地下リングの黒服は猛娘などを生み出した大プロデューサのつむくに呼び出された。
「うちのショニンが裸エプロンで売り出したのは知っとるよな?」つむくが黒服に話し出す。
「は、はぁ・・」最近はつむくの事務所から出場することが減ったが、出場したときの観客のウケを考えると頭の上がらない黒服であった。
「芳岡美穂とか言うたっけ?あれ、なんや」グラビアアイドルの美穂がCMに裸エプロン出演していたことに対してである。
「は、はぁ・・」日請食品のCMのことを言われて困惑する黒服。
「はぁ、やないで。うちのショニンはこれから売り出すつもりなんや。あんな乳タレに邪魔をされたくないんよ」つむくが説明した。
「で、どうすれば・・」タレントが勝手に行ったことであればなんらかの手段があるものの今回はCMである。
つむくの言いたいことは理解しているもののタレント本人とは関係ないため黒服は困り果てていた。
「金なら出す。うちのショニンも出す。せやから、あの乳タレを出場させ」壱万円の札束を黒服の前に積むつむく。
黒服は断る理由がなく承諾した。

「お疲れさまでしたぁ〜」仕事を終えた美穂が都内の某スタジオから帰宅する。
グラビアアイドルとして名の売れている美穂は当然のようにタクシーを待たせていた。
「(まだ来てないのか・・。まったくもう、文句言ってやろ)」タクシーが指定の時間に到着していないため、待つことにした美穂。
その美穂の前に黒のリムジンが到着した。
「(すごい車ぁ・・。誰だろう・・)」高級リムジンに乗ってきた人物が気になり横目で見る美穂。
リムジンから出てきた黒服の二人が後のドアを開けると美穂の方を向いた。美穂は焦って視線をそらした。
黒服が美穂の方へ歩いてくる。
「(こっちにくる・・)」気配を感じ取る美穂。黒服が美穂のすぐ側まで来たとき・・。
「きゃっ!」美穂は二人の黒服に捕まった。
「なにするんですかっ!放してくださいっ!誰か・・」美穂は抵抗したが強引にリムジンの中へと連れていかれた。
「こんなことして、いいと思っているのですかあっ!」黒服に挟まれている美穂がリムジンの中で暴れる。
ビリィ・・「きゃあ!」黒服は無言のまま美穂に手を伸ばすと美穂の服を引き千切り始めた。
「やだあっ!」必死で抵抗する美穂であったが、二人の黒服に服だけではなくブラとショーツも剥ぎ取られた。
「やめて・・お願い・・」裸になった美穂は丸くした身体を振るわせ涙を流していた。
裸の美穂を乗せたリムジンは都内の某ビルへ入っていき車を止めた。
「降りろ」黒服が美穂に指示をする。
「あの・・裸・・なんです・・」リムジンはフォルムで外からは中が見えていなかったが、車の外は隠すものがなにもない。
美穂は裸で外に出ることを拒んだ。
「降りろ」一人の黒服がドアを開け、美穂が車から出てくることを待った。もう一人の黒服が美穂を見ずに静かに声を掛けた。
「・・・」美穂はもう一度自分が裸であることを言おうとしたが、黒服の落ち着き払った言動に怖くなり仕方なく車から降りた。
「来い」美穂が車から降りると、黒服は美穂を前後に挟むようにして建物の中に入っていった。
美穂は85センチの乳房を隠しながら黒服のあとについていった。
黒服の案内で建物の一室に入った美穂に白いTバックのショーツと白いエプロンが手渡された。
美穂はTバックとエプロンも恥ずかしいと思ったが、裸でいるより少しでも隠すものがある方を選んだ。
美穂が裸エプロンになって数分間、黒服に見張られるようにしながら部屋の中にいた。
「(これから、なにがあるって言うのよぉ・・)」部屋の中には沈黙が続いていた。
そのとき、ドアがノックされ黒服がドアの向こうの人物と話すと、美穂の方へ近寄ってきた。
「出番だ。来い」冷静沈着で静かな声が部屋中に響くと美穂はわけもわからずうなずいて立ちあがった。

『これより、特別試合を行います〜っ!。選手の入場ですっ!』
金網で囲まれたロープのないリングが設置された会場にアナウンスが響き渡る。
選手の入場口にスポットライトが当てられた。スポットライトの先には美穂がいた。
「なにっ?えっ?」まぶしいぐらいのライトに照らされる美穂。ライトが当たると黒服は入場口のドアを閉めた。
『うひょ〜、芳岡美穂の裸エプロンだぜ〜っ!』
受けたことのない大歓声に驚く美穂。その美穂の背中を黒服が押すと、無言でリングに行くよう指示された。
美穂の足は勝手にリングへ歩いていった。
「(やだ・・見られてる・・)」美穂は乳房をぎゅっと抱きしめるようにしながらリングへ向かうと、リングサイドの黒服に金網の中に入るよう指示され従った。
美穂がリングに入ると再びスポットライトが選手の入場口に当てられた。
笑顔のショニンが立っていた。
ショニンもショーツだけの裸エプロンであった。エプロンからこぼれる19歳のみずみずしい体がまぶしくも見えていた。
「(ふ〜ん、そういうことね。これが噂に聞いていた地下リング・・)」美穂も状況をやっと把握していた。
ショニンがリングに入ると金網の扉が閉められた。
『選手の紹介ですっ!赤コーナー、元EEホップ〜ソロデビュー、T159センチ〜、ショニン〜』
『青コーナー、グラビアアイドル〜、T169B85W59H87〜、芳岡〜美穂〜』
事態を飲み込んだ美穂がグラビアタレントらしく堂々と観客に挨拶をする。
『ルールは総合格闘技方式。ダウン後10カウントかギブアップするまで行います。なお、今回の勝者には勝利者賞金として1,000万円と各方面からのバックアップが約束されます』
「(うそぉ。こんな子に勝てばそんなに貰えるの!)」賞品を聞いて驚いたのは美穂である。
カーン!試合が始まった。二人がリングの中央に歩み寄る。
「私が裸エプロンでPRしたら真似したのはあなたね。ドロボー猫って言うの知ってます?」ショニンが口を先に開いた。
「ドロボー猫?そんなの知ったことじゃない。でも、あなたのその格好より私の方が魅力的よね」体格で有利な美穂は余裕の表情である。
「そんな垂れてそうなおっぱいでなにを言ってるかなあ、おばさん」動じないショニン。
「誰の胸が垂れてるですって?それにおばさんって誰よ」
「私の目の前にいるおばさんですよ」
「もしかしたら、胸が小さいからって妬いてるの?」
「別に妬いてなんかいません。それに大きいか小さいかなんて私には関係ないし」
「口ではどうとでも言えるわよね。ここって口喧嘩するところでもないんでしょうっ!」美穂がローキックを叩きこんだ。
バッシーン!「きゃ・・」小さな声を上げるショニン。
「ほら、どんどん行くよ。おチビちゃん」美穂がエプロンの中で乳房を踊らせながらショニンを攻めはじめた。
バシ・・ビシ・・バシュ・・「く・・きゃ・・あんっ・・」防戦一方のショニンがかわいらしい悲鳴を上げる。
「さっきの元気はどうしたのよ」ショニンを金網に詰め寄った美穂がショニンを捕まえた。
「こういうのもありなんでしょうっ!」美穂はショニンを金網に叩きつけた。
ガシャーン!「きゃうっ」頭からではなく胸から金網に当たっていった。
「ほらほら、早めにギブアップした方がいいんじゃないの?」ショニンの背中を足で押し込む美穂。エプロンだけに守られたショニンの乳房に金網の針金が食いこみ、金網の隙間からショニンの乳房がこぼれ出す。
「ああん・・おっぱいがあ・・」かわいらしく声を上げるショニン。
「胸を責められて感じているのかしら?」口元を歪ませ、余裕の表情でショニンを責めていく美穂。
「せっかく、ソロデビューしたっていうのにまた休業ね」美穂はショニンの背中から足を退けると、ショニンの髪を掴んで頭を金網に叩きつけていった。
ガッシャーン!「きゃあ・・」額が金網に叩き付けられる前に腕でガードしたショニン。
「いっちょまえにガードなんかしてるんじゃないのっ!」金網からショニンを引き剥がした美穂は、ガードができないようにショニンの背中を金網に叩きつけていった。
ガッシャーン!「ぎゃ」ショニンはさすがに背中から金網に叩きつけられると、金網の跡がついた乳房といっしょにがっくりと頭を下ろした。
「弱いくせにずいぶん大きな口を叩いてくれたわね」ショニンの顎先に指を添え、自分の方へショニンの顔を向けてる美穂。
「ゆっくり料理してあげるから・・」美穂の平手がショニンの頬を張った。
パシーン!「きゃっ」乾いた音が会場に鳴り響く。
パシーン!「きゃん」返しの平手もショニンの反対の頬を襲う。
「大口叩いといて、このザマとはねえ・・」ショニンの首に腕を回した美穂。
ズボォ・・「ぐぇ・・」美穂がショニンの胃を膝で蹴り上げた。前屈みになって崩れ落ちるショニン。
美穂はショニンの尻の上に自分の尻を乗せると、ショニンの顎に手を掛けてキャルクラッチを極めた。
「ぐ・・ぐぅぅぅ・・」ショニンの顔が苦痛に歪んだ。
「なかなかかわいい顔よ」ショニンの辛そうな顔を見た美穂は左右に揺すりはじめた。
「あぅ・・あぁぁぁ・・」ショニンの身体が揺すられるとショニンの乳房も左右に揺れる。
「ぶたショニン!」美穂は掛け声とともに顎に掛けていた手をショニンの鼻の穴に移動させ、2本の指で引っ掛けた。
「んぐぁぁぁ・・」美穂の好き勝手にされるショニン。
「次はなにしてもらいたい?」キャメルクラッチを解いた美穂がショニンの髪を掴んで顔を上げて聞く。
「ふざけんなぁ・・」強気のショニン。
「上等じゃない」美穂は掴んでいるショニンの髪を引き上げて立ち上がらせた。
「痛いっ!髪の毛なんてずるい・・」
「すぐ放してあげるわよ」ショニンを首投げでリングに叩きつける美穂。
ガツっ!「きゃう・・」美穂は首投げをしたあと、すぐにショニンの両腕を掴んでショニンの背中に足を置き、チキンアームロックを極めた。
美穂がショニンの腕を引き足で背中を押し込むと、ショニンは胸を突き出していく。ショニンの乳房がくっきりとエプロンに浮かぶと観客はショニンの胸に視線を集中させた。
『ショニンちゃんののナマ乳も見たいけど、エプロン越しのおっぱいもエロくていいなあっ!』観客から卑猥な声が飛ぶ。
「あなた歌手じゃなくてヌードのグラビアでも出したら?」楽しそうにショニンを虐める美穂。
「ぐぅぅぅ・・放せぇ・・」恥ずかしいこともあったがチキンアームロックから逃れようと腕に力を入れて顔を真っ赤にするショニン。
「もっとお客さんに喜んでもらわなくっちゃね」美穂はチキンアームロックを止めると、ショニンの顔に身体を被せるようにしてストレッチプラムを極める。
「きゃうぅぅぅ・・」腰を無理矢理捻られたショニンが苦しむ。
「苦しい?でも、自分の格好をよく考えるのね」美穂はわざとショニンの足を開き、胸を突き出させるようにしてストレッチプラムで捻り上げていく。
『すげえ・・』ショニンの大股開きで生パンティが丸見え、上体が捻られたためエプロンから片方の乳房が露わになっていた。観客は形のよい乳房とショニンの股間を忙しく視線を動かしていた。
「ぐうぅ・・やだ・・」足を開かれたポーズに恥ずかしくなるショニン。腰へのダメージも増してきていた。
「もっと見てもらわないとね」観客の声でエロ責めを続けていく美穂はストレッチプラムを止めるとショニンを起こし、ブレーンバスターの態勢になった。
「このっ!」小さな気合とともにショニンを逆さまに持ち上げる美穂。
ショニンのエプロンの裾が重力に引かれて捲り上がるとショニンのパンティが高々く持ち上げられた。
「はやく、はやく落としてえっ!」恥ずかしさのあまり逆さまになっているショニンが美穂にお願いする。
「そんなこと言わないでちゃんとみてもらわくっちゃね」なかなか落とさない美穂。超滞空時間の長いブレンバスターになった。
バッシーン!「きゃう・・」美穂はショニンをリングに叩きつけるとすぐに起き上がり、ショニンをうつ伏せにするとロメロスペシャルの態勢になった。
「お客さんもいい加減にエプロン姿が飽きちゃったって・・」ショニンを持ち上げる前にショニンのエプロンの首掛け部分の結び目を緩める美穂。
「いやっ!そんなことしたら・・」ショニンの言葉の途中で美穂はショニンと自分の場所を入れ替えた。
「きゃあああっ!」ロメロスペシャルを極められたショニンは乳房が露わになったと思い悲鳴を上げた。
しかし、エプロンはどうにか首に引っかかった状態であったため乳房の露出からは救われていた。
「おっぱいが見せれなくて残念ね。こうしたらどうかしら?」美穂はショニンの身体を揺すりはじめた。
エプロンの中でぷるぷると揺れるショニンの乳房。エプロンの結び目が解け、ずれ動いてきた。
「やだ、やめて!やめてよ、あなたも女でしょう!」必死で叫ぶショニン。
観客は揺れながら露わになっていくショニンの乳房に視線を集中させていた。
「だめ・・見られちゃう・・」ショニンの叫びも虚しく乳房が露わになった。
ショニンの身体の上の二つの小山は仰向けでも横に広がることがなく、上向きで張りがあった。
観客は生唾を飲みじっと見詰めていた。
「もう、許さない・・絶対に許さない・・」ショニンは悔しさと恥ずかしさで涙を流し、怒りで身体を震わせていた。
美穂はショニンが泣いて身体を震わせていると錯覚して、と勝った気分になりロメロスペシャルからショニンを解放した。
「あはは、泣いちゃったのぉ?」ロメロスペシャルから解放したショニンを見下ろす美穂。
「・・・」ショニンはうつむいたままエプロンの首掛けを結びなおしていた。
「・・るなぁ・・ばばぁ・・」ぶつぶつとなにか言っている。
「はあ?なに言ってるの」耳に手を添え身体を傾けて完全にショニンを舐めた態度の美穂。
ガツン・・「ぎゃう・・?」その美穂の顔にショニンのハイキックが炸裂する。
バキィ・・バゴッ・・バッシィィィ・・「きゃ・・あう・・がは・・」ショニンのキックが美穂のスラリとした脚、引き締まった腹と
顔に連続して叩きこまれる。
「・・どこにそんな元気が・・」圧倒的な優勢にいたはずの美穂がショニンの攻撃に驚く。
「ふざけるな、くそばばぁ!って言ったんだよぉ」コリアン3世のショニンはテコンドーを得意としていたのである。
「すぐに終わったらつまらないから盛り上げようと思ってたのがわからなかった?つむくさんの指示なんですけどね」呆れた顔のショニン。
「な・・」美穂は言葉を詰まらせた。自分の攻撃を受けていたショニンが上げた声が苦痛のものではなかったことを思い出したのである。
「それもわからないで好き勝手に。私の胸までお客さんに見せておいて・・。そういうばかなおばさんには身体に教えてあげないとね」テコンドー独特の構えを取るショニン。
「おばさんっていわないでよぉっ!」美穂の反抗した最後の言葉であった。
ドガッ・・バッシィィィン!「がふっ・・ぎゃ・・」ショニンは前蹴りを美穂の腹に突き刺したあと、クルンと回って後回し蹴りを美穂の顔に叩き込んだ。
「うう・・」倒れはしなかったものの美穂はよたよたと2・3歩後ずさりした。
「へえ・・これで倒れないとはね、褒めてあげます。でもねっ!」腕をダラリと下げ千鳥足の美穂の頭上に踵を上げたショニン。
ガッツッ!「がっ・・」ショニンの踵落としが美穂の脳天に落とされた。
美穂は気を失い、膝からリングに崩れ落ちていった。
グシャァァァ・・。美穂の膝がリングにつくと同時に美穂の顔に飛び蹴りを叩きこんだショニン。
美穂はエプロンの脇から乳房をこぼれさせてリングの上に大の字になった。
カンカンカン!試合終了のゴングが鳴った。

ショニンが反撃に転じると、あっという間の決着に観客はポカンと口を開けたままで膠着していた。
ショニンは呆然としている観客に手を振ってかわいらしくアピールしていた。
「さすがだな、でもそんなんじゃあ甘いぜ」金網の上から声がした。
「あ・・」ショニンが見上げたそこにはEEホップのもう一人ある幽鬼が座っていた。
「よっと」幽鬼が金網から飛び降りてきた。
「なにしに来たのよ・・」EEホップを裏切った幽鬼を睨みつけるショニン。
「怖い顔すんなよ。ここでの勝敗の決め方を教えに来てやったんだからよ」幽鬼は横たわる美穂に歩み寄ると、美穂のエプロンの胸元を掴んだ。
ビリィィィ・・。幽鬼は美穂のエプロンを引き千切り、美穂をパンティだけの姿にした。
「ちょっと、その人は・・」幽鬼を止めようとするショニン。
バニュ・・バニュ・・グリグリ・・「ん・・んん・・」美穂の露わになった乳房に幽鬼はストンピングを落としたあと、踏み潰しはじめた。美穂は気絶しているが乳房の攻撃に苦痛の声を上げる。
「へへ。この女、気絶しているくせに感じてるぜ・・」幽鬼は美穂の乳房から足を退けた。
「巨乳っていうより、美乳ってやつか」美穂の乳房を両手で揉みはじめる幽鬼。
「美穂ちゃんのおまんこはどうなっているんだろうな」幽鬼は美穂の乳房からパンティに手を移動させると、パンティを美穂の脚を滑らせて脱がしていった。
「へぇ、結構綺麗なおまんこしてるんだな」美穂の足を大きく開いた幽鬼がズボンのジッパーを降ろして凶器を出すと、美穂の秘裂に凶器を近付けていく。
「な、なにしてるのよっ!」ショニンが幽鬼の背中に前蹴りを叩きこんだ。
ドガァ・・「げっ」幽鬼は美穂の秘裂に凶器を入れることができず、美穂の胸の谷間に顔をうずめるように倒れた。
「なにすんだよっ!」美穂の胸の谷間から顔を起こし、ショニンの方へ振り向く幽鬼。
「それは私のセリフよっ!」幽鬼の前に仁王立ちするショニン。
「へへ。そうか、お前妬いてるんだな。しょうがねぇなっ、前みたいに抱いてやるよっ!」幽鬼は立ち上がると凶器を出したままショニンに飛びかかった。
「妬くわけないでしょう!それに前みたいにってあんたなんかに抱かれた覚えはないっ!」カウンターでハイキックを繰り出すショニン。
バキィ・・「きゃっ」ショニンのハイキックは幽鬼の突進に一瞬だけ遅れたため浅くなった。幽鬼はショニンに抱きついていった。
「てめえのヘナチョコキックなんか効かねえんだよっ!」ショニンがハイキックを繰り出した態勢に抱きついた幽鬼は、ショニンの股を開いた状態で抱きついていた。
「放してっ!どけ・・っ・・んぐ・・」抱きつかれたショニンは声を上げようとしたが、いきなり唇を合わせられた。
「んん〜っ!」幽鬼の頭を持ち上げようとするショニン。
「んは、ははは。相変わらずうまい唇だぜ」
「相変わらず・・って、なにいってんのよ!きゃっ」
幽鬼はショニンの唇を奪ったあと、ショニンの乳房を両手で鷲掴みにした。
「いやあっ!放してよっ!」幽鬼の手首を持ち、なんとか放そうとするショニン。
「きゃあきゃあ、うるせんだよっ!」ビリィ!「きゃあ」
幽鬼がショニンのエプロンを引き千切った。ショニンは咄嗟に露わになった乳房を両手で隠す。
「いやとか言いながら、ここはもうビショビショなんだろ」ショニンの秘裂をパンティの上から指を這わせる幽鬼。
「やだあっ!」乳房を隠していた両手で秘裂に這わせる幽鬼の手を掴むショニン。
「大事なおっぱいが丸見えだぜ」ショニンの秘裂に指を這わせたまま、片方の手でショニンの乳房を揉みはじめる幽鬼。
「いやぁぁぁ・・やめて・・」大粒の涙を流すショニン。
「ふざけるなあっ、このガキぃっ!」ショニンを襲う幽鬼の後から影がパイプイスで殴りかかった。
バッシィィィン!「ぎゃあっ」パイプイスが脳天に叩きこまれ、跳ねあがる幽鬼。
「くっ・・いってぇなあっ!あんたはっ・・」頭を押さえて振り向いた幽鬼、そこには元猛娘リーダーの中澤優子が『会心』の会見でも着ていた黄緑のワンピース姿でいた。
バチィィィン・・「ぎゃふ・・」優子が無言のままパイプイスを幽鬼の顔に叩きつけた。
顔でパイプイスを受けとめた幽鬼は顔を押さえうずくまった。
「キャバクラとか女狂いのガキがあっ!」変形したパイプイスを片手に怒りで身体を振るわせる優子。
「ぐ・・。なんだよっ、おばさんかよっ!男ぐ・・」優子の女狂い発言に反論しようとした幽鬼。
バッシィィィン!「ぎゃあああっ!」幽鬼の話しに耳も貸さず、再び幽鬼の頭にパイプイスを打ち下ろした優子。
幽鬼は話していた途中で叩かれたため舌を噛んだ
「喚く前に謝らんといけんとちゃう?」冷静で肝の据わった優子の鋭い視線が幽鬼を襲う。幽鬼は優子がとてつもなく大きく見えていた。
「な・・なんだよっ!エロババアがあっ!」こどものだだをこねたようなわけのわからないことを言う幽鬼。
「言うとくけどな、幽鬼がいない間、ショニンは必死やったんよ。まあ、幽鬼みとうなガキにはわからへんやろ」優子は乳房を隠して丸くなったショニンに視線を落としたあと幽鬼に語った。
「し、知らねえな、そんなことっ!ショニンが勝手にやったことだろっ!」
「ぎゃあぎゃあやかましいんや、ぶぉけぇっ!」優子は渾身の力でパイプイスを打ち下ろした。
バッシイイイインっ!「ぎゃ」幽鬼の頭に叩きつけられたパイプイスが壊れた。
幽鬼は大の字になって倒れると身体をピクピクと痙攣させた。
「よくもおっ!」胸を隠しながら立ち上がったショニンは、剥き出しにしている幽鬼の凶器を踏み潰した。
ブチャ・・「ぎゃああああああっ!」凶器を踏み潰された幽鬼は断末魔を上げたあと泡を吹き失神した。
「ゆうちゃん!酷いっ!」五藤真希である。会場で見ていた真希が弟の幽鬼がパイプイスで滅多打ちにされるとリングに駆け付けたが一歩遅かったのである。
「ごっちん・・。あんたの弟ならしっかり教育しておくんやな」情ではなく厳しい声を掛ける優子。
「ゆうちゃん・・、あんたなんからに弟のことでとやかく言われたくないっ!」真希は必死になって反論した。
「ごっちんの弟だけのことならなんも言わへん。ショニンはヘロプロのタレントなんよ、それぐらいわかって言うとるんやろな」冷静で肝の座った優子。
「だからって、そこまで・・」猛娘時代から絶対的存在であった優子を目の前にして萎縮する真希。
「ヘロプロの人間だからって、もうリーダーでもないんだからそんな言い方しないでよっ!」必死で言葉を探した真希。
「だからなんだっつーの?ゆーちゃんは猛娘とかで収まる人じゃないってわかってるんでしょう?」リング下から優子と親しくしている矢口真理が叫んだ。
「矢口・・」優子が呟いた。
「悪いけど、ゆーちゃん。ここからはメンバーのことだから」きっぱりと言う真理。
「・・そやね、じゃあ」優子はなにかを言おうとしたが真理に従った。ショニンを抱かかえながらリングを後にする優子。
「で、ごっちん。ゆーちゃんに文句があるなら聞いて上げるけど?」身長145センチの真理が尋ねる。
「まりっぺには関係ないっ!」言い捨てる真希。
「関係なくなんかない。ゆーちゃんはいつでも猛娘”たち”のリーダーなんだからぁ!」真理がきっぱりと言い切る。
「なによ、まりっぺまでリーダーみたいなこと言って。まりっぺだって、普通のメンバーでしょ」リングの上からロープ越しで見下ろす真希。
「まりっぺだから許されるんだよ」現猛娘リーダーの飯田佳織である。
「そそ、まりっぺだからね」安部なつみもいた。
「なによ・・三人でずるい・・」
「猛娘で売れたのはごっちんの力はあると思う。でもね、ごっちんにはゆーちゃんのことをとやかく言える筋合いはない」なつみが釘を刺した。
4人の言い争いの間、美穂が医務室へ運ばれていた。
「卒業記念ってことで、やりますか?」真理が提案する。
「まりっぺは相変わらずなんでも挑戦するね」佳織が微笑む。
「やるって、3対1じゃあ・・」真希が反論する。
「3対2でしょ。もう一人はそこに寝てるじゃない」凶器を潰され大の字で失神している幽鬼を指したなつみ。
「そんな・・幽鬼は・・」絶句する真希。
「じゃあ、決定だね。幽鬼君のことも考えて30分後。よろしくぅ」真理が仕切った。
思わぬ展開で真希の卒業記念試合が決まった。
観客にとっては久しぶりとなる猛娘の出場に喜んでいた。
「あの三人・・酷い・・」真希は控え室で呆然としていた。
シングル戦ならともかくとしても3人を相手にして勝てるはずがなかったのである。
幽鬼がパートナーと言われていたが、幽鬼は男の大事な部分を潰され医務室で処置を受けているところであるため、幽鬼が30分後の試合に出れるはずはなかった。
「逃げすんか?それとも戦うんか」控え室のドアから声が聞こえた。
「!?」真希は勢いよくドアの方を向いた。
「ゆーちゃん・・。なんです、笑いに来たんですか?」
「そういうこと言うからこうなっちゃうんだよなあ」優子の脇から吉沢ひとみがひょっこりと出てきた。
「そうそう。そういうとこがかわいくないってゆーかね」安田圭である。
「ごっちんが猛娘を卒業するってことはプッチ猛も卒業ってことでしょう?」ひとみである。
「それなら私たちも関係あるしね」圭が続いた。
「とか、かっこいいこと言ってるけど、これはゆーちゃんの受け売り」圭とひとみが笑った。
「・・・。ゆーちゃん・・」優子のことを悪く言った自分が恥ずかしくなる真希。
「ほな、私はここまでや。あとはがんばりぃや」手を振りながら真希の控え室を去っていく優子。

『これより、後東真希、安田圭、卒業記念試合を行います』
「えっ???」アナウンスに驚いたのは佳織、なつみ、真理であった。
選手紹介のあとプッチ猛の3人がリングに登場し、ざわめく会場と驚いたままの佳織、なつみ、真理。
『赤コーナー、これからも猛娘メンバー、飯田佳織〜、安部なつみ〜、矢口真理〜』ピンクのワンピースで揃えた3人は驚いたままでコーナーに膠着している。
『青コーナー、プッチ猛メンバー、後東真希〜、安田圭〜、吉沢ひとみ〜』白いワンピースで揃えたプッチ猛が笑顔で観客に挨拶をする。
『レフリー、元猛娘リーダー、中澤優子』レフリー用のユニフォームを着て優子が登場した。
「ゆーちゃん、なんで・・?」真理が尋ねた。
「猛娘の卒業試合でしょ。これくらいやらせてくれへんか」優子が返す。
ボディチェックのため6人が優子の指示でリング中央に集まった。
「いろいろあったかもせーへんけど、これはごっちんと圭ちゃんの卒業記念。わだかまりはなくさへんといかんよ。じゃあ、がんばりぃや」ボディチェックもせず6人に声をかけるとコーナーに戻らせる優子。
『なお、今回の試合はプロレスルール、3カウントかギブアップ、またはレフリーストップで決着がつきます。反則はとりませんが反則は一切許されません』
「反則はとらないけど、許されない???」6人が理解に苦しんでいたが、ルールを決めた優子は納得の表情をしていた。
カーン!「ファイッ」優子の試合開始のコールがされた。
最初にリングに登場したのはこの試合の発端となった真理と真希である。
「歳が上なだけで偉そうにしてたけどね。今日は徹底的にいじめてあげるから、このチビ!」真希が先に真理を挑発する。
「別に偉そうになんかしたつもりはないからね。単にごっちんの妬みでしょ」呆れ顔の真理。
「妬みぃ?まりっぺこそ、私が売れてるからって妬んでいだでしょう」
「まあ、同じメンバーだからね。相手が売れればそれは少しぐらい妬んだけど。これって変?」当然と言った表情の真理。
「うるさいんだよっ!このドチビ!」真希が真理に殴りかかった。
ガシュ・・「きゃっ」真希の拳が真理の頬を捉えた。身体の小さい真理が吹っ飛ばされた。
「ふん。弱いくせ・・っ!」バキィ・・「きゃっ」言い掛けた真希の頬に拳が飛んできた。優子が殴ったのである。
「な、なにするんですかぁ!」頬を押さえる真希。
「反則は許さへんって言ってあるよね」優子が簡単に答える。
「・・・」絶句する真希。
「ゆーちゃん、ありがと」優子と真希の会話が聞こえなかった真理が真希に飛びかかり髪を引っ張った。
「きゃ・・痛いっ!髪を引っ張るなんてえっ!」髪を引かれ痛がる真希。
「人の顔をグーで殴っ・・。きゃっ・・」優子は真理の髪を掴むと一気に引っ張った。
「いった〜い・・ゆーちゃん、なにすんのぉ・・」涙目の真理。
「もう一度言うとくけど、この試合での反則は私が許さへんで、ええなっ!」リング上の二人とエプロンの4人に言い聞かせる優子。
6人は優子の迫力にゴクンと唾を飲み頷いた。
「じゃあ、試合再開。ファイッ」サッカーやラグビーなど他のスポーツのような徹底した裁定を行う優子。
「反則なんかしなくったって、こんなドチビ!」真希が真理を捕まえに行った。
「そんな攻撃ぃっ!」真理は小さな身体を利用して真希の懐に飛び込むと真希の足を取った。
「ちょっと、放してよっ!」足を取られ、片足で立つ真希。
「いま、放してあげるから」真理が真希の膝に絡みつくとクルンと一回転した。
バキィ・・「きゃあ」真理のドラゴンスクリューが真希の膝を捻り上げた。
「膝がぁ・・」膝を押さえこんでうずくまる真希。
「自分より大きい相手の場合、足を攻めるのは常套手段」すぐに起き上がった真理は真希の痛めた足に足4の字固めを極めた。
「きゃあああ・・足がぁ・・」頭を抱えて暴れる真希。
「ごっちん!」真希のピンチにリングに飛び込もうとするひとみ。
「ひとみん、ノー」優子が止めようとする。
「仲間を助けに行くのがなにが反則なの?どいてよ、ゆーちゃん!」思わず『仲間』という言葉に反応してしまった優子の動きが止まった。。
優子の脇を擦り抜けると、真理の腹にストンピングを落とすひとみ。
「ごっちんを放しなさいよぉ」バニュ・・「きゃん。ひとみん、胸踏んだあっ!」
「あ・・。ごめん・・(^^;)」
「痛い・・。本当に痛い・・」ひとみのカットで真理の足4の字から解放された真希は膝を抱えるようにしてうずくまる。
「痛くしてるんだから当然でしょ」真希に言いかかる真理。
「まりっぺ?」ひとみが目を丸くする。真理が本気でプロレスをしていることに気付いたのである。
「ほらあっ!立ちなさいよ!」真理はひとみを避けて真希を蹴飛ばしにいった。
バチン!「きゃあ」うずくまっている真希はリングに横たわる。
「ちょっと・・まりっぺ・・」ひとみが真理の肩に手を伸ばそうとした。
「ひとみん、コーナーに戻って」レフリーの優子がひとみの手を掴んで指示を出す。
「ゆーちゃん・・」ひとみは仕方なくエプロンへ戻っていった。
「ドチビとかチビとか好き放題言ってたよね、ごっちん!」真希の背中にストンピングを落としていく真理。
バシ・・ビシ・・ドカ・・「きゃ・・あん・・ああんっもうぉっ!」真希は真理のストンピングを食らっていたが、真理の体重が軽いためそれほどのダメージではなかった。真理を跳ね除けるようにして立ちあがる真希。
「きゃっ・・」バランスを崩して自分のコーナーへよたよたと後ずさりする真理。
「チビにチビって言ってなにが悪いの?チビっ!」真理の体制が不充分だと思い、突進する真希。
ドガア・・「きゃう!」真希が肩から真理にぶつかる瞬間、真希の顔はなつみの足の裏を受けとめていた。
「前方不注意ってとこかな」なつみがエプロンから言った。
「そんなずるい!ゆーちゃん!」反則だと思った真希は優子に直訴した。
しかし、優子は反則だと認めずに首を横に振る。
「ゆーちゃん、フェアじゃない!」優子に迫る真希。
「ごっちんさー、まりっぺにタッチ受けたんだけど」なつみがロープを潜ってきた。
「え・・」言葉をなくした真希は、優子へ迫ったことを少しだけ反省してうつむいた。
「がんばらんと。・・ファイッ!」優子はやさしく真希の肩を叩いたあと試合を再開させた。
「すっかり出番のなくなっちゃったなっちなんか!」優子に勇気付けてもらった真希がドロップキックをなつみに叩きこんだ。
バッシィィィン!「きゃあ!」ロープまで飛ばされたなつみ。ロープで反動を得た。
「誰の出番がなくなったって?」なつみはジャンピングエルボーを真希の胸に落とした。
ズボォ!「がうっ!」真希の乳房を抉ったエルボーに転げまわる真希。
「まだおやすみには早いよ」真希の頭を掴んで立ち上がらせるなつみ。
「誰がやすむもんかあっ!」なつみの両手を振り払った真希がなつみの首筋にエルボースマッシュを叩きこんだ。
ガシュ!「きゃう」よたよたとするなつみ。
ガシュ!ガシュ!ガシュ!「あうっ、んがっ、がふっ」スタンディングダウン状態になったなつみ。
「このおっ!」真希はクルンと一回転してからエルボーを叩きこんだ。
ズガァァァ!「ぎゃう」なつみは勢いよくリングに倒れた。
「ごっちん!タッチぃ!」圭が声を上げる。
「チャンスなんだもん、まだ大丈夫!」圭の声を無視してなつみを捕まえにいく真希。
「ごっちん、あぶないっ!」ひとみの声と同時にトップロープに登っていた佳織が飛んだ。
バッシィィィン!「きゃあっ」佳織のミサイルキックで吹っ飛ばされた真希。
「かおりっ!」優子が佳織に注意を与えようとするが、さっさとエプロンに戻ってしまう佳織。
「さんきゅう、かおりん。行くよおっ!」なつみは80センチの尻が真希の腹に落としていった。
ドガァァァ・・「げぇ・・」なつみのヒップドロップで胃を圧迫され、口の中が酸っぱくなった真希は腹を押さえてうずくまった。
「かおりん!」なつみはすぐに起き上がって佳織にタッチしに行った。
「ごっちん!こっちもタッチだよ、早くっ!」エプロンでポンポン跳ねながら真希を呼ぶひとみ。
「あうう・・(そんなこと言ったって・・)」必死で手を伸ばす真希。
真希の目に映っていた心配そうな圭とひとみの顔が一変した。
「ごっちんっ!」佳織が真希を捕まえたのである。
佳織は真希の腕を掴んで強引に立たせると強く引いた。
バチィィィン!「がうっ!」佳織のショートレンジのラリアットが真希の胸に叩きこまれた。
バチーン!バチーン!バチーン!「あう・・ぐぅ・・」佳織の起きあがりこぼしラリアットで人形のように扱われる真希。
腕を放された真希はぐったりとリングの上に横たわった。佳織はフォールした。
「ワン・ツー・スっ・・」身体を反転させなんとか肩を上げた真希。
「ごっちん、できるの?」優子が真希に尋ねた。
「やだよぉ、いたいよぉ。でも、負けなくないよぉ・・」優子に泣きつく真希。
「ファイッ!」真希の表情を見て、優子は唇を噛み締めて立ち上がると試合を再開させた。
フラフラと立ち上がる真希。
「せーのおっ!」佳織はロープで反動を得ると立っているだけの真希に喧嘩キックを叩きこんだ。
グシャアアア・・「ぎゃ」顔面で佳織のキックを受けとめた真希が大の字になってリングに倒れた。
「まだ始まったばかりでしょう」佳織は真希の髪を両手で掴んで立ち上がらせようとするが、真希は足に力が入らず上体を起き上がらせることがやっとであった。
「まったく・・しょうがないなぁ・・」真希の顔に頭を振り落とす佳織。
グジャ・・「ぎゅべ・・」鈍い音を立てて、佳織のヘッドパッドが真希の顔面を砕いた。
「あががが・・」ぼたぼた・・。真希の鼻からおびただしい量の血が吹き出した。
「鼻がぁ・・」鼻を押さえた真希の指の間から溢れ出した血は、白いワンピースの水着を赤く染めていた。
「かおりん!酷いっ!」真希の鼻が曲がった光景から観客は目をそらせていた。その観客の言葉を代表するように圭とひとみが同時に叫んだ。
「酷いって、これは戦いよ。殺らなければ殺られる戦いなんだからっ」エプロンの圭とひとみに叫び返す佳織。
「ごっちん、大丈夫?」圭とひとみと佳織が言い争っている間に優子が真希に尋ねた。
「ぜんぜん大丈夫じゃない。でも、でも負けたくないから大丈夫って言うしかないでしょう」真希の顔は涙と鼻血でぐちゃぐちゃになっていた。真希は腕で顔を拭うと優子を退けて佳織の方へ向かった。
「(ごまきも根性がついたもんやな・・)」真希を感心する優子。
「ごっちん〜っ!タッチしてよぉ!」ひとみが真希に声を掛ける。
「よくも顔を攻撃したなあっ!」真希はひとみの声を無視して佳織に平手を打ちに行く。
パチーン!「きゃっ」真希の平手打ちを食らった佳織は、平手打ちを返した。
パシーン!「きゃっ」真希も佳織に平手打ちを返す。
パチーン!パシーン!パチーン!パシーン!真希と佳織の根性比べとなった。二人とも左の頬を腫らせて睨み合う。
「ごまきいっ、あんたなんかに負けないからあっ!」佳織が真希の頬を叩きに行った。
ズボォ・・「ぐぇ」踏みこんだ佳織の腹に真希のつま先が突き刺さった。
「ぐへ・・ずるい・・」腹を押させ前屈みになった佳織。
「サルじゃないんだから、って、かおりんはサル並みってことかな」佳織の顔に喧嘩キックを叩きこむ真希。
グシャア・・「ぎゅへ」勢いよく後に倒れた佳織。
「ごっちん、ナイス!タッチよ」圭が声を掛けた。
「うるさいなあっ!いまいいとこなんだからあっ!」佳織を倒したことで興奮している真希。
「ちょっとぉ、うるさいってことないでしょう!」ひとみがエプロンから叫んだ。
「なによ、おいしいとこだけ持っていくつもりでしょ!プッチにしたって私がいたから売れたことを忘れないでよねっ!」圭とひとみに叫び返す真希。
「ごっちん・・」返す言葉をなくす圭とひとみ。
「さあ、かおりん、続きを・・」真希が振り返ると倒れていたはずの佳織がいなかった。かわりになつみが立っていた。
「ちぃっ。まあ、いいわ。元猛娘アイドルのなっちなんて余裕」真希は口元を歪ませ、なつみを嘲笑った。
「どういうことよ、それ」なつみが尋ねた。
「さっきも言ったけど、猛娘の中ですっかり存在感がなくなったって言うこと」
「なにそれ・・」
「結局は猛娘は私がいたから人気があったってこと。それまではなっちだったかもしれないけどね」興奮している真希は思ったことを素直に口にした。
「(あ〜あ、言っちゃったよ・・)」話しを聞いていた真理が呆れた顔をしていた。
「ふっざけんなあっ!」怒りの声の主は圭とひとみであった。
圭とひとみはロープを潜ってリングに入ると、真希の後ろから同時にドロップキックを叩きこんだ。
ズガァァァッ!「きゃん」なつみの足元に吹っ飛ばされた真希。
「ゆーちゃんの頼みだったし、今日ぐらいは真希の卒業に華を添えようと思ったけど」圭である。
「卒業お礼に変更っ!」ひとみが続いた。
「ごっちん、知らなかった?卒業会見の後にメンバーで祝ったんだよ。ごっちんが抜けることをね!」足元に転がる真希にストンピングを落とすなつみ。
ズシャ・・ズシャ・・「きゃ・・そ、そんなぁ・・」なつみの言葉は真希に大きなダメージを与えた。
「他人をばかにするとどうなるか覚えておくといいかもね」圭とひとみもストンピングを落としていく。
「ひゃっほぉ〜」掛け声とともにトップロープで飛んだ佳織が真希をフットスタンプで潰す。
ズボォォォ・・「ぐえ・・」腹を押さえてうずくまる真希。
佳織となつみと圭とひとみの4人は真希を踏み潰したり、蹴りを入れていく。
「ちょっと、あなたたちっ!」優子は止めに入ろうとした。
「ゆーちゃん、だめだよ。もう、間に合わないんだから。それにこれからは猛娘の問題なんだよ」4人を止めに入ろうとする優子の前に立ち塞がった真理であった。
「そやけど・・」優子は真理に従う他なかった。
リング上はプロレスとはかけ離れた集団リンチとなっていた。観客は声も上げることもできず、ただボロボロにされていく真希に哀れな視線を送るだけであった。
「お願い・・もう止めて・・」手足と背中を痣で埋めつくした真希が泣き叫ぶ。水着で隠れて見えないだけで全身も痣になっていた。
「ごっちん、まだわかってないみたいね」涙に頭からの出血が混ざり、顔をぐしゃぐしゃにした真希の頭を蹴り飛ばした真理。
「まりっぺ・・お願いっ!」髪を振り乱したまま真理になきつく真希。
「サルはあんただよっ!ごまきいっ!」なつみが真希の背中にサッカーボールキックを叩きこむ。
バッチーン!「きゃあ・・。なっちも・・謝るから・・」なつみに泣きつく真希。
「謝れば許されるとか思っているわけ?」圭が真希の尻にストンピングを落とす。
「泣けば許されるなんて思わないでよねっ!」ひとみが真希の腹を蹴り上げる。
「ごっちんが卒業してくれて助かる」佳織が真希の顔にストンピングを落とした。
「や・・やめんとき・・っ!?」自分が抜けてからメンバーたちのストレスが爆発したことで複雑な気持ちになった優子が叫ぼうとしたとき・・。
「ふっざけんなよなあっ!」優子の声以上に大きな声が5人を止めた。
優子にパイプイスで滅多打ちに合い、ショニンに股間を潰された幽鬼であった。
「姉貴が大変だって来てみればよぉ・・。なんだこりゃあっ!」幽鬼がリングの下から吠えた。
「こどもは黙ってなさいよっ!」幽鬼の横からショニンが飛んで行った。
ズガァァァ!「ぎゅえ」ミニTシャツにジーンズとラフな格好であるが色っぽさもあるショニンの飛び蹴りが幽鬼を蹴り倒した。
「なんだ、てめえはあっ!今度は犯して欲しいのかあっ!」幽鬼はすぐに起き上がるとショニンに詰め寄った。
「さっきは油断しただけなのっ!」ショニンはテコンドーの技を繰り出した。
バキ・・ズガ・・ドガ・・「ぐ・・がは・・うぐ・・」幽鬼はショニンのテコンドーに滅多打ちにされた。
「まじかよ・・くそぉ・・」崩れ落ちるようにしてリング下に倒れる幽鬼。
「幽鬼いっ!」弟である幽鬼が倒れると悲鳴のような声を掛ける真希。
「へぇ・・ごっちんでも自分以外の人を心配するんだ」なつみが嫌味を言う。
「当然でしょ、弟なんだからっ!」なつみの嫌味にカチンときた真希。
「ふ〜ん・・。兄弟愛だね」ニヤリと笑う真理。
「まあね、いろいろと大変なの。うちの場合は妹だけど」真希の代わりになつみが答えた。
なつみと真理が会話しているとショニンが幽鬼をリングの上に引きずってきた。
「ショニン、どうすんのそれ?」佳織が尋ねた。
「私に考えがあるんです」ショニンは無言で幽鬼のズボンを脱がし、幽鬼の凶器を出した。
「な・・ショニ・・」ショニンの行動に驚いたのは優子であった。
「ゆーちゃんは黙ってて」真理が優子を止める。
「さっき、私を襲うとしたし、キャバクラも好きそうだし。ねえ、お姉さん」ショニンは優子が黙ると続けた。
「ごっちんの大好きな弟だもんねぇ・・」なつみが真希を捕まえた。
「ちょっと、なに?なにする気?」なつみの腕を振り払った真希であったが、佳織と圭も加わり3人に捕まった。
佳織と圭とひとみは真希を幽鬼の側に運ぶと、真希の頭を押さえて真希の顔を幽鬼の凶器の側に近付けた。
「いやあっ!やめ・・っ!んぐっ」真希が叫んで大きな口を開けた瞬間、真希の頭を押さえていたなつみは真希の頭を押し込んだ。
真希は弟である幽鬼の凶器を口の中に含んでしまった。
「気持ちよくさせてあげなよ、真希お姉ちゃん」嫌味を言うなつみ。
「ん・・んん・・」股間の刺激で目を覚ました幽鬼。
「なっ・・なにしてるんだよおっ!」真希が自分の凶器を咥えていることを見て声を上げる幽鬼。
「大好きなお姉ちゃんにしてもらってるんだから幸せでしょ」幽鬼を押さえつけている真理。
「てめえら、いいかげんにしよろよなあっ!」幽鬼は足をばたつかせた。幽鬼が足をばたつかせると真希を蹴る形となっていた。
「んんっ!」幽鬼に蹴られて声をあげようとする真希。
「そんなこと言って、本当はうれしいんでしょう?」真理と一緒に幽鬼を押さえつけているひとみ。
「そんなことあるわけ・・ねえ・・」幽鬼はひとみの言葉を否定しようとしたが、幽鬼の凶器は幽鬼の言葉とは逆に反応を示していた。
「う・・姉貴・・ごめん・・」ドクン・・。幽鬼は真希の口の中に放出してしまった。
「ゴホ・・ゴホ・・。ばか幽鬼!」口元から幽鬼の出した白い液体を垂らす真希。
「ごっちんも優しいんだあ」なつみの嫌味である。
「ふざけないでよっ!もう、放してっ!」逃れようと暴れる真希。
「今度はごっちんがしてもらう番だね」圭が真希の水着に手を掛けた。
「やだあっ!やめてえっ!」圭は真希の水着を引き千切ろうとしたが、水着が千切れなかったため脱がしていった。
「なんでぇ・・。プッチでいっしょだったのにぃ・・」圭に泣きつく真希。
「プッチはあなたのもんだったんでしょう?さっき言ってたでしょ」真希の大粒の涙を無視して、真希の水着を脱がしていく圭。ひとみは大きくうなずいていた。
真希を生まれたままの姿にした3人は、真希を抱え上げて真希の股間を幽鬼の狂暴化した凶器に近づけていった。
「やめてえっ!ほんとにやめてえっ!」泣き叫ぶ真希。
「てめえら、こんなことしてただで済むと思っているのかよおっ!」喚き散らす幽鬼。
ズブ・・「あんっ!」5人は二人を合体させた。
「どう?弟とやっちゃってる感想は?」なつみが真希に尋ねた。
「どう?お姉ちゃんとえっちしてる気分は?」真理が幽鬼に尋ねた。
「ほら、ちゃんとやったらどうなのっ」佳織が真希の身体を揺さぶる。
グニュ・・グニュ・・「あん・・ああん・・」凶器を暴れさせる真希の膣内。真希は思わず声を上げてしまう。
観客は真希と幽鬼が強制的にセックスされている状況に完全に言葉をなくしていたが、魅入って股間を大きくしていた。
「それはやりすぎんとちゃう?」優子がとにかく止めようと入った。
「ゆーちゃん、私は幽鬼にレイプされそうになったんですよ」ショニンが優子を止めようとした。
「だから私が助けたんやろ!」ショニンを退けようとする優子。
「私たちはごっちんにプッチをばかにされました」ひとみと圭が声を揃えて言った。
「ゆーちゃんの知らないとこでごっちんはメンバーに迷惑を掛けてたんですよ」真理が続けていった。
「そやけどな・・」優子は足を止めた。
「そやけどって言うけど、ゆーちゃん、ごっちんは自分から腰を動かしてるよ」佳織が言った。
「へ?」優子は言葉を失った。
最初は佳織に強制的に腰を動かされていたが、真希は自分から腰を激しく動かしていたのだった。
ズニュ・・ズニュ・・ズニュ・・「あんっ・・あんっ・・あんっ・・」回りを無視して感じている真希。
「う・・あ・・姉貴、おれ、もういく・・」幽鬼は真希の口に続いて真希の膣内でも果てようとしていた。
ズニュ・・ズニュ・・「あ・・うん・・いいよ・・きて・・」より激しく腰を動かしていく真希。
ドピュ・・「あぁぁんっ!」とうとう幽鬼は真希の中に果ててしまった。真希は膣内に熱いものを感じると腰を反らせてからぐったりした。
「結局は、この弟にこの姉あり。ってとこだったのね。なんかつまんな〜い」なつみが呆れた顔をする。
「あはは。似た者兄弟ですね」真理が言った。
「ま、なんにしても卒業おめでとう、ごっちん。って聞いてないか」佳織が締めた。
5人が二人を放すと幽鬼はぐったりと仰向けに横たわった。真希は秘裂には幽鬼の凶器をいれたまま、幽鬼に被さるようにして横たわった。
カンカンカンカン!意味のない試合終了のゴングが鳴らされた。
5人とショニンはともに笑いながら控え室に戻って行った。
優子はどうすればいいのかわからずしばらく立ったままであったが、黒服にシーツを要請して受け取ると二人に被せた。
「ゆーちゃん、私ね、早く終わりにしたくって・・ほんとだよ・・」優子に自分から腰を動かした理由を告げる真希。
「わかっとったよ・・。」優しい口調で答える優子。
「いきまっしょいっ・・」優子は真希の髪を撫でながら真希に呟いた。
観客に頭を深々と下げてお辞儀をした優子が会場をあとにした。

「ん・・」真希は医務室で目を覚ました。ベッドの上の自分が裸だということはわかっていた。
「(悔しい・・)」天井を見詰めながら大粒の涙を溢れ出して頬を伝わせる真希。
その隣では真希より先に目を覚ましていた幽鬼が涙を流している姉を見ていた。
「くそぉ・・あいつら絶対に許させねえ・・」

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