「奈々、実は・・・・」

都内のとある喫茶店の中で2人の女性が何やら話し込んでいた。
その2人とは、木内奈々と奥田恵美。そして、その話とは、親友でもある奈々に、恵美が相談をしていたのだった。

「何よ、その話って?」
「うん、実は私・・・キャッチに引っかかっちゃって・・・それで借金が・・・」

その言葉に沈黙が続く・・・。
しばらくして、奈々の口が開いた。

「借金って、どれくらいなの・・・・」
「実は・・・・850万・・・なの・・・それで・・・・」

そこから、恵美はこの借金を返すため、あるバイトをする事にしたと話し出した・・・。
そのバイトとは、短期間でお金になると言うことで、29歳くらいまでの健康な女性と言う条件らしい。
条件を聞いて、奈々はそのバイトを怪しんでいた。

「恵美っ・・・そのバイトって、もしかして風俗とかじゃないの?身体を売るなんて出来るの?」
「風俗じゃないらしいんだけど、早速だけど・・・そのバイトの面接にこれから行くのよ。」

その言葉に、奈々はその面接に一緒に行くことにした・・・。
そして面接会場に・・・。

『君たちがウチに・・・ウチとしては大歓迎だね・・・君たちなら人気も上がると思うよ・・・』

タバコの煙が漂う怪しい雰囲気の面接部屋。普通の企業の面接は違う雰囲気に、奈々は人気と言う言葉に、完全に風俗などと思い席を立ち上がった。

「わ、私は・・・恵美の付き添いで来ただけですけど・・・。恵美、絶対に怪しいから帰ろうっ!・・・では、失礼します・・・」

いきなり恵美の手を引いて、無理矢理に面接を止めて帰り出す2人。
その2人の態度に、面接担当の男が呟いた・・・。

『今の女からまず・・・拉致れっ・・・いいなっ・・・』

・・・・・・
・・・・・・
それから数週間後・・・・
・・・・・・
・・・・・・

奈々はいつも通りに、バイトを終えると暗い道を歩いていた。
人通りが少ない通りだったが、今まで痴漢などの話はなく、平和な筈であった。
しかし、今夜は違い車が背後から迫っていた・・・。
その不気味なワンボックスが横を通り過ぎようとすると、いきなり横のドアが開くと、中から数名の男が奈々に襲いかかった。

「何するのよ、やめて・・・・いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」

突然の事で悲鳴をあげる奈々。しかし男が何か薬品を鼻に押しつけると、奈々は意識を失っていった・・・。

どれ位の時間が経ったのか、奈々が意識を取り戻すと、そこはベッドとテレビ、テーブルなどが置かれた個室の中でだった。

「こ、ここは・・・・」

奈々は自分が何処へ連れてこられたのか不安になり、辺りを見渡した。しかしドアはシッカリと鍵で閉められていて、テレビのスイッチを入れても何も映りはしなかった・・・。

ガチャ・・・
『来いっ・・・オマエがこれから、どんな事をしてもらうのか見てもらおう・・・』

突然ドアが開くと、黒服を着た背の高い男が奈々を部屋から連れだしていく。
奈々は言われるままに連れて行かれると、大きな扉が開かれると、そこはプロレスの会場みたいな所だった・・・。

「リ、リング・・・って・・・プロレスでも見せるの?」

思わず呟く奈々。
しかし男は黙ったまま用意した席に奈々を座らせていく。奈々の座った席は、周りからは隔離するようになっていたが、奈々の目にはリングの周りのテーブルで、リングの上を見つめる多くの観客の姿が入っていた。
その奈々の耳に、突然女性の悲鳴が聞こえてきた・・・。

「いやあぁぁぁぁ・・・・放してよっ・・・やめてっ・・・・・」

両腕を黒服に掴まれてリングに上げられていく女性。そう、かつてグラビアアイドルとして売れっ子だった河村亜紀だった。
引退状態の亜紀だったが、この闇格闘技の企画が持ち上がったとき、生け贄として選ばれたらしい・・・。
白いビキニに白いリングシューズ姿の亜紀。その姿を見て、奈々は驚いていた。

「ア、アイドルにプロレスをさせるの?」

その言葉に、黒服は呟いた・・・。

『ここのプロレスはヤラセとかのレベルじゃ無いんだ・・・見ていれば分かるが、本気で男と女が試をして、当然だが女が泣き喚いても、試合は止められる事はなく、その泣き叫ぶ姿を見て楽しむって言うものなんだ・・・』

その説明に、奈々は恐ろしさに黙り込む。
リングから目を離していると、既にリング上には亜紀の対戦相手が立っていた。

『それではお待たせしました・・・地下ファイトクラブ・・・開始します・・・』

リングアナのコールが鳴り響く会場内。奈々がリングに注目すると、亜紀の立つ反対コーナーには、体重が100s以上ありそうな巨漢がニヤニヤしながら立っていた。
そう、この日の為に選ばれた、亜紀のファンという男だった。当然だが、亜紀は157pに上から86、58、83と言う体格。対して男は175pくらいに体重は亜紀の軽く倍以上はある感じだった。

『カァーン!』

いきなりゴングの音が鳴り響くと、男は涎を垂らしながら亜紀に迫る。

「へへへっ・・・あ、亜紀ちゃん・・・本物の亜紀ちゃんだっ・・・・」
「いやっ・・・何よ・・・近寄らないで・・・・やめて・・・・」

少しずつ迫る男に、亜紀は嫌悪心を抱いて拒んでいく。しかし周りには黒服が囲むリング上。逃げるところもなく、次第にコーナーに追いつめられていく。
その様子を見て、奈々は驚くのと同時に、内心では亜紀を応援していた。

しかし、コーナーに追いつめられた亜紀に、男は手を伸ばしていく。それを必死に拒む亜紀。

「やめてよ・・・私っ・・・アンタみたいなオタクは嫌いなのよ・・・」
「オ・・・オタクっ・・・ひ、酷い事言わないでよ・・・あ、亜紀ちゃん・・・」

男の動きが一瞬止まる。亜紀の言葉にショックを受けたのだろうか。
その隙を突いて、亜紀も前蹴りみたいなして、男の股間を蹴り上げていった。

バシッ・・・
「これでも喰らえっ・・・」
「んああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」

渾身の力を込めた急所蹴りが炸裂すると、男は股間を押さえて倒れ込んでいく。この光景に奈々は喜ぶが、会場内から異様なブーイングが起きていた。

「ちょっと、これで試合は終わりでしょ・・・・私の勝ちにしてよ・・・」

亜紀がトップロープを掴んでアピールするが、試合は終了する所か、股間を押さえていた男が立ち上がってきていた。

「あ、危ない・・・・」

思わずリング上に目を向けている奈々が言葉を漏らす。

「い、痛いよ・・・こんな事するなんて・・・。あ、亜紀ちゃん・・・少しお仕置きが必要だね・・・・」

男が迫ると亜紀も少し怯え出す。
またもコーナーに追いつめられていく亜紀。すると、男が相撲の突っ張りみたいなして押し込んでいく。

バシッ・・・バシッ・・・
「いやあっ・・・・痛いっ・・・・」

男の手の平が容赦なく亜紀の顔面を襲うと、亜紀は悲鳴をあげながらコーナーに寄りかかっていく。
すると、コーナーに背中が固定されている状態の亜紀の、自慢のバストへ鉄砲のようにして掌打のように叩き込んでいく。

グニュ・・・グニュ・・・
「いやあああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・」

柔らかい乳房が痛めつけられていく。女性にとって弱点とも言われる乳房責めに、亜紀は涙を浮かべて悲鳴をあげていく。
しかし男は狂ったように亜紀の乳房を痛めつけると、続けて身体全体を使ってコーナーへの圧殺処刑をしていく。
抵抗していた亜紀だが、身体を押しつけられた事によって、ダメージを負ってグッタリしていくと、男が髪を掴んでリング中央に連れて行った。
フラフラしている亜紀のお腹へ、男はパンチを叩き込むと、身体をくの字にして苦しむ亜紀。
亜紀の泣き顔に観客たちは大喜びして歓声をあげると、奈々は異様な雰囲気に驚いていた。

バキィィィィ・・・・
「んあっ・・・・」

くの字状態だった亜紀に、今度は男の強烈なパンチが頬を襲う。
殴られた瞬間、亜紀は一瞬意識を失い掛けながら、大の字に倒れていく。
更に男は、その亜紀のビキニを鷲掴みにすると、起こしていくようにしてから剥ぎ取っていった。
ビキニが剥ぎ取られて、86pの胸が露わになると、亜紀は両手で必死に隠そうとする。

「何してもいいって言われてるし・・・覚悟してよね・・・・亜紀ちゃん・・・へへへっ・・・」

男はニヤニヤしながら、怯えた様子の亜紀に近づく。そして腕を掴んでいくと、そのままロープに押しつけていった。

「いやっ・・・やめて・・・・やめてぇぇぇぇぇぇぇぇ・・・・・」

絶叫する亜紀に、男は胸を揉むようにバストクローで責めていく。
すると、黒服の1人が男に合図を送っていった。
その合図に反応する様に、男は胸を揉むのを止めると、亜紀をリングに倒していった。
そして、倒れた亜紀を俯せにしていくと、一気にキャメルクラッチの状態にしてから、剥ぎ取ったビキニを首に巻き付けていった。
胸を揺らしながら苦しむ亜紀。その姿に歓声が送られていく。この狂気が漂う雰囲気に、奈々は驚きを隠せなかった。
しばらく締め上げた後、グッタリする亜紀を仰向けにすると、男は亜紀の身体を跨ぐと、一気に飛び上がってお腹へヒップドロップを叩き込むと、強烈な圧力が亜紀の柔らかいお腹を襲った。

バシィィィィィ・・・・
「んんっ・・・オエェェェェェェェェェェェ・・・・・・」

あまりの圧力に、亜紀は一瞬間を置いてから口から激しく反吐を噴き上げて気を失ってしまった・・・。
観客達が一瞬静まる。しかし男に対して大歓声が送られていくと、男は満足そうにしてリングを去っていった。
そして、亜紀は黒服たちによって担架に乗せられて退場するのであった。
この様子に、奈々は自らが恐ろしいプロレスショーに出されることを悟るのであった・・・・。

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