。
バシッ・・・バシッ・・・
小柄ながらも膝を狙っていく愛。理絵も連続の試合で、膝への負担は大きいのか、表情に余裕が消えかかっている。
だが、どう考えても3倍以上の体重差の愛と理絵。
理絵が腕を振り回すと、軽く当たっても愛が倒されてしまう。
倒れた愛にストンピングを叩き込む理絵。強烈なストンピングに愛が悲鳴をあげて転がって逃げていく。
「いやあっ・・・」
転がってロープを掴む愛。レフリーが理絵を離していくと、愛は立ち上がって構えた。
理絵は距離を詰めていくと、愛は距離を置こうと動いていく。
しかしコーナーに次第に追いつめられていく愛。
逃げ場が無くなると、愛はトップロープに登ってボディアタックで反撃しようとした。
「このおっ!」
可愛らしい声をあげてボディアタックを仕掛けた愛。
だが、理絵は飛んできた愛を受け止めると、抱え込むようにしてアバランシュホールドでマットに叩き付けた。
ドスッ・・・
これには愛が苦悶の表情で悲鳴をあげていく。
「痛いぃぃぃぃぃぃ・・・・・」
この一撃に愛が動きが止まると、理絵は不気味な笑みを浮かべて立ち上がると、愛の髪を掴んで起こしていった。
嫌がる愛をコーナーに押し込むと、一気にコーナーとの間で押し潰すように、タックル気味に押し潰す理絵。
「あうぅぅぅ・・・」
愛が悲鳴をあげてコーナーにダウンしていくと、座った状態の愛の胸に足を押しつけて、痛めつけていく理絵。
レフリーが理絵を止めて離していくと、理絵は不機嫌そうな表情で離れた。
愛は苦しそうにするも立ち上がると、理絵はゆっくりと距離を詰めていく。
愛も呼吸を整えながら構えると、理絵が掌打のように手を出す。
掌打に愛がガードするが、ガードの上からでも十分ダメージを与えられる理絵の掌打。
堪らず愛がロープまで逃げるが、理絵は片手で髪を掴んでいくと、無防備のお腹にパンチを叩き込む。
ドスッ・・
「はぐうっ・・・」
理絵のパンチに苦悶の表情を浮かべる愛。口からは涎が垂れ流している。
更に理絵がお腹へのパンチを叩き込むと、愛は身体をくの字にして苦しんだ。
ドスッ・・・
「あうっ・・・ううっ・・・」
苦しむ愛を余裕の表情で抱え上げると、ボディスラムで叩き付ける理絵。
バッシーン!
「ああ〜んっ!」
愛が悲鳴をあげるが、苦しむ暇も与えずに理絵はヒップドロップをお腹に叩き込む。
グシュ・・・
「んんっ・・・オエェェェェェ・・・・」
激しく反吐を噴き上げる愛。
涙目なる愛に、レフリーがタオルで吐き出した反吐を拭くが、理絵はレフリーを押してから愛を起こしていく。
フラフラしている愛に、数発張り手を叩き込むと、意識を戻してからコーナーに押し込んでから、ヒッププッシュの体制になる理絵。
ヒップドロップのダメージからフラフラ状態の愛は、ヒッププッシュの体制に持ち込まれても逃げる事ができない。
理絵が笑みを浮かべると、怯えた表情の愛に強烈なヒッププッシュが叩き込まれた・・・。
グシャア!
コーナーと理絵の巨体に挟まれた愛の身体は、強烈な圧力で大きなダメージを受けると、愛はグッタリとコーナーに崩れ落ちる。
『愛ちゃ〜ん・・・愛ちゃ〜ん!』
観客席から愛を心配する声が飛び交うと、理絵は不機嫌そうな表情を浮かべている。
「うっ・・・ううっ・・・」
コーナーでグッタリしている愛だが、フラフラしながら立ち上がっていく。
少し目が虚ろになっている様にも見えるが、理絵を前にグーパンチで抵抗を見せる。
だが、理絵に効くはずもなく張り手を受けると、一気にネックハンキングツリーで吊り上げられていく。
グイッ・・・
顎に全体重が掛かり、藻掻き苦しむ愛。
「んんんっ・・んぐぐっ・・・」
悲鳴も上げられずに、愛は必死に理絵の手首を掴んで抵抗するが、理絵は放す気はないらしい・・・。
更には、理絵はレフリーに見えないように愛の首を絞めていく。
グググッ・・・
「んんっ・・んぐうっ・・・」
口から涎を垂れ流し始める愛。理絵の手首は握りしめるが、両脚はバタバタと激しく藻掻き始めた。
レフリーももギブアップの確認をするが、愛は苦しくてギブアップの意思表示より、苦しい状態から逃れようと必死になっている。
次第に愛の抵抗が無くなり始めると、愛のビキニショーツから異臭を放つ液体が溢れ出した・・・。
『レフリー、試合止めてやれよ!・・・愛ちゃん死んじゃうよ!』
観客席からも残酷だと言う声が飛び交うと、ここでレフリーが試合を止めていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングとが鳴り響くリング上。理絵が技を解かないと、レフリーが理絵を離していく。
愛はグッタリとリング上に倒れ込むと、リングドクターが応急処置を施していった。
意識を朦朧とさせている愛に、理絵が近づくとストンピングを入れてからリングを降りていくのであった・・・。
あまりに強烈な理絵の存在感・・・。
この理絵を倒すのは、一体・・・。
第22試合
『第22試合・・・ヘビー級タイトルマッチっ!・・・挑戦者入場っ!』
リングアナのコールでリングインしていくのは、雑誌から出てきて新体操で鍛えた身体でグラビアなどで活躍する山先真実だった。
白い胸元の開いたワンピース水着に、白いリングシューズ姿で堂々とリングインしていく真実。
地下プロレスに参戦して僅か3戦目でヘビー級タイトル挑戦。シングルでは熊多曜子にも勝利した経験もあるだけに、今夜は米蔵涼子の防衛を阻止できるかと注目が集まる。
真実はリングに上がると、少し緊張した表情を浮かべてコーナーに寄りかかった。
そして、チャンピオンの涼子が姿を現すと、ゆっくりとリングインしていく。
『青コーナー〜・・・ 身長169p、上から84、59、87〜・・・山先〜真実〜っ!』
コールを受けて一礼していく真実。早くもアピールの為か、トップロープに脚を乗せてストレッチを見せていく。
『赤コーナー〜・・・身長168p、上から84、58、85〜・・・米蔵〜涼子〜っ!』
コールを受けて一礼すると、早くも真実を睨み付けて威嚇しながらコーナーに寄りかかる涼子。
リングコスチュームは黒い競泳水着に黒いリングシューズだが、その引き締まったボディが一段と目立つような水着のデザイン。
そしてリング中央でレフリーが説明していくと、コーナーに別れさせてゴングを鳴らした。
『カァーン!』
ゴングと同時に真実がコーナーから飛び出すと、勢いのあるドロップキックを放っていく。
バシィィィィ・・・
これには涼子が倒れ込むと、転がるようにリング下に落ちていく。
早くも真実がペースを握ると思われたが、涼子はリング下で水着を直したりして、ゆっくりリングに上がっていく。
すると、ロープ際でエルボーを放つ真実。
涼子の頬を捉えたが、逆に涼子がグーパンチを叩き込んで真実を倒していく。
ゴキッ・・・
「んぐうっ・・・」
頬を殴られてフラつく真実。
「甘いんだよ、それくらいで!」
涼子は素早くリングに戻ると、タックルから真実を倒していった。
馬乗り状態になって張り手を叩き込む涼子だが、真実もブリッジの体制から涼子を落とすと、素早くロープに手を伸ばした。
『ロープっ・・・ロープっ!』
レフリーが涼子を離していくと、真実が立ち上がって続行となる。
今度は真実がタックルを仕掛けると、抱きついた体制からロープに涼子を押しつける。
涼子もロープに押しつけられるが、膝蹴りを出して真実に反撃するが、バランスが崩れたところを真実が倒していく。
だがロープだからとレフリーが真実を止めると、涼子も立たせて離していった・・・。
『ファイト!』
レフリーの掛け声と共に試合が続行となると、リング中央で睨み合う涼子と真実。
いきなり真実がローキックを出すと、涼子が苦悶の表情を浮かべる。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
更に真実がローキックで攻め込むと、重い蹴りに涼子は下がりだす。
「いくよぉぉぉぉ・・・」
いきなり真実が叫ぶと、油断した涼子の喉元にラリアットを叩き込むと、続けてストンピングで蹴りこんでいった。
グイッ・・・
「立てぇぇぇぇ・・・」
更に髪を掴んで真実が起こしていくと、続けてボディスラムでマットに叩き付ける。
バッシーン!
苦悶の表情を浮かべる涼子。真実は構わず起こしてから、ボディスラムで投げると、一気に涼子の両脚を抱え込むと、ステップオーバーから逆エビ固めを極めた。
グイッ・・・
容赦なく反らされていく涼子の身体。
必死に耐える涼子だが、真実がガッチリと極めていくと悲鳴をあげていく。
「んああぁぁぁぁぁ・・・・くうっ・・・・ああああぁぁぁぁ・・・・」
ロープに逃れようと手を伸ばすが、ロープまで距離があって苦しい展開。
真実もギブアップ狙いで揺さぶり掛けていくと、涼子は額から大汗を流しながら耐えていく。
涼子が耐えるからと、真実が技を解いてから一気にキャメルクラッチを仕掛けていくと、涼子は上半身を反らされていく。
激しく涼子が両脚をバタバタさせて藻掻き苦しむ。
真実もギブアップ狙いで必死に反らしていくと、涼子の身体に確実にダメージを与えていた。
しばらくすると、真実は技を解いてから涼子を起こしていく。
起こした涼子をボディスラムでマットに叩き付けると、飛び上がってギロチンドロップを叩き込む。
バシッ・・・
喉元に太股を叩き付けられて、涼子は両手で喉元を押さえて藻掻き苦しむ。
続けて真実は鍛え上げられた太股で、ゆっくりと涼子の首を締め上げるヘッドシザースを極めていく。
これには涼子は狂ったように藻掻き苦しむと、観客席からはギブアップコールまで起きていた。
『米蔵っ・・・ギブアップしろよ・・・』
『米蔵〜っ、だらしないぞ!』
真実もギブアップ狙いは明らかで、容赦なく締め上げた。
レフリーも涼子にギブアップの確認をするが、涼子はギブアップせずに耐えていく。
しばらくすると、真実が技を解いて涼子を起こしていくと、背後からチョークスリーパーで仕留めようと狙っていく。
だが、フラつく涼子もここで締め上げられたら危険と思い、必死に藻掻いていくが、真実もチョークスリーパー狙いを諦めない。
身体を激しく動かして抵抗する涼子。対して押さえ込もうとする真実。
その瞬間、涼子が上半身を動かすと偶然にもバックハンドブロー気味に真実の顔面に裏拳が炸裂した。
バシッ・・
「あうっ・・・」
真実もこの偶然の一撃に、ゆっくりマットに崩れ落ちた。
涼子も驚くが、倒れた真実をフォールしていくと、真実は顔面への衝撃に返すことが出来ず、レフリーのスリーカウントを聞くのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが鳴り響く中、涼子はレフリーに手を挙げられていく。
だが観客席からはチャンピオンらしくない試合内容に、涼子に対するブーイングが送られていた。
すると、涼子はマイクを要求していく。
「たしかに今夜は試合内容は良くないかも知れないけど、勝ったからいいでしょ!」
そう言い放つと、マイクを叩き付けて不機嫌そうな表情でリングを後にした。
真実はしばらくして立ち上がると、観客席に一礼して降りていくのであった。試合には負けたが、新体操で鍛え上げられた身体は、今後の地下リング界でも脅威になる事は間違いない・・・。