「獰、それじゃーね」

「ああ、また明日!」

オレは中学からのダチ「麻生 隆」と別れ、オレは家路に向かう

まったく・・・バカ女共のせいで遅くなっちまった・・・・・

あいつら、いつもいつも俺たちをパシリにしやがって・・・・・

掃除よろしく〜とか言って、俺と隆ちゃんに任せて・・自分たちはとっとと帰りやがった・・・

くそ・・・・・

いつか、本当にキレルぞまったく・・・・


オレの名は『大塚 獰』

高校一年

趣味はゲームと格闘技全般・・・とくにプロレス好きだな

そして学校なんだが・・・・・

オレが通っているのは、元女子高で・・・今年から共学になった学校だ

だから当然、女子の人数は圧倒的に多く・・・・数少ない俺たち野郎は虐げられているのが現状だ

他の学校のダチからは、うらやましいとか言われるけど・・・・

当事者のオレとしては、できることなら代わってもらいたい

いざ現実を見れば、いかにこの状況が悲惨かがわかるはずだ

今日だって・・・・・・・くそっ!



「すげーむかつくぜ・・・・・このっ!!」

俺は、部屋に入るなりサンドバッグを蹴った

バスンと、いい音がする

俺は、さらに蹴る!

何度も何度も・・・・

ときにパンチを加え、ラッシュ!

本来は。あのバカ女共をこうしてやりたいが・・・さすがにそれはマズイ

だから、かわりにこうやってサンドバッグを叩いている

そして・・・およそ、二分間ほどそうしていた

少し汗かいたところで、俺は一息つく

そのとき、

「お兄ーちゃーん、入るよー」

声がして、同時に妹の霧花が入ってきた

手には、スポーツドリンクのペットボトルが握られている

「はい、いつも大変だね」

そう言って、おれにペットボトルを渡す

「お、サンキュー!」

俺はそれを受け取ろうとする

まったく・・・・・こいつくらいのものだ、俺を邪険に扱わないのは・・・・・

それにくらべ、あいつらは・・・・

「いつも悪いな」

俺は受け取った

そのとき、


         バチッ


「うわっ!?」

「え?」

俺の手に電気が走ったように感じた

「今、静電気が流れたような・・・・」

「ええ〜?・・私なにも感じなかったよ? それにこんなので静電気走るの?」

霧花には感じなかったようだ

俺だけか・・・・・それとも、きのせいだったのか?

「そうか・・・」

俺は、気を取り直してスポーツドリンクを飲み始めた

そのとき、なにかが脳裏に浮かんだ


      『邪眼』


よく、漫画などで聞く超能力の名前だ

何でこんな事が浮かんだのかはわからない・・・・

しかし、同時にその使い方までも脳裏に浮かんできた

方法は簡単だった

殺意というかなんと言うか・・・・そんな気持ちで相手を睨み、同時に相手にさせてみたい行動をイメージする

それだけだ

そして俺は、すぐにそれを試してみたくなった

「・・・・・・・・・」

俺は、目の前にいる霧花に向かって邪眼を試してみる事にした

なにをやらせようか、少し迷ったが・・とりあえず俺にラリアートをかませということにした

すると、

 
             ドゴッ

「ぐはっ!!」

俺は、本当に霧花にラリアートをかまされた!

俺はその場でダウン

「ほ・・・本当だ・・・・・」

俺は霧花を見上げる

霧花は、無表情で俺を見下ろしていた

そして、

「あれ?・・・お兄ちゃん、どうしたの? そんなところで寝転んで」

と、不思議そうに言った

覚えていないのか?

俺は、もう一度試してみようと思い・・・・

こんどは、俺と思いっきりプロレスごっこしろとやってみた

そうしたら、

「お兄ちゃん・・・いくよっ!!」

霧花が、おれに突っ込んできた!

「うおっ!?」

応戦する俺

俺と部屋の中で激しいプロレスごっこが開始された


どうやら、本当に俺にはそんな力があるらしい

おまけに、記憶消したりもできるみたいだ

開眼したというのか?

でも、この力であいつらを・・・俺のことをコケにしているやつらを・・・・・

おもしれぇ・・・


明日から学校が楽しみだ



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