代理格闘

「何すんの!は、離してよっ!」

誰もいない浜辺に彩音の声が響き渡る。ビキニ姿の彩音は屈強な男に両腕を掴まれていた。要は自由を奪
われた状態になっていた。

「離してよっ! どうするつもりよっ!」

必死の抵抗も空しく、彩音は無理矢理車に乗せられた。


彩音は18歳の高校生。芸能人では広末涼子に似たまさに美少女だった。綾音はとある空手道場の師範の
娘、そのような環境で育ったせいか、活発で声の大きな少女だった。
連れてこられた場所は綾音の父親の道場とは長年のライバルである空手道場の稽古場。そして周りにいる
何人もの屈強な男たちはその門下生。かつてのよきライバルも現在ではひねくれた関係になっており、相当
いがみ合っていることは綾音でも知っていた。

「お嬢さん、少しはおとなしくして貰いたいね。条件さえ聞いてくれたら離してやるよ。」

周りを囲む男たちの中でも、一番大将らしき男が言った。

「な、何よ! じょ、条件って・・・」

「今度の大会でうちの道場はお前の所の道場と対戦する。その時に心得てくれないかということだ。」

「な、何のこと・・・そんなことできるわけないじゃない! 第一私は選手でも何でもないわよっ!」

「もう一度言う。今度の大会でうちの道場はお前の所の道場と対戦する。その時に心得てくれないか。」

「あんた達最低ね! そんなこと絶対に出来るわけないわよっ!」

まわりの男たちがすごむ。それを押さえて先の男が続ける。

「わかった。さすがにあの堅物の娘だな。その態度に免じてもう一つ条件を与えよう。今からお前はうちの
道場の者と戦ってもらう。心配しなくてもいい。もちろん女だ。お前が勝ったら全ては無かったことにして
離してやる。しかしお前が負けたら言う事を聞いてもらう。」

自分は単に師範の娘なだけであって別に弟子入りしているわけではない。しかしこのまま何をされてもお
かしくないのにそんなチャンスを与えられるのなら賭けてみてもいい。女は格闘技などしなくてもいい、と
いう父親の主義で弟子入りはさせてもらってないが、一応護身用ということで少しは教えてもらっている。
普段から筋が良いとも言われていることだし、ひょっとしたらいけるのではないか・・・・と彩音はとっさ
に考え言った。

「わかったわ。受けようじゃないの! 本当に勝ったら離してくれるんでしょうね。」

「ああ、本当だ。約束しよう。但しスタイルは合わせてもらう。女流格闘技戦はうちの館長の夢でな。それ
をお前の親父にことごとく撥ねつけられてるんだ。ちょっとは夢をかなえさせてやらないとな。」

「あの老いぼれじいさん!」

「何だと!」

男たちが詰め寄る。それを再びさえぎって。

「まあいい。それでは早速試合を始めよう。」

彩音は隣の部屋に連れて行かれた。扉を開けると、なんとそこにはライトに照らされたリングが設置され
ていた。

「な、何よっ! ぷ、プロレス!!」

「いや、総合格闘技というヤツだ。そしてこれがお前の対戦相手だ。」

その途端、周りの男たちの顔が一斉に引き締まり、老人と胴着を来た大柄な女が現れた。

「押忍!!」

ドスの聞いた声が響き渡る。年の割には目つきの鋭い老人が一声かける。

「これ、始めんか!」

「ほら、リングに上がれ!」

「わ、私の胴着は?」

彩音が身に付けていたのは小さな黄緑色のビキニだけだった。それも胸の三角形と股間以外は紐でできて
いる、いわゆる三角ビキニ、紐ビキニといわれるやつのなかでも相当過激な、布の部分の小さいものであっ
た。思い切って買ってみたものの、人前に出るのがちょっと恥ずかしくなったので、慣らす意味もあって一
人で誰もいない浜辺に出てみた、その矢先の出来事だったのだ。

「ほらっ、お前の胴着だ。」

男が胴着の上と帯を彩音に放り投げる。

「し、下はないの? こんなので試合なんて出来るわけないじゃない。」

「うるさい。お前の置かれている状況を忘れたのか! いいからつべこべ言わずリングに上がれ!」

彩音はしかたなく、ビキニ姿に胴着の上だけ羽織って、帯を締めるとリングに上がった。胴着にすらりと
した生脚が出ている姿は逆に艶かしさを醸し出し、これまで目を吊り上げていた男たちがいやらしい目つき
にかわってなめまわすように彩音を見る。いつのまにかビデオカメラも用意され、リングサイドから彩音を
狙う。

「こ、このエロ爺・・・・」

相手の女もリングに上がる。赤いパーマの髪、濃い化粧、大柄な身体、90cmはありそうな巨乳、腕も脚
も筋骨隆々としてとても女とは思えない。肩から突き出した二の腕など彩音の太股、いや下手をすると彩音
のスリムなウエストくらいはありそうに思えた。

「こ、こんな女に・・・・でも白帯・・・・や、やってみなくてはわからない・・・いや、やるしかない・・・・・」

彩音が観念した途端、ゴングが鳴り響いた。

彩音は中段に構えながら女を睨みつける。そしてじりじりと間合いを計る。

「たああっ!!」

気合を込めて回し蹴りを女のサイドにぶち込む。女は太い腕で軽くガードする。

「思ったよりやる・・・・それに固い・・・」

彩音はガードされただけでしびれの残る右足を少し気にしながら、再び構える。しばし睨み合いが続く。

「たあああああっっ!!」

再び蹴りを入れる。女は再び腕でガードすると、今度は身体を彩音の方へ寄せてきた。あっと思った瞬間、
ものすごいパンチが彩音の腹に突き刺さっていた。

「ぐぶううっ!!!」

彩音の腹、へその上数センチくらいのところに太い拳が突き刺さっている。一瞬の間の後、彩音は腹を押
さえながら膝をつき、そしてうずくまった。

女は彩音の帯を簡単に解き引き抜くとリングサイドへ放り投げる。そして彩音の胴着の襟元を掴むと、胴
着だけ引き上げた。

「ああん。」

簡単に胴着から腕が抜け、ビキニ姿の彩音が胴着から転がりぬけるように落ちてくる。女は胴着を丸める
とリングサイドに放り投げる。ほとんど裸同然の無防備な姿になった彩音はうずくまったまま必死に女を睨
みつける。

女は拳を突き上げる。リングサイドが沸きあがる。彩音はうずくまったまま立ち上がれない。女は彩音の
髪を掴むと丁度立った位置まで引き上げ、拳を振り上げる。彩音は必死に腹をガードしようとするが及ばず、
鋭いパンチが今度は彩音の臍の下、臍とビキニパンティの上辺との間の柔らかい部分に突き刺さった。

「あああああ・・・・」

再び腹を押さえてうずくまる彩音。口からは血混じりの涎が滴り落ちる。女は今度は思いブーツを履いた
大きな足を彩音の裸の背中、ちょうどビキニブラの結び目の辺りをめがけて叩きつける。

「ぐああっ!」

一瞬跳ね上がるかのように身体を反らし、そのままマットにうつ伏せに倒れる彩音。女は再度足を彩音の
背中に叩きつけ。ぐりぐり踏みにじる。丁度彩音の、スリムな身体の割には豊かな胸がマットに擦りつけら
れる状態になる。彩音はロープを掴もうと、必死に右腕を伸ばす。女は彩音の右肩に足を叩きつける。

「あああああああ!!」

肩を押さえ、可愛い顔を苦悶に歪めて必死に耐える彩音。女は彩音にまたがり座ると、髪を掴み、思い切
り引き上げる。彩音の上半身が思い切り反り上がり、背中がきしむ。

「いやあああああ!!」

彩音は大きな声で叫びながら頭を激しく振り乱す。女は左手で彩音の髪を掴み引き上げたまま、右の拳を
彩音の胸をめがけて叩きつける。彩音の胸の柔らかく形の良い膨らみが拳を叩きつけられるたびに変形し歪
む。

しばらく胸へのパンチが続いた後、女は彩音への攻撃を止め、離れる。そして余裕ありげに彩音を挑発す
る。

「く、くそ・・・」

彩音は必死に睨みつけながらよろよろと立ち上がる。立ち上がった瞬間、女は彩音に体当たりをくらわし、
そのまま勢いで彩音の身体をコーナーサイドまで押し込んだ。

ガシャーン!

「あああああ・・・」

コーナーバックルが彩音の背中に激しくあたり、そのまま寄りかかった形になる。瞳は必死に睨みつける
が、身体が動いてくれない。

女は右手を突き上げ雄たけびをあげる。そして彩音に近づくと、見下すように微笑む。

「お嬢ちゃん。もうお休みさせてあげるわね。」

女は構えを見せるとゆっくり彩音に近づき、右の拳を後ろに引き、中指のささくれだった関節が突き出る
ように握りなおす。そして十分に勢いをつけると、彩音の臍上をめがけて思い切り突き刺した

「あぐうっ!!ぐう!!ううう・・・」

彩音の腹が醜く変形する。女は突き刺さった拳を引っこ抜くと、さらに彩音の腹に連打を浴びせ掛ける。

ドスッ! バスッ! バシッ! ズコッ! ドスウ! バシイッ! ドフウッ!!

「ぐう! あふっ! あうう! ああ! いやあ! ぐわっ! どふっ! うう・・・・」

左右の拳が彩音の鳩尾、胃の辺り、臍、臍下、横腹、全く防御されていない生の腹のあらゆる部分に突き
刺さっていく。彩音の白い腹は赤く染まり、やがて紫色に変わっていく。

バスウッ! ボコッ! ドスッ! ボコッ! ボフッ! ドスドスウ! ゴスウン!

「ああ! あぎゃあ! あぐう! あふう! ああん! ああああん! あああああ!!・・・」

女の攻撃は更に勢いを増す。彩音はほとんど裸といってもいい無防備な姿で、為すがままに嵐のような攻
撃を直接身体に浴び続ける。女のパンチは彩音の胸も狙い出す。彩音の形の良い胸が醜く変形しながら上下
左右に揺れ動く。女は無防備に晒された彩音の美しく初々しい乳房を何度も何度も拳で打ち付ける。打たれ
るたびゴムマリのように変形しながら上下左右に跳ね続ける彩音の乳房。時間が経つに連れ腹と同じように
白から赤に変わり、そして紫に腫れあがっていく。

「ああ・・・・・や、やめて・・・」

もう声すら出ず、口から反吐を流しながら力のない目で懇願する彩音。女は全く容赦なく、拳を突き上げ
る。そして腕を回しながら冷酷な目で彩音を睨み、じわじわと近づいてくる。

「い・・・いや・・・・」

彩音は思わず目を閉じる。瞬間、勢いをつけた女の拳が、彩音の股間、ビキニパンティーに覆われた女性
の大事な部分、それも割れ目の付け根の最も敏感な部分にものすごい力で突き刺さる。

「いやあああああ!・・・・・・ああ・・・・・あああ・・・・あ・あ・・あ・・・」

女性の一番大事な部分にもろに受けた衝撃が彩音の脳天を突き抜ける。彩音の身体が浮き上がり、ぐった
りしたままマットに倒れ落ちる。

「ほらよ!フィニッシュだ!」

女はうつ伏せになった彩音の腹の下にに足を差込み、蹴り上げるかのように彩音を仰向けにひっくり返す。
ぐったりしたまま動けない彩音。女はロープに足を掛け、巨体に似合わず軽やかにコーナーのトップロープ
に上った。

「死ね!」

女は拳を突き上げると、真下に横たわったビキニ姿の美少女に向かって飛び降りる。100kg近くはありそ
うな女の全体重を載せた両足が、ぐったり横たわる彩音のちょうど臍のうえのあたりにものすごい勢いで突
き刺さる。彩音の裸の腹が背中についてしまうくらい押し潰される。

「ぐああああっっ!!!!・・・・・・・・・」

彩音は一瞬大きな瞳を見開き、口から激しく反吐を噴出した。そしてそのまま完全に気を失った。

カンカーン!!

ゴングが鳴り響く。女はリングを降り、完全に失神したビキニ姿の彩音だけが残される。

「この女は部屋にでも寝かせとけ。そしてビデオはダビングして、後でメッセージと一緒に奴に届けておけ」

声が響き、やがて彩音は担ぎ上げられリングを出て行った。

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