友人の恵美が凶器攻撃で痛めつけられて衝撃を受けた奈々。
その奈々にまた、試合が組まれていくことが伝えられた。

「し、試合ですか・・・」

奈々が不安そうな表情で黒服に視線を送る。

『ふふふっ・・・今回はデスマッチ形式が予定されているから、覚悟してリングに上がれよ・・・相手は地下プロレス界のデスマッチ王の予定だからな・・・ふふふっ・・・』

その言葉に、内心は恐怖心で一杯の奈々。しかし拉致されてきたため、逃げられないし無理矢理でも試合には出されるのだろう・・・・。
そして数日後、奈々の試合が組まれていくのだった・・・。
控え室で白いワンピース水着に、白いリングシューズを着替えていく奈々。159p、上から83.60.85の身体が白い水着に包まれていく。
着替え終わると、黒服が黙ってリングに連れて行くが、奈々は内心はデスマッチと言う言葉に恐怖心を抱いていた。
それにしても、プロレスなんてやることも考えていなかったのに、2試合目でデスマッチ・・・たしかに惨いマッチメークだった。
リングに上がると、奈々は身体を動かしていく。早くも奈々の白い水着姿を見て、観客達が興奮していく。

『今夜の試合は・・・特別ミックスドデスマッチ・・・凶器・反則も生命に危険のない範囲で許されると言う、特別ルールです!』

突然のリングアナのコールに観客は興奮していく。
が、奈々は何でも有りのルールなど初耳で、コーナーで戸惑っていた。

「そ、そんなぁ・・・凶器まで使えるなんて・・・か、勝てる訳・・・」

しかし黒服は構わず言葉を返す。

『勝つことなどないだろ・・・まぁ、相手を見れば今夜の役割が分かるがな・・・』

その黒服の言葉に驚く奈々。その奈々の反対コーナーには、今夜の対戦相手が姿を現すのだった。
覆面の口の周りが広く開けられたガッチリした体型の覆面レスラー。身体中には数多くの傷が刻み込まれていた。

カァーン!

いきなりゴングが鳴ると、奈々は怯えていては危険とばかりに、素早くリング内を走り回ると、距離を上手く取ってから練習してきたのか、綺麗なドロップキックを覆面レスラーに叩き込む。

バシィィィ・・・

綺麗に決まったが、素人の奈々のドロップキック。覆面レスラーは何事も無かったように立っている。
すると、奈々は低空のドロップキックを膝に叩き込むと、これには覆面レスラーが座り込んでいった。

「何よ、私だって!」

更に座り込んだ覆面レスラーの覆面を掴むと、奈々は脳天に調子に乗ってパンチを叩き込む。
しかし殴りつけていくだけ、奈々は自らの拳にダメージを受けたのか、10発も打ち込む前にパンチを止めて、膝蹴りを顔面に叩き込んだ。
覆面レスラーの口から血が流れ出すと、奈々は張り手で攻めだしていく。

バシッ・・・バシッ・・・・

必死に攻め込む奈々。不気味に受けるだけの覆面レスラー。
すると、覆面レスラーの拳が奈々のお腹に突き刺さった・・・。

ボシュ・・・
「ぐぼっ・・・コホッ・・コホッ・・・」

いきなりお腹を殴られて、奈々は苦悶の表情で距離を置いていく。同時に、覆面レスラーはゆっくりと片手を突き上げると、まるで観客にアピールするように構えていった。
少しずつ奈々との距離を詰めていく覆面レスラー。奈々も殴られた衝撃で、少しずつ下がりだす。

ギュ・・・
「!」

奈々の背中にロープが当たると、逃げ場を失った形の奈々に、覆面レスラーは飛び込んでのラリアットを叩き込む。

バシィィィ・・・
「ふぎぃぃぃ・・・・」

ロープに押し込まれる形で痛めつけられた奈々の身体。そのまま両腕がロープに絡まる形で、奈々はフラついた。
更に、喉元に強烈な水平チョップを叩き込まれると、奈々は衝撃と同時に口から涎の飛沫を飛ばしていった。
更にロープから放すと、ボディスラムでマットに叩き付けてから、お腹を狙ってストンピングを叩き込んでいく覆面レスラー。

ボシュ・・ボシュ・・・
「ふぐっ・・ああんっ・・・痛いっ・・・」

蹴りこまれて、苦悶の表情でリング上を転がる奈々。

グイッ・・・・
「ああっ・・・あっ・・・」

髪を鷲掴みにされて起こされていく奈々。
すると、奈々は目の前の覆面レスラーの股間へ注目した。

(お、男の急所なら・・・一発逆転も・・・)

次の瞬間、奈々は思いっきり覆面レスラーの股間を殴りつけると、思った通りに股間を押さえ込んで倒れる覆面レスラー。

「お、お返しよ・・・ほらっ・・ほらっ・・・」

調子に乗って、覆面レスラーの全身を蹴りこむ奈々。覆面レスラーはただ蹴られるだけだった。
しかし、そうも上手く行くわけもなく、覆面レスラーは逆に奈々の股間にショートアッパーを叩き込んで反撃する。

バキッ・・・
「ああんっ・・・・」

いきなり今度は、自らの股間を殴りつけられて動きの止まる奈々。
恥骨直撃の衝撃に、脳天まで突き抜ける感じの衝撃で、奈々は腰砕けになって座り込んだ。
すると、覆面レスラーは黒服がいつの間にか用意していた、有刺鉄線竹刀を片手に握ってアピールすると、リング上で振り回していく。
その竹刀をコーナーに投げつけると、奈々の髪を掴んでロープ際に押し込むと、トップロープとセカンドロープを使って、両腕を絡ませて動けなくしていく。

「な、何よ・・・や、やめて・・・・」

ロープに固定されて、逃げる事もできずに奈々が怯え出す。そう、目の前には有刺鉄線竹刀を握りしめる覆面レスラー。
すると、動けない奈々の両胸を狙って、竹刀を水平方向に持ち替えて、一気に白いワンピース水着の上から押しつけていく覆面レスラー。
次の瞬間、水着の布地を簡単に突き破り乳房に刺さる有刺鉄線の棘。
同時に、リング上に激しい奈々の絶叫する悲鳴が響き渡る。

「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・痛いぃぃぃぃ・・・・痛いぃぃぃぃぃぃぃ・・・・・」

頭を激しく動かして悲鳴をあげる奈々。白い水着には、傷つけられた乳房から溢れ出る鮮血が、赤い斑点を作り出していた。
更に水着の上から乳房目掛けてチョップ攻撃で痛めつけていく覆面男。
数発チョップを叩き込むと、動きが止まる奈々をロープから解放すると、一気に抱え上げてからボディスラムでマットに叩き付けた。

バシィィィ・・・
「ぎゃあああぁぁぁ・・・・・」

またも奈々は激しく悲鳴をあげて藻掻き苦しむ。
苦しむ奈々の身体に、更に覆面男のストンピングが容赦なく襲いかかる。

バシッ・・・ボシュ・・・
「ぐふっ・・・ああっ・・・んんっ・・・ぎゃっ!」

仰向けでグッタリとする奈々。すると、覆面男がアピールすると、奈々の髪を鷲掴みにしてから起こしていく。
フラフラしている奈々の水着を掴み出す覆面男。
奈々は驚いて声をあげて抵抗を試みるが、力の差は歴然だった・・・。

「なっ・・何するの・・・やめて・・・・」

しかし歓声に押される形で、覆面男が力づくで水着を剥ぎ取っていくと、奈々の傷つけられた乳房が露わになる。
同時に、奈々は観客にトップレス姿を見られての恥ずかしさが襲う。
そして血に染まる白い水着が、奈々のお腹の辺りまで下げられていく。
更に奈々を捕まえると、その傷つけられた乳房をトップロープに押しつけてから、一気に擦り付ける覆面男。

ギュギュ・・ギュ・・・・
「うわあぁぁぁぁぁぁ・・・・・あ、熱いぃぃぃぃ・・・・む、胸がっ・・・焼けちゃうぅぅぅぅぅぅ・・・・」

ロープのゴムとの摩擦から、奈々の胸に激しい激痛が走る。その激痛に奈々が狂ったように悲鳴をあげた。
だが悲鳴が響いても、観客は喜び覆面男は攻めを激しくしていく。
何度もロープに押しつけていくと、傷つけられた乳房に、何本もの擦られた場所が浮かび上がっていく。

「や、やめて・・・・」

必死に逃げようとする奈々だが、覆面男は髪を掴んで捕まえていく。
すると、偶然にも暴れていた奈々の肘が覆面男の急所を捉えていく・・・。

グニュ・・・
「ふぐうっ・・・・」

突然股間を押さえ込んで倒れ込む覆面男。
その様子に、奈々は立ち上がると一気に組み付いた・・・。

「私だって・・・お返しよ!」

そう、股間に意識を集中していた覆面男の喉元に、一気にチョークスリーパーを極めたのだ。
完全に奈々の細腕が食い込むと、覆面男は逃れようと暴れ出すが、ここも上手く奈々の腕は頸動脈を捉えていて、覆面男の意識が遠のいた・・・。

カンカンカンカン・・・・

リングサイドの黒服達が、この様子に素早くゴングを鳴らしていくと、何と奈々の勝利が告げられていった・・・。

『チョークスリーパー・・・チョークスリーパー・・・ただ今の試合、木内奈々の勝利とします!』

奈々自身も驚く中、観客席が騒ぎ出す。
そう、何故に簡単に勝敗を決めたかと言うと、一部でこの試合を賭けの対象としており、奈々が勝利となると大量の札束が動くからだった。
だが、失神KOとされた覆面男は、意識を取り戻すと怒りまくってコーナーなど蹴りまくっていた。
そう、地下リングで素人女性に失神KO。この時、奈々は気が付かなかったが、覆面男は次の試合でハードな残酷な試合で、奈々など女性をKOしようと考えていたのだった。

「勝ったのね・・・・私・・・・」

自らの勝利を信じられないと言う表情で、コーナーで辺りを見渡す奈々。
そしてリングを後にすると、奈々自身も医務室で試合による傷の手当てなどを受けるのだった。

この夜、奈々の手元には400万が転がってきていた・・・。
勝利の為に500万だったが、胸などの手当てに100万円が請求されていた。
しかし差し引きしても、この夜だけで400万の大金・・・。
奈々は驚きと同時に、早くこの世界から逃れたいと考え出していた・・・。

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