第82回大会
第1試合

『2012年の大会は、この大会と女祭りとなります!この大会では地下プロレスの新人発掘、タイトルマッチ、お客様からのリクエストマッチの試合数が少ない大会になる事をご了承ください!』
リングアナが第1試合が始まる前にアナウンスすると、観客席からは拍手が起きていく。決して安くはない入場料を支払っての観戦だけに、観客の反応は気になるところだったが、上々の反応に大会は進められていく。
『選手入場っ!』
そしてリングアナのコールにリングインするのは、アイドルグループのアイドルリングの五藤郁。今夜が地下プロレスデビュー戦と言う事もあって、緊張した表情でリング上に上がると、観客席に向かって頭を下げた。写真集なども出したと言う事で、黒いビキニに黒いリングシューズ姿の郁。ゆっくりと自分のコーナーへ進んでいく。
その郁の対戦相手としてリングインするのは、同じく地下プロレスデビュー戦のグラビアアイドルの高端亜由美。黒いビキニに黒いリングシューズ姿でリングインすると、異様な雰囲気の会場に戸惑いながらもコーナーに進んでいく。
『第1試合、グラビア系デビューマッチ・・・青コーナー〜・・・身長154p、上から80、56、81・・・五藤郁〜っ!』
早くもコールが始まると、コーナーから出て観客席に手を挙げてアピールする16歳のアイドルの郁。
『赤コーナー〜・・・身長160p、上から86、58、85・・・高端亜由美〜っ!』
そしてコールを受けて一礼していく25歳の亜由美。頭を下げた時にFカップバストが作り出す旨の谷間に、観客席からは歓声が起きていく。
お互いビキニを気にして直していくと、試合開始のゴングが打ち鳴らされた。
『カァーン!』
ゴングと同時にコーナーから郁が飛び出すと、反対コーナーの亜由美に元気にドロップキックを放っていく。
バッシーン・・・
「あうっ・・」
亜由美のバストにドロップキックが炸裂すると、亜由美が堪らず倒れ込んだ。
素早く立ち上がる亜由美に、郁も立ち上がってドロップキックを叩き込むと、素早くフォールした。
『ワン・・・ツー・・・』
初めて試合で受けるフォールに戸惑いながらも返していく亜由美。
返されたからと、素早く立ち上がってからストンピングを入れてから、髪を掴んでいく郁。
そしてロープに振っていくと、今度はフライングラリアットを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
「きゃあぁぁぁぁ・・・」
堪らず倒れ込む亜由美に、郁はロープに走って勢いをつけていく。
立ち上がろうとする亜由美に、郁が勢いをつけてドロップキックを放つと、亜由美のFカップバストを抉る様にして炸裂した。
バシィィィィ・・・
鋭いドロップキックにダウンする亜由美。
更に立ち上がる亜由美にドロップキックを放つ郁。
バッシーン・・・
ドロップキックの連発に苦しい展開の亜由美。しかし郁が起こしてヘッドロックに捉えると、亜由美も体格差を使ってロープに振って返していく。
ロープから返ってきた郁に、亜由美は反撃とばかりにジャンピングニーパッドを放つと、郁の肩口に当たってダウンを奪った。
膝を当てられて痛がる郁に、亜由美はバストを狙ったストンピングを叩き込んでから起こしていくと、組み付いてボディスラムを仕掛けた。
体重差もあり上手くマットに投げつけていく亜由美。
バッシーン・・・
「ああんっ・・・」
マットに叩き付けられて悲鳴をあげる郁。
続けてバストへエルボードロップを落としてフォールしていく亜由美。
『ワン・・・ツー・・・』
しかし郁もブリッジで返していくと、亜由美がお腹にパンチを入れて潰すと、続けてフォールする。
『ワン・・・ツー・・・』
しかしこれも郁がブリッジで返すと、観客席からは歓声が起きていく。
続けて返されたからと、亜由美は立ち上がると郁を起こしてから、ヘッドロックで締め上げていく。
郁も堪らずロープに振っていくと、ロープから戻る亜由美がショルダータックルで郁をダウンさせた。
苦悶の表情を浮かべる郁を起こしていくと、喉元に水平チョップを入れてから、ロープに振っていく亜由美。
しかし郁が逆に亜由美をロープに振ると、フライングボディアタックを仕掛けた。
バッシーン・・・
倒れ込むと、そのままフォールの体勢に持ち込む郁。
『ワン・・・ツー・・・』
しかしこれも亜由美が返すと、郁はスリーパーを仕掛けようとするも、亜由美がロープに足を伸ばした。
『ロープ・・・』
レフリーの指示に郁が放すと、亜由美がビキニを直しながら立ち上がる。
『ファイト!』
レフリーの言葉に距離を詰めていく亜由美と郁。
距離が詰まると、郁が喧嘩キックを放ってから、髪を掴んでヘアーホイップで亜由美を投げつけた。
バッシーン・・・
続けて両足を絡める様にヘッドシザースで亜由美を締め上げる郁。
「うっ・・・くっ・・・」
両足をバタバタさせて苦しむ亜由美は、必死に耐えながらロープを目指した。
郁もスタミナを奪おうと締め上げるも、試合当初からドロップキックなど連発していた事もあり、自らもスタミナ面で心配になっていた。
亜由美の足がロープに掛かると、レフリーが郁に技を解くように指示していく。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの言葉に技を解いていく郁。亜由美も喉元を気にしながらも立ち上がると、郁がエルボースマッシュを叩き込んでから、お腹に蹴りを入れて下を向かせてDDTを仕掛けた。
しかし汗で滑って尻餅をつくように倒れ込むと、亜由美がサッカーボールキックを顔面に叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
顔面への重い蹴りにグッタリと両手で顔面を押さえて倒れ込む郁。
グッタリする郁の髪を掴んで起こすと、ロープ際に押し込んでいく亜由美。
そしてビキニだから生腹に強烈なキチンシンクを叩き込む。
ドスッ・・
「ふぐうっ・・・うううっ・・うっ・・・」
キチンシンクをお腹に受けて、郁は一瞬目を見開くようにして膝をつくようにダウンした。
両手でお腹を押さえて苦悶の表情を浮かべる郁。
その郁を俯せの体勢にすると、一気にキャメルクラッチを仕掛ける亜由美。
グイッ・・
容赦なく上半身を反らされていく郁。ボディへのダメージが消えきらないところでのキャメルクラッチに苦しい展開。
郁が激しく両足をバタバタさせると、お腹へのダメージから耐えられなくなってギブアップを口にした・・・。
「ぎ・・ぎ・・ぶ・・・ギブ・・・アップ・・・」
郁のギブアップにレフリーがゴングを要請して試合を止めていく。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、ここで亜由美の勝利が決まった。
『勝者、高端亜由美っ!』
リングアナのコールに立ち上がる亜由美は、笑顔を浮かべてレフリーに手を挙げられていくのであった。
そしてお腹を押さえて痛がる郁を起こすと、お互いの健闘を讃えるように抱き合ってからリングを後にするのであった・・・。




第2試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、五藤郁と同じくアイドルリングの大河藍。白いビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、今夜がデビュー戦と言う事もあり、異様な雰囲気の地下プロレス会場に戸惑いを隠せないままコーナーに進んでいった。
その藍の対戦相手としてリングインするのは、人気アイドルグループアキバ48の渡邉麻友。現在トップグループの人気を誇る麻友の参戦は、前大会の前多敦子のグラビアクイーン挑戦の時に決まったもので、グラビアアイドルとの対抗戦の為に、今夜早速グラビアアイドルとの試合が組まれたものであった。
ピンク色のビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に向かって頭を下げてからコーナーに進む麻友。異様な雰囲気に戸惑いを隠せないが、これも仕事のうちと割り切るようにコーナーに寄りかかった。
『青コーナー〜・・・身長164p、上から79、57、78・・・大河藍〜っ!』
コールを受けて一礼していく藍。今夜は人気アイドルグループのトップ3に入る麻友が相手と言う事で、絶対に勝ちたいと心に誓う藍。
『赤コーナー〜・・・身長156p、上から71、55、82・・・渡邉麻友〜っ!』
そしてコールを受けて一礼していく麻友は、初めてのプロレスに戸惑いは隠せないが、相手も今夜がデビュー戦と聞いて頑張ろうと思っている様子。
『カァーン!』
そしてゴングが打ち鳴らされると、まずは距離を置いていく藍と麻友。
なかなか組み合わない両者に、レフリーが促していくと、まずは藍が蹴りを放った。
麻友が避けると、続けてエルボースマッシュを放つ藍。
バキッ・・
藍のエルボーを受けてフラつく麻友。
続けて藍が組み付いてロープに押し込んでいくが、何も出来ずに抱きついていると、レフリーが離れる様に指示した。
『ファイト!』
レフリーの掛け声にお互いが力比べの様に組み合うと、これには体格差からも藍が押し込んでいくと、麻友の表情が険しくなっていく。
そしてロープ際に押し込まれていく麻友。
藍がロープに押しつけると、エルボーを喉元に連打すると、続けてヘッドロックで締め上げる。
嫌がる麻友にブルドッキングヘッドロックでマットに激しく叩き付けていく藍。
バシィィィィィ・・・
「きゃああああぁぁぁぁ・・」
マットに叩き付けられて絶叫する麻友。
倒れ込んで痛がっていると、藍は一瞬戸惑いながらもお腹などにストンピングを叩き込んでいく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
「痛いっ・・あうっ・・」
麻友が悲鳴をあげる中、藍はストンピングから髪を掴んで起こしていくと、首投げからマットに座った状態の麻友の背中にサッカーボールキックを叩き込んだ。
バッシーン・・・
「イッターイ・・・」
背中を蹴られて悲鳴をあげる麻友。
更に藍は、麻友のバストへサッカーボールキックを叩き込む。
バシィィィィ・・・
「ああんっ・・・」
堪らず悲鳴をあげる麻友。蹴りの連発に嫌がっている。
近くのロープを掴んで立ち上がろうとすると、藍がヘッドロックに捉えていく。
今度は逆に麻友がロープに振っていくと、ロープから返ってきた藍がフライングボディアタックを仕掛けた。
バッシーン・・・
『ワン・・・ツー・・・スリ・・・』
カウントギリギリで麻友が返すが、ボディアタックの衝撃にダメージを受けた様子。
素早く藍が両足を抱え込むと、反転して逆エビ固めを極めていく。
グイッ・・
「あああああぁぁぁ・・・痛いぃぃぃぃ・・・・あああぁぁぁぁぁ・・・」
藍に揺さぶられて絶叫する麻友。
レフリーもギブアップの確認をするも、麻友も必死に耐えていく。
「ノォォォォォ・・・・ノォォォォォォ・・・・」
耐える麻友を揺さぶっては、ギブアップを狙う藍。
「ギブアップ?・・・ギブアップするの!」
激しく揺さぶる藍。
麻友は泣きそうな表情で耐えていくが、ロープも遠く苦しい展開。
『ギブ?ギブアップ?』
レフリーが麻友に確認するが、麻友は必死に耐えていく。
「ノォォォォ・・・・ノォォォォォ・・・」
汗だくになりながら耐える麻友に、藍は技を解いていくと素早く髪を掴んで起こしていくと、コーナーに押し込む様にしてキチンシンクを叩き込む。
ドスッ・・
「うっ・・うううっ・・」
ボディへ膝を入れられて口から涎を垂れ流す麻友。
動きが止まったからと、藍がリング中央に連れ出していくと、一気に絡みつくように卍固めを仕掛けた。
グイッ・・
「あああぁぁぁぁ・・・痛い、痛いぃぃぃぃぃぃ・・・」
完全に卍固めが極まると、麻友は激しく悲鳴をあげて痛がっている。
藍は完全に極まったからと締め上げていくと、麻友の悲鳴が泣き声に近くなっていく・・・。
「い、痛い・・・痛いぃぃぃぃぃ・・・あああぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
更に藍が締め上げると、遂に耐えられなくなって麻友の口からギブアップの言葉が飛び出した・・・。
「ぎ、ギブ・・・ギブアップ・・・」
麻友のギブアップにレフリーがゴングを要請した。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが鳴らされると同時に、レフリーが藍を止めて試合が終了した。
藍が技を解くと、麻友はグッタリとマットに倒れ込んでいく。
『勝者、大河藍っ!』
リングアナのコールに藍はレフリーに片手を挙げられていくと、笑顔を浮かべて観客にアピールするのであった。
そして足元で痛がっている麻友の手を握ると、起こしてからお互いの健闘を讃えて抱き合ってから麻友の手を挙げて観客にアピールする藍。
その藍の行為に観客席からは拍手が送られていくのであった。また麻友は改めて抱きつくと、お互いの健闘を讃え合った。



第3試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、アキバ48のトップグループの1人の柏樹由紀。遂に渡邉麻友に続きグラビアアイドルとの試合に備えてのリングイン。グラビアを意識しての白いビキニに白いリングシューズ姿の由紀。緊張した表情でリングインすると、観客席に向かって頭を下げてからコーナーに向かっていく。
その由紀の対戦相手としてリングインするのは、美少女コンテストで2012年優勝した小沢奈々花。Oプロに所属となり、今後の活動の事を考えての地下プロレス参戦。Oプロ所属の諸先輩達よりトレーニングを受けての参戦で、白い競泳水着に白いリングシューズ姿でのリングイン。
13歳の奈々花と21歳の由紀。両者とも地下プロレスの会場の雰囲気に不安を隠せないが、リングに上がれば対戦相手に勝つか負けるかが求められるからと、気合いを入れている。
奈々花も人気アイドルグループの1人の由紀が対戦相手と言う事で、緊張を隠せない。しかし事務所の方針からも練習した技を出そうと考えている様子。
『青コーナー〜・・・身長162p、上から74、57、82・・・小沢奈々花〜っ!』
そしてコールを受けると観客席に向かって一礼していく奈々花。
『赤コーナー〜・・・身長163p、上から82、52、82・・・柏樹由紀〜っ!』
そしてコールを受けて片手を挙げてアピールする由紀。流石に緊張感は隠せないが、8歳年下の奈々花とのデビュー戦と言う事で、気持ちに少し余裕が出来ているのか・・・。
『カァーン!』
そして試合開始のゴングが打ち鳴らされると、まずはゆっくりとコーナーから前に出る奈々花と由紀。
お互いが牽制するかの様に距離を計っていると、奈々花が片手を出して力比べを挑もうと言う体勢のリング上。
これには由紀も戸惑いながらも片手を出していくと、奈々花の手をガッチリと組んでいく。
お互いの表情が険しくなると、力が入っていくのが分かるリング上。
更に片手を出すと、両手での力比べになっていく。お互い互角の展開になると、左右にお互いが揺さぶる形で試合は続けられていく。
そして手が離れると、至近距離から奈々花がドロップキックを放った。
バシィィィ・・・
打点は高くないが由紀のお腹にドロップキックが当たると、由紀の表情が苦痛に歪んだ。
素早く立ち上がっていく奈々花。しかし由紀も立ち上がるとエルボースマッシュから、ロープに振っていく。
ロープに振られて勢いよく返ってくる奈々花に、由紀がドロップキックを放った。
バッシーン・・・
「きゃああぁぁぁ・・・」
堪らず悲鳴をあげて倒れ込む奈々花。
由紀が髪を掴んで起こしていくと、またもロープに振っていくと、今度はフライングボディアタックを仕掛けた。
バッシーン・・・
『ワン・・・』
早くもカウントが入るも、奈々花も素早く返していくと、由紀がスリーパーを仕掛けるもロープに足が伸びた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの指示に離れていく由紀。
奈々花も水着を気にしながら立ち上がると、由紀との距離を置いていく。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を詰めていく奈々花と由紀。
そして大きく踏み込んだ由紀が水平チョップを仕掛けると、奈々花の肩口にチョップが炸裂した。
しかし奈々花も蹴りを放ってから首投げで由紀をマットに投げると、素早くヘッドシザースで締め上げていく。
奈々花が両足を締め上げると、由紀は苦悶の表情で両足をバタバタさせて苦しんでいる。
しばらく由紀を締めて苦しめた奈々花は、技を解くと素早く立ち上がっていく。
フラつきながら由紀が首を気にして立ち上がると、奈々花がドロップキックを叩き込む。
バッシーン・・・
「きゃあ・・・」
堪らずダウンする由紀。
奈々花は由紀の髪を掴んで起こしていくと、ヘッドロックで締め上げる。
しかし由紀もロープに振って返すと、ショルダースルーを狙うも、奈々花が踏ん張ってからバストを蹴り上げた。
グニュ・・・
「ああんっ・・・」
バストを蹴り上げられて堪らず悲鳴をあげる由紀。
動きの止まった由紀の髪を掴んで、奈々花が顔面からマットに叩き付ける荒技のフェイスバスターを仕掛けた。
バッシーン・・・
「きゃあああぁぁぁぁぁ・・・」
顔面をマットに叩き付けられて、由紀は両手で顔面を押さえて絶叫する。
流石に奈々花も由紀の痛がる姿に驚きを隠せないが、観客席が盛り上がると素早くキャメルクラッチを仕掛けた。
グイッ・・
「うっ・・・くっ・・・」
13歳の奈々花に攻め続けられて悔しい由紀。悔しさと痛さに両足をバタバタさせて耐えていく。
『柏樹、ギブアップ?』
レフリーの問いかけに耐えていく由紀。胸の谷間などに汗が流れ込みながらも、必死に耐えている。
攻める奈々花も揺さぶったりしてギブアップを狙うも、由紀も必死に耐えていく。
耐える由紀に、奈々花が技を解くと立ち上がってからストンピングを叩き込んでいくと、髪を掴んで起こしていく。
しかし由紀も意地を見せて奈々花のお腹にパンチを入れると、動きの止まったところへフロントスリーパーで締め上げた。
苦悶の表情を浮かべて耐える奈々花は、押し込む様にロープに逃れた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
ロープだからと離れる由紀。
水着を気にしながらも首などを気にして距離を置く奈々花。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離が詰まると、今度は由紀がタックル気味に組み付いた。
組み付かれて戸惑いの表情を浮かべる奈々花に、由紀は少し持ち上げてからマットに叩き付ける。
バッシーン・・・
「痛いっ・・・」
堪らず悲鳴をあげる奈々花。由紀は素早くサイドポジジョンを奪っていくと、腕関節を狙っていくも奈々花がブリッジ気味に抵抗して極まらない。
素早く腕拉ぎ逆十字固めを仕掛けるも奈々花がロープに足を伸ばした。
『ロープ・・・』
レフリーの指示に離れて立ち上がる由紀。ビキニを直しながら奈々花を睨み付けると、奈々花も水着を直しながら立ち上がった。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に由紀が素早くドロップキックを放つと、奈々花が悲鳴をあげてダウンする。
続けてストンピングから、足を掴んでアキレス腱固めを仕掛ける由紀。
しかし奈々花も嫌がるようにヒールキックで抵抗すると、由紀が技を解いていく。
技を解くと素早く立ち上がってから、奈々花の髪を鷲掴みにして無理矢理起こしていくと、ヘッドロックで締めていく由紀。
グイッ・・
「ううっ・・・」
ヘッドロックで締め上げられて呻き声の様な悲鳴をあげる奈々花。
由紀も腰を落として締め上げていくと、まるでヘッドロックでギブアップを狙っている様にも見える。
しかし奈々花もロープに振ろうと抵抗するも、由紀もまた飛ばされないようにと踏ん張っていく。
そしてヘッドロックを解くと、膝をついてフラつく奈々花の髪を掴むと、背後に回ってスリーパーで締め上げる由紀。
グイッ・・
「うっ・・・くっ・・・」
奈々花が苦悶の表情を浮かべていると、由紀は身体を密着させて締め上げる。
堪らず奈々花が由紀の髪を掴んで引っ張ると、由紀が悲鳴をあげた。
「痛いっ、は、反則でしょ・・・レフリー、ヘアー、ヘアー・・・」
まるで女子プロレスラーの様にアピールする由紀。レフリーも由紀のアピールに奈々花を注意すると、由紀がスリーパーを解いていく。
そして立ち上がろうとする奈々花のバストへ膝蹴りを叩き込むと、奈々花が泣きそうな表情で動きを止めた。
更に由紀がお返しとばかりに髪を鷲掴みにしてフェイスバスターでマットに顔面から叩き付けると、奈々花の悲鳴がリングに響き渡った。
バッシーン・・・
「いやああぁぁぁぁぁ・・・」
顔面を両手で押さえて転げるように痛がる奈々花。
由紀は髪を掴んで起こすと、ロープに振ってからドロップキックを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
「きゃあああぁぁ・・・・」
またもリング上に響き渡る奈々花の悲鳴。
マットに倒れ込むと、由紀は走り込む様に喉元にエルボードロップを落としていく。
ドスッ・・
そのままフォールの体勢に持ち込む由紀。
『ワン・・・ツー・・・スリ・・・』
しかし奈々花が返すと、由紀はスリーカウントを奪えると思っていただけに、少し不満げな表情を浮かべた。
そして由紀は仰向けの奈々花を起こしていくと、強烈な張り手を叩き込む。
バッシーン・・・
張り手を受けてフラつく奈々花。
更に由紀が張り手を叩き込むと、怯んだところを由紀がエルボースマッシュを叩き込むと、自らロープに走って勢いをつけると、フライングボディアタックを仕掛けた倒した。
『ワン・・・ツー・・・スリィ・・・』
しかしカウントギリギリで返していく奈々花。必死な表情で返す姿に観客席からは拍手がおきていく。
返されて悔しがる由紀。ゆっくりと立ち上がると、倒れている奈々花にバストを揺らしながらストンピングを叩き込むと、髪を掴んで起こしていく。
そして張り手を叩き込むと、奈々花も負けずに張り手を返した。
バッシーン・・・バッシーン・・・
頬を叩かれて、由紀は意地になって張り返すと、奈々花は張り手からバックを奪うと逆さ押さえ込みを仕掛けた。
突然の逆さ押さえ込みに、どう対処して良いのか戸惑いの表情の由紀。しかしレフリーのカウントは続いた・・・。
『ワン・・・ツー・・・スリィィィィ・・・・』
両足をバタバタさせるも返せず、無念のスリーカウントを奪われてしまった由紀。
『勝者、小沢奈々花っ!』
リングアナのコールに信じられないと言う表情を浮かべる奈々花。
由紀は悔しそうな表情を浮かべるが、奈々花がレフリーに手を挙げられている横で軽く拍手をすると、奈々花と健闘を讃え合うように抱き合っていた。


第4試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、美少女コンテスト2012で小沢奈々花と共に優勝した吉元実憂。奈々花と同じく今後の芸能界での活動などを考慮しての地下プロレス参戦。事務所の先輩からトレーニングを受けてのデビュー戦で、今夜は白い競泳水着に白いリングシューズ姿でのリングイン。異様な雰囲気な地下プロレス会場に戸惑いを隠せないままリングインすると、観客席に一礼してからコーナーへ進んでいった。
その実憂の対戦相手としてリングインするのは、人気アイドルグループアキバ48のメンバーの横川由依。多くのメンバーが地下プロレスにデビューする中、由依もリング上でアピールしようと参戦してきた。目立つ黄色い競泳水着に黄色いリングシューズ姿の由依。観客席に頭を下げてコーナーに進むと、軽く跳ねたりしていく由依。
『青コーナー〜・・・身長160p、上から72、57、82・・・吉元実憂〜っ!』
そしてコールが始まっていくと、まずは実憂からコールを受けて片手を挙げてアピールする実憂。
『赤コーナー〜・・・身長158p、上から74、60、86・・・横川由依〜っ!』
そしてコールを受けると頭を下げてアピールする由依。反対コーナーの実憂に時折視線を向けては、水着を直しながら試合開始の時間を待った。
『カァーン!』
そしてゴングが打ち鳴らされると、まずはコーナーから飛び出していく由依と実憂。
距離を置いて睨み合うと、一気にロックアップとばかりに組み付いていく。
グイッ・・・
お互い気合いの入る展開になると、まずは由依が実憂を押していく。
実憂も踏ん張ろうと気合いを入れると、由依が力を抜いて離れた。
試合開始から緊張感が張り詰めるリング上。今度は距離が詰まると、実憂がドロップキックを放つも由依が避けて自爆していく。
その自爆した実憂を捕まえてヘッドロックに捉える由依。
しかし実憂がロープに振っていくと、ロープから戻る由依がエルボースマッシュで反撃していく。
ゴキッ・・
鈍い音がリング上に響くと、実憂の表情が険しくなっていた。
由依の肘が頬を抉ったのか、顔を気にする実憂。
続けてヘッドロックで締め上げていく由依。
グイッ・・
「あうっ・・」
ヘッドロックで締め上げられて苦しむ実憂。しかし踏ん張ってロープに由依を振っていく。
ロープから勢いよく返ってきた由依に、実憂はドロップキックを叩き込んだ。
バッシーン・・・
「きゃああぁぁ・・」
堪らず倒れ込む由依は、転がるようにロープに逃れた。
更に実憂がストンピングを叩き込もうとするも、由依はロープを掴んでレフリーにアピールする。
「レフリー、ロープ・・・ロープ・・・」
由依のアピールにレフリーが実憂を離していくと、由依は水着を直しながら立ち上がっていく。
『ファイト!』
そしてレフリーの掛け声に前に出る実憂。
由依も前に出ると、今度はタックルを仕掛けていくと、実憂は対応できずに組み付かれてしまった。
更に由依が倒していくと、背中からマットに叩き付けられて苦しい実憂。
ブリッジで返そうとする実憂に、由依はサイドポジションから体重を乗せるようにして押さえ込んでいく。
レフリーもフォールかとチェックするも、実憂が返したり抵抗してカウントは入らない。
しかし、抵抗する実憂は体重を掛けられて抵抗しているので、スタミナの消耗が激しくなっていく。
早くも汗だくになって抵抗する実憂に、由依は体重を掛けて乗りかかる様にして、スタミナ消耗を狙っていた。
実憂の動きが鈍くなってくると、由依が立ち上がって髪を掴んで起こしていく。
そしてフロントスリーパーから、一気にDDTでマットに脳天から叩き付けていく由依。
バシィィィィ・・・
「きゃああああぁぁぁぁ・・・」
脳天からマットに叩き付けられて転がるように痛がる実憂。
頭を押さえていると、由依が立ち上がってストンピングを入れると、今度は両足を抱えて逆エビ固めを仕掛けた。
グイッ・・
「んああぁぁぁぁぁ・・・」
全身に走る激痛に悲鳴をあげる実憂。
レフリーもギブアップの確認をするが、実憂は必死に耐えてロープに手を伸ばす。
ロープに逃げようとする実憂を揺さぶって痛めつけていく由依。
「ギブアップ?・・・ギブ?」
揺さぶりながら実憂に問いかける由依。
「の、ノォォォォォ・・・」
泣きそうな声で必死にノーの言葉を言う実憂。
由依が技を解くと、実憂は腰を押さえたまま俯せで痛がっている。
その実憂に、由依が後頭部へギロチンドロップを落とすと、素早く立ち上がると背中にヒップドロップからキャメルクラッチを仕掛けた。
グイッ・・
「あうっ・・」
苦悶の表情を浮かべる実憂。
由依も揺さぶり掛けると、実憂は激痛で涙目になっていった。
更に由依が実憂の両腕を足に掛けて更に揺さぶっていくと、実憂は耐えられなくなってギブアップを口にした・・・。
「ぎ、ギブ・・アップ・・・」
実憂のギブアップにレフリーがゴングを要請して試合を止めていく。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、由依が技を解いて立ち上がった。
『勝者、横川由依っ!』
レフリーに片手を挙げられて、黄色い競泳水着姿で勝ち名乗りを受ける由依。アキバのメンバーの中ではトップグループでないだけに、地下リングでは存在感を大きくしたいところ。この調子で表でも躍進はあるのか?
そして美少女コンテスト優勝の実憂は、地下リングでは攻め込まれて良い部分が出せなかったが、由依と健闘を讃え合って抱き合ってからリングを後にするのであった・・・。



第5試合

『選手入場!』
リングアナのコールにリングインするのは、若手女優の有邑架純。グラビアなどでは水着姿も披露しているだけに、堂々とした水着姿。今夜は白いビキニに白いリングシューズと言うスタイル。地下プロレスの異様な雰囲気に落ち着きを保とうと必死な様子。
その架純の対戦相手としてリングインするのは、グラビアアイドルから亜理沙。グラビアアイドルだけに黒いビキニに黒いリングシューズ。Fカップの大きな胸を揺らしながら素早くリングインすると、観客席に向かって頭を下げた。下を向くと大きな胸の谷間が表れて観客が盛り上がっていく。
19歳の架純と23歳の亜理沙。共に今夜がデビュー戦と言う事で、いったいどんな試合を見せてくれるのか期待の高まるリング上。
『青コーナー〜・・・身長160p、上から80、60、82・・・有邑架純〜っ!』
そしてコールが始まると、緊張しながらも架純がコールを受けて一礼していく。歓声に包まれていくリング上。
『赤コーナー〜・・・身長158p、上から85、58、85・・・亜理沙〜っ!』
架純に続いてコールを受ける亜理沙。Fカップバストに観客達の視線が集まる中、笑顔を浮かべてアピールしている。
レフリーが両者のチェックをしてから、コーナーに別けてゴングを要請していくリング上。
『カァーン!』
ゴングが打ち鳴らされると、まずはコーナーから飛び出していく架純と亜理沙。
距離を置くと、お互い手を出さずに距離を置いていく展開。
そして亜理沙がタックルを仕掛けようとすると、架純も組み付こうと構えた。
亜理沙がタックルを止めると、逆に架純がタックルを仕掛けた。
グイッ・・
組み付くと倒せずにそのままロープ際に押し込んでいく展開になると、レフリーが亜理沙の背中がロープへ押し当てられているからと、両者を別けていく。
『ロープ・・・』
レフリーの指示に架純が離れていくと、ビキニを直しながら距離を置いた。
『ファイト!』
レフリーが続行の指示をすると、今度は架純が走り込んでドロップキックを放った。
バッシーン・・・
架純の揃えられた両足が亜理沙のバストを抉ると、亜理沙は悲鳴をあげて倒れ込む。
お互いが素早く立ち上がると、架純がヘッドロックに捉えるも、亜理沙がロープに振っていく。
ロープから返ってきた架純に、亜理沙はバストを突き出すようにしてボディアタックを仕掛けた。
バシィィィィ・・・
「きゃあぁぁぁぁぁ・・・」
堪らず倒れ込む架純。
倒れた架純を起こしていく亜理沙。そしてロープ際に押し込むと、エルボースマッシュを叩き込んでからロープに振っていく。
勢いよくロープに戻ってきた架純に、亜理沙が走り込んでフライングボディアタックを仕掛けた。
バッシーン・・・
上手く技が決まると、そのまま押さえ込んでいく亜理沙。
『ワン・・・ツー・・・』
レフリーがカウントを数えると、架純が返していく。
返されたからと、亜理沙がマットに座らせた状態からスリーパーを仕掛けると、架純が嫌がるようにロープに逃れようとする。
ビキニだからと、ショーツがヒップに食い込んだりしながらも、架純がロープを掴んでいく。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの指示に亜理沙がスリーパーを解くと、架純はビキニショーツを直しながら立ち上がる。
亜理沙も自慢のFカップバストが飛び出さないように直しながら距離を置くと、レフリーが試合続行の指示をした。
『ファイト!』
レフリーの指示に架純が前に出ると、組み付いてヘッドロックで締め上げていく。
亜理沙もロープに振りたいが、架純が腰を落として締め上げてロープに振る事ができない。
架純がスタミナを奪おうと締め上げるが、自らも力を入れているからスタミナの消耗が気になるところ。
亜理沙もバックドロップを狙おうとするが、架純は上手く重心を落として投げさせない。
逆にブルドッキングヘッドロックの様に亜理沙をマットに叩き付けてから、素早く立ち上がってストンピングを叩き込む架純。
バシッ・・バシッ・・
Fカップバストを揺らしながら痛がる亜理沙。転がるようにロープに逃れていく。
『ロープ・・・ロープ・・』
蹴りこむ架純をレフリーが止めていくと、亜理沙もビキニを直しながら立ち上がっていく。
架純は距離を置いていくと、試合は続けられていく。
『ファイト!』
レフリーの指示に、今度は亜理沙がドロップキックを放つと、架純が避けて自爆させていく。
立ち上がろうとする亜理沙に、架純はステップキックで蹴りを放つと、続けてヘッドロックからブルドッキングヘッドロックでマットに叩き付けた。
バッシーン・・・
「あああっ・・」
堪らず悲鳴をあげる亜理沙。
バストを打ち付けて痛がる亜理沙に、架純がキャメルクラッチを仕掛けた。
グイッ・・・
「うっ・・ううっ・・・」
揺さぶられてバストを揺らしながら耐える亜理沙。胸の谷間に流れ落ちる汗がスポットライトで輝いて見えた。
耐える亜理沙に、架純が技を解いてからヒップにストンピングを入れてから起こしていくと、亜理沙も架純のお腹にパンチを入れて抵抗していく。
バシッ・・
「うっ・・」
お腹を殴られて動きの止まる架純に、亜理沙は組み付いてコーナーに押し込んでいく。
そして両腕をトップロープに乗せてから、ノーガードの架純のお腹に左右のパンチを叩き込む亜理沙。
バシッ・・バシッ・・
「うっ・・はうっ・・」
お腹を殴られて苦しむ架純。
お腹を殴られて怯む架純に、亜理沙がお返しとばかりにヘッドロックで締め上げていく。
グイグイと揺さぶりかける亜理沙。架純も締め上げられて苦しい展開。
ロープに振ろうとすると、亜理沙が上手く踏ん張っていくと、架純もスタミナを消耗していく。
そして亜理沙がヘッドロックを外してから、首筋にエルボーを落としてから首投げでマットに叩き付けると、スリーパーで締め上げていく。
グイッ・・
「ううっ・・」
スリーパーで締め上げられて苦悶の表情を浮かべる架純。
亜理沙が揺さぶっていくと、架純の抵抗が弱まっていく。
更に架純を俯せに倒してから、バックからスリーパーで締め上げていく亜理沙。
両足を時折バタつかせて苦しむ架純。レフリーもギブアップか確認するが、架純は耐えていく。
耐える架純から技を解いてから、髪を鷲掴みにして起こしていく亜理沙。
そして蹴りからヘッドロックを仕掛けると、架純がロープに振っていく。
ロープから戻ってくる亜理沙に何か仕掛けようとする架純。
しかし亜理沙がラリアットを叩き込んだ。
バッシーン・・
「ああんっ・・」
悲鳴をあげてダウンする架純。その架純に亜理沙は顔面にバストを押しつけるようにフォールしていく。
『ワン・・・ツー・・・』
しかし架純が返していくと、亜理沙は立ち上がっていくと、架純を起こしていく。
そしてフロントスリーパーを仕掛けると、架純は締められて苦しんでいる。
汗だくで苦しむ架純に、亜理沙が大技のDDTを狙うと、架純が踏ん張って技が解けてしまう。
亜理沙が尻餅をついた形で自爆すると、架純がバストにサッカーボールキックを叩き込む。
グニュ・・
「あうっ・・」
自慢のバストに蹴りを受けて痛がる亜理沙。
堪らず立ち上がろうとする亜理沙に、架純が飛び上がるように延髄蹴りを仕掛けると、亜理沙の後頭部に蹴りがヒットした。
バシィィィィ・・・
延髄蹴りを受けて崩れ落ちる様にマットに倒れ込む亜理沙。
俯せ状態でダウンしていると、架純もスタミナを消耗して辛そうな表情を浮かべると、フラつきながら立ち上がっていく。
そして亜理沙の足を固めて、一気にSTFを仕掛けていくと、亜理沙の身体に激痛が走る。
グイッ・・
レフリーが亜理沙にギブアップの確認をすると、Fカップバストが作り出す谷間に観客の視線が集まる中、亜理沙は必死に耐えていく。
「ノォォォォ・・・ノォォォォォ・・・」
架純も必死に極めていくと、ここで亜理沙が観念してギブアップした・・・。
「ぎ・・ぎ・・ぶ・・・あっ・・・ぷ・・・」
亜理沙のギブアップにレフリーがゴングを要請すると、ここで架純の勝利が決まった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、架純が技を解いてからレフリーに手を挙げられていく。
『勝者、有邑架純っ!』
リングアナのコールに笑顔を浮かべる架純。
そして負けた亜理沙が架純に握手していくと、架純も手を挙げて健闘を讃え合った。
リング中央でお互いが抱き合ってからリングを後にする架純。亜理沙もビキニを気にしながらも、観客席に頭をさげてリングを後にするのであった・・・。



第6試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、地下プロレス2戦目の渓桃子。グラビアアイドルとして活動していて、今は女優などとして活動するが、表の仕事が少なくアピールの為に地下プロレスに参戦してきた。緊張した表情で赤いビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に向かって頭を下げていく。
桃子の対戦相手としてリングインするのは、今夜がデビュー戦のOプロ所属の元レースクイーンの猪上貴美。
青い胸元の開いたワンピース水着に白いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に向かって片手を挙げてアピールしていく貴美。
以前は趣味にキックボクシングがあっただけに、リングインには戸惑うことなくリングインしていくと、活動の幅を拡げる為に気合いを入れている貴美。
『青コーナー〜・・・身長160p、上から88、58、87・・・渓〜桃子〜っ!』
コールを受けて観客席に片手を挙げる桃子。久しぶりの地下プロレスのリングに戸惑いの表情は浮かべるも、活動の幅を拡げようと頑張ろうと気合いを入れている。
『赤コーナー〜・・・身長166p、上から85、60、88・・・猪上貴美〜っ!』
そしてコールを受ける今夜がデビュー戦の貴美は、身体を動かしながらも対戦相手の桃子を睨み付けていく。
更に、リングサイドの黒服にキックボクシングの経験から、オープンフィンガーグローブを要求していく貴美。
その光景に桃子は打撃対策ができていないから不安気な表情を浮かべるも、地下プロレスではにげる事は出来ない・・・。
貴美の手にはオープンフィンガーグローブが着けられると、これで貴美は顔面への打撃が認められ、桃子はプロレススタイルで顔面パンチは反則となっていく。
準備が整えられると、ここで試合開始のゴングが打ち鳴らされた。
『カァーン!』
ゴングが打ち鳴らされると、まずはコーナーからゆっくりと前に出る桃子。
対して貴美はガードを固めてコーナーから出ると、桃子との距離を計りながら間合いを詰めていく。
軽く前蹴りで距離を計る貴美。焦るように払う桃子。
更にローキックを放つ貴美。しかし桃子が避けると、距離を離してから構えて距離を計っていく貴美。
前に出る貴美が、軽くローキックを放つと、嫌がるように距離を取る桃子。
逃げる桃子に、貴美が踏み込んで左右のストレートパンチを打ち込むと、桃子の顔面にヒットした。
嫌がるように逃げる桃子。ロープを背にすると、貴美が踏み込んでローキックを太股に叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
「痛いっ・・・」
堪らず声を漏らす桃子。
更に距離を詰めて左右のボディへパンチを叩き込む貴美。
ドスッ・・ドスッ・・
「うっ・・ううっ・・・」
お腹を殴られて苦悶の表情を浮かべて身体をくの字にして苦しむ桃子。
堪らず組み付こうとしていくと、貴美が突き放すように桃子をロープに押し込むと、またもお腹に強烈なパンチを叩き込んだ。
ドスッ・・
「ううううっ・・・」
お腹へのパンチに苦しむ桃子。
貴美は更にロープ際で桃子のお腹に膝蹴りを叩き込んだ。
ドスッ・・
「ふぐっ・・・うううっ・・」
お腹への強烈な膝蹴りに桃子の身体がマットに崩れ落ちていくと、観客席が盛り上がった。
『いいぞぉぉぉぉ・・・猪上っ!』
『渓、グラビアアイドルの意地を見せろ!』
桃子は両手でお腹を押さえて倒れると、転がるようにリング下にエスケープしていく。
貴美は余裕の表情で片手を振り回して観客を煽ると、観客席が更に盛り上がりを見せていく。
リング下では桃子がお腹を押さえて苦悶の表情を浮かべているが、場外カウントがない為にレフリーも黙って見ていた。
そして桃子がフラつきながら起き上がると、リング上の貴美を見つめてからゆっくりとリングに上がろうとする。
すると貴美がロープ越しに挑発すると、レフリーが貴美を離して桃子をリング内に招いていく。
ビキニを直しながらも桃子がリングに戻ると、ここでレフリーが試合続行の合図をして試合を続けさせていく。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を置こうとする桃子。
貴美は積極的に前に出ると、太股を狙ってローキックを放っていく。
バシィィィ・・・バシィィィィ・・・
「うっ・・・ううっ・・・」
またも桃子が蹴られて苦しむ展開になっていくリング上。
ドロップキックを狙いたい桃子も、貴美の間合いに上手く技を合わせる事ができない。
バシィィィ・・・
「あうっ・・・」
更にローキックを受けていくと、白い太股が内出血でドス黒くなって痛々しい桃子。
堪らずタックル気味に組み付こうとする桃子。
しかし貴美がフロントスリーパーの様にキャッチするも、桃子は必死に押し出してコーナーに押し込んでいく。
貴美もコーナーを背に首を極めていこうとすると、桃子が貴美の脇腹へ拳を叩き込む。
バシッ・・バシッ・・
「うっ・・・」
桃子の素手でのパンチに苦悶の表情を浮かべる貴美。
すると、貴美は下を向かせている桃子の肩口に肘打ちを落としていくと、桃子の力が抜けていく。
しかし桃子が更にコーナーに押し込もうとすると、貴美が膝蹴りを叩き込むと、桃子のDカップバストを抉った。
グニュ・・
「あああっ・・・」
悲鳴をあげる様に座り込む桃子。
バストを抉る膝蹴りに堪らずダウンすると、貴美が体勢を入れ替えてからコーナーに向かって座り込む桃子のヒップなどへサッカーボールキックを叩き込んでいく。
バシィィィィ・・・
「痛いぃぃ・・・」
堪らず悲鳴をあげる桃子。
更に貴美が蹴りを狙うと、レフリーがロープを掴んでいるからと貴美を離していく。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーが桃子を立たせると、試合を続けさせていく。
『ファイト!』
レフリーの掛け声にガードを上げて距離を詰める貴美。
桃子は打撃を怖がって逃げ腰でガードを上げて距離を離すと、貴美がジャブから前に出て距離を詰めていく。
バシッ・・
貴美のパンチが桃子の顔面にヒットすると、次第に桃子はガードを上げるもロープ際に押されていく。
バシッ・・バシッ・・
貴美のパンチの連打に、桃子の鼻から血が噴き出していく。
堪らず倒れ込んで、両手で顔面を押さえて痛がる桃子。
レフリーが貴美を離していくが、桃子は鼻血で顔を赤く染めていく。
その桃子を立ち上がる様に指示していくレフリー。
桃子もビキニを直しながら立ち上がると、胸の谷間に鼻血を垂れ流しながらも立ち上がるとファイティングポーズをとっていく。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に前に出る桃子。
貴美も前に出ると、前蹴りで牽制していく。
鼻血を流しながらも前に出る桃子に、貴美はローキックを叩き込んでいく。
バシィィィィ・・・
貴美のローキックに動きの止まる桃子。
止まったところに、貴美の左右のパンチが顔面に炸裂すると、血飛沫をあげてフラつく桃子。
堪らずロープ際に逃れると、貴美が逃がさないとばかりに前に出て、顔を狙って激しく殴りつけていく。
バシッ、バシッ、バシッ・・・
激しく鼻血が噴きだして、更に口の中も切って流血していく桃子。
顔面パンチの連打に堪らず座り込む様にダウンしていくと、貴美が片手を挙げてアピールしていく。
しかしプロレスルールだからダウンカウントが取られず、桃子は自らの鼻から流れ出る血を拭うと、ロープを掴んで立ち上がった。
レフリーが桃子の出血を確認すると、試合続行可能と判断して続行を宣言した。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に貴美が前に出る。
桃子の激しい鼻血に貴美も躊躇する様な仕草を見せるも、リング上だから倒すとばかりにローキックを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「うっ・・・」
鼻血で呼吸が苦しくスタミナ面も苦しい桃子。太股も内出血からドス黒くなり苦しい状態になっていく。
動きの止まる桃子に、貴美が組み付いてから膝蹴りをボディに叩き込むと、桃子の表情が苦痛に歪んだ。
更にコーナーに押し込んでいくと、組み付こうとする桃子を突き放すようにして、ローキックから顔面へパンチを連打していく貴美。
バシッ、バシッ、バシッ・・・
「うっ・・うぅっ・・」
呻き声の様な悲鳴が漏れる桃子。血飛沫をあげて胸の谷間などにも激しく血を垂れ流している。
堪らず前蹴りの様に抵抗を見せると、貴美が距離を置いて手招きして挑発した。
鼻血で呼吸も苦しく、桃子は前に出る事が出来ないと、レフリーが中央に招くように指示していく。
『渓っ、まだ試合は続いているぞっ!』
レフリーの言葉に戸惑いながらもコーナーで鼻血を気にする桃子。
すると観客席から貴美に歓声が起きていく。
『猪上っ、渓をKOしろ、KOっ!』
『もっと痛めつけろ!』
歓声に押されるように、貴美がコーナーに進むと、フラつく桃子の顔面にジャブを放つと、ローキックを叩き込んでいく。
バシィィィィ・・・
「痛いっ・・・」
堪らず座り込むようにダウンする桃子。太股のドス黒くなって痛々しい桃子。
足を気にする桃子に、貴美は近づいて顔面へパンチを入れていくと、堪らず丸くなって痛がる桃子に、セカンドロープに足を掛けてから、体重を掛けるようにストンピングを叩き込んでいく。
バシッ・バシッ・・
一方的な試合展開に観客席が盛り上がっていくと、桃子は全身を蹴りこまれてグッタリしていく。
仰向け状態になる桃子に、貴美はお腹を狙ってニードロップを落とすと、桃子の口から血の混じった胃液の様な物が噴き出る。
ドスッ・・
「グボッ・・・」
涙目で苦しむ桃子に、貴美は立ち上がると少し驚きの表情を浮かべている。
試合が始まってから興奮していたのか、激しい攻めをしていた貴美だったが、桃子が胃液の様な物を吐き出して戸惑っている様だ。
『蹴っちゃえ、蹴っちゃえ!』
観客席からの歓声に押されるように戸惑いながらも、貴美が桃子が立ち上がるのを待っている。
桃子は涙目になりながらも必死に立ち上がろうとすると、貴美が狙いを定めて顔面ハイキックを叩き込む。
バッシーン・・・
顔面へのハイキックに崩れ落ちる様にマットにダウンする桃子。
グッタリとしている流血状態の桃子に、貴美が顔面狙いのサッカーボールキックを叩き込むと、流石にレフリーも危険と判断して試合を止めていくのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、レフリーは貴美を桃子から離していく。
『勝者、猪上貴美っ!』
リングアナのコールに興奮が冷めない貴美。
一方、桃子は失神寸前と言う状態でグッタリしていると、リングドクターが応急処置をしていくと、担架が呼ばれて乗せられていく。
劇的な勝利をした貴美は、担架に乗せられる桃子に構わず近くのコーナーに登ると、観客席に向かってガッツポーズをするのであった・・・。



第7試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、聖なる力所属で地下プロレス参戦が待たれていた川岸舞彩。白いスポーツビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、異様な雰囲気な地下プロレス会場と言うのに構わずガッツポーズでアピールする舞彩。
水泳で鍛えた肩幅と言い、力強い印象が持たれる舞彩だが、その対戦相手としてリングインするのは、アキバ48からイベントでビキニ姿で一躍有名になった左藤聖羅。水色のビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、緊張しながらも観客席に頭を下げては胸の谷間をアピールしている。
反対コーナーでは舞彩がロープに寄りかかっては張り具合を見ているが、聖羅も地下プロレスにはいつかは出されると覚悟を決めていた様子で、反対コーナーの舞彩を睨み付けている。
舞彩も地下プロレス出場に際して、同じ事務所で地下プロレス経験のある高木千佳子などと練習してきたが、相手がアキバ勢と聞いて少し苛ついている様子。
『青コーナー〜・・・身長168p、上から84、59、86・・・川岸舞彩〜っ!』
そしてコールが始まると、舞彩はコールを受けて観客に向かって片手を突き上げてアピールしていく。
『赤コーナー〜・・・身長158p、上から88、60、89・・・左藤聖羅〜っ!』
コールを受けて頭を下げる聖羅。そのビキニ姿が作り出す胸の谷間に観客席が盛り上がっていく。
お互いの準備が出来ると、レフリーが試合開始のゴングを要請した。
『カァーン!』
ゴングが打ち鳴らされると、まずは距離を置いて睨み合う舞彩と聖羅。
聖羅はプロレス的に片手を出して掴みたいが、舞彩はタックルを仕掛けようとする。
嫌がるように逃れる聖羅に、舞彩が上手く胴タックルの様に組み付いて押し込むと、上手くロープ際に押しつけられていく聖羅。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの言葉に舞彩が離れていくと、聖羅もビキニを直しながら距離を置いた。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を詰める舞彩と聖羅。
距離が詰まると、舞彩が至近距離からドロップキックを放った。
バッシーン・・・
「きゃああぁぁぁ・・・」
舞彩のドロップキックを受けて悲鳴をあげてダウンする聖羅。
立ち上がろうとする聖羅に、舞彩がヘッドロックに捉えていく。
グイッ・・
腰を落として締め上げる舞彩に、聖羅は抵抗も出来ずに極められて苦しんでいる展開。
舞彩が素早くヘッドロックを外してから、下を向く聖羅の首筋にエルボーを叩き込むと、続けてボディスラムでマットに叩き付けた。
バッシーン・・・
「ああんっ・・・」
聖羅の悲鳴に観客席が盛り上がっていくと、舞彩はバストを狙ってストンピングを叩き込む。
バシッ・・バシッ・・
「あんっ・・ああんっ・・」
バストへの蹴りに悲鳴をあげて痛がる聖羅。
転がるようにロープに逃げる聖羅に、舞彩はヒップへサッカーボールキックを叩き込んだ。
バッシーン・・・
「あああっ・・・」
蹴りの痛さに悲鳴をあげる聖羅。
必死にロープを掴んでレフリーにロープのアピールをすると、レフリーは舞彩を離していく。
レフリーが舞彩を離していくと、聖羅はロープを掴んで立ち上がっていくが、舞彩との力の差に驚きを隠せない。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に、舞彩が前に出ると素早くドロップキックを放っていく。
バッシーン・・・
「ああんっ・・」
またもマットにダウンする聖羅。ビキニに包まれたバストが激しく揺れている。
立ち上がろうとする聖羅に、舞彩は低空ドロップキックで更に倒していくと、素早く足を掴んで何か仕掛けようとするが、聖羅がロープに手を伸ばして逃げた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの言葉に舞彩が放していくと、聖羅はビキニを直しながら立ち上がっていく。
舞彩も水着を直していくと、試合が続けられた。
『ファイト!』
レフリー掛け声に、聖羅も負けずにエルボースマッシュを仕掛けると、続けて舞彩をロープに振っていく。
勢いよくロープから戻ってきた舞彩に、聖羅は走り込むようにドロップキックを放つと舞彩が倒れ込む。
続けて立ち上がる舞彩にボディアタックを仕掛けると、そのままフォールの体勢に持ち込んだ。
『ワン・・・ツー・・・』
レフリーがカウントを入れると、舞彩が返していくと、座らせた体勢からスリーパーで締め上げる聖羅。
しかし舞彩が苦悶の表情を浮かべながらもロープに足を伸ばすと、ここでレフリーが聖羅を止めていく。
『ロープ・・・ロープ・・・』
聖羅が放すと舞彩は喉元を気にしながら立ち上がると、聖羅もビキニを気にしながら立ち上がっていく。
『ファイト!』
レフリーの試合続行の掛け声に前に出て行く聖羅。
舞彩は喉元を少し気にしながらも、打撃スタイルで構えて前に出ると、軽く掌打を放っていく。
ジャブ気味の掌打に聖羅はバストを揺らしながらタックルを合わせると、上手く組み付くも舞彩が踏ん張ってテイクダウンを奪えない。
逆に膝蹴りを狙う舞彩。膝蹴りをボディに叩き込まれて苦しむ聖羅。
ドスッ・・
「うっ・・」
膝蹴りを受けて動きの止まる聖羅。
動きの止まった聖羅にヘッドロックを仕掛けると、素早くブルドッキングヘッドロックでマットに叩き付けていく舞彩。
バッシーン・・・
「きゃああああぁぁぁぁ・・・・」
マットに激しく叩き付けられて絶叫する聖羅。舞彩が放すとリング上を転がるように痛がっている。
舞彩が立ち上がると、観客席に向かって早くも決めるぞポーズを取ると、観客達が盛り上がっていく。
グイッ・・・
痛がっている聖羅を無理矢理起こしていくと、舞彩がロープ際に押し込んでいく。
ロープを背にフラつく聖羅の顔面に、舞彩は容赦ない掌打を何発も叩き込んでいくと、顎に掌打の衝撃を受けて座り込む様にダウンする聖羅。
朦朧している様子の聖羅に、舞彩は観客席からの歓声に押されるように立たせていくと、今度はコーナーに押し込んでいく。
両腕をトップロープに絡ませるようにしていくと、ノーガードの聖羅のお腹にミドルキックを叩き込む舞彩。
バシィィィィ・・・
「うげっ・・・ううっ・・」
柔らかいお腹に蹴りが炸裂して、聖羅は一瞬嘔吐感に襲われていた。
更に拳を握りしめて聖羅のお腹に左右のパンチを入れていく舞彩。
バシッ・・バシッ・・
軽い音が響くリング上。聖羅のお腹にパンチが叩き込まれていくと、聖羅の表情が苦痛に歪んでいく。
そして舞彩がトップロープに登ると、聖羅の後頭部に膝を当てていくと、観客席が盛り上がっていった。
聖羅はフラつくもこれから何をされるか理解できないと、舞彩が容赦なくカーフブランディングを仕掛けた。
バシィィィィィ・・・
「ああああぁぁぁぁぁ・・・」
豪快な荒技に絶叫する聖羅。マットに叩き付けられてグッタリしている聖羅。
舞彩はフォールをせずに、そのままキャメルクラッチを仕掛けていく。
両足を激しくバタつかせて痛がる聖羅。舞彩は顎に掛けた両手を引いていくと、聖羅の上半身を反らしていった。
聖羅の顔が真上を見上げるような角度になっていくと、聖羅の瞳から涙が溢れ出る。
舞彩も痛めつけるように揺さぶると、バストを激しく揺さぶりながら痛がる聖羅。
ギブアップの言葉を出したくても舞彩に顎を押さえられて、ギブアップと言う言葉が出せない聖羅。
舞彩が更に痛めつけていくと、聖羅が泣き出しているからとレフリーがギブアップと言う事で、ゴングを要請した・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、舞彩が技を解いて立ち上がった。
『勝者、川岸舞彩っ!』
リングアナのコールに聖羅は顔を押さえると、フラつきながら立ち上がって舞彩に頭を下げていく。
その聖羅の手を掴む舞彩は、お互いの健闘を讃えて観客席に向かって聖羅の手を挙げていくのであった。



第8試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは左藤江梨子。黒ビキニに黒いリングシューズ姿でリングインすると、余裕すら感じられる雰囲気でコーナーに進んでいく。
その江梨子の対戦相手としてリングインするのは椙原杏璃。白ビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、対戦相手の江梨子との体格差で少し緊張した表情を浮かべながらもコーナーに進んだ。
『アラサークイーン決定戦を行います・・・前大会で椙原杏璃と熊多曜子の試合において、熊多曜子が初代チャンピオンに決定しましたが、妊娠・結婚報道で御存知の通りでベルト剥奪となりましたので、改めましてベルトを賭けた試合を行います!』
リングアナのコールに江梨子も初のベルトを賭けた挑戦に気合いを入れている。また杏璃も体格差はあっても、このベルト挑戦は表でグラビアが好調なだけに欲しいところ。
『2代目アラサークイーン決定戦を行います!・・・青コーナー〜挑戦者・・・身長173p、上から90、56、91・・・左藤江梨子〜っ!』
コールを受けて片手を挙げてアピールする江梨子。観客席からは歓声が起きていく。
『赤コーナー〜・・・暫定王者・・・身長157p、上から89、56、80・・・椙原杏璃〜っ!』
そしてコール受けた杏璃は、Gカップバストを揺さぶりながら一礼していくと、観客席からは歓声が起きていく。
レフリーがリング中央に江梨子と杏璃を呼ぶと、ルール説明などをするが江梨子が睨み付けて呟いた。
「その偽乳を壊してあげるから覚悟しなさい・・・」
その江梨子の言葉に杏璃も言い返す。
「簡単には負けないわよ・・・私が勝つわ!」
前大会で熊多曜子との激闘からも、江梨子にも負けずに言い返していく杏璃に、観客席から歓声が送られていく。
そしてコーナーに別れると、試合開始のゴングが打ち鳴らされた。
『カァーン!』
ゴングと同時にコーナーを飛び出す江梨子と杏璃。
距離が詰まると牽制のハイキックを放つ江梨子。
そのハイキックを避けてタックルを仕掛ける杏璃。軸足を狙ってタックルすると、江梨子の足に組み付いてテイクダウンを奪う杏璃。
倒されると組み付こうとする杏璃の腕を狙って三角締めを仕掛けようとする江梨子。
しかし杏璃が腕を引いていくと、グラウンド状態の江梨子に、スタンディング状態の杏璃。
今度は杏璃が江梨子の足へサッカーボールキックを叩き込むと、江梨子も両足をバタバタさせて抵抗する。
足を掴もうとする杏璃。しかし江梨子は長い足から蹴りを放って牽制していく。
これにはビキニを直しながら距離を置いていく杏璃。
江梨子もビキニを直しながら素早く立ち上がると、杏璃と睨み合う展開に。
『ファイト!』
レフリーが試合続行を促すと、今度は江梨子がガードを上げて距離を詰めていく。
ガードを上げる江梨子に、杏璃は踏み込んでローキックを放っていく。
バシッ・・
ローキックが炸裂すると、江梨子も負けずにローキックを返していく。
バシッ・・
江梨子のローキックにフラつく杏璃。更に江梨子がミドルキックを放つと、杏璃が必死に蹴り足をキャッチすると、脇に挟むようにして倒れながらアキレス腱固めを仕掛ける。
しかし江梨子がヒールキックで抵抗すると、杏璃は技を解いて転がるように距離を置いて立ち上がる。
江梨子も立ち上がると、杏璃もガードを固めてミドルキックを放つが、江梨子がガードする。
逆にハイキックが至近距離で放たれると、杏璃は必死に組み付いて倒していく。
杏璃が上になる形でテイクダウンすると、バストを押しつけながらサイドポジションを狙う杏璃。
しかし江梨子も簡単には奪わせないとばかりにブリッジなどから返そうとするが、杏璃がサイドポジションを奪った。
押さえ込んでいくと、ゆっくりと腕を狙っていく杏璃。
江梨子もバストを押しつけられて汗ばんでいくと、杏璃の出方を見ている様子。
しかし杏璃がアームロックを仕掛けると、江梨子の表情に焦りの色が出た。
グイッ・・
「くっ・・・」
杏璃に腕関節を極められそうになると、長い脚でロープに逃れる江梨子。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの指示に杏璃が技を解くと、ビキニを直しながら立ち上がっていく。
江梨子はロープを掴むと、腕を気にしながらも立ち上がっていく。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に杏璃が前に出ると、今度はドロップキックを放つも江梨子が叩き落としていく。
自爆した杏璃の顔面狙いのサッカーボールキックを放つ江梨子。
しかし杏璃が避けると、四つん這い状態の杏璃の髪を掴んで起こしてから、膝蹴りを狙う江梨子。
グニュ・・
「ああんっ・・」
狙うと言っていたバストに膝蹴りを叩き込む江梨子。衝撃に喘ぐ杏璃。
バストを蹴られて組み付いていく杏璃。しかし体格差もありコーナーに押し込まれていく。
コーナーに押しつけてから、江梨子は張り手を叩き込んでから、コーナー串刺しの膝蹴りをボディに叩き込んだ。
ドスッ・・
「うぐっ・・」
呻き声をあげて苦しむ杏璃。
更に江梨子が膝蹴りを狙うと、杏璃が足に組み付いてガードした。
逆にバランスを崩させて倒そうとする杏璃に、江梨子がフロントスリーパーで締め上げた。
身長差から苦しい杏璃。押し込む様に倒そうとすると、江梨子もDDTの様に倒れ込んだ。
倒れ込む時にダメージを負って苦しい杏璃の動きが止まると、江梨子がバックを取ってキャメルクラッチを狙っていく。
ロープに逃げようとする杏璃。しかしビキニからバストが飛び出しそうになると、焦るようにビキニを直そうとするが江梨子に極められてしまった。
グイッ・・
「あうっ・・・ううっ・・・あああっ・・・」
キャメルクラッチを極められて苦しい杏璃。Gカップバストを揺らしながら苦しんでいる。
更に江梨子が鼻の穴に指を掛けて揺さぶると、杏璃は絶叫していく。
「あがががっ・・ふがっ・・」
鼻フックに苦しむ杏璃。江梨子は観客に杏璃の豚鼻攻撃を見せつける様に揺さぶると、ヒップドロップを落としてから立ち上がっていく。
堪らず腰を押さえて転がりながらロープに逃れる杏璃。江梨子が蹴ろうとすると、レフリーがロープだからと離していく。
ビキニを直しながら立ち上がる杏璃。江梨子もビキニを直すと、ロープに寄りかかりながら杏璃を挑発した。
「早く来いよ、偽乳を潰してやるから!」
その江梨子の挑発に黙って距離を置く杏璃。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に睨み合う江梨子と杏璃。
そして江梨子が踏み込むと、拳を握りしめて杏璃のバストにパンチを放つ。
グニュ・・
「あうっ・・」
バストを殴られて痛がる杏璃。
堪らず膝蹴りで抵抗すると、江梨子の太股に膝蹴りが当たって江梨子が痛がった。
しかし江梨子は負けずにバストへパンチを入れていくと、無理矢理ヘッドロックに捉えていく。
身長差があるからグイグイと締め上げる江梨子。杏璃が苦悶の表情で苦しんでいると、容赦なくブルドッキングヘッドロックでマットに叩き付けていく江梨子。
バッシーン・・・
「きゃあああああぁぁぁぁ・・・」
マットに叩き付けられて絶叫する杏璃。
俯せで痛がっている杏璃に、江梨子は素早く立ち上がってから背中にストンピングを叩き込むと、杏璃のGカップバストがマットに押しつけられて変形しながら押し潰されていく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
「あんっ・・ああんっ・・」
ストンピングを受けて痛がる杏璃。
グイッ・・
更に杏璃の髪を鷲掴みにして起こしていくと、首相撲からバストを狙って膝蹴りを叩き込む江梨子。
グニュ・・
「んあぁぁぁぁ・・・・」
バストに膝蹴りを受けて絶叫する杏璃。
「あらあら、シリコンが溢れてるかもね!」
バスト攻めに笑みを浮かべて囁く江梨子。
バストを押さえて痛がる杏璃に、江梨子は観客にアピールする様にバストへ膝を入れていくと、またも絶叫する杏璃。
グニュ・・
「ああぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
江梨子のバスト攻めに観客席からはブーイングも起きていくが、歓声をあげる観客の方が多く杏璃の苦悶の表情に盛り上がっていく観客席。
そしてリング下に振って落としていくと、江梨子もリング下に降りていく。
リング下では杏璃が胸を押さえて痛がっていると、江梨子が髪を掴んでエプロンサイドに叩き付けていく。
バシィィィ・・・バシィィィ・・・
「痛いっ・・ああぁぁぁぁ・・」
杏璃が悲鳴をあげると、ヘッドロックに捉えてから観客にアピールしていく江梨子。
「鉄柱いくぞぉぉぉぉ・・・」
江梨子のアピールに盛り上がる観客席。
そして杏璃の脳天から鉄柱に叩き付けようとする江梨子だが、杏璃が踏ん張ると逆に鉄柱に叩き付けられてしまった。
ゴッキーン・・・
「あうっ・・・」
鉄柱に頭から当たってフラつく江梨子。
すると、杏璃が近くのパイプ椅子を持ち出すと、角の部分で江梨子の腰などを殴打していく。
ゴキッ・・
「痛いっ・・・何するのよ!」
江梨子が痛がると、更に杏璃はパイプ椅子を振り回して江梨子に叩き付けていく。
ガッシャーン・・・
パイプ椅子を嫌がる江梨子に、杏璃はパイプ椅子の角をお腹に叩き付けた。
ドスッ・・
「うっ・・・ううっ・・・」
お腹への強烈な一撃に両手でお腹を押さえて動きが止まる江梨子。
更に髪の毛を鷲掴みにして、額から鉄柱に叩き付けていく杏璃。
ゴキィィィィ・・・
「んああぁぁぁぁぁ・・・」
鉄柱攻撃に悲鳴をあげていく江梨子。更に杏璃の鉄柱攻撃が続くと、江梨子の額が割れて流血戦となっていく。
「何がニセモノよ、ふざけないでよね!」
杏璃が叫ぶと、フラつく江梨子のバストへパンチを入れていくと、髪を掴んで下を向かせると、バストへ強烈な膝蹴りを入れた。
グニュ・・・
「ああぁぁぁぁぁ・・・」
バストへの膝蹴りに絶叫する江梨子。
「胸は蹴られたら痛いのよ!」
杏璃が叫ぶと、更に膝蹴りを叩き込んでいく。
グニュ・・・
「んああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
杏璃が放すと、江梨子は両手でバストを押さえて痛がっている。
更に杏璃が背後から股間を蹴り上げると、今度は江梨子が股間を押さえたまま悶絶して倒れ込んだ。
堪らず仰向けで額を押さえる江梨子に、杏璃はエプロンサイドに上がると、容赦なくお腹にフットスタンプを落としていく。
ドスッ・・
「うげっ!」
いきなりお腹への圧力を受けて口から胃液の様なものを吐き出す江梨子。
身体をくの字にして苦しんでいると、杏璃は続けて脇腹にもフットスタンプを落としていく。
ドスッ・・
「んああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
ノーガードの脇腹にフットスタンプを受けて絶叫する江梨子。
動きの止まる江梨子に、杏璃は無理矢理リング上に上げていくと、倒れ込んでいる江梨子の顔面狙いの強烈なストンピングを連打していく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
フットスタンプのダメージで動けず、顔への蹴りの連発に動きが取れない江梨子。
顔面を押さえて痛がる江梨子を起こすと、杏璃はコーナーに押し込んでいった。
「決めるわよ!」
杏璃がコーナー最上部で観客にアピールすると、フラつく江梨子の髪を掴むと、後頭部に膝を当てて荒技カーフブランディングを仕掛けた。
バシィィィィィ・・・
「ああああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
顔面からマットに叩き付けられて、江梨子は両手で顔面を押さえて激しく悲鳴をあげた。
そして仰向け状態で痛がる江梨子に、杏璃はロープに走って勢いをつけると、自らのバストを狙われた事に対してお返しとばかりに、飛び上がってから江梨子の90pのFカップバストに鋭いニードロップを落とした。
グニュ・・・
「んああぁぁぁぁぁ・・・・」
バストへの鋭いニードロップに絶叫する江梨子。
顔面・バストへの強烈な技の連発に虫の息の江梨子に、杏璃は片足を抱え込んでフォールする。
『ワン・・・ツー・・・スリィィィィィ・・・・』
流石に大技を連発されて江梨子が返せないと、杏璃がスリーカウントを奪った。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされるリング上。勝利した杏璃も信じられないと言う表情を浮かべると、ベルト奪取に嬉しさのあまり涙すら浮かべている。
『勝者、椙原杏璃っ!』
リングアナのコールに片手を挙げられていく杏璃。
一方、負けた江梨子はニードロップを受けたバストを押さえて動けないと、黒服などがタオルなどを持って対応していく。
そしてベルトを腰に巻かれてポーズをとる杏璃。
江梨子は勝利に喜ぶ杏璃を睨み付けると、フラつきながらもリングを後にするのであった・・・。



第9試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、元シンクロ選手の青樹愛。またも地下プロレスのリングに美しい女子アスリートの参戦に観客席から歓声が起きていく。歓声に包まれながらリングインする愛。白いスポーツビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、異様な雰囲気に戸惑いを浮かべながらも観客席に一礼していく愛。
その愛の対戦相手としてリングインするのは、学生時代にシンクロ、競泳と行っていた藍武紗季。黒いスポーツビキニに黒いリングシューズ姿でリングインすると、反対コーナーの愛に視線を合わせる事なく自らのコーナーに進んでいくと、余裕を持って寄りかかっていく紗季。
オリンピック出場経験のある女子アスリート参戦に、対戦相手選びが難航されたが、ここは地下リングでの経験がある紗季が組まれる事になった。紗季としてもシンクロでは敵わないが、地下プロレスのリングでの取っ組み合いだったらと言う思いから、早くも身体を動かしている。
そして手にオープンフィンガーグローブを着けると、顔面への打撃が許されるスタイルにしていく紗季。
一方、愛もデビュー戦ながら紗季がオープンフィンガーグローブを着けているからと、自らもレフリーに申し出て手に着けていく愛。
そしてお互いの準備が終わると、リングアナがコールを開始した・・・。
『青コーナー〜・・・身長173p、上から85、60、83・・・青樹〜愛〜っ!』
コールを受けて観客席に向かって片手を挙げてアピールする愛。流石はオリンピックと言う大舞台も経験しているだけあって、他のデビュー戦と違い落ち着いている様子。
『赤コーナー〜・・・身長165p、上から84、57、87・・・藍武〜紗季〜っ!』
コールを受けた紗季は、両手を挙げて観客に向かってアピールすると、コーナーに戻ってコーナーへ数発パンチを出していく。
コールが終わり、お互いが身体を動かしながらゴングを待つと、レフリーが試合開始のゴングを要求した。
『カァーン!』
ゴングが打ち鳴らされると、コーナーから勢いよく飛び出したのは紗季。
距離を詰めると素早くジャブを放っていく。
しかし愛がガードすると、逆にローキックが放たれた。
バシッ・・
愛のローキックを受けて、紗季も負けじと蹴り返した。
バシィィィ・・・
音を立てて炸裂したローキック。愛の太股に当たると、一瞬愛の表情が歪んだ。
紗季がガードを固めて距離を詰めると、愛が前蹴りの様に蹴りを放つと、そのまま踵落としを仕掛けた。
シュ・・・
踵落としに焦るように避ける紗季。
愛はグラビア撮影でのテコンドーの練習で、打撃競技を気に入って練習した様子で、長身から繰り出される踵落としは脅威だった。
踵落としが不発に終わると、紗季がタックルの様に組み付いていく。
紗季が組み付くと、愛は踏ん張るようにして組み返すと、相撲の様な展開になっていくリング上。
お互いが力んでいくと、愛が揺さぶるように紗季を横に投げて倒していく。
そして素早くサイドポジジョンを奪う形で覆い被さると、紗季がブリッジ気味にフォールを逃れる。
レフリーもカウントを入れようとしたが、紗季が肩を浮かせていくと、愛がポジジョンを変えて肘を喉元に押しつけるギロチンチョークを仕掛けた。
グリッ・・
「ううっ・・」
愛の肘が押しつけられると、紗季の表情が苦悶に歪む。
更に体重を乗せようとする愛に、紗季は苦し紛れにブリッジなど藻掻くと、上手く返していく。
返しても体勢が反転して俯せの状態になる紗季に、愛がグラウンドでバックを奪った。
紗季の表情にも焦りの色が見えると、愛は背後から脇腹にパンチを入れた。
バシッ・・
肋骨に響くパンチに紗季の表情が歪む。
更にバックマウントの状態になって、愛が紗季の脇腹などへパンチを連打すると、嫌がるようにロープに手を伸ばす紗季。
そして紗季がロープを掴むと、レフリーが愛を止めていく。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの制止に愛が立ち上がると、水着を直しながら距離を置いた。
紗季も脇腹のダメージを気にしながらも、水着を直しながら距離を置くと、試合が続けられていく。
『ファイト!』
レフリーが掛け声を放つと、紗季が走り込んでドロップキックを放つと、愛のボディを紗季の両足が抉った。
バッシーン・・・
倒れ込む愛に、紗季は素早く立ち上がって組み付こうとすると、立ち上がろうとする愛にヘッドロックを仕掛けていく。
グリッ・・
ヘッドロックから顔面にパンチを叩き込む紗季。ラフファイト的な攻撃に見えるも、プロレスルールでグローブを着けているから認められる攻撃。
バシッ・・バシッ・・
ヘッドロックで締められて、顔面を殴られて痛がる愛。
堪らず踏ん張ってバックドロップで切り返していく愛。
バッシーン・・・
突然投げられて後頭部からマットに叩き付けられて苦しい紗季。
動きが止まると、愛が髪を掴んで起こしていくと、そのままコーナーに押し込んでいく。
そしてフラつく紗季のボディへ膝蹴りを叩き込んだ。
ドスッ・・
「ふぐうっ・・ううっ・・」
膝蹴りを受けて身体をくの字にして痛がる紗季。
更に愛が膝蹴りを狙うと、両腕でガードしようとする紗季。ガードの上から膝蹴りが叩き込まれていく。
ドスッ・・ドスッ・・
「ううっ・・ううっ・・」
膝蹴りを受けて呻き声みたいな悲鳴を漏らす紗季。
組み付こうとする紗季に、愛がコーナーに突き放してから顔面に膝蹴りを叩き込む。
ゴキィィィ・・・
鈍い音が響くと、紗季が膝をついてコーナーに崩れ落ちていく。
崩れ落ちた紗季に愛は戸惑いの表情を浮かべるが、紗季は必死にロープを掴んで起き上がろうとする。
『青樹っ、トドメを刺せ、トドメ!』
観客席からの歓声に、愛は踵落としを仕掛けるが、紗季が避けた。
しかし紗季がフラついているからと、愛がハイキックを顔面に叩き込むと、紗季の身体がマットに崩れ落ちる・・・。
グッタリした紗季に、愛は戸惑いながらもマウントポジジョンを奪うと、ノーガードの紗季の顔面へ拳を落としていく。
バシッ・・バシッ・・バキッ・・
愛の手を掴もうとする紗季。しかし愛の激しいパンチの連打に鼻血を噴きだしていく。
顔面を赤く染めながらも、必死にガードしようとする紗季。
愛も顔面を赤く染める紗季に躊躇するシーンもあるも、試合を終わらせようと殴りつけていく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
ハンマーパンチで攻め続ける愛。紗季の顔面に容赦なく落とされていく攻めに、紗季は身体をビクンビクンさせている。
更に殴りつけていく愛に、紗季の抵抗がなくなっていくと、レフリーが愛を止めるのであった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、ここで愛の勝利が決まっていく。
『ただ今の試合、レフリーストップで青樹愛の勝利となりました!』
リングアナのコールに手を挙げられていく愛。
負けた紗季は意識を朦朧とさせていると、リングドクターなどに応急処置を受けている。
地下プロレスデビュー戦で戸惑いはあったも、余裕すら感じられる勝利の愛。
「応援ありがとうございました・・・次の大会にも是非とも出たいと思いますので、よろしくお願いします・・・」
愛は観客に向かってアピールすると、足元で応急処置を受ける紗季に御礼を言うようにしてから、リングを降りるのであった・・・。



第10試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、連続ドラマなど好調のうちに終了した掘北真希。
地下プロレスでは負けが続いている真希だが、今回は年末の女祭り出場などアピールする為にも、勝利を挙げたいところ。
白い競泳水着に白いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に向かって頭を下げていく真希。
その真希の対戦相手としてリングインするのは、地下プロレスではベテランで、女優としても人気の末広涼子。真希と同じく白い競泳水着に白いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に頭を下げてコーナーに向かっていく。
反対コーナーでは、真希に緊張が走る中を涼子は落ち着いた様子でコーナーで身体を動かして試合の時を待っている。
『青コーナー〜・・・身長160p、上から78、58、83・・・掘北真希〜っ!』
コールを受けて片手を挙げてアピールする真希。涼子相手の試合だけに緊張している様子が伺える表情。
『赤コーナー〜・・・身長161p、上から81、58、85・・・末広涼子〜っ!』
そして涼子がコールを受けると観客席に向かって頭を下げると、水着を気にしながらも試合開始のゴングを待っている。
流石に地下リングに何度も立つ涼子だけに落ち着いた印象を受ける観客達。
そして試合開始のゴングが打ち鳴らされた。
『カァーン!』
ゴングが打ち鳴らされると、まずはコーナーから飛び出していく涼子と真希。
距離を置きながら睨み合う展開から、いきなり組み合っていくと、まずは真希がロープ際に涼子を押し出していく。
ドラマが好調だった真希は体重が増加したと言う報道があったが、41sの涼子をロープ際に押していく姿に体重増が上手く使われているのか。
ロープに押し込まれた涼子。レフリーがロープだからと真希に放すように指示する。
『ロープ・・・』
ロープブレークの指示に真希が放していくと、涼子も落ち着いた表情で距離を置いた。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を置いていく両者。
距離を置きながらも、真希は果敢にタックルを仕掛けていくと、涼子が反応して潰していく。
マットに俯せ状態で潰されていく真希。
涼子が素早くバックを奪っていくと、真希がロープに手を伸ばした。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの声に涼子が立ち上がっていくと、真希もタックルを簡単に潰されて焦りの色が浮かぶ表情。
『ファイト!』
そしてレフリーが掛け声を出すと、今度は涼子がタックルを仕掛けると、真希はフロントスリーパーでキャッチしようとするも、涼子の勢いにマットに倒されてしまった。
倒すと素早くサイドポジジョンを奪っていく涼子に、真希は腰を浮かせて抵抗していくも、涼子が上手くサイドポジジョンを取っていく。
ゆっくり腕の関節を狙おうとする涼子。
真希もポジションを変えようと体勢を入れ替えようとすると、涼子がハンマーパンチを脇腹に入れて真希の動きを止めていく。
脇腹を殴られて苦しい真希。更に涼子が腕関節を極めようとすると、真希が嫌がるようにブリッジなど抵抗してロープに逃れた。
『ロープ・・・』
真希の足がロープに届くとレフリーが離していく。
涼子の動きに真希が焦りの表情を浮かべると、涼子は構わず水着を直しながら距離を置いた。
『ファイト!』
レフリーの指示に試合が続けられていくと、またもタックルを仕掛けていく涼子。
しかし真希が両手で押さえるように逃れると、続けてタックルを仕掛ける涼子。
しかし真希がカウンター気味に膝蹴りを放つと、上手く涼子の顔面に膝蹴りが炸裂した。
ゴキッ・・
鈍い音がリングに響くと、涼子が真希に組み付くように膝を落とした。
動きの止まる涼子。顔面へ膝蹴りが炸裂した様で、ダメージから動きが鈍くなっていくと、真希は膝蹴りの感触からも動きの鈍くなった涼子にヘッドロックを仕掛けると、そのままブルドッキングヘッドロックでマットに叩き付けていく。
バッシーン・・・
マットに叩き付けると、素早くバックを奪ってのスリーパーを狙う真希。
涼子がロープに逃げようとするも、真希が腕が喉元を締め上げた。
グイッ・・
「うっ・・」
涼子の呻き声みたいな悲鳴が一瞬発せられると、必死にロープに手を伸ばす涼子。
真希も締め上げるも完全に締め上げられず、少しずつロープに近づく涼子の手。
『ロープ・・・ロープ・・・』
そして涼子がロープを掴むとレフリーが技を解かせるも、真希が立ち上がると涼子はゆっくりと立ち上がっていく。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に真希が前に出ると、涼子は顔を少し気にしている。
距離を置こうと蹴りを出す涼子。
しかし真希が上手く距離を詰めていくと、今度は踏み込んでエルボースマッシュを仕掛けた。
ゴキッ・・
真希のエルボーが涼子を捉えると、続けてロープに振っていく真希。
勢い良くロープから返ってきた涼子に、真希が打点の高いドロップキックを放っていく。
バッシーン・・・
音を立てて倒れ込む涼子。
続けて立ち上がる涼子の顔面にドロップキックを叩き込んでいく真希。
バッシーン・・・
顔面へのドロップキックに顔面を押さえて転がるようにロープに逃れる涼子。
ロープに逃れる涼子の脇腹へ、真希は走り込む様にして低空ドロップキックを叩き込むと、堪らず涼子がリング下に転落した。
リング下で脇腹を押さえて苦悶の表情を浮かべる涼子。
リング上では真希が水着を直しながらも、リング下の涼子の動きを注意深く見ている。
しばらくして涼子が水着を直しながら立ち上がると、ゆっくりとエプロンサイドに上がってから、タイミングを見てリングに戻っていくと、真希も距離を詰めながらも前に出て行く。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に涼子が前に出ると、踏み込んで張り手を叩き込んだ。
バッシーン・・・
張り手を受けて一瞬動きの止まる真希。
続けて張り手が放たれると、真希も意地になって張り手を返した。
バッシーン・・・
お互いが激しい張り手を叩き込むと、涼子がお腹に喧嘩キックを叩き込むと、続けてヘッドロックで締め上げる。
ヘッドロックを受けてロープに振っていく真希。
ロープから戻る涼子は、逆にフライングボディアタックを仕掛けると、真希に炸裂した倒れ込んだ。
『ワン・・・ツー・・・』
素早くフォールの体勢に持ち込む涼子。
しかしレフリーがカウントを数えるも真希が返していく。
返されると涼子が何か仕掛けようとするも、真希がロープに逃れて呼吸を整えていく。
涼子も距離を置いて水着を直していくと、真希の動きを見つめていくリング上。
『ファイト!』
レフリーが試合続行の掛け声をかけると、真希と涼子が距離を詰めていく。
そして真希が喧嘩キックを仕掛けるも、逆に涼子の喧嘩キックを受けて痛がると、涼子が素早く身体を絡め着けるようにコブラツイストを仕掛けた。
しかし真希が体勢を入れ替えて逆にコブラツイストを仕掛けると、技が極まって涼子の表情が苦痛に歪んでいく。
グイッ・・・
「んあっ・・・あああっ・・・」
苦悶の表情で耐えていく涼子。仕掛けた技を返されて苦しい展開。
真希も涼子から勝利出来たら大きい1勝だけに必死の様子。
レフリーもギブアップの確認をするも、涼子も簡単にはギブアップせずに耐えていく。
耐える涼子から技を解くと、今度は膝蹴りをボディに叩き込んでから、首に腕を回してDDTを仕掛けた真希。
バッシーン・・
これには苦しい涼子。両手で頭を押さえて転がりながら痛がっていると、真希が体重を掛けたストンピングを叩き込んでから、俯せ状態の涼子の両足を畳み込むと、インディアンデスロックを仕掛けた。
グイッ・・
「痛いっ・・イタタッ・・・」
堪らず涼子が悲鳴をあげると、真希は体勢を入れ替えてSTFを仕掛けていく。
顔も締め上げられて苦しい涼子。真希の攻めに苦しい展開になっていくと、観客席からも真希に対して歓声が送られていき、また涼子に対しても反撃しろとばかりに歓声が送られていくリング上。
涼子の動きが鈍ってくると、真希は技を解いてからキャメルクラッチを仕掛けていく。
グイッ・・
上半身を反らされて苦しい涼子。苦悶の表情を浮かべていると、真希が激しく揺さぶっていく。
揺さぶられて両足をバタバタさせて痛がる涼子。
耐える涼子の額からは汗が流れ落ちていくと、攻める真希の素肌にも汗が浮かび上がっている。
涼子の抵抗が少なくなっていくと、真希が技を解いてから立ち上がってから、苦しそうな表情を浮かべる涼子にストンピングを叩き込んでいくと、涼子は堪らず転がるようにロープに逃げていく。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの言葉に真希が距離を取っていくと、涼子は水着を直しながら立ち上がった。
呼吸を整えながら真希との距離を計っていく涼子。
真希も水着を気にしながらも距離を置くと、涼子の動きを注意深く見つめた。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を詰めていく涼子と真希。
今度は真希がタックルを仕掛けると、涼子が潰していく展開に。
仰向け状態で潰された形の真希に、涼子は素早くバックを奪おうとしていく。
しかし真希も体勢を反転させて下からボディシザースの様に涼子の身体を両足で挟み込むと、涼子の動きが止まっていく。
真希が両足で挟んだ状態にしていくと、涼子は真希のお腹にハンマーパンチを叩き込んだ。
バシッ・・バシッ・・
「うっ・・」
お腹へのハンマーパンチに真希の表情が苦痛に歪んだ。
しかし真希は放さないと、涼子も呼吸が苦しく苦悶の表情。
更に左右に振るようにして涼子をグラウンド状態に持ち込む真希。
上手く俯せ状態に持ち込むと、足を固めて動きを封じていくも、涼子がロープに手を伸ばした。
『ロープ・・・』
レフリーの言葉に真希が放していくと、涼子も真希のグラウンドテクニックの上達に驚きを隠せない。
水着を直しながら距離を置くと、レフリーが続行の掛け声をした。
『ファイト!』
レフリーの言葉に距離を詰めていく両者。
距離が詰まると、涼子が強烈な張り手を叩き込んだ。
バッシーン・・
涼子の張り手にフラつく真希。
負けずに張り手を返すと、涼子も張り手を叩き返す展開。
しかし真希が張り手を避けて胴タックルの様に組み付いていくと、上手く涼子をグラウンド状態に持ち込んだ。
サイドポジションを奪っていくと、体重を乗せていく真希。
涼子も真希の動きを警戒していると、真希が涼子の腕を押さえていく。
そしてチキンウイングアームロックを仕掛ける真希。
意外な関節技に涼子が藻掻くと、技が極まる前に脱出に成功する涼子。
真希も慣れない技に戸惑いを隠せないが、構わず涼子は立ち上がると蹴りを放っていく。
バシッ・・
蹴られてフラつく真希。涼子が組み付いてヘッドロックに捉えると、腰を落として締め上げていく。
苦悶の表情を浮かべる真希。ロープに振るにも涼子が腰を落としていて振る事が出来ず、スタミナを奪われていく真希。
堪らず涼子の脇腹へ拳を叩き付けると、一瞬動きの止まる涼子から逃れると、ローキック気味に蹴りを入れていく真希。
そして下を向いた瞬間、真希が延髄蹴りを仕掛けた。
バシッ・・・
「あうっ・・」
意外だった真希の延髄蹴りにグッタリと倒れ込む涼子。
チャンスとばかりに片足を抱え込んでフォールする真希。
『ワン・・・ツー・・・スリ・・・』
しかし涼子がギリギリで返していくと、続けて腕拉ぎ逆十字固めを仕掛ける真希。
グイッ・・
「ああああぁぁぁぁぁぁ・・・」
腕を極められて絶叫する涼子。
レフリーがギブアップの確認をしようとすると、激しく藻掻いてロープに逃れた涼子。
しかし腕の関節にダメージを負ったのか険しい表情を浮かべてロープを掴んでいると、真希も呼吸を整えながら水着を直して涼子の立ち上がるのを待っている。
そして涼子が水着を直しながらも立ち上がると、レフリーが試合続行を促した。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に前に出る真希。
涼子は腕を気にしながら距離を置こうとすると、真希がタックルの仕草などで牽制していく。
腕を気にする涼子はタックルを警戒すると、真希が少しずつ距離を詰めると、タックルを仕掛けた。
しかし涼子が避けるように逃れると、続けて組み付こうと抱きつく真希。
抱きついた真希を放そうとする涼子。しかし真希が押し込むようにコーナーに押し込むと、エルボースマッシュを側頭部に叩き込んでからヘッドロックに捉えていく。
しかし涼子がコーナーだからとロープに逃げた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの掛け声にヘッドロックを解いていく真希。
涼子も水着を直しながらも距離を置いていくと試合は続けられた。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を詰めていく真希。
すると涼子が喧嘩キックで反撃していく。
バシッ・・
「うっ・・・」
痛がる真希の髪を鷲掴みにしてから、近くのコーナーへ連れ込むと、顔面をコーナーポストに叩き付けていく涼子。
バッシーン・・・
「きゃあああぁぁぁ・・・」
顔面を叩き付けられて絶叫する真希。
更に顔面を叩き付けていく涼子。観客席が真希の苦悶の表情に歓声をあげていく。
フラつく真希に、涼子が喉元に腕を滑り込ませる様にチョークスリーパーを仕掛けると、真希は焦るようにロープを掴んでアピールした。
『ロープ・・・』
これにはレフリーが技を解くように指示していくと、涼子が技を解いていくが残念そうな表情を浮かべている。
『ファイト!』
試合が続けられていくと、真希が喉元を気にしながら距離を置いていくと、涼子が少しずつ距離を詰めていく。
バシッ・・
そして涼子が蹴りを入れると、続けてヘッドロックを仕掛けようとするが、真希もロープに振って切り返していく。
ロープに勢いよく走って戻ってきた涼子に、真希がドロップキックを放つと、涼子を勢いよくマットにダウンさせた。
バッシーン・・・
ダウンさせて素早くフォールする真希。
『ワン・・・ツー・・・』
しかし涼子も簡単にフォールを許さずに返していく。
返されたからと、真希は素早く足をキャッチして足四の字固めを仕掛けると、逃れようとする涼子の両足を極めていく。
グイッ・・・
「きゃあああぁぁぁぁぁ・・・・」
足四の字固めの激痛に絶叫する涼子。
激しくマットを叩いて痛がると、真希もギブアップ狙いで極めていくが、なかなか涼子もギブアップは口にしない。
レフリーもギブアップかと確認するも、涼子はギブアップを拒んでいく。
「ノォォォォォ・・・・ノォォォォォォ・・・・」
汗だくになりながらギブアップを拒否する涼子。
真希も必死に極めていくが、耐える涼子に驚きながら極めている。
必死に耐えていく涼子。既に白い水着は汗で湿っていて、更に大量の汗を流しながら耐えている涼子の身体は、スポットライトの光に妖しい輝きを放っている。
「あああああぁぁぁぁ・・・」
更に悲鳴をあげて耐えている涼子。
真希も必死に極めていくと、涼子は泣きそうな表情でロープに逃れようと手を伸ばしていく。
しかしロープまで届かずに、またも絶叫する涼子。
ギブアップ寸前の涼子から技を解く真希は、素早く立ち上がるとダウンする涼子の膝にストンピングを叩き込むと、動けない涼子のお腹にフットスタンプを叩き込んだ。
ドスッ・・
「ぐふっ・・・うううっ・・・」
真希のフットスタンプに口から涎を垂れ流して苦しむ涼子。両手でお腹を押さえて苦悶の表情を浮かべていると、真希が素早く足をキャッチして、足四の字固めを仕掛けた。
グイッ・・・
「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
お腹へのフットスタンプで力が入らず、また足への集中攻撃に絶叫する涼子。
ロープに逃げることできず、腹筋にも力が入らず逃げられない涼子は、堪らずギブアップを口にする・・・。
「ぎ・・ぎ・・・ぶ・・・」
必死に技を極める真希。そしてレフリーも涼子の小声でのギブアップに気がつかないと、涼子は叫ぶようにギブアップした。
「ぎ、ギブアップ!・・・ギブぅぅぅぅ・・・ギブアップ!」
涼子の叫びにレフリーがゴングを要請すると、ここで試合が終了していくリング上。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされて技を解いていく真希。
勝利した真希も信じられないと言う表情を浮かべると、レフリーによって片手を挙げられていく。
『勝者、掘北真希っ!』
リングアナのコールに笑顔で勝利を喜ぶ真希。
地下プロレスではキャリアの長い涼子からの大きな勝利に、真希は笑顔を浮かべて歓声に応えていく。
そして汗を拭いながら立ち上がる涼子に対して、御礼を言って抱きついていく真希。
涼子も真希の勝利を讃えるように片手を挙げて観客席にアピールすると、ゆっくりとリングを降りていくのであった・・・。



第11試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、女優の比賀愛未。白い競泳水着に白いリングシューズ姿で緊張した表情でのリングイン。
CM、ドラマなど人気のある愛未も、仕事の幅を拡げる為にと地下プロレス参戦となったが、初めて上がる異様な雰囲気の会場に、緊張感を隠せない愛未。
その愛未のデビュー戦の相手となるのが、女優の長沢まさみ。胸の谷間が強調された白いワンピース水着に白いリングシューズ姿でリングインすると、余裕すら感じられる表情で観客席に頭を下げてコーナーに進んでいくまさみ。
『青コーナー〜・・・身長169p、上から78、58、84・・・比賀愛未〜っ!』
コールを受けて片手を挙げてアピールする愛未。対戦相手のまさみとは視線を合わせない様にしているが、緊張している表情。
『赤コーナー〜・・・身長168p、上から84、57、83・・・長沢まさみ〜っ!』
そしてまさみがコールを受けると、観客にアピールする様に頭を下げていく。
歓声に包まれるリング上。26歳の愛未と25歳のまさみ。地下プロレスではまさみは実力をあげているので、今夜は愛未をどうやって料理するのか、観客達が歓声をあげていく。
『長沢っ、地下プロレスの厳しさを教えてやれっ!』
『比賀っ、簡単に負けるなよ!』
歓声に包まれる中、レフリーがリング中央にまさみと愛未を呼んでルールのチェックをしていくと、まさみと愛未が睨み合っていく。
そしてレフリーの説明が終わると、まさみと愛未がコーナーに別けられた。
緊張した表情でまさみを見つめる愛未。
逆に余裕すら感じられるまさみの表情。
『カァーン!』
そしてゴングが打ち鳴らされると、コーナーから勢いよく飛び出したのは愛未で、反対コーナーのまさみにドロップキックを仕掛けた。
バッシーン・・・
「あうっ・・」
突然のドロップキックに倒れ込むまさみ。
しかし素早く立ち上がると、愛未も立ち上がってドロップキックを放った。
バッシーン・・・
ドロップキックを2連発も喰らって転がるようにロープに逃れるまさみ。
観客席からは歓声が起きていくと、愛未は水着を気にしながら距離を詰めた。
しかしレフリーがまさみがロープを掴んでいるからと愛未を離していくと、まさみはゆっくりと立ち上がった。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を詰めるまさみと愛未。
手を組み付こうと愛未が手を伸ばすと、まさみも組み付く振りをして蹴りを入れると、フラついた愛未をロープに振っていく。
ロープから勢いよく返ってきた愛未に、まさみが組み付くようにスリーパーを仕掛けると、締め上げられた愛未が苦悶の表情で手を伸ばしていく。
スタンディングのスリーパーで締め上げるまさみ。愛未が苦悶の表情で耐えると、揺さぶるようにして痛めつけていくまさみ。
フラつきながらもロープに愛未が逃れると、レフリーがまさみを止めていく。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの指示でまさみがスリーパーを解くと、愛未はロープを掴んで咳き込んで苦悶の表情を浮かべた。
『ファイト!』
レフリーが叫ぶと、まさみが蹴りを入れてから、愛未をロープに振ると、逆に愛未がアームホイップでまさみを投げつけた。
バッシーン・・・
いきなり投げられてマットに叩き付けられたまさみ。更に愛未が腕を掴んで極めようとすると、まさみがブリッジ気味に藻掻いて逃れる。
逃れたまさみがロープに逃げると、レフリーが愛未を離していく。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの指示に愛未が立ち上がって距離を置くと、まさみは水着を直しながら立ち上がった。
盛り上がる観客席。そしてまさみは愛未を睨み付けながら距離を置いていくと、レフリーが試合を続けた。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を詰めていくまさみと愛未。
まさみがガードを上げて距離を詰めると、愛未は経験の差からもどう対応しようかと戸惑う表情を浮かべると、タックルを仕掛けた。
しかしまさみがフロントスリーパーにキャッチすると、苦しそうな愛未。
更に締め上げていくまさみ。愛未が苦悶の表情で耐えていると、レフリーもギブアップの確認をしていく。
『比賀っ、ギブ?・・・ギブアップ?』
しかし愛未が耐えていくと、まさみはボディに膝蹴りを叩き込んだ。
ドスッ・・
「うっ・・うううっ・・」
ボディへの膝蹴りに苦しむ愛未。
まさみが放すと、蹴られた部分を押さえて痛がる愛未に、まさみはローキックを叩き込んでいく。
バシッ・・
「あうっ・・」
ローキックを受けて声を漏らす愛未。
打撃に対応出来ていない愛未に、まさみがローキックを更に叩き込んでいく。
バシッ・・
「痛いっ・・・」
ローキックを受けては痛がっている愛未。
まさみもローキックを嫌がるように距離を置く愛未に、距離を詰めて、拳を握りしめて脇腹へパンチを連打していく。
ドスッ・・ドスッ・・
「うっ・・うううっ・・」
脇腹を殴られて身体をくの字にして苦しむ愛未。
その愛未に絡みつくようにまさみがコブラツイストを仕掛けると、愛未が悲鳴をあげていく。
グイッ・・
「きゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
愛未の悲鳴に観客席が盛り上がっていくと、まさみはバストを押しつけながら揺さぶって痛めつけていく。
「ギブ?ギブアップするの!」
愛未にギブアップを迫るまさみ。しかし愛未も耐えていくと、まさみがコブラツイストを外した。
技が解かれるとロープに逃れる愛未。
セカンドロープを掴んで苦悶の表情を浮かべていると、まさみがヒップに蹴りを入れていく。
バシッ・・
「あんっ・・」
ヒップを蹴られて悲鳴をあげる愛未。
その愛未の髪を掴んでロープから引き離すと、無理矢理にパイルドライバーの体勢に持ち込むまさみ。
両足で愛未の頭を挟んで、ゆっくりと逆さにしていくと、愛未は脳天からマットに叩き付けられる恐怖から悲鳴をあげる。
「いやああぁぁぁぁぁ・・・」
悲鳴をあげる愛未に、まさみは容赦なくマットに落とした。
ドスッ・・・
「あうっ・・」
脳天からマットに叩き付けられてグッタリする愛未。
まさみが観客席に向かって拳を突き上げてアピールすると、ゆっくりとフォールしていく。
『ワン・・・ツー・・・スリ・・・』
しかし愛未が返すと、まさみが驚きながらもマットに座らせる体勢にしてから、スリーパーで締め上げる。
苦悶の表情でロープに手を伸ばす愛未。
しかしロープに逃がさずに締め上げていくまさみに、愛未は泣きそうな表情でロープに逃げようとしている。
藻掻く愛未からスリーパーを外すと、俯せ状態に倒してキャメルクラッチを仕掛けるまさみ。
グイッ・・
「ううっ・・・うううっ・・・」
顎に手を掛けて上半身を反らしていくまさみ。愛未は激痛から両足を激しくバタバタさせて痛がっている。
レフリーもギブアップの確認をするが、愛未が額から汗を垂れ流しながら耐えていくと、まさみも揺さぶっては痛めつけていく。
そしてまさみが技を解くと、愛未がグッタリとマットに倒れ込んだ。
まさみが立ち上がってから、俯せ状態の愛未のヒップにストンピングを叩き込むと、更に後頭部へストンピングを叩き込んだ。
バシッ・・バシッ・・
「あんっ・・・ああんっ・・」
蹴りこまれて悲鳴をあげる愛未。
その痛がる愛未の両足を固めていくと、まさみがインディアンデスロックを極めて、更に鎌固めを仕掛けた。
グイッ・・
「ううううっ・・・あうっ・・」
鎌固めを極められて苦しむ愛未。
まさみもバストを揺さぶりながら極めていくと、観客席からは胸の谷間に視線が集まっている。
まさみの胸の谷間にも汗が流れ落ちていると、愛未は必死にロープに逃れようと手を伸ばしていく。
少しずつロープに近づく愛未の手。しかしまさみが技を解いてから立ち上がった。
苦しそうな表情の愛未の髪を掴んで起こしていくまさみ。
そのままコーナーに押し込んでいくと、愛未のボディへ膝蹴りを叩き込んでいく。
ドスッ・・
「うぐっ・・」
膝蹴りを受けて苦悶の表情を浮かべる愛未。
更に苦しむ愛未のボディへ膝蹴りを叩き込むまさみは、身体をくの字にして苦しむ愛未にフロントヘッドロックから、容赦ないDDTでマットに叩き付けた。
ドスッ・・
脳天からマットに叩き付けられてグッタリする愛未。虚ろな目で仰向けに倒れ込んでいる愛未に、まさみは余裕の表情を浮かべてエルボードロップを叩き込むと、そのままフォールしていく。
『ワン・・・ツー・・・スリィィ・・・』
しかしカウントギリギリで愛未が返すと、観客席からは大歓声が起きていく。
返されたまさみは信じられないと言う表情を浮かべると、今度は立ち上がってから愛未の髪を掴んで起こしていくと、観客席に向かってアピールしていく。
「決めるわよ!」
まさみが観客席にアピールすると、一方的に痛めつけられていた愛未が動いた。
アピールするまさみのバックを奪うと、素早く逆さ押さえ込みを仕掛けていく愛未。
まさかの逆さ押さえ込みに動揺を隠せないまさみ。
『ワン・・・ツー・・・スリィィィィィ・・・・』
まさかのスリーカウント。愛未が逆転の逆さ押さえ込みでスリーカウントを奪ったリング上。
『カンカンカンカン・・・』
試合終了のゴングが打ち鳴らされると、愛未がフラつきながら立ち上がっていく。
まさみは信じられないと言う表情で呆然としている中、レフリーが愛未の手を挙げていくのであった。
『ただ今の試合、逆さ押さえ込みで比賀愛未の勝利となりました!』
リングアナのコールに大歓声が起きると、愛未は観客席に向かって頭を下げていくと、まさみに握手を求めていく。
しかしまさみもまさかの負けに納得していないのか、軽く握手するとリングを降りていくのであった。



第12試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、地下プロレスでは負けが続いている上都彩。事務所の後輩達にCMなどでも追い込まれている感もある彩。今夜は白いスポーツビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、発表されているサイズより大きなバストの谷間が強調された様な水着に観客席から歓声が起きていく。
その彩の対戦相手としてリングインするのは、大物女優の1人として数えられる鈴本京香。最近はヒット作にも恵まれず視聴率も取れずに焦りが感じられるが、今夜は若手の彩とのプロレスマッチ。胸元が強調された白いワンピース水着に白いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に頭を下げてからコーナーに進んでいく京香。
『青コーナー〜・・・身長162p、上から82、58、84・・・上都彩〜っ!』
早くもコールが始められると、観客席が盛り上がっていく。
『赤コーナー〜・・・身長166p、上から88、59、89・・・鈴本京香〜っ!』
そして京香がコールを受けると、観客席に向かって深々と頭を下げると、盛り上がっていく会場内。
彩としても初めての地下プロレスでの勝利を挙げたいところだが、今夜の相手はベテラン京香。気合いを入れた彩がリング中央に進むと、レフリーにルールの確認などをしていく。
京香もレフリーの言葉に耳を傾けていると、気合いが入り過ぎた彩が睨み付けた。
彩の挑発的な視線に睨み返す京香。
次の瞬間、彩が京香の頬に張り手を叩き込んだ。
バッシーン・・・
張り手を受けた京香は、返すことなく笑みを浮かべるとコーナーに戻っていく。
逆に不気味な笑みに恐怖感すら感じた彩。
そして試合開始のゴングが打ち鳴らされた・・・。
『カァーン!』
ゴングと同時にコーナーを飛び出したのは彩だった。素早く距離を詰めていくと、勢い良くドロップキックを仕掛けた。
バッシーン・・・
彩の揃えられた両足が京香に炸裂すると、京香がマットに転がるように倒れ込む。
素早く立ち上がる京香に、彩は続けてドロップキックを叩き込んだ。
バッシーン・・・
そして京香を起こしてロープに振っていく彩。
勢いよくロープから戻る京香に、彩が何か仕掛けようとする京香が素早く組み付いてバックを奪うと、チョークスリーパーで彩を締め上げる。
グイッ・・
喉元に食い込む京香の腕。彩は苦しさから両手を振り回すも逃れられない。
京香が耳元で囁いた。
「もう少し楽しい試合が出来たら良かったのにね・・・上都さん・・・」
京香の言葉に恐怖感すら覚えた彩。
しかしチョークスリーパーか逃れられず、意識を失いかけていた。
足元がフラついて座り込むようにダウンする彩に、京香はチョークスリーパーを掛けたまま座り込むと、そのまま失神狙いで締め上げる。
レフリーが彩をチェックするが、彩の手がダラリとなって反応がないと、ここでゴングを要請した・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが連打されると、京香がゆっくりと技を解いていく。
技を解かれてグッタリとマットに倒れ込む彩。完全に失神してしまった様で、リングドクターなどが応急処置して意識を取り戻していく・・・。
『勝者、鈴本京香っ!』
京香はリングアナのコールにレフリーに手を挙げられていると、彩は状況を理解していない様子の表情。
しかしレフリーから負けた事を告げられると、驚きの表情を浮かべてリングを降りるのであった・・・。
若手を軽く下した京香。流石は地下プロレス初期からの参戦しているだけある内容でもあった・・・。



第13試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、グラビアアイドルの河村ゆきえ。黒いビキニに黒いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に向かって笑顔で手を振っている。
そのゆきえの待つリングに姿を現したのは、現役女子プロレスラーのアフリカンコング。ゆきえを威嚇する様に両手を拡げてリングインすると、早くもゆきえの表情には恐怖心が露わになっていた・・・。リングサイドの黒服にゆきえが問いかけた。
「こ、今夜の相手って、グラビア系って聞いてたんですけど・・・」
そのゆきえの問いかけに黒服が答える。
『今夜は特別試合に変えられたそうだ、せいぜい逃げ回る事だな・・・』
黒服の言葉に足元を震わせるゆきえ。そのゆきえに関係なくリングアナがコールを始めていった。
『サクリファイスマッチ・・・青コーナー〜・・・身長158p、上から87、59、87・・・Eカップ・・・河村ゆきえ〜っ!』
コールを受けると歓声に包まれていくリング上。しかしゆきえの表情は硬く、これから始まる残酷ショーの生け贄役だけに、怯えていた・・・。
『赤コーナー〜・・・身長173p、体重105s・・・アフリカンコング〜っ!』
コールを受けてガッツポーズするコング。体重もゆきえの48sの倍以上もあり、ゆきえの試合後の姿を想像して歓声をあげる観客達。
観客の歓声に包まれながら試合開始のゴングが鳴らされていく・・・。
『カァーン!』
遂に鳴らされた試合開始のゴング。ゆきえの残酷ショーの始まりを告げる残酷な鐘の音。
まずはコングがゆっくりとコーナーから出て行くと、ゆきえは距離を置こうとリング内を動き回っていく。
ビキニに包まれたバストを揺らしながら距離を置くゆきえ。
コングは観客席にアピールする様に叫ぶと、ゆきえとの距離を詰めた。
そしてコーナーに追い込まれそうになるゆきえに、コングが両手を拡げて組み付こうとすると、ゆきえが間一髪で逃れてリング中央へ走った。
「いやああぁぁぁぁ・・・」
コングのプレッシャーに悲鳴をあげながら逃れるゆきえ。
逃げられたからとコングが怒りの表情を浮かべると、コーナーポストにパンチを数発叩き込んでいく。
地下プロレスでの試合は何度も経験のあるゆきえだったが、巨漢レスラー相手と言う事はなく何も出来ない展開。
そしてコングが逃げたゆきえを睨み付けると、一気に走り込んで捕まえようとした。
逃げようとするゆきえ。しかしコングが容赦なく髪の毛を掴んだ。
「きゃああああぁぁぁぁぁ・・・」
髪の毛を鷲掴みにされて絶叫するゆきえ。
そのままコングが髪を掴んだままマットに投げつけると、ゆきえの髪の毛が抜けて宙を舞っている。
バッシーン・・・
「痛いぃぃぃ・・・」
頭を押さえて痛がるゆきえ。そのゆきえにコングが近づくと、容赦なくストンピングを叩き込んだ。
バシッ・・バシッ・・
「痛いっ・・・いやあっ・・・ああん・・・」
何度も蹴りこまれて痛がるゆきえ。転がるようにロープに逃れると、レフリーがコングを離していく。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの制止にコングが離れると、ゆきえは怯えた表情でサードロープを掴んでいた。
『河村っ!』
レフリーがゆきえに立ち上がるように促すと、ゆっくりと立ち上がるゆきえ。
『ファイト!』
レフリーが試合続行の掛け声を放つと、コングがゆきえの髪を掴んでいく。
グイッ・・
「きゃああああぁぁぁぁぁ・・・」
恐怖心から絶叫するゆきえ。そのままコングがコーナーに連れ出すと、コーナーポストに顔面を叩き付けてから、トップロープに顔を擦りつけていった。
ギュ・・ギュ・・ギュ・・
「んああぁぁぁぁ・・・・い、痛いぃぃぃぃ・・・・」
トップロープに顔を擦りつけられて、摩擦熱から痛がるゆきえ。抵抗しても力の差は圧倒的で、逃げられずにただ痛めつけられていた。
そしてコングがゆきえをボディリフトで持ち上げていくと、高々と持ち上げられて泣きそうな表情を浮かべるゆきえ。
リング上をゆっくりと回り出して、観客にアピールする様にコングが動くと、容赦なくマットにゆきえを落としていく。
バッシーン・・・
「あうっ・・・」
高い場所からマットに落とされて、顔やバストなど全身を強打して動きの止まるゆきえ。
俯せ状態でダウンしていると、コングが仰向けにしてから両足首を掴んで、豪快なジャイアントスイングで振り回していく。
グイッ・・・
「きゃあああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
またもリング上に響き渡るゆきえの悲鳴。
軽々と回されていくゆきえは、ビキニからバストが飛び出しそうになるのも構わず、そのまま回されていった。
そしてコングが放してマットにグッタリとするゆきえ。
仰向け状態でグッタリしているゆきえに、コングは笑みを浮かべてからロープに走っていくと、容赦ないギロチンドロップを叩き込んだ。
バッシーン・・・
音を立てて炸裂するギロチンドロップ。ゆきえのウエストくらいあるかも知れないコングの太股が豪快の喉元を抉ると、ゆきえは両手で喉元を押さえてリング上を藻掻き苦しんでいる。
両足をバタバタさせて痛がっているゆきえに、コングはリング下から長机を持ち込んでいくと、コーナー近くに置きだした。
そして痛がるゆきえの髪を掴んで起こしていくと、今度はダブルアームスープレックスの体勢になるが、観客席からはフェイスバスターと予想して大歓声が起きていく。
軽々と持ち上げていくコング。垂直状態になると、重力からゆきえのバストが飛び出しそうになるが補強されたビキニが守っていた。
しかしコングが前に叩き付けると、豪快なダブルアーム式フェイスバスターが炸裂した。
バシィィィィィ・・・
「んああぁぁぁぁぁ・・・・」
マットに顔面を叩き付けられて絶叫するゆきえ。コングが放すと両手で顔面を押さえて俯せ状態で痛がっていると、コングが髪を掴んで起こしていく。
グッタリしているゆきえを、今度は下を向かせると、高々とパワーボムの体勢に持ち込んでいくコング。
抵抗も出来ずにただ痛めつけられていくゆきえは、そのままコングが走り込む様にしてから、長机に豪快に叩き付けた。
バキィィィィ・・・
ゆきえの身体が長机に叩き付けられると、豪快に長机が折れていく。
叩き付けられたゆきえは半失神状態でグッタリとしていると、コングは髪を掴んで起こしてコーナー近くに連れ出した。
そしてゆきえをボディスラムでマットに叩き付けると、コングがセカンドロープに登っていく。
セカンドロープ上で観客に向かってアピールするコング。
そしてマットに倒れ込んでいるゆきえに豪快なボディプレスを仕掛けた。
バッシーン・・・
小柄なゆきえの身体が豪快に押し潰されるシーンに、観客席からは歓声が上がっていく。
ヒクヒクと小刻みに身体を痙攣させている様にも見えるゆきえの身体。
しかしコングは容赦せずに、ゆきえの身体を蹴っては仰向けにしていくと、今度は跨いでからアピールすると、ゆきえのお腹に強烈なヒップドロップを落とした。
ドスッ・・
「ほっ・・ほげぇぇぇぇぇ・・・・」
お腹への強烈なヒップドロップに、ゆきえは目を見開くようにして、また口からは吐瀉物を撒き散らした。
失神寸前と言う感じのゆきえ。自ら吐き出した反吐で顔を汚していると、コングがリングサイドからペットボトルを持ってきて洗い流していく。
顔に水をかけられて意識を取り戻していくゆきえ。しかし身体へのダメージは消える事もなく、立ち上がれずに苦しい展開。
グイッ・・
そのゆきえの髪を掴んで起こすと、コングは片手を挙げてアピールした。
すると、グッタリしているゆきえを子供のオシッコポーズの様に抱え上げると、勢いよく膝を突きだしてゆきえの恥骨にアトミックドロップの様に叩き付ける、プッシークラッシャーを炸裂させた。
ゴキィィィィ・・・
「ひぎぃぃぃぃぃぃぃぃ・・・・」
容赦なく膝に叩き付けられる股間。恥骨が粉砕されたかと思うほどの衝撃にゆきえは絶叫した。
同時に、激しい衝撃を受けて股間から異臭を放つ液体を撒き散らすゆきえ。そう、あまりの衝撃に失禁してしまったのだ。
コングはゆきえを放さずに、更に抱えあげていく。
「や・・や・・やめ・・・て・・・」
プッシークラッシャーの破壊力に怯えるゆきえ。
しかしコングは容赦しない。怯えるゆきえを抱え上げると、一気にプッシークラッシャーを炸裂させた。
ゴキィィィィ・・・・・
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
2発目のプッシークラッシャーにゆきえが絶叫した。
コングが放すと、ゆきえは股間を両手で押さえたままグッタリとマットに倒れ込んだ。
あまりの衝撃に泣き出しているが、コングが許すはずもなかった。
「い、いや・・・やめて・・・ぎ、ギブ・・・ギブアップ・・・」
泣きながらギブアップを口にして試合を止めるようにと哀願するゆきえ。
しかしコングは髪を掴んで起こしていくと、ビキニに手を掛けていく。
『いいぞぉぉぉぉ・・・脱がせぇぇぇぇ・・・コングっ!』
観客席からの期待する声に押されるように、コングはゆきえのビキニを剥ぎ取っていくと、87pEカップの見事なバストが露わになっていく。
そのゆきえをロープ際に連れ出すと、トップロープとセカンドロープに絡めるようにして磔状態にしていくコング。当然ながらファンサービスも忘れずに、ゆきえを観客席側に向けての磔。
観客席からは多くの視線がゆきえのバストに向けられていくと、コングがショーツにも手を掛けていく。
「し、下は止めて・・・お、お願い・・・」
泣きながら哀願するゆきえ。
しかしコングが笑みを浮かべると、ゆっくりとショーツを掴んで脱がしていく・・・。
「いやあぁぁぁぁ・・・やめてぇぇぇぇぇ・・・いやあぁぁぁぁぁぁ・・・」
ゆきえが泣き叫ぶ中、コングがショーツを剥ぎ取っていくと、全裸になって泣き叫ぶゆきえ。
剥ぎ取ったビキニは観客席に投げ込んでいくコングは、エプロンサイドに出てからアピールする様に拳を振り回すと、動く事の出来ないゆきえのバスト、お腹などにパンチを叩き込んでいく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
「ああんっ・・・いやあっ・・・あうっ・・ぐふっ・・・」
まるでサンドバック状態のゆきえ。
抵抗も出来ずに失神寸前に追い込まれていくと、コングがロープからゆきえを解放すると、リング中央に振って倒していく。
全裸のゆきえはグッタリと仰向け状態で倒れていると、コングがロープに走って飛び上がった。
バッシーン・・・
そう、倒れているゆきえに強烈なヒップドロップを叩き込んだのだった。
お腹を潰されて胃液の様な物を吐き出したゆきえ。そのまま失神してしまうと、全裸のままリングに横たわっているゆきえ。
コングは観客にアピールする様にガッツポーズをすると、ゆきえの顔面を踏みつけて勝利をアピールするのであった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると観客席からは大歓声が送られていくリング上。
『ただ今の試合、レフリーストップでアフリカンコングの勝利となりました!』
リングアナのコールに、コングはアピールしながらリングを後にするのであった・・・。
そして負けた・・・生け贄になったゆきえはリングドクターが応急処置をすると、担架に乗せられて医務室に運ばれていくのであった・・・。



第14試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、地下プロレス2戦目の女子アナ田仲みな実。今夜は特別試合と言う事で格闘技戦に挑戦と言う事で、手にはオープンフィンガーグローブを着けてのリングイン。しかしデビュー戦もあまり良い所がなかったみな実だけに、今夜の試合も相当苦しい試合が予想された。
白いスポーツビキニに白いリングシューズのみな実は、緊張しながらも観客席に頭を下げると、いつものブリッコ的な表情と違い真剣な表情でコーナーに寄りかかっていた。
そのみな実の対戦相手としてリングインするのは、ビーチバレーの麻尾美和。ビーチの妖精と言われ続けて競技では成績が上がらず、またも地下プロレスのリングに上がる事となった美和。今夜は女子アナとの格闘技戦と言う事で、秒殺すら狙っている様子の美和は、黒いスポーツビキニに素足と言うスタイルでリングインしてコーナーに進んでいった。
反対コーナーの美和の姿に、みな実はアスリートとの対戦と言う事で緊張を隠せない。
対して美和は小柄なみな実の姿に余裕すら見えるが、どう倒すか考えている様子。
そのリング上に早くもリングアナがコールを始めていくと、盛り上がる観客席。
『特別ルール格闘技戦・・・3分3ラウンド。KO、ギブアップ、レフリーストップ、ドクターストップのみの決着となります。』
ルールが発表されると大歓声に包まれるリング上。
『青コーナー〜・・・身長153p、女子アナ〜・・・田仲みな実〜っ!』
コールを受けて頭を下げていくみな実。いつもの笑顔でなく緊張した様子のみな実。
『赤コーナー〜・・・身長172p、上から83、62、86・・・ビーチの妖精〜麻尾美和〜っ!』
コールを受けて片手を挙げてアピールする美和。
コールが終わるとリング中央でレフリーがルールの説明などをすると、身長差のあるみな実と美和が睨み合っていく。
意外と負けず嫌いのみな実だけに、今夜は勝利が出来たらと思っているのか、打撃対策と関節技を練習してきた様子。
対して、美和は打撃技を磨いてきた様で、みな実の顔を殴りつけてKOしようと考えている様子。
「今夜はKOさせてもらうわね、田仲さん・・・」
美和がリング中央で呟いた。
「簡単には負けないから・・・」
みな実も返すと、美和の表情が険しくなったが、レフリーが各々のコーナーに別けていく。
コーナーで口にマウスピースを入れて試合の準備が終わると、ここで第1ラウンドの開始のゴングが打ち鳴らされた。
『カァーン!』
ゴングと同時にコーナーから飛び出すみな実と美和。
ガードを固めているみな実に、美和は距離を計りながら軽くジャブを放っていく。
まだ当たる距離ではないものの、美和のジャブはみな実にプレッシャーを与えていた。
みな実がガードを固めていると、美和が距離を詰めてガードの上からパンチを叩き込んでいく。
バシッ・・バシッ・・
ガードの上から殴られて、足を使ってリング上を動き回るみな実。
そのみな実を追いかけていく美和は、今度はローキックを放った。
バシッ・・
足を蹴られて痛がるみな実。その瞬間に観客席が盛り上がる。
堪らずガードを固めて組み付こうとするみな実を、美和が押し返してから前蹴りを放っていく。
ドスッ・・
蹴りを受けてフラつくみな実。体格差もあり序盤から苦しい展開。
更に前に出る美和にみな実がタックルを仕掛けると、美和が踏ん張って逆に背中にハンマーパンチを叩き込む。
バシッ・・バシッ・・
音を立てて炸裂するハンマーパンチにみな実の表情が苦痛に歪んだ。
必死に組み付くみな実。しかし倒すなど次の展開に持ち込めないと、美和が膝蹴りをしたから叩き込む。
ドスッ・・
「うっ・・」
膝蹴りを受けて座り込む様にダウンするみな実。バストに受けた衝撃に苦悶の表情でダウンするみな実に、美和は髪を掴んで無理矢理立たせていくと、そのままロープ際に押し込む。
嫌がるみな実のお腹に、容赦ないボディーブローを叩き込んでいく美和。
ドスッ・・ドスッ・・ドスッ・・
「うっ・・・うううっ・・・」
口からマウスピースを吐き出しそうになりながら悶えるみな実。
身体をくの字にして苦しんでいると、美和は狙いを定めてアッパーを放った。
バシィィィィ・・・
アッパーを受けて口から豪快にマウスピースを吐き出すみな実。涎が糸を引くようにマットに飛んでいくマウスピース。
同時にみな実の身体もマットに崩れ落ちると、俯せ状態でダウンしたみな実にバックマウントから髪を掴んで上を向かせる美和。
苦悶の表情を浮かべるみな実の表情に、観客席から歓声が送られていくのと同時に、美和に対してはブーイングすら起きていく会場内。
ブーイングに戸惑いの表情を浮かべるも、髪を放してからバックマウントからの激しいパンチをみな実の後頭部などへ叩き込んでいく美和。
バシッ、バシッ、バシッ・・・バシッ・・バシッ・・
殴られて両手で頭を押さえるようにして耐えるみな実。逃れる事も出来ずにただ両足をバタつかせたりして痛がるだけだった。
一方的な試合展開になってきたが、ここで1ラウンド目の3分が過ぎようとしていた・・・。
『カァーン!』
まさにゴングに救われた形のみな実。1ラウンド終了の合図のゴングにレフリーが美和を止めていくと、みな実はフラつきながら立ち上がってコーナーに戻っていくのであった。
コーナーでは黒服が椅子を用意して、またペットボトルを飲ませてみな実のスタミナやダメージの回復を図っていくと、反対コーナーでは美和は椅子に座らずに寄りかかりながらみな実を睨み付けている。
呼吸を整えようと必死なみな実。しかし初の格闘技戦で3分は持ったと言う事で、観客からは歓声が送られている。
そしてインターバルの1分が過ぎると、2ラウンド目が始まろうとしていた・・・。
『カァーン!』
そして第2ラウンドが開始されると、ガードを固めてゆっくりコーナーから出て行くみな実。
対して美和は素早く距離を詰めると、軽くジャブを放っていく。
バシッ・・
軽くヒットするジャブにガードを固めるみな実。
更に美和が左右のパンチを叩き込むと、ガードで必死なみな実。
そのみな実を押し込む様にロープ際へ押し出す美和が、膝蹴りを連打していく。
ドスッ・・ドスッ・・
膝蹴りもガードしようとするみな実。しかしガードする腕にもダメージを受けていた。
膝蹴りのガードで顔がノーガードになると、美和が待ってましたとばかりに顔面へパンチを叩き込んでいく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
激しいパンチの連打に嫌がるみな実。逃げようと動いていくと、コーナーに追い詰められて殴られていく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
時折みな実も殴り返すも、体格差からも苦しい展開。顔面へのパンチが何発もヒットしていくと、みな実の頬などが腫れていく。
必死に殴り返すみな実のパンチも、美和の顔面を捉えた。
バシッ・・
パンチが当たるとみな実も必死に殴りつけていく。
更に膝蹴りも出すと、美和の太股に当たって苦悶の表情を浮かべる美和。
しかしコーナーに押しつけてから顔面へ激しいパンチを連打すると、みな実の鼻から激しく出血した。
みな実の白いスポーツビキニも赤く染まっていく中、美和が痛めつけるように殴りつけていく。
バシッ・・バシッ・・
殴られないようにとタックル気味に組み付きにいくみな実。
しかし美和がコーナーに押しつけてエルボーを側頭部に叩き込むと、みな実のガードが下がっていく。
バシッ・・
更に殴りつけると、血飛沫をあげてフラフラになるみな実。
激しい出血にレフリーも試合を止めるか迷っている中、第2ラウンド終了のゴングが鳴らされた。
『カァーン!』
ゴングの音に美和が離れると、みな実もフラつきながら自分のコーナーに戻っていく。
黒服などに止血されて、また飛び散った鼻血を拭いてもらうみな実。呼吸も荒く殴られたダメージから苦しい表情を浮かべている。
対して美和は余裕も感じられるが、意外に粘るみな実を倒そうと焦りの色も見えている。
そして最終ラウンドのゴングが鳴らされていく。
『カァーン!』
赤く染まった白スポーツビキニ姿でコーナーを出るみな実。
対して黒スポーツビキニでコーナーを出ると、素早く距離を詰めてジャブからローキックと打撃で前に出る美和。
バシッ・・バシィィィ・・・
パンチとローキックの連打でフラつくみな実。しかし顔面のガードは固めていて、足にダメージを受けるがダウンは免れている。
更に美和が距離を詰めるとボディへパンチを入れると、身体をくの字にして苦しむみな実。殴り返すもお腹への衝撃に動きが鈍っていく。
ガードの下がるみな実の顔面へハイキックを放つ美和。
バッシーン・・・
ハイキックが炸裂して崩れ落ちる様にマットに倒れ込むみな実。
完全なダウンで試合が止められても普通な展開でありながら、試合が止められないと美和はグッタリするみな実のヒップへサッカーボールキックを叩き込んでいく。
バシィィィィ・・・
ヒップを蹴られて俯せになるみな実に、美和が踵の強烈なストンピングを叩き込んでいく。
堪らず仰向けになるみな実。美和は容赦ない顔面へのストンピングを叩き込むと、みな実は両足を激しくバタバタさせて藻掻き苦しんでいる。
そのみな実に覆い被さる様に乗りかかる美和。
そして肘を喉元に押しつけるギロチンチョークを仕掛けると、みな実の表情が苦痛に歪んだ。
激しく両足をバタバタさせて藻掻くみな実。
美和が体重を乗せる様に喉元を潰していくと、必死に美和の腕を返そうとするも、力の差は歴然で残酷な展開に観客席からもレフリーストップだろうと声が漏れだした。
『レフリー、試合を止めてやれよ!』
『田仲が可哀想だよ、もう試合を止めろ!』
地下プロレスには珍しく、試合を止めてやれと観客席からは声が飛ぶも、レフリーはみな実がギブアップしないからと試合は止めようとしない。
口から血塗れのマウスピースを吐き出しそうになるみな実。
涙目で耐えていたみな実だったが、女子アナとして喉を潰されたら表の世界でマズイからと、ここでタップしていく・・・。
『カンカンカンカン・・・』
レフリーがみな実のギブアップを確認してゴングを要請すると、ここで美和の勝利が決まった。
『勝者、麻尾美和っ!』
リングアナのコールに美和は技を解いていくと、グッタリとマットに仰向けになるみな実の顔面を踏みつけてポーズをとっていった。
鼻血を流したまま顔を踏みつけられていくみな実。悔しさで涙を流していると、ここでリングサイドから美和に何か挑発している者の姿が。
そう、今夜地下プロレスデビューしたばかりの川岸舞彩だった。アスリートが試合をすると言う事で、美和の試合を観ていたが試合後にみな実を痛めつけている姿に腹を立てての挑発だった。
「ちょっと、試合は終わったんだから顔から足を除けなさいよ!」
リングサイドでリング上の美和を挑発する舞彩。
「アンタに関係ないでしょ、それとも私と試合するって言うの!」
美和も表の競技ではパッとしない日々が続いているからと、リング下の舞彩を挑発した。
「いいわよ、次回大会で格闘技戦でもデスマッチでもいいから、私と勝負しましょう。アスリートって言ったって、関係ないわよ!」
舞彩のアピールに観客席が盛り上がると、ここで美和と舞彩の試合が決まっていくのであった。
リングドクターがみな実の応急処置をする中、黒服が美和と舞彩を離して控え室に戻していくのであった。



第15試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、モデルから女優などを経て、現在はCMなどで活躍する高柿麗子。スポーツ選手との結婚離婚を経て、芸能界で活躍する為に地下プロレスに参戦となった麗子。白いワンピース水着に白いリングシューズ姿でリングインすると、緊張した表情を浮かべながらもコーナーに進んでいった。
麗子の地下プロレスデビュー戦の相手としてリングインするのは、格闘技番組の司会も経験している長谷河京子。胸元の開いた黒いワンピース水着に黒いリングシューズ姿で、早くも観客席から歓声を受けながらのリングイン。公表されているサイズより大きく見えるバストが作り出す谷間にも視線が集まる中、ゆっくりとリングインする京子。麗子とは視線を合わせずにコーナーに進むと、観客席に向かって頭を下げていく。
『スレンダー系プロレスマッチ・・・青コーナー〜・・・今夜がデビュー戦、身長170p、上から81、58、84・・・高柿麗子〜っ!』
コールを受けて観客席に向かって頭を下げていく麗子。緊張を隠せないが、新たな仕事などの為にもリングでも活躍したいところ。
『赤コーナー〜・・・身長166p、上から80、55、82・・・長谷河京子〜っ!』
コールを受けると余裕すら感じられる京子。観客席に向かって頭を下げると、軽く身体を動かして試合開始に備えていた。
『カァーン!』
そして試合開始のゴングが打ち鳴らされると、コーナーから飛び出していく京子と麗子。
まずは距離を置いて相手の動きを見る展開から始まると、京子が踏み込んでローキックで牽制していく。
バシッ・・
軽くローキックが当たると嫌がるように距離を置く麗子。
更に京子が前に出ると、麗子がドロップキックで迎え撃った。
バッシーン・・・
麗子のドロップキックでダウンする京子は、素早く立ち上がっていく。
同時に麗子も立ち上がると、続けてドロップキックを放ってはダウンを奪った。
バッシーン・・・
倒れた京子を起こすと、今度はヘッドロックで締め上げると、京子がロープに振っていく。
ロープから勢いよく返ってきた麗子に、京子はお返しのドロップキックを叩き込んだ。
バッシーン・・・
「きゃあああぁぁぁ・・・」
強烈なドロップキックに堪らず悲鳴をあげてダウンする麗子。
その麗子の髪を掴んで起こしてから、ヘッドロックに捉える京子。麗子がロープに振りたいが京子が両足を拡げて踏ん張ってそれを許さない。
締め上げられて苦しそうな麗子。京子がヘッドロックを解いてから、一気に水平チョップを喉元に叩き込むと、ロープに押しつけてキチンシンクを叩き込んだ。
ドスッ・・
「うっ・・うううっ・・・」
ボディに膝を入れられて苦悶の表情を浮かべる麗子。
更に京子が麗子の両腕をトップロープに絡めると、ノーガードのボディへ膝蹴りを入れていく。
ドスッ・・
「ぐふっ・・うううっ・・・」
京子の膝蹴りが数発叩き込まれると、口から涎を垂れ流して苦しむ麗子。
動きが止まった麗子に、京子は太股を狙ってローキックを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
「痛いっ・・・」
堪らず悲鳴をあげる麗子。しかしロープに固定されて苦しい展開。
しかしレフリーが京子を止めていくと、麗子をロープから解放させていく。
『ファイト!』
そして試合が続行されていくと、距離を置く麗子に対して、京子が格闘技スタイルでガードを上げると、距離を詰めてローキックを放っていく。
バシッ・・バシッ・・
ローキックを受けて嫌がる麗子。打撃に対する対策をしていなかったのか、蹴りに対してはただ蹴りこまれる展開。
バシッ・・
ローキックが蹴りこまれていくと、少しずつ麗子の太股など内出血が目立ち始めた。
どす黒く脚が変色していくと、痛々しく見えて観客達も麗子がいつダウンするのかと注目し始める。
しかし麗子も必死にタックルを仕掛けると、京子に組み付いてロープ際まで押し込んでいった。
ロープ際まで押し込んでも、ここからの展開が組めない麗子。経験不足が可哀想だが、逆に京子はフロントヘッドロックに捉えていく。
締め上げられて苦しい麗子。
しかし麗子の手がロープを握っているからと、レフリーが京子を離した。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの指示で京子が離れて距離を取ると、麗子は水着を気にしながらも呼吸を整えていく。
『ファイト!』
レフリーの指示に前に出る麗子。
京子は前に出る麗子の脚へ容赦なくローキックを叩き込んでいく。
バシィィィ・・・
ローキックを受けながらも前に出る麗子。
蹴られる度に苦痛に歪む表情からも、必死さが伝わる展開。
前に出てくる麗子に、京子は左右の張り手を叩き込むと、麗子も意地になって張り手を返していく。
バッシーン・・・バッシーン・・・
お互いの意地が交錯するリング上。しかしローキックのダメージもあり麗子が苦しい展開になっていくと、京子が飛び込むようにボディに膝蹴りを叩き込んだ。
ドスッ・・
「ううっ・・うっ・・・」
ボディへの強烈な膝蹴りに苦悶の表情で座り込むようにダウンする麗子。
動きの止まった麗子に、京子は観客席を煽る様に頭上で両手で拍手すると、歓声に押されるように麗子の背中にサッカーボールキックを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
「あうっ・・」
背中に強烈な蹴りを受けて苦しい麗子。
更に京子はノーガードの顔面にもサッカーボールキックを叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
「ぐふっ・・・ううううっ・・」
顔面への強烈なサッカーボールキックを受けると、麗子は両手で顔面を押さえたままグッタリと倒れ込む。
呻き声みたいな悲鳴をあげて痛がる麗子。
京子は続けてストンピングを叩き込むと、麗子の両足を掴むと俯せのままリング中央に連れ出すと、両足をロックしてからSTFを仕掛けていく。
グイッ・・
「うっ・・い、痛い・・・」
麗子の口から悲鳴が漏れていく・・・。
「ギブ?ギブアップ?」
痛がる麗子にギブアップを迫る京子。
しかし耐えていく麗子。
「ノォォォォ・・・」
耐える麗子に、京子は技を解いてから素早くキャメルクラッチを仕掛けていく。
グイッ・・・
スレンダーな麗子の身体が反らされていくと、両足を激しくバタバタさせて痛がっていく。
顎を押さえられて悲鳴も上げられずに痛がっている麗子。
そして痛がる麗子から技を解いて立ち上がる京子。
歓声が上がる観客席にアピールすると、ロープに走って勢いをつけていくと、フラつきながら起きようとする麗子の顔面に、容赦ない勢いの乗ったドロップキックを叩き込んだ。
バッシーン・・・・
「きゃあああぁぁぁ・・・」
顔面を押さえながら転がるように痛がる麗子。
ロープ際で両手で顔面を押さえて痛がって動けない麗子に、京子はノーガードのボディにヒップドロップを落とすと、そのまま両手を両肩に押しつけてフォールする。
『ワン・・・ツー・・・スリィィィィ・・・・』
顔面へのドロップキック、そしてボディへのヒップドロップに返せない麗子。余裕のスリーカウントで京子の勝利が決まるのであった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、京子が立ち上がってレフリーに片手を挙げられていく。
『勝者、長谷河京子っ!』
呼吸を荒げながらも笑顔を浮かべる京子。
そして負けた麗子もフラつきながら立ち上がろうとすると、京子が手を差し出して起こしていくと、健闘を讃えて抱き合うのであった。



第16試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、グラビアアイドルの山木梓。赤いビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、31歳になってもグラビアアイドルとして活躍するボディを観客に披露していた。
歓声に包まれるリング上。そして梓も笑顔で観客にアピールすると、コーナーに進んでは寄りかかって対戦相手を待っている。
その梓の対戦相手が出てくると、観客席からは一段と大きな歓声に包まれていくリング上。そう豪快にリングインするのは、今大会でグラビアアイドルの河村ゆきえを強烈なパワーボムなどで全裸KOしたアフリカンコング。
その姿に梓は落ち着きを失うと、泣きそうな表情でリングサイドの黒服に哀願していく・・・。
「こ、こんな試合・・・や、やりたくないです、お願いだから止めてください・・・」
しかし黒服からは回答はなく、逆に観客席が盛り上がっていく。
更にリングアナが試合のコールを始めだした・・・。
『サクリファイスマッチ第10弾・・・青コーナー〜身長173p、体重105s・・・アフリカンコング〜っ!』
コールを受けて興奮する様にアピールするコング。今夜2人目の生け贄にゴングを要求しているが、梓のコールが終わっていないからと試合は始まらない・・・。
『赤コーナー〜・・・身長157p、上から82Dカップ、55、83・・・山木梓〜っ!』
コールを受けると足元を震わせながらコングを見つめる梓。
地下リングでは何度も残酷な試合を組まれてきたが、今夜は最強とも言える処刑人を前に失神KO確実な試合が組まれて、どうして良いのか迷う梓。
しかしゴングは無情にも打ち鳴らされたのであった・・・。
『カァーン!』
ゴングと同時に興奮状態のコングがコーナーから飛び出すと、反対コーナーで怯えている梓に飛びかかる。
しかし梓が咄嗟に避けると、コングが赤コーナーに激突して自爆した。
バッシーン・・・
「ウガァァァァァ・・・・ガッデーム・・・」
自爆して怒り出すコング。
怒るコングに何も出来ずにリング上で怯える梓・・・。
「えっ・・・あっ・・・」
コングが振り返ると、棒立ち状態の梓に突進して強烈なラリアットを叩き込んだ。
バキィィィィィ・・・
「きゃああああぁぁぁ・・・」
早くも梓の悲鳴がリング上に響き渡ると、豪快にマットに転がっていく梓の身体。
強烈な衝撃に立ち上がれずに両手で喉元を押さえていると、コングが髪の毛を鷲掴みにして起こした。
そのままコーナーに押し込むと、両腕をトップロープに絡ませる様にしてから、ノーガードのお腹に軽くパンチを入れていくコング。
バシッ・・バシッ・・
「うっ・・うぐっ・・」
ビキニなので生腹にパンチを受けるシーンに観客が喜ぶ中、梓は苦悶の表情で苦しんでいる。
更にコーナーから離すと、近くのトップロープに顔面を押しつけて、強引に擦りつけていくコング。
ギュ・・ギュギュ・・
「いやあああぁぁぁぁぁ・・・・い、痛いぃぃぃぃ・・・」
ロープに顔面を押しつけられて、摩擦でのダメージに絶叫する梓。
そしてコーナーポストに顔面を何度も叩き付けられていく梓。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
「あんっ・・・ああっ・・・あうっ・・・」
コーナーポストへ何度も顔面を叩き付けられてフラフラ状態の梓は、座り込む様にダウンしていく。
その梓の背中にストンピングを入れてから、コングは髪の毛を鷲掴みにして無理矢理立たせると、泣きそうな表情を浮かべる梓をコーナーに寄りかからせた。
そして距離を置いてから走り込むと、コーナーと自らの巨体でのサンドウィッチプレスで梓のボディを圧殺した。
バシィィィィィィ・・・
小柄な梓のボディが押し潰されると、そのまま崩れ落ちる様に梓は倒れ込む。
しかし試合が終わる訳ではなく、梓を仰向けに倒していくと、コングはセカンドロープに上がっていく。
そして動けない梓にフライングボディプレスで圧殺した。
バシィィィィィ・・・
47sと公表されている梓のボディが、100s以上の圧力に押し潰されていくシーンに観客席が盛り上がった。
意識を朦朧とさせている梓に、コングはサッカーボールキックからリング下に転がすように突き落としていくと、梓は蹴られるままにリング下に転落した。
リング下でグッタリする梓に、コングはゆっくりとリング下に降りてから髪を掴んで起こしていく。
赤ビキニ姿でグッタリする梓。もう抵抗する力も残っていないのか虚ろな目をしていると、コングが梓を逆さにする様にしてから、セカンドロープとサードロープを使って場外に吊し上げるように逆さにしていく。
両手をダラリとさせて可哀想な梓。逆さ吊り状態でグッタリとしていると、コングはボクシングの様に構えると、梓のお腹に容赦ない左右のパンチを入れていく。
ドスッ・・ドスッ・・ドスッ・・
「ウゲッ・・ふぐうっ・・・うううっ・・・」
お腹を殴られる度に梓の可愛らしい表情が苦痛に歪む。
歓声に押されるようにコングのパンチが威力を増していくと、梓の口からは涎が流れ落ちた。
更にコングが踏み込んでパンチを叩き込む。
ドスッ・・
「うっ・・・ほげえっ!」
コングの一撃に堪らず反吐を口から噴きだした梓。
両手をダラリとさせて可哀想な状態の梓に、コングはリングサイト゛からペットボトルを手にして顔を洗い流すと、リングサイドの長机をリング上に入れていく。
そして梓をロープから解放すると、そのままリング上に戻していくと、遂に必殺技の予告をするコング。
その瞬間に観客席からは大歓声が起きていくが、梓はリング上でグッタリしたままだった。
「や・・や・・め・・・て・・・・」
譫言の様に呟く梓。
しかしコングが起こしていくと、余裕を持って子供にオシッコをさせる様に抱え上げていく。
赤ビキニ姿の梓が抱え上げられると、数々のアイドルも喰らったプッシークラッシャーへの期待が高まるリング上。
コングは興奮する観客に向かって、梓がグッタリと抱え上げられているシーンを見せつけていく。
そして高々と上げると、アトミックドロップではなく膝に角度をつけて股間に叩き付ける、必殺技のプッシークラッシャーを炸裂させた。
ゴキィィィィィ・・・
「ひぎいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ・・・・・・」
女性の大事な部分に容赦なく叩き付けられるコングの膝。自らの体重も乗り恥骨粉砕と言う様な感覚に梓が絶叫する。
体験した事もない様な衝撃を受けて、赤いビキニショーツから勢いよく異臭を放つ液体が溢れる。
31歳のグラビアアイドルの失禁シーンに歓声が起きていく会場内。
『梓ちゃ〜ん最高っ!』『アズのマ○コ壊しちゃえ!』
歓声が響き渡る中、グッタリとする梓をまたも抱え上げるコング。
「や・・や・・・め・・・て・・・・こ、壊れちゃう・・・大事な・・ところが・・・」
プッシークラッシャーの威力に、2回続けてではとばかりに哀願する梓。
しかしコングがニヤリと笑みを浮かべると、またも高々と上げていく。
「やめてぇぇぇぇぇ・・・・」
梓が泣き声に近い叫びをあげる中、コングが2発目の炸裂していく・・・。
ゴキィィィィィ・・・・・
「ひぃぃぃぃぃぃぃ・・・・・」
絶叫していく梓。激しい股間への衝撃の連続に失神寸前の梓。
体内に残された尿が全て出たのかと言う程、またも股間から溢れる液体・・・。
コングが放すと梓はマットにグッタリとしていると、レフリーも試合を止めないからとコングは長机を設置すると、抵抗もできない梓をパワーボムの体勢に持ち込んだ。
逆さにされて抵抗できない梓。観客席からも失神寸前の梓への机へのパワーボムに心配する声も出ているが、多くの観客は残酷シーンを期待して歓声をあげている。
一気に持ち上げて、そして長机に梓を叩き付けるコング。
バッシーン・・・
「いやあああぁぁぁ・・・・あん・・・」
長机に豪快に叩き付けられて失神状態の梓。
机は壊れなかったが、梓の身体へのダメージが心配されるコングの攻撃。
河村ゆきえ戦では壊せたからと、コングが納得のいかない表情を浮かべると、もう一発パワーボムで机に叩き付けるコング。
バキィィィィィ・・・
大きな音と共に、長机が真っ二つにされると同時に、梓もグッタリと壊れた机で失神している。
そのグッタリしている梓を机から離していくと、コングがビキニに手を掛けた。
『いいぞぉぉぉぉ・・・脱がせぇぇぇぇ・・・』
観客席の歓声に、コングはオッケーとばかりに合図すると、一気に梓のビキニを剥ぎ取った。
トップレスになる梓は、見事なDカップバストが露わになると観客席からの視線を集めた。
剥ぎ取ったブラジャーを観客席に投げ込むと、今度は失禁して濡れているショーツを剥ぎ取っていくと、そのショーツも観客席に投げ込んでいくコング。異臭がするのも構わず観客達が手にしては匂いを嗅いでいる。
白いリングシューズだけの梓。もう失神状態だからと、コングはトドメとばかりに豪快にネックハンキングツリーで吊し上げていく。
刈り込まれたアンダーヘアー、そして形の良い乳房を露わにしながら吊し上げれていく梓。
ここであまりに残酷だからとレフリーが試合終了のゴングを要請した・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、ここで梓にとっての地獄の時間が終わりを告げるのであった。
『勝者、アフリカンコングっ!』
リングアナのコールに梓をマットに落としてから、仰向けでグッタリする梓の顔面を踏みつけてポーズをとるコング。
梓は全裸で、アンダーヘアーも露わにして意識を失っている。
リングドクターが応急処置をしていくと、コングはガッツポーズでリングを後にするのであった・・・・。



第17試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、女子アナでも人気の2人が同時にリングインしてきた。
1人は小河彩佳。かつてはストロングスタイルのプロレス団体を放送していたテレビ局の人気女子アナで、1人は格闘技番組などのレポーターなどの経験や、最近ではお笑い芸人との関係で話題の青樹裕子。
この2人の登場に会場内が盛り上がっていくと、更にセコンドとして地下プロレスデビュー済みの加東真輝子が彩佳に、そして同じ局アナの手水麻衣が裕子のセコンドとして登場した。
華やかさを売りにしている女子アナだったが、近年テレビ局も予算削減などの煽りから、直接女子アナ達にも給料が減らされたりしていたところに、あるルートより美貌を使った良い商売があると言われ、地下プロレス参戦となっていた・・・。
当然ながらプロレスの経験などもない女子アナ達。喧嘩スタイルに近い格闘技戦が提案され、相手も同じ様な相手と言う事と、破格のファイトマネーが提示されてのオファーであった。
両者とも白い競泳水着に白いリングシューズ、そして手には裕子側の提案で格闘技戦と言う事で、オープンフィンガーグローブが着けられていく。
裕子は過去に格闘技大会のレポーターなどの経験もあり、プロレスよりも格闘技戦を希望するのは自然の流れか。
対して彩佳は、格闘技歴などある訳もなく、裕子側の要求を呑むもどういう闘いをすれば良いのかと、戸惑いの表情を浮かべている。
しかしセコンドの真輝子が彩佳にアドバイス的に何かを話し込んでいると、反対コーナーでは麻衣に裕子が何かを話していた。
『女子アナ特別試合を行います・・・オープンフィンガーグローブを着けているので、顔面などへの打撃は認められます・・・、また凶器攻撃・反則攻撃は即反則負けとなります・・・、ダウンした相手に対しての攻撃も認められていますが、危険と判断がされた場合はレフリーが止める事があります・・・、そしてセコンドからのタオル投入、これもこの試合は特別に認められています。1ラウンド3分の3ラウンドで判定決着はなしとします・・・』
リングアナのルール説明を聞きながらも、過激な試合が予想されるリング上では、彩佳は落ち着きがない様に見えて、裕子は逆に落ち着いた様子で水着などを直している。
『青コーナー〜・・・身長168p、27歳・・・小河彩佳〜っ!』
コールを受けて一礼していく彩佳。観客席からの大きな歓声に驚きを隠せない。
『赤コーナー〜・・・身長173p、29歳・・・青樹裕子〜っ!』
そしてコールを受けて片手を挙げて応える裕子。彩佳を威嚇してか、コーナーに軽く左右のジャブを放っていく。
コールが終わると、彩佳と裕子はコーナーでセコンドからマウスピースを口に入れてもらうと、第1ラウンドのゴングを待っていた・・・。
人気女子アナの白い競泳水着姿に観客達は興奮する中、遂に試合開始のゴングが打ち鳴らされた・・・。
『第1ラウンド・・・カァーン!』
遂に女子アナ同士の格闘技戦のゴングが打ち鳴らされると、まずは裕子が前に出た。
彩佳はガードを固めると、裕子との距離を置いて様子を見ようと回り出す。
裕子もガードを固めて距離を詰めようとすると、彩佳が上手く距離を置くようにリング内を回り出した。
捕まえようと前に出る裕子が、軽くジャブを放ちながら距離を詰めていくと、彩佳が慣れない動きながらもローキックを放った。
バシッ・・
軽くローキックが決まると、裕子も踏み込んでパンチを放つ。
バシッ・・
裕子のパンチが顎を捉えると、軽いパンチながらも動揺する彩佳。続けて左右のジャブを放つ裕子に、彩佳は嫌がるように前蹴りを放った。リングサイドではセコンドの真輝子が必死に声を掛けていくと、彩佳は距離を置こうと回り出す。
軽くジャブを放ちながら距離を置こうとする彩佳。裕子は前に出るとローキックなど放つも、まだ動きが固く空振りに終わっていく。
早くも試合時間が2分が過ぎていくと、裕子が仕掛けた。
一気に距離を詰めていくと、ガードを固めた彩佳のボディにパンチを叩き込むと、堪らず身体をくの字にする彩佳を首相撲の体勢に持ち込んだ。
これにはセコンドの真輝子が叫ぶが、彩佳が逃げる事が出来ずに裕子が膝蹴りを仕掛けるも、彩佳が上手く組み付いて押し込んだ。
ロープ際で縺れる裕子と彩佳。彩佳が揺さぶるようにして倒すと、グラウンド状態に持ち込まれていく展開に。
彩佳がサイドポジジョンを押さえた感じの体勢だったが、裕子が下から顔へパンチを放つ。
バシッ・・
顔を殴られて嫌がる様子の彩佳。
怯んだ隙に、裕子が両足を使って三角絞めを仕掛けると、観客席からは歓声が起きていく。
腕をキャッチされて締め上げられる彩佳は、苦しさから苦悶の表情を浮かべるもギブアップせずに耐えていくが、裕子は狙っていたのか自信を持って締め上げていく。
レフリーも彩佳が耐えられるか見ているが、裕子も慣れない事だけに完全に締め上げる事が出来ずに失神に追い込まれる事はない彩佳。
『カァーン!』
ここで第1ラウンドの終了のゴングが鳴らされると、裕子は技を解いて立ち上がった。
彩佳は締め上げられた事に驚きの表情を浮かべながらコーナーに戻ると、真輝子にペットボトルを手渡されてマウスピースを吐き出すと、うがいをしてから水を少し口にして飲み込んだ。
裕子も麻衣にマウスピースを渡すと、ペットボトルの水を少し飲んでスタミナ回復を図っていく。
まずは互角と言う感じの試合展開。第2ラウンドでどう試合が動くのか・・・。
『第2ラウンド・・・カァーン!』
そして第2ラウンドのゴングが鳴らされると、彩佳と裕子はマウスピースを口に立ち上がっていく。
今度は彩佳が前に出ると、小刻みのジャブで距離を詰めていこうとした。
これには裕子も受けて立つ形で、ローキックを放つと彩佳の太股を捉えた。
バシィィィ・・・
ローキックを受けて一瞬表情が歪んだ彩佳。
更にローキックを放つ裕子。
バシィィィ・・・
蹴られた彩佳も裕子を蹴り返すと、裕子が蹴り返していく。
バシィィィ・・・
更にミドルキックを放つ裕子は、彩佳の脇腹に強烈な打撃を与えた。
ドスッ・・・
「うっ・・・」
脇腹を蹴られて苦悶の表情を浮かべる彩佳に、裕子が距離を詰めて顔面へパンチを叩き込む。
バシッ、バシッ、バシッ・・・
素早く三発のパンチが決まると、嫌がるようにガードを固めて距離を置こうとする彩佳。
更にガードの空いたお腹に踏み込んでボディパンチを叩き込む裕子。
バシッ・・
「あうっ・・」
マウスピースを吐き出しそうになる彩佳。殴られた事もないお腹への打撃に、恐怖心すら抱きだしている。
お腹を殴られても、顔を殴られる方が怖い彩佳はガードを固めると、裕子はそのまま前に出てロープ際まで押し込んだ。
彩佳もパンチを出すと裕子の顔面を捉えるが、裕子は殴られても殴り返した。
バシッ・・
顔を殴られてフラつく彩佳に、裕子が激しい顔面パンチを連打していく。
バシッ、バシッ、バシッ・・・
ロープに押し込まれて顔を殴られて苦しい彩佳。
膝を出したり抵抗するも、裕子の激しいパンチの連打が顔面を襲うと、鼻から出血していく彩佳。
鼻血を噴き出していく彩佳は、次第に白い競泳水着も赤く染め出していく。
裕子の顔面を狙って殴り返す彩佳に、裕子が激しく顔面パンチで襲っていく。
バシッ・・バシッ・・・バシッ、バシッ・・・
殴られながらも抵抗していく彩佳。裕子も殴られてフラつくもローキックなども織り交ぜて攻めていく。
鼻血が激しくなってくると、彩佳は呼吸が辛くなり口を開き出す。
緊張と痛さ、そして呼吸の苦しさからもスタミナが切れかかっている彩佳は、手数が明らかに減っていくと、裕子に殴られるシーンが多くなっていく・・・。
堪らずコーナーに押し込まれていく彩佳。裕子は鼻を狙ってパンチを放つと、彩佳も腕を振り回すように殴り返すも、裕子に有効打は当てられない。
逆に裕子が飛び込むようにして膝蹴りをボディに叩き込む。
ドスッ・・
「ううっ・・ううっ・・・」
目を見開くようにして苦しむ彩佳。ボディへの強烈な膝蹴りに両手を膝蹴りの決まった部分に当てたまま動きが止まると、裕子は躊躇せず顔面へパンチを叩き込んでいく。
バシッ、バシッ、バシッ・・・
血飛沫が舞う残酷な展開の中、セコンドの真輝子もタオルを投げるか迷う中、彩佳がサンドバック状態でコーナーで攻められていく。
堪らず座り込む様にダウンする彩佳。しかし地下プロレスなのでダウンで止められる事もなく、裕子が髪を掴んで顔面への膝蹴りを狙うと、ここでゴングが打ち鳴らされた・・・。
『カァーン!』
第2ラウンド終了のゴングの音に救われた彩佳。そしてKO寸前に追い込んだ裕子は惜しいとばかりにコーナーに戻っていく。
「ちょっと可哀想だけど、地下プロレスってやるかやられるからしいから、小河さんには悪いけど倒すわね・・・」
コーナーで裕子が麻衣に囁く。
逆に彩佳はコーナーで真輝子にタオルで血を拭いて貰うと、涙目になりながらも呼吸を整えていく。
「た、タオルは投げないで・・・まだ負けた訳じゃないから・・・。でもこんな事をするとは・・・思わなかった・・・」
意外にも彩佳は勝負を捨てていないのか、第3ラウンドで勝負を賭けるのか・・・。
しかし彩佳は白い水着も赤く染めて、観客席からも裕子のKOシーンを期待する声も出ている。
そして第3ラウンドが始まろうとしていた・・・。
『第3ラウンド・・・カァーン!』
マウスピースを口に入れて前に出る裕子。相手を出血させているから余裕すら感じられる表情。
対して流血させられて苦しい彩佳は、ガードを固めて距離を置いていこうとしている。
積極的に前に出て行く裕子に、彩佳はリング内を回るように距離を置こうとすると、裕子がタックルを仕掛ける。
意外なタックルに彩佳は軽くジャブを合わせると、裕子は組み付けずにガードを固めた。
逆にローキックを放つ彩佳。
バシッ・・
軽くローキックが当たると、続けて彩佳がローキックを放つ。
バシィィィ・・・
膝に続けてローキックを受けて嫌がる裕子。
しかしタックルを仕掛けると彩佳がフロントスリーパーの様にキャッチしていく。
裕子の首を極めようとする彩佳に、裕子は逃れようと脇腹などへ激しくパンチを叩き込んで抵抗した。
バシッ・・バシッ・・
首に腕は回していても、経験不足から極められずに脇腹を殴られて苦しい彩佳。
そのまま彩佳が倒れ込む様にDDT気味にマットに裕子をょ叩き付けると、これには裕子の動きが止まった。
マットに倒されると、俯せで動きの止まる裕子に、彩佳がグラウンド状態からバックを奪ってチョークスリーパーを仕掛ける。
彩佳の腕が喉元に滑り込むと、裕子も焦るように彩佳の腕を掴んだ。
しかし彩佳がチョークスリーパーを極めていくと、裕子が両足をバタバタさせて苦しんでいる。
レフリーが裕子にギブアップの確認をするも、裕子はまだ完全ではないとばかりにギブアップを拒否した。
リングサイドからは真輝子が彩佳に叫んでいると、反対コーナーからも麻衣が裕子に声を掛けた。
苦しい裕子が藻掻くと、偶然にも裕子の後頭部が彩佳の顔面を直撃した。止まっていた鼻血が噴き出すと同時に、激痛に力が抜けた瞬間に裕子が転がるように逃れた。
彩佳が顔面を押さえて立ち上がろうとすると、裕子が立ち上がって顔面へサッカーボールキックを叩き込む。
バシィィィィ・・・
顔面への蹴りにダウン寸前の彩佳は、そのまま蹴り足に組み付いていくと、裕子がバランスを崩してグラウンド状態の展開へ。
彩佳が馬乗り状態を狙おうとすると、下から三角絞めを狙う裕子。
嫌がるように離れようとする彩佳に、裕子も深追いせずに離れると、彩佳が立ち上がっていく。
裕子も彩佳の動きを警戒しながら立ち上がると、試合の残り時間が1分となっていた・・・。
鼻血を激しく流している彩佳が構えるも、スタミナが切れたのか苦しそうな表情を浮かべている。
対して裕子はスタミナはまだ大丈夫な様子で、逆に前ジャブを放ちながら出て行く。
前蹴りで抵抗する彩佳に、裕子が踏み込んでラリアット気味のフックを側頭部に叩き付けると、彩佳がダウン寸前でロープに寄りかかった。
更に距離を詰めてお腹を殴りつけていく裕子。
更に嫌がる彩佳にアッパーを叩き込む裕子。彩佳の顎を拳が捉えると、豪快にマウスピースが宙を舞った。
血飛沫と一緒に宙を舞うマウスピース。涎と血が混じり合った液体が糸を引いている中、虚ろな目の彩佳は崩れ落ちる寸前に追い込まれている・・・。
裕子はそのままコーナーに彩佳を押し込むと、顔面狙いのパンチを連打していく。
彩佳の抵抗が少なくなると、もうコーナーでのサンドバック状態になって激しい出血で残酷な展開になっていくリング上。
裕子もKO狙いで必死に殴りつけていくと、レフリーも一方的な展開にゴングを要請するか迷っていると、ここで試合終了のゴングが鳴らされた・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングの音に裕子は自分が勝ったと思い笑顔を浮かべる。
対して彩佳はゴングの音にコーナーに座り込むように倒れ込むと、セコンドの真輝子がタオルを持って近づいた。
『ただ今の試合、3ラウンド終了時点でKO、ギブアップなどなかった為に引き分けとなりました!』
このコールに納得のいかない様子の裕子。
「だって、この状態からしたら私の勝ちでしょう?」
裕子のアピールに観客席からは歓声が起きるが、ルールで決められている以上は引き分け決着。
対して彩佳はリングに横にされると、リングドクターが鼻血を止めて、また身体のダメージなど気にしながら担架を要請している。
そして担架が用意されると、彩佳が医務室に運ばれていくが、裕子は片手を振り回して観客にアピールしながらリングを降りていくのであった。



第18試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、グラビアアイドルの磯山紗耶香。ピンク色のビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に向かって頭を下げていく紗耶香。
今回紗耶香の元にオファーがきたのは、体格差のある相手との試合と言われ、表の仕事の事もあり地下プロレスからの誘いを断れない事情もあり、紗耶香は今夜リングインしたのであった。
その紗耶香の対戦相手としてリングインするのは、今夜3人目の相手をするアフリカンコング。そう、あまりに体格差のありすぎる相手の登場に戸惑いを隠せない紗耶香。
「ちょっと、これって体格差とかの話じゃないと思うんですけど・・・」
リングサイドの黒服に詰め寄る紗耶香。
『カードが組まれた時点で、もう逃げられないんだからせいぜい頑張るんだな・・・』
黒服が冷たく言い放つと、紗耶香は足元を震わせながらコングを睨み付けた。
対してコングは紗耶香を威嚇する様に両手を広げると、レフリーがコールが始まっていないからとコーナーにコングを戻していく。
『サクリファイスマッチ・・・青コーナー〜・・・身長155p、上から88、60、86・・・磯山紗耶香〜っ!』
コールを受けて一礼する紗耶香。しかし反対コーナーのコングの姿に怯えている。
29歳、Fカップグラビアアイドルの処刑とも言えるマッチメークに観客席が盛り上がる中、コングのコールが始まっていく・・・。
『赤コーナー〜・・・身長173p、体重105s・・・アフリカンコング〜っ!』
コールを受けてガッツポーズをしてから、威嚇のポーズをしていくコング。
絶対に勝てないマッチメーク、しかし受けてしまったからには逃げられない・・・そう思い紗耶香は内心諦めに近い思いが駆けめぐる・・・。
観客席の反応からも、自らの役回りは痛めつけられて、泣き叫んでいるシーンを見てもらうのかと思うと、紗耶香は諦めながらも少しは抵抗してやろうと心に決めた・・・。
その紗耶香の決意と同時に、試合開始のゴングが鳴らされた。
『カァーン!』
ゴングと同時にコーナーから飛び出して紗耶香を狙うコング。
しかし紗耶香が素早く避ける形でコーナーから飛び出すと、コングがコーナーに激突して自爆した。
バシィィィィ・・・
自爆したコングが振り返ると、紗耶香が飛びかかる様に喧嘩キックを放っていく。
バシッ、バシッ・・
ロープを掴んで紗耶香の蹴りを受けるコング。
コングが体勢を入れ替えると、紗耶香は焦った表情を浮かべて距離を置いていく。
紗耶香の蹴りに観客席が盛り上がると、コングは歓声に怒った様にアピールした。
「ウガァァァァァァ・・・・」
両手を広げて怒りを露わにするコング。
しかし紗耶香が走り込んで低空ドロップキックを放つと、コングの膝に命中していく。
バシィィィィ・・・
「ぐわあぁぁぁぁ・・・」
膝へのドロップキックに痛がるコング。転がるようにダウンすると、観客席が盛り上がっていく。
『いいぞぉぉぉぉ・・・磯っち頑張れっ!』
歓声に押されるように、倒れ込んだコングにストンピングを叩き込んでいく紗耶香。
コングは転がるようにロープに逃れるが、紗耶香は後頭部などへも容赦なくストンピングを叩き込んでいく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
更にはロープを掴んで飛び上がると、コングのボディへニードロップを叩き込んだ。
ドスッ・・
これにはコングが転がるようにリング下に逃れると、意外な展開のリング上に盛り上がる観客席。
しかしコングがリングサイドを膝を気にしながら徘徊すると、観客席も恐怖のあまりに静まっていく。
更にコングはリングサイドから、パイプ椅子をリング上に投げ込んでいくと、続けて長机もリング上に投げ込んだ。
これには驚きの表情の紗耶香。
ゆっくりリング上に戻るコングに、ロープ越しに蹴りを入れていく紗耶香。
しかしコングは蹴られてもリングインすると、至近距離からラリアットを顔面に叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
「きゃあああぁぁぁぁ・・・」
遂に始まったコングのドミネーション殺法。悲鳴をあげて倒れ込む紗耶香。
コングは容赦せずに倒れた紗耶香にギロチンドロップを叩き込む。
バッシーン・・・
「いやああぁぁぁぁぁ・・・」
強烈なギロチンドロップに絶叫しながらリング上を転がり痛がる紗耶香。
その紗耶香の髪を鷲掴みにして起こしていくコング。紗耶香も必死になってコングのボディにパンチを入れるも、逆にダブルアーム式のフェイスバスターで顔面からマットに叩き付けられて動きを止めていく。
バッシーン・・・
「んああぁぁぁぁぁぁ・・・」
両足をバタバタさせて俯せ状態で痛がる紗耶香。顔面からマットに叩き付けられて可哀想な展開。
「ブッコロス・・・」
観客席に向かって紗耶香の死刑宣告とも言える言葉を発するコング。
髪を掴んで紗耶香を起こすと、近くのロープに顔面を擦りつけていくコング。
ギュ・・ギュ・・・
「いやああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
ロープに顔面を擦りつけられて絶叫する紗耶香。
必死に抵抗するもコングのパワーに為す術もない紗耶香は、更にロープに顔面を擦りつけられてゴムとの摩擦の激痛から絶叫していく。
コーナーまで来ると、コングは紗耶香の顔面をコーナーポストに叩き付けてから、ゆっくりとボディリフトで紗耶香の身体を高々と持ち上げた。
両足を動かして藻掻く紗耶香に、コングはゆっくりとロープ近くに進むと、そのまま紗耶香の喉元がロープに当たる様に落としていく。
グイッ・・
「ぐえぇぇぇぇぇぇ・・・・」
勢いよく落とされて、喉にロープが当たってマットに落ちた紗耶香は、両手を喉元に当てて悲鳴をあげた。
更にパイプ椅子を掴むと、仰向け状態で苦しむ紗耶香の喉元に押しつけて痛めつけていくコング。
グリッ・・
「グエえぇぇぇ・・・」
喉元をパイプ椅子で押し潰されて藻掻き苦しむ紗耶香。レフリーも反則だからとコングを止めていく。
『ワン・・・ツー・・・スリー・・・フォー・・・』
反則のカウントを数えると、コングはギリギリでパイプ椅子を放していく。レフリーは放したパイプ椅子をリング下に落としていくと、今度はコングが紗耶香のバストにストンピングを叩き込んだ。
グニュ・・グニュ・・
「んあぁぁぁぁぁ・・・いやああぁぁぁぁ・・・」
Fカップバストに容赦ないストンピングが叩き込まれると、紗耶香は泣き叫ぶような悲鳴をあげて藻掻き苦しんだ。
更に長机がリング上に用意されると、嫌がる紗耶香を無理矢理にパワーボムの体勢に持ち込むコング。
下を向かされていく紗耶香が譫言の様に嫌がっている。
「い、いや・・・や、やめて・・・」
しかしコングは容赦せずに高々と紗耶香を持ち上げると、そのまま長机にパワーボムで叩き付けた。
バキィィィィィ・・・・
「いやああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
紗耶香の悲鳴が響き渡る中、勢いよく長机に叩き付けられた紗耶香の身体。
同時に音を立てて真っ二つになった長机。あまりの勢いに紗耶香のFカップバストがビキニから飛び出していた。
半失神状態で壊れた長机でグッタリする紗耶香。コングは容赦せずに髪を鷲掴みにして起こしていくと、フラフラしている紗耶香をロープに絡めていく。
トップロープとセカンドロープに両腕を絡まれて動けない紗耶香は、露わになっているFカップバストをビキニで隠す事もできない。
そのバストを狙って、コングがパンチングボールの様に紗耶香のバストを殴り始めた。
グニュ・・グニュ・・
「あああっ・・・」
殴られる度に、柔らかい紗耶香のバストが変形しては悲鳴が響き渡るリング上。
グニュ・・グニュ・・
「いやああぁぁぁ・・・・お、オッパイが壊れちゃう・・・やめてぇぇぇぇ・・・」
泣き叫ぶように悲鳴をあげる紗耶香。リング上の残酷シーンに観客席は盛り上がっていく。
レフリーがコングを止めて紗耶香をロープから解放すると、必死になってビキニを直してバストを隠す紗耶香。
『ファイト!』
そして試合が続けられると、胸を気にする紗耶香に、喧嘩キックからヘッドロックに捉えるコング。
藻掻くだけで逃げられない紗耶香に、コングはブルドッキングヘッドロックでマットに叩き付けると、紗耶香は俯せ状態でグッタリとダウンしてしまった。
俯せ状態の紗耶香のビキニを掴むと、強引に脱がしてトップレスにしていくコング。抵抗虚しくトップレスにされて必死に両手でバストを隠そうとする紗耶香。
「い、いやああぁぁぁぁ・・・・」
悲鳴をあげる紗耶香に構わず、コングは遂に必殺技を仕掛けていく。
トップレスの紗耶香を抱え上げると、まるで子供にオシッコでもさせる様な格好にさせていく。そう何人ものアイドルを地獄に落としたプッシークラッシャーの体勢に持ち込んだのだった。
抱え上げた紗耶香を観客席にアピールするように四方に見せつけると、一気に膝を出して紗耶香の股間を落としていくコング。
ゴキィィィィ・・・
「ひぎぃぃぃぃぃぃぃ・・・・」
股間への凄まじい衝撃に絶叫する紗耶香。
次の瞬間、あまりの衝撃に股間から激しく異臭を放つ液体が溢れ出した。ピンク色のビキニショーツから溢れ出る液体。そう、紗耶香が失禁してしまったのだった。
コングが放すと両手を股間に当てて痛がる紗耶香。失神は免れたが、失禁した事に恥ずかしい紗耶香。
そして今度はショーツまで剥ぎ取っていくコングは、抵抗できない紗耶香を全裸状態にしていくと、剥ぎ取ったショーツを観客席に投げ込んだ。
全裸にした紗耶香をコーナーに逆さ吊り状態していくコングは、剥き出しになった秘部に目を付けると、容赦なくハンマーパンチを叩き込む。
グニュ・・
「いやああぁぁぁぁぁ・・・・」
またもリング上に響き渡る紗耶香の悲鳴。秘部へのパンチ攻撃に泣き叫んでいく紗耶香。
観客に露わにされた秘部が、今度は容赦なく叩かれて痛めつけられる様は、もう残酷としか言いようのない展開。
更にコングの攻撃がエスカレートして、紗耶香の股間へ激しいパンチ、エルボーが落とされていく。
バシッ・・グシュ・・バシッ・・
「ああんっ・・・痛いぃぃぃ・・・いやああぁぁぁ・・・」
股間を殴られて叩かれて絶叫する紗耶香。あまりの激痛に泣き出している・・・。
そしてコングが紗耶香の両足首を掴むと、逆さ吊りのまま観客席にアピールしていく。
もう抵抗も出来ずに大きな状態の紗耶香。
そして紗耶香をマットに落とすと、グッタリとして股間を押さえて痛がっていると、コングが全身にストンピングを叩き込んでいく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・バシッ・・バシッ・・
「あんっ・・・ああんっ・・・ああっ・・・」
全身を蹴られて藻掻き苦しむ紗耶香。
その紗耶香を跨いでいくコング。そのまま観客席に向かってアピールすると、飛び跳ねる様にして紗耶香のお腹にヒップドロップを落とした。
ドスッ・・・
「ホゲェェェェェェ・・・・・」
お腹への強烈な圧力を受けて、堪らず紗耶香が反吐を噴き上げた。
「コホッ・・コホッ・・・」
反吐を吐き出してから咳き込む紗耶香。
「グフフフフッ・・・」
不気味な笑みを浮かべるコングは、その苦しむ紗耶香に続けてヒップドロップを叩き込んでいく。
ドスッ・・・
「ふぐうっ・・・」
2発目のヒップドロップを受けて、紗耶香が変な声をあげて意識を失ってしまった・・・。
仰向け状態で口からは自ら吐き出した嘔吐物を垂れ流して失神している紗耶香。
コングはペットボトルを持ち出すと、紗耶香の顔面に水をかけて洗い流していくと、紗耶香が意識を戻していく・・・。
すると、コングが観客席に向かってフィニッシュとばかりにアピールすると、全裸の紗耶香にパワーボムの体勢に持ち込んだ。
そして高々と紗耶香の身体を持ち上げると、豪快にマットに叩き付けた。
バッシーン・・・
「レフリー、フォールネッ・・・・」
豪快に叩き付けられた紗耶香は完全に失神KO状態。しかしコングが余裕でレフリーにフォールの要求。
『ワン・・・ツー・・・スリィィィィ・・・・』
余裕のスリーカウント。紗耶香は無惨全裸でまんぐり返し状態で、秘裂も露わに失神していると、観客席からの多くの視線に晒されている。
『勝者、アフリカンコングっ!』
リングアナのコールに笑みを浮かべるコング。
そのまままんぐり返し状態の紗耶香を押さえていると、秘部を指してアピールすると、立ち上がって失神している紗耶香のバストを踏みつけてガッツポーズをしているコング。
リングドクターなどが紗耶香に応急処置しようとコングに近づくと、コングはゆっくりとリングを後にするのであった。
無惨、全裸にされて全身に痣などを浮かばせて、また秘部も痛めつけられた紗耶香。次回大会のアキバ軍団との対抗戦に出る予定だけに、その身体のダメージが心配された試合であった・・・。



第19試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、地下プロレスではジュニアヘビー級のベルトを持つ市河由衣。白いビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に向かって頭を下げていく。
その由衣の対戦相手としてリングインするのは、2012年女優トーナメントでは米蔵涼子を追い込んだ吹石和恵。そのボディを黒い競泳水着と黒いリングシューズに包んでのリングイン。
由衣との体格差もあり、由衣にとって苦しい試合展開が予想されるも、ヘビー級を相手するならと強敵を選んだ由衣。
和恵も反対コーナーの由衣に、体格差と打撃からも余裕の表情を浮かべるも、やはり相手が由衣だからと改めて気合いを入れ直している様子。手にはオープンフィンガーグローブを着けているからと、コーナーを何度も叩いてはウォーミングアップしていた。
早くもリングアナがコールを始めていくと、まずは由衣からコールが始まった。
『青コーナー〜・・・身長158p、上から83、55、85・・・市河由衣〜っ!』
コールを受けて片手を挙げてアピールする由衣。由衣は素手のプロレススタイル。
『赤コーナー〜・・・身長170p、上から86、59、86・・・吹石和恵〜っ!』
コールを受けると頭を下げていく和恵。手にはオープンフィンガーグローブが着けられていて、顔面パンチも認められている格闘技スタイル。
由衣はビキニのショーツを直しながらゴングを待つと、和恵も競泳水着のヒップの部分など気にしながらゴングを待った。
そしてレフリーがゴングが要請した・・・。
『カァーン!』
試合開始のゴングが打ち鳴らされると、まずはコーナーから飛び出していく由衣と和恵。
由衣も和恵の打撃を警戒してガードを上げていると、和恵もガードを固めて距離を詰めていく。
距離が詰まると、最初に手を出したのは和恵で、軽くローキックを放つも由衣が避けた。
ローキックが空振りになると、左右のパンチを放つが、これも由衣が両手でガードしていく。
パンチが当たらないと、和恵のローキックが放たれた。
バシッ・・
由衣の足を襲う和恵のローキック。重たい音に一瞬由衣の表情が険しくなった。
更に左右のボディへのパンチを放つ和恵。
ガードしようとしても、和恵のパンチが入ると苦悶の表情を浮かべる由衣。
お腹を庇うようにして距離を置く由衣に、和恵がノーガードの顔面狙いのハイキックを放つ。
シュ・・・
しかしフラつきながら避けられると、意地になって和恵が顔面狙いのハイキックを放った。
その瞬間、由衣がハイキックの蹴り足をキャッチすると、捻るようにドラゴンスクリューで切り返した。
グイッ・・・
「あうっ・・」
足を捻られて堪らず声を漏らして倒れ込む和恵。由衣の和恵の打撃を予想して、ハイキックを待っていた展開。
グラウンドに持ち込むと、素早く由衣が和恵の両足をクロスさせていくと、インディアンデスロックを狙っていく。
堪らず和恵がロープに逃れようと手を伸ばすと、ここでロープだからとレフリーが由衣を止めた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの指示に由衣が放していくと、和恵は足を気にしながらセカンドロープを掴んで立ち上がる。
由衣はビキニを直しながら立ち上がると、和恵との距離を気にしながら構えていく。
『ファイト!』
試合続行の掛け声に距離が詰まる和恵と由衣。
由衣の切り返しに和恵も打撃を警戒して出せないと、由衣が軽く前蹴りを放って挑発した。
しかし和恵は前に出ずに、軽くジャブ程度のパンチで牽制していくと、今度は由衣がローキックを放った。
バシッ・・・
由衣の軽いローキックに、和恵が一瞬驚きを隠せない。
しかし深追いせずに距離を置く由衣。逆に和恵が軽くローキックを放った。
バシッ・・・
由衣の足に当たるローキック。しかし軽い蹴りなのでダメージはあまり与えられないと、由衣が挑発する様にローキックを放った。
バシッ・・
由衣のローキックに、和恵は意地になってローキックを返すと、今度は重い蹴りが炸裂した。
バシィィィ・・・
重い蹴りを受けて動きの止まる由衣。
更に左右の顔面パンチを放つ和恵。
バシッ、バシッ・・・
顔面にパンチを受けて痛がるように距離を置く由衣に、畳み掛けるようにハイキックを狙う和恵。
しかし避けた由衣が踏ん張ってタックルを仕掛けると、バランスを崩した和恵が倒れ込む。
グラウンド状態に持ち込まれて嫌がる和恵。
由衣はサイドポジジョンを奪うと、身体を密着させて和恵の動きを止めていく。
ブリッジ気味に返そうとする和恵。早くも全身からは汗が流れ出てスポットライトに妖しく輝きを放っている。
由衣かが腰を浮かせていくと、和恵の脇腹などへ膝蹴りを叩き込んでいく。
ドスッ・・ドスッ・・
「うっ・・」
流石に膝蹴りを受けて痛がる和恵。
和恵が返そうとすると、逆に由衣が上手く押さえ込んでいく。
今度は俯せ状態になる和恵に、由衣はバックから押さえ込もうとしていると、和恵はロープに逃げようと手を伸ばすが届かない。
グラウンド状態で由衣は、和恵の脇腹などへパンチを入れていくと、和恵は苦悶の表情で逃れようと必死になっている。
這うようにロープに逃れようとする和恵に、由衣が一気にチョークスリーパーを仕掛けるが、ロープが近く和恵の手がロープを掴んだ。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーが由衣に放すように指示すると、由衣が技を解いて立ち上がる。
和恵は喉元を気にしながら転がるようにリング下に逃れると、呼吸を整えるようにリング上の由衣を睨み付けて時間を稼いだ。
リング上の由衣はビキニを直しながらも、リング下の和恵を睨み付けると、リングに上がる瞬間に何か仕掛けようと考えている様子。
そして和恵がゆっくりとエプロンサイドに上がってリングに戻ろうとすると、由衣が走り込んで和恵のボディにロープの間を上手く狙ってドロップキックを放った。
バッシーン・・・
「きゃあああぁぁ・・・」
堪らず悲鳴をあげる和恵。由衣のドロップキックが和恵のお腹を抉って、そのままリング下に転落してしまった。
リング下に不意に転落してダメージを増やした和恵は、倒れ込んでお腹を押さえている。
由衣が素早くエプロンサイドに出ると、苦しむ和恵にフットスタンプを落としていく。
ドスッ・・
「うげっ・・・」
軽量の由衣のフットスタンプとは言え、ドロップキックでダメージを受けたあとのフットスタンプだけに口をパクパクして苦しむ和恵。
由衣は深追いせずにストンピングを数発叩き込むと、そのままリング上に戻っていった。
またもお腹を押さえて痛がる和恵は、フラつきながらも立ち上がると、呼吸を整えながらリングサイドを移動していく。
リング上では由衣が和恵の動きを睨み付けながら警戒すると、和恵がゆっくりと転がるようにリング内に戻っていった。
レフリーが由衣を離してから、和恵に立ち上がるようにと指示すると、和恵がフラつきながらも立ち上がる。
『ファイト!』
そして試合が続けられると、和恵はガードを固めていく。
由衣は軽くジャブ的な掌打で牽制するも、和恵の距離に飛び込まずに挑発的にローキックなどを放っていく展開。
バシッ・・
由衣のローキックを受けてもガードを固める和恵。
更にビキニに包まれたバストを揺らしながらローキックを打ち込む由衣。
バッシーン・・・
流石に嫌がる仕草を見せる和恵。
続けて左右の張り手まで出していく由衣に、和恵が踏み込んで顔面狙いのパンチを放った。
バキッ・・
鈍い音がリング上に響くと、カウンター状態で和恵の拳が由衣の顔面を捉えた。
由衣がフラつきながらガードを固めると、今度は和恵がローキックからミドルキックと打撃技で前に出る。
バシッ・・バシィィィィ・・・
和恵の重い蹴りに由衣はダウン寸前でロープに逃げると、構わず和恵が左右のパンチを放った。
バシッ・・バシッ・・
顔面を殴られて嫌がるように組み付く由衣。
組み付かれると、和恵が膝蹴りを狙うも由衣が組み付いて有効な打撃を打たせない。
組み付いて和恵の打撃から逃れた由衣。しかし数発入れられたダメージからも、組み付いてダメージ回復を図っている。
しかし和恵も追い込みたいからと、組み付く由衣を突き放そうとするも、由衣が上手く組み付いていく。
体格差からも押し込む和恵。
距離が開くと、和恵がパンチを放っていく。
バシッ・・
またも顔面にパンチを受けて苦しい由衣。ガードを固めて距離を置こうとすると、和恵が前に出てハイキックを放った。
ハイキックは避けた由衣。しかしバランスを崩しそうになると、和恵が踏み込んでミドルキックを放った。
バッシーン・・・
和恵の重いミドルキックを脇腹に受けて、苦悶の表情を浮かべて座り込む様にダウンする由衣。
しかし転がるようにリング下に逃げると、和恵はリング上から由衣の動きを睨み付けている。
リング下では由衣が脇腹を押さえながらダメージを回復しようと必死になっていると、観客席からは大歓声が送られていた。
ゆっくりとリング上に戻ろうとする由衣に、和恵がロープ越しに挑発すると、レフリーが和恵を離していく。
その隙にリングに戻った由衣は、ビキニを気にしながらも距離を置いていく。
『ファイト!』
レフリーが試合続行を告げると、和恵が構えたまま距離を詰めていく。
由衣はガードを固めると、軽く前蹴りを放ってから、距離を置くようにしてリング内を動き出した。
ビキニ姿の由衣の脇腹は、和恵の打撃で内出血を起こしているのかドス黒くなっている部分も見えだしている。
少しずつ前に出ていく和恵。
由衣は前に出てくる和恵に対して、回るようにリング内で距離を置いていく。
しかし和恵が距離を詰めだしていくと、コーナーに追い込まれていく由衣。
コーナーを背にする由衣に、和恵は左右のジャブからローキックと出していくと、ローキックが炸裂した。
バシィィィ・・・
「イタっ・・・」
堪らず声を漏らす由衣。
しかし顔面へのガードは崩していないと、そのガードの上からパンチを放つ和恵。
バシッ・・
ガードの上からのパンチでもプレッシャーを十分に与えている和恵。
更に前蹴りを放つと、由衣のお腹を和恵の足が抉った。
ドスッ・・
「ぐふっ・・ううっ・・」
前蹴りを受けて苦しむ由衣。しかし顔面のガードは崩さないが、ダメージが蓄積されると苦しい展開になっていく。
追い込まれた由衣が堪らずタックルを仕掛けると、待ってましたとばかりに和恵がカウンターの膝蹴りを合わせた。
しかし由衣が膝蹴りを受けながらも組み付いていくと、上手くグラウンド状態に持ち込んでいく。
倒れ込んで逃げようとする和恵に、由衣が腕を狙って仕掛けていくと、和恵の足がロープに伸びた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーが止めていくと、由衣は悔しそうに立ち上がる。しかし打撃のダメージから足なども内出血を起こしていて痛々しい由衣。
和恵が距離を置くも、水着を直してから気合いを入れて前に出ようとしていると、レフリーが掛け声を放つ。
『ファイト!』
レフリーの言葉に前に出る和恵。
距離が詰まると、左右のジャブからハイキックを放つと、ガードする由衣の腕を直撃した。
バシィィィ・・・
ガードの上からでもダメージを与えていく和恵のハイキック。
続けてミドルキックが放たれると、これは由衣が避けていく。
逆に蹴り終えた和恵の足へタックルを仕掛ける由衣。上手くバランスを崩させて倒していくと、素早くサイドポジジョンを奪っていく。
嫌がる和恵に、脇腹へパンチを入れていくと、藻掻いた瞬間に腕をキャッチして素早い腕拉ぎ逆十字固めを仕掛けた。
グイッ・・
肘関節を伸ばされて苦しい和恵。両足を激しくバタバタさせながら藻掻くと、由衣はギブアップ狙いで腰を浮かせていく。
完全に肘かが伸ばされていくが、和恵は必死に耐えていくがギブアップは時間の問題と思われた瞬間、由衣が技解いていく。
これには観客席からも驚きの声が上がると、由衣は素早く立ち上がった。
和恵は腕のダメージから腕を押さえていると、今度は由衣が和恵のバストへミドルキックを放つ。
グニュ・・
「あんっ・・」
堪らず悲鳴をあげる和恵。
腕を押さえていてガードできない和恵に、由衣はローキックを続けて叩き込んだりと、打撃で攻め込んだ。
嫌がる和恵は、腕をガードするからと逃げていると、堪らずロープを掴んでいく。
『ロープ・・・ロープ・・・』
逃げた和恵に対して観客席はからはブーイングも起きる中、試合は続けられた。
『ファイト!』
腕を気にしている和恵に、由衣は容赦ない低空ドロップキックを膝に叩き込むと、今度は転がるようにして痛がる和恵。
その和恵に、由衣は走り込む様に顔面狙いのサッカーボールキックを叩き込む。
バキィィィィ・・・
鈍い音がリングに響くと、グッタリとしていく和恵。流石の和恵もノーガードの勢いあるサッカーボールキックに意識を朦朧とさせている。
両手で顔面を押さえて動かない和恵。俯せ状態で動きの止まる和恵に、由衣は続けて脇腹へもサッカーボールキックを叩き込む。
バシィィィ・・・バシィィィィ・・・
両足をバタバタさせて痛がる和恵。顔面へのダメージから動けないからと、由衣も徹底的に蹴っていく。
そして、腰に座り込む様にしてキャメルクラッチを仕掛ける由衣。
上半身を反らされて苦しい和恵は、蹴りの連打にダメージを蓄積したのか、ここでギブアップした。
「ぎ・・ギブ・・・ギブアッ・・プ・・・」
和恵のギブアップにレフリーがゴングを要請すると、由衣の勝利が決まったのであった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると由衣が技を解いて立ち上がった。
『勝者、市河由衣っ!』
リングアナのコールに片手を挙げられる由衣。ビキニ姿の由衣の太股など内出血など痛々しい姿だが、強敵和恵からの勝利に笑顔を浮かべるのであった。ギブアップした和恵は、顔面への蹴りで顔を少し腫らせての敗北で、リングドクターにアイスパックなどを顔に当てられながらリングを後にするのであった。



第20試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、元猛娘のメンバーの石河梨華。白いビキニに白いリングシューズ姿でリングインすると、早くも観客席に向かって頭を下げていく。下を向いた時に自らのバストが作り出す谷間のアピールも忘れない梨華。
表の仕事が激減している事で、地下プロレスでアピールしようと今回はデスマッチに出場の梨華。しかし相手は地下リングでも強烈な試合をするベテラン、そう戸向美奈子だった。
黒いビキニに黒いリングシューズ姿で手には有刺鉄線竹刀を持ってリングインする美奈子。梨華が相手と聞いて血祭りにするとばかりにアピールしていく美奈子。
有刺鉄線竹刀に内心は怯える梨華。しかし観客席に向かってガッツポーズを決めると、美奈子を睨み付けていく。
対して美奈子も有刺鉄線竹刀を振り回して梨華を威嚇すると、コーナーに進んでいくのであった。
『特別有刺鉄線ボードデスマッチを行います・・・青コーナー〜・・・身長157p、上から83、59、84・・・石河梨華〜っ!』
コールを受けて笑顔を浮かべて観客席にアピールする梨華。
『赤コーナー〜・・・身長156p、上から96、61、88・・・戸向美奈子〜っ!』
そして美奈子がコールされると、観客席に向かって梨華を血祭りにするぞと意気込みを表すように有刺鉄線竹刀をアピールした。
コールが終わると、黒服達がニュートラルコーナーに有刺鉄線ボードを用意して、また一面だけロープを外してから有刺鉄線を張っていく。
流石に有刺鉄線を見て、経験済みとは言え梨華の心の中には恐怖心が芽生えていくも、目の前の美奈子との試合でアピールしようと必死の表情。
そしてリングの準備が終わると、ここで試合開始のゴングが打ち鳴らされた。
『カァーン!』
ゴングと同時にコーナーから飛び出す梨華と美奈子。
しかし美奈子の手に握られている有刺鉄線竹刀に、梨華はレフリーにアピールする。
「レフリー、凶器、凶器でしょ!」
梨華のアピールにレフリーが美奈子の有刺鉄線竹刀を取り上げると、コーナーに投げつけた。
素手の状態になった美奈子との距離を詰めていく梨華。
距離が詰まると、梨華が果敢にドロップキックを仕掛けた。
バッシーン・・・
「くっ・・」
美奈子が豪快に倒れ込むと、梨華が素早く立ち上がってからドロップキックを顔面に叩き込んだ。
バッシーン・・・
ドロップキックを連発されて倒れ込む美奈子。早くも口の中を切ったのか、唇には血が滲んで見える。
立ち上がる美奈子に、梨華は素早くヘッドロックを仕掛けると、美奈子は耐えていく。
更にブルドッキングヘッドロックでマットに叩き付けてから、素早くキャメルクラッチで追い込む梨華。
梨華の素早い技の数々に観客席からも歓声が起きると、梨華は美奈子にギブアップを迫った。
「ギブ?・・・ギブアップ?」
梨華の問いかけに美奈子は無言で耐えていく。
揺さぶられると、その96pの迫力バストがビキニから飛び出すのではと言う勢いで揺れていく。
耐える美奈子にヒップドロップを落としてから立ち上がる梨華。
ゆっくりと美奈子が起き上がろうとすると、ストンピングを入れていくが、美奈子が股間へアッパー気味のパンチを入れて動きを止めた。
ゴキッ・・
「ふぎっ・・・うううっ・・・」
股間を押さえて痛がる梨華に、美奈子は立ち上がるとエルボースマッシュを叩き込んでから、ヘッドロックで動きを止めていく。
そして、大きめのビキニショーツの中に手を入れると、何か凶器を取り出していく美奈子。
レフリーが気が付いていないと、美奈子は梨華の脳天に凶器を叩き付けた。
ゴキッ・・
「きゃあああぁぁぁぁぁ・・・・」
絶叫する梨華。レフリーがチェックしようとすると、美奈子がショーツに凶器を隠していく。
「レフリー、凶器、凶器ぃぃぃ・・・」
梨華が叫んでもレフリーが見る間もなく隠していく美奈子。
そして下を向く梨華の首筋にエルボーを落として黙らせると、続けてボディスラムでマットに叩き付けた。
バッシーン・・・
続けて梨華の豊満なバストへエルボードロップを落としていく美奈子。
グニュ・・・
「んあああぁぁぁぁぁ・・・」
バストへ肘爆弾を落とされて絶叫する梨華。
痛がる梨華の顔面を立ち上がって踏みつけていく美奈子は、観客席に向かってアピールすると、梨華の髪を掴んで起こしていくと、フェイスバスターでマットに叩き付けた。
俯せ状態で顔面を押さえて痛がる梨華。梨華の動きが止まったからと、美奈子はコーナーの有刺鉄線ボードを立てると、観客に向かって有刺鉄線ボードのアピールをしてから、梨華の髪を鷲掴みにして起こしていく。
「いくぞぉぉぉぉぉ・・・」
美奈子の叫びに観客席が盛り上がると、一気に梨華を有刺鉄線ボードに振っていく美奈子。
しかし梨華が切り返して逆に美奈子が有刺鉄線ボードに叩き付けられた。
バッシーン・・・
「んあああぁぁぁぁぁ・・・」
流石の美奈子も背中から有刺鉄線ボードに叩き付けられて悲鳴をあげていく。
容赦なく美奈子の肌を切り裂く有刺鉄線。
続けて梨華が走り込んで美奈子にドロップキックを叩き込むと、更に美奈子の肌に食い込んでいく有刺鉄線。
攻める梨華も有刺鉄線の迫力に驚きを隠せないが、美奈子に勝たないと自分が有刺鉄線地獄に堕とされるとばかりに、必死に攻め込んでいく。
美奈子が有刺鉄線ボードから離れると、梨華が続けてドロップキックを叩き込んだ。
バッシーン・・・
「あああっ・・・」
またもコーナーに立てられた有刺鉄線ボードに突っ込む美奈子。
背中からは既に血が流れ落ちていて痛々しい美奈子に、梨華は髪を鷲掴みにしてリング中央に連れ出した。
そして一気に勝負を着けようとパイルドライバーを仕掛けようとする梨華。
しかし体重差もあり持ち上がらないと、逆に美奈子が抵抗して逃れた。
離れた瞬間、今度は美奈子がラリアットを叩き込んでいく。
バシィィィィ・・・
これにはグッタリとマットに倒れ込む梨華。
倒れた梨華に、美奈子が飛び上がるようにしてギロチンドロップを叩き込むと、グッタリしていく梨華。
ゆっくりと美奈子が立ち上がると、コーナーの有刺鉄線ボードをしっかりと立てると、梨華の髪の毛を鷲掴みにして起こしていく。
「いくよぉぉぉぉぉ・・・」
梨華を有刺鉄線地獄に堕とすと言う予告の様な雄叫びをあげる美奈子。
グッタリする梨華を容赦なく有刺鉄線ボードに振っていくと、梨華が有刺鉄線ボードに蹴りを入れて反転すると、一気に走り込んで美奈子にドロップキックを叩き込む。
バッシーン・・・
勢いよく美奈子のバストを抉る梨華のドロップキック。
倒れ込む美奈子を起こしてから、梨華が有刺鉄線ボードに美奈子を振ろうとすると、今度は美奈子が体制も維持入れ替えて梨華を振っていく。
バシィィィィィ・・・
「いやあああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
遂に梨華が背中からコーナーに立てかけられた有刺鉄線ボードに叩き付けられると、激痛に絶叫していく。
梨華の素肌が容赦なく有刺鉄線によって傷つけられると、白い背中に血が流れ出ていく。
有刺鉄線の激痛に動きの鈍る梨華の髪を掴んでいく美奈子は、有刺鉄線ボードから梨華を離してから髪を掴んでから、ロープが外され有刺鉄線がロープの代わりになっている面に連れ出していく。
そして梨華の額を有刺鉄線に押しつけようとするが、必死に梨華も抵抗していく。
逆に美奈子のお腹にパンチを入れて、DDTでマットに叩き付けた梨華。
上手い切り返しに拍手が観客席から起きると、続けて立ち上がる美奈子にハイキックを叩き込んだ。
バシィィィ・・・
ハイキックを受けてフラつく美奈子に、梨華は押し込む様に有刺鉄線に押しつけた。
グサッ・・
「んああぁぁぁぁぁ・・・」
有刺鉄線に押しつけられて悲鳴をあげる美奈子。
ビキニに包まれたバストも傷つけられて残酷な展開になっていくと、美奈子は悲鳴をあげている。
有刺鉄線から離れる美奈子は、フラつきながらも構えていく。
梨華も背中の痛みを気にしながらも、有刺鉄線の面から離れようとするも、美奈子が有刺鉄線近くから離れない展開。
美奈子が動かないからと、梨華も距離を置いていくも有刺鉄線があり迂闊に飛び込めない状態が続くリング上。
すると、美奈子が前に出てきたからと、梨華が距離を詰めていく。
梨華との距離が詰まると、美奈子が一気にタックルの様に組み付いていくと、驚く梨華を捕まえた途端、有刺鉄線の方向へ押し出した。
「いやっ・・・」
抵抗する梨華。しかし美奈子がそのまま有刺鉄線へ押し込むと、梨華が背中から有刺鉄線に押しつけられた。
グサッ・・
「いやああぁぁぁぁぁぁ・・・」
またも梨華の悲痛な叫び声がリング上に響き渡ると、容赦なく有刺鉄線が梨華の素肌を切り刻む。
更に動きの鈍くなった梨華を有刺鉄線から離すと、続けて髪を鷲掴みにして一番上の有刺鉄線に額を押しつける美奈子。
グサッ・・
「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
泣き声の様な悲鳴をあげていく梨華。額に押しつけられた有刺鉄線が額を傷つけて流血していく。
梨華の端正な顔に血の筋が流れ落ちていくと、梨華は激しい悲鳴をあげて痛がっている。
更に有刺鉄線に絡めるように磔状態にする美奈子は、有刺鉄線竹刀を持ち出すと動きの取れない梨華のお腹にフルスイングしていく。
グサッ・・・
「ぎゃあああぁぁぁぁぁ・・・・」
またもリング上に響き渡る梨華の悲鳴。お腹の辺りが傷つけられて血が流れ落ちると、梨華の悲鳴は更に大きくなっていく。白いビキニも血で赤く染まりだしている梨華。
これにはレフリーが美奈子を止めていくと、梨華を有刺鉄線から離していくと、美奈子は有刺鉄線竹刀をコーナーに投げ捨てていく。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に前に出る美奈子。梨華は額からも出血して苦しい展開に追い込まれていく。
美奈子との距離を置こうとするも、美奈子が前に出て苦しい展開の梨華。
距離が詰まると、美奈子が喧嘩キックでお腹に蹴りを入れてから、ヘッドロックで梨華を捉えていく。
ヘッドロックだからと、バックドロップで投げようとする梨華。
しかし有刺鉄線のダメージなどから投げられず、投げる途中でバランスを崩して美奈子の身体に押し潰される形で倒れ込んだ。
美奈子の身体に潰されてダメージを負ってしまった梨華。苦悶の表情を浮かべて動きが止まると、美奈子が仰向けにしてからバストにヒップドロップを叩き込んで梨華の動きを止めていく。
そしてコーナーの有刺鉄線ボードをマットに置いていくと、もう一方の有刺鉄線ボードも持ち出していく。
梨華は呼吸を荒げて仰向けでダウンしたまま倒れていると、美奈子が有刺鉄線竹刀を持ち出してお腹に一撃を喰らわしていく。
バッシーン・・・
「ああああっ・・」
有刺鉄線竹刀で一撃を喰らって悲鳴をあげる梨華。
お腹を押さえ込んで身体を丸めて痛がっている梨華に、美奈子は有刺鉄線ボードを持ち出すと身体に乗せていく。
仰向け状態になってマットに倒れている梨華だが、有刺鉄線ボードが乗せられると逃げられずに苦しい展開。
その有刺鉄線ボードに、美奈子が走り込んで飛び上がると、フットスタンプの様に押し潰す。
バンッ・・・
「きゃああああああぁぁぁぁぁ・・・・」
そう、有刺鉄線ボードが容赦なく梨華の身体を押し潰すと、バストからお腹、足など有刺鉄線が傷つけていくのであった。
ビキニに包まれた乳房の柔肌も容赦なく切り裂く有刺鉄線の棘。
激痛に梨華の動きが止まっていくと、美奈子は容赦せずに有刺鉄線ボードを外していく。
そして馬乗り状態から、有刺鉄線竹刀をバストに押しつけていくと、梨華の悲鳴が激しくなっていく。
グサッ・・・
「いやああぁぁぁ・・・あああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
既に流血して赤く染まりだしているビキニだったが、バストへ押しつけられた有刺鉄線が更に傷つけては、白いビキニが赤く赤く染まっていく。
グッタリする梨華に、美奈子は立ち上がるとお腹を踏みつけてから、飛び上がるようにしてダブルニードロップを叩き込んでいく。
ドスッ・・
「うっ・・・ホゲェェェェェェ・・・・」
美奈子の全体重と勢いが乗ったダブルニードロップに堪らず梨華は口から反吐を噴き上げる。
身体をピクピクと痙攣させる様にしている梨華。
美奈子は観客席に向かって片手を挙げてアピールすると、グッタリしている梨華の両脚を抱え込んでいく。
そしてステップオーバーして逆エビ固めを極めていくと、梨華の傷つけられた身体が反らされて痛々しい姿にされた。
グイッ・・
「あああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
容赦なく美奈子が揺さぶると、梨華はもう泣き叫ぶように悲鳴をあげていく。
「ギブアップ・・・ギブアップ・・・」
泣きながらギブアップを叫ぶ梨華。
その梨華の叫びにレフリーがゴングを要請するのであった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされるが美奈子は技を解かないと、梨華は激しく泣き叫んでいく。
「ギブアップ、ギブぅぅぅぅぅ・・・・許してぇぇぇぇぇ・・・・」
泣き叫ぶ梨華を痛めつけて嬉しそうな表情を浮かべる美奈子。
しかしレフリーが美奈子を止めていくと、不機嫌そうな表情ながらも美奈子が技を解いて離れた。
『勝者、戸向美奈子っ!』
リングアナのコールに片手を挙げていく美奈子。
一方、血塗れ状態の梨華はリングドクターが応急処置していくと、担架が呼び込まれてリングを後にするのであった。



第21試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、女優限定トーナメント準優勝の大池栄子。
白いスポーツビキニに白いリングシューズ、手にはオープンフィンガーグローブを着けてのリングイン。プロレススタイルの多い栄子が格闘技戦と言う珍しいマッチメークに観客席からも歓声が起きていた。
しかし今回のカードは、栄子は夫の多額の借金の為に、ファイトマネーを積まれてあるアスリートの噛ませ犬的なマッチメークを組まれていた。そう、そのアスリートとはアリア・シャラポワ。80回大会の女祭りで見瀬真美子を倒したシャラポワが、今年も女祭りに出場すると言う事で、ウォーミングアップとして選ばれたのが栄子だった。
格闘技スタイルのシャラポワに対して、プロレススタイルの栄子が格闘技戦では不利は見えているが、ファイトマネーを積まれてのマッチメークであった。しかし栄子も意地があるからと、番狂わせを狙っている様子。
シャラポワは白い競泳水着に白いリングシューズ、手にはオープンフィンガーグローブを着けてのリングイン。
反対コーナーに立つシャラポワに対して緊張を隠せない栄子。シャラポワは栄子の姿に薄ら笑いを浮かべると、早くもシャドーボクシングの様にシャブなどを放った。
『特別格闘技戦を行います・・・・・・青コーナー〜・・・身長166p、上から91、59、87・・・大池栄子〜っ!』
コールを受けて片手を挙げてアピールする栄子。女優トーナメント準優勝の意地を見せようと気合いの入った様子。
『赤コーナー〜・・・身長188p、上から88、60、90・・・アリア・シャラポワ〜っ!』
そしてシャラポワは両手を挙げてアピールすると、軽く飛び跳ねたりして身体を動かしていく。
お互いがマウスピースを口に入れていくと、リングアナよりルールの説明が行われた。
『特別格闘技戦ルールとして、全ての打撃が認められます。凶器・噛み付きなどは即反則負け。場外戦は認められません。また倒れた相手の顔面なども攻撃は可能です。KO、ギブアップ、レフリーストップ、ドクターストップ等での決着とさせていただきます・・・。なお、5分無制限ラウンドで行われます!』
ルールを危機ながらも緊張を隠せない栄子。シャラポワは開始のゴングを待ち遠しいと言う表情。
そしてゴングが打ち鳴らされた。
『カァーン!』
そしてゴングが鳴らされると、コーナーから前に出て行く栄子とシャラポワ。
決して小柄でない栄子が小さく見える程、長身のシャラポワ。軽くジャブを放ちながら距離を詰めていくと、栄子はガードを固めて距離を置こうとしている。
32歳の栄子と25歳のシャラポワ。シャラポワが左右のジャブで牽制しながら距離を詰めると、栄子はリング内を回るようにして距離を置こうとする。
しかし踏み込みの早いシャラポワが距離を詰めると、素早いジャブが栄子の顔面を襲った。
バシッ・・
シャラポワのジャブの早さに驚きを隠せない栄子。素早くガードを固めていくと、ガードの上から左右のパンチを叩き込むシャラポワ。
ガードの上からでも、精神的なプレッシャーを与えるのには十分なパンチとで、栄子の動きが固くなっていく。
その栄子の周りを動き回るようにシャラポワが移動すると、時折ジャブを叩き込んでいった。
バシッ・・
殴られている栄子も、距離が詰まるとローキックを放っていくも、空振りに終わっていく。
空振りになった栄子に、踏み込んでバストへパンチを叩き込むシャラポワ。
グニュ・・
「うっ・・」
流石にバストを殴られて痛がる栄子。
更にパンチを放つシャラポワに、栄子がタックルを仕掛けると、カウンター気味の膝蹴りを叩き込むシャラポワ。
ゴキッ・・
鈍い音がリングに響くと、シャラポワの膝が栄子の顔面に当たったのだった。
カウンターの強烈な膝蹴りの衝撃に動きの止まる栄子は、堪らず片膝をついていく。
動きが止まったからと容赦せずにシャラポワが髪を鷲掴みにすると、続けて顔面へ膝蹴りを狙うも栄子が必死に組み付いて逃れていく。
しかし足に抱きつくように組み付く栄子に、シャラポワが頭上から激しいパンチを浴びせていく。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・バシッ・・バシッ・・
音を立てて炸裂するパンチの連打に意識を飛ばしそうになるも、必死に組み付いてはテイクダウンを狙う栄子。
バランスを崩しそうになるシャラポワ。しかし栄子の顔面へパンチを連打すると、栄子の表情が険しくなるがテイクダウンを続けて狙う。
鼻血が滲む栄子が遂にシャラポワを倒してグラウンドに持ち込むと、素早くアキレス腱固めを仕掛けた。
しかしシャラポワが長い足でヒールキックで抵抗すると、栄子の肩口に当たって技が解けていく。
技が解けると立ち上がろうとするシャラポワに、栄子が必死に低空タックルの様に組み付いて倒していくと、今度は上手くテイクダウンを奪うと、体重を乗せる様にサイドポジジョンを奪っていく栄子。
シャラポワも不利な体勢に持ち込まれて焦りの色が浮かぶ表情。
そのシャラポワに容赦なく脇腹へのハンマーパンチを叩き込む栄子。
バシッ・・・バシッ・・・バシッ・・・
パンチが炸裂する度に痛がるように身体を反応させるシャラポワ。
更に栄子がマウントポジジョンを奪うと、シャラポワがブリッジみたいな体勢で栄子を跳ね飛ばす。
これも総合格闘技対策だったのか、決して軽量ではない栄子を跳ね飛ばしたのには驚きを隠せない観客席、そして栄子。
栄子の反応が遅れると、シャラポワが素早く立ち上がった。
『カァーン!』
ここで最初のラウンドが終了すると、シャラポワと栄子は視線を合わさずにコーナーに戻っていった。
用意された椅子に座ってマウスピースを吐き出しては、ペットボトルの水を口にする栄子とシャラポワ。
栄子としては、長身から繰り出される激しい打撃、そして反応の早さに脅威を感じている様子。
シャラポワは栄子の力に驚いたが、最初の5分で見切ったのかセコンドに何かを言っては笑みを浮かべている。
そして1分が過ぎると、2ラウンド目が始まろうとしていた。
『第2ラウンド・・・カァーン!』
第2ラウンドが開始されると、素早く前に出たのはシャラポワで、積極的に栄子との距離を詰めていく。
これには驚く栄子がドロップキックで迎撃するが、シャラポワが両手で叩き落としていく。
立ち上がろうとする栄子に対して、ストンピングを仕掛けようとするシャラポワだが、栄子も転がるようにロープに逃れた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
ロープを掴む栄子を見て、レフリーがシャラポワを止めて離していく。
『ファイト!』
そして栄子が立ち上がると試合は続けられた。
今度は栄子から大振りのフックが放たれると、シャラポワがテニスで鍛えた動体視力で避けると、逆にカウンターパンチを顔面に叩き込んだ。
バシィィィィ・・・
これには素早くガードを固める栄子。しかしカウンターパンチが効いたのか、動きが鈍くなる。
その瞬間をシャラポワが見逃すはずもなく、動きの鈍った栄子に一気にパンチを叩き込んでいく。
バシッ、バシッ、バシッ・・・
容赦なく顔面へパンチが叩き込まれていくと、ガードが次第に下がり出すと、鼻なども直撃して鼻血が噴きだしていく栄子の顔面。
嫌がるように前蹴りを出して距離を置きたい栄子。
しかしシャラポワがボディにミドルキックを放つと、身体をくの字に苦悶の表情を浮かべる栄子。
更にシャラポワが髪を鷲掴みにすると、下を向かせるようにしてから膝蹴りを顔面に叩き込んでいく。
ゴキィィィ・・・
顎に炸裂したのか、鈍い音が響くと栄子が力なく膝をついていく。
更に痛めつけるように栄子の髪を片手で握りしめてから、片手で顔面へパンチを連打するシャラポワ。
バシッ、バシッ・・バシッ・・・
激しい鼻血に痛々しい栄子。顎への膝蹴りで意識を朦朧としているのか、顔面へのパンチに対応できずに殴られ続けている。
鼻から激しい出血をして、白いスポーツビキニを赤く染めていき、また胸の谷間にも血が垂れていく残酷な展開。
ダウンした様に見えてもレフリーが止めないからと、シャラポワが容赦なく踵を使ってストンピングを栄子に叩き込んでいく。
ゴキッ・・バキッ・・グニュ・・
血塗れで抵抗の少なくなった栄子に、顔面からバスト、お腹とストンピングを叩き込むシャラポワ。
栄子の顔が腫れだして、またバストもドス黒くなっている部分が出来るなど残酷な展開。
『カァーン!』
しかしここでゴングが鳴らされると、第2ラウンドが終了した。
シャラポワは余裕すら感じられるが、栄子はフラつきながらコーナーに戻っていくと、用意された椅子に座り込んだ。
セコンドから腫れた部分にはアイスパック、そして鼻血を止める止血処置が施されていくと、辛そうな表情を浮かべる栄子。
しかしファイトマネーの事もありギブアップはせず、反対コーナーのシャラポワに少しでもダメージを与えていきたいところ。
鼻血は止血されたが、腫れた顔が痛々しい栄子が。しかし試合は続けられていく残酷な現実。
その残酷ショーを歓声をあげて見守る多くの観客達・・・。
『カァーン!』
第3ラウンドのゴングが鳴らされると、栄子が立ち上がって前に出る。
シャラポワは余裕すら感じられる構えで前に出ると、素早く栄子との距離を詰めていく。
距離が詰まったので栄子がタックルを仕掛けると、シャラポワがステップバックして顔面へパンチを叩き込む。
バシッ、バシッ・・・
顔面を殴られながらも組み付こうとする栄子。
そして組み付いていくも、シャラポワが踏ん張るとテイクダウンが奪えない栄子。
必死に倒そうとしていくと、シャラポワも踏ん張っているからと逆に栄子を投げる形でリングに倒した。
苦悶の表情を浮かべながらも立ち上がろうとする栄子に、シャラポワがパンチを叩き込む。
バシッ、バシッ、バシッ・・・
殴られながらも立ち上がると、必死に大振りのパンチで抵抗を見せる栄子。シャラポワの身体にパンチをヒットさせるも、大きなダメージは与える事ができない。
逆に首相撲の体勢に持ち込まれると、容赦ないシャラポワの膝蹴りがボディに叩き込まれた。
ドスッ・・
膝蹴りを受けて苦悶の表情を浮かべて動きの止まる栄子。
シャラポワが押し込む様にロープ際に持ち込むと、身体をくの字にして苦しむ栄子の顔面、バスト、ボディと激しいパンチを連打していく。
バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ・・
シャラポワのパンチの連打に激しく鼻血を噴き出す栄子。スポーツビキニのブラは赤く染まって、また生腹も自らの血が垂れて痛々しい姿でサンドバック状態にされていく。
シャラポワの身体にも返り血を浴びている状態で、容赦ないパンチで痛めつけていくと、ガードの下がった栄子の顔面に裏拳を叩き込むと、崩れ落ちる様に栄子がダウンする。
崩れ落ちた栄子に、更にシャラポワがストンピングで蹴りこんでいくと、レフリーが試合を止めていく・・・。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、ここでレフリーストップとなって試合が止められていった。
『勝者、アリア・シャラポワ!』
リングアナのコールに歓声が起きるが、リング上では血塗れになってロープ際で仰向けに倒れ込んでいる栄子の姿があった。
リングドクターが応急処置していくが、明かな打撃対策不足だったが、栄子に対してオファーが飛び込んだのが試合まで日が無かっただけに、栄子としても不利を承知のリングインだったので、完全に噛ませ犬にされた感の試合であった。
シャラポワは血塗れになった栄子を見下すように睨み付けると、観客に向かって片手を挙げてアピールしながらリングを降りるのであった。
地下プロレスではOプロ勢、大池栄子に勝利しているシャラポワ。観客席からも誰か女優でもアイドルでもリベンジしてくれと言う声が漏れていた・・・。



第22試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、若手女優の荒垣結衣。白い競泳水着に白いリングシューズ姿でリングインすると、早くも観客席に向かって頭を下げていく。
その結衣の対戦相手としてリングインるのは、地下プロレスでもトップクラスの1人、米蔵涼子。黒い競泳水着に黒いリングシューズと対照的なリンコスでのリングイン。静かにリングインすると、観客席に向かって頭を下げてからコーナーに進んでいった。
結衣の表情に緊張が走る。この2人は75回大会で対戦した時、涼子が秒殺とも言えるチョークスリーパーで結衣をマットに沈めた過去もあり、今回のマッチメークは女優として結衣が意地を見せられるか、また涼子に返り討ちに遭うのかと言う注目のカード。
リング上では早くもリングアナがコールを始めていく・・・。
『青コーナー〜・・・身長167p、上から82、62、87・・・荒垣結衣〜っ!』
コールを受けて一礼していく結衣。しかし表情は緊張している事が伺えた。
『赤コーナー〜・・・身長168p、上から84、58、85・・・米蔵涼子〜っ!』
そしてコールを受けて堂々と片手を突き上げていく涼子。その仕草だけで結衣を圧倒しているように見えるリング上。
24歳の結衣と、37歳の涼子の対決。観客席からも結衣が何分持つのかと言う期待の視線が集まっていた。
その雰囲気を読むように、涼子は短時間での決着を狙っている様子。
『カァーン!』
そしてゴングが鳴らされると、まずはコーナーから勢いよく飛び出した結衣。
涼子はゆっくりとコーナーを出ると、結衣の距離を見ながら構えた。
その涼子に結衣がドロップキックを仕掛けると、形の良いドロップキックに涼子がダウンする。
更に立ち上がろうとする涼子の顔面にドロップキックを叩き込む結衣。
バッシーン・・
「くっ・・・」
顔面へのドロップキックに両手で顔を気にする涼子。
試合のペースを握ろうと一気に結衣が涼子の髪を掴んで起こしていく。
そしてヘッドロックを仕掛けると、涼子がバックドロップで切り返した。
バッシーン・・・
いきなりのバックドロップで後頭部からマットに叩き付けられて苦しい結衣。転がるようにリング下にエスケープしていく。
その結衣を追いかけるように涼子がリング下に降りると、結衣が後頭部を気にしているのに構わず起こしていくと、近くの鉄柱に振って叩き付けた。
バシィィィィ・・・
「きゃあああぁぁぁぁ・・・」
肩口から鉄柱に叩き付けられて悲鳴をあげる結衣。
更に涼子が髪を鷲掴みにすると、額から鉄柱に叩き付けた。
ゴキィィィィ・・・
「いやあぁぁぁぁぁぁ・・・」
額からの鉄柱攻撃に悲鳴をあげる結衣。涼子の激しい攻めに対応出来ずに苦しい展開になっていく。
フラつく結衣を構わず鉄柵に振っていく涼子。
ガッシャーン・・・
「ああんっ・・・」
鉄柵に叩き付けられて倒れ込む結衣。試合の流れは完全に涼子が掴んでいくと、観客席からも大歓声が起きていく。
歓声に包まれながら涼子が髪を鷲掴みにしてリング上に結衣を戻していくと、今度はヘッドロックから顔面にパンチを叩き込む涼子。
バシッ、バシッ、バシッ・・
「痛いっ・・・いやあっ・・・」
結衣が悲鳴をあげると、レフリーが反則だからと涼子を止めていく。
レフリーの指示に顔面パンチは止めるも、腰を落としながらヘッドロックを更に極めていく涼子。
そのままロープ際に行くと、涼子は結衣の顔面をロープに擦りつけていく。
ギュ・・ギュ・・
「あああああああっ・・・・」
涼子のラフファイトに悲鳴をあげる結衣。
更に顔面をマットに叩き付けていくと、俯せで痛がる結衣にキャメルクラッチを仕掛けた。
グイッ・・・
「んああぁぁぁぁぁ・・・」
上半身を反らされて激痛に悲鳴をあげる結衣。
一方的な試合展開に観客席からはブーイングも起きていくと、涼子が結衣の水着に手を掛けていく。
脱がす素振りを見せるも、脱がさずに技を解いていく涼子。
堪らず結衣は転がるようにロープに逃げると、レフリーが涼子を離していく。
水着を直しながらも、鋭い視線で睨み付ける結衣。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離が詰まる両者。
今度は結衣がエルボースマッシュで前に出ると、涼子は喉元にエルボーを受けてフラついた。
更に結衣がロープに振っていくと、勢いよくロープから戻ってくる涼子。
必死にジャンピングニーパッドを叩き込む結衣。結衣の膝が顔面に炸裂すると、流石の涼子のダウンする。
ゴキィィィ・・・
ダウンした涼子に、結衣が片足を抱え込んで素早くフォールする。
『ワン・・・ツー・・・』
しかしカウント2で返されていくと、続けて髪を掴んで起こしていく結衣。
ゴキィィィ・・・
「ふぎっ・・・」
しかし涼子が結衣の股間へアッパーを喰らわすと、恥骨への衝撃に動きの止まる結衣。
「ふふふっ・・・リングの上じゃあ何でもアリなのよ・・・」
涼子が笑みを浮かべて囁くと、結衣は苦悶の表情を浮かべてロープを掴んだ。
その結衣のヒップに蹴りを入れてから、無理矢理下を向かせるようにしてパイルドライバーの体勢に持ち込むと、涼子はアピールする様に観客席を見回していく。
そして167pの結衣が逆さにされていくと、容赦なく脳天からマットに叩き付けられていく。
ドスッ・・
「あうっ・・・」
パイルドライバーを受けた結衣は、涼子が放すとグッタリとマットに倒れ込んだ。
「前回より根性付いたのかしら・・・荒垣さん?」
グッタリする結衣の両足を抱え込むと、涼子は一気にステップオーバーして逆エビ固めを極めていく。
グイッ・・・
「いやああぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
泣き声の様な悲鳴をあげて痛がる結衣。
涼子も少しずつ腰を落として痛めつけていくと、結衣の悲鳴が更に大きくなっていくリング上。
「んあああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
まるで結衣の悲鳴を楽しむように痛めつける涼子。
「背骨が折れちゃうかもよ・・・ほらっ!」
更に反らしていくと、涼子のヒップが結衣の後頭部に乗るような勢いの激しい逆エビ固め。
「痛いぃぃぃぃ・・・・いやあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
あまりの激痛に泣き出してしまった結衣。泣きながらも必死に耐えようとする結衣だが、涼子の逆エビ固めは強烈で激痛に耐えられなくなるのも時間の問題だった・・・。
レフリーもギブアップの確認をしていくと、結衣は激しくマットを叩きながらギブアップを口にした。
「ギブ、ギブアップ・・・ギブアップ・・・・もうダメ・・・・」
泣きながらの結衣のギブアップにレフリーがゴングを要請した。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされても技を解かない涼子。
「いやああぁぁぁ・・・許してぇぇぇぇ・・・・」
マットを叩いて泣き叫ぶ結衣。レフリーも涼子を止めていくと、その結衣の後頭部を踏みつけていく涼子。
『勝者、米蔵涼子っ!』
リングアナのコールにガッツポーズをとる涼子。
更に結衣を仰向けにすると、顔面を踏みつけて言い放つ。
「地下プロレスに出るなら、厳しい試合とか経験しないと強くならないわよ!・・・次に挑戦してくるなら、もっと強くなってからにしてよね・・・」
そう言い放つと、涼子はリングを降りて控え室に戻っていった。
結衣は何も言い返せずに涙を拭うと、観客席に向かって頭を下げてからリングを降りるのであった・・・。



第23試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、アキバ48の大嶋優子。緊張した表情を浮かべながらリングインする優子。今夜は女祭りでは前多敦子が杉元有美とのシングル戦が組まれたからと、その前哨戦とも言える意味合いでベルト挑戦となった。
白いビキニに白いリングシューズ姿でコーナーに進んでいく優子。小柄ながらも豊かなバストに観客の視線は集まっていた。
その優子の挑戦を受けるのがグラビアクイーンチャンピオンの杉元有美。次回大会の女祭りでは前多敦子とデスマッチルールも含めて試合が組まれる予定だけに、今回の優子の挑戦にはあまり乗る気でない様子だったが、組まれたカードだからとリングインしていく。
優子と同じく白いビキニに白いリングシューズ姿の有美は、観客席に頭を下げるとコーナーに進んでいった。
『グラビアクイーンタイトルマッチを行います!・・・青コーナー〜・・・挑戦者、身長153p、上から82、55、81・・・大嶋優子〜っ!』
コールを受けて一礼していく優子。今夜は次回大会に向けて、少しでも前多敦子の為になればと気合いの入る優子。
『赤コーナー〜・・・チャンピオン・・身長168p、上から84、58、85・・・杉元有美〜っ!』
コールを受けて片手を挙げてアピールする有美。反対コーナーの優子を睨み付けると、試合開始のゴングを待つようにコーナーに寄りかかっていく。
レフリーがリング中央に有美と優子を呼んでルールの確認をしていくと、早くも身長差のある有美と優子の試合を期待して、歓声が上がって盛り上がっていく地下プロレス会場内。
盛り上がる中、試合開始のゴングが打ち鳴らされていく・・・。
『カァーン!』
ゴングと同時にコーナーを飛び出す優子と有美。
距離を詰めると素早くタックルを仕掛ける優子。その優子のタックルを冷静に捉えてフロントスリーパーでキャッチする有美。
しかし優子が押し込んでロープ際に行くと、レフリーがロープだからと離させていく。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの指示に優子が離れると、有美は水着を直しながらも優子の動きを見ている。
『ファイト!』
試合が続けられると、距離を詰めていく有美と優子。
有美は前に出ないと、優子が蹴りを放ってから組み付いていく。
しかし体格差から苦しいと、倒そうとするも有美が踏ん張ると、逆にヘッドロックで返されていく優子。
ヘッドロックで返されると、優子はロープに振っていくも戻ってきた有美にショルダータックルで倒されると、続けて有美がロープに走っていくと、今度は優子がドロップキックを放った。
バッシーン・・・
優子のドロップキックにダウンする有美。転がるようにロープに逃れると、ゆっくりと立ち上がっていく。
優子も呼吸を整えながら距離を置いていくと、有美が距離を詰めていった。
ガードを上げていく有美に、優子がタックルを仕掛けようとするも、有美が冷静に弾くように逃れた。
身長差もあり打撃より組み合ってグラウンドに持ち込みたい優子は、更にタックルを仕掛けていくも、有美に見切られて組み付けない。
しかし優子は諦めずにタックルを仕掛けると、有美は狙ってカウンターの膝蹴りを叩き込む。
バキッ・・
鈍い音がリング上に響くと、有美の膝がタックルを仕掛けた優子の顔面を捉えた。
堪らず動きが止まって膝をつく優子。有美は膝蹴りの感触にダメージを与えたと実感すると、髪を鷲掴みにして優子を起こしていく。
カウンターの膝蹴りのダメージで意識を朦朧とさせる優子に、有美は体格差を利用してボディスラムでマットに叩き付けていくと、続けてお腹にストンピングを叩き込んでいく。
バシッ・・バシッ・・
「うっ・・ううっ・・・ぐふっ・・・」
お腹を蹴り続けられて藻掻き苦しむ優子。
苦悶の表情を浮かべて藻掻き苦しむ優子は、転がるようにロープに逃れた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの指示に距離を置く有美。優子はお腹を押さえながら苦しそうな表情を浮かべて立ち上がっていくと、水着を直しながら距離を置いた。
『ファイト!』
レフリーの試合続行の指示に、お腹を気にする優子に有美がハイキックを仕掛けると、優子が何とか除けるも続けて有美の左右のパンチがボディを抉った。
ドスッ・・ドスッ・・
「うっ・・うううっ・・」
お腹へのパンチに堪らず両手でお腹を押さえ込んで座り込む優子。
その優子を起こそうと髪を鷲掴みにする有美に、優子は股間へパンチを叩き込む。
ゴキッ・・
「あうっ・・・」
変な悲鳴をあげて動きが止まる有美。
「私だって簡単には負けないから!」
優子が叫ぶと、股間を押さえる有美にDDTを仕掛けると、脳天からマットに叩き付けていく。
続けてバストへエルボードロップを落としてから、素早く片足を抱え込んでフォールする優子。
『ワン・・・ツー・・・スリ・・・』
股間への衝撃に苦しむ有美は、優子のフォールを返していくも股間へのダメージが気になる様子。
返されたからと、優子は有美を俯せにしてからチョークスリーパーを仕掛けると、ロープに逃れようとする有美の頸動脈を締め上げていく。
グリッ・・
「ギブアップ?」
優子が有美の耳元でギブアップを迫りながら締め上げるが、完全に頸動脈が締め上げられていないから有美も失神は免れて、少しずつロープに手が近づいた・・・。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの指示に技を解いていく優子。有美も喉元を気にしながら立ち上がると、優子は水着を直しながら距離を置いた。
『ファイト!』
レフリーの指示に前に出る優子。
有美は呼吸を整えながら距離を置こうとすると、優子がタックルを仕掛けようとする。
しかし有美がタックルを避けると、ローキックを叩き込んだ。
バシッ・・
「あうっ・・・」
蹴られて痛がる優子。
更にローキックが叩き込まれると、優子の動きが止まっていく。
その動きの止まった優子の側頭部へハイキックを叩き込む有美。
バッシーン・・
ハイキックを受けて崩れるようにマットに倒れ込んだ優子。
マットに倒れ込んだ優子をフォールせず、有美は髪を掴んで起こしていくと、そのままコーナーに連れて行くと、コーナーポストに顔面を叩き付けていく。
続けてスタンディング状態からチョークスリーパーを仕掛けると、左右の振りながら痛めつけていく。
必死に有美の腕を外そうとする優子だが、次第に意識を失いかけていく・・・。
目の前が暗くなってきて、失神寸前の優子。有美が容赦なく締め上げていくと、座り込むように失神してしまった・・・。
『カンカンカンカン・・・』
レフリーが急いで試合を止めていくと、ここで有美の勝利が決まるのであった。
『勝者、杉元有美っ!』
有美が技を解くと優子がグッタリとマットに倒れ込む。
リングドクターが急いで応急処置していくと、意識を戻す優子。
有美はレフリーからベルトを渡されると、肩に掛けて観客にアピールしてからリングを降りるのであった・・・。



第24試合

『選手入場っ!』
リングアナのコールにリングインするのは、ヘビー級王者の藤原紀華。対戦相手より先にリングインするのは、今回は紀華が挑戦者と言う事だった。初の2本目のベルトを狙うべく挑戦するのは、アラフォークイーンベルト。そう須野内美帆子の保持するベルトに挑戦すると言うのだ。
黒いスポーツビキニに黒いリングシューズ姿の紀華は、手にはオープンフィンガーグローブを着けてリングインすると、観客席に向かって頭を下げてコーナーに進んでいった。スポーツビキニと言っても胸の谷間は強調されていて、40過ぎでも見事な色気を醸し出している紀華。
その紀華の挑戦を受けるのが須野内美帆子。黄色いワンピース水着に黄色いリングシューズ姿でリングインすると、観客席に向かって頭を下げてコーナーに進んでいく美帆子。紀華とは視線を合わさずにコーナーに歩いていく。
『本日のメインイベント・・・アラフォークイーンタイトルマッチを行います!・・・青コーナー〜・・・挑戦者、身長171p、上から88、60、89・・・藤原紀華〜っ!』
コールを受けて片手を挙げてアピールする紀華。ベルトを獲るべく気合いの入った表情を浮かべている。
『赤コーナー〜・・・王者、身長165p、上から83、58、85・・・須野内美帆子〜っ!』
コールを受けて一礼していく美帆子。まさに最強の挑戦者の登場に戸惑いを隠せない様子。しかし現チャンピオンとして気合いを入れていた。表の芸能界での活動もなく、アングラな記事で賑わしていた美帆子。今回の紀華戦には気合いが入っている様子。
両者ともコールも終わると、早くも試合開始のゴングを待っている。
『カァーン!』
そして試合開始のゴングが打ち鳴らされると、勢いよくコーナーから飛び出す紀華と美帆子。
まずは距離を置いて睨み合う展開から始まると、オープンフィンガーグローブを着けている紀華は格闘技戦スタイル、美帆子は素手なのでプロレススタイルで距離を置いていく。
シュ・・
軽くローキックを放つ紀華。しかし美帆子も避けていく。
更に距離を置いてハイキックで牽制する紀華に、ガードを上げて距離を置く美帆子。
打撃で前に出る紀華に対して、美帆子は避けるのが精一杯と言う印象を受けるも、何か反撃を狙っているのか。
更に前に出る紀華は、左右のジャブを放つと美帆子がガードする。
逆に前蹴りで牽制する美帆子に、紀華が軸足へローキックを放った。
バシィィィ・・・
軸足を蹴られてバランスを崩す美帆子。
一気に紀華が組み付いて膝蹴りを狙うも、美帆子が身体を密着させていくと、縺れる様にロープ際に動いていく両者。
『ロープ・・・ロープ・・・』
美帆子がロープを掴んでアピールすると、レフリーがロープだからと2人を離した。
水着を気にしながらも距離を置く美帆子。紀華もスポーツビキニを気にしながらも距離を置くと、レフリーが試合を続けさせた。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離を詰める紀華と美帆子。
今度は美帆子からローキックを仕掛けると、続けて大振りの張り手を叩き込む。
バッシーン・・バッシーン・・
ガードする紀華。しかし美帆子の張り手で動きが止まると、美帆子が組み付いて強引にヘッドロックに捉えていく。
すると紀華がロープに振って返していくと、ロープから戻る美帆子がボディアタックを仕掛けた。
バッシーン・・・
『ワン・・・』
美帆子がフォールの体勢になるも、レフリーがカウントを入れると素早く返していく紀華。
そのまま美帆子がサイドポジジョンから、腕を狙って仕掛けていく。
しかし紀華がロープに足を伸ばして逃げると、レフリーがロープだからと止めていく。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの指示に美帆子が放して立ち上がると、紀華もゆっくりと立ち上がっていく。
『ファイト!』
レフリーが掛け声を放つと、紀華が左右のジャブからローキックと打撃技で前に出て行く。
バシッ・・
パンチをガードするも、ローキックを受けて表情を歪ませる美帆子。
しかしローキックを返すと、続けて左右の張り手とプロレス的な打撃で反撃していく。
美帆子の張り手にカウンター気味のパンチを顔面に叩き込む紀華。
バシィィィ・・
顔面にパンチを受けてフラつく美帆子に、紀華は首相撲の体勢に持ち込むと、ボディに容赦なく膝蹴りを連打していく。
必死に紀華の膝蹴りをガードする美帆子。しかしガードする両腕も変色する程の威力に痛々しい展開になっていった。
更に膝蹴りを狙う紀華に、美帆子が組み付いて強引に投げにいった。
バッシーン・・・
バランスを崩して倒れた様にも見える投げに、紀華が仰向け状態になると、美帆子が上から馬乗りを狙って襲いかかる。
その美帆子に対して、紀華は冷静に下から三角絞めを狙うと、これには焦るように美帆子がロープに逃れた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
レフリーの言葉に技を解いていく紀華。
美帆子が立ち上がると、紀華もゆっくりと立ち上がっていく。
お互いが水着を直しながら距離を置くと、試合は続けられていく・・・。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に距離が詰まる両者。
バシッ・・
またも紀華のジャブが美帆子を襲うと、美帆子の意識がパンチにいったところを、紀華のローキックが放たれた。
しかし美帆子も狙っていたのか、紀華のローキックに合わせてタックルを仕掛けると、上手くテイクダウンを奪っていく。
紀華も素早く反応するも、美帆子がサイドポジションを奪っていくと、膝蹴りを狙って膝を浮かせた。
ガードしたい紀華だったが、美帆子の膝蹴りが脇腹に炸裂すると、一瞬ビクンと身体を反応させる。
ドスッ・・
「うっ・・」
膝蹴りを受けて呻き声みたいな悲鳴を一瞬あげる紀華。
逃れようとブリッジ気味に抵抗を見せる紀華に、美帆子の膝蹴りが更に叩き込まれていく。
ドスッ・・ドスッ・・
「あうっ・・」
膝蹴りを受けて苦しむ紀華。転がるように逃げようとすると、美帆子がバックを奪ってチョークスリーパーを仕掛ける。
しかし紀華が喉元を両手をクロスする様にしてガードすると、美帆子もチョークスリーパーを極められずに脇腹へパンチを入れた。
バシッ・・
素手とは言え顔面でない部分へのパンチなので認められているからと、美帆子のパンチが脇腹を襲っていく。
バシッ・・バシッ・・
脇腹への膝蹴り、パンチと受けて苦しい紀華。
膝蹴りを受けた部分の素肌が痣となって痛々しい紀華に、美帆子は更に膝蹴りを狙うと、紀華が必死にロープに逃れた。
『ロープ・・・ロープ・・・』
必死にロープに逃れた紀華。相当のスタミナを消費したのか、全身から汗が溢れ出ている。
美帆子が立ち上がると、美帆子の黄色い水着にも汗が浮き出ているが、紀華の汗の量は美帆子を上回っていた。
セカンドロープを掴んで呼吸を荒げながら立ち上がる紀華。
『ファイト!』
レフリーの掛け声に、呼吸を荒げている紀華に容赦なく美帆子が襲いかかった。
距離を詰めてボディへの左右のパンチ、更にお返しのローキック。
バシッ・・・
パンチとキックにフラつく紀華。
続けてエルボースマッシュを狙う美帆子に、紀華がカウンターのパンチを顔面に叩き込んだ。
バキッ・・
紀華の意地の一撃で美帆子の動きが止まると、紀華が組み付いて膝蹴りをボディに叩き込む。
ドスッ・・
紀華の膝蹴りが美帆子のお腹を抉ると、美帆子の動きが止まった。
その美帆子の髪の毛を掴む紀華は、下を向かせて容赦ない顔面への膝蹴りを叩き込む。
バキッ・・
「んあっ・・」
鈍い音を立てて炸裂した顔面への膝蹴り。美帆子は座り込むようにダウンするが、紀華が髪を掴んでリングに倒れる事を許さない。
紀華の手を掴もうとする美帆子だが、その手には力があまり入っていない様子。
フラフラの美帆子を無理矢理に立たせると、紀華はコーナーに押し込んでいく。
そしてフラつく美帆子の顔面に容赦ないパンチを連打した。
バシッ・・バシッ・・バシッ・・
嫌がるように前蹴りで抵抗する美帆子。しかし紀華の顔面への連打に鼻血を噴きだしていく。
張り手を返す美帆子。
しかし紀華に与えるダメージより、パンチでの顔へのダメージを増していった。
激しく鼻血を流す美帆子。黄色い水着にも赤い血の斑点が増えていき、観客からも痛々しく見えているリング上。
鼻血で呼吸が苦しくなってスタミナが心配な美帆子。
紀華は容赦なくローキックで下から崩そうとしていくと、蹴られる度にフラついてダウン寸前になっていく美帆子。
そのダウン寸前の美帆子の髪を鷲掴みにして、顔面を膝蹴りで蹴り上げる紀華。
ゴキィィィィ・・・・
鈍い音が響くと、美帆子の身体がマットに崩れ落ちた。
俯せでダウンした美帆子。完全に失神KOの様子のリング上。
すると、紀華が失神状態の美帆子を仰向けにしてからフォールする。
「レフリー、カウント!」
紀華のアピールにレフリーがカウントを数えた。
『ワン・・・ツー・・・スリィィ・・・』
誰の目にも紀華の勝利と思われたが、失神KOと思われた美帆子がギリギリで返していく。
これには紀華も観客達も驚くが、美帆子もベルトを失いたくないと言う執念が感じられた返し。
しかし紀華は容赦しない。返したがグッタリしている美帆子を俯せにすると、バックから覆い被さる形でチョークスリーパーを仕掛けていく。
グイッ・・・
ロープから離れていて、紀華の腕を掴もうとする美帆子。しかし顔面への膝蹴りのダメージからも力が入らず、頸動脈を締め上げられて意識を遠のかせていく・・・。
そして試合終了のゴングが鳴らされた。
紀華のチョークスリーパーに美帆子が意識を失って失神してしまったのだった。
『カンカンカンカン・・・』
ゴングが打ち鳴らされると、レフリーが紀華の手を挙げていく。
『勝者、藤原紀華っ!』
リングアナのコールにガッツポーズする紀華。その腰にはヘビー級、そしてアラフォークイーンベルトが巻かれていく。
そして美帆子は顔面への膝蹴りで顔を痛々しく腫らしていると、リングドクターに応急処置を受けるのであった。
最後は激しいKO劇の紀華だったが、トーナメント戦の疲れだったのか、攻め込まれる場面も多く今後の課題の残る試合でもあった・・・。
しかし紀華がマイクを要求すると、観客席に向かってアピールする・・・。
「今夜、地下プロレスの2冠を達成しました。しかし、最近はアスリートなども地下リングに上がって、タレント達が負けが続いていると言う現実がありますので、次回大会かその次の大会で、大物アスリートと試合をしたいと思います!」
紀華の叫びに観客席が盛り上がっていく。
この紀華のアピールに、リングサイドに米蔵涼子も姿を現すと、協力するとばかりに握手していくのであった。来年の地下リングは、一体どんな死闘が繰り広げられるのか、また2012年最後の女祭りのリングでは、どの様なカードが組まれていくのか・・・。

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