先日、K−1ベルトで初防衛を果たした香理奈と同じ10カラットの先輩で香理奈のお姉さん的な存在である田中麗奈が高級ホテルの一室で静かに2人だけでK−1ベルト初防衛の祝勝会を開いていた。同じ事務所というだけでなく本当に仲が良いらしく麗菜は香理奈の面倒を良く見ているし、香理奈も麗菜を慕っている。2人はシャワールームで一緒にシャワーを浴びると体に簡単にタオルを巻いた格好で出てきた。
 
香理奈:どうせ誰も見てないですよ。大丈夫大丈夫。
麗菜:そうね。じゃあ、今日のために取っておいたワインを開けようかしら。
香理奈:早く早く!
麗菜:じゃあ、いくわよ。
麗菜、香理奈:カンパーイ!
 
麗菜:香理奈、K−1ベルト防衛おめでとう。
香理奈:ありがとうございます。麗菜さんのサポートのおかげですよ。
麗菜:本当に凄いわ。香理奈はもうタイトルホルダーなのよね。私なんかとっくに追い越してしまったわ。
香理奈:そんなこと無いですよ〜。
頬を赤くして甘える香理奈。
麗菜:いやいや全然よ。さっきシャワー浴びながら香理奈の体を見てたけど、私とは筋肉の付き方が全然違ったわ。
香理奈:そりゃ、K−1でタイトルを取るために相当頑張りましたよ。
麗菜:それだけじゃないと思うわ。私もこのリングで勝つために相当体を鍛えたけど、全然ダメだわ。香理奈には到底敵わないわよ。やっぱり亜沙美みたいな馬鹿デカイ女を倒すにはそれくらいのパワーが無いとダメね。
香理奈:そう言えばあの女はどうしたのかしら?涼子さんから聞いた話だとまだ懲りてなくて私を狙ってるらしいわ。(ため息)ホントこの前負けたくせによくそんな口が利けるわ。
麗菜:ねえ香理奈。油断しちゃダメよ!今度の亜沙美は危ないと思うわ。
香理奈:何言ってるんですか?絶対大丈夫ですよ。
麗菜:(麗菜は完全に安心しきっている香理奈に不安を覚えている)わかったわ。でも今度の亜沙美との試合は私にやらしてちょうだい。
香理奈:それは!(いくらなんでも麗菜では亜沙美には敵わないと香理奈は驚くが・・・)いいですよ。その代り絶対勝って下さいね。
香理奈は取り繕って明るく返事した。
麗菜は香理奈の考えていた事はすべてわかっていたし、自分が亜沙美と試合をしても勝てる見込みが無い事もわかっていたが、油断しきっている香理奈では大怪我をさせられると思い、試合を買ってでた。麗菜は女優業に入ってから嫌と言うほど潰されていく女優を見てきたし、自分も何度も危ない目に逢ってきた。この世界では油断すればたちまち壊されてしまう。麗菜は可愛い妹のような香理奈にはそうなって欲しく無いし、その事を教えたかった。
麗菜:わかった。絶対勝つわ。
 
XX:それは無理ね。
部屋の扉の方から何者かの声が聞こえた
香理奈、麗菜:!!!誰!
すると二人の大女優が現れた。藤原紀華と米蔵涼子だ。
香理奈:何しに来たんですか?
涼子:今の話すべて聞かせてもらったわよ。でもちょっと無理があるわね。私も紀華も香理奈には期待してるのよ。あんまり失望させないで。まずは話を整理しましょう。私たちはあなたたちの味方よ。泥棒みたいに入ってきたことは謝るわ。
頷く香理奈と麗菜。涼子はさらに話を進める。
涼子:亜沙美が香理奈と再戦したいって話は本当よ。私が聞いた話では今度はタッグで亜沙美は出るそうよ。
香理奈:それなら、私と麗菜さんが組んで。
涼子:いいえ、それは無理ね。試しにタオルを脱いでみなさい。
涼子がそう言うと、涼子と紀華が勢いよく服を脱ぎ棄てて裸になった。
それを見て香理奈と麗菜もタオルを脱いだ。4人の美女の裸が一部屋に並んだ。
涼子:何か感じないかしら。まず、紀華の身体は悔しいけど文句なしに凄いわ。スケールもデカイし、全く隙が無いほど鍛えられているわ。次に私の身体は残念ながら紀華程のポテンシャルは無いわ。でも誰よりも積んだハードトレーングと厳しい経験のおかげでこの身体ができたのよ。
香理奈、麗菜は2人の身体を見てその通りだと思った。今尚これだけの肉体美があるからこそリングでも女優でもトップでいられるのだと。
涼子:香理奈。あなたは私たちよりもポテンシャルは上よ。でも鍛え方が足りないわ。麗菜。鍛えてるようだけど、まだまだよ。亜沙美の相手は麗菜には無理よ。
麗菜:待って下さい。そんなに私に力が無いって言うんなら、涼子さん、私と今勝負してください。
驚く香理奈と紀華。しかし、涼子は冷静だ。
涼子:さっきも言ったでしょ今回はタッグよ。だからと言って香理奈とは組ませられないわ。生ぬるいトレーニングしかできないだろうし。でも安心して私たちが鍛えて上げるわ。香理奈!あなたは紀華と組みなさい。麗菜は私とよ。麗菜!私のトレーニングに付いてこれるかしら?私と戦いたいって言ったくらいだから証明してもらうわよ。覚悟して待ってなさい。
 
 
数日後、4人は無人島に着いた。
涼子:これからここで1週間ほど特訓するわよ。
香理奈:なんでこんな所でするんですか?
涼子:馬鹿ねえ。ここなら人の目を気にせずにトレーニングができるでしょ。
涼子はそう言うと服を脱ぎ始めた。
紀華:そういうことよ。
他の3人も服を脱ぐと、全裸になって4人でウォーミングアップを開始した。
その後、それぞれタッグに分かれて練習に入った。涼子&麗菜と紀華&香理奈だ。
順調に厳しいメニューをこなしていく4人。
香理奈は筋トレ、持久走などで一番の回数、タイムを記録するなど女優業の好調がそのまま出ている。
さらに、実戦トレーニングでは紀華と鋭い打撃を打ち合っている。香理奈は打撃の方はいいのだが、逆に紀華の打撃を受けると涼子が指摘した通り、鍛え方が甘いのかダメージが大きくなってしまうのが課題になっている。
麗菜は最も厳しいトレーニングになった。
麗菜&涼子ではポイント練習が関節技や受け身を中心に地味な練習が続くのだが、ほとんどの局面で麗菜は涼子に競り負け受け身に回ってしまった。
涼子の攻めは厳しく、麗菜は何度もこの合宿で身悶えし、泣き叫んでいた。
涼子:私に挑戦しようとした心意気を見せて頂戴。ただでさえお気に入りの香理奈の相手を紀華に譲ってるんだから麗菜ちゃんには私を楽しませてくれないと
麗菜:ぎゃああぁぁぁーーー
このような場面が何度も見られた。麗菜はいいように甚振られているが、後輩の香理奈に情けない姿を見せるわけにはいかないと踏ん張った。
紀華と涼子もフレッシュな香理奈と麗菜に触発されて新鮮な気分で練習に励めて充実した時間を過ごせたようだ。
 
 
そして充実した合宿が終わり、涼子は主催者の元へ向かうとカードを編成した。
主催者:お前の希望はどうだ?
涼子:私が亜沙美を叩くわ。
主催者:そうしてもらおうか。じゃあ後の編成は任せた。
         
 
数日後カードが発表された。
紀華&香理奈VS保田美沙子&熊多曜子
涼子&麗菜VS石河亜沙美&多丸麻紀
となった。
 
 
第一試合
本日の興業はタッグ戦が2試合。
第一試合は紀華&香理奈のK−1ペアと美沙子&曜子のグラドルタッグとなった。
紀華&香理奈は共にK−1で実績を上げている。香理奈は先日行われたK−1ビューティーマックスで初代女王となり、K−1ベルトの防衛にも成功し、K−1で女優NO.1の座に就いている。紀華は香理奈にタイトルこそ譲ったものの自分があまりメジャーに出来なかったK−1を盛り上げようとトーナメントやベルトを創設するなど尽力している。やはり、K−1を普及させるには若い力が必要と香理奈に託した感があるが、自らも”外敵”キャメロンディアスを退けるなどまだまだ衰えてはいない。
美沙子&曜子は群雌割拠のグラビア界において象徴的な存在だ。また、美沙子&曜子はコンビネーションも良くタッグ戦には打ってつけだ。いずれにしてもグラビアアイドルのトップが出るからにはこの一戦は絶対に負けられない。
すでに4人ともリングに入っている。
香理奈は白、紀香、曜子が黒、美沙子はピンクにスポーツビキニだ。
両サイドに別れてそれぞれ先発を話し合っている。
お互いすんなり決まったようだ。
『カーン』
香理奈と曜子で試合が始まった。
身長は香理奈165cm、曜子164cmとほとんど一緒だが、引き締まったボディーを持つ香理奈に対して豊満なボディーの曜子と対照的な部分もあり面白そうだ。
お互い一瞬相手の身体を見ると、どちらの身体がイイのかを証明するべく香理奈、曜子が共に相手に向かって真正面から体当たりした。
パァーン、タイプが違えど張りのあるボディーがぶつかり合って破裂音のような音が鳴り響く。
「やるじゃないの」
曜子が少し挑発気味に言うと、互いに続けてボディーアタックを繰り返す。
パァーン、パァーン、パァーン
全くの互角の勝負に湧き上がる観客。
パァーン
5回目の”衝突”で今度は相撲のように組み合う2人。
相撲の取り組みになると曜子の方に分があるのか(体型的に)簡単に香理奈のバランスを崩して倒してマウントポジションを取った。
ここで美沙子が紀華を場外に突き落としていった。
リング上では曜子が香理奈の顔面にビンタを打っていく。
豊満で重量感のある曜子が上手くコントロールするので、香理奈は中々抜け出せない。
しかし、香理奈は下から曜子のバストを鷲掴みにした。
ムギュ、曜子は外そうと香理奈の手を掴むが、香理奈が強く握るため全然外れず、逆に曜子は痛みに耐えきれなくなって、思わず天を仰いで絶叫する。
「うぎゃああぁぁーー」
一方、場外では紀華が美沙子をブレーンバスターで叩きつけて、美沙子は大の字になって倒れている。
美沙子はスタミナが物を言う終盤では強さを発揮するだろうが、序盤のパワープレイ中心の戦いは苦手で、ましてや紀華クラスになると手も足も出ない。
リングではバランスを崩した曜子を香理奈は自分の身体からどかして起き上がると、逆に起き上がろうとする曜子の側頭部に鋭いキックを撃った。
ガァーン、クリーンヒットすると目が虚ろになって倒れる曜子。
香理奈はフォールに入る。美沙子は場外だ。
『ワン、ツー、スリ、』
マズイ展開だったが曜子はぎりぎりで返した。
しかし、この一撃はかなり強烈だったようで曜子は起き上がれない。
香理奈はここで一旦紀華とタッチした。
リングに入った紀華は早速曜子をブレーンバスターでマットに叩きつけて、フォールに入った。
『ワン、ツー、』
ここで美沙子がカットに入った。
なんとか逃れたものの曜子は厳しい展開が続く。
紀華は曜子の髪の毛を引っ張って起き上がらせるとロープに振った。
紀華はラリアットを打とうとするが、曜子がドロップキックで紀華を倒して、その隙に美沙子とタッチした。
美沙子はコーナーによじ登るとボディープレスを放ってそのままフォールに入る。
『ワン、』
しかし、カウント1で返す紀華。
美沙子は連続攻撃で攻めようとするが、紀華がラリアットの1発で美沙子を倒した。
紀華は美沙子にリング中央でエビ固めをかけていく。
これはマズイと曜子はカットに入ろうとするが、香理奈がタックルで遮るとそのまま場外に落としていった。
リング内では紀華が体格差を生かして盤石の体勢を作りつつある。
身長で見ても紀華172p、美沙子161pと差があるが、それ以上の体格差を感じる。
紀華の腰が座って美沙子の身体が反り返った。
「ひー、ひー、」
美沙子は苦しそうな表情をみせるが、体はピクリとも動かせない。リングを叩いたり手を伸ばしたりするが、一向にロープに近づけない。
場外では曜子がリングによじ登ろうとするが、香理奈が曜子の腰を捕まえてるので入れない。
「ああぁぁぁーー」美沙子は苦しそうだが、グラビアのエースとして負けるわけにはいかないと踏ん張っている。
リング下では美沙子を応援する他のグラビアアイドル達の悲鳴が聞こえてくる。
曜子は腰を激しく振って食い下がる香理奈を弾き飛ばすとリングに戻ってカットに入った。
曜子は加勢したいところだが、香理奈がリングに戻って再び曜子を場外に突き落とした。
紀華は消耗の激しい美沙子をフォールする。
『ワン、ツー、』
カウント2で返す美沙子。
紀華はそれでも続けてフォールする。美沙子はブリッジで返すが、紀華は休まずフォール。
体格差から紀華の体重を撥ね退けるだけで美沙子には負担がかかる。
紀華は何度もフォールを続けると、美沙子はその分ブリッジで返す負担が蓄積されていく。
紀華は美沙子を持ち上げるとボディープレスを打ってそのままフォールに入った。
バターン、「うう、」
『ワン、ツー、スリ』
ぎりぎりで美沙子の肩が上がった。
ここで紀華は一呼吸ついて美沙子が起き上がるのを待つ。
向かい合う2人だが、美沙子は勝ち目は薄いと思ったのか。
「おばさ〜ん。こっちよー」
と言うとリング下に逃げて行った。
イラッとして追いかける紀華。
香理奈が美沙子を捕まえようとするが、背後から曜子にバックドロップを決められてしまった。
美沙子&曜子は紀華を挟み撃ちにしてドロップキックを叩き込んだ。
ふらつく紀華だが、倒れない。
美沙子&曜子は2人でもう一度攻撃しようとするが、今度は香理奈が、曜子を捕まえて曜子の顔面を鉄柱に叩きつけた。
ガァーン、鉄柱に縋り付きながら座り込む曜子。曜子の額から流血している。美沙子&曜子は思うように連携がとれずに苦しい展開だ。
さらに、紀華&香理奈は2人がかりで美沙子をリフトアップするとそのまま叩きつけた。
バァーン、美沙子は大の字で倒れて全く動けない。
紀華&香理奈はリングに戻るとガッツポーズで勝利をアピールする。
場外カウントが数えられる。『1,2、・・・14』この間に紀華は香理奈とタッチした。
『15、16、17、18』
カウント18まで進むも美沙子はなんとかリングに戻った。
しかし、トップコーナーに上っていた香理奈が美沙子に飛び蹴りを打つとフォールに入った。
『ワン、ツー、スリ』
なんとか返す美沙子だが、限界が近づいている。
香理奈はジャーマンスープレックスで美沙子を投げると、美沙子は転がるようにして自陣の方へ戻った。
コーナーに逆さまになって股を開いてマングリのような体勢になるが、ここで曜子となんとかタッチした。
勢いよくリングに入って香理奈に突っ込んでいく曜子。
体当たりで香理奈を倒すと、紀華もエルボーで突き落とした。
曜子は香理奈をロープへ走らせて帰ってきたところをラリアットで倒そうとするが、逆に加速した香理奈がボディープレスで曜子を倒した。
香理奈は素早くバックを取ると曜子のバストに手をかけた。
「何を」曜子は驚くが、
「お客様はお待ちかねよ〜」香理奈は一瞬で曜子のビキニを剥ぎ取ると観客席に投げ入れた。
「きゃああぁぁ」曜子は恥ずかしさでバストを隠そうとするが、香理奈が揉み解していくと曜子はイヤラシイ汗をを流しながら、喘いでいる。
ビックン、「あうううぅぅぅーーー」曜子は身体中を汗まみれにしていくと香理奈は自陣に曜子を持ち帰って羽交い絞めにすると
今度は紀華が揉んでいく。激しくストレートな香理奈とはまた一味違った熟練のテクニックで豪快に曜子の胸を揉んでいく。
「フン、フン、フン、」
曜子はもはや限界に近づいているが、レフリーがいい加減試合をするように注意すると解放された。
香理奈は紀華とタッチした。
紀華は先程の妖艶な雰囲気を一蹴するかのようにキックや張り手で曜子を攻めていく。
パァーン、ドス、
紀華は曜子をコーナーに追い込むとサンドバックにしていく。
曜子の肉感の良さが余計にサンドバックに見えてしまうほどで、曜子はグロッキーな状態になっていく。
「おりゃぁぁ」
紀華は両手で曜子の露わになったバストをがっつり掴むと何とそのまま持ち上げた。
曜子は身体をヒクつかせて声を上げることもできない。紀華のパファーマンスに観客は大盛り上がりだ。
紀華は曜子を降ろすと今度はヘッドロックで締め上げた。
ビキニを剥ぎ取られて露わになったバストがヤラシく揺れている。
「決めるわよー」
紀華は叫ぶと曜子のバスト、ボディーを突き上げるようにして重たい膝蹴りを打った。
ドス、
「ぐえー」曜子は泣きながら黄色い液体を吐いて苦しんでいる。
美沙子は自身も疲労困憊だが、これはマズイとカットに入ろうとするが、香理奈が遮った。
紀華は愚直なまでにこの膝蹴りに拘っている。
ドス、ドス、ドス、曜子の白い肌が、蹴られたヶ所が紫色に変色している。
曜子は立っていられなくなり、座り込むようにして倒れるが、それでも紀華が膝蹴りで起き上がらせる。
苦痛から解放されることが無くエンドレスに続く攻撃に曜子は耐えきれず、失神してしまった。
それを確認した紀華は曜子を仰向けにすると顔を踏みつけてフォールした。
『ワン、ツー、スリー、カーンカーンカーン』
あっさりカウント3が入った。紀華&香理奈はがっちり握手して勝利の喜びを分かち合う。
紀華&香理奈は内容、結果ともに圧勝で満足だろう。一度もフォールを取られる事無くピンチらしいピンチも無かった。攻撃面でも個々の力で勝っていて持ち味の打撃でペースを握り続けた。文字通りの完全勝利だ。
一方の美沙子&曜子は厳しい試合となった。グラビア界のエース2人が個々の力で圧倒され、しかもコンビネーションも機能しなかった。粘りを見せたもののかなり物足りない内容となってしまった。
失神している曜子とグッタリ倒れこむ美沙子の回りを10人以上のグラビアアイドルが囲っている。
2人を労う者もいれば、グラビアの恥を晒したとして罵声を浴びせる者もいたりと反応は様々だが、今後グラビア界は荒れそうな予感がする。
 
 
第二試合
このカードでいよいよ米蔵涼子が登場する。
実は芸能界では涼子が主催者に入れ知恵をして都合のいいようにカードを組んでもらってるとの噂が流れている。
化けの皮を剥がそうと多数の女優がこの試合を見に来ている。また、先程試合を終えた香理奈と紀華もTシャツ姿で駆け付けて涼子&麗菜のセコンドについて試合を見守る。
今回の対戦カードは米蔵涼子&田中麗奈と石河亜沙美&多丸麻紀の試合だ。
涼子は会場の空気に敏感になりながらもここで契約違反の亜沙美を叩くつもりだ。最近暴れ回っている亜沙美を潰せば疑惑は一蹴されるはずだ。
麗菜は並々ならぬ想いを持ってこの試合に臨む。可愛い後輩・香理奈を狙う亜沙美を先輩の自分が守らなければならないと言う思いは強い。
亜沙美は涼子を鋭い目つきで睨み付けている。やはり先日の屈辱は晴らしたい所だ。しかし、麗菜を晒し上げて香理奈を挑発するのもありうるのでどちらに的を絞るのかも注目だ。
麻紀は亜沙美とオスカー製作所の同僚ということで亜沙美から選ばれた。対戦相手の涼子も同事務所なのでどのように振る舞って自分をアピールするのか?
さあ4人がリングに入ってきた。
涼子と亜沙美は黒、麗菜は白、麻紀は赤のスポーツビキニで登場だ。
いよいよ試合が始まろうかという時に亜沙美がマイクを要求した。
「涼子!あんたと主催者の陰謀をこのリングで叩き潰してやるわ」
亜沙美のマイクパフォーマンスに騒然とする場内。すると麗菜もマイクを要求した。
「そんなことどうだっていいわよ!亜沙美、あんた今日私に負けたら香理奈から手を引いてもらうからね」
亜沙美:面白いわ。その条件に乗ったわ。
麗菜:覚えときなさい。香理奈は私が守るわよ。
2人のやりとりで試合を盛り上げるパフォーマンスなのでは?と疑惑は薄れた。 
『カーン』
試合が始まった。先発は麗菜と亜沙美だ。
「ちょっとぉー、涼子が来なさいよ」
亜沙美は相手に不満を言うが、麗菜はその隙に低いタックルで崩しにかかった。
亜沙美は崩されてうつ伏せに倒れるが、逆に麗菜を下敷きにしている。
体格差を生かしてコントロールすると亜沙美は麗菜の腰を掴んでリフトアップするとそのまま体重をかけて叩きつけた。
バターン、パワーの差に驚く麗菜。
麗菜も亜沙美と対戦することを想定してパワーの差を埋めるべくトレーニングに励んでいたが、予想以上に差があり驚いている。
そもそも麗菜158cmに対して亜沙美178cm、麻紀172cmを当てるのは可愛そうだと言う声も多数あったのは事実だ。
亜沙美はうつ伏せに倒れている麗菜を踏みつけていく。麗菜は起き上がろうとするが、亜沙美の圧力に負けて起き上がれない。
「ちゃんと戦いなさいよ」涼子は怒って亜沙美を押しのけた。
しかし、麻紀が涼子を捕まえると亜沙美と2人がかりでブレーンバスターを放った。
堪らず場外に逃れる涼子。
リングに1人取り残される麗菜に亜沙美&麻紀は連携攻撃を仕掛ける。
麗菜を反対側のコーナーに走らせてコーナーに据え付けると、麻紀が体当たりして、ダメージを与えると麻紀が麗菜を折り返し走らせると亜沙美が走りこんできてドロップキックを打って行った。女優とは思えないコンビネーションに亜沙美&麻紀も練習してきたことを窺わせる。
亜沙美はフォールに入った。
『ワン、ツー、』
麗菜もカウント2で返す。
亜沙美はさらに攻撃を加えようとするが、麗菜は低空タックルで亜沙美を倒して涼子とタッチした。
涼子がリングに入ると、亜沙美と涼子は力比べになる。
亜沙美が力任せに捻じ伏せようとするが、涼子は受け止める。身長は亜沙美178cm、涼子168cmと10cmも違うが、互角に押し合う。
亜沙美:パワーで屈服させてやるわ。
涼子:そんじゃそこらの小娘と同じにしないで。
やはり亜沙美の方がパワーで勝るのか押し始めた。
ロープに押し付けられる涼子を亜沙美は離すが、離れ際に涼子の頬を張っていった。
バシィーン、亜沙美を睨み付ける涼子。
涼子は負けじと亜沙美の頬を張っていった。
バシィーン、亜沙美もやり返すと、互いにビンタの打ち合いになった。
2人とも相手を睨み付けて強気の表情をしているが、頬は赤く染まっていることから相当我慢してるはずだ。
ガン、亜沙美は堪らず涼子を拳で殴った。
仰け反って倒れる涼子を亜沙美は髪の毛を引っ張って起き上がらせようとするが、涼子は下から亜沙美の股間を殴った。
「痛い」亜沙美は喚くが、
「どうせ子供ができたんだからもう使わないでしょ」涼子はそう言うと亜沙美を仰向けに倒し、上に乗ると亜沙美の穴を責めていく。
亜沙美もこの勝負は絶対に負けられないと下から涼子の穴を責めていく。
涼子:私のテクニックに勝てると思ってるのかしら?
亜沙美:子供を産んだ事がないくせに、出しゃばんじゃないわよ。穴のデカさが違うわ。
涼子:ホント、マンホールみたいな穴ね。
両者、相手の穴を責めていくと涼子の穴から蜜が飛び出した。亜沙美の顔にかかると亜沙美は嫌がっている。
涼子:ホラホラ、ちゃんと味わいなさい。
涼子は尻を亜沙美の顔に密着させるとさらに攻めていく。
涼子:ハアハアハア、アンタの穴は全然反応しないわね。
涼子の身体が汗ばんできた。百戦錬磨の涼子のテクニックを持ってしても亜沙美の穴はなかなか崩せない。
亜沙美:私の穴は子供が通ったくらいよ!指でこちょこちょやるような遊びが通用すると思ってるのかしら?
次第に上に乗っている涼子の身体が上下に激しく動き出した。蜜も尽きてきたようで穴から勢いよく出てた蜜も今はあまり出ていない。
涼子:そ、そんな。私がHで負けるなんて。
亜沙美:もう限界かしら。子供を産んだことが無い涼子さんに出産っていうのはどんな物か教えてあげるわ。
亜沙美はそう言うと涼子の脚の付け根をがっちり抑えて固定すると涼子の穴に自分の頭を挿入し始めた。
涼子:ぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーー、ヤメテ〜
涼子は表情を崩して泣き叫んでいるのを見て亜沙美は狂喜している。ここで麗菜がカットに入ろうとするが、麻紀に遮られてしまった。リング上では孤立した涼子が大股を開いて悶絶している。香理奈と紀華はマットを叩きながら涼子を励ますが、亜沙美は構わず涼子の穴に自分の頭をすっぽり入れた。
涼子は失神しかかっているが、辛うじて意識を繋ぎとめている状態で、体をヒクつかせている。
このままいけば失神しそうだが、亜沙美も涼子の穴に顔入れていれば呼吸が出来ないので、出てきた。
涼子は言うまでもなくきつそうだが、亜沙美も顔に涼子の蜜がへばりついて苦しそうだ。
2人ともパートナーにタッチすると麗菜と麻紀がそれぞれ出てきた。
涼子と亜沙美は苦しそうに倒れている。特に涼子は開いた穴が塞がらず、相当痛そうだ。
リング上では麗菜と麻紀が戦いを繰り広げている。
麻紀が素早くハイキックを打つも麗菜は躱してドロップキックを放った。
麗菜のドロップキックが麻紀の胸にヒットすると、麻紀は苦しそうに大の字になって倒れた。
麗菜はコーナーによじ登るとボディープレスを放ってそのままフォールに入った。
『ワン、ツー』
カウント2で返す麻紀。尚も麗菜の連続攻撃が続く。
麗菜は素早く麻紀の腕を取ると腕ひしぎをかけていった。
麻紀は顔を歪めるが、ロープが近かったこともあり長い脚を伸ばして悠々ロープブレイクを取った。
悔しそうそうな表情を浮かべる麗菜。
両者起き上がるとリング中央で力比べになった。まともにぶつかり合うと麗菜は体格差から分が悪く簡単にロープ際まで押されていった。
麻紀は麗菜を押し込みながら片手で麗菜の顎を軽く掴んで挑発する。
麻紀は麗菜のボディーに膝蹴りを打ち込んだ。
ボシュ、お腹を抱え込む麗菜。
麻紀は髪の毛を引っ張ってリング中央に持っていくとパワーボムを放った。
バターン、麗菜は股を大きく広げて叩きつけられると麻紀はそのままフォールに入った。
『ワン、ツー、ス』
返したもののパワーの差を見せつけられる麗菜。
背中を叩きつけれて動けない麗菜に麻紀はエビ固めをかけていく。
背中を痛めつけられて悶絶する麗菜。麻紀は麗菜の太ももをがっちり掴んで麗菜の身体を反り返らしている。麻紀は体重をしっかり麗菜に乗せてどっしり構えた。
完全に固定されては体格差もあり、麗菜は全く動けない。
「あ、あああぁぁぁぁぁ」
麗菜は涙目になっているが、後輩の香理奈の前で無様な姿は見せられないと踏ん張っている。
涼子がなんとかカットに入ると技が解かれるが、麗菜はかなり厳しそうだ。
カットに入った涼子を亜沙美は捕まえると場外に放り投げた。
リング内では麻紀が麗菜にサッカーボールキックを打っていった。
バキ、鈍い音が鳴り響くと麗菜は目が虚ろになっている。
場外では亜沙美が涼子を鉄柱にぶつけて弱らせると鉄パイプを取り出した。
亜沙美は鉄柱に据え付けられてお尻を突き出している涼子の穴に鉄パイプを挿入した。
「ヤメテー」涼子は泣き叫ぶが、先ほどの攻撃でまだ開いた穴が塞がっていない涼子の穴に簡単に鉄パイプがズブリと入った。
「ぎゃああああぁぁぁぁぁ」絶叫する涼子を尻目に亜沙美は自分のコーナーに戻った。涼子の穴には鉄パイプが突き刺さったままだ。
「早く抜いて、早く早く!」涼子はセコンドに鉄パイプを抜くように指示する。
リング内では亜沙美も加勢して麗菜を痛めつける。
コーナーの下に麗菜を寝ころばせると麗菜の腹の上に麻紀が両足を乗せてスタンピングするとロープを掴んでバランスを保ちながら亜沙美が麻紀の上に乗っかった。麗菜の腹に二人分の体重が乗っている。
「ぐ、ぐえぇ」麗菜は腹筋を入れるも耐え切れない。
麻紀は麗菜を起き上がらせると亜沙美と2人がかりでロープに振って戻ってきた所をWでドロップキックで迎撃した。
一たまりもなく倒れる麗菜。涼子はまだ場外で傷んでいるので、麗菜は耐えるしかない。
すると亜沙美&麻紀は倒れた麗菜に麻紀はスリーパー、亜沙美は足を極めて痛めつける。
小さな女の子(麗菜は158cm)を大女(亜沙美178cm、麻紀172cm)が2人がかりで苛める姿を見て観客は憐みを感じている。
懸命に耐える麗菜だが、スリーパーがチョーク気味に入っていて意識が遠のいている。
「麻紀、チョークはダメだ」
「ちぃっ」麻紀は舌打ちしながら離すと、亜沙美も技を解いた。
そろそろフォールに入ろうと亜沙美はバックドロップを放つと麻紀はすぐさまフォールに入った。
『ワン、ツー、ス』
ここで涼子がカットに入った。麗菜はまだぐったりしているので危なかった。
亜沙美は涼子を場外に出そうとするが、涼子は切り替えして逆に亜沙美を場外に投げていった。更に涼子は後ろから麻紀の後頭部をハイキックで蹴ると麻紀は力無く倒れた。この隙に涼子&麗菜はコーナーに戻ってタッチすると涼子に試合の権利が移った。
涼子は麻紀を起き上がらせるとジャーマンスープレックスホールドを放った。
『ワン、ツー』
カウント2で返す麻紀。麻紀の呼吸が荒くなってきた。
涼子は観客にアピールするとパワーボムの体勢に入るが、麻紀が頭突きで涼子の股間を突き上げた。
「あうぅ」崩れ落ちて痛がる涼子。麻紀は亜沙美とタッチした。
亜沙美はリングに入ると涼子に襲い掛かるが、涼子も反応して受け止める。
2人は取っ組み合いになるが、涼子は股が開いていて踏ん張れないのか、亜沙美の揺さぶりに粘れずに敢え無く倒されてしまった。
亜沙美は上に乗っかって涼子の顔面に張り手を打っていく。
パーン、パーン、
涼子も下からだが、張り手を返していく。
パーン、パーン、
張り手を打ち合う両者だが、上から打つ亜沙美の方がやはり優位だ。涼子は次第に目を虚ろにさせて動かなくなってきた。
亜沙美は涼子を弱らせるとフォールした。
『ワン、』
しかし、涼子はカウント1で返す。
両者起き上がると亜沙美はラリアットを打つが、涼子は躱してタックルで倒した。
涼子は続けて亜沙美の顔面を踏みつけていく。亜沙美が顔を攻撃されるのを嫌がってうつ伏せになると涼子は背後から亜沙美の背中に蹴りを入れた。
バシィーン、「うっ」
一瞬息が止まる亜沙美。
涼子はさらにフロントネックロックを仕掛けた。呼吸が止まってからのフロントネックロックに亜沙美は苦しそうにもがいている。
非常に効果的な攻撃になっているが、涼子も大柄な亜沙美を長くは捕まえきれずに技が解けてしまった。
涼子は素早く起き上がるが、亜沙美は苦しそうだ。
涼子は亜沙美をロープに振るとラリアットで迎撃しようとするが、亜沙美がドロップキックで涼子を倒していった。
亜沙美は涼子をリフトアップしようとするが、涼子が抵抗すると亜沙美は涼子の股間を蹴り上げた。
バキ、「ふンぎっ」涼子の穴から蜜が漏れ出してきている。
亜沙美は涼子のバランスを崩して倒すと電気アンマで涼子の穴に揺さぶりをかける。
ピッチャ、ピッチャ、ピッチャ、涼子の穴から大量の蜜が漏れ出してきた。
「きったないわね〜」
「うるさい。誰のせいで、、あぁぁ」
喘ぐ涼子。亜沙美は嘲笑いながら涼子の穴をグリグリ攻撃していく。
「あああぁぁぁぁ〜」涼子は天を仰いで耐えている。
亜沙美は涼子&麗菜側のコーナーに涼子を後ろ向けに据え付けると涼子の尻に蹴りを入れた。
バシ、ボトボトボト、蜜が大量に零れ落ちた。
亜沙美は涼子の無様な姿を見せるためにわざわざ涼子&麗菜側のコーナーで涼子を貶めた。
悔しそうな表情を見せる涼子。
涼子:くぅー、穴が塞がらなくて思うように動けないわ。
涼子は穴を両手で塞ぎながら麗菜に交代を要求する。
崩れ落ちる涼子の背中をポンと叩いて麗菜がリングに入った。
麗菜は疲労困憊の体にムチ打って果敢にも亜沙美に突っ込んでいった。
がっちり受け止める亜沙美。
身長差から亜沙美は優位に立って倒そうとするが、倒されたら勝機が無いと麗菜も堪える。
亜沙美はロープまで亜沙美を押し込むと麗菜は亜沙美の乳に噛みついた。
「痛い」
麗菜は4人の中で体格が劣る事を気にしていて、そのせいで涼子の足を引っ張らないようにと必死さが出た。
麗菜はこの隙に亜沙美を押し倒すと丸め込んだ。
『ワン、ツー、ス』
亜沙美はカウント2で麗菜を撥ね退けるが、麗菜は練習を重ねたコブラツイストで亜沙美を締め上げる。
麻紀がカットに入ろうとするが、涼子が体を張って遮った。
リング中央で麗菜が亜沙美を締め上げる。麗菜はこの技に勝負をかけている。
涼子は麻紀をリングの外へ掃き出した。
リングは麗菜と亜沙美の2人になる。麗菜は身体を目一杯に使って亜沙美の身体を締め上げる。
亜沙美は苦しそうな表情を浮かべるが、長い手足を拡げて逃れようとする。麗菜は懸命に押さえつけようとするが、亜沙美が暴れると制御し切れない。
亜沙美は麗菜のコブラツイストを逃れた。
技が解けてリング中央で向かい合う両者。亜沙美は余裕の表情だ。
麗菜は亜沙美を崩そうと低い体勢でタックルに入ろうとするが、亜沙美は警戒してローキックで距離を取る。
麗菜は亜沙美の蹴りで中々距離を詰めることができない。
次第に亜沙美はローキック、ミドルキックで麗菜をサンドバック状態にしていく。亜沙美の蹴りの渦から抜け出せない麗菜。
麗菜は亜沙美に蹴り倒されてしまった。上に被さって麗菜の動きを封じる亜沙美。
これだけの体格差があって上に被さられてしまっては何もできない麗菜。
麗菜はジタバタするが、亜沙美は力ずくで押さえつける。
亜沙美は麗菜の腹にヒップを落とすと2,3発麗菜の顔面に張り手を打ち込んで弱らせると麗菜をうつ伏せにさせてキャメルクラッチをかけていった。
強引なやり方だが、がっちり極まっている。
麗菜は何とか抜け出そうとするが、亜沙美には余裕がある。
亜沙美はどっしり麗菜の背中に腰を落として揺さぶりをかけていく。
麗菜の表情が苦痛に歪んでいる。
涼子はカットに入ろうとリングによじ登ろうとするが、麻紀にガードされて入れない。
リング上では麗菜がいいように亜沙美に痛めつけられていく。
「あぁ、あぁ、あうぅ」
麗菜は呻き声を上げるだけで抵抗できなくなってきた。
亜沙美は一気に麗菜の身体を反り返らせて麗菜の身体を伸ばしていく。
セコンドや涼子から麗菜に檄が飛ぶが、麗菜は呼吸が出来ずに憐れに両手が宙をさまよっている。
かなり危険な状態になっているが、麗菜は意地でもタップはしない。
しかし、レフリーが麗菜の状態を確認すると反応が無いのでここでゴングを要請した。
『カーンカーンカーン』
試合終了を告げるゴングが鳴ったが、亜沙美は依然として技を解かない。
麗菜は失神して最早何も抵抗できない。
「止めなさいよ」セコンドの香理奈が亜沙美に飛び膝蹴りを打ってカットした。
亜沙美は起き上がって香理奈と麗菜に襲い掛かるが、紀華が亜沙美を制した。
場内は乱闘となっていくが、香理奈は麗菜を安全なリング下に運んで介抱している。
麗菜:ゴメン、香理奈。役に立てなくて・・・
香理奈:そんなことないわよ。悪いのはアイツよ!
香理奈はそう言うと自らも乱闘に加わった。
今、リング内では亜沙美&麻紀VS涼子&紀華&香理奈が入り乱れている。
数的不利の亜沙美は何やら指をパチンと鳴らすと誰かがリングで入ってきた。どうやら助っ人を呼んだようだ。
すると登場ゲートから問題児・浅小竜が出てきた。
亜沙美:早く来なさーい。何のために呼んだと思ってるのよ
浅小竜:ほいよ〜、亜沙美姉さん。で、どいつをやればいいんだ?
亜沙美:あいつよ!私を馬鹿にした女は許さないわよ。
と言って亜沙美が指差したのは涼子だ。
場内は香理奈でなく涼子に標的を定めさせたのは意外だったが、浅小竜は涼子をグッと睨み付けた。
涼子:さあ、来なさいよ。私が相手よ。
涼子は浅小竜の巨体に怯えながらも自分に浅小竜を引き付けると香理奈と紀華から離れた。
浅小竜が相撲の構えから突っ込んでくると涼子も相撲の構えからぶつかった。
バチーン、激しくぶつかり合う浅小竜と涼子は張り手合戦になる。
バーン、バーン、バーン、涼子の張り手は女優の中でも随一だが、”本職”には到底敵わない。
簡単に張り倒されてしまった。仰向けに倒れた涼子のボディーに浅小竜の巨体がのしかかる。
涼子は腹筋を入れるが、100キロの体重差はどうしようもなく悲鳴を上げている。
紀華と香理奈は助けに入ろうとするが、亜沙美と麻紀が遮った。
涼子は涙を流しながら耐えるが、誰も助けられず、自ら逃れる事も出来ないため絶望に浸りながらボディーを痛めつけられている。
浅小竜が上から追い打ちをかけるかのように張り手を打つと涼子は失禁して失神してしまった。
股を広げて失禁する涼子を見て亜沙美は喜びに打ち震える。やっと涼子に復讐をしてやったと。
『そこまでじゃ』
場内に主催者のアナウンスが入った。
それを聞いて乱闘が収まった。
『最近、亜沙美はやりすぎた。。。亜沙美と対戦した所属事務所の社長から抗議の電話が寄せられている。』
確かに最近の亜沙美の戦績を見ると”犠牲者が多い。
 
*亜沙美の戦績
1、勝利 VS香理奈(香理奈試練の五番勝負)試合後に香理奈の顔面をボコボコにする。
2、勝利 VS岩左真悠子(クイーンカップエキシビジョン)試合後に真悠子をレイプ
3、勝利 VS肩瀬那奈(K−1ビューティーマックス)試合後に那奈の顔面をボコボコにする。
4、敗北 VS左藤江梨子(K−1ビューティーマックス)終始優勢も股間に蹴りを入れて反則負け。
5、敗北 VS香理奈(K−1ベルト)判定負け。
6、勝利 VS麗菜&涼子(タッグ戦)麗菜をキャメルクラッチで失神KO&涼子は鉄パイプ挿入に加え雇った浅小竜で痛めつけ弄ぶ。
 
と勝利した4戦はすべて試合後も相手を弄んでいる。(主催者の指示ではあるが・・・)
この事実に傷つけられた女優の事務所が抗議してきたのだ。
『よって亜沙美の制裁マッチを組みたいと思う。』
亜沙美はなんでなのよ!あなたの指示じゃない。と言う様子だが、主催者はリングに登場して話を続ける。
『今日はたくさんの女優がお見えですな。折角なので制裁マッチの相手を本日募集したいと思います。我こそは!と思う人は手を挙げて下さい。選ばれて制裁マッチに勝てばファイトマネーに加えて依頼された事務所から多額の報酬金が出ます。』
会場にはたくさんの女優が見に来てるが、亜沙美の凶悪ファイトに恐れをなしてる者が大半だ。
しかし、その中でも手を挙げたのはリング内にいる香理奈、藤原紀華に加え、観客席にいた左藤江梨子、麻木よう子、戸多恵梨香が出てきた。
5人とも自分こそが相応しいと主張し合っている。
紀華は女優界の盟主としての自負が強く、最近調子に乗っている亜沙美を許さないという構えを見せている。
江梨子はK−1ビューティーマックスでの反則勝ちに納得しておらず、決着を着けようと燃えている。
よう子&恵梨香は期待の若手女優でさらなる飛躍を誓っている。
「私がやるわ!」
香理奈が意を決したように声を張り上げた。
「私が涼子さんと麗菜さんの仇を討つわ。」
他の女優達は反発するが、主催者は6戦の中で唯一正当に(江梨子は反則勝ちのため)勝ったことがあるのは香理奈だけということで香理奈を買っている。
「確かに勝ってもらわないといけないからな。この前勝った香理奈にしようか」
主催者の決定にやむを得ず引き下がる他の女優達。ただ、紀華だけは後押ししてくれた。
紀華:香理奈、あなたが亜沙美を倒してくれるなら私はそれで構わないわよ。こういうのは若い娘の方がいいしね。
香理奈:ありがとうございます。絶対、亜沙美を倒します!
亜沙美:勝手に話進めてるけど、あんたなんかに私を倒せるわけないでしょ。わかってる?制裁マッチの相手があんたで良かったわ。負けるわけないし。
香理奈:黙りなさい。絶対、涼子さんと麗菜さんの仇は取ってやるからね!
そう言い合うと取っ組み合いになる両者。遂に因縁の両者が制裁マッチでやり合うとなって大盛り上がりの会場。
香理奈、亜沙美にとっては待望のカードだ。
しかし、香理奈は亜沙美との体格差を恐れてるし、亜沙美も唯一の敗戦が香理奈で、最近の香理奈の好調ぶりに恐れをなしている。
どちらが恐怖に打ち勝つのかが勝敗の分かれ目か?
一方、アピールの場を奪われた江梨子、よう子、恵梨香は不満そうだが、内心は熱くなって名乗り出たが、長身の亜沙美との過酷な制裁マッチに選ばれなくてホッとしてるかもしれない。
主催者:そこまでじゃ。試合のルールなどは後日発表する。以上!
するとリング内は静まり返って香理奈、亜沙美の両陣営は睨み合いながらも離れてリングを去って行った。
次回は香理奈VS亜沙美の制裁マッチとなるが、どうなるのか楽しみだ。
尚、試合前に騒ぎとなっていた涼子の主催者との黒い関係疑惑についてはまだまだわからない。
涼子が浅小竜にボコボコにやられたことでシロと考える者もいるし、逆にいい所で止めたのでクロと考える者もいる。実際は判断しかねるグレーが大半か?
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