「アイドル誕生」第3話

 13歳の誕生日を迎えて間もない頃、梨沙は再び呼び出された。

「梨沙ちゃんおめでとう。13歳になったんだって。何となく少し色っぽくなったような気がするね
え。ところで今日は他でもない、もう1試合してもらおうということで呼び出させてもらった。」

「も、もうやめてください。あ・あんなのプロレスなんかじゃない・・・・話が違います・・・・私
はアイドルになれるからって聞いたからきたのに・・・・・お願いですからもう開放してください。」

「だから君はもう立派なアイドルだよ。君のビデオはものすごい人気だ。ほら、このファンレターの
山をみてごらん。」

「・・・・」

 梨沙は葉書の山の中から男が差し出した数枚を手にした。
『梨沙ちゃんの裸最高!!俺も襲って犯しまくりたい!!』
『・・・梨沙ちゃんのあそこってどんなんだろう・・・・』
『・・・梨沙ちゃんとやりたい!やりたい!やりたい!・・・』

「いやあああああ・・・・」

 葉書を投げ出し手で顔を覆って泣き出す梨沙。

「わ、私はこんなヌードモデルなんかじゃない・・・・」

「だから誰も君に裸になれなんて言ってないじゃないか。脱がされなければいいんだよ。試合に勝て
ばいいんだ!」

「とにかくもう逃げることはできないんだよ! つべこべ言わずに早く着替えて来い!!」

 梨沙はしぶしぶ袋を受け取ると、ロッカールームへ入っていった。
 
「またこ・・こんなビキニ・・・こんな格好でプロレスなんかできません・・・・」

 数分後、白いビキニに着替えた梨沙が姿を現した。胸と股間の小さな三角形の布地以外は細い紐で
結ばれただけの紐ビキニ、前回と同様その小さな布地さえ白く完全に覆っているのは乳首と性器にあ
たるわずかな部分のみ、あとは透け透けのレース状の生地でできているという、13歳の少女が身に
着けるにはあまりに過激なものであった。とはいえ、発育途上とは言っても美しく整った顔にバラン
スの取れた身体つきの梨沙には実にフィットしているとも言え、13歳とは思えない色香を醸し出し
ていた。

「お前はアイドルだろ。アイドルならビキニになるのはあたりまえじゃないか。」

「そんな・・・こんなのすぐに取られちゃう・・・・」

「心配するな。今日はちょっと趣向を変えて試合形式を変えてみた。今日の試合はこれをつけてもら
う。」

 男は梨沙に白く小さなオープンフィンガーグローブを渡した。

「な、何ですか・・・ボクシング?・・・・」

「ボクシングというほどではないが、今日は打撃戦中心でいってみたいと思う。まあ総合格闘技風と
いったところだ。だからキックも締め技もかまわない。まあ梨沙ちゃんは今日はうっぷん晴らしのつ
もりで思う存分ぶちまわしたらいいよ。」

「わかった・・・」

 グローブをはめながら、梨沙は結局試合で勝つしか道はないと悟ったのか、あるいは今日の試合形
式ではビキニを取られる可能性が低いと判断したためか、おびえた表情から引き締まった表情へと変
わっていった。
 梨沙は手にグローブをはめると男に誘導されるようにリングのある会場へ向かった。相手はすでに
リング上に上がり、コーナーにもたれかかるようにして梨沙の登場を待っていた。梨沙は覚悟を決め、
グローブの拳を合わせるようにして大きく息をつくと、闘志を秘めた表情でリングに上がった。

「今日の相手の美千代だ。」

 反対側のコーナーで美千代は不敵な表情で立っていた。身長は165pくらい、黒のタンクトップに
ベージュのトランクス。手には黒のオープンフィンガーグローブをはめていた。銭函みたいな顔と言
ったら言いすぎだろうか、細い一重の目にえらの張った顔は筋肉質の身体とあいまって、それほど大
柄でないにもかかわらず全体的にごつい印象を与えていた。

「ずいぶん待たせたじゃないの、おチビちゃん」

 冷徹そうな細い目で梨沙をにらみながら言った。

「あんたそんな格好で試合をしようなんてちょっとなめてんじゃないの!」

「べ、別に私が決めたんじゃない・・・・」

「あんたいくつよ」

「13になったわよ!」

「けっ!中坊かい!ペチャパイのくせにそんな格好は似合わないんだよ!」

「うるさいわね!もう十分大人よ!あなたみたいな不細工なのに言われる筋合いはないわよ!」

 例のごとくエキサイトすると我を忘れてしまう梨沙が無謀にも言い返す。

「くそ生意気なガキだね!その身体に思い知らせてやるよ!あとで泣きわめいても知らないよ!」

「そ・・そっちこそ叩きのめしてやるわよ!」

「おチビちゃん、せいぜいでかい口叩けるのは今のうちだよ!私を怒らしてどんな目にあっても知ら
ないよ!」

「うるさいわね!ブス!」

「どうやら本気で怒らせてくれたようだね・・・・」

 美千代の目つきが変わったかに見えた瞬間、ゴングが鳴り響いた。

 両者とも軽くステップを踏みながら様子を伺う。目つき鋭く獲物を追うかのように睨み続ける美千
代。一方梨沙もボクシング風に構えながらステップを踏む姿はなかなか様になっていた。

バシッ! バシッ!

 美千代の軽いジャブが梨沙の顔面を狙う。梨沙は軽くガードすると反対に右パンチを繰り出す。形
も何もなっていない振り回すようなパンチであったが、逆にそれが意表をついたのか、美千代の左上
腕部に見事に命中した。

 気を良くした梨沙はさらに左の振り回しパンチを繰り出す。さすがに今度は空を切ったが、快調に
前へ前へと攻めていく。一方美千代は相変わらず様子を伺うように軽いジャブを繰り出すのみ、いず
れも梨沙は簡単にガードした。

「ちょっとオバサン、口ばっかりで大したことないじゃないの!」

 梨沙が挑発するように軽快にジャブのような動きをする。結構動き回ったためかほとんど裸同然の
梨沙の身体が汗で輝き、何ともいえない色香を放つ。

「ケッ!くそ生意気なガキが!ただでは返さないよ!」

 これまで様子を伺うかのように緩慢な動きしかしていなかった美千代の動きが急変する。目にもと
まらぬ速さで梨沙の目の前に踏み込むと、ガードするまもなくストレートが梨沙の顔面中央に炸裂す
る。

バシィッッッ!!!!

「いやあああああああんん!!」

 勢い良く吹っ飛び、マットに仰向けに叩きつけられる梨沙。鼻を覆った両手の隙間から真っ赤な鮮
血が流れ出す。

「あ・・ああ・・・・ああ・・・いや・・・あ・・か・・顔が・・・・」
 
「おらもうお寝んねかい!早く立ちな!」

「あ・・か・・顔なんて・・・ひ・ひどい・・・女の子の顔狙うなんて・・・・」

「ガキがぐちゃぐちゃ言うんじゃないよ!」

 片手で顔面を押さえながらよろよろと立ち上がる梨沙。何とか構えなおす。筋の通った整った鼻が
早くもはれ上がり、夥しい量の鼻血が口から首、胸元にかけて流れ落ちる。

「こ・・この!・・・・」

 やぶれかぶれに右の振り回しパンチを繰り出す梨沙。簡単にかわされ体勢を崩しよろめいたところ
へ、梨沙のお腹めがけて強烈なアッパーカットが打ち込まれる。

ボコッッッ!!!

「うううっっ・・・・」

 まったく無防備な梨沙のやわらかい裸のお腹に美千代の右腕が突き刺さりめり込む。一瞬の静止の
後、ひざから崩れ落ちる梨沙。片手でお腹を押さえながら四つんばい状態になり必死に痛みに耐える。
鼻血がポタポタとマットに落ち、白いマットを赤く染めていく。

「おらおら、生意気な口利きやがって! 言っとくけどこれはボクシングだけじゃないんだよ!」

 美千代は四つんばい状態の梨沙のお腹を下から思い切り蹴り上げる。

「ああああんん・・・」

 跳ね上がるように回転し、仰向けにひっくり返る梨沙。美千代は一瞬ガードが外れた梨沙のお腹を
めがけて足を思い切り叩きつける。再び梨沙のやわらかいお腹に美千代のシューズの固い底がめり込
む。

「あぐうっ・・・・」

 美千代は梨沙のお腹に載せた足に体重をかけると、グリグリとこねまわすように梨沙のお腹を踏み
にじる。梨沙は必死に身体をくねらせ抵抗する。

「そら立ちな!」

 美千代は梨沙の髪をつかんで引き上げる。よろよろと立ち上がった梨沙はそれでも必死にファイテ
ィングポーズを構え美千代を睨みつける。

「あらあら、お子様のくせに感心じゃないの。もっともっといたぶってほしいのかい。」

「ま・・負けないから・・・・」

 端正な顔を鼻血で真っ赤に染めながら、再び戦闘体制に入る梨沙。お互いに構えながらしばらく睨
み合いを続ける。

「えいっ!!」

 捨て身の振り回しパンチを繰り出す梨沙、しかしあっけなく空を切りよろめく。

「お子様はお寝んねしてな!!」

 その瞬間美千代がラッシュをかける。梨沙のボディ、お腹と胸をめがけて強烈な連打を浴びせ掛け
る。必死でガードする梨沙。しかし何発かはしっかり梨沙のお腹や胸に命中し、徐々に後退しコーナ
ーへと追い詰められる。

バシッ! バスッ! ドスッ! バスッ!

「あ・・・ああん・・・・ああ・・・あん・・あぐぅ・・・」

 コーナーポストに寄りかかった状態で完全にサンドバッグ状態の梨沙。必死のガードも全然効果な
く、お腹や乳房に何発も命中する。白く美しい梨沙のお腹に紫の痣が刻み込まれる。
 何発目か、梨沙の乳房にパンチが命中した勢いでビキニブラがめくり上がり、梨沙の幼くも美しい
乳房とピンク色の乳首が露になる。

「ガキのくせにそんな生意気な格好するからだよ!!ケッ!まだ子供のペチャパイじゃねえか!!」

 美千代は半分めくり上がったビキニブラを邪魔だとばかりに引き千切る。発育途上ながら美しく形
良く膨らんだ乳房が左右とも完全に露にされる。美千代は容赦なく、露になった梨沙の乳房に集中打
を浴びせ掛ける。

バシッ! バスッ! ドスッ! バスッ!

「ああん・・・や・・・いや・・・あん・・あああん・・・」

 打たれるたびゴムまりのように上下左右に揺れる美しい膨らみ。2つの膨らみの間の谷間を流れ落
ちる真っ赤な鮮血。梨沙の白く美しい膨らみも時間がたつにつれ、だんだん赤く染まっていった。

 美千代はまだまだ容赦しない。今度は左手で梨沙の頭を押さえつけると、右手で梨沙のお腹にアッ
パーの連打を浴びせ掛ける。何度も何度も梨沙の柔らかいお腹に拳がめり込む。そして梨沙のお腹、
ちょうどおへその位置をめがけて強烈な膝蹴りをくわえる。

「うぐうううっっっっ!!!!!」

 美千代にもたれかかるように崩れ落ちる梨沙、倒れまいと必死の形相で目を見開き耐える。美千代
は梨沙を押しのけるようにコーナーに追いやると、再び梨沙の裸の上半身、特に乳房とお腹に徹底し
たパンチのラッシュを浴びせかけ、さらにとどめのキックを梨沙のお腹に打ち込む。固いシューズの
つま先が梨沙の柔らかいお腹の中央にまさに突き刺さるように深くめり込む。

「あうううううっっっっ・・・・あああ・・・・・・」

 マットにうつ伏せに崩れ落ちる梨沙、しかし数秒後、信じられないことに身体を震わせながらも必
死に起き上がろうとしていた。

「ぜ・・ぜったい・・・まけない・・・・」

 一回は力及ばず倒れたものの、再び四つんばいの体勢まで起き上がると、血交じりの痰を吐き、ふ
らふらになりながらも立ち上がってきた。

「お子様のくせになかなかやるじゃないの。でも容赦はしないよ!」

 美千代は力なく辛うじて立っている状態の梨沙のボディにさらに連打を浴びせ掛ける。後ずさりし
ロープに寄りかかり、完全にサンドバッグ状態の梨沙、梨沙の裸の身体に何発も容赦ないパンチが浴
びせ掛けられる。

「ああ・・・あう・・・・あああ・・・・・・ああ・・・・」

 完全にうつろな表情の梨沙、辛うじて気力だけで踏ん張っていたのもつかの間、とどめの強烈なア
ッパーパンチが梨沙のお腹、へその下のやや膨らんだあたりに見事に突き刺さる。

ドスッッッッ!!!

「ああああああああああ・・・・・・・・・・」

 全ての力を使い果たし、崩れ落ちるようにマットに倒れこむ梨沙。うつ伏せに倒れたままピクリと
も動かない。

「ビキニも全部取れって言われてたけどね、頑張りに免じて下だけは許してやってもいいだろ?」

「ああ。十分だ。それにしても顔面に決まったときはびっくりしたぞ。うちの貴重な商品がどうなる
かと思ったよ。まあよく一発で我慢したな。」

「ぶっ殺したいとは思ったけどね。あまりに子供だろ、それも大人気ないと思ってね。」

 美千代はリングサイドのスタッフと言葉を交わすとリングを降り、去っていった。梨沙はしばらく
倒れたままその無残な姿を撮影されていたが、カットの声と共に担架に乗せられ、別室へと連れられ
ていった。

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