第72回大会
第1試合

『2007年・・・女祭り開催っ!女の中の女っ・・・出てこいやっ!』
リングアナのコールで第1試合から始まる2007年最後の大会。通常の地下プロレスのリング上で、様々な死闘が繰り広げられる事が予想される大会に観客席は興奮状態で、その中を第1試合の選手が姿を現した。
リングインしたのは藍武紗季。遂に2007年最後の大会に地下プロレスデビューとなるが、白い競泳水着にオープンフィンガーグローブを手に着けての登場に会場内は盛り上がっていく。緊張を隠せない紗季だが、コーナーに寄りかかり落ち着きを見せている。
その紗季の対戦相手としてリングに登場したのは、何と歌姫の濱崎あゆみ。地下リング参戦経験は持ってはいたが、久しく地下プロレスから遠ざかっていたが、今回は紗季の対戦相手として選ばれて、無理矢理に近い要求でのリングイン。紗季と同じく白い競泳水着姿にオープンフィンガーグローブ姿でリングインすると、紗季とは目も合わせずにコーナーに向かっていく。
『第1試合っ・・・格闘技戦・・・青コーナー〜・・・身長165p、上から84、57、87・・・藍武〜紗季〜っ!』
コールを受けると片手を挙げて観客にアピールする紗季。シンクロナイズドスイミングで鍛えた身体は見事で、地下リング参戦に際してトレーニングも積んできたと言う情報も流れてきていた。
『赤コーナー〜・・・身長156p・・・上から80、53、82・・・濱崎〜あゆみ〜っ!』
対して地下プロレスの試合に向けてトレーニングもしなかったと言うあゆみ。年末の番組に向けて本業が忙しいとの情報も伝えられた。
『カァーン!』
ゴングが打ち鳴らされると、まずは距離を置いていく紗季とあゆみ。
バシィィィィ・・・
まずは紗季のローキックが炸裂すると、あゆみの表情が苦痛に歪む。
あゆみもジャブ気味にパンチを放つと、紗季がガードしてローキックを叩き込む。
バシィィィ・・・
足を蹴られては痛がるあゆみ。
距離を置くと、紗季がステップを踏み出してあゆみとの距離を自分の射程距離に持っていく。
あゆみが前に出ると、今度は前蹴りをボディに叩き込む紗季。
ドシュ・・
「ぐふっ・・」
お腹を蹴られて口からマウスピースを吐き出しそうになるあゆみ。
続けて左右のパンチが顔面を襲うと、あゆみは必死にクリンチの様に抱きついていく。
組み付くあゆみを無理矢理に突き放すと、膝蹴りを狙っていく紗季。
これにはあゆみもガードするが、ガードした腕が痛々しい。
距離を置きたいあゆみの距離を潰していく紗季。
ミドルキックを脇腹に叩き込んでから、左右のパンチを顔面に入れていく紗季。
あゆみは苦しそうにロープに追い込まれていく。
嫌がる様にジャブを放つあゆみは、更にコーナーに追い込まれた。
コーナーを背にするあゆみに、紗季は容赦なく前蹴りを叩き込んでは痛めつけていく。
お腹を蹴られて苦悶の表情を浮かべるあゆみ。
更に前蹴りがあゆみを襲うと、ガードが下がりだした。
その瞬間、紗季が気合いの入ったハイキックを側頭部に叩き込むと、コーナーに力無く崩れ落ちるあゆみ。
バシッ・・・
通常の格闘技戦ならば試合が止められる展開だが、無情にも試合は続けられていく。
紗季はレフリーを見つめて戸惑うが、レフリーは紗季に距離を置かせてあゆみの立ち上がるのを待たせた。
なかなか立ち上がれないあゆみに、紗季は腕を掴んでリング中央に引きずると、一気に胴締めスリーパーを仕掛けた。
グイッ・・
喉元にはチョークスリーパー、そして鍛え上げた両足があゆみの細いボディを締め上げる。
藻掻き苦しむあゆみを締め上げていく紗季。
しかし完全にチョークスリーパーが極まっていないのか失神までは追い込めず、またあゆみのギブアップのサインもなかった為に紗季が技を解いた。
技を解かれて喉元を押さえて俯せで咳き込むあゆみ。
そのあゆみにバックマウントを奪うと、片手で髪を鷲掴みにして上を向かせて、片手で顔を殴りつけていく紗季。
バシッ・・バシッ・・・
逃れようと藻掻き苦しむあゆみだが、紗季が逃がさずに殴りつけていく。
藻掻いて顔を押さえてバタバタ苦しむあゆみに、紗季は一気に立ち上がってから狙いを定めると、強烈なサッカーボールキックを顔面に叩き込んだ。
バッシーン・・・
完全に動きの止まるあゆみ。
これにはレフリーが危険と判断して紗季を止めて試合が終わりを告げた・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打されると、リングドクターが急いであゆみの元に駆け寄って応急処置を施していく。
勝利した紗季は、ガッツポーズで観客席に向かってアピールしてリングを去るのであった。
まさに元カノと今カノの試合だったが、準備していた紗季の圧勝に終わった第1試合であった。




第2試合

『選手入場っ・・・』
リングアナのコールにリングインするのは、今夜が地下プロレスデビュー戦の鈴本礼央奈。
緊張した表情を浮かべながらリングインすると、観客席に手を挙げてアピールするが緊張感は隠せない。
RQとしても人気があり、スレンダーな身体を白いスポーツビキニに包んでのリングイン。白いリングシューズもスタイルの良さを強調していた。
その礼央奈の対戦相手としてリングインしたのは、同じく今夜が地下プロレスデビュー戦の西原亜希。格闘技番組の司会などをしていた事から、何時地下プロレスデビューか注目されていたが、2007年最後の大会がデビューに選ばれた。
白い競泳水着に素足と、格闘技戦の格好でのリングイン。堂々とリングインすると、対戦相手の礼央奈に視線を送ってからコーナーに進んでいく。
『青コーナー〜・・・身長168p、上から80、58、88・・・鈴本〜礼央奈〜っ!』
コールを受けて一礼していく礼央奈。
『赤コーナー〜・・・身長165p、上から84、58、84・・・西原〜亜希〜っ!』
そしてコールを受けて片手を挙げてアピールする亜希。格闘技番組の経験からリングは慣れているのか、立ち振る舞いは余裕も感じられる。
『カァーン!』
そしてゴングが鳴らされると、距離を置いて睨み合う亜希と礼央奈。
プロレスルールなので片手を伸ばしていく礼央奈だが、亜希は手を合わせようとしない。
すると、早くもローキックが放たれた。
バシィィィ・・・
「イタッ・・」
いきなり足にローキックが炸裂すると、思わず悲鳴が漏れる礼央奈。
堪らず礼央奈がドロップキックを放つと、今度は亜希がフラついて倒れ込んだ。
しかしお互いが素早く立ち上がると、今度は礼央奈がヘッドロックで締め上げた。
これには亜希がロープに押し出すようにして逃れると、またもローキックで蹴っていく。
バシィィィ・・・
これには礼央奈も嫌がるように抱きついていくと、亜希も抱きつきながら脇腹に小刻みのパンチを叩き込む。
礼央奈がロープを掴むと、レフリーにロープのアピールをした。
『ロープっ・・・』
レフリーが亜希にパンチを止めさせると、ここでお互いを離していく。
『ファイト!』
レフリーの掛け声にお互いが距離を置いて睨み合う展開になると、またも亜希はローキックを放つ。
バシィィィィ・・・
嫌がる礼央奈だが、亜希は距離を置いてはローキックで攻め込む。
バシィィィィ・・・
フラつくが、気合いを入れて距離を詰めて張り手を叩き込んでいく礼央奈。
「何よぉぉぉぉ・・・」
叫びながら張り手を叩き込むが、亜希も負けていない。
「効かねぇ〜んだよ!」
掌打で返す亜希。
お互いが顔を狙って叩き合う展開に観客席が興奮していくと、亜希が首相撲の体勢に持ち込んでから膝蹴りを叩き込む。
ボシュ・・
細いボディに膝が炸裂すると、一瞬礼央奈の動きが止まる。
ボシュ・・
しかし負けずに膝蹴りを返す礼央奈。亜希も膝蹴りには痛さから動きが一瞬止まった。
更に張り手を叩き込んでいく礼央奈。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
頬を叩かれて嫌がる亜希だが、ノーガードの礼央奈のお腹に正拳突きを叩き込む。
ドシュ・・
「ふぐうっ・・ぐふっ・・」
動きの止まる礼央奈。流石は格闘技番組で瓦や板割りの経験もある亜希。油断していた礼央奈に十分過ぎる衝撃を与えた。
お腹を両手で押さえてフラつく礼央奈に、亜希は距離を置くとローキックで脚を狙っていく。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
お腹のダメージから逃げられない礼央奈。
堪らず座り込む礼央奈に、亜希はバックをとってのチョークスリーパーを仕掛けた。
グイッ・・・
これには礼央奈が藻掻いてロープに逃れるが、表情からは焦りが感じられる。
『ロープっ・・・』
レフリーの指示に放す亜希。
礼央奈は喉元を押さえて咳き込みながら立ち上がると、タックル気味に組み付いた。
タックルに合わせて潰していく亜希。礼央奈を俯せ状態にして、上から乗っかる形で潰していく。
素早く体勢を入れ替えると、亜希がキャメルクラッチを仕掛けた。
グイッ・・・
「あうっ・・・」
苦悶の表情を浮かべる礼央奈。
上半身が反らされていくと、激しく足をバタバタとさせて苦しんでいく。
耐える礼央奈に亜希が技を解くと、立ち上がってからストンピングを叩き込む。嫌がるように転がって痛がる礼央奈。
礼央奈はロープを掴むと、レフリーにロープのアピールをしていくが、亜希のストンピングが止まらない。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
『ロープっ・・・ロープっ・・・』
亜希を止めていくレフリー。蹴られて身体に内出血まで起こしだした礼央奈は、フラつきながらも立ち上がった。
ロープ際に立つ礼央奈だが、亜希がローキックからミドルキックと蹴りで攻めていく。
バシィィィィ・・・
脇腹へミドルキックを叩き込まれて動きの止まる礼央奈。
更にミドルキックを叩き込まれては、ロープに寄りかかって苦しむ礼央奈だが、苦し紛れに抱きついていく。
前から抱きついてきた礼央奈に、亜希は冷静にフロントネックロックを仕掛けていった。
グイッ・・
首を極められて苦しい礼央奈だが、下を向いた時に苦し紛れに亜希の爪先を踏みつけた。
グイッ・・
「痛いっ・・・」
堪らず悲鳴をあげて力を抜いてしまった亜希。そう、格闘技スタイルで素足だった為に、礼央奈のリングシューズで踏みつけられて激痛に力を抜いてしまった。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・・
更に礼央奈は激しく張り手を叩き込むと、怯む亜希に喧嘩キックでダウンを奪った。
お腹を押さえてダウンする亜希に、礼央奈は髪を掴んで起こしていく。長い髪を乱しながらも起こされていく亜希。
起こされると、下を向かされた状態から礼央奈にニーリフトを叩き込まれていく。
ボシュ・・・
バストを膝蹴りで蹴り上げられて苦しい亜希。
更に礼央奈は放さずに膝を入れようとするが、亜希は膝に組み付いてガードする。
そのまま組み付いて倒していく亜希。倒れながらロープに逃れる亜希は、レフリーにロープをアピールした。
『ロープ・・・』
レフリーが礼央奈と亜希を離していくが、亜希は胸を気にしている。
動きの鈍る亜希に、礼央奈が前に出てエルボースマッシュを叩き込むと、更に張り手を叩き込む。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
ガードしようと必死な亜希。堪らず前蹴りで距離を置こうとするが、バランスを崩して倒された。
馬乗りを狙う礼央奈。上手く馬乗りになると、上から張り手を叩き込んで亜希を追い込んでいった。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
ブリッジで逃れようとする亜希だが、礼央奈も上手くバランスをとっては張り手を叩き込む。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
頬が赤くなっていく程に激しい試合になっていく中、亜希が上手くブリッジ気味にしてバランスを崩させた。
礼央奈が倒れると、亜希も立ち上がっていく。お互いが立ち上がると、張り手を放つ礼央奈の顔面に亜希が掌打を叩き込んだ。
バッシーン・・・
カウンター気味に炸裂して動きの止まる礼央奈。
足元がフラフラしていると、亜希は容赦なくローキックでバランスを崩させてから、下を向いた所をハイキックで顔面を蹴りこむ。
バシィィィィィ・・・
これには力なくマットにダウンする礼央奈。
俯せ状態でダウンしているが、プロレスルールだからとレフリーも試合を止めない・・・。
その礼央奈にバックから覆い被さる亜希。
そして首筋に腕を滑り込ませると、チョークスリーパーで締め上げた。
グイッ・・・
苦悶の表情を浮かべる礼央奈。これには苦しさから藻掻き苦しむ礼央奈。
『ギブアップ・・・ギブアップ・・・鈴本っ・・ギブアップ?』
レフリーの問いかけにも、苦しさから冷静さを失い藻掻き苦しむ礼央奈。
レフリーの問いかけにやっと礼央奈がギブアップの意思表示をすると、ここでゴングが要請された。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打されると、亜希が技を解いて立ち上がっていく。
礼央奈は喉元を押さえて俯せで苦しんでいるが、レフリーは亜希を手を挙げてアピールした。
『勝者・・・西原亜希っ!』
モデル系vsRQ系の激しい試合はこうして幕を下ろすのであった・・・。




第3試合

『選手入場っ・・・』
リングアナのコールにリングインするのは、若手女優の戸多恵梨香。初めてのリングに戸惑いを一瞬見せるも、リングインすると堂々と片手を挙げて観客席にアピールする恵梨香。黄色いワンピース水着に黒いリングシューズ姿で、コーナーで対戦相手を待つ恵梨香は、早くも歓声に包まれている。
その恵梨香の対戦相手としてリングに上がるのは、恵梨香と同じく地下リングデビュー戦の荒垣結衣。白いワンピース水着に白いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に向かって頭を下げてコーナーに進んでいく。
『若手女優プロレスマッチ・・・青コーナー〜身長162p、上から75、56、78・・・戸多〜恵梨香〜っ!』
コールを受けて片手を挙げてアピールする恵梨香。早くも結衣に視線を向けている。
『赤コーナー〜・・・身長167p、上から82、62、87・・・荒垣〜結衣〜っ!』
コールを受けて頭を下げる結衣。早くもリングは歓声に包まれていった。
結衣と恵梨香はお互い言葉を発せず、ゴングの鳴らされるのを待っている・・・。
『カァーン!』
そしてゴングが鳴らされると、2人はコーナーから動かずに反対コーナーの相手を睨み付けている。
レフリーはリング中央で動きを見つめるが、結衣も恵梨香も動きがないから仕掛けるように促していく。
『ファイト!』
レフリーの言葉にコーナーから前に出る結衣と恵梨香。
そしてお互いが手を伸ばすと、まずは力比べから始まった。
グイッ・・・
「くっ・・」
「んっ・・・」
まずは体格で上回る結衣が押し出して始まると、恵梨香をそのままロープ際まで押し出していく。
恵梨香の背中がロープに触れると、パッと手を放してから結衣が距離を置いた。
すると、恵梨香が張り手を叩き込む。
バッシーン!
張り手を受けて一瞬動きの止まる結衣。
更に恵梨香が水平チョップからロープに結衣を振っていく。
ロープから戻る結衣に勢いのあるドロップキックを叩き込む恵梨香。
バッシーン!
「あうっ・・」
これにはダウンした結衣が悲鳴をあげた。
グイッ・・
その結衣の髪を鷲掴みにして起こしていく恵梨香。そしてヘッドロックで締め上げていくと、結衣も負けずにロープに振っていく。
すると、今度は結衣がドロップキックで恵梨香を倒していく。
バッシーン!
「ああんっ・・」
体格差から重いドロップキックに苦しむ恵梨香。
更に立ち上がる恵梨香の胸にドロップキックを叩き込む結衣。
バッシーン!
「ああっ・・」
またも悲鳴をあげて倒れ込む恵梨香。その恵梨香を起こしていく結衣。
立たされた恵梨香も負けずにエルボースマッシュを結衣の喉元に叩き込むと、張り手で攻め込んでいく。
しかし結衣も負けずに張り手を返すと、体格差を利用してボディスラムの体勢に持ち込む。
『おおっ・・・』
これには観客席から歓声がおきると、結衣は豪快に恵梨香をマットに叩き付けた。
バッシーン!
「痛いぃぃぃぃ・・・」
堪らず悲鳴をあげる恵梨香。
更に髪を掴んで起こしてから、ボディスラムでマットに叩き付けていく結衣。そして早くもフォールした。
『ワン・・・ツー・・・』
レフリーがカウントを数えるが、恵梨香も肩を浮かして返していく。
すると、結衣は恵梨香をマットに座らせた状態にしてスリーパーで締め上げていく。
グイッ・・
堪らず両足をバタバタさせて藻掻き苦しむ恵梨香。
レフリーもギブアップの確認をするが、恵梨香はギブアップはせずに耐えていく。
耐える恵梨香を放す結衣。スリーパーから解放されると、恵梨香が素早くロープを掴んだ。
結衣は距離を置いて恵梨香の動きを見ていると、恵梨香もゆっくりとロープを掴みながら立ち上がった。
距離が詰まると、いきなり恵梨香が反撃とばかりに喧嘩キックを結衣のお腹に叩き込む。
ドシュ・・
「ぐふっ・・」
堪らずお腹を押さえる結衣。
下を向いているからと、素早く背後から飛び上がってフェイスクラッシャーを仕掛ける恵梨香。
バシィィィィ・・・
「痛い痛い痛いぃぃぃぃぃ・・・」
顔面をマットに叩き付けられて絶叫する結衣。
更にステップキックで結衣の顔を蹴りこむ恵梨香。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
これには顔面を押さえて俯せで痛がる結衣。
顔をマットに叩き付けられて動揺しているのか、恵梨香に無理矢理に起こされていく。
しかし立ち上がった途端に、いきなり恵梨香のボディを殴りだした。
「痛いじゃないのよ!」
半分怒り気味の結衣が感情剥き出しでパンチを叩き込むと、恵梨香はフラつくが負けずに殴り返した。
お互いが腹パンチを狙っていくが、お腹を殴られると苦しいからと、相手を苦しめてやろうと必死になっている。
すると、突然に結衣が至近距離からラリアットを叩き込んだ。堪らずロープに倒れかかる恵梨香。
更に水平チョップを喉元に叩き込んでは追い込んでいく結衣。
バシィィィィ・・・バシィィィィィ・・・
強烈なチョップ攻撃に口から涎の飛沫を飛ばしていく恵梨香。
フラつく恵梨香に対して、結衣はロープに振っていくと戻ってきた所を勢いのあるドロップキックを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
「きゃああぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげて倒れ込む恵梨香。
続けてエルボードロップを喉元に落としてからフォールしていく結衣。
『ワン・・・ツー・・・』
しかし恵梨香も耐えて返していく。
返されたから結衣が起こしていくと、ヘッドロックで締め上げていく。
苦しい展開の恵梨香。体格差からロープに返すことも出来ず、藻掻く展開になっている。
苦しむ恵梨香に、豪快なブルドッキングヘッドロックを炸裂させていく結衣。
俯せになってマット上でヒクヒクとしている恵梨香に、結衣はキャメルクラッチを炸裂させた。
グイッ・・・
上半身を反らされて、激痛に藻掻き苦しむ恵梨香。結衣も遠慮無しのキャメルクラッチで痛めつけていく。
『戸多っ・・ギブ・・・ギブアップ?』
苦しむ恵梨香にレフリーがギブアップのチェックをするが、恵梨香は耐えていく。
「ギブアップっ・・・ギブアップする?」
結衣も揺さぶりながら恵梨香を追い込んでいくが、恵梨香は両足をバタバタさせて耐えていく。
なかなかギブアップの意思表示をしない恵梨香に、結衣は技を解いた。
「ハァ・・ハァ・・ハァ・・・」
技を解かれて俯せ状態で苦悶の表情で呼吸を荒くしている恵梨香。
すると、結衣は続けて顎に手を掛けてキャメルクラッチを仕掛けた。
グイッ・・・
苦しさから解放されたと思って安心して、更に続けての大技。
これには激しく藻掻く恵梨香。
結衣も激しく揺さぶりかけると、ここで恵梨香がギブアップした。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に結衣が技を解くと、グッタリする恵梨香を気遣う。
背中を叩いてからゆっくりと起こすと、リングアナからコールされていく。
『勝者、荒垣結衣っ!』
コールを受けてレフリーに手を挙げられる結衣は、隣で苦しそうな表情を浮かべる恵梨香の手首を掴むと、そのまま観客にアピールする様に手を挙げていくのであった。
『いいぞぉぉぉぉ・・・どっちもナイスファイトだったぞ!』
観客席からは、試合を終えた2人に対して大きな拍手が送られて試合が終わりを告げるのであった。



第4試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、長澤まさみの妹分の白瀬真奈美。
白い競泳水着に白いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に一礼してコーナーに進んでいく。
軽く飛び跳ねたりしてウォーミングアップをしているが、その真奈美の対戦相手がリングインすると、真奈美の動きが止まった・・・。
そう、堂々とリングインしたのは澤尻エリカ。黒いワンピース水着に黒いリングシューズと対照的なリングコスチューム。それに手には革製の手袋をしている。真奈美と一瞬視線を合わせると、関係ないとばかりにコーナーに進み出した。
緊張感を隠せない真奈美。
そんな真奈美に構わず、リングアナがコールを始めていく・・・。
『青コーナー〜・・・身長165p、上から75、61、83・・・白瀬〜真奈美〜っ!』
コールされて緊張しながらも観客席に頭を下げる真奈美。
『赤コーナー〜・・・身長161p、上から83、58、85・・・澤尻〜エリカ〜っ!』
そしてエリカがコールされると、腕組みしたままコーナーに寄りかかっていた。
そしてレフリーが試合開始のゴングを要請すると、会場内にゴングが鳴り響いた。
『カァーン!』
ゴングと同時に真奈美が勢いよくコーナーから飛び出していく。
「あああああああっ・・・」
気合いを入れてドロップキックを放った真奈美。
バシィィィィ・・・
コーナーのエリカに勢いよく炸裂したドロップキック。堪らずエリカがコーナーに飛ばされて寄りかかると、真奈美は続けてドロップキックを叩き込む。
バシィィィィ・・・
更に真奈美は立ち上がるとドロップキックを放っては、エリカをコーナーに叩き付けた。
フラつくエリカに、真奈美は続けて首投げでマットに投げつけると、そのまま座らせた状態からスリーパーで締め上げた。
グイッ・・
序盤から試合のペースを握るのに成功した真奈美。しかしエリカは余裕すら感じられた。
スリーパーで締め上げられると、逆に真奈美の髪を掴んで引っ張っていくエリカ。
グイッ・・
「痛いっ・・・」
堪らず力を抜いてしまった真奈美。
振り解くように真奈美から逃れるエリカだが、流石は余裕の感じられる試合展開。
立ち上がるエリカは、余裕の表情で真奈美に手招きすると、馬鹿にした様な表情を浮かべていく。
観客席からは笑い声も起きるが、真奈美はその余裕のエリカに飛び込めない。
しかし真奈美が焦ってドロップキックを仕掛けると、今度はエリカが払い落とした。
一瞬焦る真奈美。素早く立ち上がろうとすると、エリカが喧嘩キックを顔面に叩き込んだ。
バッシーン!
「痛いぃぃぃ・・・」
またも悲鳴をあげる真奈美。
続けてストンピングで真奈美を痛めつけると、髪を鷲掴みにして起こしていく。
真奈美を起こすと、エルボースマッシュを左右から叩き込んではダメージを与えて、続けてヘッドロックで締め上げていく。
苦しむ真奈美に、エリカは拳を握りしめて額に叩き込む。
ゴキッ・・バキッ・・
「痛いっ・・いやあぁぁぁ・・・」
堪らず悲鳴をあげる真奈美。しかしエリカは笑みを浮かべては痛めつけていく。
更にコーナーに連れて行くと、髪を掴んでコーナーポストに叩き付けていく。
バシッ・・
「ああんっ・・」
トップロープを掴んでフラつく真奈美。続けてエリカは真奈美の額を噛み付いた。
ガブッ・・・
「きゃあああああぁぁぁぁ・・・」
噛み付かれて絶叫する真奈美。
レフリーが急いでエリカに反則の注意をするが、エリカは構わず噛み付いては痛めつけていく。
レフリーが強引に離すと、エリカはレフリーに蹴る素振りを見せた。
『反則負けにするぞ!』
レフリーが叫ぶと、エリカは呟いた。
「別に・・・」
その言葉に会場内が盛り上がると、真奈美がエルボースマッシュで反撃した。
バキィィィ・・・
真奈美のエルボーでフラつくエリカ。
更に真奈美がロープに振ると、勢いよく戻るエリカにボディアタックを仕掛けて倒してフォールした。
『ワン・・・ツー・・・』
だがエリカが負けるはずもなく、余裕で返していく。
返されたからと真奈美は起こしてから、張り手を叩き込んでからロープに振っていく。
ロープから戻るエリカに、今度はジャンピングニーパッドを叩き込む真奈美。
バキッ・・
「うぐうっ・・」
これにはエリカの顎へ膝が当たってマットに崩れ落ちていく。
グッタリするエリカ。顎へのダメージに意識を朦朧とさせているのか、大の字状態になっている。
真奈美はチャンスとばかりにロープに走ると、勢いをつけてボディプレスでそのままフォールした。
バシィィィィ・・・
『ワン・・・ツー・・・スリィィ・・・・』
しかしカウントギリギリでエリカが返すが、そのまま呼吸を荒げて苦しそうな表情を浮かべている。
真奈美は更に攻め込もうと、立ち上がるとエリカの足を掴んで足四の字固めを極めた。
グイッ・・
「くっ・・」
苦痛に歪むエリカの表情。
真奈美はしっかりと技を掛けてはギブアップ狙いをしていく。
苦しそうなエリカはロープに手を伸ばすが、まだ届かない・・・。
『白瀬っ・・白瀬っ・・白瀬っ・・・』
観客席からは真奈美に対して歓声がおきると、エリカのギブアップ負けを期待するかの様に大きな歓声に包まれるリング。
悲鳴を上げずに必死にロープに逃れようとするエリカ。
そしてロープに手が届くと、レフリーが真奈美に技を解くように指示した。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの指示に真奈美が技を解くと、エリカはロープを掴んで、真奈美は立ち上がって距離を置いた。
真奈美が離れたからと、エリカはリング下に降りて呼吸を整えながら膝を気にしている。
リング上からは真奈美がエリカの動きを見守る。
そしてエリカがリングに戻ると、距離を置いて睨み合う展開になっていく。
ドロップキックを仕掛けようとする真奈美だが、エリカが反応して睨み合いが続くリング上。
そしてエリカが距離を詰めていくと、その圧力に真奈美がコーナーに追い詰められていく・・・。
コーナーに追い詰められると、エリカの圧力の前に動揺する真奈美。
堪らず蹴りを出すが、エリカは止まらずにコーナーに押しつけていく。
グイッ・・
髪を掴むと、片手で数発顔面パンチで痛めつけていくエリカ。
バキッ・・バシッ・・
堪らず真奈美が抱きつくが、今度は悲鳴がリング上に響き渡る。
「きゃああああぁぁぁぁぁぁ・・・」
そう、抱きついてきた真奈美の顔面をエリカが噛み付き攻撃で痛めつける。
トップロープを掴んで痛がる真奈美に蹴りを入れてから、エリカがコーナーポストのカバーを外して金具を剥き出しにした。
真奈美がエルボースマッシュで抵抗すると、エリカは喧嘩キックをお腹に叩き込んで動きを止めた。
そして髪を掴んでリング下に落としていくと、続けてリング下に降りて真奈美を捕まえていく。
リング下で立ち上がる真奈美に、エリカは顔面に喧嘩キックを叩き込むと、続けて鉄柵に振って叩き付けた。
ガッシャーン!
「きゃあああぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげて鉄柵に寄りかかるようにダウンする真奈美。
グイッ・・
「まだまだ終わらないのよ、ほらっ!」
更にエリカが髪を掴んで起こしていくと、近くの鉄柱に額から叩き付けた。
ゴキィィィ・・・
「いやああぁぁぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげる真奈美。堪らず鉄柱に抱きつくようにグッタリするが、エリカが続けて鉄柱に額を叩き付けていく。
ゴキッ・・
「ああんっ・・・や、やめて・・・」
嫌がる真奈美。
更にリングサイドを連れ回すと、またも鉄柱に叩き付けていくエリカ。
ゴッキーン!
「ああんっ・・・」
悲鳴をあげて座り込んでしまう真奈美。鉄柱攻撃の連続にグロッキー状態とも言える状態に追い込まれてしまった。
その真奈美を競泳水着を掴んでリング上に戻していくエリカ。
リングに上げられるも、苦しそうな表情を浮かべてダウンしていると、エリカが無理矢理起こしていく。
そしてコーナーに連れて行くと、剥き出しになった金具に額を叩き付けていく。
ゴキッ・・
「いやあっ・・」
トップロープを掴んで抵抗する真奈美だが、額が少し割れたのか血が滲みだした。
更に金具に叩き付けていくエリカ。
ゴキッ・・バキッ・・
「いやああぁぁぁぁ・・・痛いっ痛いっ!」
悲鳴をあげる真奈美。遂に額が割れて流血戦となっていく。額を赤く染めていく真奈美。
白い競泳水着が赤く染まっていく中、エリカにトップロープに額を擦りつけられて絶叫する真奈美。
ギュギュ・・ギュ・・・
「いやあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
傷口をロープに擦りつけられて絶叫する真奈美。
そしてコーナーに押し込むと、傷口を狙ってエリカがグーパンチで痛めつけていく。
バキッ・・バキッ・・・
更に出血が酷くなると、初めての流血戦に動揺する真奈美は、エリカに殴り返そうとするも、目に血が入って視界を奪われて有効打を返せない。
フラフラする真奈美に、エリカは狙ったように裏拳を顔面に叩き込むと、真奈美はゆっくりとマットに崩れ落ちた。
意識を朦朧としている真奈美に、エリカは近づくと競泳水着の肩紐を掴んでいく。
肩紐が伸びて脱げるのかと言う展開だが、エリカは水着剥ぎより起こして髪を掴むと、額を殴りつけていく。
バキッ・・バキッ・・バキッ・・
「んああぁぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげる真奈美。早くも出血が酷くなって血だるま状態になっていた。
エリカが放すと、堪らず座り込むようにダウンする真奈美。
その真奈美にステップキックで倒してから、四つん這いになった所を傷口を狙ってステップキックを叩き込むエリカ。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
「やめてぇぇぇ・・・痛いぃぃぃぃ・・・」
傷口を狙われては悲鳴をあげる真奈美。
更にマットに座らせる様にして、髪を掴んで上を向かせるようにしてから、エリカは観客席を見渡してか傷口を狙ってエルボースタンプを叩き込む。
ゴキッ・・
「いやああああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
あまりの痛さに絶叫する真奈美。
エリカが放すと、真奈美は顔面を押さえて俯せになって痛がっている。
構わずエリカは後頭部にギロチンドロップを叩き込むと、蹴りこんで仰向けにしていく。
片手を挙げて観客にフィニッシュとばかりにアピールすると、近くのトップロープに登って狙いを定めた。
「いくぞ!」
片手を挙げてアピールして一気に真奈美のお腹にフットスタンプを叩き込むエリカ。
ボシュ・・
「ホゲエェェェェェ・・・」
これには真奈美は口から勢いよく反吐を噴き上げると、小刻みに身体を震わせるようにして失神してしまった・・・。
自ら吐き出した吐瀉物と、額などから流れ出る血で顔面を汚して横たわる真奈美。
その真奈美の顔面を踏みつけながらエリカがレフリーに言い放つ。
「レフリー・・・フォール!」
エリカの一言にレフリーが高速カウントを入れてここで試合が終了となった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、リングドクターが急いで真奈美の応急処置を施していく。
エリカは構わず片手を挙げてアピールしてからリングを後にするのであった・・・。




第5試合

『選手入場っ・・・』
リングアナのコールにリングインするのは、ミス週刊誌2007に選ばれた仲島愛里。グラビアアイドルとして売り出してきているが、芸能界の登竜門の地下プロレス、それも女祭りのリングでデビュー戦を迎える事となった。フットサルなどで身体を動かすのは慣れていたが、ことプロレスとなると練習はしてきてはいたが、緊張感は隠せない。
グラビア系だけに、小さめのピンク色のビキニに白いリングシューズ姿でリングに上がる愛里。ビキニは特別に補強がされていて脱げない工夫はされているが、愛里はビキニで取っ組み合いになると言う事に心配している様子。
Fカップのバストを揺らしながらリングインすると、観客席に向かって頭を下げる愛里。下を向いた時に見える胸の谷間に観客の視線が集まっていた。
歓声がおきるリングに向かう愛里の対戦相手となる人物がガウンを着て近づいていく。
愛里と同じく今夜が地下プロレスデビューの押桐もえがリングに姿を見せると、観客席から歓声が送られていく。
反対コーナーに立つ愛里を睨み付けると、自らのコーナーに進むと、リングアナのコールを待った。
『青コーナー〜・・・グラビアアイドル〜身長157p、上から86、58、88・・・仲島〜愛里〜っ!』
コールを受けるとコーナーから数歩歩いてから片手を挙げる愛里。
『赤コーナー〜・・・ファッションモデル〜身長169p、上から82、56、84・・・押桐〜もえ〜っ!』
コールを受けるとガウンを勢い良く脱ぐもえ。
『おおおおっ・・・』
その瞬間、観客席からはどよめきがおきる。
そう、もえは白い胸元の開いたワンピース水着に、白いリングシューズと言うリングコスチューム。まるで伝説の女子プロレスラーミミ萩原の様に観客の目には映ったのだろうか・・・。
レフリーがチェックすると、ここでゴングが要請された。
『カァーン!』
ゴングと同時にコーナーから飛び出していく愛里ともえ。
まずは距離を置いて睨み合う展開から始まると、次第に距離を詰めていく展開に。
もえが片手を伸ばして力比べを誘うと、愛里も片手を伸ばして応じていく。
グイッ・・
「くっ・・」
「うっ・・」
手を組み力比べの展開になっていくと、お互いが顔を紅潮させて力を入れていく。
更に片手を組んで両手での展開になると、身長で上回るもえが有利になっていく力比べ合戦。
苦しそうになっていく愛里。
もえは容赦なく押し出してロープ際まで進んでいくと、いきなり手を放してから喉元に水平チョップを叩き込むもえ。
バシィィィィ・・・
「ああんっ・・」
喉元にチョップを叩き込まれて悲鳴をあげる愛里。
喉元を押さえていると、続けてもえがロープに振っていくと、飛び込んでいくもえがネックブリーカードロップで愛里をマットに叩き付ける。
バシッ・・・
後頭部をマットに叩き付けられて苦しい愛里。倒れるとFカップバストが激しく揺れている。
更にそのFカップバストを狙ってもえがストンピングを叩き込む。
バシッ・・バシッ・・
「痛いっ・・ああっ・・いやっ・・・」
胸を蹴りこまれて悲鳴をあげて痛がる愛里。
堪らず転がるようにロープに逃げると、レフリーがもえを離していく。
愛里を立たせると、愛里はビキニを気にして直している。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を置いていく愛里ともえ。
バシィィィ・・・
今度は愛里から水平チョップを叩き込むと、もえの表情が苦痛に歪む。
バッシーン!
しかしもえが強烈な張り手を一発出すと、愛里の動きが止まった。
頬を押さえて痛がる愛里に、もえはロープ際に押し出してからビキニ姿の愛里の生腹にキチンシンクを叩き込んだ。
ドシュ・・
「ふぐうっ・・・コホッ・・コホッ・・」
お腹に膝蹴りを入れられて座り込んで咳き込む愛里。
更に髪を掴んでおこしていくもえだが、愛里も必死に張り手を叩き込んで抵抗すると、続けてもえのボディにグーパンチを叩き込んだ。
バシッ・・
「おおうっ・・」
これにはもえがお腹を押さえて苦悶の表情を浮かべると、愛里が水平チョップを叩き込んでからエルボースマッシュと攻め込んでいく。
バシッ・・バシッ・・
愛里の攻めにフラつくもえ。
しかしグーパンチの顔面ジャブ攻撃で反撃していく。
バシッ・・バシッ・・
殴られて嫌がる愛里。ガードしようとするが、もえは楽しむかのように愛里の顔を殴りつけていく。
バキッ・・バシッ・・
嫌がるように逃げる愛里はコーナーに追い詰められると、エルボースマッシュを側頭部に叩き込まれた。
バキィィィィ・・・
「ああんっ・・・」
堪らずコーナーに崩れ落ちる愛里。
すると、観客を煽る様に両手を高々と挙げて拍手する様にアピールするもえ。
フラつきながらも立ち上がる愛里に、またも近づいてはジャブ気味にパンチを叩き込んでから、ヘッドロックで締め上げていく。
グイッ・・
「ううっ・・くっ・・苦しい・・・」
ヘッドロックに苦しむ愛里。身長差を利用して締め回すもえ。
そしてヘッドロックを外してから、首相撲の体勢に持ち込んでから膝蹴りをバストに叩き込むと、悲鳴をあげる愛里をマットに倒した。
胸を押さえて藻掻き苦しむ愛里。
苦しむ愛里にもえは首4の字固めを極めると、そのまま腰を浮かせたりするなど痛めつけていく。
両足をバタバタさせて苦しむ愛里。
愛里の胸の谷間などには汗が流れ落ちる中、苦しむ愛里の姿に観客席が盛り上がっていた。
レフリーもギブアップの確認をするが、愛里の口からギブアップが出ないと、もえは技を解いてから立ち上がっていく。
愛里が立ち上がろうとすると、狙ったように顔面にハイキックを叩き込む。
バシィィィィ・・・
「あうっ・・」
これにはマットに崩れ落ちる愛里。
フラつきながらも必死に立ち上がる愛里に、今度はローキックを叩き込んでバランスを崩させると、後頭部に延髄蹴りの様にハイキックを叩き込むもえ。
バシィィィィ・・・
「あううぅっ・・」
これにはグッタリと俯せになってダウンする愛里。
その愛里のヒップにストンピングを叩き込んで痛めつけると、更に髪を掴んで起こしていくもえ。
起こすと、今度はコーナーに押し込んでから膝蹴りを叩き込んでは痛めつけていく。
ドシュ・・ドシュ・・
「くふっ・・かはっ・・」
可愛らしいルックスを苦痛に歪めて苦しむ愛里。
両腕をトップロープに乗せられてダウンする事もできずに苦しい展開になるが、更にもえがコーナーから離れると、勢いよく走り込んでドロップキックをお腹に叩き込む。
ドシュ・・
「んぐっ・・オエッ・・」
お腹を勢いよく押し込まれて胃液を吐きそうになる愛里。しかし必死に飲み込むと、崩れ落ちるようにコーナーにダウンする。
これにはレフリーがもえを離していくと、ダウンのコールをした。
『ダウン・・・』
一方的な展開にダウンが宣告されると、もえは反対コーナーに寄りかかって愛里を見つめた。
『ワン・・・ツー・・・スリー・・・フォー・・・ファイブ・・・』
カウントが進むと、愛里はロープを掴んで起き上がろうと必死になる・・・。
『シックス・・・セブン・・・エイト・・・ナイン・・・』
ここで愛里が立ち上がると、レフリーは意志の確認をした。
レフリーの問いかけに愛里は続行の意志表示をすると、試合は続けられていく。
コーナーから前に出る愛里に、もえがローキックを叩き込む。
バシィィィ・・・
「くっ・・」
苦悶の表情を浮かべる愛里だが、必死にタックルを仕掛けていく。
その愛里に掌打を叩き込んでは距離を置くもえ。
更に愛里がタックルを狙うが、ローキックなど打撃技で蹴っていくもえ。
次第に愛里の脚が腫れだしていく・・・。
蹴り続けられて動きの鈍くなる愛里だが、フットサルなどで鍛えた精神力で向かっていこうとする・・・。しかし現実は厳しく、動きが鈍くなったところをもえにDDTを決められて脳天からマットに落とされ、グッタリさせられていく。
仰向けにされる愛里。もえはゆっくりと愛里の足首を掴むと、ゆっくりと足四の字固めを極めていく。
グイッ・・・
「痛いぃぃぃぃ・・・・痛い、痛い、痛いぃぃぃぃぃぃ・・・」
技を極められて絶叫する愛里。
もえもギブアップ狙いで極めていくと、愛里は耐えるが大きな声で悲鳴をあげた。
「いやああぁぁぁぁ・・・あああああああっ・・・」
耐える愛里だが、次第にその悲鳴が泣き声に変わっていく・・・。
「いやあああぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
泣きながら耐える愛里。
「ほらほらほらっ、いい泣きっぷりじゃないの、ギブ?・・・ギブアップする?」
もえが意地悪く腰を浮かせたりして痛めつけていくと、愛里はギブアップした。
「ぎ、ギブ・・・ギブアップ!」
泣きながらマットを叩いてギブアップする愛里。レフリーは急いでゴングを要請していく。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に技を解くもえ。
『勝者、押桐もえっ!』
リングアナのコールにレフリーに手を挙げられていくもえ。
負けた愛里は足を痛々しく引きずりながら退場するのであった・・・。




第6試合

『選手入場・・・』
リングアナがコールするとリングに姿を現したのは、飯嶋直子へのリベンジを狙う戸向美奈子。
黒いワンピース水着に黒いリングシューズ姿でリングインすると、余裕すら感じられる様子でコーナーに進んでいく。
その美奈子の対戦相手としてリングインするのは、芸能活動復帰が待たれる仲根霞。産休を経て地下リングに復帰したが、前大会では霞対決で壮絶な負けを経験していたが、今回は美奈子相手に残酷な展開が予想されていた。ピンク色のビキニに白いリングシューズでリングインすると、対戦相手の美奈子に一瞬視線を送ってからコーナーに進んでいった。
『青コーナー〜・・・身長164p、上から87、58、84・・・仲根〜霞〜っ!』
コールを受けると緊張しながらも片手を挙げては観客にアピールする霞。
『赤コーナー〜・・・身長156p、上から90、58、85・・・戸向〜美奈子〜っ!』
そしてコールを受けると堂々と両手を突き上げてアピールする美奈子。早くも霞に視線を送ると、霞もコーナーから視線を合わせた。
そしてゴングを待つように霞がコーナーに頭を付けようとすると、いきなりゴング前から美奈子が奇襲攻撃を仕掛けた。
「おらあぁぁぁぁぁぁ・・・」
気勢をあげて霞の髪を掴んでコーナーポストに叩き付けると、続けてリング下に落としていく。
リング下に落とされた霞が抵抗するが、グーパンチを顔面に叩き込んでから、早くも近くの鉄柵に振って叩き付けた。
ガッシャーン!
「きゃああぁぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげてグッタリする霞に、美奈子は走り込んで顔面に喧嘩キックを叩き込んだ。
バキィィィィ・・・
「痛いぃぃぃ・・・」
これには顔面を両手で押さえてグッタリとする霞。
『カァーン!』
ここでリング上のレフリーはゴングを要請して試合開始が宣言されるが、美奈子は髪を掴んで霞を起こすと、額にグーパンチを何発も叩き込む。
バキッ・・バキッ・・ゴキッ・・
「んあっ・・・ああっ・・ぐはっ・・」
殴られて藻掻き苦しむ霞。
堪らず抱きつこうとするが、美奈子が膝蹴りをボディに入れて抱きつく事を許さないと、続けてお腹を押さえて苦しむ霞の顔面を掻きむしっていく。
「いやああぁぁぁぁぁ・・・」
またも悲鳴をあげて痛がる霞。
美奈子が放すと、両手で顔を押さえて痛がる霞。美奈子は観客席からパイプ椅子を掴むと、霞の背中に座面の部分を叩き付けた。
ガッシャーン!
「んあああぁぁぁぁ・・・」
またも悲鳴をあげる霞。
ビキニの結び目を掴んで起こしていく美奈子。霞はビキニが脱げるかと思い慌て出す。
立ち上がると顔面にグーパンチを叩き込んでいく美奈子。
バキッ・・
「ひぐっ・・」
殴られてフラつく霞。ペースを握られて反撃が出来ない霞に対して、美奈子は喧嘩キックをお腹に叩き込んでから鉄柵に叩き付けた。
ガッシャーン!
「ああんっ・・・」
鉄柵にグッタリと寄りかかるようにダウンする霞。
美奈子はニヤリと笑みを浮かべると、自らのリングシューズから栓抜きの様な物を取り出した。
その凶器を握りしめると、高々と挙げてアピールする。片手で霞の髪を掴むと上を向かせる。
霞は凶器に狙われているとは思っていないが、美奈子が叫んだ。
「いくよぉぉぉぉ・・・元グラビアアイドルを処刑ねぇぇぇぇ・・・」
その言葉に霞が怯えると、次の瞬間に霞の額に凶器が叩き付けられた。
ゴキッ・・
「きゃあああぁぁぁぁぁ・・・」
霞の悲鳴が響き渡るリングサイド。
鉄柵近くの観客からは、美奈子の凶器攻撃の姿に歓声が送られていく。
『いいぞぉぉぉぉ・・・仲根を血ダルマにしてやれ!』
『飯嶋へのリベンジの肩慣らしだぁぁぁ・・・いけぇぇぇぇ・・・戸向ぃぃぃぃぃ・・・』
早くも観客席を味方につけた美奈子は、続けて凶器攻撃で霞を痛めつけていく。
バキッ・・ゴキッ・・
「いやああぁぁぁぁぁ・・・痛いぃぃぃぃ・・・・んああぁぁぁぁぁ・・・」
必死に美奈子の手首を掴もうと抵抗する霞。
まだ額は割れていないが、美奈子は凶器を投げ捨てると霞を起こしていく。
そしてエプロンサイドに顔面を数回叩き付けてから、霞をリングに上げていった。
「いくぞぉぉぉぉ・・・・」
美奈子が気合いを入れて片手を挙げてアピールすると、観客席が盛り上がった。
コーナーに霞を押し込むと、距離を置いてから飛び込むようにトラースキックを霞のグラビアアイドル時代は自慢のバストに叩き込んだ。
グニゥゥゥゥ・・・
「いやああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
強烈な圧力に押し潰された形のバスト。そして激痛に絶叫する霞。
両腕をトップロープに乗せられた形だが、更に美奈子がドロップキックをお腹に叩き込む。
ドシュ・・
「んぐっ・・・グエッ・・・」
柔らかいお腹を抉る美奈子のドロップキック。
霞は一瞬間を置くようにして口から胃液の様な物を垂れ流した・・・。
そして力なく前のめりにダウンすると、美奈子は後頭部を踏みつけてアピールしていく。
観客席が盛り上がると、そのままキャメルクラッチの体勢に持ち込むと、片手で髪を掴んで片手で何かを取り出していく美奈子。
リングシューズから五寸釘を取り出すと、観客席にアピールしてから霞の脳天に叩き付けた。
グサッ・・
「いやあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
絶叫する霞。五寸釘の激痛に藻掻き苦しむが、美奈子が逃がさない。
更に美奈子が五寸釘を何度も脳天に突き刺すと、霞は流血していく。
「やめてぇぇぇぇ・・・いやああぁぁぁぁぁ・・・・」
悲鳴をあげる霞に対して、観客席からは更なる残酷さを求める様に歓声があがっていた。
『美奈子〜っ、もっと仲根を可愛がってやれよ!』
『いいぞぉぉぉぉ・・・もっとやれ〜!』
美奈子は観客の声に応えるように、腰を浮かせてヒップドロップを落としてから流血した霞を起こすと、そのままロープに押し込んでトップロープに両腕を絡ませて磔状態にしていく。
レフリーも美奈子の凶器攻撃を咎める事もせず、そのまま苦しむ霞を見ている。
ピンク色のビキニを血に染めながら悲鳴をあげる霞。
更に美奈子が額を噛み付いていくと、霞は絶叫した。
「いやああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
更にビキニに手を掛けると、観客席にアピールしていく美奈子。
「いくよぉぉぉぉ・・・元グラビアアイドルのトップレス戦だよ!」
「や、やめてぇぇぇぇ・・・お、お願いぃぃぃ・・・いやああぁぁぁぁ・・・」
嫌がる霞のビキニを容赦なく剥ぎ取っていく美奈子。見事な乳房が露わになると、美奈子は五寸釘を乳房に突き刺した。
グサッ・・
「ぎゃああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
これには泣き叫ぶ霞。
更に突き刺していくと、白い乳房からも血が流れ出していた。
美奈子が興奮した様に痛めつけていくと、ここで本部席から人妻に対して乳房などへの凶器攻撃は残酷過ぎると言う声が出て、ゴングが要請された。
『カンカンカンカン・・・』
突然のゴングの乱打に美奈子は納得いかない様子で、霞の股間を爪先蹴りで蹴り上げる。
ガスッ・・・
「ふぎぃ!」
恥骨直撃、またにビキニショーツのみに守られた大事な部分が潰されて、あまりの激痛に変な悲鳴をあげて失神してしまった霞。
すると、美奈子はリングアナよりマイクを要求して受け取ると、観客席に向かって絶叫した。
「来年の最初の試合で、飯嶋直子にリベンジしてやる!・・・デスマッチで勝負だ、飯嶋っ!」
遂に飯嶋直子とのリベンジを口にした美奈子。
すると、直子が花道より姿を現した。
「戸向っ、誰に向かって口聞いてるんだよ!・・・上等っ、次回大会でデスマッチで勝負だよ!・・・覚悟しな!」
そういうと美奈子はリングを降りようとするが、黒服が直子と美奈子を止めていく。
「だったら次の試合、よ〜く見ておきな!」
直子は美奈子をリングサイドに招くと、次の試合を見ろと要求するのであった。



第7試合

霞は担架で運ばれていくと、直子の対戦相手としてリングに姿を現したのは、前大会で霞と闘い勝利した仲村霞。
リング上の直子の姿に驚くも、仕方ないとばかりにリングインしていくと、早くも霞が痛めつけられる事を期待する観客が騒ぎ出した。
黒ビキニに白いリングシューズ姿の霞。対して黒いワンピース水着の直子。
『青コーナー〜・・・身長153p、上から88、53、82・・・仲村〜霞〜っ!』
コールを受ける霞。緊張した目つきで直子を見つめている。
『赤コーナー〜・・・身長168p、上から86、60、85・・・飯嶋〜直子〜っ!』
そしてコールを受けて堂々と片手を突き上げる直子。早くも霞に圧力をかけている。
『カァーン!』
そしてゴングが鳴ると、霞が果敢に距離を詰めていくが、直子は動ぜず。
「このおぉぉぉぉ・・・」
自慢のアニメ声で気勢をあげて喧嘩キックを叩き込む霞だが、直子は蹴りを受けてもビクともしない。
更にドロップキックからフライングラリアットとプロレス技で攻め込む霞だが、直子は余裕すら感じさせて受けている。
焦りの色が見える霞は、タックルで倒そうと飛び込むと、直子はカウンターの喧嘩キックを顔面に叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
これには霞は両手で顔面を押さえてリング上を転げ回った。
両足をバタバタさせて痛がる霞。
グイッ・・・
「ああんっ・・」
無理矢理起こしていく直子。髪を掴まれて起こされていく霞。
直子はそのまま霞をコーナーに連れて行くと、コーナーポストに顔面を叩き付けた。
バシッ・・バシッ・・
「ああっ・・あああっ・・・」
悲鳴をあげる霞。
フラつく霞の髪を鷲掴みにしてリングの四方の客席にアピールする直子。
そして、片手で髪を掴んでいると、片手を握りしめる・・・。
バキィィィィ・・・
「ひいぃぃぃ・・・」
そして握りしめた拳を霞の頬に叩き付ける直子。
更にコーナーに追い込んでから、霞の顔面を容赦なく殴りつけていく直子。もうリンチ状態のリング上の光景に観客席が盛り上がる。
バキッ・・ゴキッ・・バキッ・・
一方的に殴りつけられて、口の中を切って血飛沫を飛ばしていく霞。
次第に顔が腫れ上がっていく霞。レフリーも素手で殴りつける反則行為を止めようとするが、直子の勢いは止まらなかった。
自慢のバストにも拳を叩き込むと、霞は激痛に悶え苦しむ。
グニュ・・グニュゥゥゥゥ・・・
「いやああぁぁぁぁ・・・」
胸へのパンチ攻撃に泣き叫ぶ霞。
「逃げるんじゃないわよ・・・ほらっ!」
更に顔、胸、お腹と殴りつけては痛めつけていく直子。
ドシュ・・・
「んあっ・・・」
喧嘩キックで場外に霞を落としていくと、直子はリング下に降りて霞の髪を鷲掴みにした。
リングサイドを観客に霞の泣き顔を見せつけるように連れ回すと、美奈子に近い鉄柱に額から叩き付けた。
ゴッキーン・・・
「ああああああっ・・・」
またも響き渡る霞の悲鳴。
更に鉄柱に叩き付けていくと、霞の額が割れて流血戦になっていく。
鉄柱に抱きつくようにグッタリする霞に、直子は観客席からパイプ椅子を取り出すと、背中に叩き付けた。
ガッシャーン・・・
「いやああぁぁぁぁぁ・・・・」
続けてヒップにもパイプ椅子が叩き付けられると、霞は大声を出して泣き叫ぶ。
パイプ椅子を放すと、直子は霞を鉄柵に振って叩き付ける。
ガッシャーン!
「ああああああああっ・・・」
悲鳴をあげてグッタリする霞に、直子は股間を狙ってパイプ椅子を握りしめた。
「おらっ、股開けって言ってるだろう・・・ほらっ!」
「い、いや・・」
抵抗する霞だが、直子は開脚状態に持ち込んだ。
ゴキッ・・・
「ひぎぃぃぃぃぃ・・・」
その霞の股間を爪先蹴りで蹴りこむ直子。
次の瞬間、霞は大きな悲鳴をあげて泣き叫んだ。
股間を押さえてグッタリする霞に、直子は観客にアピールする様にビキニを剥ぎ取ると、高々と挙げた。
股間の激痛に抵抗もできない霞。
更に直子はショーツまで剥ぎ取っていくと、完全に全裸にしていった。
「仕上げだよ、よ〜く見ておけ!」
直子が観客にアピールすると、リング下からチェーンを持ち出した。そのチェーンを全裸の霞の首に巻き付けていくと、リング上に上がってトップロープに掛けると、一気にチェーンを引いて絞首刑状態にしていく。
首を締め上げられて苦悶の表情の霞。
全裸状態で膝をついている状態で、リング上からチェーンで絞首刑にされていく霞。
「ううっ・・・うううっ・・」
首を絞められて悲鳴もあげられない霞。
観客席も残酷シーンに驚く中、恐怖と苦痛に霞は股間から黄色い異臭を放つ液体を放出した。
この状態に危険と判断したレフリーがゴングを要請していく。
『カンカンカンカン・・・カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打されると、直子はチェーンから手を放した。
チェーンが放されると、霞は場外で俯せになって失神状態で身体をピクピクとさせている。
『ただいまの試合、レフリーストップで飯嶋直子の勝利とします!』
リングアナのコールに歓声とブーイングが入り交じるリング上。
その直子に、美奈子がリングサイドから何やら言い放つ。
「飯嶋っ、次の大会でデスマッチで勝負よ!」
その美奈子からの対戦要求に、直子も応えた。
「デスマッチでも何でも、やる勇気があるならかかってきな・・・完全決着方式のデスマッチで勝負だよ!」
その2人の言葉に、観客席からは大歓声がおきると、次の2008年最初の大会での強烈なデスマッチ対決が決定したのであった。




第8試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、女優の長谷河京子。
白い競泳水着に白いリングシューズ姿で、両肘と膝にはサポーターが着けられている。
その京子の対戦相手としてリングに姿を現したのは、ダンプ松元。威嚇するように竹刀を床に叩き付けながらリングインすると、早くも京子を睨み付けた。
『特別試合・・・チャレンジマッチ・・・時間無制限一本勝負っ・・・青コーナー〜身長166p、上から80、55、82・・・長谷河〜京子〜っ!』
コールを受けて一礼する京子。今夜の試合は、最近のドラマでの視聴率が取れない事や、話題性もない事から無理矢理に組まれた試合で、悲壮な覚悟の上でダンプと対戦する事になった・・・。
『赤コーナー〜・・・身長163p、体重127s・・・ダンプ松元〜っ!』
そしてダンプがコールされると、堂々と片手で竹刀を振り回しながらアピールしていく。
レフリーが京子の肘と膝のサポーターをチェックすると、レフリーがゴングを要請した。
『カァーン!』
まさに京子にとって地獄を予感させるゴングの音。
まずはダンプは腕組みしてコーナーから動こうとしない。そのダンプに京子は距離を詰めるが、圧倒的な体格差からなかなか飛び込めないでいる。
なかなか組み合わない試合展開に、観客席からはブーイングの声も飛び出していた。
『ダンプっ、長谷河をメチャクチャにしてやれ!』
『簡単に試合を終わらすなよ!』
残酷な展開を期待する観客達の声に、京子は早く飛び込んで試合を短時間で終わらせようと考えて飛び込んだ。
バシィィィ・・・
距離を詰めると京子がミドルキックを放ったが、体重差のあるダンプに効き目は無かった。
更に続けてローキックからミドルキックと言う打撃系の技で攻め込む京子。
バシッ・・・バシィィィ・・・
タレント同士だったらダメージを与えられたが、ダンプ相手ではそれ程のダメージは与えられない。
蹴られるダンプは反撃もせずに不気味な笑みを浮かべていると、手招きしている。
「もっと蹴ってこいよ!」
ダンプが叫ぶと、京子はドロップキックも放つがダンプは倒れない。
更にスレンダーな京子が必死にエルボースマッシュを放つが、ダンプは余裕で受けている。
焦りの色が見えだした京子は、必死にハイキックを放った。
バシィィィィ・・・
ダンプの側頭部を捉えると、流石のダンプの表情を変えた。
蹴り終えた京子に、いきなりラリアットを叩き込んだ。
バキィィィィ・・・・
「ふぎい・・・」
変な悲鳴をあげてマットに大の字になる京子。
突然にラリアットの洗礼に一瞬意識を遠のかせている様子。
「いくぞ、こらぁぁぁぁぁ・・・」
片手をあげてダンプがアピールすると、京子の髪を掴んで無理矢理起こしてから水平チョップを喉元に叩き込んだ。
バッシーン・・・
「いやああぁぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげてマットに倒れ込む京子。
その京子の喉元を踏みつけてアピールするダンプ。
グリグリ・・・
「うううっ・・・あああああああっ・・・」
京子が必死にダンプの足を掴んでいるが、簡単に逃げられる相手でもなく圧力に藻掻き苦しんでいる。
「おらあぁぁぁぁ・・・」
更にダンプがストンピングを叩き込むと、京子は両手両足をバタバタさせて悲鳴をあげた。
「んああぁぁぁぁぁ・・・・・」
京子が俯せ状態になると、ダンプは腰に座り込んでいく。そしてキャメルクラッチを仕掛けた。
グイッ・・・
「うぐうっ・・・」
顎を押さえられて悲鳴をあげる事も出来ずに、京子の細い身体が反らされていった。
全身に走る激痛に藻掻く京子。しかし圧倒的な体重差と力の差の前に、ただ痛めつけられるのみの残酷な展開が続いている。
両足を激しく動かして痛がる京子。
すると、ダンプが顎から手を放すと、ゆっくりと京子の鼻の穴に指をかけて鼻フックキャメルクラッチを仕掛けた。
グイッ・・
「フガァ・・フガ・・フガ・・・」
涙目で藻掻く京子。
ダンプが指を離すと、京子は顔面を押さえて藻掻き苦しむ。
ダンプはゆっくりと立ち上がると、苦しむ京子の鼻に指を掛けて無理矢理立たせていく。
グイッ・・
「んああぁぁぁぁ・・・あああああああっ・・・」
鼻への激痛に悲鳴をあげながら立たされる京子。
フラつきながらも立たされると、そのままコーナーに押し込まれていく。
コーナーに押し込むと、ゆっくりとトップロープを掴んで逃げられないようにしてから、ゆっくりとヒッププッシュの体勢になるダンプ。
ヒッププッシュの体勢に、京子は恐怖心から助けを求めるかのように周りを見渡すが、観客席は京子の圧殺シーンを待ちわびて大興奮の観客、リングサイドでは助ける者など皆無で、その瞬間を待つことに・・・。
「いっ、いやあぁぁぁ・・・」
京子は堪らず悲鳴をあげるが、ダンプはニヤリと笑みを浮かべてからヒッププッシュを叩き込む。
ボシュ・・
「あああああああっ・・・」
コーナーとダンプのヒップにボディを押し潰されて、京子はグッタリとする。
更にダンプがヒッププッシュを叩き込むと、悲鳴と共にコーナーに崩れ落ちる京子。
お腹を押さえる様に苦しむ京子の両足首を掴むと、そのままリング中央に引きずっていくダンプ。
観客の期待する中、ダンプは京子のお腹を狙って跨いでいくと、観客にアピールする様に片手を突き上げた。
「いくぞぉぉぉぉ・・・・」
ダンプの雄叫びに観客席から大歓声がおきると、ダンプはヒップドロップを京子に叩き込んだ。
ドシュ・・・
ダンプの巨体がスレンダーな京子のお腹を一気に押し潰した。
お腹を押し潰した瞬間、内蔵を押し潰されて一瞬間を置いて口から反吐を噴き上げる京子。
「ホゲエェェェェェェ・・・・」
自ら噴きだした吐瀉物で顔面を汚す京子。
失神寸前だったが、その吐瀉物が漂わす臭いに意識を戻す・・・。
バシャアアアアア・・・
その京子の顔面にダンプがバケツの水を掛けて吐瀉物を洗い流すと、続けてペットボトルの口に突っ込んで無理矢理に水を飲ませていく。
「んぐっ・・んぐっ・・・んぐっ・・」
白い競泳水着を濡らされて、今度は無理矢理に水を飲まされて苦悶の表情を浮かべている京子。
そしてコーナーまで連れて行ってから、両腕をトップロープに絡ませるようにして磔にしていくダンプ。更にお腹を拳で殴っては、京子に飲ませた水を吐かせていく残酷さ。
ドシュ・・ボシュ・・
「グエッ・・オエッ・・グボッ・・」
飲まされた水を吐き出して涙目状態の京子。
「邪魔なモノは取っちまうぞ!」
ダンプは京子の肘のサポーターを剥ぎ取ると、それを観客席に投げ込んだ。
その投げ込まれたサポーターに観客達が殺到するが、ダンプはその様子を見てはニヤリと笑みを浮かべる。
グロッキー状態の京子をコーナーに押し込めたまま、ダンプがヒッププッシュの体勢になっていく。
「や・・やめて・・・」
コーナーに追い詰められている京子が哀願するが、ダンプは観客を煽るように片手を突き上げてからヒッププッシュで京子を押し潰した。
ドシュ・・・
「あああああああぁぁぁぁ・・・」
スレンダーな身体を圧殺されて悲鳴をあげる京子は、コーナーに崩れ落ちていく。
グッタリしている京子に、ダンプはストンピングを叩き込みながらリング下に突き落としていくと、水着を掴んで起こしていった。
そして豪快に近くの鉄柵に叩き付けると、京子は悲鳴をあげた。
ガッシャーン・・・
「いやああぁぁぁぁ・・・・」
鉄柵に叩き付けられて立ち上がれない京子を、ダンプは鼻の穴に指を入れて起こしていく。
「ふっ・・フガッ・・フガッ・・」
鼻への激痛で藻掻きながら起こされていく京子。
「いくぞぉぉぉぉぉ・・・」
ダンプが片手を挙げてアピールすると、一気に京子の身体を持ち上げて、ボディリフトでリングサイドを歩き回る。
リングサイドでは観客達が歓声をあげていると、ダンプは一気に観客席に向かって京子を投げ捨てるように投げた。
ガッシャーン・・・
「きゃああああぁぁぁぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげてテーブルに叩き付けられる京子。
濡れた白い競泳水着姿の京子が投げ込まれて、観客は汗とシャンプーの匂いに興奮しつつ、その胸やヒップを水着の上から触りだした。
「い・・いや・・・やめて・・・やめてぇぇぇぇぇ・・・」
観客達の手を振り解くように必死な京子。
しばらく観客のオモチャにされる京子だったが、ダンプが髪を掴んでリングサイドに戻していく。
そして抱え上げてアルゼンチンバックブリーカーで痛めつけていった。
グイッ・・
「んああぁぁぁ・・・痛いっ・・・痛いぃぃぃぃぃ・・・・あああああああっ・・・」
京子の悲鳴が会場内に響き渡る中、ダンプは悲鳴をあげる京子をアピールするように、リングサイドを歩き回っていく。
揺さぶりかけたりすると、京子は激痛にギブアップを口にした。
「も・・もうやめてぇぇぇぇ・・・ぎ、ギブ・・・ギブアップ・・・ギブぅぅぅぅぅ・・・」
しかしダンプは技を解かない。
「何がギブアップだオラァァァァァァ・・・場外にギブアップは無いんだよ!」
そのダンプの一言に恐怖心から泣き出す京子。
「痛いぃぃぃ・・・いやあぁぁぁぁぁぁ・・・もうやめてぇぇぇ・・・お願いぃぃぃ・・・」
ダンプに試合を止めるように哀願する京子。
ダンプは笑みを浮かべると、そのまま鉄柱に京子の腰を打ち付けて技を解いていく。
ドシュ・・・
「んああぁぁぁぁ・・・」
絶叫して鉄柱近くに横たわる京子。
その京子のお腹へ強烈なストンピングを叩き込んでいくダンプ。
ドシュ・・ドシュ・・
「ホゲッ・・ウゲッ・・グハッ・・」
お腹にストンピングを入れられて藻掻き苦しむ京子。
更にお腹にヒップドロップを落としていくダンプ。
ドシュ・・
「ブゥゥゥゥゥゥゥ・・・」
堪らず口から胃液を含む水を吹き出す京子。
失神寸前になっている京子に、ダンプはリングシューズと膝のサポーターを脱がしては観客席に向かって投げ込んだ。
またも観客席ではダンプのサービスに、投げ込まれたリングシューズと膝サポーターに観客達が殺到していた。
競泳水着だけの姿の京子をリング上に戻していくダンプ。
失神寸前の京子は、ダンプにリング上に戻されるが横たわったままの姿になっている。
「トドメだぁぁぁぁ・・・」
ダンプが片手を挙げてアピールすると、ロープに自ら走って勢いをつけてから、京子の身体をボディプレスで押し潰した。
グシャャャャ・・
一瞬京子の身体がバウンドしたようにも見えたが、その圧力に失神してしまった京子。
『ワン・・・ツー・・・スリーィィィィィ・・・・・』
レフリーが試合を終わらせる為に、急いでカウントを入れて試合が決まった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、ここでダンプの勝利が決まり片手を挙げられていくダンプ。
すると、失神している京子の競泳水着を脱がしていった。
『いいぞぉぉぉぉぉぉ・・・』
『もっとやれぇぇぇぇぇ・・・・』
観客席から歓声がおきる中、ダンプは俯せ状態で失神している京子の水着を剥ぎ取ると、完全に全裸状態にしていった。
剥ぎ取った水着を高々と挙げると、これも観客席に投げ込むダンプ。
水着を投げ込むと、ゆっくりと両手をガッツポーズの様にして引き上げていった。
一方、全裸処刑された京子はリングドクターに応急処置を受けると、黒服などにタオルをかけられて担架に乗せられて退場するのであった・・・。




第9試合

『選手入場っ・・・』
リングアナのコールにリングインするのは、グラビアアイドル喧嘩最強とも言われている岩左真悠子。黒いビキニにオープンフィンガーグローブ姿でリングインすると、早くも観客に腕を突き上げてアピールした。
その真悠子の対戦相手としてリングインするのは、新体操で鍛えた身体でグラビア界で活躍している山先真実。白いビキニにオープンフィンガーグローブ姿でリングインすると、対戦相手の真悠子を一瞬見つめてからコーナーに進んでいく。
『グラビア系ファイトクラブマッチ・・・青コーナー〜身長155p、上から83、58、86・・・岩左〜真悠子〜っ・・・!』
コールを受けて手を挙げてアピールする真悠子。コーナーに戻ると口にマウスピースを入れた。
『赤コーナー〜・・・身長169p、上から84、59、87・・・山先〜真実〜っ!』
コールを受けて一礼する真実。慣れない喧嘩ファイトの試合ルールに戸惑いながらも、口にマウスピースを入れてゴングを待った。
『カァーン!』
ゴングが打ち鳴らされると、まずは距離を置いていく真悠子と真実。
身長差もありリーチで不利と見られている真悠子だが、上手く距離を置いてタイミングを計っている。
まず手を出したのは真悠子。
ジャブ気味にパンチを放つと、距離を取っては様子を見ている。
真悠子の牽制のジャブに驚く真実。慣れない打撃に大振りのフックを返すが、真悠子はガードしながら避けていく。
更に真実がジャブ気味に小刻みのパンチを放つと、真悠子がローキックを返した。
バシィィィ・・・
まずは真悠子のローキックがファーストコンタクトになると、続けて真悠子のボディが炸裂した。
ボシュ・・
生腹を殴られて苦しい真実。お返しとばかりに殴り返すと、真悠子がガードした。
更にミドルキックが真実の脇腹を抉ると、苦悶の表情を浮かべる真実。
体格差を利用してロープに押し込もうとする真実。
真悠子は押し込まれていくと、ロープを背にしてガードを固めた。
一気に真実がロープを背にする真悠子にパンチを連打していく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
ガードするが顔面にパンチが決まると、流石に真悠子も嫌がる。
同時に真悠子もパンチを返すと、続けて膝蹴りをボディに叩き込んだ。
ドシュ・・
真実のお腹に膝が炸裂すると、真実の口からマウスピースが顔を出す。
更に真悠子が効いたと感じて膝蹴りを入れると、真実は堪らず座り込む様にダウンした。
これには真悠子が観客を煽るように手を振り回すと、真実に立てとばかりに手招きする。
真実はお腹を気にしながらも立ち上がると、レフリーが続行の意志確認をした。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に構えながら距離を詰める真実。
真悠子は真実との距離を取りながら、ガードを固めている。
真実は大振りのパンチを放つと、真悠子はパンチを避けては真実を睨み付けていく。
力任せの大振りパンチが当たらないと、逆にカウンター気味のパンチを顔面に叩き込む真悠子。
バシィィィィ・・・
顔面を殴られて動きが止まる真実。
更に距離が詰まると、苦し紛れに真実がタックルを狙う。
しかし真悠子が膝蹴りで顔面を蹴り上げた。
ゴキィィィ・・・
「グエッ・・」
顎に膝が入ってそのまま俯せに潰れるようにマットに崩れ落ちる真実。
レフリーがチェックしようとするが、真悠子がバックマウントを奪って殴り出す。
バシッ・・バシッ・・バシバシッ・・
側頭部を殴られて嫌がるようにガードする真実。
構わず殴りつけていく真悠子。
更には髪を鷲掴みにして真実に上を向かせてから、顔面にパンチを入れていく真悠子。
バシッ・・バシッ・・
更に髪を掴んでは、マットに顔面を叩き付けていく真悠子。
鼻血を垂れ流しながら逃げようと藻掻く真実。
その真実をバックからチョークスリーパーで締め上げていく真悠子。
グイッ・・
苦悶の表情を浮かべて藻掻く真実。回転しながら締め上げると、真実は堪らずギブアップした。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングと共にレフリーに止められていく真悠子。
ビキニ姿でマットに倒れている真実を見下すようにして、真悠子はガッツポーズで観客にアピールする。
『勝者・・・岩左真悠子っ!』
一方的と言える勝利をした真悠子だが、ファイトクラブマッチで引き続き参戦があるのだろうか・・。




第10試合

『選手入場っ・・・』
リングアナがコールすると、リングに姿を現したのは、負けが続いている左藤志津香。
白いビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、Fカップのバストを揺らしながら観客席に頭を下げていく。
その志津香の対戦相手としてリングインするのは、芸能界引退をするも地下プロレスに登場した仲谷佳織。
志津香と同じく白いビキニに白いリングシューズ姿での登場に、観客席からは視線が集まる。
『敗者ビキニ剥ぎファイトクラブマッチを行います・・・』
リングアナのコールに志津香と佳織は手にオープンフィンガーグローブを着けると、コーナーで試合開始を待った。
『青コーナー〜・・・身長160p、上から86、58、85・・・左藤〜志津香〜っ!』
コールされると静かに頭を下げる志津香。
『赤コーナー〜・・・身長164p、上から86、57、88・・・仲谷〜佳織〜っ!』
コールされて頭を下げる佳織。
お互いコールが終わると、口にマウスピースを入れてからゴングを待った。
『カァーン!』
ゴングが打ち鳴らされると、慣れない喧嘩マッチルールに戸惑いながらリング中央に出る佳織と志津香。
顔のガードを固めながら距離を詰めると、まずは佳織がローキック気味に蹴りを放つが、志津香が上手く避けていく。
更に佳織がジャブ気味にパンチを放つと、志津香もパンチを返した。
バシッ・・バシッ・・
軽くお互いの顔にヒットするパンチに驚きながらも、佳織が膝蹴りで距離を置いた。
佳織の膝蹴りはクリーンヒットしないからダメージは少ないが、志津香は距離を置きながら様子を見ている。
距離を置く志津香に対して、距離を詰めていく佳織。
小刻みなパンチで牽制しながら近づくと、ミドルキックで脇腹に蹴りを入れる佳織。
バシィィィ・・
脇腹を蹴られて苦悶の表情を浮かべる志津香。
『蹴り返せ、蹴り返せ!』
観客席から怒声が響くと、志津香も踏み込んでミドルキックを返した。
バシィィィ・・・
志津香の蹴りに佳織も表情を歪ませる。
志津香も自らのミドルキックが効いたと思い、更に踏み込んでミドルキックを放つ。
しかし佳織が蹴り足に合わせて胴タックルを仕掛けると、志津香を押し潰すようにグラウンドの展開になっていく。
藻掻く志津香に対して、佳織がサイドポジションを狙って体勢を入れ替えようとする。
苦悶の表情で返そうとする志津香。佳織がサイドポジションを奪うと、横四方の体勢で押さえ込んでいく。
しかし志津香が苦し紛れに小刻みに手を動かすと、佳織の顔面を捉えた。
バシッ・・
顔を殴られて痛がる佳織の隙を突いて返した志津香。
今度は志津香がマウントポジションを奪おうとするが、佳織も抵抗して取っ組み合いになっていく。
志津香が上になると、一気にマウントポジションを奪った。
『顔殴れ、顔っ!』
観客席からの声に志津香が顔面に拳を振り下ろすと、佳織も嫌がるように藻掻いていく。
顔を殴られて藻掻く佳織は、苦し紛れに志津香のビキニに包まれたバストを掴んだ。
胸を掴まれて更に殴りつける志津香。
堪らず志津香の手を掴んでいく佳織。
しかし志津香は腰を浮かしてヒップドロップ気味にしてダメージを与えていくと、スタミナを奪われていく佳織。
志津香が腕を激しく動かして手を自由にすると、ハンマーパンチを佳織に叩き込んだ。
バシッ・・バシッ・・
顔を殴られて苦しい佳織。
更にハンマーパンチが炸裂すると、鼻を殴られ出血する佳織。
激しく出血すると、痛さから佳織の目に涙が浮かび出す。
必死に志津香に抵抗する佳織。
『ストップ・・・』
ここでレフリーが試合を止めると、リングドクターによる佳織の鼻のチェックが行われた。
コーナーに戻されてリングドクターのチェックを受ける佳織。白いビキニに血が垂れていく中、リングドクターは続行可能を告げた。
『ファイト!』
試合が再開されると、お互いが距離を置いてスタンド状態からの再開。
鼻血が流れる佳織に、志津香はミドルキック気味に蹴りで攻め込むと、佳織は鼻血を気にして蹴られていく。
バシィィィィ・・・
音を立てて炸裂する志津香の蹴り。
少しずつ佳織が退がりだすと、志津香の左右のパンチが顔に炸裂していく。
バシッ・・バシッ・・
「うっ・・」
血飛沫をあげながらフラつく佳織。
佳織も膝蹴りなどで志津香を止めようとするが、口にはマウスピース、鼻は鼻血で呼吸が苦しくスタミナ切れの様な状態になっていた。
更にボディにパンチを受けると、佳織の口からマウスピースが顔を出す。
志津香が必死にパンチで殴りつけていく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
苦し紛れにタックルを狙う佳織だが、逆に志津香にフロントスリーパーを極められていく。
グイッ・・
苦しい佳織は逃れようと藻掻くと、志津香は技を解いてから顔を殴っていく。
バシッ・・
殴られてばかりの佳織だが、いきなり大振りのフックで反撃を試みた。
バシィィィィ・・・
大振りのフックが志津香の側頭部を襲うと、大きな衝撃に動きが止まった。
更に佳織が左右のパンチを顔面に叩き込むと、志津香も殴り返していく。
意地になって相手の顔を殴りつける佳織と志津香。
バシッ・・バキッ・・バシッ・・
足を止めて殴り合うと、志津香も鼻から出血した。
佳織も鼻から大量の血を垂らしながら殴りつけると、志津香も殴り返す。
意地と意地の激突に観客席が盛り上がる中、佳織と志津香の足元は血飛沫で赤く染まっていく・・・。
佳織の手数が少なくなると、志津香は首相撲から膝蹴りをボディに叩き込む。
ドシュ・・
これには佳織が苦悶の表情で動きを止めた。
更に志津香の膝が炸裂すると、堪らず佳織が膝をついていく。
苦しそうな表情で抱きつくようにダウンは免れようとする佳織に、志津香は突き放すように倒していく。
グラウンド状態から起き上がろうとする佳織。
その佳織の顔面にサッカーボールキックを叩き込んではダウンさせていく志津香。
バシィィィィ・・・
血飛沫をあげて大の字状態になる佳織。
更に志津香が踏みつけ攻撃を狙うと、踵でお腹を思いっきり蹴りこむ。
ドシュ・・
「ふぐうっ・・・」
これには佳織は口からマウスピースを吐き出すのと同時に、胃液などを噴き上げた。
失神寸前状態の佳織に、志津香はトドメとばかりに馬乗りになって顔面に拳を叩き込む。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
もうガードも出来ずに顔を殴られていく佳織。
あまりの残酷な展開にレフリーが試合を止めた・・・。
『カンカンカンカン・・・』
レフリーがゴングを要請するが、志津香は構わず殴りつけていく。
これにはレフリーが羽交い締めにして志津香を離していくと、佳織は完全に失神状態になってしまった。
『勝者っ、左藤志津香っ!』
レフリーが志津香を立たせて腕を挙げると、ここで志津香は自らが勝利した事を気づいたかの様に笑顔を浮かべた。
負けた佳織に対しては、リングドクターがチェックしながら、顔には氷嚢などを当てて応急処置をしていく。
意識を取り戻した佳織だが、更に残酷な仕打ちが待っていた・・・。
『では、負けました仲谷佳織については、水着剥ぎ処刑を行います!』
リングアナの説明がされると、黒服数名がリングに上がっていく。
「い、いやっ・・・やめて・・・」
抵抗する佳織だが、容赦なくビキニが脱がされていくと、全裸にされていく。
その佳織から剥ぎ取ったビキニは、黒服達が観客席に投げ込んでいった。




第11試合

『選手入場っ・・・』
リングアナのコールにリングインするのは、グラビアで売れっ子のアッキーナこと美波明奈。遂に地下リングに登場と言う事で、女祭りでのデビュー戦となった。
その明奈の対戦相手に選ばれたのが、元は同じ事務所の同僚にもあたる原幹絵。事務所を解雇など噂のあった明奈の対戦相手に自ら立候補しての参戦だが、今夜は明奈を痛めつける事を目的にリングに上がってきた様子。
コーナーに寄りかかる明奈。黒いビキニに黒いリングシューズ姿で、初めての地下リングに緊張感を隠せない。
対して幹絵は、黒いビキニに黒いリングシューズ姿で同じリングコスチュームだが、地下プロレスの経験から落ち着いた様子。
その2人のリングの周りに、黒服達がプールの様な物を用意していく。その様子落ち着かない明奈。
リングサイドには、リングを囲むようにプールの様に物が用意されると、そこへ熱湯が注ぎ込まれていく。湯気が立ち上るリングサイド。
『第11試合っ・・・熱湯デスマッチを行います!対戦相手をリングサイドの熱湯に突き落として、試合続行不能になるまで行われます・・・。なおお湯の温度は50℃くらいに保たれています・・・』
熱湯デスマッチと聞いて明奈が落ち着きがなくなる・・・。
「プ、プロレスって聞いたんですけど・・・」
黒服に問いかける明奈。
しかし黒服は黙って作業を続けて、終えると消えていく。その様子に反対コーナーでは幹絵が笑みを浮かべていた。
「今夜は覚悟してよね・・・貴方が事務所でてから売れてるって聞いて、一度リングで闘いたかったのよ・・・私!」
幹絵が反対コーナーの明奈に詰め寄ると、明奈は睨み返した。
バシィィィ・・
いきなり明奈が張り手を叩き込むと、幹絵は黙って睨み返した。
「ゴングが鳴ったら覚悟しなさいよね・・・」
ポツリと呟く幹絵。
『青コーナー〜・・・今夜がデビュー戦・・・身長160p、上から80、56、83・・・美波〜明奈〜っ!』
コールを受けて一礼していく明奈。
『赤コーナー〜・・・身長163p、上から93、61、88・・・原〜幹絵〜っ!』
コールを受けて片手を突き上げる幹絵。
外見からも体格は一回りは違うと言う2人。スレンダーな明奈がどう幹絵に挑むかが注目されるこの一戦。
地下プロレス初の熱湯デスマッチと言う事で、観客席も残酷な期待をしながらゴングを待った。
『カァーン!』
ゴングが打ち鳴らされると、まずは明奈が飛び出していく。
ドロップキックを放つと、打点が高く幹絵のバストを抉った。
更に起き上がる幹絵にドロップキックで試合の流れを取ろうとする明奈。
しかし立ち上がった所に幹絵が至近距離からのラリアットを叩き込んだ。
バッシーン!
このラリアットに喉元を押さえて倒れ込む明奈。
「コホッ・・コホッ・・」
苦しむ明奈の髪を掴んで起こしていく幹絵。起こすとスタンディング状態でのスリーパーで締め上げていく。
グイッ・・
「ぐっ・・苦しい・・・」
明奈がロープを求めて手を伸ばすと、幹絵は耳元で囁いた。
「今夜は覚悟しなさいよね・・・」
その言葉に恐怖をおぼえる明奈。
藻掻いてスリーパーから逃れると、走り込んでロープに飛ぶと、幹絵にジャンピングニーパッドを叩き込む。
バシッ・・・
幹絵のバストに膝が炸裂してダウンを奪う明奈。
倒れた幹絵は胸を押さえて苦しんでいると、明奈はストンピングをお腹に叩き込んでいく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
「覚悟するのはアンタでしょ!グラビアなのにお腹はブヨブヨじゃないの!」
明奈が怒って蹴りこむと、幹絵は転がるようにロープに逃れた。
更に低空ドロップキックで場外に落とそうとする明奈。
バシィィィィ・・・
しかし幹絵はロープを掴んで耐えると、明奈は背中にサッカーボールキックを叩き込んでは攻め込んでいく。
熱湯に落とそうと必死だが、幹絵も耐えていくと隙を見て立ち上がった。
睨み合いながら距離を置く明奈と幹絵。
すると、リング中央で間合いを詰めると、いきなり幹絵が張り手を叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
すると、明奈も頬を押さえてから張り手を返す。
バシィィィ・・・
返されて幹絵も張り手を叩き込んでいくと、激しい張り手合戦になっていく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・バシッ・・バシッ・・
意地と意地の激突に観客席からは歓声が起きていく。
しかし体重差から明奈が押され出すと、幹絵はロープ際に押し込もうとエルボースマッシュを叩き込んでいく。
バキィィィィ・・・
「んあっ・・」
頬に肘を叩き込まれてフラつき明奈。
しかしミドルキックの様な蹴りを放っては反撃していく。
バシィィィ・・
脇腹に蹴りが決まるが、幹絵もタックルの様に組み付いていく。
そのまま明奈をロープに押し込むと、場外の熱湯に落とそうとしていく幹絵。
しかし明奈もトップロープに腕を絡ませては耐えていく。
『落とせっ・・落とせっ・・落とせっ・・・』
観客席からは熱湯に明奈が突き落とされるのを期待して、大きな歓声が起きていた。
しかし明奈も必死にロープを掴んで耐えていく。
落ちないようにロープに腕を絡ませたりした明奈だが、逆に磔状態になってしまった・・・。
すると、狙った様に幹絵が明奈のお腹にグーパンチを叩き込む。
ボシュ・・ドシュ・・
「ぐはっ・・・うぐっ・・・」
お腹を殴られて苦悶の表情を浮かべる明奈。
更に幹絵が膝蹴りをボディに叩き込んだ。
ボシュ・・・
「ぐえっ・・・コホッ・・コホッ・・」
口から涎を垂れ流しながら咳き込む明奈。
グッタリしながらロープ際に崩れ落ちる明奈。攻められたお腹を押さえていると、幹絵は髪を鷲掴みにしていく。
その幹絵に対して、下からお腹にグーパンチで反撃していく明奈。
数発お腹にパンチが入るが、幹絵は構わず起こしてからボディスラムでマットに叩き付けた。
バッシーン!
「きゃああぁぁぁ・・・」
背中からマットに叩き付けられて、衝撃に悲鳴をあげる明奈。
仰向け状態の明奈にストンピングを叩き込む幹絵。
バシッ・・ドシュ・・バシッ・・
「ああんっ・・痛いっ・・・ああっ・・・」
蹴りこまれて藻掻き苦しむ明奈。
しかし起き上がってタックルを仕掛けるが、幹絵が踏ん張ってキャッチした。
フロントスリーパーの様にキャッチする幹絵は、そのままDDTで明奈をマットに叩き付ける。
ドッシーン・・・
脳天から叩き付けられてグッタリと俯せ状態になる明奈。
初めて受けるプロレスの大技の前に身体に力も入らず、動きが取れない明奈。
その明奈を見下すように睨み付けて、幹絵は観客にアピールしていく。
「いくぞぉぉぉぉぉ・・・・」
幹絵がアピールすると観客席が盛り上がっていく。
盛り上がりの中、幹絵は明奈の髪を掴んでパイルドライバーの体勢に持ち込んだ。
軽量の明奈が逆さ状態にされて、あとは脳天からマットに落とされるだけの体勢にされていく。
更に幹絵はジャンピングパイルドライバーで明奈を叩き付けると、半失神状態に追い込んだ。
グッタリとする明奈に対して、幹絵はサッカーボールキックでロープ際に追い込んでいく。
バシッ・・バシィィィィ・・・
エプロンサイドに明奈を横にすると、幹絵は片手を突き上げてから一気に低空ドロップキックで転がすようにリング下に落とした。
ドッポーン!
「熱いぃぃぃぃ・・・・」
グッタリしている明奈がリングサイドの熱湯プールに叩き込まれると、絶叫して熱さに藻掻き苦しんだ。
観客席側には逃れる事も出来ず、リングに戻ろうとする明奈。
しかしロープを掴んだ幹絵が蹴りこんで叩き落とすと、明奈は悲鳴をあげる。
「あ、熱いぃぃぃぃ・・・いやああぁぁ・・・ぎ、ギブ・・ギブアップ・・・」
必死にロープを掴みながらギブアップする明奈。
グイッ・・
「ギブアップなんて通じる訳ないでしょ・・・」
幹絵が手首を掴んで明奈をリングに戻すと、フラフラしている明奈のに左右のジャブ気味のパンチを叩き込む。
バシッ・・バキッ・・
殴られて水飛沫をあげながらロープにもたれる明奈。
その明奈のお腹に膝蹴りを勢いよく叩き込む幹絵。
ドシュ・・ドシュ・・
「うぐうっ・・ふぐっ・・」
苦悶の表情でロープ際に崩れ落ちる明奈。
その明奈に、またも低空ドロップキックでリング下に叩き落とす幹絵。
ドッポーン!
「きゃああああぁぁぁぁ・・・・」
またも熱湯の犠牲になり絶叫する明奈。観客席からも、しっかりと温度計で50℃が表示されていて、残酷感を高めている。
必死にリングに戻ろうとする明奈に、幹絵はサッカーボールキックを顔面に叩き込んでは熱湯地獄に突き落としていく。
ドッポーン!
「あああああああああっ・・・」
熱さで肌の色を変色させながら藻掻き苦しむ明奈。
悲鳴をあげてリングに戻ろうとする明奈に幹絵が襲いかかろうとするが、レフリーが止めて明奈はリングに入っていく。
しかし熱湯のダメージでダウン状態になっていると、幹絵は片手を突き上げてから余裕の逆エビ固めを極めた。
グイッ・・・
明奈の身体が容赦なくエビ反りにされていくと、激痛から明奈はマットを叩いてギブアップを口にした。
「ぎ、ギブ・・・ギブアップ!」
このギブアップにレフリーは幹絵を止めると、ここで試合が終了した。
『勝者、原幹絵っ!』
リングアナの言葉に片手を挙げていく幹絵。
足元には熱湯デスマッチのダメージでグッタリする明奈。
幹絵は痛めつけるのが足りなかったとばかりに、明奈の顔面を踏みつけて観客にアピールするのであった・・・




第12試合

『選手入場っ!』
リングの周りには湯気が漂う地下リング。そのリングに入るのはグラビアアイドル山木梓。
白いビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に笑顔で一礼していく。
その梓の対戦相手とリングインするのは、グラビアアイドルとしても人気のあった左藤江梨子。
長身の身体を黒いビキニに黒いリングシューズ姿でリングインすると、片手を突き上げてアピールする。
体格差からも勝負は目に見えていたが、観客席は異様な盛り上がりを見せているこの試合。
梓は身長の高い江梨子の姿に怯えている様子。それもその筈、地下プロレス経験はあるが、熱湯デスマッチなど初めての経験。
対角線上の江梨子の姿と、リング周りの熱湯プールに落ち着きがなくなる中、リングアナのコールが始まった。
『青コーナー〜・・・身長157p、上から82、55、83・・・山木〜梓〜っ!』
リングアナのコールに頭を下げる梓。
『赤コーナー〜・・・身長173p、上から88、58、88・・・左藤〜江梨子〜っ!』
一方、米蔵涼子との対戦が叶わず苛つく江梨子。片手を突き上げてからコーナーに寄りかかる。
『カァーン!』
そしてゴングが打ち鳴らされると、いきなり梓がコーナーから飛び出した。
反対コーナーの江梨子にコーナー串刺しのドロップキックで攻め込むと、続けてドロップキックを叩き込む。
バシィィィィ・・・
コーナーに寄りかかる状態にされた江梨子。梓のドロップキックの連発に苦悶の表情を浮かべている。
更にエルボースマッシュで攻め込む梓。試合のペースを握りたいとばかりに果敢に攻め込んでいる。
梓の肘がバストを抉ると、江梨子の表情が苦痛に歪む。
しかし江梨子もエルボースマッシュを返すと、続けて髪を鷲掴みにして振り回した。
「調子に乗るなよ、コラァァァァ!」
江梨子は絶叫すると、梓をコーナーに連れて行きコーナーポストに顔面を叩き付けた。
バシィィィ・・・
「んああぁぁぁ・・・」
顔面を叩き付けられて悲鳴をあげる梓。
更にコーナーポストに顔面を叩き付けようとする江梨子だが、梓がコーナーに足を伸ばして踏ん張ると、逆にヒップアタックの様に反撃した。
フラつく江梨子に、梓がロープに走り出してからフライングラリアットを仕掛けた。
バシィィィィ・・・
これには江梨子がダウンすると、梓はストンピングで全身を蹴りこんではダメージを与えていく。
転がるようにロープ際に逃げる江梨子だが、今回は熱湯デスマッチなので場外に逃れる事は出来ない。
その江梨子に、梓は低空ドロップキックで場外に落とそうと狙うが、脇腹にドロップキックを受けながらも耐える江梨子。
更にサッカーボールキックを叩き込む梓。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
蹴られながらも立ち上がっていく江梨子。ロープを掴みながら、蹴られるダメージも気にせずに立ち上がった。
身長差から立ち上がられると梓は距離を置くが、逆に江梨子に休む隙を与えてしまった・・・。
ビキニを気にしながらも、梓の動きを見つめる江梨子。
逆に梓は攻め続けていたので、肌には汗が浮かび上がっていて、地下リングを照らすスポットライトの光に肌を光らせている。
呼吸を整えようとする梓に、今度は江梨子が距離を詰めた。
身長差から距離を置きたい梓。
距離が詰まると、江梨子は冷静にローキックを放った。
バシィィィ・・・
「うっ・・・」
脚を蹴られて痛がる梓。
リング内を逃げようとする梓を追い込んではローキックを放つ江梨子。
バシィィィ・・・
「あうっ・・・」
蹴られてはフラつく梓。
堪らずローキックを蹴り返す梓だが、空振りに終わり空回りする。
回転が終わると江梨子のミドルキックが脇腹に叩き込まれた。
バッシーン!
「うぐっ・・」
これには脇腹を押さえて苦しむ梓。
苦しむ梓にハイキックを放つ江梨子。
しかし梓が避けると抱きつくようにタックルを仕掛けると、バランスを崩した江梨子が倒れ込みグラウンド状態に。
抱きついた状態で倒れた梓と江梨子。
馬乗りになってお互い攻め込みたいのか、取っ組み合いの展開になっていく。
しかし体格差と力の差か、江梨子が馬乗り状態になっていくと、梓は必死に藻掻いて抵抗している。
バシィィィ・・バシィィィ・・・
馬乗りになると、梓の頬に張り手を叩き込む江梨子。張り手を受けて藻掻く梓。
更に張り手を叩き込んでいくと、梓の頬が赤くなっていく。
「やめろよ、やめろぉぉぉぉ・・」
梓も声をあげて抵抗していくが、江梨子の張り手を受けては痛がっている。
「おらっ、おらっ・・・」
更に江梨子の張り手が叩き込まれると、梓はブリッジ気味に返そうとしたりと必死で抵抗する。
今度は江梨子が押さえ込むだけで、梓に抵抗させて様子を見る展開に。
体重を乗せるだけでもダメージになり、梓にとっては苦しい展開になっていた。
そして江梨子が立ち上がって距離を置くと、苦しそうな表情を浮かべながらも梓も立ち上がった。
距離を置く江梨子と梓。
江梨子はうっすらと汗を肌に浮かべている感じだが、梓は呼吸も乱れ苦しい様子。
バシィィィィィィ・・・
またも炸裂する江梨子のローキック。
フラつく梓に、江梨子は続けてローキックを放って痛めつけていく。
バシィィィィ・・・
脚へのダメージで苦しい梓。
更に蹴り込む江梨子に、カウンターのパンチを放った。
バキッ・・
「くっ・・・」
梓の拳が江梨子の頬を抉ると、続けて組み付く様にして膝蹴りを放つ梓。
これには苦しい江梨子。倒れないようにと梓に組み付くと、続けて梓が膝蹴りを放った。
ドシュ・・
「うぐっ・・」
梓の膝蹴りがお腹を抉ると、江梨子は苦悶の表情を浮かべてダウン寸前に。
すると、梓が首に腕を回してDDTで脳天からマットに叩き付ける。
ドスッ・・
これには俯せでダウンして頭を押さえる江梨子。
梓は一気に背中に腰を落とすと、キャメルクラッチで攻め込んだ。
グイッ・・
上半身を反らされて苦しい江梨子。
梓もこれでギブアップさせるとばかりに反らしていくが、江梨子は両足をバタバタさせて苦しむが、ギブアップの一言だけは出さない。
ギブアップしない江梨子に、梓は技を解いて立ち上がると、低空ドロップキックで場外転落を狙っていく。
バシィィィ・・・
低空ドロップキックを受けて転がる江梨子。しかしロープ際から動かない。
更に梓が低空ドロップキックを放つが、江梨子はロープを掴んで耐えている。
続けてサッカーボールキックで追い込む梓だが、江梨子も簡単に負ける訳もなく、数発受けると立ち上がった。
苦しい展開だが、ダウンしたままだと不利だから気合いを入れて立ち上がった江梨子に、梓は距離を置いて様子を見ている。
トップロープを掴んで呼吸を整える江梨子。
今度は梓が踏み込んでローキックで攻め込むと、江梨子は悲鳴をあげた。
バシィィィ・・・
「あああっ・・」
更に梓のローキックが炸裂すると、江梨子は苦悶の表情を浮かべて痛がる。
バシィィィ・・・
「痛いぃぃ・・・」
痛がる江梨子に調子に乗ってローキックを放つ梓だが、これは油断させる為の江梨子の罠だった。
ドシュ・・・
「グホッ・・コホッ・・コホッ・・」
そう、トラースキックをお腹に叩き込んで反撃する江梨子。力も入れていなかったから、梓はお腹を押さえて苦しんだ。
動きの止まる梓に、江梨子はハイキックを放つ。
バシィィィィ・・・
これにはグッタリとダウンする梓。
「いくぞぉぉぉぉ・・・」
グッタリする梓の後頭部を踏みつけてアピールする江梨子。
ゆっくりと髪を掴んで起こしていくと、首相撲の体勢に持ち込んでから膝蹴りを叩き込む江梨子。
長身の江梨子の膝蹴りに大きなダメージを受けて苦しい梓。
必死に組み付いていくが、江梨子が組み付く事を許さずに膝蹴りを入れると、梓は口から涎を垂らしながら座り込んでいく。
苦悶の表情を浮かべながらも、必死に江梨子のお腹にパンチを入れていく梓。
抵抗するが、江梨子は余裕で髪を掴むと額に拳を叩き込む。
バキッ・・ゴキッ・・
更に起こしてから、梓を無理矢理にフェイスクラッシャーで顔面をマットに叩き付ける江梨子。
バッシーン!
「んああああぁぁぁぁ・・・」
両手で顔面を押さえて絶叫する梓。
グイッ・・
その梓を起こしてから、お返しとばかりにDDTでマットに叩き付ける江梨子。
これには梓は虚ろな目をして大の字にされてしまう・・・。
その梓にギロチンドロップを叩き込んでから、フラフラにして抵抗させない状態にして、ロープを越してエプロンサイドに立たせていく江梨子。
そして観客にアピールするようにトップロープとセカンドロープを使って梓を磔状態にしていくと、トップロープを掴みながらエプロンサイドからミドルキックやハイキックで梓をサンドバック状態にしていく江梨子。
バシィィィ・・バシッ・・・
「うっ・・・あっ・・」
逃げることも出来ずに、ただ痛さに苦しむ梓。
「こんな布っ切れは取るぞぉぉぉぉ・・・」
江梨子は片手を挙げてアピールすると、観客席が盛り上がりを見せていく。
『いいぞぉぉぉぉぉ・・・左藤っ!』
すると、江梨子は容赦なく梓のブラを剥ぎ取っていく。
白いビキニブラジャーが剥ぎ取られると、梓の形の良い乳房が露わになった。
「いっ、いやあっ・・・」
バストを露わにされるも、自らは隠すことも出来ずに恥ずかしさに顔を赤らめる梓。
江梨子は意地悪く剥ぎ取ったビキニを観客席に投げ込むと、観客達がビキニに殺到した。
逃げれない梓に、レフリーが江梨子を止めて梓をロープから開放すると、トップレス姿の梓は距離を置く。
リングサイドからの湯気が観客からの視界を悪くするが、確実にそのトップレス姿は見られて恥ずかしい梓。
距離があるからと、江梨子がローキックで脚へダメージを与えていくと、梓は嫌がるように距離を置く。
続けてミドルキックを放つ様に見せかけて、梓のガードを下げるとハイキックに変化させる江梨子。
バシィィィィ・・・
これには梓がダウンすると、片手を挙げてゆっくりとアピールする様にツームストンパイルドライバーの体勢に持ち込む江梨子。
逆さ吊り状態にされる梓は、そのまま脳天からマットに落とされた。
バシッ・・
「ふぐうっ・・」
変な声を漏らす梓。
その梓を放すことなくもう一発パイルドライバーを叩き込む江梨子。
2発目のパイルドライバーで梓は身体を小刻みに痙攣させている。
更に江梨子は放さずに、その失神状態の梓にジャンピングパイルドライバーでトドメを刺した。
ドシュ・・・
江梨子が梓を解放すると、グッタリと仰向けにダウンしていく梓。
パイルドライバーの連続攻撃に、完全に失神KO状態になっている梓・・・。
「忘れてたわよね・・・今夜の試合形式を・・・」
江梨子は笑みを浮かべると、完全失神状態の梓を起こすと、ボディスラムの体勢で持ち上げていく。
そしてトップロープを越えてリング外の熱湯に投げ込んだ。
バッシャーン・・・
豪快に熱湯に投げ込まれた梓。失神していたがあまりの熱さに意識を取り戻すと、悲鳴をあげてリングに戻ろうとする。
「熱いぃぃぃ・・・あああぁぁぁぁぁ・・・・」
失神に続く熱湯地獄に、レフリーは危険と判断してゴングを要請した・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に救われてリングに戻る梓。
グッタリと横になる梓に、江梨子は背中などにサッカーボールキックを叩き込んでは痛めつけていった。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
『カンカンカンカン・・・』
更にゴングが打ち鳴らされると、レフリーは江梨子を止めて片手を挙げるのであった。
『勝者、左藤江梨子っ!』
リングアナのコールに蹴るのを止める江梨子。
そして観客にアピールする様に、梓を踏みつけてからリングをあとにするのであった・・・。


第13試合

熱湯デスマッチの水槽が取り外されていくリングサイド。
今度は普通のリングでの試合となった。リングアナが叫ぶ・・・。
『選手入場っ・・・』
リングアナのコールにリングインするのは、女優業も板についてきた大池栄子。
黒いスポーツビキニに手にはオープンフィンガーグローブを着けてリングインすると、コーナーに進み寄りかかる。
その栄子の対戦相手としてリングインするのは、女優として人気のある長沢まさみ。
白いスポーツビキニに手にはオープンフィンガーグローブを着けている。
今夜は栄子とまさみのファイトクラブマッチが組まれたが、体格的には互角に見える両者。
栄子としては、何としても今夜は勝って2007年を締めたいところ。対するまさみも初の大物との喧嘩マッチに勝ちたいところ。
緊張感漂うリング上では、レフリーによるチェックが行われていた・・・。
『青コーナー〜・・・身長166p、上から91、59、87・・・大池〜栄子〜っ!』
コールを受けて片手を挙げていく栄子。
『赤コーナー〜・・・身長168p、上から85、57、87・・・長沢〜まさみ〜っ!』
まさみはコールを受けて一礼していく。
そしてリング中央でレフリーよりルールの確認がされると、口にマウスピースを入れられてコーナーに戻る2人。
『カァーン!』
ゴングと同時にコーナーから飛び出す栄子とまさみ。
リング中央で先に手を出しのはまさみで、小刻みにジャブを放つ。
これには栄子も大振りのパンチで返すと、顔を狙ってパンチを放っていく。
バシッ・・バシッ・・
殴られると、まさみも負けずに殴り返していく。
バシッ・・バシッ・・
殴り返すまさみに、栄子は低空タックルを仕掛けていくが、まさみが上手く潰していく。
四つん這い状態になる栄子に、まさみは上から組み付いて膝蹴りを狙う。
サイドポジションを奪いたいまさみだが、栄子も簡単に取らせずに動いていく。
するとまさみが放して距離を置いて構えた。
栄子もガードを固めて離れると、構えて様子を見ている。
様子を見る両者だが、まさみがローキックを放っていくが、栄子との距離が上手く取れていない。
栄子は少しずつ距離を詰めると、まさみにプレッシャーを掛けていく。
まさみも前蹴りで牽制するが、栄子は蹴られても前に出た。
またもタックルを仕掛ける栄子。
タックルを受けて組み付こうとフロントスリーパーを狙うまさみだが、栄子が勢い良くコーナーまで押し込んだ。
コーナーに押し込まれるまさみ。栄子の首に腕は巻いているが、極めてはいない。
倒れない様にと、片手でトップロープを掴むまさみ。
栄子はタックルの体勢のまま、コーナーにまさみを押し潰していく。
コーナーから引き抜く様に引っ張る栄子。
まさみも耐えるが、何度か引っ張られると、コーナーから離れてマットに倒された。
後頭部を打ち付けて苦しいまさみ。
栄子が一気にマウントポジションを奪いにいくと、嫌がるように抱きついて殴られないようにしていくまさみ。
そのまさみを押してマウントポジションを奪った栄子。
まさみも殴られないようにと、下からパンチを放ったり抵抗する。
その抵抗の合間に、重いパンチを叩き込む栄子。
バキッ・・バシッ・・
顔面に容赦なく炸裂する栄子の拳。
殴られるとビクンと身体を反応させるまさみ。
観客席も強烈な顔面を受けるまさみを見て、驚きの声をあげている。
まさみは必死に抱きついて顔面パンチから逃れようとするが、栄子が許さずに殴りつけていく。
バシッ・・バシッ・・
殴られても抱きついて逃れようとするまさみ。
バランスを取ろうと栄子が両手をマットにつくと、まさみは下から抱きついている状態になる。
お互いの動きが止まり膠着状態になると、レフリーが試合を止めて2人を立たせていく。
『ブレークっ・・・』
立ち上がる2人。スポーツビキニを気にしながらも構えると、レフリーが続行させる。
『ファイト!』
お互いが距離を置く展開になると、まさみは小刻みなジャブを放って距離を詰めようとすると、栄子が踏み込んでストレートパンチを放つ。
栄子の圧力に動きが止まるまさみ。
しかしミドルキックを放って脇腹に叩き込むと、続けて左右のパンチで前に出て行く。
栄子は腕でガードして耐えてから、重いパンチを放った。
バシッ・・バシッ・・
まさみの顔面を捉える栄子のパンチ。まさみは一瞬フラつくが、素早くガードを固めた。
ガードを固めるまさみに、栄子がハイキックを放つと、ガードの上からもダメージを与えていく。
更にお腹にパンチを放つと、まさみの表情が苦痛に歪む。
ドシュ・・ドシュ・・
続けてボディブローを放つ栄子。
「ぐっ・・」
ボディの連発にまさみがガードを固めるが、確実にダメージを大きくしていた。
更に膝蹴りをボディに叩き込む栄子。ガードしているまさみも、ガードする腕が赤くなる衝撃に苦しい展開に。
ロープ際に追い込んで膝蹴りを叩き込む栄子。
まさみも必死にガードを固めるが、栄子はまさみの意識をボディに向けさせておいてから、ハイキックを顔面に叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
完全にノーガードでハイキックを受けたまさみ。蹴られた瞬間、一瞬意識を飛ばしたような表情を浮かべるが、栄子に抱きついてダウンは免れた。
しかし栄子は無理矢理突き放すと、強烈なボディブローをお腹に叩き込んでロープ際に追い込んでいく。
ボシュ・・ドスッ・・・ドスッ・・
お腹を殴られて苦しいまさみ。時折マウスピースが口から顔を覗かしている。
苦し紛れに殴り返すまさみに、栄子は顔面狙いのパンチを放った。
バシッ・・
顔面を殴られてフラつくまさみ。更に栄子が顔面にパンチを続けて叩き込むと、まさみが鼻血を噴きだし流血戦になっていく。
呼吸が苦しくなるまさみも必死にローキックやパンチで攻めるが、栄子は受けては殴り返したりとまさみを追い込んだ。
堪らずタックルを仕掛けるまさみだが、栄子が両手で突き放す。
更にタックルを仕掛けるまさみだが、栄子が顔面にカウンターの膝蹴りを叩き込んだ。
バキィィィ・・・
鈍い音がリングに響くと、まさみはグッタリと俯せ状態にダウンする。
普通の試合だったらレフリーが止める所だが、レフリーは試合を止めずに続けられていく・・・。
栄子はグッタリ俯せで倒れるまさみに、サイドからボディにサッカーボールキックを叩き込む。
バシィィィ・・・
サッカーボールキックを受けて苦悶の表情を浮かべるまさみ。
栄子はバックマウントを取ると、抵抗できないまさみの後頭部などを殴りつけていく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
嫌がるように亀の体勢になろうとするまさみ。
髪を鷲掴みにしてまさみに上を向かせると、鼻から激しく出血して残酷感漂う光景に・・・。
上を向かせてノーガードにした所で、鼻を狙って拳を叩き込む栄子。
バキッ・・
これには激痛から必死に逃れようとするまさみ。
ここでレフリーがまさみの出血具合をチェックする為に、試合を止めていく。
『ここで、長沢まさみの出血をチェックする為、試合を中断します・・・』
リングアナのコールが流れると、栄子はコーナーに戻されていく。
まさみはリングドクターの西河史子にチェックを受けるが、続行可能と診断されてリング中央へ・・・。
栄子もコーナーから出てくると、試合は再開された・・・。
呼吸が苦しくスタミナ切れに見えるまさみに、栄子は距離を置いていく。
バシィィィィ・・・
ローキックから左右のジャブでまさみを攻め込む栄子。血飛沫をあげてフラつくまさみは、パンチを返すが有効打にはならない。
更に栄子のミドルキックが脇腹に叩き込まれると、まさみは苦悶の表情を浮かべて棒立ちになる。
白いスポーツビキニは赤く染まり、お腹などにも血が垂れ流れている状態のまさみ。
容赦なく栄子はローキックから左右のパンチで顔面を殴りつけてKO狙いをするが、まさみは虚ろな表情になりながらも立ち続けた。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
栄子は距離を置いてローキックで倒す作戦にすると、まさみの脚を狙っていく。
重いローキックの連発にまさみの動きが鈍くなる・・・。
もう太股など蹴られた部分が腫れてきているまさみ。
『倒せっ、倒せっ・・・』
観客席からは栄子に対してKOを期待する声が飛ぶ。
なかなか倒れないまさみをロープに押し込んでいく栄子。抵抗するまさみだがロープに押し込まれていく。
ロープに押しつけた栄子は、膝蹴りをボディに叩き込む。
ドシュ・・
「んぐっ・・」
これにはまさみは目を見開いてマウスピースを口から吐き出す。
血と涎の糸を引くマウスピースがマットに転がると、レフリーも試合を止めようとするが栄子がハイキックを側頭部に叩き込んでダウンを奪う。
『カンカンカンカン・・・』
ここで危険と判断したレフリーが試合を止めると、まさみは俯せ状態で倒れこんだ。
『勝者、大池栄子っ!』
リングアナのコールに栄子は片手を挙げられていく。
久しぶりの快勝に栄子は嬉しいとばかりに笑顔を浮かべるが、負けたまさみは地下リングで負けが続き、2007年は辛いものとなってしまった・・・。




第14試合

「選手入場っ・・・」
リングアナのコールにリングインするのは、黒いビキニに黒いリングシューズ姿のリアンディゾン。コーナーに進むと観客席に頭を下げて寄りかかっていく。
その対戦相手としてリングインするのは、グラビアタイトル王者の市河由衣。ピンク色のビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に頭を下げてコーナーへ進んだ。
日米グラビア対決として、星野亜希を潰したディゾン。熊多曜子との対戦も噂されていたが、女祭りの舞台でタイトルマッチが組まれる事となった。
体格差ではディゾンが上回るが、経験では由衣。しかしダンプとの対戦などの経験から強さを増しているディゾンだけに、試合の行方は予想不可能であるが、ここでリングアナがコールを始めた。
『日米グラビア対決・・・グラビアアイドルタイトルマッチを行います・・・』
コールに観客席からは大歓声がおきていく。
『青コーナー〜チャレンジャー、身長167p、上から86、60、88・・・リアン・ディゾン〜っ!』
コールを受けて片手を挙げていくディゾン。
『赤コーナー〜・・・チャンピオン・・・身長158p、上から83、55、80・・・市河〜由衣〜っ!』
そしてコールを受けて両手を挙げていく由衣。
『なお、この試合は特別試合として時間無制限三本勝負として行います・・・』
突然発表された3本勝負に戸惑う由衣。ディゾンも戸惑うが内心はアピールするのに良い機会とばかりに、由衣との試合展開を考えている様子。
由衣も3本勝負と言う事で、スタミナ配分も重要とばかりに試合を考えている様子・・・。
『カァーン!』
そして1本目のゴングが打ち鳴らされると、まずは距離を置いて睨み合いから始まったグラビアタイトルマッチ。
睨み合いから、ディゾンがボクシングスタイルの様にジャブを放ちながら距離を詰めていくと、由衣はガードを固める。
ただしプロレスルールだから顔面への素手パンチは反則だからと、由衣もレフリーにアピールはした。
距離が詰まると由衣が素早くタックルを仕掛けると、ディゾンはフロントスリーパーの体勢でキャッチする。
踏ん張りながらタックルで倒しにいく由衣。ディゾンも踏ん張るがテイクダウンを奪われてしまった。
素早く由衣がサイドポジションを奪うと、ディゾンは嫌がるようにグラウンド状態での膝蹴りで抵抗する。
抵抗するディゾンに、由衣は一気に立ち上がって距離を置くと、立ち上がるディゾンにドロップキックを放った。
バシィィィィ・・・
フラつくディゾンに続けてドロップキックを放つ由衣。
バシィィィ・・・
倒れるディゾンが立ち上がると、素早くフライングラリアットで試合のペースを握る由衣。
ヘッドロックで由衣が締め上げると、ディゾンはバックドロップで投げようとする。
しかし由衣がロープに脚を掛けて潰していくと、そのままフォールの体勢になった。
『ワン・・・ツー・・・』
まだディゾンもカウントを許すはずもなく返すと、由衣は身体を絡めるようにアナコンダスリーパーで締め上げた。
グラウンドの展開で体格差をカバーしようと由衣が攻め込む。藻掻くディゾンだが、何とか耐えているが由衣は締め続けた。
しばらくして技を解く由衣。ディゾンを起こしてからエルボースマッシュを叩き込むと、ロープに走ってからヒップアタックを叩き込む由衣。
バッシーン!
ヒップの直撃を受けてダウンするディゾン。由衣は素早くフォールした。
『ワン・・・ツー・・・』
しかしこれもディゾンは返していく。
返されたからとスリーパーで締め上げていく由衣。
締められるディゾンは、由衣の髪を掴んで引っ張ると技から逃れた。
これには由衣がレフリーに抗議するが、ディゾンは構わず喧嘩キックを叩き込んでいく。
ドシュ・・
「うぐっ・・」
お腹を押さえて苦しむ由衣に、ディゾンは左右の張り手を叩き込んでからボディスラムでマットに叩き付ける。
バッシーン!
「はうっ・・」
続けてストンピングで追い込んでいくディゾン。由衣は堪らず転がるに様にリング下に逃れようとするが、ディゾンは足首を掴んでリング中央へ。
嫌がる由衣に、一気にSTFを極めた。
グイッ・・
これには由衣は苦悶の表情を浮かべて苦しむ。必死にロープに逃れようと頑張ると、ディゾンが技を解いていく。
ロープを掴んで苦しそうな表情を浮かべる由衣。
ディゾンも呼吸を整えながら距離を詰めると、今度は伸びるようなミドルキックを由衣のボディに叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
トップロープを掴んで耐える由衣。
バシィィィィ・・・
更に太股にローキックが炸裂すると、由衣は堪らずタックルの様に抱きつきにいく。
しかしディゾンが組み付くのを許さずに張り手で攻めていくと、由衣は足元へ低空タックルを仕掛けた。
しかしディゾンがバックステップで逃れると、逆にサッカーボールキックを狙う。
バシィィィィ・・・
顔面へ容赦ない蹴りが炸裂する中、由衣は蹴り脚に組み付いた。
テイクダウンを奪う由衣だが、馬乗りの体勢を狙うがディゾンもなかなか許さない。
一気に馬乗りの体勢を狙うが、逆にパンチした手を掴まれると三角絞めを仕掛けられた。
ディゾンの意外な関節技に由衣は驚きと同時に身体を回転させてロープに逃れる。
『ブレークっ・・・』
ロープに身体が触れたからとレフリーが技を解かせると、由衣とディゾンは立ち上がっていく。由衣の表情に焦りの色が見える。
今度はディゾンが打撃スタイルで構えると、由衣との距離を詰めだした。
牽制の意味の掌打を出すが、由衣はガードせずに立っている。
その由衣との距離を詰めた瞬間、由衣が素早く裏拳を放った。
バキッ・・
由衣の拳がディゾンの側頭部を捉えると、ゆっくりとダウンするディゾン。
まさかの一撃に意識を朦朧とさせているのか、ディゾンは大の字になると由衣がフォールした。
『ワン・・・ツー・・・スリィィィィィ・・・』
突然の裏拳からのフォールにスリーカウントを奪われたディゾン。
『カンカンカンカン・・・勝者、市河由衣!』
1本目の勝者は由衣となったが、ディゾンはまだ余裕すら感じられた。
由衣は苦しそうな表情を浮かべてコーナーに戻ると、ビキニを気にしながら第2ラウンドのゴングを待つ。
『カァーン!』
休憩を置いてゴングが鳴らされると、第2ラウンドが開始された。
コーナーからは1本目を勝利した由衣と、負けたディゾンが前に進んでいく。
しかし由衣の方に疲れの色が見える中、ディゾンは距離を詰めた。
大振りの張り手を仕掛けるディゾン。由衣は避けるが手が出ない。
更にディゾンがローキックを放つと、由衣はローキックの蹴り足にタックルを合わせようとするが、組み付けない。
体勢の崩れた由衣にディゾンの膝蹴りが襲いかかる。
しかし由衣が組み付いていくと、そのままグラウンドの展開へ移行していく。
倒れると素早く腕を狙う由衣だが、ディゾンも引き抜いて転がるように距離を置いて立ち上がる。
そのディゾンにドロップキックを放つ由衣。
バシィィィ・・・
フラつくディゾン。蹴りを放った由衣が立ち上がろうとすると、逆にドロップキックを放った。
バシィィィ・・・
今度は由衣がダウンすると、ディゾンは起こしてヘッドロックで締め上げる。
グイッ・・
苦しい展開の由衣。ロープに振って反撃したいが、ディゾンも踏ん張って締め上げる。
一気に体勢を入れ替えてディゾンがニーリフトを叩き込むと、膝をバストに叩き込まれて悶絶する由衣。
胸を押さえて藻掻き苦しむ由衣に、ディゾンは髪を掴んで起こしていく。
そのままコーナーに押し込んでいくと、胸を押さえる由衣の喉元に水平チョップを叩き込むディゾン。
バッシーン・・・バッシーン・・・
「あうっ・・・ああっ・・・」
喉元への強烈なチョップ攻撃に悶える由衣。白い肌が変色する程の衝撃にダメージを増やしていた。
由衣も意地になって水平チョップを返すが、ディゾンの勢いにコーナーに押し込まれたままチョップ攻撃でダメージを増やしていく。
更にはディゾンが逃げ場のない由衣の膝を狙ったローキックを叩き込む。
バシィィィ・・バシィィィ・・・
ローキックの連発に嫌がる由衣。ロープを掴んではレフリーにロープをアピールすると、レフリーはディゾンを離した。
コーナーから出る由衣だが、脚へのダメージから動きが鈍い。
その由衣に、ディゾンは拳を固めてジャブで牽制する。
シュ・・
しかしレフリーが素手での顔面パンチは反則だからと注意すると、ディゾンは踏み込んでローキックを放った。
バシィィィィ・・・
「痛いっ・・」
堪らず悲鳴をあげる由衣。
痛がる由衣に、ディゾンはミドルキックを脇腹に叩き込んでは痛めつけていく。
バシィィィ・・・
「あうっ・・」
苦し紛れにタックルを仕掛ける由衣。しかし脚へのダメージからスピードもなく、逆にフロントネックロックで締め上げられた。
グイッ・・
苦しい展開の由衣。会場内からはグラビア界の日米決戦に歓声が起きていく。
身体を揺さぶりながら逃れようとする由衣。
汗で滑って技が解けると、由衣は一瞬の隙を狙った逆さ押さえ込みを狙った。
しかしディゾンが許さずに藻掻くと、振り向きながらエルボースマッシュを由衣の側頭部に叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
エルボーを受けてマットに崩れ落ちる由衣。
その由衣の両足を抱え込むディゾンは、一気にステップオーバーして逆エビ固めで痛めつける。
グイ・・
「んああぁぁぁぁぁぁ・・・痛いぃぃぃぃ・・・・」
由衣の悲鳴がリング上に響き渡る。ディゾンがしっかりと腰を落として痛めつけていく。
必死にロープに手を伸ばす由衣。ビキニからバストが飛び出しそうになるも、構わず痛さから逃れようと必死の様子。
レフリーもギブアップのチェックをはじめた。
『市河っ、ギブアップ?』
レフリーの問いかけに耐える由衣。
「ノォォォォォォ・・・ノォォォォォォ・・・・」
泣き出しそうな声でギブアップを拒む由衣。
「ギブしなさいよ、ギブアップは?」
ディゾンも意地悪く問いかけるが、由衣は耐えていく。
耐えるからとディゾンが技を解くと、立ち上がってから力を込めてストンピングを叩き込む。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
蹴られては藻掻き苦しむ由衣。
更に足四の字固めで足殺しをしていくディゾン。
グイッ・・・
「んあああああぁぁぁぁぁ・・・・」
またもリングに響き渡る由衣の悲鳴。
レフリーは由衣にギブアップの確認をするが、由衣は耐えていく。
「ノォォォォォ・・・ノォォォォォ・・・・」
ディゾンの足四の字固めにギブアップ寸前状態の由衣。
耐える由衣にディゾンはまたも技を解くが、今度は由衣が立ち上がるのを待った。
由衣がフラフラしながら立ち上がると、狙いをつけてローキックを叩き込む。
バシィィィ・・・
「あうっ・・・」
痛めつけられた足を狙われて苦しい由衣。
バシィィィ・・・
「はあん・・・」
更に顔面へのハイキックにマットに崩れ落ちる由衣。
グッタリする由衣に、ディゾンはゆっくりとフォールした。
『ワン・・・ツー・・・スリ・・・』
しかし由衣はカウントギリギリで返すと、動けずに呼吸を荒げている。
その由衣を見つめながらディゾンが立ち上がると、観客席に向かって肘をアピールしてから、飛び上がってバストにエルボードロップを叩き込む。
グニュ・・・
「いやああぁぁぁぁ・・・・」
胸への鋭い一撃に由衣が絶叫すると、ディゾンは髪を掴んで起こしていく。
バシィィィ・・・
フラフラの由衣に、ディゾンはローキックを叩き込むと、堪らずダウンする由衣。
グイッ・・
由衣を起こしていくディゾン。しかし由衣も意地になってタックル気味にコーナーに押し込んでいくが、そのあとが続かない。
更に由衣の背中にチョップを叩き込むディゾン。コーナーで崩れ落ちる由衣。
俯せで倒れている由衣が必死にロープを掴んで立ち上がると、狙ったようにディゾンが顔面にサッカーボールキックを叩き込む。
バッシーン!
その一撃にグッタリとする由衣。
「決めるよ〜!」
ディゾンが片手を挙げてアピールすると、由衣をコーナー近くに仰向けにしてからトップロープに登ると、一気に全体重をかけたフットスタンプを叩き込んだ。
ドシュ・・
「んぐっ・・ホゲェェェェェェ・・・」
堪らず口から豪快に反吐を噴き上げる由衣。
ディゾンは吐瀉物を気にして、由衣の顔面を踏みつけてフォールする。
『ワン・・・ツー・・・スリィ・・・』
しかし由衣が薄れているはずの意識の中、ディゾンのフォールを返していく。
由衣の頑張りに観客席から大歓声が送られると、ディゾンは髪を鷲掴みにして起こした。
朦朧とした意識の由衣に対して、ディゾンは非情とも言えるバックドロップでマットに叩き付ける。
バッシーン!
受け身も取れずに失神状態になる由衣。
その由衣を俯せにすると、ディゾンは片手を振り回しながらアピールしてから、一気にキャメルクラッチの体勢に持ち込んだ。
グイッ・・・
容赦なく上半身が反らされていくと、由衣は真上を向く形で極められていく。
レフリーが由衣にギブアップの確認をするが、ギブアップの意思表示がない・・・と言うよりも、由衣は口は押さえられてギブアップ出来ずに、意思表示が出来なかった。
揺さぶり掛けるディゾンに、泣き出す由衣。
チャンピオン由衣も、あまりの攻めと激痛に泣き出すと、レフリーが危険と判断してゴングを要請した。
『カンカンカンカン・・・2本目、勝者リアン・ディゾン!』
ディゾンが片手を挙げてアピールすると、由衣は腰に手を回してグッタリしている。
レフリーが続行できるかチェックするが、由衣はレフリーに肩を借りてコーナーに進んだ。
コーナーに座り込む由衣。対してディゾンはコーナーに寄りかかると、反対コーナーの由衣を睨み付けている。
黒服が由衣にペットボトルを手渡して水分補給をさせている中、ディゾンが3本目のゴングを要求した。
『カァーン!』
そして3本目のゴングが鳴らされると、ディゾンはコーナーから飛び出していく。
対して由衣はコーナーで座り込んだままの状態。観客席からはブーイングと歓声が入り交じっている。
コーナーから出ない由衣に対して、ディゾンは踏み込んで強烈なサッカーボールキックを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・・バシィィィィ・・・
容赦ないバストへのサッカーボールキックにグッタリと倒れ込む由衣。
更に顔面にサッカーボールキックが炸裂すると、失神寸前に追い込まれていく。
レフリーが試合を止めるか迷う中、ディゾンは由衣をリング下に転がして落とした。
リング下でグッタリとする由衣を、ディゾンは髪を掴んで起こしていくと、近くの鉄柵に振って叩き付けた。
ガッシャーン!
音を立てて鉄柵に叩き付けられて崩れ落ちる由衣。
ディゾンは片手を挙げてアピールするが、観客席からはブーイングと歓声が混ざる状態。
鉄柵に寄りかかった状態の由衣は虚ろな目をして呼吸を荒くしている。
ディゾンはブーイングに対しては怒った表情を浮かべると、走り込んで由衣の額にステップキックを叩き込む。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
これにはグッタリと倒れ込む由衣。そしてゆっくりと距離を置くディゾン。
レフリーがリング下に降りると、由衣の試合続行の意思確認をすると、由衣は続行をアピールしている。
ディゾンはビキニを気にして直してから、レフリーの指示通り距離を置くと、構えて由衣を睨み付けた。
由衣がフラフラしながらも立ち上がると、レフリーはリング上に戻っていく。
ディゾンはエルボースマッシュを叩き込むと、由衣は踏ん張ってパンチをお腹に返した。
これには観客席から拍手が送られていくが、ディゾンもグーパンチを額に叩き込んでは由衣の動きを止めていく。
額を殴られてフラつく由衣だが、負けずにディゾンの顔面にグーパンチを叩き込むと、ディゾンも意地になって殴り返す。
ゴキッ・・バキッ・・
殴り合いになる中、いきなり由衣が組み付いて逆さ押さえ込みを仕掛けた。
上手くディゾンの両肩が床に付くが、ここは場外だからカウントが入らない・・・。
ディゾンも条件反射で返していくが、先に起きると由衣を近くの鉄柱に叩き付けた。
ゴキィィィ・・・
「んあぁぁぁ・・・」
鉄柱攻撃を受けてフラフラする由衣。
しかし意地を見せてディゾンを鉄柱にお返しとばかりに叩き付けて返す由衣。
ゴキィィィ・・・
「ああぁぁぁ・・・」
鉄柱に額から叩き付けられて悲鳴をあげるディゾン。
すると、ディゾンは怒って由衣の髪を鷲掴みにして鉄柱に額を叩き付けていく。
ゴキッ・・バキッ・・
「いやあぁぁぁぁ・・・・」
絶叫する由衣。鉄柱への攻撃に額が割れて流血戦になっていくと、傷口を狙ってディゾンは鉄柱に叩き付けていく。
流血して更にダメージを大きくした由衣は、顔面を真っ赤にしながら耐えるが、ディゾンは構わず鉄柱攻撃で痛めつけてからリング上に上げていった。
無理矢理起こしてヘッドロックで締め上げるディゾン。
マットに血を垂らしながらも、由衣は踏ん張るとロープにディゾンを振っていく。
ディゾンがロープから戻ると、苦しそうにしながらもヒップアタックで攻め込む由衣。
バシィィィ・・
ヒップアタックを受けてダウンするディゾン。
「フォール!」
すると素早く由衣がフォールした。
『ワン・・・ツー・・・』
しかしディゾンも返すと、由衣は立ち上がって近くのトップロープに登っていく。
「決めるぞぉぉぉぉ・・・」
片手を挙げて観客にアピールする由衣。
観客席が盛り上がる中、由衣は飛び上がってボディプレスを仕掛けた。
ドシュ・・
「んあぁぁぁぁぁぁ・・・・」
しかしディゾンは冷静に膝を立てて、由衣のボディに突き刺した。
お腹を押さえて藻掻き苦しむ由衣。
口をパクパクして苦しむ由衣に、ディゾンは片手を挙げて立ち上がると、両足を抱えてステップオーバーした。
逆エビ固めをガッチリと極めたディゾン・・・。
腰を落として完全にギブアップ狙いのディゾン。
由衣はロープに手を伸ばすが届かず、試合のダメージからマットを叩いている。
『市河っ、ギブアップ?』
レフリーも由衣にギブアップの確認をすると、由衣は絶叫していく。
「いやああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
激しくマットを叩きながら絶叫する由衣。
ディゾンが揺さぶりかけると、由衣が泣き叫びながらギブアップを口にした・・・。
「ギィ、ギブアップ・・・ギブゥゥゥゥゥ・・・・」
マットを叩きながらギブアップした由衣。
レフリーがディゾンを止めると、ここでゴングが打ち鳴らされた。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、ここで新チャンピオンのディゾンが誕生した。
『勝者、リアン・ディゾン!』
コールを受けると、ディゾンは片手を挙げて観客にアピールすると、足元でグッタリする由衣のビキニに手を掛けた。
「グラビアのタイトルマッチなら、お客さんにも楽しんでもらわないと・・・」
容赦なくディゾンにビキニブラジャーを剥ぎ取られる由衣。
マットに俯せになっているが、ビキニを剥ぎ取られてトップレスに・・・。
リングドクターが由衣の傷口の応急処置をしていく中、ディゾンはレフリーにチャンピオンベルトを腰に巻かれると、剥ぎ取った由衣のビキニを高々と挙げてリングを後にした。
引き上げる途中、観客席にビキニを投げ込むサービスも忘れないディゾン。
対して、王座陥落してしまった由衣は、担架に乗せられてリングを後にするのであった・・・。




第15試合

『試合の準備が終わるまで、今暫くお待ちください・・・』
リングアナが観客にアナウンスする中、リングでは黒服達がロープに蛍光灯を輪ゴムを利用して留めていた。
コーナーには蛍光灯を束ねてガムテープで巻いた物が置かれていく・・・、そう地下プロレス初の蛍光灯デスマッチの準備が進められていた。
リングサイドには、観客席に蛍光灯が割れた時の破片が飛散しない様にと、透明のビニールシートが用意された。
『選手・・・入場っ!』
リングアナがコールすると、花道から姿を現したのは沖菜恵。芸能活動停止状態で、地下プロレスのリングだけが活動の場となっている恵は、地下プロレスで数々の残酷な試合を経験してきたが、地下プロレス初となる蛍光灯デスマッチの初めてのチャレンジャーとしてリングインする事になった。黒いビキニに黒いリングシューズ、肘と膝には白いサポーターが巻かれている。
緊張した表情で一礼すると、足元に蛍光灯の束ねた凶器のあるコーナーで対戦相手を待った。
その恵の対戦相手として姿を現したのは、今夜2試合目のダンプ松元。流石に蛍光灯デスマッチでダンプ松元と闘うとあっては、恵の緊張が急に高まっていく。
観客席を威嚇する様に竹刀を振り回すと、ダンプはリングインして片手を挙げてアピールした。
『第15試合・・・地下プロレス初となります蛍光灯デスマッチ、時間無制限一本勝負を行います・・・』
リングアナのコールに興奮していく観客席。
『青コーナー〜・・・身長156p、上から84、59、85・・・沖菜〜恵〜っ!』
コールを受けて一礼していく恵。既に今夜の試合は、地下プロレス初の蛍光灯デスマッチだから、残酷な展開の生け贄にされる事を感じている様子・・・。
『赤コーナー〜・・・身長163p、体重127s・・・ダンプ松元〜っ!』
そしてダンプがコールを受けると、片手を挙げてアピールしていく。反対コーナーの恵を睨み付けるが、もう逃げ場もない恵は完全に生け贄であった。
『今夜の蛍光灯デスマッチについては、蛍光灯を使用する凶器攻撃は認められます。ただし目や口などに刺す行為は即反則負けとなります・・・またギブアップ、レフリーストップ、ドクターストップのみで決着をつけます!』
リングアナから説明が行われると、ゴングが要請された・・・。
『カァーン!』
ゴングと同時に恵は距離を置いていく。
ダンプはゆっくりと距離を詰めるが、素早く恵が距離を置く。
上手くダンプの背後に回り込むと、恵はローキックから低空ドロップキックを放っていく。
バシィィィ・・・
しかしダンプはダウンせずに仁王立ちになると、恵は素早く立ち上がってエルボースマッシュで攻め込む。
余裕で恵のエルボーを受けるダンプ。
逆にダンプが恵の腕を掴むと、そのまま蛍光灯のあるロープに振ろうとする。
しかし恵が踏ん張って耐えると、喧嘩キックで反撃を試みる。
更にダンプが蛍光灯のあるロープに振ろうとすると、恵は踏ん張るが苦悶の表情を浮かべている。
ボシュ・・
「おらあぁぁぁ・・・」
踏ん張る恵のボディにパンチを叩き込むダンプ。
「ぐふうっ・・コホッ・・コホッ・・」
お腹に力を入れていなかった恵は、ボディへの衝撃に咳き込んでは苦しんだ。
その恵を蛍光灯の待つロープに振ろうとするダンプ。
しかし恵がまたも踏ん張りを見せては耐えていくと、観客席からは歓声とブーイングが起きていく。
ダンプは一瞬笑みを浮かべると、ラリアットを放った。
シュ・・・
またも恵が避けると、組み付いて蛍光灯のあるロープに押し出そうとするが、体重差のあるダンプを押し出す事が出来ない。
逆に力ずくで引き離されると、一気にラリアットが叩き込まれた。
バシィィィィィ・・・
これには豪快にダウンしていく恵。
大の字状態で喉元を押さえて苦しむ恵の髪を鷲掴みにするダンプ。
グイッ・・
「ううっ・・・」
苦しむ恵。苦しむがお腹にパンチを叩き込んで抵抗していくが、ダンプは構わずロープに振った。
パァーン!
「んあああああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
ロープに振られた恵は、ロープに固定された蛍光灯に激突して大きな音と共にダウンしていく。
地下プロレス初の蛍光灯デスマッチ。そして蛍光灯が割れるとダンプは片手を挙げてアピールした。
恵はフラつきながらも立ち上がると、ダンプが狙った様にラリアットを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
「ああんっ・・・」
マットに叩き付けられる恵。まだ蛍光灯は割れたが破片が柔肌を傷つけていない。
恵が手を伸ばすようにして立ち上がると、ダンプは近くのロープから蛍光灯を持ち出すと、恵の脳天に叩き付けた。
パァーン!
「きゃああぁぁぁぁぁぁ・・・」
絶叫する恵。しかし粉々に砕けた部分でダメージを受ける事もなく、衝撃だけのダメージで済んでいる様子。
更にロープに押し出すと、恵の背中で蛍光灯が割れた。
パァン!
「いやああぁぁぁぁ・・・」
これには背中が傷つけられて悲鳴をあげる。
ビキニだから白い柔肌が露わになっているだけに、傷つけられた素肌から流れ出す赤い血が残酷感を挙げていく・・・。
更にボディスラムの様に抱え上げるダンプ。恵は蛍光灯の散らばるマットに叩き付けられるとばかりに恐怖心に怯えている・・・。
「おらあぁぁぁぁぁ・・・」
「いやあぁぁぁぁぁ・・・」
ダンプの声と恵の声が交錯するリング上。ダンプは恵の身体を砕けた蛍光灯の上に落としていった。
バシィィィィ・・・
「きゃああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
絶叫する恵。背中に割れた蛍光灯が刺さっては、白い柔肌を傷つけていく。
悲鳴をあげて痛がる恵にストンピングで痛めつけてから、髪を鷲掴みにして起こしていくダンプ。
今度はコーナーに押し込んでいくと、近くの蛍光灯を振り下ろして脳天に叩き付けるダンプ。
パァーン!
「いやあぁぁぁぁぁ・・・」
脳天に蛍光灯を叩き付けられて、粉々になって蛍光灯を浴びて悲鳴をあげる恵。
コーナーから動かない恵に、ダンプは割れた蛍光灯を持ち出すと、ビキニの上からバストに突き刺していく。
グサッ・・
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁ・・・痛い、痛い、痛いっ・・・」
バストに割れた蛍光灯を突き刺されて絶叫する恵。
黒いビキニブラジャーだから流血したのか見えづらいが、恵の悲鳴から傷つけているのは間違いない。
更にビキニの上から突き刺すダンプ。
「やめてぇぇぇぇ・・・いやあぁぁぁぁ・・・」
胸への激痛に悲鳴をあげていく恵。
『ダンプ、もっとやれぇぇぇぇ・・・』
『ビキニなんて取ってしまえ!生乳を蛍光灯で抉ってやれ!』
更なる残酷な期待をする観客達が叫ぶと、ダンプは片手を挙げてアピールする。
しかし次の瞬間、恵がコーナーから飛び出すようにダンプにグーパンチで抵抗すると、続けて喧嘩キックを放った。
だがダンプはニヤリと笑みを浮かべると、喉元を掴んでコーナーに押し戻すと、片手を挙げてビキニブラジャーを剥ぎ取った。
「いやあぁぁぁぁぁ・・・」
堪らず悲鳴をあげる恵。
ビキニを剥ぎ取られると、傷つけられた乳房が露わになる。
トップレスの恵に、ダンプは喧嘩キックをお腹に叩き込むと、恵は両手をお腹に添えるようにして咳き込んだ。
「ゴホッ・・ゴホッ・・」
その恵の髪を掴んで上を向かせると、ダンプは乳房に割れた蛍光灯を突き刺した。
グサッ・・
「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・痛い、痛い、痛いぃぃぃぃぃ・・・・」
絶叫する恵に構うことなく、ダンプは髪を放さずに乳房を蛍光灯で抉って痛めつけていく。
あまりの激痛に恵の目からは涙が流れ落ちていくが、トップレス姿の恵のバストから血が流れ落ちていくシーンに観客達は大歓声をあげていく。
「いくぞぉぉぉぉ・・・」
ダンプは更にアピールすると、乳房を抉っては観客達を楽しませた。
あまりの激痛に恵はギブアップの言葉を口にする・・・。
「ギブアップ・・・ギブゥゥゥゥゥ・・・ギブアップ!」
しかし・・・レフリーはギブアップを認めずに試合は続けられる事に・・・。
「レフリー、ギブって言ってるでしょ、本当に止めて、お願い・・・」
哀願する恵だが、レフリーもダンプも試合を止めようともせず、逆にエキサイトしていくリング上。
トップレス姿の恵をコーナーから出していくダンプ。
近くのロープに両腕を絡めて磔状態にしていくと、蛍光灯を持ち出していく。
そして恵の脳天に叩き付けると、またも粉々に砕け散る蛍光灯。
パァーン!
「んあぁぁぁぁ・・・」
恵は悲鳴をあげるだけで逃れる術もない。
更に蛍光灯の束を持ち出しては、グッタリする恵のバストに叩き付けていくダンプ。
パァーン!
「あああああぁぁぁ・・・」
蛍光灯の束が音を立てて砕け散ると、観客席からは歓声が、恵からは悲鳴が漏れた・・・。
乳房や背中などを傷つけられてグッタリする恵。
ダンプは砕けた蛍光灯の破片をリング中央に集め出した。その光景を見て恵は恐怖を覚える・・・。
リング中央に蛍光灯の破片が集められると、ダンプは恵をロープから解放して、ボディスラムの体勢で抱え上げていく。
「いっ・・いやっ・・・やだ・・やめてぇぇぇぇ・・・」
恵はダンプの考えている事を悟り、必死に哀願する・・・。しかしダンプはニヤリと笑みを浮かべると、叫んでいった。
「いくぞぉぉぉぉぉ・・・」
ダンプの言葉に観客席が盛り上がった。
『やっちまえぇぇぇぇぇ・・・』
『いいぞぉぉぉぉ・・・』
観客席の反応を楽しむかのようにして、ダンプは恵を蛍光灯の破片の中央へ向かって投げつけた。
バァァァァン・・・
「いやああぁぁぁぁぁぁ・・・」
絶叫する恵だが、ダンプは構わず続けて起こしてはボディスラムで叩き付けた。
「あああああぁぁぁ・・・」
背中に蛍光灯の破片が突き刺さり血が流れ出す恵だが、ダンプに続けて叩き付けられて傷つけられていく。
スポットライトの光に恵の全身が異様な輝きを見せる中、何度も蛍光灯の破片に叩き付けられて恵は失神寸前状態に追い込まれていた。
ビキニショーツとリングシューズ、そしてサポーターのみで全身血だらけにされていく恵。白い柔肌は既に赤く血に染まっている。
「決めるぞぉぉぉぉ・・・」
ダンプは片手を挙げてアピールすると、ロープに走って勢いをつけると、蛍光灯の破片の上に仰向けになる恵にダイビングボディプレスで圧殺した。
バシィィィィィ・・・
ダンプの巨体に押し潰されて失神する恵。その瞬間、レフリーがゴングを要請した。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、ダンプは失神した恵の髪を掴むと、近くの蛍光灯の束を置いてから、俯せ状態にして額を押しつけた。
グッタリ失神している恵。その恵の後頭部を踏みつけていくダンプ。
ゆっくりと体重が掛けられていくと、蛍光灯が砕け散った。
パァーン!
その美しい顔までも蛍光灯の餌食にされた恵。額が切れて流血状態になると、ここでダンプはガッツポーズを取ってリングを後にした。
対して、恵は顔までも蛍光灯の餌食にされて失神していると、リングドクターなどが急いで応急処置をして、控え室に担架で運び出すのであった。
地下プロレス初の蛍光灯デスマッチは、こうして幕を閉じたのであった・・・。




第16試合

蛍光灯デスマッチで使われた蛍光灯の破片が除かれていくリング上。
今度は黒服達がリングに持ち込むのは、有刺鉄線ボード。ニュートラルコーナーに一枚ずつ設置されていくと、リングアナがコールした。
『デスマッチ第2弾・・・選手入場!』
リングアナのコールに観客席が盛り上がる中、リングに向かって花道を進むのは後藤有希子。大きなバストを白いビキニに包み、リングシューズも白にしてリングインしていく。初めての有刺鉄線ボードに緊張した表情を浮かべるが、コーナーに寄りかかって対戦相手を待った。
その有希子の対戦相手としてリングインするのは、キャリー西野。片手にパイプ椅子を持って威嚇する様にリングインすると、片手を突き上げてアピールした。
男性相手のデスマッチに有希子が怯える様子を見せるが、黒服達がリングから逃さない・・・。
『第16試合・・・有刺鉄線ボードデスマッチ、時間無制限一本勝負・・・青コーナー〜・・・身長160p、上から94、56、83・・・後藤〜有希子〜っ!』
コールされると、観客席からは一斉に見事なグラビアアイドルボディに歓声が送られていく。また同時に、この迫力のボディが有刺鉄線に傷つけられて赤く染まる事を期待して・・・。
『赤コーナー〜・・・キャリー〜西野〜っ!』
両手を突き上げてアピールするキャリー。観客からはドミネーションを期待する声援が送られていた。
『カァーン!』
早くもゴングが打ち鳴らされると、まずは距離を置いていく両者。
有希子も姿勢を低くしたりとタックル狙いの様にしていくが、飛び込まずにキャリーとの距離を測っていく。
一方、キャリーは軽くジャブ気味に拳を振り回すと、距離を詰めて組み付こうとする。
ビキニに包んだバストを揺らしながら構える有希子。
バシィィィ・・・
「イタッ・・」
いきなりキャリーのローキックが炸裂すると、有希子の表情が苦痛に歪む。
更にローキックを叩き込むキャリー。
バシィィィ・・・
「イタッ・・」
またも痛がって逃げる有希子。
しかし有希子が踏み込んで逆襲のローキックを叩き込む。
バシッ・・
蹴られて睨み返すキャリー。
そのキャリーに続けてローキックを叩き込む有希子。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
「いい根性しとるやんけ!」
キャリーが叫ぶと、蹴られながらも髪を掴んでヘアーホイップでマットに叩き付けた。
バッシーン!
「きゃああぁぁぁぁぁ・・・」
有希子の悲鳴が響き渡るリング上。
続けて自慢のバストへキャリーはストンピングを叩き込む。
グニュ・・グニュ・・
「あんっ・・・ああんっ・・いやっ・・・ああっ・・」
胸への蹴りにダメージを受けて悶える有希子。
グイッ・・
「痛いっ・・」
髪を鷲掴みして悲鳴をあげる有希子を起こしていくキャリー。
すると、コーナーの有刺鉄線ボードを睨み付けてからハンマースルーで叩き付けようとするキャリーだが、有希子も踏ん張って有刺鉄線ボードは耐える。
逆に逆さ押さえ込みの様にキャリーをフォールの体勢に持ち込む有希子。
しかしレフリーがフォールしない・・・。
「レ、レフリー・・フォール?」
有希子が叫ぶが、レフリーはカウントせずに有刺鉄線ボードを使ってKOしないといけないと囁いた。
「き、聞いてないわよ・・・そんなルール・・・」
有希子は有刺鉄線の恐怖に身体を震わせる中、キャリーがバランスを崩して逃れた。
キャリーは有希子を起こしていくと、今度はボディスラムでマットに叩き付けると、ストンピングで痛めつける。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
「いくでぇぇぇぇ・・・・」
ストンピングを叩き込みながらキャリーがアピールすると、一気に有希子を俯せにして必殺技のキャメルクラッチを極める。
グイッ・・
上半身を容赦なく反らされて激痛に藻掻く有希子。
ビキニからは94pのバストが飛び出しそうな中、キャリーのキャメルクラッチが有希子の身体にダメージを与えていく・・・。
顎に手を掛けられて、悲鳴も上げられずにただ痛めつけられていく有希子。
『キャリー、キャリー、キャリー・・・』
観客席から大きなキャリーコールがおきると、キャリーは技を解いていく。
技を解かれてグッタリとする有希子。すると、キャリーは油断した所へ更にキャメルクラッチで揺さぶりかけた。
グイッ・・グイッ・・
揺さぶられて涙ぐむ有希子。
キャリーは自らの必殺技に満足しているかの表情を浮かべると、技を解いていく。
またも有希子はグッタリとしているが、キャメルクラッチの連続に立ち上がれない。
その間に、キャリーは有刺鉄線ボードをコーナーから持ち出すと、リング中央に投げつけた。
「さあ、いくでぇぇぇぇ・・・」
キャリーが叫ぶと、グッタリしている有希子をパワーボムの体勢で抱え上げる。
しかし走り込む様にすると、ランニング式パワーボムで一気に背中から有希子を有刺鉄線ボードに叩き付けた。
バシィィィィ・・・
「いやああぁぁぁぁぁ・・・・・・・」
絶叫する有希子。背中を有刺鉄線で傷つけられて、その激痛に悲鳴をあげた。
更にキャリーは起こしていくと、ボディスラムの体勢で抱え上げてから、またも有刺鉄線ボードに落としていく。
バッシーン!
「きゃああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
またもリング上に響き渡る有希子の悲鳴。早くも傷つけられた素肌からは、血が流れ出している・・・。
悲鳴をあげている有希子を横目に、キャリーは近くのコーナーポストカバーを外して金具を剥き出しにしていく。
すると、有希子は背中から血を流しながらも立ち上がると、キャリーの背後からラリアットで襲いかかった。
バシィィィィ・・・
背中にラリアットを受けてフラつくキャリーだが、すぐさま反転するとエルボースマッシュを叩き込んだ。
バキィィィィ・・・
頬に肘を受けて口の中を切った有希子。血飛沫をあげてダウンすると、キャリーは髪を鷲掴みにして起こしていく。
「いくでぇぇぇぇ・・・」
キャリーがアピールすると、抱きつくようにして有希子のバストの感触を楽しんだ後、抱え上げてから一気に落とす・・・そう、股間を膝で打ち抜く残酷技のプッシークラッシャーを炸裂させた。
ゴキィィィィ・・・
「ふぎぃぃぃぃぃぃぃ・・・・」
股間を強打されて、有希子はあまりの衝撃に涙を流しながら悲鳴をあげた。
キャリーが放すと股間を押さえたままグッタリする有希子。
「よっしゃあぁぁぁぁぁぁ・・・」
キャリーが片手を突き上げてアピールすると、有刺鉄線ボードに有希子を起こしてからボディスラムで叩き付ける。
バシィィィィ・・・
「んあああぁぁぁぁぁ・・・・」
背中を有刺鉄線で切り裂かれて絶叫する有希子。
更にキャリーがもう一枚の有刺鉄線ボードを持ち出すと、有刺鉄線ボード上で藻掻く有希子に有刺鉄線ボードを乗せていく。
そしてロープに走ると、勢いよく飛び上がって有刺鉄線ボードに飛び乗っては、有刺鉄線ボードフットスタンプを叩き込んだ。
グサッ・・・
「いやああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
絶叫する有希子。
今度はビキニに包まれたバストにも容赦なく有刺鉄線の棘が傷つけると、白いビキニに赤いシミが浮かびあがった。
有刺鉄線ボードを有希子から離すと、有希子は胸などを押さえては苦しんでいる。
グイッ・・
その苦しむ有希子を無理矢理起こしていくと、キャリーは近くの剥き出しになったコーナーの金具に近づける。
「い、いや・・・いやあぁぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげで嫌がる有希子。
「いくでぇぇぇぇぇ・・・・」
しかしキャリーは構わず有希子の額を金具に打ちつけた。
ゴキッ・・バキッ・・ゴキッ・・
「ひいぃぃ・・・痛いぃぃぃぃ・・・いやあぁぁぁぁ・・・」
絶叫する有希子。早くも額が割れて顔面を血に染めていく。
流血状態でもキャリーは続けて額を金具に叩き付けると、有希子の顔面が真っ赤に染まった。
94pのバストが作り出す見事な胸の谷間にも、額から流れ出す赤い血が流れ込んでいた。
大流血状態の有希子だが、キャリーは容赦なく場外に落としていく。
キャリーはリング下で有希子の髪を鷲掴みにすると、今度は鉄柱に額を叩き付けた。
ゴキィィィィ・・・
「ひいぃぃぃぃぃ・・・」
血飛沫をあげて悲鳴をあげる有希子。
リングサイドの観客達からも、キャリーの極悪ヒール攻撃と、有希子の流血に驚きの声が上がっている。
更に鉄柱攻撃が続くと、有希子は危険な状態に追い込まれていく・・・。
すると、キャリーは近くからチェーンを持ち出すと、有希子の首に巻き始めた。
そしてトップロープに掛けてから、リング上からチェーンを引き出した。
「絞首刑開始〜っ!」
キャリーがチェーンを引っ張ると、リング下で苦悶の表情でチェーンを掴む有希子。
「ううっ・・うぐっ・・・ううっ・・・ああっ・・・」
大流血状態での絞首刑に、有希子は意識を失いかけていた。
更にキャリーがチェーンを引くと、有希子は座った状態から立たされていく。
「ううっ・・・うっ・・・」
喉元をチェーンで締め上げられて悲鳴もあげられない有希子。
更にチェーンが喉元を締め上げると、有希子は股間から激しく異臭を放つ液体を放った。
白いショーツから激しく吹き出す液体。
そして有希子のチェーンを掴んでいた手がダラリと下がると、ここでレフリーが危険と判断してゴングを要請した。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音にチェーンを放すキャリー。
場外では大流血状態で失神した有希子。グッタリと俯せ状態で、口からは下をダラリと出している。
キャリーはゆっくりと場外に出ると、失神している有希子のビキニを剥ぎ取りだした。
赤く染まったビキニブラジャー。そして黄色く染まりかけたショーツ。
全裸状態にすると、剥ぎ取ったビキニを観客席に投げ込んでから、片手を突き上げて控え室に消えていくキャリー。
一方、全裸にされた有希子は、リングドクターに応急処置を受けてから担架で運ばれるのであった・・・。




第17試合

『選手入場っ・・・』
リングアナのコールにリングインするのは、高端愛と石河梨華。共に白いビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、片手を挙げてアピールした。ただ今夜2人の挑むタッグマッチは、有刺鉄線ボードデスマッチ。ニュートラルコーナーには既に有刺鉄線ボードが2枚と、凶器などが置いてある。
ただし、今夜は完全に生け贄にされるだけのマッチメークだと観客も見飽きていると言うのではと言う配慮から、今夜の対戦相手はOプロから特別に参戦させた美女2人であった・・・。
Oプロでグラビアアイドルとして活躍している高辺あいと、女優として売り出している仲山恵の2人だった。
あいは白いビキニに白いリングシューズ、恵も同じく白いビキニにリングシューズ姿。早くも美女4人のデスマッチに会場は興奮していく・・・。
『青コーナー〜・・・身長153p、上から78、55、80・・・高端〜愛〜っ!・・・身長155p、上から83、59、84・・・石河〜梨華〜っ!』
コールを受けて一礼していく愛と梨華。
『続きまして・・・赤コーナー〜身長165p、上から85、61、88・・・高辺〜あい〜っ!・・・身長167p、上から87、60、86・・・仲山〜恵〜っ!』
コールが終わると、ここでルール説明が始まった。
『ルールを説明します・・・リング上にある有刺鉄線ボードを使用した攻撃は全て認められ、コーナー等に公式凶器として有刺鉄線竹刀、五寸釘、チェーン等がありますが、それらを使った攻撃も全て有効となります・・・・KO、ドクターストップ、レフリーストップ、ギブアップにより試合決着は着ける事となります・・・』
まさかのOプロからの有刺鉄線マッチ参戦。年末の女祭りだからと、Oプロ特別に参戦させたのだが、あいと恵は有刺鉄線攻撃の恐怖を抱えてのゴングを待つことになった。
愛と梨華は先発は愛で決めたらしく、青コーナーでは愛が身体を動かしている。対して赤コーナーでは、緊張気味のあいを制して恵が先発を買って出た。
『カァーン!』
ゴングが打ち鳴らされると、まずは距離を置いていく2人。
体格差から愛は距離を取りながらタイミングを計っているが、恵は踏み込んでミドルキックなど打撃を放つ。
冷静に距離を保つ愛だが、恵も踏み込んではミドルキックから左右の掌打と放っていく。
ガードする愛だが、腕に掌打が叩き込まれると苦しそうな表情を浮かべた。
堪らず胴タックルの様に組み付くと、恵が体格差から首相撲の体勢から膝蹴りを狙うが、愛がバランスを崩させてグラウンド状態に持ち込んだ。
愛が上からギロチンチョークを狙うが、軽量な愛を跳ね返していく恵。
しかしサイドポジションを奪っては押さえ込む愛。
格闘技戦みたいなスタートから始まった有刺鉄線ボードデスマッチ・・・恵はロープに足を伸ばすと、梨華が素早く恵の足を踏みつけていく。
「レフリーィィ・・・ズルイでしょ!」
反対コーナーからはあいが叫ぶが、梨華は構わず全体重を掛けて踏みつけると、レフリーは梨華を注意していく。
レフリーが愛と恵を離していくと、睨み合いが続くリング上。
今度は恵がローキックで下から攻め込むと、愛の脚に音を立てて炸裂していくローキック。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
「イタッ・・痛いっ・・」
ローキックが続けて炸裂すると嫌がる愛。
嫌がる愛にエルボースマッシュからボディスラムを狙って抱え上げる恵。
『いけぇぇぇぇ・・・有刺鉄線地獄に叩き落とせ!』
愛のドミネーションを期待する観客から歓声が送られると、恵もコーナーの有刺鉄線ボードに視線を送る。
すると、その有刺鉄線ボードに愛を叩き付けるべく近づくと、コーナーから梨華が飛び出してドロップキックでバランスを崩させて愛を助け出した。
有刺鉄線地獄に落とされなかった愛は、立ち上がる恵にドロップキックを放つと、続けてジャンピングニーパッドを顔面に叩き込んでダウンを奪った。
倒れた恵のバストにストンピングを叩き込むが、恵も立ち上がっていく。
立ち上がるとグーパンチを愛に叩き込んだ。
ゴキッ・・
顔を殴られて動きの止まる愛。
すると、恵はコーナーのあいに合図を出すと、愛の髪を掴んでコーナーに連れ込むと、あいに膝を出させて顔面を叩き付けてタッチした。
バキィィィ・・・
「ああああぁぁっ・・・」
堪らず悲鳴をあげて座り込む愛。恵はタッチしたが愛の背中にストンピングを叩き込んだ。
グイッ・・
その愛にヘッドロックを仕掛けて締めていくあい。
しかし身長差を利用して愛がバックドロップを仕掛けると、あいの身体は弧を描いてマットに叩き付けられた。
バッシーン!
後頭部からマットに叩き付けられ受け身が上手く取れず、意識を朦朧とさせるあい。
すると、愛がコーナーの梨華にタッチしていく。
梨華はリングに入ると、勢いをつけて低空ドロップキックを放ってあいを痛めつけた。
バシィィィィ・・
「痛いぃぃぃぃ・・・」
堪らず転がりながら悲鳴をあげるあい。
更に梨華がサッカーボールキックをヒップなどに叩き込んでは痛めつけていくと、あいはロープを掴んでレフリーにアピールした。
レフリーは梨華を離していくと、あいがフラつきながら立ち上がる。
距離を詰める梨華に、身長差を利用してハイキックを放つが梨華が避けると、逆に張り手を受けて動きが止まった。
更に左右のボディブローをお腹に受けて苦悶の表情を浮かべるあい。
フラつくあいに、梨華はボクシングスタイルの様にして、あいの顔を殴り始めた。
バキッ・・バキッ・・
決して綺麗なフォームでないが、梨華の顔面攻撃があいを襲う。
あいも嫌がって張り手を返すが、梨華も簡単には負けられないと殴り続けた。
バキッ・・・バキッ・・ゴキッ・・
顔を殴られ続け手が出なくなるあい。コーナーでは恵がタッチを要求した。
『タッチ・・・タッチ・・・』
恵の声にコーナーに逃れようと藻掻くあいだが、梨華が勢いのあるキチンシンクをボディに叩き込むと、あいはお腹を押さえ込んでダウンした。
ダウンしたあいに、梨華はロープに走って勢いをつけてから容赦ないお腹へのサッカーボールキックを叩き込む。
バシィィィィ・・・
「グボッ・・」
お腹を蹴られてグッタリするあい。苦しむあいを横目に、梨華は両手を叩いては観客を煽った。コーナーでは愛がリング周辺の凶器を見回している。
グイッ・・
「立ちなさいよ・・・ほらっ!」
梨華があいを無理矢理起こしていくと、コーナーに立てかけてある有刺鉄線ボードに視線を送った。
「いくよぉぉぉぉぉぉ・・・」
梨華がアピールすると、フラフラのあいをハンマースルーでコーナーの有刺鉄線ボードに振ろうとした。
しかし、あいも有刺鉄線の恐怖に踏ん張ると逆にラリアットを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
「くっ・・ううっ・・・」
喉元に腕を叩き込まれてフラつく梨華。しかし不完全だった為に大きなダメージではないが、あいは一気にコーナーに逃れて恵にタッチした。
恵はコーナーから飛び出すと、梨華との距離を測りながらジャブ気味の顔面へのパンチを放っていく。
バシッ・・バキッ・・・
「あうっ・・くっ・・・」
体格差から殴り合いになると苦しい梨華。梨華も殴り返すが恵の勢いが押していた。
恵は梨華を有刺鉄線ボードのあるコーナーに追い込もうと少しずつ前に出る。
バシッ・・バキッ・・
梨華の背中に有刺鉄線ボードが迫ると、恵は喧嘩キックで一気に押し込もうと狙った。
しかし、梨華が喧嘩キックのタイミングを計ると、受け流してバックから押し込んだ。
「えっ・・・」
一瞬、恵の表情に焦りが・・・更に梨華は背後から腰へ喧嘩キックを叩き込むと、恵が有刺鉄線ボードに叩き付けられた。
グサッ・・
「ああああぁぁぁぁぁぁ・・・」
リング上に響き渡る恵の悲鳴。咄嗟に手を出したが、手のひらが有刺鉄線の棘で傷つけられて、痛さに絶叫する恵。
更に梨華がDDTを炸裂させると、脳天から叩き付けられてダメージを大きくする恵。
グッタリと大の字になっていると、梨華はロープに走って勢いをつけてフットスタンプをボディに叩き込む。
ドシュ・・
「グホッ・・・」
堪らず口をパクパクさせてお腹を押さえる恵。
すると、梨華は愛にタッチしていく。
バシッ・・
タッチすると、愛は走り出して勢いをつけると、立ち上がろうとする恵の顔面にドロップキックを叩き込む。
バシィィィィ・・・
またも倒れ込む恵に、愛は勢いをつけてサッカーボールキックを顔面に叩き込んだ。
バキィィィィ・・・
鋭いサッカーボールキックに、恵は意識を失いかけてグッタリと俯せにダウンした。
意外な試合展開に観客席は盛り上がりを見せる中、コーナーからあいが飛び出して恵を助け出そうとする。
しかし反対コーナーからは梨華が飛び出しては、あいにエルボースマッシュで動きを止めると、愛に合図を送ってダブルのブレンバスターで投げつけた。
バッシーン!
「いやああぁぁぁ・・・」
堪らず悲鳴をあげるあい。しかし懸命に立ち上がると、愛に組み付いてコーナーに押し込んでいく。
体格差から押していくと、有刺鉄線ボードに愛を押しつけた。
グサッ・・
「んあぁぁぁぁ・・・・」
堪らず悲鳴をあげる愛。背中の白い素肌が有刺鉄線で傷つけられると、血が流れ出した。
しかし梨華が背後からあいを捕まえると、逆に髪を鷲掴みにして有刺鉄線ボードに叩き付けた。
グサッ・・
「イヤあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
あいの悲鳴がリング上に響き渡る。その悲鳴で恵が立ち上がろうとすると、梨華と愛が反対側の有刺鉄線ボードに振って叩き付けた。
グサッ・・
「痛いぃぃぃぃぃ・・・」
背中から有刺鉄線ボードに叩き付けられて悲鳴をあげる恵。
フラつきながら有刺鉄線ボードから逃れたあい。白い素肌が有刺鉄線で傷つけられて痛々しいが、梨華と愛は構わず痛めつけていく。2人でバックに回ると、容赦なくバックドロップでマットに叩き付けた。
バッシーン!
これにはあいは大の字状態になると、梨華が足四の字固めを極めた。
グイッ・・
「ああああっ・・・あぁぁぁぁぁぁ・・・・」
脚関節を極められて悲鳴をあげるあい。
あいを助け出そうと恵が背中から血を流しながら前に出ると、愛が喧嘩キックからジャンピングニーパッドを叩き込む。
バキィィィ・・・
フラつく恵だが、体格差では負けていないとばかりに倒れずにラリアットを叩き込むと、愛の顔面を直撃してダウンを奪った。
更に髪を掴んで起こしていくと、ボディスラムの体勢で抱え上げた。
そのまま走り込んで有刺鉄線ボードに投げつける恵。
グサッ・・
「んああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
背中から有刺鉄線ボードに投げつけられて悲鳴をあげる愛。
愛が悲鳴をあげていると、恵は梨華にストンピングを入れてあいを助け出した。
技を解いた梨華が立ち上がると、恵がハイキックを顔面に叩き込む。
バシィィィ・・・
堪らずロープに倒れかかる梨華。更に恵のハイキックが顔面を襲うと、梨華がドラゴンスクリューで逆襲した。
「んあっ・・」
慣れないドラゴンスクリューを受けて、恵は膝にダメージを負って悲鳴をあげた。
倒れ込むと、膝を押さえて痛がっている、梨華は容赦なく膝へストンピングからヒップドロップと痛めつけて、場外に落としていった。
リング上ではあいが1人に対して、梨華と愛が2人と言う対決になると、流石にあいの動きが止まる。
そのあいを少しずつ追い込んでいく愛と梨華。
愛はコーナーから有刺鉄線竹刀を持ち出すと、あいに有刺鉄線ボードに押し出されたお返しとばかりに、有刺鉄線竹刀を振り回していく。
「や、やめて・・・やめてぇぇぇぇ・・・酷い・・・・」
リング上を逃げ回るあいは、隙を見てリング下に逃れようとした。
しかし梨華が髪を鷲掴みにして捕まえると、愛がお腹に有刺鉄線竹刀をフルスイングした。
グサッ・・
「きゃあああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
またも響き渡るあいの悲鳴。白いお腹の肌が有刺鉄線の棘で傷つけられていくと、赤い血が流れ出す。
更に梨華が倒してからキャメルクラッチの体勢に持ち込むと、あいに上を向かせてアピールした。
「いくよぉぉぉぉぉ・・・」
梨華の叫び声に観客席が盛り上がると、愛が有刺鉄線竹刀をあいの脳天に押しつけた。
グサッ・・
「ああああああああっ・・・」
あいの悲鳴が響き渡ると、可愛らしい表情を赤い血が染めていく。傷つけられて出血していくあい。
更に愛が有刺鉄線竹刀を擦り出すと、あいは両足をバタバタと激しく動かしながら悲鳴をあげる。
「いやあああぁぁぁ・・・やああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
流血が酷くなって顔面が真っ赤になっていくあい。初めての流血戦がデスマッチ、それも有刺鉄線の餌食とは残酷な展開。
流れ出す血が胸元にも流れて、白いビキニを赤く染めていく・・・。
『いいぞぉぉぉぉ・・・もっとやれぇぇぇぇぇぇ・・・』
『ヒールでもやっていけるんじゃね〜か!』
梨華と愛のヒールファイトぶりに歓声がおきると、愛は有刺鉄線竹刀以外にも五寸釘を手にした。
観客席に五寸釘をアピールすると、あいの額に突き刺した。
グサッ・・
「あああああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
激しいあいの悲鳴が響き渡るリング上。あいはあまりの激痛に泣き出している。
リング下では膝を押さえた恵がリング上の状況に驚いた表情を浮かべて、必死にリングに戻ろうとしている。
しかし、あいは泣きながらギブアップを口にした・・・。
「ぎ、ギブ・・・・ギブアップ・・・・もうやめてぇぇぇぇぇ・・・」
あいがギブアップしてもレフリーは試合を止めないと、あいは更に泣き叫ぶ。
「ギブアップ・・・ギブアップぅぅぅぅ・・・・」
泣き叫ぶあいに、梨華は口を押さえるようにキャメルクラッチを極めていく。
グイィィィィ・・・
「これが地下プロレスなのよ、甘くはないのよ!」
梨華が痛めつけながら叫ぶと、愛は有刺鉄線ボードを用意した。
梨華が技を解くと、大流血状態のあいをボディスラムで有刺鉄線ボードに叩き付けると、続けて愛が飛び上がってフットスタンプをあいのお腹に叩き込んだ。
ボシュ・・・
「ホゲェェェェェェ・・・・」
勢い良く口から反吐を噴き上げるあい。
口から反吐を噴き上げて失神状態に追い込まれると、愛はもう一枚の有刺鉄線ボードを持ち出そうとする。梨華も手伝う形で有刺鉄線ボードをあいの身体の上に乗せてサンドウィッチ状態にすると、リング下から上がろうとする恵を捕まえていく。
しかし恵もあいが大流血させられて怒って、近くの有刺鉄線竹刀を持ち出して愛に叩き付けた。
バキッ・・
「痛いっ・・・」
有刺鉄線竹刀で叩かれて悲鳴をあげる愛。しかし梨華が恵にチョークスリーパーで締め上げる。
体格差があるが、ダメージから恵がダウンするとグラウンド状態でのアナコンダスリーパーに移行して締め上げていく。
頸動脈が締められて恵は藻掻くが意識を失いかけている・・・。
藻掻く恵の手がダラリとすると、失神してしまった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
完全に失神KO状態となりレフリーがゴングを要請して鳴らすと、梨華は技を解いてから立ち上がってガッツポーズをする。
愛も梨華と握手すると、いつもはドミネーションの餌食となっていた2人が、今夜はデスマッチ慣れから慣れないOプロ軍団を血祭りにあげたのであった・・・。
試合が終了すると、黒服達が急いで有刺鉄線ボードを移動させて、大流血状態で失神しているあいを応急処置して担架に乗せていく。
また恵も担架で運ばれて試合は終わりを告げるのであった・・・。




第18試合

『選手入場っ・・・』
コールが始まると、リングインしていくのは乙羽。黒ビキニに黒リングシューズ姿でリングインすると、観客席に向かって一礼していく。
グラビアで売っていたが、結婚からグラビアは封印したが、特に芸もなく地下プロレスに参戦させられていた。
その乙羽と今夜対決するのは、グラビアクイーンの熊多曜子。黒ビキニに黒リングシューズ姿でリングインすると、乙羽を睨み付けてからコーナーに進んだ。
かつて対決した事もある2人。曜子が勝利しているが、今夜は喧嘩マッチと言う事てで組まれた一戦。曜子も地下プロレスでのプロレスマッチでは戦績をあげているだけに、喧嘩マッチやデスマッチの経験も積んでいかないといけないと言う事で、かつてのグラビアクイーンの乙羽との喧嘩マッチが組まれた。
手にはオープンフィンガーグローブを着けられてゴングを待つ2人。安全の為にマウスピースを口に入れられると、リングアナがコールを始めた。
『グラビア系ファイトクラブマッチ・・・青コーナー〜・・・身長157p、上から89、59、85・・・乙羽〜っ!』
コールを受けて一礼していく乙羽。コーナーに寄りかかると、曜子を睨み付けた。
『赤コーナー〜・・・身長164p、上から92、56、88・・・熊多〜曜子〜っ!』
コールを受けて一礼していく曜子。コーナーに戻ると、ウォーミングアップを始めてゴングを待った。
『カァーン!』
そしてゴングが打ち鳴らされると、まずはコーナーから飛び出して距離を詰めていく両者。
まずは曜子が小刻みのジャブを放ちながら距離を詰めると、乙羽もパンチで抵抗する。
乙羽が飛び込むと、曜子が膝のカウンターを狙うが踏み込みが甘く決まらない。
構えながら距離を詰めていくと、乙羽が大振りのパンチで攻め込む。
しかし曜子はガードを固めると、逆にカウンターのパンチを顔に入れた。
バシッ・・
顔にパンチを受けて動きが止まる乙羽。
更に曜子が首相撲の体勢に持ち込むと、乙羽は必死にボディにパンチを入れて抵抗する。
バシッ・・バシッ・・
脇腹を殴られて苦悶の表情を浮かべる曜子。
しかし左右に揺さぶって膝蹴りを狙いたいが、乙羽も組み付いて押し込んでいく。
無理に膝蹴りを狙うと、バランスを崩してグラウンド状態になる曜子と乙羽。
乙羽がポジションを移動させてサイドポジションで押さえ込もうと狙うが、曜子も体勢を入れ替えようと必死。
サイドポジションを奪った乙羽は、そのまま肩口と股間に手を回して押さえ込むが、この先が続かない。
曜子も動きが止まるが、押さえている乙羽が有利な体勢。
一気に馬乗りを狙いたい乙羽が、体勢を入れ替えようとすると曜子が返して離れた。
その瞬間、お互いが立ち上がると、殴り合いが始まった。
バキッ・・バシッ・・
踏み込んでお互いの顔面を狙った殴り合い。
曜子の拳と乙羽の拳が、互いに相手の顔に叩き付けられると、観客席からは大歓声が起きていく。
バシッ・・バシッ・・バシィィィ・・・
意地になって顔を殴りつける姿は、ある意味で女の喧嘩と言うに相応しい光景。
殴り合う展開も、次第に曜子が押し出していく。
乙羽の手数が減り出すと、次第に曜子の拳が炸裂する数が多くなる。
頬が腫れだしている乙羽。
堪らずタックル気味に組み付こうとするが、曜子がフロントスリーパーでキャッチして締め上げていく。
締められて苦しい展開の乙羽。
曜子が締め上げると、乙羽は必死に逃れようと藻掻いている。
その乙羽に、曜子が鋭い膝蹴りを叩き込むと、乙羽の身体がマットに沈んだ。
身体をくの字にしてダウンする乙羽。お腹に決まった膝蹴りが苦しく、マウスピースが口から飛び出してダウンする。
苦悶の表情を浮かべて苦しむ乙羽。曜子はゆっくりと狙いを定めると、ヒップに蹴りを叩き込む。
バシィィィィ・・・
「あんっ・・」
堪らず悲鳴をあげる乙羽。
更に曜子がヒップへ蹴りを入れると、乙羽は悲鳴をあげて痛がっている。
バシィィィ・・・
「ああんっ・・」
『熊多っ、熊多っ、熊多っ!』
観客席から曜子に声援が送られていくと、曜子も興奮して乙羽を仰向けにして馬乗り体勢に持ち込んだ。
バキッ・・
「痛いっ・・」
顔面に拳を叩き込む曜子。悲鳴をあげて嫌がる乙羽。
更に勢いあるパンチの連打が乙羽の顔面に叩き込まれていくと、必死に乙羽も抵抗していく。
「いやっ・・いやあぁぁぁぁ・・・」
マウスピースが入っていない口からは悲鳴をあげながらも抵抗する乙羽。
手をバタバタと激しく動かしていると、指が曜子のビキニに掛かった。曜子も殴るのに夢中で気がつかないと、ブラジャーが剥ぎ取られてトップレスに・・・。
『いいぞぉぉぉ・・・乙羽っ!』
『熊多もやり返せ!』
観客席が曜子のトップレスシーンに興奮した歓声をあげると、曜子がトップレスと言う事に気がついた。
一瞬戸惑うも、お返しとばかりに乙羽のビキニを剥ぎ取った。
剥ぎ取ったビキニを投げつけると、更に殴り続ける曜子。
バキッ・・バシッ・・バシッ・・
抵抗が少なくなる乙羽。
すると曜子が立ち上がってから、グラウンド状態の乙羽の顔面を飛び込んで踏みつけた。
グニュ・・
「ああんっ・・」
まるでヴァンダレイシウバの顔面踏みつけ処刑みたいなシーンが展開されるリング上。
更に曜子が顔面を狙って踏み込むと、乙羽は失神寸前状態に・・・。
『熊多っ、熊多っ、熊多っ!』
観客席からのコールに興奮状態の曜子は、更にお腹にフットスタンプを叩き込む。
ドシュ・・
「ほっ・・ホゲッ・・・」
乙羽が口から胃液を吐き出すと、そのままグッタリとしてしまった。
レフリーが試合を止めないと、曜子は乙羽をサンドバックの様にサッカーボールキックを叩き込んでいく。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・バシィィィ・・・
92pのバストを揺らしながら乙羽を痛めつけていく曜子。もう試合は決まっているのは明らかだが、残酷なシーンに観客席は盛り上がりを見せている。
グイッ・・
「立ちなさいよ・・・ねぇ!」
エキサイトしている曜子は、乙羽の髪を鷲掴みにして無理矢理に起こしていくと、近くのコーナーに寄りかからせていく。
口から涎を垂れ流している乙羽の両腕をトップロープへ、脚はセカンドロープに絡ませて倒れないようにしていくと、片手を挙げてアピールする曜子。
ボクシングの様に構えると、曜子のワンツーが乙羽の顔面に炸裂していく。
バシッ・・バシッ・・
激しく鼻血が飛び散っていくリング上。
「あうっ・・・」
乙羽が呻き声をあげているが、曜子はエルボースマッシュも叩き込んだりしては痛めつけていく。
足元には血飛沫が飛び散り、更に曜子の白い肌には返り血が・・・。
抵抗できない乙羽が危険だからと、ここでやっとレフリーが試合を止めるゴングを要請した・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に曜子が離れると、乙羽は意識を朦朧とさせている。顔は腫れて激しい出血。リングドクターがリングに上がって乙羽の応急処置をする中、曜子はレフリーに手を挙げられていくのであった。
『勝者、熊多曜子っ!』
喧嘩マッチに激勝した曜子。しかし相手が乙羽だったからと言う見方もある中、デスマッチへの挑戦も視野に入れられていくのであった・・・。


第19試合

『選手入場っ・・・』
リングアナのコールにリングインするのは、夏河純と保田美沙子。白いスポーツビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に一礼していく。早くも盛り上がる観客席。
その対戦相手として姿を現したのが、樹下優樹菜と今夜がデビュー戦の山木紗衣。本名での地下プロレス参戦で、更にデビューを年末の女祭りデビューと言う事と、グラビアにも挑戦しているだけありグラビアアイドルとして十分なボディの持ち主で、今夜は黒いビキニ姿でのリングイン。
優樹菜も黒いビキニ姿で白黒対照的なタッグマッチになりそうな予感のタッグ戦。
『青コーナー〜・・・身長160p、上から85、59、85・・・夏河〜純〜!・・・身長162p、上から82、60、85・・・保田〜美沙子〜っ!』
コールを受けて笑顔で観客席にアピールする純と美沙子。
『赤コーナー〜・・・身長165p、上から85、58、88・・・山木〜紗衣〜っ!・・・身長168p、上から88、58、86・・・樹下〜優樹菜〜っ!』
コールを受けると両手でガッツポーズでアピールする紗衣と優樹菜。
コールが終わると、両チームとも先発を決めるために囁き合うと、まずは今夜デビュー戦の紗衣が、そして純がコーナーに立った。
『カァーン!』
ゴングが打ち鳴らされると、いきなり静かにしていた紗衣が気勢をあげてダッシュする。
「おらあぁぁぁぁ・・・」
気勢をあげて純に向かうと、いきなり喧嘩キックを放っていくが純が避けると、紗衣は青コーナーを蹴りつける形で自爆した。
しかし勢いに驚く純に、更に左右の大振りの張り手で向かっていく紗衣。
バシッ・・バシッ・・
張り手を受けてフラつく純だが、タックル気味に組み付いていく。
押し込まれてロープ際にもつれる両者。
ロープ際で膝蹴りで攻め込む純だが、紗衣は苦悶の表情を浮かべるも慣れないプロレスに戸惑っている様子。
『ブレークっ・・・』
縺れているからとレフリーが両者を離すと、ここで睨み合いの展開になっていく。
いきなり紗衣がドロップキックを放つが自爆すると、純がストンピングで攻め込んだ。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
「痛いっ・・イタタッ・・・」
堪らず紗衣が悲鳴をあげると、純は髪を掴んで起こしていく。
しかし紗衣もお腹へパンチを叩き込んでいくと、続けて股間へアッパーを叩き込んだ。
ゴキッ・・
「ふぎっ・・」
股間への衝撃に純の動きが止まる。
「反則でしょ反則!」
コーナーからは美沙子がレフリーにアピールすると、レフリーが紗衣に注意していく。
『股間へのグーパンチは反則だぞ!』
レフリーの注意に紗衣が表情を曇らせると、反対コーナーからは優樹菜が拍手を送っていく。
「喧嘩に反則も何もないんだよ、もっとやっちゃえ!」
更に紗衣がヘッドロックで締め上げてから、額にグーパンチを叩き込むと、レフリーは更に注意していく。
紗衣に技を解かせると、今度は純が怒って股間を前蹴りで蹴り上げた。
ゴキィィィ・・・
「はぐうっ・・」
これには紗衣は両手で股間を押さえ込んでダウンすると、純は股間を押さえながら美沙子とタッチした。
タッチした美沙子は、股間を押さえる紗衣の足を取ると、一気に足四の字固めで攻め立てる。
グイッ・・
「痛いぃぃぃぃ・・・ああああああああっ・・・」
初めて受ける足関節技に絶叫する紗衣。
両手でマットを叩いて激痛をアピールすると、股間へのダメージを心配した優樹菜がコーナーから飛び出した。
バシィィィ・・
「おらあぁぁぁ・・・」
優樹菜は美沙子にストンピングを入れて技を解かせると、紗衣をコーナーに呼び込んでいく。
紗衣と優樹菜もタッチすると、優樹菜は美沙子との距離を詰めた。
ノーガード状態で美沙子に詰め寄ると、いきなり喧嘩キックをお腹に叩き込んだ。
ボシュ・・
「ぐふうっ・・」
お腹を押さえる美沙子に、優樹菜は髪を掴んでボディに膝蹴りを叩き込む。
ドシュ・・
「グエッ・・」
これにはお腹を押さえたまま座り込む美沙子だが、目の前の優樹菜のお腹にパンチを叩き込んで抵抗する。
バシッ・・バシッ・・
「効かないんだよ!」
優樹菜は吐き捨てるように美沙子に言うと、髪を掴んで起こしていく。
驚きの表情を浮かべる美沙子の頬にグーパンチを叩き込む優樹菜。
ゴキィィィ・・・
「いやああぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげる美沙子。これにはレフリーが反則の注意をすると、優樹菜はレフリーに構わず片手を振り回してはグーパンチをアピールする。
更に額にグーパンチを叩き込むと、美沙子は悲鳴をあげてダウンしていく。
ダウンしたからと許す優樹菜ではなく、馬乗り状態になって殴り始めた。
バキッ・・バキッ・・
しかしレフリーが反則だからと離していくが、美沙子は顔へのパンチ攻撃でダメージを受けてなかなか立ち上がれない。
レフリーはニュートラルコーナーに優樹菜を離していくと、美沙子はフラつきながら立ち上がった。しかし頬など腫れだしている。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に試合は再開されるが、動きの鈍くなる美沙子。
距離を詰めてくる優樹菜に、美沙子は反撃しようとグーパンチを放った。
ゴキッ・・
美沙子のグーパンチが優樹菜の顔面を捉えるが、優樹菜はニヤリとして呟いた。
「上等じゃないのよ!」
優樹菜の言葉に立ちすくむ美沙子。
コーナーでは紗衣が膝を出して待っていると、優樹菜は美沙子の髪を鷲掴みにしてコーナーに連れて行く。
そしてコーナーで待つ紗衣の膝に美沙子の額を叩き付けた。
「おらあぁぁぁ・・」
「いやああぁぁ・・」
悲鳴をあげてコーナーにグッタリする美沙子。優樹菜は紗衣とタッチすると、2人でコーナーでボッコボコに蹴りまくる。
反対コーナーから純が飛び出して助け出そうとするが、レフリーが純を押さえていくと、純はレフリーに抗議した。
「ちょっと、あれって反則でしょ!・・・止めてよ!」
レフリーが純を押さえる間にも、美沙子はコーナーで蹴り続けられてグッタリとしている。
紗衣が顔に足を押しつけると、美沙子は両足をバタバタさせて藻掻き出す。
首投げから座った状態の美沙子の背中にサッカーボールキックを放つ紗衣。
バシィィィィ・・・
サッカーボールキックにグッタリする美沙子。
その美沙子を俯せにしてから、紗衣がキャメルクラッチを極めていく。
グイッ・・
上半身を反らされて苦しい美沙子。更に優樹菜がコーナーから飛び出すと、美沙子のバストへノーガードキックを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
胸に強烈な蹴りを受けて苦しむ美沙子だが、紗衣も技を解かないから逃げられない・・・。
グイグイと揺さぶり痛めつけていく紗衣。
苦しむ美沙子を助けようと純がコーナーから飛び出すと、ロープに走って勢いをつけて紗衣の顔面に喧嘩キックを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
「イッタ〜・・・」
堪らず紗衣が技を解くと、美沙子は俯せのままグッタリとしている。
紗衣も顔面への喧嘩キックに痛がっていると、美沙子は四つん這いになってコーナーにタッチを求めていく・・・。
「タ・・タッチ・・・」
しかし、美沙子の逃れた先は青コーナーではなく、赤コーナーの優樹菜の方向だった。
「誰にタッチしてんだよ、馬鹿!」
優樹菜がコーナーから蹴りを入れると、美沙子は仰向けにダウン状態に追い込まれてしまった。
紗衣が美沙子を捕まえて起こしていくと、優樹菜はコーナーポストのカバーを外して金具を剥き出しにしていくと、紗衣に合図する。
優樹菜が金具をアピールするが、紗衣が躊躇うと優樹菜が膝を出してアピールした。その優樹菜の膝に美沙子の額を叩き付けてタッチする紗衣。
美沙子は反対コーナーの純に手を伸ばすが、当然ながら届くはずもない・・・。
優樹菜は純にアピールする様に美沙子の顔面をトップロープに押しつけると、そのままロープに顔面を擦りつけて痛めつけていく。
ギュ・・ギュギュ・・・
「ああああああああああああっ・・・」
堪らず美沙子が絶叫する。
更に紗衣に合図してからロープに擦りつけては痛めつけると、顔面を押さえてフラフラしている美沙子に紗衣とサンドウィッチハイキックで顔面を蹴ってダウンを奪った。
グッタリして俯せ状態から動けない美沙子を、優樹菜は反対コーナーの純を挑発するように後頭部を踏みつけてアピールすると、美沙子を反対コーナーに振っていく。
コーナーに激突するように倒れ込む美沙子の手をタッチして純がリングインすると、怒って走り込んでエルボースマッシュを叩き込んでいく。
バキィィィ・・・
更に蹴りからコーナー串刺しの膝蹴りと攻め込んでいく。
優樹菜が勢いに押されるが、カウンターのグーパンチを叩き込んだ。
ゴキィィィ・・
「あぐうっ・・」
顎にグーパンチを受けて崩れ落ちる純。
座り込む様にダウンする純の髪を掴む優樹菜は、起こしてからヘッドロックから顔面にパンチの連打。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
苦しい純だが、ここで密着してバックドロップで優樹菜を投げつけた。
これには驚く優樹菜。大の字状態で倒れると、純は素早くフォールした。
『ワン・・・ツー・・・』
しかしまだカウントスリーが取れるはずもなく、優樹菜が肩を浮かせる。
返されたからと座らせた状態からスリーパーで締め上げていく純。
苦悶の表情を浮かべる優樹菜。しかし髪を掴んでスリーパーから脱出した。
髪を押さえて抗議する純。しかし優樹菜がジャブの様な顔面パンチで黙らせると、紗衣にタッチした。
紗衣は左右の張り手からハイキックで純をダウンさせると、早くもフォール。
『ワン・・・ツー・・・』
しかし純が返していくと、髪を掴んで起こしてから膝蹴りをボディに叩き込んでから、フラつく純にエルボーを打ち込む。
更にコーナーに連れて行くと、優樹菜とツープラトンブレンバスターで投げつけていく。
バッシーン!
そのままフォールする紗衣。
『ワン・・・ツー・・・スリ・・・』
しかし純も返していく。しかし苦しい表情を浮かべていると、優樹菜が紗衣に合図すると、続けてツープラトンパイルドライバーの体勢に持ち込んでいく。
紗衣が純を抱え込んで逆さにして、優樹菜が足首を掴んでいると、一気にマットに脳天から叩き付けた。
バシッ・・
「あうっ・・・」
これには純がグッタリしていると、優樹菜と紗衣が2人掛かりでサッカーボールキックを全身に叩き込んでいく。
バシィィィ・・バシィィィ・・バシィィィ・・・
必死にロープに手を伸ばす純。そしてレフリーは試合権利のない優樹菜をコーナーに戻していく。
フラつきながら立ち上がる純。紗衣は至近距離からラリアットを叩き込むと、口から涎の飛沫を飛ばして大の字になる純。
『ワン・・・ツー・・・スリィィ・・・』
紗衣がフォールするが、これもギリギリで返す純。
返されたからと、紗衣は両足を抱え込んでから逆エビ固めを極めた。
グイッ・・・
「あああああああぁぁぁぁ・・・」
ロープに必死に手を伸ばして耐える純。
「ギブアップ?・・・ギヴァープ?」
紗衣は揺さぶり掛けてギブアップを狙っていく。
少しずつロープに逃げる純だが、泣きそうな表情を浮かべて耐えるが、苦しそう。
すると、反対コーナーからグロッキー状態だった美沙子が復活して紗衣に喧嘩キックを叩き込んで純を助ける。
しかし優樹菜も飛び出すと、自軍コーナーに連れ込んで美沙子の額をコーナーポストに叩きつけた。
ゴキッ・・
「ひいぃぃぃ・・・」
「乱入なんて生意気なんだよ!」
金具に容赦なく叩き付けられて、早くも額が割れて流血戦になる美沙子。
技を解かれた純だが、グッタリと俯せになっていると、紗衣は流血している美沙子に優樹菜とサンドウィッチラリアットでダウンさせた。
虚ろな目で仰向けになる美沙子。珍しい流血戦に観客席は大歓声を送っている中、今度は純を起こしていく紗衣。
フラフラしている純に、優樹菜とサンドウィッチハイキックで倒していく。
バシィィィィ・・・
強烈なハイキックとプレス攻撃に崩れ落ちていく純。
その純を無理矢理起こしてコーナーポストに額を叩き付ける優樹菜。
「仲良く流血なんてどう!・・・夏河っ!」
額を割られた純。美沙子共々白いスポーツビキニが赤く染まり出すと、純を紗衣が、美沙子を優樹菜がヘッドロックで締めて対角線コーナーに連れ出した。
「いくぞぉぉぉぉぉぉ・・・・」
優樹菜が叫ぶと、一気に紗衣と優樹菜は走り込んで純と美沙子の顔面同士を叩き付けた。
ゴキィィィィ・・・
「ああああっ・・・」
純と美沙子は悲鳴をあげてマットに崩れ落ちると、紗衣と優樹菜がフォールした。
『ワン・・・ツー・・・スリィィィィィ・・・・』
余裕のスリーカウント。ここで試合終了になると、紗衣と優樹菜がマイクを要求。
「お馬鹿お馬鹿って、馬鹿にしたってこのリングって喧嘩が強きりゃいいんでしょ!・・・可愛い子ぶってるアイドルなんて、これから私たちがリング上で制裁してやるから、覚悟しろよ!」
優樹菜が叫ぶと、マイクをマットに叩き付けて紗衣と共にリングを後にした。




第20試合

『選手入場っ・・・』
リングアナのコールにリングインするのは須野内美帆子。黄色いワンピース水着に黄色いリングシューズ。まるでレースクイーン時代のコスチュームの様なリングコスチュームでの登場に、早くも観客席が盛り上がっている。
コーナーに寄りかかる美帆子だが、今夜は年末の女祭り。このリング上で美帆子は生け贄にされる事など、まったく知らされていなかった。
枕商売など色々と噂が流れ、その為に迷惑した実力者達が、今夜美帆子を制裁しようと企画したこの一戦。地下プロレスでは試合経験、格闘技番組での司会などの経験から美帆子も気合いを入れていたが、次の瞬間絶望に変わることとなった・・・・。
花道から歩み出る巨体。そう対戦相手がBAKEMONOと知った瞬間、美帆子は全身を凍り付かせるのだった・・・。
2メートルに220sの巨体。あまりに圧倒的な体格差。しかし逃れる事は出来ない事は、美帆子は承知している・・・。何故なら、ここは地下プロレスのリング上・・・。
『特別ミックスドファイト・・・青コーナー〜・・・身長165p、上から83、58、85・・・須野内〜美帆子〜っ!』
コールを受けて一礼する美帆子。しかし足元が微かに震えている・・・。
『赤コーナー・・・身長203p、体重220s・・・BAKEMONO!』
コールを受けてコーナーで四股を踏むBAKEMONO。美帆子を見つめてニヤリとすると、美帆子は恐怖をおぼえた・・・。
『カァーン!』
早くもゴングが打ち鳴らされると、まずは距離を置く両者。
BAKEMONOはノーガード状態で手招きすると、美帆子が踏み込んでローキックを叩き込む。
バシィィィィ・・・
BAKEMONOの膝に炸裂するローキック。素人のローキックとしては効くのかも知れないが、今夜は女同士の試合でなく巨体のBAKEMONO。
更にローキックを叩き込むが、BAKEMONOは余裕の表情を浮かべている。逆に美帆子の蹴り足が痛そうにも見える。
「うらあっ!」
気勢をあげて左右のパンチを叩き込む美帆子。
しかしBAKEMONOの巨体には効かずに、逆に自らの拳が痛める結果に・・・。
手を気にしながら距離を置く美帆子は、続けてミドルキックを放つが、これもダメージを与えられない・・・。
ノーガードで受けているBAKEMONOがゴロリと寝転がると、余裕の表情で腕を伸ばしては関節技で来いとばかりに誘う。
これには美帆子が戸惑いの表情を浮かべるが、素早く腕拉ぎ逆十字固めを極めた。
細い身体から極める腕関節だが、一瞬BAKEMONOは苦悶の表情を浮かべるが、ここで叫んだ。
「チャバンハ、オワリネ・・・イッツァ、ショータイム!」
BAKEMONOの言葉に美帆子が焦ると、BAKEMONOは美帆子ごと持ち上げていく。腕を極めながら持ち上げられて焦る美帆子を、BAKEMONOは容赦なく変形パワーボムでマットに叩き付けると、美帆子は後頭部を打ち付けてグッタリと放してしまった。
BAKEMONOはゆっくりと立ち上がると、グッタリする美帆子にジャンピングボディプレスで押し潰す。
220sの巨体が美帆子のスレンダーな身体を押し潰すと、観客席からは歓声がおきた。
『いいぞぉぉぉぉBAKEMONO!』
『もっと痛めつけてやれ!』
巨大な肉の塊のボディプレスに悲鳴もあげられずに大ダメージを受けた美帆子。BAKEMONOが立ち上がると、身体を小刻みに震わせている。
グイッ・・
「タツンダヨ、マダマダオワラナイヨ!」
「はうっ・・」
その美帆子の髪を鷲掴みにして起こしていくBAKEMONO。そのままコーナーに押し込んでいく。
コーナーに寄りかからせる形にしてから、BAKEMONOはヒッププッシュで美帆子を押し潰す。
ボシュ・・
「ふぐうっ・・・ううっ・・」
220sの圧力にグッタリする美帆子。
更にヒッププッシュが炸裂すると、コーナーに崩れ落ちていく・・・。
崩れ落ちた美帆子の顔面を踏みつけていくBAKEMONO。両足をバタバタさせて藻掻き苦しむが、レフリーも観客も誰1人として試合を止めようとしない・・・。
「ああああああああっ・・・いやああぁぁぁ・・・やめてぇぇぇぇぇぇ・・・・」
美帆子の悲痛な叫びがリング上に響き渡る。
痛がる美帆子をおこすと、コーナーに押し込んでから強烈な張り手を叩き込むBAKEMONO。
バッシーン・・・バッシーン・・・
張り手が炸裂していくと、美帆子は強烈な衝撃に意識を飛ばしそうになるが、倒れる事を許されずにコーナーに押しつけられていく。
数発張り手が炸裂すると、美帆子は口の中を切って血飛沫を飛ばしていくと、黄色いリングコスチュームも赤く染まり出す。
更に髪を掴んではマットに投げつけて、倒れては起こされて投げられる展開に。美帆子は何も出来ずに投げつけられてはグッタリしていく。
バッシーン・・・バッシーン・・・
虚ろな目で天井を見上げる美帆子に、BAKEMONOはロープに走ってフライングボディプレスで圧殺した。
失神寸前状態の美帆子。両足をダラリと拡げて無抵抗状態になるが、BAKEMONOの攻めは止まらない・・・。
髪を掴んでおこすと、美帆子のグッタリとして表情を観客席に見せつける様に、四方に見せていく。
観客席からはスレンダー美女の圧殺ドミネーションに歓喜の声が・・・。
BAKEMONOが美帆子をマットに投げ捨てると、大の字状態になってヒクヒクとしている美帆子。
BAKEMONOは片手を挙げてアピールしてから、黒服にペットボトルを用意させると、その美帆子を跨いでいく・・・。
『いいぞぉぉぉぉ・・・BAKEMONO!』
観客席から歓声がおきると、BAKEMONOはニヤリと笑みを浮かべてから、美帆子のスレンダーなボディへヒップドロップを落とした。
ドシュ・・
「ボエェェェェ・・・」
お腹にヒップドロップを受けて、あまりの圧力に堪らず反吐を噴き上げる美帆子。
そのまま美帆子に乗ったまま、両手を拡げてアピールするBAKEMONO。
美帆子は自ら吐き出した反吐で美しい顔を汚したまま、BAKEMONOの重さに苦しんでいる・・・。ヒップドロップで失神しなかったので、地獄の時間は続いていく・・・。
BAKEMONOは美帆子の顔にペットボトルの水をかけて反吐を洗い流すと、続けて口にペットボトルを突っ込んだ。
「ゴホッ・・ゴホッ・・」
咳き込みながらも水を飲まされていく美帆子。
苦しむ美帆子のお腹に足を乗せていくBAKEMONO。少しずつ体重を乗せていくと、リング上には美帆子の悲鳴が響き渡る。
「んあああああぁぁぁぁぁ・・・・あああああああぁぁぁぁ・・・」
口をパクパクさせて藻掻き苦しむ美帆子。BAKEMONOの体重に逃れる事ができない。
苦しんでいると、BAKEMONOが足を浮かせた。一瞬油断する美帆子。しかしBAKEMONOがストンピングを叩き込んだ。
ドシュ・・・
「ホゲッ!」
堪らず口から水で薄められた胃液などの吐瀉物を噴き上げる美帆子。
「グフフフフッ・・・」
BAKEMONOが不気味な笑みを浮かべると、美帆子の両足首を掴んで逆さづりにしていく。
「あうっ・・・」
逆さづりにされて、ダラリと両腕を垂らす美帆子。口からは涎を垂れ流している・・・。
BAKEMONOは観客席に見せつけるように四方の観客席に美帆子を向けていく。
BAKEMONOが手を放すと、マットに力なく落とされていく美帆子の身体。
「うっ・・ううっ・・・ゆ、許して・・・くだ・・さい・・・」
ロープに逃れようと俯せ状態で手を伸ばす美帆子。
グリ・・
「ああああああああああっ・・・」
ロープに伸ばす手を踏みつけていくBAKEMONO。堪らず美帆子は絶叫した。
グイッ・・
「んああぁぁぁ・・・」
またも髪を鷲掴みにされておこされていく美帆子。
BAKEMONOはそのままコーナーに押し込むと、喉元に水平チョップを叩き込む。
バッシーン・・・
一発で美帆子はコーナーに崩れ落ちるが、BAKEMONOは髪を掴んでおこしては、今度はネックハンキングツリーで吊し上げた。
苦しさからジタバタと藻掻き苦しむがBAKEMONOは放す訳もない・・・。
『いいぞぉぉぉぉ・・・BAKEMONO!』
『スレンダー美女の公開処刑・・・いいぞぉぉぉぉぉ・・・』
口から血の混じる涎を垂れ流しながら苦しむ美帆子。
BAKEMONOは高々とネックハンキングツリーで吊し上げていくと、全身を小刻みに震わせていく美帆子。
「あっ・・あ・・あ・・・」
絞首刑に美帆子が危険な状態に追い込まれていくが、BAKEMONOが手を放して美帆子をマットに落とす。
仰向けになってヒクヒクとしている美帆子。
BAKEMONOは仕上げとばかりに、美帆子をリング中央に引いていく。
そしてゆっくりと跨いでいくBAKEMONO。片手を挙げてアピールすると、一気にヒップドロップを叩き込んだ。
ボシュ・・・
「オエェェェェェ・・・・」
お腹への強烈な圧力に、美帆子は激しく胃液などを噴き上げると白目を剥いて失神してしまった。
『カンカンカンカン・・・』
ここでレフリーがゴングを要請すると、BAKEMONOの勝利が決まった。
ゴングを聞くとBAKEMONOは失神している美帆子をコーナーに逆さ吊りにしていく。
グッタリしている美帆子の水着を剥ぎ取ろうとするが、上手くいかないからとBAKEMONOがコーナーから離すと、コーナーで座らせた体制から水着を剥ぎ取った。
失神状態で抵抗もできない美帆子をリングシューズだけの姿にすると、BAKEMONOは水着を高々と挙げてリングを降りるのであった。
一方、美帆子はリングドクターが応急処置をして担架で運ばれていくのであった・・・。




第21試合

『選手入場っ・・・』
リングアナのコールにリングインするのは、RQの経験もありグラビアで活躍する折原美香。小柄なボディを白い競泳水着に白いリングシューズに包んでのリングイン。初めて上がる異様な雰囲気の中の地下プロレスのリングに、緊張を隠せない・・・。
コーナーで対戦相手を待っていると、その美香の視界に飛び込んできたのは、美香と同じく今夜が地下プロレスデビュー戦の橋爪洋子。女子プロレスに入門したり、フットサルなど身体を動かすのには慣れている洋子が、次なる活躍の場に選んだのが地下プロレス。黒いワンピース水着に黒のリングシューズ姿で、黙ったままコーナーから美香を睨み付けている。
『青コーナー〜・・・身長154p、上から80、55、80・・・折原〜美香〜っ!』
コールを受けて頭を下げる美香。早くも観客席からは歓声が送られていく。
『赤コーナー〜・・・身長155p、上から82、60、84・・・橋爪〜洋子〜っ!』
コールを受けると、片手を挙げてアピールする洋子。
レフリーがボディチェックをすると、美香は素直にリングシューズのチェックなどを受けるが、洋子は拒絶してレフリーに注意を受けている。
すると、レフリーの股間を蹴り上げてからゴングを要求した。
『カァーン!』
股間を押さえて倒れ込むレフリー。その横で洋子がゴングを要請したからとゴングが打ち鳴らされると、試合が始まった。
レフリーが倒れ込むシーンに美香に緊張が走る。
しかし美香に考えている余裕もなく、次の瞬間には洋子の喧嘩キックがお腹に突き刺さる。
ドシュ・・
「ふぐうっ・・」
お腹を蹴られて苦しむ美香。
続けて洋子がエルボースマッシュから首投げでマットに叩き付けていく。
バッシーン!
「ああんっ・・・」
マットに叩き付けられて苦しむ美香。この辺りの攻めはプロレスに入門しているだけある洋子。
更にストンピングで美香を痛めつけていくと、髪を鷲掴みにして起こしていく。
美香もチョップで抵抗すると、洋子は顔面へグーパンチを叩き込んで動きを止めた。
ゴキッ・・
「いやあぁぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげる美香。同時に観客席からは激しいブーイングがおきた。
『ブゥゥゥゥゥ・・ブゥゥゥゥゥゥ・・・・』
そのブーイングを喜ぶかのような表情を浮かべる洋子は、ヘッドロックで美香を締め上げると、額にグーパンチで何度も殴りつけた。
バキッ・・バキッ・・バキッ・・
「痛いぃぃぃ・・いやああぁぁぁ・・・」
美香の悲痛な叫び声がリング上に響き渡ると、更にブーイングが洋子に送られていく。
更に膝を豪快にボディに叩き込むニーリフトでダウンする美香。
胸を押さえて苦しんでいると、洋子が笑みを浮かべながら顔を踏みつけた。
グイッ・・
「ふがっ・・ふがっ・・」
更に鼻の穴に指を掛けて起こしていくと、美香の顔面にグーパンチを叩き込んだ。
バキッ・・
「ああんっ・・」
殴られてフラフラする美香。更にフラフラしている美香の喉元を掴むコブラクローで締め上げる洋子。
グイッ・・
「ふぐうっ・・・うぐうっ・・・」
コーナーに追い込まれて苦悶の表情を浮かべる美香。
洋子はグリグリと喉元を押し潰すようにコブラクローで攻めたてた。
コーナーでロープを掴んでいるからとレフリーが洋子に放すように指示するが、洋子は構わず美香の喉を潰していく。
『ブゥゥゥゥゥゥ・・・ブゥゥゥゥゥゥ・・・・』
更に激しいブーイングが会場内からおこると、洋子はコブラクローを止めて直ぐさま地獄突きを喉元に突き刺した。
グサッ・・
「ぐえぇぇぇぇぇ・・・・」
地獄突きを受けて両手で喉元を押さえて藻掻き苦しむ美香。
トップロープを掴んで苦しむ美香。口からは涎を流して目は涙ぐんでいる。
グイッ・・
「きゃあぁぁぁぁぁ・・・」
洋子が髪を鷲掴みにすると悲鳴をあげる美香。
そのままコーナーに連れて行くと、コーナーポストに額から叩き付けていく洋子。
バシッ・・バシッ・・
数発顔面をコーナーに叩き付けられると、コーナーにダウンする美香。
洋子が髪を掴んで片手を握ってアピールすると、観客席からは大きなブーイングが送られた。
『ブゥゥゥゥゥゥゥ・・・・ブゥゥゥゥゥゥゥ・・・・』
しかし美香も膝を着きながらも洋子のお腹にグーパンチで反撃に出た。
バシッ・・バシッ・・
歯を食いしばって殴っていく美香。しかし殴られている洋子は余裕の表情で受けている。
逆に美香の額にグーパンチを叩き込む洋子。
バキッ・・
洋子のパンチに反撃の手が止まってしまう美香。
グイッ・・
美香を起こしていくと、抱えてボディスラムでマットに叩き付ける洋子。
バッシーン!
小柄ながらパワフルにマットに叩き付ける洋子だが、場内からはブーイングの嵐。
ブーイングを受けながらも洋子は美香をボディスラムで投げつけていくと、飛び上がってエルボードロップを喉元に叩き込む。
ドシュ・・
身体を震わせて苦しむ美香をフォールする洋子。
『ワン・・・ツー・・・スリ・・・』
レフリーがカウントを数えるが、洋子はスリーカウントを取らせずに肩を浮かせた。
グロッキー状態の美香を仰向けにしていく洋子は、トップロープに登って片手を突き上げてアピールする・・・しかし会場から激しいブーイング。
『ブゥゥゥゥゥゥゥ・・・ブゥゥゥゥゥゥゥ・・・・』
そのブーイングの中、美香のお腹を狙ってフットスタンプを落とす洋子。
スレンダーな美香のボディに叩き込まれた洋子のの両足。
ドシュ・・・
内蔵を押し潰されて、初めて受ける強烈な圧力に内蔵が口から飛び出る様な感覚に襲われるが、内蔵ではなく反吐を噴き上げる美香。
「ホゲェェェェェェ・・・・」
自ら吐き出した反吐を顔面に受け、失神状態になる美香。
洋子は髪を掴んで俯せにすると、失神状態の美香の首をサードロープに乗せていく。
グッタリとしている美香。意識を失った表情が観客席から見えるが、洋子はロープを越えてエプロンサイドに立つと、得意なフットサルで鍛えた脚力を利用して、失神している美香の顔面にサッカーボールキックを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
顔面を蹴りこまれる美香。更に鼻を狙ってサッカーボールキックを叩き込む洋子。
バシィィィィ・・・
蹴られて鼻から激しく出血する美香。下を向いたままグッタリしていると、エプロンサイドに鼻血が流れていく。
更に蹴りこもうとすると、レフリーが割って入って試合を止めた。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打されると、リングアナが叫んだ。
『ただ今の試合、反則で折原美香の勝利となりました!』
美香の勝利が告げられると、会場内は大歓声に包まれるが美香は失神していて意識を失っている・・・。
その美香に、洋子は馬乗りになって顔面を激しく殴りつけると、黒服などが放してリングから降ろしていく・・・。
『ブゥゥゥゥゥゥ・・・・ブゥゥゥゥゥゥ・・・・』
ブーイングの中、洋子はガッツポーズで引き上げていくが、美香はリングドクターの応急処置を受けて担架で引き上げるのであった。
激しい鼻からの出血が気になる美香だが、リングドクターの診断では鼻骨骨折はないとの診断が会場内にはリリースされた・・・。




第22試合

『選手入場っ・・・』
リングインするのはグラビアなどで人気の河村ゆきえ。白いビキニに白いリングシューズでリングインすると、観客席に頭を下げてコーナーに寄りかかる。ゆきえの対戦相手としてリングインするのは、人気急上昇のGカップシンガーの谷邑奈南。黒いビキニに黒いリングシューズ、頭にはテンガロンハットを被って片手を突き上げて堂々のリングイン。リングに上がると、両手でガッツポーズでアピールする奈南。
早くも観客席が盛り上がりを見せる地下プロレス会場内。対戦相手のゆきえがグラビアアイドルだが、ビキニ姿はグラビアアイドルにも負けていない奈南。売り出しの為には地下プロレス出場が重要と聞かされた奈南は、地下プロレスデビューに向けて極秘にトレーニングしていたらしく、デビュー戦のリングインが堂々としている。
早くもリングアナがコールを始めた・・・。
『青コーナー〜・・・人気急上昇シンガ〜・・・今夜が初参戦・・・身長162p、上から88p、58p、86p・・・谷邑〜奈南〜っ!』
コールを受けて片手を突き上げてアピールする奈南。堂々とした振る舞いに観客席から大歓声がおきていく。
『赤コーナー〜・・・人気グラビアアイドル〜・・・身長158p、上から87、59、87・・・河村〜ゆきえ〜っ!』
対して地下プロレスでは経験が積んでいるゆきえは、コールを受けると観客席に頭をを下げると、こちらも大歓声がおきていく。
Fカップのグラビアアイドルと、Gカップシンガーの対決。奈南は対戦相手のゆきえを睨み付けていると、ここでゴングが要請された。
『カァーン!』
ゴングと同時に奈南がコーナーを飛び出すと、いきなりゆきえに張り手を喰らわせた。
バッシーン!
いきなり張り手を受けて動きの止まるゆきえ。更に奈南が張り手を叩き込むと、ゆきえも張り手を返していく。
バッシーン・・バッシーン・・バッシーン・・
いきなりの強烈な張り手合戦に観客席が盛り上がる中、リング上では激しい張り手合戦が繰り広げられている。
FカップとGカップのビキニに包まれたバストを揺らしながらの激しい張り手合戦。ゆきえも泣きそうな表情で必死に返すが、奈南が蹴りをお腹に入れて動きを止めた。
ドシュ・・
「ふぐうっ・・」
お腹を押さえるゆきえに、奈南は素早く首相撲から膝蹴りを叩き込む。
ドシュ・・
「ううっ・・・」
苦しいゆきえ。堪らず座り込む様にダウンすると、奈南は髪を掴んで起こしていく。
起こされると、ゆきえもお腹にグーパンチを叩き込んで反撃すると、奈南の表情が苦痛に歪んだ。
しかし張り手を放って流れを変えていく奈南。
バッシーン・・・
張り手に動きが止まるゆきえに、ロープに押し込んで側頭部にエルボースマッシュを続けて叩き込む奈南。
フラつきながらトップロープを掴むゆきえに、奈南はボディスラムでマットに叩き付けた。
バッシーン!
意外な投げ技に観客席が盛り上がると、早くもバストを押しつけるようにフォールした。
『ワン・・・ツー・・・』
しかしゆきえも簡単には負けないとばかりに返すと、奈南は続けて腕を狙いにいく。
これにはゆきえが激しく抵抗してロープに逃れると、レフリーが離れさせた。
お互い立ち上がると、奈南とゆきえが距離を置いて睨み合う。
今度はゆきえがタックルを仕掛けるが、奈南が防ぐと背中にエルボーを落としてから、フロントスリーパーで締め上げた。
苦しみながらもロープへ奈南を押し出すゆきえ。
これにはレフリーが技を解かせると、離れ際にゆきえが張り手を叩き込む。
バッシーン!
頬を押さえて動きの止まる奈南。
更にゆきえが蹴りを放つと、奈南は至近距離からラリアットで反撃した。
ドシュ・・
「うぐうっ・・」
喉元に腕を叩き付けられてフラつくゆきえ。
更に奈南が組み付くと、バックドロップでマットに叩き付けた。
後頭部を叩き付けられて苦しいゆきえに、奈南はバストへストンピングを叩き込んでいく。
グニュ・・グニュ・・
「あんっ・・ああんっ・・・」
バストを蹴りこまれて痛がるゆきえ。
続けて奈南がヒップドロップを叩き込んでから、両手で肩を押さえ込んでフォールした。
『ワン・・・ツー・・・ス・・・』
しかしゆきえが返すと、奈南は立ち上がっていく。
その奈南のお腹へゆきえがグーパンチで反撃すると、お腹を押さえて苦しむ奈南。
更に喉元へ水平チョップを叩き込んでゆきえがペースを握ろうとすると、奈南はエルボースマッシュでゆきえを止めた。
動きの止まるゆきえのボディへ強烈なパンチを左右と叩き込む奈南。
お腹を押さえるゆきえに、今度は左右の張り手を頬に叩き込んだ。
バッシーン・・バッシーン・・
リング上に大きな音が響く中、ゆきえも意地になって奈南の自慢のGカップにパンチを入れた。
グニュ・・
「痛いっ・・・」
堪らず胸へのパンチ攻撃に悲鳴をあげる奈南。
続けてゆきえがパンチを叩き込むと、黒いビキニが脱げそうになって乳首が飛び出しそうになった。
「きゃあぁぁぁぁぁ・・・」
すると、奈南が悲鳴をあげて胸を隠した。
必死にビキニを直す奈南に、ゆきえは戸惑いながらも蹴りを入れていく。
堪らずリング下に逃れる奈南。ゆきえもリング下に降りると、ビキニを直した奈南を鉄柵に振って叩き付けた。
ガッシャーン!
「ああんっ・・・」
鉄柵に叩き付けられてグッタリする奈南。
ゆきえは髪を鷲掴みにして起こしていくと、Gカップバストへ膝を叩き込むニーリフトで痛めつけた。
グニゥゥゥゥ・・・
「んああぁぁぁぁぁ・・・・」
胸を押さえて悲鳴をあげる奈南。自慢のバストへの膝蹴りは苦しい表情を浮かべている。
しかしお返しとばかりにグーパンチをゆきえのバストに叩き込む奈南。
グニュゥゥゥ・・
「あああぁぁぁぁ・・・」
胸へのパンチに悲鳴をあげるゆきえ。
すると、お互いが相手のバストを狙って殴り合う展開になっていく・・・。
観客席からは大歓声が起きるが、奈南とゆきえは胸へのダメージで痛い展開へ・・・
殴り合いながらも、奈南が身体を押しつけるようにリングに押しつけると、至近距離から膝蹴りを叩き込む。
ドシュ・・
「ふぐうっ・・」
これにはゆきえの動きが止まると、奈南は髪を鷲掴みにしてエプロンサイドに何発もゆきえの顔面を叩き付けた。
バッシーン・・・バシィィィィ・・・
「痛いぃぃぃ・・・いやああぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげるゆきえ。
「ほらほらっ、お返しよ!」
更にフラつくゆきえのバストにグーパンチを叩き込むと、鉄柵に叩き付けた。
ガッシャーン・・・
音を立てて倒れ込むゆきえに、奈南が助走をつけて顔面に喧嘩キックを叩き込むと、片手を挙げて観客席にアピールしてリングに戻っていく。
ゆきえは顔を蹴られたからと両手で押さえると、なかなか立ち上がる事ができない・・・。
リング上では両手を挙げてアピールする奈南。
しばらくしてフラフラしながらリングに戻ろうとするゆきえ。
ロープを越えようとすると、奈南が髪を掴んでヘアーホイップで投げつけてから、バストを狙ったエルボードロップ。
グニュ・・・
「んああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
奈南の肘爆弾に抉られて、激痛から絶叫するゆきえ。
更に奈南はゆきえを跨ぐと、片手を挙げてアピールしてからヒップドロップからフォールした。
『ワン・・・ツー・・・スリ・・・・』
しかしカウントギリギリで返していくゆきえ。
返したがグッタリしているゆきえに、奈南は立ち上がるとサッカーボールキックで俯せにしてから、腰に座ってからキャメルクラッチを極めていく。
グイィィィィ・・・・
「うぐっ・・ううっ・・・うっ・・・」
上半身を反らされて苦しいゆきえ。
「ギブアップ?・・・ギブ?」
奈南もアピールするようにゆきえにギブアップを迫っていく。
「あっ・・ああっ・・・」
揺さぶり掛けられて苦しいゆきえ。口からは涎が流れ出ている・・・。
『河村っ、ギブアップ?』
レフリーもゆきえの苦しむ様子にギブアップか確認するが、ゆきえはギブアップを拒んでいる・・・。
ギブアップしないゆきえを、更に反らして真上を見させるようなエグイ角度のキャメルクラッチを極めていく奈南。
両足をバタバタさせて苦しむゆきえだが、更に全身を小刻みに震わせている・・・。
奈南が極めていくと、ゆきえは涙を流しながら耐えていく・・・。
耐えるゆきえに奈南は技を解くと、素早く仰向けにしてからロープに走って助走をつけてから、飛び上がるようにして自慢のGカップバストでゆきえのバストを押し潰すバストプレスでフォールした。
『ワン・・・ツー・・・スリィィィィィ・・・・』
余裕のスリーカウント。
次の瞬間、奈南のデビュー戦勝利のゴングが打ち鳴らされた。
『カンカンカンカン・・・ただ今の試合、谷邑奈南のGカッププレスで勝利となりました!』
奈南は立ち上がると、レフリーに手を挙げられて勝利を喜ぶのであった。




第23試合

『選手入場っ・・・』
リングアナのコールによってリングインするのは、グラビアから女優としても確実に実績を上げてきている杉元有美。白い競泳水着に白いリングシューズ姿でリングインすると、笑顔を浮かべてコーナーに寄りかかる。
その有美と対戦する相手は、無冠の女王とも地下プロレスでは言われる藤原紀華。結婚後も見事なプロポーションを維持して活躍の紀華。今夜は磨いているボディを見せつけるかのように、黒いスポーツビキニに黒いリングシューズ姿でのリングイン。ブラは胸の谷間が見える作りになっていて、グラビアでも勝負できるのよと言うような格好。
無言のままコーナーに歩くと、観客席に向かって一礼した。ヘビー級ベルトを狙いたい紀華としては、今夜の女祭りでの挑戦を希望していたが、新人グラビア系アイドルとの勝負に苛ついているのも事実で、ここは横綱相撲な試合にしたいと考えている様子。
『青コーナー〜・・・身長167p、上から82、58、85・・・杉元〜有美〜っ!』
コールを受けて一礼する有美。対戦相手の紀華に緊張した表情を浮かべているが、大きなチャンスと言うのも事実・・・。
『赤コーナー〜・・・身長171p、上から88、60、89・・・藤原〜紀華〜っ!』
そしてコールを受けて片手を突き上げる紀華。反対コーナーを睨み付けると、ゴングを待った。
『カァーン!』
早くもゴングが打ち鳴らされると、まずは距離を置く両者。
紀華は格闘スタイルで構えたまま距離を詰めていくと、有美はプロレススタイルで距離を置こうとリング内を動き回る。
距離が詰まると、いきまり紀華のローキックが放たれた。
バシィィィィ・・
有美の表情が苦悶に歪む。音を立てて炸裂したローキックは、確実に有美の膝へダメージを与えた。
重いローキックに距離を置く有美。今度は有美もローキックを放つが、逆にローキックを受けて苦しい有美。
バシィィィィ・・
堪らずタックル気味に組み付きに入るが、紀華が冷静にフロントスリーパーで締め上げていく。
有美はそのままロープまで押し出すと、レフリーがロープと紀華に放させた。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を置く2人だが、今度は紀華が左右の掌打を放つが、有美もガードしていく。
すると、紀華は強烈なミドルキックをボディに叩き込んだ。
ドシュ・・
「うっ・・・」
音を立ててお腹に炸裂したミドルキックに、変な呻き声みたいな声をあげていく有美。そのままお腹を両手で押さえて棒立ちになると、紀華は踏み込んで側頭部にハイキックを叩き込む。
バシィィィィ・・・
堪らず前のめりにダウンする有美。続けて紀華が攻めようとすると、レフリーが割って入った。
『ダウン・・・』
ダウンカウントが始まると、紀華はニュートラルコーナーに戻されていく。
有美は俯せ状態で苦しんでいると、ゆっくりとレフリーがカウントを数える。
『ワン・・・ツー・・・スリー・・・フォー・・・ファイブ・・・シックス・・・』
カウントが続くと、有美はフラフラしながら立ち上がっていく。
立ち上がった有美に、続行の意思確認がされると、ここでレフリーが試合続行を告げた。
『ファイト!』
動きの鈍る有美に、紀華は狙ったように膝にローキックを放った。
バシィィィィ・・・
「イタァァァァァ・・・」
堪らず絶叫する有美。ロープを掴んでいるが、完全にノーガード状態でのローキックは苦しい。
堪らず至近距離からラリアットを放つ有美。
バシィィィ・・・
紀華の喉元に腕を叩き付けるが、ローキックのダメージから威力が削がれている。
逆に動きの止まった所へ、紀華の掌打が顔面を襲った。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
ロープに追い込まれた状態で顔面に掌打を受ける有美。ガードしようとすると、ボディへ膝蹴りが入った。
ドシュ・・
「ふぐっ・・」
膝蹴りを受けて両手でお腹を押さえて苦悶の表情を浮かべる有美。更に紀華が膝蹴りを狙うが、これは有美も抱きつくようにして逃れるが、苦しい展開が続いている。
紀華は首に腕を回すと、一気にDDTでマットに脳天から有美を叩き付ける。
ドシュ・・・
俯せ状態でグッタリする有美。紀華は片手を突き上げて観客にアピールすると、観客席からは圧倒的な強さを見せる紀華に歓声が送られていく。
有美がフラフラしながら立ち上がろうとすると、紀華は髪を掴んで起こすと、首相撲から膝蹴りをボディに叩き込んだ。
ドシュ・・・
「うっ・・うううっ・・・」
これにはお腹を押さえてダウンする有美。口からは涎を流している。
なかなか立ち上がれない有美に、レフリーはダウンカウントを数えだした。
『ダウンっ・・・ワン・・・ツー・・・スリー・・・フォー・・・ファイブ・・・シックス・・・セブン・・・エイト・・・ナイン・・・』
カウントが続く中、有美はお腹を押さえて苦悶の表情で立ち上がる。
足元がプルプルと震えている様に見えるが、ファイティングポーズを取る有美に、レフリーが続行を認めた。
『ファイト!』
今度は紀華が冷静にローキックで足を動かないようにしていく。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
蹴られて苦しむ有美。必死にロープを掴んでダウンを免れると、紀華が踏み込んでミドルキックをボディに叩き込んだ。
ドシュ・・
「ふぐうっ・・・ううっ・・」
ダウンはしないが、ロープに寄りかかるようにお腹を押さえる有美。
更に紀華が組み付いて膝蹴りを狙うが、有美はタックルの様に組み付く。
打撃技のダメージから踏ん張りが効かない有美に、紀華は背中にエルボーを打ち込むと、ダウンを奪った。
倒れた有美に紀華は髪を掴んで起こしてから、首相撲から膝蹴りをボディに叩き込んでいく。
ドシュ・・
「ううっ・・うっ・・・」
呻き声みたいな声を漏らしてダウンする有美。
お腹を両手で押さえていると、紀華は距離を置いてダウンカウントを要求した。
『ダウンっ・・・ワン・・・ツー・・・スリー・・・フォー・・・ファイブ・・・シックス・・・セブン・・・エイト・・・ナイン・・・』
カウントが続くと、フラフラしながらも立ち上がる有美。
『ファイト!』
レフリーが続行を指示すると、フラフラの有美に対して紀華が距離を置く。
有美が苦悶の表情を浮かべながら構えると、紀華が踏み込んでミドルキックを放った。
バシィィィ・・・
「あうっ・・」
脇腹に蹴りを受けて苦しい有美。ガードが下がると紀華が続けてハイキックを叩き込む。
バシッ・・
側頭部にハイキックを受けて倒れ込む有美。転がるようにリング下に逃れていくと、レフリーはダウンカウントを数えないでいる。
場外でグッタリとしている有美。蹴られた頭部を両手で押さえていると、リング上では紀華が呼吸を整えている。
フラつきながら立ち上がると、ゆっくりとリングに戻る有美。
紀華がロープ越しに仕掛けようとするが、レフリーが離して有美をリングに招き入れた。
構える有美。紀華も距離を詰めると、いきなり有美が仕掛けた。
バッシーン!
いきなり有美が張り手を叩き込むと、続けて左右の張り手と張り手を連打。
張り手を受ける紀華は、負けじとばかりに左右の掌打を返す。
バスッ・・バスッ・・
紀華の掌打にフラつく有美だが、更に張り手を叩き込んでいく。
有美の張り手を止めるために膝蹴りを出す紀華。
動きが止まった所を、またも顔面に左右の掌打を叩き込むと、有美の鼻から鼻血が噴きだした。
しかし紀華も口の中を張り手で切った様で、血が滲んでいる。
鼻血が流しながら前に出る有美。
その有美に、紀華はローキックで脚を攻めていく。
バシィィィ・・・バシィィィィ・・・
紀華の重いローキックの連発に動きが止まり出す有美。
白い脚が内出血して、更に腫れだしている・・・。
動きが止まったからと、紀華は顔面へ掌打を叩き込んでいくと、有美は血飛沫をあげてフラつく。
堪らずグーパンチを返すが、紀華を捉える事が出来ずに逆にミドルキックを受けた。
ドシュ・・
フラつきながらコーナーに逃れる有美。
紀華はコーナーに追い込んだ形で、続けて左右の掌打を顔面に叩き込むと、有美は血飛沫をあげては寄りかかるように立っている。
白い競泳水着に血が垂れて赤く染めていくのが残酷感をあげている有美。
『ファイト!』
レフリーが有美に試合続行を促すと、有美はコーナーを背にしながら前蹴りで牽制する。
しかし紀華は前蹴りを避けると、距離を詰めて左右のボディブローをお腹に叩き込む。
ドシュ・・ボシュ・・
「ふぐうっ・・うぐっ・・」
お腹へのパンチに苦悶の表情を浮かべる有美。下を向くと、マットに血が垂れていく。
紀華も余裕を持ってお腹へパンチを叩き込むと、有美はもうサンドバック状態にされている。
前蹴りで距離を置きたい有美。必死に蹴りを出すが紀華に見切られて、逆に顔面に張り手を受けては血飛沫をあげていく。
バシィィィィ・・・
「ひいぃぃぃ・・・」
更にローキックが炸裂すると、有美は紀華の打撃技に恐怖心を抱きだした。
バシィィィィ・・・
「ああんっ・・・」
トップロープを掴んでダウンは免れているが、有美はローキックにダメージを増やしていく。
抵抗できない有美に対して、紀華が踏み込んで強烈なローキックを叩き込む。
バシィィィィィ・・・
「うっ・・」
既に膝付近が内出血で変色している有美。膝をガクガクさせながら踏ん張るが、ダメージは大きい。
続けて紀華は狙いをつけて強烈なミドルキックをお腹に叩き込む。
ボシュ・・・
「ふぐうっ・・」
足へのダメージで力が入っていなかったお腹への強烈な蹴りに、有美は堪らず口から血の混じる涎の飛沫を吹き出す。
更にノーガード状態の顔面にハイキックを叩き込まれる有美。
バシィィィィ・・・
これにはコーナーに崩れ落ちる有美。虚ろな目をしているからレフリーが止めようとするが、紀華が続けて両足首を掴んでリング中央に引き出すと、一気に逆エビ固めで極めていく。
身体をCの字にされて痛めつけられる有美。
ハイキックなどのダメージからも逃れる事も出来ず、堪らずギブアップを口にした。
『ギ、ギブアップ!』
有美のギブアップの言葉にレフリーが急いでゴングを要求する。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの連打に紀華は試合が終了したからと安心した表情を浮かべると、倒れている有美を気遣った。
若手グラドルに圧勝した紀華。今後のベルト挑戦などに弾みがついた一戦とも言える試合であった・・・。




第24試合

『・・・選手入場!』
リングアナのコールにリングインするのは村神恵梨。黒ビキニに黒いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に向かって頭を下げていく。
コーナーに寄りかかると、緊張した表情を浮かべる恵梨。それだけ今夜の試合は緊張する何かがあると言うことだろうか・・・。
観客達の疑問が直ぐに解決した。そう、恵梨の対戦相手が現れた瞬間・・・。
花道から姿を現したのは、地下プロレスヘビー級チャンピオンの米蔵涼子。白い競泳水着に白いリングシューズ姿にベルトを肩に乗せてのリングイン。ただ女優業が忙しく、また役作りの為に体重を落としていると言う情報もあり、体型に些かの不安感があるように見える涼子の身体。
『第24試合・・・ヘビー級タイトルマッチを行います!・・・・青コーナー〜・・・身長169p、上から87、59、85・・・村神〜恵梨〜っ!』
藤原紀華に勝利して掴んだヘビー級タイトル挑戦権。恵梨の表情からも、タイトル挑戦の重みが伝わる感じのリング上。
『赤コーナー〜・・・身長168p、上から84、58、85・・・米蔵〜涼子〜っ!』
コールを受けて片手を挙げてアピールする涼子。
コールを受けてからベルトを渡す涼子は、恵梨を睨み付けていく。恵梨も視線を合わせると、ゴング前からリング中央で睨み合いが始まる展開に、観客席からは歓声がおきていく。
『カァーン!』
緊張感が漂うリング上にゴングが打ち鳴らされると、まずは距離を置いて睨み合う展開へ。
恵梨も仕掛けずに睨み合う展開になっていくリング上。
少しずつ距離が詰まると、まずは恵梨が張り手を放つが、涼子が避けて張り手を返した。
バッシーン・・・
涼子の張り手を受けて、恵梨も張り手を返した。
バッシーン・・・
恵梨の張り手に蹴りを入れる涼子。蹴られてフラつく恵梨をヘッドロックで締め上げる涼子。
その涼子をロープに振っていく恵梨。ロープから勢いよく返ってきた涼子に、恵梨はショルダータックルを仕掛けた。
バシッ・・
ショルダータックルを受けて倒れた涼子は素早く立ち上がると、恵梨は続けてスリーパーを仕掛ける。
これには両手を振るようにしてロープに逃げる涼子。
『ブレーク・・・』
ロープだからとレフリーが離すと、距離を置いた状態から踏み込んで水平チョップを喉元に叩き込む恵梨。
バシィィィィ・・・
「あうっ・・」
喉元への強烈なチョップにフラつく涼子。
続けてエルボースマッシュからボディスラムで涼子の身体をマットに叩き付ける恵梨。
何か狙おうとする恵梨に、涼子はロープに足を伸ばして逃れた。
レフリーが間に入ると、恵梨は距離を置いて涼子が立ち上がるのを待つ。
またも睨み合うと、恵梨がタックルを仕掛けようとするが、涼子が上手く潰していく。
潰されるも立ち上がるとタックルを仕掛ける恵梨。
これにはフロントスリーパーで受け止める涼子だが、恵梨は押し出してグラウンド状態へ。
涼子も首を極めたまま放さないと、恵梨も涼子の脇腹にパンチを入れて抵抗を見せていく。
体重を絞った涼子は、脇腹への素手でのパンチには肋骨に響くような衝撃に苦悶の表情も浮かべている。
首に回した腕を放さない涼子。恵梨は逃れようと両足を開いて立ち上がろうとするが、首が極められて逃れられないからと脇腹パンチを叩き込む。
ドスッ・・ドスッ・・
音を立てて炸裂するパンチに苦悶の表情を浮かべる涼子は腕を放してしまうと、恵梨が立ち上がった。
脇腹を押さえて立ち上がろうとする涼子に、恵梨がローキックを放っていく。
バシィィィ・・・
蹴られては嫌がるように逃れる涼子。更にローキックを叩き込む恵梨。
バシィィィ・・・
動きの止まる涼子に、ローキックで意識を下に持っていってハイキックを放つ恵梨。
シュ・・・
しかし涼子が紙一重で避けると、逆に踏み込んで顔面へグーパンチを叩き込む。
バキッ・・
頬に拳を受けてフラつく恵梨。動きが止まると涼子が左右のパンチを叩き込んでいく。
バシッ・・バキッ・・
これには恵梨も殴り返すと、レフリーが止めていく。
顔面への素手パンチは反則だからと止められると、激しい張り手合戦になっていく。
バシィィィ・・バシィィィ・・・バシィィィ・・・
激しい張り手の応酬に観客席が盛り上がる中、お互い口の中を切ったのか血飛沫が舞うリング上。
涼子の白い競泳水着も赤く染まり出すと、涼子は膝蹴りで放った。
ドスッ・・
「ううっ・・」
恵梨のボディを抉る涼子の膝蹴り。鈍い音を立てて炸裂した膝蹴りに苦しむ恵梨。
更にエルボースマッシュで攻める涼子。
フラついた所を恵梨の喉もに腕を滑り込ませてチョークスリーパーを仕掛けていく。
これには両手を振りながら逃れようとする恵梨だが、涼子も簡単には逃さない。
グラウンド状態に移行すると、ロープが近いからと恵梨はロープに逃れた。
技を解いて立ち上がる涼子は、立ち上がろうとする恵梨にストンピングを叩き込んでから、ロープに走って勢いの乗った喧嘩キックを顔面に叩き込んだ。
バッシーン・・・
グッタリとダウンする恵梨の髪を掴んで起こしていく涼子。
しかし恵梨もボディへパンチを返して抵抗すると、またも張り手合戦になっていく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・バシッ・・バシッ・・
掌底の様な張り手の打ち合いにダメージが大きくなっていく両者。
お互いが意地になっているが、涼子はタックルからグラウンドに持ち込んだ。
テイクダウンすると、素早くサイドポジションを奪っていく涼子。
腕を狙いたいところだが、恵梨も簡単には腕を奪わせない。
逃れようとする恵梨に、涼子はボディに膝蹴りを叩き込む。
ドスッ・・
膝蹴りを受けると苦しい表情を浮かべる恵梨。
意識がボディに移行した所で、腕を狙う涼子。
しかし恵梨も腕を奪われない様にと、ロープに足を伸ばして逃れた。
『ブレーク・・・』
レフリーが離させると、涼子と恵梨は立ち上がって距離を置いていくが、激しい試合に呼吸が乱れている様子。
距離があるからと、恵梨が走り込んでドロップキックを放つと、いきなりのドロップキックに涼子の腹部に炸裂してリング外に落とした。
リング下に落ちた涼子はお腹を押さえて苦しむが、恵梨はリング下に追いかけていく。
リング下で涼子の髪を掴んでエプロンサイドに顔面を何度か叩き付けると、近くの鉄柵に振って叩き付けた。
ガッシャーン・・・
鉄柵に叩き付けられてグッタリしている涼子。
恵梨は近くにいくと、涼子の髪を掴んで額にグーパンチを叩き込む。
バキッ・・
「んああぁぁ・・・」
堪らず悲鳴をあげる涼子。
しかし涼子も恵梨の股間へグーパンチを叩き込むと、今度は恵梨が絶叫した。
ゴキッ・・
「ふぎっ・・」
恥骨直撃の衝撃に苦しむ恵梨。股間を両手で押さえていると、涼子は立ち上がっていく。
そしてお返しとばかりにエプロンサイドに顔面を叩き付けてから、近くの鉄柱に叩き付けた。
肩口から叩き付けられてフラフラしている恵梨に、涼子はヒップにミドルキックを叩き込む。
バシィィィ・・・
フラつく恵梨を鉄柵に振って叩き付けると、続けて喧嘩キックを顔面に叩き込んでいく涼子。
鉄柵にもたれてグッタリする恵梨。涼子は髪を掴んで起こしていくと、エルボースマッシュでフラつかせてから、床のマットを除けて堅いフロア面を露出させていく。
堅い面が出ている場所で涼子が恵梨にパイルドライバーを狙っていくが、恵梨も簡単には危険な場所での大技を受けないとばかりに抵抗すると、縺れて倒れ込む。
倒れ込むと転がるように離れてから、涼子は立ち上がってステップキックを叩き込む。
蹴られても立ち上がる恵梨。逆に至近距離からラリアットを放つと、涼子が大の字にダウンした。
追い打ちとばかりにフットスタンプをお腹に叩き込んだ恵梨。
ドシュ・・・
「うげっ・・」
お腹へのフットスタンプに苦悶の表情を浮かべる涼子。
これは効いている様で、涼子は両手でお腹を押さえて藻掻き苦しんでいる。
その涼子の髪を掴んで起こしてからリングに戻していく恵梨。
リング上でグッタリしている涼子に、恵梨はストンピングを叩き込んでいく。
バシッ・・バシッ・・
更に馬乗りになってから張り手を叩き込んでいく恵梨。張り手を受けて嫌がる涼子。
しかし下から何かを狙っている様にも見えるが、恵梨は構わず張り手を叩き込んでいく。
すると、涼子が下から恵梨のビキニのブラに手を掛けると、一気に剥ぎ取った。
トップレス状態になる恵梨。バストが露わになるが構わず張り手を続けると、涼子は苦し紛れに乳首に爪を立てた。
グッ・・
「いやああぁぁぁぁ・・・」
乳首への激痛に悲鳴をあげて逃れる恵梨。
涼子は素早く逃れようと藻掻いて恵梨から逃れると、剥ぎ取ったブラを恵梨の首に巻いていく。
グイッ・・
「うぐぐくっ・・・ううっ・・」
首を絞められて苦しい恵梨。
涼子は反則攻撃を構わず続けると、レフリーが反則だから止めろと止めていく。
『ワン・・・ツー・・・スリー・・・フォー・・・』
反則カウントが続くと、涼子は手を放しては再び絞めて苦しめていく。
藻掻き苦しむ恵梨。
更にトップロープに顔面を押しつけては、擦りつけて痛めつけていく涼子。
ギュ・・ギュ・・・
「あああああっ・・・熱いぃぃぃぃ・・・」
顔面への摩擦熱で絶叫する恵梨。
涼子が放すとフラフラしながら顔面を押さえる恵梨。その恵梨のヒップにミドルキックを放ってから、続けて顔面にハイキックを叩き込む涼子。
顔面への蹴りにダウン寸前の恵梨だが踏みとどまると、涼子は拳を握りしめた。
バキッ・・
顔面に叩き込まれる涼子の拳。
更に何発もパンチが叩き込まれると、恵梨の鼻から出血。レフリーが顔面へのパンチ攻撃を反則だからと止めていくが、涼子はしばらくすると殴りつけていく。
トップレス状態の恵梨の鼻から激しく出血して、胸の谷間にも血が流れ込む展開になっていくリング上。
恵梨も顔面パンチを嫌がっているが、涼子は精神的にも追い込もうとパンチを放っていくと、レフリーも注意する中で激しい顔面パンチの連打が恵梨を襲う。
しかし、恵梨も殴られっぱなしでなく調子に乗ってパンチを放っている涼子の腕をキャッチすると、いきなり一本背負いでマットに叩き付けた。
これには涼子も受け身が取れずにダメージを受けるが、恵梨は投げてから腕拉ぎ逆十字固めを仕掛けた。
いきなりの反撃に腕を取られ伸ばされていく涼子。
ロープに逃れるには距離が逃れたい涼子。
しかし恵梨も気合いを入れて腕を極めていくと、肘関節が締め上げられて危険な状態になっていく・・・。
『米蔵っ、ギブアップ?・・・ギブ?』
レフリーが問いかけるが、涼子の口からギブアップの言葉は出てこない・・・。
「ノォォォォォ・・・ノォォォォォ・・・・・・ああああああああぁぁぁぁ・・・」
肘関節が破壊されかねない極め具合の恵梨の腕拉ぎ逆十字固め。
あまりに危険な極め具合と判断されて、ここでレフリーがゴングを要請した。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、レフリーは恵梨を止めて技を解かせた。
技を解かれて腕を押さえる涼子。そのままリングに倒れたまま腕を押さえて天井を見上げていく。
『ただ今の試合、レフリーストップにより村神恵梨の勝利となりました!』
リングアナのコールに、涼子はフラつきながら立ち上がっていくと、恵梨に詰め寄った。
恵梨は胸を片手で隠すと、涼子を睨み付けていく。
「ちょっと、私はギブアップしてないでしょ!」
その涼子に対してレフリーは危険と判断して試合を止めた事を説明すると、涼子は仕方ないとばかりに黙った。
一瞬恵梨を睨み付けると、無言のままリングを降りて控え室に向かっていった・・・。
一方、新チャンピオンの恵梨はベルトを巻かれると、剥ぎ取られたビキニを着直して、リングドクターからは鼻血の処置を受けて観客に向かってアピールするのであった。
長い涼子のベルト保持が遂に崩れたこの試合。年末の女祭りで意外な結果に終わり2007年の地下プロレスは幕を閉じるのであった・・・。

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