「今日は良い知らせを持ってきた。」

 黒サングラスの男は言った。

「な、何よ!」

 少女の一人が男を睨み付けながら言った。

 男の前にいる4人の少女たちは「女子プロレス新団体設立 新人募集」の知らせに応募
し、面接で簡単に採用が決まった後、長時間目隠しをした車に乗せられ連れてこられたま
ま、監禁状態にあるのだった。監禁とはいっても別にひどい扱いを受けるわけでもなく、
生活に必要なものは与えられ、立派なトレーニングルームも使えた。しかし外に出ること
は許されず、数少ない窓の外も鬱蒼とした木々が見えるばかりで、まったく今いる場所が
どこなのか少女たちにはわからなかった。

 4人の紹介をしておくと、まずは18才の野島香織(H156 B83 W58 H85)、17才の森川未
央(H154 B82 W59 H85)、同じく17才の関川紀子(H157 B88 W58 H86)、そして最年少15
才の深田恵(H151 B79 W57 H82)。4人ともプロレスラーを目指して応募してきたものの、
どちらかというとまったく格闘家らしからぬ体型で、何と言っても4人とも美少女揃いだ
った。このうち香織だけがわずかではあるがレスリングの経験があり、あとの3人は全く
の素人であったため、年長でもある香織が自然とリーダー格となり、不安にさいなまれな
がらも、トレーニングを続け、辛うじて基本的な技と受け身程度は何とかできるようにな
ったところであった。

「お前達の試合が決まった。2週間後だ。」

「あ、相手は・・・」

 香織が言った。

「相手は当日分かる。まったく別の連中だ。それから大事なことを言っておこう。この団
体は普通の女子プロレス団体とは仕組みも、ルールも違う。まず試合は月に1度か2度、
1回1試合のみ、いつ行うか、誰が試合をやるか、それは私が知らせる。そしてルールだ
が、この団体ではフォールして3カウントという方式はとらない。相手を完全に失神させ
るか、こいつを相手の股間にぶち込めば勝ちだ。」

 男はバイブレーターを取り上げ、少女たちに見せつけた。少女たちから一斉に戸惑いの
声が上がる。

「い、いや。そんな・・・」
「は、話が違う。」

「もういやっ、お、お願い、私達を解放して!」

 最年少の恵が泣きながら叫ぶ。

「やかましい! そうだ、お前らがもし勝ち上がっていければ、その時はそいつを解放し
てやろう。以上。」

 そういうと男は出ていった。少女たちは呆然としたまま、しばらくの間立ち尽くしてい
た。

 一方別の場所では5人の女性が集まっていた。前で話しているのは金髪に染めた長い髪
の派手だが不思議な色気のある女性、その他の4人も、もとい、3人は負けず劣らず美少
女、というよりメリハリのある身体に大人の色気を感じさせる美人揃いだった。そして残
る1人、これは身長が190cm、体重も100kgは越えていそうな巨漢女だった。

「お前らの試合が決まったよ。2週間後だ。誰が代表するか、後で決めてやるよ。相手は
ちゃらちゃらした生意気な女達だ。徹底的に痛めつけてやんな。あいつらはヒロイン気取
りでお前らを完全に馬鹿にしきっているよ。お前らもこの団体のルールを知ってるだろ
う。」

「これを思いっきりぶち込んでやります。」

 少女の一人がバイブレーターを掲げながら言った。

「そんなんじゃ生ぬるい。あんな連中にはこれくらいぶち込んでやりな。」

 金髪女は何か別のものを取り出して言った。

「す、すごい」

 少女たちは呆気にとられて見つめていた。



 それから一週間後、サングラスの男が4人の少女を集めていった。

「最初の試合は森川未央、お前だ。せいぜい練習しておけ。」

「わ、私・・・」

                           (続く)

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