第66回大会・美女バトルトーナメント

『第1回地下プロレス美女バトルトーナメント・・・出場選手入場!』
リングアナのコールでリングインしていく16人のタレントたち・・・。芸能界で売り出すために死闘が繰り広げられたリングだったが、初の大きなトーナメントが開催される事になった。
『では、ここで試合順を発表します・・・』
リングアナのコールに観客席が興奮に包まれると、次々と発表されるカードの数々・・・。
『第1試合・・・長谷河京子vs鈴本京香・・・第2試合・・・長沢まさみvs杉元彩・・・第3試合・・・仲谷佳織vs常和貴子・・・・第4試合・・・仔雪vs矢多亜希子・・・・第5試合・・・・伊藤美咲vs中間由紀恵・・・・第6試合・・・相澤紗世vs村神恵梨・・・・第7試合・・・石河亜沙美vs須野内美帆子・・・第8試合・・・藤原紀華vs米蔵涼子・・・・』
全てのトーナメントの組み合わせが発表されると、観客席が盛り上がっていった。

第1試合

早くもリング上には、白い競泳水着姿の長谷河京子。そして久しぶりの地下プロレス出場の鈴本京香。京香は胸元の開いた白いワンピース水着を着ての登場。37歳と言う年齢ながら、胸の谷間には観客達の視線が集まる。
『青コーナー〜・・・身長166p、上から80、55、82、長谷河〜京子〜っ!』
コールを受けて一礼していく京子。久しぶりの地下リング登場の京香の姿に、気持ち余裕があるように見える。
『赤コーナー〜・・・身長166p、上から83、59、89、鈴本〜京香〜っ!』
プロフィール上で83pと言うバストも、見た目は87はあるのではと思われる程の迫力。
京子は余裕も感じられる表情で、コーナーで身体を動かしていた。
京香は久しぶりの地下プロレス出場と言うことで、緊張した様子だが女優のプライドからか、ストレッチなどで試合に備えた。
『カァーン!』
そしてゴングが鳴らされると、まずは距離を測りながら睨み合う京子と京香。
お互いが手を出さないでいると、京香が組み付こうと少しずつ距離を詰めていく。
すると、京子がローキックで蹴りこむと、京香が苦悶の表情を浮かべて距離を置く。
しばらくすると、京香がまた距離を詰めると、京子のミドルキックが脇腹を襲う。
バシィィィ・・・
「うぐっ・・」
脇腹を蹴られて動きが止まる京香。
続けて京子の掌打が決まっていくと、京香が苦悶の表情を浮かべて逃げようとする。
だが京子も追いかけてローキックからハイキックを顔面に叩き込むと、早くもダウンを奪った。
マットに崩れ落ちた京香。
更に京子が髪を掴んで起こすと、頭部にエルボーを叩き込んでいく。
バキッ・・・
「ああんっ・・・」
京香が悲鳴をあげると、京子は膝蹴りを狙うが京香も嫌がって倒していく。
上手くグラウンド状態にしていく京香。
だが京子も試合数で上回って経験からも、素早くロープに足を伸ばした。
『ロープっ・・・鈴本っ、ブレークっ!』
レフリーが京香を離していくと、京子がゆっくりと立ち上がっていく。
京子が立ち上がると、京香はいきなりドロップキックを放っていくと、京子の胸に命中してリング下に落としていった。
リング下に落ちた京子は、素早く立ち上がってリングも戻っていくと、京香とまた睨み合っていく。
睨み合うと、いきなり京子がハイキックを狙っていく。
だが京香も本能的にガードすると、組み付こうと京子に密着する。
縺れ合うと、そのままロープ際に行って揉み合う京子と京香。
『ブレークっ・・・』
レフリーは試合を進めさせようと、京子と京香を離していく。
離れると、京香が片手を出してプロレス的に力比べを誘う。
低い姿勢から片手を伸ばすが、京子はノーガードだからと顔面へハイキックを叩き込む。
バシィィィ・・・
これには京香が倒れ込むと、会場からは京子に対してブーイングが起きていく。
『長谷河っ、プロレスの試合なんだよ、プロレスっ!』
四つん這いになってロープに逃げようとする京香。
京子がゆっくりと狙いをつけると、京香のヒップに蹴りを入れる。
バシッ・・・
「ああんっ・・・」
京香の悲鳴がリングに響き渡る。
更に髪を掴んで起こしてから、首相撲から膝蹴りをボディに叩き込む京子。
だが、京香も膝をキャッチして組み合う。
京子がバランスを崩すと、そのまま足を掛けて倒していく京香。
『ワン・・・・ツー・・・・』
いきなり京香がフォールすると、京子が焦るように返す。
続けて京香が腕を狙っていくが、京子がロープに脚を出すと、レフリーが離していく。
『ブレークっ・・・』
お互いが立ち上がると、距離を置いて睨み合う京香と京子。
京子がローキックを放つと、京香は警戒していたのか避けるがバランスを崩す。
更に京子がミドルキックを放つと、京香の脇腹を抉った。
バシィィィ・・・
「ぐふっ・・・ううっ・・・」
脇腹を押さえて痛がる京香。
白い脚など内出血で変色していたが、水着の下の脇腹なども変色しているはずで、京香は苦しそうな表情を浮かべる。
苦しい展開の京香だが、京子の隙を突いて至近距離からのラリアットを叩き込む。
バシィィィ・・・
いきなりの京香の大技に、京子が大の字にダウンしていく。
その京子に対して、京香はストンピングを叩き込んでから髪を掴んで起こしていくと、ニーリフトでボディへ膝を叩き込んだ。
バシッ・・・
「痛いっ・・・」
堪らず京子が悲鳴をあげるが、身体を密着させてロープに押し込もうとする。
だが、京香もフロントスリーパー気味にキャッチしてDDTで京子の脳天からマットに叩き付けると、京子がグッタリと俯せに倒れた。
グイッ・・・
「んああぁぁぁぁ・・・」
京香が腕を掴んでサーフボードストレッチを極めると、京子の表情が苦悶に歪む。
しばらく攻めていくと、京香が技を解いてから起こすと、コブラツイストを狙っていく。
しかし京子も嫌がるように藻掻くと、ロープに手を伸ばして逃げた。
ロープを握り締める京子。京香もロープだからと諦めると、レフリーの指示で距離を置いていく。
距離があるからと、京子は構えると京香の脚を狙ってはローキックを叩き込む。
バシィィィ・・・
蹴られると痛がる京香。更にインローも叩き込んでいくと、京香の脚が更に変色していく。
右足を狙っていく京子。
京香も右足を庇おうとするが、京子の蹴りは容赦なく叩き込まれていく。
バシィィィ・・・バシッ・・・
蹴りを嫌がってコーナーに逃れていく京香。
京子もコーナーに進むと、ローキックからハイキックと続けて叩き込む。
堪らず京香がコーナーに崩れ落ちると、京子は髪を掴んで起こしていくと、片手を挙げてアピールしていく。
だが、京香も意地になって京子のお腹を殴りつけると、続けて張り手を叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
強烈な張り手に京子の動きが止まる。
しかし京子も負けずに、張り手を京香に叩き込む。
バシィィィィ・・・
張り手を受けて痛がる京香。しかし京香も張り手を返していく。
バシィィィィ・・・
お互いが意地になって張り手を叩き込んでいく展開のリング上。
女優の命の顔をお互いが叩き合う展開に、観客席が盛り上がっていく。
格闘技の技術もプロレスも関係なく、女としての意地が2人の張り手合戦を支えている。
しばらく叩き合っていくと、京子の目にうっすら涙が浮かび出す。
逆に京香は意地になって張り手を叩き込んでいくが、その鬼気迫る表情に観客席は驚く。
京子の張り手が出なくなっても、京香の張り手は激しさを増していく。
コーナーで虐め状態になって京子が追い込まれていくと、京香がエルボースマッシュを叩き込んでいく。
ゴキッ・・
「んああぁぁ・・・」
堪らずダウンする京子。
しかし攻めている京香も脚へのダメージから動きが鈍ると、京子が立ち上がってタックルを仕掛けた。
踏ん張りが効かずに倒されていく京香。
京子が抱きつくように組み付くと、腕を喉元に押しつけるギロチンチョークを仕掛けていく。
これには京香も嫌がるように逃げると、更に京子がチョークスリーパーを狙い出す。
だが京香がロープに手を伸ばすと、ここでレフリーが止めて離そうとしていくが、京子はチョーク狙いを諦めない。
だがレフリーの指示で離されると、またも距離を置いていく京子と京香。
張り手で精神的に追いつめられた京子と、脚へのダメージがキツイ京香。
距離が置かれると、京子は冷静になろうとローキックで膝を狙い出す。
バシィィィ・・・
「くっ・・・」
京香は歯を食いしばって耐えようとするが、膝がガクガクと震え出す。
動きが止まる京香に対して、踏み込んでハイキックをバストに叩き込む京子。
グニュ・・・
「ああんっ・・・」
バストへの強烈な蹴りに悲鳴をあげる京香。蹴られた瞬間、ひしゃげるバストに衝撃が走る。
更に京子はミドルキックから、左右の掌打を叩き込むと、京香は口の中を切って血飛沫をあげた。
バキィィィ・・・
「はうっ・・・」
白肌の胸元に血を垂らしながらフラつく京香。プロレススタイルの練習を積んでいた京香は、この京子の格闘技スタイルの打撃技に痛め付けられていく・・・。
張り手を返すとも、京子のボディブローが炸裂すると、苦悶の表情を浮かべて咳き込む京香。
サンドバック状態になってくる展開だが、京香は必死に倒れないように耐えていく。
その京香をコーナーに押し込んでいく京子は、首相撲の体制に持ち込んでから膝蹴りを叩き込む。
ボシュ・・・
「ガハッ・・・うううっ・・・」
強烈なボディへの膝蹴りに、下を向いた京香の口から涎が糸を引いて垂れていく。
京子もトーナメント一回戦を勝ち上がるために、容赦なく膝蹴りを叩き込んでいく。
ボシュ・・・バシィィィ・・・
膝蹴りの衝撃にダウン寸前の京香。
しかし勝負を諦めずにチャンスを狙っているのか、目は死んでいない・・・。
苦しそうな京香を見て、京子はチャンスとばかりにコーナーから離れていくと、一気にジャンピングニーパッドで串刺しにしてトドメを刺そうと仕掛ける。
だが、京香が飛び込んでくる京子を避けて自爆を誘うと、京子が膝をコーナーに激突させて悲鳴をあげた。
バシッ・・・
「痛いぃぃぃ・・・・」
堪らずコーナー近くに座り込む京子。膝を押さえて痛がっていると、フラフラしながらも京香が迫る。
グイッ・・・
「いくよぉぉぉぉぉ・・・」
京香が観客に片手を挙げてアピールすると、京子の髪を掴んで無理矢理に起こしていく。
そして、DDTの体制からゆっくりとマットに叩き付けていくと、そのままフロントチョークのように極めていく京香。
「んんっ・・んぐっ・・・」
京子が狂ったように藻掻き苦しむが、京香は締め続けた。
脇腹などにパンチを入れて逃げようとする京子。すると京香が技を解いてから素早くバックを奪うと、チョークスリーパーで締め上げた。
更に苦しい状態になる京子。泣きそうな表情を浮かべて京香の腕を掴むが、完全に頸動脈を捉える京香に意識を失い掛けていた・・・・。
『長谷河っ・・・ギブっ?・・・ギヴァープっ?』
レフリーが京子にギブアップの確認をするが、京子はギブアップしない。
『落とせっ・・落とせっ・・・落とせっ・・』
会場内からは落とせコールが起きていく。
レフリーが注意深く京子を見ていると、小刻みに京子の身体が震え出す・・・。
失神寸前と言う感じの京子が、ここで京香の腕にタップした・・・。
『カンカンカンカン・・・』
レフリーが急いで試合を止めると、ここで京香の勝利が決まった。
技を解いて立ち上がる京香。一方グッタリと俯せになって倒れている京子。
リングドクターが京子に対してチェックしていく中、京香はレフリーに腕を挙げてられていくのであった・・・。
『勝者、鈴本京香っ!』
笑顔を浮かべる京香だが、対戦相手の京子を心配そうに見つめると、声を掛けてからリングを降りていく。
だが、脚を引きずりながら退場していく姿に、次の試合の心配をする観客も多くいたのも事実だった・・・。



第2試合

観客達が注目する中、リングに立つのは新人長沢まさみ。白いワンピース水着に白いリングシューズ姿で、少し緊張した様子でコーナーに寄りかかっている。今夜が初の地下プロレス出場だったが、映画などで売れてきた頃から、既に地下プロレス参戦の為の練習は積んでいて、今夜はその成果を試す為にもトーナメントをデビューとしたのだった。
そのまさみと今夜闘うのは、あの杉元彩だった。地下プロレス2戦目の彩。豹柄ビキニに黒いリングシューズ。年齢の離れた対戦相手に、少し余裕の表情の彩。
『青コーナー〜・・・身長168、上から85、57、83・・・長沢〜まさみ〜っ!』
コールを受けて一礼していくまさみ。反対コーナーの彩を見つめると、身体を動かして試合に備えた。
『赤コーナー〜・・・身長168、上から83、57、82・・・杉元〜彩〜っ!』
コールを受けると、まさみに対して挑発するような格好をしていく彩。
まさみも彩の挑発的な動きに動じないように観客席に目を移す。
リングアナのコールを終わると、早くもゴングが要請された・・・・。
『カァーン!』
ゴングの音が響き渡るリング上。まずは距離を置いて睨み合う展開の両者。
身長では同じで、体格は見た目まさみの方が上かと思われるが、彩も睨み付けながらいきなりステップキックから攻め出す。
バシッ・・
「イタッ・・・」
堪らず悲鳴をあげるまさみ。
「甘いんだよ、ほらっ!」
そのまさみの腕を掴むと、勢い良くロープに振っていく彩。
ロープから勢い良く返ってきたまさみに、打点の高いドロップキックを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「んああぁぁぁ・・・」
これにはまさみは悲鳴をあげる。だが彩は休ませずに髪を掴んで起こすと、ヘッドロックで締め上げた。
グイッ・・・
「ううっ・・」
苦しむまさみ。しかし身体を密着させると彩をロープに振っていく。
戻る彩に対してショルダータックルで倒してから、今度は自らがロープに走ってドロップキックを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
これには彩が転がりながらリング下に逃げていくと、まさみもリング下へ降りていった。
だが彩は素早く立ち上がると、追いかけてきたまさみに張り手を叩き込む。
バシィィィ・・・
頬を叩かれて動きが止まるまさみに、蹴りからボディスラムで投げつけてから、ストンピングで痛め付けていく彩。
しばらくしてリングに戻ると、観客席に向かってガッツポーズでアピールする彩。
まさみは蹴られたダメージから呼吸を整えると、ゆっくりリング上に戻っていくが、彩の動きには注意していた。
リングに戻るまさみに、彩が飛び込んでコーナーに振っていくと、コーナーに寄りかかった状態のまさみに串刺しのニーアタックから、セカンドロープに乗って髪を鷲掴みにしてから、片手を握りしめて額にパンチを叩き込む彩。
バキッ・・バシッ・・
「痛いぃぃぃ・・・いやあっ・・・ああんっ・・・」
堪らず悲鳴をあげるまさみ。
「ほらほらっ・・もっと悲鳴をあげなさいよ!」
彩は更に額を殴りつけていくと、レフリーが反則だからと止めていく。
レフリーが離すが、まさみは額を気にして手で押さえていると、彩は背後からスリーパーを仕掛けていく。
グイッ・・・
喉元を締められてまさみが泣き出しそうな表情でロープに手を伸ばすと、彩は強引に左右に大きく振って座らせていった。
レフリーがギブアップの確認をするが、まさみはギブアップは拒否していく。
「ノォォォォォ・・・・ノォォォォォ・・・・」
彩は技を解いて髪を掴んで顔面をマットに叩き付けるフェイスバスターを決める。
バシィィィ・・・・
「うわああぁぁぁぁ・・・・」
両手で顔面を押さえて藻掻き苦しむまさみ。
「まだまだ試合は始まったばかりなのよ・・・ふふふっ・・・」
彩は全体重を掛けたストンピングで痛め付けていくと、髪を掴んで起こしていった。
だがまさみもお腹へのグーパンチで反撃していくと、彩の表情が苦悶に歪む。
続けてDDTを狙うが、彩がロープ際に押し込んでレフリーが離していく。
離れ際に蹴りを入れていく彩。
その彩に、まさみが至近距離からラリアットを叩き込むと、続けてスタンディング状態でスリーパーを極めた。
グイッ・・・
彩が両手を振りながら逃れようとするが、まさみもスタミナを奪おうと締め続ける。
しばらくすると、まさみが技を解いてからロープに振っていくと、打点の高いドロップキックを放った。
バシッ・・・
「ぐふっ・・」
彩が倒れ込むと、まさみは早くもフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
だが彩もまだ負けていない。肩を浮かせて返していく。
「いくよ〜っ!」
まさみがアピールすると、ロープに走って勢いをつけると、立ち上がる彩にボディアタックを仕掛けた。
バシィィィィ・・・
またも倒される彩。まさみがフォールすると、レフリーがカウントを叩き込む。
『ワン・・・・ツー・・・・』
しかし彩はブリッジから返すと、まさみがお腹にグーパンチを入れて潰してから、立ち上がって起こしていく。
起こすと強引にボディスラムでマットに叩き付けてから、飛び上がってエルボードロップを喉元に叩き込んだ。
バシッ・・
「はうっ・・・」
これには彩が喉元を押さえて藻掻き苦しむと、まさみはまたもフォールする。
『ワン・・・・ツー・・・・』
カウントが続けられるが、いきなりまさみが悲鳴をあげた。
「きゃああぁぁぁ・・・」
そう、彩がまさみのバストを揉んだのだった。
悲鳴をあげて転がって逃げるまさみ。
「ふふふっ・・・可愛らしいわね・・・」
彩は笑みを浮かべて立ち上がると、フラついたまさみに蹴りを入れてから、張り手を叩き込む。
胸を揉まれて動揺したまさみはコーナーに追いつめられていく。
更に彩はエルボースマッシュを頬に叩き込むと、動きの止まるまさみにバストクローを決めた。
グニュ・・
「いやああぁぁぁぁ・・やめてぇぇぇぇぇ・・」
胸を鷲掴みにされて悲鳴をあげるまさみ。
「何よ、女優なんだからベッドシーンだって体験するんじゃないの・・・あら、清純派なのかしら?」
更に張り手を叩き込んでから、水着の上から激しく揉み出す彩。
すると、まさみが嫌がるように喧嘩キックを叩き込むと、フラつく彩にラリアットを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「何するのよぉぉぉぉ・・・」
まさみは絶叫しながらラリアットを決めると、続けてフォールする。
だがレフリーがカウントを数える前に彩が返すと、まさみが立ち上がってロープに走る。
しかしロープから戻るまさみに彩が構えると、まさみも踏ん張って距離を置いて止まった。
すると、今度は彩がタックルを仕掛けると、抱え上げるようにしてコーナーにまさみを押しつけていく。
ロープブレークのアピールをするまさみ。
だが、彩は張り手からエルボースマッシュと立て続けに攻め込むと、いきなり水着に手を掛けていく。
グイッ・・・
「やめてぇぇぇ・・・・水着に手を掛けるなんて卑怯よっ!」
まさみが水着を掴んで叫ぶが、彩は笑みを浮かべて水着を脱がそうとしていく。
「ふん、水着の中の立派な膨らみも見せてあげたら?」
肩から水着が取れそうになると、まさみが膝蹴りで彩を突き放す。
膝を受け手は彩も苦悶の表情を浮かべるが、まさみに対して精神的な揺さぶりは大きかった。
水着を気にするまさみに、彩はローキックで攻め込む。
バシィィィ・・・
脚を蹴られて苦悶の表情を浮かべるまさみ。
彩は蹴り続けると、バランスを崩した所にハイキックを顔面に叩き込んだ。
バシッ・・・
これにはまさみが倒れ込むと、彩は俯せ状態にしてからキャメルクラッチを極めた。
グイッ・・
「あうっ・・・」
堪らず両脚をバタバタさせて藻掻くまさみ。
「オッケー・・・いいわねぇ、覚悟しなさい・・・美人女優の豚鼻処刑よっ!」
彩はまさみの鼻の穴に指を入れると、鼻フック責めで痛めつけていく。
「フガッ・・・フガガッ・・・」
まさみが鼻に指を入れられて苦しんでいると、彩は更に指を入れて揺さぶる。
彩の責めにまさみは逃れようと必死になるが、彩が逃さない。
しばらくすると、彩が一気に指を引き抜くと、まさみは顔面を両手で押さえてリング上を転げながら悲鳴をあげた。
「痛いぃぃぃぃ・・・・」
彩はまさみを睨み付けながら立ち上がると、低空ドロップキックのようにしてリング下に蹴り落とす。
リング下に落とされたまさみを捕まえると、今度は鉄柵に叩き付けていく彩。
ガッシャーン!
「いやあぁぁぁぁ・・・」
堪らず鉄鎖に寄りかかるようにグッタリと座り込むまさみ。
グイッ・・・
「立ちなっ・・・鉄柱いくよぉぉぉぉぉ・・・」
彩がまさみの髪を掴んでアピールすると、近くの鉄柱に近づいていく。
だが、まさみも鉄柱攻撃は受けたくないとばかりに、彩の身体に密着して逆に鉄柱に彩を叩き付ける。
肩口から当たって痛がる彩。
更にまさみがストンピングを叩き込んでから、リング上に戻していく。
リングに戻された彩はフラフラしながら立ち上がるが、相当疲れている様子。
まさみもチャンスとばかりに距離を詰めてステップキックで攻め込むと、彩は痛がりながらもバストクローで反撃した。
グニッ・・
「やめてよ、何するのよぉぉぉ・・・いやあっ!」
水着の上からツメを立てて握られて、まさみが絶叫する。
「ほらほらっ・・・」
彩はニヤリとしながら握り締めると、まさみをロープ際に押し込んでいく。
だがバストへの責めにまさみが怒って、ロープ際でいきなりグーパンチを彩の頬に叩き込んだ。
バキィィィ・・・
これには彩がダウンすると、まさみがそのままストンピングから、馬乗りになって顔面パンチを叩き込む。
バキッ・・バキッ・・
「何するのよ、私だってお返しさせてもらうわよ!」
まさみの激しいパンチの連打に、レフリーが反則とばかりに止めていく。
『素手のパンチは反則だ・・・カウント取るぞ!』
レフリーに止められてパンチを止めるまさみ。
エキサイトするまさみだが、レフリーに止められてパンチを止めると、立ち上がって距離を置く。
彩も立ち上がるが、パンチのダメージからフラついている。
彩が苦しそうだからと、まさみは走り込むとジャンピングニーパッドを叩き込む。
顎に膝が当たって大の字に倒れる彩。
まさみがフォールで覆い被さると、彩は素早く返す。
しかし表情は苦しそうでスタミナ切れが感じられていた。
「決めるよぉぉぉぉ・・・」
まさみは彩の苦しそうな表情に、観客に片手を挙げてアピールする。
ロープに素早く走り込むと、勢いをつけて飛び上がってボディプレスからフォールを狙うまさみ。
だが、彩もニヤリとすると膝を立ててまさみを受け止める。
グシュ・・
「ぐふうっ・・・」
彩が上手くまさみのお腹に膝を立てると、まさみは激しく咳き込みながらリングを転がる。
「ゴホッ・・ゴホッ・・・けほっ・・・」
咳き込むまさみを起こしていく彩。口から涎を垂らしてフラフラしているまさみ。
すると、彩がバックを奪って観客にアピールしてから、チョークスリーパーを仕掛ける。
喉元を締め上げられて、まさみが狂ったようにロープに逃げようと藻掻いていく。
何とかロープに逃れたまさみ。レフリーが技を解くように彩に指示すると、彩は仕方ないとばかりに放した。
レフリーが続行を指示すると、彩が組み付いてバックドロップを狙う。
いきなりの大技狙いだが、投げられた瞬間にまさみがロープに脚を掛けると、バランスを崩してまさみに潰された彩。
体重が掛かってダメージを受けてグッタリしていく彩。
偶然とも言える逆転に、まさみは手を挙げてアピールした。
「いくぞぉぉぉぉぉ・・・・」
グッタリする彩を俯せにすると、キャメルクラッチを仕掛けるまさみ。
ゆっくりと彩の腕を足にフックさせて、強烈な角度に彩の上半身を反らせていくまさみ。
両脚をバタバタさせて苦しむ事しか出来ない彩。
まさみも身体を反らせて更に痛め付けていくと、彩はタップしていく。
だがレフリーが気が付かないと、まさみは続行と思い揺さぶり続けて追い込んでいく。
「ギブアップしないの?・・・折れちゃうよ!」
まさみも叫んでいくと、彩は身体を小刻みに震わせていく・・・。
彩は手を動かしてギブアップのアピールをすると、ここでレフリーが試合を止めていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが鳴らされると、まさみが技を解いて立ち上がっていく。
彩はグッタリと俯せになって苦しんでいると、まさみが彩に近づいて気遣っていた・・・。
『勝者、長沢まさみっ!』
コールを受けて一礼するまさみだが、しばらくして彩が立ち上がると、彩に対して頭を下げていくまさみ。
彩も勝利したまさみの手を挙げて観客にアピールするのであった・・・。



第3試合

リング上で待つのは仲谷佳織。白い胸元の開いたワンピース水着姿で、胸の谷間が強調されていて観客の視線を早くも集めている。ヘアヌードを封印して女優として経験を積んでいきたい佳織。今夜の対戦相手は、女優として映画・ドラマ・CMに活躍する常和貴子だった。
その貴子は佳織の待つリングに黒いワンピース水着で登場すると、一礼してからリングインしていく。久しぶりの地下プロレスのリングだったが、貴子は堂々のリングインをしていく。
貴子も自らのバストを強調するかのような胸元の開いている水着で、胸の谷間を見せている。
『青コーナー〜・・・身長164p、上から86、57、88〜・・・仲谷〜佳織〜っ!』
コールを受けて一礼していく佳織。
『赤コーナー〜・・・身長162p、上から85、58、85〜・・・常和〜貴子〜っ!』
地下プロレスで3戦目の貴子。デビュー戦は全裸処刑、2戦目は沖菜恵に膝蹴りから流血、そして足4の字処刑を受けていただけに、今回の参戦依頼が来たときから、プロレスの練習をしていた様子だった。
コールが終わると、早くもリングに試合開始のゴングが鳴り響いた・・・。
『カァーン!』
ゴングが打ち鳴らされると、まずは距離を置いて様子を見ていく両者。
佳織が距離を詰めて蹴りの体制になると、貴子は距離を置いて逃げていく。
しばらくして、佳織が手を伸ばして組み合うように促すが、貴子が逆に蹴りを入れてから、髪を掴んで投げていった。
リング上に佳織の髪の毛が舞う中、貴子が顔面狙いのストンピングで蹴りこむ。
バシッ・・バシッ・・
転がるようにロープに逃げる佳織。
ロープを掴んでも貴子のストンピングは止まらないと、佳織がレフリーに抗議した。
「レフリー、ロープっ・・ロープでしょ!」
レフリーが貴子を止めるが、貴子はストンピングを続けていくと、レフリーが反則のカウントを入れていく。
『常和っ・・・ワン・・・ツー・・・スリー・・・フォー・・・・』
反則カウントに貴子が蹴るのを止めると、距離を置いて佳織を睨み付けた。
フラついて立ち上がる佳織に、貴子はエルボースマッシュからコーナーに追い込んでいくと、今度はセカンドロープに乗ってから佳織の額にグーパンチを叩き込む。
バキッ・・バキッ・・・
「痛いっ・・・あああああっ・・・」
堪らず悲鳴をあげる佳織。
「ほらほらっ・・・痛いならギブしなさいよ!」
貴子は更に殴りつけていくと、拳を額に押しつけて痛め付けていく。
「んああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
佳織が悲鳴をあげると、更に殴りつける貴子。
レフリーが貴子を離していくと、佳織はフラつきながらも構えていく。
今度は貴子がタックルを仕掛けるが、佳織が反応して上から潰していくと、俯せ状態の貴子が藻掻いていく。
佳織は素早くバックを取ると、スリーパーを狙うと、貴子も焦るようにロープに逃れる。
『ロープっ・・・』
レフリーが佳織の肩を叩くと、佳織がレフリーの指示通りにスリーパーを解く。
喉元を押さえながら立ち上がる貴子に、佳織が蹴りを出していくと、続けてドロップキックを叩き込んだ。
ドシュ・・・
「ぐふっ・・・」
堪らず倒れ込む貴子。
その貴子の髪を掴んで起こしていく佳織。下を向く貴子に対して、ニーリフトで膝を叩き込む佳織が、続けて後頭部にエルボーを叩き込んだりと攻め続けた。
貴子も負けずにお腹にパンチを入れたりして反撃するが、佳織は髪を鷲掴みにしてフェイスバスターを叩き込んで動きを止めていく。
バッシーン!
「いやああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
顔面を押さえて悲鳴をあげる貴子。
その悲鳴をあげる貴子に馬乗りになると、キャメルクラッチを極めていく佳織。
上半身を反らされて、胸が水着から飛び出そうな貴子に、観客の視線と歓声が集まっていく。
泣きそうな表情を浮かべる貴子。必死に耐えていくが、確実に身体にダメージを与えられていた。
佳織が技を解くと、グッタリして苦悶の表情を浮かべる貴子。
続けて佳織が強烈なヘッドシザースで攻め込むと、貴子は狂ったように藻掻き苦しむ。
しかし・・・。
「イタタタタっ・・・」
突然佳織が技を解くと、貴子はフラつきながらも立ち上がっていく。苦し紛れに貴子が佳織の足を噛み付いたのだった。
立ち上がる貴子は、そのまま佳織の髪を掴んでロープ際に連れ出すと、顔面をトップロープに押しつけて擦り付けると、続けてロープに腕を絡ませて佳織の動きを止めていった。
「いくよぉぉぉぉぉ・・・・」
いきなり貴子が片手を挙げてアピールすると、ロープに絡めて動きを止めた佳織の水着に手を掛けた。
「や、やめてよ・・・」
嫌がる佳織。
「何嫌がってるのよ、脱ぐのが仕事だったんでしょ・・・ほらっ!」
貴子が水着を剥ぎ取っていくと、見事なバストを露わにする佳織。白いワンピース水着をお腹の辺りまで下した。
観客席が佳織のバストに盛り上がっていく中、貴子はチョップをバストへ叩き込んでからヒップに蹴りを入れていく。
しかしレフリーが佳織をロープから放していくと、佳織も水着を直そうとするが、貴子がエルボースマッシュからパンチと水着を直させずに、トップレス状態で試合を続けさせていく。
更にはバストを狙ってパンチを叩き込んで佳織を追い込んだ。
ロープ際まで押し込まれる佳織。
しかし水着剥ぎに怒ったのか、いきなり貴子の水着に手を掛けた。
「何するのよっ!」
「それはコッチの台詞でしょ、お返しよ!」
貴子も水着剥ぎは嫌がるが、佳織は構わず肩紐から剥ぎ取っていくと、貴子も見事なバストを露わにしてトップレス状態になった。
トップレス状態の2人は、意地になって相手のバストへ拳を叩き込んでいく展開になっていくと、観客席が盛り上がっていく。
グニュ・・・グニュ・・・
「あんっ・・・」
「ううっ・・・おりゃ!」
お互いが激痛にも耐えて意地になって殴り合っていく。それも顔面ではなくバストを狙って。
白い乳房が内出血する展開になっていくが、お互いは意地になって殴るのを止めない。
レフリーも反則でないから黙って展開を見守っているが、貴子が佳織の股間へ前蹴りで蹴り上げた。
ゴキッ・・・
「ふぐうっ・・・」
いきなり股間への蹴りで、佳織は股間を押さえてダウンしていく。
当然観客席からは貴子に対してブーイングが起きるが、貴子は構わずフォールしていく。
だがレフリーがカウントを取らないと、レフリーに抗議する貴子。
「レフリーっ、カウントは?」
だがレフリーは顔を横に振ってカウントを取らない。
佳織は股間へのダメージで苦悶の表情を浮かべている。
貴子が髪を掴んで起こしていくと、ヘッドロックから額にグーパンチを叩き込んで痛め付けていく。
バキッ・・バキッ・・
数発叩き込まれると、佳織は悲鳴をあげるがバックドロップを狙っていく。
だが貴子も踏ん張って投げさせないと、佳織がロープに振った。
貴子がロープに走ると、戻ってきた所へドロップキックを叩き込む。
バシィィィ・・・
打点が高くバストに蹴りが入ると、貴子は苦悶の表情で倒れ込む。
素早く立ち上がるが、佳織も立ち上がって飛び込むようにラリアットを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「ぐふっ・・・」
大の字になった倒れ込む貴子。佳織がフォールする。
『ワン・・・・ツー・・・・』
カウントが進むが、貴子が返していく。
返した貴子は素早く転がるようにリング下に逃げていくと、乱れる呼吸を整えようとする。
だが佳織もエプロンサイドに立つと、驚く貴子に何とフライングボディアタックを仕掛けた。
ドシュ・・・
「ぐわあっ・・・」
堪らず悲鳴をあげて大の字になる貴子。仕掛けた佳織にもダメージは残るが、貴子に休ませる時間を与えずにリングに戻していく。
そしてリング上で、ゆっくりとパイルドライバーの体制になっていく佳織。
貴子も嫌がるように足を動かしていくが、佳織が脳天から叩き付けた。
バシッ・・・
「あうっ・・・」
佳織が放すと、貴子がゆっくりとマットに崩れ落ちた。
更に佳織がロープに走って勢いをつけると、飛び上がって貴子の自慢のバストにフットスタンプを叩き込む。
グニュウゥゥゥ・・・・
「うぐっ・・・・ああああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
一瞬間を置いてから絶叫していく貴子。既に涙目になっている。
更に佳織がお腹にフットスタンプを叩き込むと、貴子の表情が苦痛に歪む。
ドシュ・・
「ふぐっ・・・ホゲェェェェェ・・・・・」
一瞬間を置くようにして口から胃液のような液体を吐き散らす貴子。
身体をくの字にして苦しんでいる貴子に、佳織は容赦なくストンピングを叩き込んでいく。
バシッ・・・バシッ・・・
嫌がるようにロープを掴んでいく貴子。佳織はロープを掴んでも構わず蹴りこむと、レフリーにアピールする貴子。
「ロープぅぅぅ・・・レフリーぃぃぃ・・ロープでしょ!」
貴子のアピールにレフリーも佳織を離していくと、貴子はレフリーにペットボトルを受け取って口を漱いでから構えていく。
佳織と距離を詰めていくと、両者トップレス状態のまま睨み合う。
バシッ・・・
いきなり佳織が水平チョップを喉元に叩き込むと、貴子はフラついていく。
だが、貴子も意地になって水平チョップを喉元に返していくと、佳織とチョップ合戦を始めていく。
バシッ・・・・バシッ・・・・バシッ・・・・バシッ・・・・
しばらく続くと、貴子が膝をついて苦悶の表情を浮かべる。
しかし、目の前の佳織の股間へグーパンチのアッパーを叩き込んだ。
ゴキッ・・・
「ふぐうっ・・・」
股間へのパンチ攻撃に、佳織が股間を押さえてロープ際に逃げ出した。
股間への衝撃でダメージを受けて、苦しそうな佳織。
更に貴子が前蹴りのように股間を露骨に股間を狙うと、佳織が蹴り足をキャッチした。
「何するのよ!」
佳織が叫ぶと、そのまま貴子を倒していく。
「きゃっ!」
悲鳴をあげて俯せに倒れ込む貴子。
「許さない・・・だったら恥ずかしい思いをさせてあげるわ!」
いきなり佳織が俯せの貴子の水着を掴むと、一気に剥ぎ取って全裸状態にしていく。
「なっ、何するの、やめてよ・・・」
水着を剥ぎ取られて恥ずかしがる貴子。
「これでお終いよ、覚悟しなさいよね・・・ほらっ!」
更に佳織は、貴子の両脚をフックしてからロメロスペシャルを仕掛けた。
グイッ・・・
全裸の貴子が高々と持ち上げられると、両脚も広げられて観客からは股間が丸見えに。
観客席からは大歓声が起きていくと、貴子は堪らずギブアップを口にする。
「ギ、ギブ〜っ・・・ギブアップ〜・・・お願い、いやあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
佳織が揺さぶると、美乳もプルプルと揺らしながら悲鳴をあげる貴子。
『カンカンカンカン・・・』
ギブアップを口にしたからと、ここでレフリーは試合を止めて佳織の勝利を告げていく。
『勝者、仲谷佳織っ!』
技を解いた佳織は、レフリーに手を挙げてられていく。
一方、ギブアップした貴子は股間を押さえながらも、黒服にタオルを要求して隠しながらリングを後にした。



第4試合

白い競泳水着と白いリングシューズ姿でリングインするのは、あの美人女優の矢多亜希子。
亜希子の水着姿だけでも観客が盛り上がっていく中、対戦相手の仔雪を待っていた。
なかなか姿を現さない仔雪。亜希子も不安な表情を浮かべていると、花道に立つ1人の姿。そう仔雪だった。
白いワンピース水着に白いリングシューズで亜希子と同じようなリングコスチューム。
ただ白いガウンを羽織っており、白装束でリングインしていく仔雪に不気味さが漂っていた。
仔雪は無表情でリングインすると、観客にアピールする訳でもなくコーナーに寄りかかると、黙ってコールを待っている。
『青コーナー〜・・・身長164p、上から83、58、83〜・・・矢多〜亜希子〜っ!』
早くもコールされると亜希子は、観客席に向かって笑顔で手を振ると、一礼してコーナーに戻っていった。
『赤コーナー〜・・・身長170p、上から83、58、85〜・・・仔雪〜っ!』
コールを受けて無表情のまま一礼する仔雪。そのままコーナーに戻ると、ガウンを脱いでコーナーに掛けていく。
『カァーン!』
早くもゴングが鳴らされると、いきなり亜希子が奇襲とも言えるドロップキックで襲いかかった。
バシィィィィ・・・
これには仔雪がコーナーに倒れかかる。
更にストンピングから髪を掴んで起こすと、ヘアーホイップからスリーパーと流れを掴んでいく亜希子。
地下プロレスデビュー戦となる仔雪から早くもペースを握っていった。
スリーパーで揺さぶりながら、早くもギブアップを促していく亜希子。
「ギブ?・・・キヴァープ?」
しかし仔雪は何も言わず、時折苦しそうな表情を浮かべるだけだった。
しばらくすると、仔雪がロープに足を伸ばしてブレークがかかると、亜希子が技を解いていく。
距離を離すと、またも亜希子がドロップキックを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
仔雪が倒れると、亜希子が素早くフォールする。
『ワン・・・・ツー・・・・』
まだ余裕で返していく仔雪。
亜希子が髪を掴んで起こしていくと、仔雪がお腹にパンチを入れて反撃する。
お腹を殴られて動きが止まる亜希子。
更にキチンシンクが炸裂すると、亜希子は苦悶の表情でダウンした。
四つん這い状態になる亜希子に、仔雪がヒップにストンピングを叩き込んでから、ロープに走って喧嘩キックを顔面に叩き込んだ。
バシィィィィィ・・・
「んあああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
容赦ない顔面へのキックに、亜希子が絶叫した。
グイッ・・・
苦しむ亜希子を起こしていく仔雪。ゆっくりと抱え上げると、膝を突きだしてアトミックドロップを炸裂させた。
ゴキッ・・
「ぎゃあああぁぁぁぁ・・・・」
またも悲鳴をあげる亜希子。仔雪が放すとグッタリと倒れ込んだ。
苦悶の表情を浮かべながらロープを掴む亜希子。
深追いせずに仔雪は距離を置くと、亜希子の立ち上がるのを待っている。
亜希子が立ち上がると、仔雪がゆっくりと距離を詰めていった。
シュ・・・
「このおっ・・・」
亜希子が叫びながら張り手を叩き込む。
仔雪の頬にクリーンヒットするが、仔雪は表情を変えない。
逆に亜希子が仔雪の無表情の反応に張り手を叩き込んでいくが、仔雪は一瞬顔を強張らせるが、何事も無かったように表情を変えようとしない。
バシッ・・バシッ・・
必死に張り手を叩き込む亜希子。
だが、数発張り手が決まった所で、仔雪が反撃していく。
シュ・・・
「ぐっ・・ぐえっ・・・」
亜希子が喉元を押さえ込んで藻掻き苦しむ。そう、仔雪が亜希子の喉に地獄突きを炸裂させたのだった。
フラフラする亜希子に、更に髪を鷲掴みにしてコーナーポストに顔面を叩き付けていく仔雪。
バッシーン!
「ああんっ・・・」
トップロープを掴んで苦しむ亜希子。
更に仔雪がカバーを外して金具を剥きだしにしていくと、観客席からも驚きの声が上がった。
『まさか、ヒールファイトかよ仔雪?』
『幸せな矢多に嫉妬してるのかっ!・・・破局したから八つ当たりかよ、地下プロレスで!』
様々な声が飛び交う中、仔雪は一瞬破局と言う言葉に苛立ちを見せると、容赦なく亜希子の額を金具に叩き付けた。
ゴキッ・・
「ぎゃああああぁぁぁ・・・・」
亜希子の悲鳴がリング上に響き渡る。
更に叩き付けられていく亜希子。遂に額が割れて流血戦になっていく。美人女優の亜希子の流血戦に観客席が騒ぎ出す。
コーナーに寄りかからせる形にして、仔雪は更に亜希子の額を噛み付きだした。
ガブッ・・
「いやあぁぁぁぁ・・・やめてぇぇぇぇぇ・・・痛いぃぃぃぃ・・・・」
亜希子が悲鳴をあげると、亜希子の端正な顔を幾筋の赤い線が流れ落ちていく。
顔を離すと、口の周りを亜希子の血で染める仔雪。
観客席からブーイングが起きると、仔雪はニヤリと笑みを浮かべる。
更に噛み付いていくと、レフリーが反則だからとカウントを始めた。
『ワン・・・ツー・・・スリー・・・フォー・・・』
カウントが進むと噛み付くのを止める仔雪。
亜希子も自らの白い水着を赤く染めていくが、初めての流血戦に精神的ダメージも大きかった。
仔雪に放されるとリング下に逃げる亜希子。
額の傷を気にして触っていると、仔雪もリング下に降りていく。
すると、亜希子が仔雪に掴みかかると、近くの鉄柱に仔雪を叩き付けた。
ゴッキーン!
「お返しよ、このっ!」
亜希子も必死になって反撃するが、仔雪はフラつくが怒って亜希子の髪を鷲掴みにした。
ゴッキーン!
「ひいぃぃぃぃぃ・・・」
仔雪が亜希子を鉄柱に叩き付けると、更に傷口から流血が酷くなっていく。
顔面を赤く染める亜希子の髪を掴んで、リングサイドを連れ廻していく仔雪。
「こんなプロレスさせられて、対戦相手が矢多っ?・・・熱愛と破局って言う構図かも知れないけど、腹が立つんだよ!」
初めて仔雪が口を開いて絶叫すると、亜希子をリングに戻していった。
フラフラしながら立ち上がる亜希子。
だが仔雪がラリアットで倒してから、喉元にコブラクローで締め上げる。
両脚をバタバタさせて藻掻き苦しむ亜希子。
仔雪が放すと、亜希子は咳き込みながら苦しんでいた。
ゆっくりと仔雪が亜希子を起こしていく。
すると、亜希子が絶叫して飛びかかる。
「うわあぁぁぁぁぁぁ・・・・」
絶叫した亜希子が逆さ押さえ込みを仕掛けると、仔雪は驚いた表情で両脚をバタつかせた。
『ワン・・・ツー・・・』
しかし仔雪が返すと、亜希子は悔しそうにマットを叩くと、立ち上がってストンピングを叩き込んだ。
バシッ・・
更にニードロップを叩き込んで仔雪を痛め付けると、観客にアピールしていく。
亜希子のアピールに歓声が送られていくと、亜希子がロープに走ってからドロップキックを放っていった。
バシィィィ・・・
仔雪は倒れ込むが、リング下に降りていくと近くのパイプ椅子をリング内に投げ込む。
レフリーが注意すると、亜希子が喧嘩キックで攻め込むが、仔雪がグーパンチでダウンさせていく。
ダウンした亜希子に馬乗りになって額を殴りつけていく仔雪。
ゴキッ・・バキッ・・・
「いやっ・・・やめてぇぇ・・痛いぃぃぃ・・・ぐわっ・・・ああっ・・・」
殴られる度に、流血を酷くして藻掻く亜希子。レフリーも仔雪を注意するも止める気配もない。
顔面を真っ赤にしていく亜希子。仔雪は殴るのを止めると、起こしていく。
フラフラしている亜希子。血が目に入ったのか良く見えない状態らしく、頭を左右に動かしている。
すると、仔雪が走り込んでジャンピングニーパッドを亜希子の顎に炸裂させると、亜希子は血飛沫を散らしながら大の字にKO状態でダウンした。
身体を小刻みに痙攣させる亜希子。
あまりに残酷なシーンに観客席が静まると、仔雪がフォールしていく。
しかしレフリーはカウントを取らないと、仔雪が怒り出す。
「何してるのよレフリー。カウントは?」
しかしレフリーがカウントを取らないと、仔雪は亜希子に構わずレフリーに蹴りを入れていくのであった。
『カンカンカンカン・・・』
レフリーに暴行と言うことで反則負けがコールされるリング上。
『勝者、矢多亜希子っ!』
リングドクターもリング上の亜希子に応急処置をする中、仔雪はレフリーに蹴りを入れて降りていくのであった。
「ストレス解消には良かったわよ!」
仔雪は捨て台詞を吐くと、そのまま控え室に消えていくのであった・・・。



第5試合

地下プロレスで格闘技戦でデビューしていた伊藤美咲がまずはリングインする。
美咲はデビュー戦で秦野浩子を失神KOと言う衝撃デビューをしたが、その後は地下リングから遠ざかっていた。しかし最近のドラマなど売れている裏で、地下リング復帰が契約されていてのドラマ出演だった。
その美咲の対戦相手としてリングインするのは、女優の中間由紀恵だった。
美咲も由紀恵も白い競泳水着姿でリングで向かい合う。
2人は今年人気のドラマの主演同士。まさに観客からは女優対決と注目されているが、美咲は地下プロレスデビューから2戦目、由紀恵はデビュー戦と言う事で美咲の一方的な試合が予想されるこの試合。
『青コーナー〜・・・身長160p、上から78、59、80〜中間〜由紀恵〜っ!』
早くもコールを受けると一礼していく由紀恵。流石に地下プロレスの異様な雰囲気に緊張は隠せないでいる。
『赤コーナー〜・・・身長171p、上から83、57、87〜伊藤〜美咲〜っ!』
今年は映画でベッドシーンも演じたり、ドラマでは人気だった美咲。堂々と片手を挙げて観客にアピールすると、コーナーに寄りかかってゴングを待つ。
『カァーン!』
早くもゴングが打ち鳴らされると、積極的に前に出ていく美咲。
由紀恵は戸惑いながらも構えていく。
体格的には美咲が有利で、更に経験でも美咲が有利。由紀恵は焦りながらも美咲の動きを見つめた。
少しずつ距離が詰まる両者。
リーチで有利な美咲が軽くローキックを放つと、由紀恵は上手く避ける。
しかし打撃に対する対策をしていないので、精神的に追いつめられていた。
更に美咲がハイキックで牽制すると、逆に由紀恵が距離を詰めてタックルの様に抱きついていく。
美咲は組み付くと、何か狙うが由紀恵がロープに押し込んだ。
『ブレークっ・・』
しかしレフリーがロープだからと離していくと、観客席からは大歓声が起きていく。
歓声の中、離れ際に由紀恵がドロップキックを放つと、美咲がダウンする。
美咲が起きようとすると、由紀恵が素早くクロスチョップで攻め込む。
バシィィィ・・・
喉元にチョップが当たって美咲が痛がると、続けて由紀恵がロープに振っていく。
「いくよ〜っ!」
由紀恵が観客にアピールすると、ロープから戻る美咲にドロップキックを放っていく。
バシィィィ・・・
更に起こしてからロープに振ると、何かを狙う由紀恵。
しかし美咲が飛び込んで由紀恵の喉元に腕を回して、スタンディングチョークスリーパーを仕掛けた。
グイッ・・・
「あああっ・・・ああっ・・」
締め付けられて藻掻き苦しむ由紀恵。
美咲も失神狙いか締め上げていく。
しかし由紀恵が身体を動かしてスリーパーから逃れると、振り向いてエルボースマッシュを叩き込んだ。
バシッ・・
「くっ・・・」
スレンダーな美咲は打撃に対して苦しそうな表情を浮かべる。
更にエルボースマッシュを喉元に叩き込んでから、一気にボディスラムでマットに美咲を叩き付ける由紀恵。
バッシーン!
「痛いっ・・・」
堪らず悲鳴をあげる美咲。
「レフリーぃぃ・・フォール!」
倒れた美咲をフォールする由紀恵。レフリーにアピールするも、美咲がカウントが入る前に返した。
返す美咲に、由紀恵は首4の字固めを仕掛けていくと、腰を浮かせたりして痛め付けていく。
苦悶の表情を浮かべる美咲。
由紀恵も両脚でガッチリと締め上げると、美咲のスタミナを奪っていく。
ロープに逃れたくても逃げられない美咲。
しばらく締め上げられるが、由紀恵が技を解くと起こしていった。
ヘッドロックを仕掛ける由紀恵。
美咲はロープに振っていくと、由紀恵も負けずにショルダータックルで美咲を倒すと、続けてロープに走ってからボディアタックで倒していった。
『ワン・・・・ツー・・・・』
レフリーがフォールとしてカウントを数えるが、美咲は肩を浮かせて返した。
由紀恵が悔しそうな表情を浮かべると、美咲を起こしてバックドロップを狙っていく。
しかし美咲も簡単には投げさせないと、逆に首をロックして投げていく。
更に美咲が立ち上がると、由紀恵が立ち上がるのを待っていると、何かを狙っていた。
由紀恵がフラつきながら起きあがると、ローキックで蹴りこむ美咲。
バシィィィ・・・
「痛っ・・」
痛がる由紀恵。
更にハイキックを出していく美咲。
シュ・・・
しかし由紀恵がハイキックをキャッチすると、ドラゴンスクリューで切り返した。
これには驚く美咲。更にグラウンドに移行すると、そのまま脚を固めてデスロックを極めていく由紀恵。
苦悶の表情でロープに手を伸ばしていく美咲。
由紀恵も固めていくが、美咲の手がロープに届くとレフリーが放させていく。
『ロープっ・・・ロープっ・・』
レフリーが指示すると、由紀恵が技を解いていく。
美咲も立ち上がると、脚を少し気にしながらも、またローキックから出していく。
バシッ・・・
「くっ・・・」
打撃には嫌がる由紀恵。
更に美咲のローキック、ミドルキックに嫌がって距離を置こうとする由紀恵。
下がる由紀恵に、大振りの張り手の様な掌打で前に出ていく美咲。
掌打を避けながらタックルを狙おうとする由紀恵。
しかし勢いよく飛び出さないから、逆に美咲のフロントスリーパーにキャッチさせてしまう。
身長差からも、締め上げられていく由紀恵。
ボディにパンチを叩き込んで逃れようとするが、美咲もギブアップ狙いで締め上げた。
グイッ・・・
「んぐぐっ・・・くっ・・・」
逃れられない由紀恵。
美咲も締め上げていく。由紀恵はロープに逃げようとも考えるが、ロープから離れていて逃れられない。
レフリーもギブアップの確認をしていくと、逆に美咲が膝蹴りをボディに叩き込む。
バシッ・・
膝蹴りにマットに崩れ落ちる由紀恵。
美咲は技を解くと、距離を置いて由紀恵を見つめる。
フラフラしながらも由紀恵が立ち上がっていくが、苦しそうな表情を浮かべていると、容赦なく美咲がハイキックを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
「あうっ・・」
これには由紀恵がダウンしていくと、美咲が更に髪を掴んで起こしていく。
また打撃でいこうとする美咲だが、由紀恵も苦しみながらも逆さ押さえ込みを狙う。
『ワン・・・・ツー・・・・ス・・・・』
油断していたのか、美咲がギリギリまでカウントを許してしまう。
返すもその表情は驚きで一杯だった・・・。
由紀恵は返されて悔しそうだが、美咲が先に立ち上がると、マットに座る形の由紀恵の背中にサッカーボールキックを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「痛いぃぃ・・・」
堪らず藻掻く由紀恵。
更に顔面にも蹴りを入れると、由紀恵は大の字になったダウンしてしまった。
由紀恵の状態に、美咲が髪を掴んで起こしていくと、片手を挙げて観客にアピールしていく。
「いくよぉ〜っ!」
美咲のアピールに観客席も盛り上がると、髪から手を放すと由紀恵が下を向くようにフラつく。
バシィィィ・・・
その由紀恵の側頭部に強烈なハイキックを叩き込む美咲。
由紀恵は半失神状態になって倒れ込むと、美咲を距離を置いて構えた。
「立ちなさいよ!」
美咲が叫ぶと、由紀恵はフラフラになりながら立ち上がった。
バシッ・・
由紀恵の脚にインローが炸裂すると、ガクッと由紀恵の身体がバランスを失う。
バシィィィ・・・
更に由紀恵にハイキックが炸裂すると、俯せ状態で倒れ込んだ。
「これでお終いよ、それっ!」
美咲は一気にロメロスペシャルを炸裂させると、由紀恵の身体を高々と上げて痛め付けていく。
グッ・・・
「うわあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
首を激しく振りながら絶叫していく由紀恵。
レフリーもギブアップの確認をしていくと、由紀恵は必死に耐えようとした。
「ノォォォォ・・・ノォォォォォ・・・・あああああああっ・・」
しかし、美咲の容赦ない攻めの前にギブアップを口にした・・・。
「ギ・・・ギブ・・・・・・・・ギブアップ・・・」
由紀恵の口からギブアップの言葉が出ると、レフリーがゴングを要請して試合は終わりを告げるのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、美咲は技を解いていく。
そしてレフリーは立ち上がる美咲の手を挙げていく。
『勝者、伊藤美咲っ!』
勝利した美咲は、勝ち名乗りを受けてからグッタリする由紀恵に近づくと、申し訳なさそうにリングドクターに処置を頼むと、リングを後にしていった・・・。



第6試合

盛り上がる美女トーナメント。早くも次の試合に出る2人がリングに現れた。
『青コーナー・・・身長165p、上から83、59、86〜・・・相澤〜紗世〜っ!』
デビュー戦では須野内美帆子に惨敗した紗世。今回はトレーニングを積んでの参戦だった。
白い競泳水着姿に観客席からは拍手が送られているが、紗世は反対コーナーの恵梨を見つめていた。
『赤コーナー・・・身長169p、上から87、59、85〜・・・村神〜恵梨〜っ!』
恵梨も紗世を睨み付けているが、地下リングでの経験からも余裕は感じられる。
白いスポーツビキニ姿で、身体を動かしてゴングを待っている。
トーナメントと言うことで、恵梨としても紗世は軽く倒しておきたいところ。
対して紗世は、恵梨を倒せば大金星。お互いの思惑が激突するリングに観客達の視線が集まる。
『カァーン!』
早くもゴングが打ち鳴らされると、いきなり紗世が飛び出してドロップキックを放っていった。
バッシーン!
「あうっ・・・」
バストに揃えられた足が当たって、痛そうに恵梨が倒れ込む。
立ち上がる恵梨。しかし紗世がまたもドロップキックを放つと、堪らずコーナーに寄りかかるようにダウンする恵梨。
バッシーン!
「はうっ・・・」
更に紗世は髪を掴んで起こしてから、ロープに振っていくとドロップキックをバストに叩き込んだ。
バシッ・・・
ドロップキックの連発でペースを握られた恵梨は、転がるようにリング下に逃げていった。
胸を押さえて苦しそうにする恵梨。
リング上からは紗世がロープを掴んで睨み付けていると、恵梨はリング下で場外戦を誘う。
紗世がリング下に降りないからと、恵梨はゆっくりとリングに戻ると、素早く距離を詰めた。
踏み込んでローキックを放つと、続けて抱きつくようにタックルを仕掛ける恵梨。
しかし紗世もロープまで逃げると、恵梨も放して距離を取る。
逆にエルボースマッシュを叩き込む紗世。
バシッ・・・
エルボーを受けるながらも張り手を返した恵梨。
バシィィィ・・・
「痛っ・・」
張り手を受けて動きが止まる紗世。
更に恵梨が張り手で攻め込むと、一気にロープに振っていく。
ロープから戻る紗世にジャンピングニーパッドを叩き込むと、早くもフォールした。
『ワン・・・・ツー・・・・』
カウント2で返す紗世。
続けて恵梨が腕関節を狙うと、紗世は嫌がるようにロープに脚を伸ばした。
『ロープ・・・』
レフリーがロープに届いた事を告げると、恵梨は素早く立ち上がって距離を置くと、起きあがる紗世。
恵梨が前に出ると、紗世はロープに走って勢いをつけてドロップキックを狙っていく。
しかし恵梨が避けて自爆させると、痛がる紗世を起こしてボディスラムで叩き付けた。
バシィィィィ・・・
「ああんっ・・・」
背中から叩き付けられて苦しむ紗世。
続けて喉元を狙ってエルボードロップを落とす恵梨だが、これには転がって紗世が逃れた。
肘を押さえて痛がる恵梨に、紗世が素早くスリーパーを極めた。
グイッ・・・
「ううっ・・・んあっ・・・」
苦しむ恵梨。倒れ込んで俯せ状態になるが、紗世はガッチリと極めて締め続けた。
チョークスリーパー気味のスリーパーに、恵梨は手を伸ばしてロープにを目指す。
紗世も締め続けると、恵梨の動きが鈍くなっていく。
口から涎を垂れ流し始める恵梨。
だが、ロープに何とか手が届くとレフリーが放すように指示を与える。
『ブレークっ・・・』
レフリーの指示に紗世が放すと、恵梨は喉元を押さえたまま俯せ状態になって苦しんでいる。
苦しむ恵梨の両足首を掴む紗世。
そしてリング中央に連れ出すと、俯せだからとキャメルクラッチを仕掛けた。
グイッ・・・
上半身を反らされて藻掻き苦しむ恵梨。
レフリーもギブアップの確認をするが、恵梨は必死に耐えている。
『村神っ・・ギブ?・・・ギブアップ?』
レフリーの問いかけに、恵梨は黙って耐えている。
しばらく攻め続ける紗世だが、技を解いてからストンピングを叩き込んでから、距離を置いて恵梨の動きを見つめていた。
技を解かれて苦しそうに立ち上がる恵梨。紗世が距離を置いているから、水着を気にしながら構える。
恵梨が距離を詰めていくと、紗世もローキック気味に蹴りを出す。
紗世の蹴り足にタックルを狙っていく恵梨。
しかし紗世も上手く首に腕を回すと、タックルを仕掛けられながらもフロントスリーパーで締め上げる。
またも首を極められて苦しい恵梨。
逃げようと動くが、紗世の腕がシッカリと首を絞めている。
堪らず紗世のボディにパンチを叩き込む恵梨。
紗世の脇腹を殴られるのを嫌がっていると、恵梨は更に技を解かせる為に殴り続けた。
緩くなると、恵梨が頭を動かしながら逃れると、一気に馬乗り状態になっていく。
逆にギロチンチョークを仕掛ける恵梨。
グリッ・・・
「んぐぐっ・・・ううっ・・・」
喉元に腕を押しつけられて苦しむ紗世。
苦悶の表情で藻掻く紗世に、レフリーもギブアップ確認をしていくが、紗世はギブアップせず耐えている。
しばらく痛め付けてから、恵梨が技を解いて立ち上がる。
紗世も咳き込みながら立ち上がると、フラつきながら恵梨との距離を詰めていく。
恵梨は近づく紗世にラリアットを叩き込んで倒していくと、続けて腕を振りながら狙う。
バシィィィィ・・・
大の字になって倒れた紗世は、ゆっくりと立ち上がっていく。
立ち上がる紗世にラリアットを仕掛ける恵梨。
しかし、紗世は恵梨の腕をキャッチして脇固めで切り返す。
「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
まさかの返し技に恵梨が悲鳴をあげて苦しむ。
紗世もギブアップ狙いで締め上げるが、恵梨も苦しみながらもロープに足を伸ばした。
『ブレークっ・・・』
恵梨の足がロープに届くとレフリーが放させる。
紗世は素早く立ち上がる、恵梨にストンピングを叩き込んでから、ロープに走った。
勢いをつけてロープから戻る紗世。
恵梨が立ち上がると、ボディアタックを仕掛けてフォールした。
『ワン・・・ツー・・・・』
カウントが入るが、恵梨は返していく。
返されたからと髪を掴んで起こしていく紗世。
恵梨のバストにニーリフトを数発入れると、ボディスラムで叩き付けた。
バシィィィ・・・
チャンスとばかりに紗世はフットスタンプを恵梨に叩き込むと、お腹を押さえて藻掻き苦しむ恵梨。
ドシュ・・・
「ぐふっ・・・ううううっ・・」
少し遠慮がちなフットスタンプだが、恵梨のボディにダメージを確実に与えていた。
苦しむ恵梨を起こしていく紗世。
一気に逆さ押さえ込みでフォールする紗世。両脚をバタバタさせて嫌がる恵梨。
「いやあぁぁぁぁ・・・・」
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・・』
カウントギリギリで汗が滑ったのか、体制を崩した紗世。
悲鳴をあげた恵梨は驚きの表情で横たわるが、スリーカウントは入らなかったから続行が告げられた。
悔しそうにマットを叩く紗世。
恵梨が仰向けになると、紗世がその場で飛び上がってフットスタンプをお腹に叩き込む。
ボシュ・・・
「ふぐっ・・んんんっ・・・」
またも恵梨がお腹を押さえて身体をくの字にして苦しんでいる。
紗世が立ち上がってストンピングを入れていくと、恵梨は堪らず転がりながらリング下に逃げていった。
「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」
意外な紗世の善戦に恵梨も内心は驚いていた。紗世は深追いせずに、リング上から恵梨の動きを見つめる。
しばらくして恵梨がリングに戻っていくと、紗世は距離を置いて出方を見つめた。
逆に恵梨がタックルを狙うが、疲れから切れのないタックルに紗世が避けた。
タックルを避けられて大振りの張り手を仕掛ける恵梨。
バッシーン!
「イタッ・・・」
大振り張り手が紗世の頬に炸裂すると、紗世の動きが止まる。
更に張り手が決まっていくと、紗世も負けずに張り手を返す。
バシッ・・・バッシーン!・・・バシィィィィ・・・
お互い意地になって張り手を叩き込んでいくと、口の中を切ったのか白い水着に血飛沫が舞う。
一瞬紗世の動きが鈍ると、恵梨が勢いのあるエルボースマッシュを叩き込むと、紗世が倒れ込んだ。
流石に顔面への攻めには慣れていない紗世は、顔を狙われてダメージが大きかった。
「いくよ〜っ・・・お返しっ!」
恵梨が片手を挙げてアピールすると、仰向けになる紗世のお腹に勢いよく飛び上がってフットスタンプを叩き込んだ。
ボシュ・・・
「ぐふっ・・・」
腹筋に力を入れた紗世だったが、吐瀉物を噴き上げなかったが涎を垂れ流して苦しんでいた。
グイッ・・
「オッケー・・・立ちなさいよ・・・」
恵梨は苦しむ紗世の髪を鷲掴みにして起こすと、ヘッドロックの体制からブルドッキングヘッドロックで顔面をマットに叩き付けた。
バッシーン!
「痛いぃぃぃぃぃぃぃ・・・・・」
顔面を叩き付けられて絶叫していく紗世。美人モデルに顔面攻撃は残酷だとばかりに恵梨にブーイングが起きるが、恵梨は続けてロープに走ると、顔面を押さえて仰向けになる紗世のお腹にフットスタンプを叩き込んだ。
ボシュ・・・
「んぐっ・・・げえぇぇぇぇぇぇ・・・」
顔面に意識が集中していた紗世は、お腹への強烈なフットスタンプに口から反吐を噴き上げた。
グッタリする紗世の髪を掴むと、恵梨は起こしていく。
紗世も逃れようと抵抗を見せるが、お腹へのダメージで力強いパンチなど出ないから、恵梨は無理矢理ボディスラムの体制から抱え上げる。
すると、恵梨が走り込んでアバランシュホールドで紗世の身体をマットに叩き付けた。
バシィィィィィ・・・・
「はうっ・・・」
マットに豪快に叩き付けられて悶える紗世。
「レフリーフォールっ!」
苦しむ紗世を押さえ込む恵梨。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・・』
カウントギリギリで肩を浮かせていく紗世。このトーナメントで存在感をアピールしたいだけに、必死になっていた。
紗世が返したから観客席からは大歓声が起きると、恵梨は勝利したと思い立ち上がるとレフリーに抗議する。
「ちょっと、今のカウント入ったでしょ?」
レフリーも恵梨の抗議に困った表情を浮かべるが、返したから入っていないと言い返す。
恵梨も苛ついていたが、焦っている証拠でもあった・・・。
レフリーに意識を集中している恵梨。
すると、グッタリしていた紗世が立ち上がると一気に恵梨に逆さ押さえ込みを仕掛けた。
「えっ・・・」
突然の紗世の反撃に驚く恵梨。
『ワン・・・・ツー・・・・スリーィィィィ・・・・』
突然の紗世の逆さ押さえ込みが決まると、ここでレフリーがゴングを要請した。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、紗世はグッタリとマットに倒れ込んで、恵梨は呆然とした表情でレフリーを見つめた。
『勝者、相澤紗世っ!』
コールを受けるが、紗世は疲れた表情で倒れ込んで起きあがれない。
逆に恵梨は納得いかない表情を浮かべると、黙ってリングを後にするのであった・・・。
まさに大金星の紗世。
地下プロレスのリングではベテランとも言える恵梨からの一勝は大きな勝利でもあった。



第7試合

リングに姿を現した2人。かつてワンナイトトーナメント決勝で闘った経験のある須野内美帆子と石河亜沙美だった。
『青コーナー〜・・・身長165p、上から83、58、85〜・・・須野内〜美帆子〜っ!』
格闘系番組にもレギュラー出演しているだけに、総合格闘技系で試合に臨もうとする美帆子。手にはオープンフィンガーグローブが着けられている。リングコスチュームは黄色い特製競泳水着に、黄色いリングシューズ。
『赤コーナー〜・・・身長178p、上から83、63、88〜・・・石河〜亜沙美〜っ!』
美帆子との試合では勝ち越している亜沙美。黒い競泳水着に白いリングシューズ。しかし美帆子の手にオープンフィンガーグローブが着けられている事に驚いているが、リーチ差があるとばかりに打撃戦も考えている様子。
『カァーン!』
早くもゴングが鳴らされると、いきなり美帆子が飛び込んでいく。
タックルを仕掛けるが、亜沙美も警戒していたのか避けていくと、逆に大振りの張り手を出していく。
ガードを固めて逃げる美帆子。
試合開始から熱くなるリング上。
亜沙美もガードを固めて距離を詰めていくと、美帆子はローキックを蹴りこむ。
バシッ・・
脚を蹴られて痛がる亜沙美。声は漏らさないが、表情が曇る。
逆に亜沙美もローキックを返すと、続けて左右の掌打を出していく。
ガードの上から掌打を受けて押される美帆子。
美帆子は素手でないからとパンチを出すと、亜沙美は嫌がる様にガードする。
シュ・・・
美帆子を突き放そうと、膝蹴りを出していく亜沙美。
ボシュ・・・
膝蹴りに動きが止まる美帆子。
更に亜沙美が膝蹴りを狙うと、美帆子は蹴り足をキャッチして倒してグラウンドに持ち込む。
サイドポジションを狙う美帆子だが、亜沙美もロープに脚を伸ばして逃げていく。
『ロープっ・・・』
レフリーがロープに届いたからと美帆子と亜沙美を離した。
距離を置くと、亜沙美が走り込んでドロップキックを放つと、美帆子のバストに当たって倒した。
転がるようにして苦しむ美帆子に、亜沙美は一気にストンピングで痛め付けていく。
しかし下からストンピングする亜沙美の脚に自らの脚を絡みつけていく美帆子。
絡みつけられてバランスを崩す亜沙美。
倒すと美帆子がヒールホールドを仕掛けるが、慣れていないから完全には極まらなかったが、亜沙美にはダメージを与えていた。
『ロープっ・・・』
今度は手を伸ばして逃げる亜沙美。
美帆子が放すと、亜沙美は脚を気にしながら距離を置いていくが、表情には焦りの色が浮かぶ。
先手を打とうと走り込んでラリアットを狙うが、逆に美帆子に脇固めを極められる亜沙美。
ガッチリと極められて悲鳴をあげる亜沙美。
「痛いぃぃぃぃ・・・」
両脚をバタバタさせて痛がる亜沙美。
美帆子もギブアップ狙いで極めていくが、長い脚をロープに伸ばす亜沙美。
『ロープっ・・・』
レフリーは急いで美帆子に技を解かせると、2人を離す。
続行になるが、亜沙美は積極的に前に出ないと、逆に美帆子が前に出た。
シュ・・・
顔面狙いのジャブを放っていく美帆子。
嫌がるようにガードを固める亜沙美だが、ジャブ狙いよりタックルを仕掛けた。
組み付いていくが、亜沙美も踏ん張って倒れないと、ロープに押しつける形で止まっていく。
亜沙美も冷静にフロントスリーパーを仕掛けると、美帆子は膝蹴りで抵抗する。
ロープ際でDDTを狙っていく亜沙美。
だが美帆子もロープに腕を回して踏ん張る。
すると、拳を固めて美帆子のお腹を殴り出す亜沙美。
ボシュ・・・ドスッ・・・
「うぐっ・・・くっ・・・」
苦悶の表情を浮かべるが、美帆子も意地になって殴り返した。
バシッ・・・
美帆子はオープンフィンガーグローブを着けているからと、顔面へ直接パンチを叩き込んでいく。
流石に顔面を殴られて嫌がる亜沙美。
身長差から首相撲に持ち込みたい亜沙美だが、美帆子の打撃を嫌がっている。
嫌がるが掌打で試合の流れを変えようとする亜沙美。
シュ・・・
大振りの掌打に美帆子もガードするが、ガードの上からも衝撃は大きくダメージを与えている様子。
更に膝蹴りで牽制しながら掌打、張り手と直線的、変則的な打撃で攻め込む亜沙美。
美帆子もローキック、ミドルキックで止めようとするが亜沙美も必死になって前に出る。
前に出られると美帆子も体格差からタックルを狙うが、カウンターの膝蹴りを狙われて躊躇する。
一瞬動きの止まった美帆子にミドルキックを叩き込む亜沙美。
バシッ・・・
「うぐっ・・」
脇腹を蹴られて苦悶の表情を浮かべる美帆子。
苦しむ美帆子に組み付いてボディスラムで投げつける亜沙美。
続けてギロチンドロップからヘッドシザースで締め上げてグラウンドに持ち込むと、美帆子は両脚をバタバタさせて苦しみ出す。
レフリーもギブアップの確認をしていくが、美帆子はギブアップしない。
亜沙美が技を解いて立ち上がると、ストンピングで蹴りこんでいく。
亜沙美のストンピングに堪らず美帆子がリング下に逃れると、亜沙美もリング下に降りていった。
立ち上がる美帆子を捕まえると、そのまま鉄柵に振っていった。
「喰らえぇぇぇぇ・・・」
亜沙美が叫び声をあげる中、美帆子が鉄柵に叩き付けられていく。
ガッシャーン!
鉄柵に叩き付けられてグッタリしていく美帆子。
「イタッ・・・」
グイッ・・・
今度は髪を鷲掴みにされて起こされると、水平チョップを喉元に叩き付けられてから、ボディスラムで場外のマットに叩き付けられる美帆子。
背中を打ち付けられて苦しい所へ、更に亜沙美が馬乗りになって顔面へ拳を落としていく。
バキッ・・・バシッ・・・
顔を殴られて嫌がる美帆子。場外だから反則カウントがないからと、亜沙美も考えた反則テクニック。
数発殴ると、立ち上がってリングに戻っていく亜沙美。
美帆子もリングに戻ると、亜沙美が距離を詰めていく。
場外で痛め付けたからと勝負に出ようと前に出ると、いきなり美帆子が身体を反転させて裏拳を顔面に叩き込む。
バシィィィ・・・
いきなりの攻撃に亜沙美は反応出来ずに、側頭部に裏拳を受けてマットに崩れ落ちた。
「逆転ならこういう意外性の一発も大事なのよ・・・」
美帆子は髪を掴んで起こしていくと、裏拳のダメージでフラフラしている亜沙美をバックドロップで投げた。
バッシーン!
後頭部からマットに叩き付けられて、亜沙美は意識を朦朧とさせて大の字になっていく。
裏拳でグロッキー状態の亜沙美。
「これで終わりにするわよ!」
片手を挙げてアピールする美帆子。
グッタリしている亜沙美を仰向けにしていくと、両脚を抱え込んでステップオーバーすると、逆エビ固めを極めた。
グググッ・・・
「んああああぁぁぁぁぁ・・・・」
長身の亜沙美は、身体をCの字状態にされて悲鳴をあげていく。
美帆子はギブアップ狙いで亜沙美の後頭部にヒップを押しつけるように、強烈な逆エビ固めを極めている。
ロープに手を伸ばしたくても届かずに、亜沙美は泣きそうな表情でマットを叩いて耐えていた。
『ギブアップ?・・・石河っ、ギブアップ?』
レフリーが亜沙美にギブアップの確認をするが、亜沙美は耐えていく。
「ノ、ノォォォォォ・・・・ぎゃああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
耐えるが絶叫する亜沙美に、観客席からもギブアップコールまでおきていく。
『ギブアップ・・・ギブアップ・・・ギブアップ・・・』
観客席からのギブアップコールに亜沙美は必死に耐えていく。
ギブアップしない亜沙美に、美帆子は技を解いて起こしていくと、DDTで脳天からマットに叩き付けた。
バシィィィ・・・
「んあっ・・・」
「レフリーフォールっ!」
グッタリする亜沙美をフォールすると、レフリーにフォールを要求する美帆子。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・・』
カウントギリギリで亜沙美が肩を浮かせると、驚いた観客は拍手を送る。
美帆子は仕方なく、亜沙美の髪を掴んで起こしていくと、下を向かせてからパイルドライバーを仕掛けた。
長身の亜沙美が逆さ状態にされているだけで、ダメージが大きく見えるリング上。
美帆子が身体を震わせながら逆さ状態にしているが、ゆっくりと脳天からマットに落としていく。
ドシュ・・・
脳天から叩き付けられた亜沙美は、身体をピクンピクンと震わせている。
その亜沙美に絡みつくようにチョークスリーパーを仕掛ける美帆子。
細い腕が喉元を締め付けると、亜沙美は苦悶の表情を浮かべるも、美帆子の腕を掴むだけだった・・・。
「んぐぐぐっ・・・・んんっ・・・」
口から涎を垂れ流していく亜沙美。
脚もフックして、強烈な胴締めスリーパーで締め上げていく美帆子。
しばらく藻掻く亜沙美だが、身体から力が抜けるように失神してしまった・・・。
『ストップっ・・・ストップっ!』
レフリーが亜沙美が失神したから急いで試合を止めると、ここで美帆子の勝利が決まった。
『勝者、須野内美帆子っ!』
技を解くと、レフリーに手を挙げられていく美帆子。
一方、絞め落とされた亜沙美は口から涎を垂れ流している。リングドクターが応急処置をしていく中、美帆子は気にしながらも次の試合に備えてリングを降りるのであった・・・。



第8試合

遂にトーナメント1回戦の最後の試合が始まろうとしていた。リング上で睨み合うのは、あの藤原紀華と米蔵涼子。
ヘビー級タイトルマッチでは試合経験があり、またタッグ戦でも試合経験はあるだけに、トーナメントとは言え睨み合う両者。
『青コーナー〜・・・身長171p、上から88、60、89〜藤原〜紀華〜っ!』
コールを受けて一礼していく紀華。白い胸元の開いたワンピース水着に、白いリングシューズ姿に観客の注目が集まる。
『赤コーナー〜・・・身長168p、上から84、58、85〜米蔵〜涼子〜っ!』
一方、紀華を睨み付けながらコールを受けて片手を挙げる涼子。白い競泳水着に白いリングシューズ。そのスタイルの良さに注目が集まる。
『カァーン!』
ゴングが鳴らされると、いきなり距離を詰めていく紀華。
涼子もドロップキックを放っていくと、紀華が避けて自爆させていく。
立ち上がる涼子にハイキックが放たれると、紙一重で避けていく涼子。
早くも緊張感が漂うリング上。
続けて紀華が掌打を出していくと、涼子はエルボースマッシュを叩き込む。
エルボーを叩き込んで組み付く涼子。
そのままサイドスープレックスのように投げようとすると、紀華も踏ん張ってバランスを崩させた。
涼子が下になる体制で倒れ込むと、紀華がサイドポジションを奪った。
上から体重を掛けていく紀華。圧力をかけてスタミナを奪う作戦だが、涼子もブリッジなどで返そうとしていく。
紀華も腕を狙い出すと、涼子はロープに脚を伸ばして逃げた。
『ブレークっ・・・』
レフリーの指示で紀華が立ち上がると、涼子も睨みながら立ち上がる。
『ファイトっ!』
試合が続行となると、距離を置いて睨み合う2人。
少しずつ距離が詰まると、紀華がローキックを放った。
バシィィィ・・・
「イタッ・・」
紀華の重いローキックが右足に炸裂すると、堪らず声を漏らす涼子。
更に紀華がローキックを叩き込むと、涼子は嫌がるように距離をとる。
逆に前に出ていく紀華は、左右の掌打から膝蹴りなどで攻め込む。
だが涼子も膝蹴りをガードすると、キャッチしてバランスを崩させて倒していく。
逆にサイドポジションから押さえ込んでいく涼子。
しかし紀華が涼子の腕を狙いだす。
腕を狙われて嫌がる涼子が立ち上がろうとすると、紀華が脚を絡めて足関節を狙うが、涼子が逆に片足をキャッチして倒れ込むようにアキレス腱固めを仕掛けた。
グイッ・・・
「ぐっ・・・」
紀華の脚に激痛が走ると、狂ったように紀華がヒールキックで抵抗していく。
涼子は踵で蹴られて技を解くと、膝十字固めを仕掛けるが、紀華がロープに逃げて諦めた。
だが紀華が立ち上がる所に、強烈な蹴りを入れていくと、紀華が堪らずリング下に落ちていった。
リング上で片手を挙げてアピールする涼子。
対してリング下では紀華が蹴られたお腹を苦しそうに押さえるが、視線はリング上の涼子に向けられていた。
リング上に戻ろうとする紀華。
しかし涼子も牽制していくと、紀華はなかなか上がれない。
レフリーが割って入って紀華をリングに戻すと、試合が続けられた。
『ファイトっ!』
試合が続行されると、紀華は冷静にローキックを叩き込む。
バシィィィ・・・
左足を狙われて痛がる涼子。
続けてインローで左足の内側も蹴られると、バランスを崩す涼子。
更に紀華がフロントスリーパーを仕掛けると、苦しい涼子は押し出すようにロープに押していく。
『ブレークっ・・・』
ロープだからとレフリーが放させると、紀華と涼子が距離を置く。
少しずつ距離が詰まると、紀華がミドルキックを放つ。
しかし涼子が蹴り足をキャッチすると、一気に足を絡めてヒールホールドを狙うが失敗。
逆にヒールキックからアキレス腱固めを仕掛ける紀華。
だが涼子もヒールキックで抵抗すると、一気に体制を入れ替えて立ち上がると、足を掴んでいく。
紀華が逃げようとすると、ステップオーバーから一気に片逆エビ固めを仕掛けた。
容赦なく締め上げる涼子。
紀華の身体が反らされていくと、同時に激痛で悲鳴をあげていった。
「痛いぃぃぃぃ・・・・」
必死にロープに手を伸ばす紀華。
涼子もギブアップ狙いで極めていくと、紀華は額から大量の汗を流しながらロープを目指す。
『おっ・・藤原のオッパイが飛び出してるぞ!』
そう、胸元の開いたワンピース水着がリングコスチュームだったので、手を伸ばす紀華のバストが露わになっていた。
だが紀華はそんな事を気にも留めずロープを目指す。
しかし涼子から技を解かれる紀華。
バストが露わになっている状態だったが、涼子が更にキャメルクラッチを極めると、上半身を極められて苦しむ紀華。
観客席から胸に注目が集まるが、紀華は胸の事など構わず逃れようと必死になっている。
耐える紀華を涼子は放すと、立ち上がって背中にストンピングを入れてから距離を置いた。
紀華もゆっくりと立ち上がると、涼子に対して構えていく。
『ファイトっ!』
レフリーの掛け声に、呼吸を整えながら距離を詰める紀華。
対して涼子は打撃で前に出られるのを嫌って、紀華との距離を置こうとしていく。
紀華も少しずつ間合いを詰めていくと、涼子をコーナーに追い込んでいった。
涼子もコーナーに追い込まれて焦りだす。
バシィィィ・・・
「イタッ・・・」
またも左足へのローキックが炸裂すると、涼子が苦悶の表情を浮かべた。
更に右足へローキック、インローと続けて叩き込まれると、涼子はトップロープを掴んで倒れないように踏ん張った。
更に顔面にハイキックが炸裂すると、堪らず涼子がコーナーに崩れ落ちた。
堪らず顔面ガードを固める涼子だったが、その両腕のガードの上から蹴りを叩き込んでいく紀華。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
数発決まっていくと、レフリーが紀華を止めて離していく。
『米蔵っ・・・オッケー?』
レフリーは涼子の続行の意思確認をするが、当然ながら涼子は立ち上がって構えていく。
続行となると、コーナーに追い込む形で紀華がローキックを叩き込む。
右足を狙われて痛がる涼子。その右足が少し腫れだしていた。
堪らずタックルを狙って飛び出す涼子。
しかし足へのダメージから勢いがないからと、紀華がカウンターの膝蹴りを放つ。
ゴキッ・・・
顔面への容赦ない膝蹴りにマットに崩れ落ちる涼子。
俯せ状態でグッタリしている涼子に、紀華がレフリーに言い放つ。
「ダウンじゃないの?・・・ダウンカウント数えてあげたら?」
紀華の言葉にレフリーがカウントを数える。
『ワン・・・・ツー・・・・スリー・・・・フォー・・・・ファイブ・・・・シックス・・・・セブン・・・・』
カウントが数えられていく中、涼子は膝蹴りのダメージで立ち上がれないがロープを掴んで立ち上がろうとする。
『エイト・・・・ナイン・・・・・』
カウントが進められたが、ギリギリで涼子が立ち上がってファイティングポーズを取るとレフリーは続行を指示した。
構えるが、涼子はまだフラついて顔面への膝蹴りのダメージが残っているのは明らかで、紀華も一気に前に出る。
バシッ・・・ビシッ・・・
「ぐふっ・・・はぐっ・・」
容赦なく紀華は左右の掌打を顔面に叩き込むと、更に右足へローキックを叩き込んでバランスを崩させていく。
ダウン寸前だったが、前に出てタックルのように抱きつこうとする涼子。
だが紀華が避けると、またもローキックで痛め付けていく。
バシィィィィ・・
膝へのダメージも気になり出す涼子。
堪らずロープを掴んでインターバルを置きたいが、紀華が許さない。
バシィィ・・・
動きの止まる涼子のヒップにミドルキックを叩き込むと、ボディスラムで投げつけてからフォールした。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・・』
カウントギリギリで涼子が返すが、表情は苦悶に歪む。
堪らずリング下に逃れる涼子。
紀華も攻め続けて呼吸が乱れているのか、リング下には降りていかない。
リング下では涼子がグッタリと俯せ状態で倒れ込んでいる。
しばらくして紀華がリング下に降りると、グッタリする涼子を起こしていく。
フラフラしている涼子をリングに戻していくと、紀華はコーナーに押し込んでいった。
寄りかかる状態の涼子。
バシィィィ・・・バシッ・・・ボシュ・・・
「うぐっ・・ああっ・・ぐはっ・・」
コーナーに寄りかからせて、紀華が一気に掌打、蹴りでサンドバック状態にしていく。
涼子は口の中を切ったりして、白い競泳水着を赤く染め出していた。
ガードを固めるが、次第に鼻血も噴き出して顔面を赤く染めていく涼子。
フラついているが、涼子も張り手を返し出す。
バシッ・・・・
「おらぁぁぁぁぁ・・・」
気勢をあげるも、紀華が逆に蹴りを入れると動きが止まる涼子。
コーナーに寄りかかる涼子に、紀華がお腹に前蹴りを叩き込むと、涼子は口から涎を垂れ流してダウンした。
お腹を押さえて座り込む涼子。
紀華は片手を挙げてアピールすると、涼子の顔面を蹴り上げる。
バシィィィ・・・
血飛沫をあげて大の字になっていく涼子。
紀華は距離を置くと、立ち上がるのを待っていく・・・。
涼子は口から垂れ落ちる血を拭うと、フラフラしながらも立ち上がった。
バシィィィ・・・
「はうっ・・・」
立ち上がる涼子の膝にローキックを叩き込む紀華。
ロープを掴んでダウンしないように必死な涼子。
紀華も打撃で勝負を賭けようと、女優の命の顔を狙って掌打を叩き込む。
バシィィィ・・・バキッ・・・
血飛沫をあげてフラフラしていく涼子。
意地になって殴り返すと、紀華はローキック、ミドルキックと叩き込む。
一方的な展開に、レフリーが紀華を止めて涼子の様子を確認した。
『米蔵っ、オッケー?』
サンドバック状態で苦しい涼子。だがレフリーには続行を訴えた。
「と、止めないでよね・・・まだまだいけるわよ・・・私・・・」
涼子の言葉に、レフリーは続行を指示した・・・。
『ファイトっ!』
レフリーの掛け声に紀華が距離を詰めていく。
フラフラしている涼子に、一気に掌打で仕留めにかかる紀華。
だが、涼子も意地になって一発逆転の裏拳を放った・・・。
シュ・・・
突然の裏拳に驚きの表情を浮かべる紀華。だが間一髪で避けた。
しかし、涼子は更に回転をかけて裏拳を放った・・・。
バキィィィィ・・・
「あうっ・・・」
一発だけと思いこんで油断した紀華の側頭部を裏拳が襲う。
動きの鈍くなる紀華。
涼子は更にグーパンチを顔面に叩き込むと、紀華をダウンさせた。
殴られて鼻血を流す紀華。
レフリーも反則とばかりに涼子を注意すると、レフリーを押して紀華に殴りかかる涼子。
しかし紀華も掌打で返すと、涼子がフラつく。
だが、紀華も裏拳のダメージか数歩動くとフラついていく。
涼子も苦しい状態だが、これをチャンスとばかりに狙って裏拳を放つと、紀華の側頭部に当たった。
バシィィィ・・・
スローモーションの様に崩れ落ちる紀華。
涼子はフォールすると、レフリーがカウントを数える。
『ワン・・・・ツー・・・・スリィ・・・・』
しかしカウントギリギリで返す紀華。
返されて立ち上がる涼子。紀華も必死に立ち上がろうとするが、フラフラして倒れ込む。
グイッ・・・
その紀華の髪を掴んで起こしていく涼子。
「決めるぞぉぉぉぉ・・・」
片手を突き上げてアピールする涼子は、そのままバックを奪ってチョークスリーパーを仕掛けた。
グリッ・・・
フラフラしている紀華は、喉元を締め上げられて倒れ込む。
涼子は更に両脚をフックしてのアナコンダスリーパーに移行すると、完全に落とす体制になる。
『落とせっ・・落とせっ・・・落とせっ・・・』
会場からは落とせコールが涼子に対して送られていく。
紀華も逃れたいが、涼子の腕がガッチリと極まっていて逃れられない。
抵抗する紀華だが、次第に力が抜けていく・・・。
口から血の泡みたいな物を噴き出していく紀華。遂に失神してしまった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
手を握っても反応がないからと、レフリーは危険と見て試合を止めた。
ゴングの音に涼子が技を解くと、紀華は意識を失いダラリとマットに崩れ落ちる。
『勝者、米蔵涼子っ!』
涼子は勝利したからとレフリーに手を挙げられるが、右足へのダメージを始め、強敵紀華との試合で体力を消耗してしまっていた。
今夜はトーナメント・・・。一回戦を抜けたが次の試合が心配された・・・。



第9試合

『特別試合・・・ミックスド格闘技戦・・・』
リングアナのコールでリングに上がるのは、大晦日にタレントと試合をするBAKEMONO。
220sの巨体でリングに上がると、早くもブーイングが送られていく。
そのBAKEMONOと試合が組まれたのは、表のリングでも総合格闘技経験のある水野祐子。
かつて地下リングでBAKEMONOとの対戦も経験しており、その時は逆転技から勝利した祐子。
今夜はBAKEMONOサイドからの要請で、大晦日に向けてBAKEMONOのリングでの残忍性を上げようと組まれた試合だった。大晦日に向けて打撃、投げ、寝技とトレーニングしている様で、まさに祐子が生贄としてリングに上げられた形になった・・・。
白いスポーツビキニに素足の祐子。緊張した様子でリングインすると、観客席に向かって一礼する。
観客席からは早くも祐子に対する応援コールが送られていく。
『この試合は、ラウンド制で1ラウンド5分、2ラウンド目からは3分、インターバル1分で行います。凶器の使用は即反則負け。KO、ギブアップ、ドクターストップ等で勝負が決まりますが、体重差から水野選手はKO負けはなしにします。』
一見水野有利に思えるが、実はBAKEMONOが簡単に勝てないようにする為のルールだった。
最近トレーニングを積んでいるBAKEMONO。前回みたいな試合はないと予想され、この様なルールとなった。
『青コーナー〜・・・身長160p、上から85、59、80〜・・・水野〜祐子〜っ!』
コールされると一礼していく祐子。会場内からは拍手が送られていく。
『赤コーナー〜・・・身長203p、体重220s・・・BAKEMONOっ!』
対してBAKEMONOには大ブーイングが送られていくと、BAKEMONOは苛ついているのかコーナーを蹴ったりしている。
『第1ラウンド・・・カァーン!』
そしてゴングが打ち鳴らされると、まずは緊張しながら構える祐子と、仁王立ちのBAKEMONOの展開から試合が始まった。
オープンフィンガーグローブを手に着けた祐子が、果敢にジャブからローキックと攻め込む。
バシッ・・バシィィ・・・
体重差4倍の相手だけに、祐子のローキックも有効打にならない。
しかし祐子のローキックも数を打てばと言う事で、更に蹴りこむ。
バシィィ・・バシィィ・・・
数発蹴りが入ると、BAKEMONOも嫌な顔をして張り手を出す。
だが祐子が避けてミドルキックを叩き込むが、脂肪に阻まれて有効打にならない。
すると、BAKEMONOが手招きしてノーガードで仁王立ちに。
流石に祐子も怒ったのか、距離を詰めてボディにパンチを叩き込んでから、顔面狙いの裏拳まで放った。
バシィィィ・・・
裏拳が偶然にも鼻を捉えて、鼻血を垂れ流すBAKEMONO。
すると、いきなり突進していくと祐子の髪を鷲掴みにした。
グイッ・・・
「何するのよ!」
祐子が嫌がるが、BAKEMONOは片手で髪を掴むと、片手で張り手を叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「ぐぎゃあ!」
変な悲鳴をあげる祐子。
ノーガードの顔面に張り手が炸裂して、祐子は一瞬意識を飛ばしかけた。
「コンヤハ・・・ヨウシャシナイヨ・・・グフフッ・・・」
BAKEMONOが不気味な笑みを浮かべると、そのままコーナーに押し込んでいく。
祐子も逃げようと藻掻くが、ヒッププッシュの体制に持ち込まれる。
逃げられない様にと、BAKEMONOが祐子の身体をコーナーに押しつけていると、それだけで祐子の表情は苦悶に歪む。
そしてBAKEMONOの身体が動くと、一気にヒッププッシュが炸裂した。
ボシュ・・・
「うぎゃあぁぁぁ・・・・」
堪らず悲鳴をあげる祐子。
苦しそうな表情をあげる祐子に、更にヒッププッシュを炸裂させるBAKEMONO。
ボシュ・・・
「ふぐっ・・・」
堪らずコーナーに崩れ落ちていく祐子。
グイッ・・
「うううっ・・・」
更に祐子の髪を掴んで起こしてから、ボディスラムで投げつけた。
バッシーン!
「ぎゃあぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげる祐子。
更にダイビングヘッドバッドで追い込んでいくBAKEMONO。
ゴキッ・・・
「うぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
非情なBAKEMONOの攻めに、祐子は絶叫してリング上を藻掻き苦しむ。
「ソロソロ・・・トドメ・・・カナ・・・」
BAKEMONOはニヤニヤして祐子の身体を跨ぐ。
祐子も逃げたいがダメージから逃げられない。
「コレデ・・・オワリダ・・・ヨ・・・!」
いきなりBAKEMONOがお腹にヒップドロップを炸裂させると、220s以上の重量に押し潰される祐子のお腹。
グシュ・・
「ぐっ・・・うっ・・オエェェェェェェ・・・」
口から反吐を噴き上げる祐子。一発で意識を失いかけていた。
『カァーン!』
ここで無情にも第1ラウンド終了のゴングが打ち鳴らされた・・・。
リングドクターが急いで祐子の様子をチェックしてコーナーに連れ戻す。
BAKEMONOは余裕の表情だったが、少し呼吸が乱れている様子。
ダメージが大きく祐子はコーナーで椅子に座ってグッタリとしている。試合続行不可能に見えるが、地下リングでは関係なかった・・・。
『第2ラウンド・・・カァーン!』
インターバルの一分が過ぎると、ゴングが打ち鳴らされた。
だが祐子は椅子から立ち上がれないと、BAKEMONOが反対コーナーに迫る。
グイッ・・・
「タテヨ・・・ゴングはナッタゼ・・・フフフッ・・」
「い、イヤッ・・・やめて・・・」
無理矢理リング中央に連れ出され嫌がる祐子。
「コレデ・・オワラセテヤル・・・」
BAKEMONOが呟くと、フラフラしている祐子にネックハンキングツリーを仕掛けた。
グイッ・・・
苦しさからジタバタ藻掻き苦しむ祐子。
220sのBAKEMONOからしたら余裕の吊り上げだから、祐子は逃れる術がなかった・・・。
次第に抵抗が無くなっていくと、BAKEMONOの手首を掴んでいた祐子の手がダラリと下がる。
更に白いビキニショーツから黄色い異臭を放つ液体が溢れ出すと、ここでゴングが要請された。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされてもBAKEMONOは揺さぶりかける。
ここで黒服がBAKEMONOを止めに入るが、BAKEMONOは暴走して蹴ったりして離さない。
『カンカンカンカン・・・』
更にゴングが鳴らされると、BAKEMONOは祐子の身体をマットに投げつけた。
完全に失神KO状態の祐子。
当然だったが会場内は大ブーイング。
『勝者、BAKEMONOっ!』
BAKEMONOはガッツポーズをすると、マイクを要求した。
「オオミソカ・・・タレントとシアイスルケド・・・タタキツブス・・・」
その言葉に、更にブーイングが送られていくと、怒ったBAKEMONOは失神している祐子の顔面を踏み付けてから、髪を掴んでコーナーに連れて行くと、失神している祐子の顔面をコーナーポストに叩き付けてリングを後にするのであった・・・。
あまりに残酷なワンサイドな試合だった今夜のミックスファイト。
BAKEMONOと祐子の試合は来年はあるのであろうか・・・。


第10試合

美女トーナメント2回戦の第1試合が開始されようとするリング上。
『青コーナー〜・・・身長166p、上から83、59、89、鈴本〜京香〜っ!』
早くも第1試合を勝ち上がった京香が白いワンピース水着姿でコールを受ける。
『赤コーナー〜・・・身長168p、上から85、57、83・・・長沢〜まさみ〜っ!』
そして第2試合を勝ち上がったまさみ。白い競泳水着に着替えて登場した。
コールを受けた2人だが、京香は両膝にサポーターが着けられていた。京子との試合で打撃技でダメージを負っていた様子で、動きが鈍く見える。逆にまさみはスタミナ面、ダメージともあまりないように見える。
『カァーン!』
早くもゴングが打ち鳴らされると、いきなりまさみがドロップキックから始めた。
だが京香も避けて自爆させると、髪を掴んで起こしていく。
起こされると、逆に張り手を叩き込むまさみ。
先輩女優にも果敢に挑む姿に会場から拍手が送られると、京香も張り手を返す。
数発叩き込まれて京香は早くも口から血飛沫を飛ばす。第1試合で口を切っていたから、鉄の味の感触に焦りを覚えた。
更に喧嘩キックで攻め込むまさみ。
18歳のまさみの勢いに押される37歳の京香。
更にロープに振ってラリアットを叩き込むまさみ。
グッタリと倒れ込む京香をフォールするが、京香もカウントの入る前に返した。
返した京香に腕を狙うまさみ。
しかし京香もロープに脚を伸ばして逃げる。
『ブレークっ・・・』
レフリーが2人を離していくと、距離を置いて睨み合う京香とまさみ。
しばらくしてタックル気味に抱きつくまさみ。
しかし京香もフロントスリーパー気味にキャッチすると、締め上げる。
これにはまさみも身体を動かして逃れようとすると、京香がDDTを炸裂させた。
バシッ・・・
脳天からマットに叩き付けられて苦しいまさみ。
続けて体制を入れ替えてグラウンド状態でバックを狙う京香。
だがまさみもロープに手を伸ばして逃げていく。
『ロープっ・・・』
レフリーがロープだからと2人を離していくが、京香は呼吸が早くも乱れだしている。
距離を置くと、いきなり京香がエルボースマッシュを仕掛けていく。
バキッ・・・
「あうっ・・」
堪らず倒れるまさみに、続けてストンピングを叩き込んでから、両脚を抱えこんで逆エビ固めを極める京香。
グイィィィィ・・・
「ああああああっ・・・・」
マットを叩きながら耐えるまさみ。全身に走る激痛に耐えていた。
「ほ〜らっ、ギブアップする?・・・ギブ?」
京香も揺さぶりながらギブアップを促すが、まさみは額から汗を流しながら必死に耐えている。
「ノォォォォ・・・・ノォォォォォ・・・・」
悲鳴をあげるまさみに、更に締め上げる京香。
少しずつロープに逃げようと身体を動かしていくまさみ。
しばらくして京香が技を解くと、グッタリしているまさみの腰にストンピングを叩き込むと、髪を掴んでロープに振っていく。
ロープから戻るまさみに、京香はジャンピングニーパッドを叩き込む。
バキッ・・・
「イタぃぃぃぃぃぃぃ・・・・」
顎に当たって絶叫して転がるようにリング下に逃れるまさみ。
京香もリング下に降りていくと、まさみを捕まえていく。
だがお腹にパンチを叩き込んで反撃するまさみ。
お腹を殴られて動きが止まる京香だが、上から背中にハンマーパンチを叩き込んで攻め込む。
グイッ・・
更にヘッドロックで締め上げる京香。
『鉄柱っ・・・鉄柱っ・・・』
観客席からは鉄柱攻撃コールが起きると、京香は近く鉄柱にまさみを近づけた。
だが逆にまさみが踏ん張って京香を鉄柱に叩き付ける。
ゴキッ・・
「んあっ・・・」
肩口から鉄柱に当てられた京香。フラついていくと、まさみが逆に鉄柱に京香を叩き付けた。
ゴッキーン!
「うぐあっ・・・」
鉄柱に叩き付けられて倒れ込む京香。
更にまさみはエプロンサイドに上がると、観客席に片手を挙げてアピールした。
「いくよぉぉぉぉぉぉ・・・」
アピールすると、リング下に倒れている京香のお腹にフットスタンプを落とすまさみ。
ボシュ・・・
「ホゲッ・・・」
変な声をあげて口から胃液を吐き散らす京香。
更にまさみがエプロンサイドに上がると、身体をくの時にして苦しむ京香の脇腹にもフットスタンプを叩き込んだ。
涙目で苦しむ京香。
非情のフットスタンプ2連発は京香を完全にKO寸前状態まで追い込んでいた。
まさみは髪とヒップの辺りの水着を掴むと、京香をリング上に上げていく。
グッタリしている京香に、まさみはフォールした。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・・』
しかし京香も意地になってフォールを返すと、会場内からは大歓声が送られていく。
返されたからと、まさみは更にニードロップを喉元に叩き込んでフォールする。
『ワン・・・・ツー・・・・スリィィィィ・・・・』
今度は余裕のスリーカウントが入り、ここで試合が終わっていった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に立ち上がるまさみは、レフリーに手を挙げられていく。
『勝者、長沢まさみっ!』
一方、京香はグッタリしているので、黒服などが担架などに乗せて退場させるのであった・・・。


第11試合

『青コーナー〜・・・身長164p、上から83、58、83〜・・・矢多〜亜希子〜っ!』
そして次の試合のコールが始まる。リング上では額に包帯を巻いた亜希子がコールを受けている。仔雪の反則攻撃に初めての流血戦を体験して、トーナメントだからダメージのあるまま次の試合になる亜希子。白い水着が紅く染まるのも時間の問題だろう・・・。
『赤コーナー〜・・・身長164p、上から86、57、88〜・・・仲谷〜佳織〜っ!』
一方、常和貴子をロメロスペシャルで下した佳織。白いワンピース水着に白いリングシューズ。額を傷つけている亜希子相手だと、水着も紅く染まることになるのだろうか・・・。
『カァーン!』
早くもゴングが鳴らされると、佳織から積極的に距離を詰めていく。
亜希子はコーナーから動かないと、まずは佳織が素早くタックルから抱きついたままコーナーに押しつけた。
『ブレークっ・・・』
しかしレフリーが佳織を離すと、試合は続けられる。
バシィィィ・・・・
佳織が距離を詰めて張り手を叩き込むと、亜希子はフラついてコーナーに寄りかかる。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
更に佳織の張り手が炸裂すると、早くも口から血飛沫をあげる亜希子。
『矢多っ、試合しろよ、試合っ!』
『仲谷っ、秒殺しちゃえ秒殺っ!』
動きのない亜希子に対してブーイングとも取れる観客席からの声。
「ちょっと、やる気あるのかしら?」
佳織も亜希子に問いかけると、逆に亜希子がグーパンチで反撃した。
バキッ・・・
佳織は顔面を殴られたからと、包帯を巻く亜希子に遠慮していたが逆にパンチを叩き込んだ。
バキッ・・・
殴られてフラつく亜希子。更にコーナーに押し込むと、佳織がアピールする。
「いくよぉぉぉぉぉ・・・」
アピールすると、包帯を剥ぎ取っていく佳織。
亜希子は嫌がるように抵抗するが、包帯が取られて傷口が露わになると、傷口にパンチを叩き込む佳織。
バシッ・・・バシッ・・・
「いやあぁぁぁぁぁ・・・・」
悲鳴をあげて嫌がる亜希子。額からは早くも流血が始まった。
白い水着を赤く染め出す亜希子。
すると、リングサイドから覆面男が乱入した。
「誰よ、何するのよ!」
佳織が叫ぶが、覆面男はリング上に乱入すると、佳織に喧嘩キックからストンピングと痛め付けていく。
『ブー・・・・ブー・・・・』
早くも会場内から大きなブーイングが起きていく。
そんなブーイングに構わず、覆面男は佳織を痛め付けていった。
佳織も抵抗するが、覆面男に抱え上げられてパワーボムで後頭部から叩き付けられると、グッタリしていく佳織。
亜希子は黙ってコーナーに寄りかかって覆面男を見つめているが、覆面男は佳織に対してパイルドライバーを叩き込んで半失神状態に追い込む。
「ストリップショーだぜぇぇぇぇ・・・」
片手を挙げてアピールする覆面男。だがその叫び声が聞き覚えがある声だと、会場内からも声が上がる。
半失神状態の佳織をマットに座らせると、一気に白い水着を剥ぎ取ってトップレス状態にしていく覆面男。
腰の辺りまで水着を剥ぎ下ろされた佳織はグッタリと倒れ込むと、覆面男が亜希子にフォールするように指示する。
亜希子はフラつきながらもフォールするが、レフリーがフォールを入れずに反則負けを宣告した。
『カンカンカンカン・・・』
反則負けになった亜希子は仕方ないと言う表情でリングを降りるが、覆面男が怒ってレフリーに蹴りを入れると、佳織のお腹にフットスタンプの様に飛び乗ってからリングを後にした。


第12試合

『青コーナー・・・身長165p、上から83、59、86〜・・・相澤〜紗世〜っ!』
そして次の試合のコールが始まるリング上。まずは大金星勝利だった紗世。白い競泳水着姿に注目が集まるが、恵梨の攻めでダメージがどれくらいあるかが気になる所だった。
『赤コーナー〜・・・身長171p、上から83、57、87〜伊藤〜美咲〜っ!』
そしてCM・ドラマなどで売れっ子の美咲。ドラマ女王対決を制して2回戦進出だった。紗世と同じく白い競泳水着を着てリングイン。
『カァーン!』
ゴングが鳴らされると、いきなり紗世がドロップキックで襲いかかる。
バシィィィ・・・
倒れ込む美咲を起こしていく紗世。
しかし美咲も黙っていない。逆に抱きつくようにロープ際に押し出すと、お腹にパンチを入れていく。
苦悶の表情を浮かべる紗世だが、エルボースマッシュで反撃していくと、続けてキチンシンクでお腹を蹴りこむ。
美咲も苦悶の表情を浮かべるが、お返しとばかりにエルボースマッシュを返すと、お互いがエルボースマッシュ合戦となっていく。
だが一瞬の間合いから紗世がスクールボーイを仕掛けてフォールを狙う。
『ワン・・・・ツー・・・・』
いきなりフォール狙いの紗世に驚きの表情で返す美咲。
立ち上がると紗世は、同じく立ち上がる美咲にラリアットからスリーパーと仕掛けていく。
グイッ・・・
倒れ込むようにアナコンダスリーパーに移行する紗世。
美咲も逃れようにと必死になっていく。
しばらくして技が解かれると、咳き込みながら立ち上がる美咲。
紗世も立ち上がると、ローキックを果敢にも叩き込んでいく。
バシッ・・・
慣れない打撃技を必死になって出す紗世。
すると、美咲もやり返していく。
バシィィィ・・・
「甘いんだよっ!」
美咲の気合いの入るローキックにバランスを崩す紗世。
更にハイキックが顔面に炸裂すると、紗世がグッタリとダウンした。
俯せになって顔面を押さえ込んで痛がる紗世。
美咲はガッツポーズで観客席にアピールすると、キャメルクラッチを仕掛けていく。
グイッ・・・
「んんんっ・・・」
上半身を反らされて藻掻く紗世。
美咲も容赦なく揺さぶり掛けると、紗世は更に激しく藻掻きだす。
しばらくすると技を解いて、髪を掴んで起こしていく美咲。
「いくぞぉぉぉぉぉ・・・・」
美咲が片手を突き上げてアピールする。
紗世は苦しそうな表情で下を向いていると、両腕をフックしてダブルアームスープレックスの体制に持ち込む美咲。
両脚を開いて踏ん張ると、そのまま投げの体制になる。
紗世も嫌がるが身体が浮かぶと、美咲は投げずに前に倒れ込むようにダブルアーム式フェイスバスターを炸裂させた。
バッシーン!
「あああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
顔面から叩き付けられて絶叫する紗世。
美咲が放すと、紗世は顔面を両手で覆うようにしてリング上を転がって痛がっている。
痛がる紗世にロープに走って勢いをつけてから、サッカーボールキックで痛め付けていく美咲。
バシィィィィ・・・
「ぎゃあぁぁぁぁぁ・・・」
容赦なく顔面狙いの蹴りに紗世が悲鳴をあげる。
紗世がフラフラしながらロープを掴むと、ゆっくりと立ち上がる。
立ち上がる紗世のバストに鋭い蹴りを叩き込む美咲。
バシィィィ・・・
「ぎゃうっ・・・」
変な悲鳴をあげて膝を落とす紗世。
美咲は距離を置くと、苦しむ紗世の顔面に蹴りを入れると、紗世は堪らずマットに崩れ落ちた。
一方的な展開にレフリーが美咲を離していくと、紗世に対してダウンカウントを数えていく。
『相澤っ、オッケー?』
レフリーの問いかけに立ち上がれない紗世。
『ワン・・・・ツー・・・・スリー・・・・フォー・・・・ファイブ・・・・シックス・・・』
カウントが始まっていくと、紗世がフラフラしながら立ち上がっていく。
レフリーが確認すると、試合が続行となった。
『ファイトっ!』
試合再開と同時に、美咲は一気に前に出てローキックを蹴りこむ。
バシィィィ・・・
「あうっ・・・」
蹴られて苦悶の表情を浮かべる紗世。
更に蹴りを入れていく美咲。
そしてノーガードの顔面狙いのハイキックを放つ美咲。
シュ・・・
しかし、これは紗世が蹴られながらもキャッチすると、ドラゴンスクリューで切り返す。
グイッ・・・
「痛いぃぃぃ・・・・」
美咲の悲鳴がリング上に響く。
グラウンド状態になるが、紗世も足を掴むも後が続かないと、美咲がヒールキックからロープに手を伸ばした。
『ブレークっ・・』
美咲の手がロープに届いたからとレフリーが技を解かせると、紗世と美咲が立ち上がっていった。
距離を詰めていく両者。
紗世は打撃を警戒しているのか、腰が引けている。
逆に美咲は打撃では上とばかりに、前に出ると牽制するようにローキックを放った。
シュ・・
牽制の意味か、美咲も当てるつもりもないのか紗世を下がらせていく。
ロープ際まで下がる紗世。
「い、いやっ!」
ロープが背中に当たると焦ったのか、紗世が張り手で反撃を狙う。
だが美咲も掌打を左右から当てると、紗世の張り手が出なくなる。
バシッ・・・バシッ・・・
口の中を切って白い競泳水着に血を垂らし出す紗世。
堪らず顔面ガードとばかりに両腕でガードを固めると、美咲が首相撲から膝蹴りをボディに叩き込む。
ボシュ・・・
「うぐうっ・・・」
ボディへの膝蹴りに、紗世は声を漏らして身体をくの字にしてフラつく。
更に美咲が膝蹴りを叩き込んでいくと、涙目になって耐えていく紗世。
『蹴っちゃえ、蹴っちゃえ!』
『悶絶KOよろしく、美咲ちゃん!』
美咲も打撃技でのKOを狙っている様子で、余裕の表情で狙いを定める。
しかし紗世が組み付くとまたもスクールボーイで丸め込みにいった。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・』
カウントギリギリだったが、藻掻いて逃れるが驚きの表情を浮かべる美咲。
立ち上がる美咲だったが、紗世も立ち上がると続けて逆さ押さえ込みを狙う。
続けてのフォール狙いに両脚をバタバタさせて逃れる美咲。
『相澤っ、いいぞぉぉぉぉ・・・』
観客席からも紗世に対する声援まで飛び出すが、美咲は距離を置いてローキックから反撃していく。
バシィィィ・・・
膝を蹴られてフラつく紗世。
更にハイキックが顔面を襲うと、虚ろな表情で倒れ込む。
『ダウンっ・・』
更に蹴りこもうとする美咲をレフリーが止めると、紗世から離していく。
「早く数えなさいよ、レフリーっ!」
美咲がレフリーに抗議すると、ゆっくりと数え出すレフリー。
『ワン・・・・ツー・・・・』
ダウンカウントが進む中、紗世が必死になって起きあがる・・・。
『セブン・・・・エイト・・・・・相澤っオッケー?』
レフリーの問いかけに続行をアピールする紗世。
これ以上試合を続けても無駄とばかりに、美咲が観客席に向かってアピールする。
「これ以上やっても結果は決まってるんじゃないの?」
美咲がアピールしていると、紗世が背後から一気に逆さ押さえ込みを狙う。
グイッ・・・
『ワン・・・・ツー・・・・』
レフリーのカウントが続くと、美咲が返していく。
美咲は素早く立ち上がるが、紗世はフラフラしながら立ち上がった。
バシィィィ・・・・
フラフラしている紗世の顔面にハイキックを叩き込む美咲。
グッタリと倒れ込んだ紗世に、美咲がフォールする。
『ワン・・・・ツー・・・・スリィィィィ・・・』
余裕のスリーカウント。ここで試合が終わりを告げた。
『勝者、伊藤美咲っ!』
レフリーに腕を挙げられていく美咲。
一方、失神寸前状態の紗世。しかし観客席からは果敢にフォール狙いをしていく姿勢の紗世に拍手が送られていく。
また美咲も紗世の頑張りに握手してからリングを後にするのであった・・・。



第13試合

『青コーナー〜・・・身長165p、上から83、58、85〜・・・須野内〜美帆子〜っ!』
早くもベスト4を決める最後の試合のコールが始まっていくリング上。
まずは美帆子がコールされると、黄色のワンピース水着姿で一礼した。
『赤コーナー〜・・・身長168p、上から84、58、85〜米蔵〜涼子〜っ!』
そして地下プロレス現ヘビー級チャンピオンの涼子。白いスポーツビキニに白いリングシューズ。しかし藤原紀華戦でのダメージの為か、膝にはサポーター。脇腹など蹴られた時の内出血の痕などが痛々しかった・・・。
しかし鋭い視線で美帆子を睨み付ける涼子。
一方美帆子も以前はタイトル戦では負けている経験はあるが、今夜はダメージのある涼子。ノンタイトル戦とは言え、涼子から勝利したら価値はあると考えている。
『カァーン!』
ゴングが打ち鳴らされると、まずは美帆子が距離を詰めていく。
涼子は様子を見ようとするが、美帆子の膝狙いのローキックを嫌がっていた。
バシィィィ・・・
「イタッ・・・」
堪らず声を漏らす涼子。
更にローキックを叩き込む美帆子。
バシィィ・・・バシィィィ・・・
「痛いっ・・・イタタッ・・・」
堪らずロープに逃げる涼子。レフリーもロープだからと美帆子を離していく。
『ファイトっ!』
続行が指示されると、美帆子は蹴りを狙っていく。
逆に涼子は打撃を警戒して、距離を置こうと狙う。
美帆子が掌打で牽制しながら距離を詰めると、胴タックルで組み付く。
涼子も肘を顔面に押しつけて逃れようとするが、バランスを崩して倒れ込む。
サイドポジションを奪う美帆子。
涼子も膝を警戒してロープに逃れた。
『ブレークっ・・・』
立ち上がる涼子と美帆子。
いきなり涼子が張り手気味の掌打を叩き込む。
美帆子も張り手を返すが、無理矢理に涼子がフロントスリーパーで締め上げる。
グググッ・・・
身体を左右に振って逃れようとする美帆子。
しかし涼子も膝蹴りをボディに叩き込んで動きを止めると、一気に飛び上がるようにしてDDTを炸裂させた。
ドシュ・・・
脳天から叩き付けられてグッタリする美帆子。
更にキャメルクラッチで追い込んでいく涼子。
グイッ・・・
「ほらっ、ギブする?」
涼子がギブアップを迫るが、美帆子は両脚をバタバタさせて藻掻き苦しむだけだった。
第1回戦のダメージは美帆子の方が少ないのか、涼子の攻めに耐えていく。
しばらくすると涼子が技を解く。立ち上がってから背中にストンピングに叩き込む。
だが美帆子も立ち上がるとローキックで反撃していく。
バシィィィ・・・
ローキックを受けて動きが止まる涼子。
更に美帆子がドロップキックを放った。
バシィィ・・・
「ぐふっ・・・」
堪らず胸を押さえて苦しむ涼子。
グイッ・・
苦しむ涼子を起こしてから、ヘッドロックで締め上げていく美帆子。
余裕なのか、涼子の額にグーパンチまで叩き込んでいく。
「イタッ・・・痛いぃぃぃ・・・」
涼子が悲鳴をあげると、ブルドッキングヘッドロックでマットに叩き付ける美帆子。
俯せ状態で苦しんでいる涼子に、美帆子は余裕で逆エビ固めを極めた。
グイッ・・・
「ぎゃあああぁぁぁぁぁ・・・・」
涼子がマットを叩きながら悲鳴をあげると、美帆子はギブアップ狙いで揺さぶり掛ける。
必死になってロープに逃れようとする涼子。
レフリーもギブアップの確認をするが、泣きそうな表情で耐えていく涼子。
しばらくして美帆子が放すと、涼子は呼吸を荒くしてグッタリする。
「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」
苦しむ涼子に対して、美帆子は腰にストンピングを叩き込んでから、髪を掴んで起こしていく。
フラフラの涼子に対して、美帆子は一気に勝負を賭けようとバックを奪う。
体力的にも余裕があると考えたのか、ジャーマンスープレックスの体制に持ち込んでいく。
投げられそうになり焦る涼子。
すると、身体を動かしてエルボースマッシュの様に美帆子の側頭部にエルボーを叩き込む涼子。
バキッ・・・
苦し紛れの一撃だったが、偶然にも美帆子の技を解かせた。
美帆子も突然の反撃にフラつくと、更に涼子が裏拳を叩き込んでダウンさせていく。
バッシーン!
「あんっ・・・」
堪らずダウンする美帆子。
俯せ状態の美帆子に、涼子がバックからチョークスリーパーを仕掛けた。
美帆子も嫌がるようにロープに逃れようとするが、涼子の腕が締め上げる。
グググッ・・・
「うぐぐっ・・・うぐうっ・・・」
涼子もスタミナが切れかかって勝負を賭けているが、美帆子も反撃されて苦しい状態。
必死に逃れようとする美帆子。
だが涼子もこれを逃したら負けるとばかりに締め上げると、美帆子が堪らずタップしていく。
『カンカンカンカン・・・』
レフリーがギブアップを確認してゴングを要請すると、会場内にゴングが打ち鳴らされていく。
涼子が技を解くと、咳き込みながら苦しむ美帆子の姿。
美帆子は悔しそうに立ち上がるとコーナーを殴りつけているが、勝者の涼子はグッタリと大の字になっていた・・・。
『勝者、米蔵涼子っ!』
試合は終わったが、次の涼子の試合は一体・・・。



第14試合

『特別試合っ・・・グラビアアイドルvs樽ドルクイーン特別マッチを行います!』
リング上にはグラビアで活躍する瀬戸早紀が白いビキニと白いリングシューズ姿でコーナーに寄りかかっていた。
地下プロレス二戦目だったが、樽ドルクイーンと聞いて心配そうな早紀。しかし陸上競技などで鍛えたスタミナなど自信はある様子。
そのリングにゆっくりと上がるのは、遂に地下リング参戦の類華明日香。
黒いビキニに黒いリングシューズ。これがグラビア系アイドルだとストロングスタイルと言う所だが、明日香は樽ドルなのでそういうイメージにならない。
『早紀ちゃん、そのオデブちゃんを倒してあげてね〜っ!』
『プロレスだぞ、プロレスっ!・・・女相撲じゃねぇ〜ぞ!』
早くも会場からは早紀に対して声援が送られ、明日香に対しては樽ドルと言う事でブーイングとも取れる声が飛んだ。
『青コーナー〜・・・身長161p、上から83、58、87・・・・瀬戸〜早紀〜っ!』
コールを受けて一礼していく早紀。流石に明日香の体格に驚きの表情。
『赤コーナー〜・・・身長165p、上から97、62、89・・・・類華〜明日香〜っ!』
一説によるとウエストが79とも言われる明日香の身体。明らかに体重差は大きい。
『カァーン!』
ゴングが鳴らされると、まずは早紀が飛び出してドロップキックを放っていく。
バシィィィ・・・
綺麗に決まるドロップキック。しかし明日香は倒れずにフラつくだけだった。
立ち上がる早紀がエルボースマッシュで攻め込むと、顔面にエルボーを受けて痛がる明日香。
しかし、痛さに怒ったのか至近距離からラリアットを叩き込むと、フラつく早紀をボディスラムで投げてつけた。
バッシーン!
「ああんっ・・・」
背中から思いっきり叩き付けられて受け身も取れず、藻掻き苦しむ早紀。
更に明日香がフットスタンプを狙うが、早紀が転がるように逃げた。
立ち上がる早紀にヘッドロックを仕掛ける明日香。
早紀もロープに振るかバックドロップを仕掛けたいが、体重差が大きく反撃できない。
「遠慮しないでくださいよ、売れっ子グラビアアイドルさん?」
ヘッドロックで締めながら明日香が呟く。
早紀も必死になるが反撃が出来ない。
すると、体重を利用して明日香がブルドッキングヘッドロックで早紀を痛め付けていく。
バシィィィ・・・
「んああぁぁぁぁぁ・・」
首にダメージを受けたのか、早紀が首の近くを押さえて絶叫する。
早くも明日香が試合のペースを握ると、ゆっくりと早紀の髪を掴んで起こしていく。
肩口にエルボーを落としてから、今度は体重を利用してDDTでマットに叩き付ける明日香。
バッシーン!
「いやああぁぁぁぁ・・・・」
脳天から叩き付けられてまたも悲鳴をあげて痛がる早紀。
グッタリしている早紀に、明日香はストンピングを数発叩き込む。
バシッ・・・バシッ・・・
「あうっ・・・ああんっ・・・」
蹴りこまれてロープに手を伸ばす早紀。
「逃がさないわよ・・・ほらっ!」
ヒップドロップの様に腰を狙って飛び乗る明日香。
「ぎゃああぁぁぁぁ・・・」
またもリングに響き渡る早紀の悲鳴。
グイッ・・
「起きなさいよ・・・ほらっ!」
明日香は立ち上がると、無理矢理に早紀を起こしていく。
すると、早紀が一瞬の隙を突いて逆さ押さえ込みを狙った。
グイッ・・・
「えっ・・・」
しかし明日香が倒れない。そう、デビュー戦の時と違って体重差と踏ん張りから仕掛けられなかった。
「何しようって言うのよ、だったら!」
明日香が逆にロープ際まで押し出すと、腕を放してからラリアットを叩き込む。
バシィィィ・・・
「ああんっ・・・」
堪らずリング下に転落する早紀。
明日香もゆっくりリング下に降りると、フラフラしている早紀を起こしていく。
そして容赦なくリング下でボディスラムで投げつけると、お腹にフットスタンプを叩き込んだ。
グシャ・・・
「んぐっ・・・グエッ・・・」
軽いフットスタンプだったが、早紀は口から涎を垂れ流した。
「あらあら汚いわねぇ・・・」
呆れ顔で早紀を起こすと、エプロンサイドに顔面を叩き付ける明日香。
バシッ・・・バシッ・・・
「痛いっ・・・ああっ・・・」
もうグロッキー状態の早紀をリングに上げていく明日香。
明日香が余裕の表情で飛び上がると、ボディプレスからフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
早紀が返せない状態だったが、明日香がカウントが入る前に肩を浮かせていく。
「練習したのに・・・・」
不機嫌そうな明日香。早紀を起こすと、ボディスラムで投げつけてからロープに走ると、飛び上がってお腹にフットスタンプを叩き込む。
ボシュ・・・
「うぐうっ・・・グエェェェ・・・・」
早紀はフットスタンプを叩き込まれると、口から反吐を吐き出して藻掻き苦しんだ。
お腹を押さえてくの字になって苦しむ早紀。既に涙目状態。
「仕方ないわね・・・そろそろ仕上げにするからね・・・」
苦しむ早紀を跨ぐと、一気にバストにヒップドロップからフォールする明日香。
『ワン・・・・ツー・・・・スリー・・・・』
余裕のスリーカウント。あまりに一方的な試合内容に観客席からブーイングが上がるが、明日香はマイクを要求した。
「樽ドルで悪かったわね、これからはこのリング上でグラビア系の娘と闘うから、グラビア系アイドルの皆さんは覚悟してよね!」
そう言うと、リングアナにマイクを返してリングを後にするのであった。
年末に衝撃のデビューをした明日香。樽ドルの意地なのか、スレンダー系アイドルに対しての嫉妬なのか。
次回の明日香の試合が早くも注目されていた・・・。



第15試合

『青コーナー〜・・・身長168p、上から85、57、83・・・長沢〜まさみ〜っ!』
早くもトーナメントは準決勝戦。まさかの勝ち残ったまさみがコールを受ける。白い競泳水着に白いリングシューズ姿。
『赤コーナー〜・・・身長164p、上から86、57、88〜・・・仲谷〜佳織〜っ!』
そして反対コーナーに立つのは佳織。白いスポーツビキニに白いリングシューズ姿。しかし覆面男の乱入でダメージを負っていて、表情は苦しそうだった・・・。
『カァーン!』
18歳のまさみと30歳の佳織の準決勝のゴングが打ち鳴らされた。
まずは距離を詰めると、まさみが力比べを誘うように手を伸ばす。
対して佳織は、力比べとなったりスタミナ勝負になるといけないと、手を出すのを躊躇する。
しかし会場からの声に手を伸ばす・・・。
グイッ・・・
「くっ・・・」
「はうっ・・・」
両手を組みだして押し合う両者。
しばらくすると、額から大量の汗を流しながら苦しむ佳織がロープに押されていく。
『ロープっ・・』
ロープ際だからとレフリーが放させると、まさみが水平チョップを喉元に叩き込む。
バシィィィ・・・
「ぐふっ・・・」
口から涎の飛沫を飛ばす佳織。
しかしお腹にパンチを返すと、まさみが苦悶の表情を浮かべる。
更に喧嘩キックからロープに振っていくと、まさみも逆にショルダータックルで倒していく。
起きあがる佳織に、鋭い顔面へのドロップキックを放つまさみ。
バシィィ・・・
顔面に受けて倒れて痛がる佳織。
更にストンピングをバストなどに叩き込んでから、まさみが髪を掴んで起こしていく。
起こされた佳織もチョップで反撃すると、エルボースマッシュで流れを変えていく。
フラつくまさみをロープに振ると、一気にジャンピングニーパッドを叩き込む。
バキッ・・・
「んあっ・・」
堪らずダウンするまさみ。
立ち上がると更にラリアットを叩き込んでフォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
カウントが進むがまさみが返していく。
返されて起こしていく佳織。まさみもグーパンチをお腹に入れて反撃すると、佳織の動きが止まっていく。
「喰らえっ!」
まさみが叫ぶと、至近距離からラリアットを叩き込む。
バシィィィ・・・
倒れ込む佳織。更に立ち上がるのを待つと、まさみはドロップキックを顔面に叩き込む。
バシィィィ・・・
重みのあるドロップキックに佳織がグッタリと倒れ込む。
仰向けの佳織に、まさみは飛び上がってボディプレスからフォールする。
ボシュ・・・
『ワン・・・・ツー・・・・』
カウントが進むが、佳織がブリッジ気味に返した。だが表情は苦悶に歪む。
立ち上がる佳織に、まさみがスタンディング状態でスリーパーを仕掛けるが、佳織も嫌がるようにロープに逃れた。
『ブレークっ・・・』
レフリーの指示にまさみが離れる。
離れると、佳織がエルボースマッシュで反撃すると、続けて首投げからヘッドシザースで締め上げる佳織。
腰を浮かすと締め上げられて苦しいまさみ。
『ギブアップっ・・・ギブ?』
レフリーがまさみにギブアップか問いかける。
まさみは必死に耐えると、身体を左右に揺らして逃れようとする。
佳織も締め続けるが、汗などで滑ってまさみが逃れた。
逃れるまさみに、サイドポジションを奪うように体制を入れ替えていく。
まさみの動きに、佳織も体制を入れ替えようとしてロープに逃げると、ここでレフリーが離していく。
『ブレークっ・・』
立ち上がる佳織とまさみ。しかし佳織はスタミナ切れなのか、呼吸が荒くなっている。
『ファイトっ!』
レフリーの指示で続行になると、佳織がグラウンドに持ち込もうとタックルを仕掛けるが、まさみがカウンターの膝蹴りを叩き込むと、膝が上手く顔面を捉えると、抱きつくように佳織が俯せに倒れ込んだ。
カウンターの膝蹴りの衝撃に半失神状態の佳織。
まさみは後頭部にギロチンドロップを叩き込むと、続けてパイルドライバーの体制に持っていく。
逆さ状態にされてグッタリしている佳織。
まさみも容赦なく脳天から叩き付けると、佳織が手足をダラリとさせてダウンした。
『ワン・・・・ツー・・・・』
まさみがフォールするが、佳織も返して立ち上がる。
立ち上がるがフラフラしている佳織。頭を気にしている様子だったが、まさみは構わず飛び込んでラリアットを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
「はうぅぅぅぅ・・・」
堪らず後頭部を叩き付けられてダウンする佳織。
更にまさみがロープに走って勢いをつけると、飛び上がって佳織のお腹にフットスタンプを叩き込む。
ボシュ・・
「んぐうっ・・・」
一瞬苦悶の表情を浮かべて、佳織はお腹を押さえてリング上を転がりながら悲鳴をあげる。
「んあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
体格が良いまさみのフットスタンプはある意味で必殺技。京香にも2連発を喰らわして倒していただけに、まさみは更にフットスタンプを狙う。
だが佳織がリング下に逃げると、まさみはトップロープを掴んで観客にアピールする。
片手を突き上げてアピールするまさみに、観客席は盛り上がっていく。
佳織がフラフラしながらリングに戻ろうとすると、まさみはロープ際で捕まえていく。
「いくよぉぉぉぉぉ・・・」
絶叫してアピールすると、一気にブレンバスターでマットに叩き付けていくまさみ。
バッシーン!
「痛いぃぃぃぃぃぃ・・・・」
またも悲鳴をあげる佳織。
グイッ・・・
フラフラしている佳織を起こしていくまさみ。
そのままコーナーに押し込んでいくと、両腕をトップロープに絡ませていく。
いきなりプロレススタイルから打撃のスタイルに構えを変えると、佳織のお腹にミドルキックを叩き込むまさみ。
バシィィィ・・・
「あああああぁぁぁぁ・・・」
お腹を蹴りこまれて絶叫する佳織。
腕が絡まってダウンはしないが、口から涎を垂れ流している。
更に白いスポーツビキニに包まれたバストへパンチを叩き込むと、またも佳織の悲鳴がリングに響き渡る。
グニュ・・・
「んああぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
レフリーはロープに絡められた佳織を放すと、続けて続行を指示する。
『ファイトっ!』
打撃が得意でない佳織だが、まだ打撃練習中みたいなまさみに負けてはと、いきなりローキックからパンチを放っていく。
シュ・・・
バシッ・・
パンチはフェイントか、ローキックがまさみに炸裂すると、まさみも膝蹴りで抵抗する。
膝蹴りを避けると、佳織が踏み込んでミドルキックを叩き込むと、脇腹に炸裂してまさみの動きが止まる。
更に掌打で前に出ていく佳織。
バシッ・・・バシッ・・・
顔面に掌打を受けて嫌がるまさみ。
逆に距離を詰めて組み付くと、スープレックス気味に投げつけた。
投げつけられた佳織は、逃れようと体制を入れ替えようとする。
しかしまさみも腕を狙っていくと、佳織も伸ばされたら危険とばかりに両手でフックする。
まさみも必死に腕拉ぎ逆十字固めを狙うと、耐えた佳織だったが腕を伸ばされるとタップした。
『カンカンカンカン・・・』
ここでゴングが打ち鳴らされると、まさみの勝利が決まった。
腕を押さえる佳織を気遣うまさみ。
『勝者、長沢まさみっ!』
遂に決勝まで進んだまさみ。観客席もまさかの活躍に驚きを隠せないでいた・・・。



第16試合

『青コーナー〜・・・身長171p、上から83、57、87〜伊藤〜美咲〜っ!』
早くも次の試合が進められていく。意外にも準決勝で激突するのは女優対決。まずは美咲がコールを受けていく。白い競泳水着姿の美咲。
『赤コーナー〜・・・身長168p、上から84、58、85〜米蔵〜涼子〜っ!』
そして対戦相手の涼子。トーナメントを勝ち上がってきたが、ダメージが大きいのは明らかで、両膝にはサポーターが着けられている。黒いスポーツビキニ姿だが、布のない部分に打撃技などでできた内出血痕が痛々しい。
『カァーン!』
ゴングが打ち鳴らされると、まずは様子を見る両者。
しかし涼子はあまり動こうとしない。膝へのダメージも大きいのか、始まって間もないのに苦悶の表情すら浮かべている。
そして先に手を出したのは美咲で、膝を狙ってローキックを叩き込む。
バシィィィ・・・
「イタァァァ・・・」
蹴られて悲鳴をあげる涼子。
更に美咲は距離を置いてから、踏み込んでミドルキックを叩き込む。
バシィィィ・・・
「あうっ・・・」
蹴られては苦しむ涼子。
早くも試合は美咲に流れていくが、涼子も悲鳴をあげながらも何かを狙っている様子。
更に美咲が踏み込んで左右の掌打を顔面に叩き込むと、涼子も至近距離ならと張り手を返す。
バシッ・・・
涼子の張り手に口の中を切る美咲。だが涼子も掌打を受けて口から血飛沫を飛ばす。
「負けるかぁぁぁ・・・」
いきなり絶叫して裏拳を放つ涼子。
だが美咲がガードすると、逆にハイキックを顔面に叩き込む。
バシィィィ・・・
「おらあっ・・・」
女優同士の意地の激突。顔面にハイキックを受けてもダウンせずにフラフラする涼子。
必死にガードを上げて構えようとすると、美咲はダウンさせようとハイキックを更に叩き込む。
バシィィィィ・・・・
側頭部に蹴りが入るが、涼子は蹴られながらも蹴り足をキャッチした。
「簡単には負けないわよ・・・伊藤さん・・・」
涼子はキャッチした蹴り足を捻るように自ら倒れ込むと、美咲の細い膝に全体重を落としていった。
ドシュ・・・
「んあああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
これには美咲が絶叫して藻掻き苦しむ。
更にグラウンド状態から上になって、美咲の喉元に肘を落としてギロチンチョークを仕掛ける涼子。
グググッ・・・
「んぐぐっ・・・んんっ・・・」
喉元を潰されて苦悶の表情を浮かべる美咲。
しかしブリッジの様にして返すと、涼子も技を解いて離れる。
立ち上がると苦しそうな涼子。
また美咲も膝へのダメージから蹴りを出さないと、組み付いて勝負を仕掛けようとする。
組み付こうとする美咲に、涼子は掌打をアッパー気味に叩き込む。
ボシュ・・
「グハッ・・・」
涼子のアッパーが決まるが、腰が入っていないアッパーにダウンまではいかないが、美咲がフラフラしてロープに寄りかかる。
更に涼子は追い込もうと飛びかかると、美咲がショルダースルーでまさかの場外へ涼子を投げ出した。
エプロンサイドに腰を打ち付けてから場外に転落した涼子。
腰を押さえて動けない状態の涼子に、美咲はゆっくりとリング下に降りていく。
観客席も一瞬静まりかえる。地下プロレス初の場外へ投げつける行為。偶然でも涼子は腰へ大きなダメージを受けて動けないでいた。
「し、試合を止めて・・・ちょっと・・・こ、腰が・・・」
涼子が腰を押さえてレフリーに訴えるが、レフリーは試合続行を促す。
美咲も戸惑うが、ノーガードの涼子の顔面に蹴りを入れると、涼子は堪らず俯せにダウンした。
ここでリングドクターが涼子の身体を心配して、ゴングを要求するのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
突然のゴングに戸惑う美咲。
涼子はそのまま担架に乗せられて運ばれていく中、美咲は勝者のコールを受けるのであった。
『勝者、伊藤美咲っ!』
遂に決勝カードが決まり、初の大きなトーナメントの優勝者が決まろうとしていた・・・。



第17試合

『年末格闘技大会代理戦争マッチ・・・』
リングアナがコールすると、リングに登場するのは大池栄子と猪上和香。
手にはオープンフィンガーグローブを着けて、巨乳系と言うだけに黒いビキニ姿の2人。
かつて地下プロレス女祭りで激突している2人だが、闘争本能で上回る栄子の圧勝で終わったが、またも年末に同じカードが組まれて苛つく栄子。
逆に総合格闘技系の練習を積んできたのか和香は、栄子の自信ある表情にも負けずに落ち着いていた。
『セミファイナル・・・特別格闘技戦ルールを行います!』
リングアナのコールに観客席が盛り上がっていく中、コールは続く。
『青コーナー〜・・・身長165p、上から90、61、90〜・・・猪上〜和香〜ッ!』
コールを受けて一礼していく和香。
『赤コーナー〜・・・身長166p、上から91、59、87〜・・・大池〜栄子〜ッ!』
栄子もコールを受けると一礼していくと、ロープの張り具合などを確認していた。
マウスピースを口に入れると、早くもゴングが打ち鳴らされた・・・。
『カァーン!』
ゴングと同時に栄子が前に出る。
和香は構えてタックルを仕掛けると、栄子に抱きつくようにロープ際に押していった。
ロープを背に栄子は和香の動きを見る。
左右に身体を動かして倒しにいこうとする和香。
だが栄子も踏ん張ると、小刻みの膝蹴りを出していく。
グニュ・・
ボディに膝が決まると苦悶の表情を浮かべる和香。
すると、和香が放して殴りかかる。
バシィィィ・・・
大振りのパンチが栄子の顔面を捉えると、続けて左右のジャブからダメージを与えた。
栄子も殴り返すと、口に当たって和香の唇が早くも切れだした。
和香が血が出たからと、殴り合いを止めてミドルキックを放つと、逆に栄子がタックルでテイクダウンを奪う。
グラウンド状態で抱きついた状態から、栄子が小刻みに和香の脇腹にパンチを入れていく。
バシッ・・バシッ・・・
少しずつダメージを受けて、和香も逃れようと体制を入れ替えようとするが、栄子が許さない。
更にはサイドポジションを奪ってボディに膝蹴りを入れていく栄子。
ボシュ・・
「んぐっ・・」
口からマウスピースを出しそうになる和香。
更にバックを奪うと、顔面に強烈なパンチを叩き込んでいく栄子。
バキッ・・バシッ・・・バキッ・・・
嫌がるように亀の体制になる和香。顔面へのパンチの連打に防戦一方になっていく。
栄子は狙いを定めて顔面を殴り出すと、和香の目に涙が溢れ出す。
更に栄子が立ち上がると、立ち上がりたい和香のバストへサッカーボールキックを叩き込む。
グニュウゥゥゥ・・・・
蹴られながらも立ち上がる和香。
だが栄子は顔面狙いのパンチの連打で追い込むと、和香が鼻血など激しい出血に追い込まれていく。
パンチを返す和香。
だが栄子の連打にサンドバック状態に近くなっていく。
お腹を殴られて口からマウスピースを吐き出す和香を倒していく栄子。
仕上げとばかりに、馬乗り状態になっていく。
和香も嫌がるように逃れようとするが、栄子が逃がさない。
顔面に容赦なく叩き込まれていくパンチの連打。
藻掻き苦しむ和香の顔面が血に染まっていくが、レフリーは止めようとしない。
だがあまりに一方的だからと、ここでレフリーも仕方なく試合を止めていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが鳴り響くリング上。だが栄子は殴るのを止めないと、レフリーが止めていく。
『勝者っ、大池栄子っ!』
コールを受ける栄子は、マウスピースを吐き出すと和香に蹴りを入れると、弱いとばかりに叫ぶ。
「アンタっ・・・弱すぎっ!」
栄子の言葉に和香は何も返せず、ただ悔しそうにしているだけだった。



第18試合

『特別お仕置き試合っ・・・』
コールと共にリングに上げられていくのは、あの結婚引退の仲根霞。
写真集のイベントなど握手会から一転、次の日に結婚会見をしたとして一部ファンからはブーイング状態だったが、地下プロレスでは契約が残っているとして試合が組まれた。
ピンク色のビキニ姿でリングに上がると、白いリングシューズの紐などをチェックする霞。
しかし、対戦相手を見て霞は言葉を失った・・・。
「お前っ、今夜は俺がキチッと芸能界の厳しさを教えてやるから覚悟せぇ〜っ!」
そう、キャリー西野が対戦相手としてリングに上がってきたのだった。
「ミ、ミックスマッチなんて・・・き、聞いてないのに・・・」
コーナーで嫌がる霞。
「レフリーっ、早うゴングを鳴らせやっ!」
キャリーが要求すると、レフリーがゴングを鳴らす。
『カァーン!』
ゴングが鳴ると、キャリーが走り込んで飛び蹴りでコーナーに霞を倒していく。
ドシュ・・
「んあっ・・・」
身長164p、上から87、58、84のグラビアで人気のある霞がビキニで倒されていく。
グイッ・・・
「あうっ・・」
髪を鷲掴みにされて起こされていく霞。
キャリーは容赦なくコーナーに連れて行くと、コーナーポストに顔面を何度も叩き付けていく。
バシッ・・・バシッ・・・バシッ・・・
「いやあっ・・・痛いぃぃぃ・・・・んああぁぁぁぁぁ・・・・」
トップロープを掴んで抵抗する霞だが、顔面を叩き付けられては悲鳴をあげていく。
更にキャリーは背後から腕を回すと、霞のバストを揉み始めた。
モミッ・・・
「いやああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
一段と大きな悲鳴をあげる霞。
ビキニに包まれたバストを気持ちよさそうに揉み出すキャリーに、必死に抵抗するも逃げられずに涙目になっていた。
しかしカンガルーキックでキャリーの股間を蹴り上げる霞。
グニュ・・・
「ぐおぉぉぉぉぉぉぉぉ・・・・・」
股間への一撃にキャリーが悶絶して倒れ込む。
霞はストンピングを叩き込むと、リング下に逃げようとしていく。
だが黒服などがリングから逃げることを止めると、霞は怯えだした・・・。
「や・・・やめて・・・ください・・・」
黒服の制止に怯える霞。
しばらくすると、キャリーが股間を押さえながら立ち上がる。
「オマエっ・・・・こんな事して覚悟しろよ、ボケェ!」
キャリーが叫ぶと、走り込んで飛び蹴りを霞に叩き込むと、リングに崩れ落ちる霞の顔面をストンピングで蹴りこむキャリー。
ドシュ・・・バキッ・・・バシッ・・・
「ああっ・・・イタイッ・・・・いやあっ・・・」
キャリーの容赦ない蹴りに悲鳴をあげる霞。
更に髪を掴んで起こしていくと、膝蹴りをバストに叩き込んでからボディスラムでマットに叩き付けると、膝を喉元に押しつけてアピールするキャリー。
「今夜はこの新婚アイドルをブッ潰すからなっ、主催者覚悟せいよ!」
キャリーが叫ぶと、一気にキャメルクラッチの体制になると、一気に技を極めた。
グイッ・・・
「はうっ・・・」
霞の上半身が反らされていくと、ビキニから豊満なバストが飛び出しそうになる。
「おらおらっ、地獄を見せてやるから覚悟しろやっ!」
キャリーが意地悪く揺さぶり掛けると、霞は口から涎を垂れ流しながら藻掻き苦しむ。
「ファンもオマエのオッパイ見たいだろう・・・・おらっ!」
更にビキニを剥ぎ取るキャリー。
ピンク色のビキニを剥ぎ取られると、豊満なバストが露わになる。
両脚をバタバタさせて藻掻く霞だが、口を押さえられて悲鳴をもあげられない状態。
キャリーが揺さぶると、バストがプルプルと揺れて観客席が盛り上がっていた。
『霞ちゃんのオッパイ最高っ!』
『キャリーぃぃ・・・もっと痛め付けてやれ〜っ!』
会場が盛り上がってくると、キャリーは技を解いてから起こしていく。
「や、やめて・・・・」
霞も抵抗するが、構わずフェイスバスターで顔面からマットに叩き付けた。
バッシーン!
「いやああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
顔面を叩き付けられて絶叫する霞。
更に背中をストンピングで蹴りこむキャリー。
蹴られては、四つん這いから立ち上がろうとする霞のバストがプルプルと揺れて残酷感が増していく。
「やめて・・・痛いぃぃぃぃぃ・・・」
絶叫していく霞。
押し潰されるようにマットに俯せになる霞。
キャリーがストンピングで蹴りこむと、バストがマットに押し潰されていく。
「元気がいいからお仕置きやぁ!」
更にキャリーは股間を爪先蹴りで蹴り上げると、霞が絶叫する。
ゴキッ・・・
「ふぎぃぃぃぃぃぃぃ・・・」
キャリーの爪先が霞の股間を捉えると、霞は絶叫してリング上を転がりまわった。
グイッ・・・
「おらおらっ・・・・立たんかいっ!」
霞の髪を鷲掴みにして起こしていくキャリー。
嫌がる霞をロープ際に連れて行くと、観客席側に向けてロープに腕を絡ませて磔状態にしていった。
トップレス状態での磔に会場内は興奮していくと、キャリーはエプロンサイドに立ってアピールしてから、バストクローで痛め付けた。
グニュ・・・
「いやあぁぁぁぁぁ・・・・」
霞が悲鳴をあげると、キャリーは喜ぶように揉み出した。
「おらおらっ・・・感じとるんやないかぁ?」
更にキャリーが揉んでいくと、霞は顔を赤らめながら抵抗した。
ボシュ・・・
「うげっ・・・」
「少しは大人しくせいやっ!」
更にキャリーがお腹にパンチを入れると、霞は咳き込みながら苦しむ。
抵抗が少なくなったからと、霞の乳首を弄りまわすキャリー。
必死に抵抗するが、ロープから逃れられずに泣き出している霞。
「や、やめてぇぇぇぇ・・・・お、お願いぃぃぃぃ・・・」
霞が泣きながら哀願するが、キャリーは許さずにエプロンサイドに立ってアピールする。
流石に泣き出す霞に同情の声も上がるが、キャリーはハイキックを顔面に叩き付けてから、ロープから霞を解放した。
堪らずリングに俯せに倒れ込む霞。
「おらおらっ・・・」
キャリーは更に霞の腰に手を当てると、ヒップを突き出すようにしていく。
上半身はバストをマットに押しつけられて、顔は横を向いて泣いている霞。
膝を立てられてヒップを突き上げられている体制になっていると、キャリーは踏み込んでヒップにサッカーボールキックを叩き込む。
バシィィィィ・・・
「ひいぃぃぃぃ・・・」
蹴り飛ばされて悲鳴をあげる霞。
更にキャリーが蹴りこんでいくと、霞はグッタリとしていくがヒップを突き上げられていく。
バシィィィ・・・・
「おらあぁぁぁぁぁ・・・」
「ひやぁぁぁぁぁ・・・」
蹴られてはヒップを突き上げられて蹴られていく霞。次第にビキニに包まれていない白いヒップの部分が内出血していく。
「や・・やめて・・・ぎ、ギブアップ・・・」
四つん這いでレフリーに向かってギブアップする霞。だがレフリーが何時の間にジェントルメン濱田に代わっていて、ギブアップは無視していく。
バシッ・・・
「何がギブアップやっ・・・おらっ・・・おらっ!」
更にキャリーは背中にストンピングを叩き込むと、霞はバストをマットに押しつけられて悲鳴をあげる。
「ぎ・・・ぎぃ・・ふぐうっ・・・ああん・・・」
キャリーも攻め疲れたのか、立ち上がって観客席にアピールしていく。
『キャリー〜・・・やりすぎだぞ、霞ちゃんが可哀相だぞっ!』
『そろそろ終わらせてやれよ、キャリーぃぃぃ!』
キャリーは観客席の声に、リングに俯せで泣いている霞を起こしていくと、豪快なボディスラムでマットに叩き付けると、ギロチンドロップで動きを止めると、俯せにしていく。
「いくでぇぇぇぇ・・・・必殺っ!」
キャリーがアピールすると、一気にキャメルクラッチを極めていく。
グググッ・・・
両脚を激しくバタバタさせて藻掻く霞。
キャリーは口を押さえて悲鳴をあげさせないようにして、グイグイと上半身を揺さぶりだす。
ここでレフリーのジェントルメン濱田がゴングを要請した・・・。
『カンカンカンカン・・・』
キャリーが放すと、霞はグッタリとマットに俯せになって泣き出す。
キャリーは立ち上がるとガッツポーズを決めてから、霞にストンピングを叩き込んでリングを後にした。
霞は黒服によってタオルが手渡されると、肩を借りてリングを後にした・・・。



第19試合

『2005美女バトルトーナメント・・・決勝戦っ!・・・選手入場っ!』
会場内の明かりが全て消される、スポットライトに浮かび上がる長沢まさみと伊藤美咲。
まさみは白い競泳水着。美咲は黒い競泳水着姿でリングに上がっていく。
会場内は既に興奮状態になっているが、2人は落ち着いた表情を浮かべて各のコーナーに寄りかかっていった・・・・。
『青コーナー〜・・・身長168p、上から85、57、83・・・長沢〜まさみ〜っ!』
早くもコールが始まると、まさみが一礼していく。
『赤コーナー〜・・・身長171p、上から83、57、87〜伊藤〜美咲〜っ!』
そして美咲は一礼すると、少し膝を気にする仕草でゴングを待つ。
『カァーン!』
ゴングが打ち鳴らされると、まずはコーナーから飛び出す両者。
距離を置いて睨み合うと、軽く美咲がローキックを放つ。
まさみも打撃を警戒してか、距離を置いているからステップバックして避けると、腰を少し落としていく。
まさみがタックルの体制になっているから、美咲は先に距離を詰めようと前に出ると、まさみがタックルを仕掛けた。
美咲の反応が一瞬遅れたのか、カウンターの膝蹴りを出すがまさみがタックルで倒した。
倒すとサイドポジションから腕を狙いたいまさみ。
美咲も関節を狙われてはとブリッジの体制などで抵抗すると、長い脚をロープに出した。
『ロープっ・・・』
レフリーが脚がロープに届いたからまさみに放させると、お互い立たせてから続行させた。
『ファイトっ!』
試合が始まると、今度は美咲が飛び込んでロープに振ると、ロープから戻ってきたまさみにドロップキックを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
倒れたまさみに、更にストンピングから髪を掴んで起こしていく美咲。
キチンシンクから一気に卍固めを極めてアピールした。
「いくよぉぉぉぉぉぉ・・・・」
美咲の細く長い手足が絡みつく。
「んあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
極められながらもまさみが逃れようと藻掻き出す。
まさみが藻掻くと、美咲がバランスを崩して技が解けてしまう。
技が解けたからとまさみがロープに手を伸ばすと、美咲も蹴りにいこうとするがレフリーに止められた。
『伊藤っ、ロープ・・・ロープ・・・』
離れると、まさみが踏み込んでラリアットを狙う。
シュ・・・
これには美咲が避けると、逆にラリアットを仕掛けるがまさみが組み付いてスープレックス気味に投げつける。
背中から叩き付けられて一瞬呼吸が止まる感覚に襲われる美咲。
力が抜けたからとまさみがサイドポジションを奪うと、フォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・』
しかし美咲も返していくが、まさみはマットに座らせた状態からスリーパーでスタミナを奪おうとしていく。
グイッ・・
「くっ・・・」
美咲の表情が苦悶に歪む。
しばらく締め上げると、まさみは技を解いて立ち上がると背中にサッカーボールキックを叩き込んだ。
バッシーン!
「くぅぅぅぅぅぅ・・・・」
背中を蹴られて痛がる美咲。
立ち上がる美咲を捕まえていくまさみだが、美咲がロープに振って反撃していく。
ロープから戻るまさみに、美咲が勢いのあるネックブリーカードロップでマットに叩き付けると、続けて腕拉ぎ逆十字固めを仕掛けた。
「ああああぁぁぁぁ・・・」
しかしまさみが叫びながらロープに逃げると、美咲が残念とばかりに諦める。
『ブレークっ・・・』
技を解いて立ち上がる美咲。まさみが立ち上がるとミドルキックをバストを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・・
「ああああぁぁぁ・・・」
堪らず悲鳴をあげるまさみ。
更にローキックを放つ美咲。しかし膝が痛いのか動きが鈍くなる。
まさみも鈍くなった美咲にタックルを仕掛けると、逆にフロントスリーパーに捉えられて苦しむ。
グリッ・・・
「んあぁぁ・・・ああっ・・・」
美咲が締め上げると、まさみが藻掻き苦しむ。
レフリーもまさみにギブアップの確認をするが、まさみは押してロープに逃げようと動き出す。
美咲も逃げられないように踏ん張ると、少しずつまさみのスタミナを奪っていった。
しばらくして美咲が放してから、エルボースマッシュからロープに走って喧嘩キックを叩き込む。
バシッ・・・
堪らずまさみがダウンすると、フォールでアピールした。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・・』
しかしまさみもまだ返していく。
返したまさみを起こすと、美咲はスリーパーで締め上げようと仕掛けていくが、まさみも藻掻いてロープに逃げた。
『ロープっ・・・』
レフリーが離していくと、美咲がガードを上げて距離を詰めていく。
まさみも美咲のキックを警戒しているのか、距離を詰めようとしない。
しかし美咲がハイキックを放つと、避けるがタックル気味に抱きついていくまさみ。
グイッ・・・
タックルを仕掛けたが、美咲も突き放そうとまさみの顔面に肘を押しつける。
まさみも顔が痛いが必死に倒しに掛かると、バランスを崩してグラウンド状態になっていく。
上からギロチンチョークを狙うまさみ。
だが美咲もブリッジから返すと、立ち上がって蹴りを放つ。
だがバランスが崩れていた美咲の蹴りにまさみが果敢にタックルを仕掛けると、蹴り足にタックルを決めて倒していく。
下になる美咲が長い脚を使って何か仕掛ける。
まさみのボディを両脚で挟むと、ガードポジションをキープしていく美咲。
プロレス形式の為に、まさみもボディへパンチは放つ事はせず、脚を狙おうと考えた。
美咲の脚を狙ってエルボーを叩き込むまさみ。
ゴキッ・・・
「イタッ・・・」
堪らず美咲が脚を放すと、一気にまさみが両脚をキャッチして足4の字固めを仕掛けた。
グイッ・・・
「痛いぃぃぃぃぃ・・・・」
堪らず美咲が悲鳴をあげていく。
まさみも揺さぶって痛め付けていくと、更にギブアップを迫っていく。
「ギブアップ?・・・ギヴァープっ?」
美咲の顔が苦痛に歪む。
「ノォォォ・・・ノォォォォォォォ・・・・」
額から大量の汗を垂れ流しながら、美咲も必死になって痛みに耐えていく。
しばらく痛め付けてから、まさみが技を解いて起こしていく。
「いくよぉぉぉぉ・・・」
観客席にアピールすると、一気にロープに振ろうとするまさみ。
「負けるかぁぁぁぁ・・・」
しかし美咲が反対に返していくと、戻ってくるまさみにボディアタックからフォールした。
『ワン・・・・ツー・・・・』
だがまさみも返していく。
返したまさみに、美咲は立ち上がるとアピールする。
「立てぇぇぇぇ・・・長沢っ!」
美咲の言葉にまさみが起きあがろうとすると、背中にサッカーボールキックを叩き込む。
バシィィィィ・・・・
「イタッ・・・」
まさみの顔が苦悶に歪む。
更に美咲が背中にサッカーボールキックを叩き込むと、顔面にサッカーボールキックを叩き込んでいった。
バシィィィ・・・
「ああんっ・・・」
堪らずまさみが俯せ状態にダウンしていく。容赦ない蹴りに観客席も驚きを隠せない。
美咲が髪を掴んで起こしていくと、まさみは口から血を垂れ流している。サッカーボールキックに口の中を切った様で、フラフラしていた。
起こされたまさみは、口から垂れ流す血が白い競泳水着を赤く染めていく。
バシィィィ・・・
更に美咲がハイキックを顔面に叩き込むと、フラっとまさみがダウンしていくが、美咲は更に起こしていく。
グイッ・・
「うううっ・・・」
口から血を垂らしながらまさみが苦しむ。
顔面への蹴りに涙を少し浮かべるまさみに、美咲は容赦なくミドルキックでボディを抉る。
ボシュ・・・
「うぐうっ・・・」
お腹を押さえてフラつくまさみ。
まさみのダメージを考えて、勝負をつけようと美咲がハイキックを狙う。
鋭いキックが叩き込まれるが、まさみが蹴り足をキャッチしていく。
バシィィィ・・・
美咲からすると、顔面への蹴りの感触はある。
まさみも蹴られてダメージを受けるが、キャッチして捻るように美咲を倒していった。
グイッ・・・
「痛いぃぃぃ・・・」
美咲の悲鳴がリングに響き渡る。
倒しにかかった時、まさみが体重を美咲の脚に掛けていた。
脚を痛がる美咲に、まさみは脚殺しの足4の字固めを仕掛けていく。
グイッ・・・
「うわあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・ああああああああっ・・・・」
まさみが脚を極めていくと、美咲が狂ったようにマットを叩いて悲鳴をあげた。
まさみもギブアップ狙いで極めていくが、美咲も決勝戦だから負けたくないと言う気持ちから、ギブアップと言う言葉は口にしない。
耐える美咲に対して、まさみは一気に技を解いていく。
激痛から解放された美咲だが、脚へのダメージで立ち上がれない。
「い、痛いっ・・・」
苦悶に歪む美咲の表情。必死になって四つん這い状態でロープに逃げようとするが、まさみもそれを許さない。
グイッ・・・
「これで試合を決めるわ・・・」
美咲を起こすと、ブレンバスターの体制に持ち込んでいく。
「いくよぉぉぉぉぉ・・・」
観客にアピールすると、一気にブレンバスターで投げていくが、滞空時間を長くして美咲を持ち上げていく。
持ち上げられている美咲も何時落とされるかと怯えるが、まさみは垂直落下式ブレンバスターでマットに叩き付ける。
バッシーン!
「ああん・・・」
マットに叩き付けられてグッタリする美咲。スレンダーな美咲だけに、垂直落下式は危険な技でもあった。
美咲が大の字状態で倒れ込んでいると、まさみは片手を挙げてアピールする。
観客達が注目する中、まさみはロープに走って勢いをつけると、飛び上がってフットスタンプをお腹に叩き込んだ。
ボシュ・・・
「んぐっ・・・グエェェェ・・・」
勢いよく炸裂したフットスタンプに、美咲は口から激しく胃液などを噴き上げた。
まさみがフォールしようとするが、美咲の吐き出した胃液の臭いにフォールを止めると、両脚を抱え込んで逆エビ固めを仕掛けた。
グイィィィ・・・
「ぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
身体を容赦なくCの字にされて、美咲はあまりの激痛にマットを激しく叩いて悲鳴をあげる。
『ギブ?・・・ギブアップ?』
美咲に対してレフリーがギブアップかと問いかけていく。
だが美咲はレフリーの問いかけに首を縦には振らなかった・・・。
「ノォォォォ・・・・ノォォォォォォォォ・・・・・・」
残された力でロープを掴もうと必死な美咲。目には涙を浮かべている。
『美咲っ、美咲っ、美咲っ・・・』
美咲の必死な姿に、観客席からは美咲コールがおきていく。
まさみも美咲コールには驚くが、ギブアップを奪えば勝てるとばかりに揺さぶりかけた。
少しずつロープに近づく美咲だったが、揺さぶりにあと数pの所でグッタリとなる。
『伊藤っ、ギブアップか?』
レフリーは美咲の手を掴んでギブアップの確認をしていくが、美咲はギブアップを拒んでいく。
「ノォォォォ・・・勝ちたいからギブしないぃぃぃぃぃ・・・」
グッタリしながらもギブアップを拒んで耐えていく美咲。
仕方なくまさみが技を解くと、美咲はグッタリしたまま動かない。
まさみも仕留めにかかりたいが、レフリーがここでまさみを離していく・・・。
『ダウンっ・・・』
ここでレフリーはダウンカウントを数えると、少しずつ数が数えられていく・・・。
『セブン・・・・エイト・・・・・ナイン・・・・・』
すると、カウントギリギリで美咲が立ち上がって続行をアピールしていく。
「ま・・まだ・・・いけるわよ・・・私・・・」
レフリーにアピールすると、レフリーは続行を指示する。
『ファイトっ!』
レフリーが掛け声をかけるが、まさみはフラフラしている美咲に距離を置く。
美咲も苦しいからと、ロープに寄りかかって呼吸を整えようとする。
まさみも勝負を賭けようと向かっていく。
しかし、美咲もロープに寄りかかりながらも、向かってくるまさみの顔面にトラースキックを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
いきなりの反撃に顔面に蹴りを受けてダウンするまさみ。
『ワン・・・・ツー・・・・スリ・・・・』
ダウンしたまさみをフォールする美咲。しかしカウントギリギリでまさみが返していく。
返したまさみも反撃には驚いた様子で、マットに座った状態で周りを見渡す。
フラフラしながらも美咲が立ち上がると、アピールしてから座った状態のまさみに顔面にサッカーボールキックを叩き込んでいく。
バシィィィ・・・
「あうっ・・・」
堪らずグッタリしていくまさみ。
ここで大技で勝負に出ようと、美咲がパイルドライバーを狙う。
まさみを下に向かせてから、両脚で頭を挟んでいく。
そして持ち上げたいところだが、自らのダメージと体格の良いまさみを持ち上げられない美咲。
技が決まらないからと、まさみは逆にリバースのブレンバスターで切り返した。
バッシーン!
投げつけられてグッタリする美咲。
まさみも下を向いて呼吸を整えていると、美咲がフラフラしながら立ち上がる。
「ま、負けないわ・・・」
フラフラになりながらも立ち上がる美咲だったが、まさみが狙ったようにラリアットを叩き込む。
バシィィィ・・・
「うぎゃあ!」
悲鳴をあげて倒れ込む美咲。まさみもフラフラしながらも、エルボードロップを喉元に落としていく。
グシュ・・
「ああああっ・・・」
続けての大技に藻掻き苦しむ美咲。
まさみも苦しいが、その場から飛び上がってフットスタンプをお腹に叩き込むと、フォールしていく。
『ワン・・・・ツー・・・・スリィ・・・・』
レフリーが試合が終わったと思った瞬間、美咲がギリギリで返していく。
しかし口から美咲は胃液を垂れ流して、虚ろな目をしてグッタリしていた。
『長沢〜っ・・・決めろぉぉぉぉ・・・』
『美咲を仕留めろっ!』
会場内からはまさみに対して歓声が送られていく。その中をまさみもフラフラしながらも立ち上がると、片手を挙げてアピールした。
「決めるわよぉぉぉぉぉ・・・・」
まさみはアピールすると、グッタリする美咲を俯せにしていく。
俯せにされる美咲が抵抗しないと、キャメルクラッチの体制から首に腕を巻き付けて、スリーパーを極めながらキャメルクラッチの様に上半身を反らしていった。
複合キャメルクラッチと言う感じだったが、美咲は逃げる力も残っていない。
グググッ・・・グイグイッ・・
「んぐぐっ・・・んんんっ・・・」
口から涎を垂れ流して苦しむ美咲。
まさみもギブアップ狙いで揺さぶり掛けると、美咲は苦しさから涙を流すが、ギブアップの意思表示はしない・・・。
『ギブ?・・・伊藤っギブアップ?』
レフリーも美咲が涙を流しているからギブアップの確認をしていく。
しかし美咲が両脚を激しく動かしていくがギブアップしないからと、続けて問いかけた。
まさみも揺さぶっていくと、更に激しく美咲が藻掻いていく。
あまりに美咲が苦しむから、ここでレフリーが危険と判断して試合を止めていった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打されると、まさみが技を解いていく。
美咲は放されてグッタリしていく。口から涎を垂れ流しながら呼吸を荒くする美咲。
『勝者、長沢まさみっ!』
勝者のコールがされると、まさみが立ち上がってレフリーに手を挙げられていく。
遂に2005年最後の大きなトーナメントが終わりを告げた・・・。
トーナメントでデビューしたまさみ。まさかの優勝となってしまった・・・。
そのまさみは、まだグッタリする美咲を気遣うと、マットに座らせた状態にしてから頭を下げるのであった。
優勝したまさみ。果たして来年の試合はどうなるのか・・・。

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