第78回大会
第1試合

『第78会大会・・・2010年女祭りを開催いたします!この大会につきましては、前座として対抗戦に関係ない試合、そして事務所対抗戦と言う順番となります!・・・では第1試合、選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、対抗戦には関係なく前座と言う位置づけでの試合カードとなる試合。まず登場したのは乙羽。
77回大会ではリアンディゾンに痛めつけられたばかりだが、地下プロレスのキャリアが長いからと試合が組まれた。
白ビキニに白リングシューズ姿でリングインすると、観客席に一礼してコーナーに進んでいく。
その乙羽の対戦相手として登場したのは、石河亜沙美。178pの長身を黒いスポーツビキニに黒いリングシューズ姿でリングインすると、一瞬乙羽に視線を向けてから観客席に向かって手を挙げた。
身長差のある対戦カード。どんな試合になるのか観客達が注目する中、リングアナのコールが始まっていく・・・。
『青コーナー〜・・・身長157p、上から89、59、85・・・乙羽〜っ!』
コールを受けて一礼していく乙羽。ビキニから飛び出しそうな巨乳に観客達の視線が集まる。
『赤コーナー〜・・・身長178p、上から83、63、88・・・石河亜沙美〜っ!』
そして亜沙美がコールを受けると、片手を挙げてアピールするが高身長だからと、観客達も乙羽が何分持つのかと言う声まで漏れている。
お互いがコーナーで呼吸を整えると、レフリーがゴングを要請した。
『カァーン!』
ゴングと同時にコーナーから飛び出す乙羽と亜沙美。
相対すると身長差に苦しい乙羽。距離を置いて睨み合う展開になると、乙羽は低空タックルを仕掛けようとするが、亜沙美も対応していく。
組み付けない乙羽に、逆に張り手を放つ亜沙美。
バッシーン・・・
タックルを狙う乙羽の頬に激しくヒットすると、乙羽は堪らず張り手を放って距離を置く。
距離を詰めようとする亜沙美に、乙羽は果敢に低空ドロップキックを放つと、乙羽の両足が亜沙美の膝にヒットした。
バシィィィ・・・
「くっ・・・」
低空ドロップキックに痛がる亜沙美。
素早く立ち上がると、乙羽が片足タックルで組み付いた。
しかしフラつきながらもロープに逃れてダウンを免れた亜沙美。
『ロープ・・・ロープ・・・』
これにはレフリーが乙羽を放していくと、亜沙美も水着を直しながら距離を置いた。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を置く乙羽と亜沙美。
今度は亜沙美がガードを上げて構えると、ゆっくりと乙羽にプレッシャーを与えていく。
身長差もあり距離を置こうとする乙羽は、リング内を円を描くように回り出すが、亜沙美の圧力に焦りの色が見えだしている・・・。
シュ・・
亜沙美が小刻みに掌打を放つと、乙羽はガードしていく。
更に張り手を放ったり、打撃戦を誘う亜沙美。
しかしガードを固めていく乙羽。
すると、亜沙美の脚が伸びて前蹴りがボディに突き刺さった。
ドスッ・・
「うぐっ・・うううっ・・・」
完全に意識が上にあったところへの、お腹への前蹴りに乙羽がダメージを負った。
苦悶の表情を浮かべてお腹を押さえると、亜沙美は一気にヘッドロックで締め上げる。
ロープに返したい乙羽だが、お腹へのダメージで力が入らず、また身長差で締め上げられてスタミナを消耗していく。
縺れ合うと、乙羽の手がロープに届いたからと、レフリーが止めた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの指示に技を解いていく亜沙美。技を解かれて距離を置く乙羽。
『ファイト!』
レフリーの掛け声にタックルを仕掛けようとする乙羽に、亜沙美がカウンターの膝蹴りを狙う。
しかし思い切りが悪くタックルを仕掛けない乙羽が止まると、一瞬間を置いてのタックルに亜沙美からテイクダウンを奪った。
ポジション争いになるが、乙羽が素早くサイドポジションを奪っていく。
押さえ込むが、亜沙美も長身の身体を利用してブリッジなどで藻掻くが、乙羽が腕を狙っていく。
腕を狙われて脚をロープに伸ばして逃れる亜沙美。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの言葉に離れる乙羽。亜沙美も乙羽の関節技に警戒感を募らせながら立ち上がると、レフリーが続行を告げた。
『ファイト!』
レフリーの言葉に距離を置く乙羽と亜沙美。
警戒しながらローキックで牽制する亜沙美に、乙羽は打撃を嫌がり距離を置く。
身長差から打撃の間合いが苦しい乙羽はガードを固めるが、亜沙美はハイキックを織り交ぜながら圧力を掛けていく。
顔面へのハイキックが炸裂すれば、KO負けもあり得る乙羽。亜沙美の打撃の前に、乙羽の足は前に進まなくなってしまった。
バシィィィ・・・
「うっ・・・」
亜沙美のミドルキックが脇腹を襲うと、乙羽の表情が苦痛に歪む。
更に首相撲で勝負に出る亜沙美に、組み付いてグラウンド状態を狙う乙羽。
亜沙美の脚を抱え込んでグラウンドに持ち込むと、アキレス腱固めを狙うもヒールキックで抵抗されて、転がるように逃れる乙羽。
立ち上がろうとする乙羽に、亜沙美も立ち上がりながら組み付いていく。
そのままコーナーに押し込んでから、逃げ場を無くしてから膝蹴りを狙う亜沙美。
その亜沙美に組み付いていく乙羽。
膝蹴りを狙う亜沙美のバランスを崩していく乙羽は、上手くグラウンドに持ち込んでいく。
倒れ込むように、亜沙美の背中がマットに叩き付けられていくと、それだけでもダメージを与えていく展開。
背中を強く打って苦悶の表情を浮かべる亜沙美に、乙羽は腕をキャッチして狙っていく。
羽折固めを仕掛けようとするが、ブリッジ気味に返されて極められない乙羽。
仕方なく横四方固めの体制から、膝蹴りをボディに入れていく乙羽。
ドスッ・・ドスッ・・
「ぐっ・・んあっ・・」
グラウンドでの膝蹴りを受けて苦しむ亜沙美。
苦しむ亜沙美に、一気に腕拉ぎ逆十字固めを仕掛ける乙羽。
しかし両手をクラッチして耐える亜沙美。同時にロープに逃れると、レフリーが止めていく。
『ロープ・・・ロープ・・・』
乙羽のグラウンド狙いに警戒感を高める亜沙美。ゆっくりと起き上がると、乙羽も同じくゆっくりと起き上がっていく。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に、亜沙美は勝負を賭けて大振りの張り手を叩き込む。
バッシーン・・・バッシーン・・・
亜沙美の左右の張り手が乙羽の顔面に炸裂すると、これにはフラフラしながら距離を置こうとする乙羽。
やっと打撃がヒットしたからと、亜沙美がローキックを叩き込む。
バシィィィィ・・・
「あうっ・・」
ローキックを受けて痛がる乙羽。遂に亜沙美の打撃が乙羽の身体に襲いかかる・・・。
バシィィィ・・・
「うっ・・」
亜沙美の伸びのあるミドルキックに動きを止める乙羽。
バッシーン・・バッシーン・・バッシーン・・
動きの止まった乙羽の頬に、強烈な張り手が何発も炸裂していく。
口の中を切って血飛沫をあげる乙羽に、亜沙美は容赦せずに張り手を叩き込むと、乙羽は組み付こうとタックルを仕掛ける。
その乙羽にフロントスリーパーでキャッチしていくと、背中にエルボーを叩き込む亜沙美。
ゴキッ・・
「くっ・・んんんっ・・・」
背中へのエルボーに苦悶の表情を浮かべてタックルする乙羽。
倒したいが亜沙美も踏ん張ると、DDTを狙う亜沙美を押し込んでロープに逃れた乙羽。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの声に亜沙美が放すと、乙羽は首を気にしながらも呼吸を整えていくが、少し苦しそうに見える。
『ファイト!』
レフリーが掛け声をかけると、乙羽がジャブ気味にパンチを放つと、亜沙美も応じて伸びのパンチを顔面に放った。
バキッ・・バキッ・・
顔面にパンチを受ける乙羽。しかしレフリーがプロレスルールマッチだからと反則とばかりに亜沙美を注意すると、レフリーに言い返す亜沙美。
「あっちからパンチ出してきたんでしょ!」
亜沙美の抗議にレフリーは試合続行を指示すると、試合が再開されていくが亜沙美は打撃勝負に出ようとする。
バシッ・・
またも張り手を叩き込む亜沙美。頬に張り手を受けて動きが鈍る乙羽。
膝蹴りを狙う亜沙美に、組み付いていく乙羽。
バランスを崩してグラウンド状態に持ち込まれる亜沙美。倒れる際に背中を打ち付けたりしてダメージを負うが、乙羽も倒れる事にスタミナを消耗する。
身体を反転させて上位に移行する亜沙美。そのまま組み付いた状態から、乙羽の喉元に腕を押しつけるギロチンチョークを仕掛けると、乙羽が両足をバタバタさせて藻掻き苦しんでいる。
亜沙美もギブアップ狙いで押しつけていくが、乙羽が近くのロープに逃れた。
『ロープ・・・』
レフリーの掛け声に亜沙美が腕を放すと、乙羽は喉元を押さえて咳き込んだ。
お互いが立ち上がると、レフリーが続行を告げていく。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に、亜沙美が前に出ると乙羽をロープ際に追い込んで拳を握りしめて、脇腹などにパンチを連打していく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
「あうっ・・んんっ・・うぐっ・・」
柔らかいお腹なども殴られて苦しむ乙羽。ガードしようにも亜沙美のパンチの連打にダメージを増やしていく。
グニュ・・
「ああんっ・・・」
バストへのパンチには悲鳴をあげる乙羽。堪らず両手でバストを押さえると、ノーガードだからと亜沙美がハイキックを叩き込んでいく。
しかし擦るようにして大きなダメージを与えられないと、ロープに押し込んで膝蹴りを叩き込む亜沙美。
「うっ・・・うううっ・・・」
膝蹴りを受けて苦しそうな乙羽。
ロープに寄りかかった状態で苦しむ乙羽に、亜沙美は距離を置くと前蹴りをお腹に叩き込む。
ドスッ・・
「ぐふうっ・・・」
お腹に蹴りを受けて口から血の混じる涎の飛沫を撒き散らす乙羽。
その様子にレフリーが乙羽をチェックする。
口の傷の様子と、続行の意志確認をするが、乙羽は試合は続けるとアピール。
『ファイト!』
攻め続ける亜沙美もスタミナが切れてきたのか、呼吸を乱しながら距離を置くと、踏み込んでハイキックを放つ。
シュ・・・
しかし乙羽がギリギリ避けると、亜沙美は続けて顔面狙いのハイキックを放つと、乙羽にハイキックが炸裂する。
バシィィィィ・・・
しかし蹴り足をキャッチすると、変形したドラゴンスクリューの様に捻りながらグラウンドに持ち込む乙羽。
ハイキックのダメージもあり苦しい中、必死にグラウンドに持ち込むと、アキレス腱固めを仕掛けた。
アキレス腱固めが極まると、亜沙美が狂ったようにヒールキックなどで藻掻くが、キッチリと極まっている為にギブアップした。
『カンカンカンカン・・・』
亜沙美がタップしたからと、レフリーが急いでゴングを要請。
ゴングの音に乙羽が技を解くと、そのままマットに大の字状態で倒れてしまった。
『ただ今の試合、アキレス腱固めで乙羽の勝利となりました!』
逆転負けとも言える試合に、亜沙美は呆然とした表情を浮かべると、そのまま転がるようにリング下に降りると、無言でリングをあとにした。
対して、レフリーに起こされて手を挙げられる乙羽は、観客からの拍手に信じられないと言う表情を浮かべてから、笑顔でリングを降りていった・・。




第2試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、Gカップのバストを武器にグラビアで売れている椙原杏璃。
今夜は白いビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、Gカップが作り出す胸の谷間をアピールしながらコーナーに進んでいく。
その杏璃の対戦相手には、同じくGカップの仲島愛里。黒ビキニに黒いリングシューズ姿でリングインすると、ジュニアヘビーベルトを振り回してアピールした。そう今夜はジュニアヘビーチャンピオンの防衛戦・・・。
『第2試合、ジュニアヘビー級タイトルマッチを行います・・・青コーナー〜挑戦者・・・身長157p、上から89、56、80・・・椙原杏璃〜っ!』
コールを受けて笑顔で観客席にアピールする杏璃。
『赤コーナー〜チャンピオン・・・身長157p、上から86、58、88・・・仲島愛里〜っ!』
コールを受けて片手を突き上げる愛里。身長差はないが、Gカップ同士の激突に観客席も盛り上がっていく。
28歳の杏璃が20歳の愛里へ挑戦する今夜の試合、打撃の得意な愛里に対して杏璃は苦しい試合が予想されるが、観客席からは大歓声が送られていく。
『カァーン!』
そしてゴングが打ち鳴らされると、まずは距離を置いて睨み合う両者。
胸を揺らしながら距離を置く杏璃に、愛里が前に出ていく。
杏璃は愛里の打撃を警戒して距離を置くが、手を出さないと勝つことはできない。
逆に愛里は距離を詰めようとしていくと、杏璃がタックルの様に組み付いていく。
Gカップバストが激突するリング上。杏璃が組み付いて押し出していくと、愛里の背中がロープに押しつけられた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
ここでレフリーがロープだからと放すと、杏璃が気合いの入った張り手を叩き込む。
バッシーン・・・
張り手を受けて動きの止まる愛里。
愛里も張り手を返そうとするが、レフリーが距離を離していく。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に愛里が前に出ると、杏璃がミドルキックを放った。
バシッ・・
カポエイラを特技としている杏璃。しかしダンス的な動きとも言えるから、フルコンタクトとなると苦しい・・・。
更にミドルキックを放つ杏璃だが、愛里もローキックを返す。
バシィィィ・・・
フットサル仕込みの蹴りにフラつく杏璃。
更に愛里が張り手を叩き込むと、杏璃も意地になって張り手を返していく。
バッシーン・・バッシーン・・・
張り手から無理矢理ヘッドロックの体制に持ち込む杏璃。
しかし愛里がロープに振っていくと、逆に杏璃がGカップを揺さぶりながらボディアタックを仕掛けた。
バシィィィィ・・・
『ワン・・・ツー・・・』
素早くフォールするが、愛里も肩を浮かせて返していく。
返されたからと、素早く密着する様に首4の字固めを極めていく杏璃。
両脚で挟まれて苦しい愛里は、両脚をバタバタさせて逃れようとするが、ロープまで距離がある。
『ギブアップ?・・・ギブアップ?』
レフリーの問いかけに耐える愛里。
谷間に汗を流しながら耐える愛里に、杏璃は腰を浮かせるなどしてスタミナを奪っていく。
藻掻きながらもロープを目指す愛里が、何とかロープに足を伸ばして逃れるが、呼吸が乱れて苦しそう。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの声に技を解く杏璃。ビキニを直しながらも立ち上がる。
愛里もビキニを気にしながら立ち上がると、レフリーが距離を置かせた。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を置く二人。
愛里が打撃スタイルで構えると、杏璃はガードを上げるが距離を置いていく。
ローキックで牽制する愛里に、杏璃は重心を下げるとタックルを仕掛けようとする。
愛里も組み付かれたくないが、ローキックを放つと杏璃がタックルを仕掛けた。
タックルに対してフロントスリーパー気味にキャッチした愛里。グラウンド状態になると、愛里が下で杏璃が上と言う体制に。
愛里の腕の力が抜けると、杏璃がバストを押しつけたままサイドポジションに移行すると、腕を狙う。
ブリッジで逃れようとする愛里に、腕を固めていく杏璃。
そして腕拉ぎ逆十字固めを仕掛ける杏璃に、ロープに逃げる愛里。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの声に杏璃が放すと、愛里もゆっくりと立ち上がっていく。
『ファイト!』
レフリーの声に構える両者。
杏璃はローキックに合わせて組み付きたいところ。逆に愛里は打撃で崩していきたい展開。
フェイントをかけながらローキックを放つ愛里。
シュ・・・
微妙に距離を置く杏璃。
バシッ・・
しかし愛里のローキックが太股に炸裂すると、杏璃の表情が苦痛に歪む。
バシッ・・
微妙に距離が詰まり蹴りが入り出すと、杏璃の白い太股に内出血でドス黒い部分が浮かび出す。
蹴りを受けて焦り出す杏璃。
バストを揺らしながらタックルを仕掛けると、愛里もフロントスリーパーでキャッチしていくが、ロープまで押されていく展開。
『ロープ・・・ロープ・・・』
ロープだからとレフリーに放されると、苦しそうな杏璃。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に、愛里が素早くローキックを叩き込んでいく。
バシィィィィ・・・
蹴られて脚を変色させていく杏璃。
更に愛里がミドルキックを脇腹に叩き込むと、脇腹も内出血で変色していく。
杏璃も意地になってミドルキックを返すと、愛里の脇腹も変色する。
愛里がヘッドロックで締め上げると、杏璃が密着してバックドロップで返した。
バッシーン・・・
バックドロップでマットに叩き付けられて大の字状態の愛里。
杏璃は立ち上がると、足を掴んで足四の字固めで打撃封じに出る。
グイッ・・
「痛いぃぃぃぃ・・・」
堪らず悲鳴をあげる愛里。
杏璃もギブアップ狙いで極めていくが、愛里も簡単にはギブアップは口にしない。
『ギブアップ?・・・ギブ?』
レフリーの問いかけに拒む愛里は、必死にロープに手を伸ばしていく。
胸の谷間に汗が流れ込みながらも、必死にロープを目指す愛里。
『ロープ・・・ロープ・・・』
そしてロープに手が掛かると、レフリーが杏璃に技を解くように指示した。
レフリーの言葉に技を解く杏璃。
愛里も立ち上がるが、足を気にしている様子。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に、今度は杏璃がローキックを叩き込んでいく。
バシィィィ・・・
一瞬フラつく愛里だが、お返しとばかりにローキックを返す。
バシィィィ・・・
愛里の重い一撃にフラつく杏璃。
更に愛里が組み付くと、膝蹴りをボディに叩き込むと、杏璃は苦し紛れにロープに縺れ込む。
愛里をロープに押し込んで膝蹴りを入れる杏璃。
『ブレーク・・・』
レフリーが縺れる二人を離すと、試合を続けさせた。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に、愛里はローキックを放っていく。
バシィィィィ・・・
足を狙われて苦しい杏璃。顔面のガードは固めるが、足を蹴られてドス黒く変色している。
堪らずタックルを仕掛けるが、足へのダメージでスピード感がなく、愛里に張り手で止められていく。
ガードしたまま組み付こうとする杏璃に、愛里が膝蹴りで突き放す。
ドスッ・・
「うっ・・」
膝蹴りをボディに受けて苦悶の表情の杏璃。
お腹を押さえていると、ローキックで攻め込む愛里。
バシィィィィ・・・
既に内出血して痛々しい杏璃の太股に、これでもかと言う様なローキック。
「あうっ・・・」
堪らず悲鳴を漏らす杏璃。
痛がる杏璃に、KO勝利を狙うかの様に太股にローキックを叩き込む愛里。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
フラフラしながらコーナーに追い込まれていく杏璃。
ドス黒くなった太股が痛々しく、コーナーでも寄りかかる様にダウンを免れる。
ガードを上げて構える杏璃に、愛里は狙いを定めて脚を狙って蹴りこんでいく。
バシィィィ・・・バシィィィィ・・・
堪らずタックルを狙う杏璃。しかし脚へのダメージからスピード感も無く、逆にフロントスリーパーで締め上げられてしまう。
グイッ・・・
踏ん張りが効かずに苦しい杏璃。
そのままDDTでマットに叩き付けると、杏璃を仰向けにして馬乗り状態になっていく愛里。
抵抗できない杏璃に、上から強烈な張り手を叩き込む愛里。
バッシーン・・バッシーン・・
足へのダメージからブリッジで抵抗も出来ずに、頬に強烈な張り手を受けては痛がる杏璃。
愛里の手を掴もうとするが、愛里の激しい張り手に頬を赤くしていく・・・。
バッシーン・・バッシーン・・
杏璃の抵抗が少なくなると、レフリーが危険と判断して愛里を止めた。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打されると、レフリーが愛里を止めて立たせていく。
『ただ今の試合、レフリーストップで仲島愛里の勝利となりました!』
リングアナのコールに愛里は黙って立ち上がると、そのままベルトを肩に担いでリングを降りていく。
一方、張り手を受けて顔を押さえる杏璃は、脚へのダメージがあるからと担架でリングを後にするのであった・・・。



第3試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、離婚騒動で揺れたリアン・ディゾン
黒いワンピース水着に黒いリングシューズ姿でリングインすると、軽く頭を下げてコーナーに進んでいく。
そのディゾンの対戦相手としてリングに上がるのは、バラエティでのプロレスなどプロレスとは関係があるタレントの大池栄子。胸元を強調した白いワンピース水着に白いリングシューズ姿でリングインすると、観客に向かって手を振ってからコーナーに進んだ。
早くも睨み合うディゾンと栄子。
24歳のディゾンと29歳の栄子。年齢差はあるものの、体格差は栄子が少し上回るくらいに見える二人。
早くもリングアナがコールを始める。
『青コーナー〜・・・身長167p、上から86、60、89・・・リアンディゾン〜っ!』
コールを受けて片手を挙げてアピールするディゾン。
『赤コーナー〜・・・身長166p、上から91、59、87・・・大池栄子〜っ!』
コールを受けて一礼していく栄子。今夜は黒船狩りに成功するのか、視線が鋭くなっていく。
52sのディゾンに対して、60sの栄子。観客席も楽しみな一戦にゴングが打ち鳴らされた。
『カァーン!』
ゴングと同時に飛び出したのは栄子。距離を置いて睨み付けると、ディゾンも負けずに睨み返していく。
睨みながらロックアップの体制から組み合うと、少しずつロープに押し出されていくディゾン。
ディゾンをロープに押しつけると、栄子は一気に水平チョップを喉元に叩き込んだ。
バッシーン・・・
「アウッ・・」
堪らず悲鳴をあげるディゾン。喉元を押さえると、栄子がエルボースマッシュを叩き込んでから、近くのコーナーに振っていく。
そして走り込んでからラリアットでコーナーにダウンさせる栄子。
コーナーで痛がるディゾンに、栄子がストンピングを叩き込むと、レフリーが栄子を止めて距離を置いていく。
そしてディゾンを立たせると、試合が続けられた。
『ファイト!』
距離を置く両者。
なかなか組み合わないと、栄子が距離を詰めていく。
ディゾンは距離が詰まると張り手を叩き込むと、これには栄子も負けずに応戦して叩き返した。
バッシーン・・バッシーン・・
お互いの頬を強烈なビンタを叩き込むと、負けずと張っていく両者。
バッシーン・・バッシーン・・
次第にディゾンが髪を鷲掴みにしていくと、栄子も髪を掴んでいく。
そして栄子が近くのロープにディゾンの顔面を押しつけると、ロープに擦りつけて痛めつけていく。
ギュギュ・・ギュ・・
「ンアアァァァァァァ・・・・」
悲鳴をあげるディゾン。観客席からは歓声がおきていく。
そのままコーナーポスト近くにいくと、コーナーポストにディゾンの顔面を叩き付ける栄子。
バシィィィィ・・・
「アアアアアッ・・・」
ディゾンが悲鳴をあげて痛がると、栄子がスリーパーで締め上げていく。
スタミナを奪おうと言うのか、締め上げるとディゾンの表情が苦悶に歪む。
しかしロープが近いからとロープを掴むディゾンに、レフリーが栄子を止めた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの声に栄子が放すと、ディゾンは喉元を押さえて座り込むと、そのまま転がってリング下にエスケープした。
リング上から栄子がディゾンの動きを見ているが、ディゾンはリングサイドを歩きながら水着を直したりして、栄子の動きを見ている。
ゆっくりとエプロンサイドに上がると、ロープ越しに髪を鷲掴みにする栄子。
そのままコーナーに連れて行こうとすると、ディゾンがお腹にパンチを打ち込んだ。
バシッ・・
一瞬動きが止まる栄子に、ディゾンは髪を鷲掴みにしてコーナーに連れて行くと、コーナーポストに顔面を叩き付けた。
バシッ・・
フラつく栄子に、ディゾンはトップロープに登るとボディアタックを叩き込んだ。
バッシーン・・・
豪快に炸裂したディゾンのボディアタック。
『ワン・・・ツー・・・』
ディゾンがカバーの体勢に入ると、レフリーがカウントを数えたが栄子が返した。
返されるとスリーパーで締め上げてスタミナを奪おうとするディゾン。
栄子もロープに逃れたいからと手を伸ばすが、ロープに届かない。
ゆっくりとロープに近づく栄子は、足を伸ばすとロープに届いた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの言葉にディゾンがスリーパーを解くと、立ち上がってから栄子の背中にサッカーボールキックを叩き込む。
バシィィィィ・・・
「くっ・・・」
苦悶の表情を浮かべる栄子。
ディゾンが距離を置くと、栄子も立ち上がってから距離を詰めると、張り手を放った。
バッシーン・・・
張り手を受けて棒立ちのディゾン。
更に栄子の強烈な張り手が決まると、フラつくディゾンが拳を固めて栄子の顎にアッパーを叩き込んだ。
バキィィィィ・・・
「ぶふうっ・・・」
突然の顔面パンチにフラつく栄子。当然素手での顔面パンチは反則だからとレフリーが注意していく。
しかしディゾンはお構いなしと言う表情を浮かべた。
栄子が顎を押さえてアピールすると、ディゾンは左右のパンチを顔面に叩き込む。
バシッ・・バシッ・・
「レフリー、顔を殴るの反則でしょ!」
栄子がアピールすると、レフリーはディゾンに反則のカウントを告げた。
『ワン・・・ツー・・・スリー・・・フォー・・・』
レフリーの言葉にディゾンが殴るのを止めるが、栄子のダメージは大きい。口の中を切って血を垂らしている栄子。
『ファイト!』
口の中を切ってエキサイトする栄子は、距離を詰めると組み付こうとタックルを狙うと、ディゾンは両手で突き放すように防ぐ。
ガードされたからと、またもタックルを仕掛けると、今度はディゾンがカウンターの膝蹴りを顔面に叩き込んだ。
ゴキィィィィ・・・
鈍い音がリング上に響くと、ディゾンの足元に崩れ落ちる栄子。
顔面への強烈なカウンターの膝蹴りには、流石の栄子のダウンしてしまった・・・。
俯せ状態になる栄子に、ディゾンはサッカーボールキックを脇腹などに入れてリング下に落としていく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・・
「うっ・・・ううっ・・」
リング下に栄子が転がり落ちると、ディゾンは片手を挙げてアピールする。
そしてリング下に降りると、栄子の髪を鷲掴みにして起こしてから、近くの鉄柱に額から叩き付けた。
ゴキィィィィィ・・・・
「んあああぁぁぁぁ・・・」
堪らず悲鳴をあげる栄子。
ディゾンは調子に乗って鉄柱攻撃を仕掛けると、栄子の額が割れて流血戦となった。
額を血に染めてディゾンを突き放そうとする栄子。流血した事に動揺を隠せない。
栄子もディゾンの髪を掴むと、近くの鉄柱に叩き付けようとするが、ディゾンが鉄柱に蹴りを入れて抵抗すると、逆にまたも額から鉄柱に叩き付けられる栄子。
ゴッキーン・・
「ああああああっ・・・」
悲鳴をあげる栄子は、額から流れ出る血が白い水着を赤く染めていく。
胸の谷間にも血が流れ込み、栄子が血だるま状態になっていくと、観客席からは歓声とブーイングが飛び交っている。
場外だからと反則にならないからと、栄子がディゾンにグーパンチを叩き込むが、血が目に入って視界を奪われて苦しい状態。
逆にディゾンのパンチが栄子の顔面を襲うと、傷口を押さえて悲鳴をあげる栄子。
ディゾンの無理矢理にリング上に栄子を上げていくと、俯せ状態からキャメルクラッチ、更には傷口に噛み付きだした。
「んあああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
傷口を噛み付かれて悲鳴をあげる栄子。
レフリーも反則だからとカウントを入れると、ディゾンは口の周りを血塗れにしながら止めていく。
俯せで顔面を押さえる栄子に、ディゾンは水着を掴んで起こそうとすると、血塗れの白いワンピース水着が脱げそうになって、栄子の豊満なバストが露わになりそうになるリング上。
フラフラしながら立ち上がる栄子に、ディゾンは容赦ないバックドロップを放った。
バッシーン・・・
受け身を取れない様な角度のバックドロップに、栄子は大の字でヒクヒクしていると、ディゾンはバストに狙いをつけてエルボードロップを落としていく。
グニュ・・
エルボーに続いてフォールするディゾン。
『ワン・・・ツー・・・スリィィィ・・・・』
しかしカウントギリギリで返していく栄子。
これには観客席からも歓声が起きるが、栄子は大流血で虫の息。
動けない栄子の額に、容赦なくニーを落としていくディゾン。
ゴキッ・・
「んああぁぁぁぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげる栄子。
そして髪の毛を鷲掴みにして栄子を起こしていくディゾン。
すると、目の前のディゾンの股間へアッパーを叩き込んで反撃する栄子。
ゴキィィィ・・
「フギィィィ・・・」
変な悲鳴をあげて股間を押さえるディゾン。
そのディゾンの髪を掴んでコーナーに連れ出すと、コーナーポストカバーを外して金具を剥き出しにしていくと、ディゾンの額を打ち付けようとする栄子だが、逆にディゾンに額を金具に打ち付けられて崩れ落ちていく。流血でのダメージで苦しい栄子。
起こそうとして水着を掴んでいくディゾン。
グイッ・・・
そして栄子をトップレス状態にしていくと、バックドロップでマットに叩き付けていく。
バッシーン・・・
バックドロップで叩き付けられて、ヒクヒクとする栄子。
ディゾンは観客席に片手を挙げてアピールすると、その腕を喉元に滑り込ませて、チョークスリーパーで締め上げていく。
抵抗する事も出来ずに締め上げられていく栄子。
口からは血の泡の様な物を噴き出していくと、レフリーがチェックしていく。
ディゾンの腕に手を掛けるが、失神寸前状態にレフリーもゴングを要請するか迷っている様子。
手を掴んでも反応がないからと、レフリーがここでゴングを要請した・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、ここでディゾンが技を解いて立ち上がると、大流血KO状態の栄子の顔面を踏みつけていく。
トップレス状態の栄子が踏みつけられているシーンに、観客席からは歓声とブーイングが入り交じる事態になるが、リングアナがコールする。
『ただ今の試合、レフリーストップによりリアンディゾンの勝利となりました!』
リングアナのコールに片手を挙げてアピールするディゾン。
そして91pと言われる栄子のバストを踏みつけると、ゆっくりとリングを後にするのであった・・・・。




第4試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、地下プロレスのリングでは活躍が期待されていたが、勝ち星に恵まれない長沢まさみ。
今夜の女祭りのリングで勝ち星を掴みたい所だが、白い競泳水着に白いリングシューズ姿でのリングイン。
その対戦相手としてリングに上がるのは、CMなどで売れている若手女優の掘北真希。今夜は青い競泳水着に白いリングシューズ姿でリングインすると、まさみと観客席に対して一礼してコーナーに進んでいく。
体格ではまさみが上回っているが、最近の地下リングでの成績が悪い分、まさみも苦しい試合展開になるのか、観客席からは注目が集まった。対して真希も体格で劣る分、どういう流れで勝ちを奪いにいくのか、それとも初の負けを体験するのか。
『青コーナー〜・・・身長160p、上から78、58、83・・・掘北真希〜っ!』
コールを受けて緊張した表情を浮かべながら一礼していく真希。
『赤コーナー〜・・・身長168p、上から85、58、83・・・長沢まさみ〜っ!』
そしてまさみがコールを受けると、気合いを入れる様に片手を突き上げてアピールした。
お互い白い水着を着ているから、観客席からは歓声が起きる。しかし汗を浮かべても透けない素材だから、観客達の期待は裏切られる事になるだろう・・・。
『カァーン!』
ゴングの音と同時にコーナーから歩み出る真希とまさみ。
まずはお互いが距離を置くが、地下プロレス経験では上のまさみが距離を詰めていく。
前に出るまさみに、真希がバックステップで距離を広げるが、まさみはゆっくりとロープ際に追い詰めていく・・・。
背中にロープの感触を受けて焦りの表情を浮かべる真希。
まさみが片手を差し出すと、真希も片手を出して組み付いた。
ロックアップから試合が始まるが、体格差から真希がロープに押しつけられていく展開。
苦しそうな表情を浮かべる真希。ここでレフリーが二人を離した。
『ブレーク・・・』
まさみの力を感じて焦る真希。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に、今度はまさみが真希の手を掴むと、そのままロープに振っていく。
勢いよくロープから戻る真希に、まさみがドロップキックを放った。
バッシーン・・・
「きゃあああぁぁ・・・」
打点が高くバストを直撃されダウンする真希。
威力のあるドロップキックに悲鳴をあげる真希に、まさみは髪を掴んで起こしていくと、後頭部にエルボーを落としてからヘッドロックで締めていく。
しかし真希も踏ん張ってロープに振ると、戻ってくるまさみにドロップキックを返した。
バッシーン・・・
これにはダウンするまさみだが、素早く立ち上がっていく。
真希も立ち上がると、そのままタックル気味に組み付くが、まさみもフロントスリーパーの様に腕を回して極めようとする。
テイクダウンを奪いたい真希だが、まさみの踏ん張りに倒しきれずに首を極められていくと、逆に苦しい状態になってしまった。
「うっ・・くっ・・・」
逃れようとする真希に、スタミナを奪おうと極めていくまさみ。
堪らずお腹にパンチを入れて逃れようとする真希に、まさみは技を解いてからいきなり至近距離からラリアットを顔面に叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
ラリアットを顔面に受けて倒れ込む真希に、まさみは全体重を乗せたようなストンピングを叩き込むと、真希は堪らず転がるようにリング下に逃れた。
まさみはリング下に降りずにロープを掴んで真希の動きを睨み付けると、真希は水着を直しながら呼吸を整えていく。
リング上のまさみの動きに気をつけながら、ゆっくりとリングサイドを動いてはリングに戻るタイミングを計っている様子。
真希がリング上に戻らないから、レフリーがまさみをロープ際から離してから真希を招き入れた。
真希がリング上に戻ると試合は続けられていく・・。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を置く真希。
逆にまさみは距離を詰めると、踏み込んで牽制気味のローキックを放った。
バシッ・・
ローキックを受けて嫌がる真希。
更にまさみがローキックを放つと、ロープに逃れる真希は、打撃を嫌がっている。
チャンスとばかりにまさみが前に出ると、ミドルキックを放つが逆に真希も蹴り足をキャッチしていく。
倒れ込むようにアキレス腱固めを仕掛ける真希だが、まさみもヒールキックで抵抗して外して転がって逃れる。
真希は立ち上がると、立ち上がろうとするまさみのバストへサッカーボールキックを叩き込んでから、ヘッドロックで締め上げていく。
まさみがバックドロップで反撃をしようとするが、真希が反転してボディプレス気味に押し潰した。
『ワン・・・ツー・・・』
レフリーがカウントを数えるが、まさみは返していく。
しかし真希がマットに座らせた状態からスリーパーで締めていくと、まさみの表情が苦悶に歪んだ。
真希の腕を外そうとするまさみ。しかし真希もギブアップ狙いか締め上げていく。
少しずつロープに近づくまさみの手。
すると真希が技を解いて立ち上がると、まさみの背中にサッカーボールキックを叩き込んだ。
バッシーン・・・
「あうっ・・」
堪らず声を漏らすまさみ。
痛がるまさみの髪を掴んで起こすと、ヘッドロックで締め上げていく真希。
しかしまさみがバックドロップで投げつけると、真希は後頭部をマットに叩き付けてグッタリしてしまった・・・。
ゆっくりと立ち上がるまさみは、真希にギロチンドロップを叩き込んでからフォールした。
『ワン・・・ツー・・・ス・・・』
カウントが進むと、真希が焦るように肩を浮かせた。
返されたからとまさみは立ち上がると、今度は両足を抱え込んでから反転して、逆エビ固めを仕掛ける。
グイッ・・・
「んあああぁぁ・・・あああああぁぁぁぁ・・・」
逆エビ固めを極められて激痛に悲鳴をあげる真希。
まさみも腰を落として痛めつけていくと、真希は必死にロープに手を伸ばす。
ゆっくりとロープに近づいていく真希の手だが、まさみの強烈な逆エビ固めに全身に走る激痛に大量の汗を流しながらロープへ手を伸ばす。
『ロープ・・・ロープ・・・』
何とかロープに手が届くが、まさみの逆エビ固めにダメージを受けた真希。
サードロープを掴んで苦痛の表情を浮かべる真希に、まさみは立ち上がるとストンピングで蹴りこんでいく。
バシッ・・バシッ・・
嫌がるようにロープを掴む真希に、レフリーがまさみを離した。
レフリーは真希に立ち上がる様に指示すると、真希は腰を気にしながらも立ち上がっていく。
『ファイト!』
立ち上がった真希に、まさみは太股を狙ってのローキックを放つと、露骨に嫌がる表情を浮かべる真希。
バシッ・・バシッ・・
蹴られてはロープに逃げる真希に、まさみが踏み込んでミドルキックを叩き込むと、苦悶の表情を浮かべる真希。
更に張り手を叩き込むと、真希も意地になって張り手を返した。
バッシーン・・・バッシーン・・・
お互いの頬を叩き合う真希とまさみ。
意地の激突に観客席が盛り上がると、まさみが膝蹴りを叩き込んだ。
ドスッ・・
「うぐうっ・・・」
ボディに膝を叩き込まれて動きの止まる真希。
更に組み付いて大技ブレンバスターでマットに叩き付けていくまさみ。
バッシーン・・・
「んああぁぁぁぁぁ・・・」
マットに叩き付けられて悲鳴をあげる真希。
まさみがゆっくりと真希のバストに手を乗せてフォールする。
『ワン・・・ツー・・・スリ・・・』
しかし真希が返すと、まさみは周りを見渡してから立ち上がると、真希の顔面へストンピングを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
これには真希が両手で顔面を押さえると、転がるようにリング下に逃れていく。
リング下に逃れる真希に、まさみもリング下に降りると、顔面を押さえて痛がる真希の髪を鷲掴みにして起こしていく。
そして近くの鉄柵に振って叩き付けた。
ガッシャーン・・・
「んあああぁぁぁ・・・」
まさも悲鳴をあげて痛がる真希。鉄柵にグッタリと寄りかかるようにダウンすると、まさみが距離を置いてから走り出した。
そしてグッタリする真希の顔面へ容赦ない低空ドロップキックを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
これには俯せにグッタリとダウンする真希。
まさみも攻め続けて苦しそうな表情を浮かべるが、呼吸を整えながら髪を鷲掴みにして起こそうとするが、真希も腹にパンチを入れて抵抗する。
しかし近くのエプロンサイドに顔面を打ち付けてから、リング上に戻していくまさみ。
リング上で苦悶の表情を浮かべる真希に、まさみがトップロープを掴んでお腹を踏みつけていく。
グリグリ・・・
「ギブアップって言いなさいよ!」
まさみがお腹を踏みつけながら叫ぶと、真希も言い返した。
「ギブアップなんてしないわよ、負けないから・・・・」
真希の言葉に怒り出すまさみは、踵でのストンピングをお腹に叩き込む。
ドスッ・・
「ふぐっ・・うううっ・・うっ・・・」
踵でのストンピングに口から涎を垂れ流す真希。涙目になってお腹を押さえる、苦しそうにリング下に逃れていく。
まさみもリング下に降りると、今度は近くのパイプ椅子を手にする。
観客席からはブーイングも聞こえ出すと、真希もフラつきながらも立ち上がった。
まさみがパイプ椅子の角でお腹に一撃を喰らわすと、真希は苦悶の表情を浮かべてダウンする。
更に首にパイプ椅子を引っかけて、背中を踏みつけて苦しめていくまさみ。
グイッ・・
「ううっ・・・ウグッ・・・うっ・・・」
苦悶の表情でパイプ椅子を掴んで逃れようとする真希。しかしまさみのラフファイトの前に追い詰められて苦しい状態が続いた。
そしてまさみがパイプ椅子を放すと、喉元を押さえて俯せ状態で苦しむ真希。
まさみはゆっくりとリング上に戻るがブーイングが送られていく。
そのブーイングに構わず、コーナーポストのカバーを外して金具を剥き出しにしていくまさみ。
リング下では水着を直しながら真希がリング上のまさみを睨み付けると、ゆっくりとリングサイドを周りながらリングに戻るタイミングを計っていた。
真希がリングサイドを動いていると、まさみも動きを注意深く見つめた。
真希がリングに戻らないからと、レフリーがまさみを離してから真希を招き入れる。
素早くリングに戻る真希は、立ち上がるとまさみとの距離を置いた。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を詰めようとするまさみ。
真希が構えると、まさみが素早くタックルを仕掛けたが、真希が反応して膝蹴りを出すとカウンターの膝蹴りがまさみの顔面に決まった。
ゴキッ・・
しかし勢いで真希からテイクダウンを奪うまさみ。
そのまさみの腕をキャッチして三角絞めを狙う真希に、まさみは腕を抜いてから馬乗り状態になって張り手を叩き込む。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
まさみの激しい張り手に痛がる真希。両足をバタバタとさせて藻掻くと、まさみは上からギロチンチョークを狙うが、真希が上手く防いでいる。
逆に距離が詰まったからと、真希がヘッドバッドをまさみに叩き込むと、鼻に頭が当たって力が抜けた。
その瞬間、真希がブリッジ気味に返して逃れると、立ち上がろうとするまさみの顔面を蹴り上げた。
バッシーン・・・
顔面への蹴りにフラつくまさみ。
更にジャンピングニーパッドを叩き込んでからダウンした時に、素早くフォールする真希。
『ワン・・・ツー・・・スリ・・・』
一瞬危ないように見えたが、まさみがギリギリ返した。
返されたからと、真希が首4の字固めで極めていくと、まさみの表情が苦痛に歪む・・・。
堪らず真希の足に噛み付くまさみ。
ガブッ・・
「痛いぃぃぃ・・・何するのよ!」
真希が思わず叫ぶと、力が抜けたからと逃れるまさみ。
「何言ってるのよ、このリング上じゃあ勝てば良いのよ!」
まさみの言葉に喧嘩キックを狙う真希に、まさみがステップバックで避けてから、逆にラリアットを叩き込んだ。
バシィィィィィ・・・
体重を乗せたラリアットに真希は後頭部を叩き付けられる様にダウンすると、まさみはフォールを狙わずに俯せ状態にしてから、キャメルクラッチを仕掛けた。
グイッ・・
「あうっ・・・」
上半身を反らされて苦しい真希。
更に苦しむ真希の顔面を掻きむしるまさみ。
「あああああああぁぁぁぁ・・・・」
顔面掻きむしりに悲鳴をあげる真希。
続けて水着の肩紐に手を掛けて、水着剥ぎを仕掛けるまさみ。
「いやああぁぁぁぁ・・・・やめてぇぇぇぇぇぇ・・・」
流石に水着剥ぎには悲鳴をあげて嫌がる真希。
「地下プロレスは身体が資本なのよ!」
まさみは叫ぶと、真希の水着の肩紐をズラしてトップレスギリギリにしてから、鼻フック状態でキャメルクラッチを極めていく。
「やめてぇぇぇぇ・・・」
水着剥ぎ寸前に真希が嫌がるが、まさみの攻めは続いていく。
鼻フックから解放すると、俯せで痛がる真希を起こしていくと、パイルドライバーの体勢に持ち込んだ。
逆さにされていく真希。そして脳天からマットに叩き付けられると、グッタリとしていく。
まさみは立ち上がると、ゆっくりとバストを狙ってエルボードロップを落としてフォールした。
『ワン・・・ツー・・・スリィ・・・』
カリーカウントが入ると思われたが、真希がギリギリで返していく。
苦悶の表情を浮かべながらも、真希は水着の肩紐を戻そうとすると、まさみは顔面を踏みつけてアピールする。
顔面を踏みつけられながらも水着を直した真希。
まさみが髪を掴んで起こすと、ボディに膝蹴りを入れてコーナーに追い込んでいく。
そして髪を鷲掴みにすると、金具の剥き出しになっている部分へ、容赦なく額から叩き付けるまさみ。
ゴキィィィ・・・
「きゃああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
悲鳴をあげる真希。
ゴキィィィ・・・
「んあああぁぁぁ・・・・」
更に続く金具へ額を叩き付けられては絶叫する真希。
額が割れて流血戦になると、初めての流血戦に動揺を隠せない・・・。
その真希をコーナーに寄りかからせると、お腹にミドルキックを叩き込むまさみ。
バシィィィィ・・・
お腹を押さえて痛がる真希に、ノーガードの顔面へハイキックを叩き込むと、真希がコーナーに崩れ落ちた。
白い競泳水着に血が流れて赤く染まる真希を起こすと、まさみが観客席に向かってアピールする。
しかし真希が素早くバックから逆さ押さえ込みを仕掛けると、レフリーのカウントが・・・。
『ワン・・・ツー・・・スリ・・・』
カウントギリギリまで追い込んだが、まさみも両足をばたつかせてスリーカウントから逃れる。
突然の真希の反撃に驚きを隠せないまさみ。
逆にスリーカウントを奪えずに悔しがる真希。
まさみは立ち上がると、マットから立ち上がろうとする真希のバストへ強烈なサッカーボールキックを叩き込む。
バシィィィィ・・・
真希がフラつくと、更にサッカーボールキックを叩き込んでから、顔面へも蹴りを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
顔面への蹴りにグッタリとダウンする真希。
まさみはゆっくりとパイルドライバーの体勢に持ち込むと、真希をマットに落としていく。
パイルドライバーを受けてグッタリとする真希に、まさみはフォールせずに立ち上がっていくと、ロープに走ってギロチンドロップを叩き込んでからフォールした。
『ワン・・・ツー・・・』
しかし真希がロープに足を伸ばして逃れると、まさみは悔しがる。フォールは返したが、大技を受けて立ち上がる事が出来ない真希。
まさみが立ち上がると、ロープに走って勢いをつけると、飛び上がってからニードロップを落としていく。
ドスッ・・
「うぐっ・・・ホゲェェェェェ・・・・」
お腹にニードロップを受けて、一瞬間を置くように口から胃液の様な反吐を噴き上げた真希。
更に跨いでからヒップドロップをバスト辺りに落としてから、両肩に手を当ててフォールするまさみ。意地でもスリーカウントを奪おうと必死だ。
『ワン・・・ツー・・・スリィィィィ・・・』
流石にニードロップ、ヒップドロップを受けて返せずにスリーカウントが決まると、ここでまさみの勝利が決まった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、まさみは立ち上がってから真希の顔面を踏みつけてガッツポーズをとった。
『ただ今の試合、長沢まさみのピンフォール勝ちとなりました!』
リングアナのコールに会場内からは歓声とブーイングが入り交じる中、まさみは水着を直しながらリングを後にした。
一方、初の流血戦で負け、更に大きなダメージを受けた真希は、リングドクターのチェックを受けて担架で運ばれてリングを後にするのであった・・・。




第5試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、グラビアアイドルから女優と活躍する市河由衣。白ビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、険しい表情で観客席に一礼してからコーナーに進んだ。
そして由衣の対戦相手としてリングインするのは、沖菜恵。黒いビキニに黒いリングシューズ姿でリングインすると、片手を挙げてからコーナーに進んだ。
今夜この二人の試合は、デスマッチクイーンタイトルマッチ。ドミネーションマッチで数々の悲惨な試合を経験している二人だが、今夜はどんな試合になるのか・・・。
「市河っ、試合形式を選びなよ・・・」
恵が箱を差し出すと、由衣が黙って箱の中から1つのボールを手にした・・・。
そのボールには、有刺鉄線ボードデスマッチとあった・・・。そう、今夜のタイトル戦は有刺鉄線ボードデスマッチ。
黒服達がニュートラルコーナーに有刺鉄線ボードを運び込むと、由衣も緊張感を隠せない・・・。
「覚悟しなさいよ、今夜はデスマッチで勝負なんだから・・・」
恵の言葉に緊張する由衣。今まで、数々のドミネーションマッチの餌食になった経験はあるものの、有刺鉄線ボードデスマッチというのは緊張を隠せるはずもなく、ビキニを着ての試合では露出する素肌面積が多く、全身血塗れにされるかもと言う思いがあった・・・。
『青コーナー〜・・・挑戦者、身長158p、上から83、55、85・・・市河由衣〜っ!』
コールを受けて一礼していく由衣。しかし有刺鉄線ボードの存在に集中できない様子・・・。
『赤コーナー〜・・・チャンピオン、身長155p、上から80、59、83・・・沖菜〜恵〜っ!』
コールを受けて片手を挙げていく恵。デスマッチクイーンとして由衣の挑戦を退けたい、そんな気持ちの表れるコールに見える。
お互いが水着を直したりしていくと、レフリーがゴングを要請した。
『カァーン!』
ゴングと同時にコーナーを飛び出す恵と由衣。
由衣が素早くドロップキックを狙うが、恵が避けて自爆すると、逆に立ち上がろうとする由衣に喧嘩キックを叩き込む。
バシィィィ・・・
蹴られた由衣が耐えると、恵が水平チョップを喉元に叩き込んでから、ロープに振っていく。
しかし由衣がロープを掴んで戻らないと、距離を置く両者。
しばらくすると、リング中央でガッチリとロックアップの状態に持ち込むと、お互いが譲らない・・・。
31歳の恵と24歳の由衣の激しい押し合いに会場が盛り上がるが、観客達は恵と由衣が有刺鉄線地獄に堕ちる事を期待している様にも見える。
すると由衣が押し出してロープ際まで押していくが、恵が膝蹴りを出していく。
これにはエルボースマッシュを叩き込む由衣に、恵は至近距離からアッパーカットを叩き込んだ。
ゴキィィィ・・・
突然のアッパーにフラつく由衣。素手での顔面パンチだからと言いたそうな表情を浮かべるが、デスマッチに甘さは禁物。
恵がヘッドロックに捉えるが、由衣も素早くバックドロップで切り返した。
バッシーン・・・
バックドロップを受けて大の字になる恵。
由衣が立ち上がって、恵に対してストンピングを叩き込むと、恵は転がるようにロープに逃れた。
ロープを掴む恵に対して、由衣のストンピングは止まらない。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
ストンピングの連発に恵が場外に逃れると、由衣は深追いせずにリング上でガッツポーズを決めた。
リング下では恵がビキニを直しながらも、リング上の由衣を睨み付けながら呼吸を整えていると、リング上では由衣が挑発した。
「早くリング上に戻ってきなさいよ!」
由衣の挑発に乗らずに、ゆっくりとリングサイドを歩いていく恵。
バッシーン・・・
そしてリングに戻る恵に、由衣は低空ドロップキックでリング下に落としていく。
今度は由衣もリング下に降りると、転がるように落ちた恵の髪を鷲掴みにして起こしてから、近くの鉄柵に振って叩き付けた。
ガッシャーン・・・
「あああああっ・・・」
悲鳴をあげる恵。
その恵の髪を掴むと、今度は近くの鉄柱に叩き付ける由衣。
ゴッキーン・・・
これには恵は鉄柱に抱きつくようにしてダウンすると、由衣はサッカーボールキックを背中に叩き込んでは、観客に向かってアピールした。
アピールする由衣に、恵は背後から股間へアッパーを叩き込むと、今度は悶絶するのは由衣。
股間を押さえて苦しむと、恵は髪を鷲掴みにして鉄柱に叩き付けると、そのままリング上に戻していく。
股間へのダメージから苦しい由衣に、恵はストンピングを叩き込んでは痛めつけた。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
ストンピングから起こしていくと、恵は一気にニュートラルコーナーに立てかけられた有刺鉄線ボードに由衣を振ろうとするが、これには由衣も抵抗した。
逆に恵を振ろうと返すが、恵がショートレンジのラリアットで由衣を倒した。
バシィィィ・・・
「ぶふっ・・」
口から涎の飛沫をあげて倒れた由衣。
倒れた由衣のお腹にフットスタンプを落としてから、苦しむ由衣に有刺鉄線ボードを乗せようと、コーナーから有刺鉄線ボードを持ち出す恵。
そして有刺鉄線ボードを投げようとすると、由衣も驚いて転がるように逃れた。
リング中央に有刺鉄線ボードが置かれた状態になり、その有刺鉄線ボードを挟んで対峙する恵と由衣。
流石に由衣も地下プロレスでは、グラビアアイドルでありながら有刺鉄線地獄を経験しただけあり、その怖さも知っているだけに、恵との距離を慎重に取っている。
対して、恵はグラビアアイドルは卒業したのと、地下プロレスが活躍の場ともあり、デスマッチクイーンとして名を挙げる事が活躍の場であり、少しくらいの痛さには我慢しようと必死の様子・・・。
有刺鉄線ボードの周りを回るような形で睨み合う恵と由衣。
すると、恵が有刺鉄線ボードの上を通って由衣に掴みかかると、由衣もエルボースマッシュで抵抗した。
その由衣を有刺鉄線ボード上に倒そうとするが、由衣も抵抗して上手くいかない。
逆に由衣も蹴りを入れて恵を有刺鉄線ボードに倒したいが、恵も簡単には倒れない。
縺れる様にコーナーに向かうと、有刺鉄線ボードのあるコーナーに近づく二人。
恵が由衣を押し込もうとすると、逆に由衣が恵を押し込んだ。
グサッ・・・
「んああああぁぁぁぁぁ・・・・」
背中からコーナーに立てかけた有刺鉄線ボードに激突した恵。
ビキニだけに素肌が露出している部分に、容赦なく有刺鉄線の棘が食い込んだ。
堪らず絶叫する恵。由衣も驚きの表情を浮かべるが、恵が有刺鉄線ボードから離れるとラリアットを顔面に叩き込んだ。
バシィィィィィ・・・
「んああぁぁぁ・・・」
由衣も悲鳴をあげて顔面を押さえると、背中から血を流す恵が腕を掴んだ。
「いくよぉぉぉぉ・・・・」
観客にアピールする様に絶叫する恵は、そのまま由衣を有刺鉄線ボードに振っていく。
バシィィィィ・・・
「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
有刺鉄線ボードに叩き付けられて、激痛に絶叫する由衣。
フラつきながら有刺鉄線ボードから離れると、今度は恵のハイキックが顔面を襲う。
バシッ・・
有刺鉄線の激痛に続いて顔面への衝撃に、一瞬虚ろな目になる由衣。
その瞬間、恵が喧嘩キックで由衣の身体を有刺鉄線ボードに叩き込んだ。
グサグサッ・・・
「痛いぃぃぃぃぃ・・・・いやあああぁぁぁぁぁ・・・・」
コーナーの有刺鉄線ボードに叩き付けられて、あまりの激痛に絶叫する由衣。
有刺鉄線ボードが倒れて仰向けになる由衣は、背中を有刺鉄線の棘に傷つけられて悲鳴をあげている。
その由衣のバストへストンピングを叩き込む恵。
バシッ・・
「ぎゃああぁぁぁぁぁ・・・」
バストを蹴られる痛みと、背中に食い込む有刺鉄線の棘の激痛に悲鳴をあげる由衣。
そして髪を掴んで起こしていく恵に、由衣は背中を赤く染めながらもエルボーで抵抗すると、ヘッドロックで締め上げた。
ヘッドロックに極められると、恵は体勢を入れ替えると、バックドロップで返していく。
バッシーン・・・
後頭部からマットに叩き付けられて意識を朦朧とさせる由衣。
恵は立ち上がると、ゆっくりとバストへエルボードロップを落としてフォールの体勢に入るが、観客に向かって舌を出してフォールを止めると、由衣を俯せにした。
そしてキャメルクラッチを仕掛けると、上半身を揺さぶって痛めつけていく。
グイッ・・グイッ・・
「うっ・・・うううっ・・・」
恵の手を掴んで抵抗する由衣。
しかし恵の技は外れないと、両足をバタバタさせて痛がる由衣。
恵は更に、由衣の額を噛み付きだした。
ガブッ・・・
「んああぁぁぁぁぁぁ・・・」
噛み付かれて悲鳴をあげる由衣。恵もヒールとしてデスマッチクイーンのイメージが定着してきたのか、噛み付き方も様になってきている。
恵が技を解くと、由衣は額を両手で押さえて痛がっていると、恵が髪を掴んで起こしていく。
起こされながらも、恵のお腹にパンチを入れて抵抗する由衣。
すると、恵は顔面を掻きむしって由衣を痛めつけると、そのまま髪を掴んで有刺鉄線ボードに向かわせた。
両手で顔面を押さえて痛がる由衣に、リング中央の有刺鉄線ボードに倒していく恵。
グサッ・・
「いやああぁぁぁぁぁぁ・・・」
両手で顔を押さえていたので、ビキニに包まれたバストやお腹などを棘で傷つけられて絶叫する由衣。
更に、恵はコーナーから有刺鉄線ボードを持ち出すと、由衣の背中に乗せていく。
グサッ・・
「あああああぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
有刺鉄線ボードのサンドウィッチにされて悲鳴をあげる由衣。容赦なく素肌を傷つけて、由衣のあまりの痛さに悲鳴を上げ続けた。
悲鳴をあげる由衣から、有刺鉄線ボードを外して起こしていく恵。
由衣は有刺鉄線ボードのダメージで抵抗する事が出来ずに、恵にロープ際に連れて行かれると、トップロープとセカンドロープに挟まれる形で、観客席に向かって磔状態にされていく。
ロープから逃れられない由衣に、恵は場外から有刺鉄線竹刀を持ち込むと、背後から有刺鉄線竹刀を由衣に近づけた・・・。
そして、バストに有刺鉄線竹刀を押しつけてから、背後から思いっきり引き付ける恵。
グサッ・・
「やめてぇぇぇぇぇ・・・いやああぁぁぁぁ・・・・」
ビキニに包まれたバストに容赦なく押しつけられていく有刺鉄線竹刀に、由衣が絶叫する。
白いビキニブラジャーには、赤い斑点が浮かび上がっていく。そう、柔らかい乳房が傷つけられていたのだ。
由衣の残酷シーンに観客席から大歓声が起こると、恵は更にエプロンサイドから、由衣のバストへ有刺鉄線竹刀を押しつけていく。
グサッ・・
「痛い、痛い、痛いぃぃぃぃぃぃ・・・」
恵の残酷な責めに、由衣の悲鳴とバストからの流血が酷くなっていく。
そして、恵がビキニを剥ぎ取っていくと、由衣の露わになった乳房からは、小さい傷から血が滲み出ている。
「いくよぉぉぉぉぉ・・・」
恵が有刺鉄線竹刀を挙げてから、由衣の胸に水平に押しつけてから痛めつけていく。
グサッ・・
「ぎゃああああああぁぁぁぁぁ・・・」
バストへの有刺鉄線竹刀攻撃に悲鳴をあげる由衣。
グラビアアイドルとしても人気の由衣の、自慢のバストが傷つけられる残酷シーンの連続に観客からは大歓声が送られていく。
恵がロープから由衣を放してから、トップロープに顔面を押しつけて擦りつけていく。
ギュ・・ギュギュ・・
「んあああぁぁぁぁぁ・・ぁ・ぁ・・・・」
ロープに擦りつけられて悲鳴をあげる由衣。
そしてリング内も戻されると、スリーパーで締め上げられていく由衣。
スタンディング状態でのスリーパーに、喉元を腕で締め上げられて苦しい由衣は、両手を振っては逃れようとしている。
更に頭を振ろうとすると、後頭部が恵の顔面を直撃して、衝撃で技を解く恵。
スリーパーから解放されると、反転して張り手を入れてから、今度は由衣が有刺鉄線ボードへ恵を押し込んだ。
踏ん張ろうとする恵に、お腹に喧嘩キックを入れて倒していく由衣。
グサッ・・グサッ・・
「あああああああああっ・・・」
堪らず絶叫する恵。背中を傷つけられて激痛に悲鳴をあげると、由衣は近くから有刺鉄線竹刀を掴むと、立ち上がる恵のお腹にフルスイングしていく。
バッシーン・・
「んああぁぁぁぁ・・・」
堪らず悲鳴をあげる恵。お腹の辺りの素肌が傷つけられて血が流れ出すと、由衣はドロップキックで有刺鉄線ボードに倒そうとするが、恵に避けられて自爆すると、逆に倒れた状態から髪を掴まれて有刺鉄線ボードに顔面を押しつけられそうになる由衣。
キャメルクラッチの様な体勢から、両手で髪を鷲掴みにされて有刺鉄線ボードに顔を近づけられる由衣。嫌がるように抵抗する。
「いやああぁぁぁ・・・やめてぇぇぇぇぇ・・・・いやあぁぁぁぁぁぁ・・・」
由衣が悲鳴をあげるが、恵は容赦なく顔面を押しつけていく。
グサッ・・
「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
由衣の激しい悲鳴がリング上に響き渡る。額の辺りに有刺鉄線の棘が突き刺さると、由衣は激しい痛みと共に流血していく。
更に有刺鉄線竹刀を喉元に掛けて、キャメルクラッチみたいに上半身を反らしていく恵。
これには額から血を流す由衣は、両足をバタバタさせて悲鳴をあげた。
手が傷つくのも構わず、有刺鉄線竹刀を掴んで抵抗する由衣だが、恵の残酷な攻めの前に傷つけられるだけだった。
恵が力を抜くと、由衣はマットにグッタリするが、恵が髪を掴んで上を向かせると、今度は額に有刺鉄線竹刀を擦りつけた。
グサグサッ・・
「んあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
またも響き渡る由衣の悲鳴。額から激しく出血して、顔面を血に染められていく由衣。
まさに血だるま状態にされていく由衣の姿に、観客席からも残酷だと言う声が聞こえだした・・・。
レフリーが恵を止めて、由衣の状態をチェックするが、当然ながら簡単に止められる程は甘くない地下プロレス。
恵が立ち上がると、由衣も立ち上がるように促されると、フラフラしながら立ち上がる由衣。
由衣の傷口をチェックするレフリーだが、恵を離すと試合続行を促した。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に由衣がフラついていると、恵が喧嘩キックを叩き込む。
バシッ・・
「ううっ・・」
蹴られて苦しむ由衣。
しかしタックルの様に組み付いていくが、逆に恵にDDTで切り替えされた。
またも俯せ状態で苦しい状態になる由衣に、恵は髪を掴んで起こしていく。
すると、由衣が意地になって恵のビキニを鷲掴みにして、一気に剥ぎ取った。
トップレス状態になる恵。しかし表情を変えずに由衣の額を噛み付いていく。
ガブッ・・
「んああぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
噛み付かれて悲鳴をあげる由衣。口の周りを血塗れにしながらもかみ続ける恵。
恵が放すと抵抗も出来ない状態の由衣。
その由衣に対して、恵はブレンバスターの体勢に持ち込むと、一気に有刺鉄線ボードに向かって投げはなった。
グサッ・・
「ぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
またも有刺鉄線地獄に叩き付けられて絶叫する由衣。
動けない由衣に対して、恵は有刺鉄線ボードをもう一枚持ち出すと、由衣を挟んでいく。
身動きが取れない由衣に対して、恵が顔面を踏みつけてガッツポーズを取ると、ここでレフリーが試合を止めた・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に、由衣の地獄の時間は終わりを告げた・・・。
恵がコーナーに登ってガッツポーズを取ると、由衣は動く事も出来ずに黒服などによって助けられるのであった。
有刺鉄線の棘が素肌に食い込み、由衣に対して激痛を加えている。黒服がゆっくりと棘を素肌から離していくが、由衣のダメージは大きい。
血塗れの由衣は担架に乗せられてリングを後にすると、観客からは由衣に対して拍手が送られていく。
『ただ今の試合、レフリーストップで沖菜恵の勝利となりました!』
リングアナのコールに恵の腰には、デスマッチクイーンベルトが巻かれていく。
こうして凄惨なデスマッチタイトル戦が終わったのであった・・・・。




第6試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、所属事務所など問題の多い澤尻エリカ。
今夜は強制的とも言える地下プロレス参戦だが、エリカは地下プロレスではデビュー済みと言う事もあり、苛つきながらも対戦相手を待っている。黒いワンピース水着に黒いリングシューズが、現在のエリカのダークなイメージと合っている。
そのエリカの対戦相手としてリングインするのは、黒いスポーツビキニに黒いリングシューズ姿の米蔵涼子。 
涼子の登場に驚くエリカだが、涼子の手にはオープンフィンガーグローブが着けられていた。これは顔面への打撃も認められていると言う事。エリカはプロレススタイルで手は素手だから、顔面パンチは認められないと言う事だ。
エリカが視線を移すと、涼子も睨み付けて早くも戦闘モードの二人。
『青コーナー、身長160p、上から83、58、86・・・澤尻エリカ〜っ!』
コールを受けてもコーナーに寄りかかって涼子を睨み付けるエリカ。
『赤コーナー、身長168p、上から84、59、89・・・米蔵涼子〜っ!』
対してコールを受けて片手を挙げて観客にアピールする涼子。
『カァーン!』
そして試合開始のゴングが打ち鳴らされると、エリカはコーナーに寄りかかって動かない。そのエリカに対して、涼子は距離を詰めていく展開から始まるこの試合。
距離が詰まるとエリカも動き出すが、プロレス的な構えのエリカに対して、格闘技的に構えていく涼子。
シュ・・・
「おらっ!」
いきなりエリカが喧嘩キックを放つも、涼子が避けていく。
逆に冷静にローキックを放つ涼子。
バシッ・・
ローキックを受けて痛がるエリカに、涼子はローキックを続けて叩き込んだ。
バシッ・・バシッ・・
コーナーでロープを掴んでローキックを受けるエリカに、レフリーが涼子を止めてコーナーから出る様に促すが、エリカはコーナーから出ようとしないと、涼子がリング中央で手招きして挑発していく。同時に観客席からはブーイングが起きていくと、完全に会場内を敵に回したエリカ。
レフリーが促すと、エリカがコーナーから出て涼子との距離を詰めていくと、涼子が構えていく。
シュ・・
いきなりエリカが裏拳を放つと、ガードする涼子。
続けてタックルを仕掛けていくが、が、これにはフロントスリーパーでキャッチしていく涼子。
しかしエリカが押し出してロープ際の展開になると、涼子が膝蹴りを放っていく。
ドスッ・・
ボディに膝を受けて苦しいエリカ。
しかしロープに押しつけるようにしていくエリカは、小刻みに脇腹にパンチを入れていく。
バシッ・・バシッ・・
顔面への素手パンチでないから反則でないからと、エリカのパンチが入るが、涼子は冷静に片手で首を極めていくと、片手でエリカのワンピース水着のヒップの部分を掴んで食い込ませていく・・・。股間に水着が食い込みそうになると、流石のエリカも動揺を隠せない・・・。
エリカが力を抜いた途端に、涼子が押して距離を置いてから顔面へフックを放った。
バシィィィ・・・
離れ際に殴られたエリカがフラつくと、続けてハイキックを放つ涼子。
しかしエリカがガードすると、ミドルキックを続けて放つ涼子。
バシィィィィ・・・
脇腹にミドルキックを受けて苦悶の表情を浮かべるエリカに、涼子の左右のジャブが炸裂。
エリカも張り手を返すが、涼子は頬に張り手を受けても負けずに左右のパンチを入れていくと、無理矢理にヘッドロックで締め上げた。
藻掻くエリカだが、涼子がガッチリとヘッドロックで締め上げると、抵抗も出来ずにダメージを増やしていく・・・。
涼子が一気にブルドッキングヘッドロックでマットに叩き付けると、素早く立ち上がってからサッカーボールキックでエリカを痛めつけていく。
バッシーン・・バシィィィィ・・・
顔面へも容赦なく蹴りが叩き込まれると、観客席が盛り上がっていく。リング上ではエリカが顔面への蹴りで動きが止まると、レフリーが涼子を離していく・・・。
顔面を両手で押さえるエリカがゆっくりと立ち上がると、レフリーがエリカの様子をチェックした。
『ファイト!』
エリカの体勢が整う前に試合続行を告げるレフリー。
エリカが顔面を押さえていると、涼子は容赦なく顔面へパンチを入れていく。
バシッ・・バシッ、バシッ、バシッ・・・
「うっ・・ううっ・・」
流石のエリカも顔面へのパンチの連打にコーナーに逃れると、堪らずガードを固めていく。
しかし涼子のパンチがボディへと打ち込まれると、エリカの表情が苦悶に歪んだ。
ドスッ・・
「ウゲッ・・」
口をパクパクさせていくエリカ。続けて膝蹴りがボディに突き刺さると、エリカの口から胃液の様な吐瀉物が飛び出した・・・。
「オエッ・・」
ゆっくりとマットに崩れ落ちるエリカ。両手でお腹を押さえていると、涼子は片手を挙げてアピールして、ゆっくりと起こそうとする。
観客席からの歓声に涼子は応える様に手を挙げていくと、お腹を押さえて苦しむエリカも黙ってはいない・・・。
ゆっくりと髪を鷲掴みにして起こそうとする涼子に、エリカが拳を握りしめて反撃に出た・・・。
ゴキッ・・
「ふぐっ・・ううっ・・うっ・・」
エリカが握りしめた拳を、涼子の股間にアッパーの様に叩き付けた。
これには涼子の動きが止まると、エリカが立ち上がって膝蹴りを叩き込むと、素早くチョークスリーパーで締め上げる。
これには両腕を振るようにしてロープに逃れる涼子。
『ロープ・・・ロープ・・・』
ロープだからとレフリーが放すように指示するが、エリカが技を解かない。
苦悶の表情の涼子に、エリカは容赦なく締め上げると、レフリーがエリカを離していく。
「コホッ・・コホッ・・」
喉元を押さえて苦しむ涼子。エリカは距離を置いて水着を直している。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に構える涼子。一方エリカはリング下に降りると、リングサイドをゆっくりと歩き出した。
リング上から涼子が挑発するが、エリカは構わずリングサイドを歩いていると、リング上の死角になる部分で何かを手にした・・・。
そしてリングに戻るエリカ。涼子も距離を置いて睨み付けていく。
涼子がローキックから距離を詰めると、エリカも蹴り返す。
バシッ・・バシッ・・
蹴り返されると、左右のジャブから距離を詰めてから首相撲の体勢に持ち込みたい涼子。
膝蹴りを放つもガードされると、左右へ揺さぶりをかけるが、逆にエリカが至近距離からアッパーを放った。
ゴキッ・・
素手でのアッパーを受けて動きの止まる涼子。
続けてリング下で手にしたメリケンサックで涼子を攻めていくエリカ。
ゴキッ・・
「んああぁぁぁぁぁ・・・」
額にメリケンサックで攻撃を受けて悲鳴をあげる涼子。
両手で額を押さえて膝をつくと、エリカがメリケンサックをアピールするように観客に見せつけていくが、逆にブーイングを受けていく。
ブーイングに構わず涼子の額を狙うエリカに、涼子もお腹にパンチを入れて反撃すると、お返しとばかりに股間を殴りつけた。
ゴキッ・・
「うぐっ・・くっ・・」
股間への衝撃に動きが鈍るエリカ。そこへ涼子が立ち上がって顔面へエルボースマッシュを叩き込むと、コーナーにエリカを押し込んでから顔面へパンチの連打を叩き込んでいく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・バシッ・・バシッ・・
涼子のパンチの連打に殴り返すが、涼子の圧力に押されているエリカ。
エリカがパンチで反撃していると、レフリーが素手での顔面パンチだからと止めていく。
ペッ・・・
エリカに殴られて口の中を切った涼子は、リング上で唾を吐くが、切れているのか血が混じっている。対してエリカもパンチの連打で顔が腫れだしていた・・・。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
レフリーに止められたエリカに対して、涼子は勢いを増すように顔面へパンチを叩き込んでいく。
更に髪を鷲掴みにして下を向かせると、顔面を蹴り上げる様な膝蹴りを叩き込んだ。
ゴキィィィィ・・・
骨と骨が激突するような鈍い音が響くリング上。エリカも意識を朦朧とさせながらも必死に涼子に組み付いてダウンを免れるが、顔面への膝蹴りは大きなダメージを受けた様だ。
そのエリカをコーナーに押しつける涼子。エリカが顔を上げると、膝蹴りのダメージから目の上が腫れ上がっている。
強気のエリカもダメージを気にしているが、涼子は腫れ上がった部分を殴りつけていく。
バシッ・・バシッ・・
これには嫌がるエリカ。必死に張り手などで抵抗するが、涼子の攻めに苦しい展開。
腫れた部分がパンチによって切れると、そこから激しく出血するエリカ。
流血戦になるもレフリーも止めずに、リングサイドからは制裁だとばかりに盛り上がる会場内。
流れ出す血で視界も奪われて、涼子に有効打が返せないエリカに、涼子は髪を鷲掴みにしてからコーナーポストに顔面を叩き付けていく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
フラつくエリカをコーナーに寄りかからせてから、エリカが持ち込んだメリケンサックを拾うと、オープンフィンガーグローブを外してから涼子がセカンドロープに登ってエリカの額を殴りつけていく。
バキッ・・バキッ・・バキッ・・
「んあああぁぁぁぁ・・・」
これには悲鳴をあげるエリカ。メリケンサック攻撃で額が割れて流血していく。
血ダルマ状態のエリカに対して、会場内からは大歓声が起きていく。
顔面を真っ赤に染めるエリカ。涼子はコーナーから降りると髪を鷲掴みにしてフェイスクラッシャーで顔面をマットに叩き付けた。
バシィィィィィ・・・
「ああああああぁぁぁ・・・」
これには悲鳴をあげるエリカ。両手で顔面を押さえて両足をバタバタさせて痛がっていると、涼子は躊躇せずに脇腹にサッカーボールキックを叩き込む。
ドスッ・・
「ウゲッ・・・オエッ・・・」
脇腹への蹴りに胃液を吐き出すエリカ。
エリカの苦しむシーンに大歓声が起きると、涼子は片手を挙げてアピールしていく。
そして馬乗り状態になっていから、顔面へ容赦ないパンチを連打していくと、抵抗するエリカの力が抜けていく・・・。
素手でのパンチなので反則のはずが、エリカへの制裁マッチと言う事か、黙認されていくリング上。
『カンカンカンカン・・・』
ここで危険と判断されてレフリーがゴングを要請すると、試合が終わりを告げた・・・。
『ただ今の試合、無効試合とします・・・!』
無効試合と告げられても、涼子の表情は変わらなかった。試合前、エリカに対する制裁マッチの件は聞かされていたからだ。
涼子が離れると、エリカはリングドクターのチェックを受けるが、試合内容に納得しないのか文句を言い出した。
「こんな事で勝ったと思うなよ、ふざけるなよ!」
その言葉に涼子も言い返す。
「逃げ回ってばかりだから、ろくにトレーニングもしてないんでしょ、アンタ来年は芸能界から干されるわよ!」
その言葉に唾を吐きかけるエリカ。
涼子は観客にアピールしながらリングを降りるが、エリカは涼子との再戦を訴えながらリングを後にするのであった・・・。
こうして2010女祭りの前半戦が終わりを告げると、遂に事務所対抗戦が始まろうとしていた・・・。




第7試合

『事務所対抗戦開幕です・・・選手入場っ!』
リングアナのコールにリング上に姿を現す両陣営の選手達。
B系は藤原紀華を先頭に篠多麻里子、熊多曜子、荒垣結衣、松居咲子、仔林優美、長谷河京子、星野亜希、保田美沙子、夏河純、内多有紀、今居りか、土矢巴瑞季、加藤愛とリングインする。
そして壕プロ勢は堀越紀子を先頭に、和樹沙也、大嶋麻衣、三津矢葉子、磯山紗耶香、百瀬美咲、綾瀬遥、鷹良光莉、板乃友美、濱口順子、小嶋瑠璃子、多代さやか、谷沢恵里香、佐津河愛美、そして深多恭子とリングイン。
人数が足りないB系は、二人が2回試合に出ると言う事でルール面で折り合いがつくと、全試合がシングルマッチでスリーカウント、ギブアップかKOで決着を着けようと言う事で話し合いがされると、メンバーの試合順が提出されて、これで対抗戦が始まる事となった。
緊張感漂うリング上。そして対抗戦の第1試合が行われる事となった・・・。
『第 試合・・・選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、B系からは何とヘビー級チャンピオンでもある藤原紀華がリングイン。胸の谷間を強調した様な白いワンピース水着に、白いリングシューズ姿でコーナーに寄りかかっている。
その紀華の対戦相手として壕プロ側から出たのは、スカウトキャラバンで勝ち上がっていった小嶋瑠璃子。黒い競泳水着に黒いリングシューズ姿でリングインすると、紀華を睨み付けてコーナーに進んでいく。
リングサイドでは両陣営のタレント達が声援を送る中、リングアナによるコールが始まった・・・。
『青コーナー〜・・・身長171p、上から88、60、89・・・藤原紀華〜っ!』
コールを受けて軽く片手を突き上げる紀華。観客席からは歓声とブーイングが混じり合うが、紀華は構わずコーナーに戻るとゴングを待つ。
『赤コーナー〜・・・身長156p、上から77、57、84・・・小嶋瑠璃子〜っ!』
コールを受けて体格差に不安感を隠せない瑠璃子。観客席に片手を挙げてアピールするが、対抗戦の第1戦に期待する歓声に押されていく瑠璃子。
レフリーがルール説明する中、お互いの視線が交錯するリング上。
そしてルール説明が終わりコーナーに別れると、瑠璃子も紀華との対戦に覚悟を決めた様子・・・。
『カァーン!』
ゴングが鳴り響くと同時にコーナーから飛び出す瑠璃子。
紀華も構えて前に出ると、勢いある瑠璃子だったが紀華の圧力に動きが鈍った。
リングサイドからは事務所同士だからと先輩タレントから檄が飛ぶが、瑠璃子は紀華との距離を計っていく。
逆に紀華は前に出て圧力を与えていくが、まだ攻めずにいる。
少しずつコーナーに追い詰められていく瑠璃子。
堪らずドロップキックを放つが、勢いもなく紀華にガードされると、逆に立ち上がる時にミドルキックを叩き込まれた。
バシィィィィ・・・
「ぐふっ・・・」
お腹に強烈なミドルキックを受けて動きの止まる瑠璃子。表情は既に苦悶の表情・・・。
しかし意地になってエルボースマッシュを紀華に叩き込むが、逆に髪を鷲掴みにされると、顔面に身長差を利用した膝蹴りを叩き込まれていく。
ゴキィィィィ・・・
「んあっ・・」
顔面への膝蹴りにマットに崩れ落ちそうになる瑠璃子。
しかし紀華の身体に組み付いてダウンは免れるが、早くも苦しい展開になっている。
紀華がヘッドロックで極めていくと、瑠璃子が逃れようと藻掻くが紀華が逃がさない。
逆にブルドッキングヘッドロックでマットに叩き付けてから、俯せ状態の瑠璃子にキャメルクラッチを仕掛けた。
グイッ・・
「ううっ・・・ううっ・・・」
上半身を反らされて痛がる瑠璃子。
紀華は技を極めながらも、リングサイドの同系列のタレントに合図すると、キャメルクラッチの体制からスリーパーで絞めた。
両足をバタバタさせて藻掻き苦しむ瑠璃子。ギブアップ寸前と言う感じだが、リングサイドの壕プロ勢から声援が送られていく。
簡単には終わらせないとばかりに、紀華が技を解いて立ち上がると、瑠璃子を挑発するように手招きした。
技を解かれても苦しい瑠璃子。紀華の挑発に恐怖心を抱き始めている・・・。
レフリーも瑠璃子に立ち上がる様に指示すると、瑠璃子が立ち上がって試合が続けられていく。
今度は紀華が踏み込んでローキックを叩き込んだ。
バッシーン・・・
「イタイっ・・・」
堪らず悲鳴をあげる瑠璃子。
更に紀華のローキックが炸裂すると、瑠璃子の太股などが内出血で変色していく。
顔は蹴られないようにとガードを上げる瑠璃子だが、次第にコーナーに追い込まれていくと、ボディに強烈なミドルキックを叩き込まれた。
ドスッ・・・
「ぐふうっ・・ううっ・・」
お腹への蹴りにフラつく瑠璃子。
コーナーを背に蹴られたお腹を両手で押さえる瑠璃子だが、紀華は容赦しない。
がら空きになった顔面にハイキックを叩き込むと、強烈な蹴りに瑠璃子がコーナーにダウンした。
グッタリとコーナーに倒れ込む瑠璃子にレフリーも試合を止めるか迷うが、紀華が髪を掴んで起こしてコーナーに寄りかからせた。
今度は踏み込んで強烈な左右の張り手を叩き込む紀華。
バッシーン・・バッシーン・・
張り手を受けて必死にガードしようとする瑠璃子に、紀華が張り手を連打する。
バッシーン・・バッシーン・・バッシーン・・
次第に張り手を受けて涙目になる瑠璃子。一方的な試合展開に観客席からは歓声が起きるが壕プロ勢は紀華に対してブーイングを送る。
口の中を切って、張り手を受ける度に血飛沫をあげて苦しむ瑠璃子。
意地になって泣きながらも紀華に張り手を返す瑠璃子だが、ダメージを与えられずに逆に張り手を受けては苦しい展開に。
動きの鈍る瑠璃子に、紀華は畳み掛けるように張り手を叩き込んでいくと、鼻血まで噴き出して可哀想な瑠璃子。
顔を下半分が真っ赤になるような流血に、観客席からも可哀想だと言う声まで出ているが、紀華は構わず叩いていく。白いワンピース水着に返り血を浴びながら、瑠璃子を痛めつけていく紀華。
完全に戦意喪失となった瑠璃子を見かねて、レフリーが割って入って試合を止めた・・・。
『カンカンカンカン・・・カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打されると、リングドクターとレフリーが瑠璃子を寝かせていく。
レフリーは紀華の手を掴むと、リングアナのコールに合わせて手を挙げるのであった・・・。
『レフリーストップにより勝者、藤原紀華っ!』
余裕の勝利に笑顔も浮かべず、ただ対抗戦に勝利する事だけを考えている紀華。
対して、壕プロ勢は担架を用意して瑠璃子をリングから降ろすのであった・・・。
早くもヒートアップしている対抗戦。次の試合を待ちきれずに観客席が盛り上がっていく・・・。




第8試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、B系は星野亜希。グラビアアイドルとしてトップクラスで活躍する亜希。今夜は対抗戦に出ると言う事で気合いを入れているが、紀華と瑠璃子の試合に驚きを隠せない。
ピンク色のビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に胸の谷間をアピールする様に頭を下げると、早くも歓声に包まれるリング上。
亜希の対戦相手として壕プロ側から出てきたのは、百瀬美咲。空手をベースにオーディションを勝ち上がった17歳。今夜は対抗戦に闘志を燃やしているが、グラビア展開もしているからと白いビキニに白いリングシューズ姿。手にはオープンフィンガーグローブを着けている。
身長差は14pあるが、打撃を得意とする美咲に対して、亜希はプロレス的な流れに持ち込みたいが、苦しい展開が予想される対抗戦第2試合。
早くもリングアナがコールを始めると、リング上が更に緊張感が走っていく・・・。
『青コーナー〜・・・身長165p、上から88、56、87・・・星野亜希〜っ!』
コールを受けて笑顔で観客席に向かって手を振る亜希。
『赤コーナー〜・・・身長151p、上から75、56、80・・・百瀬美咲〜っ!』
そしてコールを受けると、踏み込んでハイキックのデモンストレーションを行う美咲。早くもやる気が漲っている。
ルール説明が終わると、亜希と美咲がコーナーに別れて試合開始となった。
『カァーン!』
ゴングと同時に飛び出す亜希と美咲。
まずは距離を置いていくが、美咲が少しずつ打撃の距離を計っていく。
亜希は打撃を警戒して飛び込めないが、離れていると美咲に有利な展開になるからと、リングサイドからは檄が飛ぶ。
堪らずドロップキックを仕掛けるも、勢いが足りずに半端なドロップキックになり美咲に避けられていく。
美咲は距離を置くと、ビキニを気にして立ち上がる亜希。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を詰める美咲。
亜希も構えるが、美咲が踏み込んでハイキックを放つ。
シュ・・・
しかし亜希に届かないハイキックだが、その威力に亜希の動きが鈍る。
亜希は片手を伸ばしてプロレス的に力比べの展開を誘うが、美咲はゆっくりと手を伸ばすと、いきなり蹴りを放った。
バシィィィ・・
「イタイっ・・・」
美咲がハイキックをバストに叩き込むと、堪らず悲鳴をあげる亜希。
胸を押さえる亜希に、美咲は膝裏をローキックで蹴りつけると、フラつきながらロープに逃げる亜希。
更に追い込む様に左右のボディブローを叩き込む美咲だが、亜希がロープだからとアピールする。
「ロープ・・・ロープ・・・」
レフリーが美咲を止めると、亜希は殴られた脇腹を痛がるが、試合は止まらない。
『ファイト!』
レフリーの掛け声にまたも距離を置く両者。
ローキックを狙う美咲に、亜希も体格で負けていないからとバストを揺らしながらタックルを仕掛けた。
亜希のタックルにフロントスリーパーでキャッチする美咲だが、亜希は抱え上げる。
両足をバタつかせる美咲。亜希はそのままコーナーに叩き付けると、そのままトップロープに座らせていく。
しかし疲れたか続かないと、逆に美咲がトップロープからボディアタックを仕掛けた。
バッシーン・・・
『ワン・・・ツー・・・』
フライングボディアタックからフォールする美咲だが、亜希も返していく。
返されたからと、マットに座らせた状態からサーフボードストレッチで固めていく美咲。
揺さぶると、Eカップバストがプルプルと揺れると同時に、亜希の表情が苦痛に歪む。
「ああっ・・・ああああああっ・・・」
美咲の技に悲鳴をあげて痛がる亜希。
「ギブアップ?・・・ギブする?」
激しく揺さぶりかけてギブアップを迫る美咲。しかし亜希も簡単にはギブアップできない・・・。
胸の谷間に汗を流しながらも耐える亜希に、美咲は技を解いてから背中にサッカーボールキックを叩き込んだ。
バッシーン・・・
「あうっ・・・」
蹴りを入れられて座ったまま苦悶の表情を浮かべる亜希。
更に美咲が背中にサッカーボールキックを叩き込むと、ノーガードのバストへもサッカーボールキックを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
「んああぁぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげて胸を押さえる亜希。グッタリと倒れ込むと観客席からは歓声が起きていく。
美咲は距離を置いて構えていると、四つん這い状態から立ち上がろうとする亜希に、踏み込んでヒップにサッカーボールキックを叩き込んでいく。
バシィィィィ・・・
「あうっ・・・」
ヒップを蹴られて悲鳴をあげる亜希。
近くのセカンドロープを掴んで起き上がる亜希に、美咲はミドルキックを叩き込んでいくと、堪らず顔をガードする亜希のお腹に左右のボディブローとも言える拳を叩き込んだ。
ボスッ・・ドスッ・・・
「うっ・・ううっ・・・」
口から涎を垂れ流して苦しむ亜希。
顔面のガードを固めているからと、美咲がローキックで下から崩そうとすると、亜希も意地になってローキックを返した。
バシィィィ・・・
しかし美咲が距離を詰めると、顔面狙いの左右のパンチを放った。
バシッ・・バシッ・・
ガードしようとする亜希だが、ガードの上からも殴られる事に逃げ腰に見える展開。
しかし亜希が組み付いていくと、体格で勝るからと左右に揺さぶっていく。
美咲も踏ん張ろうとするが、亜希が無理矢理ヘッドロックで締め上げた。
グイッ・・
必死に締め上げる亜希。
体格差からもバックドロップで返したりも出来ずに苦しい美咲。
更に亜希がブルドッキングヘッドロックでマットに叩き付けると、素早く腕をキャッチして腕拉ぎ逆十字固めを極めた。
グイッ・・
「んああぁぁぁぁ・・・」
堪らず両足をバタバタさせて痛がる美咲。
関節を極めると言うより、伸ばして痛めつけている亜希。
美咲もロープに逃れようと少しずつ身体を動かしていくと、何とかロープに逃れた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーが亜希にロープだからと技を解かせると、お互いが立ち上がっていく。
『ファイト!』
立ち上がると腕を気にして回していく美咲。
その隙に、亜希が距離を詰めてタックルを仕掛けた。
しかしテイクダウンは奪えずにロープ際に押し込む形になると、美咲もフロントスリーパーに持ち込んでいく。
首を極められそうになると、亜希は抱え上げていくが美咲の腕は首に巻き付かれたまま。
そのままコーナーまで進んで美咲をコーナーに叩き付けると、美咲の腕が放した・・・。
コーナーを背にする美咲に、亜希は拳を固めて一気にボディへパンチを連打した。
ドスッ・・ドスッ・・ドスッ・・
いきなりの亜希の打撃に美咲が驚くが、体格差もあり亜希のパンチにダメージを受けている。
膝を出して距離を置こうとする美咲だが、亜希が喧嘩キックでコーナーに押しつけた。
ドスッ・・
「うっ・・くっ・・」
喧嘩キックを受けて苦しそうな美咲。
調子に乗る亜希だが、美咲は顔面へフックを放つと当たった・・・。
バシィィィ・・・
顔への打撃に動きの止まる亜希。
亜希の動きが止まったからと、美咲が体勢を入れ替えて亜希をコーナーに押し込むと、お腹にサイドキックを叩き込む。
ドスッ・・
「ふぐうっ・・・オエッ・・・」
お腹への強烈な打撃に口をパクパクさせて苦しむ亜希。
ガードががら空きだからと、美咲が一気に亜希の顔面に左右のパンチを叩き込んでいく。
オープンフィンガーグローブを着けているから反則でないからと、小柄ながらも力の入ったパンチを入れていく美咲。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
「いやっ・・」
顔への打撃の連打に悲鳴をあげてガードする亜希。
ガードが堅くなると、美咲はアッパーで下から突き上げた。
バシィィィ・・・
「うぐうっ・・・」
顎にパンチを受けてフラつく亜希だが、踏ん張りながらも美咲に抱きついてダウンは免れた。
抱きつかれて首相撲の体勢に持ち込んでから、膝蹴りを叩き込む美咲。
ドスッ・・
「うっ・・・」
膝蹴りを受けて苦悶の表情を浮かべる亜希。
しかし痛がりながらもエルボースマッシュを叩き込むと、美咲もフラついていく。
離れると、亜希が走り込んでラリアットを狙うが美咲が身体を沈めて避けた。
避けられると、亜希も執念で反転からラリアットを後頭部に叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
「んあっ!」
後頭部へのラリアットを悲鳴をあげる美咲。
四つん這いの体勢にダウンする美咲に、亜希はロープに走って勢いをつけると、ステップキックを叩き込んでいく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
顔への蹴りの連発に痛がる美咲。亜希も必死に蹴りこむと、美咲は顔面を押さえてリング下に転がるように逃れた。
リング下でビキニを直しながらリング上の亜希を睨み付ける美咲。
亜希もトップロープを掴みながら美咲を睨み付けると、お互いが呼吸を整えていた。
素早くリング上に転がるように戻る美咲と、距離を置く亜希。
『ファイト!』
レフリーが掛け声をかけると、ゆっくりと距離が詰まっていく両者。
すると、美咲が素早いタックルを仕掛けた。
亜希も反応するが、美咲が足にタックルを仕掛けてテイクダウンを奪うと、足を狙ってアキレス腱固めを仕掛けた。
しかし亜希がヒールキックで抵抗すると、美咲が放して立ち上がる。
亜希も立ち上がると、美咲がミドルキックを放った。
バシィィィィ・・・
ミドルキックを受けて動きの止まる亜希。
更にハイキックがバストを襲うと、亜希はロープ際に下がりだした。
前に出る美咲に、亜希が身長差があるんだからと、張り手を放つ。
バッシーン・・・
突然の張り手にフラつく美咲。亜希は続けて左右の張り手を叩き込んだ。
バッシーン・・・バッシーン・・・
張り手を受けてフラつく美咲。しかし踏み込んで顔面へパンチを叩き込む。
バシッ・・バシッ・・
殴られて意地になって張り手を放つ亜希。
バッシーン・・・バッシーン・・・
張り手を受ける美咲は、亜希の首に両手を掛けると、首相撲の体勢から鋭い膝蹴りをボディに叩き込む。
ドスッ・・
「うっ・・・」
お腹に膝蹴りを受けて苦悶の表情の亜希。
美咲は続けて下を向かせると、容赦なくバストにも膝を叩き込んだ。
グニュ・・・
「ああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
バストへの膝蹴りに絶叫する亜希。これは相当効いている様子で、膝をついて痛がっている。
胸を押さえて痛がる亜希に、美咲は容赦なく顔面にミドルキックを叩き込む。
バシィィィ・・・
「あうぅぅぅ・・・・ううっ・・」
これにはグッタリとマットに崩れ落ちる亜希。
美咲は亜希を俯せ状態にすると、一気にキャメルクラッチを極めていく。
グイッ・・
Eカップバストを揺らしながら痛がる亜希。両足をバタバタさせて苦悶の表情を浮かべると、美咲はギブアップ狙いで揺さぶっていく。
レフリーも亜希にギブアップの確認をするが、亜希は必死に耐えていく。
33歳の亜希が、17歳の美咲に痛めつけられるシーンに、観客席からは大歓声が起きていく。またリングサイドからは両陣営から檄が飛んでいる。
美咲の手を必死に外そうとする亜希。しかし美咲も揺さぶってダメージを与えていく。
ビキニからバストが飛び出しそうになる亜希。キャメルクラッチのダメージが大きく、相当痛そう・・・。
上半身を反らされて苦しい亜希。美咲が片手を鼻に掛けて鼻フック状態にすると、悲鳴があがる。
「ふがっ・・んああぁぁぁぁぁ・・・」
痛がる亜希に、美咲は一気に揺さぶりかけていく。
堪らず美咲の手を叩く亜希。そうタップアウトしているが、レフリーがギブアップに気がついていない。
美咲も構わず揺さぶりかけると、亜希は激痛に泣き出した。
必死にタップする亜希。
ここでレフリーがギブアップと確認して合図がリングサイドに送られた・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが鳴らされると、美咲が止められていく。
技を解いて立ち上がる美咲。亜希はその場にグッタリとしてしまった。
『ただ今の試合、キャメルクラッチによるギブアップで、百瀬美咲の勝利となりました!』
リングアナのコールに笑顔を浮かべる美咲。片手を突き上げて勝利をアピール。
一方、負けた亜希は腰などに手をやり、涙を流して敗北を悔しがった。
こうして対抗戦は1勝1敗となったのだった。




第9試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、今夜が地下プロレスデビューとなる松居咲子。事務所対抗戦と言う事で急遽デビューが決まり戸惑いを隠せない咲子。白いビキニに白いリングシューズ姿で、異様な雰囲気の会場に戸惑いながらもコーナーに進んだ。
その咲子の対戦相手としてリングインするのは、アキバ48所属の板乃友美。同じグループメンバー同士の対決に、会場内も盛り上がり見せる中、友美も初めて上がる地下プロレスのリングに緊張を隠せない。黄色いビキニに黄色いリングシューズ姿でコーナーに進む友美。
お互いがメンバー同士と言う事もあり、躊躇している様子だがリングサイドの事務所からは檄が飛んでいる。
『青コーナー〜・・・身長167p、上から80、62、86・・・松居咲子〜っ!』
コールを受けて頭を下げる咲子。長身の身長が観客席から目立っている。
『赤コーナー〜・・・身長154p、上から75、55、78・・・板乃友美〜っ!』
そしてコールを受けて片手を挙げて笑顔を浮かべる友美。しかし同じグループメンバー同士で闘わされる事に戸惑いは隠せない。
しかしレフリーがリング中央でルール説明をすると、視線が交錯する咲子と友美。
身長差があるので、見上げる形の友美。リングサイドでは事務所関係者が檄を飛ばしている。
視線が合うと、ここで友美が口を開く・・・。
「プロレスで対決なんて・・・」
その言葉に咲子も返す。
「事務所同士の争い・・・私たちだって選挙で闘ったんだから、今夜は芸能界の生き残りを賭けてなんじゃないの?」
咲子の言葉に友美が口を滑らした・・・。
「そうかも知れないね・・・私達も選挙で落ちれば表から消える訳だし・・・」
その言葉に咲子の目つきが変わった。
「・・・人気・・・あるからって・・・調子に乗らないでよ・・・」
咲子の視線に気づく友美。
「えっ・・人気ってあれはファンの投票だから・・」
友美の言葉に表情を変えていく咲子。
「ちょうど良いんじゃないかしら・・・ここは表に出ないって言うし、人気も関係ないんでしょリング上じゃ!」
咲子が言い放つと、友美もキレた。
「何よ、僻んでるだけでしょ、芸能人なんて人気が無くなればお終いなのよ!」
友美の言葉に飛びかかろうとする咲子。友美も喧嘩になりそうになるが試合が始まる前だからとレフリーが止めていく。
レフリーが無理矢理離していくと、ここでゴングが打ち鳴らされた。
『カァーン!』
いきなり咲子が本能のままの喧嘩キックを叩き込むと、友美のお腹に炸裂。
ドスッ・・
「ぐっ・・」
お腹を蹴られて苦しい友美だが、負けずに蹴り返す。
しかし友美が体格差と先手を奪われて苦しい状態になると、咲子は容赦なく左右の張り手を叩き込む。
バッシーン・・バッシーン・・
張り手を受け手フラつく友美。
咲子が無理矢理にヘッドロックの体勢に持ち込むと、そのままリング内で締め上げてから、放すと同時に背中にエルボーを落とす咲子。
ゴキッ・・
「うっ・・・」
背中への鋭い肘打ちに痛がる友美。
堪らずタックルの様に組み付こうとすると、咲子にフロントスリーパー気味にキャッチされてしまう。
そのままDDTでマットに叩き付けていく咲子。
バシィィィ・・・
「きゃああぁぁぁぁ・・・」
堪らず悲鳴をあげていく友美。
咲子が放すとグッタリとしていると、早くもフォールしていく咲子。
『ワン・・・ツー・・・スリ・・・・』
カウントギリギリで返していく友美。初めて受けたプロレス技の大技に苦しい様子。
咲子が立ち上がると、容赦ないストンピングを友美に叩き込んでいく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
「ほらっ、ギブアップすれば良いでしょ!」
咲子が叫びながら蹴りこんでいくと、耐える友美。
更に馬乗りになっていくと、咲子が上から激しい張り手を叩き込んでいく。
バッシーン・・バッシーン・・
「痛いっ・・イタアアア・・・」
張り手を受けて悲鳴をあげる友美。
しかし下からも果敢に張り手を返していくと、喧嘩マッチになってきた・・・。
グイッ・・・
「きゃあああぁぁぁ・・・」
苦し紛れに友美が咲子のビキニに手を掛けると、咲子が悲鳴をあげてビキニを押さえた。
「何するのよ!」
咲子が叫ぶ。
「リング上だったら何でも有りなんでしょ!」
友美が叫ぶと、咲子もビキニが外れないからと、友美のビキニに手を掛けた。
グイッ・・
「冗談じゃないわよ!」
友美が叫びながらブリッジ気味に返そうとすると、ビキニが外れてしまいトップレスになる友美。
「そんな胸してグラビアなんて笑わせないでよ!」
咲子がビキニを高々と挙げて叫ぶと、友美も負けていない。
「何よ、だったらオマエも脱げよ!」
友美が咲子のビキニを掴むと、無理矢理に剥ぎ取っていく。
「きゃあぁぁぁぁ・・・」
「可愛い子ぶってるんじゃねぇよ!」
友美が叫ぶと、取っ組み合いの喧嘩になっていくリング上。
トップレス姿のアキバ48メンバー同士の激しいキャットファイト。
体格差から咲子が激しい張り手を連打すると、友美も返すが苦しい状態になっていく。
マウントポジションで体重を乗せられているだけで、友美はスタミナを消費して返せなくなっていくと、咲子が優勢になっていく試合展開。
堪らず逃れようとする友美が俯せ状態になると、咲子が頭部に張り手を入れていく。
バシッ・・バシッ・・
嫌がる友美。咲子は練習したプロレス技を出そうと、一気にキャメルクラッチを仕掛ける。
グイッ・・・
上半身を反らされて、全身に走る激痛に藻掻く友美。
「ギブアップしろよ、ギブアップ!」
咲子が激しく揺さぶりながら叫ぶと、あまりの痛さに両足をバタバタさせて苦しむ友美。
レフリーも友美の様子をチェックするが、タップの意思表示もなく続けさせていく。
咲子が顎でなく、髪の毛を鷲掴みにしてキャメルクラッチの様に上半身を反らしていくと、友美は髪の毛を引っ張られた激痛で絶叫する。
「痛いぃぃぃぃ・・・・・」
友美の悲鳴に、咲子は揺さぶる様にして痛めつけていく。
「ギブアップしろよ、ギブ!」
咲子の言葉に、友美は悔し涙を流しながらも叫んだ。
「ぎ、ぎ・・・ぶ・・・」
「聞こえないんですけど、板乃さん?」
咲子がギブアップする友美に意地悪く言い放つ。
「ぎ、ギブアップ・・・ギブぅぅぅぅ・・・」
友美の叫び声にレフリーがゴングを要請した。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、レフリーが咲子を止めていく。
咲子は剥ぎ取られたビキニを胸に着けると、ゆっくりと立ち上がっていくが、友美に対しては睨み付けていく。
『勝者、松居咲子っ!』
リングアナのコールに、咲子は友美を仰向けにしていくと、顔面を踏みつけてガッツポーズを取るのであった。
同じグループ内とはいえ、女の子同士は些細な事から激しいバトルに発展していく、ある意味で怖い試合が幕を閉じた・・・。



第10試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、地下プロレスデビュー戦となる仔林優美。白いビキニに白リングシューズ姿でリングインすると、緊張しながらも観客席に手を振ってアピールすると、コーナーに進んでいった。
対して優美の対戦相手としてリングインするのは、地下プロレスでもキャリアが長い磯山紗耶香。優美はファッションモデル・グラビアアイドルと言う肩書きを持つが、紗耶香はグラビアアイドルとしては負けられないと闘志を燃やす。
黒いビキニに黒リングシューズと対照的なリングコスチュームで登場すると、素早くリングに上がってから一礼してからコーナーに進んだ。
『第4試合、青コーナー〜・・・身長167p、上から85、57、84・・・仔林優美〜っ!』
リングアナのコールに一礼していく優美。対戦相手の紗耶香に視線を合わさずに、緊張している様子。
『赤コーナー〜・・・身長155p、上から88、60、86・・・磯山紗耶香〜っ!』
婚活などが報道される紗耶香は、21歳の優美に対して敵意を燃やしている様子で、対抗戦と言う事もあり勝つ為には手段を選ばない、そう決めている様子。
レフリーがボディチェックを行うと、二人をコーナーに別けた。
『カァーン!』
そしてゴングが打ち鳴らされると、まずは距離を置いて睨み合う両者。
身長差が気になるが、紗耶香はキャリアでは上回っているから体格差は気にならない展開。
なかなか組み合わないと、紗耶香が低空タックルを仕掛けるが、優美も上手く逃れた。
小柄な紗耶香に対して戸惑う優美。
逆にグラウンドに持ち込もうと考えるのが紗耶香で、タックルで組み付きにいくが、優美も簡単には組ませない。
逃げる優美に対して、紗耶香はローキック気味の蹴りを出すと、蹴りに意識が向いた優美の顔面に張り手を叩き込んだ。
バッシーン・・・
張り手を受けてフラつく優美に、紗耶香が胴タックルの様に組み付くと、そのままテイクダウンさせてグラウンド状態に持ち込んだ。
背中からマットに叩き付けられて苦しい優美。
腕を狙おうとする紗耶香に、優美は焦るようにロープに足を伸ばした。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの声に紗耶香がビキニを直しながら立ち上がると、優美もビキニを気にしながらも立ち上がる。
『ファイト!』
レフリーの声に距離を置くと、今度は優美からエルボースマッシュ狙いで前に出た。
軽く当たると、そのまま手を取ってロープに振っていく優美。
しかし紗耶香がショルダータックルで返すと、優美はマットにダウンしてしまった。
倒れ込む優美にエルボードロップを落とす紗耶香。
ドスッ・・
「うぐっ・・」
喉元への肘爆弾に転がるようにロープに逃げる優美。
ストンピングで追撃したい紗耶香だが、レフリーがロープだからと止めるのであった。
『ブレーク・・ブレーク・・』
レフリーが紗耶香を離すと、優美に立つように指示していくと試合は続けられていく。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離が詰まると、今度は優美が水平チョップを叩き込むと、ロープに振ってからドロップキックを叩き込んだ。
バッシーン・・・
起き上がる紗耶香に、優美は続けてドロップキックを叩き込んでいく。
バッシーン・・・
更に起き上がる紗耶香にエルボーを狙う優美だが、逆にお腹にカウンターパンチを受けて身体をくの字にして苦しむと、紗耶香は観客に向かって片手を挙げてアピールすると、DDTでマットに叩き付けた。
バシィィィィ・・・
これにはグッタリとする優美。
仰向けにすると、紗耶香は近くのトップロープに登っていく。
そして片手を挙げてアピールすると、強烈なフットスタンプを優美のお腹に落とした。
ドスッ・・
「グボッ!・・・・ホゲェェェェェェ・・・」
揃えられた両足がお腹に落とされると、優美は両目を見開いて口から反吐を噴き上げる。
美人モデルの優美の反吐を噴き上げるシーンに歓声が起きると、紗耶香はガッツポーズでアピールした。
そして立ち上がって顔面を踏みつけると、優美はお腹を両手で押さえて動けない。
ここでレフリーがゴングを要請すると、紗耶香が貫禄の勝利をモノにした。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、紗耶香はガッツポーズでコーナーポストに登ると、壕プロ勢にアピールして、観客席に向かっては両手を挙げてアピールしてからリングを後にするのであった・・・。。




第11試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、マラソンなどにも挑戦している保田美沙子。今夜は白い競泳水着に白いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に向かって一礼してからコーナーに進んだ。
その美沙子の対戦相手は、壕プロの14歳の鷹良光莉。黒いスポーツビキニに黒いリングシューズで、拳にはオープンフィンガーグローブを着けての登場に、美沙子は打撃戦は避けたいと表情を険しくする・・・。
『青コーナー〜・・・身長162p、上から82、62、90・・・保田美沙子〜っ!』
コールを受けて一礼する美沙子。白い競泳水着と言うのが、今夜の試合が対抗戦と言うのを感じさせている・・・。
『赤コーナー〜・・・身長160p、上から68、52、72・・・鷹田光莉〜っ!』
そしてコールを受けた光莉は、元気いっぱいに観客席にガッツポーズでアピールすると、早くも歓声を受けている。
そして14歳の光莉と、28歳の美沙子の試合のゴングが打ち鳴らされた・・・。
『カァーン!』
ゴングの音と同時に飛び出したのは光莉で、反対コーナーの美沙子との距離を詰めると、挑発的なスピンキックで牽制していく。
咄嗟にガードする美沙子。光莉の打撃での挑発に距離を置く。
ガードを固めて距離を詰める光莉は、軽くローキックで牽制すると、左右のパンチを放って距離を詰めていく。
これには顔をガードする美沙子だが、距離を詰められて組み付くと、そのままロープに逃れた。
『ロープ・・・』
ロープに縺れたからとレフリーが止めていくと、冷静に距離を置く光莉と美沙子。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に光莉は距離を詰めると、前蹴りを放った。
ドスッ・・
「うっ・・」
お腹に蹴りを受けて苦しむ美沙子。
更にローキックを膝に入れられて苦しいが、光莉が距離を置く。
光莉の打撃を嫌がるように距離を置くが、逆に光莉が踏み込んで前蹴りを放つと、必死に避けていく美沙子。
逃げる美沙子に、左ハイキックを放つ光莉。
ガードするが、光莉はハイキックより次の右ミドルキックを狙っていたのか、美沙子の脇腹を蹴りが抉った。
バシッ・・
「うっ・・」
決定打にはならないが、少しずつダメージを増やしていく美沙子。
更に顔面へ左右のパンチの連打が入ると、美沙子はガードを固めて距離を置いていく。
ガードを固める美沙子に、光莉が素早く回転しての裏拳を叩き込むが、これもガードで防がれるが美沙子への精神的プレッシャーをかけるには十分な効果があった。
距離を置くと、美沙子が必死にタックルを仕掛けると、光莉が上手く避けていく。
組み付きたいからとタックルを仕掛ける美沙子に、光莉はカウンターの膝蹴りを合わせた。
ゴキッ・・
顔面に膝蹴りをカウンターで受けて苦しい美沙子だが、必死に組み付いていく。
これには光莉も驚きの表情を浮かべるが、フロントスリーパー気味に組み付くが、美沙子がコーナーまで押し込んでいった。
コーナーに押し込むと、美沙子がお腹にグーパンチで殴りつけていくと、光莉も苦悶の表情を浮かべる。
しかしエルボーで背中に打撃を与えると、美沙子の動きが鈍りだした・・・。
コーナーで縺れ合うからと、ここでレフリーが二人を離していく・・・。
『ブレーク・・・ブレーク・・・』
離されると、美沙子は腕を回したりして呼吸を整えて、光莉も大きく呼吸をしては落ち着いている様子。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に、光莉のハイキックが空を切ると、美沙子がタックルからグラウンドに持ち込んでいく。
サイドポジションを奪うと、腕を狙おうとする美沙子。
光莉も冷静にブリッジなどで抵抗してから、ロープに逃れようと足を伸ばした。
『ブレーク・・・』
光莉の足がサードロープにかかると、レフリーが美沙子に放すように指示する。
ロープに逃げられて表情を曇らせる美沙子。しかしレフリーの言葉に従うと、光莉も立ち上がっていく。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に美沙子が距離を詰めると、光莉は膝蹴りを放つ。
膝蹴りが不発になると、美沙子が組み付いてグラウンド状態に持ち込んだ。
横四方固めの様に押さえつけている美沙子。体重を乗せていくだけでも、スタミナを消耗させるのには十分で、マラソンなどで鍛える美沙子はスタミナ勝負で打撃を押さえ込もうと考えた・・・。押さえられて抵抗しない光莉。
技を仕掛けない美沙子に対して、光莉も呼吸を整えていく。
そして美沙子が光莉の身体の上に乗る形になると、肘を喉元に押しつけるギロチンチョークを仕掛けた。
これには苦悶の表情を浮かべる光莉。
レフリーもギブアップか確認するが、光莉はギブアップせずにブリッジなどで抵抗していく。
「ううっ・・・んんんんっ・・・」
レフリーがギブアップ寸前と考えるが、光莉は必死に逃れようと抵抗する。
汗で滑って肘が抜けると、光莉が下から組み付いていく。
これには美沙子も仕掛けられず、ただ組み付いては相手の呼吸まで感じる展開に・・・。
美沙子は仕方なく首固めを仕掛けるも、汗で滑って極まらない。
動きが止まったからと、ここでレフリーが二人を離した。
立ち上がると、呼吸を荒げる光莉。
対して美沙子も呼吸が乱れるが、光莉に比べてスタミナは残っている様子。
『ファイト!』
呼吸を整えながら距離を置く光莉。対して、組み付く事を狙う美沙子。
そして美沙子が誘いかミドルキックを放つと、光莉はガードする。
逆に光莉がスピンキックを放つが、これは美沙子が蹴り脚をキャッチすると、そのままアキレス腱固めを狙ってグラウンドに持ち込むが、光莉も関節技を嫌ってロープに手を伸ばした。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの声に技を解く美沙子。
光莉も足を気にしながらも立ち上がると、ここで距離を置いた。
『ファイト!』
レフリーの声に距離を置く両者。
すると、光莉が走り込んでいく。
ロープに走って勢いをつける光莉は、美沙子の方向へ走り出すと、突然ローリングソバットを放った。
突然のローリングソバットに美沙子もガードしようとするが、蹴り足がお腹に命中すると、勢いもあり美沙子は両手でお腹を押さえ込んで倒れ込む。
ドスッ・・・
「うっ・・・ううううっ・・・」
美沙子のダウンに観客席が盛り上がると、光莉は容赦ない顔面へのサッカーボールキックを叩き込んだ。
バッシーン・・・
「あうっ・・・」
ノーガードで顔面へのサッカーボールキックを受けて、美沙子はグッタリとしてしまう・・・。鼻からは鼻血が溢れ出すと、マットを血に染めていく。
レフリーも試合を止めるか迷うが、対抗戦と言うのもあり試合は止めずに美沙子の様子を見守った。
フラつきながら立ち上がろうとする美沙子。
バシィィィ・・・
「ひぃ!」
その美沙子のヒップにサッカーボールキックを叩き込む光莉。
美沙子もロープを掴んで立ち上がると、レフリーが光莉を離してから続行の確認をするが、美沙子はフラつきながらも続行の意志を表していく。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に、鼻血で白い水着を染めていく美沙子に対して、光莉は距離を詰めていく。
距離が詰まると、小刻みのジャブを鼻を狙って放っていく光莉。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
これには涙目でダメージを増やす美沙子。血飛沫があげても構わず拳を出していく光莉。
意地になった美沙子が飛び込んでフライングボディアタックを仕掛けるも、光莉が避けて自爆した。
バッシーン・・・
俯せになって痛がる美沙子に、光莉は顔面へサッカーボールキックを叩き込むと、血飛沫をあげてグッタリとする美沙子。
更にサイドポジションの体勢になってから、脇腹に膝蹴りを入れていく光莉に、美沙子は抵抗も出来ずに蹴られていく・・・。
ここでレフリーがゴングを要請すると、試合が止められるのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが鳴らされて光莉の勝利が決まると、レフリーが光莉を離していく。
『ただ今の試合、レフリーストップで鷹田光莉の勝利となりました!』
リングアナのコールに光莉は笑顔を浮かべると、拳を突き上げて観客にアピールした。
一方、14歳の光莉にKO負けした美沙子は、地下プロレスの怖さを改めて思い知らされると共に、全身のダメージの痛さに担架でリングを降りていった・・・。




第12試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、地下プロレスデビュー戦となる女優の内多有紀。
白い競泳水着に白いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に軽く頭を下げてからコーナーに進んだ。
その有紀の対戦相手としてリングインするのは、同じく女優の佐津河愛美。愛美は58回大会でデビュー済みだが、反吐吐きKO負けと言う痛い思いをしている地下プロレスに、対抗戦だからと出場させられた。
有紀と同じく白い競泳水着に白いリングシューズ姿でリングインすると、緊張した表情を浮かべて観客に頭を下げると、コーナーに進んだ。
有紀は格闘技など観戦も好きだと言う事で、今夜の地下プロレスデビューに向けて練習してきた様子で、コーナーでは跳ねたりしてゴングを待つ。対して愛美は緊張した表情で有紀を見つめると、水着を直したり落ち着きが無い様子。
そしてリングアナのコールが始まった・・・。
『青コーナー〜・・・身長165p、上から82、58、83・・・内多有紀〜っ!』
コールを受けて一礼していく有紀。
『赤コーナー〜・・・身長152p、上から82、56、86・・・佐津河愛美〜っ!』
そしてコールを受けた愛美は、緊張しながらも観客席に向かって頭を下げると、ゴングを待つ状態になったリング上。
『カァーン!』
そしてゴングが打ち鳴らされると、いきなり愛美がコーナーを飛び出してから、有紀に対してドロップキックを叩き込んだ。
バッシーン・・・
これには上手く受け身をとる有紀だが、起き上がり様に愛美がドロップキックを放った。
バッシーン・・・
序盤からのドロップキックの連発に戸惑う有紀。
続けてヘッドロックに捉えるが、逆に有紀がロープに振っていく。
ロープから戻る愛美に対して、逆にドロップキックを叩き込む有紀。
バッシーン・・・
起き上がろうとする愛美に対して、有紀は抱え上げるとボディスラムでマットに叩き付けた。
そしてフォールの体勢に持ち込むが、愛美がカウント前にブリッジで返していく。
愛美のお腹を殴って潰してから、マットに座らせた状態でスリーパーで締め上げる有紀。
苦悶の表情を浮かべる愛美がロープに逃げようとするが、有紀も簡単には逃さない・・・。
ジワリジワリと締め上げられていく愛美。
「うっ・・ううっ・・」
呻き声みたいな声を漏らす愛美。
そして有紀が技を解くと、素早く立ち上がってから愛美の背中にサッカーボールキックを叩き込んだ。
バッシーン・・・
「あうっ・・」
苦悶の表情の愛美。有紀は手招きしていくと、愛美がフラつきながらも立ち上がる。
バシッ・・
「おらっ!」
有紀が気合いを入れる様にローキックを叩き込むと、愛美の身体がフラつく。
バシッ・・
更にローキックを叩き込まれると、嫌がるようにロープに逃れる愛美。
ロープを掴む愛美に、有紀はヒップへ強烈なミドルキックを叩き込む。
バシィィィ・・・
「んああぁぁ・・・」
堪らず悲鳴をあげて痛がる愛美。
更にノーガードの顔面へハイキックを叩き込む有紀。
バシッ・・
これには愛美が崩れ落ちる様にマットにダウンした。
有紀も追い打ちせずにレフリーに視線を移すと、レフリーが愛美に続行できるか確認していく。
顔を押さえて俯せ状態になる愛美は、内心は顔面への蹴りで戦意喪失しているが、対抗戦と言う事もあって自らは試合を止めてくれとは言い出せない・・・。
有紀がコーナーに寄りかかって待機していると、愛美がフラつきながらも立ち上がった。
レフリーが続行の意思確認をしてから、有紀を呼び出して試合を続けさせた。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に、有紀は打撃を止めてタックルでテイクダウンを奪っていく。
倒されて動きの取れない愛美に、有紀がサイドポジションから腕を狙っていくが、軽く腕拉ぎ逆十字固めを極めてから放していく。
次ぎに馬乗りになってから、愛美の両頬に張り手を打ち込んでいく有紀。
完全に試合の流れを奪っていくと、観客席からは大歓声が起きていく。
抵抗できない愛美に、有紀は立ち上がって長い髪を掴んで起こしていくと、首相撲から膝蹴りを叩き込んでいく。
ドスッ・・ドスッ・・
膝蹴りを受けて苦悶の表情で崩れ落ちそうになる愛美。
しかし有紀がダウンを許さないと、抱え込んでフロントスープレックスでマットに叩き付けた。
グロッキー状態の愛美に対して、有紀は髪を鷲掴みにして起こしていくと、ヘッドロックの体勢から額にグーパンチで痛めつけていく。
ゴキッ・・
「んああぁぁ・・・・・」
額を殴られて悲鳴をあげる愛美。
更にブルドッキングヘッドロックでマットに叩き付ける有紀。
バシィィィィ・・・
マットに叩き付けられて俯せ状態で動けない愛美。
有紀は観客に向かって拍手する様に煽ると、愛美が立ち上がるのを待っている。
しばらくしてフラフラしながら立ち上がる愛美の後頭部に、容赦ない延髄ハイキックを叩き込む有紀。
バシィィィィ・・・
ハイキックを受けて力なく倒れ込む愛美。
レフリーも流石に有紀を離していくと、愛美の様子をチェックした。
愛美が立ち上がれないと、レフリーも試合を止めようとするが、観客達が歓声をあげているからとレフリーも戸惑う。
戸惑うレフリーに、有紀も一瞬戸惑いの表情を浮かべるも、歓声に押される形で愛美の髪を鷲掴みにして、容赦無いパイルドライバーを仕掛けていく。
逆さにされて長い髪を垂らしていく愛美。有紀が両足で頭を固定すると、マットに脳天から落としていく・・・。
ドスッ・・
「はうっ・・・」
変な声を漏らしてグッタリとする愛美。
完全にKOとも言える状態だが、試合が止められないのが地下プロレス。
愛美を仰向けにしてから、有紀は片手を回して煽りながらトップロープに登ると、そのままフライングボディプレスで愛美を押し潰す。
バッシーン・・・
『ワン・・・ツー・・・スリィィィィィ・・・』
余裕のスリーカウントに歓声が響き渡る会場内。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打されると、ここで有紀の余裕の勝利が決まった。水着を直しながらレフリーに手を挙げられていく有紀。
『勝者、内多有紀っ!』
リングアナのコールに笑顔を浮かべる有紀だが、失神状態で立ち上がれない愛美を気遣うのであった・・・。




第13試合

『選手入場っ!』
盛り上がりを見せる対抗戦、そして次なる試合が準備されていく・・・。
リングアナのコールに姿を見せるのは夏河純。黒いビキニに黒いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に向かって頭を下げた。
その純の相手としてリングインするのは、グラビアアイドルの和樹沙也。白いビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、観客に向かって頭をさげてコーナーに進んでいく。
『青コーナー〜・・・身長160p、上から85、59、85・・・夏河〜純〜っ!』
コールを受けて片手を挙げていく純。結婚報道などで表舞台に出てくる事が多くなったが、タレント活動は続けると言う事もあり、地下プロレスには継続参戦が決まった・・・。
『赤コーナー〜・・・身長160p、上から84、58、83・・・和樹沙也〜っ!』
そして沙也がコールされると緊張した表情で片手を挙げてアピールする。そう、今夜は壕プロ側の和多アキコから夏河からリング上からギブアップを奪ってこいと指令が下っていたのだった。年齢詐称疑惑の時、和多のバラエティでの態度に腹を立てていて、今夜は制裁してこいと言うのだが・・・。
『カァーン!』
ゴングが打ち鳴らされると、まずはコーナーから飛び出して距離を置く純と沙也。
沙也が挑発的に手を伸ばして力比べを挑むと、純も応じて手を出すが、いきなり沙也が喧嘩キックを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「うっ・・・」
蹴られてフラつく純に、沙也はヘッドロックを仕掛けるが、純もロープに振って返していく。
ロープから帰ってきた沙也は、逆にショルダータックルで純をダウンさせると、自らがロープに走って助走をつけた。
そして立ち上がる純のバストにドロップキックを叩き込むと、素早く立ち上がってからストンピングを叩き込んでいく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
蹴られて苦悶の表情を浮かべる純は、近くのロープに転がるように逃れた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
これにはレフリーも沙也を止めていくが、早くもエキサイトするリング上。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に沙也がタックルを仕掛けるが、純が上手く避けると距離を置いた。
今度はエルボースマッシュを仕掛ける沙也。
喉元にエルボーを受けて苦しむ純に、沙也は踏ん張ってのボディスラムでマットに叩き付ける。
バッシーン・・・
続けてフォールすると、純も素早く返した。
返されると座らせた状態からのスリーパーで締め上げていく沙也。
グイッ・・
「うっ・・くっ・・・」
締め上げられて苦しむ純。
更にドラゴンスリーパーに移行して締め上げていく沙也。
積極的に攻め込む沙也の前に、防戦状態になっていく純。
「ギブ?ギブアップ?」
沙也が激しく締め上げるが、純はギブアップせずに耐えていく。早くも汗が流れ落ちていく沙也と純の素肌・・・。
耐えるからと技を解く沙也。純は苦しそうな表情で転がるようにリング下に逃れようとすると、沙也が低空ドロップキックを叩き込んでリング下に突き落とした。
ドスッ・・
「はうっ・・」
リング下に突き落とされて苦しむ純。
沙也もリング下に降りると、純の髪を鷲掴みにして起こしていくと、そのまま鉄柵に振って叩き付けた。
ガッシャーン・・・
「きゃああぁぁぁぁ・・・」
鉄柵に叩き付けられて悲鳴をあげる純。
更に起こしてヘッドロックからリングサイドを連れ回しては、観客に苦しむ顔を楽しませようとする沙也。
しかし純も負けてはいなかった。
「くっ・・・調子に乗らないでよ!」
純が叫ぶと、ヘッドロックをされているが沙也を近くの鉄柱に叩き付けた。
ゴッキーン・・・
「はうっ・・・」
鉄柱に叩き付けられて純を放してしまう沙也。
続けて純が髪を掴んで鉄柱に額から叩き付けると、フラつく沙也にチョークスリーパーを仕掛けた。
グイッ・・・
頸動脈を締め上げられて苦しい沙也。苦悶の表情で逃れようとするが、崩れるようにグラウンド状態になっていく。
攻め続けてスタミナが苦しい沙也は、チョークスリーパーから上手く逃れられずに失神KOかと思われたが、純が技を解いた。
「ハァ・・ハァ・・ハァ・・・」
口から涎を垂らしながら苦悶の表情を浮かべる沙也。
純は立ち上がると、沙也をリング上に戻していく。
リング上で仰向けになって倒れている沙也に、純はバストを狙ってストンピングを叩き込んでいく。
バシッ・・バシッ・・
「あうっ・・ああっ・・・あうっ・・」
蹴りこまれて悲鳴をあげる沙也。
純が髪を掴んで起こそうとすると、沙也は拳を握りしめて純の股間にパンチを叩き込んだ。
ゴキッ・・
「ふぎっ・・・」
一瞬、変な声を漏らす純。そのまま股間を押さえて痛がると、沙也が首に腕を回しこんでからDDTでマットに叩き付けていく。
続けてキャメルクラッチを極めていく沙也。
上半身を反らされて苦しい純は、両足をバタバタさせて痛がるが、沙也はギブアップを狙って揺さぶりかけた。
耐える純に、沙也は顔面掻きむしりなどを仕掛けるも、純が耐えるからと放して立ち上がると、後頭部にストンピングを叩き込んでいくが、純も逃げるように起き上がっていく。
向き合うと、沙也がタックルを仕掛けるが純がカウンターの膝蹴りを出すと、沙也もダウンこそしないが抱きつく形でロープ際へ。
ロープ際では純がフロントスリーパーで締め上げると、沙也は倒そうとして左右に揺さぶるが、純も踏ん張って締め上げる。
これには沙也がロープを掴んでレフリーにアピールした。
『ロープ・・・ロープ・・・』
沙也のアピールにレフリーが純を離すと、お互いが水着を気にしながら距離を置く。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を詰めると、沙也が気合いを入れて張り手を叩き込む。
バッシーン・・・
「おらあぁぁぁぁ・・・」
気勢をあげての沙也の攻めに歓声が起きると、頬に痛みを感じながらも純も返した。
バッシーン・・・
「負けないわよ!」
お互いが張り手を打ち込むと、観客は盛り上がりを見せていく。
次第にエキサイトすると、純も沙也も相手の髪を鷲掴みにして喧嘩ファイトになっていくと、グラウンド状態になって取っ組み合い状態へ。
相手の顔を狙って張り手などを叩き込むと、もうプロレスの試合ではなくキャットファイトになっているリング上。
観客も喜ぶ中、レフリーが一旦止めに入ると、レフリーにも手を出す状態に。
お互いが立ち上がると、沙也がタックルを仕掛けると純が組み合う状態になっていく。
体格も似ているから、お互いが一進一退の押し合いをすると、純が崩れる様にしてグラウンドに誘い込んだ。
沙也もグラウンド状態になるが、純が上手く腕を取っていくが、沙也が抵抗して逃れた。
そしてサイドポジションを奪おうとする純に、沙也は藻掻くように抵抗していく。
抵抗する沙也に、上四方固めの様な体勢から、首に腕を滑らせてからスピニングチョークを仕掛ける純。
転がされると、沙也は苦悶の表情を浮かべて耐えていく。
転がり終えると、純は立ち上がってからストンピングを叩き込んでから、ロープに走って勢いをつけていく。
沙也がフラつきながら立ち上がると、純が飛び上がってボディアタックを仕掛けて倒れると、そのままフォールした。
『ワン・・・ツー・・・』
レフリーがカウントを数えるが、沙也が返していく。
返されたからと、純は立ち上がるとその場で飛び上がってからフットスタンプを叩き込むと、沙也の表情が苦痛に歪んだ。
動きの鈍った沙也に、純は髪を掴んで起こしていくと、後頭部を狙ったラリアットを叩き込んだ。
バッシーン・・・
これにはフラつきながらロープに逃れる沙也。更に腰にドロップキックを叩き込む純。
バシィィィィ・・・
「あうっ・・・ああっ・・・」
ドロップキックを受けて場外に転落する沙也。
場外に落ちた沙也に対して、純がエプロンサイドに立つと、沙也の立ち上がるのを待った。
フラフラしながら立ち上がる沙也に、純はフライングボディアタックを仕掛けると、勢いよくボディアタックを受けてダウンする沙也。
純も勢いがつきすぎてダメージを受けるが、沙也のダメージが上回っている。
ビキニを気にしながらも純が立ち上がると、沙也の髪を鷲掴みにしてリング上に上げていく。
リング上でグッタリする沙也に、純は両足を抱え込んでから、ゆっくりとステップオーバーして逆エビ固めを極めた。
グイッ・・
「うぅっ・・・うっ・・・」
必死で耐える沙也。しかし表情は激痛に歪んでいる。
純も揺さぶっていくと、沙也はロープに逃れようと必死に手を伸ばすが、ロープまで距離があって届かない。
ビキニだから手を伸ばすと、ブラジャーから乳首が露出しそうになるが、そんな事はお構いなしでロープに手を伸ばす沙也。
「ギブアップ?・・・和樹、ギブアップする?」
純が意地悪くギブアップを促すが、沙也は必死にロープに逃れようと耐えている。
大量の汗を流しながら耐える沙也。
純が技を解くと、攻め疲れか大きく呼吸をしてから、俯せ状態の沙也にキャメルクラッチを仕掛けた。
グイッ・・
両足をバタバタさせて痛がる沙也に、顔面掻きむしりなどをしながら痛めつけていく純。
そして技を解いて立ち上がる純は、立ち上がれない沙也のヒップにストンピングを叩き込んでから、両手首を掴んでサーフボードストレッチに極めていく。
グイッ・・
またも苦悶の表情を浮かべて耐える沙也。
レフリーもギブアップの確認をするが、沙也は首を縦に振らずに耐えていく。
『和樹、ギブアップ?』
「ノォォォォ・・・ノォォォォォ・・・・」
泣きそうな声で耐える沙也。
純も意地悪く揺さぶりかけてギブアップを狙うが、沙也の口からギブアップと言う言葉が出なかった・・・。
耐えるからと技を解いていく純。沙也はマットにグッタリとすると、苦しそうな表情を浮かべて立ち上がれない・・・。
俯せ状態でロープに手を伸ばす沙也に、純が脇腹にニードロップを落としていく。
ドスッ・・
「うぐっ・・ううっ・・」
脇腹への膝に動きの止まる沙也。
動きの止まった沙也の髪を掴んで起こしていく純。
そしてフィニッシュとばかりに観客席に向かってアピールしてから、一気に身体を絡み付ける卍固めを仕掛けた。
ビキニを着ている美女二人が絡み合い、また沙也の苦悶の表情に観客席から歓声が起きていく。
純が極めていくと、沙也の身体は限界にきていた・・・。
『和樹っ、ギブアップ?・・・ギブアップ?』
レフリーの問いかけに必死に耐える沙也。
「ノ・・ノォォォォ・・・・ああっ・・・ノ、ノォォォォ・・・」
しかしギブアップ寸前と言うのは明らかな沙也。
『ギブアップ?・・・ギブ?』
レフリーが更に問いかけると、沙也は泣きそうな表情で耐えていく。
「ノォォォォォォォォォ・・・・」
ギブアップを拒むが、激痛に耐えられなくなっている・・・。
「ギッ・・ギ・・・ギブ・・・」
遂にギブアップを口にする沙也。
しかしレフリーが気がつかないと、純が絞り上げていく。
「ギブ・・・」
沙也のギブアップに気がついた純は、意地悪く沙也に言い放つ。
「大きな声で言わないと、分からないでしょ!ギブアップって言いなさいよ!」
純が叫ぶと、沙也が泣き声に近い声で叫んだ。
「ギブアップ・・・ギブアップ・・・」
沙也のギブアップの言葉に、レフリーが試合を止めていく。
『カンカンカンカン・・・』
レフリーが止めるとゴングが乱打されると、ここで純の勝利が決まった。
技を解く純。技が解かれると、グッタリとマットに崩れ落ちた沙也。
『ただ今の試合、卍固めにより夏河純の勝利となりました!』
リングアナのコールに、レフリーが純の手を挙げていくと、観客席からは大きな拍手が起きるのであった。



第14試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、今夜が地下プロレスデビュー戦でもある土家巴瑞季。
長身のボディを白い競泳水着に包むと、リングシューズも白と白色のコスチュームでリングインすると、観客席に向かって一礼していく。
今夜のデビュー戦に際しては、同じ事務所の藤原紀華や篠多麻里子との練習をしてのデビュー戦。異様な雰囲気に緊張感は隠せないが、コーナーで対戦相手を待っている。
その巴瑞季の対戦相手としてリングインするのは、同じくデビュー戦になる谷沢恵里香。小柄ながらもGカップと言う巨乳を武器にグラビアなどに活躍する恵里香。グラビア系と言う事で、黒いビキニに黒いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に向かって谷間を強調するように頭を下げていく恵里香。
『青コーナー〜・・・身長171p、スリーサイズ未公表・・・土家巴瑞季〜っ!』
コールを受けると一礼していく巴瑞季。
『赤コーナー〜・・・身長150p、上から88、61、86・・・谷沢恵里香〜っ!』
そしてコールを受けると笑顔で両手を突き上げる恵里香。
コーナーに別れると、身長差のある二人のゴングが打ち鳴らされた。
『カァーン!』
ゴングが打ち鳴らされると身長差も構わず前に出る恵里香。
巴瑞季は距離を置いていくと、まずは軽くローキックを放つが避けられていく。
緊張からか距離感が掴めていない巴瑞季。
逆に恵里香はガードを固めてタックルの様に組み付きたいが、巴瑞季も簡単に組ませはしない。
バストを揺らしながら組み付こうとした恵里香は、逃げられたからと距離を置く。
距離が置かれると果敢にドロップキックを放つ恵里香。
バシィィィ・・・
ドロップキックを受けてフラついてロープ際に押された巴瑞季に、恵里香が立ち上がるとエルボースマッシュを打ち込んでいく。
エルボーを受けて痛がる巴瑞季は、身長差があるからと髪を掴むとヘッドロックで極めていく。
しかし恵里香がロープに振っていくと、今度は巴瑞季がドロップキックを放った。
バッシーン・・・
巴瑞季のドロップキックを受けてダウンする恵里香。
立ち上がろうとすると、続けて巴瑞季がロープに振っていく。
ロープから戻ると、巴瑞季がドロップキックを叩き込んでは恵里香を倒していく。
バッシーン・・・
ドロップキックから素早くフォールする巴瑞季。
『ワン・・・ツー・・・』
しかし恵里香が返すと、マットに座らせる体勢でスリーパーで締め上げる巴瑞季。
グイッ・・
「うっ・・んんっ・・」
苦悶の表情を浮かべてロープに手を伸ばす恵里香。
ロープに手が届かずに藻掻き苦しむ恵里香に、巴瑞季はギブアップ狙いで締め上げていく。
恵里香も対抗戦と言う事もあり、簡単にギブアップも出来ずに必死にロープを目指すと、何とかロープを掴んでいく・・・。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーが巴瑞季にロープだからと指示すると、巴瑞季が技を解いて立ち上がる。
一方、恵里香は喉元に手をやり咳き込みながら立ち上がると、レフリーが続行を指示した・・・。
『ファイト!』
レフリーの掛け声にローキックを叩き込む巴瑞季。
バシッ・・バシッ・・
長身からのローキックに嫌がる恵里香に、巴瑞季は続けてローキックからミドルキックと打撃で攻め込んだ。
堪らずガードする恵里香だが、巴瑞季の左右の掌底気味の張り手にコーナーに追い詰められていく。
ガードを固める恵里香を首相撲の体勢に持ち込むと、膝蹴りを叩き込む巴瑞季。
ドスッ・・
鋭い膝蹴りに苦しい恵里香。ガードする両腕に膝が入ると、苦悶の表情を浮かべる。
堪らず組み付くと、巴瑞季も組み付くが縺れて倒れ込んでのグラウンド状態になっていく。
巴瑞季が上からギロチンチョークを狙うと、恵里香はブリッジで返していくが、圧力を受けてスタミナ的に苦しくなっていく・・・。
更に関節技を狙う巴瑞季に、恵里香は必死に逃れようと体勢を入れ替えていくが、スタミナ切れか大量の汗を流しながら動きが鈍くなっていく。
ビキニから自慢のGカップ乳が飛び出しそうになるが、恵里香は逃れようと必死な状態。
グイッ・・
ここで巴瑞季が腕拉ぎ逆十字固めを極めると、恵里香の腕が伸びきった・・・。
「あああああぁぁぁぁぁ・・・」
恵里香が絶叫すると、レフリーがギブアップの確認をするが、恵里香はギブアップと言う言葉を発しない・・・。
『ギブアップ?』
レフリーの問いかけに拒む恵里香。
「のぉぉぉぉぉぉぉぉ・・・・」
必死に耐える恵里香に、巴瑞季は捻りながら叫ぶ。
「腕が折れちゃうからギブアップして!」
巴瑞季の問いかけにも耐える恵里香。両足をバタバタさせて苦しむもギブアップはしない。
これには巴瑞季が技を解いて立ち上がると、恵里香は伸ばされた腕を押さえて痛がっている・・・。
仕方なく巴瑞季がストンピングを叩き込んでいくと、悲鳴をあげながら転がるようにリング下に逃れる恵里香。
リング下に降りてから肘を気にしている様子の恵里香に、巴瑞季はリング上から動きを見つめている。
ゆっくりとエプロンサイドに上がる恵里香に、ロープ越しに捕まえようとする巴瑞季。
逆に恵里香がお腹にパンチを入れていくと、巴瑞季の動きが止まった。
素早くリングインする恵里香が、腕にダメージがあるからとローキックを打ち込むと、巴瑞季も負けじとローキックを打ち込んでいく。
フラついた恵里香に、巴瑞季が首相撲に持ち込んで膝蹴りを顔面へ叩き込むと、これには恵里香がマットに崩れ落ちた。
グッタリとダウンする恵里香に、巴瑞季は一瞬戸惑いの表情を浮かべるも、歓声に押されるようにキャメルクラッチの体勢に持ち込んだ。
そして顎に両手を掛けて、容赦なく恵里香の上半身を反らしていく巴瑞季。
ビキニに包まれたGカップ乳をプルプルと揺らしながら痛めつけられていく恵里香。口からは涎が垂れていくのも構わず揺さぶる巴瑞季。
両足をバタバタさせて痛がりながら耐える恵里香だが、巴瑞季もフィニッシュとばかりに力を入れていく・・・。
必死に巴瑞季の手を掴もうとする恵里香だが、巴瑞季の揺さぶりにタップしていく・・・。
涙目でギブアップを訴える恵里香。レフリーが恵里香のギブアップにゴングを要請した・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、ここで巴瑞季の勝利が決まった。
『ただ今の試合、土家巴瑞季がキャメルクラッチで勝利しました!』
リングアナのコールに笑顔を浮かべる巴瑞季。一方負けた恵里香は立ち上がる事が出来ずに苦しんでいると、巴瑞季が手を伸ばして起こしていく。お互いデビュー戦だったと言う事もあって、握手してからリングを降りるのであった・・・。



第15試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、B系は長谷河京子。女優としてもキャリアを重ねて、地下プロレスの経験も積んでいる京子は、白い競泳水着に白いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に向かって頭を下げた。
その京子の対戦相手としてリングインする壕プロ側は、多代さやか。グラビア系とさやかだけに、黒いビキニに黒いリングシューズでのリングイン。
京子も地下プロレスの経験は豊富だが、さやかもデビュー戦がアフリカンコングとのドミネーションマッチの餌食と経験者同士の試合。
ただしさやかはフットサルなどスポーツ経験から、打撃を磨いているのかと注目が集まるリング上。
『青コーナー〜・・・身長166p、上から80、55、82・・・長谷河京子〜っ!』
コールを受けて片手を挙げてアピールする京子。白い競泳水着が身体のラインを出して注目を集めている・・・。
『赤コーナー〜・・・身長154p、上から93、58、88・・・多代さやか〜っ!』
そしてさやかがコールを受けると、Hカップのバストを強調するかのように一礼すると、胸の谷間に注目が集まるリング上。
京子も80pと言われているが、実際はもっと大きいと思われるバストだが、今夜は競泳水着なので谷間は見る事ができない・・・。
コールが終わると、レフリーがゴングを要請した・・・。
『カァーン!』
ゴングと同時にコーナーを飛び出す京子とさやか。
まずは距離を置いていく展開だが、さやかが前に出て行く。
前に出るさやかは、軽くローキックを放つが京子が避けて空を切るローキック。
更にさやかがローキックを放つと、今度は鋭い蹴りが飛び出した。
バシッ・・
京子の足にローキックが当たると、ガードを固める京子。
更に蹴ろうとするさやかに、身長差からも京子が掌底気味の張り手を叩き込む。
バッシーン・・
側頭部に張り手を受けてフラつくさやかが、そのままタックル気味に組み付こうとすると、京子はフロントスリーパーでキャッチしていく。
さやかが押し込んでロープ押しつけられる京子。ロープを掴むさやかを見て、レフリーが京子に技を解くように指示した。
『ブレーク・・・』
京子が技を解いて離れると、ここで続行の指示が飛ぶ。
『ファイト!』
レフリーの声にさやかが踏み込んでローキックを放つと、京子が冷静にガードしてからローキックを返していく。
バシッ・・
軽い当たりにさやかがミドルキックを放つと、今度は京子の太股に炸裂した。
蹴られたからと強引にヘッドロックに持ち込む京子。
その京子をロープに振っていくさやか。ロープから戻る京子に何か仕掛けようとするが、逆にエルボースマッシュを顔面に受けてフラついていく。
顔にエルボーを受けたからと、さやかも意地になって京子にエルボースマッシュを返していくと、京子の頬に肘が当たった。
ゴキッ・・
鈍い音と共に京子が頬に手を当てて痛がると、口の中を切ったらしく唇に血を滲ませている・・・。
更に平手でチョップするさやかに、京子もHカップバストに平手チョップを叩き込む。
バシィィィ・・・
バストへのチョップに動きの鈍るさやか。更に京子がバストへのチョップを叩き込むと、ヘッドロックで締め上げる。
ヘッドロックを受けてさやかが身体を密着させてバックドロップを狙うと、京子がバランスを崩させて押し潰した。
『ワン・・・ツー・・・』
素早くフォールする京子。しかしさやかが返していく。
そのまま腕を狙いにいく京子に、さやかは動きまわってロープに逃れた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの声に京子が立ち上がる。さやかもビキニを気にしながらも立ち上がると距離を置いた。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を詰める京子とさやか。
バシィィィ・・・
京子がローキックを叩き込むと、さやかもお返しとばかりにローキックを打ち込む。
蹴り返されると京子も蹴り返すと、さやかも意地になって蹴り返す。
バシィィィ・・バシィィィ・・・
お互いの足を狙った蹴り合い。フットサル仕込みのさやかの蹴りは、少しずつ京子の足に内出血を起こさせていた。
京子の蹴りも綺麗な形をしているが、威力ではさやかが上回っているのか、ダメージはさやかの方が与えている様に見えるリング上。
バシィィィ・・・
「イタッ・・」
堪らず悲鳴を漏らす京子。蹴りが止まるとさやかが狙いを定めてローキックを叩き込む。
太股も内出血が起きて苦しい京子。
しかしさやかの顔面を狙って逆転のハイキックを放った。
バシィィィィ・・・
ローキックを出すのに意識を集中していたさやかの顔面に、ノーガードで蹴りがヒットするとさやかの動きが止まった。
ダウンこそしないが動きが止まると、京子が一気に前に出て張り手を叩き込んでいく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・バシッ・・
張り手の連打に逃れようと必死なさやか。
しかしロープ際まで追い込まれていくと、京子が膝蹴りを叩き込んでいく。
ドスッ・・
「うっ・・」
ボディに膝蹴りを受けて下を向くさやかに、京子は髪を掴んでニーリフトを叩き込んだ。
グニュ・・・
「んああぁぁぁぁぁ・・・」
ニーリフトで叩き込んだ膝がバストを抉ると、堪らず悲鳴をあげるさやか。
胸を押さえて痛がるさやかに、京子はローキックから後頭部へハイキックを叩き込むと、さやかをダウンさせていく。
グッタリと俯せにダウンするさやかに、京子は素早く両足をキャッチしてインディアンデスロックを仕掛けた。
「あああぁぁぁ・・・」
両足を極められて悲鳴をあげるさやか。
悲鳴をあげるさやかに、京子は身体を反らせて鎌固めに移行すると、ガッチリと技を極めていく。
苦悶の表情を浮かべるさやか。しかしギブアップはせずに耐えていく。
耐えるさやかに、京子は技を解いてから素早く足をロックすると、STFで締め上げていく。
グイッ・・
「ううっ・・・うっ・・・」
STFで極められて苦しむさやか。意外な関節技で攻め込む京子。
必死に逃れようとするさやかは、胸の谷間に汗を垂らしながら耐えると、京子が技を解いていく。
技を解くと立ち上がってからストンピングを叩き込む京子。
そして髪を掴んで起こしていくと、首投げでマットに叩き付けてから、首4の字固めで極めていく京子。
グイッ・・
両足をバタバタさせて苦しむさやか。
攻め続ける京子も、全身から汗を流して、白い競泳水着も所々湿らせている・・・。
腰を浮かせて技を効かせていく京子に、防戦一方になってきたさやか。
少しずつロープに逃れようとポジションを移動させていくと、ここでロープにさやかが逃れた・・・。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーが京子に技を解くように指示すると、京子が技を解いて立ち上がる。ただ攻め続けて少し疲れも見えている様子。
一方、攻められて苦しいさやか。ビキニを気にしながらも立ち上がっていく。
『ファイト!』
レフリーの掛け声にさやかと組み合う京子。
しかしさやかは膝蹴りを出すと、京子のボディに炸裂して動きが止まっていく・・・。
ドスッ・・
「ぐふっ・・」
膝を受けた部分を押さえて苦しむ京子に、さやかはローキックで下から崩していこうと蹴りつけた。
バシィィィ・・
太股を蹴られて苦しい京子。
続けて蹴りが入っていくと、さやかは顔面へハイキックを叩き込む。
バッシーン・・・
顎に蹴りが入ってダウン寸前の京子。会場内もさやかの逆転に歓声が上がる中、更に顔面へのハイキックを狙うさやか。
しかし京子が蹴り足をキャッチしてドラゴンスクリューで切り返すと、蹴り足を捻られて悲鳴をあげるさやか。
グイッ・・
「んあああぁぁぁぁ・・・痛いぃぃぃぃ・・・」
グラウンドに持ち込んでから、アキレス腱固めを仕掛ける京子に、さやかは苦し紛れにヒールキックを放つ。
さやかのヒールキックに技を解いて転がるように距離を置いて立ち上がる京子。さやかも起き上がるもドラゴンスクリューで足にダメージを受けて苦しい状態になっている。
バシッ・・
さやかの痛がる足にローキックを入れていく京子。
さやかが嫌がるように距離を置こうとすると、踏み込んでハイキックを叩き込む。
バッシーン・・・
顔面への蹴りにフラつくさやか。
京子が飛び込んでジャンピングニーパッドを顔面に入れると、大の字にダウンするさやか。
苦悶の表情でダウンしているさやかに、京子は観客席に片手をアピールしてから飛び上がると、フットスタンプをお腹に落とした。
ドスッ・・
「ふぐうっ・・・」
お腹に強烈な圧力を受けて苦悶の表情を浮かべるさやか。口から涎を垂れ流して口をパクパクして苦しんでいる。
京子がフォールすると、レフリーがカウントを数える・・・。
『ワン・・・ツー・・・スリ・・・・』
しかしさやかがカウントギリギリで返すと、これには観客席からも拍手が起きた。
返された京子もフォールを奪えたと思っていただけに悔しそうな表情を浮かべると、さやかを俯せにしていく。
そしてキャメルクラッチを仕掛けると、さやかは上半身を反らされて苦しい状態へ・・・。
グイッ・・
「んんっ・・んぐっ・・ううっ・・」
京子もギブアップ狙いで反らせていくと、Hカップの巨乳がビキニから飛び出しそうになるさやか。
両足をバタバタして苦しむのみで、逃れる事が出来ずにギブアップは時間の問題か・・・。
耐えるさやかに、京子は意地悪く揺さぶって痛めつけていくと、さやかは更に痛がっていく・・・。
上半身が反らされていくからと、ビキニからバストが少しずつはみ出していくと、乳首が飛び出す寸前の状態に追い込まれているさやか。
両脇に足を入れて、更に反らせようとする京子。
「ギブアップ?・・・ギブアップする?」
揺さぶりながらギブアップを促す京子。両足をバタバタして苦しむしかできないさやか。
口から涎を垂れ流しながら耐えるさやかだが、遂にビキニからバストが飛び出してしまった・・・。脱げたビキニが乳房の下の方へずれると、完全にバストが露わになってしまった。
京子が揺さぶると、そのHカップバストが激しく揺れていく。
バストが露わになった事には気がつかず、ただ対抗戦だからとギブアップだけはしまいと耐えるさやか。
しかし京子の強烈なキャメルクラッチに失神寸前に追い込まれると、ここでレフリーが危険と判断してゴングを要請した。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に京子が技を解くと、意識を朦朧とさせたさかやがグッタリとマットに俯せ状態になっていく。
『勝者、長谷河京子っ!』
レフリーに手を挙げられて笑顔を浮かべる京子。
対してリングドクターにチェックを受けるさやかは、バストが露わになっている事に気がつくと恥ずかしそうに両手で隠すのであった。
しかしギブアップしなかったさやかに対して、観客席からは拍手が送られている。
勝った京子もさやかに対して握手を求めると、さやかも負けて悔しそうだが、お互いがシッカリと握手するのであった。




第16試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、アキバ48の人気者の篠多麻里子。白いスポーツビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、早くも歓声に応える様に手を振ってアピールする。
その麻里子の対戦相手としてリングインするのは、元アキバ48の大嶋麻衣。表の仕事ではアキバ48とは一定の距離を置いているスタンスの麻衣だが、今夜は対抗戦と言う事で、麻里子との対戦を希望していた。麻里子と対照的に黒いビキニに黒いリングシューズ姿でリングインすると、視線を合わせる事なくコーナーに進んでいく。
緊張感が早く漂うリング上。リングアナが早くもコールを始めていく。
『青コーナー〜・・・身長168p、上から87、57、85・・・篠多麻里子〜っ!』
コールを受けて一礼していく麻里子。麻衣とは視線を合わそうとしない・・・。
『赤コーナー〜・・・身長159p、上から89、58、84・・・大嶋麻衣〜っ!』
コールを受けて一礼していく麻衣。麻衣も麻里子との視線を合わせようとはしなかった。
観客席が盛り上がる中、各々のコーナーから相手を見つめる両者。視線が交錯すると、お互いの闘志が燃え上がっていくのが周りにも理解できた・・・。
『カァーン!』
そしてゴングが打ち鳴らされると、いきなり前に出たのは麻衣だった。
ゴングが鳴るギリギリからコーナーを飛び出すと、反対コーナーの麻里子に奇襲とも言えるドロップキックを叩き込んだ。
バッシーン・・・
「きゃああぁぁぁぁ・・・」
突然のドロップキックに悲鳴をあげてコーナーにダウンする麻里子。
続けて髪を掴んで起こすと、リング中央へ向けてヘアーホイップで投げつける麻衣。
バッシーン・・・
「おらああぁぁぁ・・・」
「んああぁぁぁぁ・・・」
気合いの入る麻衣は、続けて首4の字固めで締め上げると、苦悶の表情を浮かべる麻里子の痛めつけていく。
しかし長い足を使ってロープに逃れる麻里子。
『ブレーク・・・ブレーク・・・』
レフリーの指示に技を解く麻衣。麻里子は喉元を押さえて転がるようにリング下にエスケープ。
リングサイドでゆっくりと呼吸を整えていく麻里子は、ビキニを直しながらもリング上の麻衣を睨み付けた。
一方、リング上の麻衣もリング下の麻里子に対して睨み付けると、ビキニを直しながらも観客にアピールする。
エプロンサイドに上がろうとする麻里子に、ロープ越しに牽制する麻衣。
麻里子がリングに戻れないと、レフリーが麻衣をロープから離して招き入れていく。
ゆっくりとリングインする麻里子に、麻衣が飛びかかろうとするが、これにはレフリーが抱きつくように止めた。
そして距離を置かせてから試合が続けられていくリング上。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に麻衣が喧嘩キックを放つと、麻里子も意地になって張り手を叩き込んでいく。
距離が詰まると至近距離からのラリアットを叩き込む麻里子。
バシッ・・
ラリアットが顔面に当たると、鼻にダメージを受けて苦しい麻衣。
麻衣が怯んだからと、麻里子が素早くスリーパーを仕掛けていく。
しかし麻衣が両手を振るようにロープに逃れると、レフリーの指示で技を解く麻里子。
鼻を気にする麻衣に、麻里子は張り手を叩き込む。
バッシーン・・バッシーン・・
左右の張り手を受けてフラつく麻衣。
しかし負けてはいない。張り手を受けたからとグーパンチを顔面に叩き込むと、麻里子が顎を殴られて動きが止まった。
顔を押さえる麻里子に対して、麻衣は距離を置いてローキックを叩き込む。
バシィィィィ・・・
「あうっ・・」
ローキックを受けて痛がる麻里子。
更にローキックが叩き込まれると、麻里子は堪らずロープを掴んだ。
レフリーにロープだからと訴える麻里子に、麻衣はエルボースマッシュを叩き込んでいく。
バキッ・・
更に顔へのエルボー弾に痛がる麻里子。
麻衣は続けてロープに振っていくが、麻里子が意地になってボディアタックで切り返した。
バッシーン・・・
『ワン・・・』
素早くフォールする麻里子に、麻衣はブリッジで素早く返した。
返されたからと、麻里子はスタミナを奪おうとスリーパーを仕掛けるも、麻衣がロープに逃れた。
ロープに逃げられたからと、立ち上がると背中にハンマーパンチを叩き込んでからヘッドロックで締め上げる麻里子。
これにはバックドロップで返す事も出来ず、苦しむ麻衣。
ポジションを変えようとする麻里子に、麻衣がロープに押し込んでいくと、レフリーが技を解くように指示した。
『ブレーク・・・』
レフリーの指示に技を解くと、振り向き様に張り手を叩き込む麻里子。
バッシーン・・・
麻里子の張り手を受けて一瞬動きが止まるが、麻衣も張り返した。
バッシーン・・・
お互いの感情が激突する様な展開に、観客席が盛り上がっていく。
バッシーン・・・バッシーン・・・
更に続く張り手合戦。お互い無言のまま張り手を叩き込んでいくと、口の中を切ったのか張り手の度に血飛沫をあげていく麻里子と麻衣。
張り手合戦が続くと、麻衣が突然顔面パンチを叩き込む。
ゴキッ・・
鈍い音がすると麻里子が顔を押さえて痛がると、構わず麻衣がDDTを仕掛けた。
しかし麻里子が踏ん張って首を抜くと、お返しとばかりにグーパンチを叩き込む。
バキッ・・
殴られて動きの止まる麻衣に、麻里子がスリーパーを狙うがこれも麻衣が逃れると、至近距離からラリアットを叩き込む麻衣。
バッシーン・・・
突然のラリアットにダウンする麻里子に、素早く喉元にエルボードロップを落としてフォールする麻衣。
『ワン・・・ツー・・・』
しかしこれも麻里子が返すと、麻衣が立ち上がる。
そして起き上がろうとする麻里子に、麻衣は強烈なサッカーボールキックを叩き込んだ。
バッシーン・・・
「あうっ・・」
背中に蹴りを受けて苦しむ麻里子。
更にスポーツビキニに包まれたバストへも強烈なサッカーボールキックが叩き込まれた。
バシィィィィ・・・
これには胸を押さえて倒れ込む麻里子。
苦しむ麻里子を俯せにして足をキャッチしていく麻衣は、そのままストレッチマフラーに捉えていく。
「あああああぁぁぁぁぁぁ・・・」
堪らず悲鳴をあげてロープに手を伸ばす麻里子。長い足が反らされて苦しい展開。
麻衣もギブアップ狙いで反らせていくが、泣きそうな悲鳴をあげても麻里子がロープを目指して手を伸ばしていく・・・。
『ロープ・・・ロープ・・・』
そしてロープに手が届くと、レフリーが麻衣に技を解くように指示して離れさせるが、麻衣は背中にストンピングを叩き込んでから離れていく。
痛がりながらもロープを掴んで立ち上がる麻里子。立ち上がる麻里子にタックルを仕掛けていく麻衣。
タックルに合わせて潰そうとするが、麻衣にロープ際に押し出されていく麻里子・・・。
ロープに押しつけてから、揺さぶってからマットに倒しかけてグラウンドに持ち込む麻衣。
しかしロープ際だからとレフリーが麻衣を離していくと、ビキニを直しながら立ち上がる麻衣。麻里子もスポーツビキニの食い込みを直しながら立ち上がるが、マットに叩き付けられてダメージを負ったのか、苦しそうな表情を浮かべている。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を詰める麻衣。一方ガードを固める麻里子。
バシッ・・バシッ・・
左右の張り手を出していく麻衣に、ガードを固めていく麻里子。
顔をガードする麻里子に、麻衣が組み付くようにして膝蹴りをボディに叩き込むと、お腹に膝蹴りが炸裂してマットに崩れ落ちる麻里子の身体。
ドスッ・・
「うぐっ・・ううっ・・・うっ・・・」
苦悶の表情を浮かべて苦しむ麻里子に、麻衣は観客にアピールする様に背中にサッカーボールキックを叩き込む。
バシィィィィ・・・
背中を蹴られて四つん這い状態になる麻里子。
更に麻衣は顔面をサッカーボールキックで蹴り上げる。
バシィィィィ・・・
顔面への強烈な蹴りに苦しい麻里子。麻衣は容赦なくサッカーボールキックを叩き込むと、麻里子が顔面を押さえる様にしてマットに崩れる。
ヒップを突き上げた状態だからと、麻衣は顔面を押さえて痛がる麻里子のヒップにもサッカーボールキックを叩き込んだ。
バッシーン・・・
「あうっ・・」
堪らず声を漏らす麻里子。抵抗できない麻里子に、麻衣は意地悪くショーツを掴むと、一気に下げてヒップを丸出しにしていく。
グイッ・・・
「いやぁぁぁぁぁ・・・・」
堪らず悲鳴をあげる麻里子。見事なヒップが露わになると観客席から歓声があがった。
嫌がるようにロープに逃げる麻里子は、必死にショーツを直そうとすると、今度は麻衣がブラジャーに手を掛けて立たせようとする。
ブラを掴まれてバストが飛び出しそうになる麻里子は、必死にバストを隠していく。
ブラを直しながら立たされた麻里子に、麻衣がバックドロップでマットに投げつける。
バッシーン・・・
「んあっ・・」
バックドロップで投げつけられてグッタリする麻里子。
更に大技のパイルドライバーを仕掛けていく麻衣。
容赦なく脳天からマットに叩き付けると、麻里子は失神寸前の様な表情を浮かべた。
仰向けになって大の字状態の麻里子に、麻衣はゆっくりとトップロープに登っていくと、観客に向かってアピールした。
虚ろな目の麻里子に、麻衣はトップロープから容赦ないフットスタンプをお腹に落としていく・・・。
ドスッ・・
「ホゲエェェェェェェ・・・」
柔らかいお腹に圧力を受けて、麻里子は堪らず口から反吐を噴き上げる。
ここで試合が止められても良いと言う状態だが、レフリーは試合を止めようとしないと、麻衣は反吐を噴き上げた麻里子の顔面を踏みつけてから、近くのコーナーに置いてあったペットボトルを手にすると、麻里子の顔面に水をかけた。
顔に水を受けて起き上がろうとする麻里子だが、麻衣が髪の毛を鷲掴みにして起こしてから、踏ん張ってからボディスラムでマットに投げつけていく。
苦しむ麻里子に蹴りを入れて俯せにすると、ヒップドロップを腰に入れてからキャメルクラッチを仕掛ける麻衣。
グイッ・・
「い、痛いぃぃぃぃ・・・」
髪の毛を掴んで振り回す麻衣に、麻里子が痛がって悲鳴をあげた。
「甘いんだよ、覚悟しなよ!」
麻衣が叫ぶと、両腕を足に掛けていくと、指を鼻の穴に掛けていく。
「フガッ・・んあああぁぁぁ・・・フガッ・・・」
両足をバタバタさせて苦しむ麻里子。
「おらあっ!」
歓声に押されるようにして、麻衣が顔面を掻きむしると一層麻里子が両足をバタバタさせて痛がっている。
そして両手を顎に掛けて、一気にキャメルクラッチで痛めつける麻衣。
上半身が反らされて、真上を見るような格好の麻里子。激痛に両足をバタバタさせているが、逃げる事も出来ずに耐えるだけの状態に。
レフリーが麻里子にギブアップの確認をするが、麻衣が揺さぶって声を出せないようにしていく。
涙目で痛がる麻里子に、麻衣は構わず揺さぶっては痛めつけていく・・・。
「ぎ・・ぎぃ・・ぶ・・・」
揺さぶられ耐えられなくなった麻里子がギブアップを口にするが、麻衣は気がついても意地悪く痛めつけていく。
「根性あるわね〜、もっと根性見せてもらおうかしら!」
激しく揺さぶる麻衣。
「ぎゅ・・ぎぃ・・ぶ・・・う・・うっ・・ぷ・・・」
両足をバタバタさせて必死にギブアップする麻里子。しかしレフリーがギブアップを認めず、泣き顔の麻里子は痛がっている・・・。
上半身が反らされて、真上を向くようにして痛めつけられている麻里子。激痛に完全に泣き出してしまって、口からは涎を垂れ流している。
「ぎ・・ぎぃ・・ぶ・・・ぎぃぃ・・・ぶぅ・・・」
泣きながらギブアップをアピールする麻里子に、ここでレフリーがゴングを要請した。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、レフリーが麻衣を止めるが技を解かない麻衣。
『カンカンカンカン・・・カンカンカンカン・・・』
ゴングが乱打されると、麻衣が技を解いていく。麻里子はグッタリと俯せ状態で泣いていると、麻衣は後頭部を踏みつけてガッツポーズを取った。
『勝者、大嶋麻衣っ!』
コールを受けて、麻衣は泣いている麻里子を見下す様にリングを後にするのであった。
一方、麻里子は泣き顔をタオルで隠しながらリングを後にするのであった・・・。



第17試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、白い競泳水着に白いリングシューズ姿の荒垣結衣。対抗戦と言う事に緊張感を隠せないが、リングインすると笑顔で観客席に向かって頭を下げた。
結衣の対戦相手としてリングインするのは、今夜が地下プロレスデビュー戦の綾瀬遥。女優として地位を上げてきている遥だが、今夜は活躍の場を広げる為と、事務所対抗戦の為の出場になった。
黒い胸元が開いたワンピース水着に黒いリングシューズ姿でリングインすると、異様な雰囲気のリング上に緊張しながらもコーナーに進むと、観客に向かって一礼していく。
反対コーナーの結衣と視線を合わさないようにしている様子の遥。
結衣も遥の登場に緊張している様子だが、結衣は地下プロレスデビュー済みで余裕があるはずだが、体格からも遥が上回っているだけに、緊張を隠せない・・・。
『青コーナー〜・・・身長168p、上から82、62、87・・・荒垣結衣〜っ!』
早くもコールが始まると、結衣が緊張した表情でコールを受けて一礼していく。
『赤コーナー〜・・・身長165p、上から88、61、91・・・綾瀬〜遥〜っ!』
そしてコールを受けて片手を挙げていく遥。緊張している様子だが、覚悟を決めたのか決意の感じられる表情でコールを受けている。
そしてゴングが打ち鳴らされると、緊張した二人がコーナーから飛び出した。
『カァーン!』
ゴングの音と同時にコーナーを飛び出すと、まずは距離を置いていく結衣と遥。
距離を置くが、遥が手を伸ばして力比べを挑発すると、結衣も手を伸ばしていく。
組み合うと、両手をガッチリと組み合って力比べ状態になっていく結衣と遥。
しかし遥の方が上回っているのか、結衣の表情が苦悶に歪む。
少しずつロープ際に押されていく結衣。
背中がロープにつくと、お互いが手を放すが遥が水平チョップを喉元に叩き込んでいく。
バッシーン・・・
水平チョップに苦悶の表情を浮かべる結衣。
続けて遥がロープに振っていくと、逆に結衣がドロップキックで返していく。
バッシーン・・・
ドロップキックを受けてダウンする遥は、素早く立ち上がっていくと、結衣が続けてドロップキックを放った。
バッシーン・・・
またもダウンする遥は立ち上がると、結衣も続けてドロップキックを叩き込む。
バッシーン・・・
フラつきながら立ち上がる遥に立ち上がってヘッドロックで極めていく結衣。
しかし遥がロープに振って返していくと、ロープから戻ってくる結衣をショルダースルーでマットに叩き付ける。
バッシーン・・・
「あうっ・・」
マットに叩き付けられて悲鳴を漏らす結衣。
グイッ・・
その結衣の髪を掴んで起こしていく遥が、踏ん張ってからボディスラムでマットに投げて早くもフォールしていく。
『ワン・・・ツー・・・』
レフリーがカウントを数えるが、結衣がブリッジ気味に返した。
返されると腕を掴んで腕拉ぎ逆十字固めを仕掛けようとする遥だが、結衣がロープに足を伸ばした。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの言葉に遥が放して立ち上がると、結衣も水着を直しながら立ち上がっていく。
『ファイト!』
レフリーの言葉に距離を置く遥と結衣。
距離を詰めていくと、遥が片足タックルを仕掛けた。タックルを仕掛けられて対応出来ずにグラウンドに持ち込まれていく結衣。
逆にグラウンド状態に持ち込むも続かない遥。しかしデビュー戦から上手い試合展開に歓声が飛ぶ。
ブリッジなどで逃れようとする結衣に、遥は上からギロチンチョークを仕掛けようとしているのか、喉元に腕を押しつけていく。
苦悶の表情を浮かべる結衣。
苦しむ結衣に対して、一気にマウントポジションの如く馬乗りになっていく遥。デビュー戦から格闘技戦にも対応出来る様な動きに驚きの声をあげる観客達。逆に仕掛けられている結衣の表情には焦りが見える・・・。
馬乗り状態にされるだけで、結衣は体重を掛けられてスタミナを奪われていくが、遥は両手を肩に押しつけてフォールしていく。
『ワン・・・ツー・・・』
カウントが進むと返していく結衣。しかし遥は続けてフォールする
『ワン・・・』
カウントが入ると返していく結衣。体重を掛けられて、更にフォールを返す事でスタミナを消耗していく結衣は、全身汗まみれで必死に抵抗している。
結衣の動きが鈍くなってくると、遥が立ち上がっていくと、髪を掴んで起こしていく。
疲れが見える結衣に、バックドロップを仕掛ける遥。
しかし結衣が焦るようにロープに逃れると、レフリーが遥を止めていく。
『ブレーク・・・ブレーク・・・』
レフリーの指示に離れる遥。一方結衣は呼吸を荒くしながらロープを掴んでいる。
汗を拭うと、遥の方を向いていく苦しい状態の結衣。
『ファイト!』
レフリーの言葉に遥が距離を詰めていく。
結衣もタックルを警戒して距離を置くが、遥が重心を落として距離を詰めていく。
タックル潰しを狙っている結衣は、完全に視線がタックル警戒をしていると、遥が前に出た。
組み付こうとする結衣に、遥はタックルでなく張り手を叩き込んだ。
バッシーン・・・
張り手を受けて驚きの表情を浮かべる結衣。しかしその直後、結衣も張り手を返した。
バッシーン・・・
意地の激突するリング上。張り手を受けて痛そうな表情を浮かべる遥。
その瞬間、結衣が慣れない打撃のハイキックを仕掛けると、遥のバストに当たった。
グニュ・・
豊満なボディ、それも自慢のバストを蹴られて動きの止まる遥。続けて水平チョップをバストに叩き込んでから、ロープに振っていく結衣。
反撃していく結衣が続けてロープから戻る遥に対して、ジャンピングニーパッドを仕掛けた。
ゴキッ・・
顎にジャンピングニーパッドをを受けて崩れ落ちる遥。結衣が素早くフォールすると、レフリーがカウントを数える。
『ワン・・・ツー・・・』
しかし遥が返していくと、結衣も必死にスリーパーで締め上げていく。
遥の表情が苦痛に歪むが、汗で滑って完全に極まっていないからと、遥が少しずつロープに手を伸ばして逃れた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
ロープに逃げられて放す結衣。
喉元を押さえながら立ち上がる遥に、結衣はヘッドロックで締め上げる。
必死に締め上げる結衣だが、遥が身体を密着させてバックドロップで切り返した。
バッシーン・・・
バックドロップを受けて大の字になる結衣。後頭部を打ち付けて相当効いている様子。
遥がゆっくりと立ち上がると、飛び上がってエルボードロップを喉元に落としてフォールしていく。
『ワン・・・ツー・・・スリ・・・』
カウントギリギリで返していく結衣。苦悶の表情で相当苦しそう。
返されたからと遥が立ち上がると、起き上がれない結衣にストンピングを入れてから、片足を掴んでアキレス腱固めを仕掛けていく。
しかし完全に極められずに大きなダメージは与えられないと、結衣がヒールキックで抵抗して放させる。
遥が放すと、転がるようにロープに逃れる結衣。
距離が開いて呼吸を整える結衣。遥も水着を直しながらも結衣の動きを見つめている。
ゆっくりと立ち上がる結衣。そして遥との距離を詰めていく。
遥も結衣の動きに合わせて構えると、大振りの張り手を放った。
これには張り手で応戦する結衣だが、遥は張り手を放った結衣にタックルを仕掛けていく。
組み付く遥だが、上手く倒せずに押し込む形でコーナーに縺れ込んでいくと、結衣もフロントスリーパーを仕掛けていくが上手く極まらない。
遥はそのままコーナーに押し込むようにしてダメージを与えようとするが、結衣も上手くガードする。
『ブレーク・・・ブレーク・・・』
動きが止まったからとレフリーが離すが、結衣はスタミナ切れか苦しそうな表情を浮かべている。一方、遥も大量の汗を流すが結衣よりはスタミナが残っている様子に見えるリング上。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を詰める両者。
距離が詰まると、遥が低空タックルを仕掛けると、結衣がカウンターの膝蹴りを出した。
ゴキッ・・
顔面に膝蹴りがカウンターで炸裂すると、遥の表情が苦悶に歪むが勢いで組み付いて倒していく。
倒した後が続かない遥。逆に反撃できない結衣。
組み付いた状態でダメージ回復をしていく遥。結衣はロープに逃げようと手を伸ばした。
結衣がロープを掴んだからと遥も立ち上がると、蹴られた顔を気にしていくが、水着を直して距離を置いた。
再び向かい合う二人は、距離を置きながら相手の出方を見ていると、遥はタックルを仕掛けていく。
潰そうとする結衣だが、抱え上げられてしまってからマットに投げつけられていく。
バッシーン・・・
マットに叩き付けられて動きの止まる結衣。
遥が体勢を入れ替えると、結衣の首に両足を絡ませてヘッドシザースで締め上げていく。
締め上げられて両足をバタバタさせて苦しむ結衣。
遥もギブアップを狙って腰を浮かせて締め上げると、結衣の顔が紅潮して悶えている。
レフリーもギブアップの確認をするが、必死に耐える結衣。
耐える結衣から技を解いてから、今度はボディシザースで締め上げる遥。
これには口をパクパクして苦しむ結衣。
「ああああああぁぁぁぁ・・・」
遥の強烈な締め上げに悲鳴をあげる結衣。
ロープに逃げたいが距離があって辛い結衣に、遥は喉元に腕を回してアナコンダスリーパーを狙っていく。
これには結衣も喉元に手を当ててガードするが、白い競泳水着を汗で湿らせて苦しんでいる。
転がるようにロープ近くに逃れる結衣に、遥は技を解いて立ち上がっていく。
結衣も立ち上がろうとすると、髪を鷲掴みにしてから荒技のフェイスクラッシャーを仕掛けた遥。
体重を乗せて顔面を容赦なくマットに叩き付けると、結衣は顔面を痛打して絶叫した。
バシィィィィィ・・・
「んああああぁぁぁぁぁぁ・・・」
顔面を両手で押さえて絶叫する結衣。マットを転がるようにして痛がっていると、遥は両足を抱え込んで反転、逆エビ固めを仕掛けた。
グイッ・・・
「きゃあああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
激痛に悲鳴をあげる結衣。遥は腰を落としてギブアップ狙いで揺さぶるが、結衣は必死にロープに逃げようと手を伸ばす。
「痛いぃぃぃぃ・・・・イタァァァァァ・・・・」
激痛に悲鳴をあげる結衣。
『ギブアップ?・・・ギブアップ?』
レフリーが問いかけるが結衣は耐えてロープを目指していくが、表情は泣く寸前と言う感じに見えている。
「ノォォォォォォ・・・・ノォォォォォォォ・・・・」
泣きそうな表情を浮かべながらも、結衣は必死にギブアップを拒んでいく。
耐えるからと遥は技を解くとグッタリと俯せ状態になっていく結衣。
遥は立ち上がると、俯せの結衣の後頭部にギロチンドロップを落としてから仰向けにすると、フォールしていく。
『ワン・・・ツー・・・スリ・・・』
しかしカウントギリギリで返した結衣。事務所対抗戦と言う事で、必死になっている結衣に対して歓声が送られていく。
粘る結衣に対して遥も驚きの表情を浮かべると、距離を置いて結衣が立ち上がるのを待つ遥。
フラフラしながら立ち上がる結衣に、遥が走り込んでのラリアットを叩き込む。
バシィィィィ・・・
ラリアットを受けてグッタリと崩れ落ちる結衣。
遥は腕を振り回してラリアットのアピールをすると、虚ろな目つきで立ち上がっていく結衣。
その結衣の後頭部にラリアットを叩き込む遥。
バシィィィィ・・・
グッタリとダウンする結衣に、遥は片手を挙げて観客にアピールすると、髪を掴んで起こしていく。
起こされるがフラフラしている結衣を見て、遥は観客席にフィニッシュの予告をすると、結衣が動いた・・・。
後ろを見ている遥に対して、意地を見せての逆さ押さえ込みを仕掛けた。
『ワン・・・ツー・・・スリィ・・・・』
間一髪、ギリギリで返した遥。まさかの結衣の逆襲に驚きの表情を浮かべるが、結衣は返されたからとマットに横たわっている。
苦しそうに呼吸をする結衣。
焦りの色を見せる遥は、立ち上がると苦しそうにしている結衣に対して、ストンピングを叩き込んでから髪を掴んで起こしていく。
そして大技のパイルドライバーの体勢に持ち込むと、結衣は抵抗も出来ずに逆さにされてしまった。
遥が両足で結衣の頭を挟むと、ゆっくりとマットに落とした。
ドスッ・・
「ううっ・・・」
パイルドライバーを受けてグッタリしていく結衣。
遥はフォールせずに結衣をコーナーに連れて行くと、セカンドロープまで上げていく。
そしてアルゼンチンバックブリーカーで結衣を持ち上げると、フラつきながらも揺さぶり掛けていく。
大技を受けて、更にアルゼンチンバックブリーカーで痛めつけられて、結衣は泣きそうな表情を浮かべ、また泣きそうな悲鳴をあげた。
「痛いぃぃぃぃ・・・痛いぃぃぃぃ・・・ああああぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
泣きそうな結衣に対して、レフリーもギブアップの確認を取ると、結衣の口からギブアップの言葉が・・・。
「ギ、ギブアップ・・・ギブぅぅぅぅぅ・・・ギブアップ!」
結衣のギブアップにレフリーがゴングを要請した。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、遥が結衣を降ろしていく。
『ただ今の試合、綾瀬遥の勝利となりました!』
リングアナのコールに笑顔を浮かべる遥。
観客に向かって一礼してから、苦しむ結衣を気遣っていくと、起こしてから結衣の手を挙げて観客に健闘をアピールするのであった。



第18試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、グラビアアイドルクイーンとしてタイトルを保持する熊多曜子。ストロングスタイルとばかりに黒ビキニに黒いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に向かって一礼していく。流石は地下プロレスでの経験も豊富な曜子だけに、余裕のあるリングイン。
その曜子の対戦相手としてリングインするのは、バラエティなどでプロレスの経験もある掘越紀子。アイドルとしてアピールかピンク色のワンピース水着に白いリングシューズ姿でリングインすると、早くも曜子を睨み付けていく。曜子も紀子に視線を送ると、早くも緊張感漂うリング上。そしてリングアナが早くもコールを始めた。
『青コーナー〜・・・身長164p、上から92、56、84・・・熊多曜子っ〜!』
コールを受けて片手を挙げてアピールする曜子。グラビアアイドルだけにビキニ姿が様になっている。
『赤コーナー〜・・・身長163p、上から87、57、89・・・掘越紀子っ〜!』
コールを受けた紀子は、一礼してから反対コーナーの曜子を挑発するように指さすと、曜子も腕組みしてコーナーに仁王立ちしていく。
緊張感漂うリング上で、レフリーが試合開始のゴングを要請すると、遂に曜子と紀子の激突が開始された・・・。
『カァーン!』
ゴングが打ち鳴らされると、まずはコーナーから歩み出て距離を置いていく曜子と紀子。
睨み合いながら距離を置いていくと、ゆっくりと距離が詰まる曜子と紀子。
バッシーン・・・
手が届く距離になると、いきなり曜子が張り手を叩き込んだ。
無言のまま紀子も張り手を返していく。
バッシーン・・・
お互いが一発ずつ張り手を入れてから、黙ったまま睨み合いになるリング上。
そして曜子がローキックを叩き込むと、紀子も形は悪いがローキックを入れていく。
続けて曜子の喧嘩キックがお腹に入ると苦しそうな表情を浮かべる紀子。
グイッ・・
更にフロントスリーパーで締め上げる曜子に、紀子は力任せにロープ際に押し込んでいくと、ロープを掴んでロープブレークをアピールする。
『ロープ・・・』
レフリーが曜子に放すように指示すると、曜子が放した。
曜子が放した瞬間、紀子がお腹にグーパンチを叩き込むと、曜子の表情が苦痛に歪んだ。
「うっ・・」
逆にフロントスリーパーで締め上げる紀子。お腹にパンチを受けて力が入らずに苦しむ曜子は、紀子の身体に抱きつく形で密着する。
早くも必殺技のブレンバスターを狙うのかと思われた紀子だが、曜子も簡単には大技に入らせない。
そのまま紀子をコーナーに押していくと、エルボースマッシュを顔面に叩き込んでいく。
バシィィィィ・・・バシィィィィ・・・
2発叩き込んでから、喧嘩キックからステップキックとコーナーで紀子を攻めていく曜子。
そしてコーナーから反対コーナーに振って自らも走り込むと、コーナー串刺しのドロップキックを叩き込んでいく。
バッシーン・・・
「あうっ・・・」
紀子がコーナーで崩れ落ちると、続けて顔面狙いの低空ドロップキックを放つ曜子。
バシィィィ・・・
顔面へのドロップキックに両手で顔面を押さえて痛がる紀子。
曜子は激しくステップキックを顔面を叩き込んで、痛がる紀子のバストへサッカーボールキックを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
胸を蹴られてグッタリする紀子だが、転がるようにしてリング下に逃れていく。
曜子は片手を挙げてアピールしてから、リング下に降りていって紀子の髪を掴んで起こしていくが、紀子もお腹にパンチを入れて抵抗していくと、曜子もお腹を押さえて痛がっている。
水着を直しながらも、曜子にヘッドロックを仕掛ける紀子。
しかし曜子もロープに振るようにして鉄柱に紀子を振って叩き付けた。
ゴッキーン・・・
「んあっ!」
鉄柱に肩口から叩き付けられて悲鳴をあげる紀子。
痛がる紀子にエルボーを叩き込んでから、鉄柵に振ろうとする曜子に、逆に紀子が鉄柵に振っていく。
ガッシャーン・・・
「んああぁぁぁ・・・・」
鉄柵に叩き付けられて悲鳴をあげる曜子。
「お返しだ!」
紀子が勢いをつけて鉄柵に寄りかかるようにダウンする曜子の顔面に、強烈なステップキックを叩き込んでいく。
バシィィィィ・・・
顔面を蹴られてグッタリする曜子。
そのまま倒れ込むと、紀子が観客席にアピールしながら顔面にステップキックを連発していく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
両手で顔面を押さえて痛がる曜子に、紀子はお腹にサッカーボールキックを叩き込む。
バシィィィィ・・・
「ぐふっ・・・ううっ・・・」
お腹への強烈な蹴りにお腹を押さえて痛がる曜子。
紀子はゆっくりと片手を挙げてアピールしながらリング上に戻ると、観客に向かって更にアピールしていく。
リング下ではダメージの回復を図りながらも、ビキニを直しながらゆっくりとリングサイドを動く曜子。
ロープを掴んで挑発する紀子。曜子はお腹を気にしながらもリング上に戻ろうとするが、紀子が仕掛けようとする度に、リング下に戻っていく。
曜子がリング上に戻れないからと、レフリーが紀子を離していくと、曜子が素早くリングに戻った。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を詰める曜子と紀子。
バッシーン・・・
距離が詰まると、いきなり紀子が張り手を叩き込む。
バッシーン・・・
張り手を受けて曜子も張り手を返していく。
曜子の張り手に紀子は髪を鷲掴みにすると、嫌がる曜子をコーナーに連れ出してから、コーナーポストに顔面を叩き付けていく。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
2回叩き付けると、続けて膝蹴りを叩き込んで動きを止めていく紀子。
コーナーに押し込むと、喉元に強烈な水平チョップを叩き込んだ。
バッシーン・・・
「ぐふうっ・・」
水平チョップに苦しむ曜子。
紀子は更に水平チョップを叩き込むと、苦しむ曜子にフロントスリーパーで締め上げながらリング中央へと連れ出していく。
ゆっくりとDDTでマットに叩き付けると、仰向けにしてフォールの体勢に持ち込んだ。
『ワン・・・ツー・・・』
カウントが進むと、曜子が肩を浮かせて返していく。しかし苦しそうな表情を浮かべている曜子。
紀子が立ち上がると、曜子の自慢のバストへ強烈なストンピングを叩き込んでいく。
グニュ・・グニュ・・
「ああああっ・・・ああんっ・・・」
バストへの蹴りに悲鳴をあげる曜子。紀子は苦しむ曜子を楽しむように蹴りこむと、転がるようにロープに逃れる曜子。
更に紀子がトップロープを掴んで曜子のお腹を踏みつけていくと、レフリーが離れるように指示する。
しかし観客を煽るように紀子が痛めつけていくと、観客席からは歓声とブーイングが起きている。
レフリーが紀子を離すと、曜子はビキニを直しながら呼吸を整えると、ロープに寄りかかる様に紀子を睨み付けた。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に紀子が距離を詰めると、いきなり曜子がグーパンチを顔面に叩き込んだ。
ゴキィィィ・・・
顔面パンチに動きの止まる紀子。
更に左右のジャブを顔面に叩き込むと、素早くチョークスリーパーを仕掛ける曜子。
しかし紀子もロープに逃れると、殴られた顔面を気にしている。
ドスッ・・
離れ際に膝蹴りをボディに入れて離れる曜子。
膝蹴りを受けて痛そうな表情を浮かべる紀子に、曜子は喧嘩キックも放っていくが、レフリーが離していく。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を置く曜子と紀子。
紀子が前に出ると、曜子は素早く低空タックルを仕掛けるが、紀子も簡単にテイクダウンを奪わせない。
キャッチするが押し出されてロープに押しつけられると、またレフリーが離していく。
『ブレーク・・・』
レフリーの言葉に離れる両者。
呼吸を整える曜子だが、紀子も大きく息をしてスタミナを回復しようとしている。
お互いの動きを見ながら距離を詰めると、曜子がタックルを仕掛ける様な体勢になるが、素早いハイキックを放った。
意外なハイキックだが避けられて空を切ると、逆に紀子がタックルを仕掛けた。
バランスを崩した所へのタックルに、マットに叩き付けられる曜子。
逃れようと藻掻く曜子に、紀子はサイドポジションを奪いにいくと、曜子は俯せになって逃れようとする。
俯せだからとスリーパーを狙う紀子。曜子も焦るようにロープに手を伸ばして逃れた。
ロープを掴む曜子の両足首を掴んで、リング中央へ引いていく紀子。
そのままインディアンデスロックを仕掛けると、曜子は苦悶の表情でロープに手を伸ばしていく。
更に身体を反転させて鎌固めを極めていく紀子。
グイッ・・
「あうっ・・・ううっ・・・」
苦しむ曜子に、ギブアップを狙うように揺さぶる紀子。
「ほらほらほら、ギブアップしなさいよ!」
紀子が叫ぶが、曜子も意地で耐えていく。観客席からはビキニから覗く胸の谷間に視線が集まっていた。
紀子が技を解くと、続けてキャメルクラッチを仕掛けると、曜子は上半身を反らされて苦しい状態にされていく。
グイッ・・・
必死に紀子の手を掴んで抵抗する曜子だが、紀子は構わず揺さぶっては痛めつけていく。
揺さぶられ続けて、口から涎を垂れ流すようにして苦しむ曜子。両足をバタバタさせて痛がっていると、紀子は楽しむように痛めつけている。
レフリーもギブアップの確認をするが、曜子は必死に苦痛に耐えてギブアップを拒む・・・。
耐える曜子をキャメルクラッチから解放すると、紀子は立ち上がって後頭部にストンピングを入れてから、髪を掴んで起こしていく。
フラつく曜子をロープに押しつけると、左右の張り手を叩き込んでから、紀子の必殺技のブレンバスターの体勢に持ち込んだ。
しかし曜子もブレンバスターは受けたくないとばかりに、腰を落として耐えるとロープを掴んで逃げた。
ロープを掴む曜子のお腹にパンチを入れると、怯んだ隙にブレンバスターを仕掛ける紀子。
しかし曜子もしぶとく耐えると、逆にお腹にパンチを入れてから、ブレンバスターを仕掛けるが、紀子を持ち上げられない。
逆に踏ん張ってブレンバスターで曜子を持ち上げた紀子。
持ち上げられた瞬間、曜子の表情に焦りが浮かぶと、紀子はゆっくりと滞空時間の長いブレンバスターで持ち上げていく。
観客達の視線の集まる中、曜子の身体がマットに叩き付けられた。
バッシーン・・・
「きゃああああぁぁぁぁ・・・」
ブレンバスターの衝撃に悲鳴をあげる曜子。大の字になって苦しんでいると、紀子はゆっくりと立ち上がる。
グイッ・・
「あうっ・・ううっ・・」
髪を鷲掴みにされて起こされていく曜子。苦しそうな曜子を起こすと、紀子は続けてブレンバスターを狙った。
組み付いていくと、曜子は抵抗も出来ずにブレンバスターの体勢に持ち込まれて、紀子に持ち上げられてしまった。
容赦なくマットに叩き付ける紀子。
バッシーン・・・
「ああああああっ・・・」
またも悲鳴をあげて苦しむ曜子。大技を続けて受けてしまって動きが取れないと、紀子は余裕の笑みを浮かべていく。
紀子は立ち上がると、ロープに走って勢いをつけてマットに横たわる曜子のバストへ強烈なストンピングを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「いやああぁぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげて痛がる曜子。
「全身整形なんでしょ、アンタ!」
更に鍛え上げられたお腹にもストンピングが叩き込まれると、曜子は両手でお腹を押さえて藻掻き苦しんでいる。
紀子は観客の反応を見るようにして、曜子の髪を掴んでは起こしていく。
起こされる曜子も、意地になって紀子のお腹にパンチを入れていくが、紀子は至近距離からラリアットを顔面に叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
またもマットにダウンしていく曜子。顔面へのラリアットに両手で顔を押さえて痛がっていると、無防備なお腹に紀子のニードロップが突き刺さった。
ドスッ・・
「グボッ・・・ぐえっ・・」
堪らず口から涎を垂れ流す曜子。鍛えた腹筋の御陰で反吐は吐き出さなかったが、ダメージは大きく咳き込んでは苦悶の表情を浮かべている。
紀子は余裕の表情を浮かべると、ゆっくりと大技パイルドライバーを仕掛けていくと、曜子の身体が逆さにされていく。
ビキニからバストが飛び出しそうになるが、紀子は構わず揺さぶり懸けていくと、曜子を脳天から落とそうとする。
しかし曜子が両足をバタバタさせてバランスを崩させると、二人とも崩れ落ちた。
紀子が飛びかかると、曜子は素早くロープに手を伸ばして逃げると、レフリーが紀子を止めていく。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーに助けられた曜子。苦しそうな表情を浮かべてリング下に逃れていくと、リング下でグッタリしてビキニを直していく。
一方、リング上からは紀子が観客席に向かって自分が勝ったとばかりにアピールすると、観客席からは歓声が送られた。
呼吸を整えてエプロンとサイドに上がる曜子に、紀子がグーパンチを叩き込むと、曜子も張り手で抵抗する。
しかし紀子がロープ越しにまたも必殺技のブレンバスターを仕掛けると、曜子も必死に踏ん張るが紀子がブレンバスターでリング内に叩き付けた。
バッシーン・・・
苦悶の表情を浮かべる曜子。紀子はゆっくりと起き上がると、曜子のバストを両手で押さえつけてフォールした。
『ワン・・・ツー・・・スリ・・・』
しかし曜子がギリギリで返すと、観客席から歓声が起きていく。
紀子は悔しそうな表情を浮かべると、髪を掴んで起こしていくと、エルボースマッシュをほ頬に入れてから、左右の張り手を叩き込んだ。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
張り手を受ける曜子だが、一瞬の隙を突いてバックを奪うと逆さ押さえ込みを仕掛ける。
『ワン・・・ツー・・・ス・・・』
一瞬訳が分からなくなった紀子だが、両足をバタつかせて返すが表情に焦りが見えている。
攻め続けていたのに、フォール狙いの反撃に焦る紀子。
曜子は返されたからと悔しそうな表情を浮かべるが、紀子がヘッドシザースで締め上げるが、曜子もロープに足を伸ばした。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーが紀子に技を解くように指示すると、曜子は素早く立ち上がると苦しそうな表情を浮かべながらも立ち上がる紀子の顔面にハイキックを叩き込んだ。
バッシーン・・・
顔面へのハイキックにフラつく紀子に、曜子は続けてローキックからミドルキックと打撃で押し込んでいくと、紀子はガードを固めてコーナーに追い詰められた。
コーナーに追いつけた所を、左右の掌打を放つ曜子。
ガードの上からでもダメージを与えているが、紀子も黙ってはいなかった。
ドスッ・・
「おらあっ!」
コーナーから反撃とばかりに喧嘩キックを放つと、突然の反撃にお腹を押さえる曜子。
紀子はフロントスリーパー気味に抱え込むと、そのままDDTでマットに叩き付けていく。
グッタリとマットに俯せになる曜子に、紀子は観客席にアピールした。
「いくぞぉぉぉぉぉ・・・」
アピールすると、両足首を掴んでリング中央に連れ出すと、キャメルクラッチで痛めつけていく紀子。
グィィィィィ・・・
「んんんっ・・・んんんんっ・・・」
上半身を反らされて藻掻き苦しむ曜子。両足をバタバタさせて痛がっている。
レフリーも曜子に対してギブアップの確認をするが、曜子も意地になって耐えていく。
口から涎を垂らしながらも耐える曜子に、紀子は揺さぶりながら鼻フックなども交えて痛めつけた。
グイッ・・
「ふががっ・・・フガッ・・・」
豚鼻状態にされて苦しい曜子。
苦しむがギブアップしない曜子に、紀子は技を解いてから起こしていくと、コーナーに連れて行ってからコーナーポストに顔面を叩き付けると、そのままセカンドロープまで上げていく。
そして紀子がサードロープに登っていくと、雪崩式ブレンバスターを狙おうとするが、曜子も雪崩式ブレンバスターは逃れようと蹴りを入れて紀子を落としていく。
紀子がマットに倒れ込むと、逆に曜子がトップロープに登ってからフライングボディプレスを仕掛けた。
しかし紀子はマットに転がりながらも、曜子のボディに膝を立てていた・・・。
ドスッ・・・
「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
膝が曜子のボディを抉ると、曜子は絶叫してリング上を転がり回る。
口から胃液の様な物を垂れ流して苦しむ曜子に、紀子はゆっくりと両足を抱え込むと、一気にステップオーバーして逆エビ固めを仕掛けた。
グイッ・・・
腰を落とす紀子に、曜子は全身に流れる激痛に絶叫する。
「んあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
マットを叩いて痛がる曜子。
紀子もギブアップ狙いで揺さぶっていくと、ここで曜子が耐えられずにギブアップした。
「ぎ、ギブ・・・ギブアップ・・・ギブアップ!」
曜子のギブアップにレフリーがゴングを要請した。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、ここで紀子の勝利が決まった。
『ただ今の試合、逆エビ固めで掘越紀子の勝利となりました!』
技を解いた紀子は、グッタリとする曜子のビキニに手を掛けていく。
「ビキニなんて着てるんだから、こういうサービスも必要でしょ?」
紀子が意地悪く囁くと、ビキニを剥ぎ取ってトップレスにしていくと、俯せだからとバストを隠す曜子。
「や、やめて・・・か、返してよ!」
曜子が言い返す。しかし紀子は意地悪く言い返した。
「負けたんだから黙ってなさいよ、整形女っ!」
そう言い放つと、剥ぎ取ったブラを高々と挙げてからショーツにも手を掛けていく。
抵抗する曜子だが、紀子が無理矢理に全裸にすると、ブラとショーツを両手で高々と挙げてからリングを後にするのであった。
一方、全裸にされて動けない曜子には、黒服達がバスタオルを持ち込んで、そのボディを隠しながらリングを後にしていった・・・。




第19試合

『選手入場っ!』
リングインするのは、今夜は2戦目の藤原紀華。白い胸元の開いたワンピース水着に、白いリングシューズ姿でグラビアアイドルも顔負けのリンコスでリングインすると、早くも観客達の視線を集めている紀華。
その紀華の対戦相手としてリングインするのが、女優としてもキャリアを積んできている三津矢葉子。黒いワンピース水着に、紀華と同じく胸元が開いて谷間を強調する様なリンコスでリングインすると、観客にアピールしながらコーナーに進んだ。
この試合、葉子が勝利すると対抗戦としては壕プロが勝利、紀華が勝利ならば因縁の対決が勝敗を決すると言う重要な一戦に。
両者がコーナーでコールを待つと、早くもリングアナがコールを始めていく。
『青コーナー〜・・・身長171p、上から88、60、89・・・藤原紀華〜っ!』
コールを受けて片手を挙げてアピールする紀華。
『赤コーナー〜・・・身長166p、上から87、59、88・・・三津矢葉子〜っ!』
そしてコールを受けて紀華との一戦に気合いの入る葉子。ガッツポーズでアピールしている。
39歳の紀華と26歳の葉子。スタミナ的には2試合目の紀華が不利に見えるが、キャリアと体格では紀華が勝っているので、どうなるのかと注目の中、ゴングが打ち鳴らされた。
『カァーン!』
まずは距離を置いて睨み合う紀華と葉子。
ガードを固めて紀華が牽制する様にローキックを放つと、葉子は距離を置こうとする。
距離を置く葉子に対して、紀華は左右の掌打を放つと、葉子も張り手を放つが空を切った。
距離が詰まったからと、紀華が左右の掌打を放つ。
バシィィィ・・バシィィィ・・・
左右の掌打にフラつく葉子。しかしタックルを仕掛けて組み付いた。
掌打のダメージが気になる葉子だが、抱きつくようにタックルを仕掛けて呼吸を整えていく。
紀華はロープに押される形になるが、葉子の動きを見ていると、ロープだからとレフリーが離した。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの指示に距離を置く葉子と紀華。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に葉子が前に出ると、紀華が牽制する様に前蹴りを放つ。
紀華の蹴りを避けると、またもタックルを仕掛けようとする葉子。
これには紀華がフロントスリーパーでキャッチするが、葉子も組み付いては押しつけていく。
またもロープに押しつけられていく紀華に、レフリーが二人を離した。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの指示で離れる紀華と葉子。
『ファイト!』
レフリーの続行の指示に紀華がローキックを放った。
バシィィィィ・・・
強烈なローキックが太股に炸裂すると、一瞬葉子の表情が険しくなった。
距離を詰める葉子に、紀華は更にローキック、ミドルキックと放っていく。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
打撃を受けて苦しい葉子だが、蹴られながらもタックルを仕掛けると、今度は組み付いてコーナーに押しつけていく。
コーナーに押しつけられる紀華は、冷静に葉子の背中にエルボーを入れようとするが、上手く角度が決まらない。
『ブレーク・・・』
レフリーが紀華と葉子を離していくと、試合を続ける。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に、紀華も構えながら距離を詰めると、葉子はガードを固めていく。
バシッ・・
紀華のローキックに対して、葉子が踏み込んで張り手を叩き込むと、紀華が膝蹴りを放っていく。
ドスッ・・
「ぐっ・・」
膝蹴りを受けて苦しい葉子だが、抱きつくように組み付いた。
早くも胸の谷間に汗を流しながらも、紀華は葉子と組み付きながらロープ際に動くと、紀華がポジションを変えようとしていく。
葉子も積極的に攻め込む事はないが、試合時間を稼いで紀華のスタミナ切れを狙っている感じに見える試合展開。
紀華が葉子を突き放すと、ローキックを叩き込むが葉子がタックルで組み付いていく。
タックルを切らずに受け止める紀華だが、フロントスリーパーで締め上げるが少し苦しそうな表情を浮かべている。
葉子がコーナーに押し込んでいくと、紀華は締め上げるが完全に極まっていないのか、葉子は持ち上げるようにセカンドロープに紀華をあげると、フロントスリーパーから逃れて張り手を叩き込んだ。
バッシーン・・・
張り手を受けて動きの止まる紀華に、葉子はサードロープに上がってから雪崩式ブレンバスターを仕掛けた。
バッシーン・・・
雪崩式ブレンバスターを受けて大の字になって苦しむ紀華。
仕掛けた葉子も苦しそうな表情を浮かべると、ゆっくりと紀華に覆い被さってフォールした。
『ワン・・・ツー・・・スリィィ・・・・』
カウント2.9とも言えるギリギリで返した紀華。観客席からは歓声とため息が漏れると、葉子は上からギロチンチョークを仕掛けた。
喉元に肘を押しつけて体重を乗せていくと、紀華の表情が苦悶に歪んでいく。
「うっ・・ううっ・・・」
紀華の苦しそうな表情に歓声が起きていくと、葉子もギブアップ狙いで押しつけていく。
必死にロープに逃げようとする紀華は、足を伸ばすが届かない。
ブリッジなどで抵抗を試みるも、葉子も上手く体重を乗せて逃がさないと紀華はスタミナを消費して苦しい展開になっていく。
更に葉子はギロチンチョークを外してから、馬乗り状態になっていくと体重を紀華に乗せていく。
何も仕掛けなくとも、体重を乗せられているだけで苦しい紀華。
苦しむ紀華の表情に、葉子は立ち上がるとバストにストンピングを叩き込むと、続けて倒れ込むようにエルボードロップを落としてフォールする。
『ワン・・・ツー・・・スリ・・・・』
しかし紀華も返すが、際どい展開に葉子が押している試合展開になってきた。
今度はマットに座らせた状態でスリーパーで締めていく葉子。
グイッ・・
これにはロープに逃れようとする紀華。
苦悶の表情でロープを目指す紀華。葉子も逃がさないようにと揺さぶるが、紀華がロープに逃れた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーがロープだからと放すように指示すると、葉子は悔しそうな表情を浮かべて技を解く。
紀華は喉元を押さえて転がるようにリング下にエスケープすると、葉子は水着を直しながらもリング上から睨み付けた。
リング下では呼吸を整えてスタミナを回復させようとする紀華。
水着を直しながら葉子を睨み付けるが、葉子のスタミナを奪う作戦に苦しい試合展開を強いられている。
しばらくしてエプロンサイドに上がろうとする紀華。
しかしロープ越しに牽制する葉子に対して、紀華はリング下に降りて距離を置いた。
ロープ越しに牽制する葉子に対して、紀華はレフリーにロープから離せとばかりにアピールする。
葉子もリング上から手招きするが、レフリーが葉子を離そうとするが、紀華がエプロンサイドに上がるとレフリーを押して紀華に襲いかかった。
ロープ越しに髪の毛を鷲掴みにすると、そのままコーナーに連れて行ってからコーナーポストに紀華の顔面を叩き付ける葉子。
ゴキッ・・
「んあっ!」
悲鳴をあげる紀華に、続けて髪を鷲掴みにして振り回すが、紀華も負けてはいない。
「おらあぁぁぁぁ・・・」
叫び声をあげると、葉子の顔面にグーパンチを叩き込む紀華。
これには葉子の動きが止まると、素早くリングインして掌打気味の張り手を連打していく紀華。
バシィィィ・・・バシィィィィ・・・
堪らずガードを固める葉子に、ミドルキックを叩き込んでいく紀華。
ドスッ・・・
「ふぐっ・・ううっ・・・」
お腹にミドルキックを受けて涎を垂らすようにして苦しむ葉子。流石は紀華の打撃は重い様だ。
お腹を押さえて苦しそうな表情を浮かべる葉子に、紀華はローキックで意識を下に向かせると、ノーガードの顔面にハイキックを放った。
バシィィィィ・・・
顔面へのハイキックを受けてフラつくがダウンは免れる葉子。
紀華も一気に勝負を決めようと、葉子をロープ際に押し込んで膝蹴りをボディに叩き込んでいく。
ドスッ・・
「ううっ・・うっ・・」
強烈な膝蹴りに葉子の動きが止まると、紀華は距離を置いて狙いを定めていく。
葉子が打撃を警戒してガードしようとするが、紀華はローキックで太股を蹴りこむと、葉子の太股が変色していく。
バシィィィ・・バシィィィ・・・
ローキックを連打に動きが鈍くなる葉子。しかし事務所に勝利をとばかりに目は死んではいない・・・。
更に紀華のローキックからハイキックと打撃に晒されるが、攻め続けて動きが鈍る紀華に、一気にタックルの様に抱きつく葉子。
蹴り続けられて踏ん張りが効かない様だが、必死に倒していく葉子。
しかし紀華が踏ん張ると、葉子が紀華の水着に手を掛けた。
「何するのよ!」
しかし紀華が叫んでから葉子の水着に手を掛けると、逆に水着剥ぎをしてトップレス状態にしていく。
観客席から歓声が起きると、葉子はトップレスにされて思わずバストを隠そうとするが、紀華が一気にバックドロップを仕掛けた。
バッシーン・・・
マットに叩き付けられて動きの止まる葉子。
動きの止まる葉子に、紀華は絡みつくようにグラウンド技を仕掛けていく。
汗まみれの紀華は、葉子に絡みつくように蜘蛛絡みを仕掛けると、葉子は苦しさから藻掻きだした。
藻掻くが技から逃れられない葉子。紀華も勝負とばかりに新必殺技にしようとしているのか、落とす勢いで締め上げていく。
葉子はロープに逃れたいからと必死に身体を動かしていくが、ロープには遠く苦しい展開。
次第に葉子の動きが鈍くなると、完全に動きが止まってしまった・・・。
紀華が締め上げていると、レフリーが葉子が失神してしまった事を確認してから、ゴングを要請した・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、紀華が技を解いて立ち上がる。
『勝者、藤原紀華っ!』
リングアナのコールに笑顔を浮かべる紀華。一方、完全にKO状態の葉子。
紀華に対して追い込んだ葉子も立派な試合だったが、トップレスでの失神KO負けとも言える結果に、地下プロレスの厳しさが表れていた・・・。
これで事務所対抗戦は決勝戦で勝敗が決まるのであった・・・。




第20試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにメインイベントが始まろうとしていた。
最初にリングに姿を現したのは、壕プロ勢にリンチ状態にされてギブアップ負けをした加藤愛。
今夜は白い競泳水着に白いリングシューズ姿でリングインすると、軽く観客席に向かって頭を下げた。
コーナーに進むと愛は飛び跳ねたりして身体を動かしていると、反対コーナーには深多恭子がリングインする。
黒いワンピース水着に黒いリングシューズ。胸元は少し開いて谷間をアピールする恭子。愛とは視線を合わせる事もなく、ゆっくりとリングインして観客席に向かって頭を下げた。早くも緊張感のあるリング上。恭子は膝屈伸などで身体を動かしている。
そしてリングアナがコールを始めた。
『青コーナー〜・・・身長161p、上から79、56、83・・・加藤〜愛〜っ!』
コールを受けて片手を突き上げる愛。今回の試合には気合いを入れて望んでいる様子。恭子を痛めつけたいと全身に気合いが漲っている。
『赤コーナー〜・・・身長166p、上から86、62、88・・・深多〜恭子〜っ!』
そしてコールを受ける恭子。因縁ある対戦相手である愛との対決に、今回は完全にシングル戦であり気合いが入る所。一礼してゴングを待った。
お互いがコーナーに寄りかかって相手を睨み付けると、レフリーがゴングを要請した。
『カァーン!』
ゴングが打ち鳴らされると、まずはコーナーから飛び出して距離を置く両者。
なかなか組み付かないが、ガードを上げて距離を詰めようとする愛。
逆に距離を置こうとする恭子に、愛は前蹴りから牽制していく。
当たる距離ではないからと、焦る様子もなく冷静に距離を置く恭子。
少しずつ距離を詰めていく愛は、次第に恭子をロープ際に追い詰めると、牽制のローキックを放った。
シュ・・・
ローキックに対して足を浮かせて受ける恭子。打撃対策もしていると言う事か、逆にローキックを愛に打ち込むと、会場内から歓声が起きた。
バシィィィ・・・
『おおおおおっ・・・』
観客からの歓声は、恭子の打撃技に対しての驚きの現れだろうか。
ローキックを受けた愛は、そのまま距離を詰めて左右の掌打を放つと、嫌がるようにガードする恭子のボディに膝蹴りを放つ。
しかしガードする恭子は、そのまま組み付いてヘッドロックに持ち込もうとするが、愛もコーナーに振って逃れた。
距離を置くと、愛が走り込んでドロップキックを放つと、叩き落とそうとする恭子はドロップキックを受けて倒れ込んだ。
続けてドロップキックを放つ愛。
バッシーン・・・
素早く立ち上がる恭子だが、愛も立ち上がるとドロップキックを叩き込んでいく。
バッシーン・・・
数発受けて動きの鈍る恭子に、愛は髪を掴んで起こしていくと、恭子はお腹にパンチを入れて抵抗する。
しかし愛がエルボースマッシュから腕を掴むと、そのままロープに振った。
ロープから勢いつけて戻る恭子に、愛はラリアットと見せてチョークスリーパーを仕掛けると、恭子が焦るようにロープに逃れた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
チョークスリーパーが極まれば、下手すれば恭子の失神負けの可能性があっただけに、盛り上がる観客席。
愛が離れると、恭子がレフリーの声を待たずにラリアットを仕掛けた。
バシィィィィ・・・・・
「ぐはっ・・・」
恭子の体重を乗せたラリアットに倒れ込む愛。
ストンピングを仕掛けようとする恭子に対して、愛は転がるようにリング下に逃れて距離を置いた。
リング上では恭子が水着を直しながら愛を睨み付けると、リング下では愛が水着を直しながらタイミングを見ている。
「上がってこいよ!」
恭子が観客にアピールする様に、愛に対して怒鳴りつけた。
恭子の叫びに愛は相手にする事もなく、ゆっくりとリングサイドを歩いてはタイミングを計っている。
トップロープを掴んで牽制する恭子に、愛はレフリーにロープから恭子を離せとばかりにアピールすると、レフリーが恭子を離した。
恭子が離れるとリングに戻る愛。素早く転がるように入ると立ち上がって構えた。
『ファイト!』
レフリーが続行の指示をすると、距離を置く恭子と愛。
今度は恭子が距離を詰めると、愛が低空タックルを仕掛けた。
しかし恭子が上から被るようにして潰すと、愛を俯せ体勢にして押さえつけていく。
ゆっくりと恭子は両足で愛の頭を挟み込むと、体重を乗せてスタミナを奪おうと言うのか、動きを止めていく。
潰されている愛は、恭子の体重を乗せられて呼吸が苦しい展開になるが、逃れようとしても上手く恭子が押さえている。
逃れられないからと、必死に身体を浮かせて体勢を入れ替えようとする愛。
恭子も潰そうとするが、バランスを崩して逃げられると、愛は素早く立ち上がってサッカーボールキックを仕掛けた。
恭子は驚きながら避けるが、続けて愛がサッカーボールキックを放つとバストに蹴りを受けて苦しい表情を浮かべる。
ガードを固めて立ち上がろうとする恭子に、愛は張り手からエルボー、膝蹴りと打撃で攻めていく。
サンドバッグ状態で耐える恭子。殴られ蹴られて苦しい状態になるが、攻める愛のボディにグーパンチを入れると、これには愛の動きが止まった。
ドスッ・・
「うっ・・」
動きが止まるとヘッドロックに捉えていく恭子。
バックドロップで切り返したい愛だが、恭子もサイドヘッドロックで持ち上げられないようにガードする。
締め上げる恭子に身体を密着させて返したい愛。
なかなか返せずに苦しい状態になっていると、恭子が走り込んで体重をかけてのブルドッキングヘッドロックを炸裂させた。
バシィィィィィ・・・
「きゃあああぁぁぁぁ・・・」
これには俯せでダウンする愛。堪らず悲鳴をあげた。
恭子は余裕を持って馬乗りになっていくと、愛の顎に手をかけてキャメルクラッチで痛めつけていく。
グイグイ・・・グイッ・・
「うあっ・・あっ・・・」
上半身を反らされて苦しい愛。
しかし少しずつロープに逃れようと動く愛に、恭子は鼻に指を掛けたりして痛めつけていく。
「おらおらっ!」
「ふがっ・・ふががっ・・・」
両足をバタバタさせて痛がる愛。しかしロープに逃れた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーが技を解かせると、恭子が立ち上がってから愛の腰にストンピングを入れてから距離を置いた。
愛も水着を直しながら立ち上がるが、少し苦しそうな表情を見せている。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を詰める恭子。逆に距離を置こうとする愛。
ロープ際で距離が詰まると、恭子が髪を鷲掴みにした。そして愛の顔面をトップロープに押しつけると、痛がるのも構わず擦りつけていく。
ギュ・・ギュギュ・・・
「んああぁぁぁぁ・・・ああああああぁぁぁぁ・・・」
顔面をロープに擦りつけられて悲鳴をあげる愛。
レフリーも注意すると、一旦は放してからロープに擦りつける恭子。
ギュ・・ギュ・・
ゴムとの摩擦で激痛から悲鳴をあげる愛。恭子のラフファイトに観客席からはブーイングと歓声が上がっていく。
更にコーナーに連れ出しては、顔面をコーナーポストに叩き付けると、腰に膝蹴りを入れて痛めつけていく恭子。
グイッ・・
更にヘッドロックで締め上げて愛を連れ回していく恭子。試合のペースを握って余裕が出来たか、愛の顔面へ拳を叩き付けたりとしていく。
身体を密着させていく愛。一気にロープに振っていくが、ロープから戻る恭子にショルダータックルを受けてダウンすると、髪を鷲掴みにされて起こされていく。
しかしお腹にグーパンチを入れて反撃をすると、恭子もお腹へのパンチに動きが止まった。更にバストへパンチを入れる愛。
グニュ・・
「痛いっ・・・」
胸へのパンチ攻撃に痛がる恭子。しかし恭子もお返しとばかりに胸を狙ってパンチを出した。
グニュ・・
「くっ・・」
愛のバストへもパンチが炸裂すると、愛も表情を歪めた。
堪らず張り手を連打する愛に、恭子の動きが鈍った。その瞬間、愛が素早くタックルでグラウンド状態に持ち込むと、サイドポジションを奪っていく。
タックルを受けて対応が遅れる恭子に、愛は腕を狙おうと掴んでいく。しかし恭子がロープに足を伸ばして逃れた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの言葉に立ち上がる愛。恭子も水着を直しながら立ち上がると試合が続けられた。
距離が置かれると、愛が牽制にとローキックを放つと、続けて左右の張り手からタックルを仕掛ける。
タックルを受けるとフロントスリーパーでキャッチしたい恭子だが、愛が抱え上げるとマットに叩き付けた。
意外な力技に観客席が盛り上がると、苦悶の表情を浮かべる恭子に馬乗りになっていく愛。
顔面狙いと思いガードする恭子だが、愛は拳を握りしめて脇腹を殴りつけた。
ドスッ・・
「うっ・・」
殴りつけられて苦しむ恭子。愛は構わず左右の脇腹を殴りつけると、恭子は組み付くように抱きついた。
しかし押しつけるように愛がマットに突き放すと、顔面へ張り手を叩き込んでいく。
バッシーン・・バッシーン・・バッシーン・・
激しい張り手の連打に苦しい恭子。
反撃を試みるも、愛が押さえつけると苦しい展開になってしまい、両足をバタバタさせて藻掻く恭子。
苦しむ恭子だが、攻める愛の競泳水着に手をかけていく・・・。
「きゃ・・・」
声を漏らす愛。そう、恭子が競泳水着を引っ張って脱がそうとしたからであった。
力が抜けると、、恭子が藻掻いて逃れると、転がるようにリング下に逃れた。
一方、愛は水着を直しながらも恭子を睨み付けるが、リング下では恭子がゆっくりと呼吸を整えている。
「逃げてるんじゃね〜よ!」
リング上から挑発する愛。
「アンタこそ弱いくせに騒ぐんじゃないわよ!」
恭子も場外から挑発すると、愛が素早くリング下に滑り降りていくと、恭子は近くのパイプ椅子を手にした。
パイプ椅子を持たれると、愛も近くからパイプ椅子を手に距離を詰めると、恭子の身体を狙ってパイプ椅子の角を当てようとする愛。
しかし恭子もパイプ椅子で抵抗すると、パイプ椅子での叩き合いになっていく。
ガッシャーン・・・ガッシャーン・・・
パイプ椅子が叩き付けられる度に、大きな金属音が響き渡る会場内。
パイプ椅子の叩き合いをするが、愛が前蹴りで恭子のバランスを崩すと、お腹にパイプ椅子の角を当てて恭子の動きを止めていく。
ドスッ・・
「うぐっ・・」
お腹を押さえる恭子に、愛は髪を鷲掴みにすると、近くの鉄柱に叩き付けた。
ゴキィィィ・・・
「んああぁぁぁぁぁ・・・」
鉄柱に肩口から叩き付けられて悲鳴をあげる恭子。
続けて額も鉄柱に叩き付けていくと、恭子が続けて悲鳴をあげていく。
鉄柱近くにダウンする恭子の髪を鷲掴みにして起こしていく愛。
ゴキッ・・
「あああああっ・・・」
しかし恭子が起こそうとする愛の股間にアッパーを叩き込むと、動きの止まる愛の髪を鷲掴みにした。
「お返しよ!」
恭子が叫ぶと、愛の額から鉄柱に叩き付けていく。
ゴキィィィ・・・
「んああぁぁぁぁ・・・」
股間への衝撃から鉄柱攻撃と受けて痛がる愛。
その愛に、恭子はリングサイドからメリケンサックを手に着けると、容赦なく愛の額を殴りつけた。
ゴキッ・・ゴキッ・・
「ああああぁぁぁぁぁ・・・・」
額へのメリケンサック攻撃に悲鳴をあげる愛。
更にヘッドロックで動きを止めて、額に続けてメリケンサックで攻撃していく恭子。
ゴキッ・・
「んあああぁぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげる愛。額が割れて流血戦になってしまうと、少しずつ傷つけられた額から血が流れ出していく。
更に鉄柱攻撃で額から叩き付けていく恭子。ヒールファイトで愛を追い込んでいくと、愛は白い競泳水着を赤く染めながらも、試合の流れを変えようとエルボーで抵抗する。
しかし恭子が顔面を掻きむしると、またも悲鳴をあげて痛がる愛。
ガリッ・・
「ああああぁぁぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげる愛をリング上に戻していく恭子。
そして恭子もリングに戻ると、顔面を押さえる愛にストンピングを叩き込むと、髪を鷲掴みにして起こしていく。
今度はロープ際に連れて行ってから、顔面をトップロープに擦りつけて痛めつける恭子。
ギュ・・ギュ・・
「んあああぁぁぁぁぁ・・・」
またもリング上に響き渡る愛の悲鳴。
悲鳴をあげる愛をヘッドロックに捉えていく恭子。
しかし愛も負けてはいない。ヘッドロックを仕掛ける恭子の股間へ、背後からグーパンチでアッパーを叩き込んだ。
ゴキッ・・
「ふぐっ・・ううっ・・」
完全にペースを握っていた恭子は、突然の反撃に動きを止めていく。
力が抜けると、愛はヘッドロックから逃れてから、股間を痛めた恭子へローキックで膝裏を蹴りこんだ。
痛がる恭子に、愛のローキックが打ち込まれていく。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
堪らず体勢を崩す恭子に、愛は容赦なく顔面へのハイキックを放った。
バシィィィィ・・・
顔面へのハイキックに恭子がマットにダウンすると、観客席からは大歓声が起きていく。
顔面を押さえて痛がる恭子に、愛は額の傷口を気にしながらも、ヒップにサッカーボールキックを叩き込んでから、水着を掴んでマットに座らせていく。
そしてスリーパーホールドで締め上げていくと、恭子は苦悶の表情を浮かべてロープに逃れようと足を伸ばしていく。
しかしロープに逃げられないからと、愛の髪を掴んでは逃れようと抵抗していく。
髪を掴まれた愛は、痛さに怒りが込み上げたのか、恭子からスリーパーを解くと水着の肩口を掴んだ。
そして一気に水着を脱がすと、恭子のバストが露わになって恭子の悲鳴がリング上に響き渡った。
グイッ・・
「いやああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
「サービスも必要でしょ!」
必死に両手でバストを隠そうとする恭子。愛は観客に向かって片手を挙げてアピールすると、髪を掴んで恭子を起こしていく。
起こされてもバストを隠そうとして必死な恭子。水着を直そうとしていると、愛が大技DDTでマットに叩き付けた。
バシィィィ・・・
DDTを受けてグッタリする恭子。俯せになっても水着を直していくと、愛は水着には構わず顔面へサッカーボールキックを叩き込んでいく。
バッシーン・・・
顔面への強烈な衝撃にグッタリする恭子。
額から流れ出る血を拭ってから、愛は恭子へ容赦ないキャメルクラッチを仕掛けていく。
グイッ・・・
「うっ・・うううっ・・・」
トップレス状態でのキャメルクラッチに、恭子はバストを揺らしながら苦しいんでいる。
「早くギブアップしなさいよ!」
愛が激しく揺さぶりながら叫ぶと、恭子は両足をバタバタさせながら藻掻くが、愛は逃がさない。
口から涎を垂れ流していく恭子に、容赦ない揺さぶりで攻め込む愛。
ギブアップしない恭子に、愛は技を解いて立ち上がっていくと、恭子は俯せ状態でグッタリして苦しそうな表情を浮かべた。
しかし愛は容赦しない。俯せでグッタリする恭子の顔面にサッカーボールキックを叩き込むと、後頭部などへ容赦ないストンピングを落としていく。
グシャ・・バキッ・・
愛の猛攻の前に動きが止まる恭子。
後頭部へのストンピングに完全に動きが止まると、両手で後頭部を押さえている。
愛は狙いを定めてから、恭子の顔面へサッカーボールキックを叩き込む。
バシィィィィ・・・・
顔面への蹴りにグッタリする恭子。
愛が髪を鷲掴みにして起こしていくと、そのままロープ際に押し込んでいく。
そして両腕をトップロープとセカンドロープに絡めると、トップレス状態の恭子が磔状態にされた・・・。
観客席が盛り上がると、愛は拳を握りしめて観客にアピール。
嫌がる恭子に対して、愛はアピールするかの様に顔面パンチを叩き込んだ。
バキッ・・バキッ・・
「んあっ・・・ああんっ・・・」
殴られて痛がる恭子。口の中が切れて殴られる度に、血飛沫が舞い上がる。
恭子はレフリーに反則だからと訴えるが、レフリーの制止にも愛は顔面パンチを止めず、恭子の頬などが腫れだした。
観客席からの歓声に押されて、愛のパンチが激しく叩き込まれていくと、恭子は鼻血も垂れ流している・・・。
ここでレフリーが愛を抱きつくように止めて離すと、恭子をロープから放していく。
フラつく恭子に、愛は飛びかかるように構えると、レフリーは試合続行を指示。
『ファイト!』
レフリーの掛け声と同時に愛が殴りかかると、堪らずガードする恭子。
ガードされると、喧嘩キックをお腹に叩き込んで体勢を崩すと、髪を鷲掴みにして顔面に拳を連打する愛。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
必死に殴り返す恭子。しかし勢いある愛のパンチの連打に動きが鈍っていき、また頬が腫れて痛々しい姿へ・・・。
組み付こうとタックルを仕掛けるも、逆にフロントスリーパー状態から膝蹴りを連打されて苦しくなる恭子。
愛が放すと、またも顔面狙いのパンチを連打した。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
ガードしたくても連打の前に殴られていく恭子。片目が腫れで塞がれそうになり視界が奪われ、更に苦しい状態へ。容赦ない愛の反則攻撃に、レフリーも注意はしても愛は聞く耳を持たない。
「おらぁ!」
愛が叫びながら恭子をコーナーに押し込むと、喧嘩キックから動きの止まる恭子をサンドバック状態にして殴る蹴るの連続。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・バキッ・・・
「んはっ・・・ああっ・・・」
必死に顔をガードしたい恭子だが、お腹を蹴られてガードが下がると、容赦なく顔面に拳が叩き込まれて苦しい展開。
目が腫れ、鼻血を流して口の中も切って血飛沫をあげると言う残酷な展開に、恭子は立っているだけで精一杯と言う感じに追い込まれていく。
距離を置いてから、痛めつけるように小刻みのパンチを入れたりする愛。
恭子もフラフラになりながらも、大振りのパンチを放つが空を切る。
反撃も出来ない恭子に、愛の激しい左右のパンチが炸裂する。
バキッ・・バキッ・・・
頬を捉える左右のパンチ。顔面パンチは反則だからとレフリーは注意をするが、愛の耳には届かない。
動きの止まる恭子の髪を鷲掴みにして、下を向かせるようにして顔面に膝蹴りを入れる愛。
ゴキッ・・
鈍い音と共に恭子がマットに沈む。グッタリと前のめりにダウンすると、ヒップを突き上げるように倒れ込む。
レフリーが試合を止めようとすると、愛は恭子のお腹を蹴り上げた。
ドスッ・・
「グエッ・・・」
お腹を蹴り上げられ胃液を噴き出す恭子は、そのまま失神してしまった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
レフリーが試合を止めるが、もう完全に愛の勝利は誰の目からも理解できた・・・。
『勝者、加藤愛・・・・』
リングアナのコールに無表情でレフリーに手を挙げられる愛。
一方、トップレスで失神KOされた恭子は、リングドクターが応急処置を施しているが、リングサイドから壕プロ勢が恭子を気遣う。
そして愛に対しては、B系として試合に出た藤原紀華などが近づいて、勝利を労った。
『事務所対抗戦・・・B系が勝利しました!』
リングアナの声に観客席が盛り上がりを見せるが、壕プロ勢はトップレスKOの恭子の姿に、愛に対してやり過ぎだと言いたげな視線を送っている。
その雰囲気を読んだ愛が叫ぶ。
「文句があるなら、私とシングル戦やるの?・・・デスマッチでも喧嘩でもいいわよ!」
エキサイトするリング上。紀華が愛を止めていくと、壕プロ側も恭子を連れて控え室に戻るのであった。
壕プロ勢が姿を消してから、愛は観客席に頭を下げると、B系のメンバーと共に控え室に戻っていった。
こうして、事務所対抗戦はB系が勝利と言う事で幕を閉じた・・・。

inserted by FC2 system