高校のレスリング部のエース女子高生・美奈子は、ある日突然の事故で両親を亡くす。
身寄りの無い美奈子は高校を辞め、幼い妹・典子を養うことになる。しかしバイトを掛け持ちするも、その日の暮らしを支えるのがやっと、アパートの家賃も滞納して明日にも追い出されそうな毎日。
典子に不自由をさせまいと苦しい顔を見せずに頑張ってきたが、いよいよ生活が危うい。
典子もさすがに そんな美奈子の様子に気付き、学校からのクリスマス会のお知らせのプリントを見せずにクズカゴに捨てる。
翌日ごみを捨てようとクズカゴを反した美奈子はそのプリントを見つける。
「みんなでプレゼントを持ち寄って交換しましょうね」
典子はきっと参加したいに違いない。でも今はそんな余裕がない。
そんな美奈子のもとへ、ある招待状が届いた。
「小林美奈子様。あなた様に世界女子レスリング最強決定戦へのご参戦を願いたく存じます。
もちろんファイトマネーもお支払いいたしますので、ぜひともエントリーをお願いいたします」
提示されていたファイトマネーは1試合につき30万円、そして主催者は「L.D.F」。
「えっ!あの、L.D.F(Ladis.Do.Fight)!?」
Ladis.Do.Fightとは、女子格闘技大会でメジャーな大会で優勝賞金はファイトマネーに上乗せされるという。
今の美奈子にとってはこの上なく魅力的な話であった。
「これに参加すれば、典子に惨めな思いをさせなくて済むわ。たとえ優勝しなくても 1試合でも2試合でも参加できれば・・・」
この招待に美奈子は即座にとびついた。
「喜んで参加させていただきます!」
これが地獄への誘いとは知る由もなく・・・。
試合当日、典子は応援に行くと言い出した。いつも美奈子の試合には応援に来ていたからだ。しかし今日はお金の為の試合。いつもとは少し違う。 典子には見せたくない・・・何故か美奈子はそう感じた。
「典子…今日はお留守番しててくれる?明日一緒にクリスマス会のプレゼント買いに行こうか?姉ちゃんが典子のプレゼントも買ったげる」
典子を諭して家を出る美奈子。
典子はこっそり後を追う。
 美奈子は試合会場に着いた。だがそこは体育館ではなくクラブのような場所だった。入り口から地下へおりる階段がある。降りていくとと黒ずくめの男が立っていた。
「…あの…今日出場する小林です。」
男は無言でドアを開け控え室を指差した。
「何か…感じ悪」
そう思いながら控え室に入ると、目に飛び込んできた光景に美奈子は言葉を失った。
美奈子が見たのは顔面血だらけで倒れている女性。思わず駆け寄って抱き起こして更に驚いた。その女性は美奈子のレスリング部の後輩の真菜だった!
「真菜!・・・真菜!何があったの!?」
その声に意識を取り戻した真菜は微かな声でこたえる。
「…み、美奈子先輩…助けて…こ、殺される」
アマレスのコスチュームではなく紫色の競泳水着を着ている真菜。その水着も所々が引き裂かれていた。更に驚いたのは実は水色の水着が真菜の流血で紫色に染まっていたことだった。
「真菜!一体何が」
「こ、ここでやってるのはLadisDoFightじゃ無く…LadisDeathFight…」 真菜がそこまで話した時だった。プロモーターを名乗る女が入って来た。 妖艶な色気を放つ女、でもどこかで会ったようなきがする。しかし今はそんなことを思い出している場合ではない。
「あら、気がついた?生きててよかったわ。じゃ早速明日の試合に出てもらうわね」
「ちょっと!これどういう事ですか!? 」
「だって、ファイトマネーは必ず払うって契約交わしたからだけど?ただし勝ったらね。だから勝つまではリングに上がってもらわなきゃ契約違反でしょ?ウフフ」
「私、棄権します!真菜を早くお医者さんに見せなきゃ!」
そう言う美奈子にプロモーターは答えた。
「あら〜棄権?それは勝手だけど今日の試合に穴が空いちゃうから埋めないとね。ん〜・・・じゃ彼女に出てもらうわ」
女が合図すると控え室のモニターがついた。そこに映っていたのはなんと典子!スクール水着を着替せられて首輪に繋がれている!
「の…典子!」
「うちの興行は小学生の試合もあるのよ。ほら、貴女の周りにもいたでしょ?太っていたり可愛くないだけで虐めなあっていた娘がれて。そんな少女達にはけ口を提供してるの。普段おとなしい娘が豹変するんだから面白いわよ。」
今、典子はデスマッチのリングに上げらようとしている。典子は小学2年生。対戦相手は典子の3倍以上は体重がありそうな6年生の太った少女。
「あの娘はすごいわよ〜。デブでしかも腋臭がひどくていじめられてるから、リングに上がると逆にそれを武器にするの。おまけに凶器の使い方も上手なのよ〜」
美奈子は目の前で流血に苦しむ後輩・真菜と典子の姿をだぶらせる。典子をこんな目にはあわせられない!そして決意した!
「私が戦います!」
「そう!そうこなくちゃね!」
女プロモーターが妖しく微笑む。
「じゃ、コスチュームはこれに着替えてね」
差し出されたのは花柄の赤いワンピースの水着。着替えてみると明らかにサイズが小さい。 だがもはや後には引けない。美奈子はプロモーターに言った。
「妹は解放して下さい。あと、私が勝ったらファイトマネーもいりませんから、 ・・・その娘も・・真菜も連れて帰ります!」
「いいわよ〜。勝てたらね。」
試合の場に向かった美奈子を待っていたのはプロレスのリング。その周りは鉄格子に囲まれていた!
「(逃げられないのね・・・)」
そのリングの上には美奈子の対戦相手、これもまた美奈子の倍以上体重がありそうな 巨女が今や遅しと待ちかねていた。
リングに向かう美奈子。髪を三つ編みに結い、用意された水着を着ている。明らかに小さい水着は美奈子のボディに食い込んでいる。
「(これじゃ、少し足をひろげても見えちゃう・・・)」
そんな美奈子の気持ちをよそに、リングアナの声が場内に響く。
「さあ皆さん!お待たせいたしました!本日のメインイベント!我がL.S.Dの
誇るチャンピオン、ブラッディ・朱美に対するは、元・高校生女子レスリングのエース 、小林美奈子です!」
コールを受け、美奈子が恐る恐るリングにあがろうとするといきなり対戦相手のブラッディ・朱美が 美奈子の髪をつかみ、リングに引きずり込んだ。
「な・・・何!?」
美奈子がそう思っていると額に激痛が走った。朱美が美奈子の額に噛み付いているのだ! 額から血が流れてくるのがわかる!
「あらあら、ブラッディたら仕方ないわね。待ちきれなかったのね。」
リングサイドでプロモーターが微笑みながら言った。そして鉄格子の扉を閉じて施錠し、なんと その鍵をリングに投げ入れたのだ!
「この扉を開けられる鍵はそれ一つよ。これで外からは開けられないわ。」
「そ・・・そんな・・・!」
「あ、それと約束通り妹ちゃんは解放してあげたわよ。」
典子がリングサイドに走ってきた。
「お姉ちゃん!!」
鮮血に染まる美奈子を見て典子が絶叫した!
「誰か!お姉ちゃんを助けて!お姉ちゃん!」
だが、そんな典子の叫びは逆に朱美をヒートアップさせた。
美奈子の髪を掴んでリングを一回りし、もはや顔面血だらけの美奈子を観客に晒した。
そして今度は典子の眼前で美奈子の顔を鉄格子に何度も叩きつけはじめた!
「ああ〜っ!!!お姉ちゃ〜ん!!!」
今度は美奈子の額をロープにこすりつけながらリングを一回りする朱美。
「・・・このまま・・・じゃ・・・殺される!」
美奈子は夢中でタックルを仕掛けた。体重53kgの美奈子だが気合で100kg以上はあろうかという 朱美を押し倒したのだ!思わず客席から歓声があがる。
「おお!あのブラッディを押し倒したぞ!」
「へへ〜こっからが見ものだわい!ブラッディは何するかわかんねーぞ!」
タックルから一気にフォールにいく美奈子。・・・だが、カウントが入らない!
「フォールよ!カウントは!?」
美奈子が必死に叫ぶと、朱美が不敵に笑っていった。
「あんた、わかんないの?これはデスマッチよ。」
そういうと朱美はさっき投げ込まれた扉の鍵を手に取り、美奈子の耳をめがけて突き刺した!
「キャ〜!!!」
たまらず耳を押さえてのたうちまわる美奈子。
うつ伏せになった美奈子の背中、水着から露出している背中の肉に朱美が噛み付いた!
まるで美奈子の背中の肉を食いちぎらんとするばかりにかぶりつく朱美。美奈子の背中に 鮮血と汗が混じりあってにじんでいく。
「いや〜!!!お姉ちゃ〜ん!!!!」
リングサイドで絶叫する典子。
「の・・・典子・・・」
典子にむかって手を伸ばす美奈子。その手にむかって今や凶器と化した鉄格子の鍵を突き刺す朱美。美奈子の腕から鮮血が飛び散った。

朱美に凶器で腕を刺されながら美奈子はリングサイドの典子にいった。

「の・・・典子!・・・早く・・お家に帰り・・・なさい・・・お姉ちゃんは・・・大丈夫・・・。明日、一緒にクリスマス会の・・プレゼント買いに・・・行こうね・・・。」

「いや〜!!お姉ちゃんと一緒に帰る!!」

「の・・り・・こ・・・」

「あらあら、美しい姉妹の愛ね!」

そういうと、朱美は美奈子を引きずり起し凶器の鍵を握り締めた手で美奈子の額を殴りつけた。

「ああ〜!!!うああああ〜!!!」

額を押さえてのたうち回る美奈子。

うつ伏せに倒れた美奈子の背に馬乗りになった朱美は、美奈子の三つ編みに結った髪を美奈子の首で交差させキャメルクラッチの要領で締め上げる。

「く・・・く、く、く・・・」

自分の髪で首を絞められ苦しむ美奈子の口元から涎がもれ、力の抜けた下半身には生暖かいものが流れた。

そう、美奈子は失禁したのだ!観衆の面前で、何より妹・典子の見守る前で!

この上ない屈辱感が美奈子を襲う。しかし、もはや抵抗する力もない。

その様子を見た女プロモーターが言った。

「あらら。かつての女子高生レスリングの猛者が恥ずかしいこと。でも、まあ、あの真菜って娘よりマシかもね。フフ。」

その言葉を聞きながら、美奈子の意識はどんどん遠のいていく。

「(・・・負ける・・・。でも・・・これで苦しみが終わる・・・・)」

美奈子がそう思った時、また朱美が技を解いて言った。

「これで終わるなんて思わないでよ!」

そう言うとまたキャメルクラッチを極めると美奈子の耳に凶器の鍵を突き刺した!「く・・・ああああ!!!!い・・・やめて〜!!!!」

攻撃を払いのけようとする美奈子の手を掴み、更に深く凶器を突き刺しえぐる朱美。そんな美奈子を引きずり起し、朱美はその豊満な胸の谷間に美奈子の顔を挟み込む。朱美の汗と体臭が美奈子の鼻を突く!

「ううう・・・く・・・く・・・」

だがその時美奈子は気がついた。朱美は水着の胸の間に凶器を仕込んでいたのだ。

そのまま美奈子の頭を抱きしめ、朱美は勢いをつけ全体重を乗せて美奈子の頭を抱きかかえたままマットにダイブした!

「きゃあああああああああ!!!!!!!・・・・・・」

美奈子は絶叫と共に失神した。

「お姉ちゃ〜ん!!!!!!」

典子も絶叫した。

カンカンカン!

ここで試合終了のゴングが鳴った。

血まみれの美奈子を見下ろした朱美は

「今日はここまでにしてあげるわ。」

そう言って散々凶器にした鍵で鉄格子の扉を開けリングを降りた。

「お姉ちゃん!!!!」

リングに駆け上がり美奈子に駆け寄るに典子。

その背後にはあの女プロモーターが立っていた。

「お姉ちゃん、負けちゃったわね。さ、明日は典子ちゃんの番よ。ウフフ。」

 

完全に失神した美奈子の耳にはその言葉は届いていなかった・・・・。

 女子高生レスラー・美奈子 第1R 完


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